JPH1188989A - エレクトレットコンデンサマイクロホン - Google Patents

エレクトレットコンデンサマイクロホン

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JPH1188989A
JPH1188989A JP25776097A JP25776097A JPH1188989A JP H1188989 A JPH1188989 A JP H1188989A JP 25776097 A JP25776097 A JP 25776097A JP 25776097 A JP25776097 A JP 25776097A JP H1188989 A JPH1188989 A JP H1188989A
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electret
diaphragm
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electret layer
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孝夫 河村
Yoshiaki Obayashi
義昭 大林
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エレクトレットコンデンサマイクロホンにお
いて、マイクロホン性能を向上させる。量産性を高め
る。 【構成】 振動板と、振動板の一方の表面に対向して配
置された電極板4と、電極板4の振動板側の表面に形成
されたエレクトレット層5とを有するエレクトレットコ
ンデンサマイクロホンにおいて、エレクトレット層5を
電極板4の表面にスピンナー・コート、蒸着、スパッタ
リング、CVD等により直接成膜して薄膜化する。エレ
クトレット層5と振動板の間に空間を形成するためのス
ペーサ6を、エレクトレット層5の周縁部表面にスクリ
ーン印刷により形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエレクトレットコン
デンサマイクロホンに関する。
【0002】
【従来の技術】振動板と電極板とエレクトレット材とで
コンデンサ部を形成するエレクトレットコンデンサマイ
クロホンは、振動板とエレクトレット材の位置関係によ
ってバックエレクトレット方式とホイルエレクトレット
方式に大別され、最近ではフロントエレクトレット方式
と呼ばれるものも出願人により開発されている。これら
のうち、バックエレクトレットのコンデンサマイクロホ
ンとフロントエレクトレット方式のコンデンサマイクロ
ホンの各概略構造を図5及び図6に示す。
【0003】バックエレクトレット方式のコンデンサマ
イクロホンは、図5に示されるように、カプセル1内に
後面側から前面側へプリント基板2、保持体3、背極板
4、エレクトレット層5、スペーサ6、振動板7及びリ
ング8を順番に配置し、保持体3の内側にIC素子9を
配置した構造になっている。
【0004】エレクトレット層5は、ここではスペーサ
6により形成された空間を介して振動板7の後面側に位
置している。このために、この方式はバックエレクトレ
ット方式と呼ばれている。そしてエレクトレット層5
は、電極板としての背極板4の表面に溶着された12.
5〜25μm程度の高分子フィルム(通常FEP)によ
り形成されている。
【0005】IC素子9はインピーダンス変換用のFE
Tであり、その入力端子9aは前面側の背極板4と接続
され、出力端子9bは後面側のプリント基板2と接続さ
れている。なお、1aはカプセル1の前面部に形成され
た音孔、1′はその前面部の表面に貼り付けられた前面
クロスである。
【0006】一方、フロントエレクトレット方式のコン
デンサマイクロホンは、図6に示されるように、カプセ
ル1内に後面側から前面側へプリント基板2、保持体
3、振動板7、スペーサ6及びエレクトレット層5を順
番に配置し、保持体3の内側にIC素子9を配置した構
造になっている。
【0007】エレクトレット層5は、ここでは振動板7
の前面側に位置する電極板としてのカプセル前面部の裏
面に被覆されており、振動板7の前面側にエレクトレッ
ト層5が配置されている点で、この方式はフロントエレ
クトレット方式と呼ばれている。そしてエレクトレット
層5は、バックエレクトレット方式の場合と同様に、カ
プセル前面部の裏面に溶着された厚みが12.5〜25
μm程度の高分子フィルム(通常FEP)により形成さ
れている。
【0008】また、エレクトレット層5と振動板7の間
に空間を形成するためのスペーサ6としては、いずれの
方式の場合も、額縁状に打ち抜いて形成された厚みが3
0μm程度の高分子フィルム(通常PET)が使用され
ている。
【0009】なお、ホイルエレクトレット方式のコンデ
ンサマイクロホンは、背極板の前面側に設けられる振動
板自体をエレクトレット効果をもつ高分子フィルムによ
り形成したものであり、エレクトレット層が振動板から
分離していない点でバックエレクトレット方式及びフロ
ントエレクトレット方式のものとは区別される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】エレクトレット層が振
動板から分離したバックエレクトレット方式及びフロン
トエレクトレット方式のコンデンサマイクロホンには、
そのエレクトレット層や、エレクトレット層と振動板の
間に空間を形成するためのスペーサに関連して、次のよ
うな問題がある。
【0011】エレクトレット層5としては、厚みが1
2.5〜25μm程度の高分子フィルムが使用されてお
り、これが基体である電極板の振動板側の表面、具体的
には背極板4の表面やカプセル前面部の裏面に溶着され
ているが、溶着作業等に関連してエレクトレット層7に
歪みが生じるのを避け得ず、この歪みによるエレクトレ
ット層7の機械的応力が保持電荷を不安定にし、マイク
ロホンの性能を低下させる原因になっている。
【0012】エレクトレット層5として使用される高分
子フィルムの製造上の制限や溶着作業上の制限等から、
その厚みを12.5μm程度以下に薄くすることが難し
い。ここで、マイクロホンの感度は、エレクトレット層
5の厚みが薄いほど向上することが知られているが、そ
の厚みを12.5μm程度以下に薄くすることが難しい
ため、その感度が制限されている。
【0013】エレクトレット層5と振動板7の間に空間
を形成するためのスペーサ6については、額縁状に打ち
抜いて形成された厚みが30μm程度の高分子フィルム
が使用されているが、抜きバリや挿入枚数の間違いが多
発するために、量産性を低下させる原因になっている。
【0014】本発明はかかる事情に鑑みて創案されたも
のであり、エレクトレット層に機械的応力が生じるのを
防ぎ、合わせてエレクトレット層の薄膜化を図ることに
より、大幅な性能向上を可能にするエレクトレットコン
デンサマイクロホンを提供することを目的としている。
【0015】本発明の他の目的は、エレクトレット層と
振動板の間に空間を形成するためのスペーサに起因する
量産性の低下要因を取り除くことにより、量産性の大幅
向上を可能にするエレクトレットコンデンサマイクロホ
ンを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るエレクトレットコンデンサマイクロホ
ンは、振動板と、その振動板のいずれか一方の表面に対
向して配置された電極板と、その電極板の前記振動板の
側の表面に形成されたエレクトレット層とを有するエレ
クトレットコンデンサマイクロホンにおいて、前記エレ
クトレット層を、電極板の表面上に直接成膜された薄膜
としたものである。
【0017】具体的には、振動板と、その後面側に配置
された背極板と、背極板の振動板側の表面に形成された
エレクトレット層とでコンデンサ部を形成するバックエ
レクトレット方式のコンデンサマイクロホンの場合は、
背極板の表面に形成されるエレクトレット層をこの薄膜
とし、カプセル内に収容された振動板と、その前面側に
位置するカプセル前面部と、カプセル前面部の振動板側
の表面(裏面)に形成されたエレクトレット層とでコン
デンサ部を形成するフロントエレクトレット方式のコン
デンサマイクロホンの場合は、カプセル前面部の振動板
側の表面(裏面)に形成されるエレクトレット層をこの
薄膜とする。
【0018】振動板から分離したエレクトレット層を、
その電極板である背極板の表面やカプセル前面部の裏面
に直接成膜することにより、エレクトレット層に歪みが
生じず、その歪みに起因する機械的応力による性能低下
が回避される。また、エレクトレット層の厚みを1μm
程度まで薄膜化することができる。従って、エレクトレ
ット層に高分子フィルムを使用する場合と比べてマイク
ロホンの性能が著しく向上する。また、成膜は溶着より
作業効率が高いので、この点から量産性が向上する。
【0019】このような薄膜からなるエレクトレット層
の材質としては、SiO2 やFEP等のエレクトレット
素材を用いることができる。その成膜方法としては、ス
ピンナー・コートが挙げられ、それ以外に抵抗加熱蒸
着、EB蒸着(電子ビーム蒸着)、スパッタリング(高
周波、イオンビーム、プレナーマグネトロン等によるス
パッタリング)、CVD(プラズマ、減圧、常圧、光等
による化学気相成長)等の周知の成膜方法を用いること
ができる。
【0020】エレクトレット層が形成される電極板(背
極板やカプセル前面部)の平面形状は、角形でも丸形で
もよく、特にその形状を限定するものではない。
【0021】エレクトレット層の厚みは、成膜が可能な
範囲内で薄いほど好ましく、1〜5μmの範囲内が好適
である。1μm未満では均一な膜厚の成膜が困難であ
り、10μmを超えた場合は、マイクロホンの大幅な性
能向上を期待できない。
【0022】本発明に係るエレクトレットコンデンサマ
イクロホンがバックエレクトレット方式の場合、背極板
の周縁部表面を振動板側へ突出させ、その突出部を、エ
レクトレット層と振動板の間に空間を形成するためのス
ペーサとして機能させると共に、突出部に囲まれた背極
板の凹部表面に、薄膜からなるエレクトレット層を被覆
することにより、高分子フィルムからなるスペーサが不
要になり、量産性が向上する。
【0023】また、背極板の表面に形成された薄膜から
なるエレクトレット層の周縁部表面に、エレクトレット
層と振動板の間に空間を形成するためのスペーサを印刷
によって形成することにより、高分子フィルムからなる
スペーサを使用する場合に問題となる抜きバリや挿入枚
数の間違いが生じなくなるので、やはり量産性が向上
し、スペーサの厚みも自由に選択可能となる。
【0024】また、背極板をSi基板の表面に成膜され
た金属薄膜とし、その金属薄膜の表面に、薄膜からなる
エレクトレット層を形成し、エレクトレット層の周縁部
表面に、エレクトレット層と振動板の間に空間を形成す
るためのスペーサを印刷により形成する構造も可能とな
る。この構造は、Si基板にIC素子を集積させること
により、超小型マイクロホンの製造を可能にする。
【0025】本発明に係るエレクトレットコンデンサマ
イクロホンがフロントエレクトレット方式の場合は、カ
プセル前面部の振動板側の表面(裏面)に形成された薄
膜からなるエレクトレット層の周縁部表面に、エレクト
レット層と振動板の間に空間を形成するためのスペーサ
を印刷によって形成することにより、高分子フィルムか
らなるスペーサを使用する場合に問題となる抜きバリや
挿入枚数の間違いが生じなくなるので、量産性が向上
し、スペーサの厚みも自由に選択可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明の第1実施形態に係る
エレクトレットコンデンサマイクロホンの主要部の概略
的縦断面図である。
【0027】本発明の第1実施形態に係るエレクトレッ
トコンデンサマイクロホンは、振動板の後面側に配置さ
れる背極板4の表面にエレクトレット層5を形成したバ
ックエレクトレット方式のコンデンサマイクロホンであ
る。
【0028】エレクトレット層5は、スピンナー・コー
ト、抵抗加熱蒸着、EB蒸着、スパッタリング、CVD
等を用いて背極板4の表面にSiO2 やFEP等を直接
成膜して形成した厚みが1μm程度の薄膜である。エレ
クトレット層5の周縁部表面には、その前面側に配置さ
れる振動板との間に空間を形成するためのスペーサ6
が、スクリーン印刷により30μm程度の厚みに形成さ
れている。
【0029】このような背極板4とエレクトレット層5
とスペーサ6の一体化部材を使用することにより、図5
に示すようなバックエレクトレット方式のコンデンサマ
イクロホンが構成される。
【0030】構成されたバックエレクトレット方式のコ
ンデンサマイクロホンは、従来のものと比較して次のよ
うな特徴を有する。
【0031】背極板2の表面に直接成膜を行ってエレク
トレット層5を形成するので、エレクトレット層5に歪
みが生じず、機械的応力も生じない。このため、エレク
トレット層5の機械的応力に起因するマイクロホンの性
能低下が回避され、その性能が向上する。
【0032】エレクトレット層5の厚みを薄くすること
ができる点からも、マイクロホンの性能が向上する。そ
の理由は次のように説明される。
【0033】振動板とエレクトレット層とにより形成さ
れるコンデンサ部の出力eは式1により表される。式1
中のkは定数、C1 は振動板とエレクトレット層の間に
形成される空間の容量、C2 はエレクトレット層の容
量、ΔC1 は音圧が加わったときの前記空間の容量変化
分である。 e=k・〔ΔC1 /(C1 +C2 )〕・sin(ωt+φ)・・・(1)
【0034】エレクトレット層として高分子フィルムを
使用する従来のコンデンサマイクロホンの場合、空間の
厚み(スペーサの厚み)は30μm程度で、高分子フィ
ルムの厚みは12.5〜25μmである。概略的に空間
の容量と高分子フィルムの容量を等しいとすると、そう
したときのコンデンサ部の出力e1 は式2により表され
る。 e1 ≒k・(1/2)・(ΔC1 /C1 )・sin(ωt+φ)・・・(2)
【0035】一方、背極板の表面に直接成膜を行ってエ
レクトレット層を形成することにより、その厚みを1μ
m程度まで減じることができるが、その場合はC2 ≒0
とみなすことができるので、そうしたときのコンデンサ
部の出力e2 は式3により表される。 e2 ≒k・(ΔC1 /C1 )・sin(ωt+φ)・・・(3)
【0036】式2と式3の比較から分かるように、背極
板の表面に直接成膜を行ってエレクトレット層を薄膜化
することにより、2倍の出力が得られ、感度としては6
dB向上する。即ち、準コンデンサ型のマイクロホンが
得られ、感度が大幅に向上するのである。
【0037】これらの性能向上に加え、エレクトレット
層5の形成工程が簡略化されるので、量産性向上の効果
も得られる。
【0038】また、スペーサ6については、スクリーン
印刷によって形成されていることにより、高分子フィル
ムからなるスペーサを使用する場合に問題となる抜きバ
リや挿入枚数の間違いが生じなくなるので、この点から
も量産性が向上し、その厚み選択も自由になる。
【0039】図2は本発明の第2実施形態に係るエレク
トレットコンデンサマイクロホンの主要部の概略的縦断
面図である。
【0040】本発明の第2実施形態に係るエレクトレッ
トコンデンサマイクロホンは、第1実施形態に係るエレ
クトレットコンデンサマイクロホンと同様に、振動板の
後面側に配置される背極板4の表面にエレクトレット層
5を被覆したバックエレクトレット方式のコンデンサマ
イクロホンである。
【0041】第1実施形態に係るエレクトレットコンデ
ンサマイクロホンと相違する点は、背極板5とその前面
側の振動板との間に空間を形成するためのスペーサを、
背極板5の一部により形成して、スペーサ部材を省略可
能とした点である。
【0042】即ち、ここにおける背極板5は、周縁部を
前面側へ突出する形状に加工したものである。その突出
部5aは、突出部5aに囲まれた凹部5bに対する高さ
hを例えば30μm程度することにより、スペーサとし
て機能する。この場合、エレクトレット層5は凹部5b
の表面に直接成膜により形成される。
【0043】この構造によると、スクリーン印刷の工程
さえも不要になるので、量産性が一層向上する。
【0044】図3は本発明の第3実施形態に係るエレク
トレットコンデンサマイクロホンの主要部の概略的縦断
面図である。
【0045】本発明の第3実施形態に係るエレクトレッ
トコンデンサマイクロホンも又、第1実施形態及び第2
実施形態に係るエレクトレットコンデンサマイクロホン
と同様に、振動板の後面側に配置される背極板4の表面
にエレクトレット層5を形成したバックエレクトレット
方式のコンデンサマイクロホンである。
【0046】第1実施形態及び第2実施形態に係るエレ
クトレットコンデンサマイクロホンと相違する点は、S
i基板10の表面に金属薄膜の成膜により背極板4を形
成した点である。その金属薄膜の表面には、成膜により
薄膜のエレクトレット層5が形成されており、エレクト
レット層5の周縁部表面には、エレクトレット層と振動
板の間に空間を形成するためのスペーサ6がスクリーン
印刷により形成されているが、これらは第1実施形態に
係るエレクトレットコンデンサマイクロホンと同様であ
る。
【0047】この構造によると、Si基板10にIC素
子を集積させることができる。これにより、超小型マイ
クロホンの製造が可能になる。
【0048】図4は本発明の第4実施形態に係るエレク
トレットコンデンサマイクロホンの主要部の概略的縦断
面図である。
【0049】本発明の第4実施形態に係るエレクトレッ
トコンデンサマイクロホンは、カプセル1内に収容され
る振動板の前面側に位置するカプセル前面部の裏面にエ
レクトレット層5を形成したフロントエレクトレット方
式のコンデンサマイクロホンである。
【0050】ここにおけるエレクトレット層5も、スピ
ンナー・コート、抵抗加熱蒸着、EB蒸着、スパッタリ
ング、CVD等を用いてカプセル前面部の裏面にSiO
2 やFEP等を直接成膜して形成した厚みが1μm程度
の薄膜である。エレクトレット層5の周縁部裏面には、
その後面側に配置される振動板との間に空間を形成する
ためのスペーサ6が、スクリーン印刷により30μm程
度の厚みに形成されている。
【0051】このようなカプセル1とエレクトレット層
5とスペーサ6の一体化部材を使用することにより、図
6に示すようなフロントエレクトレット方式のコンデン
サマイクロホンが構成される。
【0052】構成されたフロントエレクトレット方式の
コンデンサマイクロホンも、バックエレクトレット方式
の場合と同様の理由により、高性能であり、且つ量産性
に優れる。
【0053】
【発明の効果】以上に説明した通り、本発明に係るエレ
クトレットコンデンサマイクロホンは、エレクトレット
層が振動板から分離したバックエレクトレット方式やフ
ロントエレクトレット方式等のコンデンサマイクロホン
において、そのエレクトレット層を電極板上に直接成膜
により形成して薄膜化した構成を採用し、この構成によ
り、エレクトレット層に機械的応力が発生するのが回避
され、合わせてその膜厚が著しく薄くなるので、マイク
ロホンの性能を大幅に向上させるという効果を奏する。
【0054】また、エレクトレット層と振動板の間に空
間を形成するためのスペーサを電極板の一部や印刷によ
り形成する構成を採用することにより、高分子フィルム
からなるスペーサを使用する場合に問題となる抜きバリ
や挿入枚数の間違いが生じなくなるので、量産性を大幅
に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るエレクトレットコ
ンデンサマイクロホンの主要部の概略的縦断面図であ
る。
【図2】本発明の第2実施形態に係るエレクトレットコ
ンデンサマイクロホンの主要部の概略的縦断面図であ
る。
【図3】本発明の第3実施形態に係るエレクトレットコ
ンデンサマイクロホンの主要部の概略的縦断面図であ
る。
【図4】本発明の第4実施形態に係るエレクトレットコ
ンデンサマイクロホンの主要部の概略的縦断面図であ
る。
【図5】従来のエレクトレットコンデンサマイクロホン
(バックエレクトレット方式)の概略的縦断面図であ
る。
【図6】従来のエレクトレットコンデンサマイクロホン
(フロントエレクトレット方式)の概略的縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 カプセル 2 プリント基板 3 保持体 4 背極板 5 エレクトレット層 6 スペーサ 7 振動板 8 リング 9 IC素子

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動板と、その振動板のいずれか一方の
    表面に対向して配置された電極板と、その電極板の前記
    振動板の側の表面に形成されたエレクトレット層とを有
    するエレクトレットコンデンサマイクロホンにおいて、
    前記エレクトレット層が、電極板の表面上に直接成膜さ
    れた薄膜であることを特徴とするエレクトレットコンデ
    ンサマイクロホン。
  2. 【請求項2】 電極板の表面上の薄膜が、スピンナー・
    コート、熱蒸着、電子ビーム蒸着、スパッタリング、C
    VDのいずれかで成膜されていることを特徴とする請求
    項1に記載のエレクトレットコンデンサマイクロホン。
  3. 【請求項3】 振動板と、その後面側に配置された電極
    板としての背極板と、背極板の振動板側の表面に形成さ
    れたエレクトレット層とでコンデンサ部を形成するバッ
    クエレクトレット方式のコンデンサマイクロホンである
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のエレクトレッ
    トコンデンサマイクロホン。
  4. 【請求項4】 背極板の周縁部表面が振動板側へ突出し
    ており、その突出部が、エレクトレット層と振動板の間
    に空間を形成するためのスペーサとして機能すると共
    に、突出部に囲まれた背極板の凹部表面に、薄膜からな
    るエレクトレット層が形成されていることを特徴とする
    請求項3に記載のエレクトレットコンデンサマイクロホ
    ン。
  5. 【請求項5】 背極板の振動板側の表面に形成された薄
    膜からなるエレクトレット層の周縁部表面に、エレクト
    レット層と振動板の間に空間を形成するためのスペーサ
    が印刷により形成されていることを特徴とする請求項3
    に記載のエレクトレットコンデンサマイクロホン。
  6. 【請求項6】 背極板がSi基板の表面に成膜された金
    属薄膜であり、その金属薄膜の表面に、薄膜からなるエ
    レクトレット層が形成され、エレクトレット層の周縁部
    表面に、エレクトレット層と振動板の間に空間を形成す
    るためのスペーサが印刷により形成されていることを特
    徴とする請求項3に記載のエレクトレットコンデンサマ
    イクロホン。
  7. 【請求項7】 カプセル内に収容された振動板と、その
    前面側に位置する電極板としてのカプセル前面部と、カ
    プセル前面部の振動板側の表面に形成されたエレクトレ
    ット層とでコンデンサ部を形成するフロントエレクトレ
    ット方式のコンデンサマイクロホンであることを特徴と
    する請求項1又は2に記載のエレクトレットコンデンサ
    マイクロホン。
  8. 【請求項8】 カプセル前面部の振動板側の表面に形成
    された薄膜からなるエレクトレット層の周縁部表面に、
    エレクトレット層と振動板の間に空間を形成するための
    スペーサが印刷により形成されていることを特徴とする
    請求項7に記載のエレクトレットコンデンサマイクロホ
    ン。
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