JP2016158528A - 携帯用作業機 - Google Patents

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Tomoya Ikeda
知也 池田
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Abstract

【課題】
通常の刈払い作業中には作業の邪魔にならず、保護カバーに大きな加速度がかかった場合には、保護カバーが移動し先端工具を保護する、可動保護カバーを備えた携帯用作業機を提供する。
【解決手段】
駆動源と、前記駆動源により駆動させられ、被切断物を切断する先端工具と、前記先端工具の一部を覆う固定保護部と、を備えた携帯用作業機において、前記先端工具の外周における前記一部とは異なる領域へと移動可能な可動保護部と、前記可動保護部を前記領域へと移動させる可動保護部移動機構と、を備える。
【選択図】図7

Description

本発明は、携帯用作業機に関するものである。
刈払機、チェーンソー、パワーカッタ等、作業者が携帯して使用する携帯用作業機には、動力源として小型の空冷エンジンや電動モータが用いられる。特許文献1に示す従来のエンジン刈払機は、エンジンの駆動力により先端工具である刈刃が回転することで、切断対象となる草を刈る。また、刈刃の周囲には、刈刃の一部を覆うように保護カバーが固定されており、保護カバーの働きによって、刈刃の回転により周囲に飛ばされた草や砂などが作業者へ飛散することが防止される。
特開2014−234752号公報
エンジン刈払機の主な切断対象は草であるが、作業場には草以外にも木や石、ブロックなど草よりも硬い障害物がある。作業中に障害物へ刈刃が接触した際にはエンジン刈払機が大きく跳ね返され、刈刃を周囲の壁などに強打して破損させてしまう可能性があった。また、刈刃を周囲の壁などに強打しない様に保護カバーを大きくすると刈刃の切断可能領域が狭くなり、通常の刈払い作業時における作業能率が低下する問題点もあった。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、上記の問題点を解決する発明を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の観点に係る携帯用作業機は、
駆動源と、
前記駆動源により駆動させられ、被切断物を切断する先端工具と、
前記先端工具の一部を覆う固定保護部と、を備えた携帯用作業機において、
前記先端工具の外周における前記一部とは異なる領域へと移動可能な可動保護部と、
前記可動保護部を前記領域へと移動させる可動保護部移動機構と、を備える、ことを特徴とする。
また、前記可動保護部は、前記先端工具の回転径方向において前記固定保護部と重なるように配置され、前記先端工具の回転方向へ前記固定保護部から突出するように移動してもよい。
また、前記可動保護部は磁性体を備え、前記径方向において前記固定保護部と重なるように、前記磁性体によって前記携帯用作業機または前記固定保護部へ固定されていてもよい。
また、前記可動保護部は、設定条件になると自動的に移動してもよい。
また、前記設定条件は、前記携帯用作業機に設定値以上の加速度が加わることであってもよい。
また、前記可動保護部移動機構は弾性体であってもよい。
また、前記可動保護部は、前記径方向において前記固定保護部と重なるように配置される第1の可動保護部と、前記第1の可動保護部と重なるように配置される第2の可動保護部とからなり、
前記第1の可動保護部は前記一部とは異なる第2の領域へと移動し、前記第2の可動部は前記一部とも前記第2の領域とも異なる第3の領域へと移動してもよい。
本発明の第2の観点に係る携帯用作業機は、本体部と、被切断物を切断する先端工具と、を備え、前記本体部は、前記先端工具を駆動する駆動部と、前記先端工具の一部を覆う固定保護部とを有する、携帯用作業機において、前記本体部の状態の変化に応じて、前記先端工具の外周における前記一部とは異なる領域へと移動可能な可動保護部を備える、ことを特徴とする。
本発明によれば、携帯用作業機が跳ね返された場合に先端工具が保護されるため、先端工具が他の物体へ接触し破損する可能性を低減することが可能である。
本発明の実施の形態となる刈払機における上面図 本発明の実施の形態となるエンジン刈払機の駆動部構成を示した面図 本発明の実施の形態となるエンジン刈払機のファンケースを外した状態の駆動部構成を示した図 本発明の実施の形態となる刈払機におけるギヤケース周辺の上面図の一部断面図(収納状態) 本発明の実施の形態となる刈払機におけるギヤケース周辺上面図(収納状態) 本発明の実施の形態となる刈払機におけるギヤケース周辺側面図(収納状態) 本発明の実施の形態となる刈払機におけるギヤケース周辺上面図(展開状態) 本発明の実施の形態となる刈払機におけるギヤケース周辺側面図(展開状態) 跳ね返り時の移動方向を示した模式図
本発明の実施の形態となるエンジン作業機(刈払機)の構成について説明する。ここでは、動力源として空冷エンジンを使用している。
本発明にかかるエンジン刈払機113の形状の一例を図1〜図3に示す。刈払機113においては、前後方向に細長いシャフト20の先端(一端)側に、先端工具である刈刃11が設けられる。シャフト20の後端(他端)側には、刈刃11を駆動するための駆動源として、2サイクル空冷式エンジン40が設けられる。シャフト20の内部には、シャフト20と同軸とされエンジン40のクランク軸42と遠心クラッチ46によって接続された駆動軸(図示せず)が設けられる。クランク軸42の回転速度が高まり遠心クラッチ46が接続された際には、この駆動軸はエンジン40によって回転運動をする。この回転運動が、シャフト20の先端に設置されたギヤケース12に伝達され、適切な減速比で刈刃11を回転させる。シャフト20における前後方向の中央付近には、作業者が把持するためのハンドル13が設けられている。刈刃11の回転面には、刈り取られた草木が作業者側に飛散することを抑制するための飛散保護カバー14が設けられる。また、作業者がハンドル13を把持した操作がしやすいように、シャフト20におけるハンドル13とエンジン40の間は、シャフト20の外周に柔軟な材料が設けられ腰当て部21が形成されている。作業者は、シャフト20のフック部(番号なし)をショルダーベルト(図示せず)で吊り上げると共にハンドル13を把持しショルダーベルトで作業機の質量を支えながら、この腰当て部21等を腰で支持することによって、刈払い作業を行うことができる。
エンジン40の左右には、それぞれ吸気口、排気口が設けられ、吸気口側には気化器70及びエアクリーナ50が、排気口側にはマフラー80がそれぞれ接続されている。エンジン40の後端側には、クランク軸42を回転させることによってエンジン40を始動させるスタータ(リコイルスタータ)41が設けられている。一方、エンジン40の前端側においては、クランク軸42に冷却ファン(図示せず)が固定され、クランク軸42の回転に伴って冷却風が生成される。この冷却風は、冷却ファン等を覆うファンケース31内を通り、エンジン40の中で高温となるシリンダ43を冷却するようにその風路は形成される。
気化器70には、エアクリーナ50を介して空気が導入されると同時に、燃料も供給され、これによって混合気が生成され、エンジン40に供給される。燃料は、エンジン40の下部に固定された燃料タンク60内に溜められ、燃料タンク60からチューブを介して気化器70に導かれる。作業者は、燃料タンク60に設けられたタンクキャップ61を取り外し、燃料タンク60内に燃料を供給することができる。
この刈払機310を使用するに際しては、作業前に燃料タンク60に給油が行われる。この給油の際に、エンジン40に設置された点火プラグやこれに接続される配線等に燃料が付着することを抑制するために、一般には燃料タンク60及びタンクキャップ61は、エンジン40よりも下側に設けられる。このため、刈払機113の後端側の下部には、燃料タンク60が位置する。
図2に示されるように、この刈払機113を地面に設置する際にこれを支持すると共に、燃料タンク60の下側を覆う、樹脂材料で構成されたスタンド15が装着される。また、ハンドル13の先端には、作業者が把持しやすい形状とされたグリップ16が設けられる。
図3は、この刈払機310におけるエンジン40周囲の構成を前方側から見た正面図である。ここでは、ファンケース31を透視して見た内部の構造が示されている。エンジン40の上部には、燃焼室、ピストン等を内部に有するシリンダ43が設けられる。シリンダ43の外面には冷却フィンが多数形成されている。シリンダ43の左側に設けられた吸気口(図示せず)には気化器(エンジンが吸入する混合気生成手段)70が装着され、気化器70の左側には更にエアクリーナ50が装着されている。エアクリーナ50は、気化器70等に固定されたエアクリーナボックス51に装着され、エアクリーナカバー52で覆われた状態で、エアクリーナ50を介した吸気が可能とされる。また、シリンダ43の右側に設けられた排気口にはマフラー80が装着されている。エンジン40(シリンダ43)からの排気は、マフラー80を介して行われる。使用時に高温となるマフラー80は、マフラーカバー81で覆われている。
エンジン40において、シリンダ43の下側には、内部にクランク軸42を有するクランクケース44が設けられている。クランク軸42は、シリンダ43内部におけるピストンの上下運動に伴って回転する。クランク軸42は、前後方向に延伸している。前記の通り、クランク軸42の前方側には、冷却ファンが一体化されたマグネトロータ45と遠心クラッチ46とが装着される。一方、クランク軸42の後方側(図4に示された側の反対側)においては、前記の通り、スタータ(リコイルスタータ)41が装着され、これによって、始動時にクランク軸42を強制的に回転させることができる。マグネトロータ45の回転により点火コイル47のジェネレータコイル(図示せず)に電流が流れ、この電力により点火プラグに放電可能な高電圧まで昇圧する。
エンジン40が始動後には、燃料が燃料タンク60側から気化器70側に吸い上げられる。エンジン40の始動前においては、気化器70まで燃料を導く必要があり、このためにプライミングポンプ62が設けられている。作業者がプライミングポンプ62を操作することにより、始動前において燃料タンク60から気化器70まで燃料を導くことができる。
上記の刈払機310の場合には、切断の角度を調整するために、シャフト20をほぼ水平とする場合もあり、シャフト20を水平面から大きく傾斜させて作業を行う場合もある。このため、気化器70の水平面に対する角度は使用に際して大きく変動する場合がある。
気化器70の形式としては、様々なものがあるが、このように水平面に対する角度が大きく変動した場合においても安定して気化器70に燃料を導き混合気を生成できる形式として、ダイヤフラム式のものがある。ダイヤフラム式の気化器70においては、気化器70内部に設けられ弾性体で構成されたダイヤフラムで仕切られた燃料室中に燃料が吸い上げられ、一定量が溜められる。これによって、気化器70の角度によらずに安定して混合気を供給することができる。このため、気化器70としては、ダイヤフラム式のものが好ましく用いられ、そのスロットル開度は、スロットル弁軸71の軸回りの角度によって設定される。こうした用途においては、スロットル弁軸71の回転によってバタフライ弁の設定角度が調整され、これによってスロットル開度の調整が行われるバタフライ弁式の気化器70が特に好ましく用いられる。すなわち、エンジン作業機においては、ダイヤフラム式であり、かつスロットル開度がバタフライ弁を用いて調整される構成の気化器70が特に好ましく用いられる。
作業時における刈刃11(エンジン40あるいはクランク軸42)の回転速度は、気化器70におけるスロットル弁軸71の軸回りので設定角度で調整できるが、刈刃11に加わる負荷等によって、実際の回転速度は変動する。回転速度が大きく変動した場合には、刈り払い作業が困難となる。更に、回転速度が大きく低下した場合には、冷却風が弱くなり、エンジン40の冷却効率が低下する。このため、原動機付自転車等とは異なり、上記の刈払機310においては、作業中におけるエンジン40(クランク軸42)の回転数は略一定となるように制御される。このため、エンジン40の動作モードとしては、低回転数が維持され遠心クラッチ46が接続されないために刈刃11が駆動されないアイドリング状態と、これよりも高い略一定の回転数が維持され遠心クラッチ46が接続され刈刃11が駆動される作業状態、の2種類に大別される。
次に、本発明の要点となる固定保護カバー14と可動保護カバー100の構成について説明する。
図4(A)と図4(B)はそれぞれ、固定保護カバー14と可動保護カバー100周辺の様子と、そのギヤケース12付近をさらに拡大した様子を示す。固定保護カバー14は、固定部材115によってシャフト20へ固定されている。
可動保護カバー100は第1可動保護カバー100aと第2可動保護カバー100bによって構成され、それぞれ第1可動支持部109aと第2可動支持部109bに接続されている。第1可動支持部109aと第2可動支持部109bはギヤケース12の周囲をボールベアリング101を介して回動可能に設けられ、ギヤケース12周縁に設けられた前側ストッパ部材108と後側ストッパ部材110によって、それぞれギヤケース12周囲の左半周と右半周を回動するように規制される。また、前側ストッパ部材108と第1可動支持部109aとを接続する第1バネ111aと、前側ストッパ部材108と第2可動支持部109bとを接続する第2バネ111bとが設けられており、第1バネ111aおよび第2バネ111bの弾性力により、第1可動支持部109aと第2可動支持部109bはどちらも前側ストッパ部材108側へ常時付勢される。
また、第1可動支持部109aと第2可動支持部109bはそれぞれ第1磁石102aと第2磁石102bを有しており、一方で後側ストッパ部材110は被磁性体で構成される。この第1磁石102aと第2磁石102bとの働きにより、第1可動支持部109aと第2可動支持部109bとは通常時において互いに磁力で引き付けあい、後側ストッパ部材110を間に挟み込んだ状態(収納状態)で固定される。この収納状態においては、図5および図6に示すように、刈刃11の回転径方向において第1可動保護カバー100aおよび第2保護カバー100bが固定保護カバー14に重なり合うように配置される。
刈払機113で草を刈っているとき(通常作業時)には、操作者は可動保護カバー110を収納状態にして草刈り作業を行うが、操作者が刈払機113を左右に振りながら作業したり、エンジン40が振動したりすることから、第1可動保護カバー100aおよび第2可動保護カバー100bには加速度がかかる。このような通常作業時において第1可動保護カバー100aにかかる加速度をa0、第1可動保護カバー100aおよび第1可動支持部109b、第1磁石102aの質量の総和をM1、収納状態における第1バネ111aの弾性力をFs1、第1磁石102aと第2磁石102bとが互いに引き付けあう吸着力をFmとするとき、これらの関係は次式で表される。
Fs1+M1・a0<Fm
したがって通常作業時においては、第1磁石102aと第2磁石102bとが互いに引き付けあう吸着力Fmが、第2可動保護カバー100b(第1可動保護カバー100a)に生じる慣性力M1・a0と第2バネ111b(第1バネ111a)の弾性力Fs1との合成力を上回るため、第1磁石102aと第2磁石102bは後端ストッパ部材110を挟み込んだまま離れず、可動保護カバー100は収納状態が維持される。
一方で、作業中に障害物106へ刈刃11が接触したとき(接触時)には、刈払機113は図9に示す跳ね返り方向107(右側方向)へ向かって、作業者103との接触部104を支点として大きく跳ね返される。この接触時には第1可動保護カバー100aおよび第2可動保護カバー100bには、左側へ大きな加速度a1がかかり、この加速度a1と質量M1、弾性力Fs1、吸着力Fmとの関係は次式で表される。
Fm<Fs1+M1・a1
したがって接触時においては、第1保護カバー100aにかかる左向きの慣性力M1・a1とバネ111aの弾性力Fs1との合成力が、第1磁石102aと第2磁石102bとが互いに引き付けあう吸着力Fmを上回る。この慣性力M1・a1は図4(B)に示す矢印105方向に加わるため、第1可動支持部109aは後側ストッパ部材110から離間する。この結果吸着力Fmはさらに弱くなり、第2可動支持部109bも後側ストッパ部材110から離間し、収納状態が解除される。第1可動支持部100aは第1バネ111aにより前側ストッパ部材108側へ引かれているため、ギヤケース12周囲の左側を経由して、前側ストッパ部材108へ近接するように移動する。同様に第2可動支持部109bは第2バネ111bにより、ギヤケース12周囲の右側を経由して、前側ストッパ部材108へ近接するように移動する。この結果、図7および図8に示すように、第1可動保護カバー100aおよび第2可動保護カバー100bはどちらも固定保護カバー14によって覆われない位置まで移動し、第1保護カバー100aは刈刃11の左側を、第2保護カバー100bは刈刃11の右側を覆う(展開状態)。
また、図5において、刈刃11の回転中心114を基準として固定保護カバー14が刈刃11を覆う領域の角度をAとするとき、図7において第1可動保護カバー100aと第2可動保護カバー100bのそれぞれが刈刃11を覆う角度もAとされており、Aの大きさは120度となるように構成されている。このため、展開状態では刈刃の周囲360度が固定保護カバー14と可動保護カバー100によって覆われ、収納状態では第1可動保護カバー100aと第2可動保護カバー100bはともに固定保護カバー14の下方に収まる。
また、上記の説明では第1可動支持部100aが第2可動支持部100bよりも先に後側ストッパ部材110から離間する場合を想定したが、第2可動支持部100bが先に離間した場合にも可動保護カバー100を展開状態とすることが可能である。例えば刈払機113が作業者の手から落下するなどして急激に左側へ移動するとき、第2可動保護カバー100bにかかる加速度をa2、第2可動保護カバー100bと第2可動支持部100b、第2磁石102bの質量の総和をM2、収納状態における第2バネの弾性力をFs2とするとき、これらの関係は次式で表される。
Fs2+M2・a0<Fm<Fs2+M2・a2
したがって通常作業時に第2可動支持部109bが後側ストッパ部材110から離間することは無いが、第2保護カバー100bに加速度a2がかかると、第2可動支持部はシャフト20の右側にかかる慣性力M2・a2によって、後側ストッパ部材110から離間する。これにより磁力Fmが弱まった結果、第1可動支持部109aと第2可動支持部109bはどちらも後側ストッパ部材110から離間する。このように、第1可動支持部109aと第2可動支持部109bにそれぞれ設けた第1磁石102aと第2磁石102bが、被磁性体である後側ストッパ部材110を挟み込むことによって固定される構成としたことによって、加速度により慣性力を受ける磁石102を効率よく配置することが可能であり、刈払機113が左右方向のどちらに動いたとしても、可動保護カバー100を展開状態とすることができる。
以上の構成によれば、可動保護カバー100は、接触時になると、刈刃11において固定保護カバー14が覆う領域とは異なる領域を覆うように移動するため、操作者の予期しない形で刈払機113が急激に動いた場合に刈刃11が他の物体に接触する可能性を減少させることができる。
また、可動保護カバー100が、通常作業時においては刈刃の回転径方向において固定保護カバー14と重なる収納状態となるように配置され、接触時になると刈刃11の回転方向へ突出する展開状態となるため、通常作業時に可動保護カバー100が作業の邪魔となることはなく、接触時にのみ刈刃11を保護することができる。
また、可動支持部109は磁石102を備え、可動保護カバー100は磁石102の磁力によって収納状態に維持されているため、複雑な保持機構を有さず磁石102を用いるだけの安価な構成で、収納状態と展開状態を切り替え可能な機構を実現できる。
また、収納状態とされた可動保護カバー100が接触時の加速度によって展開状態となるように構成したことで、刈刃11が固い物体へ接触したことを検知する接触センサなどを設ける必要がなく、簡単な構成で収納状態と展開状態を切り替え可能な機構を実現できる。
また、前側ストッパ部材108と可動支持部109との間にバネ111を備え、接触時にはバネ111の弾性力により可動保護カバー100が展開状態となるように構成することで、可動保護カバー100の展開のためにモータ等の駆動機構を設けることなく、安価かつ軽量な構成で収納状態と展開状態を切り替え可能な機構を実現できる。
また、固定保護カバー14と第1可動保護カバー100a、第2可動保護カバー100bのそれぞれが刈刃11を覆う角度を等しく120度となるように構成したことにより、収納状態において可動保護カバー100が固定保護カバー14から突出し草刈り作業の邪魔となることを防げるとともに、展開状態において可動保護カバー100が刈刃11を保護する領域を大きくすることができる。
また、可動保護カバー100を、収納状態で刈刃11の回転径方向において固定保護カバー14と重なるように配置される第1の可動保護カバー100aと、第1の保護カバー100aに重なるように配置される第2の可動保護カバー100bとから構成し、展開状態には第1の保護カバーと第2の保護カバーとが刈刃11を覆う領域がそれぞれ異なる構成としたため、第1の可動保護カバー100aと第2の可動保護カバー100bを組み合わせて刈刃11のより広い範囲を保護できるとともに、第1の可動保護カバー100aと第2の可動保護カバー100bそれぞれが刈刃11を覆う面積を小さくすることなく、2枚の可動保護カバーを固定保護カバー14に重なるように収納することができる。
以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、本発明は請求項に記載の範囲で種々の変形が可能であることは、当業者に理解されるところである。
例えば、本実施の形態では、可動保護カバー100に加速度a1もしくはa2が加わり第1磁石102aと第2磁石102bとの間の吸着が解除されることによって可動保護カバー100が移動するが、可動保護カバー100が移動するきっかけはこれに限らない。例えば、ギヤケース12等に加速度センサを設け、該加速度センサが急激な加速度の変化を検知した場合には、ソレノイドなどを用いて第1磁石102aと第2磁石102bとの間の吸着を解除させ、可動保護カバー100が移動する構成としてもよい。また、ハンドル13における操作者が把持する箇所に接触センサなどを設け、該接触センサが操作者の手を検知しなくなった場合には可動保護カバー100が移動する構成としてもよい。また、ギヤケース12等に刈刃11周辺へ草以外の物体が近接したことを検知する近接センサを設け、該近接センサが近接する物体を検知した場合には可動保護カバー100が移動する構成としてもよい。
また、本実施の形態ではバネ111が接続された可動支持部109が磁石102を有し、第1磁石102aと第2磁石102bが磁力により後側ストッパ部材110を挟み込むことによって可動保護カバー100が収納状態に固定される構成としたが、後側ストッパ部材110に磁石を固定し、バネを強磁性を示す鉄などで作り、該バネの一端を該磁石に吸着させ、他端を前側ストッパ部材108に固定させ、可動保護カバーを該バネの一部に引掛け固定する構成としてもよい。この構成によっても、可動保護カバー100にかかる慣性を利用して可動保護カバーを展開状態とさせることが可能である。
さらに可動保護カバー100がシャフト20の刈刃11の回転径方向内側に伸縮するように構成してもよい。このような構成とすることで、可動保護カバー100が刈刃11を間近まで覆うことができ、更に刈刃11を保護することが可能である。この時は、可動保護カバー100を刈刃11の回転径方向内側へバネなどにより付勢し、固定保護カバー14で固定する。跳ね返りが発生し、回動保護カバー100が回動する際に刈刃11の回転径方向内側に向かい収縮する動作を行う。また、回動保護カバーの下端側に折り返し形状を設けることで刈刃11の刃物部分を囲うことも先端工具の防護性の向上につながる。
また、可動保護カバー100が収納状態においては刈刃11の回転範囲内に収納され、展開状態になると刈刃11の回転径方向へと伸長し、刈刃11の外周へと突出するように構成してもよい。また、可動保護カバー100の固定方法は磁石でなくてもよく、可動支持部109および後側ストッパ部材110に凹凸を設け、両者を嵌合させることで固定してもよい。可動保護カバー100を展開する手段についてもバネ111を用いなくてもよく、高圧ガスを内蔵するタンクなどを備え、該タンクから噴出するガスの圧力により可動保護カバー100を展開させる構成としてもよい。また、固定保護カバー14と可動保護カバー100の総和は360度に限定するものではなく、刈刃11の任意の箇所を覆う構成としてもよい。また、可動保護カバー100をハンドル13などに設けたスイッチ等により展開可能な構成としてもよい。
また、上記の例においては、動力源がエンジンである刈払機であるものとしたが、同様の回転工具で、作業者が携えて使用される携帯用作業機であれば、動力源を問わず同様の効果を奏することは明らかである。
11 刈刃
12 ギヤケース
13 ハンドル
14 固定保護カバー
15 スタンド
16 グリップ
20 シャフト
21 腰当て部
31 ファンケース
40 エンジン(空冷エンジン)
41 スタータ(リコイルスタータ)
42 クランク軸
43 シリンダ
44 クランクケース
45 マグネトロータ(冷却ファン)
46 遠心クラッチ
47 点火コイル
50 エアクリーナ
51 エアクリーナボックス
52 エアクリーナカバー
60 燃料タンク
61 タンクキャップ
62 プライミングポンプ
70 気化器
71 スロットル弁軸
80 マフラー
81 マフラーカバー
100 可動保護カバー
100a 第1の可動保護カバー
100b 第2の可動保護カバー
101 ボールベアリング
102 磁石
102a 第1の磁石
102b 第2の磁石
103 作業者
104 接触部
105 慣性力の方向
106 障害物
107 跳ね返り方向
108 前側ストッパ部材
109 可動支持部
109a 第1の可動支持部
109b 第2の可動支持部
110 後側ストッパ部材
111 バネ
111a 第1バネ
111b 第2バネ
112 従来のエンジン刈払機
113 本発明に係るエンジン刈払機
114 刈刃の回転中心
115 固定部

Claims (8)

  1. 駆動源と、
    前記駆動源により駆動させられ、被切断物を切断する先端工具と、
    前記先端工具の一部を覆う固定保護部と、を備えた携帯用作業機において、
    前記先端工具の外周における前記一部とは異なる領域へと移動可能な可動保護部と、
    前記可動保護部を前記領域へと移動させる可動保護部移動機構と、を備える、ことを特徴とする携帯用作業機。
  2. 前記可動保護部は、前記先端工具の回転径方向において前記固定保護部と重なるように配置され、前記先端工具の回転方向へ前記固定保護部から突出するように移動する、ことを特徴とする請求項1に記載の携帯用作業機。
  3. 前記可動保護部は磁性体を備え、前記径方向において前記固定保護部と重なるように、前記磁性体によって前記携帯用作業機または前記固定保護部へ固定されている、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の携帯用作業機。
  4. 前記可動保護部は、設定条件になると自動的に移動する、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の携帯用作業機。
  5. 前記設定条件は、前記携帯用作業機に設定値以上の加速度が加わることである、ことを特徴とする請求項4に記載の携帯用作業機。
  6. 前記可動保護部移動機構は弾性体である、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の携帯用作業機。
  7. 前記可動保護部は、前記径方向において前記固定保護部と重なるように配置される第1の可動保護部と、前記第1の可動保護部と重なるように配置される第2の可動保護部とからなり、
    前記第1の可動保護部は前記一部とは異なる第2の領域へと移動し、前記第2の可動部は前記一部とも前記第2の領域とも異なる第3の領域へと移動する、ことを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の携帯用作業機。
  8. 本体部と、
    被切断物を切断する先端工具と、を備え、
    前記本体部は、前記先端工具を駆動する駆動部と、前記先端工具の一部を覆う固定保護部とを有する、携帯用作業機において、
    前記本体部の状態の変化に応じて、前記先端工具の外周における前記一部とは異なる領域へと移動可能な可動保護部を備える、ことを特徴とする携帯用作業機。
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