JP2015124772A - エンジン作業機 - Google Patents

エンジン作業機 Download PDF

Info

Publication number
JP2015124772A
JP2015124772A JP2013272356A JP2013272356A JP2015124772A JP 2015124772 A JP2015124772 A JP 2015124772A JP 2013272356 A JP2013272356 A JP 2013272356A JP 2013272356 A JP2013272356 A JP 2013272356A JP 2015124772 A JP2015124772 A JP 2015124772A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engine
throttle
valve shaft
throttle valve
governor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013272356A
Other languages
English (en)
Inventor
知也 池田
Tomoya Ikeda
知也 池田
石田 茂敏
Shigetoshi Ishida
茂敏 石田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koki Holdings Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Koki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Koki Co Ltd filed Critical Hitachi Koki Co Ltd
Priority to JP2013272356A priority Critical patent/JP2015124772A/ja
Priority to DE102014119347.4A priority patent/DE102014119347A1/de
Priority to US14/579,653 priority patent/US20150184596A1/en
Priority to CN201410830007.6A priority patent/CN104747304A/zh
Publication of JP2015124772A publication Critical patent/JP2015124772A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D9/00Controlling engines by throttling air or fuel-and-air induction conduits or exhaust conduits
    • F02D9/02Controlling engines by throttling air or fuel-and-air induction conduits or exhaust conduits concerning induction conduits
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01PCOOLING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; COOLING OF INTERNAL-COMBUSTION ENGINES
    • F01P5/00Pumping cooling-air or liquid coolants
    • F01P5/02Pumping cooling-air; Arrangements of cooling-air pumps, e.g. fans or blowers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B63/00Adaptations of engines for driving pumps, hand-held tools or electric generators; Portable combinations of engines with engine-driven devices
    • F02B63/02Adaptations of engines for driving pumps, hand-held tools or electric generators; Portable combinations of engines with engine-driven devices for hand-held tools
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D9/00Controlling engines by throttling air or fuel-and-air induction conduits or exhaust conduits
    • F02D9/02Controlling engines by throttling air or fuel-and-air induction conduits or exhaust conduits concerning induction conduits
    • F02D2009/0201Arrangements; Control features; Details thereof
    • F02D2009/0203Mechanical governor
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D9/00Controlling engines by throttling air or fuel-and-air induction conduits or exhaust conduits
    • F02D9/02Controlling engines by throttling air or fuel-and-air induction conduits or exhaust conduits concerning induction conduits
    • F02D2009/0201Arrangements; Control features; Details thereof
    • F02D2009/0208Arrangements; Control features; Details thereof for small engines
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D9/00Controlling engines by throttling air or fuel-and-air induction conduits or exhaust conduits
    • F02D9/02Controlling engines by throttling air or fuel-and-air induction conduits or exhaust conduits concerning induction conduits
    • F02D2009/0201Arrangements; Control features; Details thereof
    • F02D2009/021Arrangements; Control features; Details thereof combined with an electromechanical governor, e.g. centrifuged governor and electric governor acting on the governor lever

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Harvester Elements (AREA)

Abstract

【課題】単純な構成で、風圧ガバナを用いた場合におけるエンジン出力の向上を行う。
【解決手段】スロットル操作補助コイル96への通電は、エンジン40における所定の回転数(回転速度)域で行われる。このため、このエンジン40においては、風圧ガバナ90が用いられているものの、この所定の回転数域では、実質的に風圧ガバナは機能しない。このため、風圧ガバナ90は、この回転数域を超えた回転数でのみ実質的に機能する。風圧ガバナ90を用いて7000rpmを超えた場合の出力抑制の制御を的確に行う一方で、駆動状態において用いられる5500〜7000rpmでのエンジン出力を高めることができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、小型の空冷エンジンが用いられるエンジン作業機、例えば刈払機の構造に関する。
刈払機、送風機、チェーンソー、パワーカッタ等、作業者が携帯して使用する携帯用作業機や、発電機には、動力源として小型のエンジンが用いられる。
こうした刈払機の形状の一例を図9に示す。図9(a)は、この刈払機310の形態を示す側面図であり、図9(b)は、その後端部側を拡大した部分断面図である。図9(a)は、この刈払機310が地上に設置された際の形態を示しており、以下においては、上下方向とはこの場合における上下方向を意味し、この図における左側を前方、右側を後方とする。
この刈払機310においては、前後方向に細長いシャフト20の先端(一端)側に、回転する刈刃11が設けられる。シャフト20の後端(他端)側には、刈刃11を駆動するための駆動部330が設けられる。駆動部330における動力源としては、2サイクル空冷式のエンジン40が用いられる。シャフト20の内部には、シャフト20と同軸とされエンジン40のクランク軸と遠心クラッチ(共に図示せず)によって接続された駆動軸(図示せず)が設けられる。クランク軸の回転速度が高まり遠心クラッチが接続された際には、この駆動軸はエンジン40によって回転運動をする。この回転運動が、シャフト20の先端に設置されたギヤケース12に伝達され、適切な減速比で刈刃11を回転させる。シャフト20における前後方向の中央付近には、作業者が把持するためのハンドル13が左右にそれぞれ設けられている。刈刃11の下側には、刈り取られた草木が作業者側に飛散することを抑制するための飛散防御カバー14が設けられる。また、作業者がハンドル13を把持した操作がしやすいように、シャフト20におけるハンドル13と駆動部330の間は、シャフト20の外径が柔軟な材料によって局所的に太くされた腰当て部21が形成されている。作業者は、ハンドル13を把持しこの腰当て部21等を腰で支持することによって、刈払い作業を行うことができる。
駆動部330において、エンジン40の左右(図9(a)における紙面手前側と向こう側)には、それぞれ吸気口、排気口が設けられ、吸気口側には気化器(図示せず)及びエアクリーナ50が、排気口側にはマフラー(図示せず)がそれぞれ接続されている。エンジン40の後端側には、クランク軸を強制的に回転させることによってエンジン40を始動させるスタータ(リコイルスタータ)41が設けられている。一方、エンジン40の前端側においては、クランク軸に冷却ファン(図示せず)が固定され、クランク軸の回転に伴って冷却風が生成される。この冷却風は、冷却ファン等を覆うファンケース131内を通り、エンジン40の中で高温となるシリンダ(図示せず)を冷却するようにその風路は形成される。
気化器には、エアクリーナ50を介して空気が導入されると同時に、燃料(混合ガソリン)も供給され、これによって混合気が生成され、エンジン40に供給される。燃料は、エンジン40の下部に固定された燃料タンク60内に溜められ、燃料タンク60からチューブを介して気化器に導かれる。作業者は、燃料タンク60に設けられたタンクキャップ61を取り外し、燃料タンク60内に燃料を供給することができる。
この刈払機310を使用するに際しては、作業前に燃料タンク60に給油が行われる。この給油の際に、エンジン40に設置された点火プラグやこれに接続される配線等に燃料が付着することを抑制するために、一般には燃料タンク60及びタンクキャップ61は、エンジン40よりも下側に設けられる。このため、刈払機310の後端側の下部には、燃料タンク60が位置する。
図9(b)に示されるように、この刈払機310を地面に設置する際にこれを支持すると共に、燃料タンク60の下側を覆う、樹脂材料で構成された保護カバー(スタンド)15が装着される。また、ハンドル13の先端には、作業者が把持しやすい形状とされたグリップ16が設けられる。
エンジン40の回転速度(回転数)や出力は、気化器によって供給される混合器の量によって制御される。エンジン40が回転している状態は、エンジン40の回転数(回転速度)が低く保たれるために遠心クラッチが接続されず刈刃11が駆動されないアイドリング状態と、回転数が高くされるために遠心クラッチが接続され刈刃11が駆動される駆動状態の2つに分類される。
アイドリング状態と駆動状態とを切り替えるために、図9における操作レバー17が用いられる。図10は、ハンドル13の先端付近の構成の一例を示す側面図である。この構成においては、ハンドル13の先端付近に設けられたグリップ16の先端側に、操作レバーピボット171を中心として回動可能に操作レバー17が設けられ、その一端が駆動部330側に設けられたスロットルワイヤ(図示せず)の他端が、操作レバー17に装着される。作業者が操作レバー17を握り、その右端部を図10における上側に移動させることによって、スロットルワイヤをハンドル13側に引くことができる。駆動部330側において、スロットルワイヤの一端の動きによって、アイドリング状態と駆動状態の切り替え動作を行うことができる。
刈り払い作業は駆動状態でのみ行われる。駆動状態においては、まず、無負荷時においてエンジン40の回転数は所定の回転数に設定される。その後、作業者が回転する刈刃11を草木等に当接した場合には刈刃11に大きな負荷が加わるため、スロットル開度を大きくして、エンジン出力を高める必要がある。その後、刈り払い作業を終えるために作業者が刈刃11を草木等から離した場合には、刈刃11に対する負荷が急激になくなり、前記の通りスロットル開度が大きくされていた場合には、回転数は急激に上昇するおそれがある。このため、負荷がなくなった場合にはスロットル開度を小さくする必要がある。
また、駆動状態における上記のスロットル開度の制御には、例えば特許文献1に記載されるような風圧ガバナが使用されている。この風圧ガバナにおいては、ファンケース131内における冷却風のあたる箇所にガバナ板が設置される。ガバナ板は気化器におけるスロットル開度を制御するスロットル弁軸に接続され、スロットル弁軸を軸として回動するように設定される。この際、負荷がなくなり回転数が上昇して冷却風の風力が強くなった場合にはスロットル開度を小さくし、負荷が加わったために回転数が下降して冷却風の風力が弱くなった場合にはスロットル開度を大きくするようにスロットル弁軸を回転させるように設定される。
こうした構成は、気化器のスロットル弁軸に接続された小型のガバナ板(風圧ガバナ)を用いることによって容易に実現できるため、小型のエンジンが用いられる携帯型のエンジン作業機においては特に有効である。このため、こうした構成は、刈払機以外のエンジン作業機においても有効である。
特開平6−123243号公報
上記のとおり、風圧ガバナによって駆動状態におけるエンジン40の出力の制御を適切に行うことができる。しかしながら、風圧ガバナを用いた制御によって、エンジン40が本来もつ出力は大幅に抑制された。すなわち、風圧ガバナを用いた場合には、風圧ガバナが使用されない場合のエンジン出力よりも大幅に抑制された出力しかエンジン40から引き出すことはできなかった。
気化器や風圧ガバナ周辺の構造を改善することによって、風圧ガバナを用いた場合でも、駆動状態において大きなエンジン出力を得ることは不可能ではない。しかしながら、この場合には、これらの構造が複雑となるために、単純な構造で上記の制御が行われるという風圧ガバナの利点が損なわれる。また、アクチュエータ等を用いた制御も可能であるが、この場合においても、複雑な構造が必要であるため、小型軽量であることが要求される刈払機等にとっては望ましくない。
すなわち、単純な構成で、風圧ガバナを用いた場合におけるエンジン出力の向上を行うことは困難であった。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、上記の問題点を解決する発明を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
本発明のエンジン作業機は、冷却ファンが固定されたクランク軸を有する空冷エンジンと、スロットル弁軸の軸回りの設定角度によってエンジン出力を制御するエンジン制御手段と、前記クランク軸の回転に伴って前記冷却ファンによって生成された冷却風からガバナ板が受ける力を用いて前記スロットル弁軸を操作することによって前記エンジン出力を制御する風圧ガバナと、を具備するエンジン作業機であって、前記クランク軸の回転速度が予め設定された範囲内となった場合において、前記風圧ガバナによる前記スロットル弁軸の操作に逆らって、前記スロットル弁軸を前記エンジン出力を高める方向に操作するスロットル操作補助手段を具備することを特徴とする。
本発明のエンジン作業機において、前記スロットル操作補助手段は、電流で駆動されることによって前記スロットル弁軸の操作を行うことを特徴とする。
本発明のエンジン作業機において、前記スロットル操作補助手段は、前記スロットル弁軸に固定されたアームを磁力により吸引する、又は反発させることによって前記スロットル弁軸の操作を行うことを特徴とする。
本発明のエンジン作業機において、前記スロットル操作補助手段は、前記スロットル弁軸に固定されたアームをピンで押すことによって前記スロットル弁軸の操作を行うことを特徴とする。
本発明のエンジン作業機は、前記クランク軸の回転によって前記電流が生成されることを特徴とする。
本発明のエンジン作業機は、前記クランク軸の回転速度に応じて前記電流のオン・オフを制御する制御回路を具備することを特徴とする。
本発明のエンジン作業機は、前記エンジンの点火に使用される点火電流を生成する点火コイルに隣接して、前記クランク軸の回転速度に応じて前記電流のオン・オフを制御する制御回路が設けられたことを特徴とする。
本発明のエンジン作業機において、前記スロットル弁軸は前記エンジン制御手段を貫通し、前記スロットル弁軸の一端側に前記ガバナ板が固定され、前記スロットル弁軸の他端側に、前記エンジン出力を高める方向に前記スロットル弁軸を付勢するガバナスプリングが装着されたことを特徴とする。
本発明のエンジン作業機は、前記クランク軸の回転運動によって駆動される刈刃をシャフトの一端側に具備し、前記空冷エンジン、前記エンジン制御手段、及び前記風圧ガバナを、前記シャフトの他端側に具備する刈払機であることを特徴とする。
本発明は以上のように構成されているので、単純な構成で、風圧ガバナを用いた場合におけるエンジン出力の向上を行うことができる。
本発明の実施の形態となる刈払機における駆動部の構成を示す正面図である。 本発明の実施の形態となる刈払機における駆動部の構成を示す背面図である。 本発明の実施の形態となる刈払機における、アイドリング状態と駆動状態との切り替え動作を示す図である。 本発明の実施の形態となる刈払機における風圧ガバナ周辺の動作を示す図である。 本発明の実施の形態となる刈払機において用いられるスロットル操作補助手段の一例の動作を示す図である。 本発明の実施の形態となる刈払機において用いられるスロットル操作補助手段の一例を駆動させるタイミング(a)、電流(b)を示す図である。 本発明の実施の形態となる刈払機におけるエンジンの出力特性を従来例と比較した図である。 本発明の実施の形態となる刈払機において用いられるスロットル操作補助手段の他の一例の動作を示す図である。 一般的な刈払機の全体構成を示す図である。 一般的な刈払機において用いられるハンドル先端周辺の構成を示す図である。
本発明の実施の形態となるエンジン作業機(刈払機)の構成について説明する。ここでは、小型のエンジン(空冷エンジン)が使用され、駆動状態におけるエンジン出力の制御には、風圧ガバナが使用される。すなわち、風圧ガバナによって、気化器のスロットル開度が制御される。ただし、駆動状態においては、エンジンの回転数が所定の範囲内(設定回転数以下)の場合においては、風圧ガバナがスロットル開度を小さくするように制御する動きに逆らって、強制的にスロットル開度を大きくするスロットル操作補助手段が用いられる。すなわち、この範囲内では風圧ガバナが実質的に機能しないような制御がなされる。
図1は、この刈払機における駆動部30周囲の構成を前方側から見た正面図であり、ファンケースを透視して見た内部の構造が示されている。また、図2は、同様の構造を背面側から見た背面図であり、エアクリーナ、エアクリーナカバーが取り外された状態が示されている。
図1において、エンジン(空冷エンジン)40の上部には、燃焼室、ピストン等を内部に有するシリンダ43が設けられる。シリンダ43の外面には冷却フィンが多数形成されている。シリンダ43の左側(図1における右側)に設けられた吸気口(図示せず)には気化器(エンジン制御手段)70が装着され、気化器70の左側(図1における右側)には更にエアクリーナ50が装着されている。エアクリーナ50は、気化器70等に固定されたエアクリーナボックス51に装着され、エアクリーナカバー52で覆われた状態で、エアクリーナ50を介した吸気が可能とされる。また、シリンダ43の右側(図1における左側)に設けられた排気口にはマフラー80が装着されている。エンジン40(シリンダ43)からの排気は、マフラー80を介して行われる。使用時に高温となるマフラー80は、マフラーカバー81で覆われている。
エンジン40において、シリンダ43の下側には、内部にクランク軸42を有するクランクケース44が設けられている。クランク軸42は、シリンダ43内部におけるピストンの上下運動に伴って回転する。クランク軸42は、図1中の紙面垂直方向(図9(a)における前後方向)に延伸している。クランク軸42の前方側には、冷却ファンが一体化されたマグネトロータ45と遠心クラッチ46とが装着される。一方、クランク軸42の後方側(図1に示された側の反対側)においては、スタータ(リコイルスタータ)41が装着され、これによって、始動時にクランク軸42を強制的に回転させることができる。マグネトロータ45の回転に伴ってジェネレータコイル(図示せず)に電流が流れ、この電流は、点火コイル(点火系)47に流れ、点火プラグを点火させることのできる程度の高電圧まで昇圧され、点火電流となって点火プラグに供給される。
また、点火コイル47に隣接して、CPU等で構成された制御回路471が設けられている。制御回路471は、ジェネレータコイルで発生した電流の一部を直流に整流してスロットル操作補助コイル(スロットル操作補助手段)96に供給し、特にそのオン・オフの制御を行う。また、ジェネレータコイルの出力や、点火系をモニターすることによって、クランク軸42の回転速度(回転数)を認識する。後述するように、スロットル操作補助コイル96に流す電流は、この回転数に応じて制御される。
エンジン40が始動後には、吸気の際に発生する負圧によって燃料が燃料タンク60側から気化器70側に吸い上げられる。エンジン40の始動前においては、気化器70まで燃料を導く必要があり、このためにプライミングポンプ62が設けられている。作業者がプライミングポンプ62を操作することにより、始動前において燃料タンク60から気化器70まで燃料を導くことができる。
上記と同様の構成のエンジンと気化器の組み合わせは、エンジン作業機だけではなく、原動機付自転車等、他の機械にも用いられている。ただし、原動機付自転車等の場合には、気化器と地面(水平面)とのなす角度は使用時(運転時)には大きく変動することがない。これに対して、上記の刈払機の場合には、切断の角度を調整するために、におけるシャフト20をほぼ水平とする場合もあり、シャフト20を水平面から大きく傾斜させて作業を行う場合もある。このため、気化器70の水平面に対する角度は使用に際して大きく変動する場合がある。
気化器の形式としては、様々なものがあるが、このように水平面に対する角度が大きく変動した場合においても安定して気化器に燃料を導き混合気を生成できる形式として、ダイヤフラム式のものがある。ダイヤフラム式の気化器においては、気化器内部に設けられ弾性体で構成されたダイヤフラムで仕切られた燃料室中に燃料が吸い上げられ、一定量が溜められる。これによって、気化器の角度によらずに安定して混合気を供給することができる。このため、気化器70としては、ダイヤフラム式のものが好ましく用いられ、そのスロットル開度は、スロットル弁軸(出力制御軸)71の軸回りの角度によって設定される。こうした用途においては、スロットル弁軸71の回転によってバタフライ弁の設定角度が調整され、これによってスロットル開度の調整が行われるバタフライ式の気化器が特に好ましく用いられる。すなわち、エンジン作業機においては、ダイヤフラム式であり、かつスロットル開度がバタフライ弁を用いて調整される構成の気化器が特に好ましく用いられる。図1において、スロットル弁軸71は、図1における反時計回りの場合にスロットル開度を大きくし(エンジン出力を上昇させ)、時計回りの場合にスロットル開度を小さくする(エンジン出力を低下させる)ものとする。
図2において、気化器70におけるスロットル弁軸71には、アーム94が固定され、図2におけるアーム94の左側には、ガバナスプリング93の下端(一端)が係止されている。ガバナスプリング93の上端(他端)は、アーム94よりも上側に位置しエアクリーナボックス51に固定されたガバナスプリング取付部95に係止されている。この構成により、アーム94の左側は、ガバナスプリング93の弾性力によって図中上側に付勢され、スロットル弁軸71は、図2における時計回り(図1における反時計回り)に付勢される。これにより、スロットル弁軸71は、ガバナスプリング93によってスロットル開度が大きくなる方向に付勢される。
また、図2におけるガバナスプリング93の右側には、スロットル操作補助コイル(スロットル操作補助手段)96が設けられている。スロットル操作補助磁石96は、気化器70に固定され、アーム94に設けられ強磁性体で構成されたアーム吸着部941を磁力で吸引することができる。この吸引の方向は、前記のガバナスプリング93がアーム94を付勢する方向と同一である。このスロットル操作補助コイル96の動作については後述する。
このエンジン40の動作モードとしては、低回転数が維持され遠心クラッチ46が接続されないために刈刃11が駆動されないアイドリング状態と、これよりも高い回転数が維持されるために遠心クラッチ46が接続され刈刃11が駆動される駆動状態、の2種類に大別される。
図3は、アイドリング状態と駆動状態とを切り替えるための図2における気化器70周囲の構成を拡大して示す図である。ここでは、単純化のために、前記のスロットル操作補助コイル96等の記載は省略されている。ここで、図3(a)はアイドリング状態を示し、図3(b)は、駆動状態(無負荷時)を示す。この切り替えのために、スロットルワイヤ100が用いられている。スロットルワイヤ100は、アウターチューブ101内に摺動自在に設けられ、アウターチューブ101は、気化器70側に固定されたスロットルワイヤ取付部102に取付ナット103によって固定される。スロットルワイヤ100は、スロットルワイヤ取付部102の上側でアウターチューブ101から露出し、露出した一端(上端)には、アーム94の右側に下側から当接するアーム係止部104が固定される。また、アーム係止部104とスロットルワイヤ取付部102との間には、スロットルワイヤ100を巻回するようにスロットルリターンスプリング105が設けられている。スロットルリターンスプリング105の伸びに伴って、アーム係止部104及びスロットルワイヤ100は上側に向かって付勢され、アーム係止部104がアーム94側に向かって付勢される。このため、アーム94の左側においては、ガバナスプリング93によってアーム94(スロットル弁軸71)は時計回りに付勢され、アーム94の右側においては、スロットルリターンスプリング105によってアーム94は反時計回りに、互いに逆方向に付勢される。
ただし、スロットル弁軸71の回りでガバナスプリング93がアーム94に与えるトルクよりも、スロットルリターンスプリング105がアーム94に与えるトルクの方が大きくなるように設定される。このため、スロットルリターンスプリング105が伸びた状態においては、ガバナスプリング93の状態に関わらず、アーム係止部104がアーム94の右側において下側から当接し、スロットル弁軸71は反時計回り(図1における時計回り)に付勢される。このため、スロットルワイヤ100が操作されない状態では、スロットル開度は小さくなる状態とされる。この状態がアイドリング状態となり、遠心クラッチは接続されず、刈刃11は駆動されない。
一方、作業者が図10に示される操作レバー17を握り、スロットルリターンスプリング105に逆らってスロットルワイヤ100を図3における下側に引くことができる。この状態が図3(b)であり、これが駆動状態となる。この場合には、アーム係止部104とアーム94とが当接しない状態となるため、ガバナスプリング93によって、アーム94(スロットル弁軸71)は時計回りに回動する。このため、エンジン40の回転数が上昇し、遠心クラッチが接続され、刈刃11が駆動される。この際には、以下に説明するような、風圧ガバナ90を用いた制御がおこなわれる。
この風圧ガバナ90においては、ファンケース内における冷却風のあたる箇所にガバナ板91が設置される。ガバナ板91は、ガバナロッド92を介してダイヤフラム式の気化器70におけるスロットル開度を制御するスロットル弁軸71に接続され、スロットル弁軸71を軸として回動するように設定される。
図4(a)〜(c)は、状態に応じた風圧ガバナ90の動作を示す図であり、図1における気化器70周辺の構造が示されている。このため、図4は、気化器70周辺を図3とは逆向きから見た図となっている。図4(a)は、回転数が低い場合(冷却風の風力が弱い場合)、図4(c)は回転数が高い場合(冷却風が強い場合)、図4(b)はこれらの中間の場合を示しており、冷却風の流れが白矢印で示されている。ここでは、ガバナ板91が冷却風によって受ける圧力が高まると、ガバナ板91が、スロットル開度が小さくなる方向にスロットル弁軸71を回動させるような設定とされている。一方、図3に示されたように、スロットル弁軸71の紙面向こう側には、アーム94が固定され、アーム94には、ガバナスプリング93の一端(下端)が係止されているため、スロットル弁軸71は、スロットル開度が大きくなる方向に付勢されている。
この構成においては、刈刃11に負荷が加わったためにエンジン40の回転数が低下し冷却風の強度が低下した場合(図4(a))には、ガバナスプリング93は、スロットル弁軸71をスロットル開度を大きくする方向に回動させる。逆に、刈刃11への負荷がなくなったためにエンジン40の回転数が高まり冷却風の強度が高まった場合(図4(c))には、ガバナ板91は、スロットル弁軸71を、スロットル開度を小さくする方向に回動させる。このため、駆動状態におけるエンジン出力の制御が適切に行われる。また、この動作により、刈刃11に対して無負荷の状態では、エンジン40の回転数は略一定に制御される。この回転数は、風圧ガバナ90(ガバナ板91、ガバナスプリング93のバネ定数等)とスロットル弁軸71等の関係を調整することによって規定され、例えば、ガバナスプリング93のバネ定数を大きくした場合にはこの回転数を高め、このバネ定数を小さくした場合にはこの回転数を低くすることができ、この回転数は、エンジン40の無負荷時の設定回転数となる。例えば、ガバナスプリング93の取り付け位置を変更することによっても、この設定回転数を可変とすることができる。こうした設定回転数変更手段を設けることもできる。
一般に、風圧ガバナが用いられないエンジンの出力特性においては、回転数が大きな場合に大きなエンジン出力が得られる。このため、上記の設定回転数を高めることによって、駆動状態においてエンジン40からより大きな出力を引き出すことができる。しかしながら、この設定回転数を高めた場合には、駆動状態において実際に刈り払い作業を行っていない場合においても燃料消費量が大きくなるため、設定回転数を高めることは好ましくない。すなわち、設定回転数は高くせずに、低い回転数で大きなエンジン出力を得ることが望ましい。
ここで、前記の通り、上記の風圧ガバナ90の動きによって、エンジン40の出力を低下または上昇させる制御が行われるが、この制御は、ガバナ板91が冷却風によって移動することによってスロットル弁軸71が回転する動作によって行われる。この刈払機においては、この動作に追加して、スロットル操作補助コイル96を用いた制御が行われる。図5は、この際のスロットル操作補助コイル96による制御の状態を示す図であり、図2において スロットル操作補助コイル96に関わる部分のみが模式的に示されている。
図5(a)(b)においては、図3(b)に示されたように、スロットルワイヤ100が下側に引かれているため、駆動状態とされる。ここで、刈刃11に対する負荷がない状態が図5(a)となる。ここで、この状態においては、ガバナスプリング93がアーム94を引き上げる(スロットル開度を大きくする)力と、冷却風がガバナ板91を押し上げる(スロットル開度を小さくする)力とが釣り合う。これに対応したエンジン40の回転数が前記の設定回転数となる。
ここで、刈刃11に負荷が加わったためにエンジン40の回転数が低下し冷却風の強度が低下した場合には、図5(b)に示されるように、冷却風がガバナ板91を押し上げる(スロットル開度を小さくする)力が弱まるために、ガバナスプリング93は、スロットル弁軸71をスロットル開度を大きくする方向(図5における時計回り)に回動させる。この際に、ガバナスプリング93の弾性力に加えて、スロットル操作補助コイル96が通電されることによって、アーム吸着部941(アーム)94が引き上げられる。スロットル操作補助コイル96への通電は、エンジン40における所定の回転数(回転速度)域で行われる。このため、このエンジン40においては、風圧ガバナ90が用いられているものの、この所定の回転数域では、実質的に風圧ガバナは機能しない。また、エンジン40の回転数がこの所定の回転数域よりも低い場合には、風力が弱いために、実質的には風圧ガバナ90は機能しない。このため、風圧ガバナ90は、この回転数域を超えた回転数でのみ実質的に機能する。
スロットル操作補助コイル96への通電の制御は、制御回路471によって行われる。図6(a)は、スロットル操作補助コイル96に通電が行われる(スロットル操作補助コイル96がオンとされる)回転数の範囲の一例を示している。この例においては、駆動状態における無負荷時のエンジン40の設定回転数は7000rpmとされ、5500rpmから7000rpmの範囲において上記の吸引力が働く設定とされる。また、アイドリング状態における回転数は、4000rpm以下とされる。
スロットル操作補助コイル96へ流される電流は、マグネトロータ45の回転に伴ってジェネレータコイル(図示せず)で生成され、点火コイル(点火系)47に流れる電流の一部が用いられる。このため、この電流は、オンとされた間では回転数に比例し、結局、スロットル操作補助コイル96に流される電流と回転数の関係は、図6(b)に示されるとおりとなる。
この場合においては、駆動状態において、エンジン40の回転数が7000rpm以下を下回った場合には、スロットル操作補助コイル96による操作が行われエンジン出力が上昇するように制御される。ここで、例えば刈刃11の負荷がなくなり、急激に回転数が上昇して7000rpmを上回った場合には、スロットル操作補助コイル96による吸引力は零となるため、風圧ガバナ90によってスロットル開度を小さくする制御が行われ、出力が低下する。
また、7000rpm以下においても、ガバナ板91が受ける風圧は回転数の上昇に伴って高くなるため、風圧ガバナ90が回転数の上昇に伴ってスロットル開度を閉じる方向にスロットル弁軸71を付勢するという動作は、7000rpmを超える場合と変わりがない。回転数が7000rpm近くになる場合には、特にこの付勢する力は大きくなる。これに対して、図6(b)に示されるように、7000rpm以下において、スロットル操作補助コイル96に流される電流が回転数に比例する場合には、回転数の上昇に伴ってスロットル操作補助コイル96の吸引力は大きくなる。このため、ガバナ板91が冷却風を受けることによって発生するトルクに応じてこの吸引力も大きくなり、5500〜7000rpmの範囲の回転数においては、図5(b)のように、アーム94がスロットル操作補助コイル96に吸着され係止された状態が常に保たれる。すなわち、この構成においては、風圧ガバナ90は、回転数が7000rpmを超えた場合にエンジン出力あるいは回転数を低下させる操作のみに実質的に用いられ、回転数が5500rpm以上で7000rpm以下の場合には、スロットル操作補助コイル96によってスロットルを最大開度とする操作のみが実質的に機能する。一方で、エンジン40の回転数が設定回転数よりも高まった場合にエンジン出力を低下させる動作は、風圧ガバナ90によって従来と同様に適正に行われる。
一方、アイドリング状態における回転数は、5500rpmよりも充分低く設定されるため、アイドリング状態においてはスロットル操作補助コイル96による吸引力は発生しない。また、スロットル操作補助コイル96の吸引力によってアーム94に働くトルクよりも、スロットルリターンスプリング105によってアーム94に働くトルクの方が大きい設定とされる。このため、作業者が操作レバー17を離せば、駆動状態においてスロットル操作補助コイル96がオンとされた状態であっても、スロットル弁軸71はスロットルリターンスプリング105によって強制的にスロットル開度を最小とするように回動され、図5(c)に示される状態となり、エンジン40はアイドリング状態となる。すなわち、スロットル操作補助コイル96が用いられない場合と同様に、アイドリング状態と駆動状態の切替は、図3に示されるように行われる。なお、操作レバー17に検出スイッチを設け、操作レバー17が握られた状態以外では制御回路471に通電がされない構成とすることによって、アイドリング状態への切替がより確実に行われ、誤動作によってスロットル操作補助コイル96に電流が流されることも抑制される。
このため、上記の刈払機においては、風圧ガバナ90によって無負荷時の過回転が抑制される一方で、スロットル操作補助コイル96がオンとなる回転数域においては、実質的に風圧ガバナが用いられない場合と同等のエンジン出力を得ることができる。図7における(1)は、ガバナ機構と上記のスロットル操作補助コイル96とが共に用いられない場合のエンジンの無負荷時の出力特性、(2)は、風圧ガバナのみが用いられ上記のスロットル操作補助コイル96が用いられない場合のエンジンの無負荷時の出力特性を模式的に示している。また、(3)は、風圧ガバナ90と上記のスロットル操作補助コイル96が併用された場合の同様の特性を示している。
ガバナ機構が用いられない場合(1)には、本来のエンジン40の出力特性が発揮されるため、全ての回転域で最も大きな出力が得られ、設定回転数である7000rpmを超えても大きな出力が得られる。これは、刈払機等に適した出力(回転数)制御が全く行われていないことを意味する。これに対して、風圧ガバナのみを用いた場合(2)においては、出力制御が行われるために7000rpmを超えると急激に出力が低下するが、5500〜7000rpmでの出力も、ガバナ機構が用いられない場合と比べて大幅に低下する。これは、風圧ガバナが、7000rpm以上の回転域でのみ機能するのではなく、この回転数以下においても機能するためである。また、風力が弱いために風圧ガバナ90が実質的に機能しない低回転域(5500rpm以下)では、風圧ガバナのみを用いた場合(2)と風圧ガバナを用いない場合(1)との間に差はない。ただし、回転数が低いためにその絶対的な出力は小さい。
これに対して、上記のスロットル操作補助手段が用いられた場合(3)には、7000rpmを超えた回転域でのみ実質的に風圧ガバナを機能させるため、7000rpmを超えると急激に出力が低下するが、5500〜7000rpmでの出力を、風圧ガバナが用いられない場合の特性とほぼ同一とすることができる。すなわち、風圧ガバナ90を用いて7000rpmを超えた場合の出力抑制の制御を的確に行う一方で、駆動状態において用いられる5500〜7000rpmでのエンジン出力を高めることができ、エンジン40の出力を効率的に発揮して刈り払い作業を行うことができる。
また、(2)の特性においては、高回転域でのエンジン出力特性変化が緩やかであるために、エンジン40から大きな出力を得るためには設定回転数(上記の例では7000rpm)を高める必要があった。これに対して、上記のスロットル操作補助手段が用いられた場合(3)には、同じ出力をより低い設定回転数で得ることができる。これによって、例えば駆動状態(刈り払い作業)における燃料消費を抑制することもできる。
上記の例においては、スロットル操作補助手段として、アーム94を吸引するスロットル操作補助コイル96が用いられた。しかしながら、電気的な操作が可能であり上記と同様にアーム94を操作することのできる構成であれば、他の部品をスロットル操作補助手段として用いることができる。例えば、スロットル操作補助コイル96の代わりに、図8に示されるように、アクチュエータ97を用いることができる。アクチュエータ97は、例えばソレノイドで構成され、電流がオンとされることによって、電流のオフ持に引き込まれていたピン971を突出させる。この場合には、アクチュエータ97は、アーム94を挟んで前記のスロットル操作補助コイル96と反対側に固定される。これにより、突出したピン971は、アーム94をスロットル開度が大きくなる方向(図における時計回り)に押し上げ回動させる。図8(a)(b)におけるアーム94の動作は、それぞれ図5(a)(b)におけるアーム94の動作と同様である。すなわち、アクチュエータ97を用いて、前記のスロットル操作補助コイル96と同様の制御を行うことができる。
また、この場合においても、ピン971がアーム94を押すことによってアーム94に働くトルクよりも、スロットルリターンスプリング105によってアーム94に働くトルクの方が大きい設定とされる。このため、作業者が操作レバー17を離せば、アクチュエータ97の状態に関わらず、図8(c)に示される状態となり、エンジン40はアイドリング状態となる。このため、アクチュエータ97を用いた場合でも、駆動状態におけるエンジン40の回転数の制御速度を高め、かつアイドリング状態と駆動状態の切替を適正に行うことができる。
なお、図5の構成においては、スロットル開度が最大となる位置でアーム94はスロットル操作補助コイル96に係止されるため、スロットル弁軸71がこれを超えて時計回りに(スロットル開度が大きくなるように)回動されることはない。これに対して、図8の構成においては、アクチュエータ97がアーム94の時計回りの回動を制限することはないものの、アーム94の右側がアーム係止部104に当接するため、実際には図8(b)の状態よりもスロットル弁軸71が時計回りに回動することはない。
アクチュエータ97を用いた場合には、スロットル操作補助コイル96を用いた場合に設けられたアーム吸着部941のような、アーム94側に上記の動作を行うための特別な構造を設ける必要がない。また、スロットル操作補助コイル96による吸引力は、スロットル操作補助コイル96とアーム吸着部941の距離が近い場合に強く、この距離が遠い場合には弱くなる。このため、一旦スロットル操作補助コイル96とアーム吸着部941が離れれば、その後における吸引力は弱くなるため、図5(a)(b)に示される動作の速度が遅くなる場合がある。これに対して、アクチュエータ97が用いられる図8の構成においては、常に安定した力でアーム94が押し上げることが可能であるため、より安定した制御を行うことができる。
この他、スロットル操作補助手段としては、様々なものを用いることができる。例えば、アーム94を挟んで前記のスロットル操作補助コイル96と反対側(前記のアクチュエータ97と同じ側)にスロットル操作補助コイルを固定し、これと対向するアーム94側に永久磁石を固定した構成を用いることもできる。この場合には、永久磁石を斥力で反発させるような磁場をスロットル操作補助コイルで発生させれば、上記のアクチュエータ97と同様の動作を行わせることができる。
このように、予め定められた回転速度域で、流す電流のオン・オフを制御することによって、風圧ガバナの動きに逆らってスロットル開度が大きくなる方向にアーム94(スロットル弁軸71)を付勢することのできる構成であれば、スロットル操作補助手段として用いることができる。この際、スロットル操作補助手段を駆動する電流は、エンジン40内(ジェネレータコイル)で生成された交流電流を整流して用いることができる。ただし、スロットル操作補助手段の種類によっては、整流しない交流のまま用いることもできる。また、エンジン40内(ジェネレータコイル)で生成された交流電流を整流し、これを蓄電池等に蓄電した上で用いることもできる。更に、エンジン40と無関係の外部電源を用いてスロットル操作補助手段を駆動することも可能である。すなわち、上記の動作を行うことができる限りにおいて、スロットル操作補助手段の電源は任意である。また、電流で駆動されないスロットル操作補助手段を用いてもよい。ただし、スロットル操作補助手段を駆動するための特別な電源が不要である前記の実施の形態の構成が、構成を単純化できるために、最も好ましい。
なお、上記のスロットル操作補助手段が用いられた場合には、アーム94に対して異なる箇所において異なる方向に大きな力が同時に印加されることがあるため、変形を抑制するために、アーム94は、反対側のガバナロッド92等と比べて、その剛性が高くなる構造、材質で構成されることが好ましい。
また、上記の例では、スロットル操作補助手段が、気化器におけるアーム、スロットルワイヤと同じ側であって、ガバナロッド等が設けられた側と反対側に設けられた。しかしながら、これらの配置は任意であり、風圧ガバナや気化器の構成に応じて適宜設定することができる。ただし、これらの構成要素を気化器におけるスロットル弁軸の両側に分散させることが、構造を単純化し動作を円滑に行わせる上では好ましい。
また、上記の例においては、エンジン作業機が刈払機であるものとしたが、同様にエンジンが用いられる駆動部を具備し、作業者が携えて使用されるエンジン作業機であれば、同様の効果を奏することは明らかである。
11 刈刃
12 ギヤケース
13 ハンドル
14 飛散防御カバー
15 保護カバー(スタンド)
16 グリップ
17 操作レバー
20 シャフト
21 腰当て部
30、330 駆動部
40 エンジン(空冷エンジン)
41 スタータ(リコイルスタータ)
42 クランク軸
43 シリンダ
44 クランクケース
45 マグネトロータ(冷却ファン)
46 遠心クラッチ
47 点火コイル(点火系)
50 エアクリーナ
51 エアクリーナボックス
52 エアクリーナカバー
60 燃料タンク
61 タンクキャップ
62 プライミングポンプ
70 気化器(エンジン制御手段)
71 スロットル弁軸
72 チョークレバー
80 マフラー
81 マフラーカバー
90 風圧ガバナ
91 ガバナ板
92 ガバナロッド
93 ガバナスプリング
94 アーム
95 ガバナスプリング取付部
96 スロットル操作補助コイル(スロットル操作補助手段)
97 アクチュエータ
100 スロットルワイヤ
101 アウターチューブ
102 スロットルワイヤ取付部
103 取付ナット
104 アーム係止部
105 スロットルリターンスプリング
131 ファンケース
171 操作レバーピボット
310 刈払機(エンジン作業機)
471 制御回路
941 アーム吸着部
971 ピン

Claims (9)

  1. 冷却ファンが固定されたクランク軸を有する空冷エンジンと、スロットル弁軸の軸回りの設定角度によってエンジン出力を制御するエンジン制御手段と、前記クランク軸の回転に伴って前記冷却ファンによって生成された冷却風からガバナ板が受ける力を用いて前記スロットル弁軸を操作することによって前記エンジン出力を制御する風圧ガバナと、を具備するエンジン作業機であって、
    前記クランク軸の回転速度が予め設定された範囲内となった場合において、前記風圧ガバナによる前記スロットル弁軸の操作に逆らって、前記スロットル弁軸を前記エンジン出力を高める方向に操作するスロットル操作補助手段を具備することを特徴とするエンジン作業機。
  2. 前記スロットル操作補助手段は、電流で駆動されることによって前記スロットル弁軸の操作を行うことを特徴とする請求項1に記載のエンジン作業機。
  3. 前記スロットル操作補助手段は、前記スロットル弁軸に固定されたアームを磁力により吸引する、又は反発させることによって前記スロットル弁軸の操作を行うことを特徴とする請求項2に記載のエンジン作業機。
  4. 前記スロットル操作補助手段は、前記スロットル弁軸に固定されたアームをピンで押すことによって前記スロットル弁軸の操作を行うことを特徴とする請求項2に記載のエンジン作業機。
  5. 前記クランク軸の回転によって前記電流が生成されることを特徴とする請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載のエンジン作業機。
  6. 前記クランク軸の回転速度に応じて前記電流のオン・オフを制御する制御回路を具備することを特徴とする請求項2から請求項5までのいずれか1項に記載のエンジン作業機。
  7. 前記エンジンの点火に使用される点火電流を生成する点火コイルに隣接して、前記クランク軸の回転速度に応じて前記電流のオン・オフを制御する制御回路が設けられたことを特徴とする請求項5に記載のエンジン作業機。
  8. 前記スロットル弁軸は前記エンジン制御手段を貫通し、
    前記スロットル弁軸の一端側に前記ガバナ板が固定され、
    前記スロットル弁軸の他端側に、前記エンジン出力を高める方向に前記スロットル弁軸を付勢するガバナスプリングが装着されたことを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載のエンジン作業機。
  9. 前記クランク軸の回転運動によって駆動される刈刃をシャフトの一端側に具備し、
    前記空冷エンジン、前記エンジン制御手段、及び前記風圧ガバナを、前記シャフトの他端側に具備する刈払機であることを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載のエンジン作業機。
JP2013272356A 2013-12-27 2013-12-27 エンジン作業機 Pending JP2015124772A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013272356A JP2015124772A (ja) 2013-12-27 2013-12-27 エンジン作業機
DE102014119347.4A DE102014119347A1 (de) 2013-12-27 2014-12-22 Motorbetriebenes arbeitswerkzeug
US14/579,653 US20150184596A1 (en) 2013-12-27 2014-12-22 Engine-powered work tool provided with wind governor and mechanism for increasing engine output
CN201410830007.6A CN104747304A (zh) 2013-12-27 2014-12-26 发动机驱动的工具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013272356A JP2015124772A (ja) 2013-12-27 2013-12-27 エンジン作業機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015124772A true JP2015124772A (ja) 2015-07-06

Family

ID=53481176

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013272356A Pending JP2015124772A (ja) 2013-12-27 2013-12-27 エンジン作業機

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20150184596A1 (ja)
JP (1) JP2015124772A (ja)
CN (1) CN104747304A (ja)
DE (1) DE102014119347A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112016004711T5 (de) * 2015-10-16 2018-06-28 Hitachi Koki Co., Ltd. Motorgetriebene Arbeitsmaschine

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06123243A (ja) 1992-03-23 1994-05-06 Walbro Far East Inc 内燃機関の風圧ガバナ装置
US5726503A (en) * 1996-02-29 1998-03-10 Wacker Corporation Low speed idle actuator and method of use thereof
US7353802B1 (en) * 2007-01-10 2008-04-08 Briggs & Stratton Corporation Governor with take-up spring

Also Published As

Publication number Publication date
CN104747304A (zh) 2015-07-01
DE102014119347A1 (de) 2015-07-16
US20150184596A1 (en) 2015-07-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7246591B2 (en) Automatic choke control system for general-purpose engine
US7252063B2 (en) Engine generator
JP2011106457A (ja) 内燃エンジンの作動方法
US9670837B2 (en) Engine-powered work tool provided with wind governor that performs ignition control
JP6260140B2 (ja) エンジン作業機
JP2015124772A (ja) エンジン作業機
JP6459532B2 (ja) エンジン作業機
EP3237739B1 (en) Internal combustion engine and method for safe starting the same
JP6572068B2 (ja) 2ストロークエンジンの起動方法
JP2006200534A (ja) 2ストロークエンジン
JP6090058B2 (ja) エンジン作業機
JP2014109203A (ja) エンジン及びエンジン作業機
JP5691500B2 (ja) 小型エンジンおよびそれを備えたエンジン作業機
EP2199576A2 (en) Fuel Shutoff System
WO2017065024A1 (ja) エンジン作業機
JP2013204533A (ja) エンジン作業機
JP2005076522A (ja) 汎用エンジンのスロットル装置
JP6398736B2 (ja) エンジン作業機
JPS63277825A (ja) 内燃機関の過回転防止装置
JP4524225B2 (ja) 携帯型作業機
JP2016158528A (ja) 携帯用作業機
JP2014231743A (ja) エンジン及びエンジン作業機
WO2015182510A1 (ja) エンジン及びエンジン作業機
JP2014058921A (ja) エンジン及びエンジン作業機
JP2014040793A (ja) 小型エンジンおよびエンジン作業機