JP2014109203A - エンジン及びエンジン作業機 - Google Patents

エンジン及びエンジン作業機 Download PDF

Info

Publication number
JP2014109203A
JP2014109203A JP2012262806A JP2012262806A JP2014109203A JP 2014109203 A JP2014109203 A JP 2014109203A JP 2012262806 A JP2012262806 A JP 2012262806A JP 2012262806 A JP2012262806 A JP 2012262806A JP 2014109203 A JP2014109203 A JP 2014109203A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engine
flap
wind pressure
electromagnet
speed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012262806A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Motozawa
弘史 本澤
Shigetoshi Ishida
茂敏 石田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koki Holdings Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Koki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Koki Co Ltd filed Critical Hitachi Koki Co Ltd
Priority to JP2012262806A priority Critical patent/JP2014109203A/ja
Publication of JP2014109203A publication Critical patent/JP2014109203A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)

Abstract

【課題】エンジンが冷却風による風圧と調圧バネによる付勢力との釣合いによる規定の回転数を大きく超えた場合であっても、エンジンの性能の低下を招くことなく、エンジン回転数を一定の回転数に確実に制御すること。
【解決手段】制御手段(図示しない制御回路)により、エンジン回転数検出手段(図示しない制御回路)によって冷却風による風圧と調圧バネ15による付勢力との釣合いによる規定の回転数を上回る所定以上のエンジン回転数が検出された場合、吸引手段(フラップ14の鉄片14aと電磁石16)を動作させ、フラップ14を引き付けてスロットルバルブを閉じる方向に回動させるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジン回転数が一定となるように制御する風圧ガバナ装置を備えたエンジン及びエンジン作業機に関する。
エンジン負荷の変動にかかわらずエンジン回転数をほぼ一定に維持するための装置として、エンジンを冷却する冷却ファンからの冷却風の風圧を利用し、エンジン回転数を制御する風圧ガバナ装置が知られている(特許文献1)。
この風圧ガバナ装置は、冷却風による風圧と調圧バネによる付勢力との釣合いでエンジン回転数を規定の回転数になるように制御するものであって、冷却ファンからの冷却風をフラップで受け、その風圧でフラップを搖動させ、フラップと結合した気化器内のスロットルバルブを開閉させるようにしたものである。
特開平06−123243号公報
ところで、特許文献1に示されている風圧ガバナ装置では、エンジンが冷却風による風圧と調圧バネによる付勢力との釣合いによる規定の回転数を大きく超えた場合、その風圧と調圧バネによる付勢力との釣合いがとれなくなってしまうことがある。この場合、フラップが調圧バネの付勢力に抗して適切に搖動することができず、エンジン回転数を規定の回転数になるように制御することが困難となることがある。
この場合の対策として、フラップの受圧面積を増やすか、調圧バネの付勢力を弱めることが考えられる。受圧面積を増やすにはフラップを大きくする必要があるが、この場合はエンジンが冷却風による風圧と調圧バネによる付勢力との釣合いによる規定の回転数を大きく超えたとき、スロットルバルブを閉じる方向に搖動できるものの、フラップにより冷却風路が塞がれてしまい、冷却風の不足を招いてしまうことがある。
一方、調圧バネの付勢力を弱めると、フラップに対するスロットルバルブを開ける方向への付勢力が弱まり、スロットルバルブの開放が適切に行われないことがある。
このように、エンジンが冷却風による風圧と調圧バネによる付勢力との釣合いによる規定の回転数を大きく超えた場合の対策として、フラップの受圧面積を増やしたり、調圧バネの付勢力を弱めたりすることが考えられるが、いずれにしても、冷却風の不足や、スロットルバルブの開放の適切さに欠けることで、エンジンの性能の低下を招いてしまうことになる。
このようなことから、エンジンが冷却風による風圧と調圧バネによる付勢力との釣合いによる規定の回転数を大きく超えた場合であっても、エンジンの性能の低下を招くことなく、エンジン回転数を一定の回転数に確実に制御することができる装置の開発が望まれていた。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、エンジンが冷却風による風圧と調圧バネによる付勢力との釣合いによる規定の回転数を大きく超えた場合であっても、エンジンの性能の低下を招くことなく、エンジン回転数を一定の回転数に確実に制御することができるエンジン及びエンジン作業機を提供することを目的とする。
本発明のエンジンは、調圧バネにより冷却通路を閉じる方向に付勢され、冷却ファンからの冷却風を受けて搖動し、気化器内のスロットルバルブを開閉させるフラップを有し、冷却風による風圧と前記調圧バネによる付勢力との釣合いによりエンジンを規定の回転数となるように制御する風圧ガバナ装置を備えたエンジンであって、前記風圧ガバナ装置は、前記フラップを前記冷却通路が開けられる方向に引き付け可能な吸引手段と、該吸引手段を動作させ、前記フラップを引き付けて前記スロットルバルブを閉じる方向に回動させる制御手段とを備えることを特徴とする。
また、エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段を備え、前記制御手段は、前記エンジン回転数検出手段により前記規定の回転数を上回る所定以上のエンジン回転数が検出された場合に、前記吸引手段を動作させることを特徴とする。
また、前記フラップは、前記スロットルバルブのスロットル軸に連結された回転軸に搖動自在に取り付けられ、前記吸引手段は、前記フラップの一端側に設けられた鉄片と、該鉄片に対向する位置に設けられた電磁石とを有し、前記制御手段は、所定以上の前記エンジン回転数が検出された場合、前記電磁石に励磁電流を供給し、該電磁石の励磁作用により前記鉄片を引き付けるように制御することを特徴とする。
本発明のエンジン作業機は、請求項1〜3のいずれかに記載のエンジンを搭載していることを特徴とする。
本発明のエンジン及びエンジン作業機では、制御手段により、たとえばエンジン回転数検出手段によって冷却風による風圧と調圧バネによる付勢力との釣合いによる規定の回転数を上回る所定以上のエンジン回転数が検出された場合、吸引手段を動作させ、フラップを引き付けてスロットルバルブを閉じる方向に回動させることができる。
すなわち、風圧ガバナ装置のフラップと気化器内のスロットルバルブとは、相反する動作を行う。つまり、フラップが冷却風による風圧を受けて冷却通路を開ける方向に搖動すると、スロットルバルブが気化器内の吸気通路を閉じる方向に回動する。
また、エンジン回転数が所定以上でなければ、フラップが受ける冷却風による風圧と調圧バネによる付勢力との釣合いによって、エンジン回転数が一定に維持されるため、制御手段による吸引手段の動作が行われない。
一方、エンジン回転数が所定以上であれば、フラップが受ける冷却風による風圧と調圧バネによる付勢力との釣合いがとれなくなり、スロットルバルブの開閉が適切に行われないことがある。
この場合は、制御手段により制御される吸引手段の動作によって、スロットルバルブを閉じる方向に回動させるように、フラップが引き付けられる。
このように、エンジン回転数に応じて吸引手段によるフラップの引き付けが行われることで、エンジンが冷却風による風圧と調圧バネによる付勢力との釣合いによる規定の回転数を大きく超えた場合であっても、エンジン回転数が冷却風による風圧と調圧バネによる付勢力との釣合いによる規定の回転数が維持されるまで下げることができる。
これにより、従来のように、エンジンが冷却風による風圧と調圧バネによる付勢力との釣合いによる規定の回転数を大きく超えた場合の対策とされる、フラップの受圧面積を増やしたり、調圧バネの付勢力を弱めたりするということが不要となり、冷却風の不足や、スロットルバルブの開放の適切さに欠けることによってのエンジンの性能の低下を招いてしまうことも無くなる。
本発明のエンジン及びエンジン作業機によれば、たとえばエンジン回転数が冷却風による風圧と調圧バネによる付勢力との釣合いによる規定の回転数を上回る所定以上であるとき、制御手段により制御される吸引手段の動作によって、スロットルバルブを閉じる方向に回動させるように、フラップが引き付けられることから、エンジンが冷却風による風圧と調圧バネによる付勢力との釣合いによる規定の回転数を大きく超えた場合であっても、エンジンの性能の低下を招くことなく、エンジン回転数を一定の回転数に確実に制御することができる。
本発明のエンジンの一実施形態を示すものであって、アイドリング時のエンジンの風圧ガバナ装置を示す正面図である。 図1の風圧ガバナ装置のアイドリング時を示す正面図である。 図1の風圧ガバナ装置のアイドリング時を示す背面図である。 図1の風圧ガバナ装置を搭載したスロットル全開時のエンジンを示す正面図である。 図4の風圧ガバナ装置のスロットル全開時を示す正面図である。 図4の風圧ガバナ装置のスロットル全開時を示す背面図である。 図1の風圧ガバナ装置の動作を説明するためのフローチャートである。 図1のエンジンを駆動源とする刈払機(エンジン作業機)を示す斜視図である。
以下、本発明のエンジン及びエンジン作業機の一実施形態を、図1〜図8を参照しながら説明する。なお、本実施形態においては、本発明のエンジン作業機を、たとえば刈払機に適用したものとして説明する。
まず、図8に示すように、刈払機(エンジン作業機)は、パイプ状の操作桿24と、操作桿24の一端(先端)に設けられた回転刃25と、操作桿24の他端(後端)に設けられた駆動源としてのエンジン本体1と、操作桿24の略中央に設けられたハンドル26と、回転刃25の近傍に設けられた保護カバー27とを有する。操作桿24の内部には、エンジン本体1の回転駆動を回転刃に伝達する図示しない駆動シャフトが挿通されている。
一方のハンドル26の端部に設けられているグリップには、気化器7にスロットルワイヤー22を介して接続されたスロットルレバー28が設けられており、エンジン本体1の回転数を手動で操作することができ、作業者はスロットルレバー28を引いた状態で操作桿24を左右に振ることで刈り払い作業を行うことができる。
次に、図1はアイドリング時のエンジンを示し、図4はスロットル全開時のエンジンを示しており、これらの図に示すエンジンは、2サイクル又は4サイクルの機関である。エンジン本体1の上部には、点火プラグ2が搭載されたシリンダブロック3が設けられている。点火プラグ2は、高電圧線4を介して点火装置5に接続されている。
シリンダブロック3の右側には、エアクリーナ6及び気化器7が配置されている。シリンダブロック3の左側には、マフラー8が配置されている。シリンダブロック3の下方には、クランク軸9に取り付けられた図示しない冷却ファンを回転させるマグネットロータ10が配置されている。マグネットロータ10はシリンダブロック3を向いた面に図示しない複数の羽根を備えており、冷却ファンとしての役割を兼ねている。
冷却ファンの回転による送風は、上方のシリンダブロック3側に向けて配置された冷却通路11を介し、シリンダブロック3側に導かれるようになっている。マグネットロータ10の下方には、燃料タンク12が配置されている。
そして、エンジンが始動されるとき、気化器7により、燃料タンク12から供給される燃料と、エアクリーナ6を介して取り込まれた空気とが混合され、その混合気がシリンダブロック3内に送り込まれるとともに、点火装置5によっての点火プラグ2による点火が行われ、シリンダブロック3内の燃焼ガスがマフラー8から排気される、とした一連の工程が繰り返される。
ここで、上述した冷却通路11には、風圧ガバナ装置14Aが設けられている。すなわち、風圧ガバナ装置14Aは、下端に鉄片14aを有し、回転軸13を介して搖動自在とされたフラップ14を備えている。なお、回転軸13は、後述のスロットル軸18に連結されている。フラップ14は、調圧バネ15により冷却通路11を塞ぐ方向に付勢されている。そして、エンジンが始動され、フラップ14が冷却ファンの回転による冷却風を受けると、調圧バネ15の付勢力に抗して搖動するようになっている。
すなわち、風圧ガバナ装置14Aのフラップ14と後述の気化器7内のスロットルバルブ19とは、相反する動作を行う。つまり、フラップ14が冷却風による風圧を受けて冷却通路11を開ける方向に搖動すると、スロットルバルブ19が気化器7内の後述の吸気通路17を閉じる方向に回動するようになっている。
また、冷却通路11には、上述した鉄片14aと対向するように電磁石16が設けられている。また、この電磁石16には、エンジンが冷却風による風圧と調圧バネ15による付勢力との釣合いによる規定の回転数を大きく超えたときに励磁電流が供給されるようになっている。なお、上述した鉄片14aと電磁石16とで吸引手段が構成されている。また、エンジンの回転数はたとえば上述した点火プラグ2の点火ノイズを検出することで判別することができる。
これらのエンジンの回転数の検出及び励磁電流の供給は、図示しない制御回路によって行われる。なお、その制御回路は、上述した風圧ガバナ装置14Aの一部を構成するものであり、たとえば上述した点火装置5の内部に設けられているものとする。
また、上述した気化器7には、図2、図3、図5、図6に示すように、吸気通路17が設けられている。吸気通路17には、スロットル軸18に取り付けられたスロットルバルブ19が設けられている。
また、スロットル軸18には、アイドル設定プレート20が設けられている。このアイドル設定プレート20は、スロットルスプリング21の付勢力を受けるスロットルワイヤー22(図1及び図4参照)のストッパー23に当接している。
ここで、スロットルワイヤー22を引くと、スロットルワイヤー22のストッパー23がアイドル設定プレート20から離れる。これにより、アイドル設定プレート20が上述した調圧バネ15の付勢力により、図5及び図6に示すように、吸気通路17を開放する方向に回転することが可能となる。
次に、図7を参照し、エンジンの動作について説明する。なお、以下の説明において、上述した構成のエンジンはスロットル全開時のとき、たとえば10,000/min前後まで回転が上昇するものとする。また、上述した風圧ガバナ装置14Aのフラップ14が受ける冷却風による風圧と調圧バネ15による付勢力との釣合いにより、エンジンの回転数が規定の回転数(たとえば3,000/min)になるように制御されるものとする。
一方、上述した風圧ガバナ装置14Aの電磁石16への励磁電流は、エンジンが冷却風による風圧と調圧バネ15による付勢力との釣合いによる規定の回転数を大きく超えたときに供給されるものであるが、その大きく超えた回転数が設定回転数(たとえば5,000/min)とされ、図示しない制御回路のメモリに記憶されているものとする。なお、その設定回転数は、あくまでも一例であり、適宜変更可能であることは勿論である。
まず、エンジンが始動された状態では、たとえば図3に示したアイドル設定プレート20がスロットルワイヤー22のストッパー23に当接しているため、アイドル設定プレート20の回転に連動するスロットルバルブ19が吸気通路17を閉塞する状態にある。
なお、スロットルバルブ19は、吸気通路17を完全に閉塞するのではなく、アイドル設定プレート20により吸気通路17の一部が空けられた状態を維持するように設定されている。これにより、気化器7から少なくともアイドリング回転を維持するのに必要な混合気が供給されるようになっている。
このとき、フラップ14は、調圧バネ15により冷却通路11を塞ぐ方向に付勢されているため、スロットルバルブ19を、吸気通路17を開ける方向に回転させようとするが、スロットルバルブ19の回転がストッパー23に当接しているアイドル設定プレート20によって規制される。
一方、図1及び図4に示したスロットルワイヤー22を引くと、図6に示すように、スロットルワイヤー22のストッパー23がアイドル設定プレート20から離れる。これにより、フラップ14が回転軸13を支点として調圧バネ15の付勢力により冷却通路11を塞ぐ方向に搖動する。
これに合わせて、図5及び図6に示すように、回転軸13に連結されているスロットル軸18に取り付けられたスロットルバルブ19が吸気通路17を開放する方向に回転する。これにより、吸気通路17内にアイドリング時より多くの空気が取り込まれることで、エンジン回転数が上昇する。
なお、たとえば図5及び図6のように、スロットルバルブ19がほぼ水平位置まで回転すると、スロットル全開となる。
また、エンジン回転数の上昇に伴い、冷却通路11内の風圧が高まることで、フラップ14が搖動するが、エンジン回転数により変動する冷却風の風圧と調圧バネ15の付勢力との釣合いにより、フラップ14の位置が規制される。
これにより、回転軸13に連結されているスロットル軸18に取り付けられたスロットルバルブ19がフラップ14の位置に応じて吸気通路17を開けることで、エンジン回転数が制御される。すなわち、エンジン回転数が上述した規定の回転数(たとえば3,000/min)となるように制御される。
ここで、図示しない制御回路によってエンジンの回転数が検出される(ステップS1)。なお、エンジンの回転数は、上述したように、たとえば点火プラグ2の点火ノイズを検出することで判別することができる。
また、図示しない制御回路により、検出したエンジンの回転数が設定回転数(たとえば5,000/min)を超えたかどうかが判断される(ステップS2)。検出したエンジンの回転数が設定回転数(たとえば5,000/min)を超えていないと判断されると(ステップS2:NO)、引き続き、ステップS1に戻り、エンジンの回転数が検出される。なお、エンジンの回転数の検出は、エンジンが停止されるまで継続して行われる。
これに対し、検出したエンジンの回転数が設定回転数(たとえば5,000/min)を超えたと判断されると(ステップS2:YES)、図示しない制御回路により、電磁石16に励磁電流が供給される(ステップS3)。
このとき、電磁石16の励磁作用により、フラップ14の鉄片14aが電磁石16に吸着される。これにより、フラップ14が冷却通路11を開放する方向に搖動することに伴い、スロットルバルブ19が吸気通路17を閉塞する側に回転することで、エンジン回転数が下げられる。
続いて、図示しない制御回路により、エンジンの回転数が規定の回転数(たとえば3,000/min)を下回ったかどうかが判断される(ステップS4)。エンジンの回転数が規定の回転数(たとえば3,000/min)を下回っていなければ(ステップS4:NO)、ステップS3に戻り、電磁石16への励磁電流の供給が継続される。
これに対し、エンジンの回転数が規定の回転数(たとえば3,000/min)を下回った場合は(ステップS4:YES)、電磁石16への励磁電流の供給が停止される(ステップS5)。電磁石16への励磁電流の供給が停止された後は、フラップ14が受ける冷却風による風圧と調圧バネ15による付勢力との釣合いにより、エンジンの回転数が規定の回転数(たとえば3,000/min)になるように制御される。
そして、エンジンが停止されていなければ(ステップS6:NO)、上述したステップS1〜ステップS5までの工程が繰り返されるが、エンジンが停止となると(ステップS6:YES)、終了となる。
このように、本実施形態では、制御手段(図示しない制御回路)により、エンジン回転数検出手段(図示しない制御回路)によって冷却風による風圧と調圧バネ15による付勢力との釣合いによる規定の回転数を上回る所定以上のエンジン回転数が検出された場合、吸引手段(フラップ14の鉄片14aと電磁石16)を動作させ、フラップ14を引き付けてスロットルバルブ19を閉じる方向に回動させるようにしたので、エンジンが冷却風による風圧と調圧バネ15による付勢力との釣合いによる規定の回転数を大きく超えた場合であっても、エンジンの性能の低下を招くことなく、エンジン回転数を一定の回転数に確実に制御することができる。
具体的には、フラップ14は、スロットルバルブ19のスロットル軸18に連結された回転軸13に搖動自在に取り付けられ、吸引手段は、フラップ14の一端側に設けられた鉄片14aと、該鉄片14aに対向する位置に設けられた電磁石16とを有し、制御手段(図示しない制御回路)は、冷却風による風圧と調圧バネ15による付勢力との釣合いによる規定の回転数を上回る所定以上のエンジン回転数が検出された場合、電磁石16に励磁電流を供給し、該電磁石16の励磁作用により鉄片14aを引き付けるように制御するようにした。
すなわち、風圧ガバナ装置14Aのフラップ14と気化器7内のスロットルバルブ19とは、相反する動作を行う。つまり、フラップ14が冷却風による風圧を受けて冷却通路11を開ける方向に搖動すると、スロットルバルブ19が気化器7内の吸気通路17を閉じる方向に回動する。
よって、エンジン回転数が上述した所定以上でなければ、フラップ14が受ける冷却風による風圧と調圧バネ15による付勢力との釣合いによって、エンジン回転数が一定に維持されるため、制御手段(図示しない制御回路)による吸引手段(フラップ14の鉄片14aと電磁石16)の動作が行われない。
一方、エンジン回転数が上述した所定以上であれば、フラップ14が受ける冷却風による風圧と調圧バネ15による付勢力との釣合いがとれなくなり、スロットルバルブ19の開閉が適切に行われないことがある。
この場合は、制御手段(図示しない制御回路)により制御される吸引手段(フラップ14の鉄片14aと電磁石16)の動作によって、スロットルバルブ19を閉じる方向に回動させるように、フラップ14が引き付けられる。
このように、エンジン回転数に応じて吸引手段(フラップ14の鉄片14aと電磁石16)によるフラップ14の引き付けが行われることで、エンジンが冷却風による風圧と調圧バネ15による付勢力との釣合いによる規定の回転数を大きく超えた場合であっても、冷却風による風圧と調圧バネ15による付勢力との釣合いによる規定の回転数が維持されまで下げることができる。
これにより、従来のように、エンジンが冷却風による風圧と調圧バネによる付勢力との釣合いによる規定の回転数を大きく超えた場合の対策とされる、フラップの受圧面積を増やしたり、調圧バネの付勢力を弱めたりするということが不要となり、冷却風の不足や、スロットルバルブの開放の適切さに欠けることによってのエンジンの性能の低下を招いてしまうことも無くなる。
また、本実施形態での電磁石16への励磁電流は、エンジンが冷却風による風圧と調圧バネ15による付勢力との釣合いによる規定の回転数を大きく超えた場合に限って供給されるため、常時、励磁電流が供給される電磁式ガバナ機構による制御に比べ、消費電力を少なくすることができる。
この場合、エンジンの上述した点火装置5内部のマグネトーで発電する電力で十分にまかなうことができることから、特別な発電機能を別途搭載する必要がなくなる。
なお、本実施形態では、エンジンが冷却風による風圧と調圧バネ15による付勢力との釣合いによる規定の回転数を大きく超えたとき、電磁石16の励磁作用により、フラップ14の鉄片14aが電磁石16に吸着されるものとして説明したが、この例に限らず、電磁石16への励磁電流の供給量を制御することで、フラップ14の鉄片14aと電磁石16との接近距離を任意に制御することも可能である。
この場合は、エンジンが冷却風による風圧と調圧バネ15による付勢力との釣合いによる規定の回転数を大きく超えたとき、たとえばエンジン回転数を風圧ガバナ装置14Aのフラップ14が受ける冷却風による風圧と調圧バネ15による付勢力との釣合いによって一定に維持されるエンジン回転数まで下げることができ、急激なエンジン回転数の変動を抑制することができる。
また、電磁石16への励磁電流の供給量を制御することで、エンジン回転数を任意に設定した回転数となるように制御することができ、エンジンの出力を高くすることも可能となる。
なお、本実施形態では、電磁石16により鉄片14aを吸着する場合として説明したが、この例に限らず、電磁石16に代えてソレノイドコイルを用いてもよい。
また、本実施形態では、本発明のエンジン作業機を、たとえば刈払機に適用したものとして説明したが、この例に限らず、エンジンソー、エンジンブロワ等のエンジン駆動を行う他の作業機に適用することも可能である。
1 エンジン本体
2 点火プラグ
3 シリンダブロック
4 高電圧線
5 点火装置
6 エアクリーナ
7 気化器
8 マフラー
9 クランク軸
10 マグネットロータ
11 冷却通路
12 燃料タンク
13 回転軸
14 フラップ
14A 風圧ガバナ装置
14a 鉄片
15 調圧バネ
16 電磁石
17 吸気通路
18 スロットル軸
19 スロットルバルブ
20 アイドル設定プレート
21 スロットルスプリング
22 スロットルワイヤー
23 ストッパー
24 操作桿
25 回転刃
26 ハンドル
27 保護カバー
28 スロットルレバー

Claims (4)

  1. 調圧バネにより冷却通路を閉じる方向に付勢され、冷却ファンからの冷却風を受けて搖動し、気化器内のスロットルバルブを開閉させるフラップを有し、冷却風による風圧と前記調圧バネによる付勢力との釣合いによりエンジンを規定の回転数となるように制御する風圧ガバナ装置を備えたエンジンであって、
    前記風圧ガバナ装置は、
    前記フラップを前記冷却通路が開けられる方向に引き付け可能な吸引手段と、
    該吸引手段を動作させ、前記フラップを引き付けて前記スロットルバルブを閉じる方向に回動させる制御手段とを備える
    ことを特徴とするエンジン。
  2. エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記エンジン回転数検出手段により前記規定の回転数を上回る所定以上のエンジン回転数が検出された場合に、前記吸引手段を動作させることを特徴とする請求項1に記載のエンジン。
  3. 前記フラップは、前記スロットルバルブのスロットル軸に連結された回転軸に搖動自在に取り付けられ、
    前記吸引手段は、前記フラップの一端側に設けられた鉄片と、該鉄片に対向する位置に設けられた電磁石とを有し、
    前記制御手段は、所定以上の前記エンジン回転数が検出された場合、前記電磁石に励磁電流を供給し、該電磁石の励磁作用により前記鉄片を引き付けるように制御する
    ことを特徴とする請求項2に記載のエンジン。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のエンジンを搭載していることを特徴とするエンジン作業機。
JP2012262806A 2012-11-30 2012-11-30 エンジン及びエンジン作業機 Pending JP2014109203A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012262806A JP2014109203A (ja) 2012-11-30 2012-11-30 エンジン及びエンジン作業機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012262806A JP2014109203A (ja) 2012-11-30 2012-11-30 エンジン及びエンジン作業機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014109203A true JP2014109203A (ja) 2014-06-12

Family

ID=51030000

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012262806A Pending JP2014109203A (ja) 2012-11-30 2012-11-30 エンジン及びエンジン作業機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014109203A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016130500A (ja) * 2015-01-14 2016-07-21 日立工機株式会社 エンジン作業機
JP2016130501A (ja) * 2015-01-14 2016-07-21 日立工機株式会社 エンジン作業機

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016130500A (ja) * 2015-01-14 2016-07-21 日立工機株式会社 エンジン作業機
JP2016130501A (ja) * 2015-01-14 2016-07-21 日立工機株式会社 エンジン作業機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4892272B2 (ja) 燃料系における電磁弁制御方法
JP5818226B2 (ja) エンジン及びエンジン作業機
JP2011106457A (ja) 内燃エンジンの作動方法
US9670837B2 (en) Engine-powered work tool provided with wind governor that performs ignition control
JP2014109203A (ja) エンジン及びエンジン作業機
JP5861913B2 (ja) 手持ち式エンジン作業機の燃料調整方法
US20150047593A1 (en) Method for starting a combustion engine having a starter apparatus
US20120111303A1 (en) Small Engine and Engine Work Machine Including the Same
EP3237739B1 (en) Internal combustion engine and method for safe starting the same
JP6459532B2 (ja) エンジン作業機
JP6572068B2 (ja) 2ストロークエンジンの起動方法
US20150047604A1 (en) Engine-powered work tool provided with wind governor
JP5691500B2 (ja) 小型エンジンおよびそれを備えたエンジン作業機
JP2015124772A (ja) エンジン作業機
JP2011069360A (ja) 気化器
JP6544436B2 (ja) エンジン作業機
JP2009264113A (ja) 内燃機関の電子制御スロットル装置
JP5369070B2 (ja) 汎用エンジンの燃料切れ判定装置
JP3954918B2 (ja) エンジンの燃料遮断装置
JP2008267173A (ja) 車両並びにその制御装置および制御方法
JP2013146230A (ja) 刈払機
JP5292272B2 (ja) 風圧式エンジン制御装置
JP5640475B2 (ja) 小型エンジンおよびそれを備えたエンジン作業機
JP2023050876A (ja) 内燃機関
JP2008111363A (ja) キャブレタ