JP2016155916A - ホットメルト接着剤 - Google Patents

ホットメルト接着剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2016155916A
JP2016155916A JP2015033866A JP2015033866A JP2016155916A JP 2016155916 A JP2016155916 A JP 2016155916A JP 2015033866 A JP2015033866 A JP 2015033866A JP 2015033866 A JP2015033866 A JP 2015033866A JP 2016155916 A JP2016155916 A JP 2016155916A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hot melt
melt adhesive
olefin
trade name
cardboard
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015033866A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6564580B2 (ja
Inventor
健二 松田
Kenji Matsuda
健二 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Henkel Japan Ltd
Original Assignee
Henkel Japan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Henkel Japan Ltd filed Critical Henkel Japan Ltd
Priority to JP2015033866A priority Critical patent/JP6564580B2/ja
Publication of JP2016155916A publication Critical patent/JP2016155916A/ja
Priority to JP2019138438A priority patent/JP6970716B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6564580B2 publication Critical patent/JP6564580B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】積み重ねられた段ボール箱の荷崩れを防止し、かつ、段ボール基材を損傷させず、さらには、塗布性および糸曳き性にも優れたホットメルト接着剤を提供すること。
【解決手段】(A)非晶性ポリα−オレフィン、(B)α−オレフィンをメタロセン触媒で重合して得られた結晶性ポリα−オレフィン、及び(C)粘着付与樹脂を含み、(A)〜(C)の総重量100重量部に対して(C)が5〜30重量部含まれており、180℃での溶融粘度が3,000mPa・s以下であるホットメルト接着剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、ホットメルト接着剤に関するものである。詳しくは、本発明は、段ボールに塗布されるホットメルト接着剤、及びそのホットメルト接着剤の塗膜が形成された段ボールに関する。
ホットメルト接着剤は、無溶剤の接着剤であり、紙加工、木工、衛生材料及び電子分野等の幅広い分野で使用されている。ホットメルト接着剤を加熱溶融して一方の被着体に塗布後、もう一方の被着体に接触させ、冷却固化することで、接着性が発現される。
ホットメルト接着剤のベースポリマーとして、その用途に応じて、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、「EVA」ともいう)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(以下、「EEA」ともいう)等のエチレン系共重合体や、ポリエチレン、ポリプロピレン、非晶性ポリα−オレフィン(以下、「APAO」ともいう)等のオレフィン系樹脂、スチレン系ブロック共重合体(例えば、スチレン−イソプレン−スチレン系ブロックコポリマー(以下、「SIS」ともいう)、スチレン−ブタジエン−スチレン系ブロックコポリマー(以下、「SBS」ともいう)及びそれらの水素添加物等の合成ゴム、及びポリウレタン等が汎用されている。
これらのホットメルト接着剤のなかで、非晶性ポリα−オレフィン(APAO)をベースポリマーとしたホットメルト接着剤には、加熱溶融状態において段ボールに対する付着性に優れたものがあり、段ボールの加工に用いられることがある(特許文献1〜3をご参照)。段ボールは、板紙を波形に成形した中しんの片面又は両面に板紙のライナーを貼ったシートである。ライナーに使用される板紙には、クラフトパルプ及び故紙を原材料とするクラフトライナー(Kライナー)及び故紙を原料とするジュートライナー(Cライナー)等がある。段ボールの典型例には、JIS 1516に記載された外装用段ボールが含まれる。
段ボール用ホットメルト接着剤は、段ボールの加工の他にも、段ボールの滑り止め部材として使用することができる。段ボールの表面は平滑であり、相互に滑りやすい。複数積み重ねた段ボール箱は、例えば、移動の際に少し傾けただけで荷崩れし、積み荷を取り扱う際に危険性が高く、作業効率が低くなる。
段ボール箱を複数積み重ねる場合に、段ボールの表面にホットメルト接着剤の塗膜を形成しておけば、ホットメルト接着剤の塗膜が段ボール表面の滑りを止め、傾いた場合でも積荷が荷崩れしなくなる。ホットメルト接着剤の塗膜は、例えば、ホットメルト接着剤を加熱溶融して段ボールの表面に塗布し、塗布層を冷却して固化させることで形成する。段ボール箱を複数積み重ねた積み荷の荷崩れが防止される結果、該積み荷を取り扱う際の安全性が向上し、積み重ねた状態で移動し易くなるため、作業効率も向上する。
上記のようにホットメルト接着剤の塗膜の上に段ボール箱を積み重ねる場合、冷却固化したホットメルト接着剤が未だ段ボールに対して付着性を有していると、積み重ねられた段ボール同士が強く貼り付けられてしまい、段ボールの積み荷を解く際、基材損傷が発生することがある。
よって、段ボール用ホットメルト接着剤には、冷却固化した状態において、積み重ねられた段ボール同士の滑りを止めること、及び段ボールに付着しないことという、2つの性能を兼ね備えることが望まれる。しかしながら、特許文献1〜3には、これら2つの性能を兼ね備えたホットメルト接着剤は記載されていない。
特許文献1のホットメルト接着剤は、シンジオタクッチクポリプロピレンおよび非晶性ポリα−オレフィンを含んでいる([請求項1]、[請求項9]および「表1および表2」)。段ボールは、[0070]や[図3]に記載されているように、ホットメルト接着剤でシールされる。このように、文献1には段ボール箱の荷崩れに関する記載はない。さらに、積み重ねられた段ボール箱の荷崩れを防止するには、ホットメルト接着剤の塗布幅やドット等に細かい条件が要求される。文献1のホットメルト接着剤は、上述の細かい条件を満たす程、塗布性が良好とは言えない。
特許文献2には、メタロセンポリオレフィンと非晶性ポリα−オレフィンとをベースポリマーとし、耐熱性を向上するために官能性ポリオレフィン(マレエート化ポリエチレンやマレエート化ポリプロピレン)を含んだホットメルト接着剤が開示されている([特許請求の範囲])。文献2のホットメルト接着剤は、パッケージング用に開発されたもので([0002][0003][0047][0051]ご参照)、段ボール箱の荷崩れ防止のために文献2のホットメルト接着剤を用いると、段ボール基材が損傷してしまう。
特許文献3には、エチレン−α−オレフィン共重合体を含んだホットメルト接着剤の記載がある([請求項1])。文献3のホットメルト接着剤は、耐熱接着性および耐寒接着性に優れ([0001])、段ボール箱等の紙製包装資材を製造するために用いられる([請求項6]、[0038])。文献3のホットメルト接着剤は、接着力が強すぎて段ボール基材が損傷する可能性があるため、段ボール箱の荷崩れ防止には使えない。
近年、ホットメルト接着剤には、ユーザーから様々な性能が要求されている。
ホットメルト接着剤を塗布する際、ノズルの先端から被着体までの間に、ホットメルト接着剤の糸状物が発生することがある。この糸状物は、ホットメルト接着剤の糸曳き性に起因するものであり、ノズルや被着体を汚してしまう。従って、糸曳きの少ないホットメルト接着剤の開発は、接着剤メーカーにとって重要な責務となっており、特に段ボールやカートン等の厚紙を扱うユーザーは、糸曳きに対する要求が厳しい。文献1〜3のホットメルト接着剤は、ユーザーの高い要求性能を十分に満足しているとは言えない。
特表2005−505679号公報 特表2011−511866号公報 特開2014−208812号公報
本発明は、前記の課題を解決するためになされたものであり、積み重ねられた段ボール箱の荷崩れを防止し、かつ、段ボール基材を損傷させず、さらには、塗布性および糸曳き性にも優れたホットメルト接着剤を提供することを目的とする。更に、そのホットメルト接着剤の塗膜が形成された段ボールを提供することも目的とする。
本発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、非晶性ポリα−オレフィンに分子量分布の狭い結晶性ポリα−オレフィンを配合し、粘着付与樹脂の配合量および溶融粘度を規定すると、積み重ねられた段ボール箱の荷崩れを防止し、かつ、段ボール基材を損傷させず、さらには、塗布性および糸曳き性にも優れたホットメルト接着剤が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、(A)非晶性ポリα−オレフィン、(B)α−オレフィンをメタロセン触媒で重合して得られた結晶性ポリα−オレフィン、及び(C)粘着付与樹脂を含み、
(A)〜(C)の総重量100重量部に対して(C)が5〜30重量部含まれており、
180℃での溶融粘度が3,000mPa・s以下であるホットメルト接着剤を提供する。
ある一形態においては、(A)非晶性ポリα−オレフィンがプロピレンに由来する化学構造を有する。
ある一形態においては、(A)非晶性ポリα−オレフィンがプロピレン/エチレン/1−ブテン共重合体を含んでいる。
ある一形態においては、(A)非晶性ポリα−オレフィンは、さらに、ポリプロピレンホモポリマーを含んでいる。
ある一形態においては、(B)結晶性ポリα−オレフィンがポリプロピレンホモポリマーを含んでいる。
また、本発明は、段ボールに塗布される、上記いずれかのホットメルト着剤を提供する。
また、本発明は、上記いずれかのホットメルト接着剤の塗膜が形成された段ボールを提供する。
本発明のホットメルト接着剤は、(A)非晶性ポリα−オレフィン、(B)α−オレフィンをメタロセン触媒で重合して得られた結晶性ポリα−オレフィン、及び(C)粘着付与樹脂を含み、(A)〜(C)の総重量100重量部に対して(C)が5〜30重量部含まれており、180℃での溶融粘度が3,000mPa・s以下であるので、
積み重ねられた段ボール箱の荷崩れを防止し、かつ、段ボール基材を損傷させず、さらには、塗布性および糸曳き性にも優れている。
本発明のホットメルト接着剤の塗膜を段ボール表面に形成すると、積み重ねられた段ボールは荷崩れすることがなく、なおかつ、作業者が段ボールの荷積みを解く際、段ボール基材の損傷が発生し難い。すなわち、本発明は、“段ボール箱の荷崩れを防止し、なおかつ、“段ボール基材の損傷をも防止するホットメルト接着剤を提供することが可能である。
本発明のホットメルト接着剤は、(A)非晶性ポリα−オレフィン、(B)α−オレフィンをメタロセン触媒で重合して得られた結晶性ポリα−オレフィン、及び(C)粘着付与樹脂を含んでいる。
<(A)非晶性ポリα−オレフィン>
本発明において、「(A)非晶性ポリα−オレフィン(以下、「(A)成分」ともいう)」とは、非晶性のα−オレフィンの重合体であって、一般的に、非晶性ポリα−オレフィンと呼ばれるものである。本発明に係るホットメルト接着剤を得ることができる限り、(A)非晶性ポリα−オレフィンは特に制限されるものではない。
ここで、「非晶性」とは、通常、結晶性ではないことを意味するが、より具体的には、高分子の分子鎖が不規則に配列する状態をいう。(A)非晶性ポリα−オレフィンをホットメルト接着剤に配合することで、ホットメルト接着剤は、摩擦係数が高くなり、被着体(段ボール)表面を滑り難いものとなる。
摩擦とは、物体が他の物体の表面に接しながら運動しようとするとき、または運動しているときに、接触面でこの運動をさまたげる方向に働く力である。摩擦は、二つの物体の相対的な運動状態により、一つの物体がすべり出すまで止めようとする静止摩擦(物体がまさにすべり出そうとするときの摩擦力である“最大静止摩擦力”)と、運動している物体を止めようとする動摩擦(すべり摩擦、ころがり摩擦など)とに分けられる。
本明明細書では、摩擦とは静止摩擦のことであり、摩擦係数は静止摩擦係数を意味する。
(A)非晶性ポリα−オレフィンとして、例えば、非晶性のポリプロピレン、非晶性のポリエチレン、又は非晶性のプロピレンと他のα−オレフィンとの共重合体、及び非晶性のエチレンと他のα−オレフィンとの共重合体を例示できる。
具体的には、ポリプロピレン(ホモポリマー)、プロピレン/エチレン共重合体、プロピレン/1−ブテン共重合体、プロピレン/エチレン/1−ブテンの3元共重合体、プロピレン/1−ヘキセン/1−オクテンの3元重合体、プロピレン/1−ヘキセン/メチルペンテンの3元共重合体、1−ポリブテン(ホモポリマー)等を例示できる。
本発明では、(A)非晶性ポリα−オレフィンは、プロピレンに由来する化学構造を有しているのが好ましい。プロピレンに由来する化学構造とは、純粋なプロピレンや、別の官能基を有するプロピレン誘導体の双方を含むことを意味する。本発明のホットメルト接着剤は、プロピレンに由来する化学構造を含むと、最大静止摩擦力が大きくなって滑り難くなるので、段ボール箱の荷崩れを防止することができ、なおかつ、段ボール基材損傷も防止できる。
(A)非晶性ポリα−オレフィンは、(A)〜(C)の総重量100重量部に対して20〜90重量部含まれており、好ましくは39〜83重量部含まれ、さらに好ましくは45〜75重量部含まれている。
(A)非晶性ポリα−オレフィンの好ましい形態として、プロピレン/エチレン/1−ブテンが挙げられる。プロピレン/エチレン/1−ブテンが配合されることで、積み重ねられた段ボール箱の荷崩れが確実に防止され、同時に段ボール基材損傷も防止できる。
(A)非晶性ポリα−オレフィンは、さらに、ポリプロピレンホモポリマーを含んでいるのが特に好ましい。ポリプロピレンを含むことで、ホットメルト接着剤はより確実に段ボール箱の荷崩れを防止することが可能となり、段ボール基材損傷も確実に防止できるようになる。
本発明では、(A)非晶性ポリα−オレフィンの密度は、1.00g/cm以下が好ましく、0.80g/cm〜0.90g/cmが特に好ましく、0.85g/cm〜0.88g/cmが最も好ましい。(A)非晶性ポリα−オレフィンの密度が上記範囲にあることで、本発明のホットメルト接着剤は滑りにくくなり、段ボール箱の荷崩れをより確実に防ぐことができる。
<(B)α−オレフィンをメタロセン触媒で重合して得られた結晶性ポリα−オレフィン>
本発明において、「(B)α−オレフィンをメタロセン触媒で重合して得られた結晶性ポリα−オレフィン(以下、「(B)結晶性ポリα−オレフィン」又は「(B)成分」ともいう)」とは、結晶性のα−オレフィンの重合体であって、重合触媒としてメタロセン触媒を用いて製造されたものを示す。ここで、「結晶性」とは、通常「結晶性」と呼ばれるものを意味し、より具体的には高分子が規則正しく配列する状態をいう。
本発明のホットメルト接着剤は、(B)結晶性ポリα−オレフィンを含むことによって、段ボールの積荷を解く際、段ボール基材を損傷させ難くする。
(B)結晶性ポリα−オレフィンは、(A)〜(C)の総重量100重量部に対して5〜50重量部含まれており、好ましくは10〜45重量部含まれ、さらに好ましくは25〜40重量部含まれている。
(B)結晶性ポリα−オレフィンとして、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/α−オレフィン共重合体、プロピレン/α−オレフィン共重合体、エチレン/プロピレン/α−オレフィン共重合体、エチレン/1−ブテン共重合体、プロピレン/1-ブテン共重合体およびエチレン/プロピレン/1−ブテン共重合体を例示できる。
本発明では、(B)結晶性ポリα−オレフィンは、ポリプロピレンを含んでいるのが好ましい。(B)成分がポリプロピレンを含むことによって(B)成分と(A)成分との相溶性が向上し、ホットメルト接着剤は段ボール表面上の滑り防止を維持しつつ、段ボール基材の損傷を確実に防止することができる。
メタロセン触媒を用いてα−オレフィンを重合すると、非常に分子量分布の狭い重合体が合成される。従って、ポリα−オレフィンの結晶性に偏りを生じさせることが無く、分子の構成:例えば、プロピレン部位と他の構成単位との並び方;各構成単位の含有割合;等について均一な重合体が得られ、付着力低下の原因となる低分子量体が生じる可能性が低くなり、接着力低下を招きにくい。
(B)結晶性ポリα−オレフィンの密度は、0.7g/cm以上が好ましく、0.80g/cm〜0.10g/cmが特に好ましく、0.86g/cm〜0.90g/cmが最も好ましい。
<(C)粘着付与樹脂>
「(C)粘着付与樹脂」は、ホットメルト接着剤に通常使用されるものであって、本発明が目的とするホットメルト接着剤を得ることができるものであれば、特に限定されることはない。
(C)粘着付与樹脂は、(A)〜(C)の総重量100重量部に対して5〜30重量部含まれており、好ましくは6〜25重量部含まれ、さらに好ましくは7〜20重量部含まれている。
ホットメルト接着剤は、(C)粘着付与樹脂が上記割合で含まれることによって、摩擦係数を高く維持して段ボール表面上の滑りを防止し、なおかつ、段ボールの積荷を解く際、段ボール基材が損傷することをも防止することができる。
粘着付与樹脂として、例えば、天然ロジン、変性ロジン、水添ロジン、天然ロジンのグリセロールエステル、変性ロジンのグリセロールエステル、天然ロジンのペンタエリスリトールエステル、変性ロジンのペンタエリスリトールエステル、水添ロジンのペンタエリスリトールエステル、天然テルペンのコポリマー、天然テルペンの3次元ポリマー、水添テルペンのコポリマーの水素化誘導体、ポリテルペン樹脂、フェノール系変性テルペン樹脂の水素化誘導体、脂肪族石油炭化水素樹脂、脂肪族石油炭化水素樹脂の水素化誘導体、芳香族石油炭化水素樹脂、芳香族石油炭化水素樹脂の水素化誘導体、環状脂肪族石油炭化水素樹脂、環状脂肪族石油炭化水素樹脂の水素化誘導体を例示することができる。これらの粘着付与樹脂は、単独で、又は組み合わせて使用することができる。粘着付与樹脂は、色調が無色〜淡黄色であって、臭気が実質的に無く熱安定性が良好なものであれば、液状タイプの粘着付与樹脂も使用できる。これらの特性を総合的に考慮すると、粘着付与樹脂として、上述の樹脂等の水素化誘導体が好ましい。
(C)粘着付与樹脂として、市販品を用いることができる。そのような市販品として例えば、エクソンモービル社製のECR231C(商品名)、ECR179EX(商品名)、ECR5600(商品名)、丸善石油化学社製のマルカクリヤーH(商品名)、ヤスハラケミカル社製のクリアロンK100(商品名)、クリアロンK4090(商品名)及びクリアロンK4100(商品名)及びクリアロンP105(商品名)、荒川化学社製のアルコンM100(商品名)、アルコンP90(商品名)、出光石油化学社製のアイマーブS100(商品名)、アイマーブY135(商品名)、アイマーブP125(商品名)及びアイマーブP100(商品名)、イーストマンケミカル社製のリガライトR7100(商品名)を例示することができる。これらの市販の粘着付与樹脂は、単独で又は組み合わせて使用することができる。
本発明のホットメルト接着剤は、(A)成分〜(C)成分を含み、180℃での溶融粘度が3,000mPa・s以下であり、好ましくは200〜2、500mPa・sであり、特に800〜2,000mPa・sであるのが最も望ましい。溶融粘度が上記範囲となることによって、ホットメルト接着剤は塗布性に優れたものとなり、更に、糸曳きを低減することができる。
本明細書において、180℃での溶融粘度とは、27番ローターを用い、ブルックフィールド粘度計、サーモセルを使用して測定した値をいう。
本発明において、ホットメルト接着剤は、さらに、ワックスを含むことが好ましい。尚、本明細書で「ワックス」とは、常温で固体、加熱すると液体となる重量平均分子量が10000未満の有機物であり、一般的に「ワックス」とされているものをいい、ワックス状の性質を有するものであれば、本発明に係るホットメルト接着剤を得ることができる限り、特に制限されるものではない。ワックスは、合成ワックスでも天然ワックスでも差し支えない。
合成ワックスとしては、フィッシャートロプシュワックス、ポリオレフィンワックス(例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ポリエチレン/ポリプロピレンワックス)等が例示される。
「フィッシャートロプシュワックス」とは、フィッシャートロプシュ法によって合成され、一般的にフィッシャートロプシュワックスとされているものをいう。フィッシャートロプシュワックスは、成分分子が比較的幅広い炭素数分布を持つワックスから成分分子が狭い炭素数分布を持つようにワックスを分取したものである。
フィッシャートロプシュワックスとしては、サゾールワックス社のサゾールH1(商品名)、サゾールC80(商品名)、日本精蝋社のFT−115(商品名)が市販されている。
天然ワックスとしては、パラフィンワックス、マイクロクリスタンワックス、ペトロラタムが挙げられる。
パラフィンワックスとは、減圧蒸留抽出油から分離生成した常温で固形のワックスである。代表的なパラフィンワックスとして、日本精蝋社製のParaffin Waxシリーズが挙げられる。
マイクロクリスタリンワックスとは、減圧蒸留ボトムまたは重質抽出油から分離生成した常温で固形のワックスである。代表的なマイクロクリスタリンワックスとして、日本精蝋社製のHi-Micシリーズが挙げられる。
ペトロラタムとしては、減圧蒸留ボトムから分離生成した常温で半固形のワックスである。代表的なペトロラタムとして、中央油化社製のCenton CPシリーズが挙げられる。
本発明のホットメルト接着剤は、天然ワックスである“パラフィンワックス”を含んでいるのが好ましい。パラフィンワックスが配合されると、本発明のホットメルト接着剤は、凝集力が向上して硬くなるので、段ボールの積荷を解く際、段ボール基材が損傷することをも防止できる。
本発明のホットメルト接着剤は、可塑剤を含むことが好ましい。「可塑剤」は、ホットメルト接着剤の溶融粘度低下、柔軟性の付与、被着体への濡れ向上を目的として配合され、エチレン系共重合体に相溶し、本発明が目的とするホットメルト接着剤を得ることができるものであれば、特に限定されるものではない。可塑剤として、例えばパラフィン系オイル、ナフテン系オイル及び芳香族系オイルを挙げることができる。無色、無臭であるパラフィン系オイルが特に好ましい。
パラフィン系オイルが配合されると、本発明のホットメルト接着剤は、柔軟性が付与されるので、段ボール表面上の滑り性を防止し、なおかつ、糸曳きを低減でき、塗布性が向上する。
可塑剤としては、市販品を用いることができる。例えば、Kukdong Oil&Chem社製のWhite Oil Broom350(商品名)、出光興産社製のダイアナフレシアS32(商品名)、ダイアナプロセスオイルPW−90(商品名)、DNオイルKP−68(商品名)、BPケミカルズ社製のEnerperM1930(商品名)、Crompton社製のKaydol(商品名)、エッソ社製のPrimol352(商品名)を例示することができる。これらの可塑剤は、単独で又は組み合わせて使用することができる。
本発明に係るホットメルト接着剤は、必要に応じて、更に各種添加剤を含んでもよい。そのような各種添加剤として、例えば、安定化剤(紫外線吸収剤、酸化防止剤)、微粒子充填剤を例示することができる。
「安定化剤」とは、ホットメルト接着剤の熱、空気及び光等による分子量低下、ゲル化、着色、臭気の発生等を防止して、ホットメルト接着剤の安定性を向上するために配合されるものであり、本発明が目的とするホットメルト接着剤を得ることができるものであれば、特に制限されるものではない。安定化剤として、例えば、酸化防止剤及び紫外線吸収剤を例示することができる。
「紫外線吸収剤」は、ホットメルト接着剤の耐光性を改善するために使用される。「酸化防止剤」は、ホットメルト接着剤の酸化劣化を防止するために使用される。酸化防止剤及び紫外線吸収剤は、一般的にホットメルト接着剤に使用されるものであり、後述する目的とする紙製品を得ることができるものであれば、特に制限されるものではない。
「酸化防止剤」として、例えばフェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、リン系酸化防止剤を例示できる。紫外線吸収剤として、例えばベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤を例示できる。更に、ラクトン系安定剤を添加することもできる。これらは単独又は組み合わせて使用することができる。
安定化剤として、市販品を使用することができる。例えば、住友化学工業(株)製のスミライザーGM(商品名)、スミライザーTPD(商品名)及びスミライザーTPS(商品名)、BASFジャパン社製のイルガノックス1010(商品名)、イルガノックスHP2225FF(商品名)、イルガフォス168(商品名)及びイルガノックス1520(商品名)、ADEKAのアデカスタブAO−60(商品名)、城北化学社製のJF77(商品名)、JP−650(商品名)を例示することができる。これら安定化剤は、単独でも組み合わせて使用できる。
本発明のホットメルト接着剤は、更に、微粒子充填剤を含むことができる。微粒子充填剤は、一般に使用されているものであれば良く、本発明が目的とするホットメルト接着剤を得ることができる限り、特に限定されることはない。「微粒子充填剤」として、例えば雲母、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、酸化チタン、ケイソウ土、尿素系樹脂、スチレンビーズ、焼成クレー、澱粉等を例示できる。これらの形状は、好ましくは球状であり、その寸法(球状の場合は直径)については特に限定されるものではない。
本発明に係るホットメルト接着剤は、一般的に知られているホットメルト接着剤の製造方法を用いて、(A)非晶性ポリα−オレフィン、(B)結晶性ポリα−オレフィン、(C)粘着付与樹脂、更に必要に応じて可塑剤やワックス、上述の各種添加剤を配合して製造される。
例えば、上述の成分を所定量配合し、加熱溶融して製造することができる。目的とするホットメルト接着剤を得ることができる限り、各成分を加える順序、加熱方法等は、特に制限されるものではない。
本発明の一実施形態では、ホットメルト接着剤を段ボール表面に塗布し、冷却して固化させることで、段ボール表面にホットメルト接着剤の塗膜を形成する。
ホットメルト接着剤を塗布する方法は、本発明の目的を達成できれば特に制限されるものではないが、ホットメルトアプリケーターが広く利用される。ホットメルトアプリケーターとして、例えば、ノードソン社製のプロブルーP4メルター(商品名)、プロブルーP10メルター(商品名)等を例示することができる。
塗布する方法は、例えば、接触塗布、非接触塗布に大別される。「接触塗布」とは、ホットメルト接着剤を塗布する際、噴出機を部材やフィルムに接触させる塗布方法をいい、「非接触塗布」とは、ホットメルト接着剤を塗布する際、噴出機を部材やフィルムに接触させない塗布方法をいう。接触塗布方法として、例えば、スロットコーター塗布及びロールコーター塗布等を例示でき、非接触塗布方法として、例えば、螺旋状に塗布できるスパイラル塗布、波状に塗布できるオメガ塗布やコントロールシーム塗布、面状に塗布できるスロットスプレー塗布やカーテンスプレー塗布、点状に塗布できるドット塗布、線状に塗布できるビード塗布等を例示できる。
ホットメルトアプリケーターで本発明のホットメルト接着剤を塗布する場合(ホットメルトアプリケーターでホットメルト接着剤を地面と水平方向に吐出して、塗布する場合であっても)、ホットメルト接着剤の糸曳きが殆どなくなる。従って、被着体やアプリケーターが糸状物で汚れることがない。
ホットメルト接着剤の塗布量は特に限定されないが、例えば、1〜5g/mである。また、ホットメルト接着剤の塗布パターンは適宜決定すればよいが、例えば、ビード状である。
段ボール表面に形成されたホットメルト接着剤の塗膜(固化後)は段ボールに対する摩擦力が大きい。そのことで、ホットメルト接着剤の塗膜の上に段ボール箱を積み重ねた状態で移動したり傾けたりした場合でも、荷崩れを防止できる。ホットメルト接着剤の塗膜は、段ボールの表面に対する静止摩擦係数が14以上であることが好ましく、より好ましくは16.5以上、更に好ましくは18以上である。
また、ホットメルト接着剤の塗膜(固化後)は段ボールに対する付着力が低い。そのことで、ホットメルト接着剤の塗膜の上に段ボール箱を積み重ねた状態で保管した場合でも、接着剤の塗膜と接触している部分で段ボール基材が損傷することが防止される。
本発明に係るホットメルト接着剤は、例えば、電子部品、木工、建築材料、衛生材料、紙製品等に幅広く利用されるが、複数の段ボールを積み重ねて保管するのに好適である。
本発明は、積み重ねられた段ボール箱の荷崩れを防止し、かつ、段ボール基材を損傷させず、さらには、塗布性および糸曳き低減にも優れた“段ボール用ホットメルト接着剤”として特に有用である。
本発明に係る段ボールとは、上述のホットメルト接着剤を用いて得られた段ボールである。本発明の態様としては、特に、表面にホットメルト接着剤の塗膜が形成された段ボールが好ましい。
以下、本発明を実施例及び比較例により具体的かつ詳細に説明するが、これらの実施例は本発明の一態様にすぎず、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。実施例に示した割合は、特に断らない限り不揮発分の重量を基準にしたものである。ホットメルト接着剤を製造するための成分を以下に示す。
(A)非晶性ポリα−オレフィン
(A1)非晶性プロピレン/エチレン/1−ブテン共重合体(ベストプラスト703(商品名)、エボニック社製、粘度2700mPa・s:190℃、軟化点124℃、密度0.87g/cm
(A2)非晶性プロピレン/エチレン/1−ブテン共重合体(ベストプラスト704(商品名)、エボニック社製、粘度3500mPa・s:190℃、軟化点105℃、密度0.87g/cm
(A3)非晶性プロピレン/エチレン/1−ブテン共重合体(ベストプラスト750(商品名)、エボニック社製、粘度50000mPa・s:190℃、軟化点107℃、密度0.87g/cm
(A4)非晶性エチレン/プロピレン共重合体(レキセンタック2304(商品名)、ハンツマン社製、粘度450mPa・s:190℃、軟化点141℃、密度0.86g/cm
(A5)非晶性プロピレンホモポリマー(イーストフレックスP1010PL(商品名)、イーストマンケミカル社製、粘度1000mPa・s:190℃、軟化点155℃、密度0.87g/cm
(B)メタロセン触媒で重合して得られた結晶性ポリα−オレフィン
(B1)ポリプロピレンホモポリマー(エルモーデュ S400(商品名)、出光興産社製、MFR2000g/10min:230℃、密度0.87g/cm)メタロセン触媒で重合して得られたポリマー
(B2)ポリプロピレンホモポリマー(エルモーデュ S600(商品名)、出光興産社製、MFR350g/10min:230℃、密度0.87g/cm)メタロセン触媒で重合して得られたポリマー
(B3)ポリプロピレンホモポリマー(リコセンPP6102(商品名)、クラリアント社製、粘度60mPa・s:170℃、密度0.90g/cm)メタロセン触媒で重合して得られたポリマー
(B4)プロピレン/エチレン共重合体(ビスタマックス6202(商品名)、エクソンモービル社製、MFR20g/10min:230℃、密度0.86g/cm)メタロセン触媒で重合して得られたポリマー
(B5)エチレン/オクテン共重合体(アフィニティGA1900(商品名)、ダウケミカル社製、MFR1000g/10min:190℃、密度0.87g/cm)メタロセン触媒で重合して得られたポリマー
(B'6)ポリエチレンホモポリマー(ペトロセン353(商品名)、東ソー社製、MFR145g/10min:190℃、 密度0.92g/cm)チーグラーナッタ触媒で重合して得られたポリマー
(B'7)エチレン/ポリブテン共重合体(DP8911ME(商品名)、バセル社製、MFR200g/10min:190℃、 密度0.90g/cm)チーグラーナッタ触媒で重合して得られたポリマー
(C)粘着付与樹脂
(C1)水素添加ジシクロペンタジエン系樹脂(アイマーブP100(商品名)、出光興産社製、軟化点100℃)
(C2)水素添加環状脂肪族石油炭化水素樹脂(アルコンP90(商品名)、荒川化学工業社製、軟化点90℃)
(C3)水素添加テルペン樹脂(クリアロンP105(商品名)、ヤスハラケミカル社製、軟化点105℃)
(D)軟化剤
(D1)パラフィンオイル(ダイアナフレシアS32(商品名)、出光興産社製)
(D2)パラフィンオイル(ダイアナプロセスオイルPW−90(商品名)、出光興産社製)
(D3)ナフテンオイル(サンピュアN90(商品名)、日本サン石油社製)
(E)ワックス
(E1)パラフィンワックス(パラフィンワックス150(商品名)、日本精蝋社製)
(E2)ポリエチレンワックス(ネオワックスL(商品名)、ヤスハラケミカル社製)
(E3)フィッシャートロプシュワックス(FT−115(商品名)、日本精蝋社製)
(F)安定化剤
(F1)酸化防止剤(アデカスタブAO-60(商品名)、アデカ社製)
これらの成分を表1、3、5、7に示す割合で、万能攪拌機を用い、約145℃で約1時間かけて溶融混合し、実施例及び比較例のホットメルト接着剤を調製した。これらホットメルト接着剤について、溶融粘度、段ボールに対する“最大静止摩擦係数”、傾斜角測定(アンチスリップ性)及び段ボール基材損傷性を評価し、作業性を確認するために糸引き性、塗布性を評価した。結果を表2、4、6、8に示す。
○物性・性能評価
<粘度測定>
JAI7−1991 B法に基づき、160℃、180℃で各ホットメルト接着剤の粘度を評価した。測定には、ブルックフィールド粘度計、27番ローターを使用した。
<静止摩擦係数評価>
50μ厚のPETフィルムに、実施例や比較例のホットメルト接着剤を塗布し、冷却固化して厚さ50μmの塗膜を形成した。その後、PETフィルムを40cm正方形(63mm×63mm)にカットし、静止摩擦係数を求めるためのサンプルを作製した。
このサンプルを、底部の大きさが40cm正方形の200gの錘にPETフィルム側から貼り付けて“すべり片”とし、“すべり片”をKライナー段ボールの上に置き、速度100mm/分で引っ張った。
ホットメルト接着剤の静止摩擦力を求め、その静止摩擦力の最初のピーク強度(明瞭なピークが出ない場合は最大強度)から静止摩擦係数を算出した。応力の測定はフォースゲージ(イマダ社製)を用いた。
静止摩擦係数の算出式を以下に示す。
μ=Fs/Fp
μ:静止摩擦係数
Fs:静止摩擦力(N)
Fp:滑り変の質量によって生じる法線力(1.96N)
<傾斜角測定>
Kライナー段ボールに、180℃で溶融させたホットメルト接着剤をビード状に塗布し、冷却固化し、評価用サンプル基材の下段を作製し、サンプル基材下段を両面テープで台に固定した。塗布部分の長さは3cm、塗布量は3g/mであった。ホットメルト接着剤が完全に固化した後、このホットメルト接着剤の塗膜上に、3kgの錘が付いた別のKライナー段ボールをサンプル基材上段として乗せた。台を徐々に傾けていき、サンプル基材上段が滑り落ちた時の角度を測定した。滑り防止性能(アンチスリップ性)を傾斜角の大きさで評価した。評価基準は以下のとおりである。
◎:傾斜角が45度以上
○:傾斜角が40度以上、45度未満
△:傾斜角が35度以上、40度未満
×:傾斜角が35度未満
<基材損傷性測定>
Kライナー段ボールの表面四隅に、180℃で溶融しているホットメルト接着剤0.04g程度をハンドガンで塗布した。
ホットメルト接着剤が完全に固化した後、別の段ボールを重ね合わせ、3kgの錘を段ボールに乗せ、荷重をかけた状態で40℃雰囲気下中に24時間精置した。その後、積み重ねた段ボールを手で剥離し、段ボールの状態を確認することで基材損傷性を評価した。段基材損傷性の評価基準を以下に示す。
◎:損傷なし。
○:やや毛羽立ちあり。
△:4点中、1点のみが剥がれ。
×:4点中、2点以上が剥がれた。
○作業性評価
<糸曳き性評価>
ホットメルトガンの先端から20cm離れた被着体に対し、ホットメルト接着剤を垂直に間欠塗布した.ホットメルトガンと被着体との間の落下物の状態を目視にて観察し、糸曳き性を評価した。尚、測定条件は以下のとおりである。
温度設定:タンク内温度、ホース内温度、及びノズル内温度は全て180℃
ノズル径:16/1000インチ
ノズル:oriffice(吐出口の数:1)
塗出圧力:0.3MPa
塗出ショット数:90ショット/30秒
○:ノズルから被着体までの間で糸は曳かない。
△:ノズルから被着体までの間で糸を曳くことがある。
×:ほとんどの場合でノズルから被着体まで糸を曳くか、若しくは、吐出後、ノズルの垂れから糸曳きが見られる。
<塗布性>
0.05g程度のホットメルト接着剤を段ボールに垂らし、その直後に0.10mm間隙のハンドコーターで素早くホットメルト接着剤を段ボール上に塗布した。ホットメルト接着剤の塗布状態を確認することで、塗布性を評価した。塗布性の評価基準を以下に示す。
○:塗布部分全体が均一である。
△:塗布部分の端部のみが不均一である。
×:塗布部分全体が不均一である。
[表1]
Figure 2016155916
[表2]
Figure 2016155916
[表3]
Figure 2016155916
[表4]
Figure 2016155916
[表5]
Figure 2016155916
[表6]
Figure 2016155916
[表7]
Figure 2016155916
[表8]
Figure 2016155916
本発明は、ホットメルト接着剤を提供する。本発明に係るホットメルト接着剤は、段ボール用接着剤として有用であり、積み重ねられた段ボール箱の荷崩れを防止し、段ボール基材損傷を防止することができる。

Claims (7)

  1. (A)非晶性ポリα−オレフィン、(B)α−オレフィンをメタロセン触媒で重合して得られた結晶性ポリα−オレフィン、及び(C)粘着付与樹脂を含み、
    (A)〜(C)の総重量100重量部に対して(C)が5〜30重量部含まれており、
    180℃での溶融粘度が3,000mPa・s以下であるホットメルト接着剤。
  2. (A)非晶性ポリα−オレフィンがプロピレンに由来する化学構造を有する、請求項1に記載のホットメルト接着剤。
  3. (A)非晶性ポリα−オレフィンがプロピレン/エチレン/1−ブテン共重合体を含んでいる、請求項1または2に記載のホットメルト接着剤。
  4. (A)非晶性ポリα−オレフィンは、さらに、ポリプロピレンホモポリマーを含んでいる、請求項3に記載のホットメルト接着剤。
  5. (B)結晶性ポリα−オレフィンがポリプロピレンホモポリマーを含んでいる、請求項1〜4のいずれか一項に記載のホットメルト接着剤。
  6. 段ボールに塗布される、請求項1〜5のいずれか一項に記載のホットメルト接着剤。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のホットメルト接着剤の塗膜が形成された段ボール。
JP2015033866A 2015-02-24 2015-02-24 ホットメルト接着剤 Active JP6564580B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015033866A JP6564580B2 (ja) 2015-02-24 2015-02-24 ホットメルト接着剤
JP2019138438A JP6970716B2 (ja) 2015-02-24 2019-07-29 ホットメルト接着剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015033866A JP6564580B2 (ja) 2015-02-24 2015-02-24 ホットメルト接着剤

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019138438A Division JP6970716B2 (ja) 2015-02-24 2019-07-29 ホットメルト接着剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016155916A true JP2016155916A (ja) 2016-09-01
JP6564580B2 JP6564580B2 (ja) 2019-08-21

Family

ID=56825012

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015033866A Active JP6564580B2 (ja) 2015-02-24 2015-02-24 ホットメルト接着剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6564580B2 (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018100672A1 (ja) * 2016-11-30 2018-06-07 日立化成株式会社 ホットメルト接着剤組成物、ホットメルト接着剤組成物の使用方法、自動車内装材、自動車内装用プレコート表皮材、及び、自動車内装材の製造方法
US10011744B2 (en) 2016-01-14 2018-07-03 Bostik, Inc. Hot melt adhesive composition based on a blend of propylene copolymers prepared using single-site catalysts and methods for using same
JP2019077834A (ja) * 2017-10-26 2019-05-23 住友化学株式会社 接着剤組成物
JP2019116573A (ja) * 2017-12-27 2019-07-18 積水フーラー株式会社 ホットメルト接着剤
WO2020050225A1 (ja) * 2018-09-04 2020-03-12 出光興産株式会社 熱可塑性樹脂組成物及びホットメルト接着剤
JP2020094145A (ja) * 2018-12-13 2020-06-18 ヘンケルジャパン株式会社 ホットメルト接着剤
WO2020153386A1 (en) * 2019-01-23 2020-07-30 Henkel Ag & Co. Kgaa Hot melt composition
WO2020153393A1 (en) * 2019-01-23 2020-07-30 Henkel Ag & Co. Kgaa Hot melt composition
JP2021512979A (ja) * 2018-01-31 2021-05-20 ボスティック,インコーポレイテッド プロピレンコポリマーを含有するホットメルト接着剤組成物及びその使用方法
WO2022045165A1 (ja) * 2020-08-26 2022-03-03 出光興産株式会社 プロピレン系樹脂組成物
US11365329B2 (en) 2017-11-10 2022-06-21 Bostik, Inc. Hot melt adhesive compositions based on propylene-based polymers and methods for using same
JP2022551095A (ja) * 2019-10-02 2022-12-07 ハンワ ソリューションズ コーポレイション 粘接着剤用樹脂組成物およびその製造方法
JP7388931B2 (ja) 2020-01-15 2023-11-29 株式会社イノアック技術研究所 ホットメルト接着剤組成物

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04236288A (ja) * 1991-01-18 1992-08-25 Ube Rekisen Kk ホットメルト接着剤組成物
JPH07150055A (ja) * 1993-11-29 1995-06-13 Rengo Co Ltd 防滑性組成物及びその製造方法
JPH08500134A (ja) * 1992-08-06 1996-01-09 ヘンケル・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェン 熱可塑性熱溶融接着剤
JP2005505679A (ja) * 2001-10-18 2005-02-24 ボスティク・フィンドレー・インコーポレーテッド 非晶質ポリα−オレフィンとシンジオタクティックポリプロピレンとのブレンドに基づくホットメルト接着剤組成物
JP2009242533A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Henkel Japan Ltd ホットメルト接着剤
JP2013064055A (ja) * 2011-09-16 2013-04-11 Henkel Japan Ltd ホットメルト接着剤

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04236288A (ja) * 1991-01-18 1992-08-25 Ube Rekisen Kk ホットメルト接着剤組成物
JPH08500134A (ja) * 1992-08-06 1996-01-09 ヘンケル・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェン 熱可塑性熱溶融接着剤
JPH07150055A (ja) * 1993-11-29 1995-06-13 Rengo Co Ltd 防滑性組成物及びその製造方法
JP2005505679A (ja) * 2001-10-18 2005-02-24 ボスティク・フィンドレー・インコーポレーテッド 非晶質ポリα−オレフィンとシンジオタクティックポリプロピレンとのブレンドに基づくホットメルト接着剤組成物
JP2009242533A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Henkel Japan Ltd ホットメルト接着剤
JP2013064055A (ja) * 2011-09-16 2013-04-11 Henkel Japan Ltd ホットメルト接着剤

Cited By (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10011744B2 (en) 2016-01-14 2018-07-03 Bostik, Inc. Hot melt adhesive composition based on a blend of propylene copolymers prepared using single-site catalysts and methods for using same
US10214665B2 (en) 2016-01-14 2019-02-26 Bostik Inc. Methods for using hot melt adhesives based on a blend of propylene polymers made using single-site catalysts
US10597563B2 (en) 2016-01-14 2020-03-24 Bostik, Inc. Laminates made using hot melt adhesives based on a blend of propylene polymers made using single-site catalysts
JPWO2018100672A1 (ja) * 2016-11-30 2020-05-28 日立化成株式会社 ホットメルト接着剤組成物、ホットメルト接着剤組成物の使用方法、自動車内装材、自動車内装用プレコート表皮材、及び、自動車内装材の製造方法
WO2018100672A1 (ja) * 2016-11-30 2018-06-07 日立化成株式会社 ホットメルト接着剤組成物、ホットメルト接着剤組成物の使用方法、自動車内装材、自動車内装用プレコート表皮材、及び、自動車内装材の製造方法
JP2019077834A (ja) * 2017-10-26 2019-05-23 住友化学株式会社 接着剤組成物
US11365329B2 (en) 2017-11-10 2022-06-21 Bostik, Inc. Hot melt adhesive compositions based on propylene-based polymers and methods for using same
JP7039004B2 (ja) 2017-12-27 2022-03-22 積水フーラー株式会社 ホットメルト接着剤
JP2019116573A (ja) * 2017-12-27 2019-07-18 積水フーラー株式会社 ホットメルト接着剤
JP2021512979A (ja) * 2018-01-31 2021-05-20 ボスティック,インコーポレイテッド プロピレンコポリマーを含有するホットメルト接着剤組成物及びその使用方法
JPWO2020050225A1 (ja) * 2018-09-04 2021-08-30 出光興産株式会社 熱可塑性樹脂組成物及びホットメルト接着剤
JP7406497B2 (ja) 2018-09-04 2023-12-27 出光興産株式会社 熱可塑性樹脂組成物及びホットメルト接着剤
WO2020050225A1 (ja) * 2018-09-04 2020-03-12 出光興産株式会社 熱可塑性樹脂組成物及びホットメルト接着剤
WO2020122009A1 (en) * 2018-12-13 2020-06-18 Henkel Ag & Co. Kgaa Hot-melt adhesive
JP7336188B2 (ja) 2018-12-13 2023-08-31 ヘンケルジャパン株式会社 ホットメルト接着剤
JP2020094145A (ja) * 2018-12-13 2020-06-18 ヘンケルジャパン株式会社 ホットメルト接着剤
JP2020117606A (ja) * 2019-01-23 2020-08-06 ヘンケルジャパン株式会社 ホットメルト組成物
CN113302052A (zh) * 2019-01-23 2021-08-24 汉高股份有限及两合公司 热熔组合物
JP2020117605A (ja) * 2019-01-23 2020-08-06 ヘンケルジャパン株式会社 ホットメルト組成物
EP3914451A4 (en) * 2019-01-23 2022-09-28 Henkel AG & Co. KGaA HOT MELTING COMPOSITION
EP3914450A4 (en) * 2019-01-23 2022-09-28 Henkel AG & Co. KGaA HOT MELT COMPOSITION
JP7283905B2 (ja) 2019-01-23 2023-05-30 ヘンケルジャパン株式会社 ホットメルト組成物
WO2020153393A1 (en) * 2019-01-23 2020-07-30 Henkel Ag & Co. Kgaa Hot melt composition
WO2020153386A1 (en) * 2019-01-23 2020-07-30 Henkel Ag & Co. Kgaa Hot melt composition
JP2022551095A (ja) * 2019-10-02 2022-12-07 ハンワ ソリューションズ コーポレイション 粘接着剤用樹脂組成物およびその製造方法
JP7388931B2 (ja) 2020-01-15 2023-11-29 株式会社イノアック技術研究所 ホットメルト接着剤組成物
WO2022045165A1 (ja) * 2020-08-26 2022-03-03 出光興産株式会社 プロピレン系樹脂組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP6564580B2 (ja) 2019-08-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6564580B2 (ja) ホットメルト接着剤
JP5789382B2 (ja) ホットメルト接着剤
KR101921035B1 (ko) 핫 멜트 접착제
JP7245038B2 (ja) ホットメルト接着剤
JP6023399B2 (ja) ホットメルト接着剤
JP6958992B2 (ja) ストロー付容器用ホットメルト接着剤
JP6104974B2 (ja) ホットメルト接着剤
JP6970716B2 (ja) ホットメルト接着剤
JP7336188B2 (ja) ホットメルト接着剤
KR20230114751A (ko) 핫멜트 접착제
KR20230114750A (ko) 핫멜트 접착제
JP7229003B2 (ja) ホットメルト接着剤
JP7476348B2 (ja) 粘着剤組成物
JP2023085798A (ja) ホットメルト接着剤
WO2024101397A1 (en) Hot melt adhesive
JP2014009255A (ja) ホットメルト接着剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180111

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181107

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181113

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20181220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190227

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190702

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190729

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6564580

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250