JP2014009255A - ホットメルト接着剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】低温塗工が可能であり、適切な長さのオープンタイムを有し、特に、紙への接着性に優れるホットメルト接着剤を提供する。更に、そのようなホットメルト接着剤を用いて製造される紙製品を提供する。
【解決手段】(A)エチレン/炭素数3〜20のオレフィン共重合体および(B)ポリエステルポリオールを含む、ホットメルト接着剤は、低温塗工が可能であり、適切な長さのオープンタイムを有する。特に、紙への接着性に優れ、紙用ホットメルト接着剤として有用である。
【選択図】なし
【解決手段】(A)エチレン/炭素数3〜20のオレフィン共重合体および(B)ポリエステルポリオールを含む、ホットメルト接着剤は、低温塗工が可能であり、適切な長さのオープンタイムを有する。特に、紙への接着性に優れ、紙用ホットメルト接着剤として有用である。
【選択図】なし
Description
本発明は、ホットメルト接着剤に関する。更に、本発明は、そのホットメルト接着剤を用いて得られる紙製品に関する。
ホットメルト接着剤は、無溶剤の接着剤であり、加熱し溶融して、被着体に塗工後、冷却して固化することで接着性を発現するので、瞬間接着及び高速接着が可能であるという特徴を有し、例えば、紙加工、木工、衛生材料及び電子分野等の幅広い分野で使用されている。
上記ホットメルト接着剤のベースポリマーとして、その用途に応じて、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、「EVA」ともいう)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(以下、「EEA」ともいう)等のエチレン系共重合体;ポリエチレン、ポリプロピレン、無定形ポリアルファオレフィン(以下、「APAO」ともいう)等のオレフィン系樹脂;スチレン系ブロック共重合体(例えば、スチレン−イソプレン−スチレン系ブロックコポリマー(以下、「SIS」ともいう)、スチレン−ブタジエン−スチレン系ブロックコポリマー(以下、「SBS」ともいう)及びそれらの水素添加物等の合成ゴム;、及びポリウレタン等が汎用されている。
これらのホットメルト接着剤のなかで、エチレン系共重合体をベースポリマーとするホットメルト接着剤は、製本及び包装等の紙加工分野、フィルム加工及び木工分野に利用されることが多い。
エチレン系ホットメルト接着剤を紙やフィルム等の被着体に塗布する場合、ホットメルトアプリケーターという専用の塗布装置が用いられることが多い。ホットメルトアプリケーターは吐出口であるノズルを有しており、ホットメルト接着剤は約120〜190℃に加熱され、ノズルの先端から吐出されて被着体に塗布される。
エチレン系ホットメルト接着剤を紙やフィルム等の被着体に塗布する場合、ホットメルトアプリケーターという専用の塗布装置が用いられることが多い。ホットメルトアプリケーターは吐出口であるノズルを有しており、ホットメルト接着剤は約120〜190℃に加熱され、ノズルの先端から吐出されて被着体に塗布される。
特許文献1〜3は、エチレン系共重合体をベースポリマーとするホットメルト接着剤を開示する。
特許文献1は、エチレンエチルアクリレートを一成分として含むホットメルト接着剤を開示する(特許文献1の請求項1および表1参照)。同文献は、エチレンエチルアクリレート、特定のポリエステルと相溶化剤を配合することで、ポリオレフィン系樹脂に対する優れた接着性を有するホットメルト接着剤を得られることを開示する(特許文献1[0006]、[0038]参照)。
特許文献2および3は、エチレン/オレフィン共重合体およびエチレン/カルボン酸エステル共重合体の二成分を含むホットメルト接着剤を開示する(特許文献2の請求項1および表1、特許文献3の表1参照)。両文献は、ホットメルト接着剤を被着体に塗布した際に生じる糸曳き(又は糸曳き性)が低下する(又は耐糸曳き性に優れる)との効果を開示する(特許文献2の表1および[0038]、特許文献3の表1および[0025]〜[0027]参照)。
特許文献1は、エチレンエチルアクリレートを一成分として含むホットメルト接着剤を開示する(特許文献1の請求項1および表1参照)。同文献は、エチレンエチルアクリレート、特定のポリエステルと相溶化剤を配合することで、ポリオレフィン系樹脂に対する優れた接着性を有するホットメルト接着剤を得られることを開示する(特許文献1[0006]、[0038]参照)。
特許文献2および3は、エチレン/オレフィン共重合体およびエチレン/カルボン酸エステル共重合体の二成分を含むホットメルト接着剤を開示する(特許文献2の請求項1および表1、特許文献3の表1参照)。両文献は、ホットメルト接着剤を被着体に塗布した際に生じる糸曳き(又は糸曳き性)が低下する(又は耐糸曳き性に優れる)との効果を開示する(特許文献2の表1および[0038]、特許文献3の表1および[0025]〜[0027]参照)。
近年、エチレン系ホットメルト接着剤には、様々な性能、特に低温塗工性が要求されている。ホットメルト接着剤を高温で被着体(又は基材)に塗工することは、被着体の種類や接着剤の組成に応じて、塗工ラインに悪影響を与えることがあるので好ましくない。従って、約120〜約140℃の低温で被着体に塗工できるホットメルト接着剤の開発が進められている。
特許文献1のホットメルト接着剤は150℃に加熱されて、被着体に接着される(特許文献1[0024]参照)。特許文献2のホットメルト接着剤は170℃又は180℃でノズルから吐出され(特許文献2[0037]参照)、特許文献3のホットメルト接着剤は180℃でノズルから吐出される(特許文献3[0021]参照)。特許文献1〜3のホットメルト接着剤は、いずれも高温で塗工されるので熱安定性に優れるが、低温(120〜140℃)塗工に適さない。
特許文献1のホットメルト接着剤は150℃に加熱されて、被着体に接着される(特許文献1[0024]参照)。特許文献2のホットメルト接着剤は170℃又は180℃でノズルから吐出され(特許文献2[0037]参照)、特許文献3のホットメルト接着剤は180℃でノズルから吐出される(特許文献3[0021]参照)。特許文献1〜3のホットメルト接着剤は、いずれも高温で塗工されるので熱安定性に優れるが、低温(120〜140℃)塗工に適さない。
更に、被着体への濡れ性や、複雑な形状の被着体への塗工を考慮すると、ホットメルト接着剤に、適切な長さのオープンタイムを有することが要求される。ホットメルト接着剤のオープンタイムが短すぎると、接着することが困難になる。
さらに、塗布量が少なくても、ある程度の接着性を有するホットメルト接着剤が製紙メーカーやフィルムメーカーに望まれている。
特に、紙加工分野では、商品を包装するカートンが小さくなっているので、接着剤を多量に塗布すると、加工の際、接着剤がはみ出ることがある(即ち、接着剤を塗布可能な面積が狭くなっている)。従って、特に、紙に対して、少ない塗布量でもある程度接着性があり、その接着性が広い温度領域において良好なホットメルト接着剤の開発が急務である。
さらに、塗布量が少なくても、ある程度の接着性を有するホットメルト接着剤が製紙メーカーやフィルムメーカーに望まれている。
特に、紙加工分野では、商品を包装するカートンが小さくなっているので、接着剤を多量に塗布すると、加工の際、接着剤がはみ出ることがある(即ち、接着剤を塗布可能な面積が狭くなっている)。従って、特に、紙に対して、少ない塗布量でもある程度接着性があり、その接着性が広い温度領域において良好なホットメルト接着剤の開発が急務である。
本発明の目的は、低温塗工が可能であり、更に、適切な長さのオープンタイムを有し、特に、紙への接着性に優れたホットメルト接着剤を提供することである。更に、そのようなホットメルト接着剤を用いて製造された紙製品を提供することである。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、特定のエチレン系共重合体に特定のポリエステル即ち、ポリエステルポリオールを配合すると、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至ったものである。
即ち、本発明は、一の要旨において、(A)エチレン/炭素数3〜20のオレフィン共重合体および(B)ポリエステルポリオールを含むホットメルト接着剤を提供する。
即ち、本発明は、一の要旨において、(A)エチレン/炭素数3〜20のオレフィン共重合体および(B)ポリエステルポリオールを含むホットメルト接着剤を提供する。
本発明は、好ましい態様として、(A)エチレン/炭素数3〜20のオレフィン共重合体が、エチレンとオクテンとの共重合体を含むホットメルト接着剤を提供する。
本発明は、別の好ましい態様として、(B)ポリエステルポリオールのガラス転移点が30℃以下であるホットメルト接着剤を提供する。
本発明は、別の好ましい態様として、(B)ポリエステルポリオールのガラス転移点が30℃以下であるホットメルト接着剤を提供する。
本発明は、最も好ましい態様として、(B)ポリエステルポリオールがフタル酸類に由来する化学構造、およびアジピン酸に由来する化学構造から選ばれる少なくとも1種を有するホットメルト接着剤を提供する。
本発明は、他の要旨として、上記ホットメルト接着剤を用いて製造された紙製品を提供する。
本発明は、他の要旨として、上記ホットメルト接着剤を用いて製造された紙製品を提供する。
本発明に係るホットメルト接着剤は、(A)エチレン/炭素数3〜20のオレフィン共重合体および(B)ポリエステルポリオールを含むので、低温塗工が可能であり、更に、適切な長さのオープンタイムを有する。特に、紙への接着性に優れ、紙用ホットメルト接着剤として有用である。近年、接着剤を多く塗布できない(即ち、接着剤を塗布可能な面積が小さい)小さい包装用カートンが流通しており、本発明のホットメルト接着剤は、そのような特殊なカートンに対しても優れた接着性を示し、その接着性を広い温度領域で保持することができる。
本発明に係るホットメルト接着剤は、(A)エチレン/炭素数3〜20のオレフィン共重合体がエチレンとオクテンとの共重合体を含む場合、塗布量が少なくてもカートンへの接着性によりいっそう優れ、特に、−20℃〜0℃の低温領域でも優れた接着性をより維持できる。
本発明に係るホットメルト接着剤は、(B)ポリエステルポリオールのガラス転移点が30℃以下である場合、広い温度領域で接着性により優れる。
本発明に係るホットメルト接着剤は、(B)ポリエステルポリオールがフタル酸類に由来する化学構造、およびアジピン酸に由来する化学構造から選ばれた少なくとも1種を有する場合、塗布量が少なくてもカートンへの接着性によりいっそう優れ、特に、−20℃〜0℃の低温領域で優れた接着性をより維持することが可能である。
本発明に係るホットメルト接着剤は、(B)ポリエステルポリオールがフタル酸類に由来する化学構造、およびアジピン酸に由来する化学構造から選ばれた少なくとも1種を有する場合、塗布量が少なくてもカートンへの接着性によりいっそう優れ、特に、−20℃〜0℃の低温領域で優れた接着性をより維持することが可能である。
本発明に係る紙製品は、上述のホットメルト接着剤を用いて製造されるので、低温塗工ラインで製造することができる。従って、ホットメルト接着剤の塗工ラインや被着体(又は基材)、特に紙が、悪影響を受けることはない。更に、ホットメルト接着剤が、適切な長さのオープンタイムを有するので、紙製品を接着して製造する工程に時間的な余裕を持たせることができる。ホットメルト接着剤の塗布量が少ないので、紙製品を加工する際、接着剤がはみ出すことがなくなる。
尚、本明細書において「オープンタイム」とは、ホットメルト接着剤を被着体へ塗工したときから、接着剤の流動性がなくなり被着体表面を濡らすことができなくなる迄の時間をいう。
本発明のホットメルト接着剤は、(A)エチレン/炭素数3〜20のオレフィン共重合体および(B)ポリエステルポリオールを含む。
本明細書において「ホットメルト接着剤」とは、常温で固形であるが、加熱して融解することで流動性を有し、例えば、基材、被着体等の対象物に塗工することができ、冷却することで固化し接着する接着剤をいう。
本明細書において「ホットメルト接着剤」とは、常温で固形であるが、加熱して融解することで流動性を有し、例えば、基材、被着体等の対象物に塗工することができ、冷却することで固化し接着する接着剤をいう。
本発明において「(A)エチレン/炭素数3〜20のオレフィン共重合体」(以下、「(A)共重合体」ともいう)とは、エチレンと炭素数3〜20のオレフィンとの共重合体をいい、本発明が目的とするホットメルト接着剤を得られる限り特に制限されるものではない。
「炭素数3〜20のオレフィン」として、具体的に、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、cis−2−ブテン、trans−2−ブテン、イソブチレン、cis−2−ペンテン、trans−2−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン及び2,3−ジメチル−2−ブテン等を例示できる。炭素数3〜10のオレフィンが好ましく、プロピレン、ブテン、オクテンであることがより好ましく、オクテンであることが特に好ましい。
「炭素数3〜20のオレフィン」として、具体的に、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、cis−2−ブテン、trans−2−ブテン、イソブチレン、cis−2−ペンテン、trans−2−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン及び2,3−ジメチル−2−ブテン等を例示できる。炭素数3〜10のオレフィンが好ましく、プロピレン、ブテン、オクテンであることがより好ましく、オクテンであることが特に好ましい。
(A)共重合体として、例えば、(i)エチレンとオクテンとの共重合体、(ii)エチレン、プロピレンと、1−ブテンとの共重合体、(iii)エチレンとプロピレンとの共重合体、(iv)エチレンとブテンとの共重合体等が挙げられる。
本発明では、特に、(A)共重合体は、(i)エチレンとオクテンとの共重合体を含むことが好ましい。(A)共重合体は、市販品を使用することができる。
本発明では、特に、(A)共重合体は、(i)エチレンとオクテンとの共重合体を含むことが好ましい。(A)共重合体は、市販品を使用することができる。
(i)エチレンとオクテンとの共重合体として、例えば、ダウ・ケミカル社製のアフィニティGA1900(商品名)、アフィニティGA1950(商品名)、アフィニティEG8185(商品名)、アフィニティEG8200(商品名)、エンゲージ8137(商品名)、エンゲージ8180(商品名)、エンゲージ8400(商品名)等を例示できる。
(ii)エチレン、プロピレンと、1−ブテンとの共重合体として、例えば、エボニックデグサ社製のベストプラスト703(商品名)、ベストプラスト708(商品名)等を例示できる。
(iii)エチレンとプロピレンとの共重合体として、例えば、イーストマンケミカル社製のEastoflex E1016PL-1等を例示できる。
(iv)エチレンとブテンとの共重合体として、例えば、三井石油化学社製のタフマーA4085等を例示できる。
このようなエチレンと炭素数3〜20のオレフィンとの共重合体は、単独又は組み合わせて使用することができる。
(ii)エチレン、プロピレンと、1−ブテンとの共重合体として、例えば、エボニックデグサ社製のベストプラスト703(商品名)、ベストプラスト708(商品名)等を例示できる。
(iii)エチレンとプロピレンとの共重合体として、例えば、イーストマンケミカル社製のEastoflex E1016PL-1等を例示できる。
(iv)エチレンとブテンとの共重合体として、例えば、三井石油化学社製のタフマーA4085等を例示できる。
このようなエチレンと炭素数3〜20のオレフィンとの共重合体は、単独又は組み合わせて使用することができる。
(A)共重合体は、メルトフローレートが10〜2000g/10minであることが好ましく、10〜1500g/10minであることがより好ましく、300〜1200g/10minであることが最も好ましい。
メルトフローレートが上記範囲にある場合、接着力、耐熱性、低温塗工性のバランスにより優れたホットメルト接着剤が得られる。
メルトフローレートが上記範囲にある場合、接着力、耐熱性、低温塗工性のバランスにより優れたホットメルト接着剤が得られる。
本明細書において、「メルトフローレート」とは、樹脂の流動性を示す指数を意味し、ヒーターで加熱された円筒容器内で一定量の合成樹脂を、定められた温度(190℃)で加熱・加圧し、容器底部に設けられた開口部(ノズル)から10分間あたりに押出された樹脂量を測定して求める。単位:g/10minが使用される。試験機械はJIS K6769で規定された押出し形プラストメータを用い、JIS K7210で規定されている測定方法で測定する。
本発明において、メルトフローレートが上記範囲にある(A)共重合体としては、例えば、エチレンとオクテンとの共重合体であるダウ・ケミカル社製のアフィニティGA1900(商品名)、アフィニティGA1950(商品名)、アフィニティEG8185(商品名))、ダウ・ケミカル社製のエンゲージ8137(商品名)及びエンゲージ8400(商品名)を例示できる。
本発明において、メルトフローレートが上記範囲にある(A)共重合体としては、例えば、エチレンとオクテンとの共重合体であるダウ・ケミカル社製のアフィニティGA1900(商品名)、アフィニティGA1950(商品名)、アフィニティEG8185(商品名))、ダウ・ケミカル社製のエンゲージ8137(商品名)及びエンゲージ8400(商品名)を例示できる。
本発明のホットメルト接着剤は、(A)共重合体を含んでいれば、その他のエチレン系共重合体を含んでいても差支えない。
「その他のエチレン系共重合体」とは、エチレンと、「炭素数3〜20のオレフィン」以外のその他の重合性単量体との共重合体をいう。「その他の重合性単量体」とは、エチレンとラジカル重合可能なエチレン性二重結合を有し、「炭素数3〜20のオレフィン」以外の単量体であって、本発明に係るホットメルト接着剤を与えることができる「その他のエチレン性共重合体」を得られる限り、特に制限されるものではない。
「その他の重合性単量体」として、例えば、具体的には、カルボン酸エステル、カルボン酸無水物、カルボン酸等を例示することができる。
「その他のエチレン系共重合体」とは、エチレンと、「炭素数3〜20のオレフィン」以外のその他の重合性単量体との共重合体をいう。「その他の重合性単量体」とは、エチレンとラジカル重合可能なエチレン性二重結合を有し、「炭素数3〜20のオレフィン」以外の単量体であって、本発明に係るホットメルト接着剤を与えることができる「その他のエチレン性共重合体」を得られる限り、特に制限されるものではない。
「その他の重合性単量体」として、例えば、具体的には、カルボン酸エステル、カルボン酸無水物、カルボン酸等を例示することができる。
その他のエチレン系共重合体は、エチレンと「その他の重合性単量体」との共重合体であって、重量平均分子量が10000以上であり、15000以上であることがより好ましい。(A)共重合体も重量平均分子量が10000以上であり、15000以上であることがより好ましい。
尚、重量平均分子量は、ポリスチレン標準でゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて得られた値を意味する。具体的には、下記のGPC装置及び測定方法を用いて数平均分子量を測定することができる。GPC装置は、東ソー社製のHCL−8220GPCを用い、検出器として、RIを用いる。GPCカラムとして、東ソー社製のTSKgel SuperMultipore HZ−M 2本を用いる。試料をテトラヒドロフランに溶解して、流速を0.35ml/min、カラム温度を40℃にて流して分子量の測定値を得る。標準物質としての単分散分子量のポリスチレンを使用した検量線を用いて、測定された分子量の換算を行い、目的とする重量平均分子量を得る。
「エチレン/カルボン酸エステル共重合体」とは、エチレンとエチレン性二重結合を有するカルボン酸エステルとの共重合体をいう。
エチレン性二重結合を有するカルボン酸エステルとして、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、及び(メタ)アクリル酸2−エチルへキシル等の(メタ)アクリル酸エステル、酢酸ビニル及び酢酸アリル等のカルボン酸ビニルエステル及びアリルエステル等を例示することができる。
本明細書では、(メタ)アクリル酸エステルとは、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルの双方を表す。
エチレン性二重結合を有するカルボン酸エステルとして、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、及び(メタ)アクリル酸2−エチルへキシル等の(メタ)アクリル酸エステル、酢酸ビニル及び酢酸アリル等のカルボン酸ビニルエステル及びアリルエステル等を例示することができる。
本明細書では、(メタ)アクリル酸エステルとは、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルの双方を表す。
「エチレン/カルボン酸エステル共重合体」として、例えば、エチレンと(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体、エチレンとカルボン酸ビニルとの共重合体、エチレンとカルボン酸アリルとの共重合体が挙げられ、特に、エチレンと(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体、エチレンとカルボン酸ビニルとの共重合体が好ましい。
エチレンと(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体としては、エチレンとメタクリル酸メチルとの共重合体、エチレンとアクリル酸エチルとの共重合体、エチレンとアクリル酸ブチルとの共重合体、エチレンとメタクリル酸ブチルとの共重合体等を例示できる。
エチレンとカルボン酸ビニルとの共重合体としては、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体等が挙げられる。
エチレンと(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体としては、エチレンとメタクリル酸メチルとの共重合体、エチレンとアクリル酸エチルとの共重合体、エチレンとアクリル酸ブチルとの共重合体、エチレンとメタクリル酸ブチルとの共重合体等を例示できる。
エチレンとカルボン酸ビニルとの共重合体としては、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体等が挙げられる。
「エチレン/カルボン酸共重合体」とは、エチレンとエチレン性二重結合を有するカルボン酸との共重合体をいう。
エチレン性二重結合を有するカルボン酸とは、エチレン性二重結合とカルボキシル基を有する化合物であって、本発明のホットメルト接着剤を得ることができれば特に限定されることはない。具体的には、例えば、オレイン酸、リノール酸、マレイン酸、イタコン酸、コハク酸、アクリル酸及びメタクリル酸等を例示できる。
エチレン/カルボン酸共重合体の具体例として、エチレンとアクリル酸との共重合体、エチレンとメタクリル酸との共重合体を挙げられる。
エチレン性二重結合を有するカルボン酸とは、エチレン性二重結合とカルボキシル基を有する化合物であって、本発明のホットメルト接着剤を得ることができれば特に限定されることはない。具体的には、例えば、オレイン酸、リノール酸、マレイン酸、イタコン酸、コハク酸、アクリル酸及びメタクリル酸等を例示できる。
エチレン/カルボン酸共重合体の具体例として、エチレンとアクリル酸との共重合体、エチレンとメタクリル酸との共重合体を挙げられる。
「エチレン/カルボン酸無水物共重合体」は、エチレンとエチレン性二重結合を有するカルボン酸無水物との共重合体をいう。
エチレン性二重結合を有するカルボン酸無水物とは、2つのカルボキシル基が脱水縮合したカルボン酸無水物基を有する化合物であり、本発明のホットメルト接着剤を得ることができれば特に限定されることはない。具体的には、例えば、無水マレイン酸等を例示することができる。
エチレン/カルボン酸無水物共重合体の具体例としては、エチレンと無水マレイン酸との共重合体が挙げられる。
エチレン性二重結合を有するカルボン酸無水物とは、2つのカルボキシル基が脱水縮合したカルボン酸無水物基を有する化合物であり、本発明のホットメルト接着剤を得ることができれば特に限定されることはない。具体的には、例えば、無水マレイン酸等を例示することができる。
エチレン/カルボン酸無水物共重合体の具体例としては、エチレンと無水マレイン酸との共重合体が挙げられる。
本発明において、(B)ポリエステルポリオールは、「主鎖型」ポリエステルであって、「主鎖」にエステル結合と水酸基を有する化合物であり、本発明が目的とするホットメルト接着剤を得られる限り特に限定されることはない。
(B)ポリエステルポリオールのガラス転移点は、30℃以下であることが好ましく、−70℃〜30℃であることがより好ましく、さらに−60℃〜25℃であることが最も好ましい。(B)ポリエステルポリオールが上記温度範囲のガラス転移点を有する場合、本発明に係るホットメルト接着剤は、広い温度領域での接着性によりいっそう優れる。
本明細書において、ガラス転移点とは、示差操作熱量計(具体的には、エスアイアイナノテクノロジー(株)製のSIIナノテクノロジーDSC6220)を用いて、5〜10mgの試料のDSC曲線を、5℃/分の昇温速度で測定して、得られたDSC曲線の変曲点の温度である。
(B)ポリエステルポリオールのガラス転移点は、30℃以下であることが好ましく、−70℃〜30℃であることがより好ましく、さらに−60℃〜25℃であることが最も好ましい。(B)ポリエステルポリオールが上記温度範囲のガラス転移点を有する場合、本発明に係るホットメルト接着剤は、広い温度領域での接着性によりいっそう優れる。
本明細書において、ガラス転移点とは、示差操作熱量計(具体的には、エスアイアイナノテクノロジー(株)製のSIIナノテクノロジーDSC6220)を用いて、5〜10mgの試料のDSC曲線を、5℃/分の昇温速度で測定して、得られたDSC曲線の変曲点の温度である。
本発明では、(B)ポリエステルポリオールの数平均分子量は、2000〜10000であることが好ましく、2000〜8000であることがより好ましく、2500〜7000であることが最も好ましい。(B)ポリエステルポリオールが、上記範囲の数平均分子量を有する場合、本発明に係るホットメルト接着剤は、紙への接着性に優れ、低温塗工性にも優れる。
本明細書において、数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定される。(B)ポリエステルポリオールの数平均分子量測定の詳細は、(A)オレフィン共重合体の上述した重量平均分子量測定と同様である。
本明細書において、数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定される。(B)ポリエステルポリオールの数平均分子量測定の詳細は、(A)オレフィン共重合体の上述した重量平均分子量測定と同様である。
(B)ポリエステルポリオールは、例えば、低分子ポリオールと、ジカルボン酸及びその無水物との縮合重合反応によって得ることができる。
低分子ポリオールとして、官能基数が1〜3個のものが好ましく、特に、二官能性ポリオール、いわゆるジオールが好ましい。ポリオールは、単独で又は組み合わせて用いることができる。
低分子ポリオールとして、官能基数が1〜3個のものが好ましく、特に、二官能性ポリオール、いわゆるジオールが好ましい。ポリオールは、単独で又は組み合わせて用いることができる。
そのようなジオールは、例えば、エチレングリコール、1−メチルエチレングリコール、1−エチルエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、シクロヘキサンジメタノール、2,4−ジメチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジブチル−1,5−ペンタンジオール等の低分子量ジオールを含む。
本発明では、ジオールは、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオールから選択される少なくとも一種を(B)ポリエステルポリオールの原料として含むことが好ましい。
本発明では、ジオールは、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオールから選択される少なくとも一種を(B)ポリエステルポリオールの原料として含むことが好ましい。
ジカルボン酸として、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、2−メチルコハク酸、2−メチルアジピン酸、3−メチルアジピン酸、3−メチルペンタン二酸、2−メチルオクタン二酸、3,8−ジメチルデカン二酸、3,7−ジメチルデカン二酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、トリメリト酸、トリメシン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等が例示される。これらは、単独又は組み合わせて使用される。
カルボン酸無水物として、例えば、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸が挙げられる。これらは、単独で又は組み合わせて使用することができる。
カルボン酸無水物として、例えば、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸が挙げられる。これらは、単独で又は組み合わせて使用することができる。
本発明では、これらのジカルボン酸及びその無水物は、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸等のフタル酸類、および2−メチルアジピン酸、3−メチルアジピン酸等のアジピン酸類から選ばれる少なくとも一種を、(B)ポリエステルポリオールの原料として含むことが好ましい。
従って、本発明に係る(B)ポリエステルポリオールは、フタル酸類に由来する化学構造、およびアジピン酸に由来する化学構造から選ばれた少なくとも1種を有することが好ましい。(B)ポリエステルポリオールが上記化学構造を有する場合、本発明のホットメルト接着剤は、塗布量が少なくてもカートンへの接着性によりいっそう優れ、特に、−20℃〜0℃の低温領域でよりいっそう優れた接着性を示すことができる。
尚、フタル酸類に由来する化学構造は、−CO−C6H4−CO−(o−、m−、p−のいずれの置換様式であってもよい)を含むことが好ましく、アジピン酸に由来する化学構造は、−CO−C4H8−CO−、−CO−CH(CH3)−C3H6−CO−及び−CO−CH2−CH(CH3)−C2H4−CO−を含むことが好ましい。
従って、本発明に係る(B)ポリエステルポリオールは、フタル酸類に由来する化学構造、およびアジピン酸に由来する化学構造から選ばれた少なくとも1種を有することが好ましい。(B)ポリエステルポリオールが上記化学構造を有する場合、本発明のホットメルト接着剤は、塗布量が少なくてもカートンへの接着性によりいっそう優れ、特に、−20℃〜0℃の低温領域でよりいっそう優れた接着性を示すことができる。
尚、フタル酸類に由来する化学構造は、−CO−C6H4−CO−(o−、m−、p−のいずれの置換様式であってもよい)を含むことが好ましく、アジピン酸に由来する化学構造は、−CO−C4H8−CO−、−CO−CH(CH3)−C3H6−CO−及び−CO−CH2−CH(CH3)−C2H4−CO−を含むことが好ましい。
本発明において、ホットメルト接着剤は、さらに、(C)ワックスを含むことが好ましい。尚、本明細書で「ワックス」とは、常温で固体、加熱すると液体となる重量平均分子量が10000未満の有機物であり、一般的に「ワックス」とされているものをいい、ワックス状の性質を有するものであれば、本発明に係るホットメルト接着剤を得ることができる限り、特に制限されるものではない。
(C)ワックスは、合成ワックスの一種である(C1)フィッシャートロプシュワックスと、天然ワックスの一種である(C2)石油ワックスとの双方を含むことが好ましい。
(C1)フィッシャートロプシュワックス」とは、フィッシャートロプシュ法によって合成され、一般的にフィッシャートロプシュワックスとされているものをいう。フィッシャートロプシュワックスは、成分分子が比較的幅広い炭素数分布を持つワックスから成分分子が狭い炭素数分布を持つようにワックスを分取したものである。代表的なフィッシャートロプシュワックスとして、サゾールH1(商品名)及びサゾールC80(商品名)を例示することができ、いずれもサゾールワックス社から市販されている。
(C1)フィッシャートロプシュワックス」とは、フィッシャートロプシュ法によって合成され、一般的にフィッシャートロプシュワックスとされているものをいう。フィッシャートロプシュワックスは、成分分子が比較的幅広い炭素数分布を持つワックスから成分分子が狭い炭素数分布を持つようにワックスを分取したものである。代表的なフィッシャートロプシュワックスとして、サゾールH1(商品名)及びサゾールC80(商品名)を例示することができ、いずれもサゾールワックス社から市販されている。
(C2)石油ワックスとしては、パラフィンワックス、マイクロクリスタンワックス、ペトロラタムが挙げられる。
パラフィンワックスとは、減圧蒸留抽出油から分離生成した常温で固形のワックスである。代表的なパラフィンワックスとして、日本精蝋社製のParaffin Waxシリーズが挙げられる。
パラフィンワックスとは、減圧蒸留抽出油から分離生成した常温で固形のワックスである。代表的なパラフィンワックスとして、日本精蝋社製のParaffin Waxシリーズが挙げられる。
マイクロクリスタリンワックスとは、減圧蒸留ボトムまたは重質抽出油から分離生成した常温で固形のワックスである。代表的なマイクロクリスタリンワックスとして、日本精蝋社製のHi-Micシリーズが挙げられる。
ペトロラタムとしては、減圧蒸留ボトムから分離生成した常温で半固形のワックスである。代表的なペトロラタムとして、中央油化社製のCenton CPシリーズが挙げられる。本発明では、(C2)石油ワックスとして、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスが好ましい。
ペトロラタムとしては、減圧蒸留ボトムから分離生成した常温で半固形のワックスである。代表的なペトロラタムとして、中央油化社製のCenton CPシリーズが挙げられる。本発明では、(C2)石油ワックスとして、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスが好ましい。
本発明では、(C)ワックスは、(C1)フィッシャートロプシュワックスや(C2)石油ワックスに加えて、ポリオレフィンワックス(例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ポリエチレン/ポリプロピレンワックス)等の合成ワックス;及び カスターワックスなどの天然ワックス、を含んでもよい。
本発明のホットメルト接着剤は、成分(A)、成分(B)、成分(C)以外に(D)粘着付与樹脂を含むことが好ましい。(D)粘着付与樹脂を含む場合、本発明のホットメルト接着剤は、熱安定性を維持しつつ、低温塗工性および紙への接着性がよりいっそう向上する。
「粘着付与樹脂」は、ホットメルト接着剤に通常使用されるものであって、本発明が目的とするホットメルト接着剤を得ることができるものであれば、特に限定されることはない。
「粘着付与樹脂」は、ホットメルト接着剤に通常使用されるものであって、本発明が目的とするホットメルト接着剤を得ることができるものであれば、特に限定されることはない。
そのような粘着付与樹脂として、例えば、天然ロジン、変性ロジン、水添ロジン、天然ロジンのグリセロールエステル、変性ロジンのグリセロールエステル、天然ロジンのペンタエリスリトールエステル、変性ロジンのペンタエリスリトールエステル、水添ロジンのペンタエリスリトールエステル、天然テルペンのコポリマー、天然テルペンの3次元ポリマー、水添テルペンのコポリマーの水素化誘導体、ポリテルペン樹脂、フェノール系変性テルペン樹脂の水素化誘導体、脂肪族石油炭化水素樹脂、脂肪族石油炭化水素樹脂の水素化誘導体、芳香族石油炭化水素樹脂、芳香族石油炭化水素樹脂の水素化誘導体、環状脂肪族石油炭化水素樹脂、環状脂肪族石油炭化水素樹脂の水素化誘導体を例示することができる。これらの粘着付与樹脂は、単独で、又は組み合わせて使用することができる。粘着付与樹脂は、色調が無色〜淡黄色であって、臭気が実質的に無く熱安定性が良好なものであれば、液状タイプの粘着付与樹脂も使用できる。これらの特性を総合的に考慮すると、粘着付与樹脂として、上述の樹脂等の水素化誘導体が好ましい。
粘着付与樹脂として、市販品を用いることができる。そのような市販品として例えば、エクソンモービル社製のECR5600(商品名)、丸善石油化学社製のマルカクリヤーH(商品名)、ヤスハラケミカル社製のクリアロンK100(商品名)、荒川化学社製のアルコンM100(商品名)、出光石油化学社製のアイマーブS100(商品名)、アイマーブY135(商品名)、安原化学社製のクリアロンK4090(商品名)及びクリアロンK4100、エクソンモービル社製のECR231C(商品名)、ECR179EX(商品名)、イーストマンケミカル社製のリガライトR7100(商品名)を例示することができる。これらの市販の粘着付与樹脂は、単独で又は組み合わせて使用することができる。
本発明のホットメルト接着剤は、成分(A)〜(C)の総重量100重量部当たり、(D)粘着付与樹脂を40〜100重量部含むことが好ましく、50〜80重量部含むことが最も好ましい。
本発明のホットメルト接着剤は、上記割合の成分(A)〜(D)を含む場合、低温塗工により適し、熱安定性により優れ、更に、より適切な長さのオープンタイムを有し、紙への接着性によりいっそう優れ、多くの量を塗布することが難しい、小さいカートンの組み立て用途により適する。
本発明のホットメルト接着剤は、上記割合の成分(A)〜(D)を含む場合、低温塗工により適し、熱安定性により優れ、更に、より適切な長さのオープンタイムを有し、紙への接着性によりいっそう優れ、多くの量を塗布することが難しい、小さいカートンの組み立て用途により適する。
本発明に係るホットメルト接着剤は、必要に応じて、更に各種添加剤を含んでもよい。そのような各種添加剤として、例えば、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、安定化剤、微粒子充填剤を例示することができる。
「可塑剤」は、ホットメルト接着剤の溶融粘度低下、柔軟性の付与、被着体への濡れ向上を目的として配合され、エチレン系共重合体に相溶し、本発明が目的とするホットメルト接着剤を得ることができるものであれば、特に限定されるものではない。可塑剤として、例えばパラフィン系オイル、ナフテン系オイル及び芳香族系オイルを挙げることができる。無色、無臭であるパラフィン系オイルが特に好ましい。
可塑剤として市販品を用いることができる。例えば、Kukdong Oil&Chem社製のWhite Oil Broom350(商品名)、出光興産社製のダイアナフレシアS32(商品名)、ダイアナプロセスオイルPW−90(商品名)、DNオイルKP−68(商品名)、BPケミカルズ社製のEnerperM1930(商品名)、Crompton社製のKaydol(商品名)、エッソ社製のPrimol352(商品名)を例示することができる。これらの可塑剤は、単独で又は組み合わせて使用することができる。
可塑剤として市販品を用いることができる。例えば、Kukdong Oil&Chem社製のWhite Oil Broom350(商品名)、出光興産社製のダイアナフレシアS32(商品名)、ダイアナプロセスオイルPW−90(商品名)、DNオイルKP−68(商品名)、BPケミカルズ社製のEnerperM1930(商品名)、Crompton社製のKaydol(商品名)、エッソ社製のPrimol352(商品名)を例示することができる。これらの可塑剤は、単独で又は組み合わせて使用することができる。
「安定化剤」とは、ホットメルト接着剤の熱による分子量低下、ゲル化、着色、臭気の発生等を防止して、ホットメルト接着剤の安定性を向上するために配合されるものであり、本発明が目的とするホットメルト接着剤を得ることができるものであれば、特に制限されるものではない。安定化剤として、例えば、酸化防止剤及び紫外線吸収剤を例示することができる。
「紫外線吸収剤」は、ホットメルト接着剤の耐光性を改善するために使用される。「酸化防止剤」は、ホットメルト接着剤の酸化劣化を防止するために使用される。酸化防止剤及び紫外線吸収剤は、一般的にホットメルト接着剤に使用されるものであり、後述する目的とする紙製品を得ることができるものであれば、特に制限されるものではない。
「紫外線吸収剤」は、ホットメルト接着剤の耐光性を改善するために使用される。「酸化防止剤」は、ホットメルト接着剤の酸化劣化を防止するために使用される。酸化防止剤及び紫外線吸収剤は、一般的にホットメルト接着剤に使用されるものであり、後述する目的とする紙製品を得ることができるものであれば、特に制限されるものではない。
酸化防止剤として、例えばフェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、リン系酸化防止剤を例示できる。紫外線吸収剤として、例えばベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤を例示できる。更に、ラクトン系安定剤を添加することもできる。これらは単独又は組み合わせて使用することができる。
安定化剤として、市販品を使用することができる。例えば、住友化学工業(株)製のスミライザーGM(商品名)、スミライザーTPD(商品名)及びスミライザーTPS(商品名)、チバスペシャリティーケミカルズ社製のイルガノックス1010(商品名)、イルガノックスHP2225FF(商品名)、イルガフォス168(商品名)及びイルガノックス1520(商品名)、城北化学社製のJF77(商品名)を例示することができる。これら安定化剤は、単独で又は組み合わせて使用することができる。
安定化剤として、市販品を使用することができる。例えば、住友化学工業(株)製のスミライザーGM(商品名)、スミライザーTPD(商品名)及びスミライザーTPS(商品名)、チバスペシャリティーケミカルズ社製のイルガノックス1010(商品名)、イルガノックスHP2225FF(商品名)、イルガフォス168(商品名)及びイルガノックス1520(商品名)、城北化学社製のJF77(商品名)を例示することができる。これら安定化剤は、単独で又は組み合わせて使用することができる。
本発明のホットメルト接着剤は、更に、微粒子充填剤を含むことができる。微粒子充填剤は、一般に使用されているものであれば良く、本発明が目的とするホットメルト接着剤を得ることができる限り、特に限定されることはない。「微粒子充填剤」として、例えば雲母、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、酸化チタン、ケイソウ土、尿素系樹脂、スチレンビーズ、焼成クレー、澱粉等を例示できる。これらの形状は、好ましくは球状であり、その寸法(球状の場合は直径)については特に限定されるものではない。
本発明のホットメルト接着剤は、130℃での溶融粘度が400〜2000mPa・sであることが好ましい。130℃の溶融粘度が上記範囲にある場合、ホットメルト接着剤は、130℃での塗工性が向上し、なおかつ、紙への接着性や熱安定性も維持される。本明細書の130℃での溶融粘度とは、27番ローターを用い、ブルックフィールド粘度計及びサーモセルを使用して測定した値をいう。
本発明に係るホットメルト接着剤は、一般的に知られているホットメルト接着剤の製造方法を用いて、(A)オレフィン共重合体及び(B)ポリエステルポリオール、更に必要に応じて(C)ワックス、(D)粘着付与樹脂及び各種添加剤等を配合して製造することができる。例えば、上述の成分を所定量配合し、加熱溶融して製造することができる。目的とするホットメルト接着剤を得ることができる限り、各成分を加える順序、加熱方法等は、特に制限されるものではない。
本発明のホットメルト接着剤は、種々の形状をとりえるが、常温で、一般的にブロック状またはフィルム(シート)状である。ブロック状の場合、上記の製造法によって得られた生成物をそのまま冷却固化することで得られ、フィルム(シート)状の場合は上記の製造法によって得られた生成物をさらにフィルム状に成形することにより得られる。
本発明のホットメルト接着剤は、被着体及び基材等の対象物に塗工して使用できる。塗工する際、有機溶剤をホットメルト接着剤に配合する必要がないので、環境的にも好ましい。
塗工方法は、特に制限されるものではなく、一般的によく知られたホットメルト接着剤の塗布(又は塗工)方法を用いることができる。そのような塗工方法は、例えば、接触塗工、非接触塗工に大別される。「接触塗工」とは、ホットメルト接着剤を塗工する際、噴出機を部材やフィルムに接触させる塗工方法をいい、「非接触塗工」とは、ホットメルト接着剤を塗工する際、噴出機を部材やフィルムに接触させない塗工方法をいう。接触塗工方法として、例えば、スロットコーター塗工及びロールコーター塗工等を例示でき、非接触塗工方法として、例えば、螺旋状に塗工できるスパイラル塗工、波状に塗工できるオメガ塗工やコントロールシーム塗工、面状に塗工できるスロットスプレー塗工やカーテンスプレー塗工、点状に塗工できるドット塗工、線状に塗工できるビード塗工等を例示できる。
上述の塗工方法によって、本発明のホットメルト接着剤は種々の基材へ130℃程度の低温で塗工される。
塗工方法は、特に制限されるものではなく、一般的によく知られたホットメルト接着剤の塗布(又は塗工)方法を用いることができる。そのような塗工方法は、例えば、接触塗工、非接触塗工に大別される。「接触塗工」とは、ホットメルト接着剤を塗工する際、噴出機を部材やフィルムに接触させる塗工方法をいい、「非接触塗工」とは、ホットメルト接着剤を塗工する際、噴出機を部材やフィルムに接触させない塗工方法をいう。接触塗工方法として、例えば、スロットコーター塗工及びロールコーター塗工等を例示でき、非接触塗工方法として、例えば、螺旋状に塗工できるスパイラル塗工、波状に塗工できるオメガ塗工やコントロールシーム塗工、面状に塗工できるスロットスプレー塗工やカーテンスプレー塗工、点状に塗工できるドット塗工、線状に塗工できるビード塗工等を例示できる。
上述の塗工方法によって、本発明のホットメルト接着剤は種々の基材へ130℃程度の低温で塗工される。
本発明に係るホットメルト接着剤は、例えば、電子部品、木工、建築材料、衛生材料、紙製品等に幅広く利用されるが、紙製品を製造するために好適に使用することができ、紙製品用ホットメルト接着剤として特に有用である。
本発明に係る紙製品とは、上述のホットメルト接着剤を用いて製造された紙製品をいう。紙製品の種類については、上述のホットメルト接着剤を用いて製造される限り、特に限定されることはないが、具体的には、例えば、製本、カレンダー、ダンボール及びカートン等を例示できる。
本発明の紙製品の好ましい一実施形態として、小形の菓子箱(例えば、チョコレートの箱)のような小型包装用カートンが挙げられる。
本発明に係る紙製品とは、上述のホットメルト接着剤を用いて製造された紙製品をいう。紙製品の種類については、上述のホットメルト接着剤を用いて製造される限り、特に限定されることはないが、具体的には、例えば、製本、カレンダー、ダンボール及びカートン等を例示できる。
本発明の紙製品の好ましい一実施形態として、小形の菓子箱(例えば、チョコレートの箱)のような小型包装用カートンが挙げられる。
本発明の主な態様を以下に示す。
1.(A)エチレン/炭素数3〜20のオレフィン共重合体および(B)ポリエステルポリオールを含む、ホットメルト接着剤。
2.(A)エチレン/炭素数3〜20のオレフィン共重合体は、エチレンとオクテンとの共重合体を含む、上記1に記載のホットメルト接着剤。
3.(B)ポリエステルポリオールは、ガラス転移点が30℃以下℃である、上記1または2に記載のホットメルト接着剤。
4.(B)ポリエステルポリオールは、フタル酸類に由来する化学構造、およびアジピン酸に由来する化学構造から選ばれる少なくとも1種を有する、上記1〜3のいずれかに記載のホットメルト接着剤。
5.上記1〜4のいずれかに記載のホットメルト接着剤を用いて製造された紙製品。
1.(A)エチレン/炭素数3〜20のオレフィン共重合体および(B)ポリエステルポリオールを含む、ホットメルト接着剤。
2.(A)エチレン/炭素数3〜20のオレフィン共重合体は、エチレンとオクテンとの共重合体を含む、上記1に記載のホットメルト接着剤。
3.(B)ポリエステルポリオールは、ガラス転移点が30℃以下℃である、上記1または2に記載のホットメルト接着剤。
4.(B)ポリエステルポリオールは、フタル酸類に由来する化学構造、およびアジピン酸に由来する化学構造から選ばれる少なくとも1種を有する、上記1〜3のいずれかに記載のホットメルト接着剤。
5.上記1〜4のいずれかに記載のホットメルト接着剤を用いて製造された紙製品。
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
ホットメルト接着剤の成分を記載する。
ホットメルト接着剤の成分を記載する。
(A)エチレン/炭素数3〜20のオレフィン共重合体
(A1)エチレン/オクテン共重合体(重量平均分子量43000、1−オクテン含量:35〜37重量%、メルトフローレート500 ダウ・ケミカル社製 商品名 AFFINITY GA1950)
(A2)エチレン/オクテン共重合体(重量平均分子量38000、1−オクテン含量:35〜37重量%、メルトフローレート1000 ダウ・ケミカル社製 商品名 AFFINITY GA1900)
(A3)プロピレン/エチレン/1−ブテンの共重合体(重量平均分子量34000、ガラス転移点−28℃、軟化点124℃、190℃溶融粘度2700mPa・s、エボニックデグサ社製 商品名 VESTOPLAST703)
(A4)エチレン/プロピレンの共重合体(重量平均分子量38000、ガラス転移点−25℃、軟化点135℃、190℃溶融粘度1600mPa・s、イーストマンケミカル社製 商品名 Eastoflex E1016PL−1)
(A1)エチレン/オクテン共重合体(重量平均分子量43000、1−オクテン含量:35〜37重量%、メルトフローレート500 ダウ・ケミカル社製 商品名 AFFINITY GA1950)
(A2)エチレン/オクテン共重合体(重量平均分子量38000、1−オクテン含量:35〜37重量%、メルトフローレート1000 ダウ・ケミカル社製 商品名 AFFINITY GA1900)
(A3)プロピレン/エチレン/1−ブテンの共重合体(重量平均分子量34000、ガラス転移点−28℃、軟化点124℃、190℃溶融粘度2700mPa・s、エボニックデグサ社製 商品名 VESTOPLAST703)
(A4)エチレン/プロピレンの共重合体(重量平均分子量38000、ガラス転移点−25℃、軟化点135℃、190℃溶融粘度1600mPa・s、イーストマンケミカル社製 商品名 Eastoflex E1016PL−1)
(A’)エチレン/カルボン酸エステル共重合体
(A’1)エチレン酢酸ビニル共重合体(重量平均分子量59000、酢酸ビニル含量28重量%、メルトフローレート400 東ソー社製 商品名 ウルトラセン722)
(A’2)エチレン/メタクリル酸メチル共重合体(重量平均分子量71000、メタクリル酸メチル含量32重量%、メルトフローレート450 住友化学社製 商品名 アクリフトCM5022)
(A’3)エチレン/アクリル酸メチル共重合体(重量平均分子量68000、アクリル酸メチル含量28重量%、メルトフローレート250 ダウ・ケミカル社製 商品名 NUC−6070)
(A’1)エチレン酢酸ビニル共重合体(重量平均分子量59000、酢酸ビニル含量28重量%、メルトフローレート400 東ソー社製 商品名 ウルトラセン722)
(A’2)エチレン/メタクリル酸メチル共重合体(重量平均分子量71000、メタクリル酸メチル含量32重量%、メルトフローレート450 住友化学社製 商品名 アクリフトCM5022)
(A’3)エチレン/アクリル酸メチル共重合体(重量平均分子量68000、アクリル酸メチル含量28重量%、メルトフローレート250 ダウ・ケミカル社製 商品名 NUC−6070)
(B)ポリエステルポリオール
(B1)テレフタル酸、無水フタル酸およびアジピン酸と、エチレングリコールとの共重合体(数平均分子量3500、ガラス転移点−31℃ 豊国製油社製 商品名 HSポリオール2000)
(B2)アジピン酸、イソフタル酸およびテレフタル酸と、ネオペンチルグリコールおよびエチレングリコールとの共重合体(数平均分子量3000、ガラス転移点20℃ 豊国製油社製 商品名 HSポリオール1000)
(B3)アジピン酸と、ネオペンチルグリコール、エチレングリコールおよびヘキサンジオールとの共重合体(数平均分子量5500、ガラス転移点−50℃ 豊国製油社製 商品名 HS 2E−581A)
(B4)アジピン酸とヘキサンジオールとの共重合体(数平均分子量3500、ガラス転移点−57℃ 豊国製油社製 商品名 HS 2H−351A)
(B1)テレフタル酸、無水フタル酸およびアジピン酸と、エチレングリコールとの共重合体(数平均分子量3500、ガラス転移点−31℃ 豊国製油社製 商品名 HSポリオール2000)
(B2)アジピン酸、イソフタル酸およびテレフタル酸と、ネオペンチルグリコールおよびエチレングリコールとの共重合体(数平均分子量3000、ガラス転移点20℃ 豊国製油社製 商品名 HSポリオール1000)
(B3)アジピン酸と、ネオペンチルグリコール、エチレングリコールおよびヘキサンジオールとの共重合体(数平均分子量5500、ガラス転移点−50℃ 豊国製油社製 商品名 HS 2E−581A)
(B4)アジピン酸とヘキサンジオールとの共重合体(数平均分子量3500、ガラス転移点−57℃ 豊国製油社製 商品名 HS 2H−351A)
(C)ワックス
(C1)フィッシャートロプシュワックス(重量平均分子量800、軟化点80℃、針入度7以下、サゾール社製 商品名 サゾールC80)
(C2−1)石油ワックス パラフィンワックス(重量平均分子量460、軟化点66℃、針入度12、日本精蝋社製 商品名 Paraffin Wax−150)
(C2−2)石油ワックス マイクロクリスタリンワックス(重量平均分子量800、軟化点88℃、針入度6、日本精蝋社製 商品名 Hi−MiC−1090)
(C1)フィッシャートロプシュワックス(重量平均分子量800、軟化点80℃、針入度7以下、サゾール社製 商品名 サゾールC80)
(C2−1)石油ワックス パラフィンワックス(重量平均分子量460、軟化点66℃、針入度12、日本精蝋社製 商品名 Paraffin Wax−150)
(C2−2)石油ワックス マイクロクリスタリンワックス(重量平均分子量800、軟化点88℃、針入度6、日本精蝋社製 商品名 Hi−MiC−1090)
(D)粘着付与剤樹脂
(D1)熱可塑性炭化水素樹脂(軟化点100℃、エクソンモービル社製 商品名 ECR−179EX)
(D2)脂肪族系炭化水素樹脂(軟化点90℃、日本ゼオン社製 商品名 Quinton DX390N)
(D1)熱可塑性炭化水素樹脂(軟化点100℃、エクソンモービル社製 商品名 ECR−179EX)
(D2)脂肪族系炭化水素樹脂(軟化点90℃、日本ゼオン社製 商品名 Quinton DX390N)
これらの成分を表1〜3に示す割合で、万能攪拌機を用いて、約145℃で約1時間かけて溶融混合し、実施例1〜9、及び比較例1〜4のホットメルト接着剤を調整した。
上述のホットメルト接着剤について、溶融粘度、低温塗工性、オープンタイム及び接着性を評価した。
上述のホットメルト接着剤について、溶融粘度、低温塗工性、オープンタイム及び接着性を評価した。
低温塗工性及びオープンタイムについては、Kライナーダンボールにホットメルト接着剤を塗布してサンプルを作製した。以下に各評価の概要について記載する。
<溶融粘度>
(試験方法)
ブルックフィールド粘度計、サーモセルを用いて、130℃の溶融粘度を測定した。
<溶融粘度>
(試験方法)
ブルックフィールド粘度計、サーモセルを用いて、130℃の溶融粘度を測定した。
<低温塗工性>
(試験方法)
130℃に溶融させたホットメルト接着剤を、Kライナーダンボールに、塗工量2g/mで塗工した後、セットタイム10秒、プレス圧1Kg/25cm2の条件で、他のKライナーダンボールと貼り合わせた。強制剥離した後、ホットメルト接着剤の広がり具合を計測した。
◎:ホットメルト接着剤の広がりが10mmより大きい
○:ホットメルト接着剤の広がりが8〜10mm
×:ホットメルト接着剤の広がりが8mm未満
(試験方法)
130℃に溶融させたホットメルト接着剤を、Kライナーダンボールに、塗工量2g/mで塗工した後、セットタイム10秒、プレス圧1Kg/25cm2の条件で、他のKライナーダンボールと貼り合わせた。強制剥離した後、ホットメルト接着剤の広がり具合を計測した。
◎:ホットメルト接着剤の広がりが10mmより大きい
○:ホットメルト接着剤の広がりが8〜10mm
×:ホットメルト接着剤の広がりが8mm未満
<オープンタイム>
(評価方法)
130℃に溶融させたホットメルト接着剤を、Kライナーダンボールに、塗工量2g/mで塗工した後、セットタイム10秒、プレス圧1Kg/25cm2の条件で、他のKライナーダンボールと貼り合わせた。接着可能な時間を測定した。
◎:オープンタイムが12秒より大きい
○:オープンタイムが10〜12秒
×:オープンタイムが10秒未満
(評価方法)
130℃に溶融させたホットメルト接着剤を、Kライナーダンボールに、塗工量2g/mで塗工した後、セットタイム10秒、プレス圧1Kg/25cm2の条件で、他のKライナーダンボールと貼り合わせた。接着可能な時間を測定した。
◎:オープンタイムが12秒より大きい
○:オープンタイムが10〜12秒
×:オープンタイムが10秒未満
<接着性>
(サンプル作製)
ホットメルト接着剤を130℃に溶融させ、表面に薬剤がコーティングされたカートンに塗工した。塗工量は1.2g/mであった。
セットタイム1秒、オープンタイム5秒、プレス圧1kg/25cm2の条件で他のカートンを貼り合わせて、サンプルを作製した。
(評価方法)
作製したサンプルを40℃、23℃、0℃、−10℃又は−20℃に設定した恒温槽中で24時間養生した。その後、その雰囲気下にて、手で2つのカートンを強制的に剥離した。剥離面の状態を目視で観察して、材料破壊割合(材破率)を調べた。尚、全接着面積に対してカートンが破壊された面積の割合を材料破壊割合(材破率)とする。
◎:材破率が80%より大きいもの
○:材破率が65〜80%のもの
×:材破率が65%未満のもの
(サンプル作製)
ホットメルト接着剤を130℃に溶融させ、表面に薬剤がコーティングされたカートンに塗工した。塗工量は1.2g/mであった。
セットタイム1秒、オープンタイム5秒、プレス圧1kg/25cm2の条件で他のカートンを貼り合わせて、サンプルを作製した。
(評価方法)
作製したサンプルを40℃、23℃、0℃、−10℃又は−20℃に設定した恒温槽中で24時間養生した。その後、その雰囲気下にて、手で2つのカートンを強制的に剥離した。剥離面の状態を目視で観察して、材料破壊割合(材破率)を調べた。尚、全接着面積に対してカートンが破壊された面積の割合を材料破壊割合(材破率)とする。
◎:材破率が80%より大きいもの
○:材破率が65〜80%のもの
×:材破率が65%未満のもの
表1〜3に示すように、実施例1〜9のホットメルト接着剤は、成分(A)及び成分(B)の双方を含むので、低温塗工が可能であり、かつ、適切な長さのオープンタイムを有し、紙への接着性に優れる。
これに対し、比較例1〜4のホットメルト接着剤は、実施例のホットメルト接着剤より、低温領域のカートンへの接着性が低下している。比較例のホットメルト接着剤のカートンへの塗工量が1.2g/mの場合、カートンへの充分な接着性を確保することが困難であることが実証された。
従って、多量の接着剤を塗工できない小型菓子箱(例えば、チョコレート箱)には、比較例のホットメルト接着剤よりも、本発明のホットメルト接着剤の方が好適である。
これに対し、比較例1〜4のホットメルト接着剤は、実施例のホットメルト接着剤より、低温領域のカートンへの接着性が低下している。比較例のホットメルト接着剤のカートンへの塗工量が1.2g/mの場合、カートンへの充分な接着性を確保することが困難であることが実証された。
従って、多量の接着剤を塗工できない小型菓子箱(例えば、チョコレート箱)には、比較例のホットメルト接着剤よりも、本発明のホットメルト接着剤の方が好適である。
本発明は、ホットメルト接着剤を提供する。本発明に係るホットメルト接着剤は、製本、カレンダー、ダンボール、小型菓子箱等の紙加工分野に特に好適である。
Claims (5)
- (A)エチレン/炭素数3〜20のオレフィン共重合体および(B)ポリエステルポリオールを含む、ホットメルト接着剤。
- (A)エチレン/炭素数3〜20のオレフィン共重合体は、エチレンとオクテンとの共重合体を含む、請求項1に記載のホットメルト接着剤。
- (B)ポリエステルポリオールは、ガラス転移点が30℃以下℃である、請求項1または2に記載のホットメルト接着剤。
- (B)ポリエステルポリオールは、フタル酸類に由来する化学構造、およびアジピン酸に由来する化学構造から選ばれる少なくとも1種を有する、請求項1〜3のいずれかに記載のホットメルト接着剤。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のホットメルト接着剤を用いて製造された紙製品。
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JP2021516265A (ja) * | 2017-12-26 | 2021-07-01 | ヘンケル・アクチェンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェンHenkel AG & Co. KGaA | ホットメルト接着剤組成物 |
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