JP2016154368A - 圧電デバイス及び圧電デバイスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、接着剤が着色されることにより、接着剤の接合状態を確認することができる圧電デバイス及び圧電デバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】圧電デバイス(100)は、電圧の印加により振動する圧電振動片(131)と、圧電振動片を密封し水晶又はガラスからなる第1板(110)及び第2板(120)と、第1板と第2板とを接合する接着剤(150)と、を備える。さらに、接着剤が着色されている。接着剤が着色されることにより、接着剤の接合状態を確認することができる圧電デバイス及び圧電デバイスの製造方法を提供することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】圧電デバイス(100)は、電圧の印加により振動する圧電振動片(131)と、圧電振動片を密封し水晶又はガラスからなる第1板(110)及び第2板(120)と、第1板と第2板とを接合する接着剤(150)と、を備える。さらに、接着剤が着色されている。接着剤が着色されることにより、接着剤の接合状態を確認することができる圧電デバイス及び圧電デバイスの製造方法を提供することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、接着剤が着色されている圧電デバイス及び圧電デバイスの製造方法に関する。
2枚のガラス板又は水晶板により形成されるキャビティに電圧の印加により振動する圧電振動片が載置される圧電デバイスが知られている。圧電デバイスのキャビティは密封され、2枚のガラス板又は水晶板が接着剤により互いに接合されることにより形成される。このような圧電デバイスは、2枚のガラス板又は水晶板の接合不良によりキャビティの気密性が破れ不良品となることがある。製品の品質管理の観点等から、このような不良品の発見のための検査は圧電デバイスの製造途中及び製品完成後に行われることが好ましい。ガラス板及び水晶板は透明性が高いため、キャビティ形成後に直接、接着剤の接合部を観察し、接合不良を確認することも可能である。しかし、ガラス板及び水晶板は透明性が高く様々な光が透過するため、接合不良のみを明瞭に観察することが難しく、接合不良を検出することが困難であった。
不良品の検出ということでは、例えば特許文献1に電子部品封止用蓋材の良品と不良品とを電子部品封止用蓋材の光透過率の違いを利用して検出する方法が開示されている。この検出方法では、電子部品封止用蓋材に形成された接着剤を着色することにより良品と不良品との光透過率の差を大きくし、電子部品封止用蓋材の不良品を検出している。
しかし特許文献1では蓋材の不良品を検出するのみであり、接着剤の接着不良等は検出していない。また圧電デバイスでは、光透過率の違いのみを検査するのみでは接着剤の接着不良を検出することは困難であると考えられる。
そこで本発明は、接着剤が着色されることにより、接着剤の接合状態が確認することが容易な圧電デバイス及び圧電デバイスの製造方法を提供する。
第1観点の圧電デバイスは、電圧の印加により振動する圧電振動片と、圧電振動片を密封し水晶又はガラスからなる第1板及び第2板と、第1板と第2板とを接合する接着剤と、を備え、接着剤が着色されている。
第2観点の圧電デバイスは、電圧の印加により振動する圧電振動部と圧電振動部を囲む枠体とを有する圧電振動片と、圧電振動片の枠体の両主面に接合され、圧電振動部を密封しガラスからなる第1板及び第2板と、第1板と枠体と第2板とを接合する接着剤と、を備え、接着剤が着色されている。
第3観点の圧電デバイスは、電圧の印加により振動する圧電振動部と圧電振動部を囲む枠体とを有する圧電振動片と、圧電振動片の枠体の両主面に接合され、圧電振動部を密封し水晶からなる第1板及び第2板と、第1板と枠体と第2板とを接合する接着剤と、を備え、接着剤が着色されている。
第4観点の圧電デバイスは、第1観点から第3観点において、接着剤が350℃〜410℃で溶融する低融点ガラスからなる。
第5観点の圧電デバイスは、第1観点から第4観点において、着色される色が入射する可視光の各波長をそれぞれ5割以上吸収する。
第6観点の圧電デバイスの製造方法は、電圧の印加により振動する複数の圧電振動片を用意する工程と、複数の第1板を有しガラスからなる第1ウエハと複数の第2板を有しガラスからなる第2ウエハとを用意する工程と、圧電振動片が第1板と第2板とに収納されるように、第1ウエハと第2ウエハとを接着剤で接合する接合工程と、接合工程後、接着剤の接合状態を検査する第1検査工程と、を備え、接着剤が着色されている。
第7観点の圧電デバイスの製造方法は、電圧の印加により振動する複数の圧電振動片を用意する工程と、複数の第1板を有し水晶からなる第1ウエハと複数の第2板を有し水晶からなる第2ウエハとを用意する工程と、圧電振動片が第1板と第2板とに収納されるように、第1ウエハと第2ウエハとを着色された接着剤で接合する接合工程と、接合工程後、接着剤の接合状態を検査する第1検査工程と、を備える。
第8観点の圧電デバイスの製造方法は、第6観点及び第7観点において、第1検査工程後に、圧電デバイスを単位として接合された第1ウエハ及び第2ウエハをダイシングにより切断する切断工程と、切断工程後、個々の圧電デバイスに対して接着剤の接合状態を検査する第2検査工程と、を備える。
第9観点の圧電デバイスの製造方法は、電圧の印加により振動する圧電振動部と圧電振動部を囲む枠体とを有する複数の圧電振動片を含む圧電ウエハを用意する工程と、複数の第1板を有しガラスからなる第1ウエハと複数の第2板を有しガラスからなる第2ウエハとを用意する工程と、第1ウエハと圧電ウエハとを接着剤で接合する第1接合工程と、第1接合工程後、接着剤の接合状態を検査する第1検査工程と、圧電ウエハと第2ウエハとを接着剤で接合する第2接合工程と、第2接合工程後、接着剤の接合状態を検査する第3検査工程と、を備え、接着剤が着色されている。
第10観点の圧電デバイスの製造方法は、電圧の印加により振動する圧電振動部と圧電振動部を囲む枠体とを有する複数の圧電振動片を含む圧電ウエハを用意する工程と、複数の第1板を有し水晶からなる第1ウエハと複数の第2板を有し水晶からなる第2ウエハとを用意する工程と、第1ウエハと圧電ウエハとを着色された接着剤で接合する第1接合工程と、第1接合工程後、接着剤の接合状態を検査する第1検査工程と、圧電ウエハと第2ウエハとを接着剤で接合する第2接合工程と、第2接合工程後、接着剤の接合状態を検査する第3検査工程と、を備える。
第11観点の圧電デバイスの製造方法は、第9観点又は第10観点において、第3検査工程後に、圧電デバイスを単位として接合された第1ウエハと圧電ウエハと第2ウエハとをダイシングにより切断する切断工程と、切断工程後、個々の圧電デバイスに対して接着剤の接合状態を検査する第2検査工程と、を備える。
第12観点の圧電デバイスの製造方法は、第6観点から第11観点において、着色される色が、入射する可視光の各波長をそれぞれ5割以上吸収する。
本発明によれば、接着剤が着色されることにより、接着剤の接合状態を確認することができる圧電デバイス及び圧電デバイスの製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明の範囲は以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
(第1実施形態)
<圧電デバイス100の構成>
図1(a)は、圧電デバイス100の分解斜視図である。圧電デバイス100は主に、圧電振動片130と、第1板110と、第2板120とにより構成されている。圧電デバイス100では、第1板110がリッドであり第2板120がベースである。圧電デバイス100では、第1板110及び第2板120に水晶及びガラス等の電気を通さない絶縁材が用いられている。また、圧電振動片130には例えばATカットの水晶振動片が用いられている。ATカットの水晶振動片は、主面(YZ面)が結晶軸(XYZ)のY軸に対して、X軸を中心としてZ軸からY軸方向に35度15分傾斜されている。以下の説明では、ATカットの水晶振動片の軸方向を基準とし、傾斜された新たな軸をY’軸及びZ’軸として用いる。すなわち、圧電デバイス100において圧電デバイス100の長手方向をX軸方向、圧電デバイス100の高さ方向をY’軸方向、X軸方向及びY’軸方向に垂直な方向をZ’軸方向として説明する。
<圧電デバイス100の構成>
図1(a)は、圧電デバイス100の分解斜視図である。圧電デバイス100は主に、圧電振動片130と、第1板110と、第2板120とにより構成されている。圧電デバイス100では、第1板110がリッドであり第2板120がベースである。圧電デバイス100では、第1板110及び第2板120に水晶及びガラス等の電気を通さない絶縁材が用いられている。また、圧電振動片130には例えばATカットの水晶振動片が用いられている。ATカットの水晶振動片は、主面(YZ面)が結晶軸(XYZ)のY軸に対して、X軸を中心としてZ軸からY軸方向に35度15分傾斜されている。以下の説明では、ATカットの水晶振動片の軸方向を基準とし、傾斜された新たな軸をY’軸及びZ’軸として用いる。すなわち、圧電デバイス100において圧電デバイス100の長手方向をX軸方向、圧電デバイス100の高さ方向をY’軸方向、X軸方向及びY’軸方向に垂直な方向をZ’軸方向として説明する。
圧電デバイス100は、第2板120の+Y’軸側の面上に圧電振動片130が載置される。さらに圧電振動片130を密封するように第1板110が第2板120の+Y’軸側に接合されて圧電デバイス100が形成されている。
圧電振動片130は、+Y’軸側及び−Y’軸側の主面に励振電極131が形成されている。また、各励振電極131からは−X軸方向に引出電極132が引き出されて形成されている。−Y’軸側に形成されている励振電極131に接続されている引出電極132は、−Y’軸側の面の−X軸側及び−Z’軸側の端まで引き出されている。また、+Y’軸側に形成されている励振電極131に接続されている引出電極132は、−Y’軸側の面の−X軸側及び+Z’軸側の端まで引き出されている。圧電振動片130に形成される励振電極131及び引出電極132等の電極は、例えば圧電振動片130にクロム(Cr)層が形成され、クロム層の上に金(Au)層が形成されることにより形成されている。
第1板110は、−Y’軸側の面に凹部111が形成されている。また、凹部111の周囲には接合面112が形成されている。第1板110は、接合面112において第2板120と接合される。
第2板120は、+Y’軸側の面に凹部121が形成されている。また、凹部121の周囲には接合面122が形成されている。凹部121には、圧電振動片130の引出電極132と電気的に接続される一対の接続電極125が形成されている。また、一対の実装端子124が第2板120の−Y’軸側の面に形成されている。一対の接続電極125と一対の実装端子124とは第2板120を貫通する貫通電極125a(図1(b)参照)を介して互いに電気的に接続されている。
図1(b)は、図1(a)のA−A断面図である。第1板110の接合面112と第2板120の接合面122とが接着剤150を介して互いに接合されている。また、第1板110と第2板120とが接合されることにより圧電デバイス100の内部には密閉されたキャビティ141が形成され、キャビティ141には圧電振動片130が載置される。圧電振動片130の引出電極132は導電性接着剤151を介して接続電極125と電気的に接続される。また、接続電極125は第2板120を貫通する貫通電極125aを通り、実装端子124と電気的に接続されている。つまり、圧電振動片130の励振電極131と実装端子124とは電気的に接続されており、2つの実装端子124の間に電圧を印加することにより圧電振動片130を振動させることができる。
圧電デバイス100は、第1板110及び第2板120がガラスを基材として形成された場合には、第1板110、第2板120及び接着剤150のいずれか1つが着色されている。また、第1板110及び第2板120が水晶を基材として形成された場合には、接着剤150が着色されて形成される。
圧電デバイス100は、第1板110、第2板120及び接着剤150のいずれか1つが着色されていることにより、接着剤150の接着状態の観察が容易になっている。そのため第1板110、第2板120及び接着剤150のいずれか1つが着色される色は、圧電デバイス100に接着剤150の接合不良等が存在した場合に接合不良部とその周囲とのコントラストが高くなり、接合不良部を容易に識別することができる色であることが望ましい。このような色には、例えば黒色又は茶色等の濃い色が考えられる。具体的には、入射する可視光の各波長をそれぞれ5割以上吸収する色が考えられる。このような色であれば接着剤150の接合不良等に起因した光の散乱又は反射等を容易に検出することができる。
<圧電デバイス100の製造方法>
図2から図7を参照して、第1板110と第2板120とが接着剤150を介して接合された圧電デバイス100の製造方法について説明する。
図2から図7を参照して、第1板110と第2板120とが接着剤150を介して接合された圧電デバイス100の製造方法について説明する。
図2は、圧電デバイス100の製造方法が示されたフローチャートである。
まず、ステップS101では、複数の圧電振動片130が用意される。各圧電振動片130には、図1(a)に示されるように励振電極131及び引出電極132が形成されている。
まず、ステップS101では、複数の圧電振動片130が用意される。各圧電振動片130には、図1(a)に示されるように励振電極131及び引出電極132が形成されている。
ステップS102では、第1ウエハW110が用意される。第1ウエハW110には、複数の第1板110が形成されている。第1ウエハW110は、例えば水晶又はガラス等により形成される。図3を参照して第1ウエハW110について説明する。
図3は、第1ウエハW110の平面図である。第1ウエハW110には複数の第1板110が形成されている。図3では、隣接する第1板110の境界線が二点鎖線で示されている。この二点鎖線は、後述される図2のステップS106でウエハが切断される線であるスクライブライン115である。各第1板110の−Y’軸側の面には凹部111が形成されており、凹部111の周りには第2ウエハW120(図4参照)と接合される接合面112が形成されている。
ステップS103では、第2ウエハW120が用意される。第2ウエハW120には、複数の第2板120が形成されている。第2ウエハW120は、例えば水晶又はガラス等により形成される。図4を参照して第2ウエハW120について説明する。
図4は、第2ウエハW120の平面図である。第2ウエハW120には複数の第2板120が形成されている。各第2板120の+Y’軸側の面には凹部121が形成されており、凹部121には接続電極125及び貫通電極125aが形成されている。凹部121の周りには接合面122が形成されている。また、第2ウエハW120の−Y’軸側の面には実装端子124(図1(a)参照)が形成される。図4では、隣接する第2板120の境界線が二点鎖線で示されている。この二点鎖線は、後述される図2のステップS106でウエハが切断される線であるスクライブライン115である。
以上のステップS101からステップS103は、順番に関係なく行うことができる。また、第1板110及び第2板120がガラスを基材として形成される場合には、第1ウエハW110又は第2ウエハW120のいずれか一方が着色されていても良い。ガラスの着色は、第1ウエハW110又は第2ウエハW120の基材となるガラスに着色剤を混入させることで着色することができる。また第1ウエハW110又は第2ウエハW120の着色は、形成されたウエハの+Y’軸側又は−Y’軸側の表面にスクリーン印刷等により、着色されたペースト状の着色剤を印刷することにより行っても良い。さらに、着色されたガラスを購入することにより用意しても良い。
ステップS104では、圧電振動片130が第2ウエハW120に載置され、第1ウエハW110及び第2ウエハW120が接着剤150で互いに接合される。圧電振動片130は第2ウエハW120に形成される複数の凹部121(図4参照)にそれぞれ載置される。また、第1ウエハW110及び第2ウエハW120は、第1ウエハW110の接合面112と第2ウエハW120の接合面122とが互いに接着剤150を介して接合される。以下、第1ウエハW110と第2ウエハW120とが接合されたウエハを接合ウエハW130として説明する。
接着剤150には、例えば低融点ガラスを用いることができる。低融点ガラスは、例えば350℃〜410℃と通常のガラスよりも低い温度で溶融するガラスである。低融点ガラスは、第1ウエハW110及び第2ウエハW120が着色されない場合に着色される。低融点ガラスの着色は、低融点ガラスのペーストが製造されるときに着色剤を低融点ガラスに混入することにより着色することができる。また接着剤150が着色される場合には、ポリイミド等の樹脂系接着剤に着色剤等を混入させて着色したものを用いても良い。さらに、着色されている低融点ガラス及び樹脂系接着剤が購入されることにより用意されても良い。
ステップS105では、接合ウエハW130の接着剤150の接合状態が検査される。接着剤150が着色されて形成された接合ウエハW130aの接着剤150の接合状態の検査について図5(a)から図5(d)を参照して説明する。また、第2ウエハW120が着色されて形成された接合ウエハW130bについて図6(a)から図6(d)を参照して説明する。
<<接合ウエハW130aの接合状態の検査>>
図5(a)は、接合ウエハW130aの断面図である。図5(a)は、接着剤150が着色されている接合ウエハW130aの図3及び図4のB−B断面を含んだ断面図である。接着剤150の接合状態の検査は、接合ウエハW130aの+Y’軸側から目視又は撮像素子160を用いて接着剤150を観察することにより行うことができる。検査は、+Y’軸側より照明を当てて行うことが望ましい。また、撮像素子160を用いて観察する場合は接合面に焦点を合わせることにより行われる。図5(a)では、撮像素子160を用いて接着剤150が観察されている状態が示されている。
図5(a)は、接合ウエハW130aの断面図である。図5(a)は、接着剤150が着色されている接合ウエハW130aの図3及び図4のB−B断面を含んだ断面図である。接着剤150の接合状態の検査は、接合ウエハW130aの+Y’軸側から目視又は撮像素子160を用いて接着剤150を観察することにより行うことができる。検査は、+Y’軸側より照明を当てて行うことが望ましい。また、撮像素子160を用いて観察する場合は接合面に焦点を合わせることにより行われる。図5(a)では、撮像素子160を用いて接着剤150が観察されている状態が示されている。
図5(b)は、接合ウエハW130aの拡大平面図である。図5(b)には、接合ウエハW130a上に形成され互いに隣接した2つの圧電デバイス100が示されている。図5(b)に示された接合ウエハW130aでは接着剤150が着色されているため、+Y’軸側より接合ウエハW130aを観察した場合に、接着剤150が形成されている領域では−Y’軸側から入射する可視光の各波長が+Y’軸側へ透過する割合はそれぞれ5割よりも少ない。キャビティ141が形成されている領域は接着剤150が形成されていないため、接合ウエハW130aを+Y’軸側より見た場合に光が透過して観察される。図5(b)には、接着剤150の接着不良領域152が示されている。接着不良領域152には接着剤150が形成されていないため接着剤150が形成されている領域よりも明るく、接着不良領域152を容易に観察することができる。
図5(c)は、異物170が挟まった接合ウエハW130aの部分断面図である。図5(c)では、第1ウエハW110と第2ウエハW120との間に異物170が挟まっている。異物170の大きさが接着剤150の厚さよりも大きい場合、第1ウエハW110と第2ウエハW120との異物170の周囲は図5(c)に示されるように歪んで形成される。
図5(d)は、接合ウエハW130aの拡大平面図である。図5(d)では、第1ウエハW110と第2ウエハW120との間に異物170が挟まった接合ウエハW130aが示されている。異物170が例えば図5(d)の矢印170で示される位置にあるとすると、異物170の周辺の第1ウエハW110及び第2ウエハW120は歪み、図5(d)に示されるような干渉縞153等が観測される。また第1ウエハW110に欠け及び剥がれ等の欠陥154が存在した場合には、欠陥154が光ることにより欠陥154の存在を検出することができる。
<<接合ウエハW130bの接合状態の検査>>
図6(a)は、接合ウエハW130bの断面図である。図6(a)は、第2ウエハW120が着色されている接合ウエハ130bの図3及び図4のB−B断面を含んだ断面図である。接着剤150の接合状態の検査は、接合ウエハW130bの+Y’軸側から目視又は撮像素子160を用いて接着剤150を観察することにより行うことができる。検査は、+Y’軸側より照明を当てて行うことが望ましい。図6(a)では、撮像素子160を用いて接着剤150が観察されている状態が示されている。
図6(a)は、接合ウエハW130bの断面図である。図6(a)は、第2ウエハW120が着色されている接合ウエハ130bの図3及び図4のB−B断面を含んだ断面図である。接着剤150の接合状態の検査は、接合ウエハW130bの+Y’軸側から目視又は撮像素子160を用いて接着剤150を観察することにより行うことができる。検査は、+Y’軸側より照明を当てて行うことが望ましい。図6(a)では、撮像素子160を用いて接着剤150が観察されている状態が示されている。
図6(b)は、接合ウエハW130bの拡大平面図である。図6(b)には、接合ウエハW130b上に形成され互いに隣接した2つの圧電デバイス100が示されている。図6(b)に示された接合ウエハW130bでは第2ウエハW120が着色されているため、+Y’軸側より接合ウエハW130bを観察した場合には接合ウエハW130bに−Y’軸側からの光が透過して見える箇所がない。図6(b)には、接着剤150の接着不良領域152が示されている。図6(b)に示された接着不良領域152は図5(b)に示された接着不良領域152と同様の位置、形状に形成されている。図6(b)では、接着不良領域152に接する接着剤150の表面で光が反射して光っており、接着不良領域152を容易に観察することができる。
図6(c)は、異物170が挟まった接合ウエハW130bの部分断面図である。図6(c)では、第1ウエハW110と第2ウエハW120との間に異物170が挟まっている。異物170の大きさが接着剤150の厚さよりも大きい場合、第1ウエハW110と第2ウエハW120との異物170の周囲は図6(c)に示されるように歪んで形成される。
図6(d)は、接合ウエハW130bの拡大平面図である。図6(d)では、第1ウエハW110と第2ウエハW120との間に異物170が挟まった接合ウエハW130bが示されている。異物170が例えば図6(d)の矢印170で示される位置にあるとすると、異物170の周辺の第1ウエハW110及び第2ウエハW120は歪み、図6(d)に示されるような干渉縞153等が観測される。このような干渉縞153は、異物170の周囲で接着剤150の厚み(図6(c)の厚みL150参照)が変化するため、接着剤150の+Y’軸側で反射する光と−Y’軸側で反射する光とで干渉が起こることにより形成される。また第1ウエハW110又は第2ウエハW120の+Y’軸側の面に欠け及び剥がれ等の欠陥154が存在した場合には、欠陥154が光ることにより欠陥154の存在を検出することができる。
図2に戻って、ステップS106では、接合ウエハW130がダイシングにより切断される。切断は、スクライブライン115に沿って行われる。接合ウエハW130が切断されることにより、個々に分割された圧電デバイス100が形成される。
ステップS107では、圧電デバイス100の接着剤150の接合状態が検査される。圧電デバイス100の接着剤150の接合に不良があった場合、又は第1板110及び第2板120に欠け又は歪みが生じている場合には図5(b)〜図5(d)又は図6(b)〜図6(d)に示されるように、不良が生じている箇所が光って観測される。以下に、接着剤150が着色された圧電デバイス100a及び第2板120が着色された圧電デバイス100bを、図7(a)及び図7(b)を参照して説明する。
図7(a)は、圧電デバイス100aの断面図である。図7(a)には、図1(a)のA−A断面を含んだ断面図が示されている。圧電デバイス100aには、ステップS106の切断工程で圧電デバイス100aの接合面112及び接合面122に欠け及び割れ等の欠陥が生じる可能性がある。ステップS107では、図5(a)と同様に+Y’軸側から圧電デバイス100aを観察することにより接着剤150の接合不良と共に第1板110の欠け及び割れ等を検査することができる。観察は、目視又は撮像素子160を用いて行うことができる。
図7(b)は、圧電デバイス100bの断面図である。図7(b)には、図1(a)のA−A断面を含んだ断面図が示されている。圧電デバイス100bには、ステップS106の切断工程で圧電デバイス100bの接合面112及び接合面122に欠け及び割れ等の欠陥が生じる可能性がある。ステップS107では、図6(a)と同様に+Y’軸側から圧電デバイス100bを観察することにより接着剤150の接合不良と共に第1板110及び第2板120の欠け及び割れ等を検査することができる。観察は、目視又は撮像素子160を用いて行うことができる。
圧電デバイス100では、第1板110が着色されていても良く、図2に示されたフローチャートに従って作製することができる。第1板110が着色されている場合は、+Y’軸側からの観察による検査が行えない。そのため−Y’軸側から観察することにより検査が行われる。また、−Y’軸側から観察する場合には実装端子124により観察範囲が狭められてしまうため、図2のステップS103では実装端子124を形成せず、ステップS105の検査が行われた後に実装端子124を形成することが望ましい。
圧電デバイス100では、接着剤150、第1板110又第2板120はが着色されていることにより、接着剤150の接合不良領域と接合不良が無い領域とのコントラストが大きくなり接着剤150の接合状態を観察することが容易である。また、着色された領域が観察したい領域(例えば第1板110の接合面112等)に隣接して形成されていることにより観察したい領域への光のノイズが抑えられるため、観察したい領域をより明瞭に観察することができる。さらに、撮像素子160を用いて検査を行う場合は、撮像素子160の焦点を接着剤150の接合面等の観察したい領域に合わせることにより、観察したい領域を明瞭に観察することができる。また、圧電デバイス100自体が着色されていることにより、圧電デバイス100の検査を出荷時、プリント基板への実装後等、随時検査することができる。
(第2実施形態)
圧電デバイスは、圧電振動片が圧電振動部と枠体とを有し、第1板及び第2板がそれぞれ枠体を挟んで重ね合わされることにより形成される3枚重ねの圧電デバイスとして形成されてもよい。以下に3枚重ねの圧電デバイスである圧電デバイス200について説明する。
圧電デバイスは、圧電振動片が圧電振動部と枠体とを有し、第1板及び第2板がそれぞれ枠体を挟んで重ね合わされることにより形成される3枚重ねの圧電デバイスとして形成されてもよい。以下に3枚重ねの圧電デバイスである圧電デバイス200について説明する。
<圧電デバイス200の構成>
図8は、圧電デバイス200の分解斜視図である。圧電デバイス200は主に、圧電振動片230と、第1板と、第2板とにより構成されており、圧電振動片230が第1板と第2板とに挟まれて形成されている。第1板又は第2板はそれぞれリッド210又はベース220として形成される。リッド210及びベース220には水晶及びガラス等の電気を通さない絶縁材が用いられている。また、圧電振動片230には例えばATカットの水晶振動片が用いられる。
図8は、圧電デバイス200の分解斜視図である。圧電デバイス200は主に、圧電振動片230と、第1板と、第2板とにより構成されており、圧電振動片230が第1板と第2板とに挟まれて形成されている。第1板又は第2板はそれぞれリッド210又はベース220として形成される。リッド210及びベース220には水晶及びガラス等の電気を通さない絶縁材が用いられている。また、圧電振動片230には例えばATカットの水晶振動片が用いられる。
圧電振動片230は、電圧の印加により振動する圧電振動部233と、圧電振動部233を囲むように形成される枠部234と、圧電振動部233及び枠部234を連結する連結部236とにより形成されている。また、圧電振動部233と枠部234との間には圧電振動片230をY’軸方向に貫通する貫通孔237が形成されている。圧電振動部233の+Y’軸側の面と−Y’軸側の面とには一対の励振電極231が形成されている。また、−Y’軸側の励振電極231に接続され連結部236を通り枠部234の+Z’軸側の+X軸側の角まで、及び+Y’軸側の励振電極231に接続され連結部236を通り枠部234の−Z’軸側の−X軸側の角までには引出電極232が形成されている。
リッド210は、−Y’軸側の面に凹部211が形成されている。また、凹部211の周囲には接合面212が形成されている。リッド210は、接合面212において圧電振動片230の枠部234の+Y’軸側の面と接着剤150(図9参照)を介して接合される。
ベース220は、+Y’軸側の面に凹部221が形成されている。また、凹部221の周囲には接合面222が形成されている。ベース220は、接合面222において圧電振動片230の枠部234の−Y’軸側の面と接着剤150(図9参照)を介して接合される。第2板220の−Y’軸側の面には一対の実装端子224が形成されており、+Y’軸側の面の四隅には電極パッド225が形成されている。また、ベース220の側面の四隅にはキャスタレーション226が形成されており、各キャスタレーション226には側面電極223が形成されている。実装端子224と電極パッド225とはキャスタレーション226に形成されている側面電極223を介して互いに電気的に接続されている。
図9は、圧電デバイス200の断面図である。また、図9は図8のC―C断面の断面図である。圧電デバイス200は、圧電振動片230の枠部234の+Y’軸側の面にリッド210が接合されており、圧電振動片230の枠部234の−Y’軸側の面にベース220が接合されている。リッド210及び圧電振動片230と、ベース220及び圧電振動片230とはそれぞれ接着剤150を介して接合されている。また、リッド210の凹部211とベース220の凹部221とによりキャビティ241が形成され、キャビティ241には圧電振動片230の圧電振動部233が配置されている。さらに、圧電振動片230の引出電極232と電極パッド225とが電気的に接続されている。
圧電デバイス200では、リッド210及びベース220が水晶を基材として形成されている場合は接着剤150が着色される。また、リッド210及びベース220がガラスを基材として形成されている場合は、リッド210、ベース220又は接着剤150のいずれか1つが着色される。以下の説明では、接着剤150が着色された圧電デバイス200を圧電デバイス200a、ベース220が着色された圧電デバイス200を圧電デバイス200b、リッド210が着色された圧電デバイス200を圧電デバイス200cとして説明する。
<圧電デバイス200a又は圧電デバイス200bの製造方法>
圧電デバイス200に関しても圧電デバイス100と同様に圧電デバイス200の製造過程の途中で接着剤150の接着状態が検査されながら製造されることが望ましい。以下、図10を参照しながら圧電デバイス200の製造方法、特に圧電デバイス200a及び圧電デバイス200bの製造方法について説明する。
圧電デバイス200に関しても圧電デバイス100と同様に圧電デバイス200の製造過程の途中で接着剤150の接着状態が検査されながら製造されることが望ましい。以下、図10を参照しながら圧電デバイス200の製造方法、特に圧電デバイス200a及び圧電デバイス200bの製造方法について説明する。
図10は、圧電デバイス200の製造方法が示されたフローチャートである。
ステップS201では、圧電ウエハW230が用意される。圧電ウエハW230には、複数の圧電振動片230が形成されており、圧電ウエハW230は例えば水晶等の圧電材料を基材として形成されている。図11を用いて圧電ウエハW230について説明する。
ステップS201では、圧電ウエハW230が用意される。圧電ウエハW230には、複数の圧電振動片230が形成されており、圧電ウエハW230は例えば水晶等の圧電材料を基材として形成されている。図11を用いて圧電ウエハW230について説明する。
図11は、圧電ウエハW230の平面図である。圧電ウエハW230には複数の圧電振動片230が形成されている。図11では、後述される図10のステップS208でウエハが切断される線であるスクライブライン115が二点鎖線で示されており、スクライブライン115で囲まれた領域には1つの圧電振動片230が形成される。圧電ウエハW230の各圧電振動片230には貫通孔237が形成されることにより圧電振動部233、枠部234及び連結部236が形成される。また、圧電振動部233に励振電極231が形成されており、枠部234には励振電極231から連結部236を通って引き出されている引出電極232が形成されている。
ステップS202では、第1ウエハW300が用意される。第1ウエハW300には複数の第1板が形成されている。第1板はリッド210又はベース220のどちらかであるが、以下の説明では第1板がベース220であり、第1ウエハW300には複数のベース220が形成されている場合について説明する。第1ウエハW300は、例えば水晶又はガラス等により形成される。図12を参照して第1ウエハW300について説明する。
図12は、第1ウエハW300の平面図である。第1ウエハW300には複数のベース220が形成されている。図12では、スクライブライン115が二点鎖線で示されており、スクライブライン115で囲まれた領域には1つのベース220が形成されている。各ベース220の+Y’軸側の面には凹部221が形成されており、凹部221の周りには接合面222が形成されている。またZ’軸方向のスクライブライン115とX軸方向のスクライブライン115との交点には、ベース220においてキャスタレーション226となる貫通孔226aが形成されており、キャスタレーション226には側面電極223(図8及び図9参照)が形成されている。また、貫通孔226aの周囲には電極パッド225が形成されており、ベース220の−Y’軸側の面には実装端子224が形成されている。
ステップS203では、第2ウエハW400が用意される。第2ウエハW400には、複数の第2板が形成されている。第2板はリッド210又はベース220のどちらかであるが、以下の説明では第2板がリッド210であり、第2ウエハW400には複数のリッド210が形成されている場合について説明する。第2ウエハW400は、例えば水晶又はガラス等により形成される。図13を参照して第2ウエハW400について説明する。
図13は、第2ウエハW400の平面図である。第2ウエハW400には複数のリッド210が形成されている。図13では、スクライブライン115が二点鎖線で示されており、スクライブライン115で囲まれた領域には1つのリッド210が形成されている。各リッド210の−Y’軸側の面には凹部211が形成されており、凹部211の周りには接合面212が形成されている。
ステップS204では、圧電ウエハW230及び第1ウエハW300が接着剤150を介して互いに接合される。図14(a)を参照して接着剤150が着色されている場合を説明し、図14(b)を参照してベース220が着色されている場合を説明する。
図14(a)は、着色された接着剤150を介して互いに接合された圧電ウエハW230及び第1ウエハW300の断面図である。図14(a)は、図11及び図12のD−D断面を含んだ断面図になっている。図14(a)では、第1ウエハW300の+Y’軸側の面に圧電ウエハW230が接着剤150を介して接合されている。
図14(b)は、圧電ウエハW230及び着色された第1ウエハW300が接着剤150を介して接合されている断面図である。図14(b)は、図11及び図12のD−D断面を含んだ断面図になっている。図14(b)では、第1ウエハW300の+Y’軸側の面に圧電ウエハW230が接着剤150を介して接合されている。
ステップS205では、接着剤150の接合状態が検査される。圧電振動片230は水晶等の透明な材料を基材としているため、圧電ウエハW230及び第1ウエハW300が接合されたウエハを+Y’軸側から見たとき、接着剤150の接合状態を観察することができる。図14(a)では接着剤150が着色されており、図5で説明されたように、接着剤150と圧電ウエハW230との接合面の状態を+Y’軸側から容易に観察することができる。また、図14(b)に示された第1ウエハW300が着色されている場合でも、図6で説明されたように、+Y’軸側から観察することにより接着剤150と圧電ウエハW230との接合面及び接着剤150と第1ウエハW300との接合面の状態を容易に観察することができる。これらの観察は、目視又は撮像素子160により行うことができる。またステップS205では、ウエハを裏返すことにより図14(a)及び図14(b)の−Y’軸側の面より観察を行ってもよい。
ステップS206では、圧電ウエハW230及び第2ウエハW400が接着剤150を介して互いに接合される。図15(a)を参照して接着剤150が着色されている場合を説明し、図15(b)を参照してベース220が着色されている場合を説明する。
図15(a)は、圧電ウエハW230及び第2ウエハW400が着色された接着剤150を介して互いに接合された接合ウエハW500の断面図である。図15(a)は、図11、図12及び図13のD−D断面を含んだ断面図になっている。図15(a)では、図14(a)の状態の後に圧電ウエハW230の+Y’軸側の面に第2ウエハW400が接着剤150を介して接合されている。その結果、第1ウエハW300、第2ウエハW400及び圧電ウエハW230の3枚のウエハが重ね合わされて接合ウエハW500が形成され、接合ウエハW500に複数の圧電デバイス200aが形成される。
図15(b)は、圧電ウエハW230及び着色された第1ウエハW400が接着剤150を介して接合された接合ウエハW500の断面図である。図15(b)は、図11、図12及び図13のD−D断面を含んだ断面図になっている。図15(b)では、圧電ウエハW230の+Y’軸側の面に第2ウエハW400が接着剤150を介して接合されている。その結果、第1ウエハW300、第2ウエハW400及び圧電ウエハW230の3枚のウエハが重ね合わされて接合ウエハW500が形成され、接合ウエハW500に複数の圧電デバイス200bが形成される。
ステップS207では、接着剤150の接合状態が検査される。リッド210は水晶又はガラス等の透明な材料を基材としているため、第1ウエハW300、第2ウエハW400及び圧電ウエハW230が接合された接合ウエハW500を+Y’軸側から見たとき、接着剤150の接合状態を観察することができる。図15(a)では、接着剤150が着色されているため、接着剤150と第2ウエハW400との接合面の状態を+Y’軸側から観察することができる。また、図15(b)に示された第1ウエハW300が着色されている場合では、+Y’軸側から観察することにより圧電ウエハW230と、第1ウエハW300及び第2ウエハW400との間に形成される接着剤150の接合状態を観察することができる。これらの観察は目視又は撮像素子160を使用して行うことができる。
ステップS208では、実装端子224が形成されているかどうか判断される。実装端子224が形成されている場合はステップS209に進み、実装端子224が形成されていない場合はステップS211に進む。図15(a)及び図15(b)ではステップS202で実装端子224が形成されているため(図12参照)、ステップS209に進む。ステップS211へ進む場合は、後述される圧電デバイス200cの製造方法で説明される。
ステップS209では、圧電ウエハW230、第1ウエハW300及び第2ウエハW400が接合された接合ウエハW500が切断される。切断は、スクライブライン115に沿ってダイシングすることにより行われ、個々の圧電デバイス200が形成される。
ステップS210では、圧電デバイス200の接着剤150の接合状態が検査される。図16(a)を参照して接着剤150が着色されている圧電デバイス200aを説明し、図16(b)を参照してベース220が着色されている圧電デバイス200bを説明する。
図16(a)は、接着剤150が着色された圧電デバイス200aの断面図である。図16(a)には、図8のC−C断面を含む断面図が示されている。図16(a)では、圧電デバイス200aの+Y’軸側の面より観察することによりリッド210と接着剤150との接合面での接着剤150の接合状態を検査することができる。
図16(b)は、ベース220が着色された圧電デバイス200bの断面図である。図16(b)では、図8のC−C断面を含む断面図が示されている。図16(b)では、圧電デバイス200bの+Y’軸側の面より観察することによりリッド210と接着剤150との接合面及びベース220と接着剤150と接合面の接合状態を検査することができる。
<圧電デバイス200cの製造方法>
図14から図16では接着剤150又はベース220が着色されている例を示したが、圧電デバイス200ではリッド210が着色されていても良い。以下にリッド210が着色された圧電デバイス200cの作製方法を図10のフローチャートを参照して説明する。
図14から図16では接着剤150又はベース220が着色されている例を示したが、圧電デバイス200ではリッド210が着色されていても良い。以下にリッド210が着色された圧電デバイス200cの作製方法を図10のフローチャートを参照して説明する。
ステップS201からステップS203では、圧電ウエハW230、第1ウエハW300c及び第2ウエハW400cが用意される。圧電デバイス200cでは、第1板がリッド210であり第2板がベース220であるとする。つまり、第1ウエハW300cには複数のリッド210が形成され、第2ウエハW400cには複数のベース220が形成される。またステップS203では、第2ウエハW400cに形成されるベース220に実装端子224が形成されていない。
ステップS204では圧電ウエハW230と第1ウエハW300cとが接着剤150を介して互いに接合され、ステップS205では接着剤150の接合状態が検査される。
図17(a)は、接着剤150により互いに接合された圧電ウエハW230と着色された第1ウエハW300cとの断面図である。図17(a)では、圧電ウエハW230の+Y’軸側の面に接着剤150を介して第1ウエハW300cが接合されている。第1ウエハW300cが着色されているため、接着剤150の接合状態の検査は−Y’軸側から観察することにより行われる。この検査は、−Y’軸側から観察することにより、図6と同様に接着剤150と圧電ウエハW230との接合面及び接着剤150と第1ウエハW300cとの接合面の状態を容易に観察することができる。これらの観察は、目視又は撮像素子160により行うことができる。
ステップS206では圧電ウエハW230及び第2ウエハW400cが接着剤150を介して互いに接合され、ステップS207では接着剤150の接合状態が検査される。
図17(b)は、圧電ウエハW230及び着色された第2ウエハW400cが接着剤150を介して接合された接合ウエハW500cの断面図である。図17(b)では、圧電ウエハW230の−Y’軸側の面に第2ウエハW400cが接着剤150を介して接合されている。その結果、第1ウエハW300c、第2ウエハW400c及び圧電ウエハW230の3枚のウエハが重ね合わされて接合ウエハW500cが形成され、接合ウエハW500cに複数の圧電デバイス200cが形成される。第2ウエハW400cにはキャスタレーション226(図8参照)となる貫通孔226aが形成されている。また、第2ウエハW400cには−Y’軸側の面に実装端子224が形成されていないため、接合ウエハW500cの−Y’軸側の面から圧電ウエハW230と第1ウエハW300c及び第2ウエハW400cとの間に形成される接着剤150の接合状態を観察することができる。この観察は目視又は撮像素子160を使用して行うことができる。
ステップS208で実装端子224が形成されているかどうか判断される。図17(b)では実装端子224が形成されていないため、ステップS211に進む。
ステップS211では、接合ウエハW500cに実装端子224が形成される。ステップS211では実装端子224を形成すると共に、第2ウエハW400cに形成される貫通孔226aにも電極が形成されることにより、実装端子224と引出電極232とが電気的に接続される。ステップS211で実装端子224が形成された後は、ステップS209に進む。
ステップS211では、接合ウエハW500cに実装端子224が形成される。ステップS211では実装端子224を形成すると共に、第2ウエハW400cに形成される貫通孔226aにも電極が形成されることにより、実装端子224と引出電極232とが電気的に接続される。ステップS211で実装端子224が形成された後は、ステップS209に進む。
ステップS209では、圧電ウエハW230、第1ウエハW300c及び第2ウエハW400cが接合された接合ウエハW500cが切断される。切断は、スクライブライン115に沿ってダイシングすることにより行われ、個々の圧電デバイス200cが形成される。さらに、ステップS210では、圧電デバイス200cの接着剤150の接合状態が検査される。
図17(c)は、圧電デバイス200cの断面図である。図17(c)では、図8のC−C断面を含む断面図が示されている。図17(c)では、圧電デバイス200cの−Y’軸側の面より観察することによりリッド210と接着剤150との接合面及びベース220と接着剤150と接合面の接合状態を検査することができる。圧電デバイス200cでは実装端子224が接着剤150とリッド210及びベース220との接合面の観察を妨げないように、接着剤150と実装端子224とがY’軸方向に重なる面積が小さくなるように形成されることが望ましい。
この圧電デバイス200cの製造方法は、接着剤150が着色された圧電デバイス200aでも行うことができる。この場合、図10のステップS205(図14(a)参照)及びステップS207(図15(a)参照)における接着剤150の接合状態の検査では、実装端子224が形成されていないため、ウエハの+Y’軸側及び−Y’軸側の面の両面からの観察が容易になり好ましい。
(第3実施形態)
圧電デバイスは、接着剤150を使用せずに形成されていても良い。以下に接着剤150が使用されていない圧電デバイス300について説明する。また、以下の説明では第1実施形態と同じ部分には同じ符号を付してその説明を省略する。
圧電デバイスは、接着剤150を使用せずに形成されていても良い。以下に接着剤150が使用されていない圧電デバイス300について説明する。また、以下の説明では第1実施形態と同じ部分には同じ符号を付してその説明を省略する。
<圧電デバイス300の構成>
図18は、圧電デバイス300の分解斜視図である。圧電デバイス300は主に、圧電振動片130と、第1板310と、第2板320とにより構成されている。圧電デバイス300では、第1板310がリッドであり第2板320がベースである。第1板310及び第2板320にガラス等の電気を通さない絶縁材が用いられている。
図18は、圧電デバイス300の分解斜視図である。圧電デバイス300は主に、圧電振動片130と、第1板310と、第2板320とにより構成されている。圧電デバイス300では、第1板310がリッドであり第2板320がベースである。第1板310及び第2板320にガラス等の電気を通さない絶縁材が用いられている。
圧電デバイス300は、第2板320の+Y’軸側の面上に圧電振動片130が載置され、さらに圧電振動片130を密封するように第1板310が第2板320の+Y’軸側に接合されて圧電デバイス300が形成されている。
第2板320は平板状に形成されている。第2板320の+Y’軸側の面には圧電振動片130の引出電極132と電気的に接続される一対の接続電極325が形成されている。また、一対の実装端子324(図19参照)が第2板320の−Y’軸側の面に形成されており、一対の接続電極325と一対の実装端子324とは第2板320を貫通する貫通電極325a(図19参照)を介して互いに電気的に接続されている。さらに、第2板320の+Y’軸側の面には、圧電デバイス300が衝撃を受けた際に圧電振動片130の破損を防止するための枕328が形成されている。
第1板310は、−Y’軸側の面に凹部311が形成されている。また、凹部311の周囲には接合面312が形成されている。第1板310は、接合面312において第2板320と接合される。
図19は、図18のE−E断面図である。第1板310と第2板320とは、接着剤150が用いられずに、直接接合されている。また、第1板310と第2板320とが接合されることにより圧電デバイス300の内部には密閉されたキャビティ341が形成され、キャビティ341には圧電振動片130が載置される。圧電振動片130の引出電極132は導電性接着剤151を介して接続電極325と電気的に接続される。また、接続電極325は第2板320を貫通する貫通電極325aを通り、実装端子324と電気的に接続されている。つまり、圧電振動片130の励振電極131と実装端子324とは電気的に接続されており、2つの実装端子324の間に電圧を印加することにより圧電振動片130を振動させることができる。
圧電デバイス300は、第1板310及び第2板320がガラスを基材として形成され、第1板310又は第2板320のどちらか一方が着色され、他方は透明である。圧電デバイス300は、第1板310又は第2板320のいずれか1つが着色されていることにより、第1板310と第2板320との接合状態の観察が容易になる。着色される色は、第1実施形態と同様に、黒色又は茶色等の濃い色であることが望ましい。
<圧電デバイス300の製造方法>
図20は、圧電デバイス300の製造方法が示されたフローチャートである。以下、図20のフローチャートに沿って圧電デバイス300の製造方法について説明する。
図20は、圧電デバイス300の製造方法が示されたフローチャートである。以下、図20のフローチャートに沿って圧電デバイス300の製造方法について説明する。
ステップS301では、複数の圧電振動片130が用意される。ステップS301で用意される圧電振動片130は、図18に示されるように励振電極131及び引出電極132が形成されている。
ステップS302では、第1ウエハW310が用意される。第1ウエハW310はガラスにより形成され、複数の第1板310が形成される。第1ウエハW310に形成される各第1板310の凹部311は、例えば凹部311が形成される位置にサンドブラスト又は機械加工等を行うことにより形成することができる。
ステップS303では、第2ウエハW320が用意される。第2ウエハW320はガラスにより形成され、複数の第2板320が形成される。各第2板320には、貫通電極325aを形成するための貫通孔が、ドライエッチング、又はサンドブラスト、ドリル、レーザー等を使用した機械加工等により形成される。貫通孔が形成された後に、貫通孔の側面、接続電極325、及び実装端子324が形成される位置にスパッタによりチタン(Ti)及び銅(Cu)の2層構造からなる下地金属膜が形成される。貫通孔にはさらに電解銅メッキにより導電部材(例えば銅(Cu))が充填される。また耐蝕性を向上させるために、さらに銅(Cu)の表面にニッケル(Ni)及び金(Au)、もしくはニッケル(Ni)及び錫(Sn)の2層膜を積層することにより、表面層を形成するための表面処理メッキを行う。また、各第2板320の+Y’軸側の面には、スクリーン印刷を複数回行うことにより、圧電振動片130に対する衝撃を吸収し、圧電振動片130の破損を防止するための枕328が形成される。
以上のようなステップS301からステップS303は、順番に関係なく行うことができる。また、第1ウエハW310又は第2ウエハW320のいずれか一方は着色され、他方は透明である。
ステップS304では、圧電振動片130が第2ウエハW320に載置され、第1ウエハW310と第2ウエハW320とが互いに接合される。圧電振動片130は、導電性接着剤151を介して第1ウエハW310に形成される各第1板の接続電極325にそれぞれ電気的に接続される。その後、第1ウエハW310と第2ウエハW320とが直接接合される。
図21(a)は、第1ウエハW310と第2ウエハW320との部分断面図である。図21(a)は、図18のE−E断面を含む断面図であり、第2ウエハW320が着色され、第1ウエハW310が透明である場合を示している。第1ウエハW310と第2ウエハW320とは、第1ウエハW310及び第2ウエハW320の接合領域の表面活性化により直接接合される。十分に清浄なガラス等のイオン結合性の材料の表面にある原子には、原子の持つ電荷により水酸基(−OH)が結合しており、この水酸基の周りに数分子程度の水分子層が形成される。この十分に平坦にしたイオン結合性の表面同士を接触させると、表面に結合している水酸基および水分子が互いに水素結合して接着力を及ぼし合い、その結果、表面同士が接着剤などを用いずに接合する。このような表面同士を接着剤などを用いずに接合する表面活性化による直接接合により、第1ウエハW310と第2ウエハW320とは互いに接合される。
ステップS305では、第1ウエハW310と第2ウエハW320との接合状態が検査される。ステップS305では、例えば図21(a)に示されるように、第1ウエハW310の+Y’軸側から撮像素子160により第1ウエハW310と第2ウエハW320との接合面を赤外線を当てて観察することにより、第1ウエハW310と第2ウエハW320との接合状態を検査する。第1ウエハW310と第2ウエハW320とが接合されていない場合は、図6(b)に示されるように、接合されている領域と接合されていない領域152とにおける反射光の違いを観察することにより、接合されていない領域152を検出することができる。また、第1ウエハW310と第2ウエハW320との間に異物170が挟まっている場合は、図6(d)に示されるように異物170の周囲で観測される干渉縞153等を観測することにより検査を行うことができる。
ステップS306では、第1ウエハW310及び第2ウエハW320が切断される。ステップS306では、スクライブライン115(図21(a)参照)に沿ってダイシングを行うことにより第1ウエハW310及び第2ウエハW320が切断され、個々に分割された圧電デバイス300が形成される。
ステップS307では、圧電デバイス300の接合状態が検査される。ステップS307では、図7(b)に示される圧電デバイス100と同様に、+Y’軸側から圧電デバイス300の第1板310と第2板320との接合領域を観察することにより、圧電デバイス300の接合状態の検査を行う。ステップS307では、例えばステップS306で欠け及び割れ等の欠陥が生じた場合に、これを見つけることができる。
図21(b)は、第1ウエハW310が着色された場合の第1ウエハW310と第2ウエハW320との部分断面図である。圧電デバイス300では、第1板310が着色され、第2板320が透明でもよい。この場合、図20のステップS305では、第2ウエハW320の−Y’軸側から第1ウエハW310と第2ウエハW320との接合状態が検査される。実装端子324は、この検査のときに第1ウエハW310と第2ウエハW320との接合領域をなるべく遮らないように形成されることが望ましい。
以上、本発明の最適な実施形態について詳細に説明したが、当業者に明らかなように、本発明はその技術的範囲内において実施形態に様々な変更・変形を加えて実施することができる。
例えば、圧電デバイス100及び圧電デバイス300では、引出電極が−X軸側に引き出された片持ちの圧電振動片が用いられたが、+X軸側及び−X軸側にそれぞれ引出電極が引き出された両持ちの圧電振動片が用いられても良い。
また、圧電振動片はATカットの水晶振動片である場合を示したが、同じように厚みすべりモードで振動するBTカットなどであっても同様に適用できる。また、音叉型水晶振動片についても適用できる。さらに圧電振動片は水晶材料のみならず、タンタル酸リチウムやニオブ酸リチウムあるいは圧電セラミックを含む圧電材料に基本的に適用できる。
100、200、300 … 圧電デバイス
110、310 … 第1板
111、121、211、221、311 … 凹部
112、122、212、222、312 … 接合面
115 … スクライブライン
120、320 … 第2板
124、224、324 … 実装端子
125、325 … 接続電極
125a、325a … 貫通電極
130、230 … 圧電振動片
131、231 … 励振電極
132、232 … 引出電極
141、241、341 … キャビティ
150 … 接着剤
151 … 導電性接着剤
152 … 接着不良領域
153 … 干渉縞
154 … 欠け
160 … 撮像素子
170 … 異物
210 … リッド
220 … ベース
225 … 電極パッド
226 … キャスタレーション
233 … 圧電振動部
234 … 枠部
236 … 連結部
226a、237 … 貫通孔
328 … 枕
W110、W300、W300c、W310 … 第1ウエハ
W120、W400、W400c、W320 … 第2ウエハ
W130、W500、W500c … 接合ウエハ
110、310 … 第1板
111、121、211、221、311 … 凹部
112、122、212、222、312 … 接合面
115 … スクライブライン
120、320 … 第2板
124、224、324 … 実装端子
125、325 … 接続電極
125a、325a … 貫通電極
130、230 … 圧電振動片
131、231 … 励振電極
132、232 … 引出電極
141、241、341 … キャビティ
150 … 接着剤
151 … 導電性接着剤
152 … 接着不良領域
153 … 干渉縞
154 … 欠け
160 … 撮像素子
170 … 異物
210 … リッド
220 … ベース
225 … 電極パッド
226 … キャスタレーション
233 … 圧電振動部
234 … 枠部
236 … 連結部
226a、237 … 貫通孔
328 … 枕
W110、W300、W300c、W310 … 第1ウエハ
W120、W400、W400c、W320 … 第2ウエハ
W130、W500、W500c … 接合ウエハ
Claims (12)
- 電圧の印加により振動する圧電振動片と、
前記圧電振動片を密封し水晶又はガラスからなる第1板及び第2板と、
前記第1板と前記第2板とを接合する接着剤と、を備え、
前記接着剤が着色されている圧電デバイス。 - 電圧の印加により振動する圧電振動部と前記圧電振動部を囲む枠体とを有する圧電振動片と、
前記圧電振動片の前記枠体の両主面に接合され、前記圧電振動部を密封しガラスからなる第1板及び第2板と、
前記第1板と前記枠体と前記第2板とを接合する接着剤と、を備え、
前記接着剤が着色されている圧電デバイス。 - 電圧の印加により振動する圧電振動部と前記圧電振動部を囲む枠体とを有する圧電振動片と、
前記圧電振動片の前記枠体の両主面に接合され、前記圧電振動部を密封し水晶からなる第1板及び第2板と、
前記第1板と前記枠体と前記第2板とを接合する接着剤と、を備え、
前記接着剤が着色されている圧電デバイス。 - 前記接着剤は、350℃〜410℃で溶融する低融点ガラスからなる請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の圧電デバイス。
- 前記着色される色は、入射する可視光の各波長をそれぞれ5割以上吸収する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の圧電デバイス。
- 電圧の印加により振動する複数の圧電振動片を用意する工程と、
複数の第1板を有しガラスからなる第1ウエハと複数の第2板を有しガラスからなる第2ウエハとを用意する工程と、
前記圧電振動片が前記第1板と前記第2板とに収納されるように、前記第1ウエハと前記第2ウエハとを接着剤で接合する接合工程と、
前記接合工程後、前記接着剤の接合状態を検査する第1検査工程と、を備え、
前記接着剤が着色されている圧電デバイスの製造方法。 - 電圧の印加により振動する複数の圧電振動片を用意する工程と、
複数の第1板を有し水晶からなる第1ウエハと複数の第2板を有し水晶からなる第2ウエハとを用意する工程と、
前記圧電振動片が前記第1板と前記第2板とに収納されるように、前記第1ウエハと前記第2ウエハとを着色された接着剤で接合する接合工程と、
前記接合工程後、前記接着剤の接合状態を検査する第1検査工程と、を備える圧電デバイスの製造方法。 - 前記第1検査工程後に、圧電デバイスを単位として前記接合された第1ウエハ及び第2ウエハをダイシングにより切断する切断工程と、
前記切断工程後、個々の前記圧電デバイスに対して前記接着剤の接合状態を検査する第2検査工程と、を備える請求項6又は請求項7に記載の圧電デバイスの製造方法。 - 電圧の印加により振動する圧電振動部と前記圧電振動部を囲む枠体とを有する複数の圧電振動片を含む圧電ウエハを用意する工程と、
複数の第1板を有しガラスからなる第1ウエハと複数の第2板を有しガラスからなる第2ウエハとを用意する工程と、
前記第1ウエハと前記圧電ウエハとを接着剤で接合する第1接合工程と、
前記第1接合工程後、前記接着剤の接合状態を検査する第1検査工程と、
前記圧電ウエハと前記第2ウエハとを前記接着剤で接合する第2接合工程と、
前記第2接合工程後、前記接着剤の接合状態を検査する第3検査工程と、を備え、
前記接着剤が着色されている圧電デバイスの製造方法。 - 電圧の印加により振動する圧電振動部と前記圧電振動部を囲む枠体とを有する複数の圧電振動片を含む圧電ウエハを用意する工程と、
複数の第1板を有し水晶からなる第1ウエハと複数の第2板を有し水晶からなる第2ウエハとを用意する工程と、
前記第1ウエハと前記圧電ウエハとを着色された接着剤で接合する第1接合工程と、
前記第1接合工程後、前記接着剤の接合状態を検査する第1検査工程と、
前記圧電ウエハと前記第2ウエハとを前記接着剤で接合する第2接合工程と、
前記第2接合工程後、前記接着剤の接合状態を検査する第3検査工程と、を備え、
前記接着剤が着色されている圧電デバイスの製造方法。 - 前記第3検査工程後に、圧電デバイスを単位として前記接合された第1ウエハと前記圧電ウエハと前記第2ウエハとをダイシングにより切断する切断工程と、
前記切断工程後、個々の前記圧電デバイスに対して前記接着剤の接合状態を検査する第2検査工程と、を備える請求項9又は請求項10に記載の圧電デバイスの製造方法。 - 前記着色される色は、入射する可視光の各波長をそれぞれ5割以上吸収する請求項6から請求項11のいずれか一項に記載の圧電デバイスの製造方法。
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