JP5714375B2 - 圧電デバイス及び圧電デバイスの製造方法 - Google Patents

圧電デバイス及び圧電デバイスの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ベースへのバンプによる圧電振動片の接合時の破損が防がれた圧電デバイス及び圧電デバイスの製造方法に関する。
圧電振動片に励振電極及び電極パッドが形成され、電極パッドが金属バンプを介してベースの接続電極に接続されることにより形成される圧電デバイスが知られている。このような圧電デバイスでは、圧電振動片の電極パッドとベースの接続電極とが超音波等を使用した熱圧着等により接合される。
例えば特許文献1には、圧電振動片とベースの接続電極とが金属バンプを介して超音波熱圧着又は超音波溶着により接合される圧電振動子が開示されている。このような金属バンプによる接合は、接合材となる金属バンプの接合量の調節が容易であるため、接合材の供給過多、供給過少、液だれ等が無く安定した接合を行うことができるため好ましい。また金属バンプによる圧電振動片の接合は、金属バンプからのガスの発生がなく、圧電デバイスの特性劣化が少ないため好ましい。
特開平11−266135号公報
しかし金属バンプによる圧電振動片の接合では、接合時の振動及び熱のため、圧電振動片が破損する場合がある。
本発明は、バンプによる圧電振動片の接合において、圧電振動片の破損が防がれた圧電デバイス及び圧電デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
第1観点の圧電デバイスは、一対の接続電極が形成されたベースと、一対の励振電極が形成された励振領域と、一対の励振電極にそれぞれ電気的に接続される一対の電極パッドが形成された一対の接続領域とを有する圧電材からなる圧電振動片と、一対の接続電極と一対の電極パッドとを電気的に接続するとともに圧電振動片をベースに固定する一対のバンプと、を備え、電極パッドが圧電材の表面に形成される第1層と、第1層の表面に形成され第1層よりもビッカース硬さが低い緩衝層と、緩衝層の表面に形成される第2層とにより形成されている。
第2観点の圧電デバイスは、第1観点において、第1層がクロム(Cr)により形成され、緩衝層がニッケル(Ni)、ニッケル−タングステン合金(Ni−W)又は銀(Ag)により形成され、第2層が金(Au)により形成される。
第3観点の圧電デバイスは、第1観点又は第2観点において、励振領域のベース側の面と接続領域のベース側の面とが互いに高さが異なり、接続領域のベース側の面が励振領域のベース側の面よりもベース側に突き出て形成されている。
第4観点の圧電デバイスは、第1観点から第3観点において、ベースが平面状に形成される。
第5観点の圧電デバイスは、第1観点から第4観点において、一対の接続領域がそれぞれ励振領域から所定の方向に互いに平行に突き出ている。
第6観点の圧電デバイスの製造方法は、接続電極が形成された複数のベースを含むベースウエハを用意する工程と、励振領域及び接続領域を有する複数の圧電振動片を含む圧電ウエハを用意する工程と、圧電振動片の励振領域及び接続領域に第1層を形成する工程と、接続領域の第1層の表面に第1層よりもビッカース硬さが低い緩衝層を形成する工程と、緩衝層及び圧電振動片の励振領域の表面に第2層を形成する工程と、接続電極と接続領域に形成された第1層、緩衝層及び第2層により形成される電極パッドとをバンプを用いたダイボンディングにより接合する接合工程と、を含む。
第7観点の圧電デバイスの製造方法は、第6観点において、第1層がクロム(Cr)により形成され、緩衝層がニッケル(Ni)、ニッケル−タングステン合金(Ni−W)又は銀(Ag)により形成され、第2層が金(Au)により形成される。
本発明の圧電デバイスによれば、圧電振動片とベースとのバンプによる接合において、圧電振動片の破損を防ぐことができる。
圧電デバイス100の分解斜視図である。 (a)は、図1のA−A断面図である。 (b)は、領域161の拡大断面図である。 (c)は、接続領域135b及び電極パッド132の拡大断面図である。 圧電デバイス100の製造方法を示すフローチャートである。 (a)は、ステップS101における圧電ウエハW130の断面図である。 (b)は、ステップS102における圧電ウエハW130の断面図である。 (c)は、ステップS103における圧電ウエハW130の断面図である。 (d)は、ステップS104における圧電ウエハW130の断面図である。 圧電ウエハW130の概略平面図である。 ベースウエハW120の概略平面図である。 リッドウエハW110の概略平面図である。 (a)は、ステップS401におけるベースウエハW120の概略断面図である。 (b)は、ステップS402における圧電振動片130及びベースウエハW120の概略断面図である。 (c)は、ステップS403における圧電振動片130及びベースウエハW120の概略平面図である。 (a)は、圧電デバイス200の概略斜視図である。 (b)は、図9(a)のD−D断面図である。 ベースウエハW220の平面図である。 (a)は、圧電振動片330の概略斜視図である。 (b)は、圧電振動片330の平面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明の範囲は以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
(第1実施形態)
<圧電デバイス100の構成>
図1は、圧電デバイス100の分解斜視図である。圧電デバイス100は、圧電振動片130と、リッド110と、ベース120とにより形成されている。圧電振動片130には例えばATカットの水晶振動片が用いられる。ATカットの水晶振動片は、主面(YZ面)が結晶軸(XYZ)のY軸に対して、X軸を中心としてZ軸からY軸方向に35度15分傾斜されている。以下の説明では、ATカットの水晶振動片の軸方向を基準とし、傾斜された新たな軸をY’軸及びZ’軸として用いる。すなわち、圧電デバイス100においては圧電デバイス100の長辺方向をX軸方向、圧電デバイス100の高さ方向をY’軸方向、X及びY’軸方向に垂直な方向をZ’軸方向として説明する。
圧電デバイス100は、ベース120の+Y’軸側の面上に圧電振動片130が載置される。さらに圧電振動片130を密封するようにリッド110がベース120の+Y’軸側に接合されて圧電デバイス100が形成される。
圧電振動片130には、+Y’軸側及び−Y’軸側の主面に励振電極131が形成されている。また、−Y’軸側の面の−X軸側の辺の+Z’軸側及び−Z’軸側にはそれぞれ電極パッド132が形成されている。圧電振動片130では、+Y’軸側に形成されている励振電極131と+Z’軸側に形成されている電極パッド132とが引出電極133を介して電気的に接合され、−Y’軸側に形成されている励振電極131と−Z’軸側に形成されている電極パッド132とが引出電極133を介して電気的に接合されている。
リッド110には、−Y’軸側の面に凹部111が形成されている。また、凹部111の周囲には接合面112が形成されている。リッド110は、接合面112においてベース120と接合される。
ベース120には、+Y’軸側の面に凹部121が形成されている。また、凹部121の周囲には接合面122が形成されている。凹部121には、圧電振動片130の電極パッド132に電気的に接続される一対の接続電極123が形成されている。また、一対の実装端子124がベース120の−Y’軸側の面の+X軸側及び−X軸側に形成されている。一対の接続電極123と一対の実装端子124とはベース120を貫通する貫通電極125(図2(a)参照)を介して互いに電気的に接続されている。
図2(a)は、図1のA−A断面図である。リッド110の接合面112とベース120の接合面122とが封止材142を介して互いに接合されている。また、リッド110とベース120とが接合されることにより圧電デバイス100の内部には密閉されたキャビティ151が形成され、キャビティ151には圧電振動片130が載置されている。圧電振動片130を形成する圧電材137はその表面に励振領域135a及び接続領域135bを有しており、励振領域135aには励振電極131が形成され、接続領域135bには電極パッド132が形成される。また、励振電極131と電極パッド132とは引出電極133を介して電気的に接続されている。さらに、圧電振動片130の電極パッド132はバンプ141を介して接続電極123と電気的に接続されている。また、接続電極123はベース120を貫通する貫通電極125を通り、実装端子124と電気的に接続されている。つまり、圧電振動片130の励振電極131と実装端子124とは電気的に接続されており、一対の実装端子124の間に電圧を印加することにより圧電振動片130を振動させることができる。封止材142には、例えば低融点ガラス等が用いられる。
図2(b)は、励振領域135a及び励振電極131の拡大断面図である。図2(b)は、図2(a)の点線で囲まれた領域161の拡大図である。励振領域135aに形成される励振電極131は、2層の金属膜により形成されている。まず、圧電材137の表面に第1層171が形成され、第1層171の表面に第2層172が形成される。第1層171は例えばクロム(Cr)膜により形成され、第2層172は例えば金(Au)膜により形成されている。
図2(c)は、接続領域135b及び電極パッド132の拡大断面図である。図2(c)は、図2(a)の点線で囲まれた領域162の拡大図である。接続領域135bに形成される電極パッド132は、3層の金属膜により形成されている。まず、圧電材137の表面に第1層171が形成され、第1層171の表面に緩衝層173が形成され、緩衝層173の表面に第2層172が形成されている。第1層171は例えばクロム(Cr)膜により形成され、緩衝層173は例えばニッケル(Ni)膜、ニッケルータングステン合金(Ni−W)膜又は銀(Ag)膜により形成され、第2層172は例えば金(Au)膜により形成されている。これらの金属膜の硬さは金属の硬さを表わす指標の一つであるビッカース硬さ(単位:Hv)を用いると、クロムめっき(Cr)は800〜900Hv、ニッケルめっき(Ni)は500Hv前後、銀(Ag)は100Hv以下、金(Au)は100Hv前後、ニッケル−タングステンめっき(Ni−W)は700Hv前後であり、緩衝層173は第1層171よりもビッカース硬さが低い。
<圧電デバイス100の製造方法>
図3は、圧電デバイス100の製造方法を示すフローチャートである。以下、図3に示されるフローチャートを参照して圧電デバイス100の製造方法について説明する。
ステップS101では、圧電ウエハW130が用意される。
図4(a)は、ステップS101における圧電ウエハW130の断面図である。図4(a)には、図1の圧電振動片130のA−A断面、及び後述される図5のB−B断面に相当する断面の断面図が示されている。以下の図4(b)から図4(d)に於いても同様の断面に相当する断面図が示されている。圧電ウエハW130は圧電材137を基材とし、平面状に形成されている。また、圧電ウエハW130には、引出電極133を形成するための貫通孔191(図5参照)が形成されている。
ステップS102では、第1層171が形成される。
図4(b)は、ステップS102における圧電ウエハW130の断面図である。圧電ウエハW130の励振領域135a及び接続領域135bに第1層171が形成される。また、引出電極133(図1参照)が形成される領域135cにも第1層171が形成される。第1層171は例えばクロム(Cr)により形成され、真空蒸着又はスパッタリング等を行うことにより形成される。
ステップS103では、緩衝層173が形成される。
図4(c)は、ステップS103における圧電ウエハW130の断面図である。圧電材137の接続領域135bに形成されている第1層171の表面に、緩衝層173が形成される。緩衝層173は例えばニッケル(Ni)、ニッケル−タングステン合金(Ni−W)又は銀(Ag)により形成され、真空蒸着又はスパッタリング等を行うことにより形成される。
ステップS104では、第2層172が形成される。
図4(d)は、ステップS104における圧電ウエハW130の断面図である。圧電材137の励振領域135aと引出電極133が形成される領域135cとの第1層171、及び接続領域135bの緩衝層173の表面に第2層172が形成される。第2層172は例えば金(Au)により形成され、真空蒸着又はスパッタリング等を行うことにより形成される。
ステップS105では、圧電ウエハW130が切断される。
図5は、圧電ウエハW130の概略平面図である。図5に示された圧電ウエハW130には複数の圧電振動片130が形成されており、それぞれの圧電振動片130には励振電極131、電極パッド132及び引出電極133が形成されている。また、圧電ウエハW130には圧電ウエハW130を貫通する貫通孔191が形成されている。引出電極133が貫通孔191にも形成されることにより+Y’軸側の励振電極131と−Y’軸側の面の+Z’軸側に形成される電極パッド132とが電気的に接続される。図5には、二点鎖線でスクライブライン192が示されている。ステップS105では、このスクライブライン192に沿って圧電ウエハW130が切断されることにより圧電振動片130が個々に分割される。
ステップS201では、ベースウエハW120が用意される。
図6は、ベースウエハW120の概略平面図である。ベースウエハW120には複数のベース120が形成されており、各ベース120の+Y’軸側には凹部121及び接合面122が形成されている。また、各凹部121には接続電極123が形成されており接続電極123は貫通電極125を通して−Y’軸側の面に形成される実装端子124(図2(a)参照)に電気的に接続される。ベースウエハW120は、例えば水晶材又はガラス等により形成される。ベースウエハW120に形成される接続電極123は、圧電ウエハW130の励振電極131と同様に、例えばクロム(Cr)による第1層(不図示)と金(Au)による第2層(不図示)とにより形成される。また、後述されるバンプ形成時にベースウエハW120の破損が懸念される場合は、接続電極123が圧電ウエハW130の電極パッド132と同様に、例えばクロム(Cr)による第1層(不図示)と、ニッケル(Ni)等による緩衝層(不図示)と、金(Au)による第2層(不図示)とにより形成されても良い。図6には、二点鎖線でスクライブライン192が示されている。
ステップS301では、リッドウエハW110が用意される。
図7は、リッドウエハW110の概略平面図である。リッドウエハW110には複数のリッド110が形成されており、各リッド110の−Y’軸側の面には凹部111及び接合面112が形成されている。図7には、二点鎖線でスクライブライン192が示されている。
ステップS401では、ベースウエハW120の接続電極123にバンプが形成される。
図8(a)は、ステップS401におけるベースウエハW120の概略断面図である。図8(a)のベースウエハW120は、図6のC−C断面図が示されている。以下の図8(b)及び図8(c)に於いても同様の断面に相当する断面図が示される。ベースウエハW120の接続電極123にはバンプ141が超音波を用いて接合される。バンプ141の材料としては、例えば金(Au)又は半田等が用いられる。
ステップS402では、圧電振動片130が位置合わせされる。
図8(b)は、ステップS402における圧電振動片130及びベースウエハW120の概略断面図である。圧電振動片130は、ボンディングツール181に保持されて圧電振動片130の電極パッド132がバンプ141の+Y’軸側に配置されるように位置合わせされる。
ステップS403では、圧電振動片130がバンプ141に接合される
図8(c)は、ステップS403における圧電振動片130及びベースウエハW120の概略平面図である。圧電振動片130はボンディングツール181に保持された状態で電極パッド132がバンプ141に接触されており、ボンディングツール181を介して電極パッド132とバンプ141との接合部に超音波を送ることにより接合される。電極パッド132はボンディングツール181により−Y’軸方向に押されており(矢印182)、X−Z’平面内で振動(矢印183)することによりバンプ141との間に摩擦熱を発生させ、バンプ141と電極パッド132との間の固相拡散により接合される。
ステップS401からステップS403はダイボンディングによる電極パッド132の接合工程である。ステップS401ではベースウエハW120にバンプ141が接合されたが、圧電振動片130の電極パッド132にバンプ141が接合されても良い。この場合は、ステップS403でベースウエハW120の接続電極123にバンプ141が接合される。
ステップS501では、ベースウエハW120とリッドウエハW110とが接合される。ステップS501では、まずベースウエハW120の接合面122に封止材142(図2(a)参照)が塗布される。その後、リッドウエハW110の接合面112とベースウエハW120の接合面122とが重ね合わされて接合される。
ステップS502では、ベースウエハW120とリッドウエハW110とが切断される。図6及び図7に示されたスクライブライン192に沿ってベースウエハW120とリッドウエハW110とが切断されることにより、圧電デバイス100が個々に切断される。
圧電デバイス100では、圧電振動片130の電極パッド132に緩衝層173(図2(c)参照)が形成されることによりステップS403における圧電振動片130のバンプ141への超音波による接合時に圧電振動片130が破損することがない。これは、電極パッド132に第1層171よりもピッカース硬さが低い緩衝層173において、超音波による圧電振動片130への衝撃が和らげられているためであると考えられる。また、電極パッド132のみを緩衝層173を含んだ3層構造とすることで、緩衝層173を含まない場合の圧電振動片の振動設計をそのまま用いることができる。
圧電デバイス100の圧電振動片130では、電極パッド132のみを緩衝層173を含んだ3層構造に形成するとして説明したが、励振電極131及び引出電極133も緩衝層173を含んだ3層構造に形成しても良い。このとき、圧電振動片に形成される電極全てを同時に成膜できるため工程が簡略化でき、原価低減になるため好ましい。
(第2実施形態)
圧電振動片の接続領域と励振領域とは同一平面上に形成されなくても良い。また、ベースが平面状に形成されてもよい。以下に、圧電振動片230の接続領域が励振領域よりも−Y’軸側に形成され、ベース220が平面状に形成されている圧電デバイス200について説明する。
<圧電デバイス200の構成>
図9(a)は、圧電デバイス200の概略斜視図である。圧電デバイス200は、リッド210、ベース220及び圧電振動片230により構成されている。リッド210の−Y’軸側の面には凹部211が形成されており、凹部211の周りにはベース220と接合される接合面212が形成されている。ベース220は平面状に形成されており、−Y’軸側の面には一対の実装端子224が形成され、+Y’軸側の面には一対の接続電極223が形成されている。一対の接続電極223と一対の実装端子224とは互いに電気的に接続されている。圧電振動片230の+Y’軸側及び−Y’軸側の主面には一対の励振電極231が形成され、−Y’軸側の面の−X軸側の辺に接する領域の+Z’軸側及び−Z’軸側には一対の電極パッド232が形成されている。また圧電振動片230の−Y’軸側の面の−X軸側の辺に接する領域は−Y’軸側に形成されている励振電極231よりも−Y’軸方向に突き出て形成されている。電極パッド232はこの突き出た領域に形成されており、電極パッド232は−Y’軸側の面に形成されている励振電極231よりも−Y’軸側に形成されている。また、一対の励振電極231と一対の電極パッド232とは引出電極233を介して電気的に接続されている。
図9(b)は、図9(a)のD−D断面図である。リッド210はベース220に封止材142を介して接合されている。リッド210がベース220に接合されることにより圧電デバイス200内にはキャビティ251が形成され、キャビティ251には圧電振動片230が載置される。圧電振動片230は、電極パッド232と接続電極223とがバンプ141を介して接合されることによりベース220に接合される。圧電振動片230は圧電材237を基材として形成されており、圧電材237は励振電極231が形成される励振領域235aと電極パッド232が形成される接続領域235bとを有している。また、接続領域235bは−Y’軸側の励振領域235aよりも−Y’軸側に突き出て形成されている。
<圧電デバイス200の製造方法>
圧電デバイス200の製造方法は、図3に示されたフローチャートと同様の手順で製造される。以下、図3のフローチャートに沿って、圧電デバイス200の製造方法について説明する。
ステップS101では、圧電ウエハW230が用意される。圧電ウエハW230(不図示)は圧電材により形成されており、圧電ウエハW230には表面に電極が形成されていない複数の圧電振動片230が形成され、各圧電振動片230はそれぞれ接続領域235b及び励振領域235aを有している。接続領域235bを含む各圧電振動片の−X軸側の辺に接する領域は、−Y’軸側の励振領域235aよりも−Y’軸側に突き出て形成されている(図9(b)参照)。
ステップS102では、第1層が形成される。以下のステップS102からステップS105は第1実施例と同様であるので説明を簡略的に行う。第1層(不図示)は圧電材237の表面の励振領域235a、接続領域235b及び引出電極233が形成される領域に形成される。ステップS103では、緩衝層が形成される。緩衝層(不図示)は、接続領域235bに形成される第1層の表面に形成される。ステップS104では、第2層が形成される。第2層(不図示)は第1層及び緩衝層の表面に形成される。ステップS105では、圧電ウエハW230が切断される。ステップS105では、スクライブラインに沿って圧電ウエハW230が切断されることにより圧電振動片230が形成される。
ステップS201では、ベースウエハW220が用意される。
図10は、ベースウエハW220の平面図である。ベースウエハW220には複数のベース220が形成されている。また、ベースウエハW220は平面状に形成されており、凹部が形成されていない。また、ベースウエハW220には貫通孔191が形成されており、貫通孔191を通して接続電極223と実装端子224とが電気的に接合される。図10には、スクライブライン192が二点鎖線で示されている。第2実施形態におけるステップS201では凹部を形成する必要が無いため、凹部を有するベースウエハよりも用意が容易である。
ステップS301ではリッドウエハW210が用意される。リッドウエハW210(不図示)には、複数のリッド210が形成されている。また、ステップS401からステップS403のダイボンディングによる接合工程、ステップS501のベースウエハW220とリッドウエハW210との接合、及びステップS502のベースウエハW220とリッドウエハW210との切断の工程は第1実施例と同様であるので説明を省略する。
圧電デバイス200では、図9(b)に示されるように、圧電振動片230の接続領域235bを含む圧電振動片230の厚さが励振領域231を含む圧電振動片230の厚さよりも厚く形成されていることにより接続領域235bの圧電材237の強度が強くなっている。また、接続領域235bには緩衝層が形成されているため、圧電振動片230のバンプ141への超音波による接合時に圧電振動片230が破損しない。また、ベース220は平面状であり凹部を形成する必要がないため、ステップS201のベースウエハW220が用意される工程を簡略化することができている。
(第3実施形態)
圧電振動片の一対の接続領域は、励振領域から所定の方向に互いに平行に突き出ていても良い。以下に、一対の接続領域が励振電極から所定の方向に互いに平行に突き出ている圧電振動片330を説明する。
<圧電振動片330の構成>
図11(a)は、圧電振動片330の概略斜視図である。圧電振動片330は圧電材337を基材として形成されており、圧電材337は+Y’軸側及び−Y’軸側の主面に励振領域335aを有し、圧電材337の−Y’軸側の面の−X軸側の辺に接する領域の+Z’軸側及び−Z’軸側に接続領域335bを有している。圧電材337の励振領域335aには励振電極331が形成され、接続領域335bには電極パッド332が形成されている。励振電極331と電極パッド332とは互いに引出電極333を介して電気的に接続されている。また、圧電材337の接続領域335bは圧電材337の励振領域335aよりも−Y’軸方向に突き出て形成されている。そのため、接続領域335bの圧電材337は励振領域335aの圧電材337よりもY’軸方向に厚さが厚く形成されている。
図11(b)は、圧電振動片330の平面図である。圧電振動片330に形成される一対の接続領域332は、それぞれ励振領域335aから−X軸方向に互いに平行に突き出ている。また、一対の接続領域332の間には、圧電材337が形成されていない切欠部336が存在している。
圧電振動片330は、第1実施形態に示された圧電振動片130又は第2実施形態に示された圧電振動片230と同様に、ベースに載置され、リッドにより密封されることで圧電デバイスが形成される。このような圧電デバイスは、圧電振動片330に切欠部336が存在することにより、電極パッド332にかかる応力が励振領域335aに伝わりにくくなっており好ましい。
以上、本発明の最適な実施例について詳細に説明したが、当業者に明らかなように、本発明はその技術的範囲内において実施例に様々な変更・変形を加えて実施することができる。
例えば圧電振動片は、励振領域が励振領域の周辺領域よりも厚く形成されるメサ型の圧電振動片でも良い。さらに、ベースに用いられる材料には、セラミックス等を用いても良い。
また、上記の実施形態では圧電振動片がATカットの水晶振動片である場合を示したが、同じように厚みすべりモードで振動するBTカット、又は音叉型水晶振動片などであっても同様に適用できる。さらに圧電振動片は水晶材料のみならず、タンタル酸リチウムやニオブ酸リチウムあるいは圧電セラミックを含む圧電材料に基本的に適用できる。
100、200 … 圧電デバイス
110、210 … リッド
111、121、211 … 凹部
112、122、212 … 接合面
120、220 … ベース
123、223 … 接続電極
124、224 … 実装端子
125 … 貫通電極
130、230、330 … 圧電振動片
131、231、331 … 励振電極
132、232、332 … 電極パッド
133、233、333 … 引出電極
135a、235a、335a … 励振領域
135b、235b、335b … 接続領域
135c … 引出電極が形成される領域
137、237、337 … 圧電材
141 … バンプ
142 … 封止材
151、251 … キャビティ
171 … 第1層
172 … 第2層
173 … 緩衝層
181 … ボンディングツール
191 … 貫通孔
192 … スクライブライン
336 … 切欠部
W110 … リッドウエハ
W120、W220 … ベースウエハ
W130 … 圧電ウエハ

Claims (7)

  1. 一対の接続電極が形成されたベースと、
    一対の励振電極が形成された励振領域と、前記一対の励振電極にそれぞれ電気的に接続される一対の電極パッドが形成された一対の接続領域とを有する圧電材からなる圧電振動片と、
    前記一対の接続電極と前記一対の電極パッドとを電気的に接続するとともに前記圧電振動片を前記ベースに固定する一対のバンプと、を備え、
    前記励振電極は、前記圧電材の表面に形成される金属膜である第1層と、前記第1層とは異なる金属膜である第2層と、の2層により形成され、
    前記電極パッドは、前記圧電材の表面に形成される前記第1層と、前記第1層の表面に形成され前記第1層よりもビッカース硬さが低い緩衝層と、前記緩衝層の表面に形成される前記第2層と、の3層により形成されている圧電デバイス。
  2. 前記第1層はクロム(Cr)により形成され、前記緩衝層はニッケル(Ni)、ニッケルータングステン合金(Ni−W)又は銀(Ag)により形成され、前記第2層は金(Au)により形成される請求項1に記載の圧電デバイス。
  3. 前記圧電振動片は、前記励振領域を含む励振部と、前記接続領域を含み前記励振部よりも厚く形成される接続部と、の2つの部分により構成され、
    前記励振部は一対の長辺及び一対の短辺を有する矩形形状の主面を有し、
    前記接続部は、一方の前記短辺のみに隣接し、他方の前記短辺及び前記一対の長辺には隣接せずに形成され、
    前記励振領域の前記ベース側の面と前記接続領域の前記ベース側の面とは互いに高さが異なり、
    前記接続領域の前記ベース側の面は前記励振領域の前記ベース側の面よりも前記ベース側に突き出て形成されている請求項1又は請求項2に記載の圧電デバイス。
  4. 前記接続部は、前記一方の短辺の一方の端に接して前記電極パッドの一方が形成される第1接続部と、前記一方の短辺の他方の端に接して前記電極パッドの他方が形成される第2接続部と、により形成され、
    前記第1接続部と前記第2接続部とが互いに離れて形成されている請求項3に記載の圧電デバイス。
  5. 前記ベースは平面状に形成される請求項1から請求項のいずれか1項に記載の圧電デバイス。
  6. 接続電極が形成された複数のベースを含むベースウエハを用意する工程と、
    励振領域及び接続領域を有する複数の圧電振動片を含む圧電ウエハを用意する工程と、
    前記圧電振動片の前記励振領域及び前記接続領域に第1層を形成する工程と、
    前記接続領域の前記第1層の表面のみに前記第1層よりもビッカース硬さが低い緩衝層を形成する工程と、
    前記緩衝層及び前記圧電振動片の前記励振領域の表面に第2層を形成する工程と、
    前記接続電極と前記接続領域に形成された前記第1層、緩衝層及び第2層により形成される電極パッドとをバンプを用いたダイボンディングにより接合する接合工程と、
    を含む圧電デバイスの製造方法。
  7. 前記第1層はクロム(Cr)により形成され、前記緩衝層はニッケル(Ni)、ニッケル−タングステン合金(Ni−W)又は銀(Ag)により形成され、前記第2層は金(Au)により形成される請求項6に記載の圧電デバイスの製造方法。
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