JP6696378B2 - 圧電振動デバイス - Google Patents

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本発明は、圧電振動デバイスに関する。
近年、各種電子機器の動作周波数の高周波化や、パッケージの小型化(特に低背化)が進んでいる。そのため、高周波化やパッケージの小型化にともなって、圧電振動デバイス(例えば水晶振動子、水晶発振器等)も高周波化やパッケージの小型化への対応が求められている。
この種の圧電振動デバイスでは、その筐体が略直方体のパッケージで構成されている。このパッケージは、例えばガラスや水晶からなる第1封止部材および第2封止部材と、例えば水晶からなり両主面に励振電極が形成された圧電振動板とから構成され、第1封止部材と第2封止部材とが圧電振動板を介して積層して接合される。そして、パッケージの内部(内部空間)に配された圧電振動板の振動部(励振電極)が気密封止されている(例えば、特許文献1)。以下、このような圧電振動デバイスの積層形態をサンドイッチ構造という。
また、圧電振動デバイスの実装方法には、ワイヤボンディングやはんだ実装等があるが、はんだ実装に適した外部電極端子として、スパッタ膜上にめっきを施したものなどがある。特に、無電解めっきは、引き回し電極が必要でなく、小型化されたデバイスへの適用に好適である。
特開2010−252051号公報
サンドイッチ構造の圧電振動デバイスでは、接合される第1封止部材と圧電振動板との間、および圧電振動板と第2封止部材との間には、金属による環状の接合パターンが形成され、この接合パターンの内周部分が気密封止される。
また、サンドイッチ構造の圧電振動デバイスに、無電解めっきによって外部電極端子を形成しようとする場合、第1封止部材、第2封止部材および圧電振動板の3枚のウエハが接合された後に、これをめっき液に浸漬させてめっきすることが適当である。
しかしながら、ウエハが接合された後のデバイスをめっき液に浸漬させると、接合されたウエハの隙間にもめっき液が入り込む。この時、上記接合パターンの外周側に配線の一部となる導電部が存在していると、該導電部の周囲に入り込んだめっき液から金属が析出して接続不良の原因となり得る。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、めっき金属の析出による接続不良を回避できるサンドイッチ構造の圧電振動デバイスを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、基板の一主面に第1励振電極が形成され、前記基板の他主面に前記第1励振電極と対になる第2励振電極が形成された圧電振動板と、前記圧電振動板の前記第1励振電極を覆う第1封止部材と、前記圧電振動板の前記第2励振電極を覆う第2封止部材と、が設けられ、前記第1封止部材と前記圧電振動板とが接合され、前記第2封止部材と前記圧電振動板とが接合されて、前記第1励振電極と前記第2励振電極とを含む前記圧電振動板の振動部を気密封止した内部空間が形成された圧電振動デバイスにおいて、前記第1封止部材および前記第2封止部材の少なくとも一方に、前記圧電振動板との接合面と反対側の面にめっき膜が形成されており、前記第1封止部材と前記圧電振動板との間、および前記圧電振動板と前記第2封止部材との間には、平面視で前記振動部を囲うように環状に形成され、前記圧電振動板の振動部を気密封止する第1環状部と、前記第1環状部の外周側で、前記第1環状部と所定の間隔を隔てて設けられる導電パターンと、前記導電パターンのさらに外周側で前記導電パターンを囲うように環状に形成され、前記導電パターンと所定の間隔を隔てて設けられる第2環状部と、が形成されていることを特徴としている。
サンドイッチ構造の圧電振動デバイスでは、はんだ実装のためのめっき膜を形成するためにデバイスをめっき液に浸漬させると、第1封止部材と圧電振動板との間、および圧電振動板と第2封止部材との間にめっき液が入り込む。そして、第1環状部の外周側に導電パターンが存在すると、この導電パターンの周囲で金属が析出し、接続不良を生じさせる恐れがある。上記の構成によれば、導電パターンのさらに外周側に第2環状部が設けられ、この第2環状部によって導電パターンの周囲へのめっき液の入り込みが防止できるため、その結果、金属析出による接続不良も防止できる。
また、上記圧電振動デバイスでは、前記導電パターンは、前記第1封止部材に形成された貫通孔と前記圧電振動板に形成された貫通孔とを電気的に結合するもの、あるいは、前記圧電振動板に形成された貫通孔と前記第2封止部材に形成された貫通孔とを電気的に結合する構成とすることができる。
上記の構成によれば、例えば、第1封止部材上にICチップを搭載した場合に、第1封止部材におけるICチップの実装端子と第2封止部材における外部電極端子とを貫通孔によって接続することができる。また、ICチップの実装端子と外部電極端子との接続にキャスタレーションではなく貫通孔を使用することで、めっきによりキャスタレーションの膜厚が増加してデバイスの縦横寸法が増加することを回避できる。
また、上記圧電振動デバイスでは、前記第1環状部と前記第2環状部とは、一部が重畳して形成されている構成とすることができる。
上記の構成によれば、第1環状部と第2環状部との重畳を許容することで、第2環状部の形成による圧電振動デバイスのサイズの増大を最小限とすることができ、圧電振動デバイスの小型化に寄与する。
また、本発明の他の圧電振動デバイスは、基板の一主面に第1励振電極が形成され、前記基板の他主面に前記第1励振電極と対になる第2励振電極が形成された圧電振動板と、前記圧電振動板の前記第1励振電極を覆う第1封止部材と、前記圧電振動板の前記第2励振電極を覆う第2封止部材と、が設けられ、前記第1封止部材と前記圧電振動板とが接合され、前記第2封止部材と前記圧電振動板とが接合されて、前記第1励振電極と前記第2励振電極とを含む前記圧電振動板の振動部を気密封止した内部空間が形成された圧電振動デバイスにおいて、前記第1封止部材と前記圧電振動板との間、および前記圧電振動板と前記第2封止部材との間には、平面視で前記振動部を囲うように環状に形成され、前記圧電振動板の振動部を気密封止する第1環状部と、前記第1環状部の外周側で、前記第1環状部と所定の間隔を隔てて設けられる導電パターンと、前記導電パターンのさらに外周側で前記導電パターンを囲うように環状に形成され、前記導電パターンと所定の間隔を隔てて設けられる第2環状部と、が形成されていることを特徴とする。
本発明の圧電振動デバイスは、サンドイッチ構造のデバイスにめっき膜を形成する際に、第1環状部の外周側の導電パターンの周囲へのめっき液の入り込みを第2環状部によって防止し、導電パターンの周囲の金属析出による接続不良を防止することができるといった効果を奏する。
本実施の形態に係る水晶振動子の各構成を模式的に示した概略構成図である。 本実施の形態に係る水晶発振器の各構成を模式的に示した概略構成図である。 水晶振動子の第1封止部材の概略平面図である。 水晶振動子の第1封止部材の概略裏面図である。 水晶振動子の水晶振動板の概略平面図である。 水晶振動子の水晶振動板の概略裏面図である。 水晶振動子の第2封止部材の概略平面図である。 水晶振動子の第2封止部材の概略裏面図である。 水晶振動子の第1封止部材の変形例を示す概略裏面図である。 水晶振動子の水晶振動板の変形例を示す概略平面図である。 水晶振動子の水晶振動板の変形例を示す概略裏面図である。 水晶振動子の第2封止部材の変形例を示す概略平面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は水晶振動子101の構成を模式的に示した概略構成図であり、図2は水晶発振器102の構成を模式的に示した概略構成図である。また、図2に示す水晶発振器102は、図1に示す水晶振動子101の上面にICチップ5を搭載したものである。電子部品素子としてのICチップ5は、水晶振動子101とともに発振回路を構成する1チップ集積回路素子である。本発明の圧電振動デバイスは、水晶振動子および水晶発振器の両方を含む概念である。まずは、本実施の形態に係る水晶振動子101の構成について説明する。
−水晶振動子−
本実施の形態に係る水晶振動子101では、図1に示すように、水晶振動板(圧電振動板)2、第1封止部材3、および第2封止部材4が設けられている。水晶振動子101では、水晶振動板2と第1封止部材3とが接合され、水晶振動板2と第2封止部材4とが接合されてサンドイッチ構造のパッケージ12が構成される。第1封止部材3は、水晶振動板2の一主面211に形成された第1励振電極221(図5参照)を覆うように水晶振動板2に接合される。第2封止部材4は、水晶振動板2の他主面212に形成された第2励振電極222(図6参照)を覆うように水晶振動板2に接合される。
水晶振動子101においては、水晶振動板2の両主面(一主面211,他主面212)に第1封止部材3および第2封止部材4が接合されることで、パッケージ12の内部空間13が形成され、内部空間13に第1励振電極221および第2励振電極222を含む振動部22(図5,6参照)が気密封止されている。本実施の形態に係る水晶振動子101は、例えば、1.0×0.8mmのパッケージサイズであり、小型化と低背化とを図ったものである。
次に、上記した水晶振動子101の各構成について図1,3〜8を用いて説明する。ここでは、水晶振動板2、第1封止部材3および第2封止部材4のそれぞれについて、部材単体の構成を説明する。
水晶振動板2は、水晶からなる圧電基板であって、図5,6に示すように、その両主面211,212が平坦平滑面(鏡面加工)として形成されている。本実施の形態では、水晶振動板2として、厚みすべり振動を行うATカット水晶板が用いられている。図5,6に示す水晶振動板2では、水晶振動板2の両主面211,212が、XZ’平面とされている。このXZ’平面において、水晶振動板2の短手方向(短辺方向)がX軸方向とされ、水晶振動板2の長手方向(長辺方向)がZ’軸方向とされている。なお、ATカットは、人工水晶の3つの結晶軸である電気軸(X軸)、機械軸(Y軸)、および光学軸(Z軸)のうち、Z軸に対してX軸周りに35°15′だけ傾いた角度で切り出す加工手法である。ATカット水晶板では、X軸は水晶の結晶軸に一致する。Y’軸およびZ’軸は、水晶の結晶軸のY軸およびZ軸からそれぞれ35°15′傾いた軸に一致する。Y’軸方向およびZ’軸方向は、ATカット水晶板を切り出すときの切り出し方向に相当する。
水晶振動板2の両主面211,212には、一対の励振電極(第1励振電極221,第2励振電極222)が形成されている。水晶振動板2は、略矩形に形成された振動部22と、この振動部22の外周を取り囲む外枠部23と、振動部22と外枠部23とを連結する連結部24とを有しており、振動部22と連結部24と外枠部23とが一体的に設けられた構成となっている。本実施の形態では、連結部24は、振動部22と外枠部23との間の1箇所のみに設けられており、連結部24が設けられていない箇所は空間(隙間)22bになっている。また、図示していないが、振動部22および連結部24は、外枠部23よりも薄く形成されている。このような外枠部23と連結部24との厚みの違いにより、外枠部23と連結部24の圧電振動の固有振動数が異なる。これにより、連結部24の圧電振動に外枠部23が共鳴しにくくなる。
連結部24は、振動部22の+X方向かつ−Z’方向に位置する1つの角部22aのみから、−Z’方向に向けて外枠部23まで延びている(突出している)。このように、振動部22の外周端部のうち、圧電振動の変位が比較的小さい角部22aに連結部24が設けられているので、連結部24を角部22a以外の部分(辺の中央部)に設けた場合に比べて、連結部24を介して圧電振動が外枠部23に漏れることを抑制することができ、より効率的に振動部22を圧電振動させることができる。
第1励振電極221は振動部22の一主面側に設けられ、第2励振電極222は振動部22の他主面側に設けられている。第1励振電極221,第2励振電極222には、引出電極(第1引出電極223,第2引出電極224)が接続されている。第1引出電極223は、第1励振電極221から引き出され、連結部24を経由して、外枠部23に形成された接続用接合パターン131に繋がっている。第2引出電極224は、第2励振電極222から引き出され、連結部24を経由して、外枠部23に形成された接続用接合パターン115cに繋がっている。第1励振電極221および第1引出電極223は、一主面211上に物理的気相成長させて形成された下地PVD膜と、この下地PVD膜上に物理的気相成長させて積層形成された電極PVD膜とからなる。第2励振電極222および第2引出電極224は、他主面212上に物理的気相成長させて形成された下地PVD膜と、この下地PVD膜上に物理的気相成長させて積層形成された電極PVD膜とからなる。
水晶振動板2の両主面211,212には、水晶振動板2を第1封止部材3および第2封止部材4に接合するための振動側封止部25がそれぞれ設けられている。振動側封止部25は、水晶振動板2の一主面211に形成された振動側第1接合パターン251および振動側第3接合パターン253と、他主面212に形成された振動側第2接合パターン252および振動側第4接合パターン254とからなる。振動側第1接合パターン251および振動側第2接合パターン252は、外枠部23に設けられており、平面視で環状に形成されている。振動側第3接合パターン253および振動側第4接合パターン254は、外枠部23において振動側第1接合パターン251および振動側第2接合パターン252のさらに外周側に設けられており、平面視で環状に形成されている。第1励振電極221および第2励振電極222は、振動側第1接合パターン251および振動側第2接合パターン252とは電気的に接続されていない。
振動側第1接合パターン251および振動側第3接合パターン253は、一主面211上に物理的気相成長させて形成された下地PVD膜と、この下地PVD膜上に物理的気相成長させて積層形成された電極PVD膜とからなる。振動側第2接合パターン252および振動側第4接合パターン254は、他主面212上に物理的気相成長させて形成された下地PVD膜と、この下地PVD膜上に物理的気相成長させて積層形成された電極PVD膜とからなる。
つまり、振動側第1接合パターン251〜振動側第4接合パターン254は、同一構成からなり、複数の層が両主面211,212上に積層して構成され、その最下層側からTi(チタン)層とAu(金)層とが蒸着形成されている。このように、振動側第1接合パターン251〜振動側第4接合パターン254では、下地PVD膜が単一の材料(Ti)からなり、電極PVD膜が単一の材料(Au)からなり、下地PVD膜よりも電極PVD膜の方が厚い。また、水晶振動板2の一主面211に形成された第1励振電極221と振動側第1接合パターン251と振動側第3接合パターン253とは同一厚みを有し、これらの表面が同一金属からなる。同様に、水晶振動板2の他主面212に形成された第2励振電極222と振動側第2接合パターン252と振動側第4接合パターン254とは同一厚みを有し、これらの表面が同一金属からなる。また、振動側第1接合パターン251〜振動側第4接合パターン254は、非Snパターンである。
ここで、第1励振電極221、第1引出電極223、振動側第1接合パターン251および振動側第3接合パターン253を同一の構成とすることで、同一のプロセスでこれらを一括して形成することができる。同様に、第2励振電極222、第2引出電極224、振動側第2接合パターン252および振動側第4接合パターン254を同一の構成とすることで、同一のプロセスでこれらを一括して形成することができる。詳細には、真空蒸着やスパッタリング、イオンプレーティング、MBE、レーザーアブレーションなどのPVD法(例えば、フォトリソグラフィ等の加工におけるパターニング用の膜形成法)により下地PVD膜や電極PVD膜を形成することで、一括して膜形成を行い、製造工数を減らしてコスト低減に寄与することができる。
また、水晶振動板2には、図5,6に示すように、一主面211と他主面212との間を貫通する5つの貫通孔(第1〜第5貫通孔111〜115)が形成されている。第1〜第4貫通孔111〜114は、水晶振動板2の外枠部23であって、水晶振動板2の4隅(角部)の領域に設けられている。第5貫通孔115は、水晶振動板2の外枠部23であって、水晶振動板2の振動部22のZ’軸方向の一方側(図5,6では、−Z’方向側)に設けられている。
第1貫通孔111は、第1封止部材3の第6貫通孔116および第2封止部材4の第12貫通孔122に繋がるものである。第2貫通孔112は、第1封止部材3の第7貫通孔117および第2封止部材4の第13貫通孔123に繋がるものである。第3貫通孔113は、第1封止部材3の第8貫通孔118および第2封止部材4の第14貫通孔124に繋がるものである。第4貫通孔114は、第1封止部材3の第9貫通孔119および第2封止部材4の第15貫通孔125に繋がるものである。第5貫通孔115は、第2励振電極222から引き出された第2引出電極224と、配線パターン33を介して第1封止部材3の第10貫通孔120とに繋がるものである。
第1〜第5貫通孔111〜115には、一主面211と他主面212とに形成された電極の導通を図るための貫通電極111a〜115aが、第1〜第5貫通孔111〜115それぞれの内壁面に沿って形成されている。そして、第1〜第5貫通孔111〜115それぞれの中央部分は、一主面211と他主面212との間を貫通した中空状態の貫通部分111b〜115bとなる。第1〜第5貫通孔111〜115それぞれの外周囲には、接続用接合パターン111c〜115cが形成されている。接続用接合パターン111c〜115cは、水晶振動板2の両主面211,212に設けられている。
接続用接合パターン111c〜115cは、振動側第1接合パターン251〜振動側第4接合パターン254と同様の構成であり、振動側第1接合パターン251〜振動側第4接合パターン254と同一のプロセスで形成することができる。具体的には、接続用接合パターン111c〜115cは、水晶振動板2の両主面211,212上に物理的気相成長させて形成された下地PVD膜と、当該下地PVD膜上に物理的気相成長させて積層形成された電極PVD膜とからなる。
水晶振動板2の一主面211および他主面212に形成された接続用接合パターン111c〜114cは、振動側第1接合パターン251および振動側第2接合パターン252の外周側において水晶振動板2の4隅(角部)の領域に設けられており、振動側第1接合パターン251および振動側第2接合パターン252とは所定の間隔を隔てて設けられている。また、振動側第3接合パターン253および振動側第4接合パターン254は、接続用接合パターン111c〜114cのさらに外周側に配置され、接続用接合パターン111c〜114cと所定の間隔を隔ててこれを囲うように形成されている。水晶振動板2の他主面212に形成された接続用接合パターン115cは、水晶振動板2の外枠部23において、X軸方向に沿って延びており、第2励振電極222から引き出された第2引出電極224と一体的に形成されている。
また、水晶振動板2の一主面211には、第1励振電極221から引き出された第1引出電極223と一体的に形成された接続用接合パターン131が設けられている。接続用接合パターン131は、水晶振動板2の外枠部23であって、水晶振動板2の振動部22の−Z’方向側に設けられている。また、水晶振動板2の一主面211には、接続用接合パターン131とは水晶振動板2の振動部22を挟んでZ’軸方向の反対側の位置に、接続用接合パターン132が設けられている。つまり、振動部22のZ’軸方向の両側に、接続用接合パターン131,132が設けられている。接続用接合パターン132は、水晶振動板2の外枠部23において、X軸方向に沿って延びている。
また、水晶振動板2の一主面211には、水晶振動板2の外枠部23であって、振動部22のX軸方向の両側に、接続用接合パターン133,134が設けられている。接続用接合パターン133,134は、水晶振動板2の長辺に沿った長辺近傍領域に設けられており、Z’軸方向に沿って延びている。接続用接合パターン133は、水晶振動板2の一主面211に形成された接続用接合パターン111cと接続用接合パターン113cとの間に設けられている。接続用接合パターン134は、接続用接合パターン112cと接続用接合パターン114cとの間に設けられている。
水晶振動板2の他主面212には、接続用接合パターン115cとは水晶振動板2の振動部22を挟んでZ’軸方向の反対側の位置に、接続用接合パターン135が設けられている。つまり、振動部22のZ’軸方向の両側に、接続用接合パターン115c,135が設けられている。また、水晶振動板2の他主面212には、水晶振動板2の外枠部23であって、振動部22のX軸方向の両側に、接続用接合パターン136,137が設けられている。接続用接合パターン136,137は、水晶振動板2の長辺に沿った長辺近傍領域に設けられており、Z’軸方向に沿って延びている。接続用接合パターン136は、水晶振動板2の他主面212に形成された接続用接合パターン111cと接続用接合パターン113cとの間に設けられている。接続用接合パターン137は、接続用接合パターン112cと接続用接合パターン114cとの間に設けられている。
水晶振動子101では、第1〜第4貫通孔111〜114および接続用接合パターン111c〜114c,133,134,136,137は、振動側第1接合パターン251および振動側第2接合パターン252よりも外周側、かつ、振動側第3接合パターン253および振動側第4接合パターン254よりも内周側に設けられる。第5貫通孔115および接続用接合パターン115c,131,132,135は、振動側第1接合パターン251および振動側第2接合パターン252よりも内周側に設けられる。接続用接合パターン111c〜115c,131〜137は、振動側第1接合パターン251〜振動側第4接合パターン254とは電気的に接続されていない。
第1封止部材3には、曲げ剛性(断面二次モーメント×ヤング率)が1000[N・mm2]以下の材料が用いられている。具体的には、第1封止部材3は、図3,4に示すように、1枚のガラスウエハから形成された直方体の基板であり、この第1封止部材3の他主面312(水晶振動板2に接合する面)は平坦平滑面(鏡面加工)として形成されている。
この第1封止部材3の他主面312には、水晶振動板2に接合するための封止側第1封止部32が設けられている。封止側第1封止部32には、水晶振動板2に接合するための封止側第1接合パターン321および封止側第3接合パターン322が形成されている。封止側第1接合パターン321は、平面視で環状に形成されている。封止側第3接合パターン322は、封止側第1接合パターン321のさらに外周側に配置され、平面視で環状に形成されている。
この封止側第1接合パターン321および封止側第3接合パターン322は、第1封止部材3上に物理的気相成長させて形成された下地PVD膜と、この下地PVD膜上に物理的気相成長させて積層形成された電極PVD膜とからなる。なお、本実施の形態では、下地PVD膜にはTiが用いられ、電極PVD膜にはAuが用いられている。また、封止側第1接合パターン321および封止側第3接合パターン322は、非Snパターンである。
第1封止部材3の一主面311(ICチップ5を搭載する面)には、図3,4に示すように、発振回路素子であるICチップ5を搭載する搭載パッドを含む6つの電極パターン37が形成されている。尚、図3では、ICチップ5の搭載領域を仮想的に破線で示している。6つの電極パターン37は、それぞれ個別に第6〜第11貫通孔116〜121に接続されている。
第1封止部材3には、一主面311と他主面312との間を貫通する6つの貫通孔(第6〜第11貫通孔116〜121)が形成されている。第6〜第9貫通孔116〜119は、第1封止部材3の4隅(角部)の領域に設けられている。第10,第11貫通孔120,121は、図4のA2方向の両側に設けられている。
第6貫通孔116は、水晶振動板2の第1貫通孔111に繋がるものである。第7貫通孔117は、水晶振動板2の第2貫通孔112に繋がるものである。第8貫通孔118は、水晶振動板2の第3貫通孔113に繋がるものである。第9貫通孔119は、水晶振動板2の第4貫通孔114に繋がるものである。第10貫通孔120は、配線パターン33を介して水晶振動板2の第5貫通孔115に繋がるものである。第11貫通孔121は、第1励振電極221から引き出された第1引出電極223に繋がるものである。
第6〜第11貫通孔116〜121には、一主面311と他主面312とに形成された電極の導通を図るための貫通電極116a〜121aが、第6〜第11貫通孔116〜121それぞれの内壁面に沿って形成されている。そして、第6〜第11貫通孔116〜121それぞれの中央部分は、一主面311と他主面312との間を貫通した中空状態の貫通部分116b〜121bとなる。第6〜第11貫通孔116〜121それぞれの外周囲には、接続用接合パターン116c〜121cが形成されている。接続用接合パターン116c〜121cは、第1封止部材3の他主面312に設けられている。
接続用接合パターン116c〜121cは、封止側第1接合パターン321および封止側第3接合パターン322と同様の構成であり、封止側第1接合パターン321および封止側第3接合パターン322と同一のプロセスで形成することができる。具体的には、接続用接合パターン116c〜121cは、第1封止部材3の他主面312上に物理的気相成長させて形成された下地PVD膜と、当該下地PVD膜上に物理的気相成長させて積層形成された電極PVD膜とからなる。
第1封止部材3の他主面312に形成された接続用接合パターン116c〜119cは、封止側第1接合パターン321の外周側において第1封止部材3の4隅(角部)の領域に設けられており、封止側第1接合パターン321とは所定の間隔を隔てて設けられている。また、封止側第3接合パターン322は、接続用接合パターン116c〜119cのさらに外周側に配置され、接続用接合パターン116c〜119cとは所定の間隔を隔ててこれを囲うように形成されている。第10貫通孔120の接続用接合パターン120cは、図4の矢印A1方向に沿って延びており、配線パターン33と一体的に形成されている。また、第1封止部材3の他主面312には、接続用接合パターン120cとは配線パターン33を挟んで、矢印A2方向の反対側の位置に、接続用接合パターン138が設けられている。つまり、配線パターン33の矢印A2方向の一端側に接続用接合パターン120cが接続され、他端側に接続用接合パターン138が接続されている。なお、図4のA1方向およびA2方向は、図5のX軸方向およびZ’軸方向にそれぞれ一致する。
また、第1封止部材3の他主面312には、第1封止部材3の長辺に沿った長辺近傍領域に接続用接合パターン139,140が設けられている。接続用接合パターン139,140は、図4の矢印A2方向に沿って延びている。接続用接合パターン139は、第1封止部材3の他主面312に形成された接続用接合パターン116cと接続用接合パターン118cとの間に設けられている。接続用接合パターン140は、接続用接合パターン117cと接続用接合パターン119cとの間に設けられている。
水晶振動子101では、第6〜第9貫通孔116〜119および接続用接合パターン116c〜119c,139,140は、封止側第1接合パターン321よりも外周側、かつ、封止側第3接合パターン322よりも内周側に設けられる。第10,第11貫通孔120,121および接続用接合パターン120c,121c,138は、封止側第1接合パターン321よりも内周側に設けられる。接続用接合パターン116c〜121c,138〜140は、封止側第1接合パターン321および封止側第3接合パターン322とは電気的に接続されていない。また、配線パターン33も、封止側第1接合パターン321および封止側第3接合パターン322とは電気的に接続されていない。
第2封止部材4には、曲げ剛性(断面二次モーメント×ヤング率)が1000[N・mm2]以下の材料が用いられている。具体的には、第2封止部材4は、図7,8に示すように、1枚のガラスウエハから形成された直方体の基板であり、この第2封止部材4の一主面411(水晶振動板2に接合する面)は平坦平滑面(鏡面加工)として形成されている。
この第2封止部材4の一主面411には、水晶振動板2に接合するための封止側第2封止部42が設けられている。封止側第2封止部42には、水晶振動板2に接合するための封止側第2接合パターン421および封止側第4接合パターン422が形成されている。封止側第2接合パターン421は、平面視で環状に形成されている。封止側第4接合パターン422は、封止側第2接合パターン421のさらに外周側に配置され、平面視で環状に形成されている。
この封止側第2接合パターン421および封止側第4接合パターン422は、第2封止部材4上に物理的気相成長させて形成された下地PVD膜と、この下地PVD膜上に物理的気相成長させて積層形成された電極PVD膜とからなる。なお、本実施の形態では、下地PVD膜にはTiが用いられ、電極PVD膜にはAuが用いられている。また、封止側第2接合パターン421および封止側第4接合パターン422は、非Snパターンである。
第2封止部材4の他主面412(水晶振動板2に面しない外方の主面)には、外部に電気的に接続する4つの外部電極端子(第1〜第4外部電極端子433〜436)が設けられている。第1〜第4外部電極端子433〜436は、第2封止部材4の4隅(角部)にそれぞれ位置する。これら外部電極端子(第1〜第4外部電極端子433〜436)は、他主面412上に物理的気相成長させて形成された下地PVD膜と、下地PVD膜上に物理的気相成長させて積層形成された電極PVD膜とからなる。
第2封止部材4には、図7,8に示すように、一主面411と他主面412との間を貫通する4つの貫通孔(第12〜第15貫通孔122〜125)が形成されている。第12〜第15貫通孔122〜125は、第2封止部材4の4隅(角部)の領域に設けられている。第12貫通孔122は、第1外部電極端子433および水晶振動板2の第1貫通孔111に繋がるものである。第13貫通孔123は、第2外部電極端子434および水晶振動板2の第2貫通孔112に繋がるものである。第14貫通孔124は、第3外部電極端子435および水晶振動板2の第3貫通孔113に繋がるものである。第15貫通孔125は、第4外部電極端子436および水晶振動板2の第4貫通孔114に繋がるものである。
第12〜第15貫通孔122〜125には、一主面411と他主面412とに形成された電極の導通を図るための貫通電極122a〜125aが、第12〜第15貫通孔122〜125それぞれの内壁面に沿って形成されている。そして、第12〜第15貫通孔122〜125それぞれの中央部分は、一主面411と他主面412との間を貫通した中空状態の貫通部分122b〜125bとなる。第12〜第15貫通孔122〜125それぞれの外周囲には、接続用接合パターン122c〜125cが形成されている。接続用接合パターン122c〜125cは、第2封止部材4の一主面411に設けられている。
接続用接合パターン122c〜125cは、封止側第2接合パターン421および封止側第4接合パターン422と同様の構成であり、封止側第2接合パターン421および封止側第4接合パターン422と同一のプロセスで形成することができる。具体的には、接続用接合パターン122c〜125cは、第2封止部材4の一主面411上に物理的気相成長させて形成された下地PVD膜と、当該下地PVD膜上に物理的気相成長させて積層形成された電極PVD膜とからなる。
第2封止部材4の一主面411に形成された接続用接合パターン122c〜125cは、封止側第2接合パターン421の外周側において第2封止部材4の4隅(角部)の領域に設けられており、封止側第2接合パターン421とは所定の間隔を隔てて設けられている。封止側第4接合パターン422は、接続用接合パターン122c〜125cのさらに外周側に配置され、接続用接合パターン122c〜125cとは所定の間隔を隔ててこれを囲うように形成されている。また、第2封止部材4の一主面411には、第2封止部材4の長辺に沿った長辺近傍領域に接続用接合パターン141,142が設けられている。接続用接合パターン141,142は、図7の矢印B2方向に沿って延びている。接続用接合パターン141は、第2封止部材4の一主面411に形成された接続用接合パターン122cと接続用接合パターン124cとの間に設けられている。接続用接合パターン142は、接続用接合パターン123cと接続用接合パターン125cとの間に設けられている。
また、第2封止部材4の一主面411には、図7の矢印B1方向に延びる接続用接合パターン143,144が設けられている。接続用接合パターン143,144は、図7の矢印B2方向の両端側の領域に設けられている。接続用接合パターン143は、第2封止部材4の一主面411に形成された接続用接合パターン122cと接続用接合パターン123cとの間に設けられている。接続用接合パターン144は、接続用接合パターン124cと接続用接合パターン125cとの間に設けられている。なお、図7のB1方向およびB2方向は、図5のX軸方向およびZ’軸方向にそれぞれ一致する。
水晶振動子101では、第12〜第15貫通孔122〜125および接続用接合パターン122c〜125c,141,142は、封止側第2接合パターン421よりも外周側、かつ、封止側第4接合パターン422よりも内周側に設けられる。接続用接合パターン143,144は、封止側第2接合パターン421よりも内周側に設けられる。接続用接合パターン122c〜125c,141〜144は、封止側第2接合パターン421および封止側第4接合パターン422とは電気的に接続されていない。
水晶振動子101では、水晶振動板2、第1封止部材3、および第2封止部材4が、以下のように接合されてサンドイッチ構造のパッケージ12が製造される。すなわち、水晶振動板2と第1封止部材3とが、振動側第1接合パターン251および封止側第1接合パターン321を重ね合わせ、振動側第3接合パターン253および封止側第3接合パターン322を重ね合わせた状態で拡散接合される。そして、水晶振動板2と第2封止部材4とが、振動側第2接合パターン252および封止側第2接合パターン421を重ね合わせ、振動側第4接合パターン254および封止側第4接合パターン422を重ね合わせた状態で拡散接合される。これにより、別途接着剤等の接合専用材を用いずに、パッケージ12の内部空間13、つまり、振動部22の収容空間が気密封止される。
そして、図1に示すように、水晶振動板2と第1封止部材3との間では、振動側第1接合パターン251および封止側第1接合パターン321自身が拡散接合後に生成される接合材15aとなり、振動側第3接合パターン253および封止側第3接合パターン322自身が拡散接合後に生成される接合材15cとなる。そして、水晶振動板2と第2封止部材4との間では、振動側第2接合パターン252および封止側第2接合パターン421自身が拡散接合後に生成される接合材15bとなり、振動側第4接合パターン254および封止側第4接合パターン422自身が拡散接合後に生成される接合材15dとなる。ここで、接合材15a,15bは、特許請求の範囲の記載の第1環状部として形成されたものである。また、接合材15c,15dは、特許請求の範囲の記載の第2環状部として形成されたものである。
接合材15a〜15dは、平面視で略一致する位置に設けられている。つまり、接合材15a〜15dの内周縁および外周縁が略一致する位置に設けられている。なお、各接合パターンの接合を加圧した状態で行うことによって、接合材15a〜15dの接合強度を向上させることが可能である。
この際、上述した接続用接合パターン同士も重ね合わせられた状態で拡散接合される。具体的には、水晶振動板2の4隅の接続用接合パターン111c〜114cおよび第1封止部材3の4隅の接続用接合パターン116c〜119cが拡散接合される。そして、接続用接合パターン111c〜114cおよび接続用接合パターン116c〜119c自身は、拡散接合後に生成される接合材16a〜16dとなる。また、水晶振動板2の長辺近傍領域の接続用接合パターン133,134および第1封止部材3の長辺近傍領域の接続用接合パターン139,140が拡散接合される。水晶振動板2の接続用接合パターン115cおよび第1封止部材3の接続用接合パターン138が拡散接合される。水晶振動板2の接続用接合パターン131および第1封止部材3の接続用接合パターン121cが拡散接合される。水晶振動板2の接続用接合パターン132および第1封止部材3の接続用接合パターン120cが拡散接合される。これらの接続用接合パターン自身が拡散接合後に生成される接合材は、貫通孔の貫通電極を導通させる役割、および接合箇所を気密封止する役割を果たす。
同様に、水晶振動板2の4隅の接続用接合パターン111c〜114cおよび第2封止部材4の4隅の接続用接合パターン122c〜125cが拡散接合される。そして、接続用接合パターン111c〜114cおよび接続用接合パターン122c〜125c自身は、拡散接合後に生成される接合材17a〜17dとなる。また、水晶振動板2の長辺近傍領域の接続用接合パターン136,137および第2封止部材4の長辺近傍領域の接続用接合パターン141,142が拡散接合される。水晶振動板2の接続用接合パターン115cおよび第2封止部材4の接続用接合パターン144が拡散接合される。水晶振動板2の接続用接合パターン135および第2封止部材4の接続用接合パターン143が拡散接合される。
本実施の形態に係る水晶振動子101は、電気回路基板への実装の際、はんだ実装を適用することを前提とするものであり、図1に示すように、第2封止部材4の他主面412に形成される第1〜第4外部電極端子433〜436上にめっき膜51が形成される。また、電気回路基板へのはんだ実装の観点からめっき膜の形成が必要となるのは、第1〜第4外部電極端子433〜436のみである。しかしながら、本実施の形態に係る水晶振動子101では、第1封止部材3の一主面311に形成される電極パターン37にもめっき膜52が形成されてもよい。
図2に示す水晶発振器102は、水晶振動子101上にICチップ5が搭載されるものである。この時、電極パターン37がICチップ5を実装するための実装端子および配線として利用され、ICチップ5は金属バンプ(例えばAuバンプ等)38を用いて電極パターン37に接合される。従来の水晶発振器では、水晶振動子上へのICチップの実装には、FCB(Flip chip Bonding)法が一般的に用いられる。水晶発振器102では、電極パターン37にめっき膜52が形成されているが、FCB法によって水晶振動子101上にICチップ5を実装するにあたって、めっき膜52の存在は特に問題とはならない。
めっき膜51,52の成膜は、水晶振動板2、第1封止部材3、および第2封止部材4の接合後に、無電解めっき法により行うことが好ましい。すなわち、水晶振動板2、第1封止部材3、および第2封止部材4の接合された水晶振動子101をめっき液に浸漬させてめっきを行う。この時、水晶振動子101全体をめっき液に浸漬させることで、第1〜第4外部電極端子433〜436および電極パターン37に対して同時にめっきを行うことができる。
このように水晶振動子101をめっき液に浸漬させると、接合された各部材(水晶振動板2、第1封止部材3、第2封止部材4)の隙間にもめっき液が入り込む。本実施の形態に係る水晶振動子101では、第2環状部である接合材15c,15dとが形成されていることにより、めっき金属の析出による接続不良を防止することができる。
水晶振動子101では、第1環状部である接合材15a,15bの外周側に、接合材16a〜16dおよび接合材17a〜17dが特許請求の範囲に記載の導電パターンとして形成されている。接合材16a〜16dおよび接合材17a〜17dは、第1封止部材3の一主面311における電極パターン37と、第2封止部材4の他主面412における第1〜第4外部電極端子433〜436とを電気的に接続する配線の一部として機能する。言い換えれば、接合材16a〜16dおよび接合材17a〜17dは、水晶振動板2に形成された貫通孔(第1〜第4貫通孔111〜114)と第1または第2封止部材3,4に形成された貫通孔(第6〜第9貫通孔116〜119,第12〜第15貫通孔122〜125)とを電気的に結合するものとなる。
この場合、水晶振動子101に接合材15c,15dが形成されていなければ、めっき液は各部材の隙間において接合材16a〜16d,17a〜17dの周囲にまで入り込む。接合材16a〜16d,17a〜17dの周囲にめっき液が入り込むと、このめっき液から金属が析出し、例えば、接合材16a〜16d,17a〜17dと接合材15a,15bとの短絡といった接続不良の原因となり得る。
これに対し、接合材15c,15dが形成されている場合には、これによって接合材16a〜16dや接合材17a〜17dの周囲にめっき液が入り込むことを防止できる。その結果、接合材16a〜16d,17a〜17dの周囲での金属析出による接続不良も防止できる。
尚、第1環状部である接合材15a,15bは、水晶振動板2の振動部22を気密封止するものであり高い封止性が要求されるのに対し、第2環状部である接合材15c,15dは、めっき液の侵入を防止できる程度の封止性があればよい。このため、接合材15c,15dの線幅は、接合材15a,15bの線幅に比べて細いものであってもよい。
圧電振動デバイスでは、電極の導通をするためにデバイスの側面にキャスタレーションを形成することが一般的に行われている。しかしながら、水晶振動子101では、キャスタレーションを形成せずに、貫通孔(第1〜第15貫通孔111〜125)を用いて電極の導通を図っている。これは、キャスタレーションが存在する構造では、無電解めっきによりキャスタレーションの膜厚が増加してデバイスの縦横寸法が増加するためである。水晶振動子101では、電極の導通に貫通孔を使用してキャスタレーションを省略することにより、デバイスの縦横寸法が増加することを回避できる。
また、図4,5に示される第1封止部材3の他主面312および水晶振動板2の一主面211では、接合材15aとなる封止側第1接合パターン321および振動側第1接合パターン251と、封止側第3接合パターン322および振動側第3接合パターン253とがそれぞれ分離して形成されている。同様に、図6,7に示される水晶振動板2の他主面212および第2封止部材4の一主面411では、接合材15bとなる振動側第2接合パターン252および封止側第2接合パターン421と、振動側第4接合パターン254および封止側第4接合パターン422とがそれぞれ分離して形成されている。したがって、水晶振動子101においても、第1環状部である接合材15a,15bと、第2環状部である接合材15c,15dとはそれぞれ分離して形成される。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものでなく、第1環状部である接合材15a,15bと、第2環状部である接合材15c,15dとは、一部が重畳するように形成されてもよい。図9,10に示される第1封止部材3の他主面312および水晶振動板2の一主面211では、接合材15aとなる封止側第1接合パターン321および振動側第1接合パターン251と、封止側第3接合パターン322および振動側第3接合パターン253との一部が重畳するように形成されている。同様に、図11,12に示される水晶振動板2の他主面212および第2封止部材4の一主面411では、接合材15bとなる振動側第2接合パターン252および封止側第2接合パターン421と、振動側第4接合パターン254および封止側第4接合パターン422との一部が重畳するように形成されている。この場合、水晶振動子101においても、第1環状部である接合材15a,15bと、第2環状部である接合材15c,15dとは、一部が重畳するように形成される。このように、第1環状部と第2環状部との重畳を許容することで、第2環状部の形成による水晶振動子101のサイズの増大を最小限とすることができ、水晶振動子101の小型化に寄与する。
尚、図9〜12の構成では、水晶振動子101の短辺に沿った短辺近傍領域で第1環状部と第2環状部との重畳が生じるが、本発明はこれに限定されるものではなく、長辺近傍領域で重畳を生じさせてもよく、あるいは短辺近傍領域および長辺近傍領域の両方で重畳を生じさせてもよい。
今回開示した実施形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。従って、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
101 水晶振動子(圧電振動デバイス)
102 水晶発振器(圧電振動デバイス)
2 水晶振動板(圧電振動板)
3 第1封止部材
4 第2封止部材
5 ICチップ
12 パッケージ
13 内部空間
15a,15b 接合材(第1環状部)
15c,15d 接合材(第2環状部)
16a〜16d,17a〜17d 接合材(導電パターン)
111〜125 第1〜第15貫通孔
22 振動部
23 外枠部
24 連結部
221 第1励振電極
222 第2励振電極
251 振動側第1接合パターン
252 振動側第2接合パターン
253 振動側第3接合パターン
254 振動側第4接合パターン
37 電極パターン
321 封止側第1接合パターン
322 封止側第3接合パターン
421 封止側第2接合パターン
422 封止側第4接合パターン
433〜436 第1〜第4外部電極端子
51,52 めっき膜

Claims (4)

  1. 基板の一主面に第1励振電極が形成され、前記基板の他主面に前記第1励振電極と対になる第2励振電極が形成された圧電振動板と、
    前記圧電振動板の前記第1励振電極を覆う第1封止部材と、
    前記圧電振動板の前記第2励振電極を覆う第2封止部材と、が設けられ、
    前記第1封止部材と前記圧電振動板とが接合され、前記第2封止部材と前記圧電振動板とが接合されて、前記第1励振電極と前記第2励振電極とを含む前記圧電振動板の振動部を気密封止した内部空間が形成された圧電振動デバイスにおいて、
    前記第1封止部材および前記第2封止部材の少なくとも一方に、前記圧電振動板との接合面と反対側の面にめっき膜が形成されており、
    前記第1封止部材と前記圧電振動板との間、および前記圧電振動板と前記第2封止部材との間には、
    平面視で前記振動部を囲うように環状に形成され、前記圧電振動板の振動部を気密封止する第1環状部と、
    前記第1環状部の外周側で、前記第1環状部と所定の間隔を隔てて設けられる導電パターンと、
    前記導電パターンのさらに外周側で前記導電パターンを囲うように環状に形成され、前記導電パターンと所定の間隔を隔てて設けられる第2環状部と、が形成されていることを特徴とする圧電振動デバイス。
  2. 請求項1に記載の圧電振動デバイスであって、
    前記導電パターンは、前記第1封止部材に形成された貫通孔と前記圧電振動板に形成された貫通孔とを電気的に結合するもの、あるいは、前記圧電振動板に形成された貫通孔と前記第2封止部材に形成された貫通孔とを電気的に結合するものであることを特徴とする圧電振動デバイス。
  3. 請求項1または2に記載の圧電振動デバイスであって、
    前記第1環状部と前記第2環状部とは、一部が重畳して形成されていることを特徴とする圧電振動デバイス。
  4. 基板の一主面に第1励振電極が形成され、前記基板の他主面に前記第1励振電極と対になる第2励振電極が形成された圧電振動板と、
    前記圧電振動板の前記第1励振電極を覆う第1封止部材と、
    前記圧電振動板の前記第2励振電極を覆う第2封止部材と、が設けられ、
    前記第1封止部材と前記圧電振動板とが接合され、前記第2封止部材と前記圧電振動板とが接合されて、前記第1励振電極と前記第2励振電極とを含む前記圧電振動板の振動部を気密封止した内部空間が形成された圧電振動デバイスにおいて、
    前記第1封止部材と前記圧電振動板との間、および前記圧電振動板と前記第2封止部材との間には、
    平面視で前記振動部を囲うように環状に形成され、前記圧電振動板の振動部を気密封止する第1環状部と、
    前記第1環状部の外周側で、前記第1環状部と所定の間隔を隔てて設けられる導電パターンと、
    前記導電パターンのさらに外周側で前記導電パターンを囲うように環状に形成され、前記導電パターンと所定の間隔を隔てて設けられる第2環状部と、が形成されていることを特徴とする圧電振動デバイス。
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