JP2016154135A - 高い安定性およびガス輸送特性を有するケージ化ナノ粒子電極触媒 - Google Patents

高い安定性およびガス輸送特性を有するケージ化ナノ粒子電極触媒 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の粒子が凝集することや、Pt表面へのイオノマーの直接的な接触により酸素輸送抵抗が増加することなどを改良した、高度に活性で安定な燃料電池触媒を作製するための改善された触媒設計を提供する。【解決手段】燃料電池用途のためのケージ化電極触媒粒子32を形成するための方法は、白金含有粒子38の表面上に多孔質SiO2シェル34を有する改変された粒子32を形成する工程と、改変された粒子を酸処理又は電気化学的酸化に供して、白金含有粒子38の一部を除去することにより、白金含有粒子38とそれらのSiO2シェル34との間にギャップ39を有するケージ化電極触媒粒子32を作り出す工程と、を含むケージ化電極触媒を形成する方法。【選択図】図2

Description

発明の詳細な説明
関連出願の相互参照
[1]本出願は、その開示がその全体が参照により本明細書に組み入れられる2015年1月15日付けで出願された米国仮出願第62/103832号の利益を主張する。
[2]少なくとも一実施態様において、本発明は、燃料電池の触媒層に関する。
[3]燃料電池は、多くの用途で電力源として使用される。特定には、燃料電池は、自動車における内燃機関の代用としての使用が提唱されている。一般的に使用される燃料電池の設計は、アノードとカソードとの間のイオン輸送をもたらす固体ポリマー電解質(「SPE」)膜またはプロトン交換膜(「PEM」)を使用している。
[4]プロトン交換膜型の燃料電池において、水素は、燃料としてアノードに供給され、酸素は、酸化剤としてカソードに供給される。酸素は、純粋な形態(O)を有するかまたは空気(OおよびNの混合物)のいずれかであり得る。PEM燃料電池は、典型的には、固体ポリマー膜の一方の面にアノード触媒を有し、対向する面にカソード触媒を有する膜電極接合体(「MEA」)を有する。典型的なPEM燃料電池のアノードおよびカソード層は、グラファイト織物(woven graphite)、グラファイト化シート(graphitized sheet)、またはカーボン紙などの多孔質伝導性材料で形成されており、それにより燃料供給電極に面する膜の表面全体に燃料を分散させることが可能になる。各電極は、アノードにおける水素の酸化とカソードにおける酸素の還元を促進するために、炭素粒子上に担持された微粉化した触媒粒子(例えば、白金粒子)を有する。プロトンは、アノードからイオン伝導性ポリマー膜を介してカソードに流れ、そこでプロトンは酸素と結合して水を形成し、その水はセルから放出される。MEAは、多孔質ガス拡散層(「GDL」)の対の間に挟まれ、それが順に非多孔質の導電性要素または流れ場プレートと称されるプレートの対の間に挟まれる。プレートは、アノードおよびカソードのための集電装置として機能し、アノードおよびカソード触媒それぞれの表面全体に燃料電池のガス状反応物を分配するために形成された適切なチャネルおよび開口部を含有する。効率的に電気を生産するためには、PEM燃料電池のポリマー電解質膜は、薄く、化学的に安定であり、プロトン伝達可能であり、非導電性であり、ガス不浸透性でなければならない。典型的な適用において、燃料電池は、高レベルの電力を供給するために、多数の個々の燃料電池をスタックとして配列させて提供される。
[5]従来の燃料電池の電極触媒(electrocatalyst)は、カーボンブラックなどの高表面積支持体上に分散された、Pt、Pt合金、またはPtコア−シェルナノ粒子を含む。高度に分散された金属ナノ粒子は、溶解させやすい。加えて金属ナノ粒子から炭素支持体への結合が弱いことにより、粒子の凝集が生じる。これらは、最適ではない安定性をもたらす。一方で、Pt表面へのイオノマーの直接的な接触は、酸素輸送抵抗が増加する原因となり、高電力下で電圧の損失を引き起こす可能性があることが示唆されている。
[6]したがって、高度に活性で安定な燃料電池触媒を作製するための改善された触媒設計が求められている。
[7]本発明は、少なくとも一実施態様において、燃料電池の触媒層に取り入れるのに好適なケージ化電極触媒粒子を提供することによって従来技術の1つまたはそれより多くの問題を解決する。各電極触媒粒子は、中心キャビティを規定する金属酸化物シェルを包含し、キャビティ内に白金族金属含有粒子が配置されている。特徴的なことに、金属酸化物シェルは、100nm未満の平均直径を有する。
[8]別の実施態様において、上記のケージ化電極触媒粒子を形成するための方法が提供される。該本方法は、
a)白金族金属含有粒子を吸収溶液と反応させる工程であり、該吸収溶液は、式1を有する化合物および式2を有する化合物:
Figure 2016154135
[式中:
およびXは、それぞれ独立して、SHまたはNHであり;
は、それぞれ独立して、C1〜6アルキルであり;
Mは、Si、Al、Ti、Wおよび同種のものなどの、金属酸化物を形成する金属であり;
Yは、COH、CH、NH、ハロ、および同種のものなどの、式1を有する化合物と反応しない部分であり;
nは、Mに結合したOR基の数を表す整数であり;
、Rは、それぞれ独立して、C1〜6アルキレニルである]
を包含する、工程;
b)式1を有する化合物中の金属Mを加水分解させて、該白金族金属含有粒子の表面上に多孔性金属酸化物のシェルを有する改変された粒子を形成する工程;および
c)該改変された粒子を酸処理または電気化学的酸化に供して、白金族金属含有粒子の一部を除去することにより、白金族金属含有粒子と金属酸化物シェルとの間にギャップを有するケージ化電極触媒粒子を作り出す工程
を含む。
[9]上述したように、ケージ化電極触媒粒子は、燃料電池用途に好適である。加えて、これらの粒子は、貴金属触媒を使用するあらゆるデバイスにも取り入れることができる。このようなデバイスの例は、自動車触媒コンバーターである。触媒コンバーターの高い作動温度が、触媒粒子の粒子成長と性能の劣化を促進する。ケージ化ナノ粒子は、このような劣化を軽減することができる。
[10]図1は、炭素被覆バイポーラプレートの実施態様を包含する燃料電池システムの略図を示す。 [11]図2は、燃料電池の触媒層に取り入れることができるケージ化電極触媒粒子の図式的な断面である。 [12]図3Aは、高い安定性を有するケージ化電極触媒粒子の形成を示す図式的なフローチャートを示す。 [13]図3Bは、図3の続きである。
[14]以下、現時点で発明者らに公知の本発明の実施の最良の形態を構成する、本発明の現時点で好ましい組成物、実施態様および方法について詳細に述べる。図面は必ずしも正確な縮尺ではない。しかしながら、開示された実施態様は単に、様々な形態および代替の形態で具体化され得る本発明の例示であると理解されるべきである。それゆえに、本明細書で開示された具体的な詳細は、限定として解釈されるべきでないが、本発明のあらゆる形態の代表的な基礎として、および/または本発明を多様な形態で採用することを当業者に教示するための代表的な基礎として単に解釈されるべきである。
[15]実施例中を除き、または明確に別段の指示がない場合、材料の量または反応および/もしくは使用の条件を示すこの説明における全ての数量は、本発明の最も広い範囲を説明することにおいて、「約」という言葉で修飾されていると理解されるべきである。述べられた数値限定内の実施が一般的に好ましい。また、それとは別の明確な規定がない限り:パーセント、「部」、および比率の値は、重量に基づき;本発明と関連する所与の目的にとって好適なまたは好ましい材料のグループまたはクラスの記述は、グループまたはクラスの要素のいずれか2種またはそれより多くの混合物も同等に好適であるかまたは好ましいことを意味し;化学的な用語における成分の記述は、その説明で特定されたあらゆる組み合わせへの添加時における成分を指しており、一度混合された混合物の成分間で化学的に相互作用することを必ずしも排除することはなく;頭字語または他の略語の最初の定義は、同じ略語の本明細書におけるその後の全ての使用に適用され、さらに、初めに定義された略語の通常の文法上の変化形に必要な変更を加えて適用され;それとは別の明確な規定がない限り、特性の測定は、同じ特性に関してこれまでにまたは後に述べられる技術と同じ技術によって決定される。
[16]また、具体的な構成要素および/または条件は当然ながら変更され得るため、本発明は、後述される具体的な実施態様および方法に限定されないことも理解されるべきである。さらに、本明細書で使用される用語は、単に本発明の特定の実施態様を説明する目的で使用されるに過ぎず、いかなるようにも限定することを意図しない。
[17]本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、文脈上明らかに別段の指示がない限り、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、複数形の指示対象を含むことにも留意しなければならない。例えば、単数形の構成要素が述べられる場合、それには複数の構成要素が含まれることが意図される。
[18]本出願全体にわたり、出版物が記載される場合、これらの出版物の開示は、本発明が関連する最先端技術をより詳細に説明するために、参照によりそれらの全体を本明細書中に含める。
[19]用語「アルキレニル」は、架橋形成する2価アルキルラジカル、例えばメチレニルおよびエチレニルを意味する。一つの精緻な(refinement)形態では、アルキレニルは、−(CH−であり、式中、nは、1〜10または1〜4である。
[20]用語「ナノ粒子」は、少なくとも1つの寸法が100ナノメートル未満の粒子を意味する。
[21]用語「白金族金属」は、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、または白金を意味する。
[22]用語「非貴金属」は、白金族金属ではない金属を意味する。
[23]図1を参照すれば、グラフト化された多孔質膜の実施態様を取り入れた燃料電池の図式的な断面図が示される。プロトン交換膜燃料電池10は、カソード触媒層14とアノード触媒層16との間に配置された高分子イオン伝導性膜12を包含する。有利には、カソード触媒層14およびアノード触媒層16の一方または両方が、以下に記載のケージ化電極触媒粒子を包含する。集合的に、イオン伝導性膜12、カソード触媒層14およびアノード触媒層16の組合せが、金属電極のアセンブリである。また燃料電池10は、流れ場プレート18、20、ガスチャネル22および24、ならびにガス拡散層26および28も包含する。典型的には、ガス拡散層26および28はそれぞれ、ガス拡散層中における拡散材料の面の全面に配置された微多孔層30、30’を包含する。微多孔層30、30’はそれぞれ、カソード触媒層14およびアノード触媒層16と接触している。緻密形態において、流れ場プレート18、20は、バイポーラプレートである。典型的には、流れ場プレートは導電性であり、したがってステンレス鋼などの金属から形成される。他の緻密形態において、流れ場プレートは、導電性ポリマーから形成される。水素イオンは、アノード触媒層16によって生成し、高分子イオン伝導性膜12を通って移動し、カソード触媒層14で反応して水を形成する。この電気化学的プロセスは、流れ場プレート18および20に連結された負荷を介して電流を生成する。
[24]図2を参照すれば、以下に記載の本方法によって形成されたケージ触媒粒子の図式的な断面図が示される。ケージ化電極触媒粒子32は、中心キャビティ36を規定する金属酸化物シェル34を包含する。白金族金属含有粒子38は、中心キャビティ36と共に配置される。金属酸化物シェル34は、金属酸化物シェルと白金族金属含有粒子との間のギャップ39を規定する。緻密形態において、金属酸化物シェル34は、酸化ケイ素(例えば、SiO)、酸化アルミニウムまたはそれらの組合せから形成される。典型的には、金属酸化物シェル34は、100nm未満の空間的な平均直径(または最も大きい平均寸法)を有する。緻密形態において、金属酸化物シェル34は、約1〜15nmの空間的な平均直径(または最も大きい平均寸法)を有する。別の緻密形態において、金属酸化物シェル34は、約5〜10nmの空間的な平均直径(または最も大きい平均寸法)を有する。
[25]金属酸化物シェルは、典型的には100nm未満の空間的な平均直径を有することから、ケージ化電極触媒粒子32も通常、100nm未満の平均直径(または最も大きい平均寸法)を有するナノ粒子である。緻密形態において、ケージ化電極触媒粒子32は、約1〜15nmの平均直径(または最も大きい平均寸法)を有するナノ粒子である。さらに別の緻密形態において、白金族金属含有粒子38は、約2〜8nmの空間的な平均直径(または最も大きい平均寸法)を有するナノ粒子である。さらなる緻密形態において、ギャップ39は、シェル34と電極触媒粒子38との間に、約0.1〜4nmの平均距離を有する。他の緻密形態において、ギャップ39は、シェル34と白金族金属含有粒子38との間に、約0.5〜2nmの平均距離を有する。次いでこれらの電極触媒粒子は、燃料電池技術分野の当業者に公知の方法によって上記の燃料電池の触媒層に取り入れることができる。燃料電池などの多くの用途において、ケージ化電極触媒粒子32は、炭素粒子(例えばカーボンブラック)などの基板42上に支持される。
[26]1つのバリエーションにおいて、白金族金属含有粒子38は、白金の合金の粒子である。緻密形態において、このような白金の合金は、Fe、Ni、Co、Cu、および同種のものなどの、非貴金属を包含する。緻密形態において、白金含有粒子は、式P を有し、式中、Pは、白金族金属(例えば、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、および白金(Pt))であり、Mは、非貴金属であり、yは、PとMとの原子比率である。緻密形態において、yは、1〜18の範囲である。さらなる緻密形態において、Pは、Ru、Rh、Pd、Ir、またはPtである。緻密形態において、Mは、Fe、Ni、Co、Cu、および同種のものである。特に有用な白金の合金の例は、白金−ニッケル合金、例えばPtNi粒子である。白金族金属粒子の他の例は、PtCo粒子、PtCo粒子、PtCu粒子、PtZn粒子、PtFe粒子、PdNi粒子、PdFe粒子、PdRhFe粒子、PtPdRhNiおよび同種のものである。
[27]図3Aおよび3Bを参照すれば、ケージ化電極触媒粒子を作製するための方法が図式的に例示される。工程a)において、白金族金属含有粒子40を吸収溶液と反応させる。緻密形態において、白金族金属含有粒子40は、ナノ粒子である。さらなる緻密形態において、白金族金属含有粒子40は、100nm未満またはそれに等しい平均直径(または最も大きい平均寸法)を有するナノ粒子である。さらに別の緻密形態において、白金族金属含有粒子40は、約1〜15nmの平均直径(または最も大きい平均寸法)を有するナノ粒子である。さらに別の緻密形態において、白金族金属含有粒子40は、約2〜10nmの平均直径(または最も大きい平均寸法)を有するナノ粒子である。溶媒の例としては、これらに限定されないが、アルコール、トルエン、テトラヒドロフラン、およびそれらの組合せが挙げられる。緻密形態において、吸収溶液は、式1を有する化合物および式2を有する化合物:
Figure 2016154135
[式中:
およびXは、それぞれ独立して、SHまたはNHであり;
は、それぞれ独立して、C1〜6アルキルであり;
Mは、Si、Al、Ti、Wおよび同種のものなどの、金属酸化物を形成する金属であり;
Yは、COH、CH、NH、ハロ、および同種のものなどの、式1を有する化合物と反応しない部分であり;
nは、Mに結合したOR基の数を表す整数である]
を包含する。緻密形態において、nは、1、2、3、4、5、または6である。一例において、MがSiまたはTiの場合、nは3であり、MがAlの場合、nは2であり;R、Rは、それぞれ独立して、C1〜6アルキレニルである。特に有用な緻密形態において、Xおよび/またはXは、SHである。別の緻密形態において、Mは、白金族金属ではない。
[28]緻密形態において、白金族金属含有粒子40は、炭素粒子(例えばカーボンブラック)などの基板42上に支持される。さらに別の緻密形態において、白金族金属含有粒子は、白金の合金の粒子である。緻密形態において、白金含有粒子は、式P を有し、式中、Pは、白金族金属であり、Mは、非貴金属であり、xは、PとMとの原子比率である。緻密形態において、xは、2〜20の範囲である。さらなる緻密形態において、Pは、Ru、Rh、Pd、Ir、またはPtである。緻密形態において、Mは、ニッケル(Ni)またはコバルト(Co)である。特に有用な白金の合金の例は、白金−ニッケル合金、例えばPtNi粒子である。白金族金属粒子の他の例は、PtCo粒子、PtCo粒子、PtCu粒子、PtZn粒子、PtFe粒子、PdNi粒子、PdFe粒子、PdRhFe粒子、および同種のものである。式1を有する化合物の例は、メルカプトプロピルトリメトキシシラン(MPTS)であり、一方で式2を有する化合物の例は、メルカプトプロピオン酸(MPA)である。式1および2を有する化合物が白金族金属含有粒子40の表面上に吸着すると、それらの強い親和性によって吸着層44が形成される。図3Aは、PtNi表面上にMPTSおよびMPAが吸着する場合のこの現象を表す。工程b)において、式1を有する化合物中の金属M(例えばシラン)を加水分解させて、白金族金属含有粒子の表面上に、金属酸化物(SiO)の多孔質シェル34を有する改変された粒子49を形成する。工程c)において、次いで改変された粒子を酸処理または電気化学的酸化に供して、白金族金属含有粒子の一部を除去することにより、白金族金属含有粒子とそれらの金属酸化物(例えば、SiO)シェル34との間にギャップ39を有するケージ化電極触媒粒子32を作り出す。例えば、所定割合の金属Mは、P 粒子から除去される(例えば、Niは、PtNi粒子から除去される)。緻密形態において、ケージ化電極触媒粒子32は、ナノ粒子である。次いでこれらの電極触媒粒子は、燃料電池技術分野の当業者に公知の方法によって燃料電池の触媒層に取り入れることができる。
[29]緻密形態において、シェル上の官能基をマイクロ加工して、プロトン伝導率の増加およびアニオン汚染に対する許容性の増加など追加の機能を触媒に提供することができる。例えば、シェル上に残存するR−SHを、R−SOHまたはR−SONHSO−Rに変換してもよい。R−SHを、R−R−NHに変換することができる。これらの緻密形態において、Rは、上記のR、R、およびRのいずれであってもよい。別の緻密形態において、その粉末を、(7−メチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン)(ビス(パーフルオロエチルスルホニル)イミド)(「[mtbd][beti]」)などの疎水性イオン液体(例えば、約65mg)を含むイソプロパノール中に再分散させてもよい。この溶液を音波破砕することにより、イオン液体は、PtNiとSiOシェルとの間の空隙に取り入れられる。このタイプの触媒は、イオン液体非含有のものより高い酸素活性を提示することが示された。
[30]以下の実施例は、本発明の様々な実施態様を例示する。当業者は、本発明の精神および特許請求の範囲内の多くのバリエーションを認識するであろう。
多孔質シェルで封入されたPt合金ナノ粒子の調製
[31]この調製のために、PtNi/CB(20wt%のPt、20wt%のNi、60wt%のカーボンブラック)などの、カーボンブラック上に支持された遷移金属リッチな合金のナノ粒子を使用する。約5gのPtNi/CB、1Mのメルカプトプロピルトリメトキシシラン(MPTS)および1Mのメルカプトプロピオン酸(MPA)を、200mlのトルエン溶液中で混合する。この溶液を徹底的に一晩攪拌する。このプロセス中において、チオールは、PtNi表面上での自己集合による吸着をもたらすと予想される。懸濁液をろ過し、エタノールで数回洗浄する。次いで粉末をエタノール−水(5:1)混合物中に再分散させ、シランを加水分解させて、PtNi粒子上に二酸化ケイ素多孔質シェルを形成した。場合により、この混合物に0.5Mのテトラエトキシシラン(TEOS)を添加して、SiOシェルの厚さを増加させた。懸濁液をろ過し、エタノールと水で数回洗浄する。0.5MHSO溶液中で粉末を1日攪拌する。このプロセス中に、サンプルから約90%のNiおよび全てのMPAを除去した。これにより、現時点のPtNi粒子と多孔質SiOシェルとの間に空隙が作り出される。徹底的に洗浄し乾燥させた後、粉末は、従来の様式におけるインクおよび電極調製物としてすぐに使用できる状態になる。
[32]例示的な実施態様を上述したが、これらの実施態様が本発明のあらゆる可能な形態を説明していることを意図するものではない。そうではなく本明細書で使用される用語は、限定ではなく説明のための用語であり、本発明の精神および範囲から逸脱することなく様々な変化をなすことができることが理解される。加えて、様々な実施態様の実施の特徴を組み合わせて、本発明のさらなる実施態様を形成することができる。
10 プロトン交換膜燃料電池
12 高分子イオン伝導性膜
14 カソード触媒層
16 アノード触媒層
18、20 流れ場プレート
22、24 ガスチャネル
26、28 ガス拡散層
30、30’ 微多孔層
32 ケージ化電極触媒粒子
34 金属酸化物シェル
36 中心キャビティ
38 白金族金属含有粒子、電極触媒粒子
39 ギャップ
42 基板
40 白金族金属含有粒子
44 吸着層
49 粒子
10 プロトン交換膜燃料電池
12 高分子イオン伝導性膜
14 カソード触媒層
16 アノード触媒層
18、20 流れ場プレート
22、24 ガスチャネル
26、28 ガス拡散層
30、30’ 微多孔層
32 ケージ化電極触媒粒子
34 金属酸化物シェル
36 中心キャビティ
38 白金族金属含有粒子、電極触媒粒子
39 ギャップ
42 基板
40 白金族金属含有粒子
44 吸着層
49 粒子
本発明には下記のような実施態様がある。
[態様1]
100nm未満の平均直径を有する、中心キャビティを規定する金属酸化物シェル;
該キャビティ内に配置された白金族金属含有粒子
を含む、ケージ化電極触媒粒子。
[態様2]
前記金属酸化物層が、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、およびそれらの組合せからなる群より選択される成分を包含する、態様1に記載のケージ化電極触媒。
[態様3]
前記金属酸化物シェルが、前記金属酸化物シェルと前記白金族金属含有粒子との間のギャップを規定している、態様1に記載のケージ化電極触媒。
[態様4]
前記白金族金属含有粒子が、白金の合金である、態様1に記載のケージ化電極触媒。
[態様5]
前記白金族金属含有粒子が、白金族金属を包含する、態様1に記載のケージ化電極触媒。
[態様6]
前記白金族金属含有粒子が、白金を包含する、態様5に記載のケージ化電極触媒。
[態様7]
前記白金族金属含有粒子が、非貴金属をさらに包含する、態様5に記載のケージ化電極触媒。
[態様8]
前記非貴金属が、Fe、Ni、Co、Cu、またはそれらの組合せである、態様5に記載のケージ化電極触媒。
[態様9]
燃料電池の触媒層用のケージ化電極触媒粒子を形成するための方法であって、
a)白金族金属含有粒子を吸収溶液と反応させる工程であり、該吸収溶液は、式1を有する化合物および式2を有する化合物:
Figure 2016154135
[式中:
およびXは、それぞれ独立して、SHまたはNHであり;
は、それぞれ独立して、C1〜6アルキルであり;
Mは、金属酸化物を形成できる金属であり;
Yは、式1を有する化合物と反応しない部分であり;
nは、Mに結合したOR基の数を表す整数であり;
、Rは、それぞれ独立して、C1〜6アルキレニルである]
を包含する、工程;
b)式1を有する化合物中のMを加水分解させて、該白金族金属含有粒子の表面上に、多孔性金属酸化物のシェルを有する改変された粒子を形成する工程;および
c)該改変された粒子を酸処理または電気化学的酸化に供して、白金含有粒子の一部を除去することにより、白金族金属含有粒子とそれらの金属酸化物シェルとの間にギャップを有するケージ化電極触媒粒子を作り出す工程
を含む、上記方法。
[態様10]
Mが、Si、Al、Ti、またはWである、態様9に記載の方法。
[態様11]
MがSiまたはTiの場合、nは3であり、MがAlの場合、nは2である、態様9に記載の方法。
[態様12]
Mが、Siである、態様9に記載の方法。
[態様13]
Yが、COH、CH、NH、またはハロである、態様9に記載の方法。
[態様14]
およびXがそれぞれSHである、態様9に記載の方法。
[態様15]
前記白金族金属含有粒子および前記ケージ化電極触媒粒子がそれぞれナノ粒子である、態様9に記載の方法。
[態様16]
前記白金族金属含有粒子が、白金の合金の粒子である、態様9に記載の方法。
[態様17]
前記白金族金属含有粒子が、PtNi粒子、PtCo粒子、PtCo粒子、PtCu粒子、PtFe粒子、PdNi粒子、PdFe粒子、またはPdRhFe粒子である、態様16に記載の方法。
[態様18]
工程c)において、PtNi粒子からNiの一部が除去される、態様17に記載の方法。
「態様19]
前記式1を有する化合物が、メルカプトプロピルトリメトキシシラン(MPTS)である、態様9に記載の方法。
[態様20]
前記式2を有する化合物が、メルカプトプロピオン酸(MPA)である、態様9に記載の方法。

Claims (20)

  1. 100nm未満の平均直径を有する、中心キャビティを規定する金属酸化物シェル;
    該キャビティ内に配置された白金族金属含有粒子
    を含む、ケージ化電極触媒粒子。
  2. 前記金属酸化物層が、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、およびそれらの組合せからなる群より選択される成分を包含する、請求項1に記載のケージ化電極触媒。
  3. 前記金属酸化物シェルが、前記金属酸化物シェルと前記白金族金属含有粒子との間のギャップを規定している、請求項1に記載のケージ化電極触媒。
  4. 前記白金族金属含有粒子が、白金の合金である、請求項1に記載のケージ化電極触媒。
  5. 前記白金族金属含有粒子が、白金族金属を包含する、請求項1に記載のケージ化電極触媒。
  6. 前記白金族金属含有粒子が、白金を包含する、請求項5に記載のケージ化電極触媒。
  7. 前記白金族金属含有粒子が、非貴金属をさらに包含する、請求項5に記載のケージ化電極触媒。
  8. 前記非貴金属が、Fe、Ni、Co、Cu、またはそれらの組合せである、請求項5に記載のケージ化電極触媒。
  9. 燃料電池の触媒層用のケージ化電極触媒粒子を形成するための方法であって、
    a)白金族金属含有粒子を吸収溶液と反応させる工程であり、該吸収溶液は、式1を有する化合物および式2を有する化合物:
    Figure 2016154135
    [式中:
    およびXは、それぞれ独立して、SHまたはNHであり;
    は、それぞれ独立して、C1〜6アルキルであり;
    Mは、金属酸化物を形成できる金属であり;
    Yは、式1を有する化合物と反応しない部分であり;
    nは、Mに結合したOR基の数を表す整数であり;
    、Rは、それぞれ独立して、C1〜6アルキレニルである]
    を包含する、工程;
    b)式1を有する化合物中のMを加水分解させて、該白金族金属含有粒子の表面上に、多孔性金属酸化物のシェルを有する改変された粒子を形成する工程;および
    c)該改変された粒子を酸処理または電気化学的酸化に供して、白金含有粒子の一部を除去することにより、白金族金属含有粒子とそれらの金属酸化物シェルとの間にギャップを有するケージ化電極触媒粒子を作り出す工程
    を含む、上記方法。
  10. Mが、Si、Al、Ti、またはWである、請求項9に記載の方法。
  11. MがSiまたはTiの場合、nは3であり、MがAlの場合、nは2である、請求項9に記載の方法。
  12. Mが、Siである、請求項9に記載の方法。
  13. Yが、COH、CH、NH、またはハロである、請求項9に記載の方法。
  14. およびXがそれぞれSHである、請求項9に記載の方法。
  15. 前記白金族金属含有粒子および前記ケージ化電極触媒粒子がそれぞれナノ粒子である、請求項9に記載の方法。
  16. 前記白金族金属含有粒子が、白金の合金の粒子である、請求項9に記載の方法。
  17. 前記白金族金属含有粒子が、PtNi粒子、PtCo粒子、PtCo粒子、PtCu粒子、PtFe粒子、PdNi粒子、PdFe粒子、またはPdRhFe粒子である、請求項16に記載の方法。
  18. 工程c)において、PtNi粒子からNiの一部が除去される、請求項17に記載の方法。
  19. 前記式1を有する化合物が、メルカプトプロピルトリメトキシシラン(MPTS)である、請求項9に記載の方法。
  20. 前記式2を有する化合物が、メルカプトプロピオン酸(MPA)である、請求項9に記載の方法。
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