JP2016151935A - 媒体処理装置 - Google Patents

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健志 門田
Kenji Kadota
健志 門田
明 後藤
Akira Goto
明 後藤
須藤 育男
Ikuo Sudo
育男 須藤
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Abstract

【課題】媒体束を崩すことなく収納し得るようにする。
【解決手段】紙幣出金機10の制御部14は、前面機10Fにおいて紙幣束の取り忘れが発生した場合、ラッセル部35により紙幣束を取込孔27Hの後側へ搬送して、当該ラッセル部35の搬送方向を前方向に切り替えてから、当該取込孔27Hに対し案内開始点27Gに近い箇所から紙幣束を落下させる。これにより制御部14は、前面機10F及び後面機10Rの何れにおいても、傾斜面27Lに対し案内開始点27Gの近傍から紙幣束を摺動させることができるので、当該紙幣束の姿勢や集積状態を殆ど変化させること無く下降させ、第2収納空間に収納させることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は媒体処理装置に関し、例えば媒体としての紙幣を出金する紙幣出金機に適用して好適なものである。
従来、金融機関等で使用される紙幣出金機おいては、操作者(例えば金融機関の顧客)からの要求に応じて紙幣や硬貨等の現金を出金するものが広く普及している。
紙幣出金機としては、例えば紙幣を収納する紙幣収納庫と、紙幣を搬送する搬送部と、紙幣を鑑別する鑑別部と、出金可能な紙幣を集積し紙幣束とする集積部と、出金すべきで無いリジェクト紙幣を収納するリジェクト収納庫と、紙幣束を搬送する束搬送部と、操作者に紙幣束を引き渡す出金口とを有するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第5156097号公報(第1図)
ところでリジェクト収納庫は、例えば束搬送部の下方に配置され、当該束搬送部と連通する取込孔が形成されたものがある。紙幣出金機は、操作者が出金口から紙幣束を取り忘れた場合、この紙幣束を束搬送部により取り込み、出金時と反対の方向へ搬送させ、取込孔からリジェクト収納庫内へ落下させて、当該リジェクト収納庫に収納することができる。
しかしながら紙幣出金機では、取込孔から落下する紙幣束が束搬送部からの落下中に姿勢を変化させ、或いは集積を崩す場合がある。このため紙幣出金機では、リジェクト収納庫の内部に紙幣が雑然と収納され、回収時にこれらを整理する作業が必要になるおそれや、当該リジェクト収納庫から束搬送部等へ紙幣の一部がはみ出してしまい、以降の出金動作等に支障を来すおそれがある、という問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、媒体束を崩すことなく収納し得る媒体処理装置を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明の媒体処理装置においては、媒体を集積して媒体束を生成し、当該媒体束を搬送方向へ搬送する束搬送路との間に形成された集積孔を介して、当該束搬送路との間で媒体束を受け渡す集積部と、束搬送路に沿って媒体束を搬送する束搬送部と、束搬送路一端側に設けられ、媒体束を操作者に引き渡す引渡口と、束搬送路との間に形成された取込孔から媒体束を取り込み、取込孔よりも下方に配置された収納空間に収納するリジェクト収納庫と、リジェクト収納庫に設けられ、取込孔における束搬送路他端側に配置された案内開始点から収納空間へ媒体束を案内する案内傾斜面と、取込孔を開放又は閉塞する取込孔開閉部と、束搬送部及び取込孔開閉部を制御する制御部とを設け、制御部は、束搬送部により引渡口に搬送した媒体束が引渡口から取り込まれた場合、取込孔開閉部により取込孔を閉塞させ、束搬送部により媒体束を取込孔よりも束搬送路他端側へ搬送し、取込孔開閉部により取込孔を開放させ、束搬送部により媒体束を案内開始点側から取込孔内へ投入させるようにした。
これにより、引渡口から取り込まれた媒体束を、当該引渡口と反対側の束搬送路他端側から取込孔に落下させることができるので、案内開始点の近傍から案内傾斜面に沿って媒体束を下降させることができ、束を大きく崩すこと無く、リジェクト収納庫の収納区間内に収納することができる。
本発明によれば、媒体束を崩すことなく収納し得る媒体処理装置を実現できる。
現金自動支払機の構成を示す略線的斜視図である。 第1の実施の形態による紙幣出金機の前面機及び後面機の構成を示す略線図である。 第1の実施の形態による束搬送ユニット及び収納ユニットの構成を示す略線図である。 第1の実施の形態による後面機での紙幣の出金動作を示す略線図である。 第1の実施の形態による後面機での紙幣の取込動作を示す略線図である。 第1の実施の形態による前面機での紙幣の出金動作を示す略線図である。 第1の実施の形態による取忘紙幣取込処理手順を示すフローチャートである。 第1の実施の形態による搬送方向切替処理手順を示すフローチャートである。 第1の実施の形態による前面機での紙幣の取込動作を示す略線図である。 第1の実施の形態による前面機での紙幣の取込動作を示す略線図である。 第2の実施の形態による紙幣出金機の前面機及び後面機の構成を示す略線図である。 第2の実施の形態による前面用束搬送ユニットの構成を示す略線図である。 第2の実施の形態によるラッセル部における搬送方向の切替を示す略線図である。 第2の実施の形態による前面機での紙幣の出金動作及び取込動作を示す略線図である。 第2の実施の形態による前面機での紙幣の取込動作を示す略線図である。 第3の実施の形態による紙幣出金機の構成を示す略線図である。 第3の実施の形態による挟持搬送ガイド及び取込ガイドの構成を示す略線図である。 第4の実施の形態による出金障害紙幣取込処理手順を示すフローチャートである。 第4の実施の形態による出金障害紙幣の取込動作を示す略線図である。 第5の実施の形態による取込処理手順を示すフローチャートである。 他の実施の形態によるラッセル部の構成を示す略線図である。 他の実施の形態による取込ガイドの構成を示す略線図である。
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。
[1.第1の実施の形態]
[1−1.現金自動支払機及び紙幣出金機の構成]
図1に外観を示すように、現金自動支払機1は、箱状の筐体2を中心に構成されており、例えば金融機関等に設置され、操作者(すなわち金融機関の顧客)との間で出金処理等の現金に関する取引を行うようになっている。
筐体2は、その前側に操作者が対峙した状態で紙幣の取り出しやタッチパネルによる操作等をしやすい箇所に顧客応対部3が設けられている。顧客応対部3は、操作者との間で例えば現金やカード等を直接やり取りすると共に、取引に関する情報の通知や操作指示の受付を行うようになされており、カード入出口4、筐体出金口5、操作表示部6、テンキー7、及びレシート発行口8が設けられている。
カード入出口4は、キャッシュカード等の各種カードが挿入または排出される部分である。カード入出口4の奥側には、各種カードに磁気記録された口座番号等の読み取りを行うカード処理部(図示せず)が設けられている。筐体出金口5は、シャッタを駆動することにより開放又は閉塞されるようになっており、開放された状態において、操作者へ出金する紙幣が排出される。
操作表示部6は、取引に際して操作画面を表示するLCD(Liquid Crystal Display)と、取引の種類の選択、暗証番号や取引金額等を入力するタッチセンサとが一体化されたタッチパネルとなっている。テンキー7は、「0」〜「9」の数字等の入力を受け付ける物理キーであり、暗証番号や取引金額等の入力操作時に用いられる。レシート発行口8は、取引処理の終了時に取引内容等を印字したレシートを発行する部分である。因みにレシート発行口8の奥側には、レシートに取引内容等を印字するレシート処理部(図示せず)が設けられている。
以下では、現金自動支払機1のうち操作者が対峙する側を前側とし、その反対を後側とし、当該前側に対峙した操作者から見て左及び右をそれぞれ左側及び右側とし、さらに上側及び下側を定義して説明する。
筐体2内には、現金自動支払機1全体を統括制御する主制御部9や、紙幣に関する種々の処理を行う紙幣出金機10等が設けられている。主制御部9は、図示しないCPU(Central Processing Unit)を中心に構成されており、図示しないROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリ等から所定のプログラムを読み出して実行することにより、出金処理等の種々の処理を行う。また主制御部9は、内部にRAM(Random Access Memory)、ハードディスクドライブやフラッシュメモリ等でなる記憶部を有しており、この記憶部に種々の情報を記憶させる。
紙幣出金機10は、図2(A)に右側面図を示すように、大きく分けて下側の収納ユニット12及び上側の束搬送ユニット13により構成されており、さらに全体を制御する制御部14が組み込まれている。
制御部14は、主制御部9(図1)と同様、図示しないCPUを中心に構成されており、図示しないROMやフラッシュメモリ等から所定のプログラムを読み出して実行することにより、出金処理等の処理を行う。また制御部14は、内部にRAM、ハードディスクドライブやフラッシュメモリ等でなる記憶部を有しており、この記憶部に種々の情報を記憶させる。
[1−1−1.収納ユニットの構成]
図3に示すように、収納ユニット12は、直方体状の収納筐体20内に、紙幣に関する種々の処理を行う複数の部分が組み込まれている。この収納筐体20内には、4個の紙幣収納庫21、搬送部23、鑑別部24、切替部25、集積部26、リジェクト収納庫27及び挟持搬送ガイド28が設けられている。
各紙幣収納庫21は、収納筐体20の前側における上下方向の中央から下側にかけて、互いに積み重なるように取り付けられている。各紙幣収納庫21は、上下方向に短く前後方向に長い扁平な直方体状に形成されており、その内部に、紙面を前後方向に向けて前後方向に沿って並べた状態、いわゆる横集積の状態で、紙幣を収納する。また紙幣収納庫21の後側下部、すなわち束搬送ユニット13から遠い箇所には、収納されている紙幣を1枚ずつに分離して繰り出す繰出部22が設けられている。また各紙幣収納庫21は、それぞれに収納される紙幣の金種が予め定められている。
搬送部23は、図示しないローラやベルト、或いはこれらを駆動するモータ等により、紙幣を搬送する経路である搬送路を構成している。この搬送路は、図中に実線で示すように、各紙幣収納庫21の繰出部22と接続され、各紙幣収納庫21の後側を上下方向に沿って進行し、さらに最も上方に位置する紙幣収納庫21Aの上側における前後方向の中央付近まで到達するように配設されている。搬送部23は、各紙幣収納庫21の繰出部22から繰り出された紙幣を概ね上方向へ進行させる。
また搬送部23は、鑑別部24を通過して切替部25へ向かう部分において、傾斜した部分が形成されており、この傾斜角度をほぼ保つように、当該切替部25からリジェクト収納庫27へ向かう部分も一部傾斜している。また搬送部23のうち集積部26へ向かう部分は、一度上方へ走行し、途中から後方へ屈曲されている。
鑑別部24は、搬送部23における紙幣収納庫21Aの後側部分に、搬送部23の搬送路に沿って、すなわち束搬送ユニット13へ近づく方向に沿って、設けられている。この鑑別部24は、内部に厚みセンサやイメージセンサといった複数種類のセンサが組み込まれており、各センサから得られた情報を基に、搬送される紙幣の金種や走行状態等を鑑別し、その鑑別結果を制御部14へ供給する。制御部14は、得られた鑑別結果を基に、各紙幣の搬送先を決定する。具体的に制御部14は、出金すべき正常な紙幣の搬送先を集積部26に、出金すべきで無い異常な紙幣(以下これをリジェクト紙幣と呼ぶ)の搬送先をリジェクト収納庫27に、それぞれ決定する。
切替部25は、紙幣収納庫21Aの上側における前後方向のほぼ中央よりも後寄りに配置されており、制御部14の制御に基づき、紙幣に当接して進行方向を変化させるブレード(図中三角形で示す)の傾斜角度を変更することにより、紙幣の進行方向を切り替える。また切替部25は、搬送部23により、下側の鑑別部24、後側の集積部26及び前側のリジェクト収納庫27とそれぞれ接続されている。
この切替部25は、下方から搬送されてきた紙幣それぞれの進行方向を、制御部14において決定された搬送先に応じて切り替える。具体的に切替部25は、正常な紙幣を後側の集積部26へ進行させ、異常な紙幣(すなわちリジェクト紙幣)を前側のリジェクト収納庫27へ進行させるように、紙幣の搬送経路を切り替える。
集積部26は、収納筐体20内における最も上側の後側に位置しており、内部に紙幣を集積するための空間である集積空間26Sを形成している。この集積部26は、集積空間26S内に、上面に紙幣を集積するためのステージ26T及び紙幣を内部に集積するための集積籠26Cを有している。
ステージ26Tは、上下方向に薄い板状に形成されており、前後方向の長さ及び左右方向の長さが、紙幣における短辺及び長辺の長さよりもそれぞれ長くなっている。集積籠26Cは、上面が開放された箱状に形成されており、その内部にステージ26Tを収容し、当該ステージ26Tの上面に紙幣を集積させる。この集積籠26Cは、図示しない回動機構により回動され、図2に示したようにステージ26Tを傾斜させた傾斜姿勢や、後述するようにステージ26Tをほぼ水平とする水平姿勢に遷移することができる。この傾斜姿勢において、ステージ26Tの傾斜角度は、放出部26Rの近傍における搬送部23の傾斜角度よりも大きく、すなわち鉛直に近い角度になっている。
また集積部26における前側上寄りには、切替部25から搬送されてきた紙幣を集積空間26S内へ放出する放出部26Rが設けられている。このため集積部26は、切替部25から搬送され放出部26Rにより集積空間26S内へ放出された紙幣を、ステージ26T上に集積させることができる。このときステージ26T上に集積された紙幣は、束状に積み重ねられている。このため以下では、このように積み重ねられた紙幣を紙幣束とも呼ぶ。
さらにステージ26Tは、図示しないステージ移動機構により、集積籠26Cに対して上下方向へ移動することができる。また集積部26の上面、すなわち束搬送ユニット13と対向する面には、上下方向に貫通する集積孔26Hが穿設されている。集積孔26Hにおける前後方向の長さは、ステージ26Tにおける前後方向の長さよりも僅かに長くなっている。
この集積孔26Hは、収納筐体20の上面も貫通しており、集積空間26Sと収納筐体20よりも上側の空間とを連通させている。このため集積部26は、ステージ26Tに紙幣を集積した状態で当該ステージ26Tを上方へ移動させることにより、当該ステージ26T及び集積した束状の紙幣(紙幣束)を収納筐体20の上面よりも上側まで持ち上げることができる。
リジェクト収納庫27は、収納筐体20内における最も上側の前側に位置している。リジェクト収納庫27の内部には、複数の仕切板27Pによって空間が区切られることにより、第1収納空間27S1及び第2収納空間27S2が形成されている。
第1収納空間27S1は、リジェクト収納庫27内における後側、すなわち切替部25に近い側に設けられている。またリジェクト収納庫27における後側上寄り、すなわち第1収納空間27S1と連通する箇所には、切替部25から搬送されてきた紙幣を第1収納空間27S1内へ放出する放出部27Rが設けられている。このためリジェクト収納庫27は、切替部25から搬送され放出部27Rにより第1収納空間27S1内へ放出された紙幣(すなわちリジェクト紙幣)を収納することができる。
リジェクト収納庫27の上面、すなわち束搬送ユニット13と対向する面には、上下方向に貫通する取込孔27Hが穿設されている。取込孔27Hにおける前後方向の長さは、集積部26の集積孔26Hにおける前後方向の長さとほぼ同等となっている。さらに取込孔27Hは、収納筐体20の上面も貫通しており、第2収納空間27S2と収納筐体20よりも上側の空間とを連通させている。
第2収納空間27S2は、リジェクト収納庫27内における前側に設けられており、上方斜め後側の取込孔27Hと連通している。また取込孔27Hの下側であって第1収納空間27S1の上側には、案内傾斜面としての傾斜面27Lが形成されている。傾斜面27Lは、取込孔27Hの後端近傍に位置する案内開始点27Gから、前下側に位置する第2収納空間27S2の近傍へ向けて傾斜された平面となっている。換言すれば、傾斜面27Lは、後側、すなわち案内開始点27G側であり切替部25や集積部26、或いは後述する孔中心線C2に近い側が高く、その反対側である前側、すなわち第2収納空間27S2に近い側が低くなっている。
このためリジェクト収納庫27は、取込孔27Hの後上方から紙幣束Wが投入された場合、この紙幣束Wを案内開始点27Gの近傍から傾斜面27Lに沿って摺動させながら前下方へ案内し、第2収納空間27S2内に到達させ、収納することができる。
因みに紙幣収納庫及びリジェクト収納庫27は、収納筐体20に対し前方向へ引き抜かれることにより、当該収納筐体20から取り外すことができ、当該収納筐体20に対し位置を合わせて後方向へ押し込まれることにより、当該収納筐体20に装着することができる。
ここで、集積孔26Hの後端部分を集積孔端部26HEとし、取込孔27Hの前端部分を取込孔端部27HEとして、さらに該集積孔端部26HE及び該取込孔端部27HEにより挟まれる範囲を孔範囲20Eと定義する。
挟持搬送ガイド28は、上下方向に薄く前後方向に長い板状に形成されている。挟持搬送ガイド28における前後方向の長さは、孔範囲20Eから集積孔26H又は取込孔27Hの何れか一方を除いた長さに相当する。この挟持搬送ガイド28は、図示しない移動機構によって孔範囲20Eの範囲内で前後方向へ移動することにより、集積孔26H又は取込孔17Hの何れか一方を閉塞する。
また以下では、説明の都合により、収納ユニット12における紙幣収納庫21及びリジェクト収納庫27を着脱できる面を着脱面12Pと呼び、搬送部23が組み込まれた面を搬送面12Qと呼ぶ。
[1−1−2.束搬送ユニットの構成]
紙幣出金機10では、前面用束搬送ユニット13F(図2(A))及び後面用束搬送ユニット13R(図2(B))といった2種類の束搬送ユニット13が用いられ、この何れかが収納ユニット12と組み合わされる。以下では、前面用束搬送ユニット13Fを例に説明する。
前面用束搬送ユニット13F(図3)は、全体として、上下方向に短く前後方向に長い、扁平な直方体状に形成されており、その前後方向の長さが収納ユニット12よりも長くなっている。前面用束搬送ユニット13Fは、直方体状の束搬送筐体30F内に、媒体束としての紙幣束を搬送する束搬送部13Cを構成している。束搬送部13Cは、上ベルト31、下ベルト34及びラッセル部35、並びに収納ユニット12の挟持搬送ガイド28といった複数の機構の組み合わせにより構成され、一端側としての前側及び他端側としての後側を結ぶ束搬送路13Yに沿って、紙幣束Wを搬送するようになっている。
上ベルト31は、束搬送筐体30内における上側部分、すなわち束搬送路13Yの上側に設けられている。上ベルト31は、束搬送筐体30内における前端近傍及び後端近傍にそれぞれ配置されたローラの周囲に掛け回された無端ベルトとなっており、このローラが回転されることにより、その下面を前後方向に沿って走行させる。説明の都合上、以下では、上ベルト31における下面部分の走行方向を、当該上ベルト31の走行方向と見なす。
また束搬送筐体30Fにおける下面のうち前後方向の中央付近から後側に渡る広い範囲には、大きな孔でなる大孔部30Hが穿設されている。大孔部30Hにおける前後方向の長さは、収納ユニット12の孔範囲20Eにおける前後方向の長さに相当する。
下ベルト34は、上ベルト31を前後方向に切り詰めたような構成となっており、その上面を上ベルト31の下面と対向ないし当接させ、前後方向に走行させる。説明の都合上、以下では、下ベルト34における上面部分の走行方向を、当該下ベルト34の走行方向と見なす。
また挟持搬送ガイド28が前方へ移動された状態(図2(A))において、集積部26のステージ26Tが上方へ移動された場合、集積孔26Hが当該ステージ26Tにより閉塞される。このとき前面用束搬送ユニット13F内には、上ベルト31と、ステージ26T、挟持搬送ガイド28及び下ベルト34とにより上下方向から挟まれた束搬送路13Yが形成される。因みに上ベルト31の下面は、挟持搬送ガイド28等の上面に載置された紙幣束Wの高さに応じて撓み、上方へ持ち上げられる。
ラッセル部35は、前後方向に薄く上下方向に短い板状のラッセル板を有しており、その一部を上ベルト31の下面よりも下方に突出させている。このラッセル部35は、図示しない移動機構により、前後方向に沿って、すなわち束搬送路13Yに沿って移動する。このときラッセル部35は、進行方向側に紙幣束Wと隣接していれば、この紙幣束Wをラッセル板によりステージ26T、挟持搬送ガイド28及び下ベルト34の上面に沿って押し出し、搬送することができる。
またラッセル部35は、束搬送路13Yの前端近傍にラッセル板を当該束搬送路13Yから退避させる退避機構(図示せず)が組み込まれている。このためラッセル部35は、移動機構により移動されて前端近傍に到達すると、退避機構によりラッセル板を回動させて束搬送路13Yの上方に退避させ、紙幣束Wと干渉しない状態となる。
因みにラッセル部35のラッセル板は、左右方向に関し離散的な数カ所のみ上ベルト31の下面よりも下方へ突出させている。また下ベルト34、並びに収納ユニット12における挟持搬送ガイド28及びステージ26Tの上面には、このラッセル板に応じて前後方向に沿った隙間や溝等が形成されており、ラッセル板の一部をこの上面よりも下側に入り込ませる。このためラッセル部35は、束搬送路13Y内に紙幣束がある場合、その最上面から最下面までの全ての紙幣を束状に集積させたまま、ラッセル板により前後方向へ押して進行させることができる。
束搬送筐体30Fの前端には、束搬送路13Y内を前方へ搬送されてきた紙幣束を操作者に引き渡す出金口36が形成されている。この出金口36の近傍には、紙幣束Wを検知するためのセンサ37が設けられている。センサ37は、所定の検知光を発光する発光素子及びこの検知光を受光する受光素子の組み合わせにより構成されており、当該検知光の光路を束搬送路13Yと交差させている。このセンサ37は、検知光の受光結果を制御部14に通知する。制御部14は、この受光結果を基に、出金口36に紙幣束Wがあるか否かを判断することができる。因みに出金口36は、現金自動支払機1(図1)の筐体2内に実装された場合に、筐体出金口5の後側(すなわち内側)に位置することになる。
また出金口36には、開閉式のシャッタ(図示せず)が設けられている。このシャッタは、通常時にはスプリングの弾性力を利用することにより出金口36を閉塞する。その一方でこのシャッタは、ラッセル部35が出金口36の近傍に到達すると、当該ラッセル部35から前方向へ向かう力を受けることにより当該出金口36を開放する。すなわちこのシャッタは、専用の動力源を有しておらず、ラッセル部35の前後方向への移動と連動して、出金口36を開閉させるようになっている。
因みに後面用束搬送ユニット13R(図2(B))は、この前面用束搬送ユニット13Fと比較して、束搬送筐体30Fに代わる束搬送筐体30Rに対し大孔部30Hが前寄りに形成され、また下ベルト34の後端がやや前方に位置するよう前後方向に短縮されている点において相違するものの、他の部分において同様に構成されている。
[1−1−3.紙幣出金機の組立]
ところで紙幣出金機10は、上述したように、その製造時に、下側の収納ユニット12に対し、上側の束搬送ユニット13(前面用束搬送ユニット13F又は後面用束搬送ユニット13R)が取り付けられる。このうち束搬送ユニット13は、出金口36を操作者に向けるため、紙幣出金機10における方向が定められている。一方、収納ユニット12は、紙幣出金機10における取付方向を2通りに切り替えることができる。
すなわち紙幣出金機10は、例えば図3に示したように、収納ユニット12の着脱面12Pを前側に向けて前面用束搬送ユニット13Fに取り付ける。これにより紙幣出金機10は、図2(A)に示したように、紙幣収納庫21及びリジェクト収納庫27を前側から着脱し得る状態に組み立てられる。以下、このように着脱面12Pが前側に配置された紙幣出金機10を前面機10Fとも呼ぶ。
また紙幣出金機10は、図3に示した場合と前後反対に、収納ユニット12の着脱面12Pを後側に向けて後面用束搬送ユニット13Rに取り付ける。これにより紙幣出金機10は、図2(B)に示したように、紙幣収納庫21及びリジェクト収納庫27を後側から着脱し得る状態に組み立てられる。以下、このように着脱面12Pが後側に配置された紙幣出金機10を後面機10Rとも呼ぶ。
ここで、リジェクト収納庫27の傾斜面27L及び案内開始点27Gに着目する。後面機10R(図2(B))において、傾斜面27Lは、前側が高く、後側が低くなっている。このため案内開始点27Gは、取込孔27Hにおける前側、すなわち出金口36に近い側に位置している。一方、前面機10F(図2(A))において、傾斜面27Lは、後側が高く、前側が低くなっている。このため案内開始点27Gは、取込孔27Hにおける後側、すなわち出金口36から遠い側に位置している。
このように紙幣出金機10は、後面機10Rの場合と前面機10Fの場合との間で、傾斜面27Lの傾斜方向を互いに相違させており、これに伴って取込孔27Hに対する案内開始点27Gの相対的な位置も互いに相違させている。
因みに現金自動支払機1(図1)では、前面機10Fが組み込まれる場合には、筐体2における前面部分が開閉可能な扉として構成され、この扉が開放された状態で、紙幣収納庫21及びリジェクト収納庫27が前側から着脱される。また現金自動支払機1では、後面機10Rが組み込まれる場合には、筐体2における後面部分が開閉可能な扉として構成され、この扉が開放された状態で、紙幣収納庫21及びリジェクト収納庫27が後側から着脱される。
[1−2.紙幣出金機の動作]
次に、現金自動支払機1の紙幣出金機10における出金に関する動作について、前面機10F及び後面機10Rそれぞれについて説明する。この紙幣出金機10は、組立時等に、前面機10F又は後面機10Rの何れであるかに応じて、それぞれの構成に適した制御プログラムが制御部14の記憶部等に記憶されている。
紙幣出金機10は、操作表示部6(図1)を介して操作者から出金の指示及び出金額を受け付けると、出金取引を開始する。具体的に紙幣出金機10は、制御部14を主制御部9と連携させながら、制御プログラム等を読み出して実行することにより、その構成に応じた処理を開始する。
[1−2−1.後面機の動作]
まず、後面機10Rについて説明する。後面機10Rの制御部14は、図4(A)に示すように、まず集積部26においてステージ26T及び集積籠26Cを傾斜姿勢とする。また制御部14は、挟持搬送ガイド28を前方へ移動させることにより、集積部26の集積孔26Hを閉塞すると共に取込孔27Hを開放する。さらに制御部14は、ラッセル部35をステージ26Tよりも僅かに後側となる位置に移動させる。
この状態で制御部14は、紙幣収納庫21から出金額に応じた金種及び枚数の紙幣を繰出部22により順次繰り出させ、搬送部23により上方へ搬送し、鑑別部24により鑑別させる。このとき制御部14は、鑑別部24から得られる鑑別結果を基に、鑑別された紙幣が出金可能であるか否かに応じて、その搬送先を集積部26又はリジェクト収納庫27に決定する。
続いて制御部14は、鑑別部24により鑑別された紙幣を、搬送部23により前方及び上方へ搬送して切替部25に到達させる。切替部25は、制御部14の制御に基づき、紙幣それぞれについて決定された搬送先に応じて進行方向を切り替え、集積部26又はリジェクト収納庫27へ進行させる。
集積部26は、搬送されてきた紙幣を放出部26Rにより集積空間26S内へ放出し、ステージ26T上に集積させる。このとき集積部26は、集積孔26Hの上方が挟持搬送ガイド28により閉塞されているため、放出部26Rから放出された紙幣が上方へ舞い上がることを防止し、ステージ26T上に安定的に集積させることができる。また紙幣は、重力の作用により、ステージ26T上で集積籠26C等の後側面に当接した状態で揃えられる。リジェクト収納庫27は、搬送されてきた紙幣を放出部27Rにより第1収納空間27S1内へ放出して収納させる。
制御部14は、搬送先を集積部26とした紙幣、すなわち集積部26に集積した紙幣の金種及び枚数を逐次集計しており、集計した金額が出金額に到達した段階で、紙幣収納庫21からの紙幣の繰出を中止する。この結果、集積部26のステージ26T上には、出金額の紙幣が束状に集積された紙幣束Wが載置される。
次に制御部14は、挟持搬送ガイド28を後方へ移動させることにより集積部26の集積孔26Hを開放すると共に取込孔27Hを閉塞してから、集積部26のステージ26T及び集積籠26Cを水平姿勢に回動させる。続いて制御部14は、図4(B)に示すように、当該ステージ26Tを上方へ移動させることにより、紙幣束Wを持ち上げさせる。
これにより集積部26は、集積孔26Hを介して、紙幣束Wを収納ユニット12内から束搬送ユニット13内へ引き渡すことができる。このとき制御部14は、ステージ26Tの上面を挟持搬送ガイド28の上面と同等の高さに揃えて、当該ステージ26Tにより束搬送路13Yの一部を構成させると共に、当該ステージ26T上の紙幣束Wを当該束搬送路13Y内に位置させる。
さらに制御部14は、上ベルト31を前方へ走行させると共にラッセル部35を前方へ移動させることにより、紙幣束Wを束搬送路13Yに沿って前方へ進行させていく。このとき制御部14は、紙幣束Wが下ベルト34の上面に当接する位置に到達すると、上ベルト31及び当該下ベルト34により当該紙幣束Wを上下から挟持し、両ベルトの走行により前方へ搬送させる。
やがて制御部14は、図4(C)に示すように、センサ37からの通知を基に紙幣束Wが出金口36に到達したことを検知すると、上ベルト31及び下ベルト34の走行を停止させる。因みに制御部14は、このときステージ26Tを下方へ移動させ、また挟持搬送ガイド28を前方へ移動させて集積孔26Hを閉塞すると共に取込孔27Hを開放させて、出金動作を終了する。さらに制御部14は、ラッセル部35を束搬送路13Yの前端近傍へ到達させることにより、退避機構(図示せず)によって束搬送路13Yの上方に退避させる。
これにより前面機10Fは、出金口36から紙幣束Wの一部を露出させ、且つ上ベルト31及び下ベルト34により当該紙幣束Wの後端近傍を挟持した状態として、操作者にこの紙幣束Wを取り出させることができる。
ここで制御部14は、センサ37からの通知を基に、出金口36から紙幣束Wが取り出されたか否かを監視している。そこで所定の待機時間(例えば30秒間)が経過しても紙幣束Wが取り出されなかった場合、制御部14は、紙幣束Wの取り忘れが発生したものと見なし、この紙幣束Wを取り込む取込動作を開始する。以下、このように操作者が取り忘れた紙幣を取忘紙幣とも呼ぶ。
具体的に制御部14は、図5(A)に示すように、ラッセル部35を上方へ退避させた状態のまま上ベルト31及び下ベルト34を後方へ走行させることにより、紙幣束Wを束搬送路13Y内に取り込み、当該束搬送路13Yに沿って後方へ進行させていく。このとき制御部14は、図示しないセンサにより紙幣束Wがラッセル部35よりも後方に到達したことを検知すると、当該ラッセル部35を後方へ移動させることにより紙幣束Wの前側で束搬送路13Y内へ復帰させてから、さらに後方へ移動させることにより、紙幣束Wの後方への搬送を補助する。
やがて紙幣束Wは、図5(B)に示すように、ラッセル部35の移動により取込孔27Hに到達すると、束搬送路13Yから取込孔27Hへ落下する。このとき紙幣束Wは、束搬送路13Yから僅かに下方へ下降した段階で、案内開始点27Gの近傍において傾斜面27Lに当接し、その下面を当該傾斜面27Lに摺動させながら後下方へ下降していき、やがて第2収納空間27S2へ到達すると、当該第2収納空間27S2に収納される。
かくして制御部14は、後面機10Rの場合、操作者が取り忘れた紙幣束Wを束搬送路13Yの内部に取り込んで後方へ搬送した後、取込孔27Hから落下させることにより、案内開始点27Gの近傍から傾斜面27Lに沿って下降させた後、第2収納空間27S2に収納させることができる。
[1−2−2.前面機の動作]
次に、前面機10Fについて説明する。前面機10Fの制御部14は、図4(A)の一部と対応する図6(A)に示すように、集積部26において集積籠26C及びステージ26Tを傾斜姿勢とする。また制御部14は、挟持搬送ガイド28を前方へ移動させることにより、後面機10Rの場合と同様に集積孔26Hを閉塞すると共に取込孔27Hを開放し、さらにラッセル部35を最も後側に移動させる。
この状態で制御部14は、後面機10Rの場合と同様、出金額に応じた紙幣を集積部26へ搬送し、ステージ26T上に集積して紙幣束Wとする。因みにリジェクト収納庫27は、搬送されてきた紙幣を放出部27Rにより第1収納空間27S1内へ放出して収納させる。
次に制御部14は、図6(B)に示すように、挟持搬送ガイド28を前方へ移動させて集積孔26Hを開放すると共に取込孔27Hを閉塞してから、集積部26の集積籠26C及びステージ26Tを回動させて水平姿勢に遷移させる。続いて制御部14は、図6(C)に示すように、ステージ26Tを上昇させることにより、集積孔26Hを介して紙幣束Wを前面用束搬送ユニット13F内へ引き渡し、且つ当該紙幣束Wを束搬送路13Y上に位置させる。このときステージ26Tは、束搬送路13Yの一部を形成することになる。
その後、制御部14は、後面機10Rの場合と同様、上ベルト31を前方へ走行させると共にラッセル部35を前方へ移動させることにより、紙幣束Wを束搬送路13Yに沿って前方へ進行させる。このとき制御部14は、紙幣束Wが下ベルト34の上面に当接する位置に到達すると、上ベルト31及び当該下ベルト34により当該紙幣束Wを上下から挟持し、両ベルトの走行により前方へ搬送させる。
やがて制御部14は、図6(D)示すように、紙幣束Wが出金口36に到達すると、上ベルト31及び下ベルト34の走行を停止させ、出金動作を終了して操作者に取り出させる。また制御部14は、ラッセル部35を束搬送路13Yの前端近傍へ到達させることにより、退避機構(図示せず)によって束搬送路13Yの上方に退避させる。
ここで制御部14は、出金口36から紙幣束Wが取り出されなかった場合、後面機10Rの場合とは異なり、図7に示す取忘紙幣取込処理手順RT1及び図8に示す搬送方向切替処理手順RT2に従い、この紙幣束Wを取り込む取込動作を行う。
具体的に制御部14は、操作者が紙幣束Wを取り忘れたと判断すると、取忘紙幣取込処理手順RT1(図7)を開始してステップSP1へ移る。ステップSP1において制御部14は、取込孔27Hが開放されていた場合、挟持搬送ガイド28を前方へ移動させることにより当該取込孔27Hを閉塞させ(図6(D))、次のステップSP2へ移る。ただしこのステップSP1は、取込孔27Hが既に閉塞されていた場合には省略される。
ステップSP2において制御部14は、図9(A)に示すように、ラッセル部35を上方へ退避させた状態のまま、上ベルト31及び下ベルト34を後方へ走行させることにより、紙幣束Wを束搬送路13Y内へ取り込み、当該束搬送路13Yに沿って後方へ進行させていく。続いて制御部14は、図示しないセンサにより、紙幣束Wがラッセル部35よりも後側まで移動したことを検知すると、次のステップSP3へ移る。
ステップSP3において制御部14は、図9(B)に示すように、紙幣束Wの前側においてラッセル部35を束搬送路13Y内へ復帰させ、次のステップSP4へ移る。これによりラッセル部35は、紙幣束Wを後方へ搬送可能な状態となる。ステップSP4において制御部14は、図9(C)に示すように、ラッセル部35により紙幣束Wを後方へ進行させて少なくとも取込孔27Hよりも後側へ、実際にはステージ26Tの上まで移動させ、次のステップSP5へ移る。
ステップSP5において制御部14は、ラッセル部35による紙幣束Wの搬送方向を切り替える処理を行う。具体的に制御部14は、サブルーチンとして搬送方向切替処理手順RT2(図8)を開始してステップSP11へ移る。ステップSP11において制御部14は、紙幣束Wが挟持搬送ガイド28上に載置されていた場合、図9(C)に示すように、ラッセル部35により紙幣束Wを後方へ移動させてステージ26T上に載置させ、次のステップSP12へ移る。ただしこのステップSP11は、既に紙幣束Wがステージ26T上まで搬送されていた場合には省略される。
ステップSP12において制御部14は、図9(D)に示すように、ステージ26Tを下降させることにより、紙幣束Wを束搬送路13Yの外部、すなわちラッセル部35から離れた箇所に移動させ、次のステップSP13へ移る。ステップSP13において制御部14は、図9(E)に示すように、束搬送路13Yにおいてラッセル部35を後方へ移動させることにより、当該ラッセル部35を紙幣束Wよりも後側に位置させ、次のステップSP14へ移る。
ステップSP14において制御部14は、図10(A)に示すように、ステージ26Tを上昇させることにより、紙幣束Wを再び束搬送路13Y内へ戻した後、次のステップSP15へ移って搬送方向切替処理手順RT2を終了し、元の取忘紙幣取込処理手順RT1(図7)のステップSP6へ移る。この結果、ラッセル部35は、束搬送路13Yにおいて、紙幣束Wの後側に位置することになる。
すなわち制御部14は、ステージ26Tを利用した紙幣束Wの上下方向への移動と、束搬送路13Y内におけるラッセル部35の前後方向への移動とを組み合わせることにより、ラッセル部35を束搬送路13Yから退避させずに、紙幣束Wの前側から後側へ移動させることができる。
ステップSP6において制御部14は、まず図10(B)及び(C)に示すように、ラッセル部35を前方へ移動させることにより、紙幣束Wを挟持搬送ガイド28の上面であって、且つ取込孔27Hの後側まで搬送してから、ステージ26Tを下降させる。続いて制御部14は、図10(D)に示すように、ラッセル部35を停止させたまま挟持搬送ガイド28を後方へ移動させ、次のステップSP7へ移る。これにより制御部14は、取込孔27Hを開放させ、且つ当該取込孔27Hの後側、すなわち案内開始点27Gが位置する側に紙幣束Wを位置させ、その後側にラッセル部35を当接させることができる。
ステップSP7において制御部14は、図10(E)に示すように、ラッセル部35を前方へ移動させることにより紙幣束Wを取込孔27Hへ落下させた後、次のステップSP8へ移って取忘紙幣取込処理手順RT1を終了する。このとき紙幣束Wは、後面機10Rの場合と前後対称に下降していく。具体的に紙幣束Wは、束搬送路13Yから僅かに下方へ下降した段階で、案内開始点27Gの近傍において傾斜面27Lに当接し、その下面を当該傾斜面27Lに摺動させながら前下方へ下降していき、やがて第2収納空間27S2へ到達すると、当該第2収納空間27S2に収納される。
かくして制御部14は、前面機10Fの場合、操作者が取り忘れた紙幣束Wを束搬送路13Yの内部に取り込んで取込孔27Hよりも後方へ搬送し、ラッセル部35を紙幣束Wの後側へ移動させてから、当該紙幣束Wを取込孔27Hから落下させる。これにより制御部14は、紙幣束Wを案内開始点27Gの近傍から傾斜面27Lに沿って下降させた後、第2収納空間27S2に収納させることができる。
[1−3.効果等]
以上の構成において、第1の実施の形態による紙幣出金機10は、収納ユニット12の着脱面12Pを前方向又は後方向へ向け、束搬送ユニット13(前面用束搬送ユニット13F又は後面用束搬送ユニット13R)に組み付けることにより、前面機10F(図2(A))又は後面機10R(図2(B))として組み立てることができる。
後面機10Rにおいて紙幣束Wの取り忘れが発生した場合、紙幣出金機10の制御部14は、紙幣束Wを束搬送路13Yに取り込み、取込孔27Hを開放した上で、ラッセル部35により後方へ進行させる(図5)。これにより制御部14は、紙幣束Wを取込孔27Hにおける案内開始点27Gに近い箇所から落下させることができるので、当該紙幣束Wの姿勢や集積状態を殆ど変化させること無く、その下面を傾斜面27Lに摺動させながら後下方へ下降させ、第2収納空間27S2へ到達させることができる。
また前面機10Fにおいて紙幣束Wの取り忘れが発生した場合、紙幣出金機10の制御部14は、取忘紙幣取込処理手順RT1(図7)に従い、紙幣束Wを取込孔27Hの後側へ搬送した上で、当該取込孔27Hに対し案内開始点27Gに近い箇所から当該紙幣束Wを落下させる。これにより制御部14は、後面機10Rの場合と同様、紙幣束Wの姿勢や集積状態を殆ど変化させること無く傾斜面27Lに沿って下降させ、第2収納空間27S2へ到達させることができる。
特に紙幣出金機10では、前面機10F及び後面機10Rの2通りに組み立てるため、収納ユニット12の着脱面12Pを前側及び後側の何れにも向ける場合がある。これに伴い紙幣出金機10では、取込孔27Hに対し案内開始点27Gが前側に位置する場合及び後側に位置する場合の双方があり、出金口36から見て当該案内開始点27Gが取込孔27Hの近い側に位置する場合及び遠い側に位置する場合の双方があり得る。
そこで制御部14は、前面機10Fを構成する場合、すなわち出金口36から見て取込孔27Hにおける遠い側に案内開始点27Gが位置する場合に限り、処理工程が増えることと引き替えに、紙幣束Wを取込孔27Hの案内開始点27G側へ搬送してから落下させることとした。これにより制御部14は、いわば出金口36に対し「反対向き」に形成されている傾斜面27Lを、案内開始点27Gの近傍から利用でき、下降中に紙幣束Wを殆ど崩すことなく、第2収納空間27S2内に整然と収納することができる。
また実際上、紙幣出金機10において出金動作を行う頻度に対して、操作者による紙幣束Wの取り忘れが発生する頻度は極めて低く、紙幣束Wの取込動作を行う頻度も極めて低い。このため紙幣出金機10では、取忘紙幣取込処理手順RT1(図7)に従った取込動作の処理工程が比較的多く、比較的長い時間を要したとしても、平均的な稼働率等に及ぼす影響を極めて小さく抑えることができる。
また紙幣出金機10では、ラッセル部35が出金口36の近傍においてのみ束搬送路13Yから退避し得る構成であるところ、制御部14が搬送方向切替処理手順RT2(図8)に従ってステージ26Tを利用することにより、当該ラッセル部35による紙幣束Wの搬送方向を切り替えることができる。このため紙幣出金機10では、取込動作だけのために、ラッセル部35に対し、任意の箇所において搬送方向を切り替えるような複雑な構成に変更する必要が無く、当該ラッセル部35を簡素な構成のままとすることができる。
以上の構成によれば、第1の実施の形態による紙幣出金機10の制御部14は、前面機10Fにおいて紙幣束Wの取り忘れが発生した場合、ラッセル部35により紙幣束Wを取込孔27Hの後側へ搬送して、当該ラッセル部35の搬送方向を前方向に切り替えてから、当該取込孔27Hに対し案内開始点27Gに近い箇所から紙幣束Wを落下させる。これにより制御部14は、前面機10F及び後面機10Rの何れにおいても、傾斜面27Lに対し案内開始点27Gの近傍から紙幣束Wを摺動させることができるので、当該紙幣束Wの姿勢や集積状態を殆ど変化させること無く下降させ、第2収納空間27S2に収納させることができる。
[2.第2の実施の形態]
図2と対応する図11に示すように、第2の実施の形態による紙幣出金機110は、第1の実施の形態における収納ユニット12及び束搬送ユニット13に代えて、収納ユニット112及び束搬送ユニット113(前面用束搬送ユニット113F又は後面用束搬送ユニット113R)により構成されている。
[2−1.収納ユニット及び束搬送ユニットの構成]
収納ユニット112は、第1の実施の形態による収納ユニット12と比較して、制御部14に代わる制御部114を有している点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。制御部114は、第1の実施の形態による制御部14と同様、図示しないCPUを中心に構成され、ROM、フラッシュメモリやRAM等を有しており、所定のプログラムを実行することにより出金処理等の処理を行う。また制御部114は、ハードディスクドライブやフラッシュメモリ等でなる記憶部に種々の情報を記憶させる。この収納ユニット112は、収納ユニット12の場合と同様、着脱面112Pを前又は後に向けた状態で、束搬送ユニット113に組み付けられる。
束搬送ユニット113は、第1の実施の形態と同様、前面用束搬送ユニット113F及び後面用束搬送ユニット113Rといった2種類の構成が用意されている。この前面用束搬送ユニット113F及び後面用束搬送ユニット113Rは、それぞれ収納ユニット112と組み合わされることにより、第1の実施の形態と同様、前面機110F及び後面機110Rを構成する。以下では、前面用束搬送ユニット113Fを例に説明する。
前面用束搬送ユニット113Fは、図12に示すように、第1の実施の形態による前面用束搬送ユニット13F(図3)と比較して、束搬送筐体30F、上ベルト31及びラッセル部35に代わる束搬送筐体130F、上ベルト131及びラッセル部135を有している点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。また前面用束搬送ユニット113F内には、下ベルト34並びに収納ユニット112のステージ26T及び挟持搬送ガイド28の各上面に沿うように、前後方向に沿った束搬送路113Yが形成されている。
束搬送筐体130Fは、第1の実施の形態による束搬送筐体30Fと比較して、上下方向の長さが長くなっている。また束搬送筐体130Fにおける上側板の下面130Lは、平坦に形成されている。上ベルト131は、第1の実施の形態による上ベルト31が前後方向に短縮され、下ベルト34と同等の長さとなっている。
ラッセル部135は、第1の実施の形態によるラッセル部35とは異なった構成となっている。具体的にラッセル部135は、上下方向に薄い板状の基板141を中心に構成されている。基板141は、前後方向の長さが紙幣の短辺よりも長くなっている。この基板141は、後端に後ラッセル板142が設けられ、また前端に前ラッセル板143が設けられている。
後ラッセル板142は、前後方向に薄い板状に形成され、基板141の後端から下方へ向けて延設されている。前ラッセル板143は、後ラッセル板142と前後対称に構成されており、基板141の前端から下方へ向けて延設されている。因みに後ラッセル板142及び前ラッセル板143は、第1の実施の形態におけるラッセル部35のラッセル板と対応している。
基板141の上面における前後左右の中央近傍には、軸受部144が設けられている。軸受部144は、前後方向及び左右方向の長さが基板141よりも十分に短い直方体状に形成されている。軸受部144における左右の両側面には、その中央付近に、左右方向に貫通する丸孔でなる軸孔144Hが穿設されている。この軸孔144Hには、回動軸145が挿通されている。
回動軸145は、中心軸を左右方向に向けた円柱状に形成されており、左右方向の長さが挟持搬送ガイド28よりも長く、外径が軸孔144Hの孔径よりも僅かに小さくなっている。このためラッセル部135は、回動軸145を中心として、矢印R1又は矢印R2により示す方向、すなわち図12における時計回り又は反時計回りに回動することができる。
さらに軸受部144の上面には、フリクションブロック146が取り付けられている。フリクションブロック146は、例えばゴムのように弾性を有する高摩擦体により構成されており、その上側に上曲面146Sが形成されている。この上曲面146Sは、左右方向から見て、軸孔144H及び回動軸145と中心を共有する円弧状に形成されている。このためフリクションブロック146の上曲面146Sは、ラッセル部135が回動軸145を中心に回動した場合であっても、最も上側となる箇所の高さを常にほぼ一定に保つことができる。
このラッセル部135は、第1の実施の形態によるラッセル部35と同様、図示しない移動機構により前後方向へ移動される。具体的にラッセル部135は、この移動機構により回動軸145が支持されることにより、フリクションブロック146の上曲面146Sを束搬送筐体130Fの下面130Lに当接させている。またラッセル部135は、当該回動軸145に対し、その高さを維持したまま、すなわちフリクションブロック146を下面130Lに当接させたまま、前後方向へ向かう力が加えられる。
ここでフリクションブロック146は、上述したように高摩擦体によって構成されているため、移動機構によりラッセル部135が前後方向へ移動される場合に、下面130Lとの間に摩擦を生じさせ、この摩擦によって当該ラッセル部135全体を回動させる。
例えばラッセル部135は、前方へ移動される場合、フリクションブロック146と下面130Lとの間に生じる摩擦により、当該フリクションブロック146を図12における矢印R1の方向、すなわち時計回りに回転させようとする。これによりラッセル部135は、図13(A)に示すように、後ラッセル板142の下端をステージ26T又は挟持搬送ガイド28の上面に形成された溝部(図示せず)に入り込ませ、当該後ラッセル板142の前面を紙幣束Wの後側に当接させる。以下、このようなラッセル部135の姿勢を前搬送姿勢と呼ぶ。ラッセル部135は、さらに前方へ移動されると、図示しないストッパにより矢印R1方向への回動が規制され、この前搬送姿勢を維持したまま、紙幣束Wを束搬送路113Y(図12)に沿って前方向へ搬送する。
またラッセル部135は、後方へ移動される場合、フリクションブロック146と下面130Lとの間に生じる摩擦により、当該フリクションブロック146を図12における矢印R2の方向、すなわち反時計回りに回転させようとする。これによりラッセル部135は、図13(B)に示すように、前ラッセル板143の下端をステージ26T又は挟持搬送ガイド28の上面に形成された溝部(図示せず)に入り込ませ、当該前ラッセル板143の後面を紙幣束Wの前側に当接させる。以下、このようなラッセル部135の姿勢を後搬送姿勢と呼ぶ。ラッセル部135は、さらに後方へ移動されると、図示しないストッパにより矢印R2方向への回動が規制され、この後搬送姿勢を維持したまま、紙幣束Wを束搬送路113Yに沿って後方向へ搬送する。
このようにラッセル部135は、紙幣束Wのほぼ真上に位置する状態において、移動機構(図示せず)により前方向又は後方向へ移動されると、フリクションブロック146と下面130Lとの間に生じる摩擦により回動し、前搬送姿勢又は後搬送姿勢となって、紙幣束Wを前方向又は後方向へ搬送できる。またラッセル部135は、同一方向へ進行し続ける間、フリクションブロック146と下面130Lとの間に生じる摩擦により、その姿勢(前搬送姿勢又は後搬送姿勢)を維持したまま進行する。
因みに後面用束搬送ユニット113Rは、全体的に前面用束搬送ユニット113Fと類似した構成となっているものの、一部の点において相違する。この相違点は、第1の実施の形態における前面用束搬送ユニット13F及び後面用束搬送ユニット13Rの相違点と同様である。
[2−2.紙幣束の搬送動作]
次に、紙幣出金機110における出金に関する動作について、前面機110Fの場合を例に説明する。前面機110Fの制御部114は、出金動作を開始すると、まず図11(A)に示したように、ラッセル部135をステージ26Tのほぼ真上に位置させ、且つ前搬送姿勢とする。また制御部114は、第1の実施の形態と同様(図6(A)〜(C))、集積部26のステージ26T上に紙幣を集積し、当該ステージ26Tを水平姿勢に遷移させてから上昇させる。
これにより前面機110Fは、図14(A)に示すように、束搬送路113Y内のステージ26T上に紙幣束Wを位置させ、且つ当該紙幣束Wを前搬送姿勢のラッセル部135により覆った状態となる。この状態で制御部114は、ラッセル部135を前方へ移動させることにより、当該ラッセル部135を前搬送姿勢に保ったまま、後ラッセル板142(図12)により紙幣束Wを前方向へ搬送する。
やがて制御部114は、図14(B)に示すように、図示しないセンサにより、紙幣束Wの前側部分が上ベルト131及び下ベルト34の間に挟まれたことを検出すると、ラッセル部135の移動を停止させる。続いて制御部114は、上ベルト131及び下ベルト34をそれぞれ前方へ走行させることにより、紙幣束Wを前方へ搬送する。これにより紙幣束Wは、図14(C)に示すように、後側が上ベルト131及び下ベルト34により挟持され、且つ前側を出金口36から露出させた状態となる。前面機110Fは、この段階で出金動作を終了し、操作者に対し紙幣束Wの受け取りを促す。
ここで操作者が紙幣束Wを取り忘れた場合、前面機110Fの制御部114は、当該紙幣束Wの取込動作を開始し、第1の実施の形態と同様、取忘紙幣取込処理手順RT1(図7)を実行する。具体的に制御部114は、ステップSP1において、取込孔27Hが開放されている場合、挟持搬送ガイド28を前方へ移動させることにより当該取込孔27Hを閉塞させ、次のステップSP2へ移る。
ステップSP2において制御部114は、ラッセル部135を前搬送姿勢としたまま、上ベルト31及び下ベルト34を後方へ走行させることにより、紙幣束Wを束搬送路13Y内へ取り込み、図14(B)に示したように、当該束搬送路13Yに沿って後方へ進行させていく。続いて制御部114は、図示しないセンサにより、紙幣束Wがラッセル部135のほぼ真下まで移動したことを検知すると、次のステップSP3へ移る。
ステップSP3において制御部114は、ラッセル部135を僅かに後方へ移動させることにより、図14(D)に示すように後搬送姿勢に遷移させ、次のステップSP4へ移る。これによりラッセル部35は、紙幣束Wを後方へ搬送可能な状態となる。ステップSP4において制御部114は、図15(A)に示すように、ラッセル部135により紙幣束Wを後方へ進行させて取込孔27Hよりも後側まで移動させ、次のステップSP5へ移る。このとき制御部114は、第1の実施の形態とは異なり、紙幣束Wをステージ26Tの上までは搬送せず、挟持搬送ガイド28上における取込孔27Hよりも後側となる位置に止める。
ステップSP5において制御部114は、ラッセル部135による紙幣束Wの搬送方向を切り替える処理を行う。具体的に制御部114は、第1の実施の形態とは異なり、ラッセル部135を僅かに前方向へ移動させることにより、図15(B)に示すように前搬送姿勢に遷移させ、次のステップSP6へ移る。すなわち制御部114は、搬送方向切替処理手順RT2(図8)を行うこと無く、ラッセル部135により紙幣束Wを前方へ搬送可能な状態とすることができる。またこのとき制御部114は、以降の手順に備えて、ステージ26Tを下降させておく。
ステップSP6において制御部114は、図15(C)に示すように、ラッセル部135を停止させたまま挟持搬送ガイド28を後方へ移動させ、次のステップSP7へ移る。これにより制御部114は、取込孔27Hを開放させ、且つ当該取込孔27Hの後側、すなわち案内開始点27Gが位置する側に紙幣束Wを位置させ、且つラッセル部135を前搬送状態とすることができる。
ステップSP7において制御部114は、図15(D)に示すように、ラッセル部135を前方へ移動させることにより紙幣束Wを取込孔27Hへ落下させた後、次のステップSP8へ移って取忘紙幣取込処理手順RT1を終了する。このとき紙幣束Wは、第1の実施の形態と同様、束搬送路113Yから僅かに下方へ下降した段階で、案内開始点27Gの近傍において傾斜面27Lに当接し、その下面を当該傾斜面27Lに摺動させながら前下方へ下降していく。その後紙幣束Wは、やがて第2収納空間27S2へ到達すると、当該第2収納空間27S2に収納される。
因みに、後面機110R(図11(B))において紙幣の取り忘れが発生した場合、制御部114は、第1の実施の形態と同様の手順により、紙幣束Wを取り込み、後方へ搬送して取込孔27Hへ落下させる。これにより制御部114は、やはり第1の実施の形態と同様、紙幣束Wを案内開始点27Gの近傍から傾斜面27Lに当接させ、当該紙幣束Wを当該傾斜面27Lに摺動させながら下降させて、第2収納空間27S2に収納させることができる。
[2−3.効果等]
以上の構成において、第2の実施の形態による紙幣出金機110は、収納ユニット112の着脱面112Pを前方向又は後方向へ向け、束搬送ユニット113(前面用束搬送ユニット113F又は後面用束搬送ユニット113R)に組み付けられる。これにより紙幣出金機110は、前面機110F(図11(A))又は後面機110R(図11(B))として組み立てることができる。
前面機110Fにおいて紙幣束Wの取り忘れが発生した場合、紙幣出金機110の制御部114は、第1の実施の形態と同様、取忘紙幣取込処理手順RT1(図7)に従い、紙幣束Wを取込孔27Hの後側へ搬送した上で、当該取込孔27Hに対し案内開始点27Gに近い箇所から当該紙幣束Wを落下させる。これにより制御部114は、第1の実施の形態と同様、紙幣束Wの姿勢や集積状態を殆ど変化させること無く傾斜面27Lに沿って下降させ、第2収納空間27S2へ到達させることができる。
特に紙幣出金機110では、束搬送路113Y内における任意の箇所において、ラッセル部135の進行方向を変更するだけで、前搬送姿勢又は後搬送姿勢に切り替え、紙幣束Wの進行方向を切り替えることができる。すなわち紙幣出金機110は、紙幣束Wの取込動作中に、後搬送姿勢から前搬送姿勢に切り替えることができるため、搬送方向切替処理手順RT2(図8)のような煩雑な動作手順を行う必要が無い。これにより紙幣出金機110は、第1の実施の形態と比較して、紙幣束Wの搬送不良等により障害が発生する可能性を格段に低減することができる。
その他の点においても、第2の実施の形態による紙幣出金機110は、第1の実施の形態による紙幣出金機10と同様の作用効果を奏し得る。
以上の構成によれば、第2の実施の形態による紙幣出金機110の制御部114は、前面機110Fにおいて紙幣束Wの取り忘れが発生した場合、ラッセル部135を後搬送姿勢として紙幣束Wを取込孔27Hの後側へ搬送する。続いて制御部114は、ラッセル部135を僅かに前方向へ移動させて前搬送姿勢に切り替えてから、当該取込孔27Hに対し案内開始点27Gに近い箇所から紙幣束Wを落下させる。これにより制御部114は、前面機110F及び後面機110Rの何れにおいても、傾斜面27Lに対し案内開始点27Gの近傍から紙幣束Wを摺動させることができるので、当該紙幣束Wの姿勢や集積状態を殆ど変化させること無く下降させ、第2収納空間27S2に収納させることができる。
[3.第3の実施の形態]
図2(A)と対応する図16に示すように、第3の実施の形態による紙幣出金機210は、前面機210Fとして構成されている。この紙幣出金機210は、第1の実施の形態における収納ユニット12及び束搬送ユニット13とそれぞれ対応する、前面用収納ユニット212F及び前面用束搬送ユニット213Fの組み合わせにより構成されている。
前面用収納ユニット212Fは、第1の実施の形態による収納ユニット12と比較して、挟持搬送ガイド28に代わる挟持搬送ガイド228を有する点においてのみ相違し、他の点については同様に構成されている。この前面用収納ユニット212Fは、着脱面212Pを前方に向け、搬送面212Qを後方に向けている。
挟持搬送ガイド228は、図17(A)及び(B)に示すように、第1の実施の形態による挟持搬送ガイド28と同様の板状部材でなる本体部261を中心に構成されている。本体部261は、その前端における左右方向に離散した3箇所に、後方へ向けて切り欠かれた切欠部261Sが形成されている。
また本体部261の左右両側面における前端近傍には、当接体262が取り付けられている。当接体262は、全体として小さな直方体状に形成されており、上下方向の長さが本体部261における上下方向の長さよりも長くなっている。当接体262の上面は、本体部261の上面とほぼ同等に揃えられている。このため当接体262の下面は、本体部261の下面よりも下方に位置している。
前面用束搬送ユニット213F(図16)は、第1の実施の形態による前面用束搬送ユニット13F(図3)と比較して、取込ガイド237が追加されている点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
取込ガイド237は、図17(A)及び(B)に示したように、シャフト271を中心に構成されている。シャフト271は、取込孔27Hにおける束搬送路213Yと連通する部分であって、案内開始点27Gと反対側、すなわち前側に設けられている。このシャフト271は、細長い円柱状に形成されており、その中心軸を左右方向に沿わせている。因みにシャフト271における左右方向の長さは、挟持搬送ガイド228における左右方向の長さよりも長くなっている。
またシャフト271は、左右の両端部分において、束搬送筐体30Fにより矢印R3又は矢印R4の方向へ回動可能に支持されている。さらにシャフト271は、図示しない規制部材により、その回動可能な角度範囲が例えば45度〜60度程度に規制されており、且つ図示しないスプリングにより、矢印R4の方向に回動するように付勢されている。
このシャフト271には、3枚の取込案内板272が取り付けられている。取込案内板272は、左右方向に薄い板状でなり、左右方向から見て直角三角形状に形成されている。この取込案内板272は、直角部分の近傍においてシャフト271に挿通されており、且つ当該シャフト271に対して固定されている。また各取込案内板272における左右方向の位置は、挟持搬送ガイド228における切欠部261Sの位置とそれぞれ対応している(図17(A))。
ここで、紙幣出金機210において一回の出金処理により出金可能な最大枚数(例えば100枚)でなる紙幣束Wが挟持搬送ガイド228の上面に載置された場合に、上ベルト31の下面がこの紙幣束Wにより持ち上げられた場合の高さを、仮想的な直線である上ガイド上限31Hにより表す。取込案内板272は、シャフト271が矢印R4の方向へ最も回動したときに、図17(B)に示したように、頂点272Vを当該シャフト271の前斜め上方であって、上ガイド上限31Hよりも上側に位置させる。すなわち取込案内板272は、このとき斜面272Lを束搬送路213Yと交差させている。
また取込案内板272は、シャフト271が矢印R3の方向へ最も回動したときに、図17(C)に示すように、頂点272Vを当該シャフト271の前方に位置させ、当該取込案内板272全体を挟持搬送ガイド228の上面よりも下側に位置させる。すなわち取込案内板272は、このとき束搬送路213Yの外部へ退避した状態となる。
さらにシャフト271における左右の両端よりも内側であって、挟持搬送ガイド228の当接体262と対向する箇所には、被当接体273がそれぞれ取り付けられている(図17(A))。被当接体273は、全体として上下方向に細長い直方体状に形成されており、上端の近傍において、シャフト271に貫通されている。また被当接体273の前面における下端近傍には、前方へ突出した突出部273Pが突設されている。
かかる構成により紙幣出金機210は、図16に示したように挟持搬送ガイド228を前方へ移動させて取込孔27Hを閉塞させた場合、当接体262の前面を取込ガイド237における被当接体273の突出部273Pに当接させる。これにより取込ガイド237は、矢印R3(図17(B))の方向へ回動し、図17(C)に示したように、取込案内板272を挟持搬送ガイド228の切欠部261S内に入り込ませて束搬送路213Yの下方へ退避させる。このため取込ガイド237は、挟持搬送ガイド228が前側に位置している場合、束搬送路213Yにおける紙幣束Wの搬送に何ら影響を及ぼさない。
一方、紙幣出金機210は、図3に示した場合と同様に、挟持搬送ガイド228を後方へ移動させて取込孔27Hを開放させた場合、当接体262を取込ガイド237の被当接体273から引き離す。これにより取込ガイド237は、スプリングの作用により矢印R4の方向へ回動し、図17(B)に示したように、取込案内板272の頂点272Vを上ガイド上限31Hよりも上方に位置させ、斜面272Lを束搬送路213Yと交差させる。
実際上、紙幣出金機210では、例えば図10(D)及び(E)に示した場合と同様に、挟持搬送ガイド228上に載置された紙幣束Wをラッセル部35により前方へ押し出した場合に、その一部が他の紙幣から分離し、勢い良く前進する場合がある。このような場合、紙幣出金機210は、この紙幣を下ベルト34と上ベルト31との間に入り込ませてしまうため、リジェクト収納庫27内に収納することができず、次回以降の出金取引において本来出金すべき紙幣束Wと一緒に誤って出金してしまう恐れがあった。
この点において紙幣出金機210では、取込ガイド237を設けたことにより、挟持搬送ガイド228上から紙幣束Wから一部の紙幣が分離して勢い良く前進したとしても、これを取込案内板272の斜面272Lに当接させ、下斜め前方へ案内すること、すなわち取込孔27Hからリジェクト収納庫27内へ落下させることができる。
また紙幣出金機210では、取込ガイド237を図示しないスプリングにより矢印R4の方向へ付勢すると共に、挟持搬送ガイド228の当接体262を被当接体273の突出部273Pに当接させるようにした。このため紙幣出金機210は、専用の動力源を設ける必要なく、挟持搬送ガイド228の移動と連動して、取込ガイド237を回動させることができる。
さらに紙幣出金機210では、ラッセル部35等ではなく、挟持搬送ガイド228の移動と連動して取込ガイド237を回動させるようにした。このため紙幣出金機210では、取込孔27Hを閉塞して紙幣束Wを束搬送路213Yに沿って搬送したい場合に、取込案内板272を当該束搬送路213Yから退避させ、円滑に搬送させることができる。その一方で紙幣出金機210は、取込孔27Hを開放して紙幣束Wを取り込みたい場合に、斜面272Lを当該束搬送路213Yと交差させ、紙幣束Wから分離した紙幣を当該取込孔27H内へ案内することができる。
そのうえ紙幣出金機210では、挟持搬送ガイド228を後方へ移動させた場合に、図示しないスプリング及び規制部材の作用により、当該取込ガイド237を矢印R4の方向へ最も回動させた状態で、斜面272Lを束搬送路213Yと交差させるようにした。このため紙幣出金機210は、後方から進行してきた紙幣が斜面272Lに当接した場合に、当該紙幣から当該斜面272Lに前方へ向かう力、すなわち取込ガイド237を矢印R4の方向へ回動させようとする力が加えられたとしても、規制部材により当該取込ガイド237の姿勢を維持できる。
以上の構成によれば、紙幣出金機210は、取込孔27Hにおける案内開始点27Gと反対側に取込ガイド237を設け、挟持搬送ガイド228の移動と連動して、斜面272Lが束搬送路213Yを横切る状態と取込案内板272を当該束搬送路213Yから退避させた状態とに切り替えるようにした。このため紙幣出金機210は、挟持搬送ガイド228の位置に応じて、取込孔27Hを閉塞させた場合には束搬送路213Yに沿って紙幣束Wを円滑に搬送する一方、当該取込孔27Hを開放させた場合には、紙幣束Wから分離して前方へ進行しようとする紙幣を当該取込孔27H内へ案内できる。
[4.第4の実施の形態]
第4の実施の形態による紙幣出金機310(図1)は、第1の実施の形態による紙幣出金機10のうち後面機10R(図2(B))と対応している。この紙幣出金機310は、第1の実施の形態による紙幣出金機10と比較して、制御部14に代わる制御部314を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
制御部314は、第1の実施の形態による制御部14と同様、図示しないCPUを中心に構成され、ROM、フラッシュメモリやRAM等を有しており、所定のプログラムを実行することにより出金処理等の処理を行う。また制御部314は、ハードディスクドライブやフラッシュメモリ等でなる記憶部に種々の情報を記憶させる。
この制御部314は、出金動作の途中、例えば紙幣束Wをステージ26Tにより束搬送路13Y内へ持ち上げる(図4(B))までの過程で何らかの障害が発生した場合、この紙幣束W(以下これを出金障害紙幣と呼ぶ)をリジェクト収納庫27に取り込むようになっている。
具体的に制御部314は、出金動作の途中で障害が発生すると、図18に示す出金障害紙幣取込処理手順RT3を開始してステップSP21へ移る。ステップSP21において制御部314は、図19(A)に示すように、ラッセル部35をステージ26Tの前側まで移動させることにより、紙幣束Wを後方へ搬送可能な状態として、次のステップSP22へ移る。
ステップSP22において制御部314は、まず図19(B)に示すように、ステージ26Tを上昇させて紙幣束Wを束搬送路13Y内に位置させると共に当該ステージ26Tにより束搬送路13Yの一部を形成させる。続いて制御部314は、図19(C)に示すように、ラッセル部35を後方へ移動させることにより、紙幣束Wをステージ26Tの後側であって、且つ取込孔27Hよりも前側となる位置まで搬送し、次のステップSP23へ移る。
ステップSP23において制御部314は、図19(D)に示すように、ステージ26Tを下降させてから、図19(E)に示すように挟持搬送ガイド28を前方へ移動させることにより、取込孔27Hを開放させて、次のステップSP24へ移る。
ステップSP24において制御部314は、図5(B)に示した場合と同様に、ラッセル部35を後方へ移動させることにより、紙幣束Wを取込孔27Hから落下させ、次のステップSP25へ移って出金障害紙幣取込処理手順RT3を終了する。このとき紙幣束Wは、第1の実施の形態と同様、束搬送路13Yから僅かに下方へ下降した段階で、案内開始点27Gの近傍において傾斜面27Lに当接し、その下面を当該傾斜面27Lに摺動させながら後下方へ下降していき、やがて第2収納空間27S2へ到達すると、当該第2収納空間27S2に収納される。
ところで、図19(A)〜(E)及び図5(B)に示した動作は、第1の実施の形態において説明した図9(E)及び図10(A)〜(E)を前後反対にしたような動作となっている。すなわち制御部314は、第1の実施の形態における取忘紙幣の取込動作と一部類似した手順により、出金障害紙幣を取り込むことができる。
このように、紙幣出金機310の制御部314は、出金動作の途中で障害が発生した場合、取忘紙幣を取り込む場合と一部類似した手順を行う。これにより紙幣出金機310は、ラッセル部35により紙幣束Wを移動させ、取込孔27Hから落下させて傾斜面27Lに沿って下降させ、第2収納空間27S2に収納させることができる。
この結果、紙幣出金機310は、出金動作の途中で障害が発生した場合であっても、紙幣束Wを第2収納空間27S2に収納させることで、新たな出金取引を行い得る状態、すなわち正常な運用状態を継続することができる。
[5.第5の実施の形態]
第5の実施の形態による紙幣出金機410(図1)は、第1の実施の形態による紙幣出金機10のうち後面機10R(図2(B))と対応している。この紙幣出金機410は、第1の実施の形態による紙幣出金機10と比較して、制御部14に代わる制御部414を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。
制御部414は、第1の実施の形態による制御部14と同様、図示しないCPUを中心に構成され、ROM、フラッシュメモリやRAM等を有しており、所定のプログラムを実行することにより出金処理等の処理を行う。また制御部414は、ハードディスクドライブやフラッシュメモリ等でなる記憶部に種々の情報を記憶させる。
この制御部414は、紙幣の取り忘れが発生した場合、及び出金動作の途中で何らかの障害が発生した場合、種類(すなわち取忘紙幣又は出金障害紙幣)が異なる紙幣を混在させない場合に限り、これらの紙幣をリジェクト収納庫27の第2収納空間27S2に取り込んで収納するようになっている。
また制御部414は、第2収納空間27S2の状態を表す情報として、何も収納していない未収納の状態、取忘紙幣を収納した状態、或いは出金障害紙幣を収納した状態の何れであるかをRAM等に記憶し、この状態が変化する度に更新するようになっている。
具体的に制御部414は、出金動作を開始すると、図20に示す取込処理手順RT4を開始し、ステップSP31へ移る。ステップSP31において制御部414は、紙幣束Wの取り忘れが発生したか否かを判定する。ここで肯定結果が得られると、このことは、できる限り紙幣束Wを第2収納空間27S2に取り込むべきであることを表している。このとき制御部414は、次のステップSP32へ移る。
ステップSP32において制御部414は、RAM等に記憶している情報を基に、第2収納空間27S2に出金障害紙幣を既に収納しているか否かを判定する。ここで否定結果が得られると、このことは第2収納空間27S2が紙幣を未収納であるか、或いは過去に発生した取忘紙幣を収納しているために、新たな取忘紙幣を収納し得ることを表している。このとき制御部414は、次のステップSP33へ移る。
ステップSP33において制御部414は、サブルーチンとして取忘紙幣取込処理手順RT1(図7)を実行し、さらにそのサブルーチンとして搬送方向切替処理手順RT2(図8)を実行することにより、第1の実施の形態と同様に取忘紙幣を第2収納空間27S2に取り込み、再びステップSP31へ戻る。
一方、ステップSP32において肯定結果が得られた場合、このことは、仮に新たに発生した取忘紙幣を第2収納空間27S2に取り込んだ場合、当該第2収納空間27S2において当該取忘紙幣を既存の出金障害紙幣と混在させてしまうため、後で両者を分離する作業が必要となることを表している。このとき制御部414は、次のステップSP34へ移る。
因みにこのとき紙幣出金機410は、図4(C)に示したように、ラッセル部35を出金口36の近傍に位置させることにより、当該出金口36のシャッタを開放させ、且つ当該出金口36から紙幣束Wの一部を露出させた状態となっている。
ステップSP34において制御部414は、上ベルト31及び下ベルト34を後方へ走行させることにより、紙幣束Wを束搬送路13Y内へ取り込み、次のステップSP35へ移る。ステップSP35において制御部414は、ラッセル部35を後方へ移動させることにより、出金口36のシャッタを閉塞させ、次のステップSP39へ移る。
一方、ステップSP31において否定結果が得られた場合、制御部414は次のステップSP36へ移り、出金動作中に障害が発生したか否かを判定する。ここで肯定結果が得られると、制御部414は次のステップSP37へ移る。
ステップSP37において制御部414は、RAM等に記憶している情報を基に、第2収納空間27S2に取忘紙幣を既に収納しているか否かを判定する。ここで否定結果が得られると、このことは第2収納空間27S2が紙幣を未収納であるか、或いは過去に発生した出金障害紙幣を収納しているために、新たな出金障害紙幣を収納し得ることを表している。このとき制御部414は、次のステップSP38へ移る。
ステップSP38において制御部414は、サブルーチンとして出金障害紙幣取込処理手順RT3(図18)を実行することにより、第4の実施の形態と同様に出金障害紙幣を第2収納空間27S2に取り込み、再びステップSP31へ戻る。また制御部414は、ステップSP36において否定結果が得られた場合にも、ステップSP31へ戻る。
一方、ステップSP37において肯定結果が得られた場合、このことは、仮に新たに発生した出金障害紙幣を第2収納空間27S2に取り込んだ場合、当該第2収納空間27S2において当該出金障害紙幣を既存の取忘紙幣と混在させてしまうため、後で両者を分離する作業が必要となることを表している。このとき制御部414は、次のステップSP39へ移る。
ステップSP39において制御部414は、運用を停止することにより、紙幣束Wを束搬送路13Y内等に残したまま、実行中の出金動作や取込動作を中止させると共に、新たな出金取引の受付を中止した後、次のステップSP40へ移って取込処理手順RT4を終了する。
因みに制御部414は、図示しない通信部を介して保守作業者等に運用を停止した旨を通知することにより、当該保守作業者等に所定の復旧作業を行わせる。具体的に紙幣出金機410は、束搬送路13Y内等に残した紙幣束Wを取り出させ、またリジェクト収納庫27の第2収納空間27S2内に収納している紙幣も取り出させてから、再び運用を開始する。
このように、紙幣出金機410の制御部414は、取忘紙幣及び出金障害紙幣が発生した場合、第2収納空間27S2に他の種類の紙幣が収納されていない場合に限り、当該第2収納空間27S2に収納させる。これにより制御部414は、複数の種類の紙幣を分離するための繁雑な作業を発生させないようにしながら、これらの紙幣を可能な限り第2収納空間27S2に収納させることにより、紙幣出金機410の運用を可能な限り継続させることができる。
[6.他の実施の形態]
なお上述した第1の実施の形態においては、ラッセル部35として、1枚の板状の部材により紙幣束Wを進行方向へ押して搬送すると共に、出金口36の近傍において退避状態に遷移する構成とした場合について述べた。また第2の実施の形態においては、ラッセル部135として、後ラッセル板142及び前ラッセル板143といった2枚の板状部材の何れかにより紙幣束Wを進行方向へ押して搬送すると共に、ラッセル部135の進行方向を切り替えるだけで、任意の箇所において紙幣束Wの搬送方向を切り替えるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、種々の構成でなるラッセル部により、束搬送路13Y等に沿って紙幣束Wを前後方向へ搬送するようにしても良い。例えば図12と対応する図21(A)に示すように、前面用束搬送ユニット513Fは、ラッセル部135に代わるラッセル部535により、紙幣束Wを束搬送路513Yに沿って搬送するようになっている。ラッセル部535は、第1の実施の形態によるラッセル部35と第2の実施の形態によるラッセル部135の一部とを組み合わせたような構成となっており、基板541及び後ラッセル板542に対し、回動軸544を中心に前ラッセル板543を回動させ得るようになっている。この前ラッセル板543は、図21(B)に示すように、第1の実施の形態によるラッセル部35と同様、出金口36の近傍においてのみ退避状態に遷移することができる。この前面用束搬送ユニット513Fを有する紙幣出金機は、第2の実施の形態と同様の手順により、取忘紙幣をリジェクト収納庫27内の第2収納空間27S2内へ取り込むことができる。
すなわち本発明は、第1の実施の形態のように、ラッセル部による紙幣束Wの搬送方向を任意の箇所で切り替えられない場合には、搬送方向切替処理手順RT2(図8)のような手順を実行することにより、取込孔27Hにおける案内開始点27Gに近い箇所から紙幣束Wを落下させることができる。また、第2の実施の形態のように、ラッセル部による紙幣束Wの搬送方向を任意の箇所で切り替えられる場合には、比較的簡素な手順により、取込孔27Hにおける案内開始点27Gに近い箇所から紙幣束Wを落下させることができる。
さらに上述した第1の実施の形態においては、傾斜面27Lを平面とする場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、例えば曲面としても良く、また紙幣との摩擦を低減させるための部材や機構を設けても良い。第2〜第5の実施の形態についても同様である。
また上述した第3の実施の形態においては、取込ガイド237を回動させることにより、取込案内板272の斜面272Lを束搬送路213Yと交差させた状態(図17(B))又は束搬送路213Yの外部へ退避させた状態(図17(C))に遷移させる場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、例えば取込ガイド237を上下方向や斜め方向へ移動させることにより、斜面272Lを束搬送路213Yと交差させた状態又は束搬送路213Yの外部へ退避させた状態に遷移させるようにしても良い。
さらに上述した第3の実施の形態においては、取込ガイド237を矢印R4(図17(B))の方向へ回動させるよう、図示しないスプリングにより付勢する場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、例えばシャフト271に対する重心の位置を調整することにより、重力の作用を利用して取込ガイド237を矢印R4の方向へ付勢する等、種々の力を作用させることにより、取込ガイド237を矢印R4の方向へ付勢しても良い。或いは、例えばこれと反対に、取込ガイド237をスプリング等により矢印R3の方向へ付勢し、挟持搬送ガイド228が後方へ移動する際に矢印R4の方向へ回動するような力を作用させるようにしても良い。
さらに上述した第3の実施の形態においては、前面機210Fにおいて、取込孔27Hにおける案内開始点27Gと反対側に取込ガイド237を設ける場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、例えば図22に示す紙幣出金機610のように、後面機610Rとして構成され、後側に取込孔27Hが配置されている場合に、当該取込孔27Hにおける案内開始点27Gと反対側に、取込ガイド637を設けても良い。この場合、取込ガイド637は、束搬送路13Yの後端近傍に配置されており、紙幣束Wを当該取込ガイド637よりも後方へ搬送する必要が無いため、束搬送筐体30Rに固定されている。かかる構成より、取込ガイド637は、取込ガイド237と同様、後方へ進行しようとする紙幣を下方へ案内して取込孔27H内へ下降させることができる。
さらに上述した第5の実施の形態においては、ステップSP35(図20)において、出金口36のシャッタをラッセル部35の位置と連動して開閉させる場合に、ラッセル部35を後方へ移動させることにより、シャッタを閉塞させる場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、例えば専用の駆動力源から供給される駆動力を基にシャッタを開閉し得る場合に、ラッセル部35の位置と無関係にシャッタを閉塞させても良い。
さらに上述した第1の実施の形態においては、収納ユニット12を前後に反転させることで前面機10F及び後面機10Rの何れにも組み込み得るようにした上で、前面機10Fを構成し取込孔27Hにおいて案内開始点27Gが出金口36と反対側に位置する場合に、取忘紙幣取込処理手順RT1(図7)を実行するようにした。しかしながら本発明はこれに限らず、例えば収納ユニット12を前後に反転させ得る構成では無いものの、収納ユニット12内におけるレイアウトの制約等により、前面機10Fと同様に取込孔27Hにおいて案内開始点27Gが出金口36と反対側に位置する場合に、取忘紙幣取込処理手順RT1(図7)を実行しても良い。第2〜第5の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第2の実施の形態においては、挟持搬送ガイド28及びステージ26Tを板状の部材とし、ラッセル部135により紙幣束Wを前後方向へ押すことにより、当該挟持搬送ガイド28及びステージ26Tの上面に沿って移動させる場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、例えばラッセル部135を省略する一方、挟持搬送ガイド28及びステージ26Tに下ベルト34と同様の構成でなるベルト機構を組み込み、これらを上ベルト31及び下ベルト34と連動して走行させることにより紙幣束Wを搬送するようにしても良い。この場合、第2の実施の形態と同様、搬送方向切替処理手順RT2(図8)を実行すること無く、取忘紙幣取込処理手順RT1(図7)のみを実行すれば良い。第3〜第5の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、挟持搬送ガイド28を収納ユニット12側に設ける場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、例えば挟持搬送ガイド28を束搬送ユニット13(前面用束搬送ユニット13F又は後面用束搬送ユニット13R)側に設けても良い。第2〜第5の実施の形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施の形態においては、操作者との間で出金取引を行う場合に、媒体束としての紙幣束を生成して搬送することにより出金口36から出金する紙幣出金機10に本発明を適用する場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、例えば商品券や証券等、種々の紙葉状の媒体を束状に集積して取引する種々の装置に適用しても良い。第2〜第5の実施の形態についても同様である。
さらに本発明は、上述した各実施の形態及び他の実施の形態に限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した各実施の形態と上述した他の実施の形態の一部又は全部を任意に組み合わせた実施の形態や、一部を抽出した実施の形態にもその適用範囲が及ぶものである。
さらに上述した実施の形態においては、集積部としての集積部26と、束搬送部としての束搬送部13Cと、引渡口としての出金口36と、リジェクト収納庫としてのリジェクト収納庫27と、案内傾斜面としての傾斜面27Lと、取込孔開閉部としての挟持搬送ガイド28と、制御部としての制御部14とによって媒体処理装置としての紙幣出金機10を構成する場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる集積部と、束搬送部と、引渡口と、リジェクト収納庫と、案内傾斜面と、取込孔開閉部と、制御部とによって媒体処理装置を構成しても良い。
本発明は、金融機関等に設置され、操作者の操作に応じて紙幣を出金する紙幣出金機でも利用できる。
1……現金自動支払機、10、110、210、310、410……紙幣出金機、10F、110F、210F……前面機、10R、110R……後面機、12、112……収納ユニット、13、113……束搬送ユニット、13F、113F、213F、513F……前面用束搬送ユニット、13R、113R……後面用束搬送ユニット、13Y、113Y、213Y、513Y……束搬送路、14、114、214、314、414、514……制御部、20……収納筐体、20E……孔範囲、26……集積部、26H……集積孔、26S……集積空間、26T……ステージ、27……リジェクト収納庫、27G……案内開始点、27H……取込孔、27L……傾斜面、27S1……第1収納空間、27S2……第2収納空間、28、228……挟持搬送ガイド、30F、30R、130F……束搬送筐体、30H……大孔部、31、131……上ベルト、31H……上ガイド上限、34……下ベルト、35、135、535……ラッセル部、36……出金口、130L……下面、141、541……基板、142、542……後ラッセル板、143、543……前ラッセル板、145、544……回動軸、146……フリクションブロック、212F……前面用収納ユニット、237、637……取込ガイド、W……紙幣束。

Claims (10)

  1. 媒体を集積して媒体束を生成し、当該媒体束を搬送方向へ搬送する束搬送路との間に形成された集積孔を介して、当該束搬送路との間で前記媒体束を受け渡す集積部と、
    前記束搬送路に沿って前記媒体束を搬送する束搬送部と、
    前記束搬送路一端側に設けられ、前記媒体束を操作者に引き渡す引渡口と、
    前記束搬送路との間に形成された取込孔から前記媒体束を取り込み、前記取込孔よりも下方に配置された収納空間に収納するリジェクト収納庫と、
    前記リジェクト収納庫に設けられ、前記取込孔における前記束搬送路他端側に配置された案内開始点から前記収納空間へ前記媒体束を案内する案内傾斜面と、
    前記取込孔を開放又は閉塞する取込孔開閉部と、
    前記束搬送部及び前記取込孔開閉部を制御する制御部と
    を具え、
    前記制御部は、前記束搬送部により前記引渡口に搬送した前記媒体束が前記引渡口から取り込まれた場合、前記取込孔開閉部により前記取込孔を閉塞させ、前記束搬送部により前記媒体束を前記取込孔よりも前記束搬送路他端側へ搬送し、前記取込孔開閉部により前記取込孔を開放させ、前記束搬送部により前記媒体束を前記案内開始点側から前記取込孔内へ投入させる
    ことを特徴とする媒体処理装置。
  2. 前記束搬送部は、前記媒体束を進行方向へ押し付けるラッセル板を具え、
    前記制御部は、前記引渡口から前記媒体束を前記取込孔よりも前記束搬送路他端側へ搬送する場合に、前記ラッセル板を前記媒体束の前記束搬送路一端側に位置させ、前記媒体束を前記取込孔内へ投入させる場合に、前記ラッセル板を前記媒体束の前記束搬送路他端側に位置させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の媒体処理装置。
  3. 前記集積部は、前記取込孔の前記束搬送路他端側に設けられ、前記媒体束を載置するステージと、当該ステージを前記束搬送路の内部又は外部に位置させるよう移動させるステージ移動部とを具え、
    前記束搬送部は、少なくとも前記取込孔の前記束搬送路他端側において、前記ラッセル板の少なくとも一部を前記束搬送路内に位置させ、
    前記制御部は、前記ステージを前記束搬送路の内部に位置させ、前記ラッセル板を前記媒体束の前記束搬送路一端側に位置させた状態で当該媒体束を前記ステージ上へ搬送した後、当該ステージを前記媒体束と共に前記束搬送路の外部へ移動させ、前記ラッセル板を当該媒体束よりも前記束搬送路他端側へ移動させ、前記ステージを前記媒体束と共に前記束搬送路の内部へ移動させる
    ことを特徴とする請求項2に記載の媒体処理装置。
  4. 前記束搬送路における前記取込孔の前記案内開始点側から前記ラッセル板により押し出された前記媒体束の少なくとも一部が、当該取込孔に対する当該案内開始点の反対側において前記束搬送路内へ向かう前記媒体を当該取込孔へ案内する取込ガイド
    をさらに具えることを特徴とする請求項2に記載の媒体処理装置。
  5. 前記取込ガイドは、前記取込孔開閉部により前記取込孔が閉塞されている場合には前記束搬送路の外部へ退避し、前記取込孔開閉部により前記取込孔が開放されている場合には前記束搬送路内へ向かう前記媒体を前記取込孔へ案内する状態に遷移する
    ことを特徴とする請求項4に記載の媒体処理装置。
  6. 前記制御部は、前記媒体束が前記引渡口に到達する前に障害が発生した場合、当該媒体束を前記束搬送部により前記取込孔よりも前記束搬送路他端側へ搬送し、前記取込孔開閉部により前記取込孔を開放させ、前記束搬送部により前記媒体束を前記案内開始点側から前記取込孔内へ投入させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の媒体処理装置。
  7. 前記制御部は、前記引渡口から取り込まれた前記媒体束が前記収納空間に収納されている場合、前記引渡口に到達する前に障害が発生した前記媒体を取込孔内へ投入させずに運用を停止させる
    ことを特徴とする請求項6に記載の媒体処理装置。
  8. 前記制御部は、前記引渡口に到達する前に障害が発生した前記媒体が前記収納空間に収納されている場合、前記引渡口から取り込まれた前記媒体束を取込孔内へ投入させずに運用を停止させる
    ことを特徴とする請求項6に記載の媒体処理装置。
  9. 前記束搬送部は、前記媒体束を進行方向へ押し付けるラッセル板を具え、
    前記引渡口は、前記ラッセル板が近傍に位置する場合に開放し、前記ラッセル板が遠方に位置する場合に閉塞するシャッタを具え、
    前記制御部は、前記引渡口から前記媒体束が取り込まれた場合、当該前記媒体束を当該引渡口から取り込み、前記束搬送部の前記ラッセル板により前記束搬送路他端側へ搬送して前記引渡口の前記シャッタを閉塞させてから、運用を停止させる
    ことを特徴とする請求項8に記載の媒体処理装置。
  10. 前記リジェクト収納庫は、前記束搬送路に対する取付方向を、前記取込孔に対し前記案内開始点を前記束搬送路一端側に配置する方向と、前記取込孔に対し前記案内開始点を前記束搬送路他端側に配置する方向とに切替可能であり、
    前記制御部は、前記リジェクト収納庫が前記取込孔に対し前記案内開始点を前記束搬送路他端側に配置する方向に取り付けられ、且つ前記束搬送部により前記引渡口に搬送した前記媒体束が前記引渡口から取り込まれた場合、前記取込孔開閉部により前記取込孔を閉塞させ、前記束搬送部により前記媒体束を前記取込孔よりも前記束搬送路他端側へ搬送し、前記取込孔開閉部により前記取込孔を開放させ、前記束搬送部により前記媒体束を前記案内開始点側から前記取込孔内へ投入させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の媒体処理装置。
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