JP2016150805A - シート搬送装置およびプリント装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】シートを破損することなく搬送ベルトから剥離することができるシート搬送装置およびプリント装置を提供すること。
【解決手段】外周面に粘着材を備えた第1の搬送ベルト1でシートを搬送するシート搬送装置であって、第1の搬送ベルト1の屈曲部で、外周面に粘着材を備えた第2の搬送ベルト4の外周面と当接し、第1の搬送ベルト1の屈曲部における曲率半径よりも大きい曲率半径で屈曲している第2の搬送ベルト4の屈曲部と当接している。
【選択図】図1
【解決手段】外周面に粘着材を備えた第1の搬送ベルト1でシートを搬送するシート搬送装置であって、第1の搬送ベルト1の屈曲部で、外周面に粘着材を備えた第2の搬送ベルト4の外周面と当接し、第1の搬送ベルト1の屈曲部における曲率半径よりも大きい曲率半径で屈曲している第2の搬送ベルト4の屈曲部と当接している。
【選択図】図1
Description
本発明は、粘着性を有した搬送ベルトを用いたシート搬送装置およびプリント装置に関する。
シートを搬送する方法として、搬送ベルト上にシートを搭載して搬送することが行われている。また、搬送ベルト上のシートが搬送中にずれるのを防止するために、搬送ベルトが有した粘着層にシートを貼り付けて搬送することも行われている。このような搬送方法においては、シートを高精度に搬送するために、強い粘着力でシートを搬送ベルトに粘着させることが必要となる。しかし、搬送ベルトによる搬送が終了する際には、シートを傷つけることなく搬送ベルトから剥離しなければならない。そのためには、比較的弱い粘着力でシートが搬送ベルトに貼り付いていることが求められる。
特許文献1には、シートの排出部に爪部材を設け、この爪部材によってシートを破損することなく剥離できる程度にシートを保持するように粘着力を調整した搬送ベルトを備えたプリント装置が記載されている。
しかし、特許文献1のように搬送ベルトの粘着層の粘着力が所定の粘着力に調整されても、粘着力にはばらつきが生じることが考えられ、粘着力が強い場合には、排出部において爪部材でシートを剥離する際にシートに傷を付けてしまう虞がある。
そこで本発明は、シートを破損することなく搬送ベルトから剥離することができるシート搬送装置およびプリント装置を提供することを目的とする。
本発明のシート搬送装置は、複数の搬送ローラーに巻き掛けられ、基材の外周面に粘着材を備えた第1の搬送ベルトでシートを搬送するシート搬送装置であって、前記第1の搬送ベルトの外周面は、前記搬送ローラーに巻き掛けられて屈曲した前記第1の搬送ベルトの屈曲部で、複数の剥離ローラーに巻き掛けられ基材の外周面に粘着材を備えた第2の搬送ベルトの外周面と当接し、前記第1搬送ベルトは、前記剥離ローラーに巻き掛けられ、前記第1の搬送ベルトの屈曲部における前記第1の搬送ベルトの曲率半径よりも大きい曲率半径で屈曲している前記第2の搬送ベルトの屈曲部と当接していることを特徴とする。
本発明によれば、シートを破損することなく搬送ベルトから剥離することができるシート搬送装置およびプリント装置を実現することができる。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第1の実施形態を説明する。
図1は、本実施形態に係るプリント装置の構成を示した概略図である。表面に粘着性を有したゴムを無端状に形成した上流側粘着搬送ベルト(以下、単に上流側ベルトともいう)1がベルト上流側ベルト1の駆動ローラー(搬送ローラー)2と従動ローラー(搬送ローラー)3とに張架されている。上流側ベルト1の駆動ローラー2と従動ローラー3を回転させることで、上流側ベルト1に載置されたシートを搬送する。上流側ベルト1がベルト従動ローラー3に巻き掛けられたベルト屈曲部において、上流側ベルト1と下流側粘着搬送ベルト(以下、単に下流側ベルトともいう)4の平面部とが当接している。下流側ベルト4は上流側ベルト1と同様、ベルト駆動ローラー(駆動剥離ローラー)5とベルト従動ローラー(従動剥離ローラー)6とに張架され、ベルト駆動ローラー5とベルト従動ローラー6とを回転することで、下流側ベルト4に載置されたシートを搬送する。
以下、図面を参照して本発明の第1の実施形態を説明する。
図1は、本実施形態に係るプリント装置の構成を示した概略図である。表面に粘着性を有したゴムを無端状に形成した上流側粘着搬送ベルト(以下、単に上流側ベルトともいう)1がベルト上流側ベルト1の駆動ローラー(搬送ローラー)2と従動ローラー(搬送ローラー)3とに張架されている。上流側ベルト1の駆動ローラー2と従動ローラー3を回転させることで、上流側ベルト1に載置されたシートを搬送する。上流側ベルト1がベルト従動ローラー3に巻き掛けられたベルト屈曲部において、上流側ベルト1と下流側粘着搬送ベルト(以下、単に下流側ベルトともいう)4の平面部とが当接している。下流側ベルト4は上流側ベルト1と同様、ベルト駆動ローラー(駆動剥離ローラー)5とベルト従動ローラー(従動剥離ローラー)6とに張架され、ベルト駆動ローラー5とベルト従動ローラー6とを回転することで、下流側ベルト4に載置されたシートを搬送する。
上流側の粘着搬送ベルト1上に配置されるプリントヘッド11は、上流側ベルト1で搬送されるシートに対して上方からインクを吐出して画像のプリントを行う。プリントヘッド11は、シートの搬送方向と直交する方向に複数のノズル列を固定して並べたライン型プリントヘッドでもよいし、シートの搬送方向と直交する方向にキャリッジを走査させながら順次記録を行うシリアル型プリントヘッドでもよい。プリントヘッド11には、複数色の吐出口が配置されている。給送駆動ローラー8と給送従動ローラー7とは、シートを挟持し、回転させることでプリントヘッド11方向に向けてシートを搬送する。給送駆動ローラー8と給送従動ローラー7とで搬送するシートを粘着固定ローラー9によって粘着搬送ベルト1に粘着固定する。プリントヘッド11でシートに画像をプリントした後、乾燥定着部12でシートを乾燥定着し、上流側ベルト1から下流側ベルト4へとシートを受け渡す。下流側ベルト4は、搬送ベルト4の搬送方向下流側屈曲部においてシートを剥離し、その下流側屈曲部の近傍に設けられた排出ローラー10でシートを排出する。
図2は、本発明の実施形態に係るプリント装置の制御系のブロック図である。システム制御部13は、CPUおよびROMとRAMを有しており、プリント装置全体の制御を行う。インターフェース制御部14は、外部装置またはプリントする画像データが記憶保持されたメディアとの間で画像データおおよびコマンドの通信制御を行う。ユーザーインターフェース制御部15は、メニューや設定画面、プリント装置の状態を表示しユーザーからの操作の受付を制御する。給送ローラー制御部16は、システム制御部13からの指示に基づいて、シートを粘着搬送ベルト1にシートを給送するために給送駆動ローラー8を制御する。粘着固定ローラー制御部18は、システム制御部13からの指示に基づいて、粘着固定ローラー9を制御する。粘着固定ローラー制御部18によって、粘着固定ローラー9がシートを上流側ベルト1に押しつける押圧力の大きさとその押圧力をかける時間を制御する。上流側ベルト制御部19は、システム制御部13からの指示に基づいて、ベルト駆動ローラー2とベルト従動ローラー3とを回転させ、上流側ベルト1に粘着固定したシートを搬送するための制御を行う。
プリントヘッド制御部20は、システム制御部13からの指示に基づいて、インターフェース制御部14で受信した画像データを搬送されているシートにプリントするためにプリントヘッド11を制御する。乾燥定着部制御部21は、システム制御部13からの指示に基づいて、シートを乾燥するために乾燥定着部12を制御する。下流側ベルト制御部22は、システム制御部13からの指示に基づいて、下流側ベルト駆動ローラー5とベルト従動ローラー6とを回転させ、下流側ベルト4に粘着固定したシートを搬送するための制御を行う。排出ローラー制御部23は、システム制御部13からの指示に基づいて、下流側ベルト4から剥離したシートを排出するために、排出ローラー10を制御する。
図3(a)から(d)は、本発明の実施形態に係る粘着搬送ベルト当接部28におけるシート24の挙動を示した図である。本実施形態では、上流側ベルト1と下流側ベルト4とは、同一の粘着材を用いている。上流側ベルト1は、ベルト基材25上に粘着材26を有し、下流側ベルト4は、ベルト基材27上に粘着材26を有する。
上流側ベルト1においてシート24を保持した粘着材26の内周面は、ベルト基材25により伸長を規制され、外周面はシート24により伸長を規制される(図3(a)参照)。その後、シート24が搬送されると、シート24は上流側ベルト1の平面部から屈曲部にかかり、搬送方向における先端が粘着搬送ベルト当接部28に到達する(図3(b)参照)。上流側ベルト1の屈曲部では、粘着材26の外周面は伸長されることから、粘着材26の外周面とシート24との間にはせん断力が生じる。このせん断力によって、上流側ベルト1の屈曲部では、粘着材26のシート24に対する粘着力が低下する。粘着搬送ベルト当接部28では、シート24の一方の面は、上流側ベルト1の粘着材26に粘着し、他方の面は、下流側ベルト4の粘着材26に粘着する。この時、前述のように、上流側ベルト1の粘着材26とシート24との粘着力は屈曲部で低下していることから、平面部で当接し粘着力が低下していない下流側ベルト4の粘着材26の粘着力の方が強くなっている(図3(c)参照)。
その後、シートが搬送されると、シート24は、せん断力の作用で粘着力が弱くなっている上流側ベルト1から剥がされて、粘着力の強い下流側ベルト4に貼り付く。これによって、上流側ベルト1から下流側ベルト4にシート24の受け渡しが行われる(図3(d)参照)。このように、屈曲部における粘着力と平面部における粘着力とに差が生じて、平面部における粘着力が強くなっているかぎり、確実にシート24の受け渡しを行うことができる。
ここまで上流側ベルト1と下流側ベルト4とが同じ粘着材26を備え、粘着力が等しい場合について説明した。しかし、ベルト当接部28において、下流側ベルト4の平面部での粘着力が、屈曲した上流側ベルト1の粘着力よりも大きくなる粘着力の範囲にあれば、上流側ベルト1に比べ下流側ベルト4の粘着力が小さい場合にもシート24を受け渡すことが可能である。
図4(a)、(b)は、同じ粘着搬送ベルトで曲率半径を変えることによる粘着材の変形への影響を示した図である。図4(a)、(b)では、それぞれ粘着搬送ベルトによる搬送部の後端にシート24の先端が到達した状態を示しており、図4(a)はローラー40の径が大きい場合であり、図4(b)は、ローラー41の径が小さい場合を示している。図4(a)の場合、粘着搬送ベルト42に粘着して搬送されたシート24は、屈曲開始位置43からローラー40の回転角で角度α分搬送された位置で保持されている。この時、ローラー40は、屈曲開始位置43から角度β回転しており、粘着材26は変形量44が示す分だけ変形している。また、図4(b)の場合、粘着搬送ベルト42に粘着して搬送されたシート24は、屈曲開始位置43からローラー41の回転角で角度α分搬送された位置で保持されている。この時、ローラー41は、屈曲開始位置43から角度γ回転しており、粘着材26は変形量44よりも大きい変形量45が示す分だけ変形している。粘着材26の変形量は、粘着材26とシート24とのせん断変形量であり、ローラーの径を小さくした方が、せん断変形量が多くなり、その結果、粘着層のシートに対する粘着力が低下する。このように、せん断変形が大きくなることでシート24を保持する力が低下することから、粘着搬送においては搬送ベルトの曲率半径を小さくすることでシート24の剥離性能を向上することが可能である。
そこで本実施形態では、下流側ベルト4を駆動する駆動ローラー5および従動ローラー6の径を、上流側ベルト1を駆動する駆動ローラー2および従動ローラー3の径よりも小さい径としている。これにより、下流側ベルト4においてシート24は容易に剥離することができることから、下流側ベルト4から排出ローラー10へのシート24の受け渡しでは特別な機構を設けることなく、シート24を受け渡して排出することができる。
図5は、上流側ベルト1と下流側ベルト4の構成を示した図である。上流側ベルト1と下流側ベルト4は、繰り返しシート24を搬送し、上流側ベルト1の屈曲部と下流側ベルト4の平面部とにおいて常に接するために、2本のベルトの粘着材26は共に弾性材料で構成される。一方で、上流側ベルト1の基材25と下流側ベルト4の基材27とは、異なる材質からなり、基材25はSUSなど曲げ弾性率の高い材質で構成され、基材27はゴムや布などの曲げ弾性率の低い材質で構成される。
シート24を高精度に搬送するためには、SUSなど曲げ弾性率の高い材質でベルト基材を構成する必要があるが、シートの剥離性を向上するためにはベルト曲率半径を小さくすることができるゴムや布などの弾性率の低い材質が適している。そのため、高い搬送精度と良好な剥離性能を維持するためには、搬送精度を高めるべく曲げ弾性率の高い材質を基材とした上流側ベルト1と、良好な剥離性能が得られる弾性率の低い材質を基材とした下流側ベルト4とを組み合わせて使用する必要がある。
このように、上流側ベルトの屈曲部に、上流側ベルトの屈曲部の粘着力よりも粘着力を強くした下流側ベルトを当接させることで、シートを下流側ベルトに受け渡す。これによって、シートを破損することなく搬送ベルトから剥離することができるシート搬送装置およびプリント装置を実現することができた。
(第2の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第2の実施形態を説明する。なお、本実施形態の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるため、以下では特徴的な構成についてのみ説明する。
以下、図面を参照して本発明の第2の実施形態を説明する。なお、本実施形態の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるため、以下では特徴的な構成についてのみ説明する。
図6(a)、(b)は、基材の厚さが異なる粘着搬送ベルトで曲率半径が同じ場合の粘着材の変形への影響を示した図である。図6(a)と図6(b)のように、曲率半径が同じでも、基材の厚さを厚くすることで、シート24の剥離性能を向上することが可能である。以下、シート24の剥離性能が向上する原理について説明する。
図6(a)において、粘着搬送ベルト42に粘着して搬送されたシート24は、屈曲開始位置Aからローラー63の回転角で角度θ分搬送された位置A’で保持されている。この時、ローラー63は、屈曲開始位置Cから位置C’まで角度θ’回転している。また、ローラー63の回転により、基材60は屈曲開始位置Bからほとんど変形する(ローラー63とのずれが生じる)ことなく位置B’まで移動する。この時、C−C’間の距離とA−A’間の距離とは略同一となっている。ここで、粘着材26には変形(位置ずれ)が生じており、変形量65が示す分だけ変形している。
図6(b)において、粘着搬送ベルト42に粘着して搬送されたシート24は、屈曲開始位置Dからローラー64の回転角で角度θ分搬送された位置D’で保持されている。この時、ローラー64は、屈曲開始位置Dから位置D’まで角度θ”回転している。また、ローラー64の回転により、基材61は屈曲開始位置Bからほとんど変形する(ローラー64とのずれが生じる)ことなく位置B”まで移動する。この時、D−D’間の距離とA−A’間の距離とは略同一となっている。ここで、粘着材26には変形(位置ずれ)が生じており、変形量66が示す分だけ変形している。
図6(a)における変形量65と図6(b)における変形量66とを比較すると、周差が大きい分、図6(b)に示した基材の厚さを厚くした方の変形量である変形量66の方が大きくなっている。つまり、シート24との粘着面におけるせん断変形量も多くなっていることから、粘着力が低下している。したがって曲率半径が等しい場合でも、ベルトの基材を厚くすることで、せん断変形を大きくすることができ、よりシートの剥離性能を向上することが可能である。
そこで本実施形態では、上流側ベルト42を屈曲させたときの外周における曲率半径と、下流側ベルト62を屈曲させたときの外周における曲率半径とを同じにして、上流側ベルト42の基材よりも下流側ベルト62の基材の厚さを厚くする。これにより、下流側ベルト62においてシート24は容易に剥離することができることから、下流側ベルト62から排出ローラー10へのシート24の受け渡しでは特別な機構を設けることなく、シート24を受け渡して排出することができる。
(第3の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第3の実施形態を説明する。なお、本実施形態の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるため、以下では特徴的な構成についてのみ説明する。
以下、図面を参照して本発明の第3の実施形態を説明する。なお、本実施形態の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるため、以下では特徴的な構成についてのみ説明する。
図7は、本実施形態に係るプリント装置の構成を示した概略図である。本実施形態のプリント装置では、上流側ベルト1と下流側ベルト4とのベルト当接部28で、上流側ベルト1の曲率半径よりも、下流側ベルト4の曲率半径を大きくしている。下流側ベルト4の曲率半径を大きくすることで、上流側ベルト1よりもせん断変形が少なく、強い粘着力が得られる構成となっている。従って上流側ベルト1と下流側ベルト4の粘着力に差がない場合、下流側ベルト4の方が強い粘着力が得られる。そして、さらに上流側ベルト1に比べ下流側ベルト4の粘着力が小さい場合でも、下流側ベルト駆動ローラー5の径を大きくして、上流側ベルト1の粘着力よりも下流側ベルト4の方が強い粘着力を備えることが可能となる。よって、ベルト当接部28において上流側ベルト1から下流側ベルト4へのシートの受け渡しを行うことができる。
また、下流側ベルト4の後端部は、従動ローラー6の半径を小さくすることで、下流側ベルト4の曲率半径を小さくして、せん断変形が多く生じるように構成されている。これによって、後端の屈曲部において下流側ベルト4のせん断変形を多くすることで粘着力が弱くなり、屈曲部に到達したシート24は容易に剥離することができる。
このように、上流側ベルトの屈曲部に、上流側ベルトの屈曲部の粘着力よりも粘着力を強くした下流側ベルトを当接させることで、シートを下流側ベルトに受け渡す。これによって、シートを破損することなく搬送ベルトから剥離することができるシート搬送装置およびプリント装置を実現することができた。
(第4の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第4の実施形態を説明する。なお、本実施形態の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるため、以下では特徴的な構成についてのみ説明する。
以下、図面を参照して本発明の第4の実施形態を説明する。なお、本実施形態の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるため、以下では特徴的な構成についてのみ説明する。
図8は、本実施形態に係るプリント装置の構成を示した概略図である。本実施形態のプリント装置は、下流側ベルト4の後端屈曲部と排出ローラー10との間に搬送ガイド(ガイド部材)33を設け、シート24を下流側ベルト4から排出ローラー10へ確実に搬送する。搬送ガイド33は、シート24が剥離する角度に合わせて設けられている。
図9(a)、(b)は、同じ粘着搬送ベルトで曲率半径を変えることによるシート24の剥離角度への影響を示した図である。粘着層26のせん断変形を利用したシート24の剥離では、下流側ベルト後端屈曲部の曲率半径を小さくすることで、せん断剥離効果を高め、シート24の剥離角度を小さくすることができる。
図10は、同じ種類のシートで厚みの異なるシート24を剥離した際の、ベルト曲率半径と剥離角度との関係を示したグラフである。ベルト曲率半径を小さくすることでシート24の剥離角度のばらつきが小さくなることがわかる。従って、粘着材26の変形を利用したシート24の剥離では、下流側ベルト後端屈曲部のベルト曲率半径を小さくすることでシート24の厚さによる剥離角度のばらつきが低減される。従って、下流側ベルト後端屈曲部におけるベルト曲率半径を小さくすることで、シートの剥離角度を予測し、予測した剥離角度に合わせて搬送ガイド33を設ける。
このように、シートの剥離角度に合わせて搬送ガイドを設けることで、よりシートの破損を抑制することができるシート搬送装置およびプリント装置を実現することができた。
(第5の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第5の実施形態を説明する。なお、本実施形態の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるため、以下では特徴的な構成についてのみ説明する。
以下、図面を参照して本発明の第5の実施形態を説明する。なお、本実施形態の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるため、以下では特徴的な構成についてのみ説明する。
図11(a)、(b)は、本実施形態に係るプリント装置の構成を示した概略図である。本実施形態のプリント装置は、下流側ベルト後端の屈曲部に剥離爪(爪部材)35、37を備えている。図11(a)に示したプリント装置の構成では、櫛歯状の剥離爪35と、幅方向に複数に分割された下流側ベルト34を備えており、分割された下流側ベルト34のベルト同士の間に剥離爪35の櫛歯部が入る構成となっている。これによって、下流側ベルト34の後端部では、搬送されてきたシート24が下流側ベルト34の平面部から屈曲部へと侵入する際に生じるせん断剥離効果に加え、剥離爪35が剥離を補助することによる剥離作用で、確実にシート24を剥離することが可能である。
また、図11(b)に示したプリント装置の構成では、上流側ベルト1よりも幅の狭い下流側ベルト36と、その下流側ベルト36の両側に設けられた剥離爪37とを備えた構成となっている。これによって、下流側ベルト36の後端部では、搬送されてきたシート24が下流側ベルト34の平面部から屈曲部へと侵入する際に生じるせん断剥離効果に加え、剥離爪37による剥離作用で、確実にシート24を剥離することが可能である。
このように、下流側ベルトの後端部に剥離爪を設けることで、排出時におけるシートの破損をより抑制することができるシート搬送装置およびプリント装置を実現することができた。
1 上流側粘着搬送ベルト
2 上流側搬送ベルト駆動ローラー
3 上流側搬送ベルト従動ローラー
4 下流側粘着搬送ベルト
5 下流側搬送ベルト駆動ローラー
6 下流側搬送ベルト従動ローラー
10 排出ローラー
11 プリントヘッド
24 シート
33 搬送ガイド
35 剥離爪
37 剥離爪
2 上流側搬送ベルト駆動ローラー
3 上流側搬送ベルト従動ローラー
4 下流側粘着搬送ベルト
5 下流側搬送ベルト駆動ローラー
6 下流側搬送ベルト従動ローラー
10 排出ローラー
11 プリントヘッド
24 シート
33 搬送ガイド
35 剥離爪
37 剥離爪
Claims (9)
- 複数の搬送ローラーに巻き掛けられ、基材の外周面に粘着材を備えた第1の搬送ベルトでシートを搬送するシート搬送装置であって、
前記第1の搬送ベルトの外周面は、前記搬送ローラーに巻き掛けられて屈曲した前記第1の搬送ベルトの屈曲部で、複数の剥離ローラーに巻き掛けられ基材の外周面に粘着材を備えた第2の搬送ベルトの外周面と当接し、
前記第1搬送ベルトは、
前記剥離ローラーに巻き掛けられ、前記第1の搬送ベルトの屈曲部における前記第1の搬送ベルトの曲率半径よりも大きい曲率半径で屈曲している前記第2の搬送ベルトの屈曲部と当接していることを特徴とするシート搬送装置。 - 前記第1の搬送ベルトの外周における曲率半径と、前記第2の搬送ベルトの外周における曲率半径とが略同じであり、
前記第1の搬送ベルトの基材の厚さよりも、前記第2の搬送ベルトの基材の厚さの方が厚いことを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。 - 複数の前記剥離ローラーは、駆動する駆動剥離ローラーと従動する従動剥離ローラーとであり、前記駆動剥離ローラーと前記従動剥離ローラーとの少なくとも一方の径は、
前記第1の搬送ベルトと前記第2の搬送ベルトとが当接する前記第1の搬送ベルトの屈曲部が巻き掛かる前記搬送ローラーの径よりも小さいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシート搬送装置。 - 前記搬送ローラーの径よりも小さい径を備えた、前記駆動剥離ローラーと前記従動剥離ローラーとのいずれか一方の近傍には、搬送されたシートを排出する排出ローラーが設けられていることを特徴とする請求項3に記載のシート搬送装置。
- 前記排出ローラーが近傍に設けられた前記駆動剥離ローラーと前記従動剥離ローラーとのいずれか一方と、前記排出ローラーとの間には、シートの排出時にシートをガイドするガイド部材を備えていることを特徴とする請求項4に記載のシート搬送装置。
- 前記第1の搬送ベルトは、曲げ弾性率の高い材質の基材を備えており、前記第2の搬送ベルトは、曲げ弾性率の低い材質の基材を備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のシート搬送装置。
- 前記第2の搬送ベルトで搬送されたシートの剥離を補助する櫛歯状の爪部材を備え、
前記第2の搬送ベルトは、幅方向に複数に分割されたベルトであり、前記爪部材は、分割された前記ベルト同士の間に前記爪部材の櫛歯部が入るように設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のシート搬送装置。 - 前記第2の搬送ベルトで搬送されたシートの剥離を補助する爪部材を備え、
前記第2の搬送ベルトの幅は、前記第1の搬送ベルトの幅よりも狭く、前記爪部材は、前記第2の搬送ベルトの両側に設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のシート搬送装置。 - 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載のシート搬送装置を備えていることを特徴とするプリント装置。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2015
- 2015-02-16 JP JP2015027111A patent/JP2016150805A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107379761A (zh) * | 2017-08-30 | 2017-11-24 | 张家港保税区美佳印刷有限公司 | 一种可防止纸张过度变形的印刷品检品机 |
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