JP2016150473A - 粗面化フィルム及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の粗面化フィルム10は、基材11と、基材11の上に設けられた樹脂層12とを備え、樹脂層12が、炭素数4〜18のアルキル基を有するアルキル化メラミン樹脂(A)を主成分として含む硬化性材料を硬化してなるものであり、樹脂層12の表面12Aには、平均山高さが0.5μm以上となる稜線が存在するように凹凸が設けられる
【選択図】図1
Description
具体的には、粗面化フィルムの凹凸面上に、各種材料をキャストしてシート部材を形成すると、そのキャスト時に粗面化フィルムの凹凸がシート部材に転写される。そのため、粗面化フィルムは、シート部材に、凹凸により意匠性等を持たせたり、その他各種の機能を持たせたりすることが可能である。また、粗面化フィルムは、凹凸転写以外にも様々な目的で使用されており、例えば、フィルム裏面を凹凸面として、ブロッキング防止に使用されることもある。
(1)基材と、前記基材の上に設けられた樹脂層とを備え、前記樹脂層が、炭素数4〜18のアルキル基を有するアルキル化メラミン樹脂(A)を主成分として含む硬化性材料を硬化してなるものであり、前記樹脂層の表面には、平均山高さが0.5μm以上となる稜線が存在するように凹凸が設けられる粗面化フィルム。
(2)幅(W)に対する長さ(L)の比(L/W)が10以上の稜線が存在する上記(1)に記載の粗面化フィルム。
(3)前記樹脂層表面は、算術平均粗さRaが0.1〜5μmであるとともに、粗さ曲線における最大山高さRpが0.3〜10μmである上記(1)又は(2)に記載の粗面化フィルム。
(4)前記稜線の平均幅が、5〜100μmである上記(1)〜(3)のいずれかに記載の粗面化フィルム。
(5)前記稜線は、間に谷を形成するように並行して存在する上記(1)〜(4)のいずれかに記載のフィルム。
(6)前記稜線の平均山高さが、20μm以下である上記(1)〜(5)のいずれかに記載の粗面化フィルム。
(7)前記硬化性材料は、さらに酸触媒(B)を含む上記(1)〜(6)のいずれかに記載の粗面化フィルム。
(8)前記酸触媒が、前記アルキル化メラミン樹脂100質量部に対して、0.7〜7.0質量部配合される上記(7)に記載の粗面化フィルム。
(9)前記樹脂層の厚みが、3〜30μmである上記(1)〜(8)のいずれかに記載の粗面化フィルム。
(10)前記凹凸を他の部材に転写するために使用される転写フィルムである上記(1)〜(9)のいずれかに記載の粗面化フィルム。
(11)炭素数4〜18のアルキル基を有するアルキル化メラミン樹脂(A)を主成分として含む硬化性材料を基材に塗布して、その硬化性材料を硬化することで、平均山高さが0.5μm以上である稜線が存在するように凹凸が表面に設けられた樹脂層を形成する粗面化フィルムの製造方法。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る粗面化フィルム10は、基材11と、基材11の一方の面に設けられる樹脂層12とを備えるものであり、樹脂層12の表面12Aには、凹凸が形成される。以下、各部材についてより詳細に説明する。
基材11としては、汎用的に使用される基材を使用でき特に制限はないが、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリプロピレンやポリメチルペンテン等のポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリ酢酸ビニル、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリアミド、アクリル樹脂等の各種樹脂により構成される樹脂フィルムが使用できる。これらの中でも、加工のしやすさ、耐久性、耐熱性、コスト等の観点から、ポリエステルが好ましく、ポリエチレンテレフタレートがより好ましい。また、これらは単層であってもよいし、同種又は異種の2層以上の多層であってもよい。
基材11の厚みは、特に限定されないが、通常、10〜300μm、好ましくは15〜200μm程度である。
樹脂層12は、炭素数4〜18のアルキル基を有するアルキル化メラミン樹脂(以下、単にアルキル化メラミン樹脂(A)ともいう)を主成分として含む硬化性材料を硬化してなるものである。本発明では、炭素数が比較的大きいアルキル基を有するアルキル化メラミン樹脂(A)により樹脂層12を形成することで、樹脂層12の表面12Aに、平均山高さが0.5μm以上となる稜線15(図2参照)が存在するように凹凸が設けられる。
これら観点から、アルキル化メラミン樹脂(A)が有するアルキル基の炭素数は、4〜12が好ましく、6〜10がより好ましい。なお、アルキル基は、直鎖状でもよいし、分岐していてもよい。
アルキル化メラミン樹脂(A)は、メチロールメラミン樹脂中のメチロール基の一部又は全部を、アルキルモノアルコールによってエーテル化したものであり、具体的には、ノルマルブチル化メラミン樹脂、イソブチル化メラミン樹脂、ノルマルオクチル化メラミン樹脂等が挙げられる。
具体的には、硬化性材料において酸触媒(B)は、アルキル化メラミン樹脂(A)100質量部に対して、0.7〜7.0質量部配合されることが好ましい。
酸触媒の配合量を上記した下限値以上とすることで、硬化が適切に進行し、硬化不良等の不具合が防止される。一方で、配合量を上記した上限値以下とすることで、硬化速度が速くなることが防止され、架橋の進み具合に差が出る部分が生じて、凹凸形状が付与されやすくなる。凹凸の高低差を大きくして、粗面化効果を高める観点からは、上記酸触媒(B)の配合量は、0.8〜5.0質量部であることがより好ましく、0.8〜2.5質量部であることがさらに好ましい。
また、酸触媒(B)は、予めアミンと混合したうえで硬化性材料に配合されてもよい。ここで、アミンとしては、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミンなどの3級アミン化合物が挙げられる。酸触媒(B)は、アミンと混合することで、アミン塩として硬化性材料に配合されることになるが、上記酸触媒(B)の配合量とは、アミン塩となる前の酸性物質そのものの量を意味する。また、酸触媒(B)は、アミン塩とすることで、硬化反応の速度が速くなることが防止され、粗面化効果の高い凹凸形状を形成しやすくなる。
ただし、硬化性材料は、粒子状フィラーを実質的に含有しないことが好ましい。ここで、粒子状フィラーを実質的に含有しないとは、不純物程度に粒子状フィラーを含有してもよいことを示し、具体的には、硬化性材料の不揮発成分の全量の1質量%未満程度であれば含有していてもよい。ただし、硬化性材料は、異物混入をより防止するために、粒子状フィラーを含有しないほうがより好ましい。なお、粒子状フィラーとは、レーザー回折/散乱による測定法により測定された平均粒径が0.1μm以上のものをいう。
本発明では、上記したように、樹脂層の表面12Aには、平均山高さが0.5μm以上となる稜線15が存在するように凹凸が設けられるものである。ここで、「稜線」とは、突起が細長に連なったものをいい、具体的には、観察画像1cm2における最大山高さの50%以上の山高さを有する突起が、同稜線の幅(W)(5点平均値の値)の3倍以上の長さ連続するものをいう。また、稜線は、図3に示すように、幅(W)に対する長さ(L)の比(L/W比)が10以上の稜線15が存在することが好ましい。なお、山高さ、幅(W)及びL/W比の測定方法は後述する。なお、図2においては、高さ0.5μmの等高線を実線で描いたものであり、少なくとも、実線で囲まれた部分のうち細長の部分は、稜線15となる。
また、本発明において稜線15が、樹脂層の表面12Aを1cm2観察したときに、1つ以上存在すればよいが、複数存在することが好ましく、さらにL/W比が10以上の稜線が複数存在することがより好ましい。L/W比が大きい稜線15が複数存在することで、樹脂層の表面12Aに形成された模様が特異なものとなりやすくなる。
以上の観点から、稜線の平均山高さは、1〜18μmがより好ましく、2〜15μmがさらに好ましい。
また、稜線の幅(W)とは、平均山高さの測定と同様に断面を取り、図4に示すように、任意の稜線15の両隣りの谷底15B、15B間の間隔を測定したものであり、稜線の平均幅とは、稜線の幅(W)を5点測定し、その平均値を算出したものである。
まず、稜線の長さ(L)は、レーザー顕微鏡にて観察した1cm2の観察画像において、長めの稜線を任意に選択して、図3に示すように同稜線における最大の山高さから70%となる山高さとなる位置を当該稜線の長さ方向の端部とし、端部からもう一方の端部までを稜線に沿って結んだ距離を測定したものである。また、L/W比は、測定された長さ(L)と、長さ(L)の測定対象であった稜線の幅(W)との比を求めたものである。なお、稜線の幅(W)は、同稜線上の5点平均値である。
なお、稜線が分岐している場合は、稜線距離が最大となるよう端部を選択して、稜線の長さを測定した。さらに、稜線の一方又は両方の端部が観察画像上にない場合には、その観察画像の4辺にある稜線の中途部分を稜線の端部と仮定して長さを測定し、その測定した長さに基づき、上記L/W比を算出する。
なお、これら算術平均粗さRa及び最大山高さRpは、接触式表面粗さ計を用いてJISB0601−2001に準拠して測定したものである。
なお、樹脂層の厚みは、後述する塗布液の不揮発成分の濃度を調整したり、塗布方法を適宜変更したりすることで調整することが可能である。
また、粗面化フィルムにおいて、樹脂層と基材の間には、他の層が設けられてもよい。例えば、樹脂層と基材の間の接着性を良好にするために、プライマー層が設けられてもよい。
本発明の粗面化フィルムは、上記した硬化性材料を基材に塗布して、その硬化性材料を硬化させることで、表面に所定の凹凸が設けられた樹脂層を形成することで製造されるものである。
ここで、硬化性材料は、溶剤により希釈されて基材に塗布されることが好ましい。使用される溶剤としては、硬化性材料を溶解又は分散することができればよく、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、セロソルブアセテート、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、シクロヘキサノン等が使用される。これらは1種単独で使用してもよく,2種以上を併用してもよい。
また、基材の上に塗布された硬化性材料は、加熱により硬化されるものであり、例えば、70〜170℃で、1〜10分程度加熱して乾燥及び硬化されることが好ましい。
本発明の粗面化フィルムは、各種の用途に使用されるものであるが、樹脂層表面の凹凸を他の部材に転写する転写フィルムとして使用されることが好ましい。本発明では、樹脂層表面の凹凸形状が特異であるため、その凹凸を他の部材に転写することで、特異な表面形状を有する各種部材を容易に製造することが可能になる。
また、粗面化フィルムは、樹脂層の上に各種材料が例えばキャストないし塗布されることで、各種シート部材が製造され、その製造過程において各種シート部材に凹凸を転写する工程フィルムであることがより好ましい。なお、工程フィルム上で製造されるシート部材としては、化粧シート、光学フィルム、粘着シート、電磁波シールドフィルム、マーキングシート等が挙げられる。なお、工程フィルム上に形成された各種のシート部材は、工程フィルムから剥離されて各種用途に使用されるものである。
なお、上記のうち、化粧シートでは、転写される凹凸が主に意匠性を高めるために使用される。また、光学フィルムでは、凹凸が転写された面が、光拡散面等の各種光学機能を有する面として使用される。さらに、粘着シートでは、基材の上に設けられた粘着剤層に凹凸が転写され、例えば空気抜き用の凹凸として使用される。
また、粗面化フィルムは、凹凸を他の部材に転写する転写フィルム以外の用途で使用されてもよく、例えばブロッキングを防止することが可能な基材フィルムとして使用されてもよい。
粗面化フィルムにおける樹脂層の厚みは、接触式膜厚計((株)テックロック社製、製品名「定圧厚さ測定器 PG−02」)で計測した5点の測定箇所の平均値とした。
[表面粗さ]
粗面化フィルムの樹脂層表面の算術平均粗さRa及び粗さ曲線における最大山高さRpは、接触式表面粗さ計((株)ミツトヨ社製、製品名「SV3000S4」)を用い、JIS B0601−2001に準拠して測定した。
[凹凸形状の評価]
粗面化フィルムの樹脂相表面を、レーザー顕微鏡(形状測定レーザーマイクロスコープVK−9700、株式会社キーエンス製)を用いて、樹脂層表面を1cm2観察し、明細書記載の方法に従って、稜線の平均山高さを測定し、稜線の平均山高さが0.5μm未満となるか否かを判定し、平均山高さが0.5μm未満となる場合には、“平滑面”と評価した。
また、平均山高さが0.5μm以上となるような凹凸があるものの、樹脂層表面を1cm2観察した際に稜線が存在しないものは、“稜線なし”と評価した。一方で、平均山高さが0.5μm以上で、稜線があるものについては、“稜線あり”と評価した。
なお、粗面化フィルムの樹脂層表面に稜線がない場合には、断面を稜線に垂直な位置で取る代わりに任意の位置で取った点を除いて、平均山高さ、及び平均幅を明細書記載の方法に従って測定した。
さらに、明細書記載の方法に従って、1cm2の観察画像内にL/W比が10以上となる稜線があるか否かも判定するとともに、平均山高さが0.5μm以上である場合には、平均山高さに加え平均幅も測定した。その測定結果を表1に示す。
[密着性評価]
樹脂層表面とCPPフィルムを摩擦堅牢試験機((株)大栄化学精機製作所社製、製品名「RT−200」)を用いて摩擦させ(荷重1Kg、30往復)、フィラーまたはコーティング層の脱落の有無を目視にて評価した。
オクチル化メラミン樹脂(株式会社三羽研究所製、商品名「ATOM BOND RP−30」、不揮発成分濃度:30wt%、溶媒:トルエン/キシレン/メチルエチルケトン/セロソルプアセテート/n−ブタノール=25/15/5/10/15(質量比)の混合溶媒)100質量部(不揮発成分基準)に、酸触媒希釈液(株式会社三羽研究所製、商品名「ATOM BOND CP 触媒」;パラトルエンスルホン酸(酸触媒)55質量部に、トリエチルアミン15質量部及びメタノール30質量部を混合したもの;不揮発成分量55質量%)を、酸触媒の配合量が0.9質量部となるように混合し、さらに、溶剤(トルエン/メチルエチルケトン=6/4(質量比)の混合溶媒)で希釈して、不揮発成分濃度30質量%の硬化性材料の塗工液を作製した。作製した塗工液をマイヤーバーで、乾燥後の膜厚が7μmになるように厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(三菱樹脂株式会社製、商品名「ダイアホイルT−100」)の一方の面上に塗工し、150℃で5分間乾燥して樹脂層を形成し、粗面化フィルムを得た。
粗面化フィルムの樹脂層表面をレーザー顕微鏡にて観測し、三次元画像処理を行い、その三次元画像処理により画像を得た。なお、得られた画像を図5に示すが、図5の画像は、1cm×1cm四方の領域を拡大して示したものであり、淡い部分が凸部である。
酸触媒が1.5質量部配合されるように配合量を変更して、酸触媒希釈液をオクチル化メラミン樹脂に混合した点を除いて実施例1と同様に実施した。
酸触媒が2.8質量部配合されるように配合量を変更して、酸触媒希釈液をオクチル化メラミン樹脂に混合した点を除いて実施例1と同様に実施した。
樹脂層の厚みが25μmとなるように硬化性材料の塗工液を塗工した点を除いて実施例1と同様に実施した。
オクチル化メラミン樹脂(株式会社三羽研究所製、商品名「ATOM BOND RP−30」)を、イソブチル化メラミン樹脂(DIC株式会社製、商品名「スーパーベッカミンG-821-60」、不揮発成分濃度:60wt%、溶媒:イソブタノール/キシレン=35/5(質量比)の混合溶媒)に変更した点を除いて実施例1と同様に実施した。
オクチル化メラミン樹脂(株式会社三羽研究所製、商品名「ATOM BOND RP−30」)をメチル化メラミン樹脂(DIC株式会社製、商品名「スーパーベッカミンL‐105−60」、不揮発成分濃度:60wt%)に変更した点を除いて実施例1と同様に実施した。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂エステル80質量部とメラミン樹脂20質量部との混合物(日立化成株式会社製、商品名「TA31−059D」、不揮発成分濃度50%、溶媒:キシレン/トルエン/イソブタノール=18/16/16(質量比)の混合溶媒)の不揮発成分100質量部に対して、酸触媒として、p−トルエンスルホン酸の溶液(不揮発成分濃度:50質量%、溶媒:メタノール/イソプロピルアルコール=41.2/9.4(質量比)の混合溶媒)2.5質量部(不揮発成分比)を添加して、樹脂組成物の溶液を調製した。そして、当該樹脂組成物の溶液に、多孔質不定形シリカ粒子(東ソー・シリカ株式会社製、商品名「ニップシールSS−50B」、平均粒径1.7μm)を10質量%加え、トルエン/メチルエチルケトン=30/70(質量比)の混合溶媒で希釈して、離型層形成用溶液を調製した。作製した塗工液をマイヤーバーで厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(三菱樹脂株式会社製、商品名「ダイアホイルT−100」)の一方の面上に塗工し、150℃で5分間乾燥し、粗面化フィルムを得た。
樹脂層の厚みが2μmなるように塗工液の硬化性材料を塗工した点を除いて実施例1と同様に実施した。
酸触媒が8.2質量部配合されるように、酸触媒希釈液をオクチル化メラミン樹脂に混合した点を除いて実施例1と同様に実施した。
酸触媒が0.6質量部配合されるように、酸触媒希釈液をオクチル化メラミン樹脂に混合した点を除いて実施例1と同様に実施した。
一方で、比較例1のように、アルキル化メラミン樹脂(A)のアルキル基の炭素数が小さいと、樹脂層の表面は平滑面となり、粗面化フィルムを得ることができなかった。同様に、比較例3〜5のように、樹脂層の厚みや、酸触媒の質量部を適切に調整しないと、樹脂層表面を粗面化することができず、樹脂層表面は平滑面となった。さらに、比較例2のように、フィラーを樹脂層に配合すると、炭素数4〜18のアルキル基を有するアルキル化メラミン樹脂(A)を使用しなくても、樹脂層表面を粗面とすることができるが、フィラーの脱落が見られる不具合が生じた。また、細長の稜線が見られず、凹凸面は特異な形状にすることはできなかった。
11 基材
12 樹脂層
12A 樹脂層の表面
15 稜線
16 谷
H 高低差
L 稜線の長さ
W 稜線の幅
Claims (11)
- 基材と、前記基材の上に設けられた樹脂層とを備え、前記樹脂層が、炭素数4〜18のアルキル基を有するアルキル化メラミン樹脂(A)を主成分として含む硬化性材料を硬化してなるものであり、前記樹脂層の表面には、平均山高さが0.5μm以上となる稜線が存在するように凹凸が設けられる粗面化フィルム。
- 幅(W)に対する長さ(L)の比(L/W)が10以上の稜線が存在する請求項1に記載の粗面化フィルム。
- 前記樹脂層表面は、算術平均粗さRaが0.1〜5μmであるとともに、粗さ曲線における最大山高さRpが0.3〜10μmである請求項1又は2に記載の粗面化フィルム。
- 前記稜線の平均幅が、5〜100μmである請求項1〜3のいずれか1項に記載の粗面化フィルム。
- 前記稜線は、間に谷を形成するように並行して存在する請求項1〜4のいずれか1項に記載のフィルム。
- 前記稜線の平均山高さが、20μm以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載の粗面化フィルム。
- 前記硬化性材料は、さらに酸触媒(B)を含む請求項1〜6のいずれか1項に記載の粗面化フィルム。
- 前記酸触媒が、前記アルキル化メラミン樹脂100質量部に対して、0.7〜7.0質量部配合される請求項7に記載の粗面化フィルム。
- 前記樹脂層の厚みが、3〜30μmである請求項1〜8のいずれか1項に記載の粗面化フィルム。
- 前記凹凸を他の部材に転写するために使用される転写フィルムである請求項1〜9のいずれか1項に記載の粗面化フィルム。
- 炭素数4〜18のアルキル基を有するアルキル化メラミン樹脂(A)を主成分として含む硬化性材料を基材に塗布して、その硬化性材料を硬化することで、平均山高さが0.5μm以上である稜線が存在するように凹凸が表面に設けられた樹脂層を形成する粗面化フィルムの製造方法。
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