JP2016146528A - 静電破壊防止回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】 チップ面積の増加を抑制しつつ、CDMのESDから入力回路を保護することのできる静電破壊防止回路を提供する。
【解決手段】 ダイオードD1は、入力端子PADから電源電位端VDDに向かって順方向に接続される。NMOSトランジスタN1は、ゲート端子が保護抵抗R1を介して入力端子PADに接続される。NMOSトランジスタN2は、ドレイン端子がNMOSトランジスタN1のソース端子に接続され、ソース端子が基準電位端VSSに接続される。入力端I1が基準電位端VSSに接続されるCMOS型インバータIV1の出力端O1は、第2のCMOS型インバータIV2、第3のCMOS型インバータIV3に、順次接続される。第3のCMOS型インバータIV3は、出力端O3がNMOSトランジスタN2のゲート端子に接続され、出力端O3と電源電位端VDDとの間に複数のPMOSトランジスタ(P31〜P34)が直列に接続されている。
【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、静電破壊防止回路に関する。
半導体デバイスの静電破壊は、静電気放電(Electrostatic Discharge:ESD)によりデバイス内に放電電流が流れ、局所的な電界集中が生じることにより発生する。そのため、半導体デバイスには、ESDにより内部回路に局所的な電界集中が発生することを防止する、静電破壊防止回路が組み込まれている。
この静電破壊防止回路のESD試験における放電モデルとして、HBM(Human Body Model:人体モデル)、MM(Machine Model:マシンモデル)、CDM(Charged Device Model:デバイス帯電モデル)がある。
機器組み立て工程の自動化の進展により、人が半導体デバイスに触れる機会が減る一方、摩擦や静電誘導により帯電した半導体デバイスが自動組み立て装置内で金属類と接触する機会が増えている。そのため、近年は、HBMよりもCDMによるESD不良が増加する傾向にある。このCDMの放電波形は、HBMに比べると放電時間が非常に短く、パルス幅が1ns以下であることが特徴である。
従来、入力端子のCDMに対する静電破壊対策として、入力端子に接続される第1のMOSトランジスタと基準電位端との間に、第2のMOSトランジスタを直列に接続し、入力端子に急峻なサージ電流が流れる期間、第2のMOSトランジスタをオフさせ、第1のMOSトランジスタのソース端子を基準電位端から切り離すことが行われている。これにより、ソース・ゲート間に高電位が印加されることが防止される。
この場合、第2のMOSトランジスタの導通を制御するためには、入力端子への急峻なサージ電流の流入を検出する必要がある。そのため、従来、抵抗とキャパシタにより構成された回路が用いられている。しかし、抵抗とキャパシタの形成には大きな面積を必要とし、半導体デバイスのチップ面積が増大するという問題が生じる。
特開2009−81307号公報
本発明が解決しようとする課題は、チップ面積の増加を抑制しつつ、CDMのESDから入力回路を保護することのできる静電破壊防止回路を提供することにある。
実施形態の静電破壊防止回路は、電源電位端と、 基準電位端と、外部信号が入力される入力端子と、第1のダイオードと、第2のダイオードと、PMOSトランジスタと、第1のNMOSトランジスタと、第2のNMOSトランジスタと、第1のCMOS型インバータと、第2のCMOS型インバータと、第3のCMOS型インバータとを備える。第1のダイオードは、前記入力端子から前記電源電位端に向かって順方向に接続される。第2のダイオードは、前記入力端子から前記基準電位端に向かって逆方向に接続される。PMOSトランジスタは、ゲート端子が保護抵抗を介して前記入力端子に接続され、ソース端子が前記電源電位端に接続され、ドレイン端子が出力端に接続される。第1のNMOSトランジスタはゲート端子が前記保護抵抗を介して前記入力端子に接続され、ドレイン端子が前記出力端に接続される。第2のNMOSトランジスタは、ドレイン端子が前記第1のNMOSトランジスタのソース端子に接続され、ソース端子が前記基準電位端に接続される。第1のCMOS型インバータは、入力端が前記基準電位端に接続される。第2のCMOS型インバータは、入力端が前記第1のCMOS型インバータの出力端に接続される。第3のCMOS型インバータは、入力端が前記第2のCMOS型インバータの出力端に接続され、出力端が前記第2のNMOSトランジスタのゲート端子に接続され、前記出力端と前記電源電位端との間に複数のPMOSトランジスタが直列に接続されている。
第1の実施形態の静電破壊防止回路の構成の例を示す回路図。 第1の実施形態の静電破壊防止回路の動作の例を示す波形図。 第1の実施形態の静電破壊防止回路のCDM対策効果の例を示す図。 第2の実施形態の静電破壊防止回路の要部の構成の例を示す回路図。 第2の実施形態の静電破壊防止回路で用いるインバータの構成の例を示す回路図。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図中、同一または相当部分には同一の符号を付して、その説明は繰り返さない。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態の静電破壊防止回路の構成の例を示す回路図である。
本実施形態の静電破壊防止回路は、電源電位端VDDと、基準電位端VSSと、外部信号が入力される入力端子PADと、入力端子PADから電源電位端VDDに向かって順方向に接続されたダイオードD1と、入力端子PADから基準電位端VSSに向かって逆方向に接続されたダイオードD2と、ゲート端子が保護抵抗R1を介して入力端子PADに接続され、ソース端子が電源電位端VDDに接続され、ドレイン端子が出力端OUTに接続されるPMOSトランジスタP1と、ゲート端子が保護抵抗R1を介して入力端子PADに接続され、ドレイン端子が出力端OUTに接続されるNMOSトランジスタN1と、ドレイン端子がNMOSトランジスタN1のソース端子に接続され、ソース端子が基準電位端VSSに接続されるNMOSトランジスタN2と、入力端I1が基準電位端VSSに接続されるCMOS型インバータIV1と、入力端I2がCMOS型インバータIV1の出力端O1に接続されるCMOS型インバータIV2と、入力端I3がCMOS型インバータIV2の出力端O2に接続され、出力端O3がNMOSトランジスタN2のゲート端子に接続されるCMOS型インバータIV3と、を備える。
ここで、CMOS型インバータIV3は、出力端O3と電源電位端VDDとの間に複数のPMOSトランジスタが直列に接続されるものである。本実施形態では、4つのPMOSトランジスタP31、P32、P33およびP34が直列に接続されている例を示す。複数のPMOSトランジスタが直列に接続されることにより、CMOS型インバータIV3の出力の立ち上りが緩やかになり、出力立ち上り時の伝搬遅延時間が増加する。
PMOSトランジスタの個数は、4つに限られるものではない。本実施形態では、CMOS型インバータIV1〜IV3の3段合計の伝搬遅延時間が、入力端子PADへのCDMサージ印加期間よりも大きくなるよう、PMOSトランジスタの個数が調節される。
なお、CMOS型インバータIV3の出力端O3と基準電位端VSSとの間にはNMOSトランジスタN31が接続されている。
また、本実施形態では、CMOS型インバータIV2は、出力端O2と基準電位端VSSとの間に複数のNMOSトランジスタが直列に接続されるものとする。図1では、2つのNMOSトランジスタN21およびN22が直列に接続されている例を示す。複数のNMOSトランジスタが直列に接続されることにより、CMOS型インバータIV2の出力信号の立ち下りが緩やかになり、出力立ち下り時の伝搬遅延時間が増加する。
このNMOSトランジスタの個数も2つに限られるものではない。NMOSトランジスタの個数を調節することによっても、CMOS型インバータIV1〜IV3の3段合計の伝搬遅延時間を所望の値とすることができる。
なお、CMOS型インバータIV2の出力端O2と電源電位端VDDとの間にはPMOSトランジスタP21が接続されている。
また、本実施形態では、CMOS型インバータIV1は、出力端O1と電源電位端VDDとの間に接続された高耐圧型のPMOSトランジスタP11と、出力端O1と基準電位端VSSとの間に接続された高耐圧型のNMOSトランジスタN11と、により構成されている。
高耐圧型のMOSトランジスタが用いられる理由は、ゲート端子に接続される基準電位端VSSが外部端子に接続されるため、ゲート端子へ高電圧のサージ入力が印加されるおそれがあるからである。高耐圧型とすることにより、MOSトランジスタのゲート酸化膜の静電破壊耐圧を向上させることができる。
次に、図2を参照して、入力端子PADに対するCDM試験時の本実施形態の静電破壊防止回路の動作について説明する。
図2(a)に示すように、CDM試験時は、入力端子PADへ、1ns程度のサージ印加期間Tにパルス状の高電圧の波形(CDM波形)が入力される。
このCDM波形の入力により、CDM試験時は開放状態である電源電位端VDDへダイオードD1を介して電流が流れ、図2(b)に示すように、電源電位端VDDの電位が上昇する。
電源電位端VDDの電位が上昇すると、CMOS型インバータIV1〜IV3は動作状態となる。このとき、基準電位端VSSの電位は、電源電位端VDDの電位よりも低レベルである。
したがって、図2(c)に示すように、CMOS型インバータIV1の出力端O1の電位は、高レベルへと変化する。
CMOS型インバータIV1の出力端O1のレベルの変化を受けて、CMOS型インバータIV2の出力端O2の電位は、図2(d)に示すように、高レベルから低レベルへと変化する。このとき、CMOS型インバータIV2は2つのNMOSトランジスタ(N21、N22)が直列に接続されているため、出力の立ち下りに時間がかかる。
このCMOS型インバータIV2の出力の立ち下りを受けて、CMOS型インバータIV3の出力端O3の電位は、図2(d)に示すように、低レベルから高レベルへと変化する。このとき、CMOS型インバータIV3は4つのNMOSトランジスタ(P31〜P34)が直列に接続されているため、出力の立ち上りに時間がかかる。すなわち、出力立ち上り時のCMOS型インバータIV3の伝搬遅延時間は大きい。
上述したように、本実施形態では、CMOS型インバータIV1〜IV3の3段合計の伝搬遅延時間Dが、入力端子PADに対するサージ印加期間Tよりも長くなるよう設計されている。
そのため、入力端子PADへCDM波が印加されている期間、CMOS型インバータIV3出力端O3の電位は低レベルのままである。したがって、この期間は、NMOSトランジスタN2のゲート端子が低レベルであり、NMOSトランジスタN2はオフ状態である。
そのため、NMOSトランジスタN2のソース端子と基準電位端VSSとの間が非導通となり、NMOSトランジスタN1のソース端子が基準電位(例えば、接地電位)となることがない。
これにより、入力端子PADへCDM波が印加されている期間、NMOSトランジスタN1のゲート‐ソース間電圧Vgsが高電圧となることが防止される。
図3に、入力端子PADへCDM波が印加されている期間のNMOSトランジスタN1のゲート‐ソース間電圧Vgsの変化の様子を示す。
本実施形態の回路は、CDM対策を行わなかった場合に比べて、NMOSトランジスタN1のゲート‐ソース間電圧Vgsのピークを大幅に低くすることができる。
このような本実施形態によれば、CMOS型インバータのみで回路を構成するのでチップ面積を増大させることなく、入力端子PADへCDM波が印加されている期間、NMOSトランジスタN1のゲート‐ソース間電圧Vgsのピークを大幅に低くすることができる。これにより、NMOSトランジスタN1のゲート酸化膜の静電破壊を防止することができる。
(第2の実施形態)
半導体デバイスの製造プロセスの微細化の進展により、半導体デバイスの動作速度が向上し、インバータ1段当りの伝搬遅延時間が小さくなる傾向にある。したがって、第1の実施形態で示したインバータ3段構成では、十分な遅延時間が得られないことが考えられる。そこで、本実施形態では、インバータ1段当りの伝搬遅延時間が小さくても、所望の遅延時間を得られる回路構成の例を示す。
図3は、第2の実施形態の静電破壊防止回路の要部の構成の例を示す回路図である。ここでは、インバータにより構成される遅延回路部分のみを示す。その他の回路構成は、図1に示した第1の実施形態と同じである。
本実施形態では、CMOS型インバータIV1の出力端O1とCMOS型インバータIV2の入力端I2との間に、さらに偶数(2n)個のインバータIVが縦続接続されている。
インバータIVは、図4に示すように、電源電位端VDDと基準電位端VSSとの間に、PMOSトランジスタP100とNMOSトランジスタN100が直列に接続された構成をとる。
このインバータIVの1段当りの伝搬遅延時間をdとすると、2n個のインバータIVを縦続接続することにより、CMOS型インバータIV1とCMOS型インバータIV2の間に2n・dの遅延時間を付加することができる。
したがって、インバータIVの個数を調整することにより、入力端子PADへCDM波印加からCMOS型インバータIV3の出力の立ち上りまでの遅延時間を所望の値とすることができる。
このような本実施形態によれば、インバータ1段当りの伝搬遅延時間が小さくても、インバータのみの構成で、入力端子PADへCDM波が印加されている期間、NMOSトランジスタN2をオフ状態とすることができる。
以上説明した少なくとも1つの実施形態の静電破壊防止回路によれば、チップ面積の増加を抑制しつつ、CDMのESDから入力回路を保護することができる。
また、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
P1、P11、P21、P31〜P34、P100 PMOSトランジスタ
N1、N11、N21〜N22、N31、N100 NMOSトランジスタ
D1、D2 ダイオード
IV1、IV2、IV3、IV インバータ
R1 保護抵抗
PAD 入力端子
VDD 電源電位端
VSS 基準電位端

Claims (4)

  1. 電源電位端と、
    基準電位端と、
    外部信号が入力される入力端子と、
    前記入力端子から前記電源電位端に向かって順方向に接続された第1のダイオードと、
    前記入力端子から前記基準電位端に向かって逆方向に接続された第2のダイオードと、
    ゲート端子が保護抵抗を介して前記入力端子に接続され、ソース端子が前記電源電位端に接続され、ドレイン端子が出力端に接続されるPMOSトランジスタと、
    ゲート端子が前記保護抵抗を介して前記入力端子に接続され、ドレイン端子が前記出力端に接続される第1のNMOSトランジスタと、
    ドレイン端子が前記第1のNMOSトランジスタのソース端子に接続され、ソース端子が前記基準電位端に接続される第2のNMOSトランジスタと、
    入力端が前記基準電位端に接続される第1のCMOS型インバータと、
    入力端が前記第1のCMOS型インバータの出力端に接続される第2のCMOS型インバータと、
    入力端が前記第2のCMOS型インバータの出力端に接続され、出力端が前記第2のNMOSトランジスタのゲート端子に接続される第3のCMOS型インバータと
    を備え、
    前記第3のCMOS型インバータは、前記出力端と前記電源電位端との間に複数のPMOSトランジスタが直列に接続されている
    ことを特徴とする静電破壊防止回路。
  2. 前記第2のCMOS型インバータは、前記出力端と前記基準電位端との間に複数のNMOSトランジスタが直列に接続されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の静電破壊防止回路。
  3. 前記第1のCMOS型インバータは、高耐圧型のPMOSトランジスタおよび高耐圧型のNMOSトランジスタにより構成されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の静電破壊防止回路。
  4. 前記第1のCMOS型インバータの前記出力端と前記第2のCMOS型インバータの前記入力端との間に、さらに偶数個のインバータが縦続接続されている
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の静電破壊防止回路。
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