JP2016143815A - パワーモジュール用放熱樹脂シート、その製造方法、パワーモジュールおよびその製造方法 - Google Patents

パワーモジュール用放熱樹脂シート、その製造方法、パワーモジュールおよびその製造方法 Download PDF

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遼介 杉野
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Abstract

【課題】高温環境での耐熱安定性に優れ、かつ良好な熱伝導性を有したパワーモジュールを再現性良く実現可能な放熱樹脂シートと、それを用いたパワーモジュールおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】発熱体と、放熱部材と、を備えるパワーモジュールにおいて、前記発熱体と、前記放熱部材との間に介在させるパワーモジュール用放熱樹脂シートであって、熱硬化性樹脂(A)と、金属繊維または炭素繊維からなる繊維状フィラー(B)と、を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、パワーモジュール用放熱樹脂シート、その製造方法、パワーモジュールおよびその製造方法に関する。
パワーモジュールは、電力制御用半導体デバイスの1種であり、他の半導体モジュールと比べて使用時に半導体素子から発生する発熱量が大きい。それ故、パワーモジュールにおいては、発生した熱を効率よく外部に放出するための構成について創意工夫を施す必要がある。こうしたパワーモジュールにおける放熱構造については、従来から、種々の検討がなされてきた。
パワーモジュールの放熱構造としては、たとえば、以下のものがある。
特許文献1には、ヒートシンクと、金属層との熱抵抗を低減させるために、グリースを介在させてもよいことが記載されている。
特開2013−211289号公報
しかしながら、従来のパワーモジュールにおける放熱構造においては、ヒートサイクル時にグリースがパワーモジュール内部から外部に流出してしまいがちであった。そのため、従来のパワーモジュールにおいては、グリースにより接合している領域にボイドが形成されてしまい、結果として、放熱量がバラついてしまい、良好な熱伝導率を再現性良く実現できないという電熱不良に関する不都合が生じていた。このように、従来のパワーモジュールに使用するグリースには、高温環境での耐熱安定性、良好な熱伝導性の再現性という点において、改善の余地を有していた。
そこで、本発明は、高温環境での耐熱安定性に優れ、かつ良好な熱伝導性を有したパワーモジュールを再現性良く実現可能な放熱樹脂シートと、それを用いたパワーモジュールおよびその製造方法を提供する。
本発明によれば、発熱体と、放熱部材と、を備えるパワーモジュールにおいて、前記発熱体と、前記放熱部材との間に介在させるパワーモジュール用放熱樹脂シートであって、
熱硬化性樹脂(A)と、
金属繊維または炭素繊維からなる繊維状フィラー(B)と、
を含むパワーモジュール用放熱樹脂シートが提供される。
さらに、本発明によれば、発熱体と、放熱部材と、を備えるパワーモジュールにおいて、前記発熱体と、前記放熱部材との間に介在させるパワーモジュール用放熱樹脂シートの製造方法であって、
熱硬化性樹脂(A)と、金属繊維または炭素繊維からなる繊維状フィラー(B)と、を含む材料組成物を抄造して抄造体を作製する工程を、含むパワーモジュール用放熱樹脂シートの製造方法が提供される。
さらに、本発明によれば、発熱体と、
放熱部材と、
を備えるパワーモジュールであって、
前記発熱体と、前記放熱部材との間に上記パワーモジュール用放熱樹脂シートが介在している、パワーモジュールが提供される。
さらに、本発明によれば、発熱体と、放熱部材との間に樹脂シートを配置し積層する工程を含むパワーモジュールの製造方法であって、
前記樹脂シートが、上記パワーモジュール用放熱樹脂シートである、パワーモジュールの製造方法が提供される。
本発明によれば、高温環境での耐熱安定性に優れ、かつ良好な熱伝導性を有したパワーモジュールを再現性良く実現可能な放熱樹脂シートと、それを用いたパワーモジュールおよびその製造方法を提供できる。
本実施形態に係る放熱樹脂シートの一例を示す斜視模式図である。 本実施形態に係る放熱樹脂シートの一例を示す斜視模式図である。 本実施形態に係る放熱樹脂シートの製造方法の一例を示す断面模式図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
<パワーモジュール用放熱樹脂シート>
本実施形態に係るパワーモジュール用放熱樹脂シートは、発熱体と、放熱部材と、を備えるパワーモジュールにおいて、発熱体と、放熱部材との間に介在させるものである。このパワーモジュール用放熱樹脂シートは、熱硬化性樹脂(A)と、金属繊維または炭素繊維からなる繊維状フィラー(B)と、を含む。こうすることで、高温環境での耐熱安定性に優れ、かつ良好な熱伝導性を有したパワーモジュールを再現性良く実現可能である。
従来のパワーモジュールにおいては、発熱体から出た熱を効率よくモジュール外部に放出させるために発熱体と、放熱部材との間に、たとえば、放熱グリースを塗布する場合があった。本発明者は、上記放熱グリースを使用したパワーモジュールについて、以下の不都合が生じることを知見した。第一に、従来のパワーモジュールでは、ヒートサイクル時に放熱グリースがパワーモジュール内部から外部に流出してしまうことがあった。この場合、放熱グリースを塗布した領域にボイドが形成されてしまい、結果として、放熱量がバラついてしまうことがあった。第二に、放熱グリースの塗布条件を制御して均一に塗布できない限り、熱伝導率にバラつきが生じてしまうことがあった。このように、放熱グリースを使用した従来のパワーモジュールについては、電熱不良に関する不都合が生じる場合があり、高温環境での耐熱安定性、良好な熱伝導性の再現性という点において、改善の余地を有していた。
本実施形態に係るパワーモジュール用放熱樹脂シート(以下、「放熱樹脂シート」とも示す。)は、従来のパワーモジュールに使用していた放熱グリースと異なり、シート状に加工されたものである。そのため、放熱グリースを使用する場合のように、ヒートサイクル時に加わる熱が、放熱量に影響を及ぼすことを防ぐことができる。具体的には、本実施形態に係る放熱樹脂シートによれば、ヒートサイクル時に加わる熱により、たとえば、当該放熱樹脂シートを形成している樹脂成分がパワーモジュール内部から外部に流出してしまう等のような不都合が生じることはない。そのため、本実施形態に係る放熱樹脂シートを用いた場合、従来のパワーモジュールのように、ヒートサイクル時に放熱量が変動してしまう等の不都合が生じることを防ぐことが可能であるが故、高温環境での耐熱安定性に優れ、かつ良好な熱伝導性を有したパワーモジュールを再現性良く実現可能である。
また、本実施形態に係る放熱樹脂シートは、上述したように、シート状に加工されたものである。そのため、本実施形態に係る放熱樹脂シートによれば、発熱体から出た熱を、パワーモジュールの製造方法に関係なく、当該放熱樹脂シートを配した面の全域において均一に伝達させることが可能となる。
以下、本実施形態に係る放熱樹脂シートについて詳説する。
図1は、本実施形態に係る放熱樹脂シート10の一例を示す斜視模式図である。
図1においては、放熱樹脂シート10のうちの点線で示される領域の拡大模式図が示されている。本実施形態に係る放熱樹脂シート10は、熱硬化性樹脂(A)と、金属繊維または炭素繊維からなる繊維状フィラー(B)と、を含む。また、繊維状フィラー(B)は、当該放熱樹脂シート10の平面方向の熱伝導率を向上させる観点から、図1に示すように、平面方向に配列されていることが好ましい。
放熱樹脂シート10は、後述するように、たとえば抄造法により形成される。抄造法とは、製紙化技術の一つである紙抄きの技術のことを示している。本実施形態においては、たとえば熱硬化性樹脂(A)と、繊維状フィラー(B)と、を含む材料組成物を抄造して得られる抄造体により放熱樹脂シート10が構成される。これにより、放熱樹脂シート10中に熱硬化性樹脂(A)および繊維状フィラー(B)を含ませつつ、繊維状フィラー(B)を平面方向に配列させることが可能となる。また、抄造法を採用することによって、繊維状フィラー(B)を放熱樹脂シート10中に均一に分散させることや、繊維状フィラー(B)同士の絡み合いを適度に作ることができると推定されている。必ずしも明らかではないが、これらの理由から、放熱樹脂シート10を用いて形成されるパワーモジュールの熱的特性を向上させることができると考えられる。また、抄造法は加工性に優れることから、放熱樹脂シート10の意匠性を向上させることもできる。また、抄造法は、放熱樹脂シート10を構成する材料の組み合わせに制約が少ない。このため、パワーモジュールに求められる特性に応じて、熱硬化性樹脂(A)および繊維状フィラー(B)とともに他の各種添加剤を適宜使用することができる。
放熱樹脂シート10は、たとえば平板状の形状を有することができる。
上述したように、繊維状フィラー(B)は、放熱樹脂シート10内において平面方向に配列されている。これにより、とくに平面方向における放熱樹脂シート10の熱伝導性を向上させることができる。図1に示される放熱樹脂シート10の断面拡大図では、繊維状フィラー(B)(図1中においてB)が平面方向に配列されており、繊維状フィラー(B)の間に熱硬化性樹脂(A)(図1中においてA)が介在している場合が例示されている。この場合、繊維状フィラー(B)同士は、たとえば熱硬化性樹脂(A)によって互いに結着される。
図1に示される放熱樹脂シート10の平面拡大図では、繊維状フィラー(B)が面内においてランダムに配置されており、互いに絡み合っている場合が例示されている。繊維状フィラー(B)は、平面視において、直線状の形状を有していてもよく、湾曲していてもよく、折れ曲がっていてもよい。また、平面視においても、繊維状フィラー(B)の間には、たとえば熱硬化性樹脂(A)が介在している。
図2は、本実施形態に係る放熱樹脂シート10の一例を示す斜視模式図である。
図2に示すように、本実施形態に係る放熱樹脂シート10には、当該放熱樹脂シート10の熱伝導率をさらに向上させる観点から、繊維状フィラー(B)と比べてアスペクト比が小さいフィラー(C)を含有させてもよい。図2に示すように、フィラー(C)を含む場合においても、放熱樹脂シート10は、抄造法により形成されたものであることが好ましい。抄造法により放熱樹脂シート10を形成した場合には、熱硬化性樹脂(A)および繊維状フィラー(B)およびフィラー(C)を含ませつつ、繊維状フィラー(B)を平面方向に配列させることが可能となる。また、抄造法を採用することによって、繊維状フィラー(B)およびフィラー(C)を樹脂シート中に均一に分散させることや、繊維状フィラー(B)同士の絡み合いを適度に作ることができると推定されている。
そして、図2に示される放熱樹脂シート10の断面拡大図では、繊維状フィラー(B)(図2中においてB)が平面方向に配列されており、繊維状フィラー(B)の間に熱硬化性樹脂(A)(図2中においてA)とフィラー(C)(図2中においてC)が介在している場合が例示されている。この場合、繊維状フィラー(B)同士、または繊維状フィラー(B)とフィラー(C)は、たとえば熱硬化性樹脂(A)によって互いに結着される。
以下、本実施形態に係る放熱樹脂シート10について、熱硬化性樹脂(A)と、繊維状フィラー(B)とともに、繊維状フィラー(B)と比べてアスペクト比が小さいフィラー(C)を含む態様を例に挙げて説明する。ただし、本実施形態に係る放熱樹脂シート10は、熱硬化性樹脂(A)と、繊維状フィラー(B)とを含むものであればよく、後述する態様に限定されない。
(熱硬化性樹脂(A))
熱硬化性樹脂(A)は、バインダーとして作用して繊維状フィラー(B)を結着し得るものであればとくに限定されるものではない。なお、熱硬化性樹脂(A)としては、たとえば25℃において固形状のものを用いることが抄造法による放熱樹脂シート10の製造を安定的に行う観点からより好ましい。
熱硬化性樹脂(A)の具体例としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、およびポリウレタン等が挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。中でも、フェノール樹脂およびエポキシ樹脂のうちの少なくとも一方を含むことが、放熱樹脂シート10の熱的特性を向上させる観点からより好ましい。
本実施形態において、放熱樹脂シート10は、たとえば粒状または粉状の形状を有する熱硬化性樹脂(A)を含むことができる。これにより、放熱樹脂シート10を硬化して得られた硬化物の熱伝導性をより効果的に向上させることができる。この理由は明らかではないが、放熱樹脂シート10を加熱、加圧して成形する際に、熱硬化性樹脂(A)が粒状または粉状の形状を有することにより溶融時の含浸性が向上し、繊維状フィラー(B)やフィラー(C)と熱硬化性樹脂(A)との界面が良好に形成されることによると推定されている。本実施形態においては、たとえば粉粒体である熱硬化性樹脂(A)と、繊維状フィラー(B)と、フィラー(C)と、を抄造して放熱樹脂シート10を製造することにより、粒状または粉状の形状を有する熱硬化性樹脂(A)を含む放熱樹脂シート10を実現することが可能である。
粒状または粉状の形状を有する熱硬化性樹脂(A)としては、たとえば平均粒径500μm以下であるものを含むことができる。放熱樹脂シート10を硬化して得られた硬化物の熱伝導性をより効果的に向上させる観点からは、粒状または粉状の形状を有する熱硬化性樹脂(A)の平均粒径が1nm以上300μm以下であることがより好ましい。このような平均粒径を有する熱硬化性樹脂(A)は、たとえばアトマイザー粉砕機等を用いて粉砕処理を行うことにより得ることが可能である。なお、熱硬化性樹脂(A)の平均粒径は、たとえば(株)島津製作所製のSALD−7000などのレーザ回折式粒度分布測定装置を用いて、質量基準の50%粒子径を平均粒径として求めることができる。
熱硬化性樹脂(A)の含有量は、放熱樹脂シート10全量に対して5重量%以上であることが好ましく、15重量%以上であることがより好ましく、20重量%以上であることがとくに好ましい。これにより、放熱樹脂シート10の加工性や軽量性をより効果的に向上させることができる。一方で、熱硬化性樹脂(A)の含有量は、放熱樹脂シート10全量に対して80重量%以下であることが好ましく、60重量%以下であることがより好ましく、40重量%以下であることがとくに好ましい。これにより、放熱樹脂シート10を硬化して得られた硬化物の熱的特性をより効果的に向上させることが可能となる。
(繊維状フィラー(B))
繊維状フィラー(B)は、上述したとおり、金属繊維または炭素繊維からなるものである。この繊維状フィラー(B)は、アスペクト比が100以上であるものであることが好ましい。これにより、放熱樹脂シート10を硬化して得られた硬化物の熱伝導性を向上させることが可能となる。繊維状フィラー(B)は、とくに平面方向における熱伝導性の向上に寄与するものと考えられている。熱伝導性を向上させる観点からは、繊維状フィラー(B)のアスペクト比が150以上であることがより好ましく、200以上であることがとくに好ましい。一方で、繊維状フィラー(B)のアスペクト比は、放熱樹脂シート10の製造容易性や、放熱樹脂シート10を硬化して得られた硬化物の強度を向上させる観点から、1000以下であることが好ましく、700以下であることがより好ましい。なお、繊維状フィラー(B)のアスペクト比は、繊維長/繊維幅により求められる。また、本明細書における繊維状フィラー(B)は、後述するパルプ(D)を含まない概念である。
繊維状フィラー(B)の繊維長は、たとえば100μm以上200mm以下であることが好ましく、500μm以上50mm以下であることがより好ましく、500μm以上10mm以下であることがとくに好ましい。また、繊維状フィラー(B)の繊維幅は、たとえば0.5μm以上1mm以下であることが好ましく、3μm以上100μm以下であることがより好ましい。繊維状フィラー(B)の繊維長および繊維幅を上述の範囲とすることにより、繊維状フィラー(B)のアスペクト比を所望の範囲内とすることがより容易となる。このため、放熱樹脂シート10を硬化して得られた硬化物の熱伝導性をより効果的に向上させることができる。また、放熱樹脂シート10中における繊維状フィラー(B)の均一分散性の向上に寄与することも可能となる。
繊維状フィラー(B)は、必要特性に応じて種々の形状を有することができる。本実施形態においては、繊維状フィラー(B)として、たとえばチョップドファイバーを用いることができる。これにより、優れた熱伝導性をより安定的に実現することが可能となる。
繊維状フィラー(B)は、上述した通り、金属繊維または炭素繊維からなるものであるが、ガラス繊維、セラミック繊維などの無機繊維;木材繊維、木綿、麻、羊毛等の天然繊維;レーヨン繊維などの再生繊維;セルロース繊維などの半合成繊維;ポリアミド繊維、アラミド繊維、ポリイミド繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアクリロニトリル繊維、エチレンビニルアルコール繊維などの合成繊維から選択される一種または二種以上の繊維状フィラーと併用してもよい。特に、放熱樹脂シート10の機械的特性を向上させる観点からは、合成繊維および無機繊維のうちの一種または二種以上を併用することが好ましい。放熱樹脂シート10の耐衝撃性を向上させる観点からは、アラミド繊維を併用することが好ましい。
金属繊維は、単独の金属元素で構成される金属繊維であっても、複数の金属で構成される合金繊維であってもよい。金属繊維は、たとえばアルミニウム、銀、銅、マグネシウム、鉄、クロム、ニッケル、チタン、亜鉛、錫、モリブデンおよびタングステンからなる群から選択される1種または二種以上の金属元素を含むことが好ましい。なお、本実施形態における金属繊維としては、たとえば日本精線(株)やベカルトジャパン(株)製のステンレス繊維、虹技(株)製の銅繊維、アルミニウム繊維、黄銅繊維、鋼繊維、チタン繊維、りん青銅繊維などが市販品として入手可能であるが、これらに限定されるものではない。これらの金属繊維は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。また、これらのうち、熱伝導性という観点では銅繊維、アルミニウム繊維、黄銅繊維のいずれか1種以上が好ましく、電磁波シールド性という観点ではステンレス繊維、銅繊維、アルミニウム繊維のいずれか1種以上が好ましい。
繊維状フィラー(B)としては、必要特性に応じてシランカップリング剤、アルミネートカップリング剤、チタネートカップリング剤などで表面処理したものや、樹脂との密着性や取り扱い性を向上させるために収束剤処理をしたものを使用してもよい。
繊維状フィラー(B)の含有量は、放熱樹脂シート10全量に対して15重量%以上であることが好ましく、30重量%以上であることがより好ましく、45重量%以上であることがとくに好ましい。これにより、放熱樹脂シート10を硬化して得られた硬化物について、機械的特性や熱的特性、電磁波遮蔽性のバランスをより効果的に向上させることができる。一方で、繊維状フィラー(B)の含有量は、放熱樹脂シート10全量に対して80重量%以下であることが好ましく、70重量%以下であることがより好ましく、65重量%以下であることがとくに好ましい。これにより、放熱樹脂シート10の加工性や軽量性を向上させることができる。
(フィラー(C))
フィラー(C)は、上述したとおり、アスペクト比が繊維状フィラー(B)よりも小さい。これにより、放熱樹脂シート10を用いたパワーモジュールの熱伝導性を向上させることが可能となる。なお、フィラー(C)が繊維状である場合、フィラー(C)のアスペクト比は繊維長/繊維幅により求めることができる。一方で、フィラー(C)が粉粒体である場合には、最も長い直径である長径と最も短い直径である短径との比、長径/短径により求めることができる。また、本明細書におけるフィラー(C)は、後述するパルプ(D)を含まない概念である。
フィラー(C)のアスペクト比は、50以下とすることが好ましい。これにより、放熱樹脂シート10を硬化して得られた硬化物の熱伝導性をより効果的に向上させることができる。また、熱伝導性を向上させる観点からは、フィラー(C)のアスペクト比が30以下であることがより好ましく、20以下であることがとくに好ましい。熱伝導率をより効果的に向上させる観点からは、フィラー(C)のアスペクト比を8以下とすることもできる。一方で、フィラー(C)のアスペクト比の下限値は、とくに限定されず、たとえば1とすることができる。繊維状フィラー(B)との絡みつきにより、放熱樹脂シート10を硬化して得られた硬化物の機械強度と熱伝導性のバランスを向上させる観点からは、フィラー(C)のアスペクト比が3以上であることがより好ましい。
フィラー(C)の繊維長または長径は、たとえば1μm以上10mm以下であることが好ましく、10μm以上1mm以下であることがより好ましく、10μm以上500μm以下であることがとくに好ましい。また、フィラー(C)の繊維幅または短径は、たとえば0.5μm以上500μm以下であることが好ましく、1μm以上100μm以下であることがより好ましい。これにより、フィラー(C)のアスペクト比を所望の範囲内とすることがより容易となる。このため、放熱樹脂シート10を硬化して得られた硬化物の熱伝導性をより効果的に向上させることができる。また、熱的特性、機械的特性、および電磁波遮蔽性能のバランスの向上を図ることもできる。さらには、放熱樹脂シート10中におけるフィラー(C)の均一分散性の向上に寄与することも可能となる。なお、本実施形態においては、フィラー(C)として、たとえば繊維状フィラー(B)よりも繊維長が短いものを用いることができる。
フィラー(C)は、必要特性に応じて種々の形状を有することができる。本実施形態においては、フィラー(C)として、たとえばミルドファイバー等の繊維材料、または粉粒体のうちの少なくとも一方を用いることができる。これにより、放熱樹脂シート10を用いたパワーモジュールについて、優れた熱伝導性をより安定的に実現することが可能となる。また、放熱樹脂シート10中におけるフィラー(C)の均一分散性の向上に寄与することもできる。熱伝導性の向上を図る観点からは、たとえばフィラー(C)としてミルドファイバーまたは粉粒体のうちの一方または双方を含むことがより好ましく、粉粒体を少なくとも含むことがとくに好ましい。
フィラー(C)が繊維材料を含む場合、フィラー(C)は、たとえばアルミニウム、銀、銅、マグネシウム、鉄、クロム、ニッケル、チタン、亜鉛、錫、モリブデンおよびタングステンからなる群から選択される1種または2種以上の金属元素を含む金属繊維;炭素繊維、ガラス繊維、セラミック繊維などの無機繊維;木材繊維、木綿、麻、羊毛等の天然繊維;レーヨン繊維などの再生繊維;セルロース繊維などの半合成繊維;ポリアミド繊維、アラミド繊維、ポリイミド繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアクリロニトリル繊維、エチレンビニルアルコール繊維などの合成繊維から選択される一種または二種以上を含むことができる。これらの中でも、熱伝導性を向上させる観点からは、金属繊維および無機繊維のうちの一種または二種以上を含むことが好ましく、金属繊維および炭素繊維のうちの少なくとも一方を含むことがより好ましい。機械的特性と熱伝導性のバランスを向上させる観点からは、炭素繊維を少なくとも含むことがとくに好ましい。
フィラー(C)が粉粒体を含む場合、フィラー(C)は、たとえば黒鉛、カーボンブラック、炭、コークス、ダイヤモンド、カーボンナノチューブ、グラフェン、フラーレン等の炭素材料、タルク、焼成クレー、未焼成クレー、マイカ、ガラスのようなケイ酸塩、酸化チタン、アルミナのような酸化物、ケイ酸マグネシウム、溶融シリカ、結晶シリカのようなケイ素化合物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイトのような炭酸塩、酸化亜鉛、酸化マグネシウムのような酸化物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムのような水酸化物、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウムのような硫酸塩または亜硫酸塩、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウムのようなホウ酸塩、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素のような窒化物から選択される一種または二種以上の粉粒体を含むことができる。これらの中でも、機械的特性と熱伝導性のバランスを向上させる観点からは、炭素材料を含むことが好ましく、黒鉛またはカーボンブラックのうちの少なくとも一方を含むことがより好ましい。
フィラー(C)としては、必要特性に応じてシランカップリング剤、アルミネートカップリング剤、チタネートカップリング剤などで表面処理したものや、樹脂との密着性や取り扱い性を向上させるために収束剤処理をしたものを使用してもよい。
フィラー(C)の含有量は、放熱樹脂シート10全量に対して3重量%以上であることが好ましく、5重量%以上であることがより好ましく、10重量%以上であることがとくに好ましい。これにより、放熱樹脂シート10を硬化して得られた硬化物について、機械的特性や熱的特性、電磁波遮蔽性のバランスをより効果的に向上させることができる。一方で、フィラー(C)の含有量は、放熱樹脂シート10全量に対して40重量%以下であることが好ましく、30重量%以下であることがより好ましく、25重量%以下であることがとくに好ましい。これにより、放熱樹脂シート10の加工性や軽量性を向上させることができる。また、フィラー(C)の分散性をより効果的に向上させて、放熱樹脂シート10を硬化して得られた硬化物の機械的特性や熱的特性、電磁波遮蔽性の向上に寄与することも可能である。
(パルプ(D))
放熱樹脂シート10は、たとえばパルプ(D)を含むことができる。パルプ(D)は、フィブリル構造を有する繊維材料であり、たとえば機械的または化学的に繊維材料をフィブリル化することによって得ることができる。後述する抄造法を用いた放熱樹脂シート10の製造方法においては、熱硬化性樹脂(A)、繊維状フィラー(B)、およびフィラー(C)とともにパルプ(D)を抄造することによって、熱硬化性樹脂(A)をより効果的に凝集させることができることから、より安定的な放熱樹脂シート10の製造を実現することが可能となる。
パルプ(D)としては、たとえばリンターパルプ、木材パルプ等のセルロース繊維、ケナフ、ジュート、竹などの天然繊維、パラ型全芳香族ポリアミド繊維(アラミド繊維)やその共重合体、芳香族ポリエステル繊維、ポリベンザゾール繊維、メタ型アラミド繊維やその共重合体、アクリル繊維、アクリロニトリル繊維、ポリイミド繊維、ポリアミド繊維などの有機繊維がフィブリル化したものが挙げられる。パルプ(D)は、これらのうちの一種または二種以上を含むことができる。これらの中でも、放熱樹脂シート10を用いたパワーモジュールの機械的特性や熱的特性を向上させる観点や、繊維状フィラー(B)およびフィラー(C)の分散性を向上させる観点からは、アラミド繊維により構成されるアラミドパルプ、およびアクリロニトリル繊維により構成されるポリアクリロニトリルパルプのうちのいずれか一方または双方を含むことがとくに好ましい。
パルプ(D)の含有量は、放熱樹脂シート10全量に対して0.5重量%以上であることが好ましく、1.5重量%以上であることがより好ましく、2重量%以上であることがとくに好ましい。これにより、抄造時における熱硬化性樹脂(A)の凝集をより効果的に発生させて、さらに安定的な放熱樹脂シート10の製造を実現することができる。また、パルプ(D)の含有量は、放熱樹脂シート10全量に対して15重量%以下であることが好ましく、10重量%以下であることがより好ましく、8重量%以下であることがとくに好ましい。これにより、放熱樹脂シート10を硬化して得られた硬化物の機械的特性や熱的特性をより効果的に向上させることが可能となる。
(凝集剤(E))
放熱樹脂シート10は、たとえば凝集剤(E)を含むことができる。凝集剤(E)は、後述する抄造法を用いた放熱樹脂シート10の製造方法において、熱硬化性樹脂(A)、繊維状フィラー(B)およびフィラー(C)をフロック状に凝集させる機能を有する。このため、より安定的な樹脂シートの製造を実現することができる。
凝集剤(E)は、たとえばカチオン性高分子凝集剤、アニオン性高分子凝集剤、ノニオン性高分子凝集剤、および両性高分子凝集剤から選択される一種または二種以上を含むことができる。このような凝集剤(E)の例示としては、カチオン性ポリアクリルアミド、アニオン性ポリアクリルアミド、ホフマンポリアクリルアミド、マンニックポリアクリルアミド、両性共重合ポリアクリルアミド、カチオン化澱粉、両性澱粉、ポリエチレンオキサイドなどを挙げることができる。また、凝集剤(E)において、そのポリマー構造や分子量、水酸基やイオン性基などの官能基量などは、必要特性に応じて特に制限無く調整することが可能である。
凝集剤(E)の含有量は、上述した放熱樹脂シート10の構成材料(熱硬化性樹脂(A)、繊維状フィラー(B)、フィラー(C)、パルプ(D))の合計量に対して0.05重量%以上であることが好ましく、0.1重量%以上であることがより好ましく、0.15重量%以上であることがとくに好ましい。これにより、抄造法を用いた放熱樹脂シート10の製造において、収率の向上を図ることができる。一方で、凝集剤(E)の含有量は、上述した放熱樹脂シート10の構成材料(熱硬化性樹脂(A)、繊維状フィラー(B)、フィラー(C)、パルプ(D))の合計量に対して3重量%以下であることが好ましく、2重量%以下であることがより好ましく、1.5重量%以下であることがとくに好ましい。これにより、抄造法を用いた放熱樹脂シート10の製造において、脱水処理等をより容易にかつ安定的に行うことが可能となる。
放熱樹脂シート10は、たとえば上述の各成分の他に、イオン交換能を有する粉末状物質を含むことができる。イオン交換能を有する粉末状物質としては、たとえば粘土鉱物、鱗片状シリカ微粒子、ハイドロタルサイト類、フッ素テニオライト及び膨潤性合成雲母から選ばれる一種またな二種以上の層間化合物を用いることが好ましい。粘土鉱物としては、たとえばスメクタイト、ハロイサイト、カネマイト、ケニヤイト、燐酸ジルコニウム及び燐酸チタニウムなどが挙げられる。ハイドロタルサイト類としては、たとえばハイドロタルサイト、ハイドロタルサイト状物質などが挙げられる。フッ素テニオライトとしては、たとえばリチウム型フッ素テニオライト、ナトリウム型フッ素テニオライトなどが挙げられる。膨潤性合成雲母としては、たとえばナトリウム型四珪素フッ素雲母、リチウム型四珪素フッ素雲母などが挙げられる。これらの層間化合物は、天然物であってもよく、合成されたものであってもよい。これらのうちでは、粘土鉱物がより好ましく、スメクタイトが天然物から合成物まで存在し、選択の幅が広いという点においてさらに好ましい。スメクタイトとしては、たとえばモンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト及びスチーブンサイトなどが挙げられ、これらのうち、いずれか1種以上を使用できる。モンモリロナイトは、アルミニウムの含水ケイ酸塩であるが、モンモリロナイトを主成分とし、他に石英や雲母、長石、ゼオライトなどの鉱物を含んでいるベントナイトであってもよい。着色や不純物を気にする用途に用いる場合などには、不純物が少ない合成スメクタイトが好ましい。
また、放熱樹脂シート10は、たとえば特性向上を目的とした酸化防止剤や紫外線吸収剤などの安定剤、離型剤、可塑剤、難燃剤、樹脂の硬化触媒や硬化促進剤、顔料、乾燥紙力向上剤、湿潤紙力向上剤などの紙力向上剤、歩留まり向上剤、濾水性向上剤、サイズ定着剤、消泡剤、酸性抄紙用ロジン系サイズ剤、中性製紙用ロジン系サイズ剤、アルキルケテンダイマー系サイズ剤、アルケニルコハク酸無水物系サイズ剤、特殊変性ロジン系サイズ剤などのサイズ剤、硫酸バンド、塩化アルミ、ポリ塩化アルミなどの凝結剤などの添加剤から選択される一種または二種以上を、生産条件調整や、要求される物性を発現させることを目的として含むことができる。
本実施形態に係る放熱樹脂シート10を発熱体と放熱部材との間に介在させた時における当該放熱樹脂シート10の厚みは、好ましくは、50μm以上200μm以下であり、さらに好ましくは、75μm以上150μm以下である。放熱樹脂シート10の厚さを上記範囲とすることで、良好な放熱特性を備えた放熱樹脂シート10とすることができる。
本実施形態においては、放熱樹脂シート10を圧力300kg/cm、温度180℃の条件で10分間熱処理して得られる硬化物の、平面方向における熱伝導率をλとし、厚さ方向における熱伝導率をλとする。この場合において、熱伝導率λは、5W/mK以上であることが好ましく、10W/mK以上であるとさらに好ましく、20W/mK以上であるとより一層好ましい。これにより、放熱樹脂シート10を硬化して得られた硬化物の平面方向における熱伝導性をより効果的に向上させることができる。一方で、熱伝導率λの上限値は、とくに限定されないが、たとえば600W/mKとすることができる。なお、従来のパワーモジュールにおける放熱グリースの熱伝導率は、5W/mK未満である。
また、熱伝導率λは、たとえば1.0W/mK以上であることが好ましく、3.0W/mK以上であることがより好ましい。これにより、放熱樹脂シート10を硬化して得られた硬化物の厚さ方向における熱伝導性をより効果的に向上させることができる。一方で、熱伝導率λの上限値は、とくに限定されないが、たとえば100W/mKとすることができる。
本実施形態において、熱伝導率λおよび熱伝導率λは、たとえば放熱樹脂シート10を構成する各成分の種類や配合割合をそれぞれ適切に選択することによって制御することが可能である。また放熱樹脂シート10の製造条件を調整することも、熱伝導率λおよび熱伝導率λの制御に寄与し得る。
次に、放熱樹脂シート10の製造方法について説明する。
図3は、本実施形態に係る放熱樹脂シート10の製造方法の一例を示す断面模式図である。放熱樹脂シート10は、たとえば湿式抄造法を用いて製造される。本実施形態に係る放熱樹脂シート10の製造方法は、たとえば熱硬化性樹脂(A)と、繊維状フィラー(B)とを含む材料組成物を抄造する工程を含む。なお、上記材料組成物には、フィラー(C)を含有しているものでもあってもよい。そのため、後述においては、熱硬化性樹脂(A)と、繊維状フィラー(B)とともに、フィラー(C)を含む材料組成物をを抄造する場合を例に挙げて説明する。
まず、図3(a)に示すように、上述の各成分のうち凝集剤(E)を除く成分を溶媒に添加して撹拌し、分散させる。ここでは、熱硬化性樹脂(A)、繊維状フィラー(B)、フィラー(C)、および必要に応じた他の添加剤を溶媒中へ添加して撹拌し、分散させることとなる。これにより、放熱樹脂シート10を形成するためのワニス状の材料組成物を得ることができる。各成分を溶媒に分散させる方法としては、とくに限定されないが、たとえばディスパーザーを用いて撹拌する方法が挙げられる。なお、図3において、符号Aは熱硬化性樹脂(A)を、符号Bは繊維状フィラー(B)を、符号Cはフィラー(C)を、それぞれ示している。
溶媒としては、とくに限定されないが、上記材料組成物の構成材料を分散させる過程において揮発しにくいことと、放熱樹脂シート10中への残存を抑制するために脱溶媒をしやすいこと、脱溶媒によってエネルギーが増大してしまうことを抑制すること、等の観点から、沸点が50℃以上200℃以下であるものが好ましい。このような溶媒としては、たとえば水や、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノール、エチレングリコールなどのアルコール類や、アセトン、メチルエチルケトン、2−ヘプタノン、シクロヘキサノンなどのケトン類や、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸メチルなどのエステル類や、テトラヒドロフラン、イソプロピルエーテル、ジオキサン、フルフラールなどのエーテル類などを挙げることができる。これらの溶媒は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらのなかでも、供給量が豊富であり、安価、環境負荷が低い、安全性も高く扱いやすいという理由から水を用いることがとくに好ましい。
ワニス状の材料組成物を得る上記工程において、熱硬化性樹脂(A)としては、たとえば平均粒径500μm以下である固体状態のものを使用することができる。これにより、後述する熱硬化性樹脂(A)を凝集させる工程において、凝集状態をより形成しやすくすることができる。ワニス状の材料組成物を得る上記工程において、熱硬化性樹脂(A)の平均粒径は1nm以上300μm以下であることがより好ましい。このような平均粒径を有する熱硬化性樹脂(A)は、たとえばアトマイザー粉砕機等を用いて粉砕処理を行うことにより得ることが可能である。なお、熱硬化性樹脂(A)の平均粒径は、たとえば(株)島津製作所製のSALD−7000などのレーザ回折式粒度分布測定装置を用いて、質量基準の50%粒子径を平均粒径として求めることができる。
本実施形態においては、上記で得られたワニス状の材料組成物中に、凝集剤(E)を添加することができる。これにより、溶媒中の熱硬化性樹脂(A)と、繊維状フィラー(B)と、フィラー(C)と、をフロック状に凝集させて凝集物Fを得ることがより容易となる。
次に、図3(b)に示すように、底面がメッシュ30で構成された容器に、溶媒と、上記で得られた凝集物Fと、を入れてメッシュ30から溶媒を排出する。これにより、凝集物Fと溶媒を互いに分離することができる。このとき、メッシュ30上には凝集物Fがシート状となって残存することとなる。本実施形態においては、メッシュ30の形状を適宜選択することによって、得られる放熱樹脂シート10の形状を調整することが可能である。
本実施形態においては、上記で得られたシート状の凝集物Fを取り出して、乾燥炉内に入れて乾燥させて、溶媒をさらに除去することができる。たとえばこのようにして、図3(c)に示すような放熱樹脂シート10が製造されることとなる。
<パワーモジュール>
本実施形態に係るパワーモジュールは、発熱体と、放熱部材と、を備え、上記発熱体と、上記放熱部材との間に上述した放熱樹脂シート10が介在しているものである。このパワーモジュールは、上述した放熱樹脂シート10を使用しているが故、高温環境での耐熱安定性に優れ、かつ良好な熱伝導性を有したものである。
本実施形態に係るパワーモジュールの一例としては、たとえば、放熱部材と、発熱体を備えた絶縁基板と、上記放熱部材と、絶縁基板との間に介在している放熱樹脂シート10と、内部に冷媒が循環する冷却シンク部とを備えたものが挙げられる。このパワーモジュールは、放熱部材の一方の表面に、放熱樹脂シート10を介在して絶縁基板が配設され、かつ、放熱部材の他方の表面に冷却シンク部が配設され、発熱体の熱を冷却シンク部に伝導させて放出するものである。ただし、本実施形態に係るパワーモジュールは、上述した態様に限定されない。
<パワーモジュールの製造方法>
本実施形態に係るパワーモジュールの製造方法は、発熱体と、放熱部材との間に放熱樹脂シート10を配置し積層する工程を含むものである。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
次に、本発明の実施例について説明する。
<実施例1>
(放熱樹脂シートの作製)
まず、アトマイザー粉砕機で平均粒径100μm(質量基準の50%粒子径)に粉砕した熱硬化性樹脂(A)と、繊維状フィラー(B)と、フィラー(C)と、パルプ(D)と、を後述する配合に従い溶媒である水に添加して、ディスパーザーで30分撹拌して混合物を得た。ここでは、熱硬化性樹脂(A)、繊維状フィラー(B)、フィラー(C)、およびパルプ(D)の合計100重量部を10000重量部の水に添加した。次いで、あらかじめ水に溶解させた凝集剤(E)を、上述した構成材料(熱硬化性樹脂(A)、繊維状フィラー(B)、フィラー(C)、パルプ(D))の合計に対して0.2重量%添加し、構成材料をフロック状に凝集させた。これにより得られた凝集物を30メッシュの金属網で水と分離し、この後その凝集物を、脱水プレスし、さらに50℃の乾燥器に5時間入れて乾燥させて、複合樹脂組成物により構成される未硬化状態にある放熱樹脂シートを得た。収率は97%であった。また、得られた放熱樹脂シートの厚みは、300μmであった。
実施例1について、繊維状フィラー(B)が樹脂シート中において平面方向に配列されていることを確認した。ここで、上述した実施例1の放熱樹脂シートは、上述した構成材料(熱硬化性樹脂(A)、繊維状フィラー(B)、フィラー(C)、パルプ(D))として、下記フェノール樹脂が19重量%、下記エポキシ樹脂が9重量%、下記チョップド炭素繊維が62重量%、下記ミルド炭素繊維が6重量%、下記アラミドパルプが4重量%となるように配合して作製したものである。
(A)熱硬化性樹脂
フェノール樹脂:レゾール樹脂(PR−51723、住友ベークライト(株)製)
エポキシ樹脂:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER1002、三菱化学(株)製)
(B)繊維状フィラー
チョップド炭素繊維:XN−100、日本グラファイトファイバー(株)製、繊維長3mm、繊維幅10μm、アスペクト比300
(C)フィラー
ミルド炭素繊維:HC−600、日本グラファイトファイバー(株)製、平均長さ100μm、繊維幅10μm、アスペクト比10
(D)パルプ
アラミドパルプ:ケブラーパルプ1F303(東レ・デュポン(株)製)
(E)凝集剤
ポリエチレンオキシド:住友精化(株)製
(硬化物)
次のようにして硬化物を製造した。まず、上記にて得られた放熱樹脂シートを、10cm×10cmにカットしたものを圧力300kg/cm、温度180℃の条件で10分間熱処理することにより、10cm×10cm×1mmの硬化物を得た。
(パワーモジュールの作製)
ラバーヒーター(ミスミ社製、MRHSK−50−50−V100−W20)と、銅板(縦108mm、横62mm、厚さ4mm)と、上記にて得られた放熱樹脂シートと、アルミ板(縦108mm、横62mm、厚さ3mm)とを、この順で配置し、トルクレンチを用いて5Nの力で締め付けることにより、4点ボルト固定を行った積層物(パワーモジュール)を作製した。また、得られたパワーモジュール中において、放熱樹脂シートの厚みは、100μmであった。
(熱伝導率)
上記で得られた硬化物の熱伝導率を測定した。測定は、硬化物に対してレーザーフラッシュ法によって熱伝導層の平面方向の熱伝導率λ、および厚さ方向の熱伝導率λを測定することにより行った。下記表中における熱伝導率λ、熱伝導率λの単位は、W/mKである。
(熱放熱性)
上記で得られた積層物を、20℃の温度条件下、20Wのヒーター出力で30分間加熱処理を施した直後のパワーモジュールのヒーター最高点温度を測定した。測定は、上記加熱処理を施した直後のパワーモジュールを、サーモグラフィー(日本アビオニクス社製、InfReC R300)で観察することにより、測定した。
<比較例1>
ラバーヒーター(ミスミ社製、MRHSK−50−50−V100−W20)と、銅板(縦108mm、横62mm、厚さ4mm)と、Agグリース(ワイドワーク社製、WW−CS3.5)と、アルミ板(厚さ3mm)とを、この順で配置し、トルクレンチを用いて5Nの力で締め付けることにより、4点ボルト固定を行った積層物(パワーモジュール)を作製した。なお、Agグリースの塗布量は、785mgであった。また、上記Agグリースは、アルミ板に対してボイドが生じることのなく、均一な厚さに塗布されていた。なお、上記Agグリースの熱伝導率は、カタログ値で12W/mkである。
(熱放熱性)
上記で得られた積層物を、20℃の温度条件下、20Wのヒーター出力で30分間加熱処理を施した直後のパワーモジュールのヒーター最高点温度を測定した。測定は、上記加熱処理を施した直後のパワーモジュールを、サーモグラフィー(日本アビオニクス社製、InfReC R300)で観察することにより、測定した。
<比較例2>
ラバーヒーター(ミスミ社製、MRHSK−50−50−V100−W20)と、銅板(縦108mm、横62mm、厚さ4mm)と、アルミ板(縦108mm、横62mm、厚さ3mm)とを、この順で配置し、トルクレンチを用いて5Nの力で締め付けることにより、4点ボルト固定を行った積層物を作製した。このようにして得られた積層物を、20℃の温度条件下、20Wのヒーター出力で30分間加熱処理を施すことにより、パワーモジュールを得た。
(熱放熱性)
上記で得られた積層物を、20℃の温度条件下、20Wのヒーター出力で30分間加熱処理を施した直後のパワーモジュールのラバーヒーター最高点温度を測定した。測定は、上記加熱処理を施した直後のパワーモジュールを、サーモグラフィー(日本アビオニクス社製、InfReC R300)で観察することにより、測定した。
Figure 2016143815
表1に示すように、実施例1のパワーモジュールは、各比較例のパワーモジュールと比較して優れた熱放散性を発揮していることが分かる。また、実施例1の放熱樹脂シートの硬化物は、比較例1の放熱グリースと比べて、平面方向の熱伝導性に優れていることが分かる。また、20℃の温度条件下、20Wのヒーター出力で30分間加熱処理を施した直後の比較例1のパワーモジュールにおいては、当該パワーモジュール内部から外部にAgグリースが流出してしまっていた。そのため、実施例1のパワーモジュールは、比較例1のパワーモジュールと比べて、高温環境での耐熱安定性に優れたものであるといえる。
10 放熱樹脂シート
30 メッシュ
A 熱硬化性樹脂
B 繊維状フィラー
C フィラー
F 凝集物

Claims (14)

  1. 発熱体と、放熱部材と、を備えるパワーモジュールにおいて、前記発熱体と、前記放熱部材との間に介在させるパワーモジュール用放熱樹脂シートであって、
    熱硬化性樹脂(A)と、
    金属繊維または炭素繊維からなる繊維状フィラー(B)と、
    を含むパワーモジュール用放熱樹脂シート。
  2. 前記繊維状フィラー(B)のアスペクト比が100以上である、請求項1に記載のパワーモジュール用放熱樹脂シート。
  3. 当該パワーモジュール用放熱樹脂シートにおいて、前記繊維状フィラー(B)が平面方向に配列されている、請求項1または2に記載のパワーモジュール用放熱樹脂シート。
  4. 前記繊維状フィラー(B)がチョップドファイバーである、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のパワーモジュール用放熱樹脂シート。
  5. 前記熱硬化性樹脂(A)が、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂およびポリウレタンからなる群より選択される1種又は2種以上を含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のパワーモジュール用放熱樹脂シート。
  6. 当該パワーモジュール用放熱樹脂シート全量に対する前記熱硬化性樹脂(A)の含有量が、5重量%以上80重量%以下である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のパワーモジュール用放熱樹脂シート。
  7. 当該パワーモジュール用放熱樹脂シートを圧力300kg/cm、温度180℃の条件で10分間熱処理して得られる硬化物の平面方向における熱伝導率が5W/mK以上である、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のパワーモジュール用放熱樹脂シート。
  8. 前記繊維状フィラー(B)と比べてアスペクト比が小さい、フィラー(C)をさらに含む、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のパワーモジュール用放熱樹脂シート。
  9. 前記フィラー(C)のアスペクト比が50以下である、請求項8に記載のパワーモジュール用放熱樹脂シート。
  10. 前記フィラー(C)がミルドファイバーまたは粉粒体である、請求項8または9に記載のパワーモジュール用放熱樹脂シート。
  11. 当該パワーモジュール用放熱樹脂シートが、抄造法により形成されたものである、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のパワーモジュール用放熱樹脂シート。
  12. 発熱体と、放熱部材と、を備えるパワーモジュールにおいて、前記発熱体と、前記放熱部材との間に介在させるパワーモジュール用放熱樹脂シートの製造方法であって、
    熱硬化性樹脂(A)と、金属繊維または炭素繊維からなる繊維状フィラー(B)と、を含む材料組成物を抄造して抄造体を作製する工程を、含むパワーモジュール用放熱樹脂シートの製造方法。
  13. 発熱体と、
    放熱部材と、
    を備えるパワーモジュールであって、
    前記発熱体と、前記放熱部材との間に請求項1乃至11のいずれか一項に記載されたパワーモジュール用放熱樹脂シートが介在している、パワーモジュール。
  14. 発熱体と、放熱部材との間に樹脂シートを配置し積層する工程を含むパワーモジュールの製造方法であって、
    前記樹脂シートが、請求項1乃至11のいずれか一項に記載されたパワーモジュール用放熱樹脂シートである、パワーモジュールの製造方法。

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