JP2010229238A - 炭素繊維強化樹脂シート及びそのロール巻回体 - Google Patents

炭素繊維強化樹脂シート及びそのロール巻回体 Download PDF

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Abstract

【課題】面内方向における放熱性及び剛直性が高いシートでありながら、屈曲性、可撓性に優れた炭素繊維強化樹脂シートを提供する。
【解決手段】 炭素繊維と樹脂を複合化してなる炭素繊維強化樹脂製基材シートを含む炭素繊維強化樹脂シートであって、該基材シートの面内方向における熱伝導率の最大値が10W/mK以上で、該基材シートの面内方向における曲げ弾性率の最大値が20GPa以上であり、かつ、該炭素繊維強化樹脂シートの総厚さが0.05〜0.5mmの範囲にあり、下記の屈曲性を満たすことを特徴とする炭素繊維強化樹脂シート。
屈曲性:該炭素繊維強化樹脂シートを30cm角に切り出し、長手方向及び幅方向のそれぞれについて、曲率半幅30mmでの折り曲げを5回繰り返した際、割れずに屈曲できる。
【選択図】なし

Description

本発明は炭素繊維強化樹脂シート及びそのロール巻回体に係り、詳しくは、シート面内方向の熱伝導率が高いために放熱性に優れ、またシート面内方向の曲げ弾性率が大きいことから、剛直性、自立性に優れる反面、薄肉であるために可撓性にも優れ、ロール巻回体として容易に巻回可能な炭素繊維強化樹脂シートと、そのロール巻回体に関する。
炭素繊維と樹脂を複合化してなる炭素繊維強化樹脂シートは、含有される炭素繊維の良熱伝導性や補強効果を利用して、各種の電気・電子部品等から発生する熱を放熱器等に伝えて放熱するための放熱シート等として、広く用いられている(例えば、特許文献1)。即ち、熱伝導率や曲げ弾性率の点においては、金属シートも優れたものであるが、金属シートに比べて、炭素繊維強化樹脂シートは比重が小さく、部品の軽量化を図ることができ、また発錆の問題もないことから、炭素繊維強化樹脂シートは金属製放熱シートの代替品として、近年、重視されている。
このような炭素繊維強化樹脂シートについては、その用途、取り扱い性、加工性等の面から、次のような特性が望まれる。
(1) 放熱シートの用途においては、シート面内方向における熱伝導率が高いことが望まれる。
(2) シートの取り扱い性や、シートを適用する部材の補強効果の面から、シート面内方向における曲げ弾性率が高く、剛性、自立性に優れることが望まれる。
(3) (2)の一方で、製品としての保管、運搬形態、或いは、他のシートとの貼り合わせ等の加工性の面から、可撓性、屈曲性に優れ、容易にロール状に巻回できることが望まれる。即ち、ロール巻回体であれば、コンパクトに保管、運搬することが可能であり、また、ロール巻回体からシートを引き出して、高生産性の、所謂Roll to Roll方式にて、他のシート材等と容易に貼り合わせ加工することができる。
しかしながら、従来において、上記(1)〜(3)の要求特性をすべて満たす炭素繊維強化樹脂シートは提供されていないのが実状である。即ち、一般に、曲げ弾性率の高いシートは屈曲性、可撓性に劣り、ロール状に巻回することができない。屈曲性、可撓性に優れたシート構成では剛直性、自立性が小さく、また放熱性も劣る傾向がある。
特開2000−192337号公報
本発明は、上記従来の実状に鑑みて優れたものであって、面内方向における放熱性及び剛直性が高いシートでありながら、屈曲性、可撓性に優れた炭素繊維強化樹脂シートを提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、炭素繊維強化樹脂シートを、シート面内方向における熱伝導率及び曲げ弾性率が十分に高いシート構成とした上で、所定範囲の極薄シートとすることにより、屈曲性及び可撓性を付与することができることを見出した。
本発明は、このような知見に基いて達成されたものであり、以下を要旨とする。
[1] 炭素繊維と樹脂を複合化した炭素繊維強化樹脂製基材シートを含む炭素繊維強化樹脂シートであって、該基材シートの面内方向における熱伝導率の最大値が10W/mK以上で、該基材シートの面内方向における曲げ弾性率の最大値が20GPa以上であり、かつ、該炭素繊維強化樹脂シートの総厚さが0.05〜0.5mmの範囲にあり、下記の屈曲性を満たすことを特徴とする炭素繊維強化樹脂シート。
屈曲性:該炭素繊維強化樹脂シートを30cm角に切り出し、長手方向及び幅方向のそれぞれについて、曲率半幅30mmでの折り曲げを5回繰り返した際、割れずに屈曲できる。
[2] 該基材シートの面内方向における熱伝導率の最大値が60W/mK以上で、該基材シートの面内方向における曲げ弾性率の最大値が250GPa以上であることを特徴とする[1]に記載の炭素繊維強化樹脂シート。
[3] 該炭素繊維が、コールタール・ピッチおよび/または石油タール・ピッチ由来の炭素繊維であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の炭素繊維強化樹脂シート
[4] 該炭素繊維が、下記(1)〜(4)のいずれか1以上の形態で該シート内に存在することを特徴とする[1]ないし[3]のいずれかに記載の炭素繊維強化樹脂シート。
(1) 一方向に引き揃えられた長繊維または連続繊維
(2) 織布
(3) 特定の方向に配向する短繊維
(4) ランダムに分散する短繊維
[5] 炭素繊維強化樹脂製基材シートの少なくとも一方の面に、フィルム、織布及び不織布よりなる群から選ばれる1種又は2種以上を積層一体化してなることを特徴とする[1]ないし[4]のいずれかに記載の炭素繊維強化樹脂シート。
[6] [1]ないし[5]のいずれかに記載の炭素繊維強化樹脂シートを巻回してなることを特徴とする炭素繊維強化樹脂シートのロール巻回体。
[7] 該炭素繊維強化樹脂シートの幅が10mm以上で、長さが5m以上であることを特徴とする[6]に記載の炭素繊維強化樹脂シートのロール巻回体。
本発明の炭素繊維強化樹脂シートは、この炭素繊維強化樹脂シートの主体を構成する基材シートの面内方向の熱伝導率が高く、放熱性に優れる。また、基材シートの面内方向の曲げ弾性率が高く剛直であることから、自立性に優れ、取り扱い性、他部材への補強効果に優れる。
しかも、本発明の炭素繊維強化樹脂シートは、このように曲げ弾性率が高いにもかかわらず、厚さの薄い極薄シートであるために、屈曲性、可撓性に優れ、長尺シートであっても容易にロール状に巻回することができるため、運搬、保管時の取り扱い性や、他部材への貼り合わせ時の加工性等にも優れる。
なお、本発明の炭素繊維強化樹脂シートは、炭素繊維と樹脂の複合シートを基材シートとするため低比重で、かつ極薄シートであることにより、これを適用した部材の小型、薄肉、軽量化に有効である。
このような本発明の炭素繊維強化樹脂シートは、電気電子機器の回路基板や、薄膜太陽電池の基板、液晶などのフラットディスプレイパネルの基板などに、これを貼着して放熱性を付与する用途等、幅広い用途に適用可能である。
以下、本発明の実施の形態を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更して実施することができる。
[炭素繊維強化樹脂シート]
本発明の炭素繊維強化樹脂シートは、炭素繊維と樹脂を複合化してなる炭素繊維強化樹脂製基材シートを含む炭素繊維強化樹脂シートであって、該基材シートの面内方向における熱伝導率の最大値が10W/mK以上で、該基材シートの面内方向における曲げ弾性率の最大値が20GPa以上であり、かつ、該炭素繊維強化樹脂シートの総厚さが0.05〜0.5mmの範囲にあり、下記の屈曲性を満たすことを特徴とする。
屈曲性:該炭素繊維強化樹脂シートを30cm角に切り出し、長手方向及び幅方向のそれぞれについて、曲率半幅30mmでの折り曲げを5回繰り返した際、割れずに屈曲できる。
{炭素繊維}
まず、本発明の炭素繊維強化樹脂シートの主体となる炭素繊維強化樹脂製基材シートに含まれる炭素繊維について説明する。
本発明において、炭素繊維としては、ピッチ系炭素繊維を用いることが好ましい。即ち、炭素繊維はポリアクリロニトリル(PAN)を原料とするPAN系炭素繊維と、一連のピッチ類を原料とするピッチ系炭素繊維に分類できるが、市販のPAN系炭素繊維の引張弾性率は一般的なグレードでは230〜400GPa程度にとどまる。また、熱伝導率は標準的なグレードで10W/mKよりも小さく、高品位なグレードでも100W/mKを下回る。これに対して、ピッチ系炭素繊維は一般にPAN系炭素繊維に比べて高弾性率、高熱伝導率を達成しやすい。ピッチ系炭素繊維は、原料ピッチを溶融紡糸してピッチ繊維を得、次いで不融化、炭化或いは更に黒鉛化することによって得られる。
炭素質原料としては、配向しやすい分子種が形成されており、光学的には異方性の炭素繊維を与えるようなものであれば特に制限はない。例えば、石炭系のコールタール、コールタールピッチ、石炭液化物、石油系の重質油、タール、ピッチ、または、ナフタレンやアントラセンの触媒反応による重合反応生成物等が挙げられる。これらの炭素質原料には、フリーカーボン、未溶解石炭、灰分、窒素分、硫黄分、触媒等の不純物が含まれているが、これらの不純物は、濾過、遠心分離、あるいは溶剤を使用する静置沈降分離等の周知の方法であらかじめ除去しておくことが望ましい。
また、前記炭素質原料を、例えば、加熱処理した後、特定溶剤で可溶分を抽出するといった方法、あるいは、水素供与性溶剤、水素ガスの存在下に水添処理するといった方法で予備処理を行っておいても良い。
本発明で用いる炭素繊維の繊維径は3〜20μm、特に5〜12μmであることが好ましい。炭素繊維の繊維径が細過ぎると、取り扱い性に劣り、また、一般に極細の炭素繊維は高コストであるため、製品コストを押し上げる原因となる。炭素繊維の繊維径が太過ぎると、繊維強度が低下し、折れ易くなるため、好ましくない。
また、炭素繊維の繊維長さ方向の引張弾性率は400GPa以上、特に440GPa以上、例えば500〜900GPa以上で、また、繊維長さ方向の熱伝導率は、90W/mK以上、特に110W/mK以上、例えば120〜600W/mKであることが好ましい。
このように、それ自体、引張弾性率及び熱伝導率の高い炭素繊維を用いることにより、得られる炭素繊維強化樹脂製基材シートの曲げ弾性率及び熱伝導率を高くすることができる。炭素繊維は黒鉛化処理することにより、引張弾性率や熱伝導率が向上することが知られており、従って、炭素繊維は黒鉛化炭素繊維であってもよく、また、炭素繊維は適当な段階で(例えば、不織布とした後に)黒鉛化処理して用いてもよい。
なお、ここで、炭素繊維の繊維径は、炭素繊維の顕微鏡観察またはレーザー計測器により20〜30個の繊維径を測定し、その測定値の平均値で求められる。また、炭素繊維の繊維長さ方向の引張弾性率および熱伝導率は、炭素繊維とエポキシ樹脂の一方向材を作製し、その繊維軸方向の引張弾性率および熱伝導率を測定した値を、複合則に則って、炭素繊維の体積含有率で割り返して、繊維単体の物性としたものである。さらに具体的には、引張弾性率については、JIS K7073に準拠し、万能試験機で測定された値からの計算値である。また、熱伝導率は、JIS R1611に準拠し、真空理工(株)製レーザーフラッシュ法熱定数測定装置「TC−3000」で測定された値からの計算値である。
後掲の実施例においても同様である。
また、炭素繊維は、本発明の炭素繊維強化樹脂製基材シート中に様々な形態で存在することができ、例えば、次の(1)〜(4)のいずれか1以上の形態で存在する。
(1) 一方向に引き揃えられた長繊維または連続繊維
(2) 織布
(3) 特定の方向に配向する短繊維
(4) ランダムに分散する短繊維
なお、特定の方向に配向する短繊維及びランダムに分散する短繊維は、通常、不織布として炭素繊維強化樹脂製基材シート中に存在する。
炭素繊維を基材シート中にこのような形態で存在させる方法については、炭素繊維強化樹脂シートの製造方法の項で後述する。
なお、炭素繊維を織布又は不織布として用いる場合、その繊維の目付、すなわち単位面積あたりの繊維の重量(Fiber Areal Weight、以下「FAW」と記す)は20〜500g/m、特に100〜250g/mであることが好ましい。FAWの小さいものは、所望の放熱性及び剛直性、自立性を達成するために織布又は不織布の積層枚数を多くする必要があり、製造工程が煩雑となる。逆にFAWの大きいものは、樹脂の含浸性が悪く、複合化が困難となる。
なお、炭素繊維の織布の形態としては特に制限はなく、従来公知の二次元織物を用いることができる。織物組織としては、平織、朱子織など、経糸と緯糸が一定の法則に従って直角に交錯した二軸織物が好ましい。
また、炭素繊維短繊維の場合、その繊維長さとしては、0.1〜100mm、特に1〜50mm程度であることが好ましい。短繊維の長さが短か過ぎると得られるシートの曲げ弾性率や熱伝導率を十分に高めることができない恐れがあり、短繊維の長さが長過ぎると、不織布シートの作製及び樹脂との複合化が困難になる恐れがある。
{樹脂}
次に、炭素繊維と複合化する樹脂について説明する。
本発明において、炭素繊維と複合化する樹脂については特に制限はなく、各種の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂が挙げられる。
具体的には、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリプロリレン(PP)、ポリメチルペンテン(PMP)、ポリアミド(PA)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレン(PE)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルニトリル(PEN)、変性ポリフェニレンエーテル(変性PPE)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド(PI)、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体(ABS)、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)などの熱可塑性樹脂が挙げられる。これらの樹脂は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。好ましくは熱硬化性樹脂であり、特に好ましくは、成形性及び各種物性の点でエポキシ樹脂が用いられる。なお、熱硬化剤の代りに紫外線硬化剤を配合した紫外線硬化樹脂であってもよい。
これらの樹脂には、難燃剤、カップリング剤、導電性付与剤、無機フィラー、紫外線吸収剤、酸化防止剤、各種染顔料等、通常、樹脂に配合される各種の添加剤を配合してもよい。
{フィルム/織布/不織布}
本発明の炭素繊維強化樹脂シートは、炭素繊維と樹脂を複合化してなる基材シートを主体とするものであるが、後述の本発明の炭素繊維強化樹脂シートの製造方法の項で説明するように、予め製造された炭素繊維強化樹脂シートを基材シートとして用い、この基材シートの一方の面又は両方の面にフィルム及び/又は織布及び/又は不織布を積層して一体化したものとすることにより、シートの表面性を改善し、耐薬品性や絶縁性といった、炭素繊維強化樹脂では得られない特性を付与したり、また、屈曲性、取り扱い性を向上させるなどの効果が得られ、好ましい。
この場合、基材シートに積層して一体化するフィルムとしては、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリメチルメタアクリレート、ポリアミドなどの熱可塑性樹脂からなるフィルムであって、厚さが0.1mm以下、好ましくは0.05mm以下のものが挙げられる。このフィルムの厚さが過度に厚いと薄肉シートを得る本発明の目的を達成し得ない。なお、フィルムの厚さの下限については特に限定しないが、取り扱いの容易さから通常0.005mm以上であることが好ましい。
また、織布/不織布としては、ガラス繊維、炭素繊維などの無機繊維、又はポリエステル繊維、ポリアミド繊維などの有機繊維を製織あるいは解繊して得られた織布/不織布であって、FAWが100g/m以下であるものが用いられる。基材シートに積層する織布/不織布のFAWが大き過ぎると、シート全体の厚さが過大となり、取り扱い性が劣ることになり、また、表面の織布/不織布が厚さ方向で熱抵抗として働き、本発明の炭素繊維強化樹脂シートを適用した被着物と、炭素繊維強化樹脂シート中の基材シートとの間の熱伝導を妨げることになり、好ましくない。織布/不織布のFAWの下限については特に限定しないが、取り扱い性の面から、通常10g/m以上である。
炭素繊維強化樹脂製基材シートには、一方の面のみにフィルム及び/又は織布及び/又は不織布を積層してもよく、両面にフィルム及び/又は織布及び/又は不織布を積層してもよい。また、一方の面にフィルムを積層し、他方の面に織布及び/又は不織布を積層してもよく、2枚以上のフィルム及び/又は織布及び/又は不織布を積層したり、フィルムと織布及び/又は不織布とを組み合わせたものを積層してもよい。
{熱伝導率}
本発明の炭素繊維強化樹脂シートは、基材シートの面内方向における熱伝導率の最大値が10W/mK以上であることを特徴とする。基材シートの面内方向の熱伝導率の最大値が10W/mK未満では、本発明で目的とする高熱伝導率のシートを実現し得ない。
炭素繊維強化樹脂製基材シートの面内方向の好適な熱伝導率は、基材シート構成、特に、基材シート内における炭素繊維の存在形態により異なり、例えば、以下の通りである。
<炭素繊維が織布又は不織布として基材シート内に存在する場合>
基材シートの面内方向の熱伝導率の最大値は10W/mK以上、好ましくは20W/mK以上である。熱伝導率の最大値の上限については特に規定しないが、熱伝導率向上のためのコスト等を勘案した場合、通常70W/mK程度である。
なお、炭素短繊維が2次元ランダムに分散して基材シート内に存在する場合、面内XY方向(X方向は、面内のある一方向、Y方向はX方向に直交する方向)における熱伝導率の差は殆どなく、一般的には、面内のどのような方向で測定しても同等の熱伝導率が得られる。一方、炭素短繊維が特定の方向に配向している不織布の場合、あるいは、炭素連続繊維が複数の特定方向のみに配列している織布の場合は、着目する方向での炭素繊維の配向度によって熱伝導率が変わり、最も配向している方向で熱伝導率の最大値が得られる。
<炭素繊維が一方向に引き揃えられた長繊維または連続繊維として基材シート内に存在する場合>
基材シートの面内方向の熱伝導率の最大値は60W/mK以上、好ましくは80W/mK以上である。熱伝導率の最大値の上限については特に規定しないが、熱伝導率向上のためのコスト等を勘案した場合、通常250W/mK程度である。
なお、炭素繊維が一方向に引き揃えられた長繊維または連続繊維として基材シート内に存在する場合、面内XY方向(X方向は炭素繊維が引き揃えられた方向、Y方向はX方向に直交する方向)における熱伝導率の差は大きく、繊維の引き揃え方向、即ち、繊維の延在方向における熱伝導率は上記値を示すが、これと直交する方向においては通常0.4〜2W/mK程度の小さい値を示す。
なお、炭素繊維強化樹脂製基材シートの面内方向の熱伝導率は、後述の実施例の項に記載される方法で測定される。
{曲げ弾性率}
本発明の炭素繊維強化樹脂シートは、基材シートの面内方向における曲げ弾性率の最大値が20GPa以上であることを特徴とする。基材シートの面内方向の曲げ弾性率の最大値が20GPa未満では、本発明で目的とする高曲げ弾性率のシートを実現し得ない。
炭素繊維強化樹脂製基材シートの面内方向の好適な曲げ弾性率は、基材シート構成、特に、基材シート内における炭素繊維の存在形態により異なり、例えば、以下の通りである。
<炭素繊維が織布又は不織布として基材シート内に存在する場合>
基材シートの面内方向の曲げ弾性率の最大値は20GPa以上、好ましくは40GPa以上である。曲げ弾性率の最大値の上限については特に規定しないが、曲げ弾性率向上のためのコスト等を勘案した場合、通常100GPa程度である。
なお、炭素短繊維が2次元ランダムに分散して基材シート内に存在する場合、面内XY方向(X方向は、面内のある一方向、Y方向はX方向に直交する方向)における曲げ弾性率の差は殆どなく、一般的には、面内のどのような方向で測定しても同等の曲げ弾性率が得られる。一方、炭素短繊維が特定の方向に配向している不織布の場合、あるいは、炭素連続繊維が複数の特定方向のみに配列している織布の場合は、着目する方向での炭素繊維の配向度によって曲げ弾性率が変わり、最も配向している方向で曲げ弾性率の最大値が得られる。
<炭素繊維が一方向に引き揃えられた長繊維または連続繊維として基材シート内に存在する場合>
基材シートの面内方向の曲げ弾性率の最大値は250GPa以上、好ましくは300GPa以上である。曲げ弾性率の最大値の上限については特に規定しないが、曲げ弾性率向上のためのコスト等を勘案した場合、通常450GPa程度である。
なお、炭素繊維が一方向に引き揃えられた長繊維または連続繊維として基材シート内に存在する場合、面内XY方向(X方向は炭素繊維が引き揃えられた方向、Y方向はX方向に直交する方向)における曲げ弾性率の差は大きく、繊維の引き揃え方向、即ち、繊維の延在方向における曲げ弾性率は上記値を示すが、これと直交する方向においては通常3〜9GPa程度の小さい値を示す。
なお、炭素繊維強化樹脂製基材シートの面内方向の曲げ弾性率は、後述の実施例の項に記載される方法で測定される。
{炭素繊維/樹脂含有率}
本発明の炭素繊維強化樹脂シートの主体を構成する炭素繊維強化樹脂製基材シートの炭素繊維及び樹脂の好適な含有率は、基材シート構成、特に基材シート内における炭素繊維の存在形態により異なり、例えば、以下の通りである。
<炭素繊維が織布又は不織布として基材シート内に存在する場合>
基材シートの炭素繊維含有率は、10〜60vol%、特に20〜50vol%、重量割合として15〜75wt%、特に30〜65wt%であることが好ましい。この範囲よりも炭素繊維含有率が少ないと得られるシートの物性が低下し、所望の熱伝導率及び曲げ弾性率を達成し得ない。この範囲よりも炭素繊維含有率が多いと成形時の加圧力を大きくする必要が生じ、実用的ではない。
なお、樹脂含有率は、重量割合として25〜85wt%、特に35〜70wt%であることが好ましい。
<炭素繊維が一方向に引き揃えられた長繊維または連続繊維として基材シート内に存在する場合>
基材シートの炭素繊維含有率は、40〜70vol%、特に50〜65vol%、重量割合として50〜80wt%、特に60〜75wt%であることが好ましい。この範囲よりも炭素繊維含有率が少ないと得られるシートの物性が低下し、所望の熱伝導率及び曲げ弾性率を達成し得ない。この範囲よりも炭素繊維含有率が多いと成形時の加圧力を大きくする必要が生じ、実用的ではない。
なお、樹脂含有率は、重量割合として20〜50wt%、特に25〜40wt%であることが好ましい。
{厚さ}
本発明の炭素繊維強化樹脂シートは総厚さ(この厚さとは、本発明の炭素繊維強化樹脂シートが上述の炭素繊維強化樹脂製基材シートのみで構成される場合は当該炭素繊維強化樹脂製基材シートの厚さであり、炭素繊維強化樹脂製基材シートと前述のフィルム、織布、不織布との積層体よりなる場合は、これらの合計の厚さをさす)が0.05〜0.5mmであることを特徴とする。
炭素繊維強化樹脂シートの厚さが0.05mm未満では、機械的強度に劣るものとなり、また、このような薄さで所望の放熱性及び剛直性、自立性を達成することは困難である。炭素繊維強化樹脂シートの厚さが0.5mmを超えると、屈曲性、可撓性が損なわれ、本発明の目的を達成し得ない。
炭素繊維強化樹脂シートの好ましい厚さは0.05〜0.3mm、特に0.1〜0.2mmである。
{屈曲性}
本発明の炭素繊維強化樹脂シートは、これを30cm角に切り出し、長手方向及び幅方向のそれぞれについて、曲率半幅30mmでの折り曲げを5回繰り返した際、割れずに屈曲できる優れた屈曲性を示す。
本発明の炭素繊維強化樹脂シートに優れた屈曲性を付与するためには、前述のシート総厚さを採用すると共に、シート内の炭素繊維の存在形態に応じて、本発明で目的とする屈曲性を満たすべく、例えば、次のような工夫を施すことが好ましい。
即ち、本発明の炭素繊維強化樹脂シート内の炭素繊維の存在形態としては、前述の如く、
(1) 一方向に引き揃えられた長繊維または連続繊維
(2) 織布
(3) 特定の方向に配向する短繊維
(4) ランダムに分散する短繊維
などが挙げられるが、このうち、一方向に引き揃えられた長繊維または連続繊維の場合、基材シートのみでは屈曲性に難がある場合があることから、一方向に引き揃えられた長繊維または連続繊維を採用する場合には、これを含む基材シートの一方の面又は両面に、前述のフィルム及び/又は織布及び/又は不織布を積層一体化して屈曲性を高めることが好ましい。
これに対して、炭素繊維が、織布、特定の方向に配向する短繊維、或いはランダムに分散する短繊維の場合には、比較的屈曲性に優れた基材シートが得られることから、フィルム等を積層一体化することは、屈曲性の面からは必ずしも必要とされず、その他の要求特性に応じてフィルム等の積層の有無を選択すればよい。
[炭素繊維強化樹脂シートの製造方法]
次に、上述の基材シートの熱伝導率及び曲げ弾性率と総厚さを満たす本発明の炭素繊維強化樹脂シートを製造する方法について説明する。
本発明の炭素繊維強化樹脂シートを製造するには、必要に応じて、予め、シート内の存在形態に加工した炭素繊維を用い、この炭素繊維に樹脂を複合してシートを成形する。このシートを基材シートとして、更に前述のフィルム及び/又は織布及び/又は不織布を積層一体化して本発明の炭素繊維強化樹脂シートを製造してもよく、また、この基材シートをそのまま本発明の炭素繊維強化樹脂シートとしてもよい。
以下においては、基材シート内の炭素繊維の存在形態毎に、本発明の炭素繊維強化樹脂シートの製造方法を説明する。
{基材シート内に炭素繊維が一方向に引き揃えられた長繊維または連続繊維として存在するシートの製造方法}
一方向に引き揃えた炭素繊維束を拡幅し、ここに樹脂を含浸させてシート状のプリプレグを製造する。このプリプレグの製造方法としては、従来公知のいかなる方法をも採用することができ、例えば特開昭56−43435号公報、特開昭60−9961号公報及び特開平1−282362号公報、特開2003−165851号公報等に記載の方法を採用することができる。また、最終的に炭素繊維強化樹脂シートのロール巻回体を得るためには、このプリプレグの段階でも幅10cm以上、長さ5m以上の連続シートとしておくことが好ましい。
このプリプレグにおける炭素繊維の目付、すなわちFAWは20〜500g/m、特に100〜250g/mで、炭素繊維含有率は40〜70vol%、特に50〜65vol%、樹脂含有率は20〜50wt%、特に25〜40wt%、厚さは0.05〜0.3mm、特に0.1〜0.2mmであることが好ましい。FAWが小さいものは、所望の放熱性及び剛直性、自立性を達成するために、プリプレグの積層枚数を多くする必要があり、製造工程が煩雑となる。FAWが大き過ぎると、製造工程で繊維に樹脂を含浸するのが難しくなるとともに、得られた製品の厚さが過大となり、屈曲性、可撓性が劣ることになる。
また、炭素繊維含有率が少なく、樹脂含有率が多過ぎると、所望の熱伝導率及び曲げ弾性率を達成し得ず、樹脂含有率が少なく、炭素繊維含有率が多過ぎると成形性が損なわれる。
また、厚さが薄過ぎると、所望の放熱性及び剛直性、自立性を達成することは困難であり、厚過ぎると薄肉の本発明の炭素繊維強化樹脂シートを製造し得ない。
このようにして得られたプリプレグをそのまま、或いは、2枚以上積層して、或いは更に、その一方の面又は両面に前述のフィルム及び/又は織布及び/又は不織布を積層して樹脂に適した方法に従って成形することにより、本発明の炭素繊維強化樹脂シートを製造することができる。
この成形方法としては、例えば、樹脂がエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂の場合、プリプレグ等を熱盤で加圧しながら所要温度まで加熱することで硬化させる方法が挙げられる。また、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂の場合、プリプレグ等を樹脂が軟化する温度まで予め加熱した後に加圧しながら軟化点以下の温度まで冷却することで固化する方法が挙げられる。
また、最終的に炭素繊維強化樹脂シートのロール巻回体を得るためには、連続シートのプリプレグと、ロール状のフィルム/織布/不織布を繰り出して貼り合せ、圧延/加熱/冷却ロールを通して連続的に加圧しながら硬化/固化することで、連続したシートをロール状に巻き取ることが好ましい。
なお、樹脂の含浸に先立ち、引き揃えた炭素長繊維を黒鉛化処理して炭素繊維の繊維長さ方向の引張弾性率や熱伝導率を高めるようにしてもよい。
{基材シート内に炭素繊維が織布又は不織布として存在するシートの製造方法}
まず、炭素繊維から常法に従って前述の織布又は不織布を製造する。
炭素繊維の織布は通常の繊維織機により製造することができる。また、炭素繊維の不織布は常法に従って1〜50mm程度の長さに切断して得られた炭素短繊維を面状に分散させてシート状とすることにより製造することができる。短繊維状の炭素繊維から不織布を作るには様々な方法があり、その方法は特に限定されるものではない。例えば、乾式解繊によるシートの作製方法としては、機械的に炭素繊維を叩解してシート化する、ランダムウェッバー等の装置を使用する方法、あるいは、繊維を気流中で浮遊・解繊した後にスクリーン上に吸引する方法などがある。また、湿式解繊による作製方法としては、繊維を溶媒中に分散させ、製紙工業で使われるビーター、パルパーなどの装置を使用して解繊させた後に抄紙し、付着した溶媒を乾燥除去してシート化する方法などがある。また、上記のシート化の際に、気流や水流の方向を調整することにより、炭素短繊維を特定の方向に配向させることも、あるいはランダムに分散させることも可能である。また、最終的に炭素繊維強化樹脂シートのロール巻回体を得るためには、この不織布の段階でも幅10cm以上、長さ5m以上の連続シートとしておくことが好ましい。
次いで、得られた織布又は不織布に樹脂を含浸させ、シート状のプリプレグを得、このプリプレグをそのまま、或いは、2枚以上積層して、或いは更にその一方の面又は両面に前述のフィルム及び/又は織布及び/又は不織布を積層して、樹脂に適した方法に従って成形することにより、本発明の炭素繊維強化樹脂シートを製造することができる。
この成形方法としては、例えば、樹脂がエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂の場合、プリプレグ等を熱盤で加圧しながら所要温度まで加熱することで硬化させる方法が挙げられる。また、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂の場合、樹脂が軟化する温度までプリプレグ等を予め加熱した後に、加圧しながら軟化点以下の温度まで冷却することで固化する方法が挙げられる。
また、最終的に炭素繊維強化樹脂シートのロール巻回体を得るためには、連続シートのプリプレグと、ロール状のフィルム/織布/不織布を繰り出して貼り合せ、圧延/加熱/冷却ロールを通して連続的に加圧しながら硬化/固化することで、連続したシートをロール状に巻き取ることが好ましい。
なお、樹脂の含浸に先立ち、織布又は不織布を黒鉛化処理して、炭素繊維の繊維長さ方向の引張弾性率や熱伝導率を高めるようにしてもよい。
{炭素短繊維のシート化と樹脂との複合化を同時に行うシート(基材シート)の製造方法}
このようなシートは、予め常法に従って、前述の短繊維長さに切断した炭素短繊維とポリプロピレン等の熱可塑性樹脂とを、押し出し機により、加熱して樹脂を溶融させながら剪断力をかけて混練し、Tダイから押出して冷却固化することでシートを成形できる。また、この際に、スクリュー構造などの混練条件を調整することにより、炭素短繊維を特定の方向に配向させることも、あるいはランダムに分散させることも可能である。また、最終的に炭素繊維強化樹脂シートのロール巻回体を得るためには、この押出シートの段階でも幅10cm以上、長さ5m以上の連続シートとしておくことが好ましい。
このシートについても更に前述のフィルム及び/又は織布及び/又は不織布を積層一体化させて、本発明の炭素繊維強化樹脂シートとしてもよい。また、最終的に炭素繊維強化樹脂シートのロール巻回体を得るためには、この押出シートがTダイから押し出された直後の高温の状態のうちに、ロール状のフィルム/織布/不織布を繰り出して貼り合せ、圧延/冷却ロールを通して連続的に加圧しながら冷却固化することで、連続したシートをロール状に巻き取ることが好ましい。
なお、シート内の炭素繊維の存在形態は1種に限らず、2種以上であってもよい。即ち、織布と不織布を用いてもよく、ランダム配向する炭素繊維と一方向に引き揃えられた長繊維または連続繊維とが存在してもよく、この場合は、それぞれのシートの製造方法を組み合わせて、目的のシートを製造することができる。
[ロール巻回体]
本発明のロール巻回体は、上述の本発明の炭素繊維強化樹脂シートをロール状に巻回してなるものである。
このロール巻回体において、炭素繊維強化樹脂シートの幅は10cm以上、特に15cm以上、例えば20〜200cm程度であることが好ましい。シートは幅の長い状態で生産した後にスリットして所望の幅のシートに小分けしてもよい。幅が10cm未満のシートでは太陽電池やフラットディスプレイパネルなどの面積の大きな用途に供する場合に、一つのロールで一度に貼り付けができなくなり、生産性が劣ることになる。
また、炭素繊維強化樹脂シートの長さは5m以上、特に10m以上、例えば20〜100m程度であることが好ましい。本発明はこのような長さの長い長尺シートに、その優れた屈曲性及び可撓性により、ロール状に巻回可能であることで特有の効果が得られる。
なお、本発明のロール巻回体の巻回軸の直径、すなわち、シートを巻き付ける芯部材の直径については特に制限はないが、本発明の炭素繊維強化樹脂シートは、その優れた屈曲性及び可撓性により、直径30cm程度の小さな芯部材にも巻回することができ、このようなロール巻回体は、運搬、保管時の取り扱いに優れ、また、各種加工工程への適用性にも優れている。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、何ら以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例及び比較例では、実験室レベルでの寸法の小さなシートについて評価を行っているが、本発明の炭素繊維強化樹脂シートは、工業的には、通常、前述の幅及び、長さの長尺状シートとして製造される。
以下において、得られた基材シートや炭素繊維強化樹脂シートの厚さ、及び物性の評価は、以下の方法により行った。
<厚さ測定>
マイクロメーターにより測定した。
<屈曲性の評価>
得られたシートを30cm角に切り出し、長手方向及び幅方向のそれぞれについて、曲率半径30mmでの折り曲げを5回繰り返し、割れずに屈曲できるものを屈曲性良好「○」とし、割れてしまうものを屈曲性不良「×」とした。
<基材シートの面内方向の熱伝導率の測定>
得られた基材シートそのものでは、厚さが小さ過ぎるために、熱伝導率を評価できない。そこで、当該シートの製造に使用したのと同じシート状のプリプレグを複数枚積層し、加圧・加熱して、厚さ10mm以上の積層板を成形した。そして、その積層板から、熱伝導率を測定する方向を厚さ方向とした、直径10mm、厚さ1〜6mmの円盤状試験片を切り出し、JIS R1611に準拠して、真空理工(株)製レーザーフラッシュ法熱定数測定装置「TC−3000」により、シート面内方向の2方向(炭素繊維が面内で配向している場合は配向度の最も高い方向、配向していない場合はシートの長手方向をX方向とし、このX方向と直交するY方向とする)について熱伝導率の測定を行った。なお、実施例1,2及び比較例1,2において、X方向は、繊維の引き揃え方向である。
<基材シートの面内方向の曲げ弾性率の測定>
得られた基材シートそのものでは、厚さが小さ過ぎるために、曲げ弾性率を評価できない。そこで、当該シートの製造に使用したのと同じシート状のプリプレグを複数枚積層し、加圧・加熱して、厚さ2mmの積層板を成形した。そして、その積層板から、曲げ弾性率を測定する方向を長さ方向とした、長さ100mm、幅15mm、厚さ2mmの短冊状試験片を切り出し、JIS K7074に準拠して、万能試験機により、支点間距離を80mmとした3点曲げ試験により、シート面内方向の2方向(炭素繊維が面内で配向している場合は配向度の最も高い方向、配向していない場合はシートの長手方向をX方向とし、このX方向と直交するY方向とする)について曲げ弾性率の測定を行った。なお、実施例1,2及び比較例1,2において、X方向は、繊維の引き揃え方向である。
また、以下において、製造された基材シートの炭素繊維含有率は、原料である炭素繊維プリプレグのFAWの数値を、得られた基材シートの厚さの数値と、炭素繊維の比重の数値で割ることにより求めた。
[実施例1]
繊維長さ方向の引張弾性率640GPa、熱伝導率140W/mK、繊維径11μmのピッチ系炭素連続繊維(三菱樹脂(株)製ダイアリード「K63712」)を一方向に引き揃え、未硬化のエポキシ樹脂(三菱樹脂(株)製「C333E」)を含浸させて作製された、FAW175g/m、樹脂含有率32wt%、厚さ0.15mmの炭素繊維一方向プリプレグ(三菱樹脂(株)製「HyEJ17M65PD」)を用い、このプリプレグを基材シートとして、その両面に、厚さ0.025mmのポリエステルフィルム(三菱樹脂(株)製「T100−25」)を貼りあわせ、125℃に加熱した熱盤プレスで挟み込み、5kg/cmの圧力をかけて20分間保持してエポキシ樹脂を硬化させて、幅20cm、長さ30cmの炭素繊維強化樹脂シートを得た。この炭素繊維強化樹脂シートの評価結果を表1に示す。
[実施例2]
ポリエステルフィルムの代りに、厚さ0.025mm、プリプレグ目付54g/mのガラス繊維クロス・プリプレグ(日東紡株式会社製「WPA
03 104EG C」)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維強化樹脂シートを得た。
この炭素繊維強化樹脂シートの評価結果を表1に示す。
[実施例3]
繊維長さ方向の引張弾性率790GPa、熱伝導率220W/mK、繊維径7μmのピッチ系炭素連続繊維(三菱樹脂(株)製ダイアリード「K13A1L」)を平織りに加工して作製された、FAW100g/mの炭素繊維織物(三菱樹脂(株)製「FP3A107」)に、未硬化のエポキシ樹脂(三菱樹脂(株)製「C333E」)をメチルエチルケトン溶媒に溶かして含浸させたものを2枚重ね合わせ、125℃に加熱した熱盤プレスで挟み込み、5kg/cmの圧力をかけて20分間保持してエポキシ樹脂を硬化させて幅20cm、長さ30cmの炭素繊維強化樹脂シート(基材シート)を得た。
この炭素繊維強化樹脂シートの評価結果を表1に示す。
[実施例4]
繊維長さ方向の引張弾性率640GPa、熱伝導率140W/mK、繊維径11μmのピッチ系炭素繊維を長さ30mmに切断加工して得られた短繊維(三菱樹脂(株)製ダイアリード「K6371T」)を、製紙用の湿式解繊装置に供して作製された、FAW250g/mの炭素繊維不織布に未硬化のエポキシ樹脂(三菱樹脂(株)製「C333E」)をメチルエチルケトン溶媒に溶かして含浸させたものを、125℃に加熱した熱盤プレスで挟み込み、20kg/cmの圧力をかけて20分間保持してエポキシ樹脂を硬化させて幅20cm、長さ30cmの炭素繊維強化樹脂シート(基材シート)を得た。
この炭素繊維強化樹脂シートの評価結果を表1に示す。
[比較例1]
ポリエステルフィルムを使用しないこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維強化樹脂シートを得た。
この炭素繊維強化樹脂シートの評価結果を表1に示す。
[比較例2]
ピッチ系炭素繊維の代りに、繊維長さ方向の引張弾性率230GPa、熱伝導率6W/mK、繊維径7μmのPAN系炭素連続繊維(三菱レイヨン(株)製パイロフィル「TR50S」)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維強化樹脂シートを得た。
この炭素繊維強化樹脂シートの評価結果を表1に示す。
[比較例3]
ピッチ系炭素繊維の代りに、繊維長さ方向の引張弾性率230GPa、熱伝導率6W/mK、繊維径7μmのPAN系炭素繊維(三菱レイヨン(株)製パイロフィル「TR50S」)を長さ30mmに切断加工して得られた短繊維を用いたこと以外は、実施例4と同様にして炭素繊維強化樹脂シートを得た。
この炭素繊維強化樹脂シートの評価結果を表1に示す。
Figure 2010229238
表1より、本発明の炭素繊維強化樹脂シートは、基材シートの面内方向の熱伝導率及び曲げ弾性率が高く、また屈曲性に優れることから、各種用途に有用であることが分かる。

Claims (7)

  1. 炭素繊維と樹脂を複合化してなる炭素繊維強化樹脂製基材シートを含む炭素繊維強化樹脂シートであって、該基材シートの面内方向における熱伝導率の最大値が10W/mK以上で、該基材シートの面内方向における曲げ弾性率の最大値が20GPa以上であり、かつ、該炭素繊維強化樹脂シートの総厚さが0.05〜0.5mmの範囲にあり、下記の屈曲性を満たすことを特徴とする炭素繊維強化樹脂シート。
    屈曲性:該炭素繊維強化樹脂シートを30cm角に切り出し、長手方向及び幅方向のそれぞれについて、曲率半幅30mmでの折り曲げを5回繰り返した際、割れずに屈曲できる。
  2. 該基材シートの面内方向における熱伝導率の最大値が60W/mK以上で、該基材シートの面内方向における曲げ弾性率の最大値が250GPa以上であることを特徴とする請求項1に記載の炭素繊維強化樹脂シート。
  3. 該炭素繊維が、コールタール・ピッチおよび/または石油タール・ピッチ由来の炭素繊維であることを特徴とする請求項1又は2に記載の炭素繊維強化樹脂シート
  4. 該炭素繊維が、下記(1)〜(4)のいずれか1以上の形態で該シート内に存在することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の炭素繊維強化樹脂シート。
    (1) 一方向に引き揃えられた長繊維または連続繊維
    (2) 織布
    (3) 特定の方向に配向する短繊維
    (4) ランダムに分散する短繊維
  5. 該炭素繊維強化樹脂製基材シートの少なくとも一方の面に、フィルム、織布及び不織布よりなる群から選ばれる1種又は2種以上を積層一体化してなることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の炭素繊維強化樹脂シート。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の炭素繊維強化樹脂シートを巻回してなることを特徴とする炭素繊維強化樹脂シートのロール巻回体。
  7. 該炭素繊維強化樹脂シートの幅が10mm以上で、長さが5m以上であることを特徴とする請求項6に記載の炭素繊維強化樹脂シートのロール巻回体。
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