JP2016142161A - 車両用制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動変速機の油温が極低温である状態において、自動変速機に備えられているクラッチの滑りを抑制できる、車両用制御装置を提供する。
【解決手段】自動変速機4の油温およびタービン回転数に応じた許容エンジン回転数が取得される(ステップS1)。また、エンジンECU11から現在のエンジン回転数が取得される。そして、現在のエンジン回転数が許容エンジン回転数を上回るか否かが判定される(ステップS2)。現在のエンジン回転数が許容エンジン回転数を上回る場合には(ステップS2のYES)、電子スロットルバルブ21の開度が制御されて、エンジン回転数が許容エンジン回転数以下に抑制される(ステップS3)。
【選択図】図5

Description

本発明は、自動変速機を搭載した車両に用いられる制御装置に関する。
自動車などの車両では、シフト操作により前進/後進が切り替えられ、アクセル操作によりエンジンなどの駆動源から出力されるトルクが調整される。
AT(Automatic Transmission)やCVT(Continuously Variable Transmission)などの自動変速機が搭載された車両において、前進方向に発進する際には、シフトレバーが操作されて、シフトレンジがPレンジ(駐車レンジ)からNレンジ(中立レンジ)を経てDレンジ(前進レンジ)に切り替えられた後、アクセルペダルが踏み込まれる。自動変速機には、車両の前進時に係合されるクラッチが内蔵されており、PレンジおよびNレンジでは、クラッチが解放されている。シフトレンジがNレンジからDレンジに切り替えられると、クラッチにATフルード(ATオイル)が供給されて、クラッチが油圧により係合される。
なお、以下では、簡便のため、NレンジからDレンジへの切り替えを指示するためのシフト操作を「N−D操作」という。
図7は、N−D操作の前後におけるエンジン回転数、自動変速機のアウトプット回転数、アクセル開度および油圧(指示圧、実油圧)の時間変化の従来例を示す図である。
N−D操作が行われると、クラッチに供給される油圧を制御するための指示圧が初期圧に上げられ(時刻T11)、所定時間(時間T11−T12)にわたって、指示圧が初期圧に保持される。指示圧は、クラッチに供給される油圧の目標値であり、その油圧を調節するためのソレノイドバルブに入力される電流値(指示電流値)に対応する。その後、指示圧を初期圧から一定の時間勾配(時間変化率)で上昇させるスイープ制御が開始される(時刻T12)。そして、スイープ制御の開始から所定時間(時間T12−T13)が経過すると、指示圧が最大圧に上げられる。
特開2006−348987号公報
クラッチに油圧が良好に供給される場合、スイープ制御による指示圧の上昇(スイープアップ)に伴って、クラッチに供給される実油圧が上昇し、スイープ制御の開始から所定時間(時間T12−T13)が経過するまでに、クラッチがほぼ完全に係合した状態になる。そのため、アクセルペダルが踏み込まれて(時刻T14)、エンジンからの大きなトルクが自動変速機に入力されても、クラッチが滑らずに、そのトルク(駆動力)が自動変速機から駆動輪に伝達される。このとき、エンジン回転数および自動変速機のアウトプット回転数は、図7に破線で示されるように、理想的に変化する。
ところが、ATフルードの油温が極低温(たとえば、−30℃未満)である場合、ATFの体積が小さいために、オイルパンに貯留されているATフルードの油面が低くなり、オイルポンプによりオイルパンからATフルードを良好に吸い上げることができず、実油圧がクラッチの完全係合に必要な油圧まで上昇しないおそれがある。この場合、アクセルペダルが踏み込まれて(時刻T14)、エンジンからの大きなトルクが自動変速機に入力されると、クラッチが滑り、図7に実線で示されるように、エンジンの吹き上がりや自動変速機のアウトプット回転数の低下(駆動輪に伝達される駆動力の抜け)が発生するおそれがある。また、クラッチが滑ることによる耐久性の低下を招くおそれがある。
本発明の目的は、自動変速機の油温が極低温である状態において、自動変速機に備えられているクラッチの滑りを抑制できる、車両用制御装置を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明の一の局面に係る車両用制御装置は、エンジンおよび自動変速機を搭載した車両に用いられる制御装置であって、自動変速機の油温を取得する油温取得手段と、エンジンの発生トルクが油温取得手段により取得される油温に応じた動力となるように、エンジンの回転数を抑制するエンジン回転数抑制手段とを含む。
この構成によれば、自動変速機の油温が取得され、エンジンの発生トルクが油温に応じた動力となるように、エンジンの回転数が抑制される。そのため、自動変速機の油温が極低温である状態において、アクセルが大きく操作されても、エンジンからの大きなトルクが自動変速機に入力されることを抑制できる。その結果、自動変速機の油温が極低温である状態において、自動変速機に備えられているクラッチの滑りを抑制することができる。
また、本発明の他の局面に係る車両用制御装置は、エンジンからの動力がトルクコンバータを介して自動変速機に入力され、当該自動変速機で変速された駆動力が出力される車両に用いられる制御装置であって、自動変速機の油温を取得する油温取得手段と、トルクコンバータのタービン回転数を取得するタービン回転数取得手段と、油温取得手段により取得される油温およびタービン回転数取得手段により取得されるタービン回転数に基づいて、エンジンの回転数を抑制するエンジン回転数抑制手段とを含む。
この構成によれば、自動変速機の油温およびタービン回転数に基づいて、エンジンの回転数が抑制される。トルクコンバータは、その速度比(タービン回転数/エンジン回転数)が大きいほど増幅効果(トルク比)が小さいという特性を有しているので、タービン回転数により自動変速機に入力されるトルク(タービントルク)が変動する。自動変速機の油温に対して自動変速機に備えられているクラッチの滑りが生じないタービントルクの最大値を予め取得し、その取得したタービントルクの最大値に基づいて、自動変速機への入力が許容されるトルク(許容インプットトルク)を設定し、許容インプットトルクに応じた許容エンジン回転数とタービン回転数との関係を予め取得しておくことにより、自動変速機の油温およびタービン回転数に基づいて、エンジンの回転数を自動変速機のクラッチに滑りが発生しない回転数に抑制することができる。そのため、自動変速機の油温が極低温である状態において、アクセルが大きく操作されても、エンジンからの大きなトルクが自動変速機に入力されることを抑制できる。その結果、自動変速機の油温が極低温である状態において、自動変速機に備えられているクラッチの滑りを抑制することができる。
本発明によれば、自動変速機の油温が極低温である状態において、自動変速機に備えられているクラッチの滑りを抑制することができる。その結果、エンジンの吹き上がりや駆動力の抜けの発生、クラッチの耐久性の低下などを抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る制御装置が搭載された車両の要部の構成を示す図である。 車両の駆動系統の構成を示すスケルトン図である。 Pレンジ、Rレンジ、NレンジおよびDレンジにおけるクラッチ、ブレーキよびワンウェイクラッチの状態を示す図である。 N−D操作の前後におけるエンジン回転数、自動変速機のアウトプット回転数、アクセル開度および油圧(指示圧、実油圧)の時間変化の一例を示す図である。 エンジン回転数抑制処理の流れを示すフローチャートである。 タービン回転数と許容エンジン回転数との関係を示す図である。 N−D操作の前後におけるエンジン回転数、自動変速機のアウトプット回転数、アクセル開度および油圧(指示圧、実油圧)の時間変化の従来例を示す図である。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<車両の要部構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る制御装置が搭載された車両1の要部の構成を示す図である。
車両1は、エンジン2を駆動源とする自動車である。
エンジン2の出力は、トルクコンバータ3および自動変速機4を介して、車両1の駆動輪(たとえば、左右の前輪)に伝達される。エンジン2には、エンジン2の燃焼室への吸気量を調整するための電子スロットルバルブ21、燃料を吸入空気に噴射するインジェクタ(燃料噴射装置)22および燃焼室内に電気放電を生じさせる点火プラグ23などが設けられている。また、エンジン2には、その始動のためのスタータが付随して設けられている。
車両1には、CPU、ROMおよびRAMなどを含む構成の複数のECU(電子制御ユニット)が備えられている。ECUには、エンジンECU11およびATECU12が含まれる。複数のECUは、CAN(Controller Area Network)通信プロトコルによる双方向通信が可能に接続されている。
エンジンECU11には、アクセルセンサ13、エンジン回転数センサ14およびスロットル開度センサ15などが接続されている。
アクセルセンサ13は、アクセルペダル(図示せず)の操作量に応じた信号をエンジンECU11に入力する。エンジンECU11は、アクセルセンサ13から入力される信号に基づいて、アクセルペダルの最大操作量に対する操作量の割合、つまりアクセルペダルが踏み込まれていないときを0%とし、アクセルペダルが最大に踏み込まれたときを100%とする百分率であるアクセル開度を演算する。
エンジン回転数センサ14は、エンジン2の回転(クランクシャフトの回転)に同期したパルス信号をエンジンECU11に入力する。エンジンECU11は、エンジン回転数センサ14から入力されるパルス信号の周波数をエンジン2の回転数(エンジン回転数)に換算する。
スロットル開度センサ15は、電子スロットルバルブ21の開度(スロットル開度)に応じた信号をエンジンECU11に入力する。
エンジンECU11は、各種センサから入力される信号から得られる数値および他のECUから入力される種々の情報などに基づいて、エンジン2の始動、停止および出力調整のため、エンジン2に設けられた電子スロットルバルブ21、インジェクタ22および点火プラグ23などを制御する。
ATECU12には、シフトポジションセンサ16、タービン回転数センサ17、アウトプット回転数センサ18および油温センサ19などが接続されている。
シフトポジションセンサ16は、シフトレバー(セレクトレバー)のポジションに応じた信号をATECU12に入力する。シフトレバーのポジションとして、たとえば、Pポジション、Rポジション、NポジションおよびDポジションが設けられている。Pポジション、Rポジション、NポジションおよびDポジションは、それぞれシフトレンジのPレンジ(駐車レンジ)、Rレンジ(後進レンジ)、Nレンジ(中立レンジ)およびDレンジ(前進レンジ)に対応する。シフトレバーは、Pポジション、Rポジション、NポジションおよびDポジションの間でシフト操作することができ、そのシフト操作により、シフトレンジの切り替えを指示することができる。
タービン回転数センサ17は、トルクコンバータ3のタービンランナ32(図2参照)の回転に同期したパルス信号をATECU12に入力する。ATECU12は、タービン回転数センサ17から入力されるパルス信号の周波数をタービンランナ32の回転数であるタービン回転数に換算する。
アウトプット回転数センサ18は、たとえば、アウトプット軸42(図2参照)の回転に同期したパルス信号をATECU12に入力する。ATECU12は、アウトプット回転数センサ18から入力されるパルス信号の周波数をアウトプット軸42(図2参照)の回転数であるアウトプット回転数に換算する。
油温センサ19は、自動変速機4で使用されているATフルードの温度(油温)に応じた信号をATECU12に入力する。
ATECU12は、各種センサから入力される信号から得られる数値および他のECUから入力される種々の情報などに基づいて、車両の走行状態(変速段、スロットル開度、車速、タービン回転数、シフトポジションなど)に応じた目標変速段を設定し、自動変速機4の変速段を目標変速段に変更するため、自動変速機4の各部に油圧を供給するための油圧回路24に含まれるバルブ(図示せず)を制御する。
なお、油圧回路24のバルブには、クラッチC1〜C3およびブレーキB1,B2(図2参照)に供給される油圧をそれぞれ調節する油圧制御バルブなどが含まれる。油圧制御バルブには、電流値により出力油圧を制御可能なバルブ、たとえば、リニアソレノイドバルブが用いられている。
<駆動系統の構成>
図2は、車両1の駆動系統の構成を示すスケルトン図である。
エンジン2は、E/G出力軸25を備えている。E/G出力軸25は、エンジン2が発生する動力により回転される。
トルクコンバータ3は、ポンプインペラ31、タービンランナ32およびロックアップクラッチ33を備えている。ポンプインペラ31には、E/G出力軸25が連結されており、ポンプインペラ31は、E/G出力軸25と同一の回転軸線を中心に一体的に回転可能に設けられている。タービンランナ32は、ポンプインペラ31と同一の回転軸線を中心に回転可能に設けられている。ロックアップクラッチ33は、ポンプインペラ31とタービンランナ32とを直結/分離するために設けられている。ロックアップクラッチ33が係合されると、ポンプインペラ31とタービンランナ32とが直結され、ロックアップクラッチ33が解放されると、ポンプインペラ31とタービンランナ32とが分離される。
ロックアップクラッチ33が解放された状態において、E/G出力軸25が回転されると、ポンプインペラ31が回転する。ポンプインペラ31が回転すると、ポンプインペラ31からタービンランナ32に向かうオイルの流れが生じる。このオイルの流れがタービンランナ32で受けられて、タービンランナ32が回転する。このとき、トルクコンバータ3の増幅作用が生じ、タービンランナ32には、E/G出力軸25の動力(トルク)よりも大きな動力が発生する。
ロックアップクラッチ33が係合された状態では、E/G出力軸25が回転されると、E/G出力軸25、ポンプインペラ31およびタービンランナ32が一体となって回転する。
トルクコンバータ3と自動変速機4との間には、オイルポンプ5が設けられている。オイルポンプ5のポンプ軸は、ポンプインペラ31と一体的に回転可能に設けられている。これにより、エンジン2の動力によりポンプインペラ31が回転されると、オイルポンプ5のポンプ軸が回転し、オイルポンプ5からオイルが吐出される。
自動変速機4は、前進4段/後進1段の変速段を有する4速ATである。自動変速機4は、インプット軸41、アウトプット軸42、センタ軸43およびラビニヨ型の遊星歯車機構44を備えている。
インプット軸41は、トルクコンバータ3のタービンランナ32に連結され、タービンランナ32と同一の回転軸線を中心に一体的に回転可能に設けられている。
アウトプット軸42は、インプット軸41と平行に設けられている。
センタ軸43は、インプット軸41に対してエンジン2側と反対側に離間して、インプット軸41と同一の回転軸線上に設けられている。
遊星歯車機構44には、フロントサンギヤ51、リヤサンギヤ52、キャリア53、リングギヤ54、ロングピニオンギヤ55およびショートピニオンギヤ56が含まれる。フロントサンギヤ51は、センタ軸43に相対回転可能に外嵌されている。リヤサンギヤ52は、フロントサンギヤ51に対してエンジン2側と反対側に設けられ、センタ軸43に相対回転可能に外嵌されている。キャリア53には、センタ軸43が接続され、キャリア53は、センタ軸43と一体的に回転可能に設けられている。キャリア53は、ロングピニオンギヤ55およびショートピニオンギヤ56を回転可能に支持している。リングギヤ54は、リヤサンギヤ52の回転径方向の外側において、キャリア53の周囲を取り囲む円環状を有し、ロングピニオンギヤ55と噛合している。ロングピニオンギヤ55は、ショートピニオンギヤ56の軸長よりも長い軸長を有しており、フロントサンギヤ51と噛合している。ショートピニオンギヤ56は、リヤサンギヤ52およびロングピニオンギヤ55と噛合している。
リングギヤ54には、第1出力ギヤ61が共通の回転軸線を有するように保持されている。第1出力ギヤ61には、アウトプット軸42に相対回転不能に支持された第2出力ギヤ62が噛合している。また、アウトプット軸42には、第3出力ギヤ63が相対回転不能に支持されており、第3出力ギヤ63は、デファレンシャルギヤ6に備えられたリングギヤ64と噛合している。これにより、リングギヤ54の回転は、第1出力ギヤ61、第2出力ギヤ62、アウトプット軸42および第3出力ギヤ63を経由してデファレンシャルギヤ6に伝達される。
また、自動変速機4は、3個のクラッチC1〜C3、2個のブレーキB1,B2およびワンウェイクラッチFを備えている。
クラッチC1は、インプット軸41とフロントサンギヤ51とを連結する係合状態(オン)と、その連結を解除する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
クラッチC2は、インプット軸41とリヤサンギヤ52とを連結する係合状態(オン)と、その連結を解除する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
クラッチC3は、インプット軸41とセンタ軸43(キャリア53)とを連結する係合状態(オン)と、その連結を解除する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
ブレーキB1は、フロントサンギヤ51を制動する係合状態(オン)と、フロントサンギヤ51の回転を許容する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
ブレーキB2は、キャリア53を制動する係合状態(オン)と、キャリア53の回転を許容する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
ワンウェイクラッチFは、キャリア53の正転(エンジンの出力軸と同方向の回転)のみを許容する。
図3は、Pレンジ、Rレンジ、NレンジおよびDレンジにおけるクラッチC1〜C3、ブレーキB1,B2およびワンウェイクラッチFの状態を示す図である。
図3において、「○」は、クラッチC1〜C3およびブレーキB1,B2が係合状態であることを示している。また、ワンウェイクラッチFがキャリア53の逆転を阻止している状態であることを示す。
PレンジおよびNレンジでは、クラッチC1〜C3およびブレーキB1,B2が解放される。
Rレンジでは、クラッチC1およびブレーキB2が係合され、クラッチC2,C3およびブレーキB1が解放される。
Dレンジの1速段では、クラッチC2が係合され、クラッチC1,C3およびブレーキB1,B2が解放される。
Dレンジの2速段では、クラッチC2およびブレーキB1が係合され、クラッチC1,C3およびブレーキB2が解放される。
Dレンジの3速段では、クラッチC2,C3が係合され、クラッチC1およびブレーキB1,B2が解放される。
Dレンジの4速段では、クラッチC3およびブレーキB1が係合され、クラッチC1,C2およびブレーキB2が解放される。
<N−D変速制御>
図4は、N−D操作の前後におけるエンジン回転数、自動変速機4のアウトプット回転数、アクセル開度および油圧(指示圧、実油圧)の時間変化の一例を示す図である。
シフトレバーがNポジションからDポジションにシフト操作されると、シフトポジションセンサ16からATECU12にシフト操作に応じた信号が入力され、この信号の入力に基づいて、ATECU12により、シフト操作によるNレンジからDレンジへの切り替え(シフト)の指示が検出される。そして、NレンジからDレンジへの切り替えの指示が検出された場合には、ATECU12により、クラッチC2を係合させるN−D変速制御が実行される。
N−D変速制御では、制御開始後の所定時間(時間T1−T2)にわたって、クラッチC2に供給される油圧を制御するための指示圧が所定の初期圧に保持される。指示圧は、クラッチC2に供給される油圧の目標値であり、クラッチC2用の油圧制御バルブに入力される電流値に対応する。
その後、指示圧を初期圧から一定の時間勾配(時間変化率)で上昇させるスイープ制御が開始される(時刻T2)。スイープ制御により、クラッチC2の油圧(クラッチ圧)が上昇する。クラッチ圧の上昇に伴って、クラッチC2の伝達トルク容量が上昇する。そして、クラッチC2がほぼ完全に係合し、スイープ制御の開始から所定時間(時間T2−T3)が経過すると、指示圧が最大圧に上げられて、N−D/R変速制御が終了される。
なお、N−D変速制御では、制御開始後の所定時間にわたって、クラッチに供給される油圧を制御するための指示圧を所定のフィル圧に保持するフィル制御が行われた後、指示圧が初期圧に保持されてもよい。
クラッチC2に油圧が良好に供給される場合、スイープ制御による指示圧の上昇(スイープアップ)に伴って、クラッチC2に供給される実油圧が上昇し、スイープ制御の開始から所定時間(時間T2−T3)が経過するまでに、クラッチC2がほぼ完全に係合した状態になる。そのため、アクセルペダルが踏み込まれて(時刻T4)、エンジン2からの大きなトルクが自動変速機4に入力されても、クラッチC2が滑らずに、そのトルク(駆動力)が自動変速機4からデファレンシャルギヤ6(図2参照)を経由して駆動輪に伝達される。
ところが、ATフルードの油温が極低温(たとえば、−30℃未満)である場合、実油圧がクラッチC2の完全係合に必要な油圧まで上昇しないおそれがある。この場合、アクセルペダルが踏み込まれて(時刻T4)、エンジン2からの大きなトルクが自動変速機4に入力されると、クラッチC2が滑り、エンジン2の吹き上がりが発生するおそれがある。
そのため、車両1では、N−D変速制御中、ATECU12により、次に説明するエンジン回転数抑制処理が繰り返し実行されて、エンジン回転数が許容エンジン回転数を超えた場合、エンジン回転数が抑制される。
<エンジン回転数抑制処理>
図5は、エンジン回転数抑制処理の流れを示すフローチャートである。図6は、タービン回転数と許容エンジン回転数との関係を示す図である。
エンジン回転数抑制処理では、自動変速機4の油温およびタービン回転数に応じた許容エンジン回転数が取得される(ステップS1)。
ATECU12のメモリ(ROM)には、自動変速機4の所定の油温ごとに、タービン回転数と許容エンジン回転数との関係(図6に示される線図)がマップの形態で記憶されている。その関係を求めるため、実験により、自動変速機4の所定の油温ごとに、所定のエンジン回転数でのオイルポンプ5の最小発生油圧が求められ、その最小発生油圧からクラッチC2の滑りが発生しないトルクの最大値が求められる。そして、クラッチC2の滑りが発生しないトルクの最大値に基づいて、自動変速機4への入力が許容されるトルク(許容インプットトルク)が設定される。トルクコンバータ3の速度比と容量係数との関係およびトルクコンバータ3の速度比とトルク比との関係が定まっているので、それらの関係から許容インプットトルクに応じた許容エンジン回転数とタービン回転数との関係を求めることができる。
また、エンジンECU11から現在のエンジン回転数が取得される。そして、現在のエンジン回転数が許容エンジン回転数を上回るか否かが判定される(ステップS2)。
現在のエンジン回転数が許容エンジン回転数を上回る場合には(ステップS2のYES)、スロットル開度を抑制する指示がエンジンECU11に入力されて(ステップS3)、エンジン回転数抑制処理が終了される。スロットル開度を抑制する指示がエンジンECU11に入力されると、エンジンECU11により、エンジン回転数が許容エンジン回転数以下に低下するように、電子スロットルバルブ21の開度が制御される(図4の時間T5−T6)。
現在のエンジン回転数が許容エンジン回転数以下である場合には(ステップS2のNO)、スロットル開度を抑制する指示がエンジンECU11に入力されずに(ステップS3のスキップ)、エンジン回転数抑制処理が終了される。
<作用効果>
以上のように、自動変速機4の油温およびタービン回転数に基づいて、エンジン回転数を自動変速機4のクラッチC2に滑りが発生しない回転数に抑制することができる。そのため、自動変速機4の油温が極低温である状態において、アクセルペダルが大きく踏み込まれても、エンジン2からの大きなトルクが自動変速機4に入力されることを抑制できる。その結果、自動変速機4の油温が極低温である状態において、自動変速機4に備えられているクラッチC2の滑りを抑制することができる。その結果、エンジン2の吹き上がりや駆動力の抜けの発生、クラッチC2の耐久性の低下などを抑制することができる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、自動変速機4として、前進4段/後進1段の変速段を有する4速ATを例に挙げたが、自動変速機4は、前進3段/後進1段の変速段を有する3速ATであってもよいし、前進5段/後進1段の変速段を有する5速ATなど、前進5段以上の変速段を有するATであってもよい。
また、本発明に係る制御装置は、自動変速機4を搭載した車両1に限らず、CVT、副変速機付CVTや動力分割式無段変速機など、AT以外の自動変速機を搭載した車両に用いることもできる。動力分割式無段変速機は、変速比の変更により動力を無段階に変速するベルト式の無段変速機構と、動力を一定の変速比で変速する一定変速機構と、無段変速機構からの動力と一定変速機構からの動力とを出力する出力歯車機構とを備え、駆動源の動力を2系統に分割して伝達可能な変速機である。
また、前述の実施形態では、エンジンECU11およびATECU12が個別に設けられた構成を取り上げたが、エンジンECU11およびATECU12が単一のECUとして一体化されていてもよい。
また、前述の実施形態では、N−D変速時の制御を例にとったが、本発明は、N−D変速時だけではなく、NレンジからRレンジへの変速(N−R変速)時に適用してもよい。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 車両
2 エンジン
4 自動変速機
11 エンジンECU(エンジン回転数抑制手段)
12 ATECU(油温取得手段、エンジン回転数抑制手段)
19 油温センサ(油温取得手段)

Claims (1)

  1. エンジンおよび自動変速機を搭載した車両に用いられる制御装置であって、
    前記自動変速機の油温を取得する油温取得手段と、
    前記エンジンの発生トルクが前記油温取得手段により取得される油温に応じた動力となるように、前記エンジンの回転数を抑制するエンジン回転数抑制手段とを含む、車両用制御装置。
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