JP2016141823A - 表面処理銅箔及び積層板 - Google Patents

表面処理銅箔及び積層板 Download PDF

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Abstract

【課題】積層板を形成した際の表面処理銅箔と樹脂基材との密着性が維持されるとともに、表面処理銅箔の電気特性が確保される技術を提供する。
【解決手段】粗化銅めっき層に含まれるめっき粒子の最大径の平均値をMとし、粗化銅めっき層が樹脂基材に対向するように表面処理銅箔を樹脂基材に貼り合わせた後、樹脂基材から表面処理銅箔を除去したとき、めっき粒子が樹脂基材に押し当てられることで形成される凹部の樹脂基材の表面と同一面における径の平均値をBとした場合、B/Mが0.7以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、表面処理銅箔及び積層板に関する。
従来、デジタルカメラや携帯電話等の電子機器の配線板として、フレキシブル配線基板(FPC)等が用いられている。FPCは、例えば、銅箔と、樹脂基材と、を備える積層板で形成されている。積層板には、所定箇所の銅箔がエッチング等により樹脂基材上から除去されることで、銅配線(回路パターン)が形成されている。積層板には、銅箔と樹脂基材との密着性(以下、単に「密着性」とも言う。)が高く、銅配線が樹脂基材から剥がれにくいことが要求されている。そこで、銅箔として、例えば銅箔基材のいずれかの主面上にめっき粒子を有する粗化銅めっき層を設けることで、アンカー効果を得て密着性を向上させた表面処理銅箔を用いることが提案されている(例えば特許文献1〜3参照)。
特開2004−238647号公報 特開2006−155899号公報 特開2010−218905号公報
しかしながら、上述の密着性を高めるために、めっき粒子の粒子径を大きくし、表面処理銅箔の表面を粗くすると、表面処理銅箔の電気特性が低下してしまうことがある。
本発明は、上記課題を解決し、積層板を形成した際の表面処理銅箔と樹脂基材との密着性が維持されるとともに、表面処理銅箔の電気特性が確保される技術を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、
銅箔基材と、
前記銅箔基材の少なくともいずれかの主面上に設けられた粗化銅めっき層と、を備える表面処理銅箔であって、
粗化銅めっき層に含まれるめっき粒子の最大径の平均値をMとし、
前記粗化銅めっき層の側が樹脂基材に対向するように前記表面処理銅箔を前記樹脂基材に貼り合わせた後、前記樹脂基材から前記表面処理銅箔を除去したとき、前記めっき粒子が前記樹脂基材に押し当てられることで形成される凹部の前記樹脂基材の表面と同一面における径の平均値をBとした場合、
B/Mが0.7以下である表面処理銅箔が提供される。
本発明の他の態様によれば、
銅箔基材、及び前記銅箔基材の少なくともいずれかの主面上に設けられた粗化銅めっき層、を備える表面処理銅箔と、
前記粗化銅めっき層に対向するように前記表面処理銅箔と貼り合わせられた樹脂基材と、を備え、
前記粗化銅めっき層に含まれるめっき粒子の最大径の平均値をMとし、
前記粗化銅めっき層が前記樹脂基材に対向するように前記表面処理銅箔を前記樹脂基材に貼り合わせた後、前記樹脂基材から前記表面処理銅箔を除去したとき、前記めっき粒子が前記樹脂基材に押し当てられることで形成される凹部の前記樹脂基材の表面と同一面における径の平均値をBとした場合、
B/Mが0.7以下である積層板が提供される。
本発明によれば、積層板を形成した際の表面処理銅箔と樹脂基材との密着性を維持できるとともに、表面処理銅箔の電気特性を確保できる。
本発明の一実施形態にかかる表面処理銅箔を備える積層板の概略断面図である。 本発明の一実施形態にかかる表面処理銅箔の縦断面概略図である。 本発明の一実施形態にかかる表面処理銅箔を貼り合わせた後に表面処理銅箔を除去した樹脂基材の縦断面概略図である。 本発明の一実施形態にかかる表面処理銅箔の粗化面のSEM像の一例である。 本発明の一実施形態にかかる表面処理銅箔を貼り合わせた後、表面処理銅箔を除去した樹脂基材の銅箔除去箇所のSEM像の一例である。 (a)(b)はそれぞれ、本発明の一実施例にかかる表面処理銅箔の粗化面のSEM像である。 (a)(b)はそれぞれ、本発明の一実施例にかかる表面処理銅箔を貼り合わせて除去した後の銅箔除去箇所の樹脂基材のSEM像である。 本発明の一実施例にかかる表面処理銅箔を用いた積層体に電気信号を印加した場合における電気信号の周波数と伝送損失との関係を示すグラフ図である。
(発明者等が得た知見)
まず、本発明の実施形態の説明に先立ち、発明者等が得た知見について説明する。近年、パソコンやモバイル機器等の電子機器では、通信の高速化、大容量化に伴い、配線板に設けられた銅配線に流される電気信号の高周波化が進んでいる。例えば、現在規格化されているS−ATAIIIでは、通信速度が6Gbps(基本周波数は3GHz)にもなる。このため、パルス波をフーリエ級数で表したときの高調波として3倍程度を考慮するならば、配線板に形成された銅配線には、例えば9GHz程度の高周波の電気信号を流すことができることが要求されている。
しかしながら、銅配線に流される電気信号が高周波になるほど、銅配線の電気特性が低下してしまうことがある。例えば銅配線に1GHz以上の電気信号が流されると、導体損失や誘電損失が大きくなってしまうことがある。このうち、誘電損失は主に樹脂基材に起因するが、導体損失は主に銅配線を形成する表面処理銅箔に起因する。
つまり、銅配線を流れる電気信号(電流)の周波数が高くなるほど、表皮効果により、電気信号は銅配線のより表面部分を流れるようになる。具体的には、銅配線が形成される表面処理銅箔の最表面を流れる電気信号の電流密度を1としたとき、電気信号の周波数が高くなるほど、電流密度が1/eになる深さ(表皮深さ)が浅くなる。例えば、電気信号の周波数が100MHzの場合、表皮深さは6.6μmになり、電気信号の周波数が1GHzの場合、表皮深さは2.1μmになり、電気信号の周波数が10GHzの場合、表皮深さは0.66μmになる。このように、銅配線を流れる電気信号の周波数が高くなるほど、銅配線において電気信号が流れる有効断面積が減少する。従って、抵抗(表皮抵抗)が増加し、導体損失が大きくなることがある。
また、表面処理銅箔の表面が粗い箇所は、表面が平坦な箇所に比べて抵抗が高くなる。このため、積層板における表面処理銅箔と樹脂基材との密着性を向上させるために、表面処理銅箔の表面を粗くすると、表面処理銅箔において抵抗の高い箇所がより多くなることがある。従って、銅配線において電気信号が流れる有効断面積がより減少し、導体損失がより大きくなることがある。つまり、所望の密着性を維持しつつ、所望の電気特性を確保できないことがある。このような課題は、本発明者等の鋭意研究によりはじめて明らかになった新規な課題である。本発明は、この新規課題の認識に基づきなされたものである。
<本発明の一実施形態>
(1)表面処理銅箔及び積層板の構成
本発明の一実施形態にかかる積層板及び表面処理銅箔の構成について、主に図1〜図3を参照しながら説明する。
(積層板)
図1に示すように、本実施形態にかかる積層板(CCL:Copper Clad Laminate)10は、少なくともいずれかの主面上に粗化銅めっき層3が形成された表面処理銅箔1と、粗化銅めっき層3に対向するように設けられた樹脂基材11と、を備えている。例えば、積層板10は、粗化銅めっき層3が対向するように表面処理銅箔1を樹脂基材11のいずれかの主面上に貼り合わせることで形成されている。樹脂基材11として、例えばポリイミド(PI)樹脂フィルムや、ポリエチレンテレフタラート(PET)等のポリエステルフィルムや、液晶ポリマ(LCP)等が用いられる。
(表面処理銅箔)
上述の積層板10に用いられる表面処理銅箔1は、銅箔基材2を備えている。銅箔基材2としては、例えば圧延銅箔や電解銅箔を用いることができる。銅箔基材2として、電解銅箔よりも耐屈曲性に優れ、繰り返して折り曲げても破断しにくい圧延銅箔が用いられることがより好ましい。
銅箔基材2は、例えば無酸素銅(OFC:Oxygen−Free Copper)やタフピッチ銅(TPC:Tough−Pitch Copper)の純銅から形成されている。無酸素銅とは、JIS C1020やJIS H3100等に規定する純度が99.96%以上の銅材である。無酸素銅には、例えば数ppm程度の酸素が含有されていてもよい。タフピッチ銅とは、例えばJIS C1100やJIS H3100等に規定する純度が99.9%以上の銅材である。タフピッチ銅には、例えば100ppm〜600ppm程度の酸素が含有されていてもよい。銅箔基材2は、無酸素銅やタフピッチ銅に、微量のスズ(Sn)や銀(Ag)等の所定の添加材が添加された希薄銅合金から形成されていてもよい。これにより、銅箔基材2の耐熱性等を向上させることができる。
銅箔基材2のいずれかの主面上には、粗化銅めっき層3が設けられている。粗化銅めっき層3は、粗化抜けが発生していない状態にあることが好ましい。例えば、粗化銅めっき層3を上面から見た際、銅箔基材2が露出しないように、粗化銅めっき層3が形成されていることが好ましい。
粗化銅めっき層3は、複数層で形成されていることが好ましい。例えば、粗化銅めっき層3は、第1の粗化銅めっき層3fと第2の粗化銅めっき層3sとを有していることが好ましい。
図2に示すように、粗化銅めっき層3には、複数のめっき粒子(粗化粒)3aが含まれている。めっき粒子3aは、例えば銅(Cu)(つまりCu単体)で形成されている。つまり、めっき粒子3aは例えばCuからなるめっき液を用いて形成されている。なお、めっき粒子3aは、例えば、Cuと、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)等の金属元素と、を含むめっき液を用いて形成されていてもよい。
めっき粒子3aの平均最大粒子径Mは、例えば0.8μm以上1.5μm以下であることが好ましい。例えば図2では、最大径M,M,Mであるめっき粒子3aが形成された様子を示している。この場合、めっき粒子3aの平均最大粒子径Mは、それぞれのめっき粒子3aの最大径M,M,Mの平均値となる。
平均最大粒子径Mが0.8μm未満であると、めっき粒子3aの粒子径が小さくなるため、積層板10において樹脂基材11に接触する表面処理銅箔1の表面積(以下、「接触表面積」とも言う。)が小さくなり、所望の密着性を維持できないことがある。例えば、表面処理銅箔1を樹脂基材11に貼り合わせた後に表面処理銅箔1を樹脂基材11から引き剥がす際のピール強度(以下、「ピール強度」とも言う。)を0.6N/mm以上にできないことがある。また、後述のB/Mが0.7以下にならないことがある。
平均最大粒子径Mを0.8μm以上にすることで、積層板10において樹脂基材11に接触する表面処理銅箔1の表面積を充分に大きくできる。つまり、積層板10において、所望の接触表面積を確保できる。その結果、所望の密着性を維持しつつ、所望の電気特性を確保できる。
平均最大粒子径Mが1.5μmを超えると、めっき粒子3aの大きさが大きくなるため、積層板10において樹脂基材11に接触する表面処理銅箔1の表面積をより大きくできる。その結果、所望の密着性を維持することができる。しかしながら、所望の電気特性を確保することができないことがある。平均最大粒子径Mの値を1.5μm以下にすることで、所望の密着性を維持しつつ、所望の電気特性を確保することができる。例えば、B/Mを0.7以下にすることで、ピール強度を0.6N/mm以上に維持しつつ、20GHzでの伝送損失を8dB/100mm未満にすることができる。
図3に示すように、粗化銅めっき層3が樹脂基材11に対向するように表面処理銅箔1を樹脂基材11に貼り合わせた後、樹脂基材11から表面処理銅箔1を除去したとき、めっき粒子3aが樹脂基材11に押し当てられることで、樹脂基材11には複数の凹部11aが形成される。つまり、めっき粒子3aの形状が樹脂基材11に転写されることで、複数の凹部11aが樹脂基材11に形成される。
例えば図3では、底面径がB,B,Bである凹部11aが形成された様子を示している。なお、底面径とは、凹部11aの樹脂基材11の表面と同一面における径を言う。凹部11aの底面径B,B,Bは、例えばめっき粒子3aの底面径に相当する。この場合、凹部11aの平均底面径Bは、それぞれの凹部11aの底面径B,B,Bの平均値となる。
表面処理銅箔1は、平均最大粒子径M及び平均底面径Bを用いて算出したB/Mが例えば0.7以下になるように形成されていることが好ましい。例えば、粗化銅めっき層3を設けることで表面粗さが粗くなった表面処理銅箔1の面(粗化面)におけるB/Mが0.7以下であることが好ましい。
B/Mの値が小さくなるほど、めっき粒子3aの最大径が底面の径に対して大きくなる。従って、例えば粒子径が同一であるめっき粒子3aでは、B/Mの値が小さくなるほど(つまり凹部11aの底面径が小さくなるほど)、積層板10において樹脂基材11に接触する表面処理銅箔1の表面積が大きくなる。また、例えば樹脂基材11に接触する表面処理銅箔1の表面積が同一であるめっき粒子3aでは、B/Mの値が小さくなるほど、めっき粒子3aの粒子径が小さくなる。なお、B/Mの最大値は1.0である。
B/Mが0.7を超えると、めっき粒子3aの最大径と底面の径とがほぼ同程度になる。その結果、めっき粒子3aの粒子径(例えば平均最大粒子径M)を小さくすると、積層板10において所定の接触表面積を確保できないことがある。従って、所望の電気特性を確保することはできるが、所望の密着性を維持できないことがある。例えば、20GHzでの伝送損失を8dB/100mm未満にできるが、ピール強度が0.6N/mm未満になることがある。
B/Mを0.7以下にすることで、めっき粒子3aの粒子径を小さくしても、積層板10において所定の接触表面積を確保できる。その結果、所望の密着性を維持しつつ、所望の電気特性を確保することができる。例えば、ピール強度を0.6N/mm以上に維持しつつ、20GHzでの伝送損失を8dB/100mm未満にすることができる。
しかしながら、B/Mが0.6未満であると、めっき粒子3aが銅箔基材2上から脱落しやすくなる。従って、B/Mは0.6以上であることが好ましい。これにより、めっき粒子3aが銅箔基材2上から脱落し、粗化抜けが発生することを抑制できる。また、めっき粒子3aの銅箔基材2からの脱落を抑制することで、表面処理銅箔1と樹脂基材11とを貼り合わせる際に、脱落しためっき粒子3aが搬送ロール等に付着することを抑制することができる。これにより、めっき粒子3aが付着した搬送ロール間を表面処理銅箔1が通過することで、に回路をパターニングする際に、断線などの原因になることがある凹み(デンツ(dent))が、表面処理銅箔1に形成されることを抑制することができる。その結果、積層板10を用いて形成されるFPC等の製品の信頼性を向上させることができる。
ここで、平均最大粒子径Mの算出方法について説明する。例えば、SEM法により、200個以上1000個未満のめっき粒子3aが観察できる倍率で、粗化銅めっき層3の主面に対して法線方向における上方から粗化銅めっき層3(例えば第2の粗化銅めっき層3s)の上面(主面)を観察(撮影)する。これにより、例えば図4に示すような表面処理銅箔1の粗化面(例えば第2の粗化銅めっき層3sの上面)のSEM像を得る。なお、200個未満のめっき粒子3aが観察できる倍率で観察すると、粗化銅めっき層3の観察位置によって平均最大粒子径Mの値が大きく異なってしまうことがある。また、1000個以上のめっき粒子3aが観察できる倍率で観察すると、観察するめっき粒子3aのそれぞれの大きさが小さいため、計測誤差の原因になることがある。
そして、得られたSEM像中で観察されるめっき粒子3aのうち、密着性及び電気特性により大きな影響を及ぼす最大径の大きなめっき粒子3aを抽出する。例えば、最大径の大きい方から順に20個のめっき粒子3aを抽出する。なお、粗化銅めっき層3の上方から撮影したSEM像では、通常、SEM像に写る各めっき粒子3aのそれぞれの長径が最大径に一致する。そして、抽出しためっき粒子3aの最大径の平均値を算出し、この平均値を平均最大粒子径Mとする。
次に、平均底面径Bの算出方法について説明する。例えば、SEM法により、200個以上1000個未満の凹部11aが観察できる倍率で、銅箔除去後の樹脂基材11の主面に対して法線方向における上方から、銅箔除去後の樹脂基材11における銅箔除去箇所を観察する。この際、例えば上述の平均最大粒子径Mを算出する際に粗化銅めっき層3を観察したときと同じ倍率で観察することがより好ましい。これにより、例えば図5に示すような銅箔除去箇所の樹脂基材11のSEM像を得る。
そして、得られたSEM像中で観察される凹部11aのうち、密着性及び電気特性により大きな影響を及ぼす底面径の大きな凹部11aを抽出する。例えば、底面径の大きい方から順に20個の凹部11aを抽出する。そして、抽出した凹部11aの底面径の平均値を算出し、この平均値を平均底面径Bとする。
また、めっき粒子3aが銅箔基材2から脱落することを抑制するため、粗化銅めっき層3の少なくとも上面を覆うめっき粒子脱落抑制層4が設けられていることが好ましい。
粗化銅めっき層3が複数層で構成されている場合、めっき粒子脱落抑制層4は、各粗化銅めっき層3の上面に設けられていることが好ましい。例えば、粗化銅めっき層3は、第1の粗化銅めっき層3fと第2の粗化銅めっき層3sとを有している場合、第1の粗化銅めっき層3fの上面には、第1のめっき粒子脱落抑制層4fが設けられ、第2の粗化銅めっき層3sの上面には、第2のめっき粒子脱落抑制層4sが設けられていることが好ましい。
めっき粒子脱落抑制層4は、例えば銅めっき層で形成されていることが好ましい。なお、めっき粒子脱落抑制層4の厚さは薄いため、上述の平均最大粒子径Mや平均底面径Bの算出において、めっき粒子脱落抑制層4の厚さは無視できる。
例えば、めっき粒子脱落抑制層4の厚さは0.01μm以上0.3μm以下であることが好ましい。なお、めっき粒子脱落抑制層4の厚さは、粗化銅めっき層3の上面、つまりめっき粒子3aの上面に均一に形成されると仮定して、めっきの電気量から計算した値である。
めっき粒子脱落抑制層4の厚さが0.01μm未満であると、めっき粒子脱落抑制層4の厚さが薄いため、めっき粒子3aの脱落を抑制できないことがある。めっき粒子脱落抑制層4の厚さを0.01μm以上にすることで、めっき粒子3aの脱落を抑制することができる。
しかしながら、めっき粒子脱落抑制層4の厚さが0.3μmを超えると、めっき粒子3aが大きくなることがある。例えば、粗化銅めっき層3の上面に位置するめっき粒子3aの粒子径が大きくなることがある。これにより、表面処理銅箔1の粗化面の表面粗さが大きくなり、高周波伝送損失の増大の懸念が大きくなることがある。めっき粒子脱落抑制層4の厚さを0.3μm以下にすることで、表面処理銅箔1の粗化面の表面粗さを所望の密着性を維持できるように大きくすることができる。従って、所望の密着性を維持しつつ、所望の電気特性を確保できる。例えばピール強度を0.6N/mm以上に維持しつつ、20GHzでの伝送損失を8dB/100mm未満にできる。
(2)表面処理銅箔及び積層板の製造方法
次に、本実施形態にかかる表面処理銅箔1及び積層板10の製造方法について説明する。
[表面処理銅箔形成工程]
まず、本実施形態にかかる表面処理銅箔1を形成する。
(銅箔基材形成工程)
銅箔基材2として、例えば圧延銅箔や電解銅箔を形成する。例えば、銅箔基材2としての圧延銅箔を形成する場合、まず、無酸素銅やタフピッチ銅からなる純銅の鋳塊や、無酸素銅やタフピッチ銅を母相とし、母相中に所定量のSnやAg等の添加剤を添加した希薄銅合金の鋳塊を鋳造する。そして、鋳造した鋳塊に対し、所定の熱間圧延処理、所定の冷間圧延処理、所定の焼鈍処理等を行い、所定厚さ(例えば5μm以上35μm以下)の圧延銅箔を形成する。
(粗化銅めっき層形成工程)
銅箔基材形成工程が終了したら、例えばロール・ツー・ロール(roll to roll)形式の連続めっき処理により、銅箔基材2の少なくともいずれかの主面上に所定厚さ(例えば0.2μm以上1.1μm以下)の粗化銅めっき層3を形成する。
めっき処理として、例えば粗化銅めっき層3を形成するめっき液(粗化銅めっき液)中で、めっき条件における限界電流密度以上の電流密度(いわゆる「やけめっき」になるような電流密度)で電気めっき処理(粗化処理)を行うとよい。粗化銅めっき液として、例えば硫酸銅および硫酸を主成分とする酸性銅めっき浴を用いることができる。また、粗化銅めっき液中に、所定量(例えば50g/L)の硫酸鉄七水和物を添加してもよい。
粗化銅めっき層3を形成する際のめっき条件を調整することで、表面処理銅箔1のB/Mを調整できる。具体的には、粗化処理のめっき時間や電流密度を調整することで、表面処理銅箔1のB/Mを調整できる。
なお、粗化銅めっき層形成工程では、陽極としてCu板を用い、粗化処理を施す対象である銅箔基材2自体を陰極とすることが好ましい。
(めっき粒子脱落抑制層形成工程)
粗化銅めっき層形成工程が終了した後、所定厚さ(例えば0.01μm以上0.3μm以下)のめっき粒子脱落抑制層4を粗化銅めっき層3上に形成する。例えば、Cuを主成分とするめっき浴中で電気めっき処理を行うことで、粗化銅めっき層3の少なくとも上面を覆うめっき粒子脱落抑制層4としての銅めっき層を形成する。
(繰り返し工程)
上述の粗化銅めっき層形成工程と、めっき粒子脱落抑制層形成工程と、を交互に複数回ずつ行うことが好ましい。例えば、粗化銅めっき層形成工程と、めっき粒子脱落抑制層形成工程と、をそれぞれ2回ずつ交互に行うことが好ましい。
例えば、粗化銅めっき層形成工程と、めっき粒子脱落抑制層形成工程と、を2回ずつ行う場合、1回目の粗化銅めっき層形成工程では、めっき処理の電流密度を例えば25A/dm以上41A/dm以下にし、めっき時間を例えば2.5秒以上3.5秒以下にすることが好ましい。また、1回目のめっき粒子脱落抑制層形成工程では、めっき処理の電流密度を例えば1A/dm以上25A/dm以下にし、めっき時間を例えば2.5秒以上8.0秒以下にすることが好ましい。また、2回目の粗化銅めっき層形成工程では、めっき処理の電流密度を例えば25A/dm以上41A/dm以下にし、めっき時間を例えば2.5秒以上3.5秒以下にすることが好ましい。また、2回目のめっき粒子脱落抑制層形成工程では、めっき処理の電流密度を例えば1A/dm以上25A/dm以下にし、めっき時間を例えば2.5秒以上8.0秒以下にすることが好ましい。これにより、B/Mが0.7以下である表面処理銅箔1が形成される。
(検査工程)
繰り返し工程が終了し、銅箔基材2と、粗化銅めっき層3と、めっき粒子脱落抑制層4と、を備える表面処理銅箔1を形成したら、例えばSEM法により粗化銅めっき層3に含まれるめっき粒子3aの平均最大粒子径Mを算出する。また、表面処理銅箔1の粗化銅めっき層3が設けられた側の面が樹脂基材11に対向するように、表面処理銅箔1と樹脂基材11とを貼り合わせた後、樹脂基材11から表面処理銅箔1を除去し、凹部11aの平均底面径Bを算出する。そして、表面処理銅箔1のB/Mを算出し、B/Mが例えば0.7以下であるか否かを検査する。
[積層板形成工程]
上述の検査工程で算出した表面処理銅箔1のB/Mが例えば0.7以下であった場合、表面処理銅箔1と樹脂基材11とを貼り合わせて積層板10を形成する。具体的には、粗化銅めっき層3が樹脂基材11に対向するように表面処理銅箔1を樹脂基材11上に配置し、表面処理銅箔1と樹脂基材11とを貼り合わせる。表面処理銅箔1と樹脂基材11との貼り合わせは、例えば、真空プレス機を用い、表面処理銅箔1と樹脂基材11とを所定温度(例えば150℃以上350℃以下)に加熱しつつ、表面処理銅箔1と樹脂基材11とに所定圧力(例えば20MPa以下)を所定時間(例えば1分以上120分以下)加えて行うことができる。
(3)本実施形態にかかる効果
本実施形態によれば、以下に示す1つまたは複数の効果を奏する。
(a)平均底面径B/平均最大粒子径Mで算出される値を所定値以下にすることで、めっき粒子3aの粒子径を小さくしても(つまり、めっき粒子3aの粒子径を大きくすることなく)、積層板10において表面処理銅箔1が樹脂基材11と接触する表面積を所定値以上にできる。その結果、所望の密着性を維持することができる。また、めっき粒子3aの粒子径を小さくすることで、表面処理銅箔1の所望の電気特性を確保することができる。つまり、所望の密着性を維持しつつ、所望の電気特性を確保することができる。
(b)具体的には、B/Mを0.7以下にすることで、例えば、ピール強度を0.6N/mm以上に維持しつつ、20GHzでの伝送損失を8dB/100mm未満にできる。
ピール強度を0.6N/mm以上にすることで、例えば表面処理銅箔1を用いた積層板10で形成したFPCにおいて、表面処理銅箔1の所定箇所をエッチング等により除去することで形成した銅配線が、樹脂基材11から剥がれることを抑制できる。従って、FPCの信頼性の低下を抑制できる。また、高い密着性を有することで、より微細な銅配線を形成できる。その結果、FPCへの電子部品の実装密度を高くすることができる。従って、FPCを用いた電子機器等をより小型にすることができる。
また、20GHzでの伝送損失を8dB/100mm未満にすることで、表面処理銅箔1に高周波領域の電気信号が流された場合であっても、電気信号の伝送損失を低減できる。これにより、例えば表面処理銅箔1を用いた積層板10で形成したFPCを、大容量であって高速通信ができることが要求される電子機器(例えばパソコンやモバイル機器)の配線板に好適に用いることができる。特に、本実施形態にかかる表面処理銅箔1は、S−ATAIIIの規格に適応する配線板に用いる場合に有効である。
(c)平均最大粒子径Mを0.8μm以上1.5μm以下にすることで、B/Mを0.7以下により確実にすることができるとともに、所望の密着性を維持しつつ、所望の電気特性をより確実に得ることができる。従って、上記(a)(b)の効果をより得ることができる。
(d)粗化銅めっき層3上にめっき粒子脱落抑制層4を設けることで、粗化銅めっき層3に含まれるめっき粒子3aが銅箔基材2から脱落することを抑制できる。特に、めっき粒子3aの粒子径が大きい場合(例えば平均最大粒子径Mが0.6μm以上である場合)に有効である。
(e)粗化銅めっき層3を形成するめっき処理を複数回行う(つまり粗化銅めっき層形成工程を複数回行う)ことで、B/Mを0.7以下により確実にすることができる。従って、上記(a)(b)の効果をより確実に得ることができる。
(f)本実施形態にかかる表面処理銅箔1を用いて形成した積層板10は、大容量であって高速通信ができることが要求される電子部品(例えばパソコンやモバイル機器)の配線板(FPC)に用いられる場合に有効である。特に、樹脂基材11と表面処理銅箔1(銅配線)との密着性が高く、また電気特性が高い(高周波領域の電気信号を流した場合であっても伝送損失が少ない)ため、S−ATAIIIの規格に適応する配線板に用いる場合に有効である。
(本発明の他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態を具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
上述の実施形態では、表面処理銅箔1が、銅箔基材2と、粗化銅めっき層3と、を備える場合について説明したが、これに限定されない。例えば、表面処理銅箔1の耐薬品性や耐熱性等を向上させるため、粗化銅めっき層3(めっき粒子脱落抑制層4が設けられている場合は、めっき粒子脱落抑制層4)の上面には、防錆層が設けられていてもよい。また、防錆層は、粗化銅めっき層3が設けられた側とは反対側の銅箔基材2の主面上にも設けられているとより好ましい。防錆層の厚さは例えば1nm以上40nm以下であることが好ましい。
防錆層として、例えば、銅箔基材2の側から順に、厚さが1nm以上20nm以下である亜鉛(Zn)めっき層と、厚さが1nm以上20nm以下であるクロメート処理層(3価のクロム化成処理層)と、厚さが非常に薄い(極薄の)シランカップリング層と、が設けられていることが好ましい。
防錆層の厚さは非常に薄いため、平均最大粒子径Mや平均底面径Bを算出する際に、防錆層の厚さは無視できる。つまり、防錆層の上からSEM法により粗化銅めっき層3を観察し、平均最大粒子径Mを算出することができる。また、平均底面径Bを算出する際、粗化銅めっき層3上に設けられた防錆層が樹脂基材11に対向するように表面処理銅箔1を樹脂基材11に貼り合わせた後、樹脂基材11から表面処理銅箔1を除去した樹脂基材11を用いて、平均底面径Bを算出することができる。
上述の実施形態では、めっき粒子脱落抑制層4が設けられている場合について説明したが、これに限定されない。つまり、めっき粒子脱落抑制層4は設けられていなくてもよい。
上述の実施形態では、粗化銅めっき層形成工程と、めっき粒子脱落抑制層形成工程と、を複数回(例えば2回)ずつ交互に行う場合について説明したが、これに限定されない。例えば、粗化銅めっき層形成工程を複数回(例えば2回)連続して行った後、めっき粒子脱落抑制層形成工程を1回行ってもよい。これにより、B/Mを0.7以下にすることができる。
また、例えば、銅箔基材2と粗化銅めっき層3との間には、粗化銅めっき層3の下地層として機能する下地めっき層が設けられていてもよい。下地めっき層は、例えば銅めっき層で形成されていることが好ましい。これにより、銅箔基材2として例えば圧延銅箔が用いられる場合、圧延銅箔の表面に形成された圧延ロールの跡やオイルピット等の凹凸を埋めることができ、より平坦な面上に粗化銅めっき層3を形成することができる。その結果、めっき粒子3aの粗化抜けの発生をより抑制できる。
上述の実施形態では、銅箔基材2として圧延銅箔を用いる場合を例に説明したが、これに限定されない。銅箔基材2として例えば電解銅箔を用いてもよい。この場合であっても、粗化銅めっき層3を形成するめっき処理の時間を圧延銅箔を用いた場合の例えば20倍程度にすることで、銅箔基材2(電解銅箔)上に粗化銅めっき層3を形成することができる。
上述の実施形態では、樹脂基材11のいずれかの主面上に表面処理銅箔1が設けられている場合について説明したが、これに限定されない。つまり、樹脂基材11の両主面上にそれぞれ表面処理銅箔1が設けられていてもよい。この場合、樹脂基材11を挟んで表面処理銅箔1がそれぞれ対向するように、表面処理銅箔1が設けられていることが好ましい。
上述の実施形態では、表面処理銅箔1と樹脂基材11との貼り合わせを、真空プレス機を用いて行ったが、これに限定されない。例えば、接着剤を用いて表面処理銅箔1と樹脂基材11とを貼り合わせて積層板10を形成してもよい。
また、例えば、粗化銅めっき層形成工程やめっき粒子脱落抑制層形成工程の前に、必要に応じて銅箔基材2や粗化銅めっき層3の表面を清浄する清浄処理を行ってもよい。清浄処理として、例えば電解脱脂処理と酸洗処理とを行うとよい。
上述の実施形態では、表面処理銅箔1を用いて構成された積層板10からFPCが形成される場合について説明したが、これに限定されない。本実施形態にかかる表面処理銅箔1は、プラズマディスプレイ用電磁波シールド、ICカードのアンテナ等にも用いることができる。
次に、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<試料の作製>
(試料1)
まず、銅箔基材として、無酸素銅(OFC)で形成され、厚さが12μmであり、表面粗さ(Rz)が0.5μmである圧延銅箔(無酸素銅箔)を準備した。
この銅箔基材に電解脱脂処理と酸洗処理とを行い、銅箔基材の表面を清浄した。具体的には、まず、水酸化ナトリウムを30g/Lと、炭酸ナトリウムを40g/Lと、を含む水溶液を用いて電解脱脂処理を行った。このとき、液温を40℃にし、電流密度を15A/dmにし、処理時間(めっき時間)を15秒間にした。電解脱脂処理が終了した後、銅箔基材を水洗した。その後、硫酸を150g/L含み、液温が25℃である水溶液中に、銅箔基材を10秒間浸漬して酸洗処理を行った。酸洗処理が終了した後、銅箔基材を水洗した。
次に、銅箔基材のいずれかの主面上に、粗化銅めっき層の下地層として機能し、厚さが0.6μmである銅めっき層(下地めっき層)を形成した。具体的には、まず、銅めっき液として、硫酸銅五水和物を100g/Lと、硫酸を60g/Lと、を含む水溶液を作製した。また、この銅めっき液中に、添加剤として、有機硫黄化合物(SPS)(粉末試薬)、ポリプロピレングリコール(液体試薬)、ジアリルジアルキルアンモニウムアルキルサルフェイト、塩酸を、それぞれ、40mg/L、4ml/L、0.3g/L、0.15ml/Lになるように配合し、下地めっき層を形成するめっき液(下地銅めっき液)を作製した。そして、下地銅めっき液の液温を35℃にし、電流密度を6A/dmにし、めっき時間を6.0秒間にして、銅箔基材のいずれかの主面に対して電気めっき処理を行い、所定厚さの下地めっき層を形成した。
下地めっき層を形成した後に銅箔基材を水洗した。その後、粗化銅めっき層を形成するめっき処理(粗化処理)と、めっき粒子脱落抑制層を形成するめっき処理と、をそれぞれ2回ずつ交互に繰り返し、粗化銅めっき層と、めっき粒子脱落抑制層と、を形成した。
具体的には、まず、硫酸銅五水和物を50g/Lと、硫酸を80g/Lと、硫酸鉄七水和物を50g/Lと、を含む水溶液である粗化銅めっき液を用い、電気めっき処理により1回目の粗化処理を行った。このとき、粗化銅めっき液の液温を30℃にし、電流密度を33A/dmにし、めっき時間を3.0秒間にした。これにより、下地めっき層上に、厚さが0.4μmである第1の粗化銅めっき層を形成した。なお、第1の粗化銅めっき層の厚さは、第1の粗化銅めっき層を均一な厚さに均したと仮定した場合の厚さである。
第1の粗化銅めっき層を形成した後に銅箔基材を水洗した。その後、硫酸銅五水和物を100g/Lと、硫酸を60g/Lと、を含む銅めっき液を用い、電気めっき処理により、1回目のめっき粒子脱落抑制層を形成するめっき処理を行った。このとき、銅めっき液の液温を35℃にし、電流密度を2A/dmにし、めっき時間を6.0秒間にした。これにより、第1の粗化銅めっき層上に第1のめっき粒子脱落抑制層を形成した。
第1のめっき粒子脱落抑制層を形成した後に銅箔基材を水洗した。その後、1回目の粗化処理と同一の粗化銅めっき液を用い、電気めっき処理により2回目の粗化処理を行った。このとき、粗化銅めっき液の液温を30℃にし、電流密度を26A/dmにし、めっき時間を3.0秒間にした。これにより、第1のめっき粒子脱落抑制層上に、厚さが0.3μmである第2の粗化銅めっき層を形成した。なお、第2の粗化銅めっき層の厚さは、第2の粗化銅めっき層を均一な厚さに均したと仮定した場合の厚さである。
第2の粗化銅めっき層を形成した後に銅箔基材を水洗した。その後、1回目のめっき粒子脱落抑制層を形成するめっき処理と同一の銅めっき液を用い、電気めっき処理により、2回目のめっき粒子脱落抑制層を形成するめっき処理を行った。このとき、銅めっき液の液温を35℃にし、電流密度を11A/dmにし、めっき時間を3.0秒間にした。これにより、第2の粗化銅めっき層上に、第2のめっき粒子脱落抑制層を形成した。
そして、第2のめっき粒子脱落抑制層上に防錆層を形成した。具体的には、防錆層として、銅箔基材の側から順に、厚さが7nmであるZnめっき層と、厚さが4nmであるクロメート皮膜と、極薄い厚さのシランカップリング処理層と、を形成した。
まず、第2のめっき粒子脱落抑制層を形成した後、銅箔基材を水洗した。そして、硫酸亜鉛七水和物を90g/Lと、硫酸ナトリウムを70g/Lと、を含む水溶液(Znめっき液)を用い、Znめっき層を形成した。このとき、Znめっき液の液温を30℃にし、電流密度を1.8A/dmにし、めっき時間を4秒間にした。Znめっき層を形成した後、銅箔基材を水洗した。続いて、3価クロム化成処理を行い、クロメート皮膜を形成した。クロメート皮膜を形成した後、銅箔基材を水洗した。そして、3−アミノプロピルトリメトキシシランの濃度が5%であり、液温が25℃であるシランカップリング液中に、クロメート皮膜を形成した銅箔基材を5秒間浸漬した後、直ちに200℃の温度で乾燥することで、シランカップリング処理層を形成した。
また、銅箔基材の粗化銅めっき層が設けられた側とは反対側の主面に、防錆層(裏面防錆層)として、銅箔基材の側から順に、ニッケル(Ni)めっき層と、Znめっき層と、クロメート処理層と、を形成した。なお、Znめっき層、クロメート処理層の形成方法は、粗化銅めっき層上に設けた防錆層としてのZnめっき層、クロメート処理層と同様である。Niめっき層は、硫酸ニッケル六水和物を300g/Lと、塩化ニッケルを45g/Lと、硼酸を40g/Lと、を含む水溶液(Niめっき液)を用い、Niめっき液の液温を50℃にし、電流密度を3.6A/dmにし、めっき時間を2.9秒間にして形成した。これにより、表面処理銅箔を作製し、これを試料1とした。
(試料2〜8)
試料2〜8ではそれぞれ、下地めっき層を形成する際のめっき時間及び電流密度と、第1及び第2の粗化銅めっき層を形成する際のめっき時間及び電流密度と、第1及び第2のめっき粒子脱落抑制層を形成する際のめっき時間及び電流密度と、をそれぞれ下記の表1に示す通りに変更した。なお、試料7〜8では、第1の粗化銅めっき層及び第1のめっき粒子脱落抑制層を形成する際の電流密度を0A/dmにした。これは、1回目の粗化処理及びめっき粒子脱落抑制層を形成するめっき処理を行っておらず、第1の粗化銅めっき層及び第1のめっき粒子脱落抑制層を形成していないことを意味している。この他は、試料1と同様にして表面処理銅箔を作製した。これらをそれぞれ、試料2〜8とする。
<積層板の作製>
試料1〜8の各表面処理銅箔と樹脂基材とを貼り合わせて、積層板として両面FCCL(Flexible Copper Clad Laminate)をそれぞれ作製した。
具体的には、試料1〜8の各表面処理銅箔をそれぞれ所定の大きさ(縦280mm×横280mm)に裁断して切り出した。そして、裁断した各試料の表面処理銅箔(つまり、樹脂基材に貼り合わせる前の各試料)についてそれぞれ、めっき粒子の平均最大粒子径Mの測定を行った。具体的には、SEM法により、観察倍率を1万倍にし、粗化銅めっき層の主面に対して法線方向における上方から粗化銅めっき層の上面を観察してSEM像を得た。例えば、図6(a)に試料3の表面処理銅箔の粗化銅めっき層を観察したSEM像の一例を示し、図6(b)に試料8の表面処理銅箔の粗化銅めっき層を観察したSEM像の一例を示す。そして、SEM像中で観察されるめっき粒子のうち、最大径の大きい方から順に20個のめっき粒子を抽出した。そして、抽出しためっき粒子の最大径の平均値を算出し、この平均値を平均最大粒子径Mとした。算出結果を上記の表1に示す。
続いて、試料1〜8の各試料から切り出した表面処理銅箔を用いて、積層板としての両面FCCLをそれぞれ作製した。具体的には、同一の試料から切り出した2つの表面処理銅箔を樹脂基材を挟んでそれぞれ対向させるとともに、2つの表面処理銅箔の粗化銅めっき層がそれぞれ樹脂基材に対向するように、樹脂基材の両面上に表面処理銅箔を配置し、表面処理銅箔と樹脂基材との積層体を形成した。そして、真空プレス機を用い、260℃の条件下で15分間、積層体を加熱した後、300℃の条件下で、プレス圧を4MPaにして10分間、積層体に圧力をかけて、表面処理銅箔と樹脂基材とを貼り合わせて、両面CCLを作製した。なお、樹脂基材として、厚さが50μmであるLCPフィルム(株式会社クラレ製のベクスタ−CT−Z(登録商標))を用いた。
<平均底面径B/平均最大粒子径Mの算出>
まず、試料1〜8の各試料からそれぞれ切り出した表面処理銅箔を用いて形成した積層板に対して、50℃の条件下で塩化第二鉄を用いたエッチングを行い、積層板から表面処理銅箔を全て除去した。つまり、樹脂基材の両面(両主面)の全面を露出させた状態にした。そして、SEM法により、観察倍率を1万倍にし、樹脂基材の主面に対して法線方向における上方から樹脂基材の上面を観察してSEM像を得た。例えば、図7(a)に試料3の表面処理銅箔を貼り合わせて除去した後の樹脂基材の銅箔除去箇所のSEM像の一例を示し、図7(b)に試料8の表面処理銅箔を貼り合わせて除去した後の樹脂基材の銅箔除去箇所のSEM像の一例を示す。そして、得られたSEM像中で観察される凹部(粗化銅めっき層に含まれるめっき粒子の形状が転写されることで形成される凹部)のうち、樹脂基材の主面(測定面)と同一面における径(凹部の底面径)の大きい方から順に20個の凹部を抽出した。そして、抽出した凹部の底面径の平均値を算出し、この平均値を平均底面径Bとした。算出結果を、上記の表1に示す。
そして、算出した平均最大粒子径Mと、平均底面径Bと、を用い、各試料についてそれぞれB/Mを算出した。算出結果をそれぞれ、上記の表1に示す。
<電気特性の評価>
試料1〜8の各表面処理銅箔を用いて形成した積層体についてそれぞれ、表面処理銅箔の電気特性の評価として電気信号の伝送損失の測定を行った。
具体的には、まず、試料1〜8の各表面処理銅箔を用いて形成した各積層板のそれぞれに、所定形状(所定の大きさ)の貫通孔を設ける。そして、スルーホールめっきを行い、銅箔基材の両主面上に設けられた表面処理銅箔を接続する。そしてエッチングにより、積層板のいずれかの主面上の表面処理銅箔の所定箇所を除去し、回路長が100mmであり、線幅が95μmであるマイクロストリップラインの銅配線(回路、パターン)を形成した。この際、マイクロストリップラインの線幅は、特性インピーダンスが50±5Ωになるように決定した。そして、積層体における接地面(銅配線を形成した面とは反対側の面)の全面には、表面保護層としてのポリイミドのカバーレイフィルムを設けた。また、積層体における回路面(銅配線を形成した面)には、端子部分を除いて、表面保護層としてのポリイミドのカバーレイフィルムを設けた。なお、端子部分には、無電解Niめっき処理を行い、厚さが2.5μmであるNiめっき層を設けた後、金(Au)フラッシュめっき処理を行い、厚さが0.1μm以下であるAuめっき層を設けた。
そして、アジレント・テクノロジー株式会社製のネットワークアナライザ(型番:N5230A)を用い、各積層体の電気信号の伝送損失を測定した。具体的には、ネットワークアナライザから各積層体の銅配線(回路)に所定の周波数の電気信号を印加し、プローブの接点での出力信号を測定した。そして、測定した出力信号から、所定の周波数の電気信号の伝送損失を算出した。なお、ネットワークアナライザには、予め所定のキャリブレーションを実施している。20GHzの電気信号を印加したときの伝送損失の測定結果をそれぞれ、上記の表1に示す。また、試料1、試料2、試料5及び試料6の各周波数での伝送損失の測定結果を図8にグラフ図で示す。図8は、各試料の周波数と伝送損失との関係を示すグラフ図である。なお、図8では、伝送損失(損失した電気信号の量)をマイナス(−)で表記する。
<密着性の評価>
試料1〜8の各表面処理銅箔を用いて作製した積層板についてそれぞれ、表面処理銅箔と樹脂基材との密着性の評価として、表面処理銅箔を樹脂基材から剥離する際のピール強度の測定を行った。
ピール強度の測定は、以下のように行った。まず、試料1〜8の各表面処理銅箔を用いて作製した積層板のそれぞれの一方の主面(表面処理銅箔の樹脂基材と接する側とは反対側の面)上に、幅が1mmのマスキングテープを貼った。また、各積層板の他方の主面の全面にマスキングテープを貼った。そして、マスキングテープを貼った各積層板に対し、塩化第二鉄を用いてスプレーエッチングを行い、積層板から表面処理銅箔の所定箇所(マスキングテープが貼られていない箇所)を除去した。その後、マスキングテープを除去した。続いて、表面処理銅箔を樹脂基材から引き剥がした際の強度を測定した。具体的には、エッチングされて1mm幅となった表面処理銅箔を、樹脂基材から90°の角度で(引き剥がされた表面処理銅箔と樹脂基材との為す角が90°となるように)、表面処理銅箔を樹脂基材から引っ張ったときの剥離荷重を測定し、これをピール強度とした。このように測定したピール強度の値が大きいほど、密着性が高いといえる。ピール強度の測定結果をそれぞれ、上記の表1に示す。
<評価結果>
試料1〜4から、B/Mが0.7以下であると、所望の密着性を維持しつつ、所望の電気特性を確保できることを確認した。具体的には、ピール強度を0.6N/mmに維持しつつ、20GHzでの伝送損失を8dB/100mm未満にできることを確認した。その結果、銅配線が樹脂基材から剥離しにくく、配線板(FPC)の信頼性を高めることができるとともに、パソコンやモバイル機器等の大容量かつ高速通信が要求される電子機器の配線板に好適に用いることができることを確認した。
試料1〜4と試料5〜6との比較から、めっき粒子の平均最大粒子径Mが0.8μm以上1.5μm以下であると、所望の密着性を維持しつつ、所望の電気特性をより確実に確保できることを確認した。つまり、試料5〜6から、B/Mが0.7以下であっても、めっき粒子の平均最大粒子径Mが1.5μmを超えると、表面処理銅箔の粗化面の粗さが粗いため、所望の電気特性を確保できないことがあることを確認した。例えば、20GHzでの伝送損失が8dB/100mm以上になることがあることを確認した。
試料1〜4と試料7〜8との比較から、B/Mが0.7を超えると、所望の密着性を維持しつつ、表面処理銅箔の所望の電気特性を確保することができない場合があることを確認した。つまり、試料7〜8から、B/Mが0.7を超えると、表面処理銅箔と樹脂基材との接触面積が小さくなり、その結果、ピール強度が0.6N/mm未満になることがあることを確認した。
また、試料1〜4と試料7〜8との比較から、粗化処理を複数回行うことで、B/Mを0.7以下により確実にすることができることを確認した。つまり、粗化処理を2回行うことで、B/Mが0.7以下になるようなめっき粒子をより確実に成長させることができることを確認した。これに対し、試料7〜8から、粗化処理を1回しか行わない場合、B/Mが0.7以下になるようなめっき粒子を成長させることができないことがあることを確認した。
<本発明の好ましい態様>
以下に、本発明の好ましい態様について付記する。
[付記1]
本発明の一態様によれば、
銅箔基材と、
前記銅箔基材の少なくともいずれかの主面上に設けられた粗化銅めっき層と、を備える表面処理銅箔であって、
粗化銅めっき層に含まれるめっき粒子の最大径の平均値をMとし、
前記粗化銅めっき層の側が樹脂基材に対向するように前記表面処理銅箔を前記樹脂基材に貼り合わせた後、前記樹脂基材から前記表面処理銅箔を除去したとき、前記めっき粒子が前記樹脂基材に押し当てられることで形成される凹部の前記樹脂基材の表面と同一面における径の平均値をBとした場合、
B/Mが0.7以下である表面処理銅箔が提供される。
[付記2]
付記1の表面処理銅箔であって、好ましくは、
前記表面処理銅箔を前記樹脂基材に貼り合わせた後に前記表面処理銅箔を前記樹脂基材から引き剥がした際のピール強度が0.6N/mm以上であり、20GHzでの伝送損失が8dB/100mm未満である。
[付記3]
付記1又は2の表面処理銅箔であって、好ましくは、
前記Mの値が0.8μm以上1.5μm以下である。
[付記4]
本発明の他の態様によれば、
銅箔基材、及び前記銅箔基材の少なくともいずれかの主面上に設けられた粗化銅めっき層、を備える表面処理銅箔と、
前記粗化銅めっき層に対向するように前記表面処理銅箔と貼り合わせられた樹脂基材と、を備え、
前記粗化銅めっき層に含まれるめっき粒子の最大径の平均値をMとし、
前記粗化銅めっき層が前記樹脂基材に対向するように前記表面処理銅箔を前記樹脂基材に貼り合わせた後、前記樹脂基材から前記表面処理銅箔を除去したとき、前記めっき粒子が前記樹脂基材に押し当てられることで形成される凹部の前記樹脂基材の表面と同一面における径の平均値をBとした場合、
B/Mが0.7以下である積層板が提供される。
[付記5]
本発明のさらに他の態様によれば、
銅箔基材のいずれかの主面上に粗化銅めっき層を形成して表面処理銅箔を形成する工程と、
前記粗化銅めっき層に含まれるめっき粒子の最大径の平均値Mを測定する工程と、
前記粗化銅めっき層が樹脂基材に接するように前記表面処理銅箔を前記樹脂基材に貼り合わせた後、前記樹脂基材から前記表面処理銅箔を除去し、前記めっき粒子が前記樹脂基材に押し当てられることで形成される凹部の前記樹脂基材の表面と同一面における径の平均値Bを測定する工程と、
B/Mが0.7以下であるか否かを検査する工程と、を有する表面処理銅箔の製造方法が提供される。
[付記6]
付記5の表面処理銅箔の製造方法であって、好ましくは、
前記表面処理銅箔を形成する工程では、前記粗化銅めっき層を形成するめっき処理を複数回行う。
[付記7]
本発明のさらに他の態様によれば、
銅箔基材のいずれかの主面上に粗化銅めっき層を形成して表面処理銅箔を形成する工程と、
前記粗化銅めっき層が樹脂基材に接するように前記表面処理銅箔を前記樹脂基材に貼り合わせる工程と、
前記粗化銅めっき層に含まれるめっき粒子の最大径の平均値Mを測定する工程と、
前記樹脂基材から前記表面処理銅箔を除去し、前記めっき粒子が前記樹脂基材に押し当てられることで形成される凹部の前記樹脂基材の表面と同一面における径の平均値Bを測定する工程と、
B/Mが0.7以下であるか否かを検査する工程と、を有する積層板の製造方法が提供される。
1 表面処理銅箔
2 銅箔基材
3 粗化銅めっき層
3a めっき粒子
10 積層板
11 樹脂基材
11a 凹部

Claims (4)

  1. 銅箔基材と、
    前記銅箔基材の少なくともいずれかの主面上に設けられた粗化銅めっき層と、を備える表面処理銅箔であって、
    粗化銅めっき層に含まれるめっき粒子の最大径の平均値をMとし、
    前記粗化銅めっき層の側が樹脂基材に対向するように前記表面処理銅箔を前記樹脂基材に貼り合わせた後、前記樹脂基材から前記表面処理銅箔を除去したとき、前記めっき粒子が前記樹脂基材に押し当てられることで形成される凹部の前記樹脂基材の表面と同一面における径の平均値をBとした場合、
    B/Mが0.7以下である
    表面処理銅箔。
  2. 前記表面処理銅箔を前記樹脂基材に貼り合わせた後に前記表面処理銅箔を前記樹脂基材から引き剥がした際のピール強度が0.6N/mm以上であり、20GHzでの伝送損失が8dB/100mm未満である
    請求項1に記載の表面処理銅箔。
  3. 前記Mの値が0.8μm以上1.5μm以下である
    請求項1又は2に記載の表面処理銅箔。
  4. 銅箔基材、及び前記銅箔基材の少なくともいずれかの主面上に設けられた粗化銅めっき層、を備える表面処理銅箔と、
    前記粗化銅めっき層に対向するように前記表面処理銅箔と貼り合わせられた樹脂基材と、を備え、
    前記粗化銅めっき層に含まれるめっき粒子の最大径の平均値をMとし、
    前記粗化銅めっき層が前記樹脂基材に対向するように前記表面処理銅箔を前記樹脂基材に貼り合わせた後、前記樹脂基材から前記表面処理銅箔を除去したとき、前記めっき粒子が前記樹脂基材に押し当てられることで形成される凹部の前記樹脂基材の表面と同一面における径の平均値をBとした場合、
    B/Mが0.7以下である
    積層板。
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