JP2016141572A - セラミック体と金属体との接合体、およびセラミック体と金属体との接合方法 - Google Patents

セラミック体と金属体との接合体、およびセラミック体と金属体との接合方法 Download PDF

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Abstract

【課題】比較的高温で熱処理した後であっても、熱処理前の接合強度に対する劣化が比較的小さいメタライズ基板、およびアルミニウムとセラミックとの接合体を提供する。【解決手段】セラミック体と金属体との接合体であって、前記セラミック体と前記金属体とが、Agを主成分とし、Cu、Ti、Ni、さらにCrが含有された接合層を介して接合されていることを特徴とするセラミック体と金属体との接合体を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、セラミック体と金属体との接合体、およびセラミック体と金属体との接合方法に関する。
セラミック基板などのセラミック体と金属基板などの金属体とを接合する方法としては、例えば下記特許文献1に記載されているように、Tiなどの活性金属を含む金属層を介してセラミック体と金属体とを接合する活性金属法が従来から利用されている。代表的な活性金属法として、AgとCuとTiとを含む金属層(Ag−Cu−Tiメタライズ層)を用いる方法がある。
特開平2−252682号公報
しかし、このAg−Cu−Tiメタライズ層を用いた活性金属法で接合された接合体を、例えば800℃より高い高温雰囲気下に配置すると、セラミック体と金属体との接合強度が低下してしまうといった問題点があった。
Ag−Cu−Tiメタライズ層を用いた活性金属法では、メタライズ層内でAgとCuとが共晶を形成している。AgとCuとが共晶を形成する温度(共晶点)は約780℃であり、Ag−Cu−Tiメタライズ層は、AgとCuとTiとを含むペーストを800℃程度の温度で焼成することで形成される。このAg−Cu−Tiメタライズ層を用いた活性金属法で接合された接合体を、例えば800℃より高い高温雰囲気下に配置すると、AgとCuとの共晶状態が変化するとともに、このAgとCuとの共晶が一部溶融してメタライズ層が劣化する。これが、セラミック体と金属体との接合強度が低下してしまう原因であると考えられる。このように、セラミック体と金属体との接合は高温雰囲気下で劣化して接合強度が低下し易いので、高温で用いることが難しいといった課題があった。本願発明は、かかる課題を解決することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願発明は、セラミック体と金属体との接合体であって、前記セラミック体と前記金属体とが、Agを主成分とし、Cu、Ti、Ni、さらにCrが含有された接合層を介して接合されていることを特徴とするセラミック体と金属体との接合体を提供する。
本発明のセラミック体と金属体との接合体は、例えば800℃以上の高い高温雰囲気下に配置した場合であっても、接合強度を比較的高く保つことができる。
(a)は、本発明のセラミック体と金属体との接合体の一実施形態について説明する概略断面図であり、(b)は図1(a)に示す領域Aを拡大して示している。 (a)〜(e)は、本発明のセラミック体と金属体との接合方法の一実施形態における概略断面図である。 (a)は本発明のセラミック体と金属体との接合体の一実施形態の断面のSEM写真であり、(b)〜(f)は、(a)に示す断面における元素の分布状態を示す図であり、(b)はAgの分布、(c)はCuの分布、(d)はTiの分布、(e)はCrの分布、(f)はNiの分布をそれぞれ示している。 セラミック体と金属体との接合体の一実施形態における熱処理前後の接合強度の変化を示すグラフである。
以下、本発明のセラミック体と金属体との接合体、および接合方法について詳細に説明する。図1(a)および(b)は、本発明のセラミック体と金属体との接合体の一実施形態である接合体10における概略断面図であり、(a)は全体図、(b)は図1(a)に示す領域Aを拡大して示している。
本実施形態の接合体10は、セラミック体12と金属体14との接合体であって、セラミック体12と金属体14とが、Agを主成分とし、Cu、Ti、Ni、さらにCrが含有された接合層16を介して接合されている。セラミック体12は、例えばAlを主成分とする。本実施形態のセラミック体12は例えばAlを主成分とする板状の部材であるが、本発明のセラミック体の材質や形状については特に限定されない。金属体14は例えばNiを76%、Crを16%、Feを8%含む合金を主成分とする板状部材である。この合金は耐熱性が高く例えば900℃以上の高温でも酸化し難いことが知られている。またセラミック体12は、Al(アルミナ)を主成分とするセラミックスである。アルミナは比較的安価で耐熱性も高いセラミックスであり、例えば焼成炉や単結晶製造装置炉の炉壁など、1000℃以上の高温環境下で使用する部材の材料として利用できる。
接合体10は、例えばディーゼルエンジン内に配置されるセンサの電極部材などのように、セラミック体の有する機械的な耐久性と金属体の導電性とを有するとともに、使用状態において全体の最高温度が800℃〜900℃程度まで昇温する部分に用いられる部材である。
接合体10は、セラミック体12と金属体14とが、Agを主成分とし、Cu、Ti、Ni、さらにCrが含有された接合層16を介して接合されているので、例えば800℃よりも高い高温雰囲気下に配置した場合であっても、セラミック体12と金属体14との接合強度を比較的高く保つことができる。Cuの融点は約1080℃であり、通常のAg−Cu−Tiメタライズ層を形成する際に、例えば1100℃まで昇温させて熱処理を行うと、溶融したCuが磁器中に拡散し易い。本実施形態では、AgとCuとTiに加えて、さらにCrを含有させており、このCrの作用によってCuの拡散が抑制されるので、高温雰囲気下でも接合強度を比較的高く保つことができる。Crの作用に関しては明らかではないが、従来のAg−Cu−Tiメタライズ層で主に形成されていた共晶点が800℃程度であるAg−Cu共晶のみでなく、Ag−Cu−CrまたはAg−Cu−Cr−Tiといった高融点の液相が形成されることで、Cuの拡散が抑制されると推測することができる。
本実施形態の接合層16は、例えばAgを88.6質量%、Cuを8.6%、Tiを5質量%、Crを1.25質量%、Niを5質量%含んでいる。接合層におけるAgとCuとTiとCrとNiの含有割合は、例えばAgが60〜95質量%、Cuが1〜5質量%、Tiが1〜10質量%、Crが0.2〜5質量%、Niが3〜10質量%程度であれば好ましい。AgとCuとTiとCrとNiの含有割合を、例えばAgが60〜95質量%、Cuが1〜5質量%、Tiが1〜10質量%、Niを3〜10質量%とすることで、セ
ラミック体12と金属体14との接合強度を比較的高くすることができる。また、Crが0.2〜5質量%とすることで、高温雰囲気に曝された場合の接合強度の変化(劣化)をより確実に抑制することができる。
なお、接合層16は複数の層が積層されてもいいし、単層であってもよい。本実施形態においては、接合体10の接合層16内には、セラミック体12に接する、Tiを主成分とする第1チタン層22と、第1チタン層22よりも金属体14に近い側に配置された、Agを主成分としてCuを含む第1中間層32と、第1中間層32よりも金属体14に近い側に配置され、かつ第1チタン層32と離れて配置された、Tiを主成分とする第2チタン層24とを有し、さらに、第2チタン層24よりも金属体14に近い側に少なくとも配置されて第2チタン層24に接する、NiとCrとを含むニッケル−クロム層26とを有する。Agを主成分とする場合には、接合層16全体でAgを50質量%以上であればよい。接合層16における元素の含有割合や分布は、例えば公知のEDS(Energy Dispersive X−ray Spectroscopy)装置等を用いて測定する
ことができる。例えば日本電子製EDZ分析装置JED−2300を用い、加速電圧15kVの条件で分析すればよい。
第1チタン層22は、接合に寄与する活性金属であるTiが拡散してセラミック体12の側に集中することで形成された層であり、Alを主成分とするセラミック体12と高い強度で接合している。接合層16は、セラミック体12と高い強度で接合されたこの第1チタン層22を有することで、本来は金属との濡れ性が低いセラミック体12の表面に比較的高強度に接合されている。第1中間層32は、第1チタン層22と第2チタン層24との間に配置されており、AgとCuとの共晶が含まれている。第1中間層32は、Tiを主成分とする第1チタン層22と、同じくTiを主成分とする第2チタン層24と高い強度で接合している。第2チタン層24は、活性金属であるTiのうちセラミック体12の側に拡散しなかった(セラミック体12との直接的な接合に寄与しなかった)分が集まって形成された層である。
Tiは比較的酸化し易く、かつ酸化することで脆くなり易い。接合層16の形成過程で接合層16に取り込まれた酸素がこの第2チタン層24に触れた場合は、第2チタン層24が酸化してこの第2チタン層24が脆くなってしまう。本実施形態の接合体10では、第2チタン層24に接するNiとCrとを含むニッケル−クロム層26が、第2チタン層24と酸素分子との接触を抑制するので、第2チタン層24が酸化し難く、接合体10を比較的高温雰囲気化に配置した場合であっても第2チタン層24が脆くなり難い。図1に示す実施形態ではニッケル−クロム層26は、第2チタン層24よりも金属体14に近い側のみに配置されているが、第2チタン層24よりもセラミック体12に近い側にももう一層配置されて、第2チタン層24を挟むように配置されていてもよい。ニッケル−クロム層26が第2チタン層24を挟むように配置されている場合は、第2チタン層24の酸化をより抑制することができる。また、ニッケル−クロム層26はCuを含んでいてもよい。ニッケル−クロム層がCuを含有する場合は、第1中間層32との接合強度が高い。
また接合層16はさらに、第2チタン層24と金属体14との間に配置された、Agを主成分としてCuを含む第2中間層34を有していてもよい。Agを主成分としてCuを含む第2中間層34は第2チタン層24との接合強度が高いので、このような第2中間層34を有する場合、金属体14との接合強度が比較的高い。
接合層16を構成する各層はそれぞれ接する隣り合った層との接合強度が高いので、金属体10では、セラミック体12と金属体14とが接合層16を介して比較的強固に結合している。また、NiとCrとを含むニッケル−クロム層26が第2チタン層24と酸素分子との接触を抑制しているので、高温雰囲気下に配置した場合でも、第2チタン層24
の酸化が抑えられ、第2チタン層24自体が脆くなることが抑制されている。このため接合層16では、例えば800℃よりも高い高温雰囲気下に配置した場合であっても、セラミック体12と金属体14との接合強度を比較的高く保つことができる。
接合体10は、高い温度環境下で使用される色々な種類のデバイスの一部として使用することが可能である。例えばディーゼルエンジン等の発動機、エンジンやボイラー等からの排熱を電気エネルギーに変換する熱電変換器部品、焼成炉等で高温に曝される部分のセンサや配管等、液体電池用シール部品、二酸化炭素分解システムの配管、SOFC用燃料電池装置の配管部品など、その用途については限定されない。
本実施形態の接合体10は、例えば以下に示す方法で製造することができる。図2(a)〜(e)は、本発明のセラミック体と金属体との接合方法の一実施形態について説明する概略断面図である。
例えばAlを主成分とするセラミック体12を準備し、Agを主成分とし、Cu、TiさらにCrが含有された粉末と、焼成助剤とが混合されたペーストをセラミック体の表面に塗布する。具体的には、例えば、Agの粉末とCuの粉末とTiの粉末とCrの粉末を所定量計量し、エチルセルロースなどのバインダーをテルピネオールなどの有機溶剤で溶解したビヒクルと上記粉体をミキサーで混合し、ペーストを作成する。次に、スクリーン印刷法など公知の方法をもって、このペーストをセラミック体12表面の所定箇所に塗布して図2(a)に示すようにペースト層42を形成する。AgとCuとTiとCrの各粉末は、例えばAgが88質量%、Cuが5質量%、Tiが5質量%、Crが2質量%となるよう混合したものを用いればよい。AgとCuとTiとCrの各粉末は、例えばAgが70〜98質量%、Cuが1〜5質量%、Tiが1〜10質量%、Crが0.2〜5質量%程度であれば好ましい。
一般的ないわゆるAg−Cu−Tiメタライズに用いるペーストのAgとCuとTiの比率は、例えばAgが70質量%、Cuが20質量%、Tiが10%程度である。本実施形態では、一般的なAg−Cu−Tiメタライズに用いるペーストに対して、さらにCrを添加したものを用いている。また、一般的なAg−Cu−Tiメタライズに用いるペーストに対して、Cuの含有割合を比較的小さくしている。
次に、塗布したペースト(ペースト層42)を焼成して、図2(b)に示すようにセラミック体12の表面に、Agを主成分とし、Cu、TiさらにCrが含有された金属膜44を形成する。より具体的には、約1.0×10−5Paの真空雰囲気で、約1100℃で15分熱処理を行って金属膜44を形成する。金属膜44ではAgとCuとが共晶を形成している。Cuの融点は約1080℃であり、通常のAg−Cu−Tiメタライズ層を形成する際に1100℃まで昇温させて熱処理を行うと、溶融したCuが磁器中に拡散し易いが、本実施形態ではCrの作用によってCuの拡散が抑制されており、Cuの拡散が抑制されている。
次に、図2(c)に示すように、金属膜44の表面にNiを主成分とするニッケルメッキ層46を形成する。ニッケルメッキ層46は、例えば電界Niメッキなど従来公知の手法を用いて厚み1〜3μm程度に形成すればよい。
次に、図2(d)に示すように、ニッケルメッキ層46の表面に金属を主成分とするロウ材48を介して金属体14を配置する。具体的には、例えば厚さ0.6mmの、Agを主成分とするAgロウ材48をニッケルメッキ層46上に配置し、その上に金属体14を配置する。Agロウ材48は、例えばAgを95質量%を含むとともにCuを5質量%含むものを使用すればよい。
次に、この状態で全体を加熱してロウ材48とニッケルメッキ層46と金属膜44とを溶融させ、その後に全体を降温させて固化して、図2(e)および図1(a)(b)に示すような、セラミック体12と金属体14とを接合する接合層16を形成する。具体的には、約1.0×10−5Paの真空雰囲気で、約1000℃で15分間全体を加熱した後、全体を室温まで降下させて接合層16を形成する。
1100℃まで昇温させることで、融点が961℃であるAgを主成分としたロウ材48と、同じくAgを主成分とする金属膜44とが溶融して、これらロウ材48と金属膜44とに含まれる各成分が溶融層内で拡散するともに、ニッケルメッキ層46に含まれるNi成分も溶融層内で拡散する。金属膜44に含まれていたTiは、セラミック体12の側に集中することで第1チタン層22を形成するとともに、Tiのうちセラミック体12の側に拡散しなかった(セラミック体12との直接的な接合に寄与しなかった)分が、ニッケルメッキ層46の側(すなわち金属体14の側)に集中することで第2チタン層24を形成する。また、金属膜44に含まれていたCrは拡散して主にNiメッキ層46に含まれていたNiと反応し、NiとCrとを含むニッケル−クロム層26を形成する。金属膜44に含まれていたCu成分は全体に拡散し、第1チタン層22と第2チタン層24との間に配置された、Agを主成分としてCuを含む第1中間層32と、第2チタン層24と金属体14との間に配置された、Agを主成分としてCuを含む第2中間層34が形成される。
本実施形態の接合方法を用いることでこのように、セラミック体12に接する、Tiを主成分とする第1チタン層22と、少なくとも第1チタン層22よりも金属体14に近い側に第1チタン層22と離れて配置された、Tiを主成分とする第2チタン層24と、第1チタン層22と第2チタン層24との間に配置された、Agを主成分としてCuを含む第1中間層32と、第2チタン層24よりも金属体14に近い側に少なくとも配置されて第2チタン層24に接する、NiとCrとを含むニッケル−クロム層26とを有する接合層46を形成することができる。
本実施形態の接合方法を用いて製造されたセラミック体と金属体との接合体は、例えば800℃よりも高い高温雰囲気下に配置した場合であっても、セラミック体12と金属体14との接合強度を比較的高く保つことができる。
以下、本発明の実施例を示すとともに、本発明の効果の一例について説明しておく。図3(a)は、上記工程を経て作製されたメタライズ基板の断面を、走査型電子顕微鏡で観察して得られた写真(断面SEM写真)である。また、図3(b)は、図3(a)に示す断面SEM写真を取得する際に測定した、当該断面におけるAgの分布状態を示す図(EPMA像:Electron Probe Micro Analyzer像)である。ま
た、図3(c)は当該断面におけるCuの分布状態を示す図であり、図3(d)は当該断面におけるTiの分布状態を示す図であり、図3(e)は当該断面におけるCrの分布状態を示す図であり、図3(f)は当該断面におけるNiの分布状態を示す図である。走査型電子顕微鏡は、例えば日立製S−800を用い、加速電圧15kVで撮影した。
図3(a)〜(f)からも明らかなように、セラミック体12と金属体14とが、Agを主成分とし、Cu、Ti、Ni、さらにCrが含有された接合層16を介して接合されている。また、接合体10の接合層16は、セラミック体12に接する、Tiを主成分とする第1チタン層22と、少なくとも第1チタン層22よりも金属体14に近い側に第1チタン層22と離れて配置された、Tiを主成分とする第2チタン層24と、第1チタン層22と第2チタン層24との間に配置された、Agを主成分としてCuを含む第1中間
層32と、第2チタン層24よりも金属体14に近い側に少なくとも配置されて第2チタン層24に接する、NiとCrとを含むニッケル−クロム層26とを有することがわかる。なお、図3(d)から分かるように本実施例では、Tiを主成分とする第1チタン層22と第2チタン層24とが、一部つながるように配置されている。このように本発明の接合体では、接合層内の全てが一様に同じ層構成になっている必要はなく、一部が変形していてもよい。
次に、本発明の接合体の一例の、セラミック体と金属体との接合体の接合強度を調べた結果を以下に示す。
調査手順および条件については、以下の通りとした。まず、セラミック体として、30mm×30mm×1.5mmのAl基板を用意し、また、金属体として2mm×40mm×0.3mmのインコネル(Ni−Cr−Fe合金)基板を用意した。このセラミック体と金属体とを上記実施例に示す通りの工程で接合することで実施例1の接合体を得た。また、比較例として、金属膜を形成するペーストからCrを除いた、従来のAg−Cu−Tiメタライズ用のペーストを用いた接合体(比較例1)を得た。比較例1では、Agが90質量%、Cuが5質量%、Tiが5質量%となるよう混合した、従来のAg−Cu−Tiメタライズ用のペーストを用いた。実施例1の接合体と、比較例1の接合体とはそれぞれ複数用意し、それぞれ一部の接合体についてピール強度を測定した。また、実施例1の接合体と比較例1の接合体とのうち、それぞれ一部の接合体について、800℃に昇温させた状態で空気中に1h配置する熱処理を行い、この熱処理後の各接合体についてピール強度の測定を行った。ピール強度は、JIS−C5012に準拠した方法で測定した。
図4は、各条件での複数のサンプルについて測定したピール強度の平均値をとった結果をグラフとして示している。図4に示す実験結果から分かるように、従来のAg−Cu−Tiメタライズ用のペーストを用いた接合体(比較例1)に比べて、実施例1の接合体は、例えば800℃以上の高い高温雰囲気下に配置した場合であっても、従来に比べて接合強度を比較的高く保つことができる。
以上、本発明の実施形態および実施例について説明したが、本発明は上述の実施形態や実施例に限定されるものでない。本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行なってもよいのはもちろんである。
10 接合体
12 セラミック体
14 金属体
16 接合層
22 第1チタン層
24 第2チタン層
26 ニッケル−クロム層
32 第1中間層
34 第2中間層
44 金属膜
46 ニッケルメッキ層

Claims (7)

  1. セラミック体と金属体との接合体であって、
    前記セラミック体と前記金属体とが、Agを主成分とし、Cu、Ti、Ni、さらにCrが含有された接合層を介して接合されていることを特徴とするセラミック体と金属体との接合体。
  2. 前記接合層内には、
    前記セラミック体に接する、Tiを主成分とする第1チタン層と、
    前記第1チタン層よりも前記金属体に近い側に配置された、Agを主成分としてCuを含む第1中間層と、
    前記第1中間層よりも前記金属体に近い側に配置され、かつ前記第1チタン層と離れて配置された、Tiを主成分とする第2チタン層とを有し、
    さらに、前記第2チタン層よりも前記金属体に近い側に少なくとも配置されて前記第2チタン層に接する、NiとCrとを含むニッケル−クロム層とを有することを特徴とする請求項1記載のセラミック体と金属体との接合体。
  3. 前記ニッケル−クロム層はCuを含むことを特徴とする請求項2記載のセラミック体と金属体との接合体。
  4. 前記第2チタン層と前記金属体との間に配置された、Agを主成分としてCuを含む第2中間層を有することを特徴とする請求項2または3に記載のセラミック体と金属体との接合体。
  5. 前記セラミック体は、Alを主成分とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のセラミック体と金属体との接合体。
  6. Agを主成分とし、Cu、TiさらにCrが含有された粉末と、焼成助剤とが混合されたペーストをセラミック体の表面に塗布する塗布工程と、
    塗布した前記ペーストを焼成して、前記セラミック体の表面に、Agを主成分とし、Cu、TiさらにCrが含有された金属膜を形成する焼成工程と、
    前記金属膜の表面にNiを主成分とするニッケルメッキ層を形成するメッキ工程と、
    前記ニッケルメッキ層の表面に金属を主成分とするロウ材を介して金属体を配置する工程と、
    前記金属体が前記ロウ材上に配置された状態で全体を加熱して前記ロウ材と前記ニッケルメッキ層と前記金属膜とを溶融させる工程と、
    前記溶融させる工程の後に全体を降温させて、前記セラミック体と前記金属体とを接合する、Agを主成分とし、Cu、Ti、Ni、さらにCrが含有された接合層を形成する工程とを有することを特徴とするセラミック体と金属体との接合方法。
  7. 前記ロウ材はAgを主成分とすることを特徴とする請求項6に記載のセラミック体と金属体との接合方法。
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