JP2016141567A - 歯止め安全装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業車が傾斜した路面に停車する場合に歯止めの無駄な設置をなくすことができる歯止め安全装置を提供する。
【解決手段】歯止め安全装置100は、高所作業車の左右の車輪の前後に設けられ、歯止めを検出する歯止め検出部111〜114と、高所作業車の前後を基準にした路面の前下がり傾斜または後下がり傾斜を判断するための検出を行う傾斜計102と、傾斜計102により検出された検出値を用いて路面の前下がり傾斜または後下がり傾斜を判断し、歯止め検出部111〜114が左右の車輪の坂下側に設置される歯止めを検出しないときに警告信号を出力する制御部101と、制御部101から出力された警告信号に基づいて歯止め20が設置されていないことを報知するジャッキアップランプ131a〜131dとを備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、アウトリガを備えた作業車に設けられる歯止め安全装置に関する。
従来、高所作業車等のアウトリガを備えた作業車では、傾斜した路面に停車してアウトリガの張り出し操作を行う前に、サイドブレーキによる左右の後輪の制動を行うとともに、路面の左右の後輪の前後に歯止めが設置される。この歯止めが設置されることにより、アウトリガの張り出し操作時に作業車が逸走してしまうのを防止している。
この歯止めに対して作業車には、歯止め安全装置が設けられている(例えば特許文献1参照)。この歯止め安全装置では、車体において左右の後輪の前後側に歯止めを検出するセンサを設け、全てのセンサが歯止めを検出しないとアウトリガの操作ができないようになっている。
特開2006−117016号公報
しかしながら、特許文献1の歯止め安全装置では、逸走を防止する後輪の坂下側に加えて、逸走を防止しない後輪の坂上側にも歯止めを設置しないとアウトリガの操作を不可にするため、歯止めを無駄に設置してしまう。なお、後輪の坂下側とは、作業車が前下がりに傾斜した路面に停車した場合は後輪の前側、作業車が後下がりに傾斜した路面に停車した場合は後輪の後側である。また、後輪の坂上側とは、後輪の坂下側とは逆の側である。
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、作業車が傾斜した路面に停車する場合に歯止めの無駄な設置をなくすことができる歯止め安全装置を提供することを目的とする。
本発明者等は、鋭意研究の結果、前記課題を解決するために以下のような歯止め安全装置を採用した。
本発明の歯止め安全装置は、車体の前後側にアウトリガが設けられた作業車の左右の車輪の前後に設けられ、前記作業車が接地されている路面の前記左右の車輪の前後に設置されて前記作業車の逸走を防止する歯止めを検出する歯止め検出部と、前記作業車の前後を基準にした前記路面の前下がり傾斜または後下がり傾斜を判断するための検出を行う路面傾斜検出部と、前記路面傾斜検出部により検出された検出値を用いて前記作業車の前後を基準にした前記路面の前下がり傾斜または後下がり傾斜を判断し、前記歯止め検出部が前記左右の車輪の坂下側に設置される前記歯止めを検出しないときに警告信号を出力する制御部と、前記制御部から出力された前記警告信号に基づいて前記歯止めが設置されていないことを報知する警告部とを備えることを特徴とする。
また、本発明の歯止め安全装置において、前記作業車には前記アウトリガを操作する操作パネルが設けられ、当該操作パネルに前記警告部を設けることが好ましい。
また、本発明の歯止め安全装置において、前記操作パネルには、前記アウトリガが前記路面に接地したことを点灯して報知するジャッキアップランプが設けられ、当該ジャッキアップランプは前記警告部であり、点滅することにより前記歯止めが設置されていないことを報知することが好ましい。
また、本発明の歯止め安全装置において、前記制御部は、前記警告信号を出力することに加えて前記アウトリガの操作を不可にすることが好ましい。
また、本発明の歯止め安全装置において、前記路面傾斜検出部は、前記作業車の前後を基準にした前記路面の前下がり傾斜または後下がり傾斜を直接検出する傾斜計であることが好ましい。
また、本発明の歯止め安全装置において、前記路面傾斜検出部は、前側のアウトリガ及び後側のアウトリガの張り出し長さを検出する張り出し長さ検出器であり、前記制御部は、前記張り出し長さ検出器により検出された前記前側のアウトリガ及び前記後側のアウトリガの張り出し長さを比較して前記前側のアウトリガ又は前記後側のアウトリガの張り出し長さが長いと判断することにより前記作業車の前後を基準にした前記路面の前下がり傾斜又は後下がり傾斜を判断し、前記後側のアウトリガの張り出し長さが、前記歯止め検出部が前記左右の車輪の坂下側に設置される前記歯止めを検出可能となる長さであり、前記歯止め検出部が前記左右の車輪の坂下側に設置される前記歯止めを検出しないときに前記警告信号を出力することが好ましい。
ここで、前記制御部は、前記歯止め検出部が前記歯止めを検出しないときには前記前側のアウトリガ及び前記後側のアウトリガの格納を不可にすることが好ましい。
本発明の歯止め安全装置では、作業車が傾斜した路面に停車する場合に、左右の車輪の坂下側に歯止めが設置されていない場合にのみ報知するようにしたので、左右の車輪の坂上側に歯止めを設置しなくても良い。よって、本発明の歯止め安全装置は、作業車が傾斜した路面に停車する場合に歯止めの無駄な設置をなくすことができる。また、本発明の歯止め安全装置は、左右の車輪の坂下側のみに歯止めを確実に設置することができる。
また、本発明の歯止め安全装置では、アウトリガを操作する操作パネルに警告部を設けることにより、操作パネルで歯止めが設置されていないことを報知することが可能になる。よって、本発明の歯止め安全装置は、歯止めが設置されていないことを報知してもアウトリガの操作が行われることを未然に防止することができる。
さらに、本発明の歯止め安全装置では、操作パネルに設けられたジャッキアップランプが警告部であり、点滅することで歯止めが設置されていないことを報知するようにした。これにより操作パネルに警告部を新たに設ける必要がないので、コストを抑えて歯止めが設置されていないことを報知することができる。
また、本発明の歯止め安全装置では、制御部が、警告信号を出力することに加えてアウトリガの操作を不可にすることにより、歯止めが設置されていないことを報知してもアウトリガの操作が行われることを確実に防止することができる。
また、本発明の歯止め安全装置では、傾斜計を用いて、作業車の前後を基準にした路面の前下がり傾斜または後下がり傾斜を直接検出することにより、アウトリガの張り出し前に作業車が傾斜した路面に停車していることを容易に検出することが可能になる。よって、本発明の歯止め安全装置は、アウトリガの張り出し前に歯止めが設置されていないことを簡単な構成で報知することができる。
また、本発明の歯止め安全装置では、制御部が、前側のアウトリガ及び後側のアウトリガの張り出し長さを利用して、作業車の前後を基準にした路面の前下がり傾斜または後下がり傾斜を判断して警告信号を出力することにより、歯止めが設置されていないことを簡単な構成で報知することができる。
さらに、本発明の歯止め安全装置では、制御部が、歯止めを検出しないときには前側のアウトリガ及び後側のアウトリガの格納を不可にすることにより、歯止めが設置されていないことを報知してもアウトリガの格納操作が行われることを確実に防止することができる。
本発明の一実施の形態を示す高所作業車の左側面図である。 同実施の形態の下部操作パネルの平面図である。 同実施の形態の歯止め安全装置のブロック図である。 高所作業車が前下がりに傾斜した路面に停車する場合のアウトリガの張り出し前の状態を示す左側面図である。 高所作業車が後下がりに傾斜した路面に停車する場合のアウトリガの張り出し前の状態を示す左側面図である。 高所作業車が前下がりに傾斜した路面に停車する場合の後側のアウトリガの格納中の状態を示す左側面図である。 高所作業車が後下がりに傾斜した路面に停車する場合の後側のアウトリガの格納中の状態を示す左側面図である。
以下、本発明の実施の形態を図にしたがって説明する。
図1は、本発明の一実施の形態の高所作業車1の左側面図である。この高所作業車1は、電気工事や建設工事等において高所で作業を行うときに使用されるものである。この高所作業車1には、本発明の歯止め安全装置100(図3参照)が設けられている。
最初に高所作業車1の全体的な構成を簡単に説明する。高所作業車1は、走行機能を有する車体2と、車体2の前方に取り付けられた運転室であるキャビン3と、車体2の上側に水平旋回自在に取り付けられた旋回台4とを備えている。
車体2の前部左右側には左前輪2a,右前輪2bが設けられており、車体2の後部左右側には左後輪2c,右後輪2dが設けられている。なお、図1において右側の部分は図示されないので括弧書きにしている。その他の図においても同様である。
車体2において左右の前輪2a,2bの後側及び左右の後輪2c,2dの後側には、アウトリガ(左前アウトリガ5a、右前アウトリガ5b、左後アウトリガ5c、右後アウトリガ5d)が車体2の側方に張り出し可能に設けられている。
このアウトリガ5a〜5dは上下に伸縮可能に構成されている。このアウトリガ5a〜5dは下方へ伸長することにより張り出されて路面Gに接地して車体2を支持することで作業時に車体2の転倒を防止する。さらに、各アウトリガ5a〜5dには、各アウトリガ5a〜5dを油圧により駆動するアウトリガ駆動装置106(図3参照)が設けられている。
各アウトリガ駆動装置106は、格納されている各アウトリガ5a〜5dを下方に伸長させることにより各アウトリガ5a〜5dを張り出して路面Gに接地させるように構成されている。各アウトリガ5a〜5dの張り出し順序は、左前アウトリガ5a及び右前アウトリガ5b、左後アウトリガ5c及び右後アウトリガ5dである。
また、各アウトリガ駆動装置106は、張り出されている各アウトリガ5a〜5dを上方に縮小させることにより各アウトリガ5a〜5dを格納するように構成されている。各アウトリガ5a〜5dの格納順序は、左後アウトリガ5c及び右後アウトリガ5d、左前アウトリガ5a及び右前アウトリガ5bである。
旋回台4の上部にはポスト6が設けられている。ポスト6の上部にはブーム7の基端側が取り付けられており、ブーム7の先端にはバケット8が取り付けられている。
ブーム7は、基端ブーム7aと中間ブーム(図示せず)と先端ブーム7bとが入れ子式に接続されて構成されている。各ブームは、内部で伸縮シリンダ(図示せず)により連結されており、伸縮シリンダが伸縮することで伸縮する。
基端ブーム7aは、図示しないが、ポスト6に水平に設置された支持軸に基端部が上下に回動自在に取り付けられている。ポスト6と基端ブーム7aとには起伏シリンダ9が架け渡されて結合している。この起伏シリンダ9は伸縮可能に形成されており、起伏シリンダ9が伸縮することによりブーム7全体が起伏する。
バケット8は、作業者が高所作業を行うために搭乗する作業台として使用されるものである。このバケット8は、先端ブーム7bの先端に水平を維持した状態で左右に回動自在に取り付けられている。
バケット8には、上部操作パネル(図示せず)が設けられている。この上部操作パネルは、作業者がバケット8に搭乗した状態でブーム7の旋回・起伏・伸縮操作、バケット8の回動操作(スイング操作)、アクセルスイッチの操作等を操作レバーまたは、操作スイッチで行うものである。
また、車体2の後部には、下部操作パネル10が設けられている。この下部操作パネル10は、ブーム7の旋回・起伏・伸縮・格納操作、アウトリガ5a〜5dの張り出し・格納操作、エンジン始動・停止、アクセルスイッチの操作等を行うものである。
図2を用いて下部操作パネル10の構成について具体的に説明する。下部操作パネル10上の上部の左側にはエンジン始動・停止を行うエンジン操作部11と、アクセルスイッチの操作を行うアクセル操作部12が設けられている。
エンジン操作部11とアクセル操作部12の下には、アウトリガ5a〜5dの張り出し・格納操作を行うアウトリガ操作部13が設けられている。アウトリガ操作部13の右下には、ブーム7の旋回・起伏・伸縮・格納操作を行うブーム第1操作部14が設けられている。ブーム第1操作部14の上には、ブーム7の下部の伸縮を優先に行う操作とブーム7を自動格納する操作を行うブーム第2操作部15が設けられている。ブーム第2操作部15の右には、アウトリガ5及びブーム7の駆動を停止する停止スイッチ16が設けられている。
図2では、さらに、アウトリガ操作部13の具体的な構成について説明する。アウトリガ操作部13において右側には、アウトリガ5a〜5dを自動に張り出し・格納操作を行う一体操作スイッチ13aが設けられている。
一体操作スイッチ13aの左には、各アウトリガ5a〜5dの張り出し・格納操作を行う独立操作部130が設けられている。独立操作部130は、その中央に各アウトリガ5a〜5dが路面Gに接地したことを点灯して報知するジャッキアップランプ131a〜131dが設けられている。また、このジャッキアップランプ131a〜131dは、後述する本発明の警告部を構成している。各ジャッキアップランプ131a〜131dの配置位置は、各アウトリガ5a〜5dの配置位置に対応している。
具体的に説明すると、上部左に配置されている左前ジャッキアップランプ131aは左前アウトリガ5aに対応している。上部右に配置されている右前ジャッキアップランプ131bは右前アウトリガ5bに対応している。下部左に配置されている左後ジャッキアップランプ131cは左後アウトリガ5cに対応している。下部右に配置されている右後ジャッキアップランプ131dは右後アウトリガ5dに対応している。
各ジャッキアップランプ131a〜131dの左右側には、各アウトリガ5a〜5dの張り出し・格納操作を行う操作スイッチ132a〜132dが設けられている。
具体的に説明すると、左前ジャッキアップランプ131aの左側に配置されている左前操作スイッチ132aは、左前アウトリガ5aの張り出し・格納操作を行うものである。右前ジャッキアップランプ131bの右側に配置されている右前操作スイッチ132bは、右前アウトリガ5bの張り出し・格納操作を行うものである。
左後ジャッキアップランプ131cの左側に配置されている左後操作スイッチ132cは左後アウトリガ5cの張り出し・格納操作を行うものである。右後ジャッキアップランプ131dの右側に配置されている右後操作スイッチ132dは右後アウトリガ5dの張り出し・格納操作を行うものである。
また、このような高所作業車1では、傾斜した路面に停車してアウトリガ5a〜5dの張り出し操作を行う前に、高所作業車1に設けられているサイドブレーキ(図示せず)による左右の後輪2c,2dの制動を行うとともに、左右の後輪2c,2dの前後にそれぞれ歯止め20が設置される(図4、図5参照)。
図4では高所作業車1が前下がりに傾斜した路面Gに停車する場合において、左右の後輪2c,2dの前にそれぞれ歯止め20が設置された状態を示している。図5では高所作業車1が後下がりに傾斜した路面Gに停車する場合において、左右の後輪2c,2dの後にそれぞれ歯止め20が設置された状態を示している。
この歯止め20は楔形状(三角形状)に形成されている。この歯止め20は、高所作業車1の移動時等、使用しないときには、車体2の後部の左右の2箇所に設けられた歯止め格納部(図示せず)に2個一組で格納されている。
この歯止め20を使用するときには、図4や図5に示すように、左右の後輪2c,2dの前または後にそれぞれ歯止め20を後輪2c,2dと路面Gとの間に差し込んで路面Gに設置する。
次に、図3を用いて、本発明の歯止め安全装置100の構成について説明する。この歯止め安全装置100は、制御部101を中心にして構成されている。
制御部101の入力側には、左後輪前歯止め検出部111、右後輪前歯止め検出部112、左後輪後歯止め検出部113、右後輪後歯止め検出部114、傾斜計102(路面傾斜検出部)、前側張り出し長さ検出器103a(路面傾斜検出部)、後側張り出し長さ検出器103b(路面傾斜検出部)、接地検出部104、アウトリガ操作部13が接続されている。
制御部101の出力側には、左前ジャッキアップランプ131a、右前ジャッキアップランプ131b、左後ジャッキアップランプ131c、右後ジャッキアップランプ131d、油圧駆動回路105が接続されている。以下に入力系の各部、制御部101、出力系の各部の構成について説明する。
(入力系)
左後輪前歯止め検出部111は、左後輪2cの前に設置される歯止め20を検出し、制御部101に歯止め検出信号を出力するように構成されている。この左後輪前歯止め検出部111は、図1、図4〜図7に示すように車体2の底部において左後輪2cの前方に設けられている。
右後輪前歯止め検出部112は、右後輪2dの前に設置される歯止め20を検出し、制御部101に歯止め検出信号を出力するように構成されている。この右後輪前歯止め検出部112は、図1、図4〜図7に示すように車体2の底部において右後輪2dの前方に設けられている。
左後輪後歯止め検出部113は、左後輪2cの後に設置される歯止め20を検出し、制御部101に歯止め検出信号を出力するように構成されている。この左後輪後歯止め検出部113は、図1、図4〜図7に示すように車体2の底部において左後輪2cの後方に設けられている。
右後輪後歯止め検出部114は、右後輪2dの後に設置される歯止め20を検出し、制御部101に歯止め検出信号を出力するように構成されている。この右後輪後歯止め検出部114は、図1、図4〜図7に示すように車体2の底部において右後輪2dの後方に設けられている。
また、これらの歯止め検出部111〜114の具体的な例としては、超音波センサやレーザーセンサ等が挙げられる。
傾斜計102は車体2に設けられており、高所作業車1の前後を基準にした路面Gの前下がり傾斜または後下がり傾斜を判断するための検出を行うものである。具体的には、この傾斜計102は、高所作業車1の前後を基準にした路面Gの前下がり傾斜または後下がり傾斜を直接検出し、制御部101に検出値(前下がり傾斜検出値または後下がり傾斜検出値)を出力するように構成されている。
前側張り出し長さ検出器103aは、前側のアウトリガ5a,5bの少なくとも一方に設けられており、高所作業車1の前後を基準にした路面Gの前下がり傾斜または後下がり傾斜を判断するための検出を行うものである。具体的には、この前側張り出し長さ検出器103aは、前側のアウトリガ5a,5bの張り出し長さを検出し、制御部101に検出値(前側のアウトリガ5a,5bの張り出し長さ)を出力するように構成されている。
後側張り出し長さ検出器103bは、後側のアウトリガ5c,5dの少なくとも一方に設けられており、高所作業車1の前後を基準にした路面Gの前下がり傾斜または後下がり傾斜を判断するための検出を行うものである。具体的には、この後側張り出し長さ検出器103bは、後側のアウトリガ5c,5dの張り出し長さを検出し、制御部101に検出値(後側のアウトリガ5c,5dの張り出し長さ)を出力するように構成されている。
接地検出部104は、各アウトリガ5a〜5dに設けられており、各アウトリガ5a〜5dが路面Gに接地されたことを検出し、制御部101に接地検出信号を出力するように構成されている。
アウトリガ操作部13は、各アウトリガ5a〜5dの張り出し操作を行うと張り出し操作信号を制御部101に出力し、各アウトリガ5a〜5dの格納操作を行うと格納操作信号を制御部101に出力するように構成されている。
(制御部101)
制御部101は、アウトリガ操作部13から出力された張り出し操作信号に基づいて、油圧駆動回路105に張り出し駆動信号を出力するように構成されている。
また、制御部101は、アウトリガ操作部13から出力された格納操作信号に基づいて、油圧駆動回路105に格納駆動信号を出力するように構成されている。
また、制御部101は、傾斜計102から前下がり傾斜検出値が出力され、左後輪前歯止め検出部111及び右後輪前歯止め検出部112から歯止め検出信号が出力されないときには、各ジャッキアップランプ131a〜131dに警告信号を出力するとともにアウトリガ操作部13から出力される操作信号(張り出し操作信号及び格納操作信号)を受け付けないように構成されている。
また、制御部101は、傾斜計102から後下がり傾斜検出値が出力され、左後輪後歯止め検出部113及び右後輪後歯止め検出部114から歯止め検出信号が出力されないときには、各ジャッキアップランプ131a〜131dに警告信号を出力するとともにアウトリガ操作部13から出力される操作信号を受け付けないように構成されている。
また、制御部101は、前側張り出し長さ検出器103aにより検出された前側のアウトリガ5a,5bの張り出し長さと、後側張り出し長さ検出器103bにより検出された後側のアウトリガ5c,5dの張り出し長さとを比較して前側のアウトリガ5a,5bの張り出し長さが長いと判断することにより高所作業車1の前後を基準にした路面Gの前下がり傾斜を判断するように構成されている。
また、制御部101は、前側のアウトリガ5a,5bの張り出し長さと後側のアウトリガ5c,5dの張り出し長さとを比較して、後側のアウトリガ5c,5dの張り出し長さが長いと判断することにより高所作業車1の前後を基準にした路面Gの後下がり傾斜を判断するように構成されている。
また、制御部101は、後側のアウトリガ5c,5dの張り出し長さが、左後輪前歯止め検出部111及び右後輪前歯止め検出部112が左右の後輪2c,2dの坂下側(前側)に設置される歯止め20,20を検出可能となる長さであり、双方の歯止め検出部111,112から歯止め検出信号が出力されないときには、各ジャッキアップランプ131a〜131dに警告信号を出力するとともに油圧駆動回路105に格納停止信号を出力し、アウトリガ操作部13から出力される操作信号を受け付けないように構成されている。
また、制御部101は、後側のアウトリガ5c,5dの張り出し長さが、左後輪後歯止め検出部113及び右後輪後歯止め検出部114が左右の後輪2c,2dの坂下側(後側)に設置される歯止め20,20を検出可能となる長さであり、双方の歯止め検出部113,114から歯止め検出信号が出力されないときには、各ジャッキアップランプ131a〜131dに警告信号を出力するとともに油圧駆動回路105に格納停止信号を出力し、アウトリガ操作部13から出力される操作信号を受け付けないように構成されている。
なお、制御部101は、アウトリガ操作部13の左後操作スイッチ132c及び右後操作スイッチ132dまたは一体操作スイッチ13aから出力される格納操作信号に基づいて後側のアウトリガ5c,5dが格納中であるか否かを判断する。
また、制御部101は、各接地検出部104から出力された接地検出信号に基づいて各ジャッキアップランプ131a〜131dに接地信号を出力するように構成されている。
(出力系)
各ジャッキアップランプ131a〜131dは、制御部101から出力された接地信号により点灯し、これによりアウトリガ5a〜5dが路面Gに接地したことを報知する。
また、各ジャッキアップランプ131a〜131dは、制御部101から出力された警告信号により点滅し、これにより歯止め20が設置されていないことを報知する。
油圧駆動回路105は、その出力側に、前述した各アウトリガ駆動装置106が接続されている。この油圧駆動回路105は、各アウトリガ駆動装置106を油圧で駆動するものである。
具体的に説明すると、油圧駆動回路105は、制御部101から出力された張り出し駆動信号に基づいて各アウトリガ駆動装置106を張り出し駆動させるように構成されている。これにより各アウトリガ駆動装置106は、各アウトリガ5a〜5dの張り出しを行い、各アウトリガ5a〜5dを路面Gに接地させる。
また、油圧駆動回路105は、制御部101から出力された格納駆動信号に基づいて各アウトリガ駆動装置106を油圧で格納駆動させるように構成されている。これにより各アウトリガ駆動装置106は、各アウトリガ5a〜5dの格納を行う。
また、油圧駆動回路105は、制御部101から出力された格納停止信号に基づいて各アウトリガ駆動装置106を停止させる。これにより各アウトリガ5a〜5dの格納が停止するようになっている。
次に、図3〜図7を用いて、高所作業車1が前下がりに傾斜した路面Gまたは後下がりに傾斜した路面Gに停車する場合の安全装置100を使用したアウトリガ5a〜5dの張り出しと格納について説明する。
(1)高所作業車1が前下がりに傾斜した路面Gに停車する場合のアウトリガ5a〜5dの張り出し(図3、図4参照)
この場合にはアウトリガ5a〜5dが格納されており、サイドブレーキにより左右の後輪2c,2dの制動が行われている。
傾斜計102は、制御部101に前下がり傾斜検出値を出力する。左後輪前歯止め検出部111及び右後輪前歯止め検出部112は、図4に示すように左右の後輪2c,2dの前にそれぞれ歯止め20が設置されている場合には、制御部101に歯止め検出信号を出力し、歯止め20が設置されていない場合には歯止め検出信号を出力しない。
制御部101は、傾斜計102から前下がり傾斜検出値が出力され、左後輪前歯止め検出部111及び右後輪前歯止め検出部112から歯止め検出信号が出力されないときには、各ジャッキアップランプ131a〜131dに警告信号を出力し、アウトリガ操作部13から出力される操作信号を受け付けないようにする。
ジャッキアップランプ131a〜131dは、制御部101から出力された警告信号により点滅する。アウトリガ操作部13は、制御部101が操作信号を受け付けないことによりアウトリガ5a〜5dの操作が不可になる。
作業者は、ジャッキアップランプ131a〜131dが点滅し、アウトリガ5a〜5dの操作が不可になることから、左右の後輪2c,2dの前にそれぞれ歯止め20が設置されていないことを判断する。そこで作業者は、図4に示すように左右の後輪2c,2dの前にそれぞれ歯止め20を設置する。
左右の後輪2c,2dの前にそれぞれ歯止め20が設置されると、左後輪前歯止め検出部111及び右後輪前歯止め検出部112は歯止め検出信号を出力する。これにより制御部101は、ジャッキアップランプ131a〜131dへの警告信号の出力を停止し、操作信号の受け付けを再開する。
ジャッキアップランプ131a〜131dは、制御部101から警告信号の出力が停止されると点滅を停止する。また、アウトリガ操作部13は、アウトリガ5a〜5dの操作が可能になる。
作業者は、ジャッキアップランプ131a〜131dの点滅が停止したことからアウトリガ5a〜5dの操作が可能になったことを判断し、アウトリガ操作部13を用いてアウトリガ5a〜5dの張り出し操作を行う。これにより前側のアウトリガ5a,5b、後側のアウトリガ5c,5dの順に張り出しが行われて各アウトリガ5a〜5dが路面Gに接地されてジャッキアップランプ131a〜131dが点灯する。
なお、制御部101は、左後輪前歯止め検出部111及び右後輪前歯止め検出部112から歯止め検出信号が出力されたときには、各ジャッキアンプランプ131a〜131dに警告信号を出力せず、操作信号を受け付ける。つまり、アウトリガ5a〜5dの操作が可能となっているので、作業者はアウトリガ5a〜5dの張り出し操作を行う。これによりアウトリガ5a〜5dが張り出されて路面Gに接地され、ジャッキアップランプ131a〜131dが点灯する。
(2)高所作業車1が後下がりに傾斜した路面Gに停車する場合のアウトリガ5a〜5dの張り出し(図3、図5参照)
この場合にはアウトリガ5a〜5dが格納されており、サイドブレーキにより左右の後輪2c,2dの制動が行われている。また、(1)の説明と重複する部分は簡略して説明する。
傾斜計102は、制御部101に後下がり傾斜検出値を出力する。左後輪後歯止め検出部113及び右後輪後歯止め検出部114は、図5に示すように左右の後輪2c,2dの後にそれぞれ歯止め20が設置されている場合には、制御部101に歯止め検出信号を出力し、歯止め20が設置されていない場合には歯止め検出信号を出力しない。
制御部101は、傾斜計102から後下がり傾斜検出値が出力され、左後輪後歯止め検出部113及び右後輪後歯止め検出部114から歯止め検出信号が出力されないときには、各ジャッキアップランプ131a〜131dに警告信号を出力し、アウトリガ操作部13から出力される操作信号を受け付けないようにする。
これによりジャッキアップランプ131a〜131dが点滅し、アウトリガ操作部13はアウトリガ5a〜5dの操作が不可になる。したがって作業者は、左右の後輪2c,2dの後にそれぞれ歯止め20が設置されていないことを判断し、図5に示すように左右の後輪2c,2dの後にそれぞれ歯止め20を設置する。
左右の後輪2c,2dの後にそれぞれ歯止め20が設置されると、左後輪後歯止め検出部113及び右後輪後歯止め検出部114は歯止め検出信号を出力する。これにより制御部101は、各ジャッキアップランプ131a〜131dへの警告信号の出力を停止し、操作信号の受け付けを再開する。
これによりジャッキアップランプ131a〜131dの点滅が停止され、アウトリガ操作部13はアウトリガ5a〜5dの操作が可能になるので、作業者はアウトリガ5a〜5dの張り出し操作を行う。これにより前側のアウトリガ5a,5b、後側のアウトリガ5c,5dの順に張り出しが行われて各アウトリガ5a〜5dが路面Gに接地されてジャッキアップランプ131a〜131dが点灯する。
なお、制御部101は、左後輪後歯止め検出部113及び右後輪後歯止め検出部114から歯止め検出信号が出力されたときにはアウトリガ操作部13の操作を可能にしている。そのため、作業者はアウトリガ5a〜5dの張り出し操作を行う。これによりアウトリガ5a〜5dが張り出されて路面Gに接地され、ジャッキアップランプ131a〜131dが点灯する。
(3)高所作業車1が前下がりに傾斜した路面Gに停車している場合のアウトリガ5a〜5dの格納(図3、図6参照)
この場合にはアウトリガ5a〜5dが張り出されて路面Gに接地されており、サイドブレーキにより左右の後輪2c,2dの制動が行われている。また、(1)や(2)の説明と重複する部分は簡略して説明する。
制御部101は、前側張り出し長さ検出器103aにより検出された前側のアウトリガ5a,5bの張り出し長さと、後側張り出し長さ検出器103bにより検出された後側のアウトリガ5c,5dの張り出し長さとを比較して前側のアウトリガ5a,5bの張り出し長さが長いと判断することにより路面Gの前下がり傾斜を判断する。
作業者は、アウトリガ操作部13を用いてアウトリガ5a〜5dの格納操作を開始する。これにより後側のアウトリガ5c,5dの格納が開始される。
左後輪前歯止め検出部111及び右後輪前歯止め検出部112は、図6に示すように左右の後輪2c,2dの前にそれぞれ歯止め20が設置されている場合には歯止め検出信号を出力し、歯止め20が設置されていない場合には歯止め検出信号を出力しない。
さらに、制御部101は、後側のアウトリガ5c,5dの張り出し長さが、左後輪前歯止め検出部111及び右後輪前歯止め検出部112が左右の後輪2c,2dの坂下側に設置される歯止め20,20を検出可能となる長さであり、双方の歯止め検出部111,112から歯止め検出信号が出力されないときには、各ジャッキアップランプ131a〜131dに警告信号を出力する。これによりジャッキアップランプ131a〜131dが点滅する。
さらに、制御部101は、アウトリガ操作部13から出力される操作信号を受け付けないようにする。これによりアウトリガ操作部13はアウトリガ5a〜5dの操作が不可になる。
さらに、制御部101は、油圧駆動回路105に格納停止信号を出力する。油圧駆動回路105は、制御部101から出力された格納停止信号に基づいて後側のアウトリガ駆動装置106,106に格納駆動を停止させる。これにより後側のアウトリガ駆動装置106,106は、後側のアウトリガ5c,5dの格納を停止する。
作業者は、ジャッキアップランプ131a〜131dが点滅し、後側のアウトリガ5c,5dの格納が停止し、さらにアウトリガ5a〜5dの操作が不可になることから、左右の後輪2c,2dの前にそれぞれ歯止め20が設置されていないことを判断する。したがって、作業者は、図6に示すように左右の後輪2c,2dの前にそれぞれ歯止め20を設置する。
左右の後輪2c,2dの前にそれぞれ歯止め20が設置されると、左後輪前歯止め検出部111及び右後輪前歯止め検出部112は歯止め検出信号を出力する。これによりジャッキアップランプ131a〜131dの点滅が停止され、アウトリガ操作部13は、アウトリガ5a〜5dの操作が可能になる。したがって、作業者は、アウトリガ5a〜5dの格納操作を再開する。これにより後側のアウトリガ5c,5d、前側のアウトリガ5a,5bの順に格納が行われる。
なお、制御部101は、路面Gの前下がり傾斜を判断し、左後輪前歯止め検出部111及び右後輪前歯止め検出部112から歯止め検出信号が出力されたときには、後側のアウトリガ5c,5dの格納を停止せずに続行させ、各アウトリガ5a〜5dを格納させる。
(4)高所作業車1が後下がりに傾斜した路面Gに停車している場合のアウトリガ5a〜5dの格納(図3、図7参照)
この場合にはアウトリガ5a〜5dが張り出されて路面Gに接地されており、サイドブレーキにより左右の後輪2c,2dの制動が行われている。また、(1)〜(3)の説明と重複する部分は簡略して説明する。
制御部101は、前側張り出し長さ検出器103aにより検出された前側のアウトリガ5a,5bの張り出し長さと、後側張り出し長さ検出器103bにより検出された後側のアウトリガ5c,5dの張り出し長さとを比較して後側のアウトリガ5c,5dの張り出し長さが長いと判断することにより路面Gの後下がり傾斜を判断する。
作業者は、アウトリガ操作部13を用いてアウトリガ5a〜5dの格納操作を開始する。これにより後側のアウトリガ5c,5dの格納が開始される。
左後輪後歯止め検出部113及び右後輪後歯止め検出部114は、図7に示すように左右の後輪2c,2dの後にそれぞれ歯止め20が設置されている場合には歯止め検出信号を出力し、歯止め20が設置されていない場合には歯止め検出信号を出力しない。
さらに、制御部101は、後側のアウトリガ5c,5dの張り出し長さが、左後輪後歯止め検出部113及び右後輪後歯止め検出部114が左右の後輪2c,2dの坂下側に設置される歯止め20,20を検出可能となる長さであり、双方の歯止め検出部113,114から歯止め検出信号が出力されないときには、各ジャッキアップランプ131a〜131dに警告信号を出力するとともにアウトリガ操作部13から出力される操作信号を受け付けないようにする。これによりジャッキアップランプ131a〜131dが点滅し、アウトリガ操作部13はアウトリガ5a〜5dの操作が不可になる。
さらに、制御部101は、油圧駆動回路105に格納停止信号を出力する。これにより油圧駆動回路105は後側のアウトリガ駆動装置106,106に格納駆動を停止させ、後側のアウトリガ駆動装置106,106は、後側のアウトリガ5c,5dの格納を停止する。
作業者は、ジャッキアップランプ131a〜131dが点滅し、後側のアウトリガ5c,5dの格納が停止し、さらにアウトリガ5a〜5dの操作が不可になることから、左右の後輪2c,2dの後にそれぞれ歯止め20が設置されていないことを判断する。したがって、作業者は、図7に示すように左右の後輪2c,2dの後にそれぞれ歯止め20を設置する。
左右の後輪2c,2dの後にそれぞれ歯止め20が設置されると、左後輪後歯止め検出部113及び右後輪後歯止め検出部114は歯止め検出信号を出力する。これによりジャッキアップランプ131a〜131dの点滅が停止され、アウトリガ操作部13はアウトリガ5a〜5dの操作が可能になる。したがって、作業者は、アウトリガ5a〜5dの格納操作を再開する。これにより後側のアウトリガ5c,5d、前側のアウトリガ5a,5bの順に格納が行われる。
なお、制御部101は、路面Gの後下がり傾斜を検出し、左後輪後歯止め検出部113及び右後輪後歯止め検出部114から歯止め検出信号が出力されたときには、後側のアウトリガ5c,5dの格納を停止せずに続行させ、各アウトリガ5a〜5dを格納させる。
次に、本実施の形態の歯止め安全装置の効果を列挙して説明する。
(1)本実施の形態の歯止め安全装置100は、歯止め検出部111〜114、路面傾斜検出部(傾斜計102、張り出し長さ検出器103a,103b)、制御部101、警告部(ジャッキアップランプ131a〜131d)を備えることにより、高所作業車1が傾斜した路面Gに停車する場合に、左右の後輪2c,2dの坂下側に歯止め20が設置されていない場合にのみ報知するようにした。
具体的に説明すると、本実施の形態の歯止め安全装置100では、高所作業車1が前下がりに傾斜した路面Gに停車する場合に、左右の後輪2c,2dの前に歯止め20が設置されていない場合にのみ報知するようにし、高所作業車1が後下がりに傾斜した路面Gに停車する場合に、左右の後輪2c,2dの後に歯止め20が設置されていない場合にのみ報知するようにした。
このため、左右の後輪2c,2dの坂上側に歯止め20を設置しなくても良い。よって、本実施の形態の歯止め安全装置100は、高所作業車1が傾斜した路面Gに停車する場合に歯止め20の無駄な設置をなくすことができる。また、本実施の形態の歯止め安全装置100は、左右の後輪2c,2dの坂下側のみに歯止め20を確実に設置することができる。
(2)また、本実施の形態の歯止め安全装置100では、アウトリガ5a〜5dを操作する操作パネル(下部操作パネル10)に警告部(ジャッキアップランプ131a〜131d)を設けた。これにより操作パネルで歯止め20が設置されていないことを報知することが可能になる。よって、本実施の形態の歯止め安全装置100は、歯止め20が設置されていないことを報知してもアウトリガ5a〜5dの操作が行われることを未然に防止することができる。
(3)また、本実施の形態の歯止め安全装置100では、操作パネル(下部操作パネル10)に設けられたジャッキアップランプ131a〜131dは警告部であり、点滅することにより歯止め20が設置されていないことを報知するようにした。このため、操作パネルに警告部を新たに設ける必要がないので、コストを抑えつつ歯止め20が設置されていないことを報知することができる。
(4)また、本実施の形態の歯止め安全装置100では、制御部101が、警告信号を出力することに加えてアウトリガ5a〜5dの操作を不可にするようにした。これにより、歯止め20が設置されていないことを報知してもアウトリガ5a〜5dの操作が行われることを確実に防止することができる。
(5)また、本実施の形態の歯止め安全装置100では、傾斜計102を用いて、路面Gの前下がり傾斜または後下がり傾斜を直接検出するようにした。これにより、アウトリガ5a〜5dの張り出し前に高所作業車1が傾斜した路面Gに停車していることを容易に検出することが可能になる。よって、本実施の形態の歯止め安全装置100は、アウトリガ5a〜5dの張り出し前に歯止め20が設置されていないことを簡単な構成で報知することができる。
(6)また、本実施の形態の歯止め安全装置100では、制御部101が、前側のアウトリガ5a,5b及び後側のアウトリガ5c,5dの張り出し長さを利用して路面Gの前下がり傾斜または後下がり傾斜を判断して警告信号を出力するようにした。よって、本実施の形態の歯止め安全装置100は、歯止め20が設置されていないことを簡単な構成で報知することができる。
(7)さらに、本実施の形態の歯止め安全装置100では、制御部101が、後側のアウトリガ5c,5dの格納中に歯止め検出部111〜114が歯止め20を検出しないときには後側のアウトリガ5c,5dの格納を停止させる(前側のアウトリガ5a,5b及び後側のアウトリガ5c,5dの格納を不可にする)ようにした。これにより、本実施の形態の歯止め安全装置100は、歯止め20が設置されていないことを報知してもアウトリガ5a〜5dの格納操作が行われることを確実に防止することができる。
以上、本発明に係る実施の形態を例示したが、この実施の形態は本発明の内容を限定するものではない。また、本発明の請求項の範囲を逸脱しない範囲であれば、各種の変更等は可能である。
例えば、本実施の形態の歯止め安全装置100では、後輪2c,2dの坂下側に歯止め20が設置されていない場合に報知するようにした。その他に、前輪2a,2bの前後側にも歯止め検出部を設け、後輪2c,2dの坂下側に加えて前輪2a,2bの坂下側にも歯止め20が設置されていない場合に報知しても良い。これに伴い無駄となっていた2つの歯止めが有効利用できると共に、より安全に高所作業車1の逸走防止が実現できる。
また、本実施の形態の歯止め安全装置100では、歯止め20が設置されていない場合に全てのジャッキアップランプ131a〜131dを点滅させるようにしたが、少なくとも1つのジャッキアップランプを点滅させても良い。また、未設置の歯止め20に対応するジャッキアップランプのみを点滅させても良い。この場合には、作業者が、未設置の歯止め20の場所を容易に判断することができる。
また、本実施の形態の歯止め安全装置100では、歯止め20が設置されていないことを報知する警告部としてジャッキアップランプ131a〜131dを兼用したが、専用の警告ランプを下部操作パネル10に設けて使用しても良い。
また、本実施の形態の歯止め安全装置100では、歯止め20が設置されていないことを報知する警告部として目視で報知するもの(ランプ)を使用したが、音声で報知するもの(ブザー等)を使用しても良い。
また、本実施の形態の歯止め安全装置100では、予めサイドブレーキによる左右の後輪2c,2dの制動が行われていることを前提にして各処理を行うものとしたが、サイドブレーキによる左右の後輪2c,2dの制動が行われていることを検出した上で各処理を行うようにしても良い。
また、本実施の形態の歯止め安全装置100では、左右の後輪2c,2dの坂下側に設置される歯止め20を検出しないときに歯止め20が設置されていないことを報知するようにしたが、これに加えて歯止め20を検出したときに歯止め20が設置されていることを報知するようにしても良い。
また、本実施の形態の歯止め安全装置100では、車体外側方に伸長・車体内側方に縮小可能なスライド部を備えないアウトリガ5a〜5dに適用した場合を説明したが、当該スライド部を備えるアウトリガに適用しても良い。
この場合にアウトリガは、スライド部と、スライド部の先端から下方に延びて上下に伸縮可能なジャッキ部とを備える。この場合に下部操作パネル10には、スライド部とジャッキ部の操作部が設けられる。また、アウトリガ駆動装置106は、スライド部とジャッキ部を油圧により駆動する。
具体的に説明するとアウトリガ駆動装置106は、アウトリガの張り出し時には、縮小されているスライド部を車体外側方に伸長させ、次にジャッキ部を下方に伸長させて路面Gに接地させる。また、アウトリガの格納時には、伸長されているジャッキ部を上方に縮小させ、次にスライド部を車体内側方に縮小させる。また制御部101は、張り出し長さ検出器を用いてジャッキ部の長さを検出することによりアウトリガの張り出し長さを検出する。
また、本実施の形態の歯止め安全装置100では、制御部101は、アウトリガ5a〜5dが張り出された状態で、後側のアウトリガ5c,5dの格納中に警告信号を出力したが、後側のアウトリガ5c,5dの格納前でも歯止め20を検出しなければ警告信号を出力しても良く、さらに前側のアウトリガ5a,5b及び後側のアウトリガ5c,5dの格納を不可にしても良い。
また、本実施の形態では、本発明の歯止め安全装置100を高所作業車1に設けた場合について説明したが、クレーン等の他のアウトリガを備えた作業車に設けても良い。
1 高所作業車(作業車)
2 車体
2c 左後輪(車輪)
2d 右後輪(車輪)
5a〜5d アウトリガ
10 下部操作パネル(操作パネル)
20 歯止め
100 歯止め安全装置
101 制御部
102 傾斜計
103a 前側張り出し長さ検出器(張り出し長さ検出器)
103b 後側張り出し長さ検出器(張り出し長さ検出器)
111〜114 歯止め検出部
131a〜131d ジャッキアップランプ(警告部)
G 路面

Claims (7)

  1. 車体の前後側にアウトリガが設けられた作業車の左右の車輪の前後に設けられ、前記作業車が接地されている路面の前記左右の車輪の前後に設置されて前記作業車の逸走を防止する歯止めを検出する歯止め検出部と、
    前記作業車の前後を基準にした前記路面の前下がり傾斜または後下がり傾斜を判断するための検出を行う路面傾斜検出部と、
    前記路面傾斜検出部により検出された検出値を用いて前記作業車の前後を基準にした前記路面の前下がり傾斜または後下がり傾斜を判断し、前記歯止め検出部が前記左右の車輪の坂下側に設置される前記歯止めを検出しないときに警告信号を出力する制御部と、
    前記制御部から出力された前記警告信号に基づいて前記歯止めが設置されていないことを報知する警告部と
    を備えることを特徴とする歯止め安全装置。
  2. 請求項1に記載の歯止め安全装置において、
    前記作業車には前記アウトリガを操作する操作パネルが設けられ、当該操作パネルに前記警告部を設けたことを特徴とする歯止め安全装置。
  3. 請求項2に記載の歯止め安全装置において、
    前記操作パネルには、前記アウトリガが前記路面に接地したことを点灯して報知するジャッキアップランプが設けられ、当該ジャッキアップランプは前記警告部であり、点滅することにより前記歯止めが設置されていないことを報知することを特徴とする歯止め安全装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の歯止め安全装置において、
    前記制御部は、前記警告信号を出力することに加えて前記アウトリガの操作を不可にすることを特徴とする歯止め安全装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の歯止め安全装置において、
    前記路面傾斜検出部は、前記作業車の前後を基準にした前記路面の前下がり傾斜または後下がり傾斜を直接検出する傾斜計であることを特徴とする歯止め安全装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の歯止め安全装置において、
    前記路面傾斜検出部は、前側のアウトリガ及び後側のアウトリガの張り出し長さを検出する張り出し長さ検出器であり、
    前記制御部は、前記張り出し長さ検出器により検出された前記前側のアウトリガ及び前記後側のアウトリガの張り出し長さを比較して前記前側のアウトリガ又は前記後側のアウトリガの張り出し長さが長いと判断することにより前記作業車の前後を基準にした前記路面の前下がり傾斜又は後下がり傾斜を判断し、前記後側のアウトリガの張り出し長さが、前記歯止め検出部が前記左右の車輪の坂下側に設置される前記歯止めを検出可能となる長さであり、前記歯止め検出部が前記左右の車輪の坂下側に設置される前記歯止めを検出しないときに前記警告信号を出力することを特徴とする歯止め安全装置。
  7. 請求項6に記載の歯止め安全装置において、
    前記制御部は、前記歯止め検出部が前記歯止めを検出しないときには前記前側のアウトリガ及び前記後側のアウトリガの格納を不可にすることを特徴とする歯止め安全装置。
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