JP2016131767A - ゲームサーバ、ゲーム制御方法、ゲームプログラム、ゲームプログラム記録媒体及び端末装置 - Google Patents

ゲームサーバ、ゲーム制御方法、ゲームプログラム、ゲームプログラム記録媒体及び端末装置 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の仮想ユーザが入り乱れて対戦する場合に、相対的な対戦相手間の力関係を容易に把握することが可能なゲームサーバを提供する。
【解決手段】通信ネットワークを介して接続された端末3から、仮想空間に形成された一の仮想ユーザを操作して複数の他の仮想ユーザと同時対戦するための操作データを受信する操作データ受信部11aと、同時対戦する仮想ユーザの対戦数と同数の頂点からなる正多角形から、重心と頂点を結ぶ線分の長さを各仮想ユーザの能力値と対応付けて変化させることにより、新たな多角形を作成する多角形作成部41と、作成した新たな多角形を、同時対戦する仮想ユーザの能力値に応じて分割し、各仮想ユーザの勢力を示す勢力エリアを設定する勢力エリア設定部42と、同時に対戦する仮想ユーザの勢力エリアをゲーム画面として表示するためのデータを、仮想ユーザを操作する端末に送信するバトル画像送信部43と、を備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、通信ネットワークを介して接続された各端末からの操作データによって、仮想空間に存在する仮想ユーザの動作を管理するゲームサーバ、ゲームサーバで提供するゲームの進行を制御するゲーム制御方法、ゲームプログラム、ゲームプログラム記録媒体及び端末装置に関するものである。
近年、スマートフォンに代表される高機能な携帯端末の普及に伴い、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を利用して提供されるゲームとしてソーシャルネットワークゲーム(以下、ソーシャルゲームという。)が普及している。ソーシャルゲームは、端末を操作する実ユーザが、通信ネットワークを介して、ゲームサーバによって構築された仮想空間に存在する仮想ユーザを操作することによって、同一の仮想空間に存在する他の仮想ユーザとのコミュニケーションを取りながらオンラインでプレイするゲームである。
このようなソーシャルゲームの一態様として、仮想ユーザの行動やストーリーなどに基づき、例えばクエストパート、バトルパート、強化パート、ガチャパートなどの複数のゲームパートが組み合わさって一つのシナリオが成立し、一つのゲームが構成されるものがある(例えば、特許文献1参照)。
バトルパートは、仮想ユーザが所有するカードが組み込まれたデッキを用いて、他の仮想ユーザを敵として対戦するパートである。バトルには、一対一で仮想ユーザ同士が対戦するタイプがある。このタイプ以外にも、バトルには、一の仮想ユーザが複数の仮想ユーザと対立して入り乱れて対戦するタイプもある。
特開2012−24248号公報
従来のソーシャルゲームでは、上述したような一の仮想ユーザが複数の仮想ユーザと対立して入り乱れて対戦する場合、例えば対戦相手ごとの攻撃力やレベルのランキングを端末のゲーム画面として単に表示していた。しかしながら、ランキング形式の表示では、端末の実ユーザは相対的な力関係を簡単に把握することが難しく、ゲームへの参加意欲を減退しかねないという問題があった。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、複数の仮想ユーザが入り乱れて対戦する場合に、相対的な対戦相手間の力関係を容易に把握することが可能なゲームサーバ、ゲームサーバで提供するゲームの進行を制御するゲーム制御方法、ゲームプログラム、ゲームプログラムを記録したゲームプログラム記録媒体及び端末装置を提供することを目的とする。
上述した従来の課題を解決するため、本発明は、以下の手段を有する。
本発明のゲームサーバは、通信ネットワークを介して接続された端末から、仮想空間に形成された一の仮想ユーザを操作して複数の他の仮想ユーザと例えば同時対戦するための操作データを受信する操作データ受信部と、前記同時対戦する仮想ユーザの対戦数と同数の頂点からなる正多角形から、重心と頂点を結ぶ線分の長さを各仮想ユーザの能力値と対応付けて変化させることにより、新たな多角形を作成する多角形作成部と、前記作成した新たな多角形を、前記同時対戦する仮想ユーザの能力値と対応付けた線分の長さに応じて分割し、各仮想ユーザの勢力を示す勢力エリアを設定する勢力エリア設定部と、前記同時に対戦する仮想ユーザの勢力エリアをゲーム画面として表示するためのデータを、該仮想ユーザを操作する端末に送信する送信部と、を備えることを特徴とする。
本発明において、仮想ユーザの能力値とは、例えばゲーム開始段階からの経験値の累積に伴って上昇するレベル、敵に与えるダメージの決定指標となる攻撃力、ゲーム上で仲間関係にある仲間数、敵からのダメージの耐久性を数値化した体力などである。また、本発明において、同時対戦とは、完全一致した時間に対戦に参加する場合に限らず、例えば30分など特定の時間帯の間に参加している場合も含むものとする。
仮想ユーザの勢力エリアとは、対戦相手間の力関係の定量的な評価指標である。つまり、各仮想ユーザの勢力エリアのサイズ及び形状がゲーム画面として実ユーザに視認されることにより、当該実ユーザに対して直感的にゲーム進行の優劣に関する情報を提供することとなる。
本発明によれば、正多角形から、重心と頂点を結ぶ線分の長さを対戦に参加する各仮想ユーザの能力値に対応付けて変化させて新たな多角形を作成し、新たな多角形を個々の仮想ユーザの能力値に対応付けた線分の長さに応じて分割して勢力エリアを設定する。このような幾何学的な処理を利用することで、任意の対戦人数での同時対戦において各仮想ユーザの力関係を反映した勢力エリアを容易に設定することができる。つまり、本態様によれば、端末を操作する実ユーザに対して、相対的な力関係を視覚的に認識可能な情報として提供することができる。
本発明のゲームサーバの好ましい態様は、前記勢力エリア設定部は、前記作成した新たな多角形を、各仮想ユーザと対応付けて長さを変化させた線分を囲むエリアに分割して、前記勢力エリアを設定することを特徴とする。
上記態様によれば、新たな多角形を、各仮想ユーザと対応付けて長さを変化させた線分を囲むエリアに分割することで、相対的な力関係を反映した勢力エリアを容易に設定することができる。このように幾何学的な処理によって適切な勢力エリアを容易に設定することができるので、例えば対戦進行中などリアルタイムに変化する各仮想ユーザの相対的な力関係を、実ユーザが直感的に認識可能な情報として提供することができる。
本発明のゲームサーバの好ましい態様は、前記仮想ユーザを操作する端末の端末位置を取得する端末位置情報取得部を、さらに備え、前記多角形作成部は、前記同時に対戦する仮想ユーザを操作する端末の端末位置に対応付けて、前記正多角形における重心と頂点を結ぶ線分を各仮想ユーザに割り当て、割り当てた線分の長さを仮想ユーザの能力値と対応付けて変化させて新たな多角形を作成することを特徴とする。
本態様によれば、例えばIPアドレス、GPSなどで特定される端末位置情報を取得し、端末位置に対応付けた新たな多角形を作成することにより、現実世界での位置情報を反映した勢力エリアを容易に設定することができる。このように現実世界の位置情報を反映して適切な勢力エリアを容易に設定できるので、例えば現実世界での位置情報に基づいて設定した陣地を奪い合うなど、現実世界を模擬した白熱したゲーム進行を実現することができる。
本発明のゲームサーバの好ましい態様は、前記仮想空間に形成された仮想ユーザの中から、能力値が所定範囲に含まれる仮想ユーザを、前記同時対戦の対戦相手として抽出する仮想ユーザ抽出部を更に備え、前記多角形作成部は、前記抽出した仮想ユーザのユーザ数と同数の頂点からなる正多角形から、重心と頂点を結ぶ線分の長さを各仮想ユーザの能力値と対応付けて変化させることにより、新たな多角形を作成することを特徴とする。
上記態様において、能力値が所定範囲に含まれる仮想ユーザとは、能力値の一例としてレベルを上げた場合、例えばレベルが20〜30の範囲内に含まれる仮想ユーザの母集団である。上記態様では、当該母集団の中から同時対戦の対戦相手を抽出して、個々の対戦相手(仮想ユーザ)の能力値と幾何学的な処理を利用することで、力関係に著しい格差がなく、どちらかというと力関係が拮抗した勢力エリアを容易に設定することができる。このように適切な勢力エリアを容易に設定することで、力関係が拮抗した仮想ユーザが入り乱れて勢力を争う白熱したゲーム進行を実現することができる。
本発明のゲームサーバの好ましい態様は、仮想ユーザが他の仮想ユーザとアイテム又は仮想通貨を交換した交換履歴に基づいて、当該仮想ユーザが不正行為を行った不正行為回数を推測する不正行為推測部を、さらに備え、前記多角形作成部は、前記対戦する仮想ユーザの数と同数の頂点からなる正多角形から、重心と頂点を結ぶ線分を各仮想ユーザに対応付けて、線分の長さを能力値に応じて増加させるとともに不正行為回数に応じて減少させることにより、新たな多角形を作成することを特徴とする。
上記態様において、例えばゲーム内での価値が著しく異なるアイテムを仮想ユーザ間で交換した場合には、ゲーム上禁止された不正行為として現金の授受が介在した所謂リアルマネートレードがあったものと推測する。つまり、アイテム又は仮想通貨の交換履歴から、不正行為に該当する行為を計数して、不正行為回数を推測する。
上記態様によれば、推測した不正行為回数に応じてゲーム上での制裁を課すため、仮想ユーザに対応付けた線分の長さを不正行為回数に応じて減少させることにより、当該仮想ユーザの勢力エリアを減少させることができる。つまり、不正行為回数の増加によってゲーム進行を不利にさせることで、不正行為がない健全なゲーム環境を提供することができる。
本発明のゲームサーバの好ましい態様は、前記勢力エリア設定部は、一の仮想ユーザに対応付けて変化させた一の線分と他の仮想ユーザに対応付けて変化させた線分となす劣角の二等分線を、当該一の線分が隣接する2つの他の線分との間でそれぞれ作成し、前記一の線分と隣接する2つの他の線分について作成した2本の二等分線と、当該一の線分を構成する頂点が隣接する頂点を結ぶ2つ辺とによって囲まれる矩形領域を、一の仮想ユーザの勢力エリアに設定することを特徴とする。
上記態様によれば、隣接する仮想ユーザの勢力エリアの境界線として二等分線を用いることで、隣接する仮想ユーザ間において、線分の比に対応した面積比を容易に設定することができる。つまり、上記態様によれば、隣接する対戦ユーザ間の勢力状況(線分の長さ)を反映した勢力エリアを容易に設定することができる。
本発明のゲームサーバの好ましい態様は、仮想ユーザには複数種類の能力値が設定されており、前記多角形生成部は、前記複数種類の能力値の中から、前記対戦する仮想ユーザ間で偏りが最も小さい能力値の種類を選択して、前記対戦する仮想ユーザの数と同数の頂点からなる正多角形から、重心と頂点を結ぶ線分の長さを各仮想ユーザについて前記選択された種類の能力値と対応付けて変化させることにより、新たな多角形を作成し、前記勢力エリア設定部は、前記作成した新たな多角形を、前記対戦する仮想ユーザについて前記選択された種類の能力値に応じて分割し、各仮想ユーザの勢力を示す勢力エリアを設定することを特徴とする。
上記態様において、複数種類の能力値とは、例えば戦国武将をモチーフとしたゲームであれば、攻撃力、知力、魅力などの仮想ユーザに設定される各種値である。上記態様によれば、複数種類の能力値の中から、対戦する仮想ユーザ間で偏りが最も小さい能力値、換言すると正多角形に近い多角形を形成する能力値の種類を選択し、選択した種類の能力値に応じて線分を変化させて新たな多角形を作成する。そして、正多角形に近い多角形から、各仮想ユーザに対応付けた線分に応じて勢力エリアを分割することにより、力関係が拮抗した勢力エリアを容易に設定することができる。
本発明のゲームサーバの好ましい態様は、仮想ユーザには複数種類の能力値が設定されており、前記多角形生成部は、前記対戦する仮想ユーザの中で特定の仮想ユーザに設定された勢力エリアが所定サイズ未満になった場合、前記対戦する仮想ユーザを母集団とすると前記特定の仮想ユーザの偏差値が最も高い能力値の種類を選択し、前記対戦する仮想ユーザの数と同数の頂点からなる正多角形から、重心と頂点を結ぶ線分の長さを各仮想ユーザについて前記選択された種類の能力値と対応付けて変化させることにより、新たな多角形を作成し、前記勢力エリア設定部は、前記作成した新たな多角形を、前記選択された種類の能力値に応じて分割し、各仮想ユーザの勢力を示す勢力エリアを設定することを特徴とする。
上記態様によれば、特定の仮想ユーザに設定された勢力エリアが所定サイズ未満になった場合には、モチベーションを下げないため、つまり、特定の仮想ユーザにとってできるだけ有利な多角形を作成して勢力エリアを設定するため、対戦する仮想ユーザを母集団とすると特定の仮想ユーザの偏差値が最も高い能力値を選択する。このような選択によって、他の仮想ユーザとの関係で相対的に見て特定の仮想ユーザの一番良い能力値に基づいて多角形の作成と勢力エリアの設定を行うことができる。つまり、勢力エリアが小さく窮地に立たされたような仮想ユーザを操作する実ユーザに対して、ゲームへの参加意欲を維持することができる。
本発明のゲームサーバの好ましい態様は、前記多角形生成部は、前記対戦する仮想ユーザの中で一の仮想ユーザが所定時間遅延して対戦に参加した場合、前記新たな多角形について、前記一の仮想ユーザに対応付けた線分を前記所定時間に応じて短くすることにより、多角形の形状を変化させることを特徴とする。
上記態様によれば、一の仮想ユーザが対戦に途中参加した場合、線分の長さを遅れてきた時間分だけ短くする、つまり遅れてきたペナルティを課すことにより、先行して(時間に遅れずに)対戦に参加する仮想ユーザにインセンティブを与え、ゲーム進行を活性化することができる。
本発明のゲームサーバの好ましい態様は、前記多角形生成部は、前記対戦する仮想ユーザの中で特定の仮想ユーザに対応付けた線分が所定の長さ以下になった場合、前記新たな多角形について、前記特定の仮想ユーザに対応付けた線分の長さで他の仮想ユーザに対応付けた線分を延長するとともに、前記特定の仮想ユーザに対応付けた線分を削除することにより、多角形の形状を変化させることを特徴とする。
上記態様によれば、特定の仮想ユーザに対応付けた線分が所定の長さ以下になった場合、換言すると、勢力エリアの大きさが所定の大きさを下回った場合には、正多角形から作成済みの多角形(新たな多角形)の形状を次のように変化させる。すなわち、特定の仮想ユーザに対応付けた線分の長さで他の仮想ユーザに対応付けた線分を延長するとともに、特定の仮想ユーザに対応付けた線分を削除して勢力エリアを消滅させることにより、多角形の形状を変化させる。このような形状の変化により、あたかも、特定の仮想ユーザの勢力エリアが、例えば最も激しく攻撃された他の仮想ユーザの勢力エリアに吸収されて統合されるような視覚効果を容易に演出することができる。つまり、より白熱した陣取り合戦を演出することができる。
本発明のゲームサーバの好ましい態様は、前記仮想ユーザ抽出部は、前記対戦する仮想ユーザの中で、一の仮想ユーザに対応付けた線分が所定の長さ以上になった又は所定の長さ以下になった場合は、前記一の仮想ユーザと能力値が所定範囲に含まれる仮想ユーザを、前記一の仮想ユーザの対戦の対戦相手として抽出することを特徴とする。
上記態様によれば、一の仮想ユーザに対応付けた線分が所定の長さ以上になった場合、対戦としては圧勝の状態であると推測し、モチベーションを下げないため、つまり、線分の長さが均等な多角形を作成して勢力エリアを設定するため、一の仮想ユーザと能力値が所定範囲に含まれる仮想ユーザを抽出して対戦相手とする。逆に、一の仮想ユーザに対応付けた線分が所定の長さ以下になった場合でも、同じようにモチベーションを下げないため、つまり、線分の長さが均等な多角形を作成して勢力エリアを設定するため、一の仮想ユーザと能力値が所定範囲に含まれる仮想ユーザを抽出して対戦相手とする。このような勢力エリアのばらつきを考慮して対戦相手を抽出することにより、ゲームの参加意欲を維持したり高めたりすることができる。
本発明のゲームサーバに係る好ましい態様は、前記多角形作成部は、前記対戦する仮想ユーザの数と同数の頂点からなる正多角形から、重心と頂点を結ぶ線分の長さを各仮想ユーザに対応付けて、能力値と仲間関係の仮想ユーザの親交度又はユーザ数とに応じて変化させることにより、新たな多角形を作成することを特徴とする。
上記態様によれば、仲間関係の仮想ユーザの親交度、そのユーザ数などを能力値に付加して線分を変化させることにより、新たな多角形の作成して勢力エリアを設定する。このようにして勢力エリアを設定することにより、良好な仲間関係を構築した仮想ユーザにインセンティブを与えることができ、仮想ユーザ間での交流を活性化させることができる。
以上のような本発明は、いずれの態様においても、上記ゲームサーバの発明を、そのゲームサーバで提供するゲームの進行を制御するゲーム制御方法、ゲームプログラム、ゲームプログラムを記録した記録媒体及びゲーム制御方法を実行する端末装置として捉えることも可能である。
本発明によれば、複数の仮想ユーザが入り乱れて対戦する場合に、相対的な対戦相手間の力関係を容易に把握することが可能なゲームサーバ、ゲームサーバで提供するゲームの進行を制御するゲーム制御方法、ゲームプログラム、ゲームプログラムを記録したゲームプログラム記録媒体及び端末装置を提供することができる。
本発明が適用されたゲームシステムのシステム構成を示す図である。 本発明が適用されたゲームサーバが提供するソーシャルゲームの構成について説明するための図である。 本発明が適用されたゲームサーバのハードウェア構成を示す図である。 本発明が適用されたゲームサーバが実行する各処理部の構成を示す図である。 第1の実施形態に係るバトルパート処理部の全体構成について説明するための図である。 アイテムデータテーブルの具体例について説明するための図である。 所有アイテムデータテーブルの具体例について説明するための図である。 仮想ユーザ属性データテーブルの具体例について説明するための図である。 第1の実施形態において、多角形作成部41により作成される新たな多角形の具体例を示す図である。 第1の実施形態に係るバトルパート処理部により実現されるゲーム画面の画面例を示した図である。 第1の実施形態において、多角形作成部41により作成される新たな多角形の具体例を示す図である。 第1の実施形態のバトルパート処理部で行われる処理の全体的なフローについて説明するための図である。 第2の実施形態に係るバトルパート処理部の全体構成について説明するための図である。 端末位置情報取得部により取得される端末位置の具体例を示した図である。 第2の実施形態のバトルパート処理部で行われる処理の全体的なフローについて説明するための図である。 第3の実施形態に係るバトルパート処理部の全体構成について説明するための図である。 第3の実施形態において、多角形作成部により作成される新たな多角形の具体例を示す図である。 第3の実施形態のバトルパート処理部で行われる処理の全体的なフローについて説明するための図である。 第5の変形例において、多角形作成部により実行される処理の具体例を説明するための図である。
本発明を実施するための形態(以下、本実施形態という。)について具体例を示して説明する。本実施形態は、ゲームサーバと通信ネットワークを介して接続された端末にゲームを提供するゲームシステムに関する。具体的には、図1に示すように、本実施形態のゲームシステム10は、実ユーザにゲームを提供するゲームサーバ1と、ゲームサーバ1と通信ネットワークであるインターネット2を介して接続された端末3a、3b、3c、・・・(以下、総称して端末3ともいう。)と、を備える。
以下では、まず、実施形態の説明に先立って、本実施形態において用いる用語の定義を明確にし、さらに本実施形態において扱うソーシャルゲームの概要について説明した後、ゲームシステム10の構成及び処理内容について具体的に説明する。
(1)用語の定義
本実施形態において用いる用語の定義は以下の通りである。
「仮想空間」とは、ゲームの内容に基づいてゲーム中に形成される仮想の世界を示し、物理空間とは異なる空間を指す。端末3のディスプレイ(表示部)に表示される「仮想空間」は2次元であるが、他の端末3との繋がりも加わって形成される観念的空間は、2次元空間に限られない。
「実ユーザ」とは、端末を操作する実体、すなわち人に当たるものをいう。一方、この実体である「実ユーザ」の端末におけるボタンやタッチ操作によって、仮想空間において、ユーザに成り代わった、またはユーザの趣向や好みに応じて形成された仮想実体を「仮想ユーザ」という。この「仮想ユーザ」には、例えば、旧来の将棋ゲームや麻雀ゲームのプレイヤのように、その仮想実体はゲーム上視認できないが、「実ユーザ」に成り代わった存在として駒や牌を仮想空間内で操作する場合も含まれる。「仮想ユーザ」には、また、ロールプレイングゲームや対戦ゲームにおいてゲーム上で表示され、移動やアクションを起こす視認可能な特定のキャラクタも含まれる。さらに「仮想ユーザ」には、SNSにおけるアバターとして表示される仮想実体も含まれる。このように、本実施形態における「仮想ユーザ」は、仮想空間における仮想実体を広く表す用語として用い、それがゲーム上で具現化された仮想実体であるか、具現化されない影として機能する仮想実体であるかは問わない。
(2)ソーシャルゲームの概要
続いて、ゲームサーバ1からインターネット2を介して接続された端末3に提供されるソーシャルゲームについて、その概要を、図2を参照して説明する。
一般にソーシャルゲームは、実ユーザによる端末3の操作に応じた動作を行う仮想ユーザを介して、仮想空間内において、例えば、数百種類など多種類のキャラクタが付された仮想的なカード(以下、単にカードという。)の中から、所定枚数からなるカードのアイテムリスト(以下、デッキともいう。)を作成するゲームである。より具体的には、デッキに搭載したカードのレベルアップやグループの選択を行いつつ、仮想空間上で出現する敵とカード同士で対戦したり、他の仮想ユーザとカードのトレードを行うなどして、カードを強化、収集していくものである。カード同士の対戦では、デッキを構成する各カードの攻撃力や防御力、所定のカードの組合せにより一定の効力を得るスキル(カードゲームや麻雀でいうところの「役」に当たる。)などに基づいて、敵に与えるダメージや勝敗が決する。
ソーシャルゲームは、複数のゲームパート(以下、単に「パート」ともいう)が有機的に組み合わさることにより、一つのストーリーやキャラクタが完成し、全体として一つのゲームとして成立する。例えば、ソーシャルゲーム20は、図2に示すように、クエストパート21と、バトルパート22と、ガチャパート23と、強化パート24と、を備える。
クエストパート21は、「探索、探求、冒険」などの意義を有する「クエスト」という言葉が表す通り、仮想ユーザが仮想空間を探索して、探索中に出現する敵と対戦したり、新たなカードを獲得したり、仮想ユーザのレベル向上を行うことにより、進捗するゲームを構成する一部分である。クエストパート21では、仮想ユーザに所定のクエスト用ポイントが与えられ、仮想ユーザの移動、アイテムの獲得やレベルの向上などは、このクエスト用ポイントを消費することで行われる。また、クエストパート21では、バトル用ポイントを消費して仮想ユーザが所有するカードを用いることで、出現した敵と対戦が行われる。
バトルパート22は、仮想ユーザが所有するカードが組み込まれたデッキを用いて、他の仮想ユーザを敵として対戦するパートであり、上述したデッキを構成する各カードの攻撃力及び防御力に基づいて勝敗が決する。本実施形態では、3以上の仮想ユーザが入り乱れて対戦相手と同時に対戦する対戦形式によりゲームを進行するものとする。ここで、同時とは、完全一致した時間にゲームをプレイする場合に限らず、例えば30分など特定の時間帯に参加している場合も含むものとする。
ガチャパート23は、硬貨を自動販売機に投入してカプセルに包装されたおもちゃであるカプセルトイが出てくる様子を表した「ガチャガチャ」(登録商標)に由来するものであり、例えば、仮想ユーザが、硬貨の代わりに仮想的に与えられるガチャ用ポイントやガチャ用の権限を用いて、カードごとの出現率に基づいてランダムにカードを取得するパートである。
強化パート24は、仮想ユーザが所有しているカードを合成してカードの強さを表すレベルを上げることで、デッキに組み込まれた時に、敵に与える攻撃力や、敵からの攻撃を防御する防御力などを強化するパートである。
以上のような複数のパートから構成されるソーシャルゲーム20は、各パート単体が他のゲームパートから独立したものではなく、上述したように、各パートが互いに関係し合い、組み合わさることで、ゲーム全体としての意義を有するものとなっている。したがって、ソーシャルゲーム20では、仮想ユーザが各ゲームパートを有効に進捗させることで、全体として一つのゲームを進行させることができる。
(3)基本的なハードウェア構成
(3−1)端末の構成
以上のようなソーシャルゲーム20の定義に基づき、以下、本実施形態のゲームシステム10を実現するためのハードウェア構成について説明する。
図1に示すように、端末3は、例えば、無線通信部31と、表示部32と、操作部33と、を備える携帯型無線通信端末により構成される。無線通信部31は、携帯電話回線や無線LAN回線を用いてインターネット2に接続し、ウェブブラウザ上でゲームサーバ1とデータ通信を行う。表示部32は、ゲームサーバ1から受信したウェブブラウザの画面を表示する。操作部33は、例えば、表示部32の画面上の表示に従って実ユーザからの操作入力を受け付けるタッチパネルから構成される。このようにして実ユーザから受け付けられた操作入力は、無線通信部31によりゲームサーバ1に送信される。
このようなハードウェア構成を有する端末3では、例えば、予め登録したユーザIDと所定のパスワードとの組合せにより、端末の個体認証処理を行う。そして、端末3は、ゲームサーバ1との間での認証が完了すると、ゲームサーバ1からゲームを進行するのに必要なデータを受信するとともに、操作部33における操作データをゲームサーバ1に送信する。
なお、端末3は、通信ネットワークであるインターネット2を介してゲームサーバ1と通信可能な通信装置であれば、携帯電話機、PDA、パーソナルコンピュータなどであってもよい。また、操作部33の例としてタッチパネルを挙げたが、もちろん物理的なキー操作によってカーソルなどを移動させて選択操作を行い、情報の入力を行うような構成を採用してもよい。
(3−2)ゲームサーバの概略構成
端末3と通信可能に接続されるゲームサーバ1は、例えば図3に示すような汎用的なハードウェア構成を有するコンピュータにより実現される。すなわち、ゲームサーバ1は、図3に示すように、インターネット2を介して端末3と通信を行う通信インタフェース部11と、キーボードやマウスなどのユーザからの操作入力を受ける操作入力部12とを備える。また、ゲームサーバ1は、各種演算処理を行うCPUなどの演算処理部13と、演算処理データを一時的に記憶するSRAMやDRAMなどのメインメモリ14と、アプリケーションプログラム及び各種データが記憶されたハードディスクなどの記憶装置15と、演算処理結果を表示するディスプレイ16とを備える。
(4)第1の実施形態
第1の実施形態に係るゲームサーバ1(以下、他の実施形態と区別するためゲームサーバ1aという。)は、上述したようなソーシャルゲーム20をユーザに提供するためのプログラムを記憶装置15にインストールすることで、図4に示すような機能ブロックが実現される。
すなわち、第1の実施形態に係るゲームサーバ1aでは、例えば図4に示すような、操作データ受信部11aと、ゲームデータ処理部100と、ゲームデータを管理するゲームデータ記憶部200とからなる機能が実現される。
操作データ受信部11aは、通信ネットワーク2を通じて、端末3から送られてくる操作データを受信する手段である。ゲームデータ処理部100は、クエストパート処理部101とバトルパート処理部102とガチャパート処理部103と強化パート処理部104と、を有する。
ここで、クエストパート処理部101は、クエストパート21のデータ処理を行う。また、バトルパート処理部102は、バトルパート22のデータ処理を行う。ガチャパート処理部103は、ガチャパート23のデータ処理を行う。強化パート処理部104は、強化パート24のデータ処理を行う。
以下では、第1の実施形態で特有の構成を有するバトルパート処理部102と、このバトルパート処理部102における処理を実現するための記憶領域となるゲームデータ記憶部200の具体的な構成について図5等を参照して説明する。まず、操作データ受信部とゲームデータ記憶部200の構成について説明する。
(4−1)操作データ受信部およびゲームデータ記憶部の構成
操作データ受信部11aは、上述したように操作データを受信する手段であって、具体的にバトルパート22を進行するため、一の仮想ユーザを操作する端末3から、複数の他の仮想ユーザと同時対戦するための操作データを受信する。以下の具体例では、操作データ受信部11aが、仮想ユーザAを操作する端末3から、仮想ユーザB、Cと同時対戦するための操作データを受信するものとして説明するが、同時対戦する仮想ユーザの数は3ユーザに限らず、4ユーザ以上であってもよい。つまり、4ユーザの場合には正方形から新たな四角形を作成し、5ユーザの場合には正五角形から新たな五角形を作成することとなる。
ゲームデータ処理部100で用いるデータとして、ゲームデータ記憶部200は、図5に示すように、アイテムデータテーブル201と、所有アイテムデータテーブル202と、仮想ユーザ属性データテーブル203と、を有する。
(アイテムデータテーブル201:図6)
アイテムデータテーブル201は、図6に示すように、ゲーム内で使用可能なアイテムについて一覧で管理したものである。各アイテムには、固有の数字やアルファベットなどのテキストデータからなるアイテムID61が与えられている。
また、アイテムID61により識別可能な各アイテムには、武器を表したアイテム画像62が与えられている。アイテムが仮想ユーザの所有アイテムに設定されると、アイテム画像62が表示部32に送信される。
また、アイテムには、短刀、薙刀、鉄砲、弓などの武器の種類63と、当該アイテムに初期設定された初期設定攻撃力64と、当該アイテムを強化パート24により強化可能な最大攻撃力65とが与えられている。ここで、初期設定攻撃力64とは、強化パート24によりアイテムの強化を行う前の初期状態の攻撃力、すなわち予め設定されている攻撃力の固有値である。また、最大攻撃力65は、アイテムを強化パート24により強化した際の最大の攻撃力である。すなわち、アイテムの攻撃力は、仮想ユーザの所有アイテムとなった時は初期設定攻撃力64であるが、その後アイテム自体の強化を繰り返すことで最大攻撃力65まで上昇させることができる。
以上のように、アイテムデータテーブル201は、アイテムID61で識別可能なアイテムごとに、アイテム画像62、種類63、初期設定攻撃力64、及び、最大攻撃力65を管理している。図6では、例えばアイテムID61が「0001」で識別可能なアイテムについて、アイテム画像62が「0001.gif」であり、種類63が「短刀」であり、初期設定攻撃力64が「1870」であり、最大攻撃力65が「9876」であることを示している。
(所有アイテムデータテーブル202:図7)
所有アイテムデータテーブル202は、ゲームサーバ1aが管理する個々の仮想ユーザが所有するアイテムを一覧で管理したものである。所有アイテムデータテーブル202は、仮想ユーザごとに、所有アイテムに設定された順番を示す所有アイテム番号71、アイテムデータテーブル201で管理されるアイテムID72(図6中のアイテムID61に相当する。)、当該アイテムの種類73(図6中の種類63に相当する。)、及び当該アイテムの現在の攻撃力74から構成される。ここで、現在の攻撃力74は、強化前であれば初期設定攻撃力と一致し、強化後であれば強化に応じた値となる。図7では、例えば、所有アイテム番号71が「1」を示すアイテムについて、アイテムID72が「0354」であり、種類73が「短刀」であり、現在の攻撃力74が「4857」であることを示している。
(仮想ユーザ属性データテーブル204:図8)
仮想ユーザ属性データテーブル204は、ゲームサーバ1aが管理する個々の仮想ユーザに関する情報を管理するテーブルであって、本実施形態では戦国武将をモチーフとしたゲームシステムを採用するものとし、ユーザID81、レベル82、装備アイテム83、攻撃力84、知力85及び魅力86から構成される。
ユーザID81は、ゲームサーバ1aが仮想ユーザを識別するための番号である。レベル82は、ゲーム内での仮想ユーザの進捗度を表す数値である。装備アイテム83は、所有アイテムの中からバトルパート22で使用するアイテムの所有番号を管理したものである。攻撃力84は、仮想ユーザの装備アイテム83の攻撃力の総和であって、例えば攻撃力が高いほど対戦に優位であるなどバトルパート22のゲーム進行の優位性を示す。知力は85は、仮想ユーザの知性を数値化した値を示し、知力85が高いほど、他の仮想ユーザに対して計略攻撃が成功しやすいものとする。魅力86は、仮想ユーザの魅力を数値化した値を示し、後述の勢力エリアを初期設定する値として用いるものとする。
本実施形態では、知力85が上昇しやすい知的型、魅力86が上昇しやすい大将型などによって、仮想ユーザの属性を分類して、知力85及び魅力86がレベル82に応じて上昇するものとする。
図8に示す具体例では、例えばユーザID81が「10001」で識別可能なユーザIDについて、レベル82が「25」であり、装備アイテム83が所有番号で「12」、「24」であり、攻撃力84が「42548」であり、知力85が「200000」、魅力86が「3000」であることを示している。
(4−2)バトルパート処理部102の構成
バトルパート処理部102は、3以上の仮想ユーザが入り乱れた対戦形式を実現するため、図5に示すように、多角形作成部41と、勢力エリア設定部42と、バトル画像送信部43と、対戦処理部44と、を備える。
多角形作成部41は、同時対戦する仮想ユーザの対戦数と同数の頂点からなる正多角形から、重心と頂点を結ぶ線分の長さを各仮想ユーザの能力値と対応付けて変化させることにより、新たな多角形を作成する。具体例として、図8に示すユーザIDが「10001」、「10002」及び「10003」である仮想ユーザをそれぞれ仮想ユーザA、B、Cとして、これら仮想ユーザA、B、Cが同時対戦するものとする。この場合、多角形作成部41は次のようにして正多角形から新たな多角形を作成する。まず、多角形作成部41は、図9(A)に示すように、仮想ユーザA、B、Cと同数(3)であって各仮想ユーザA、B、Cに対応付けた頂点A1、B1、C1からなる正三角形T1を作成する。具体的に、正三角形T1の重心Gから垂直上部に頂点A1を割り当て、頂点A1から時計回りに頂点B1、頂点C1を割り当てるものとする。なお、上記のような3ユーザの場合には正三角形から新たな三角形を作成することになるが、このような場合に限らず、より頂点が多い多角形に適用することが可能である。つまり、4ユーザの場合には正方形から新たな四角形を作成し、5ユーザの場合には正五角形から新たな五角形を作成することとなる。
続いて、多角形作成部41は、図9(B)に示すように、正三角形T1の重心Gと頂点A1、B1、C1を結ぶ線分LA、LB、LCを、仮想ユーザA、B、Cの能力値である魅力に対応付けてそれぞれ変化させる。例えば、仮想ユーザA、B、Cの魅力の比は、3:1:2であるため、線分LA、LB、LCの長さを3:1:2になるように変化させる。このように線分LA、LB、LCの長さを変化させることにより、頂点A2、B2、C2からなる新たな三角形T2を作成する。
勢力エリア設定部42は、多角形作成部41により作成した新たな多角形である三角形T2を、同時対戦する仮想ユーザA、B、Cと対応付けた線分の長さLA、LB、LCに応じて分割し、各仮想ユーザA、B、Cの勢力を示す勢力エリアを設定する。具体的に、勢力エリア設定部42は、次のような二等分線の特性を利用した幾何学的な処理により、隣接する仮想ユーザ間(例えば仮想ユーザAB間、BC間、CA間)において、線分の比に対応した面積比を容易に設定することができる。
まず、図9(B)に示すように、頂点A2から頂点B2までを結ぶ辺と角度∠A2GB2の二等分線との交点をH1、頂点B2から頂点C2までを結ぶ辺と角度∠B2GC2の交点をH2、頂点C2から頂点A2までを結ぶ辺と角度∠C2GA2の交点をH3とする。そして、勢力エリア設定部42は、線分LAを含む領域、具体的には図9(C)に示すような頂点A2、H1、G、H3で囲む矩形領域を、仮想ユーザAの勢力エリアAreaAに設定する。また、勢力エリア設定部42は、線分LBを含む領域、具体的には図9(C)に示すような頂点B2、H2、G、H1で囲む矩形領域を、仮想ユーザBの勢力エリアAreaBに設定する。さらに、勢力エリア設定部42は、線分LCを含む領域、具体的には図9(C)に示すような頂点C2、H3、G、H2で囲む矩形領域を、仮想ユーザCの勢力エリアAreaCに設定する。
上記の通り、勢力エリアAreaA、AreaB、AreaCを設定することにより、隣接する仮想ユーザAB間、BC間、CA間において、線分の比に対応した面積比を容易に設定することができる。例えば、仮想ユーザAB間に注目した場合、勢力エリアAreaAのうち勢力エリアAreaBに隣接する三角形A2GH1と、勢力エリアAreaBのうち勢力エリアAreaAに隣接する三角形B2GH1とは、線分の比に対応して同じ3:1になる。
バトル画像送信部43は、同時に対戦する仮想ユーザの勢力エリアをゲーム画面として表示するためのデータを、仮想ユーザを操作する端末3に送信する。具体的には、バトル画像送信部43は、仮想ユーザAを操作する端末3の表示部32に図10(A)に示すようなゲーム画面を表示するためのデータを送信する。ここで、図10(A)に示すゲーム画面は、各仮想ユーザA、B、Cの勢力エリアAreaA、AreaB、AreaCを表示する勢力エリア表示領域1001と、仮想ユーザBを攻撃する操作用ボタン1002、仮想ユーザCを攻撃する操作用ボタン1003とから構成される。当該ゲーム画面が表示部32に表示されることで、仮想ユーザAを操作する実ユーザが、対戦相手との相対的な力関係を視認して、仮想ユーザB又はCを攻撃対象として選択することができる。
なお、バトル画像送信部43が送信するデータにより表示されるゲーム画面は、上述した図10(A)及び図10(B)に示す例に限らない。例えば、対戦の進行を演出する演出用画面を主画面として、勢力エリア1001、1004を副画面(ワイプ画面)として表示してもよい。
対戦処理部44は、同時対戦において、一の仮想ユーザの攻撃力に基づいて、当該一の仮想ユーザの攻撃対象となった他の仮想ユーザから勢力エリアを奪うような画像演出をするため、多角形作成部41及び勢力エリア設定部42に次の処理を実行させる。具体的に、操作用ボタン1002が実ユーザによりタップされることで、仮想ユーザAの操作データとして仮想ユーザBを攻撃する操作要求がなされると、多角形作成部41は、仮想ユーザAの攻撃力に基づいて仮想ユーザBに対応して設定された線分LBを小さくするとともに、仮想ユーザAに対応して設定された線分LAを大きくして、図11(A)に示す三角形から図11(B)に示すような新たな三角形を再作成する。そして、勢力エリア設定部42は、新たな三角形から、仮想ユーザA、B、Cと対応付けた線分の長さLA、LB、LCに応じて分割し、図11(C)に示すような、各仮想ユーザA、B、Cの勢力を示す勢力エリアを再設定する。再設定された勢力エリアは、図10(B)に示すように、仮想ユーザAを操作する端末3の表示部32に、勢力エリア表示領域1004として表示される。図10(A)と図10(B)とにそれぞれ表示される勢力エリアから明らかなように、仮想ユーザAの攻撃で仮想ユーザBにダメージが与えられたことで、勢力エリアAreaAが拡大し、勢力エリアAreaBが減少したことを、直感的に実ユーザが視認することができる。
(4−3)ゲームサーバ1aにおける処理
本実施形態のゲームサーバ1aにおける処理の一例として、図12に示すようなバトルパート処理部102の処理について説明する。
ステップS1201において、操作データ受信部11aは、仮想ユーザAを操作する端末3から、複数ユーザ(仮想ユーザB、C)との対戦を要求する操作データを受け付けたか否かを判断し、当該操作データを受け付けた場合(S1201:Yes)にはステップS1202に進み、当該操作データを受け付けない場合(S1201:No)には当該ステップS1201を繰り返す。
ステップS1202において、多角形作成部41は、図9に示したように、同時対戦する仮想ユーザA、B、Cの対戦数(3)と同数の頂点からなる正三角形T1から、重心Gと頂点A1、B1、C1を結ぶ線分LA、LB、LCの長さを、それぞれ対応する仮想ユーザA、B、Cの能力値(魅力)と対応付けて変化させることにより、新たな三角形T2を作成する。そして、ステップS1203に進む。
ステップS1203において、勢力エリア設定部42は、多角形作成部41により作成した新たな多角形である三角形T2を、同時対戦する仮想ユーザA、B、Cに対応付けた線分LA、LB、LCの長さに応じて分割し、各仮想ユーザA、B、Cの勢力を示す勢力エリアAreaA、AreaB、AreaCを設定する。そして、ステップS1204に進む。
ステップS1204において、バトル画像送信部43は、図10(A)に示したように、勢力エリアAreaA、AreaB、AreaCを表示する勢力エリア表示領域1001を含むゲーム画面を表示するためのデータを、仮想ユーザAを操作する端末3に送信する。そして、ステップS1205に進む。
ステップS1205において、対戦処理部44は、仮想ユーザA、B、Cを操作する端末3からのそれぞれ受信した操作データに基づいて、図10(B)に示したように、対戦相手への攻撃に応じて新たな三角形を再作成する処理と勢力エリアを再設定する処理とを実行し、上記図12に示す処理を終了する。
(4−4)効果
上記図12に示す処理によれば、正多角形から、重心と頂点を結ぶ線分の長さを対戦に参加する各仮想ユーザの能力値(魅力)に対応付けて変化させて新たな多角形を作成し、新たな多角形を個々の仮想ユーザの能力値に対応付けた線分の長さに応じて分割して勢力エリアを設定する。このような幾何学的な処理を利用することで、任意の対戦人数での同時対戦において各仮想ユーザの力関係を反映した勢力エリアを容易に設定することができる。つまり、端末3を操作する実ユーザに対して、相対的な力関係を視覚的に認識可能な情報として提供することができる。実ユーザは、相対的な力関係を視覚的に認識できるため、例えば仮想ユーザB、Cのうちどちらを先に攻撃しようといったような対戦を進行するための戦略を立てやすいという利点があり、ゲーム上のバトルをよりいっそう楽しむことができる。
また、上記図12に示す処理によれば、新たな多角形を、各仮想ユーザと対応付けて長さを変化させた線分を囲むエリアに分割することで、相対的な力関係を反映した勢力エリアを容易に設定することができる。このように幾何学的な処理によって適切な勢力エリアを容易に設定することができるので、例えば図10(A)及び図10(B)に示すような、対戦進行中に攻撃するごとにリアルタイムに変化する各仮想ユーザの相対的な力関係を、実ユーザが直感的に認識可能な情報として提供することができる。
さらに、上記図12に示す処理によれば、隣接する仮想ユーザの勢力エリアの境界線として二等分線を用いることで、隣接する仮想ユーザ間において、線分の比に対応した面積比を容易に設定することができる。つまり、上記態様によれば、隣接する対戦ユーザ間の勢力状況(線分の長さ)を反映した勢力エリアを容易に設定することができる。
(5)第2の実施形態
(5−1)ゲームデータ処理部の構成
次に、第2の実施形態に係るゲームサーバ1(以下、他の実施形態と区別するためゲームサーバ1bという。)について説明する。具体的には、第2の実施形態で特有の構成を有するバトルパート処理部102と、このバトルパート処理部102における処理を実現するための記憶領域となるゲームデータ記憶部200の具体的な構成について図13等を参照して説明する。まず、操作データ受信部11a及びゲームデータ記憶部200の構成については、第1の実施形態と同様なので、同様の符号を付し、その説明を省略する。
バトルパート処理部102は、図13に示すように、多角形作成部41と、勢力エリア設定部42と、バトル画像送信部43と、対戦処理部44と、端末位置情報取得部45と、を備える。このような構成からなるバトルパート処理部102において、端末位置情報取得部45を備える点で、第1の実施形態と異なる。また、多角形作成部41及び端末位置情報取得部45以外の処理内容については第1の実施形態と同様なので、当該構成の説明を省略する。
端末位置情報取得部45は、仮想ユーザを操作する端末3の端末位置を取得する。具体的に、端末3の端末位置は、端末3から受信した操作データに含まれるIPアドレス、GPS情報などである。
多角形作成部41は、同時に対戦する仮想ユーザを操作する端末3の端末位置に対応付けて、正多角形における重心と頂点を結ぶ線分を各仮想ユーザに割り当て、割り当てた線分の長さを仮想ユーザの能力値と対応付けて変化させて新たな多角形を作成する。具体的には、3ユーザが同時対戦するものとし、各仮想ユーザを操作する端末3をそれぞれ端末31、32、33とする。さらに、図14に示す日本地図において端末301、302、303が端末位置P1、P2、P3に存在する場合、多角形作成部41は、まず、P1、P2、P3を頂点とした三角形の重心PGの位置を求める。続いて、多角形作成部41は、端末位置を、重心PGを中心とした時計回りの順番に端末位置P2、P3、P1に並べて図9(A)で示した正三角形T1の頂点A1、B1、C1に対応付ける。このように端末位置を、重心を基準として決定可能な正多角形の各頂点に対応付けることで、多角形作成部41は、端末31、32、33により操作される仮想ユーザを、それぞれ図9に示す仮想ユーザC、A、Bとみなして線分LC、LA、LBに割り当て、第1の実施形態と同様にして、割り当てた線分の長さを仮想ユーザの能力値である魅力と対応付けて変化させて新たな多角形(三角形T2)を作成する。
(5−2)ゲームサーバ1bにおける処理
本実施形態のゲームサーバ1bにおける処理の一例として、図15に示すようなバトルパート処理部102の処理について説明する。
ステップS1501において、操作データ受信部11aは、端末31から、複数ユーザ(端末32、33により操作される仮想ユーザ)間での対戦を要求する操作データを受け付けたか否かを判断し、当該操作データを受け付けた場合(S1501:Yes)にはステップS1502に進み、当該操作データを受け付けない場合(S1501:No)には当該ステップS1501を繰り返す。
ステップS1502において、端末位置情報取得部45は、端末31、32、33の端末位置P1、P2、P3を取得して、ステップS1503に進む。
ステップS1503において、多角形作成部41は、ステップS1502で取得した端末位置P1、P2、P3に基づいて、端末31、32、33により操作される仮想ユーザを、それぞれ図9に示す仮想ユーザC、A、Bとみなして線分LC、LA、LBに割り当て、割り当てた線分の長さを仮想ユーザの能力値である魅力と対応付けて変化させて新たな多角形(三角形T2)を作成して、ステップS1504に進む。
ステップS1504において、勢力エリア設定部42は、多角形作成部41により作成した新たな多角形である三角形T2を、同時対戦する仮想ユーザA、B、Cに対応付けた線分の長さに応じて分割し、各仮想ユーザA、B、Cの勢力を示す勢力エリアを設定する。そして、ステップS1505に進む。
ステップS1505において、バトル画像送信部43は、勢力エリアを表示する勢力エリア表示領域を含むゲーム画面を表示するためのデータを、仮想ユーザAを操作する端末3に送信する。そして、ステップS1506に進む。
ステップS1506において、対戦処理部44は、仮想ユーザA、B、Cを操作する端末3からのそれぞれ受信した操作データに基づいて、対戦相手への攻撃に応じて新たな三角形を再作成する処理と勢力エリアを再設定する処理とを実行し、上記図15に示す処理を終了する。
(5−3)効果
上記図15に示す処理によれば、例えばIPアドレス、GPSなどで特定される端末位置情報を取得し、端末位置に対応付けた新たな多角形を作成することにより、現実世界での位置情報を反映した勢力エリアを容易に設定することができる。このように現実世界の位置情報を反映して適切な勢力エリアを容易に設定できるので、例えば現実世界での位置情報に基づいて設定した陣地を奪い合うなど、現実世界を模擬した白熱したゲーム進行を実現することができる。
(6)第3の実施形態
(6−1)ゲームデータ処理部の構成
次に、第3の実施形態に係るゲームサーバ1(以下、他の実施形態と区別するためゲームサーバ1cという。)について説明する。具体的には、第3の実施形態で特有の構成を有するバトルパート処理部102と、このバトルパート処理部102における処理を実現するための記憶領域となるゲームデータ記憶部200の具体的な構成について図16等を参照して説明する。まず、操作データ受信部11a及びゲームデータ記憶部200の構成については、第1の実施形態と同様なので、同様の符号を付し、その説明を省略する。
バトルパート処理部102は、図16に示すように、多角形作成部41と、勢力エリア設定部42と、バトル画像送信部43と、対戦処理部44と、仮想ユーザ抽出部46と、を備える。このような構成からなるバトルパート処理部102において、仮想ユーザ抽出部46を備える点で、第1の実施形態と異なる。また、多角形作成部41及び仮想ユーザ抽出部46以外の処理内容については第1の実施形態と同様なので、当該構成の説明を省略する。
仮想ユーザ抽出部46は、仮想ユーザの中から、能力値である魅力が、所定範囲、例えば魅力の数値が1000〜2000の範囲に該当する仮想ユーザの母集団から、同時対戦の対戦相手の仮想ユーザを抽出する。本実施形態では、一例として、抽出した仮想ユーザA、B、Cの魅力がそれぞれ、1800、1000、1600とする。
多角形作成部41は、仮想ユーザ抽出部46により抽出した仮想ユーザのユーザ数と同数の頂点からなる正多角形から、重心と頂点を結ぶ線分の長さを各仮想ユーザの能力値(魅力)と対応付けて変化させることにより、新たな多角形を作成する。具体的には、図17(A)に示すような3つの頂点A1、B1、C1からなる正三角形T1から、重心Gと頂点A1、B1、C1をそれぞれ結ぶ線分LA、LB、LCの長さを、仮想ユーザA、B、Cの魅力比(1800:1000:1600)を満たすように変化させる。このように線分LA、LB、LCを変化させることで、図16(B)に示すような頂点A2、B2、C2からなる新たな三角形T2を作成する。
(6−2)ゲームサーバ1cにおける処理
本実施形態のゲームサーバ1cにおける処理の一例として、図18に示すようなバトルパート処理部102の処理について説明する。
ステップS1801において、操作データ受信部11aは、端末31から、複数ユーザ(端末32、33により操作される仮想ユーザ)間での対戦を要求する操作データを受け付けたか否かを判断し、当該操作データを受け付けた場合(S1801:Yes)にはステップS1802に進み、当該操作データを受け付けない場合(S1801:No)には当該ステップS1801を繰り返す。
ステップS1802において、仮想ユーザの中から、能力値である魅力が、所定範囲、例えば魅力の数値が1000〜2000の範囲に該当する仮想ユーザを、同時対戦の対戦相手として抽出して、ステップS1803に進む。
ステップS1803において、多角形作成部41は、ステップS1802により抽出した仮想ユーザのユーザ数と同数の頂点からなる正多角形(図17(A)に示す正三角形T1)から、重心と頂点を結ぶ線分の長さを各仮想ユーザの能力値である魅力と対応付けて変化させることにより、新たな多角形(図17(B)に示す三角形T2)を作成して、ステップS1804に進む。
ステップS1804において、勢力エリア設定部42は、多角形作成部41により作成した新たな多角形である三角形T2を、同時対戦する仮想ユーザA、B、Cに対応付けた線分LA、LB、LCの長さに応じて分割し、各仮想ユーザA、B、Cの勢力を示す勢力エリアを設定する。そして、ステップS1805に進む。
ステップS1805において、バトル画像送信部43は、勢力エリアを表示する勢力エリア表示領域を含むゲーム画面を表示するためのデータを、仮想ユーザAを操作する端末3に送信する。そして、ステップS1806に進む。
ステップS1806において、対戦処理部44は、仮想ユーザA、B、Cを操作する端末3からのそれぞれ受信した操作データに基づいて、対戦相手への攻撃に応じて新たな三角形を再作成する処理と勢力エリアを再設定する処理とを実行し、上記図18に示す処理を終了する。
(6−3)効果
上記図18に示す処理によれば、例えば魅力が1000〜2000に該当する仮想ユーザなど、所定範囲に属する母集団の中から同時対戦の対戦相手を抽出して、個々の対戦相手(仮想ユーザ)の能力値と幾何学的な処理を利用することで、力関係に著しい格差がなく、どちらかというと力関係が拮抗した勢力エリアを容易に設定することができる。このように適切な勢力エリアを容易することで、力関係が拮抗した仮想ユーザが入り乱れて勢力を争う白熱したゲーム進行を実現することができる。
(7)その他
本発明は、上記の実施形態に限定されず、第1乃至第3の実施形態のうちのいずれか2以上の実施形態を組み合わせることが可能である。また、本発明は、上記の実施形態に限定されず、以下のような変形例を採用してもよい。
(第1の変形例)
第1の変形例に係るゲームサーバは、仮想ユーザが他の仮想ユーザとアイテム又は仮想通貨を交換した交換履歴に基づいて、当該仮想ユーザが不正行為を行った不正行為回数を推測する不正行為推測部を、さらに備える。当該ゲームサーバにおいて、多角形作成部は、対戦する仮想ユーザの数と同数の頂点からなる正多角形から、重心と頂点を結ぶ線分を各仮想ユーザに対応付けて、線分の長さを能力値に応じて増加させるとともに、不正行為回数に応じて減少させることにより、新たな多角形を作成する。
具体的に、図12の処理の変形例と捉えた場合、不正行為推測部は、図12のステップS1201とステップS1202の間に次の処理を実行する。つまり、不正行為推測部は、アイテム又は仮想通貨の交換履歴から、ゲーム内での価値が著しく異なるアイテムを仮想ユーザ間で交換した場合には、ゲーム上禁止された不正行為として現金の授受が介在した所謂リアルマネートレードがあったものとして、不正行為回数を増加させる。一例として、攻撃力の差が「10000」以上のアイテム同士の交換があった場合には、不正行為推測部は、現金の授受が介在したリアルマネートレードとみなし、交換に関与した仮想ユーザの不正行為回数を「1」増加させる。
そして、多角形作成部は、ステップS1202の処理に代えて、重心と頂点を結ぶ線分を各仮想ユーザに対応付けて、線分の長さを能力値に応じて増加させるとともに、不正行為回数に応じて減少させる。一例として、仮想ユーザAの魅力に応じて増加させた線分の長さが6cmであり、仮想ユーザAに対して算出した不正行為回数が4回である場合、6cmから0.4cm(0.1cm×4)を減じた5.6cmを、仮想ユーザAに対応付けた線分LAの長さに変更することにより、新たな三角形を作成する。
上記の通り、第1の変形例に係るゲームサーバは、推測した不正行為回数に応じてゲーム上での制裁を課すため、仮想ユーザに対応付けた線分の長さを不正行為回数に応じて減少させることにより、当該仮想ユーザの勢力エリアを減少させることができる。つまり、不正行為回数の増加によってゲーム進行を不利にさせることで、不正行為がない健全なゲーム環境を提供することができる。
(第2の変形例)
第2の変形例に係るゲームサーバは、多角形作成部と勢力エリア設定部が、次の処理を行う。つまり、多角形生成部は、複数種類の能力値の中から、対戦する仮想ユーザ間で偏りが最も小さい能力値の種類を選択して、対戦する仮想ユーザの数と同数の頂点からなる正多角形から、重心と頂点を結ぶ線分の長さを各仮想ユーザについて選択された種類の能力値と対応付けて変化させることにより、新たな多角形を作成する。勢力エリア設定部は、作成した新たな多角形を、対戦する仮想ユーザについて選択された種類の能力値に応じて分割し、各仮想ユーザの勢力を示す勢力エリアを設定する。
具体的に、図12の処理の変形例と捉えた場合、多角形作成部は、ステップS1202の処理の前処理として次の処理を行う。すなわち、多角形作成部は、レベル、攻撃力、知力、魅力などの仮想ユーザに設定された複数種類の能力値の中から、対戦する仮想ユーザ間で偏りが最も小さい能力値の種類を選択し、ステップS1202に進む。一例として図8に示した仮想ユーザ属性データテーブルの数値に当てはめれば、仮想ユーザABC間で偏りが最も小さい「知力85」が選択され、「魅力」に代えて「知力」に応じて線分の長さが変化し、新たな三角形が作成されることとなる。
上記の通り、第2の変形例に係るゲームサーバは、複数種類の能力値の中から、対戦する仮想ユーザ間で偏りが最も小さい能力値、換言すると正多角形に近い多角形を形成する能力値の種類を選択し、選択した種類の能力値に応じて線分を変化させて新たな多角形を作成する。そして、正多角形に近い多角形から、各仮想ユーザに対応付けた線分に応じて勢力エリアを分割することにより、力関係が拮抗した勢力エリアを容易に設定することができる。
(第3の変形例)
第3の変形例に係るゲームサーバは、多角形作成部と勢力エリア設定部が、次の処理を行う。つまり、多角形生成部は、対戦する仮想ユーザの中で特定の仮想ユーザに設定された勢力エリアが所定サイズ未満になった場合、対戦する仮想ユーザを母集団とすると特定の仮想ユーザの偏差値が最も高い能力値の種類を選択する。そして、多角形作成部は、対戦する仮想ユーザの数と同数の頂点からなる正多角形から、重心と頂点を結ぶ線分の長さを各仮想ユーザについて選択された種類の能力値と対応付けて変化させることにより、新たな多角形を作成する。勢力エリア設定部は、作成した新たな多角形を、対戦する仮想ユーザについて選択された種類の能力値に応じて分割し、各仮想ユーザの勢力を示す勢力エリアを設定する。
具体的に、図12の処理の変形例と捉えた場合、多角形作成部は、ステップS1202の処理の前処理として次の処理を行う。すなわち、多角形作成部は、レベル、攻撃力、知力、魅力などの能力値ごとに、対戦する仮想ユーザを母集団とした特定の仮想ユーザの偏差値を算出する。例えば特定の仮想ユーザについて、レベル、攻撃力、知力、魅力の偏差値がそれぞれ40、35、51、36であった場合、最も偏差値が高いのは「知力」である。このため、多角形作成部は、他の仮想ユーザとの関係で相対的に見て特定の仮想ユーザの一番良い能力値として、偏差値が高い「知力」の能力値を選択し、ステップS1202に進む。その後、「知力」に応じて線分の長さが変化し、新たな三角形が作成されることとなる。
上記の通り、第3の変形例に係るゲームサーバは、他の仮想ユーザとの関係で相対的に見て特定の仮想ユーザの一番良い能力値に基づいて多角形の作成と勢力エリアの設定を行うことができる。つまり、勢力エリアが小さく窮地に立たされたような仮想ユーザを操作する実ユーザに対して、ゲームへの参加意欲を維持することができる。
(第4の変形例)
第4の変形例に係るゲームサーバは、多角形生成部が、対戦する仮想ユーザの中で一の仮想ユーザが所定時間遅延して対戦に参加した場合、新たな多角形について、一の仮想ユーザに対応付けた線分を所定時間に応じて短くすることにより、多角形の形状を変化させる。
具体的には、図12の処理の変形例と捉えた場合、多角形作成部は、ステップS1202の処理の後処理として次の処理を行う。つまり、一の仮想ユーザが対戦に途中参加した場合、線分の長さを遅れてきた時間分だけ短くして、ステップS1203に進む。一例として遅延時間が4分であれば線分の長さが0.4cm短くなるなど、遅延時間が1分増えるごとに線分の長さを0.1cm刻みで短くする。
上記の通り、第4の変形例に係るゲームサーバは、一の仮想ユーザが対戦に途中参加した場合、線分の長さを遅れてきた時間分だけ短くする、つまり遅れてきたペナルティを課すことにより、先行して(時間に遅れずに)対戦に参加する仮想ユーザにインセンティブを与え、ゲーム進行を活性化することができる。
(第5の変形例)
第5の変形例に係るゲームサーバは、多角形生成部が、対戦する仮想ユーザの中で特定の仮想ユーザに対応付けた線分が所定の長さ以下になった場合、換言すると、勢力エリアの大きさが所定の大きさを下回った場合には、正多角形から作成済みの多角形の形状を次のように変化させる。すなわち、多角形作成部は、特定の仮想ユーザに対応付けた線分の長さで他の仮想ユーザに対応付けた線分を延長するとともに、特定の仮想ユーザに対応付けた線分を削除することにより、多角形の形状を変化させる。
具体的に、図12の処理の変形例と捉えた場合、4ユーザで対戦を行っていると、ステップS1205による対戦進行中、又は当該対戦が終了した後、多角形生成部は、次に示すように多角形の形状を変化させる。ここで、図19(A)に示すような、仮想ユーザA、B、C、Dに対応する線分LA、LB、LC、LDの長さがそれぞれ4cm、5cm、3cm、1.8cmである四角形を例に挙げて説明する。多角形作成部は、仮想ユーザDに対応付けた線分LDが2.0cm以下の1.8cmになったため、線分LDの長さ1.8cmを3等分した0.6cmずつ、他の仮想ユーザに対応付けた線分LA、LB、LCを延長するとともに、線分LDを削除して仮想ユーザDの勢力エリアを消滅させる。つまり、図19(B)に示すような、線分LA、LB、LCの長さがそれぞれ、4.6cm、5.6cm、3.6cmである三角形に変化させる。なお、線分LA、LB、LCの長さの延長は、均等に0.6cmずつに分ける場合に限らず、例えば特定の仮想ユーザに攻撃した回数などに応じて延長する長さを仮想ユーザごとに変えてもよい。
上記の通り、第5の変形例に係るゲームサーバは、特定の仮想ユーザの勢力エリアを消滅させて多角形の形状を変化させることにより、あたかも、特定の仮想ユーザの勢力エリアが、例えば最も激しく攻撃された他の仮想ユーザの勢力エリアに吸収されて統合されるような視覚効果を容易に演出することができる。つまり、より白熱した陣取り合戦を演出することができる。
(第6の変形例)
第6の変形例に係るゲームサーバは、仮想ユーザ抽出部が、対戦する仮想ユーザの中で、一の仮想ユーザに対応付けた線分が所定の長さ以上になった又は所定の長さ以下になった場合は、一の仮想ユーザと能力値が所定範囲に含まれる仮想ユーザを、一の仮想ユーザの対戦の対戦相手として抽出する。
具体的に、図18の処理の変形例と捉えた場合、仮想ユーザ抽出部は、ステップS1806による対戦進行中、又は当該対戦が終了した後に、一の仮想ユーザに対応付けた線分が10cm以上になった場合、対戦としては圧勝の状態であると推測し、モチベーションを下げないため、つまり、線分の長さが均等な多角形を作成して勢力エリアを設定するため、一の仮想ユーザと能力値が所定範囲に含まれる仮想ユーザを抽出して対戦相手とする。一の仮想ユーザの魅力が2000であれば、魅力が1900〜2100の範囲に該当する仮想ユーザを対戦相手として抽出する。逆に、一の仮想ユーザに対応付けた線分が1cm以下になった場合でも、同じようにモチベーションを下げないため、つまり、線分の長さが均等な多角形を作成して勢力エリアを設定するため、一の仮想ユーザと能力値が所定範囲に含まれる仮想ユーザを抽出して対戦相手とする。このような勢力エリアのばらつきを考慮して対戦相手を抽出することにより、ゲームの参加意欲を維持したり高めたりすることができる。
(第7の変形例)
第7の変形例に係るゲームサーバは、多角形作成部が、対戦する仮想ユーザの数と同数の頂点からなる正多角形から、重心と頂点を結ぶ線分の長さを各仮想ユーザに対応付けて、能力値と仲間関係の仮想ユーザの親交度又はユーザ数とに応じて変化させることにより、新たな多角形を作成する。
具体的に、図12の処理の変形例と捉えた場合、多角形作成部は、ステップS1202の後処理として、仲間関係の仮想ユーザの親交度、そのユーザ数などを能力値に付加して線分を変化させることにより、新たな多角形を作成して勢力エリアを設定する。親交度は、仲間仮想ユーザとの交流度合いを数値化したものであり、例えば1週間のメッセージ交換回数を用いることができる。一例として1週間のメッセージ交換回数、つまり親交度が4であれば線分の長さを0.4cm長くするなど、親交度が1増えるごとに線分の長さを0.1cm刻みで長くする。
上記の通り、第7の変形例に係るゲームサーバは、仲間関係の仮想ユーザの親交度、そのユーザ数などを能力値に付加して線分を変化させることにより、新たな多角形を作成して勢力エリアを設定する。このようにして勢力エリアを設定することにより、良好な仲間関係を構築した仮想ユーザにインセンティブを与えることができ、仮想ユーザ間での交流を活性化させることができる。
なお、ゲームサーバで行われるゲームデータ処理部の機能を、端末装置(端末3)側で行うようにしてもよい。具体的には、端末装置は、ゲームサーバとゲーム進行に関するデータを送受信して、ゲームデータ処理部の機能を実現してもよい。
また、本発明は、上記の実施形態及び変形例の機能を実現するソフトウェアのプログラムが記録された非一時的な記録媒体をシステム又は装置に提供し、当該システム又は装置のコンピュータ、すなわちCPU又はMPUに、当該非一時的な記録媒体に記録されたプログラムを読み出して実行させることによって実現してもよい。
この場合、当該非一時的な記録媒体から読み出されたプログラムは、上述の実施形態の機能を実現する。したがって、当該プログラム及び当該プログラムが記録された非一時的な記録媒体も、本発明の一態様である。
当該プログラムを提供する非一時的な記録媒体は、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RWなどの光ディスク、磁気テープ、不揮発性メモリカード、及びROMを含む。或いは、当該プログラムは、通信ネットワークを介してダウンロード可能であってもよい。
さらに、上記の実施形態の機能は、コンピュータが当該プログラムを読み出して実行するだけではなく、コンピュータ上で動作するOS(operating system)等に、当該プログラムの指示に基づき実際の操作の一部又はすべてを実行させることによって実現してもよい。
さらに、上記の実施形態の機能は、非一時的な記録媒体から読み出されたプログラムを、コンピュータに挿入された拡張ボードに設けられたメモリ、又は、コンピュータに接続された拡張装置に設けられたメモリに書き込み、拡張ボード又は拡張装置に設けられたCPU等に、プログラムの指示に基づき実際の処理のすべて又は一部を実行させることによって実現されてもよい。
典型的な実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、ここに開示する典型的な態様に限定されないことはもちろんである。特許請求の範囲は、このような変更と、同等の構造及び機能とをすべてを含むように最も広く解釈することが可能である。
1、1a、1b、1c ゲームサーバ
11a 操作データ受信部
41 多角形作成部
42 勢力エリア設定部
43 バトル画像送信部
本発明のゲームサーバは、通信ネットワークを介して接続された端末から、仮想空間に形成された一の仮想ユーザを操作して複数の他の仮想ユーザと例えば同時対戦するための操作データを受信する操作データ受信部と、前記同時対戦する仮想ユーザの対戦数と同数の頂点からなり各頂点が各仮想ユーザに対応付けられた正多角形から、前記正多角形の重心と頂点を結ぶ線分の長さを各仮想ユーザの能力値と対応付けて変化させることにより、新たな多角形を作成する多角形作成部と、前記作成した新たな多角形から各仮想ユーザの勢力を示す勢力エリアを設定する勢力エリア設定部と、前記同時に対戦する仮想ユーザの勢力エリアをゲーム画面として表示するためのデータを、該仮想ユーザを操作する端末に送信する送信部と、を備え、前記勢力エリア設定部は、前記一の仮想ユーザに対応付けられた前記新たな多角形の一の頂点に隣り合う前記新たな多角形の2つの他の頂点をそれぞれ用いて、前記正多角形の重心と前記新たな多角形の一の頂点とを結ぶ線分と、前記正多角形の重心と前記新たな多角形の他の頂点とを結ぶ線分と、がなす劣角を二等分する二等分線を作成し、前記新たな多角形の2つの他の頂点にそれぞれ対応させて、当該対応させる他の頂点を用いて作成した二等分線と前記新たな多角形の一の頂点から当該対応させる他の頂点までを結ぶ辺とが交わる交点と、前記新たな多角形の一の頂点と、前記正多角形の重心と、を互いに結ぶ三角形領域を設定し、前記2つの他の頂点にそれぞれ対応させて設定した三角形領域を合わせた領域を、前記一の仮想ユーザの勢力エリアに設定することを特徴とする。
本発明によれば、正多角形から、重心と頂点を結ぶ線分の長さを対戦に参加する各仮想ユーザの能力値に対応付けて変化させて新たな多角形を作成し、新たな多角形を個々の仮想ユーザの能力値に対応付けた線分の長さに応じて分割して二等分線の特性を利用した幾何学的な処理を行うことにより、対応付けられた頂点が互いに隣り合う仮想ユーザ間において線分の比に対応した面積比となる三角形領域勢力エリアを設定する。このような幾何学的な処理を利用することで、任意の対戦人数での同時対戦において隣り合う各仮想ユーザの力関係間の勢力状況(線分の長さ)を反映した勢力エリアを容易に設定することができる。つまり、本態様によれば、端末を操作する実ユーザに対して、相対的な力関係を視覚的に認識可能な情報として提供することができる。
本発明のゲームサーバの好ましい態様は、仮想ユーザには複数種類の能力値が設定されており、前記多角形作成部は、前記複数種類の能力値の中から、前記対戦する仮想ユーザ間で偏りが最も小さい能力値の種類を選択して、前記対戦する仮想ユーザの数と同数の頂点からなる正多角形から、前記正多角形の重心と頂点を結ぶ線分の長さを各仮想ユーザについて前記選択された種類の能力値と対応付けて変化させることにより、新たな多角形を作成することを特徴とする。
本発明のゲームサーバの好ましい態様は、仮想ユーザには複数種類の能力値が設定されており、前記多角形作成部は、前記対戦する仮想ユーザの中で特定の仮想ユーザに設定された勢力エリアが所定サイズ未満になった場合、前記対戦する仮想ユーザを母集団とすると前記特定の仮想ユーザの偏差値が最も高い能力値の種類を選択し、前記対戦する仮想ユーザの数と同数の頂点からなる正多角形から、前記正多角形の重心と頂点を結ぶ線分の長さを各仮想ユーザについて前記選択された種類の能力値と対応付けて変化させることにより、新たな多角形を作成することを特徴とする。
本発明のゲームサーバの好ましい態様は、前記多角形作成部は、前記対戦する仮想ユーザの中で一の仮想ユーザが所定時間遅延して対戦に参加した場合、前記新たな多角形について、前記一の仮想ユーザに対応付けた線分を前記所定時間に応じて短くすることにより、多角形の形状を変化させることを特徴とする。
本発明のゲームサーバの好ましい態様は、前記多角形作成部は、前記対戦する仮想ユーザの中で特定の仮想ユーザに対応付けた線分が所定の長さ以下になった場合、前記新たな多角形について、前記特定の仮想ユーザに対応付けた線分の長さで他の仮想ユーザに対応付けた線分を延長するとともに、前記特定の仮想ユーザに対応付けた線分を削除することにより、多角形の形状を変化させることを特徴とする。
(第2の変形例)
第2の変形例に係るゲームサーバは、多角形作成部と勢力エリア設定部が、次の処理を行う。つまり、多角形作成部は、複数種類の能力値の中から、対戦する仮想ユーザ間で偏りが最も小さい能力値の種類を選択して、対戦する仮想ユーザの数と同数の頂点からなる正多角形から、重心と頂点を結ぶ線分の長さを各仮想ユーザについて選択された種類の能力値と対応付けて変化させることにより、新たな多角形を作成する。勢力エリア設定部は、作成した新たな多角形を、対戦する仮想ユーザについて選択された種類の能力値に応じて分割し、各仮想ユーザの勢力を示す勢力エリアを設定する。
(第3の変形例)
第3の変形例に係るゲームサーバは、多角形作成部と勢力エリア設定部が、次の処理を行う。つまり、多角形作成部は、対戦する仮想ユーザの中で特定の仮想ユーザに設定された勢力エリアが所定サイズ未満になった場合、対戦する仮想ユーザを母集団とすると特定の仮想ユーザの偏差値が最も高い能力値の種類を選択する。そして、多角形作成部は、対戦する仮想ユーザの数と同数の頂点からなる正多角形から、重心と頂点を結ぶ線分の長さを各仮想ユーザについて選択された種類の能力値と対応付けて変化させることにより、新たな多角形を作成する。勢力エリア設定部は、作成した新たな多角形を、対戦する仮想ユーザについて選択された種類の能力値に応じて分割し、各仮想ユーザの勢力を示す勢力エリアを設定する。
(第4の変形例)
第4の変形例に係るゲームサーバは、多角形作成部が、対戦する仮想ユーザの中で一の仮想ユーザが所定時間遅延して対戦に参加した場合、新たな多角形について、一の仮想ユーザに対応付けた線分を所定時間に応じて短くすることにより、多角形の形状を変化させる。
(第5の変形例)
第5の変形例に係るゲームサーバは、多角形作成部が、対戦する仮想ユーザの中で特定の仮想ユーザに対応付けた線分が所定の長さ以下になった場合、換言すると、勢力エリアの大きさが所定の大きさを下回った場合には、正多角形から作成済みの多角形の形状を次のように変化させる。すなわち、多角形作成部は、特定の仮想ユーザに対応付けた線分の長さで他の仮想ユーザに対応付けた線分を延長するとともに、特定の仮想ユーザに対応付けた線分を削除することにより、多角形の形状を変化させる。
具体的に、図12の処理の変形例と捉えた場合、4ユーザで対戦を行っていると、ステップS1205による対戦進行中、又は当該対戦が終了した後、多角形作成部は、次に示すように多角形の形状を変化させる。ここで、図19(A)に示すような、仮想ユーザA、B、C、Dに対応する線分LA、LB、LC、LDの長さがそれぞれ4cm、5cm、3cm、1.8cmである四角形を例に挙げて説明する。多角形作成部は、仮想ユーザDに対応付けた線分LDが2.0cm以下の1.8cmになったため、線分LDの長さ1.8cmを3等分した0.6cmずつ、他の仮想ユーザに対応付けた線分LA、LB、LCを延長するとともに、線分LDを削除して仮想ユーザDの勢力エリアを消滅させる。つまり、図19(B)に示すような、線分LA、LB、LCの長さがそれぞれ、4.6cm、5.6cm、3.6cmである三角形に変化させる。なお、線分LA、LB、LCの長さの延長は、均等に0.6cmずつに分ける場合に限らず、例えば特定の仮想ユーザに攻撃した回数などに応じて延長する長さを仮想ユーザごとに変えてもよい。

Claims (16)

  1. 通信ネットワークを介して接続された端末から、仮想空間に形成された一の仮想ユーザを操作して複数の他の仮想ユーザと対戦するための操作データを受信する操作データ受信部と、
    前記対戦する仮想ユーザの数と同数の頂点からなる正多角形から、重心と頂点を結ぶ線分の長さを各仮想ユーザの能力値と対応付けて変化させることにより、新たな多角形を作成する多角形作成部と、
    前記作成した新たな多角形を、前記対戦する仮想ユーザの能力値と対応付けた線分の長さに応じて分割し、各仮想ユーザの勢力を示す勢力エリアを設定する勢力エリア設定部と、
    前記対戦する仮想ユーザの勢力エリアをゲーム画面として表示するためのデータを、該仮想ユーザを操作する端末に送信する送信部と、を備えることを特徴とするゲームサーバ。
  2. 前記勢力エリア設定部は、前記作成した新たな多角形を、各仮想ユーザと対応付けて長さを変化させた線分を囲むエリアに分割して、前記勢力エリアを設定することを特徴とする請求項1記載のゲームサーバ。
  3. 前記仮想ユーザを操作する端末の端末位置を取得する端末位置情報取得部を、さらに備え、
    前記多角形作成部は、前記対戦する仮想ユーザを操作する端末の端末位置に対応付けて、前記正多角形における重心と頂点を結ぶ線分を各仮想ユーザに割り当て、割り当てた線分の長さを仮想ユーザの能力値と対応付けて変化させて新たな多角形を作成することを特徴とする請求項2記載のゲームサーバ。
  4. 前記仮想空間に形成された仮想ユーザの中から、能力値が所定範囲に含まれる仮想ユーザを、前記対戦の対戦相手として抽出する仮想ユーザ抽出部を更に備え、
    前記多角形作成部は、前記抽出した仮想ユーザのユーザ数と同数の頂点からなる正多角形から、重心と頂点を結ぶ線分の長さを各仮想ユーザの能力値と対応付けて変化させることにより、新たな多角形を作成することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項記載のゲームサーバ。
  5. 仮想ユーザが他の仮想ユーザとアイテム又は仮想通貨を交換した交換履歴に基づいて、当該仮想ユーザが不正行為を行った不正行為回数を推測する不正行為推測部を、さらに備え、
    前記多角形作成部は、前記対戦する仮想ユーザの数と同数の頂点からなる正多角形から、重心と頂点を結ぶ線分を各仮想ユーザに対応付けて、線分の長さを能力値に応じて増加させるとともに不正行為回数に応じて減少させることにより、新たな多角形を作成することを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1項記載のゲームサーバ。
  6. 前記勢力エリア設定部は、
    一の仮想ユーザに対応付けて変化させた一の線分と他の仮想ユーザに対応付けて変化させた線分となす劣角の二等分線を、当該一の線分が隣接する2つの他の線分との間でそれぞれ作成し、
    前記一の線分と隣接する2つの他の線分について作成した2本の二等分線と、当該一の線分を構成する頂点が隣接する頂点を結ぶ2つ辺とによって囲まれる矩形領域を、一の仮想ユーザの勢力エリアに設定することを特徴とする請求項1乃至5記載のうちいずれか1項記載のゲームサーバ。
  7. 仮想ユーザには複数種類の能力値が設定されており、
    前記多角形作成部は、前記複数種類の能力値の中から、前記対戦する仮想ユーザ間で偏りが最も小さい能力値の種類を選択して、前記対戦する仮想ユーザの数と同数の頂点からなる正多角形から、重心と頂点を結ぶ線分の長さを各仮想ユーザについて前記選択された種類の能力値と対応付けて変化させることにより、新たな多角形を作成し、
    前記勢力エリア設定部は、前記作成した新たな多角形を、前記対戦する仮想ユーザについて前記選択された種類の能力値に応じて分割し、各仮想ユーザの勢力を示す勢力エリアを設定することを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか1項記載のゲームサーバ。
  8. 仮想ユーザには複数種類の能力値が設定されており、
    前記多角形生成部は、前記対戦する仮想ユーザの中で特定の仮想ユーザに設定された勢力エリアが所定サイズ未満になった場合、前記対戦する仮想ユーザを母集団とすると前記特定の仮想ユーザの偏差値が最も高い能力値の種類を選択し、前記対戦する仮想ユーザの数と同数の頂点からなる正多角形から、重心と頂点を結ぶ線分の長さを各仮想ユーザについて前記選択された種類の能力値と対応付けて変化させることにより、新たな多角形を作成し、
    前記勢力エリア設定部は、前記作成した新たな多角形を、前記選択された種類の能力値に応じて分割し、各仮想ユーザの勢力を示す勢力エリアを設定することを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか1項記載のゲームサーバ。
  9. 前記多角形生成部は、前記対戦する仮想ユーザの中で一の仮想ユーザが所定時間遅延して対戦に参加した場合、前記新たな多角形について、前記一の仮想ユーザに対応付けた線分を前記所定時間に応じて短くすることにより、多角形の形状を変化させることを特徴とする請求項2記載のゲームサーバ。
  10. 前記多角形生成部は、前記対戦する仮想ユーザの中で特定の仮想ユーザに対応付けた線分が所定の長さ以下になった場合、前記新たな多角形について、前記特定の仮想ユーザに対応付けた線分の長さで他の仮想ユーザに対応付けた線分を延長するとともに、前記特定の仮想ユーザに対応付けた線分を削除することにより、多角形の形状を変化させることを特徴とする請求項2記載のゲームサーバ。
  11. 前記仮想ユーザ抽出部は、前記対戦する仮想ユーザの中で、一の仮想ユーザに設定された勢力エリアが所定サイズ以上になった又は所定サイズ未満になった場合は、前記一の仮想ユーザと能力値が所定範囲に含まれる仮想ユーザを、前記一の仮想ユーザの対戦の対戦相手として抽出することを特徴とする請求項4記載のゲームサーバ。
  12. 前記多角形作成部は、前記対戦する仮想ユーザの数と同数の頂点からなる正多角形から、重心と頂点を結ぶ線分の長さを各仮想ユーザに対応付けて、能力値と仲間関係の仮想ユーザの親交度又はユーザ数とに応じて変化させることにより、新たな多角形を作成することを特徴とする請求項1乃至9のうちいずれか1項記載のゲームサーバ。
  13. 通信ネットワークを介して接続された端末から、仮想空間に形成された一の仮想ユーザを操作して複数の他の仮想ユーザと同時対戦するための操作データを受信する操作データ受信処理と、
    前記同時対戦する仮想ユーザの対戦数と同数の頂点からなる正多角形から、重心と頂点を結ぶ線分の長さを各仮想ユーザの能力値と対応付けて変化させることにより、新たな多角形を作成する多角形作成処理と、
    前記作成した新たな多角形を、前記同時対戦する仮想ユーザの能力値に応じて分割し、各仮想ユーザの勢力を示す勢力エリアを設定する勢力エリア設定処理と、
    前記同時に対戦する仮想ユーザの勢力エリアをゲーム画面として表示するためのデータを、該仮想ユーザを操作する端末に送信する送信処理と、を通信ネットワークに接続されたコンピュータが実行することを特徴とするゲーム制御方法。
  14. 通信ネットワークを介して接続された端末から、仮想空間に形成された一の仮想ユーザを操作して複数の他の仮想ユーザと同時対戦するための操作データを受信する操作データ受信処理と、
    前記同時対戦する仮想ユーザの対戦数と同数の頂点からなる正多角形から、重心と頂点を結ぶ線分の長さを各仮想ユーザの能力値と対応付けて変化させることにより、新たな多角形を作成する多角形作成処理と、
    前記作成した新たな多角形を、前記同時対戦する仮想ユーザの能力値に応じて分割し、各仮想ユーザの勢力を示す勢力エリアを設定する勢力エリア設定処理と、
    前記同時に対戦する仮想ユーザの勢力エリアをゲーム画面として表示するためのデータを、該仮想ユーザを操作する端末に送信する送信処理と、を通信ネットワークに接続されたコンピュータに実行させるためのゲームプログラム。
  15. 通信ネットワークを介して接続された端末から、仮想空間に形成された一の仮想ユーザを操作して複数の他の仮想ユーザと同時対戦するための操作データを受信する操作データ受信処理と、
    前記同時対戦する仮想ユーザの対戦数と同数の頂点からなる正多角形から、重心と頂点を結ぶ線分の長さを各仮想ユーザの能力値と対応付けて変化させることにより、新たな多角形を作成する多角形作成処理と、
    前記作成した新たな多角形を、前記同時対戦する仮想ユーザの能力値に応じて分割し、各仮想ユーザの勢力を示す勢力エリアを設定する勢力エリア設定処理と、
    前記同時に対戦する仮想ユーザの勢力エリアをゲーム画面として表示するためのデータを、該仮想ユーザを操作する端末に送信する送信処理と、を通信ネットワークに接続されたコンピュータに実行させるためのゲームプログラムを記録したゲームプログラム記録媒体。
  16. インターネットを介して接続されたゲームサーバとの間で、仮想世界に存在する各々の仮想ユーザを介して互いに関係を持ちながらプレイし得るゲームを進行するためのデータを通信するデータ通信部と、
    実ユーザから、一の仮想ユーザを複数の他の仮想ユーザと同時対戦させるための操作入力を受け付ける操作入力部と、
    前記同時対戦する仮想ユーザの対戦数と同数の頂点からなる正多角形から、重心と頂点を結ぶ線分の長さを各仮想ユーザの能力値と対応付けて変化させることにより、新たな多角形を作成する多角形作成部と、
    前記作成した新たな多角形を、前記同時対戦する仮想ユーザの能力値に応じて分割し、各仮想ユーザの勢力を示す勢力エリアを設定する勢力エリア設定部と、
    前記同時に対戦する仮想ユーザの勢力エリアをゲーム画面として表示する表示部と、を備えることを特徴とする端末装置。
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