JP2016127071A - リアクトルの放熱構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板の主表面上にリアクトルが実装された構造であって、部品点数の増加を抑制し、かつ、省スペース化を図りながら発する熱を放熱させるリアクトルの放熱構造を提供する。【解決手段】リアクトルの放熱構造1は、基板2と、リアクトルと、伝熱部材40と、を備えている。基板2は、主表面2Aを有する。リアクトルは、巻線11を有し、主表面2Aが延在する方向に巻線11の軸心方向が沿った状態で主表面2A上に実装される。伝熱部材40は、巻線11と基板2との間に配置され、巻線11を支持する第1の面41A及び主表面2Aと接触する第2の面42Aを含んでいる。【選択図】図5
Description
本発明は、リアクトルの放熱構造に関し、より特定的には、基板の主表面上にリアクトルが実装され、当該リアクトルから基板側へ放熱させるリアクトルの放熱構造に関する。
従来、空気調和装置のインバータ回路などに用いられる電気部品としてリアクトルが知られている。このリアクトルは、巻線への通電により発熱するため、その放熱性を向上させることが求められる。この種の放熱構造の例として、特許文献1には、多数の電気部品が実装された基板上にヒートシンクが固定され、当該ヒートシンクにリアクトルを収容するための窪みが形成された構造が開示されている。
上記特許文献1に開示された放熱構造では、基板上に多数の電気部品が実装されているため、基板へのヒートシンクの取り付けが困難である。また、ヒートシンクを基板に取り付けるための部材が別途必要になり、部品点数が増加するという問題もある。よって、基板上にリアクトルが実装された構造において、部品点数の増加を抑制し、かつ省スペース化を図りながらリアクトルを効率的に放熱させることが求められる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、基板の主表面上にリアクトルが実装された構造であって、部品点数の増加を抑制し、かつ省スペース化を図りながらリアクトルが発する熱を放熱させることができるリアクトルの放熱構造を提供することである。
本発明の一局面に係るリアクトルの放熱構造(1)は、基板(2)と、リアクトル(10)と、伝熱部材(40,45)と、を備えている。前記基板(2)は、主表面(2A)を有する。前記リアクトル(10)は、巻線(11)を有し、前記主表面(2A)が延在する方向に前記巻線(11)の軸心方向が沿った状態で前記主表面(2A)上に実装される。前記伝熱部材(40,45)は、前記巻線(11)と前記基板(2)との間に配置され、前記巻線(11)を支持する第1の面(41A,43A,46A)および前記主表面(2A)と接触する第2の面(42A)を含んでいる。
上記リアクトルの放熱構造(1)では、前記巻線(11)への通電によりリアクトル(10)が発する熱を、前記伝熱部材(40,45)を介して前記基板(2)側へ放熱させることができる。また前記伝熱部材(40,45)は、前記巻線(11)と前記基板(2)との間に配置されるため、前記伝熱部材(40,45)を固定するための部品が別途必要とならず、部品点数の増加を抑制することができる。また前記巻線(11)と前記基板(2)との間のスペースを利用することにより、省スペース化を図りながら前記伝熱部材(40,45)を配置することができる。したがって、上記リアクトルの放熱構造(1)によれば、部品点数の増加を抑制し、かつ省スペース化を図りながらリアクトル(10)を放熱させることができる。
上記リアクトルの放熱構造(1)において、前記巻線(11)は、曲面状の外側周面(12)を有していてもよい。また前記第1の面(41A,43A,46A)は、前記外側周面(12)に沿った曲面部(41B)を含んでいてもよい。
上記構成によれば、前記巻線(11)と前記伝熱部材(40,45)との接触面積がより大きくなり、その結果、前記巻線(11)から前記伝熱部材(40,45)へより効率的に伝熱させることができる。
上記リアクトルの放熱構造(1)において、前記伝熱部材(40,45)は、前記第1の面(41A,43A,46A)を含む金属部材(41,43,46)と、前記第2の面(42A)を含み、前記金属部材(41,43,46)と前記基板(2)とを互いに絶縁するように前記金属部材(41,43,46)と前記基板(2)との間に配置される絶縁部材(42,47)と、を含んでいてもよい。
上記構成によれば、伝熱性が高い金属部材(41,43,46)を介して前記巻線(11)から前記基板(2)側へより効率的に放熱させることができる。また絶縁部材(42,47)を介在させることにより、前記金属部材(41,43,46)と前記基板(2)とをより確実に絶縁させることができる。
上記リアクトルの放熱構造(1)において、前記金属部材(43)は、前記第1の面(43A)を含むベース部(44)と、前記ベース部(44)に立設される複数のフィン部(44B)と、を含むヒートシンクであってもよい。
上記構成によれば、前記巻線(11)から伝えられた熱を前記金属部材(43)において効率的に放熱させることができる。
上記リアクトルの放熱構造(1)は、前記巻線(11)と前記第1の面(41A)との間に配置され、前記巻線(11)と前記伝熱部材(40)との間の接触熱抵抗を低減するための中間部材(50)をさらに備えていてもよい。
上記構成によれば、前記巻線(11)と前記伝熱部材(40)との間の接触熱抵抗が低減されるため、前記巻線(11)から前記伝熱部材(40)へさらに効率的に伝熱させることができる。
なお、「中間部材(50)」は、前記巻線(11)と前記第1の面(41A)との間に前記中間部材(50)が配置されない場合に比べて、前記巻線(11)と前記伝熱部材(40)との間の接触熱抵抗を低減させることが可能な部材であり、伝熱シートやグリスなどを採用することができる。
上記リアクトルの放熱構造(1)において、前記リアクトル(10)は、前記巻線(11)を構成する導線が巻回される芯部(21)および前記芯部(21)の両端に接続される一対の鍔部(22)を含むボビン(20)と、前記ボビン(20)を挟むように配置されるコア(30)と、をさらに有していてもよい。また前記伝熱部材(40)は、前記一対の鍔部(22)により前記軸心方向の両側から挟まれるように配置されていてもよい。
上記構成によれば、前記軸心方向における前記伝熱部材(40)の位置ずれをより確実に防止することができる。
上記リアクトルの放熱構造(1)は、前記主表面(2A)上に立設されるリード部(13)をさらに備えていてもよい。前記巻線(11)は、巻線本体(11A)および前記巻線本体(11A)から引き出される前記巻線(11)の終端部(11B)を含んでいてもよい。前記終端部(11B)は、前記巻線(11)が前記第1の面(41A,43A)上に保持された状態において前記リード部(13)と電気的に接続されていてもよい。
上記構成によれば、前記巻線(11)が前記第1の面(41A,43A)上に保持された状態において、前記巻線(11)と前記リード部(13)との電気的な接続をより確実に確保することができる。
上記リアクトルの放熱構造(1)は、前記主表面(2A)上に立設されるリード部(13)をさらに備えていてもよい。前記巻線(11)は、巻線本体(11A)および前記巻線本体(11A)から引き出される前記巻線(11)の終端部(11B)を含んでいてもよい。前記終端部(11B)は、前記巻線(11)が前記第1の面(46A)上に保持された状態において前記リード部(13)と電気的に接続されていてもよい。前記伝熱部材(45)は、前記リード部(13)が挿入される貫通孔(47A)を備えていてもよい。
上記構成によれば、前記リード部(13)が前記貫通孔(47A)に挿入された状態で前記伝熱部材(45)を配置することにより、前記伝熱部材(45)の位置ずれをより確実に抑制することができる。
本発明によれば、基板の主表面上にリアクトルが実装された構造であって、部品点数の増加を抑制し、かつ省スペース化を図りながらリアクトルが発する熱を放熱させることができるリアクトルの放熱構造を提供することができる。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態につき詳細に説明する。
(実施形態1)
<リアクトルの構成>
まず、本発明の一実施形態である実施形態1におけるリアクトル10の構造について説明する。図1を参照して、リアクトル10は、空気調和装置のインバータ回路などに用いられる電気部品であって、巻線11と、ボビン20と、コア30と、を主に有している。図1は、コア30が第1のコア部材31と第2のコア部材32とに分解された状態におけるリアクトル10の構造を示している。
<リアクトルの構成>
まず、本発明の一実施形態である実施形態1におけるリアクトル10の構造について説明する。図1を参照して、リアクトル10は、空気調和装置のインバータ回路などに用いられる電気部品であって、巻線11と、ボビン20と、コア30と、を主に有している。図1は、コア30が第1のコア部材31と第2のコア部材32とに分解された状態におけるリアクトル10の構造を示している。
巻線11は、中空部が形成された円筒状の巻線本体11Aと、当該巻線本体11Aから引き出された終端部11Bと、を有している。巻線11は、銅素線などの金属素線の表面が樹脂膜により被覆された導線を巻回することにより構成されている。巻線本体11Aは、曲面状の外側周面12を有している。
ボビン20は、中空部が形成された円筒状の芯部21と、当該芯部21の両端部に接続された一対の鍔部22と、を有している。芯部21は、巻線11を構成する導線が巻回される部分である。芯部21は、図1に示すように巻線本体11Aに形成された中空部内に挿入されている。一対の鍔部22は、図1に示すように軸心方向の両側から巻線本体11Aを挟むように配置されている。ボビン20は、樹脂などの絶縁材料から構成されており、巻線11とコア30とを電気的に絶縁する。
コア30は、第1のコア部材31および第2のコア部材32を有し、これらを組み合わせることにより構成されている。コア30は、図1中破線矢印に示すように軸心方向の両側からボビン20を挟むように配置されている。第1のコア部材31には円柱状の突起部33が設けられており、当該突出部33はボビン20の芯部21に形成された中空部内に挿入される。コア30は、鉄などの磁性材料から構成されている。
<リアクトルの放熱構造の構成>
次に、本実施形態に係るリアクトルの放熱構造1について、図2〜図5を参照して説明する。図2は、リアクトルの放熱構造1の構成を概略的に示した正面図である。図3は、リアクトルの放熱構造1の構成を概略的に示した側面図である。図4は、リアクトルの放熱構造1の構成を概略的に示した平面図である。
次に、本実施形態に係るリアクトルの放熱構造1について、図2〜図5を参照して説明する。図2は、リアクトルの放熱構造1の構成を概略的に示した正面図である。図3は、リアクトルの放熱構造1の構成を概略的に示した側面図である。図4は、リアクトルの放熱構造1の構成を概略的に示した平面図である。
リアクトルの放熱構造1は、基板2の主表面2A上においてリアクトル10が実装され、巻線11への通電によりリアクトル10が発する熱を基板2側へ放熱させるものである。リアクトルの放熱構造1は、基板2と、基板2の主表面2A上に立設される複数のリード部13と、当該主表面2A上に実装されるリアクトル10と、リアクトル10(巻線11)と基板2との間に配置される伝熱部材40と、を主に有している。概略的なリアクトルの放熱構造1の組付方法を説明すると、基板2の主表面2A上に伝熱部材40が配置された後、当該伝熱部材40上にリアクトル10が載置される。
基板2は、平坦に水平方向に延びる主表面2Aを有し、当該主表面2A上に多数の電気部品が実装され、また配線パターンが形成されている。
リアクトル10は、図3に示すように主表面2Aが延在する方向に巻線11の軸心方向が沿った状態で当該主表面2A上に実装されている。より具体的には、リアクトル10は、主表面2Aが延在する方向と巻線11の軸心方向とが略平行な状態で当該主表面2A上に実装されている。
図5は、リアクトルの放熱構造1における伝熱部材40の配置状態をより詳細に示した図であり、リアクトル10を構成するボビン20およびコア30ならびにリード部13が2点鎖線により示されている。図5を参照して、伝熱部材40は、第1の面41Aおよび当該第1の面41Aと反対側の第2の面42Aを有している。伝熱部材40は、第1の面41Aにおいて巻線11を支持するとともに、第2の面42Aにおいて主表面2Aと接触している。伝熱部材40は、第1の面41Aを含む金属部材41および第2の面42Aを含む絶縁部材42を有し、当該金属部材41および絶縁部材42が互いに接合されて構成されている。
金属部材41は、アルミニウムなどの伝熱性の高い材料から構成されている。第1の面41Aは、巻線11の外側周面12に沿った曲面部41Bおよび当該曲面部11Bの両側に位置する2つの平坦面41Cを含み、当該曲面部41Bにおいて巻線11を支持する。
絶縁部材42は、金属部材41と基板2とを互いに電気的に絶縁するものであり、金属部材41と基板2との間に配置されている。絶縁部材42の構成材料は特に限定されないが、基板2との間の接触熱抵抗を低減する観点から、シリコンゴムなどの柔軟性を有する材料であることが好ましい。
伝熱部材40は、主表面2Aの延在方向に垂直な方向において巻線11の外側周面12と基板2の主表面2Aとにより挟まれるように配置されている(図5参照)。換言すると、伝熱部材40は、巻線11と基板2との間のスペースに配置されている。また伝熱部材40(金属部材41)は、ボビン20を構成する一対の鍔部22により軸心方向の両側から挟まれるように配置されている(図3参照)。
図2および図3を参照して、複数のリード部13は、半田付により基板2の主表面2A上に立設されている。複数のリード部13は、リアクトル10が伝熱部材40上に載置された状態(巻線11が第1の面41A上に保持された状態)において、ボビン20を構成する鍔部22の下方に位置している。また図3および図5を参照して、巻線11の終端部11Bは、巻線本体11Aから軸心方向外側に引き出されてリード部13と電気的に接続されている。これにより、巻線11は基板2と電気的に接続されている。なお、リード部13は、その上端部分が予め鍔部22に一体化されたものとすることができる。
<リアクトルの放熱構造による作用効果>
以上のように、上記リアクトルの放熱構造1では、基板2の主表面2A上にリアクトル10が実装され、当該リアクトル10を構成する巻線11と基板2との間に伝熱部材40が配置されている。そのため、リアクトル10から発された熱を、伝熱部材40を介して基板2側へ放熱させることができる。また伝熱部材40は、第1の面41Aにおいて巻線11と接触するとともに第2の面42Aにおいて基板2と接触し、巻線11と基板2との間に配置されている。そのため、伝熱部材40を固定するための部品(ネジや押さえ板など)が別途必要とならず、部品点数の増加を抑制することができる。
以上のように、上記リアクトルの放熱構造1では、基板2の主表面2A上にリアクトル10が実装され、当該リアクトル10を構成する巻線11と基板2との間に伝熱部材40が配置されている。そのため、リアクトル10から発された熱を、伝熱部材40を介して基板2側へ放熱させることができる。また伝熱部材40は、第1の面41Aにおいて巻線11と接触するとともに第2の面42Aにおいて基板2と接触し、巻線11と基板2との間に配置されている。そのため、伝熱部材40を固定するための部品(ネジや押さえ板など)が別途必要とならず、部品点数の増加を抑制することができる。
また巻線11と基板2との間のスペースを有効に利用することにより、基板2上にヒートシンクを設けてリアクトル10の放熱対策を行う場合に比べて省スペース化を図ることができる。つまり、基板2上に嵩高い電気部品が多数実装される場合でも、巻線11と基板2との間のスペースを有効に利用することで、伝熱部材40の取り付けが妨害されないという利点がある。またヒートシンクを設けた場合には冷却性能がオーバースペックとなってコストが増加するのに対し、上記本実施形態では低コストにリアクトル10の放熱を行うことができる。
上記リアクトルの放熱構造1において、巻線11は曲面状の外側周面12を有し、かつ第1の面41Aは当該外側周面12に沿った曲面部41Bを含んでいる。これにより、巻線11と伝熱部材40との接触面積が大きくなり、巻線11から伝熱部材40へより効率的に伝熱させることができる。その結果、リアクトル10から発される熱を基板2側へより効率的に放熱させることができる。
上記リアクトルの放熱構造1において、伝熱部材40は、金属部材41と、当該金属部材41と基板2とを互いに絶縁する絶縁部材42と、を有している。これにより、伝熱性が高い金属部材41を介して巻線11から基板2側へ効率的に放熱させることができるとともに、当該金属部材41と基板2とをより確実に絶縁させることができる。
上記リアクトルの放熱構造1において、リアクトル10は、巻線11と、当該巻線11が装着されるボビン20と、当該ボビン20を挟み込むコア30とを有している。ボビン20は一対の鍔部22を有し、伝熱部材40(金属部材41)は当該一対の鍔部22により軸心方向の両側から挟まれている(図3参照)。これにより、軸心方向における伝熱部材40の位置ずれが抑制される。またボビン20は絶縁材料から構成されるため、金属部材41とリード部13との電気的な絶縁をより確実に確保することができる。
(実施形態2)
次に、本発明の他の実施形態である実施形態2について説明する。実施形態2に係るリアクトルの放熱構造は、上記実施形態1に係るリアクトルの放熱構造1と基本的に同様の構成を有し、かつ同様の効果を奏する。しかし、実施形態2に係るリアクトルの放熱構造は、巻線と基板との間に配置される伝熱部材の構成において上記実施形態1の場合とは異なっている。
次に、本発明の他の実施形態である実施形態2について説明する。実施形態2に係るリアクトルの放熱構造は、上記実施形態1に係るリアクトルの放熱構造1と基本的に同様の構成を有し、かつ同様の効果を奏する。しかし、実施形態2に係るリアクトルの放熱構造は、巻線と基板との間に配置される伝熱部材の構成において上記実施形態1の場合とは異なっている。
図6を参照して、実施形態2における伝熱部材は、上記実施形態1と同様に金属部材43および絶縁部材42を有し、これらが互いに接合されて構成されている。実施形態2では、金属部材43は、巻線を支持する第1の面43Aを含むベース部44および当該ベース部44に立設される複数のフィン部44Bを有するヒートシンクとなっている。これにより、巻線への通電によりリアクトルから発された熱を金属部材43のヒートシンク構造を利用して放熱させることができる。
(実施形態3)
次に、本発明のさらに他の実施形態である実施形態3について説明する。実施形態3に係るリアクトルの放熱構造は、上記実施形態1,2に係るリアクトルの放熱構造と基本的に同様の構成を有し、かつ同様の効果を奏する。しかし、実施形態3に係るリアクトルの放熱構造は、巻線と伝熱部材との接触部の構成において上記実施形態1,2の場合とは異なっている。
次に、本発明のさらに他の実施形態である実施形態3について説明する。実施形態3に係るリアクトルの放熱構造は、上記実施形態1,2に係るリアクトルの放熱構造と基本的に同様の構成を有し、かつ同様の効果を奏する。しかし、実施形態3に係るリアクトルの放熱構造は、巻線と伝熱部材との接触部の構成において上記実施形態1,2の場合とは異なっている。
図7を参照して、実施形態3に係るリアクトルの放熱構造は、巻線11の外側周面12と伝熱部材40(金属部材41)の第1の面41Aとの間に配置される中間部材50を有している。中間部材50は、巻線11と伝熱部材40との間の接触熱抵抗を低減するためのものであり、伝熱シートやグリスなどである。これにより、巻線11と伝熱部材40との間の伝熱をより効率的に行うことが可能となり、その結果リアクトル10から基板2への伝熱をより効率的に行うことができる。
なお、巻線11と伝熱部材40との間の伝熱効率を向上させる観点からは、図7に示すように曲面部41B全体に中間部材50が配置されることが好ましいがこれに限定されず、曲面部41Bの一部に中間部材50が配置されてもよい。
(実施形態4)
次に、本発明のさらに他の実施形態である実施形態4について説明する。実施形態4に係るリアクトルの放熱構造は、上記実施形態1〜3に係るリアクトルの放熱構造と基本的に同様の構成を有し、かつ同様の効果を奏する。しかし、実施形態4に係るリアクトルの放熱構造は、巻線と基板との間に配置される伝熱部材の構成において上記実施形態1〜3の場合とは異なっている。
次に、本発明のさらに他の実施形態である実施形態4について説明する。実施形態4に係るリアクトルの放熱構造は、上記実施形態1〜3に係るリアクトルの放熱構造と基本的に同様の構成を有し、かつ同様の効果を奏する。しかし、実施形態4に係るリアクトルの放熱構造は、巻線と基板との間に配置される伝熱部材の構成において上記実施形態1〜3の場合とは異なっている。
図8を参照して、実施形態4における伝熱部材45は、金属部材46および絶縁部材47を有し、これらが互いに接合されて構成されている。実施形態4では、絶縁部材47において厚み方向に貫通する複数の貫通孔47Aが形成されている。
図9は、リアクトル10と基板2との間に伝熱部材45が配置された状態を示している。基板2の主表面2A上にはリード部13が立設されている。巻線11は、巻線本体11Aおよび巻線本体11Aから引き出される終端部11Bを有し、当該終端部11Bはリード部13と電気的に接続されている。ここでリード部13は、図9に示すように絶縁部材47に形成された貫通孔47A内に挿入され、その先端部が当該貫通孔47Aから露出している。このようにリード部13を貫通孔47A内に収容することにより、伝熱部材45の位置ずれをより確実に防止することができる。なお、貫通孔47Aの大きさ、形状、数および形成位置などは特に限定されるものではなく、リード部13との関係において適宜設計することができる。
なお、上記実施形態において巻線11の形状は円筒形状に限定されるものではなく、種々の形状の巻線を採用することができる。また上記実施形態において、金属部材を構成する材料はアルミニウムに限定されず、同様に伝熱性の高い金属材料を採用することができる。
今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと解されるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなくて特許請求の範囲により示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 リアクトルの放熱構造、2 基板、2A 主表面、10 リアクトル、11 巻線、11A 巻線本体、11B 終端部、12 外側周面、13 リード部、20 ボビン、21 芯部、22 鍔部、30 コア、40,45 伝熱部材、41,43,46 金属部材、42,47 絶縁部材、44 ベース部、44B フィン部、41A,43A,46A 第1の面、41B 曲面部、42A 第2の面、47A 貫通孔、50 中間部材
Claims (8)
- 主表面(2A)を有する基板(2)と、
巻線(11)を有し、前記主表面(2A)が延在する方向に前記巻線(11)の軸心方向が沿った状態で前記主表面(2A)上に実装されるリアクトル(10)と、
前記巻線(11)と前記基板(2)との間に配置され、前記巻線(11)を支持する第1の面(41A,43A,46A)および前記主表面(2A)と接触する第2の面(42A)を含む伝熱部材(40,45)と、を備えた、リアクトルの放熱構造(1)。 - 前記巻線(11)は、曲面状の外側周面(12)を有し、
前記第1の面(41A,43A,46A)は、前記外側周面(12)に沿った曲面部(41B)を含む、請求項1に記載のリアクトルの放熱構造(1)。 - 前記伝熱部材(40,45)は、
前記第1の面(41A,43A,46A)を含む金属部材(41,43,46)と、
前記第2の面(42A)を含み、前記金属部材(41,43,46)と前記基板(2)とを互いに絶縁するように前記金属部材(41,43,46)と前記基板(2)との間に配置される絶縁部材(42,47)と、を含む、請求項1または2に記載のリアクトルの放熱構造(1)。 - 前記金属部材(43)は、前記第1の面(43A)を含むベース部(44)と、前記ベース部(44)に立設される複数のフィン部(44B)と、を含むヒートシンクである、請求項3に記載のリアクトルの放熱構造(1)。
- 前記巻線(11)と前記第1の面(41A)との間に配置され、前記巻線(11)と前記伝熱部材(40)との間の接触熱抵抗を低減するための中間部材(50)をさらに備えた、請求項1〜4のいずれか1項に記載のリアクトルの放熱構造(1)。
- 前記リアクトル(10)は、
前記巻線(11)を構成する導線が巻回される芯部(21)および前記芯部(21)の両端に接続される一対の鍔部(22)を含むボビン(20)と、
前記ボビン(20)を挟むように配置されるコア(30)と、をさらに有し、
前記伝熱部材(40)は、前記一対の鍔部(22)により前記軸心方向の両側から挟まれるように配置される、請求項1〜5のいずれか1項に記載のリアクトルの放熱構造(1)。 - 前記主表面(2A)上に立設されるリード部(13)をさらに備え、
前記巻線(11)は、巻線本体(11A)および前記巻線本体(11A)から引き出される前記巻線(11)の終端部(11B)を含み、
前記終端部(11B)は、前記巻線(11)が前記第1の面(41A,43A)上に保持された状態において前記リード部(13)と電気的に接続されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載のリアクトルの放熱構造(1)。 - 前記主表面(2A)上に立設されるリード部(13)をさらに備え、
前記巻線(11)は、巻線本体(11A)および前記巻線本体(11A)から引き出される前記巻線(11)の終端部(11B)を含み、
前記終端部(11B)は、前記巻線(11)が前記第1の面(46A)上に保持された状態において前記リード部(13)と電気的に接続されており、
前記伝熱部材(45)は、前記リード部(13)が挿入される貫通孔(47A)を備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載のリアクトルの放熱構造(1)。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014265280A JP2016127071A (ja) | 2014-12-26 | 2014-12-26 | リアクトルの放熱構造 |
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JP2014265280A JP2016127071A (ja) | 2014-12-26 | 2014-12-26 | リアクトルの放熱構造 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018022736A (ja) * | 2016-08-02 | 2018-02-08 | 株式会社豊田自動織機 | トロイダルコイルの冷却構造 |
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2014
- 2014-12-26 JP JP2014265280A patent/JP2016127071A/ja active Pending
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