JP2016126826A - 電池の製造方法 - Google Patents

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畑 浩
Hiroshi Hata
浩 畑
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Abstract

【課題】十分なシール強度を確保できてヒートシール箇所のデラミネーションの発生を防止できると共に、生産性にも優れた、電池の製造方法を提供する。
【解決手段】平面視略矩形状の袋体の内部に電池本体部23が配置され、袋体における電池本体部の周囲近傍の4辺のうち3辺が封鎖されると共に残る1辺部34は開口した開口部24に形成された仮シール部材30を準備する工程と、仮シール部材を開口部24を上方に向けて開口させて立てた状態に配置し、電解液注入用ノズル40の先端を開口部24の直上位置に配置して又は開口部24に挿通せしめて電池本体部23に電解液を注入する注入工程と、注入後に、仮シール部材内を脱気しながら開口部24を第1ヒートシールバーでヒートシールして第1シール部を形成する第1シール工程と、脱気終了後に、第1シール部に第2ヒートシールバーで加熱加圧を行う第2シール工程とを含む方法とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、外装材でラミネートしたラミネートリチウムイオン2次電池等のラミネート型2次電池の製造方法に関する。
近年、スマートフォン、タブレット端末等のモバイル電気機器の薄型化、軽量化に伴い、これらに搭載されるリチウムイオン二次電池、リチウムポリマー二次電池、リチウムイオンキャパシタ、電気2重層コンデンサ等の蓄電デバイスの外装材としては、従来の金属缶に代えて、耐熱性樹脂層/接着剤層/金属箔層/接着剤層/熱可塑性樹脂層(内側層)からなる積層体が用いられている。
このような外装材の製造方法としては、リチウム電池本体を収納し、一部に開口部を有する、少なくとも基材層、アルミニウム箔、化成処理層、熱接着性樹脂からなる内層が順に積層されたフレキシブル外装材により形成されたリチウム電池外装体の前記開口部を熱封緘する方法であって、前記開口部の熱封緘部となる箇所を、内層を形成する熱接着性樹脂の融点未満の温度で加熱乾燥する第1工程と、前記開口部の熱封緘部となる箇所を熱接着手段により熱接着して熱封緘する第2工程とからなる、リチウム電池外装体の熱封緘方法が公知である(特許文献1参照)。
特開2006−261033号公報
しかしながら、上記の方法では、ヒートシールを行う第2工程の前に、シール予定箇所に付着している電解液の加熱乾燥を行う第1工程を設けているので、生産性に劣るという問題があった。特に、内層を形成する熱接着性樹脂の融点未満の温度で付着電解液の加熱乾燥を行うので、加熱乾燥させるのに時間を要する。
また、真空による加熱乾燥の時間が長いと、ヒートシール予定部に電解液が飛散付着する量も多くなるので、ヒートシール部に電解液夾雑物が多くなる。
本発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、十分なシール強度を確保できてヒートシール箇所のデラミネーションの発生を防止できると共に、生産性にも優れた、電池の製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
[1]外側層としての耐熱性樹脂層と、内側層としての熱可塑性樹脂層と、これら両層間に配設された金属箔層とを含む外装材で形成された平面視略矩形状の袋体の内部に電池本体部が配置され、前記袋体における前記電池本体部の周囲近傍の4辺のうち3辺が封止されると共に残る1辺部は開口した開口部に形成された仮シール部材を準備する工程と、
前記仮シール部材を前記開口部を上方に向けて開口させて立てた状態に配置し、電解液注入用ノズルの先端を前記開口部の直上位置に配置して又は前記開口部に挿通せしめて前記電池本体部に電解液を注入する注入工程と、
前記注入工程の後に、仮シール部材内を脱気装置を用いて脱気しながら前記開口部を第1ヒートシールバーを用いてヒートシールして第1シール部を形成する第1シール工程と、
前記脱気終了後に、前記第1シール部に対して第2ヒートシールバーを用いて加熱加圧を行う第2シール工程と、を含むことを特徴とする電池の製造方法。
[2]前記第1シール工程でヒートシールする際の第1ヒートシールバーの温度を、前記熱可塑性樹脂層の融点以上の温度に設定し、
前記第2シール工程でヒートシールする際の第2ヒートシールバーの温度を、前記熱可塑性樹脂層の融点以上の温度に設定することを特徴とする前項1に記載の電池の製造方法。
[3]前記仮シール部材の熱可塑性樹脂層は、内面側に配置された低融点熱可塑性樹脂層と、前記金属箔層側に配置された高融点熱可塑性樹脂層と、を含む複層構成であり、
前記第1シール工程でヒートシールする際の第1ヒートシールバーの温度を、前記低融点熱可塑性樹脂層の融点以上の温度に設定し、
前記第2シール工程でヒートシールする際の第2ヒートシールバーの温度を、前記低融点熱可塑性樹脂層の融点以上の温度に設定することを特徴とする前項1に記載の電池の製造方法。
[4]前記第1シール工程及び/又は前記第2シール工程において、内側の接触面が、ヒートシールバーの長さ方向又は/及び幅方向の中央部が突出する湾曲形状に構成されている一対のヒートシールバーを用いる前項1〜3のいずれか1項に記載の電池の製造方法。
[5]前記第1シール工程及び/又は前記第2シール工程において、内側の接触面に多孔シートが配置された一対のヒートシールバーを用いる前項1〜4のいずれか1項に記載の電池の製造方法。
[6]前記仮シール部材における封止されている3辺のうち1辺は、前記外装材が、前記内側層を内側にして2つ折りされて形成された折り曲げ部により封止されたものである前項1〜5のいずれか1項に記載の電池の製造方法。
[1]の発明では、仮シール部材の残る1辺部(開口部)のヒートシール(最終ヒートシール)を2回以上の複数回に分けて行うので、従来法で1回の最終ヒートシールに必要であった時間(N秒)を、第1シール工程と第2シール工程のそれぞれに分配できるので、第1シール工程および第2シール工程のそれぞれのヒートシール時間は、N秒より少なくて済み(例えば、0.5N秒、0.7N秒、0.8N秒など)、これにより工程時間の短縮を図ることができるので、生産性を向上できる。例えば、脱気装置等を用いる第1シール工程を短縮化させた時間で終了させた後、終了後の仮シール部材を次の第2シール工程に送り込み、前記脱気装置等は、次のワーク(仮シール部材)に対して第1シール工程を実施することにより、工程時間の短縮を図ることができる(1工程当たりのタクトタイムを短くすることができる)。
また、従来方法では最終ヒートシールを1回で行っていたので、長いヒートシール時間を要し、このために電池本体部等に伝わる熱量(温度)が大きく、電解液を分解させたり、電解液の性能を劣化させる恐れがあった。これに対し、本発明では、ヒートシールを2回以上の複数回に分けて行うので、電池本体部等に伝わる熱量(温度)が過大となることがなく、電解液を分解させたり、電解液の性能を劣化させることもない。
また、ヒートシールを2回以上の複数回に分けて行うので、脱気しながらヒートシールを行う第1シール工程の時間(脱気時間)を短く設定することができるので、この脱気の際にシール予定部の開口部に飛散付着する電解液量を低減することができ、もって良好なヒートシール接合を実現できて(十分なシール強度を確保できて)、シール部のデラミネーションの発生を防止できる。
更に、ヒートシールを2回以上の複数回に分けて行うので、例えば、第1シール工程のシール設備(脱気設備を備えたシール設備)と、第2シール工程のシール設備とをそれぞれ専用化することができるし、2つのシール工程において異なる条件設定を行うことも可能であり、2つのシール工程のそれぞれに最適な条件を設定できるので、より信頼性に優れた電池を製造することができる。
[2]の発明では、より十分なシール強度を確保できて、シール部のデラミネーションの発生を十分に防止できる。
[3]の発明では、脱気しながらヒートシールを行う第1シール工程でのヒートシール性を向上させることができると共に、ヒートシール部における亀裂、変形等の不良発生を十分に防止できる。
[4]及び[5]の発明では、ヒートシール予定の開口部及び/又は第1シール部の内部に電解液が付着していても該電解液を周辺側に逃がしつつヒートシール接合を行うことができるので、高いシール強度を確保できるより良好なヒートシール接合を実現できて、シール部のデラミネーションの発生を十分に防止できる。
[6]の発明では、仮シール部材を準備する工程において、封止されている3辺のうち1辺は、シール接合ではなく、2つ折りの折り曲げ部により封止された構成であるから、生産性をさらに向上させることができる。
本発明に係る製造方法の前半の工程を説明する正面図であって、(A)は電池本体部の周囲近傍の4辺のうち上側辺(第2隣接辺部)の開口部を残して他の3辺が封止された仮シール部材を示し、(B)は電解液注入用ノズルを用いて電解液を注入している状態、(C)はガス室の上端の開口部をヒートシールして密封袋とした状態をそれぞれ示す。 本発明に係る製造方法の後半の工程を説明する正面図であって、(A)は化成処理により電解液を電極材に浸透させている状態、(B)は第1シール工程及び第2シール工程を経て第2隣接辺シール部を形成して封止を完了した状態、(C)はトリミング加工によりガス室部を除去してラミネート電池を得た状態をそれぞれ示す。 一対のヒートシールバーでヒートシールを行う状態を示す断面図である。 一対のヒートシールバーでヒートシールを行う状態の他の例を示す断面図である。 本発明の製造方法で使用する外装材の一例を示す断面図である。
本発明に係る電池の製造方法について図面を参照しつつ説明する。本発明の製造方法で使用する外装材1としては、外側層としての耐熱性樹脂層2と、内側層としての熱可塑性樹脂層3と、これら両層間に配設された金属箔層4とを含む外装材を用いる(図5参照)。例えば、金属箔層4の一方の面に第1接着剤層5を介して耐熱性樹脂層(外側層)2が積層一体化され、前記金属箔層4の他方の面に第2接着剤層6を介して熱可塑性樹脂層(内側層)3が積層一体化されてなる外装材1を用いる(図5参照)。
前記熱可塑性樹脂層3は、単層で形成されていてもよいし、複層で形成されていてもよい。中でも、前記熱可塑性樹脂層3は、内面側に配置された低融点熱可塑性樹脂層と、前記金属箔層4側(前記低融点熱可塑性樹脂層よりも金属箔層4側)に配置された高融点熱可塑性樹脂層と、を含む2層以上の複層構成であるのが好ましい。前記低融点熱可塑性樹脂層と前記高融点熱可塑性樹脂層の詳細につては後述する。前記「低融点熱可塑性樹脂」は、融点が120℃〜155℃である熱可塑性樹脂を意味し、前記「高融点熱可塑性樹脂」は、前記低融点樹脂の融点よりも高い融点を有する熱可塑性樹脂を意味する。前記高融点樹脂としては、前記低融点熱可塑性樹脂の融点よりも高い融点を備え、且つ高融点樹脂の融点が135℃〜185℃であるものを用いるのが好ましい。
上記構成の外装材1で形成された平面視略矩形状の袋体の内部に電池本体部23が配置され、前記袋体における前記電池本体部23の周囲近傍の4辺のうち3辺31、32、33が封止されると共に、残る1辺部34は、該1辺部34における外装材前面部21と外装材背面部22とがシール接合されずに開口した開口部24に形成された仮シール部材30を作成する(図1(A)参照)。
前記仮シール部材30では、平面視略矩形状の上記外装材1が長さ方向の中間位置で内側層3を内側にして2つ折りされて形成された略矩形状の外装材前面部21と略矩形状の外装材背面部22との間に平面視略矩形状の電池本体部23が配置されている。図1において、31が折り曲げ辺(折り曲げ部)である。前記電池本体部23は、外装材前面部21と外装材背面部22の間の空間の略下半部に配置されている(図1(A)参照)。前記2つ折りの折り曲げ辺31に対向する対向辺部32において外装材前面部21と外装材背面部22とがヒートシール等により接合されて対向辺シール部35が形成されている。
前記電池本体部23の1辺(対向辺部)32から外方に向けて正極タブリード11および負極タブリード12が延ばされている(図1(A)参照)。しかして、本実施形態では、前記対向辺部32において、外装材前面部21と外装材背面部22とが、正極タブリード11および負極タブリード12を挟み込んでヒートシール等により接合されて対向辺シール部35が形成されている(図1(A)参照)。正極タブリード11の先端部は外部に導出され、負極タブリード12の先端部は外部に導出されている。前記電池本体部23は、構成要素として、正極材、負極材および電解液を含むが、この段階では、電解液は未だ注入されていない。正極材に正極タブリード11が接続され、負極材に負極タブリード12が接続されている。
前記袋体における電池本体部23の周囲近傍の4辺31、32、33、34のうち、折り曲げ辺31に隣り合う一方の第1隣接辺部33において外装材前面部21と外装材背面部22とがヒートシール等により接合されて第1隣接辺シール部36が形成されている(図1(A)参照)。また、前記袋体における電池本体部23の周囲近傍の4辺31、32、33、34のうち、折り曲げ辺31に隣り合う他方の第2隣接辺部34は、開口した開口部24に形成されている(図1(A)参照)。図1において、前記仮シール部材30における前記第2隣接辺部34より上の内部空間41は、「ガス室」と呼称する。
次に、図1(B)に示すように、前記仮シール部材30を、第2隣接辺部34を第1隣接辺部33より上方側に配置して立てた状態に配置し、即ち前記仮シール部材30を開口部24を第1隣接辺シール部36より上方側に配置して立てた状態に配置し、電解液注入用ノズル40の先端を、開口部24の直上位置に配置して、又は、図1(B)に示すように開口部24に挿通せしめて、電池本体部23に電解液を注入する(注入工程)。
前記電解液としては、特に限定されるものではないが、例えば、エチレンカーボネートとジエチレンカーボネートを1:1の容量比で混合した混合溶媒に対して六フッ化リンリチウム塩を1モル/Lの濃度となるように溶解せしめた溶液(電解液)などが挙げられる。
次いで、前記仮シール部材30におけるガス室41の上端の開口部をヒートシールしてガス室上端シール部37を形成して密封袋を作成する(図1(C)参照)。
前記注入工程および前記密封袋作成工程は、得られるラミネート電池内に水分の残存を極力少なくしてラミネート電池の寿命を長くするために、ドライルーム内で行うのが好ましい。前記ドライルーム内の条件としては、例えば、露点「−40℃」〜「−60℃」の範囲などが挙げられる。
次に、前記密封袋(仮シール部材)30を化成処理容器50に入れて化成処理を行って電解液を電極材(正極材および負極材)に浸透させる(化成処理工程)(図2(A)参照)。前記化成処理としては、例えば次のような処理が挙げられる。まず、室温で放置した後に、40℃〜60℃の雰囲気下におくことで電解液の粘度を下げて放置して、電解液を電極材(電極活物質等)に浸み込ませる(浸透させる)。次に、ラミネート電池相当部の天面からプレス加圧、初期充電、高温(40℃〜60℃)雰囲気での加圧脱気を行う。
しかる後、脱気装置を用いて前記密封袋(仮シール部材)30の内部の脱気(真空脱気等)を行いながら、前記密封袋(仮シール部材)30における第2隣接辺部34の開口部(ヒートシール予定部)24を第1ヒートシールバーを用いてヒートシール接合して、第1シール部を形成する(第1シール工程)。前記第1シール工程におけるヒートシール時間は、特に限定されないが、4秒〜8秒に設定されるのが好ましい。
次に、前記第1シール工程の後に、即ち脱気終了後に、前記第1シール部に第2ヒートシールバーを用いてさらに加熱加圧を行って第2隣接辺シール部(複数回シール部)27を形成して(図2(B)参照)、外装材1による封止を完了する(第2シール工程)。前記第2シール工程におけるヒートシール時間は、特に限定されないが、3秒〜9秒に設定されるのが好ましい。
前記第1シール工程において、開口部24をヒートシールする際の第1ヒートシールバーの温度は、熱可塑性樹脂層3を構成する熱可塑性樹脂の融点以上の温度(融点と同一の温度又は融点より高い温度)に設定するのが好ましい。中でも、第1ヒートシールバーの温度は、熱可塑性樹脂層3を構成する熱可塑性樹脂の融点より10℃〜40℃高い温度に設定するのが特に好ましい。前記第2シール工程において、加熱加圧を行う際の第2ヒートシールバーの温度は、熱可塑性樹脂層3を構成する熱可塑性樹脂の融点以上の温度(融点と同一の温度又は融点より高い温度)に設定するのが好ましい。中でも、第2ヒートシールバーの温度は、熱可塑性樹脂層3を構成する熱可塑性樹脂の融点より10℃〜40℃高い温度に設定するのが特に好ましい。
また、前記熱可塑性樹脂層3として、内面側に配置された低融点熱可塑性樹脂層と、前記金属箔層4側(前記低融点熱可塑性樹脂層よりも金属箔層4側)に配置された高融点熱可塑性樹脂層と、を含む2層以上の複層構成を採用している場合には、第1シール工程および/または第2シール工程において、次のような条件を設定するのが好ましい。即ち、第1シール工程において、ヒートシールを行う際の第1ヒートシールバーの温度を前記低融点熱可塑性樹脂層の融点以上の温度(低融点熱可塑性樹脂層の融点と同一の温度又は低融点熱可塑性樹脂層の融点より高い温度)に設定するのが好ましい。中でも、第1ヒートシールバーの温度は、低融点熱可塑性樹脂の融点より10℃〜40℃高い温度に設定するのが特に好ましい。また、第2シール工程において、加熱加圧を行う際の第2ヒートシールバーの温度を前記低融点熱可塑性樹脂層の融点以上の温度(低融点熱可塑性樹脂層の融点と同一の温度又は低融点熱可塑性樹脂層の融点より高い温度)に設定するのが好ましい。中でも、第2ヒートシールバーの温度は、低融点熱可塑性樹脂の融点より10℃〜40℃高い温度に設定するのが特に好ましい。
前記第1シール工程および前記第2シール工程において、ヒートシールバーとしては、図3、4に示すヒートシールバーを用いるのが好ましい。
図3に示すヒートシールバー43では、内側の接触面44が、ヒートシールバーの長さ方向の中央部が突出する(中央部が凸になる)湾曲形状に構成されている。このような構成の一対のヒートシールバー43を用いて第2隣接辺部34の開口部24のヒートシールを行った場合には、ヒートシール予定の開口部24に電解液が付着していても該電解液を周辺側に逃がしつつヒートシール接合を行うことができるので、高いシール強度を確保できる。前記ヒートシールバー43は、ヒートシールバーの幅方向の中央部が突出する(中央部が凸になる)湾曲形状に構成されたものであってもよい。また、前記前記ヒートシールバー43は、ヒートシールバーの長さ方向及び幅方向の中央部が突出する(中央部が凸になる)湾曲形状に構成されたものであってもよい。前記湾曲形状としては、特に限定されないが、例えば、円弧形状等が挙げられる。
また、図4に示すヒートシールバー46では、内側の接触面に多孔シート48が配置されている。本実施形態では、多孔シート48の両端部が、ヒートシールバー46の両側面にそれぞれ接着固定されている。このような構成の一対のヒートシールバー46を用いて第2隣接辺部34の開口部24のヒートシールを行った場合には、ヒートシール予定の開口部24に電解液が付着していても該電解液を周辺側に逃がしつつヒートシール接合を行うことができるので、高いシール強度を確保できる。前記多孔シート48としては、特に限定されるものではないが、例えば、メッシュシート、ガラスクロスシート、不織布シート、エンボスシート等が挙げられる。前記メッシュシート、不織布シートおよびエンボスシートの素材としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン等)、ガラス(ガラスクロス等)とフッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン等)の複合材などが挙げられる。
次に、前記密封袋30におけるガス室41に相当する部位(略上半部)をトリミング加工により除去して、図2(C)に示すラミネート電池10を得る。このラミネート電池10は、外装体1における電池本体部23の周囲近傍の4辺31、32、33、34の全てが封止されている(図2(C)参照)。
次に、本発明の製造方法で使用する外装材1について詳述する。
前記耐熱性樹脂層(外側層)2を構成する耐熱性樹脂としては、外装材をヒートシールする際のヒートシール温度で溶融しない耐熱性樹脂を用いる。前記耐熱性樹脂としては、熱可塑性樹脂層3を構成する熱可塑性樹脂の融点より10℃以上高い融点を有する耐熱性樹脂を用いるのが好ましく、熱可塑性樹脂の融点より20℃以上高い融点を有する耐熱性樹脂を用いるのがより好ましい。中でも、前記耐熱性樹脂としては、熱可塑性樹脂層3を構成する熱可塑性樹脂の融点より40℃高い温度よりも高い融点を有する耐熱性樹脂を用いるのがさらに好ましく、該熱可塑性樹脂の融点より50℃以上高い融点を有する耐熱性樹脂を用いるのが特に好ましい。
なお、前記熱可塑性樹脂層3が、内面側に配置された低融点熱可塑性樹脂層と、金属箔層4側に配置された高融点熱可塑性樹脂層と、を含む構成である場合には、前記耐熱性樹脂としては、熱可塑性樹脂層3を構成する低融点熱可塑性樹脂の融点より10℃以上高い融点を有する耐熱性樹脂を用いるのが好ましく、低融点熱可塑性樹脂の融点より20℃以上高い融点を有する耐熱性樹脂を用いるのがより好ましい。中でも、前記耐熱性樹脂としては、熱可塑性樹脂層3を構成する低融点熱可塑性樹脂の融点より40℃高い温度よりも高い融点を有する耐熱性樹脂を用いるのがさらに好ましく、該低融点熱可塑性樹脂の融点より50℃以上高い融点を有する耐熱性樹脂を用いるのが特に好ましい。
前記耐熱性樹脂層(外側層)2としては、特に限定されるものではないが、例えば、ナイロンフィルム等のポリアミドフィルム、ポリエステルフィルム等が挙げられ、これらの延伸フィルムが好ましく用いられる。中でも、前記耐熱性樹脂層2としては、二軸延伸ナイロンフィルム等の二軸延伸ポリアミドフィルム、二軸延伸ポリブチレンテレフタレート(PBT)フィルム、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム又は二軸延伸ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルムを用いるのが特に好ましい。前記ナイロンフィルムとしては、特に限定されるものではないが、例えば、6ナイロンフィルム、6,6ナイロンフィルム、MXDナイロンフィルム等が挙げられる。なお、前記耐熱性樹脂層2は、単層で形成されていても良いし、或いは、例えばポリエステルフィルム/ポリアミドフィルムからなる複層(PETフィルム/ナイロンフィルムからなる複層等)で形成されていても良い。
前記耐熱性樹脂層2の厚さは、5μm〜80μmであるのが好ましい。上記好適下限値以上に設定することで外装材として十分な強度を確保できると共に、上記好適上限値以下に設定することで張り出し成形、絞り成形等の成形時の応力を小さくできて成形性を向上させることができる。
前記熱可塑性樹脂層(内側層)3は、リチウムイオン二次電池等で用いられる腐食性の強い電解液などに対しても優れた耐薬品性を具備させると共に、外装材にヒートシール性を付与する役割を担うものである。
前記熱可塑性樹脂層3としては、特に限定されるものではないが、熱可塑性樹脂未延伸フィルム層であるのが好ましい。前記熱可塑性樹脂未延伸フィルム層3は、特に限定されるものではないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、オレフィン系共重合体、これらの酸変性物およびアイオノマーからなる群より選ばれた少なくとも1種の熱可塑性樹脂からなる未延伸フィルムにより構成されるのが好ましい。
前記熱可塑性樹脂層3としては、内面側に配置された低融点熱可塑性樹脂層と、前記金属箔層4側(前記低融点熱可塑性樹脂層よりも金属箔層4側)に配置された高融点熱可塑性樹脂層と、を含む2層以上の複層構成とするのが好ましい。この場合、前記低融点熱可塑性樹脂層としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、プロピレン−エチレン共重合体(ランダムポリプロピレン)、オレフィン系共重合体、これらの酸変性体、アイオノマー等が挙げられ、前記高融点熱可塑性樹脂層としては、特に限定されるものではないが、例えば、ホモポリプロピレン、ポリエチレン、プロピレン−エチレン共重合体(ランダムポリプロピレン)、オレフィン系共重合体、これらの酸変性体、アイオノマー等が挙げられる。
前記熱可塑性樹脂層3の厚さは、20μm〜80μmに設定されるのが好ましい。20μm以上とすることでピンホールの発生を十分に防止できると共に、80μm以下に設定することで樹脂使用量を低減できてコスト低減を図り得る。中でも、前記熱可塑性樹脂層3の厚さは30μm〜50μmに設定されるのが特に好ましい。なお、前記熱可塑性樹脂層3は、単層であってもよいし、複層であってもよい。
前記金属箔層4は、外装材1に酸素や水分の侵入を阻止するガスバリア性を付与する役割を担うものである。前記金属箔層4としては、特に限定されるものではないが、例えば、アルミニウム箔、銅箔、SUS箔(ステンレス箔)等が挙げられ、アルミニウム箔、SUS箔が一般的に用いられる。前記アルミニウム箔の材質としては、A8079−O材、A8021−O材が好ましい。前記金属箔層4の厚さは、15μm〜80μmであるのが好ましい。15μm以上であることで金属箔を製造する際の圧延時のピンホール発生を防止できると共に、80μm以下であることで張り出し成形、絞り成形等の成形時の応力を小さくできて成形性を向上させることができる。
前記金属箔層4は、少なくとも内側の面(第2接着剤層6側の面)に、化成被膜処理が施されているのが好ましい。このような化成被膜処理が施されていることによって内容物(電池の電解液等)による金属箔表面の腐食を十分に防止できる。例えば、次のような処理をすることによって金属箔に化成被膜処理を施す。即ち、例えば、脱脂処理を行った後の金属箔の表面に、
1)リン酸と、
クロム酸と、
フッ化物の金属塩及びフッ化物の非金属塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物と、を含む混合物の水溶液
2)リン酸と、
アクリル系樹脂、キトサン誘導体樹脂及びフェノール系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂と、
クロム酸及びクロム(III)塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物と、を含む混合物の水溶液
3)リン酸と、
アクリル系樹脂、キトサン誘導体樹脂及びフェノール系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂と、
クロム酸及びクロム(III)塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物と、
フッ化物の金属塩及びフッ化物の非金属塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物と、を含む混合物の水溶液
上記1)〜3)のうちのいずれかの水溶液を塗工した後、乾燥することにより、化成被膜処理を施す。
前記化成被膜は、クロム付着量(片面当たり)として0.1mg/m2〜50mg/m2が好ましく、特に2mg/m2〜20mg/m2が好ましい。
前記第1接着剤層5としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリウレタン接着剤層、ポリエステルポリウレタン接着剤層、ポリエーテルポリウレタン接着剤層等が挙げられる。前記第1接着剤層5の厚さは、1μm〜5μmに設定されるのが好ましい。中でも、外装材の薄膜化、軽量化の観点から、前記第1接着剤層5の厚さは、1μm〜3μmに設定されるのが特に好ましい。
前記第2接着剤層6としては、特に限定されるものではないが、例えば、上記第1接着剤層5として例示したものも使用できるが、電解液による膨潤の少ないポリオレフィン系接着剤を使用するのが好ましい。前記第2接着剤層6の厚さは、1μm〜5μmに設定されるのが好ましい。中でも、外装材の薄膜化、軽量化の観点から、前記第2接着剤層6の厚さは、1μm〜3μmに設定されるのが特に好ましい。
本発明の製造方法において、外装材1としては、成形(深絞り成形、張り出し成形等)により、成形ケース(電池本体部23を収容できる形状のケース)に形成されたものを使用してもよいし、成形に供されていないものをそのまま使用してもよい。
上記実施形態では、1枚の外装材1を2つ折りすることにより仮シール部材30を構成していたが、特にこのような構成に限定されるものではなく、例えば、2枚の外装材1を互いの内側層3が内面になるように(互いの内側層3が接するように)重ね合わせて構成した仮シール部材30を使用してもよい。
次に、本発明の具体的実施例について説明するが、本発明はこれら実施例のものに特に限定されるものではない。
<実施例1>
厚さ35μmのアルミニウム箔(A8021−O材)4の両面に、リン酸、ポリアクリル酸、三価クロム化合物、水、アルコールからなる化成被膜処理液を塗布し、180℃で乾燥を行って、化成被膜を形成した。この化成被膜のクロム付着量は片面当たり10mg/m2であった。
次に、前記化成被膜処理済みアルミニウム箔4の一方の面に、2液硬化型のウレタン系接着剤(第1接着剤層)5を介して厚さ25μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(融点:230℃)2をドライラミネートした(貼り合わせた)。
次に、アルミニウム箔4の他方の面に接着剤液をグラビアロールを用いて塗布した後、80℃の熱風で乾燥させることによって、厚さ3μmの接着樹脂層(第2接着剤層)6を形成した。前記接着剤液として、マレイン酸変性ポリプロピレン(プロピレンとエチレンの共重合体に無水マレイン酸をグラフト重合させた変性ポリプロピレン樹脂;融解温度が80℃)15質量部を、混合溶媒(トルエン/メチルエチルケトン=8質量部/2質量部の混合溶媒)85質量部に溶解させた溶液に、ヘキサメチレンジイソシアネートのポリマー体を0.9質量部混合してなる接着剤液を使用した。
次に、融点が145℃である厚さ20μmのエチレン−プロピレン共重合体樹脂層(低融点熱可塑性樹脂層)3および融点が165℃である厚さ20μmのホモポリプロピレン樹脂層(高融点熱可塑性樹脂層)3をTダイを用いて共押出することにより、これら2層が積層されてなる積層膜を形成した後、この共押出の直後に該積層膜の高融点熱可塑性樹脂層の面を、前記アルミニウム箔4の他方の面に形成された第2接着剤層6の表面に重ね合わせて、180℃に加熱された一対の熱ロール間に挟み込んで熱ラミネートすることによって、図5に示す構成の平面視矩形状の外装材1を得た。
上記外装材1を用いて前項で詳述した手法により図1(A)に示す仮シール部材30を作成した。即ち、上記外装材1が長さ方向の中間位置で内側層3を内側にして2つ折りされて形成された略矩形状の外装材前面部21と略矩形状の外装材背面部22との間に平面視略矩形状の電池本体部23が配置され、前記2つ折りの折り曲げ辺31に対向する対向辺部32において外装材前面部21と外装材背面部22とが正極タブリード11および負極タブリード12を挟み込んでヒートシールにより接合されて対向辺シール部35が形成され、前記折り曲げ辺31に隣り合う一方の第1隣接辺部33において外装材前面部21と外装材背面部22とがヒートシールにより接合されて第1隣接辺シール部36が形成され、前記折り曲げ辺31に隣り合う他方の第2隣接辺部34は、外装材前面部21と外装材背面部22とがシール接合されずに開口した開口部24に形成されてなる仮シール部材30を作成した(図1(A)参照)。対向辺シール部35および第1隣接辺シール部36のシール幅を5mmに設定した。
次に、前記仮シール部材30を第1隣接辺シール部36を下側にして、開口部24を上側にして立てた状態に配置して、上端開口部より挿入した電解液注入用ノズル40を用いて、電解液を電池本体部23に注入した(図1(B)参照)。電解液としては、エチレンカーボネートとジエチレンカーボネートを1:1の容量比で混合した混合溶媒に対して六フッ化リンリチウム塩を1モル/Lの濃度となるように溶解せしめた溶液(電解液)を使用した(注入工程)。
次に、仮シール部材30におけるガス室41の上端の開口部をヒートシールしてガス室上端シール部37を形成して密封袋を作成した(図1(C)参照)。しかる後、前記密封袋(仮シール部材)30を化成処理容器50に入れて化成処理を行って電解液を電極材(正極材および負極材)に浸透させた(化成処理工程)(図2(A)参照)。
次に、前記密封袋(仮シール部材)30の内部の脱気(真空脱気)を行いながら、密封袋(仮シール部材)30における第2隣接辺部34を第1ヒートシールバーを用いてヒートシール接合して第1シール部27を形成した(第1シール工程)。この第1シール工程において、ヒートシール条件は、200℃×0.2MPa×6秒間とした。第1ヒートシールバーとしては、金属製シールバーの表面にフッ素樹脂テープが貼着されたものを用いた。
第1シール工程の後に(脱気終了後に)、前記第1シール部27に対して第2ヒートシールバーを用いてさらに加熱加圧を行って第2隣接辺シール部(複数回シール部)27を形成して、外装材による封止を完了した(第2シール工程)(図2(B)参照)。この第2シール工程において、ヒートシール条件は、200℃×0.2MPa×6秒間とした。第2ヒートシールバーとしては、金属製シールバーの表面にフッ素樹脂テープが貼着されたものを用いた。
次に、密封袋30におけるガス室41に相当する部位(略上半部)をトリミング加工により除去して、図2(C)に示すラミネート電池10を得た。
<比較例1>
化成処理工程までは実施例1と同様にして図2(A)に示す密封袋(仮シール部材)30を得た。次に、前記密封袋(仮シール部材)30の内部の脱気(真空脱気)を行いながら、密封袋(仮シール部材)30における第2隣接辺部34をヒートシールバーを用いてヒートシール接合して第2隣接辺シール部27を形成した。このシール工程において、ヒートシール条件は、200℃×0.2MPa×10秒間とした。ヒートシールバーとしては、金属製シールバーの表面にフッ素樹脂テープが貼着されたものを用いた。次に、密封袋におけるガス室に相当する部位(略上半部)をトリミング加工により除去して、ラミネート電池を得た。
上記のようにして得られた各ラミネート電池に対して下記評価法に基づいて評価を行った。その結果を表1に示す。
<シール強度評価法>
各ラミネート電池について、第2隣接辺シール部27から試験片(幅15mm)を作成し、この試験片について島津株式会社製のオートグラフを用いて引張速度100mm/分でシール部のシール強度(剥離強度)を測定した。
<デラミネーション(剥離)発生頻度評価法>
実施例1のラミネート電池を10個準備し、比較例1のラミネート電池を10個準備した。各ラミネート電池を7日間室温で放置した後に、各ラミネート電池の第2隣接辺シール部におけるデラミネーション(剥離)発生の有無を調べ、実施例1と比較例1のそれぞれについて、合計10個のサンプル(電池)中のデラミネーション発生サンプル(電池)の個数を表1に示した。
Figure 2016126826
表1から明らかなように、本発明の製造方法で製造された実施例1のラミネート電池では、工程時間の短縮化を行うことができるとともに、十分なシール強度が得られていてデラミネーションの発生もなかった(デラミネーション発生頻度は0個/10個であった)。
これに対し、比較例1のラミネート電池では、十分なシール強度が得られていてデラミネーションの発生がなかった(デラミネーション発生頻度は0個/10個であった)ものの、シール工程に時間を要するものであり、生産性に劣っていた。
本発明に係る電池の製造方法は、ラミネートリチウムイオン2次電池等のラミネート型2次電池の製造方法として好適であるが、特にこのような用途への適用に限定されるものではない。
1…外装材
2…耐熱性樹脂層(外側層)
3…熱可塑性樹脂層(内側層)
4…金属箔層
10…電池
21…外装材前面部
22…外装材背面部
23…電池本体部
24…開口部
27…第2隣接辺シール部(複数回シール部)
30…仮シール部材
31…折り曲げ辺(折り曲げ部)
32…対向辺部
33…第1隣接辺部
34…第2隣接辺部
35…対向辺シール部
36…第1隣接辺シール部
40…電解液注入用ノズル
43…ヒートシールバー
44…接触面
46…ヒートシールバー
48…多孔シート

Claims (6)

  1. 外側層としての耐熱性樹脂層と、内側層としての熱可塑性樹脂層と、これら両層間に配設された金属箔層とを含む外装材で形成された平面視略矩形状の袋体の内部に電池本体部が配置され、前記袋体における前記電池本体部の周囲近傍の4辺のうち3辺が封止されると共に残る1辺部は開口した開口部に形成された仮シール部材を準備する工程と、
    前記仮シール部材を前記開口部を上方に向けて開口させて立てた状態に配置し、電解液注入用ノズルの先端を前記開口部の直上位置に配置して又は前記開口部に挿通せしめて前記電池本体部に電解液を注入する注入工程と、
    前記注入工程の後に、仮シール部材内を脱気装置を用いて脱気しながら前記開口部を第1ヒートシールバーを用いてヒートシールして第1シール部を形成する第1シール工程と、
    前記脱気終了後に、前記第1シール部に対して第2ヒートシールバーを用いて加熱加圧を行う第2シール工程と、を含むことを特徴とする電池の製造方法。
  2. 前記第1シール工程でヒートシールする際の第1ヒートシールバーの温度を、前記熱可塑性樹脂層の融点以上の温度に設定し、
    前記第2シール工程でヒートシールする際の第2ヒートシールバーの温度を、前記熱可塑性樹脂層の融点以上の温度に設定することを特徴とする請求項1に記載の電池の製造方法。
  3. 前記仮シール部材の熱可塑性樹脂層は、内面側に配置された低融点熱可塑性樹脂層と、前記金属箔層側に配置された高融点熱可塑性樹脂層と、を含む複層構成であり、
    前記第1シール工程でヒートシールする際の第1ヒートシールバーの温度を、前記低融点熱可塑性樹脂層の融点以上の温度に設定し、
    前記第2シール工程でヒートシールする際の第2ヒートシールバーの温度を、前記低融点熱可塑性樹脂層の融点以上の温度に設定することを特徴とする請求項1に記載の電池の製造方法。
  4. 前記第1シール工程及び/又は前記第2シール工程において、内側の接触面が、ヒートシールバーの長さ方向又は/及び幅方向の中央部が突出する湾曲形状に構成されている一対のヒートシールバーを用いる請求項1〜3のいずれか1項に記載の電池の製造方法。
  5. 前記第1シール工程及び/又は前記第2シール工程において、内側の接触面に多孔シートが配置された一対のヒートシールバーを用いる請求項1〜4のいずれか1項に記載の電池の製造方法。
  6. 前記仮シール部材における封止されている3辺のうち1辺は、前記外装材が、前記内側層を内側にして2つ折りされて形成された折り曲げ部により封止されたものである請求項1〜5のいずれか1項に記載の電池の製造方法。
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