JP2016125916A - ガスの検知方法及びガスセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】メルカプタン及び硫化水素に対する感度が高く、水素に対する感度が低いガスの検知方法及びガスセンサを提供する。
【解決手段】ガスの検知方法は、ガスセンサを用いてガスを検知する方法であって、ガスセンサは、ガス感応層5及びガス感応層5の電気抵抗を検出する櫛歯電極2及び櫛歯電極3を有し、ガス感応層5は、酸化チタン及び/又は酸化セリウムと、酸化バナジウムとを含み、酸化チタン及び/又は酸化セリウムの含有量が50質量%以上99質量%以下であり、酸化バナジウムの含有量が1質量%以上15質量%以下であり、ガスは、メルカプタン又は硫化水素である。
【選択図】図3

Description

本発明は、ガスの検知方法及びガスセンサに関する。
メチルメルカプタン等のメルカプタン及び硫化水素は、悪臭の原因となる物質として考えられており、メルカプタン又は硫化水素が大気中に放出されることによって、様々な問題が発生する。メルカプタン及び硫化水素は、臭覚閾値がppbオーダーであるため、臭気を測定するためには、メルカプタン及び硫化水素に対する感度の高いガスセンサが求められる。
特許文献1には、ガス感応部と、ガス感応部の電気抵抗値を検出する検出電極とを備え、ガス感応部の電気抵抗変化に基づき、被検知ガスを検知するガス検知素子が開示されている。このとき、ガス感応部は酸化セリウムを主成分として構成してあり、被検知ガスは含酸素有機化合物及び含硫黄化合物のうちの少なくともいずれかのガスである。
特開2010−2335号公報
しかしながら、被検知ガスを検知する際に、空気に含まれる水素の影響を抑制することが望まれている。
本発明の一態様は、上記の従来技術が有する問題に鑑み、メルカプタン及び硫化水素に対する感度が高く、水素に対する感度が低いガスの検知方法及びガスセンサを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、ガスセンサを用いてガスを検知する方法であって、前記ガスセンサは、ガス感応層及び該ガス感応層の電気抵抗を検出する電極を有し、前記ガス感応層は、酸化チタン及び/又は酸化セリウムと、酸化バナジウムとを含み、酸化チタン及び/又は酸化セリウムの含有量が50質量%以上99質量%以下であり、酸化バナジウムの含有量が1質量%以上15質量%以下であり、前記ガスは、メルカプタン又は硫化水素である。
本発明の一態様は、ガスセンサにおいて、ガス感応層及び該ガス感応層の電気抵抗を検出する電極を有し、前記ガス感応層は、酸化セリウムと、酸化バナジウムとを含み、酸化セリウムの含有量が50質量%以上99質量%以下であり、酸化バナジウムの含有量が1質量%以上15質量%以下である。
本発明の一態様は、メルカプタン又は硫化水素の検知に用いられるガスセンサであって、ガス感応層及び該ガス感応層の電気抵抗を検出する電極を有し、前記ガス感応層は、酸化チタンと、酸化バナジウムとを含み、酸化チタンの含有量が50質量%以上99質量%以下であり、酸化バナジウムの含有量が1質量%以上15質量%以下である。
本発明の一態様によれば、メルカプタン及び硫化水素に対する感度が高く、水素に対する感度が低いガスの検知方法及びガスセンサを提供することができる。
ガス感応層が形成される前のガスセンサの一例を示す平面図である。 ガスセンサの一例を示す表面図である。 図2のガスセンサのA−A’線における断面を示す図である。 図2のガス感応層の電気抵抗が変化するメカニズムを説明する図である。 実施例3のガスセンサをメチルメルカプタンを含む合成空気に曝露した場合のガス感応層の電気抵抗を示す図である。 実施例3のガスセンサを硫化水素を含む合成空気に曝露した場合のガス感応層の電気抵抗を示す図である。 実施例3のガスセンサを水素を含む合成空気に曝露した場合のガス感応層の電気抵抗を示す図である。
次に、本発明を実施するための形態を説明する。
ガスの検知方法は、ガスセンサを用いてガスを検知する方法である。このとき、ガスセンサは、ガス感応層及びガス感応層の電気抵抗を検出する電極を有し、ガスは、メルカプタン又は硫化水素である。
メルカプタンとしては、特に限定されないが、メチルメルカプタン、エチルメルカプタン、イソプロピルメルカプタン、n−プロピルメルカプタン等が挙げられる。
次に、図1〜図3を用いて、ガスセンサの構成について説明する。
図1に、ガス感応層が形成される前のガスセンサの一例を示す。なお、図1(a)及び(b)は、それぞれ表面図及び裏面図である。
基板1の表面に、ガス感応層の電気抵抗を検出する櫛歯電極2及び櫛歯電極3が形成されている(図1(a)参照)。一方、基板1の裏面に、ヒータ4が形成されている(図1(b)参照)。
基板1としては、耐熱性及び絶縁性を有していれば、特に限定されないが、アルミナ、ジルコニア等のセラミック基板、熱酸化膜付のシリコン基板等が挙げられる。
櫛歯電極2及び櫛歯電極3を構成する材料としては、電気伝導性を有していれば、特に限定されないが、白金、金等が挙げられる。
櫛歯電極2及び櫛歯電極3は、対向するように配置されている。
櫛歯電極2及び櫛歯電極3の間の距離は、通常、50〜700μmであり、100〜500μmであることが好ましい。
櫛歯電極2及び櫛歯電極3の形成方法としては、特に限定されないが、スクリーン印刷法、スパッタリング法、真空蒸着法等が挙げられる。
なお、ガス感応層の電気抵抗を検出する電極としては、櫛歯電極に限定されず、平面電極等を用いてもよい。
ヒータ4を構成する材料としては、抵抗加熱によりガス感応層を加熱することが可能であれば、特に限定されないが、白金等が挙げられる。
ガス感応層を加熱する温度は、通常、300〜500℃であり、300〜450℃であることが好ましい。ガス感応層を加熱する温度が300℃以上であることにより、ガスセンサ10のメルカプタン及び硫化水素に対する感度をさらに高くすることができ、500℃以下であることにより、ガスセンサの性能の劣化を抑制することができる。
なお、ガス感応層を加熱する方法は、抵抗加熱により加熱する方法に限定されず、電気炉等の外部加熱により加熱する方法等であってもよい。
図2に、ガスセンサの一例を示す。
ガスセンサ10は、櫛歯電極2及び櫛歯電極3を覆うようにして、ガス感応層5が形成されている。
なお、ガス感応層5の形状及びサイズは、特に限定されない。
図3に、ガスセンサ10のA−A’線における断面を示す。
ガス感応層5は、櫛歯電極2及び櫛歯電極3との接触面積を十分に確保するため、櫛歯電極2及び櫛歯電極3の間の空間を充填するようにして、形成されていることが好ましい。
ガス感応層5は、酸化チタン(TiO)及び/又は酸化セリウム(CeO)と、酸化バナジウム(V)とを含み、酸化タングステン(WO)をさらに含んでいてもよい。
ガス感応層5中の酸化チタン及び/又は酸化セリウムの含有量は、50〜99質量%であり、50〜97質量%であることが好ましい。ガス感応層5中の酸化チタン及び/又は酸化セリウムの含有量が50質量%未満であると、ガスセンサ10の水素に対する感度が高くなり、99質量%を超えると、ガス感応層5の電気抵抗が大きくなる。
ガス感応層5中の酸化バナジウムの含有量は、1〜15質量%であり、1.5〜10質量%であることが好ましく、3〜10質量%であることがさらに好ましい。ガス感応層5中の酸化バナジウムの含有量が1質量%未満であると、ガスセンサ10の水素に対する感度が高くなり、15質量%を超えると、ガスセンサ10のメルカプタン及び硫化水素に対する感度が低くなる。
ガス感応層5中の酸化タングステンの含有量は、通常、49質量%以下であり、45質量%以下であることが好ましい。ガス感応層5中の酸化タングステンの含有量が49質量%以下であることにより、ガスセンサ10の水素に対する感度がさらに低くなる。
酸化チタンの市販品としては、AEROXIDE TiO P25(日本エアロジル社製)、TiOナノ粉末(シグマ アルドリッチ社製)等が挙げられる。
酸化セリウムの市販品としては、コアシェル型セリアナノ粒子(北興化学工業社製)、CeOナノ粉末(シグマ アルドリッチ社製)等が挙げられる。
酸化バナジウムの原料の市販品としては、NHVO(シグマ アルドリッチ社製)等が挙げられる。
酸化タングステンの原料の市販品としては、(NH10(W・xHO(シグマ アルドリッチ社製)等が挙げられる。
酸化バナジウム及び酸化タングステンは、ナノサイズの粒子であることが好ましい。これにより、粉末の表面積が増大し、ガス感応層5のガスと反応する面積が増加する。
酸化バナジウム及び酸化タングステンは、酸化チタン及び/又は酸化セリウムの表面に均質に分散していることが好ましい。具体的には、酸化チタン及び/又は酸化セリウムを水中に分散させた後、タングステン成分及びバナジウム成分を含む溶液を注ぎ込み、スターラー等を用いて撹拌しながら、水を蒸発させ、焼成して金属酸化物の粉末を作製することが好ましい。
ガス感応層5は、貴金属触媒をさらに含んでいてもよい。これにより、ガスセンサ10のメルカプタン及び硫化水素に対する感度をさらに向上させることができる。
貴金属触媒を構成する元素としては、特に限定されないが、白金、金、パラジウム、銀等が挙げられる。
ガス感応層5は、酸化スズ(IV)等の上記以外の金属酸化物をさらに含んでいてもよい。
ガス感応層5は、実質的に金属酸化物からなることが好ましい。
ガス感応層5の形成方法としては、特に限定されないが、上記の金属酸化物の粉末、又は、酸化チタン及び/又は酸化セリウムと、酸化バナジウムと、酸化タングステンとを含む粉末と、バインダーと、有機溶剤とを混合したペーストを塗布した後、焼成する方法等が挙げられる。
焼成温度は、通常、300〜800℃であり、500〜750℃であることが好ましく、700℃付近であることが特に好ましい。
バインダーとしては、特に限定されないが、セルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等が挙げられる。
有機溶剤としては、特に限定されないが、トルエン、キシレン、ターピネオール、エチレングリコール等が挙げられる。
ガスセンサ10は、ガス感応層5にメルカプタン又は硫化水素が接触すると、ガス感応層5の電気抵抗が変化するため、ガスを検知することができる。
図4を用いて、ガス感応層5の電気抵抗が変化するメカニズムを説明する。
櫛歯電極2及び櫛歯電極3の間に、ガス感応層5を構成する金属酸化物の粉末5aがX(X=4)個並んでいると仮定する。このとき、櫛歯電極2及び櫛歯電極3の電気抵抗をRe、金属酸化物の粉末5aの粒界抵抗をRb、金属酸化物の粉末5aと櫛歯電極2及び櫛歯電極3の間の界面抵抗をRiとすると、2端子法により測定されるガス感応層5の電気抵抗Rは、式
R=2Re+2Ri+(X−1)Rb
で表される。次に、ガスセンサ10をメルカプタン又は硫化水素に曝露すると、金属酸化物の粉末5aの格子酸素が消費され、格子酸素の電子が金属酸化物の粉末5aに戻される。金属酸化物の粉末5aは、n型半導体であるため、電子が戻ることでキャリア数が増え、ガス感応層5の電気抵抗Rが小さくなる。ここで、Reは、雰囲気によらず、一定であることから、RiとRbが小さくなる。このように、ガスセンサ10をメルカプタン又は硫化水素に曝露することにより、ガス感応層5の電気抵抗Rが変化するため、メルカプタン又は硫化水素を検知することができる。
ガスセンサ10のメルカプタン又は硫化水素に対する感度は、メルカプタン又は硫化水素に曝露されている場合のガス感応層5の電気抵抗Rgに対する空気に曝露されている場合のガス感応層5の電気抵抗Raの比Ra/Rgであり、ガスセンサの性能の一つの指標とすることができる。ガスセンサ10のメルカプタン又は硫化水素に対する感度は、通常、メルカプタン又は硫化水素の濃度に比例して増加する。このため、ガスセンサ10のメルカプタン又は硫化水素に対する感度から、メルカプタン又は硫化水素の濃度を測定することができる。
ガスセンサ10は、低濃度から高濃度までのメルカプタン及び硫化水素を検知することができる。
ガスセンサ10の750ppmの水素に対する感度は、通常、1.20以下であり、1.08以下であることが好ましい。このため、750ppmの水素が共存する雰囲気においても、水素に阻害されることなく、メルカプタン及び硫化水素を検知することができる。
ガスセンサ10は、ガス感応層5を加熱する温度を調整することにより、メルカプタンに対する感度を硫化水素に対する感度よりも高くしたり、メルカプタンに対する感度を硫化水素に対する感度よりも低くしたりすることができる。
このため、硫化水素に対する感度よりもメルカプタンに対する感度が高いガスセンサ10と、硫化水素に対する感度よりもメルカプタンに対する感度が低いガスセンサ10を、メルカプタン及び硫化水素が共存する雰囲気に設置すると、メルカプタン及び硫化水素の濃度を測定することもできる。
ガスセンサ10は、500ppb以上のメルカプタン及び硫化水素を検知することができる。
ガスセンサ10は、生体ガス中に含まれるメルカプタン及び硫化水素の検知器、簡易検査装置等に適用することができる。
次に、実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明は、実施例により限定されない。なお、部は、質量部を意味する。
[実施例1]
6.35mm×50.8mm×635μmのアルミナ製の基板1(弘陽精工社製)の表面に、白金ペーストTR−7091T(田中貴金属工業社製)をスクリーン印刷した後、1400℃で2時間焼成し、櫛歯電極2及び櫛歯電極3を形成した。櫛歯電極2及び櫛歯電極3は、幅が100μmであり、櫛歯電極2及び櫛歯電極3の間の距離が100μmであり、5.3mm×6.3mmの領域に形成した。次に、基板1の裏面に、PtペーストTR−7091T(田中貴金属工業社製)をスクリーン印刷した後、1400℃で2時間焼成し、ヒータ4を形成した(図1参照)。
酸化バナジウムの原料としてのNHVO(シグマ アルドリッチ社製)、酸化チタンとしてのAEROXIDE TiO P25(日本エアロジル社製)、酸化タングステンの原料としての(NH10(W・xHO(シグマ アルドリッチ社製)を混合して、混合粉末を得た。このとき、酸化バナジウム、酸化チタン及び酸化タングステンの質量比が3:87:10となるように、酸化バナジウムの原料、酸化チタン及び酸化タングステンの原料を混合した。
混合粉末60部及びエチルセルロース(シグマ アルドリッチ社製)とターピネオールを1:9の質量比で混合したビヒクル40部を混合し、ペーストを得た。
得られたペーストを、櫛歯電極2及び櫛歯電極3上に塗布した後、焼成炉を用いて700℃で焼成してガス感応層5を形成し、ガスセンサ10を得た。
ガスセンサ10を試料ホルダーに設置した後、ヒータ5に通電し、ガス感応層5が300℃になるように抵抗加熱により加熱した。窒素と酸素を体積比4:1で混合した合成空気を、200mL/minの流量で試料ホルダーに流し、ガス感応層5の電気抵抗を測定した。ガス感応層5の電気抵抗は、2700型多チャンネルデジタルマルチメータDMM(ケースレーインスツルメンツ社製)を用いて、2端子法により10秒間隔で測定した。このとき、ガス感応層5の電気抵抗が安定してから1時間後のガス感応層5の電気抵抗をRaとした。次に、メチルメルカプタン標準ガス(大陽日酸社製)を窒素に導入した後、メチルメルカプタン標準ガスが導入された窒素と酸素を体積比4:1で混合した合成空気を、200mL/minの流量で試料ホルダーに流し、上記と同様にして、ガス感応層5の電気抵抗を測定した。このとき、合成空気中のメチルメルカプタンの濃度を50ppbとし、合成空気を試料ホルダーに1時間流した後のガス感応層5の電気抵抗をRgとした。さらに、窒素と酸素を体積比4:1で混合した合成空気を、200mL/minの流量で試料ホルダーに流し、ガス感応層5の電気抵抗を測定した。次に、合成空気中のメチルメルカプタンの濃度を250ppbに変更した以外は、上記と同様にして、ガス感応層5の電気抵抗Rgを測定した。さらに、窒素と酸素を体積比4:1で混合した合成空気を、200mL/minの流量で試料ホルダーに流し、ガス感応層5の電気抵抗を測定した。次に、合成空気中のメチルメルカプタンの濃度を500ppbに変更した以外は、上記と同様にして、ガス感応層5の電気抵抗Rgを測定した。
メチルメルカプタン標準ガス(大陽日酸社製)の代わりに、硫化水素標準ガス(大陽日酸社製)を用いた以外は、上記と同様にして、ガス感応層5の電気抵抗Rgを測定した。
メチルメルカプタン標準ガス(大陽日酸社製)の代わりに、水素標準ガス(大陽日酸社製)を用い、合成空気中の水素の濃度を250ppb、500ppb及び750ppbから250ppm、500ppm及び750ppmに変更した以外は、上記と同様にして、ガス感応層5の電気抵抗Rgを測定した。
ガスセンサ10のメチルメルカプタン、硫化水素及び水素に対する感度Ra/Rgを算出した。
[実施例2]
ガス感応層5が350℃になるように抵抗加熱により加熱した以外は、実施例1と同様にして、ガスセンサ10のメチルメルカプタン、硫化水素及び水素に対する感度Ra/Rgを求めた。
[実施例3]
ガス感応層5が400℃になるように抵抗加熱により加熱した以外は、実施例1と同様にして、ガスセンサ10のメチルメルカプタン、硫化水素及び水素に対する感度Ra/Rgを求めた。
図5〜7に、ガスセンサをメチルメルカプタン、硫化水素又は水素を含む合成空気に曝露した場合のガス感応層5の電気抵抗を示す。図5、6から、ガスセンサ10をメチルメルカプタン又は硫化水素を含む合成空気に曝露すると、ガス感応層5の電気抵抗が減少し、ガスセンサ10をメチルメルカプタン又は硫化水素を含まない合成空気に曝露すると、ガス感応層5の電気抵抗が戻ることがわかる。
[実施例4]
ガス感応層5が450℃になるように抵抗加熱により加熱した以外は、実施例1と同様にして、ガスセンサ10のメチルメルカプタン、硫化水素及び水素に対する感度Ra/Rgを求めた。
[実施例5]
櫛歯電極2及び櫛歯電極3の間の距離を175μmに変更した以外は、実施例3と同様にして、ガスセンサ10のメチルメルカプタン、硫化水素及び水素に対する感度Ra/Rgを求めた。
[実施例6]
櫛歯電極2及び櫛歯電極3の間の距離を500μmに変更した以外は、実施例3と同様にして、ガスセンサ10のメチルメルカプタン、硫化水素及び水素に対する感度Ra/Rgを求めた。
[実施例7]
混合粉末を作製する際に、酸化タングステンの原料を添加せず、酸化バナジウム及び酸化チタンの質量比が3:97となるように、酸化バナジウムの原料及び酸化チタンを混合した以外は、実施例3と同様にして、ガスセンサ10のメチルメルカプタン、硫化水素及び水素に対する感度Ra/Rgを求めた。
[実施例8]
混合粉末を作製する際に、酸化バナジウム、酸化チタン及び酸化タングステンの質量比が10:80:10となるように、酸化バナジウムの原料、酸化チタン及び酸化タングステンの原料を混合した以外は、実施例1と同様にして、ガスセンサ10のメチルメルカプタン、硫化水素及び水素に対する感度Ra/Rgを求めた。
[実施例9]
混合粉末を作製する際に、酸化バナジウム、酸化チタン及び酸化タングステンの質量比が1.5:88.5:10となるように、酸化バナジウムの原料、酸化チタン及び酸化タングステンの原料を混合した以外は、実施例1と同様にして、ガスセンサ10のメチルメルカプタン、硫化水素及び水素に対する感度Ra/Rgを求めた。
[実施例10]
混合粉末を作製する際に、酸化チタンの代わりに、酸化セリウムとしてのコアシェル型セリアナノ粒子(北興化学工業社製)を用いた以外は、実施例9と同様にして、ガスセンサ10のメチルメルカプタン、硫化水素及び水素に対する感度Ra/Rgを求めた。
[実施例11]
混合粉末を作製する際に、酸化バナジウム、酸化チタン及び酸化タングステンの質量比が3:77:20となるように、酸化バナジウムの原料、酸化チタン及び酸化タングステンの原料を混合した以外は、実施例3と同様にして、ガスセンサ10のメチルメルカプタン、硫化水素及び水素に対する感度Ra/Rgを求めた。
[実施例12]
混合粉末を作製する際に、酸化バナジウム、酸化チタン及び酸化タングステンの質量比が3:52:45となるように、酸化バナジウムの原料、酸化チタン及び酸化タングステンの原料を混合した以外は、実施例3と同様にして、ガスセンサ10のメチルメルカプタン、硫化水素及び水素に対する感度Ra/Rgを求めた。
[実施例13]
混合粉末を作製する際に、酸化セリウムとしてのコアシェル型セリアナノ粒子(北興化学工業社製)をさらに添加し、酸化バナジウム、酸化チタン、酸化セリウム及び酸化タングステンの質量比が3:80:7:10となるように、酸化バナジウムの原料、酸化チタン、酸化セリウム及び酸化タングステンの原料を混合した以外は、実施例3と同様にして、ガスセンサ10のメチルメルカプタン、硫化水素及び水素に対する感度Ra/Rgを求めた。
[比較例1]
混合粉末の代わりに、酸化チタンとしてのAEROXIDE TiO P25(日本エアロジル社製)を用いた以外は、実施例3と同様にして、ガスセンサ10のメチルメルカプタン、硫化水素及び水素に対する感度Ra/Rgを求めた。
[比較例2]
混合粉末の代わりに、酸化セリウムとしてのコアシェル型セリアナノ粒子(北興化学工業社製)を用いた以外は、実施例3と同様にして、ガスセンサ10のメチルメルカプタン、硫化水素及び水素に対する感度Ra/Rgを求めた。
[比較例3]
混合粉末を作製する際に、酸化バナジウムの原料を添加せず、酸化チタン及び酸化タングステンの質量比が90:10となるように、酸化チタン及び酸化タングステンの原料を混合した以外は、実施例3と同様にして、ガスセンサ10のメチルメルカプタン、硫化水素及び水素に対する感度Ra/Rgを求めた。
表1に、ガスセンサ10の特性を示す。
Figure 2016125916
表2に、ガスセンサ10のメチルメルカプタン、硫化水素及び水素に対する感度Ra/Rgを示す。
Figure 2016125916
表2から、実施例1〜13は、メチルメルカプタン及び硫化水素に対する感度が高く、水素に対する感度が低いことがわかる。このため、空気に含まれる水素の影響を抑制して、メチルメルカプタン及び硫化水素を検知することができる。
これに対して、比較例1、2は、ガス感応層5が酸化チタン又は酸化セリウムからなるため、ガス感応層5の電気抵抗が大きい(>120MΩ)。このため、ガスセンサ10のメチルメルカプタン、硫化水素及び水素に対する感度を求めることができなかった。
比較例3は、ガス感応層5が酸化バナジウムを含まないため、水素に対する感度が高い。このため、空気に含まれる水素の影響を抑制することができない。
1 基板
2、3 櫛歯電極
4 ヒータ
5 ガス感応層
5a 金属酸化物の粉末
10 ガスセンサ

Claims (8)

  1. ガスセンサを用いてガスを検知する方法であって、
    前記ガスセンサは、ガス感応層及び該ガス感応層の電気抵抗を検出する電極を有し、
    前記ガス感応層は、酸化チタン及び/又は酸化セリウムと、酸化バナジウムとを含み、酸化チタン及び/又は酸化セリウムの含有量が50質量%以上99質量%以下であり、酸化バナジウムの含有量が1質量%以上15質量%以下であり、
    前記ガスは、メルカプタン又は硫化水素であることを特徴とするガスの検知方法。
  2. 前記ガス感応層は、酸化タングステンをさらに含み、酸化タングステンの含有量が49質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載のガスの検知方法。
  3. 前記メルカプタンは、メチルメルカプタンであることを特徴とする請求項1又は2に記載のガスの検知方法。
  4. 前記ガス感応層を300℃以上500℃以下の温度に加熱して前記ガスを検知することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のガスの検知方法。
  5. ガス感応層及び該ガス感応層の電気抵抗を検出する電極を有し、
    前記ガス感応層は、酸化セリウムと、酸化バナジウムとを含み、酸化セリウムの含有量が50質量%以上99質量%以下であり、酸化バナジウムの含有量が1質量%以上15質量%以下であることを特徴とするガスセンサ。
  6. メルカプタン又は硫化水素の検知に用いられるガスセンサであって、
    ガス感応層及び該ガス感応層の電気抵抗を検出する電極を有し、
    前記ガス感応層は、酸化チタンと、酸化バナジウムとを含み、酸化チタンの含有量が50質量%以上99質量%以下であり、酸化バナジウムの含有量が1質量%以上15質量%以下であることを特徴とするガスセンサ。
  7. 前記ガス感応層は、酸化タングステンをさらに含み、酸化タングステンの含有量が49質量%以下であることを特徴とする請求項5又は6に記載のガスセンサ。
  8. 前記ガス感応層を抵抗加熱により加熱する加熱手段をさらに有することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一項に記載のガスセンサ。
JP2015000378A 2015-01-05 2015-01-05 ガスの検知方法及びガスセンサ Active JP6364356B2 (ja)

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