JP2016124904A - 熱成形用シートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】このような夏場の比較的高温での保存後においても、熱成形性が良好なポリ乳酸樹脂組成物からなる熱成形用シートの製造方法及び該製造方法により得られるシートを成形してなる成形体の製造方法に関すること。【解決手段】次の工程(1)及び(2)を含む熱成形用シートの製造方法。工程(1):ポリ乳酸系樹脂及びアミド系有機結晶核剤を含有するポリ乳酸樹脂組成物の非晶又は半結晶シートを調製する工程工程(2):工程(1)で得られたシートをポリ乳酸樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)以下の温度に保存する工程であって、方法(A)により算出される半結晶化時間が保存することにより増加して0.7分以上となった後に0.6分以下になるまでの時間を超えて保存する工程【選択図】なし

Description

本発明は、熱成形用シートの製造方法に関する。更に詳しくは、日用品、化粧品、家電製品等のパックやトレイ等の成形体に好適に使用し得るポリ乳酸樹脂組成物からなるシートの製造方法及び該製造方法により得られるシートを成形してなる成形体の製造方法に関する。
現在、身の回りには様々なプラスチック製品が存在し、人々の生活に欠かせないものとなっている。その使用量が年々増加する一方で、プラスチックごみの量も増えている。プラスチックは、そのほとんどが化石燃料を原料に作られており、プラスチックごみを焼却処理することで大気中の二酸化炭素量を増加させてしまい、地球温暖化に影響を及ぼしているとされている。
地球温暖化への影響を低減させる取り組みとして、植物由来の樹脂が注目されており、中でも生分解性を有するポリ乳酸が盛んに研究、開発されている。
ポリ乳酸の特徴としては、高い透明性が挙げられ、内容物視認性が求められる包装容器としての利用が期待できる。しかし、ポリ乳酸は耐熱性が低いという欠点も有している。この理由は、ポリ乳酸のガラス転移温度が約60℃前後にあるためであり、この温度以上では成形体が軟化してしまう。この低い耐熱性を向上させる方法として、結晶化が挙げられる。結晶化させることで樹脂軟化点を融点付近にまで向上させることが可能である。しかし、ポリ乳酸は結晶化速度が非常に遅く、かつ形成する球晶の多くが可視光波長以上にまで成長してしまい、可視光を散乱し直進させないため、透明性が低下してしまう。
そこで、ポリ乳酸樹脂の低い結晶化速度や結晶化による透明性の低下を解決する方法として、結晶核剤の添加が知られている。アミド系有機結晶核剤やタルク等の無機結晶核剤がよく知られており、これら核剤を添加することで、結晶核数が増え、核間距離が短くなるため、ひとつひとつの球晶のサイズが小さくなる。その結果、結晶化速度が向上して耐熱性が向上し、かつ、形成した球晶が可視光波長以下に抑えられることで透明性を維持することが可能になる。
一方で、特許文献1では、ポリ乳酸系フィルムに対して、ガラス転移温度より30℃低い温度から10℃高い温度までの温度範囲内で熱処理を加えることで、耐熱性を向上させることが開示されている。
また、特許文献2では、熱成形性に優れるシートを得るために、シートの位相差をコントロールする目的で、シート調製に用いる装置においてシートの熱処理を行っていることが記載されている。
特開2008−266369号公報 特開2014−51646号公報
しかしながら、特許文献1における熱処理は、結晶化に関せずして耐熱性を付与するために行うのであって、結晶核剤の配合に関しては、無機フィラーや層状ケイ酸塩類、脂肪酸塩、脂肪族ポリエステルが例示されているが、実施例では使用しない例か、タルクが使用された例が開示されているに過ぎない。よって、該フィルムを用いて、結晶性の熱成形品を得ようとしても、結晶化させるためには膨大な時間を要するため実用上の問題がある。また、無機フィラーを用いた場合には、少量添加により透明性を維持できるが、結晶化速度が遅いため実用上の問題がある。また、多量添加によって結晶化速度は実用レベルとなるものの透明性の阻害が生じる。
また、特許文献2における熱処理は、例えば、押出成形によって調製する場合、シート表面温度が高いと巻き取り時に押出方向への延伸が生じて、僅かに延伸されたことによって熱成形性が低下することから(特許文献2の[0106]参照)、実施例ではシート表面温度が20〜40℃になるまで冷却ロールに接触させて熱処理を行っている。かかる熱処理の時間は僅か0.1〜50秒と非常に短いものであるが、巻取られたシートは、結局、販売や成形まで倉庫等での保管が必要となる。その保管条件によっては、その後の熱成形性が悪化することがあり、特に夏場の倉庫での保管の様な比較的高温(30〜45℃)での保管により熱成形性が悪化することが大きな課題であった。
そこで、本発明者らは、高温下での保管がシートに及ぼす影響を調べたところ、驚くべきことに、結晶化速度は保存時間と共に一旦遅くなるものの、その後次第に回復することを見出した。また、そのような傾向はアミド系有機結晶核剤を含有するポリ乳酸樹脂組成物を材料とする場合に特有のものであり、該ポリ乳酸樹脂組成物からなるシートの結晶化速度の変動を抑制し、ひいては熱安定性を向上させることが必要であった。
本発明は、このような夏場の比較的高温での保存後においても、熱成形性が良好なポリ乳酸樹脂組成物からなる熱成形用シートの製造方法及び該製造方法により得られるシートを成形してなる成形体の製造方法に関する。
本発明者らはこのような状況に鑑みて鋭意検討した結果、ポリ乳酸系樹脂及びアミド系有機結晶核剤を含有するポリ乳酸樹脂組成物の非晶又は半結晶状態のシートを、特定の方法により求められる数値に基づいて設定した時間及び特定の温度条件で保存することで、アミド系有機結晶核剤に基づく特有の結晶化速度の変動を抑制し、高温での保存後においても結晶化速度が速く、結晶化させた際には優れた透明性を発揮し、かつ、熱成形性に優れる熱成形用シートが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、〔1〕〜〔2〕に関する。
〔1〕 次の工程(1)及び(2)を含む熱成形用シートの製造方法。
工程(1):ポリ乳酸系樹脂及びアミド系有機結晶核剤を含有するポリ乳酸樹脂組成物の非晶又は半結晶シートを調製する工程
工程(2):工程(1)で得られたシートをポリ乳酸樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)以下の温度に保存する工程であって、下記方法(A)により算出される半結晶化時間が保存することにより増加して0.7分以上となった後に0.6分以下になるまでの時間を超えて保存する工程
方法(A) 示差走査熱量分析装置を用いて、試料約10mgを25℃から90℃まで500℃/minで昇温し、その後90℃で10分間保持した際に測定される熱量より、50%結晶化が進行するまでに必要な時間を算出し、半結晶化時間(分)とする
〔2〕 次の工程(1)〜(4)を含む熱成形体の製造方法。
工程(1):ポリ乳酸系樹脂及びアミド系有機結晶核剤を含有するポリ乳酸樹脂組成物の非晶又は半結晶シートを調製する工程
工程(2):工程(1)で得られたシートをポリ乳酸樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)以下の温度に保存する工程であって、下記方法(A)により算出される半結晶化時間が保存することにより増加して0.7分以上となった後に0.6分以下になるまでの時間を超えて保存する工程
方法(A) 示差走査熱量分析装置を用いて、試料約10mgを25℃から90℃まで500℃/minで昇温し、その後90℃で10分間保持した際に測定される熱量より、50%結晶化が進行するまでに必要な時間を算出し、半結晶化時間(分)とする
工程(3):工程(2)で得られたシートをポリ乳酸樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)以上、融点(Tm)未満の温度範囲内に加熱する工程
工程(4):工程(3)で得られたシートを金型温度60〜140℃の金型を用いて熱成形する工程
本発明の製造方法により得られる熱成形用シートは、結晶化速度の変動が抑制され、高温での保存後においても結晶化速度が速く、結晶化させた際には優れた透明性を発揮し、かつ、熱成形性に優れるため、良好な外観を有する成形体を極めて容易に提供することができる。また、高温保存後においても熱成形性に優れることから、本発明の製造方法により得られた熱成形用シートは保存安定性に優れるという優れた効果を奏する。
図1は、半結晶化時間の算出に用いられるDSC曲線の一例を示す図である。 図2は、アミド系有機結晶核剤を含有する組成物の半結晶化時間の推移の一例を示す図である。 図3は、実施例で用いた成形型を示す図である。
本発明の熱成形用シートの製造方法は、ポリ乳酸系樹脂及びアミド系有機結晶核剤を含有するポリ乳酸樹脂組成物の非晶又は半結晶シートを調製する工程〔工程(1)〕、及び、前記工程で得られたシートを特定の温度下に保存する工程〔工程(2)〕を含む製造方法であって、保存時間が特定の条件によって算出される数値に基づいて規定される時間であることに大きな特徴を有する。
本発明では、得られる熱成形用シートの結晶化速度の変動を抑制する観点から、熱成形に供する前のシートを、予めポリ乳酸樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)以下の温度下に保存するが、その保存時間が該シートの半結晶化時間に基づいて規定される。ここで、本発明の方法において指標とされる半結晶化時間を図(図1)を用いて説明する。半結晶化時間とは、非晶又は半結晶シートを90℃で等温結晶化させた際、全結晶化に伴う発熱量の半分が発熱した時間のことであり、例えば、図1において示される発熱ピーク面積の50%を占める熱量が観測された経過時間である0.272分と規定される。この半結晶化時間は、アミド系有機結晶核剤を含有する組成物の場合、該組成物の調製直後は0.6分以下であるものの、その詳細なメカニズムは不明なるも、調製後の経過時間が長くなると共に一旦長くなり、その後、回復するといった特有の結晶化速度の変動傾向を示すものである(図2参照)。そこで、本発明においては、この半結晶化時間が保存することにより増加して0.7分以上となった後に0.6分以下になるまでの時間を超えて、前記温度下にシートを供することで、シート内のアミド系有機結晶核剤が、処理前は不安定であり結晶核剤能が変動的であったところ、安定となって、結晶化速度の変動が抑制されて、その後の高温での保存後においても結晶化速度が速く、熱成形性に優れる熱成形用シートが得られると推定される。また、使用する結晶核剤がアミド系有機結晶核剤であることにより、結晶化させた際には優れた透明性を発揮することが出来ると推定される。
<工程(1)>
本発明の製造方法の工程(1)は、ポリ乳酸系樹脂及びアミド系有機結晶核剤を含有するポリ乳酸樹脂組成物の非晶又は半結晶シートを調製する工程である。
〔ポリ乳酸樹脂組成物〕
[ポリ乳酸系樹脂]
ポリ乳酸系樹脂としては、市販されているポリ乳酸樹脂、例えば、Nature Works社製:Nature Works PLA/3001D、4032D、2500HP、3100HP等の他、乳酸やラクチドから合成したポリ乳酸樹脂が挙げられる。強度や透明性の観点から、光学純度90%以上のポリ乳酸樹脂が好ましく、例えば、比較的分子量が高く、また光学純度の高いNature Works社製ポリ乳酸樹脂(4032D、2500HP等)が好ましい。
また、本発明において、ポリ乳酸系樹脂として、ポリ乳酸樹脂組成物の強度や透明性の観点から、異なる異性体を主成分とする乳酸成分を用いて得られた2種類のポリ乳酸からなるステレオコンプレックスポリ乳酸樹脂を用いてもよい。
また、本発明におけるポリ乳酸系樹脂は、ポリ乳酸樹脂以外の生分解性ポリエステル樹脂やポリプロピレン等の非生分解性樹脂がポリ乳酸樹脂とのブレンドによるポリマーアロイとして含有されていてもよい。なお、本明細書において「生分解性」とは、自然界において微生物によって低分子化合物に分解され得る性質のことであり、具体的には、JIS K6953(ISO14855)「制御された好気的コンポスト条件の好気的かつ究極的な生分解度及び崩壊度試験」に基づいた生分解性のことを意味する。
ポリ乳酸系樹脂の含有量は、生分解性の観点から、ポリ乳酸樹脂組成物中、50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、90質量%以上が更に好ましい。
[有機結晶核剤]
本発明においては、有機結晶核剤としてアミド系有機結晶核剤を用いる。
アミド系有機結晶核剤としては、アミド結合を1つ以上有する化合物であれば特に限定はなく、アミド結合以外に水酸基及び/又はエステル基を有する化合物が好適に用いられる。かかる化合物としては、熱成形用シートの半結晶化時間の短縮の観点から、好ましくは、脂肪酸モノアミド及び脂肪酸ビスアミドから選ばれる1種又は2種であり、より好ましくは脂肪酸ビスアミドである。
脂肪酸モノアミド、脂肪酸ビスアミドにおける脂肪酸の炭素数は、熱成形用シートの半結晶化時間の短縮の観点から、好ましくは8以上、より好ましくは12以上、さらに好ましくは16以上であり、好ましくは24以下、より好ましくは22以下、さらに好ましくは20以下である。また、脂肪酸モノアミド、脂肪酸ビスアミドにおける脂肪酸は、水酸基を有していてもよく、熱成形用シートの半結晶化時間の短縮の観点から、好ましくは水酸基を有する脂肪酸である。
脂肪酸モノアミドとしては、具体的には、例えば、12−ヒドロキシステアリン酸モノエタノールアミド等が挙げられる。
脂肪酸ビスアミドとしては、具体的には、例えば、メチレンビス12−ヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビス12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス12−ヒドロキシステアリン酸アミド、キシリレンビス12−ヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド等が挙げられる。
これらの中では、熱成形用シートの半結晶化時間の短縮の観点から、好ましくはエチレンビス12−ヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミドであり、より好ましくはエチレンビス12−ヒドロキシステアリン酸アミドである。
本発明においては、本発明の効果を損なわない範囲で、アミド系有機結晶核剤以外の公知の他の有機結晶核剤を用いることができる。他の有機結晶核剤としては、特に限定されないが、エステル基、ウレア基、チオウレア基等を有する化合物が挙げられ、例えば、グリセリン脂肪酸エステルが挙げられる。有機結晶核剤におけるアミド系有機結晶核剤の含有量は、熱成形用シートの半結晶化時間の短縮の観点から、40質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましく、80質量%以上が更に好ましく、100質量%であることが更により好ましい。
有機結晶核剤の含有量は、熱成形用シートの半結晶化時間の短縮、高温での保存後の熱成形性の観点から、ポリ乳酸系樹脂100質量部に対して、0.01質量部以上が好ましく、0.1質量部以上がより好ましく、0.2質量部以上が更に好ましく、高温での保存後の熱成形性、透明性の観点から、5質量部以下が好ましく、1質量部以下がより好ましく、0.7質量部以下が更に好ましい。
[可塑剤]
本発明においては、高温での保存後における熱成形性、透明性の観点から、前記成分以外に、更に、可塑剤を用いることができる。
本発明で用いられる可塑剤としては、特に限定されず、一般の生分解性樹脂に用いられる可塑剤が挙げられる。なかでも、高温での保存後における熱成形性、透明性の観点から、分子中に2個以上のエステル基を有する化合物が好ましい。このような化合物としては、多価カルボン酸とモノアルコール又はその(ポリ)オキシアルキレン付加物とのエステル、ならびに、多価アルコール又はその(ポリ)オキシアルキレン付加物とのエステル等が挙げられる。
具体的には、例えば、特開平4-335060号公報、特開2008−174718号公報、及び特開2008−115372号公報に記載の可塑剤が挙げられる。なかでも、高温での保存後における熱成形性、透明性の観点から、好ましくは酢酸とグリセリンのエチレンオキサイド平均3〜6モル付加物(水酸基1個あたりエチレンオキサイドを1〜2モル付加)とのエステル、酢酸とエチレンオキサイドの平均付加モル数が4〜6のポリエチレングリコールとのエステル、コハク酸とエチレンオキサイドの平均付加モル数が2〜3のポリエチレングリコールモノメチルエーテル(水酸基1個あたりエチレンオキサイドを2〜3モル付加)とのエステル、アジピン酸とジエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステル、アジピン酸と1−ブチルアルコールとのエステル、アセチルクエン酸と1−ブチルアルコールとのエステル、1,3,6−ヘキサントリカルボン酸とジエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステルからなる群から選ばれる1種以上が、より好ましくはコハク酸とエチレンオキサイドの平均付加モル数が2〜3のポリエチレングリコールモノメチルエーテル、アジピン酸とジエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステル、アセチルクエン酸と1−ブチルアルコールとのエステルからなる群から選ばれる1種以上が好適に用いられる。
可塑剤の含有量は、熱成形性、透明性の観点から、ポリ乳酸系樹脂100質量部に対して、0.01質量部以上が好ましく、0.5質量部以上がより好ましく、1質量部以上が更に好ましく、2質量部以上が更により好ましく、熱成形用シートの半結晶化時間の短縮、熱成形用シートのガラス転移温度の向上、透明性、及び高温での保存後における熱成形性の観点から、20質量部以下が好ましく、10質量部以下がより好ましく、8質量部以下が更に好ましく、6質量部以下が更により好ましい。
[加水分解抑制剤]
本発明においては、熱成形性の観点から、前記成分以外に、更に、加水分解抑制剤として、カルボジイミド化合物を用いることができる。
具体的には、モノカルボジイミド化合物、ポリカルボジイミド化合物が挙げられる。これらは単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
ポリカルボジイミド化合物としては、ポリ(4,4’−ジフェニルメタンカルボジイミド)、ポリ(4,4’−ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド)、ポリ(1,3,5−トリイソプロピルベンゼン)ポリカルボジイミド、ポリ(1,3,5−トリイソプロピルベンゼン及び1,5−ジイソプロピルベンゼン)ポリカルボジイミド等が挙げられ、モノカルボジイミド化合物としては、ジ−イソプロピルカルボジイミド、ジ−オクタデシルカルボジイミド、N,N’−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド等が挙げられる。
前記カルボジイミド化合物は、ポリ乳酸樹脂組成物からなる成形体の耐久性、耐衝撃性及び熱成形性を満たすために、単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよい。また、ポリ(4,4’−ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド)はカルボジライトLA−1(日清紡ケミカル社製)を、ポリ(1,3,5−トリイソプロピルベンゼン)ポリカルボジイミド及びポリ(1,3,5−トリイソプロピルベンゼン及び1,5−ジイソプロピルベンゼン)ポリカルボジイミドは、スタバクゾールP及びスタバクゾールP−100(Rhein Chemie社製)を、N,N’−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミドはスタバクゾールI(Rhein Chemie社製)をそれぞれ購入して使用することができる。
加水分解抑制剤の含有量は、加水分解抑制、高温保存後における熱成形性、透明性の観点から、ポリ乳酸系樹脂100質量部に対して、0.01質量部以上が好ましく、0.1質量部以上がより好ましく、0.15質量部以上が更に好ましく、透明性の観点から、5質量部以下が好ましく、3質量部以下がより好ましく、1質量部以下が更に好ましい。
本発明におけるポリ乳酸樹脂組成物は、前記以外の他の成分として、滑剤、無機結晶核剤、充填剤(無機充填剤、有機充填剤)、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、防曇剤、光安定剤、分散剤、顔料、防カビ剤、抗菌剤、発泡剤等を、本発明の効果を損なわない範囲で含有することができる。また同様に、本発明の効果を阻害しない範囲内で他の高分子材料や他の樹脂組成物を含有することも可能である。
本発明におけるポリ乳酸樹脂組成物は、ポリ乳酸系樹脂及びアミド系有機結晶核剤を含有するのであれば特に限定なく調製することができる。例えば、ポリ乳酸系樹脂及びアミド系有機結晶核剤、更に必要により各種添加剤を含有する原料を、密閉式ニーダー、1軸もしくは2軸の押出機、オープンロール型混練機等の公知の混練機を用いて溶融混練して調製することができる。原料は、予めヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等を用いて均一に混合した後に、溶融混練に供することも可能である。なお、ポリ乳酸樹脂組成物を調製する際にポリ乳酸樹脂の可塑性を促進させるため、超臨界ガスを存在させて溶融混合させてもよく、溶融混練後は公知の方法に従って溶融混練物を乾燥又は冷却させてもよい。
溶融混練温度は、ポリ乳酸樹脂組成物の成形性及び劣化防止を向上する観点から、ポリ乳酸系樹脂の融点(Tm)以上であり、好ましくはTm℃以上、Tm+100℃以下の範囲であり、より好ましくはTm℃以上、Tm+50℃以下の範囲である。具体的には、例えば、好ましくは170℃以上であり、好ましくは240℃以下、より好ましくは220℃以下である。溶融混練時間は、溶融混練温度、混練機の種類によって一概には決定できないが、15秒間以上900秒間以下が好ましい。なお、本明細書において、融点(Tm)及びガラス転移温度(Tg)は、後述の実施例に記載の方法に従って、求めることができる。
前記ポリ乳酸樹脂組成物の融点(Tm)は、熱成形性の観点から、140℃以上が好ましく、150℃以上がより好ましく、160℃以上が更に好ましく、240℃以下が好ましく、200℃以下がより好ましく、180℃以下が更に好ましい。
また、前記ポリ乳酸樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)は、熱成形性の観点から、45℃以上が好ましく、46℃以上がより好ましく、47℃以上が更に好ましく、65℃以下が好ましく、62℃以下がより好ましく、60℃以下が更に好ましい。
〔非晶又は半結晶シートの調製〕
次に、得られた溶融混練物を用いて非晶又は半結晶シートを調製する。ここで、本明細書において、非晶状態及び半結晶状態とは、以下の式により求めた相対結晶化度が60%未満となる場合を非晶状態、相対結晶化度が60%以上、80%未満となる場合を半結晶状態とする。よって、非晶又は半結晶シートとは、相対結晶化度が80%未満のシートを意味する。
相対結晶化度(%)={(ΔHm−ΔHcc)/ΔHm}×100
具体的には、相対結晶化度は、DSC装置(パーキンエルマー社製ダイアモンドDSC)を用い、1stRUNとして、昇温速度15℃/分で25℃から200℃まで昇温し、200℃で1分間保持した後、降温速度−500℃/分で200℃から25℃まで降温し、25℃で1分間保持した後、さらに2ndRUNとして、昇温速度15℃/分で25℃から200℃まで昇温し、1stRUNに観測されるポリ乳酸樹脂の冷結晶化エンタルピーの絶対値ΔHcc、2ndRUNに観測される結晶融解エンタルピーΔHmを用いて求めることができる。
本発明における非晶又は半結晶シートは、前記ポリ乳酸樹脂組成物を押出成形、射出成形、又はプレス成形することによって調製することができる。
押出成形は、具体的には、加熱した押出機に充填された前記ポリ乳酸樹脂組成物を溶融させた後にTダイから押出すことにより、シート状の成形品(シート成形品ともいう)を得ることができる。このシート成形品を直ぐに冷却ロールに接触させて冷却して、該冷却ロールから引き離した後、巻取ロールにて巻き取ることにより、非晶又は半結晶シートを得ることができる。なお、押出機に充填する際に、前記ポリ乳酸樹脂組成物を構成する原料、例えば、ポリ乳酸系樹脂及びアミド系有機結晶核剤、更に必要により各種添加剤を含有する原料をそのまま充填して溶融混練してもよく、予め溶融混練したものを押出機に充填してもよい。
押出機の温度は、ポリ乳酸樹脂組成物を均一に混合し、且つポリ乳酸樹脂の劣化を防止する観点から、好ましくは170℃以上であり、好ましくは240℃以下、より好ましくは220℃以下である。なお、本発明において、押出機の温度とは押出機のバレル設定温度を意味する。また、押出機における滞留時間は、シートの厚さや幅、巻き取り速度に依存するため一概には規定できないが、熱による劣化を避ける観点から、30秒から数分程度が好ましい。
冷却ロールの温度は、非晶状態又は半結晶状態のシートを得る観点から、ポリ乳酸樹脂組成物のTg未満に設定することが好ましく、具体的には、40℃未満が好ましく、30℃以下がより好ましい。
冷却ロールに接する時間は、冷却ロールの設定温度や冷却ロールの個数、押出速度、シート巻取速度によって異なるため必ずしも規定されるものではないが、効率よく非晶状態又は半結晶状態のシートを得る観点から、好ましくは0.1秒以上、より好ましくは0.5秒以上、更に好ましくは0.8秒以上であり、好ましくは50秒以下、より好ましくは10秒以下、更に好ましくは5秒以下である。また、シート巻取速度は、同様の観点から、好ましくは0.1m/分以上、より好ましくは0.5m/分以上、更に好ましくは1m/分以上であり、好ましくは50m/分以下、より好ましくは30m/分以下、更に好ましくは20m/分以下である。
射出成形で非晶又は半結晶シートを成形する場合は、具体的には、ポリ乳酸樹脂組成物を均一に混合し、且つポリ乳酸樹脂の劣化を防止する観点から、前記ポリ乳酸樹脂組成物を、シリンダー温度を好ましくは180℃以上であり、好ましくは220℃以下、より好ましくは210℃以下に設定した射出成形機を用いて、所望の形状を有する金型内に充填し、シート状に成形することができる。
プレス成形で非晶又は半結晶シートを成形する場合は、具体的には、所望のシート形状を有する枠で前記ポリ乳酸樹脂組成物を囲み、好ましくは170℃以上240℃以下、5MPa以上30MPa以下の条件下でプレス成形して得ることができる。また、前記プレス後に、好ましくは0℃以上40℃以下、0.1MPa以上20MPa以下の条件下でプレスすることにより、非晶状態又は半結晶状態を維持することができる。
かくして工程(1)における非晶又は半結晶シートが得られる。非晶又は半結晶シートの厚さは、好ましくは0.1mm以上、より好ましくは0.2mm以上であり、好ましくは1.5mm以下、より好ましくは1.2mm以下、更に好ましくは0.8mm以下、更により好ましくは0.5mm以下である。
工程(1)における非晶又は半結晶シートは、前出の式により求めた相対結晶化度が好ましくは80%未満、より好ましくは60%未満、更に好ましくは55%未満である。下限は特に設定されないが、0%以上であればよい。
工程(1)において得られた調製直後の非晶又は半結晶シートは、アミド系有機結晶核剤がポリ乳酸樹脂と相互作用が良好で、樹脂中の分散性に優れると考えられるので、結晶化速度が速いものである。よって、後述の方法(A)により算出される半結晶化時間は、特に設定されないが、好ましくは0.6分以内、より好ましくは0.55分以内、更に好ましくは0.52分以内であり、更に結晶化速度を向上する可塑剤を含んだものであれば、好ましくは、0.50分以内、より好ましくは0.45分以内、更に好ましくは0.42分以内である。
<工程(2)>
本発明の製造方法の工程(2)は、工程(1)で得られたシートをポリ乳酸樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)以下の温度において、下記方法(A)により算出される半結晶化時間が保存することにより増加して0.7分以上となった後に0.6分以下になるまでの時間を超えて保存する工程であり、熱成形性、生産性及び透明性の観点から、好ましくは0.55分以下、より好ましくは0.52分以下になるまでの時間を超えて保存する工程であり、更に結晶化速度を向上する可塑剤を含んだものであれば、好ましくは、0.50分以下、より好ましくは0.45分以下、更に好ましくは0.42分以下になるまでの時間を超えて保存する工程である。なお、本明細書において、工程(2)の保存とは、いわゆる保存の他に、保管、放置、載置を含むものである。
方法(A) 示差走査熱量分析装置を用いて、試料約10mgを25℃から90℃まで500℃/minで昇温し、その後90℃で10分間保持した際に測定される熱量より、50%結晶化が進行するまでに必要な時間を算出し、半結晶化時間(分)とする
かかる処理としては、具体的には、例えば、工程(1)で得られたシートを前記温度の加熱ロール等に接触させて直接的な処理を行ってもよい。また、加熱炉を通過させる方法や赤外線等で加熱する方法、恒温恒湿機又は倉庫に保管する方法など間接的な処理を行うこともできる。なお、前記温度下に保存される際のシート状態としては、巻取ロールにて巻き取った状態、冷却ロールで冷却した後、特定の長さに裁断しながらシートを積み重ねた状態など、特に限定されない。なかでも、ロール状の場合には、前記処理を行ってもブロッキング等の問題が起こらないことから、好ましい態様として挙げられる。
処理時の温度としては、結晶構造が形成されず熱成形体の賦形性を向上する観点から、ポリ乳酸樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)以下であればよく、処理時間にもよるが、具体的には、58℃以下が好ましく、55℃以下がより好ましく、50℃以下がさらに好ましく、45℃以下がさらにより好ましく、40℃以下がさらにより好ましく、30℃以上が好ましく、35℃以上がより好ましい。
処理時間としては、方法(A)により算出される半結晶化時間が保存することにより増加して0.7分以上となった後に0.6分以下になるまでの時間を超える時間であれば特に限定はなく、熱量の加え方や処理に供するシートの相対結晶化度、厚み等によって適宜設定することができる。例えば、ポリ乳酸樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)よりも10℃低い程度の倉庫で保管する場合、結晶構造が形成されず熱成形体の賦形性を向上する観点から、12時間以上が好ましく、18時間以上がより好ましく、24時間以上が更に好ましく、そして、ポリ乳酸の加水分解等による力学物性への影響の観点から100時間以下が好ましく、72時間以下が好ましい。
方法(A)において用いられる示差走査熱量分析装置としては、当該分野において公知の装置であれば限定なく用いることができる。例えば、パーキンエルマー社のDSC8500等が挙げられる。
かくして、特定時間の加熱処理を行った熱成形用シートが得られる。よって、本発明はまた、本発明の製造方法により得られた熱成形用シートを提供する。
本発明の製造方法により得られた熱成形用シートの厚さは、好ましくは0.1mm以上、より好ましくは0.2mm以上であり、好ましくは1.5mm以下、より好ましくは1.2mm以下、更に好ましくは0.8mm以下、更により好ましくは0.5mm以下である。
得られた熱成形用シートの相対結晶化度は、好ましくは80%未満、より好ましくは60%未満、更に好ましくは55%未満である。下限は特に設定されないが、0%以上であればよい。工程(2)の処理による相対結晶化度の変動は、好ましくは±10%以下である。
本発明の製造方法により得られた熱成形用シートは、結晶化速度の変動がなく、高温での保存後においても結晶化速度が速く、結晶化させた際には優れた透明性を発揮し、熱成形性に優れ、かつ安定生産可能であるため、良好な外観を有する成形体を極めて容易に提供することができる。例えば、日用品、化粧品、家電製品などの包装材として、ブリスターパックやトレイ、お弁当の蓋等の食品容器、工業部品の輸送や保護に用いる工業用トレイ等に熱成形することができる。
本発明の製造方法により、本発明の効果を有する熱成形用シートが得られる理由は不明であるが、工程(2)に基づく熱量が加わることで、ポリ乳酸系樹脂が準安定相を形成して分子の運動を抑制することで、アミド系有機結晶核剤を安定化することができると推定される。
本発明はまた、本発明の熱成形用シートを成形してなる熱成形体を提供する。
本発明の熱成形体は、本発明の製造方法により得られた熱成形用シートを加熱成形したものであればよく、その成形方法は特に限定されず、公知の方法に従って行うことができる。例えば、本発明の熱成形用シートを真空成形又は圧空成形してなるものが挙げられる。
本発明の熱成形体の製造方法の好適態様としては、次の工程(1)〜(4)を含む熱成形体の製造方法が挙げられる。
工程(1):ポリ乳酸系樹脂及びアミド系有機結晶核剤を含有するポリ乳酸樹脂組成物の非晶又は半結晶シートを調製する工程
工程(2):工程(1)で得られたシートをポリ乳酸樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)以下の温度において保存する工程であって、保存時間が下記方法(A)により算出される半結晶化時間が保存することにより増加して0.7分以上となった後に0.6分以下になるまでの時間を超えて保存する工程
方法(A) 示差走査熱量分析装置を用いて、試料約10mgを25℃から90℃まで500℃/minで昇温し、その後90℃で10分間保持した際に測定される熱量より、50%結晶化が進行するまでに必要な時間を算出し、半結晶化時間(分)とする
工程(3):工程(2)で得られたシートを、前記ポリ乳酸樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)以上、融点(Tm)未満の温度範囲内に加熱する工程
工程(4):工程(3)で得られたシートを金型温度60℃以上140℃以下の金型を用いて熱成形する工程
工程(1)及び(2)は前出の本発明の熱成形用シートの製造方法における工程(1)及び(2)と同じである。また、工程(3)での加熱により、該熱成形用シートを非晶状態で軟化させる必要があることから、シート表面温度を、ポリ乳酸樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)以上、融点(Tm)未満とすることが必要である。熱成形用シートの加熱温度は、好ましくは50℃以上、より好ましくは60℃以上、更に好ましくは65℃以上であり、好ましくは120℃以下、より好ましくは100℃以下、更に好ましくは90℃以下である。
工程(4)では所望の形状の金型を用いて熱成形を行う。具体的には、例えば、工程(3)で加熱した熱成形用シートをそのまま真空圧空成形機中の金型内に設置して、金型内を所定の温度に加熱し、加圧又は無加圧状態に保つことにより、真空成形又は圧空成形した成形体が得られる。金型温度としては、ポリ乳酸樹脂組成物の結晶化速度向上及び作業性向上の観点から、60℃以上、好ましくは70℃以上、より好ましくは75℃以上、更に好ましくは80℃以上であり、同様の観点から、140℃以下、好ましくは120℃以下、より好ましくは115℃以下、更に好ましくは110℃以下である。金型内での保持時間は、ポリ乳酸樹脂組成物からなる熱成形体の耐熱性及び生産性の向上の観点から、例えば90℃の金型において、2秒以上60秒以下が好ましく、3秒以上30秒以下がより好ましく、5秒以上20秒以下が更に好ましく、100℃の金型においては、2秒以上60秒以下が好ましく、3秒以上30秒以下がより好ましく、5秒以上20秒以下がより好ましく、5秒以上15秒以下が更に好ましい。本発明におけるポリ乳酸樹脂組成物は、結晶化速度が速いために、前記のような短い時間の保持時間でも十分な耐熱性を有する成形体が得られる。なお、ここでいう金型温度とは、好ましくは上金型の設定温度のことであり、下金型の設定温度は上金型と同じであっても異なっていてもよいが、下金型の温度は低温の方が好ましく、例えば、10℃以上30℃以下である。
かくして得られた本発明の熱成形体は、本発明の熱成形用シートが熱成形性が良好であることから、嵌合性に優れ、また、結晶性が高く、耐熱性、透明性に優れるものである。
本発明の熱成形体の厚みは、特に限定されないが、均一な成形体(二次加工品)を得る観点から、好ましくは0.1mm以上、より好ましくは0.15mm以上、更に好ましくは0.2mm以上であり、好ましくは1.5mm以下、より好ましくは1.2mm以下、更に好ましくは0.8mm以下、更により好ましくは0.5mm以下である。
本発明の熱成形体のHaze値は、耐熱性の観点から、好ましくは0.1%以上、より好ましくは0.2%以上、更に好ましくは0.3%以上であり、透明性の観点から、好ましくは10.0%以下、より好ましくは7.0%以下、更に好ましくは6.5%以下である。なお、本明細書において、Haze値は、透明性の指標であり、後述の実施例に記載の方法によって測定することができる。
また、本発明の熱成形体の相対結晶化度は、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、更に好ましくは88%以上である。なお、上限は特に設定されない。
かくして得られた本発明の熱成形体は、結晶性が高いことから耐熱性に優れ、また、透明性が良好で、耐ブリード性、及び強度に優れることから、各種用途、なかでも、日用品、化粧品、家電製品などの包装材として、ブリスターパックやトレイ、お弁当の蓋等の食品容器、工業部品の輸送や保護に用いる工業用トレイに好適に用いることができる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。例中の部は、特記しない限り質量部である。なお、「常圧」とは101.3kPaを、「常温」とは25℃を示す。
〔ポリ乳酸樹脂組成物の融点、ガラス転移温度〕
示差走査熱量分析装置「DSC8500」(PerkinElmer社製)を用いて、下記測定条件にて測定される2ndRUNの変曲点をガラス転移温度(Tg)とする。また160℃付近に観察される吸熱ピークのピークトップを融点(Tm)とする。
測定条件: PerkinElmer社製スタンダードアルミパンに試料約10mgを測り取り、作製したアルミパンをDSC8500にセットし、25℃から200℃まで15℃/minで昇温した後に、200℃で1分間保持する(1stRUN)。その後200℃から25℃まで−500℃/minで冷却した後に、25℃で1分間保持した後、25℃から200℃まで15℃/minの速度で昇温する(2ndRUN)。
可塑剤の製造例1(コハク酸とトリエチレングリコールモノメチルエーテルとのジエステル化合物)
4ツ口フラスコ(攪拌機、温度計、滴下漏斗、蒸留管、窒素吹き込み管付き)にジエチレングリコール363g(3.42モル)及び触媒として28質量%ナトリウムメトキシド含有メタノール溶液6.6g(ナトリウムメトキシド0.034モル)を入れ、常圧、120℃で0.5時間攪拌しながらメタノールを留去した。その後、コハク酸ジメチル(和光純薬工業社製)1000g(6.84モル)を3時間かけて滴下し、常圧、120℃で、反応により生じるメタノールを留去した。次に、75℃に冷却し、圧力を1.5時間かけて常圧から6.7kPaまで徐々に下げてメタノールを留去した後、常圧にもどし、更に、触媒として28質量%ナトリウムメトキシド含有メタノール溶液5.8g(ナトリウムメトキシド0.030モル)を添加して、100℃で、圧力を2時間かけて常圧から2.9kPaまで徐々に下げてメタノールを留出させた。その後、80℃に冷却してキョーワード600S(協和化学工業社製)18gを添加し、圧力4.0kPa、80℃で1時間攪拌した後、減圧ろ過を行った。ろ液を圧力0.3kPaで、温度を1時間かけて70℃から190℃に上げて残存コハク酸ジメチルを留去し、常温黄色の液体を得た。なお、触媒の使用量は、ジカルボン酸エステル100モルに対して0.94モルであつた。
<工程(1)>
ポリ乳酸樹脂組成物として、表1〜3に示す組成物原料を、二軸押出機「HK−25D」(PARKER社製)にて、回転数90r/minで10分間、溶融混練温度180〜190℃で溶融混練し、ストランドカットを行い、ポリ乳酸樹脂組成物のペレットを得た。得られたペレットは、70℃減圧下で1日乾燥し、水分量を500ppm以下とした。
前記で得られたポリ乳酸樹脂組成物について、冷却ロールと加熱ロールを備えた押出シート成形機「単層シート成形装置、型式:BNT-32」(プラスチック工学研究所社製)を用いて、下記の押出成形条件にて、幅40cmのシート成形を行った(厚さ0.25mm)。なお、二軸混練部のシリンダー温度とダイス(出口)温度は接触式温度計を用いて実測した。
<押出成形条件>
二軸混練部のシリンダー温度:200℃(実測値)
ダイス(出口)温度:190℃(実測値)
冷却ロール温度:25℃
<工程(2)>
〔恒温恒湿機〕
得られたシートを紙芯(岡包装資材製、内径76.2mm、厚み10mm、長さ300mm)に2kgの力で巻き付けた後、恒温恒湿機(ESPEC社製 LHL−113)に保存することで熱処理を行った。実施例1〜5及び比較例1〜8に関しては、熱処理温度は38℃で24時間の保存時間条件とし、実施例6及び比較例9に関しては、熱処理温度は48℃で24時間の保存時間条件とした。なお、処理後のシート厚さは、0.25mmであった。結果を、表1及び表2に示す。
表3は、前述の特許文献2の実施例に相当する実験を行った。
具体的には、工程(1)のシート作成時に用いた押出シート成形機「BNT-32」にて、冷却ロール、加熱ロールの温度と巻き取り速度を調整して熱処理を行った。シートに最も熱が加わる条件として以下の条件にて評価をおこなった。
<押出成形条件>
二軸混練部のシリンダー温度:200℃(実測値)
ダイス(出口)温度:190℃(実測値)
巻取速度(引き取り速度):毎分30m
冷却ロール温度:30℃
加熱ロール温度:40℃
<工程(3)及び(4)>
次いで、単発真空圧空成形機「FVS−500P WAKITEC」(脇坂製作所社製、)を用いて、前記熱成形用シートをガイドに取り付け、ヒーターを用いて、熱成形用シートを80℃に加熱した。その後、加熱した熱成形用シートを上金型100℃、下金型25℃に設定した上下金型を用いて真空成形を行い、金型内で5秒間保持して成形体を得た(厚さ0.25mm)。シート表面の温度は、加熱後のシート表面温度を直接表面温度計にて測定した。使用した金型(蓋)を図3に示す。なお、シートは、表1〜3に示す条件にて保存前後、それぞれについて熱成形体を調製した。
得られた熱成形用シート及び熱成形体の特性を、下記試験例1〜4に従って評価を行った。結果を表1〜3に示す。なお、試験例2については、恒温恒湿機での保存があるものについては、4時間保存後の段階で一旦取り出して評価を行い、その後、続けて保存し保存が終了した時点で再度評価を行った。また、実施例1〜5、比較例6及び8の熱成形用シートにおいて、38度で保存した時間と半結晶化時間の関係を図2に示す。
試験例1<半結晶化時間>
示差走査熱量分析装置「DSC8500」(PerkinElmer社製)を用いて、下記測定条件にて測定される熱量より、50%結晶化が進行するまでに必要な時間を算出し、その時間を半結晶化時間(分)とした。半結晶化時間が短いほど、結晶化速度に優れることを示す。
測定条件:PerkinElmer社製スタンダードアルミパンに、熱成形用シート約10mgを測り取り、DSC8500にセットし、25℃から90℃まで500℃/minで昇温し、その後90℃で10分間保持する。
試験例2<結晶性>
熱成形用シート及び熱成形体について、それぞれを10mg精秤し、アルミパンに封入後、示差走査熱量分析装置「DSC8500」(PerkinElmer社製)を用い、1stRUNとして、昇温速度15℃/分で25℃から200℃まで昇温し、200℃で1分間保持した後、降温速度−500℃/分で200℃から25℃まで降温し、25℃で1分間保持した後、更に2ndRUNとして、昇温速度15℃/分で25℃から200℃まで昇温し、1stRUNに観測されるポリ乳酸樹脂の冷結晶化エンタルピーの絶対値ΔHc、2ndRUNに観測される結晶融解エンタルピーΔHmを求め、得られた値から、下記式により相対結晶化度(%)を求め、結晶性を評価した。相対結晶化度が60%未満であれば非晶状態、65%以上80%未満であれば半結晶状態、80%以上であれば結晶状態である。
相対結晶化度(%)={(ΔHm−ΔHc)/ΔHm}×100
試験例3<透明性>
熱成形用シート及び熱成形体について、ヘイズメーター「HM−150型」(村上色彩技術研究所社製)を用いて、Haze値(%)を測定し、これを透明度の指標とした。Haze値の値が小さいと透明性が良好であることを示す。
試験例4<熱成形性>
成形体の形状と嵌合性を以下の方法に従って評価を行った。なお、成形体標品とは、市販品の容器(商品名 湯呑90 志野 シーピー化成社製)の蓋である。評価基準で3以上であれば合格、4以上であることが好ましい。
形状:得られた成形体の形状を、図1の金型(蓋)で成型した成形体標品の形状と目視で比較し、以下の評価基準に従って評価した。
嵌合性:市販品の容器(商品名 湯呑み90 志野 シーピー化成社製)の本体部分(φ81mm、高さ51mm、材質 PP入り低発泡PS製)に嵌合させ、以下の評価基準に従って評価した。2以上が好ましく、3以上がより好ましい。
〔評価基準〕
4:成形体標品と同一形状であり、負荷をかけずに嵌合することが可能である。
3:成形体標品と同一形状であり、負荷をかけることで嵌合することが可能である。
2:成形体標品と概ね同一形状であり、辛うじて嵌合することが可能である。
1:成形体標品と明らかに形状が異なる、若しくは嵌合しない。
なお、表1〜3における原料は以下の通りである。
[ポリ乳酸樹脂]
4032D:ポリ−L−乳酸(光学純度98.5%)、ネイチャーワークス社製
[可塑剤]
(MeEOSA:前記可塑剤の製造例1で製造したジエステル化合物
ATBC:アセチルトリブチルクエン酸 田岡化学社製
DAIFATTY−101:アジピン酸エステル 大八化学社製
[結晶核剤]
エチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド:スリパックスH、日本化成社製
エチレンビスステアリン酸アミド:カオーワックスEB−G、花王社製
フェニルホスホン酸の亜鉛塩:エコプロモート、日産化学社製
タルク:MICROACE P−6、日本タルク社製
[加水分解抑制剤]
カルボジライトLA−1:脂肪族ポリカルボジイミド化合物、日清紡ケミカル社製
Figure 2016124904
Figure 2016124904
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表1〜3の結果から、本発明の製造方法により得られた熱成形用シートは、高温での保存後においても、熱成形に優れ、また、得られた熱成形体は高い結晶性を示し、且つ良好な透明性、良好な外観を有するものであった。
また、図2から明らかなように、アミド系有機結晶核剤以外の核剤、例えば、フェニルホスホン酸の亜鉛塩やタルクでは、保存期間とともに半結晶化時間が一旦増加した後に減少する現象は生じない。すなわち、アミド系有機結晶核剤以外の核剤には、本願の課題が存在しないことがわかる。
本発明の製造方法により得られる熱成形用シートは、熱成形性が高いことから、食品容器、日用品や家電製品の包装材料、工業用部品のトレイ等、様々な用途に好適に使用することができる。

Claims (6)

  1. 次の工程(1)及び(2)を含む熱成形用シートの製造方法。
    工程(1):ポリ乳酸系樹脂及びアミド系有機結晶核剤を含有するポリ乳酸樹脂組成物の非晶又は半結晶シートを調製する工程
    工程(2):工程(1)で得られたシートをポリ乳酸樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)以下の温度に保存する工程であって、下記方法(A)により算出される半結晶化時間が保存することにより増加して0.7分以上となった後に0.6分以下になるまでの時間を超えて保存する工程
    方法(A) 示差走査熱量分析装置を用いて、試料約10mgを25℃から90℃まで500℃/minで昇温し、その後90℃で10分間保持した際に測定される熱量より、50%結晶化が進行するまでに必要な時間を算出し、半結晶化時間(分)とする
  2. 工程(2)での保存温度の下限が30℃以上である、請求項1記載の製造方法。
  3. アミド系有機結晶核剤の含有量がポリ乳酸系樹脂100質量部に対して0.01〜5質量部である請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. アミド系有機結晶核剤が脂肪酸モノアミド及び脂肪酸ビスアミドから選ばれる1種又は2種を含む請求項1〜3いずれかに記載の製造方法。
  5. 得られる熱成形用シートの厚みが0.1〜1.5mmである請求項1〜4いずれかに記載の製造方法。
  6. 次の工程(1)〜(4)を含む熱成形体の製造方法。
    工程(1):ポリ乳酸系樹脂及びアミド系有機結晶核剤を含有するポリ乳酸樹脂組成物の非晶又は半結晶シートを調製する工程
    工程(2):工程(1)で得られたシートをポリ乳酸樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)以下の温度において保存する工程であって、下記方法(A)により算出される半結晶化時間が保存することにより増加して0.7分以上となった後に0.6分以下になるまでの時間を超えて保存する工程
    方法(A) 示差走査熱量分析装置を用いて、試料約10mgを25℃から90℃まで500℃/minで昇温し、その後90℃で10分間保持した際に測定される熱量より、50%結晶化が進行するまでに必要な時間を算出し、半結晶化時間(分)とする
    工程(3):工程(2)で得られたシートをポリ乳酸樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)以上、融点(Tm)未満の温度範囲内に加熱する工程
    工程(4):工程(3)で得られたシートを金型温度60〜140℃の金型を用いて熱成形する工程
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