JP2016124827A - 化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】生体安全性及び有効性にすぐれた天然物由来成分からなる細胞の健全化及び老化防止効果を有する機能性素材の提供。
【解決手段】バラ科に属するモモの抽出物を有効成分として含有するタンパク質糖化抑制、線維芽細胞及び表皮細胞のプロテアソーム活性化剤、並びにヒートショックプロテインの発現亢進剤であり、細胞の老化及び損傷を予防、改善し、又、紫外線やその他の外部刺激因子による細胞の損傷を修復する機能性素材であるタンパク質糖化抑制材、プロテアソーム活性化剤又はヒートショックプロテインの発現亢進剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、バラ科の植物から得られ、すぐれた細胞の健全化及び老化防止効果を有する機能性素材を提供することを目的とする。
近年、細胞の老化現象や外的因子(例えば、紫外線、大気汚染物質や環境ホルモン等の化学物質、花粉等のアレルギー物質、環境ストレス等)によるダメージに関する研究が行われ、様々な細胞の老化現象や、細胞の損傷及び修復に関するメカニズムが解明されている。
例えば、細胞の老化の要因として、細胞内のタンパク質の糖化反応が知られており、その反応により生じるアドバンスドグリケーションエンドプロダクツ(advanced glycation end product(AGE))と呼ばれるタンパク質糖化反応最終産物の蓄積が注目を集めている。このタンパク質糖化反応が細胞内で生じると、細胞内のタンパク質(コラーゲン、エラスチン等)の機能が損なわれ、これにより細胞が劣化する。
また、細胞内に存在するプロテアソームの機能低下が老化に影響することも知られている。このプロテアソームは、真核生物の細胞において細胞質及び核内のいずれにも分布しており、細胞内でタンパク質の分解を行う巨大な酵素複合体である。例えば、プロテアソームは、紫外線や活性酸素により劣化したタンパク質(架橋、糖化又はカルボニル化されたタンパク質)を分解して、この劣化タンパク質が細胞内に蓄積するのを防ぎ、細胞の機能維持、改善に寄与することが知られている。
また、紫外線や物理的刺激等のストレスにより損傷を受けた細胞内のタンパク質等を修復するタンパク質(ヒートショックプロテイン:HSP)が細胞の老化や損傷を改善する因子として、注目されている。
本発明者らは、上記の点に鑑みて天然物由来の新たな機能性素材を見出すべく鋭意研究を行った結果、バラ科に属するモモの抽出物が、すぐれたタンパク質糖化抑制効果、プロテアソーム活性亢進効果、及びヒートショックプロテインの発現亢進効果を有し、これらの相互作用により、当該抽出物を配合することですぐれた細胞の健全化効果や老化防止効果を奏し、例えば、すぐれた化粧料の提供が可能になることを見出した。
従来、バラ科に属するモモの抽出物を老化防止剤等に利用されることについては特許文献1〜5により知られているが、モモの抽出物をタンパク質糖化抑制剤、プロテアソーム活性亢進剤、及びヒートショックプロテインの発現亢進剤として利用することについては、知られていなかった。
特開平07-309770号公報 特開平10-330222号公報 特開2001-199867号公報 特開2008-247783号公報 特開2009-256244号公報
本発明は、バラ科(Rosaceae)に属するモモ(Prunus persica)の抽出物を有効成分として含有するタンパク質糖化抑制剤である。
また、本発明は、バラ科(Rosaceae)に属するモモ(Prunus persica)の抽出物を有効成分として含有するプロテアソーム活性化剤である。
また、本発明は、バラ科(Rosaceae)に属するモモ(Prunus persica)の抽出物を有効成分として含有するヒートショックプロテインの発現亢進剤である。
また、本発明は、モモ(Prunus persica)の抽出物を有効成分として含有するタンパク質糖化抑制剤、プロテアソーム活性化剤又はヒートショックプロテインの発現亢進剤を含有する化粧料である。
なお、本明細書において化粧料なる文言は、所謂化粧料のほかに医薬部外品までも含む広義で用いる。
本発明は、バラ科に属するモモの抽出物を有効成分とするタンパク質糖化抑制剤であり、本発明によれば、細胞内の劣化タンパク質の蓄積を抑制して、細胞の老化及び損傷を予防、改善することができる機能性素材を提供することができる。また、本発明は、バラ科に属するモモの抽出物を有効成分とするプロテアソーム活性化剤であって、本発明によれば、プロテアソームによる劣化タンパク質の分解を促進し、細胞の老化及び損傷を予防、改善する機能性素材を提供することができる。また、本発明は、バラ科に属するモモの抽出物を有効成分とするヒートショックプロテインの発現亢進剤であって、本発明によれば、紫外線やその他の外部刺激因子による細胞の損傷を修復する機能性素材を提供することができる。さらに、本発明の抽出物は、更に、活性酸素消去作用を有することから、格段にすぐれた細胞の老化及び損傷を予防、改善効果を奏する剤を提供することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
本発明で用いる抽出素材は、バラ科(Rosaceae)に属するモモ(Prunus persica)である。本発明に係るモモの種は特に限定されるものではなく、モモに属するものであればいずれでも良い。例えば、白鳳系、白桃系、黄金桃系のモモが挙げられる。
抽出物の調製は、まず、モモの部位(例えば、花、葉、花及び葉、又は全草等)を、必要ならば予め水洗して異物を除いた後、そのまま又は乾燥した上、必要に応じて細切又は粉砕し、抽出溶媒と接触させて抽出を行う。抽出は、浸漬法等の常法に従って抽出溶媒と接触させることで行うことが可能であるが、超臨界抽出法や水蒸気蒸留法を用いることも可能である。
抽出溶媒としては、水;メタノール、エタノール、プロパノール等の低級アルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;エチルエーテル、イソプロピルエーテル等のエーテル類;n−ヘキサン、トルエン、クロロホルム等の炭化水素系溶媒等が挙げられ、それらは単独で又は二種以上混合して用いられる。
それら抽出溶媒のうちでも、得られる抽出物の有効性、さらには、生体安全性の観点から、又様々な製品への幅広い適用が可能であるという点からも、本発明においては、水、低級アルコール類又は多価アルコール類等の親水性溶媒が好適である。この親水性溶媒を用いる場合の好ましい例としては、例えば、水、低級アルコール類(エタノール等)、又は多価アルコール(1,3−ブチレングリコール、グリセリン等)の単独使用、或いは、水と低級アルコール類(エタノール等)との混合溶媒、又は水と多価アルコール類(1,3−ブチレングリコール,グリセリン等)との混合溶媒の使用等が挙げられる。
混合溶媒を用いる場合の混合比は、例えば、水と1,3−ブチレングリコールとの混合溶媒であれば、容量比(以下同じ)で1:3〜20:1、水とエタノールとの混合溶媒であれば、1:3〜25:1、水とグリセリンとの混合溶媒であれば1:1〜20:1の範囲とすることが好ましい。
また、モモの乾燥部位(例えば、花、葉、花及び葉、又は全草等)と抽出溶媒との重量比は好ましくは1:1〜1:150の範囲であり、より好ましくは、1:5〜1:120の範囲である。
抽出物の調製に際して、そのpHに特に限定はないが、一般には3〜9の範囲とすることが好ましい。かかる意味で、必要であれば、前記抽出溶媒に、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ性調整剤、又はクエン酸、塩酸、リン酸、硫酸等の酸性調整剤を配合し、所望のpHとなるように調整してもよい。
抽出温度、抽出時間等の抽出条件は、用いる溶媒の種類やpHによっても異なるが、例えば、水もしくは1,3−ブチレングリコール、又は水と1,3−ブチレングリコールとの混液を溶媒とする場合であれば、抽出温度は好ましくは0℃〜90℃の範囲であり、より好ましく20℃〜85℃の範囲であり、又抽出時間は好ましくは0.5時間〜7日間であり、より好ましくは1時間〜3日間の範囲である。
なお、本発明の抽出処理に先立って、又は抽出処理と並行して、必要に応じて抽出部位に加水分解処理を施してもよい。これによって、当該抽出物の保存安定性等を改善して抽出物をより有効に利用できる可能性がある。
抽出物に酵素加水分解処理を施す場合、酵素としては、アクチナーゼ、パパイン、キモパパイン又はペプシン等の蛋白分解酵素、グルコアミラーゼ、α−アミラーゼ又はβ−アミラーゼ等の澱粉分解酵素、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ又はペクチナーゼ等の繊維素分解酵素、及びリパーゼ等の脂肪分解酵素のいずれかの酵素群から選ばれた1種又は2種以上を用いてもよいが、それらの酵素群からそれぞれ選ばれた1種又は2種以上の酵素を組み合わせて用いてもよい。
酵素の添加量は、例えば、モモの花、葉、花及び葉、又は全草であれば、その固形分に対して、合計で0.01〜50重量%の範囲とすることが好ましく、より好ましくは0.1〜10重量%の範囲である。
上述のように調製した抽出物は、一般にはpHを3〜9に調製した上で、これをそのままの状態で化粧料配合剤として使用しても良く、又減圧濃縮等により所望の濃度として使用しても良い。また、抽出物はスプレードライ法等の常法により乾燥物としても良い。
また、上述のように調製した抽出物は、保存安定性等を高めるために、一定時間冷蔵保存した上で、上清を使用しても良い。
本発明に係る抽出物を、例えば、化粧料(医薬部外品も含む)に使用する場合、その剤形としては、乳液、クリーム、ローション、エッセンス、パック、口紅、ファンデーション、リクイドファンデーション、メイクアッププレスパウダー、ほほ紅、白粉、洗顔料、ボディシャンプー、毛髪用シャンプー、石けん等が挙げられる。また、育毛剤、さらには浴剤等も挙げられるが、勿論これらに限定されるものではない。また、本発明に係る抽出物を経口組成物に配合することも可能であり、例えば、美容飲料、栄養ドリンク、スポーツドリンク、ニアウォーター、ビタミン飲料、ミネラル飲料、アルコール飲料等の飲料;各種スープ類(粉末スープも含む)、乳製品、ゼリー、キャンディ、錠菓、ガム等の食品;錠剤、液状、顆粒状又はゼリー状の健康食品・飲料等に配合することができるが、本発明はこれに限るものではなく、経口摂取できる飲食品等に配合することができる。
化粧料における本発明の抽出物の配合量は、抽出物の固形分として、基礎化粧料の場合は、一般に0.002〜1.0重量%(固形分重量%、以下同じ)、好ましくは0.02〜0.2重量%の範囲、メイクアップ化粧料の場合は、一般に0.002〜1.0重量%、好ましくは0.02〜0.2重量%の範囲、又清浄用化粧料の場合は、一般に0.002〜10.0重量%、好ましくは0.02〜7.0重量%の範囲である。また、毛髪用化粧料の場合は、抽出物の固形分として、一般的には0.00001〜5.0重量%であり、好ましくは、0.0001〜3.0重量%である。また、経口組成物における本発明の抽出物の配合量は、抽出物の固形分として、0.1〜15重量%の範囲が好ましい。
本発明に係る抽出物を化粧料に配合する場合は、必須成分である抽出物のほかに、通常化粧料に用いられる成分、例えば油性成分、界面活性剤(合成系、天然物系)、保湿剤、増粘剤、防腐・殺菌剤、粉体成分、紫外線吸収剤、抗酸化剤、色素、香料等を必要に応じて適宜配合することができる。また、当該抽出物の有効性、特長を損なわない限り、他の生理活性成分を組み合わせて配合することも何ら差し支えない。
ここで、油性成分としては、例えばオリーブ油、ベルガモット油、ホホバ油、ヒマシ油、大豆油、米油、米胚芽油、ヤシ油、パーム油、カカオ油、メドウフォーム油、シアーバター、ティーツリー油、アボガド油、マカデミアナッツ油、植物由来スクワラン等の植物由来の油脂類;ミンク油、タートル油等の動物由来の油脂類;ミツロウ、カルナウバロウ、ライスワックス、ラノリン等のロウ類;流動パラフィン、ワセリン、パラフィンワックス、スクワラン等の炭化水素類;ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、エイコセン酸等の脂肪酸類;ラウリルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール等の高級アルコール類;ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、2−エチルヘキシルグリセライド、高級脂肪酸オクチルドデシル(ステアリン酸オクチルドデシル等)等の合成エステル類及び合成トリグリセライド類等が挙げられる。
界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤;脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン脂肪アミン硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、α−スルホン化脂肪酸アルキルエステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩等のアニオン界面活性剤;第四級アンモニウム塩、第一級〜第三級脂肪アミン塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、2−アルキル−1−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリニウム塩、N,N−ジアルキルモルフォルニウム塩、ポリエチレンポリアミン脂肪酸アミド塩等のカチオン界面活性剤;N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシメチルアンモニオベタイン、N,N,N−トリアルキル−N−アルキレンアンモニオカルボキシベタイン、N−アシルアミドプロピル−N′,N′−ジメチル−N′−β−ヒドロキシプロピルアンモニオスルホベタイン等の両性界面活性剤等を使用することができる。
乳化剤又は乳化助剤としては、酵素処理ステビア等のステビア誘導体、サポニン又はその誘導体、カゼイン又はその塩(ナトリウム等)、糖と蛋白質の複合体、ショ糖又はそのエステル、ラクトース、大豆由来の水溶性多糖、大豆由来蛋白質と多糖の複合体、ラノリン又はその誘導体、コレステロール、ステビア誘導体(ステビア酵素処理物等)、ケイ酸塩(アルミニウム、マグネシウム等)、炭酸塩(カルシウム、ナトリウム等)、サポニン及びその誘導体、レシチン及びその誘導体(水素添加レシチン等)、乳酸菌醗酵米、乳酸菌醗酵発芽米、乳酸菌醗酵穀類(麦類、豆類、雑穀等)等を配合することもできる。また、これらの乳化剤又は乳化助剤は、高速撹拌処理や超音波処理等によりナノ粒子化されたものでもよい。
保湿剤としては、例えばグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、キシリトール、ピロリドンカルボン酸ナトリウム等があり、さらにトレハロース等の糖類、ムコ多糖類(例えば、ヒアルロン酸及びその誘導体、コンドロイチン及びその誘導体、ヘパリン及びその誘導体等)、エラスチン及びその誘導体、コラーゲン及びその誘導体、NMF関連物質、乳酸、尿素、高級脂肪酸オクチルドデシル、海藻抽出物、シラン根(白及)抽出物、各種アミノ酸及びそれらの誘導体が挙げられる。
増粘剤としては、例えばアルギン酸、寒天、カラギーナン、フコイダン等の褐藻、緑藻又は紅藻由来成分;シラン根(白及)抽出物;ペクチン、ローカストビーンガム、アロエ多糖体、アルカリゲネス産生多糖体等の多糖類;キサンタンガム、トラガントガム、グアーガム等のガム類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸共重合体等の合成高分子類;ヒアルロン酸及びその誘導体;ポリグルタミン酸及びその誘導体等が挙げられる。
防腐・殺菌剤としては、例えば尿素;パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル等のパラオキシ安息香酸エステル類;フェノキシエタノール、ジクロロフェン、ヘキサクロロフェン、塩酸クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、サリチル酸、エタノール、ウンデシレン酸、フェノール類、ジャマール(イミダゾデイニールウレア)、プロパンジオール、1,2−ペンタンジオール、各種精油類、樹皮乾留物、大根発酵液、サトウキビ等の植物由来のエタノール又は1,3−ブチレングリコール等がある。
粉体成分としては、例えばセリサイト、酸化チタン、タルク、カオリン、ベントナイト、酸化亜鉛、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、無水ケイ酸、雲母、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、シルクパウダー、セルロース系パウダー、穀類(米、麦、トウモロコシ、キビ等)のパウダー、豆類(大豆、小豆等)のパウダー等がある。
紫外線吸収剤としては、例えばパラアミノ安息香酸エチル、パラジメチルアミノ安息香酸エチルヘキシル、サリチル酸アミル及びその誘導体、パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル、桂皮酸オクチル、オキシベンゾン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩、4−ターシャリーブチル−4−メトキシベンゾイルメタン、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、アロエ抽出物等がある。
抗酸化剤としては、例えばブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、ビタミンE及びその誘導体(例えば、ビタミンEニコチネート、ビタミンEリノレート等)等がある。
美白剤としては、t−シクロアミノ酸誘導体、コウジ酸及びその誘導体、アスコルビン酸及びその誘導体、ハイドロキノン又はその誘導体、エラグ酸及びその誘導体、ニコチン酸及びその誘導体、レゾルシノール誘導体、トラネキサム酸及びその誘導体、4−メトキシサリチル酸カリウム塩、マグノリグナン(5,5'−ジプロピル−ビフェニル−2,2’−ジオール)、ヒドロキシ安息香酸及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体、α−ヒドロキシ酸、AMP(アデノシンモノホスフェイト、アデノシン1リン酸)が挙げられ、これらを単独で配合しても、複数を組み合わせて配合しても良い。
上記のコウジ酸誘導体としては、例えばコウジ酸モノブチレート、コウジ酸モノカプレート、コウジ酸モノパルミテート、コウジ酸ジブチレート等のコウジ酸エステル類、コウジ酸エーテル類、コウジ酸グルコシド等のコウジ酸糖誘導体等が、アスコルビン酸誘導体としては、例えばL−アスコルビン酸−2−リン酸エステルナトリウム、L−アスコルビン酸−2−リン酸エステルマグネシウム、L−アスコルビン酸−2−硫酸エステルナトリウム、L−アスコルビン酸−2−硫酸エステルマグネシウム等のアスコルビン酸エステル塩類、L−アスコルビン酸−2−グルコシド、L−アスコルビン酸−5−グルコシド、アスコルビルトコフェリルマレイン酸、アスコルビルトコフェリルリン酸K、ミリスチル3−グリセリルアスコルビン酸、カプリリル2−グリセリルアスコルビン酸等のアスコルビン酸糖誘導体、それらアスコルビン酸糖誘導体の6位アシル化物(アシル基は、ヘキサノイル基、オクタノイル基、デカノイル基等)、L−アスコルビン酸テトライソパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸テトララウリン酸エステル等のL−アスコルビン酸テトラ脂肪酸エステル類、3−O−エチルアスコルビン酸、L−アスコルビン酸−2−リン酸−6−O−パルミテートナトリウム、グリセリルアスコルビン酸又はそのアシル化誘導体、ビスグリセリルアスコルビン酸等のアスコルビン酸グルセリン誘導体、L−アスコルビン酸リン酸アミノプロピル、L−アスコルビン酸のヒアルロン酸誘導体、3−O−Dラクトース−L−アスコルビン酸、イソステアリルアスコルビルリン酸塩等が、ハイドロキノン誘導体としては、アルブチン(ハイドロキノン−β−D−グルコピラノシド)、α−アルブチン(ハイドロキノン−α−D−グルコピラノシド)等が、トラネキサム酸誘導体としては、トラネキサム酸エステル(例えば、トラネキサム酸ラウリルエステル、トラネキサム酸ヘキサデシルエステル、トラネキサム酸セチルエステル又はその塩)、トラネキサム酸のアミド体(例えば、トラネキサム酸メチルアミド)等が挙げられ、レゾルシノール誘導体としては、例えば、4−n−ブチルレゾルシノール、4−イソアミルレゾルシノール等が、2,5−ジヒドロキシ安息香酸誘導体としては、例えば2,5−ジアセトキシ安息香酸、2−アセトキシ−5−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ−5−プロピオニルオキシ安息香酸等が、ニコチン酸誘導体としては、例えばニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等が、α−ヒドロキシ酸としては、例えば乳酸、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸、α−ヒドロキシオクタン酸等がある。
生理活性成分としては、例えば、胎盤抽出液、ソウハクヒ抽出物、ユキノシタ抽出物、シソ抽出物、米糠抽出物又はその加水分解物、白芥子抽出物又はその加水分解物、白芥子の発酵物、シャクヤク抽出物又はその加水分解物、乳酸菌醗酵米、ムラサキシキブ抽出物、ハス種子抽出物又はその加水分解物、ハス種子発酵物、党参抽出物又はその加水分解物、ハトムギ加水分解物、ハトムギ種子発酵物、ローヤルゼリー発酵物、酒粕抽出物又はそれに含まれるセラミド、酒粕発酵物、パンダヌス・アマリリフォリウス(Pandanus amaryllifolius Roxb.)抽出物、アルカンジェリシア・フラバ(Arcangelicia flava Merrilli)抽出物、カミツレ抽出物等が上げられる。また、サンゴ草抽出物、イネの葉の抽出物又はその加水分解物、ナス(水ナス、長ナス、賀茂ナス、米ナス等)抽出物又はその加水分解物、アンズ果実の抽出物、カタメンキリンサイ等の海藻の抽出物、アマモ等の海産顕花植物の抽出物、豆乳発酵物、クラゲ水、米抽出物又はその加水分解物、米醗酵エキス、発芽米抽出物又はその加水分解物、発芽米発酵物、黒豆抽出物又はその加水分解物、ダマスクバラの花の抽出物、タケノコの皮の抽出物、リノール酸及びその誘導体もしくは加工物(例えばリポソーム化リノール酸等)、動物又は魚由来のコラーゲン及びその誘導体、エラスチン及びその誘導体、グリチルリチン酸及びその誘導体(ジカリウム塩等)、t−シクロアミノ酸誘導体、ビタミンA及びその誘導体、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸、ゲンチアナ抽出物、甘草抽出物、ニンジン抽出物、オタネニンジン抽出物又はその発酵物、紅参抽出物、ミツイシコンブ抽出物、ヘチマ抽出物、アナアオサ抽出物、モモ抽出物、桃仁抽出物、キウイ抽出物、ヒマワリ抽出物、ジュアゼイロ(Zizyphus joazeiro)抽出物、パウダルコ樹皮抽出物、萱草(デイリリー)抽出物又は発酵物、ハイビスカスの花抽出物又は発酵物、ハゴロモグサ抽出物、チェリモヤ抽出物、マンゴー抽出物、マンゴスチン抽出物、フノリ抽出物、烏龍茶抽出物、紅富貴抽出物、紫蘭抽出物、山椒果皮又は種皮の抽出物又は加水分解物、ベニバナ花抽出物、カサブランカ抽出物、甘藷抽出物又はその発酵物、グアバ葉抽出物、ドクダミ抽出物、晩白柚抽出物、アロエ抽出物、イチジク花抽出物、リンゴ抽出物、ベルガモット抽出物等がある。
次に、製造例、処方例及び試験例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。なお、以下において、部はすべて重量部を、また%はすべて重量%を意味する。
製造例1.モモの抽出物の調製
バラ科モモ属のモモの花の乾燥物を粉末にした。この粉末10gに50%1,3−ブチレングリコールを1000g添加した後、40℃で抽出した。この抽出液をろ過し、褐色透明のモモの花抽出物溶液830g(固形分濃度0.30%)を得た。
製造例2.モモの抽出物の調製
バラ科モモ属のモモの花の乾燥物を粉末にした。この粉末10gに精製水1000g添加した後、40℃で抽出した。この抽出液をろ過し、褐色透明のモモの花抽出物溶液950g(固形分濃度0.36%)。
製造例3.モモの抽出物の調製
バラ科モモ属のモモの葉の乾燥物を粉末にした。この粉末10gに50%1,3−ブチレングリコールを300g添加した後、80℃で抽出した。この抽出液をろ過し、褐色透明のモモの葉抽出物溶液223g(固形分濃度0.90%)を得た。
製造例4.モモの抽出物の調製
バラ科モモ属のモモの葉の乾燥物を粉末にした。この粉末15gに精製水を450g添加した後、80℃で抽出した。この抽出液をろ過し、褐色透明のモモの葉抽出物溶液358g(固形分濃度1.03%)を得た。
処方例1.化粧水
[A成分] 部
オリーブ油 1.0
ポリオキシエチレン(5.5)セチルアルコール 5.0
ブチルパラベン 0.1
[B成分]
製造例1の抽出物溶液 5.0
エタノール 5.0
グリセリン 5.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
水酸化カリウム 適量
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
香料 適量
A成分及びB成分をそれぞれ80℃以上に加温後、A成分にB成分を加えて攪拌し、さらにヒスコトロン(5000rpm)で2分間ホモジナイズを行った。これを50℃まで冷却した後、C成分を加えて攪拌混合し、さらに30℃以下まで冷却して化粧水を得た。
処方例2.化粧水
処方例1のB成分に含まれる製造例1の抽出物に代えて、製造例2の抽出物5.0部を用いるほかは、処方例1と同様にして化粧水を得た。
処方例3.化粧水
処方例1のB成分に含まれる製造例1の抽出物に代えて、製造例3の抽出物5.0部を用いるほかは、処方例1と同様にして化粧水を得た。
処方例4.化粧水
処方例1のB成分に含まれる製造例1の抽出物に代えて、製造例4の抽出物5.0部を用いるほかは、処方例1と同様にして化粧水を得た。
処方例5.乳液
[A成分] 部
流動パラフィン 6.0
ヘキサラン 4.0
ホホバ油 1.0
ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート 2.0
大豆レシチン 1.5
[B成分]
製造例1の抽出物 1.5
製造例3の抽出物 1.5
L−アスコルビン酸−2−グルコシド 2.0
水酸化カリウム 0.5
グリセリン 3.0
1,3−ブチレングリコール 2.0
カルボキシメチルセルロース 0.3
ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
香料 適量
上記のA成分とB成分をそれぞれ80℃以上に加熱した後、攪拌混合した。これを50℃まで冷却した後、C成分を加えてさらに攪拌混合して乳液を得た。
処方例6.乳液
処方例5のB成分中、L−アスコルビン酸−2−グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.5部に代えてトラネキサム酸2.0部を用いるほかは処方例5と同様にして乳液を得た。
処方例7.乳液
処方例5のB成分中、L−アスコルビン酸−2−グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.5部に代えてアルブチン3.0部を用いるほかは処方例5と同様にして乳液を得た。
処方例8.乳液
処方例5のB成分中、L−アスコルビン酸−2−グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.5部に代えてニコチン酸アミド3.0部を用いるほかは処方例5と同様にして乳液を得た。
処方例9.乳液
処方例5のB成分中、L−アスコルビン酸−2−グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.5部に代えてソウハクヒ抽出物5.0部を用いるほかは処方例5と同様にして乳液を得た。
処方例10.乳液
[A成分] 部
流動パラフィン 6.0
ヘキサラン 4.0
ホホバ油 1.0
ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート 2.0
大豆レシチン 1.5
[B成分]
製造例2の抽出物 2.0
製造例4の抽出物 2.0
L−アスコルビン酸−2−グルコシド 2.0
水酸化カリウム 0.5
アルブチン 3.0
グリセリン 3.0
1,3−ブチレングリコール 2.0
カルボキシメチルセルロース 0.3
ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
精製水 全量が100部となる量
処方例11.ローション
[成分] 部
製造例2の抽出物 10.0
エタノール 10.0
グリセリン 3.0
1、3−ブチレングリコール 2.0
メチルパラベン 0.2
グリチルリチン酸ジカリウム 0.2
クエン酸 0.1
クエン酸ナトリウム 0.3
カルボキシビニルポリマー 0.1
香料 適量
水酸化カリウム 適量
精製水 全量が100部となる量
上記の成分を混合してローションを得た。
処方例12.ローション
処方例11の成分中製造例2の抽出物に代えて製造例4の抽出物10.0部を用いるほかは処方例10と同様にしてローションを得た。
処方例13.エッセンス
[成分] 部
エタノール 2.0
グリセリン 5.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
メチルパラベン 0.1
ヒアルロン酸 0.1
加水分解ヒアルロン酸 0.1
製造例1の抽出物 5.0
クエン酸 0.3
クエン酸ナトリウム 0.6
精製水 全量が100部となる量
精製水にヒアルロン酸を溶解させた後、残りの原料を順次加えて攪拌溶解させ、透明のエッセンスを得た。
実施例14.リキッドファンデーション
[A成分] 部
ステアリン酸 2.4
モノステアリン酸プロピレングリコール 2.0
セトステアリルアルコール 0.2
液状ラノリン 2.0
流動パラフィン 3.0
ミリスチン酸イソプロピル 8.5
プロピルパラベン 0.05
[B成分]
製造例1の抽出物 5.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.2
ベントナイト 0.5
プロピレングリコール 4.0
トリエタノールアミン 1.1
メチルパラベン 0.1
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
酸化チタン 8.0
タルク 4.0
着色顔料 適量
上記のA成分とB成分をそれぞれ加温した後混合攪拌した。これを再加温し、上記のC成分を添加して型に流し込み、室温になるまで攪拌してリキッドファンデーションを得た。
処方例15.ボディシャンプー
[A成分] 部
N−ラウロイルメチルアラニンナトリウム 25.0
ヤシ油脂肪酸カリウム液(40%) 26.0
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 3.0
メチルパラベン 0.1
[B成分]
製造例2の抽出物 5.0
1,3−ブチレングリコール 2.0
精製水 全量が100部となる量
A成分及びB成分をそれぞれ80℃に加温して均一に溶解した後、A成分にB成分を加え、攪拌を続けて室温まで冷却してボディシャンプーを得た。
処方例16.育毛用化粧料
[成分] 部
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
モノニトログアヤコールナトリウム 0.02
塩酸ピリドキシン 0.03
l−メントール 0.8
タマサキツヅラフジ根エキス 0.3
褐藻エキス 0.3
オタネニンジンエキス 0.3
ゲンチアナエキス 2.0
製造例1の抽出物 2.0
製造例2の抽出物 2.0
トリメチルグリシン 0.5
乳酸 0.2
1,3−ブチレングリコール 10.0
フェノキシエタノール 0.2
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.4
L−アルギニン 適量
エタノール 20
精製水 全量が100部となる量
上記の成分を十分攪拌混合して育毛料を得た。
処方例17.ヘアシャンプー
[A成分] 部
N−ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム 10.0
ポリオキシエチレン(3)アルキルエーテル硫酸ナトリウム 20.0
ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 10.0
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 4.0
メチルパラベン 0.1
[B成分]
クエン酸 0.1
製造例1の抽出物 2.0
1,3−ブチレングリコール 2.0
精製水 全量が100部となる量
A成分及びB成分をそれぞれ80℃に加温して均一に溶解した後、A成分にB成分を加え、攪拌を続けて室温まで冷却してヘアシャンプーを得た。
実施例18.ヘアコンディショナー
[A成分] 部
ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油 1.0
塩化ジステアリルジメチルアンモニウム 1.5
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 2.0
2−エチルヘキサン酸グリセリル 1.0
セタノール 3.2
ステアリルアルコール 1.0
メチルパラベン 0.1
[B成分] 部
製造例1の抽出物 2.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
精製水 全量が100部となる量
A成分及びB成分をそれぞれ80℃に加温して均一に溶解した後、A成分にB成分を加え、攪拌を続けて室温まで冷却してヘアリンスを得た。
試験例1.タンパク質糖化抑制効果の評価試験
本試験では、グルコースと反応することによって生じるBSA(牛血清アルブミン)の蛍光強度と吸光度を指標として、AGEの発生抑制効果、すなわち、タンパク質糖化抑制効果を評価した。次に、当該調製液50μLと、40mg/mLのBSA水溶液50μLと、2.0Mのグルコース水溶液50μLと、0.2%パラベン及び5.0%1,3−ブチレングリコール含有PBS(−)溶液50μLを混合、攪拌して試料溶液を調製した。試料溶液は製造例1の抽出物溶液の最終濃度がそれぞれ1.0%、2.0%となるよう調製した。次に、試料溶液を50℃で7日間静置し、7日後、各試料溶液について、蛍光発生(励起:355nm、放射:460nm:蛍光マイクロプレートリーダー(フルオロスキャンアセント、Thermo Fisher Scientific社製))及び吸光度(波長:405nm:マイクロプレートリーダー(Model 680、バイオラッド社製))を測定した。また、製造例1の抽出物に代えて50%1,3−ブチレングリコールを用いた試料無添加(Control)の場合について同様の操作を行い、ここで得られた蛍光測定値と吸光度測定値に対する各試料溶液の蛍光測定値と吸光度測定値の相対値(%)を求め、タンパク質糖化率(%)とした。
試験例1の結果を表1に示す。
[表1]
表1に示すとおり、本発明の製造例1に係る抽出物は、濃度依存的に格段にすぐれたタンパク質糖化抑制効果を有することが確認された。
試験例2.線維芽細胞プロテアソーム活性亢進効果の評価試験
ヒト真皮由来線維芽細胞NB1RGBを、0.5%NCS含有イーグル最少必須培地を入れた96穴マイクロプレートに1×10個/穴播種し、37℃,5.0%COの条件下に1日間プレ培養した後、製造例1の抽出物(試料溶液)を0.5%、1.0%の濃度(溶液として)となるように培地に添加し、同条件でさらに3日間培養した。その後、それぞれの試験区の細胞培養上清を除去し細胞溶解液(1%Tween 20を含むTris-HClバッファー(pH 8.0):12mMトリスヒドロキシメチルアミノメタン、5mM EDTA、150mM NaCl、塩酸)100μLを用いて細胞を破砕したものを粗酵素液とした。粗酵素液の内50μLを別プレートに取分け、そこへプロテアソーム活性阻害液(2mM エピガロカテキンガレートを含む細胞溶解液)10μLを加え、これを非プロテアソーム活性測定用とした。また、残りの粗酵素液には、体積を合わせるために細胞溶解液を10μL添加し、こちらを総基質分解能測定用とした。各プレートに基質として65μM Suc-Leu-Leu-Val-Tyr-AMCを含むバッファー10μLを加え、37℃で1時間反応させた。反応終了後、蛍光プレートリーダ―(フルオロスキャン アセント、Thermo Labsystems社製)を用いて蛍光強度(励起波長:355nm、蛍光波長:460nm)を測定した。得られた総基質分解能測定結果から非プロテアソーム活性測定結果を差し引いた値をプロテアソーム活性とした。製造例1の試料溶液に代えて50%1,3−ブチレングリコールを添加した試料無添加の場合(Control)についても上記と同様の操作を行い、ここに得られたプロテアソーム活性に対する各試料添加時のプロテアソーム活性の相対値を求め、プロテアソーム活性率(%)とした。
[表2]
表2に示すように、本発明に係る製造例1の抽出物は、濃度依存的に線維芽細胞のプロテアソームの活性を亢進することが確認された。
試験例3.表皮細胞プロテアソーム活性亢進効果の評価試験
正常ヒト皮膚由来表皮細胞(NHEK)をHuMedia KG2培地(クラボウ社製)を入れた96穴マイクロプレートに5×10個/穴播種し、37℃,5.0%COの条件下に1日間プレ培養した後、製造例1の試料溶液を0.5%、1.0%の濃度(溶液として)となるように培地に添加し、同条件でさらに3日間培養した。その後、それぞれの試験区の細胞培養上清を除去し細胞溶解液(1%Tween 20を含むTris-HClバッファー(pH 8.0):12mMトリスヒドロキシメチルアミノメタン、5mM EDTA、150mM NaCl、塩酸)100μLを用いて細胞を破砕したものを粗酵素液とした。粗酵素液の内50μLを別プレートに取分け、そこへプロテアソーム活性阻害液(2mM エピガロカテキンガレートを含む細胞溶解液)10μLを加え、これを非プロテアソーム活性測定用とした。また、残りの粗酵素液には、体積を合わせるために細胞溶解液を10μL添加し、こちらを総基質分解能測定用とした。各プレートに基質として65μM Suc-Leu-Leu-Val-Tyr-AMCを含むバッファー10μLを加え、37℃で1時間反応させた。反応終了後、蛍光プレートリーダ―(フルオロスキャン アセント、Thermo Labsystems社製)を用いて蛍光強度(励起波長:355nm、蛍光波長:460nm)を測定した。得られた総基質分解能測定結果から非プロテアソーム活性測定結果を差し引いた値をプロテアソーム活性とした。製造例1の試料溶液に代えて50%1,3−ブチレングリコールを添加した試料無添加の場合(Control)についても上記と同様の操作を行い、ここに得られたプロテアソーム活性に対する各試料添加時のプロテアソーム活性の相対値を求め、プロテアソーム活性率(%)とした。
[表3]
表3に示すように、本発明に係る製造例1の抽出物は、濃度依存的に表皮細胞のプロテアソームの活性を亢進することが確認された。
試験例4.ヒートショックプロテイン(HSP)の発現亢進効果の評価試験
ヒト真皮由来線維芽細胞NB1RGBを0.5%NCS含有イーグル最少必須培地にて6×10個/mLに調製し、φ6cmシャーレに1mLを播種して、5%CO、飽和水蒸気下、37℃で培養した。24時間培養後、さらに、製造例3の抽出物を含んだ培養液(培養液全量に対して溶液として終濃度が1.0%となるように製造例3の抽出物を添加したもの)を添加して培養した。また、比較対照として、製造例2の抽出物に代えて、50%1,3-ブチレングリコールのみを含んだ培養液(培養液全量に対する50%1,3−ブチレングリコールの終濃度を1%に調整したもの)を添加した試験区(コントロール区)を設定した。24時間培養後、それぞれの試験区の細胞をTrizol試薬(Invitrogen社製)1mLで回収した。回収した細胞に対してクロロホルム(和光純薬工業社製)200μL添加して撹拌混合し遠心分離機(TOMY社製/MX-160)で15,000rpm、4℃の条件下で15分間遠心分離した後、水層のみを400μL分取した。回収した水層にイソプロパノール(和光純薬工業社製)500μLを添加して撹拌混合し、15,000rpm、4℃の条件下で15分間遠心分離してtotalRNAの沈殿物を得た。totalRNAに75%エタノールを1mL添加して撹拌して洗浄し、15,000rpm、4℃条件下で15分間遠心分離して沈殿を回収した。回収したtotal RNAを所定のキット(PrimeScript RT reagent Kit with gDNA Eraser (Perfect Real Time)(タカラバイオ社製))を用いて逆転写反応し、cDNAを合成した。合成したcDNAをサンプルとして、Thermal Cycler Dice(登録商標)Real Time System Single(タカラバイオ社製)、及びSYBR(登録商標)Premix Ex TaqTM II(Perfect Real Time)[タカラバイオ社製]を用いて、各種遺伝子の発現と、内部標準物質G3PDH遺伝子の発現の検出を行った。ここで、G3PDH(glyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase)は、ハウスキーピング遺伝子(多くの組織や細胞中に共通して一定量発現する遺伝子であって、常に発現され,細胞の維持,増殖に不可欠な遺伝子である)の一つであり、発現量が常に一定とされていることから、PCRの実験では内部標準として用いられるものである。試験結果は、G3PDH遺伝子の発現量を一定とした場合の、それぞれの試験区での各遺伝子の発現量を比較した。本試験系においては、コントロール区のそれぞれの遺伝子の発現量を100としたときの他の試験区でのその遺伝子の発現量の相対値を求めた。
[表4]
[表5]

表4,5に示すように、本発明に係る製造例3の抽出物は、HSP32及びHSP72の遺伝子発現を亢進することが確認された。
試験例5.DPPHラジカル消去効果の評価試験
まず、DPPH(1,1-ジフェニル-2-ピクリルヒドラジル)2.4部をエタノール20部に溶解し、これに精製水20部を加えてDPPH溶液を調製した。このDPPH溶液24部に対して、18v/v%エタノール溶液を19.2部、2M酢酸-酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)を4.8部加えて、DPPH添加溶液として調製した。また、抽出液そのものの色調が試験に及ぼす影響を差し引くため、DPPH溶液の代わりに50v/v%エタノール溶液を用いて、18v/v%エタノール溶液と2M酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液を混合した液を対照液とした。次に、上述のように調製した製造例1の抽出物溶液を精製水で希釈して試料溶液を調製した。ここで、試料溶液としては、その全量に対する製造例1の抽出物溶液の終濃度(溶液としての濃度)がそれぞれ0.5%,1.0%,2.0%となるように調製した3種の濃度のものを使用した。この試料溶液とDPPH添加溶液又は対照液とを1:3の割合で混合し、室温で10分静置後、各試験溶液をDPPH添加溶液と混合した場合の550nmにおける吸光度と、同じく各試験溶液を対照液と混合した場合の550nmにおける吸光度との差を測定し、DPPHラジカルの残存量を確認した。また、同時にコントロールとして製造例1の抽出物溶液の代わりに、50%1,3−ブチレングリコール水溶液を用いて上記と同様の操作を行い、ここに得られる DPPHラジカル残存率に対する各試料添加時のDPPHラジカル残存率の相対値を求めた。また、試験系が正常に機能しているかを確認するために、試料溶液の代わりに陽性対照として水溶性ビタミンE(終濃度10μM)を添加した場合についても、同様の試験を行った。
試験例5の結果を表6に示す。
[表6]
表6に示すように、本発明の製造例1に係る抽出物は、濃度依存的に格段にすぐれたDPPHラジカル消去作用を有することが示された。

Claims (4)

  1. バラ科(Rosaceae)に属するモモ(Prunus persica)の抽出物を有効成分として含有するタンパク質糖化抑制剤。
  2. バラ科(Rosaceae)に属するモモ(Prunus persica)の抽出物を有効成分として含有するプロテアソーム活性化剤。
  3. バラ科(Rosaceae)に属するモモ(Prunus persica)の抽出物を有効成分として含有するヒートショックプロテインの発現亢進剤。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の剤を含有する化粧料。
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