JP2016124755A - ガラス基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】熔融ガラスの熔解工程中、予め設計された熔融ガラスの温度分布をよく再現する。
【解決手段】酸化錫またはモリブデンを含んで構成される複数の電極対間に存在する前記熔融ガラスに、少なくとも電流を流してジュール熱を発生させる熔解工程を含む。前記熔解工程は、前記電流の測定値、前記電圧の測定値、前記電流が流れる範囲として設定された前記熔融ガラスの領域の断面積、および前記電極対間の距離に基づいて、前記熔融ガラスの比抵抗を算出する工程と、前記算出した比抵抗に基づいて、前記熔融ガラスが予め設計された温度分布となるように、前記熔融ガラスの温度調整を行う工程と、を含み、前記比抵抗を算出する工程において、前記電極対毎に求めた前記電極対の消耗長さに基づいて前記電極対毎に前記距離を補正した補正距離を用いて、前記比抵抗の算出を行う。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ガラス基板の製造方法に関する。
液晶ディスプレイやプラズマディスプレイなどのディスプレイに用いるガラス基板の製造方法として、熔解槽でガラス原料を熔解して熔融ガラスを得、この熔融ガラスを清澄した後、オーバーフローダウンドロー法でシート状のガラスに成形する方法が知られている。この製造方法では、オーバーフローダウンドロー法で成形されたシートガラスが徐冷された後、切断される。この切断されたシートガラスは、さらに、顧客の仕様に合わせて所定のサイズに切断され、洗浄、端面研磨などが行われ、ディスプレイ用ガラス基板とされる。
ディスプレイ用ガラス基板のうち、特に高精細ディスプレイ用ガラス基板は、歪点の高いガラスからつくられるが、歪点の高いガラスは、熔解しにくいガラス組成であるため、アモルファスシリコン(a−Si)ディスプレイ用ガラス基板に用いられるガラスと比べ、熔解温度が高くなる傾向がある。このため、熔解工程において、ガラス原料が溶けきらずに未熔解物が生じる場合がある。また、ガラス原料の未熔解物が生じると、ガラス基板にガラス組成のムラ(ガラス組成が均一でないこと)が生じて、例えば脈理と呼ばれるスジ状の欠陥が発生しやすくなる。この脈理は、ガラス組成の不均質に起因する熔融ガラスの粘度の違いから、成形時の熔融ガラスの表面に微細な表面凹凸を形成し、この表面凹凸がガラス基板にも残存する。このため、表面凹凸があるガラス基板を、例えば液晶ディスプレイ用のガラス基板として、パネルに組み込んだとき、セルギャップに誤差が生じ、あるいは、ガラスの屈折率の微妙な変動が生じて表示ムラを起こす原因となる。このため、ガラス基板の熔解工程では、ガラス原料の未熔解物やガラス組成のムラが生じないように、熔解槽中の熔融ガラスの温度や流れを所望の状態にすることが望まれる。そのために、熔融ガラスの熔解槽中での望ましい温度分布を予め設計しておいて、この温度分布を、熔解工程において精度よく再現することが望まれる。
従来、熔融ガラスを所望の状態にするために、熱電対を介して熔融ガラスの温度を測定することが知られている。しかし、熱電対は例えば熔解槽内において高温にさらされるため、比較的に短時間で劣化し、正確な温度を測定できないことがある。また、ガラス原料を熔解させる装置の構造上、熱電対の設置が可能な箇所が制限されるため、熱電対により温度を測定することができる箇所は限られる。このように、熔解槽において熔融ガラスの温度を直接測定することは難しいため、予め設計した熔融ガラスの温度分布を実現することは困難である。
これに対して、熔融ガラスの熔解工程において、一対の電極間に熔融ガラスを配置して電圧をかけ、熔融ガラスに電流を流してジュール熱を発生させるとき、電流の値と電圧の値とを測定して熔融ガラスの比抵抗を算出し、算出した比抵抗に基づいて、ジュール熱を制御するガラス基板の製造方法が知られている(特許文献1)。
特許第5192100号公報
しかし、算出した比抵抗に基づいてジュール熱を制御する上記製造方法では、必ずしも、精度の高い熔融ガラスの温度の調整が行なえず、予め設計された熔融ガラスの温度分布を精度良く再現することができなかった。その結果、製造されたガラス板において、ガラス原料の未熔解物の発生や、ガラス組成のムラに起因した脈理を十分に抑制することができない場合があった。
そこで、本発明は、熔融ガラスの熔解工程中、予め設計された熔融ガラスの温度分布をよく再現することができるガラス基板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、下記(1)〜(11)を提供する。
(1)ガラスの原料を熔解して熔融ガラスを生成し、酸化錫またはモリブデンを含んで構成される複数の電極対間に存在する前記熔融ガラスに、少なくとも電流を流してジュール熱を発生させることで、前記電極対毎に前記熔融ガラスの温度を調整する熔解工程を含み、
前記熔解工程は、
前記電極対毎に、前記電流の値と前記電圧の値とを測定し、前記電流の測定値、前記電圧の測定値、前記電流が流れる範囲として設定された前記熔融ガラスの領域の断面積、および前記電極対間の距離に基づいて、前記熔融ガラスの比抵抗を算出する工程と、
前記算出した比抵抗に基づいて、前記熔融ガラスが予め設計された温度分布となるように、前記熔融ガラスの温度調整を行う工程と、を含み、
前記比抵抗を算出する工程において、前記電極対毎に求めた前記電極対の消耗長さに基づいて前記電極対毎に前記距離を補正した補正距離を用いて、前記比抵抗の算出を行う、ことを特徴とするガラス基板の製造方法。
(2)前記熔融ガラスの温度調整は、前記補正距離を用いて算出した前記比抵抗と、予め前記電極対毎に設定した目標比抵抗との差を求め、前記差に基づいて、前記算出した比抵抗が前記目標比抵抗となるように行う、前記(1)に記載のガラス基板の製造方法。
(3)前記消耗長さは、前記ガラス基板に含まれる前記電極の構成成分の量を用いて計算される、前記(1)または前記(2)に記載のガラス基板の製造方法。
(4)前記比抵抗を算出する工程の前に、前記電極対毎の消耗量をコンピュータシミュレーションを用いて算出し、
前記比抵抗を算出する工程において、前記消耗量に基づいて前記消耗長さを求める、前記(1)または前記(2)に記載のガラス基板の製造方法。
(5)前記消耗長さは、前記電極に電磁波を照射し、前記電極の表面で反射させることで得られる、前記電磁波の照射位置と前記電極との距離に基づいて求められる、前記(1)または前記(2)に記載のガラス基板の製造方法。
(6)前記ガラス基板は、ディスプレイ用のガラス基板である、前記(1)から前記(5)のいずれか1つに記載のガラス基板の製造方法。
(7)前記ガラス基板は、無アルカリガラスまたはアルカリ微量含有ガラスである、前記(1)から前記(6)のいずれか1つに記載のガラス基板の製造方法。
(8)前記熔融ガラスの歪点は655℃以上である、前記(1)から前記(7)のいずれか1つに記載のガラス基板の製造方法。
(9)ガラスの原料を熔解して熔融ガラスを生成し、酸化錫またはモリブデンを含んで構成される複数の電極対間に存在する前記熔融ガラスに、少なくとも電流を流すことで前記電極対毎に前記熔融ガラスの温度調整を行う熔解工程を含み、
前記熔解工程では、前記電極対毎に求めた前記電極対の消耗長さに基づいて前記電極対毎に熔融ガラスの温度調整を行う、ことを特徴とするガラス基板の製造方法。
(10)前記熔解工程では、前記電極対の消耗長さを補正するように、前記熔融ガラスの温度調整を行う、前記(9)に記載のガラス基板の製造方法。
(11)前記熔融ガラスの温度調整は、前記ジュール熱による加熱又はガスによる燃焼加熱の少なくとも何れかを調整することにより行われる、前記(1)〜前記(10)の何れか1つに記載のガラス基板の製造方法。
上述のガラス基板の製造方法によれば、従来に比べて予め設計された熔融ガラスの温度分布をよく再現することができる。
本実施形態のガラス基板の製造方法の工程の一例を示す図である。 熔解から切断までの工程を行う本実施形態のガラス基板製造装置の一例を模式的に示す断面図である。 本実施形態の熔解工程で用いる熔解槽の構成の一例を説明する斜視図である。 本実施形態のジュール熱を制御するフローの一例を示す図である。 (a)および(b)は、各対の電極間において電流が流れる熔融ガラスの断面積を求める方法を説明する図である。 本実施形態の熔解工程における、熔解槽内部の熔融ガラスの流れを説明する模式的な断面図である。
以下、本実施形態のガラス基板の製造方法及びガラス基板製造装置について説明する。
本明細書において、熔解槽の内壁とは、熔融ガラスと接する熔解槽の壁であり、内壁には、熔解槽中の熔融ガラスを熔解槽の周上で囲む側壁、及び熔融ガラスと鉛直方向上方を向く面で接する熔解槽の底壁が含まれる。
本実施形態のガラス基板の製造方法では、電極対毎に電極対の消耗長さを求め、この電極対毎の消耗長さに基づいて、熔融ガラスの温度調整を行う。
例えば、電極対毎の消耗長さを補正するように、熔融ガラスの加熱を調整することで、予め設計された熔融ガラスの温度分布を再現することができる。あるいは、後述するように、電極対毎の消耗長さを用いて精度よく熔融ガラスの比抵抗又は温度情報を得て、当該比抵抗又は温度情報に基づいて熔融ガラスの加熱を調整することで、予め設計された熔融ガラスの温度分布を再現することができる。
(電極対間の距離の補正の概説)
本実施形態のガラス基板の製造方法は、例えば、熔融ガラスの比抵抗の算出と算出した比抵抗に基づいて熔融ガラスの加熱を行ない、温度調整を行う方法を含む。
熔解工程では、熔解槽に設けられた複数の電極対間に熔融ガラスを配置して、少なくとも熔融ガラスに電流を流してジュール熱を発生させて熔融ガラスを加熱する。このとき、電極対間毎に、電極対間に流れる電流と電極間に生じる電圧を測定し、電流の測定値、電圧の測定値、電流が流れる熔融ガラスの領域の断面積、および電極対間の距離に基づいて、熔融ガラスの比抵抗を算出する。ここで、電流が流れる熔融ガラスの領域の断面積とは、電流が流れる範囲として設定された断面積であり、この断面積の範囲内にのみ電流が流れると限定するものではない。このとき、電極対毎に求めた電極対の消耗長さに基づいて、電極対毎に電極対の距離を補正し、補正した距離(補正距離)を用いて比抵抗の算出を行う。すなわち、電極対間の距離として補正距離を用いて、比抵抗の算出を行う。この算出した比抵抗に基づいて、予め設計された熔融ガラスの温度分布が得られるよう、熔融ガラスの温度調整を行う。具体的には、補正距離を用いて算出した電極対毎の比抵抗と、予め電極対毎に設定された目標比抵抗との差を求め、この差に基づいて、各電極対の比抵抗が各目標比抵抗となるように熔融ガラスの温度を調整する。あるいは、補正距離を用いて算出した電極対毎の比抵抗に基づいて求めた熔融ガラス温度と、予め電極対毎に設定された目標温度との差を求め、この温度差に基づいて、電極対毎に求めた熔融ガラス温度が目標温度となるように熔融ガラスの温度を調整する。この熔融ガラスの温度調整は、ジュール熱による加熱又はガスによる燃焼加熱の少なくとも何れかを調整することにより行われる。なお、目標比抵抗又は目標温度は、ガラス原料の未熔解や脈理の発生を抑制するような温度分布となるように、電極対毎に設定されることが好ましい。
酸化錫やモリブデンを構成材料とする電極は、熔解工程において、高温の熔融ガラスに接していることで温度が上昇するので、電極を構成する酸化錫やモリブデンが熔融ガラス中に溶け出し、経時的に消耗しやすい。電極が消耗すると、その分、電流が流れる電極対間の距離が長くなり、それに伴って、電極対間にかかる電圧は高くなる。そして、電極の消耗量は、熔融ガラス温度が高くなるほど増加するので、熔解工程におけるガラスの熔解温度が高くなるほど複数の電極対の間での消耗量の差が大きくなる傾向がある。このため、電流の測定値と、電圧の測定値と、電流が流れる熔融ガラスの領域の断面積と、および操業当初に設定された電極対間の距離と、から算出された比抵抗に基づいて求めた熔融ガラス温度に基づいて、熔解槽中の熔融ガラスの温度や流れを所望の状態にする温度分布が得られるように熔融ガラス温度を調整しても、必ずしも精度よく再現することができない場合がある。このような事実を、発明者は、熔解槽、電極、及び熔融ガラスをモデル化して行った電極対の消耗シミュレーションによって確認した。このため、本実施形態では、熔融ガラスの比抵抗の計算を、電極対の消耗長さに基づいて補正することで得られる補正距離を用いて、電極対毎に行う。補正距離を求める方法は後述する。
このようにして算出された比抵抗は、複数の電極対のそれぞれの電極の消耗によって変化した電極対間長さを反映しているので、この電極対毎の比抵抗に基づいて、熔融ガラス温度を調整することによって、従来に比べて予め設計された温度分布を精度よく再現することができる。このような熔解工程は、以下に示すガラス基板の製造方法に適用される。
(ガラス基板の製造方法)
図1は、本実施形態のガラス基板の製造方法の工程の一例を示す図である。
ガラス基板の製造方法は、熔解工程(ST1)と、清澄工程(ST2)と、均質化工程(ST3)と、供給工程(ST4)と、成形工程(ST5)と、徐冷工程(ST6)と、切断工程(ST7)と、を主に有する。
熔解工程(ST1)は熔解槽で行われる。熔解工程では、熔解槽に蓄えられた熔融ガラスの自由表面にガラス原料を分散させて投入する。熔解槽には、後述するように熔融ガラスを加熱する加熱装置が設けられる。これにより熔解槽では、ガラス原料を熔解した熔融ガラスが作られる。一方、熔解槽の内壁のうち、ガラス原料の投入口と対向する側壁に設けられた流出口から後工程に向けて熔融ガラスが流出する。これにより、熔解槽に一定の量の熔融ガラスが貯留される。熔解工程における熔融ガラスの最高温度は、ディスプレイ用ガラス基板の場合、例えば、1500℃〜1630℃、より好ましくは1570℃〜1620℃である。
ガラス原料の投入方法は、制限されず、ガラス原料を収めたバケットを反転して熔融ガラスにガラス原料を分散投入する方式でもよく、ベルトコンベアあるいはスクリューフィーダを用いてガラス原料を搬送して分散投入する方式でもよく、略全面に一時に投入する方式でもよい。
熔解槽の側壁には、互いに対向して対を成した電極が複数対設けられている。対を成した電極間に電流を流して熔融ガラスに電流を流すと、熔融ガラスにジュール熱を発生する。このジュール熱を増加させれば熔融ガラスの温度は上昇し、減少させれば熔融ガラスの温度は下降し得る。この熔融ガラスの通電による加熱のほかに、バーナーの火焔による熱を補助的に用いてガラス原料を熔解することもできる。
熔解槽中の熔融ガラスには清澄剤が含有されている。清澄剤として、SnO,As,Sb等が知られているが、特に制限されない。しかし、環境負荷低減の点から、清澄剤として酸化錫(例えば、SnO)を用いることが好ましい。
清澄工程(ST2)は、少なくとも清澄槽において行われる。清澄工程では、清澄槽内の熔融ガラスが昇温される。この過程で、清澄剤は、還元反応により酸素を放出し、後に還元剤として作用する物質となる。熔融ガラス中に含まれるO、COあるいはSOを含んだ泡は、清澄剤の還元反応により生じたOを吸収して泡の径は拡大し、気相空間と接する熔融ガラスの表面に浮上して破泡して消滅する。清澄工程は、白金族金属製の容器の内部で行われる。
その後、清澄工程では、熔融ガラスの温度を低下させる。この過程で、清澄剤の還元反応により得られた還元剤が酸化反応をする。これにより、熔融ガラスに残存する泡中のO等のガス成分が熔融ガラス中に再吸収されて、泡の径が縮小して消滅する。清澄剤による酸化反応及び還元反応は、熔融ガラスの温度を制御することにより行われる。後述する実施形態では、酸化錫を清澄剤として用いる。
均質化工程(ST3)では、清澄槽から延びる配管を通って供給された攪拌槽内の熔融ガラスを、スターラを用いて攪拌することにより、ガラス成分の均質化を行う。なお、攪拌槽は1つ設けても、2つ設けてもよい。
供給工程(ST4)では、攪拌槽から延びる配管を通して熔融ガラスが成形装置に供給される。
成形装置では、成形工程(ST5)及び徐冷工程(ST6)が行われる。
成形工程(ST5)では、熔融ガラスをシートガラスに成形し、シートガラスの流れを作る。成形は、オーバーフローダウンドロー法あるいはフロート法を用いることができる。後述する本実施形態では、オーバーフローダウンドロー法が用いられる。
徐冷工程(ST6)では、成形されて流れるシートガラスが所望の厚さになり、内部歪が生じないように、さらに、反りが生じないように冷却される。
切断工程(ST7)では、切断装置において、成形装置から供給されたシートガラスを所定の長さに切断することで、板状のガラス板を得る。切断されたガラス板はさらに、所定のサイズに切断され、目標サイズのガラス基板が作られる。このガラス基板が最終製品とされる。
(ガラス基板製造装置)
図2は、本実施形態における熔解工程(ST1)〜切断工程(ST7)を行うガラス基板製造装置の一例を模式的に示す図である。当該装置は、図2に示すように、主に熔解装置100と、成形装置200と、切断装置300と、を有する。熔解装置100は、熔解槽101と、清澄槽102と、攪拌槽103と、ガラス供給管104,105,106と、を主に有する。
図2に示す例の熔解装置101では、ガラス原料の投入がバケット101dを用いて行われる。清澄槽102では、熔融ガラスMGの温度を調整して、清澄剤の酸化還元反応を利用して熔融ガラスMGの清澄が行われる。さらに、攪拌槽103では、スターラ103aによって熔融ガラスMGが攪拌されて均質化される。成形装置200では、成形体210を用いたオーバーフローダウンドロー法により、熔融ガラスMGからシートガラスSGが成形される。
(熔解槽)
図3は、本実施形態で用いる熔解槽101の概略構成を説明する斜視図である。
本実施形態において、ガラス原料は、熔解槽101に蓄えられた熔融ガラスMGの自由表面(以降、単に表面という)101cに投入される。平面視で一方向に長い熔解槽101の長手方向に向く一対の側壁の1つの側壁の、熔融ガラスの表面に比べて底壁に近い部分、好ましくは熔解槽101の底壁近傍の側壁の部分に、流出口104aが設けられている。熔解槽101は、流出口104aから後工程に向けて熔融ガラスMGを流す。
熔解槽101は、耐火レンガ等の耐火物により構成された内壁110を有する。熔解槽101は、内壁110で囲まれた内部空間を有する。熔解槽101の内部空間は、熔融ガラスを蓄える貯留槽101aと、上部空間101bとに分けられる。貯留槽101aは、内部空間に投入されたガラス原料が熔解してできた熔融ガラスMGを、加熱しながら収容する。上部空間101bは、熔融ガラスMGの上に形成された気相空間であり、ガラス原料が投入される空間である。
熔解槽101の長手方向に平行な、上部空間101bと接する内壁110には、燃料と酸素等を混合した燃焼ガスが燃焼して火炎を発するバーナー112が設けられる。バーナー112は火炎によって上部空間101bの耐火物を加熱して内壁110を高温にする。ガラス原料および熔融ガラスは、高温になった内壁110の輻射熱および高温となった気相の雰囲気によって加熱(ガスによる燃焼加熱)される。
熔解槽101の流出口104aが設けられた内壁110と反対側の内壁110には、上部空間101bに通じる原料投入窓101fが設けられている。コンピュータ118からの指示に従って、この原料投入窓101fを通して、ガラス原料を収めたバケット101dが出入りし、上部空間101bの定められた位置に移動してガラス原料を投入する。
熔解槽101内部では、図2に示されるように、熔融ガラスMGの表面101cの略全面に投入されることが好ましい。すなわち、ガラス原料が常に熔融ガラスMGの表面101cを覆っていることが好ましい。このように、ガラス原料が常時表面101cを覆うようにガラス原料を熔解槽101に投入することにより、熔融ガラスMGの熱が表面101cを通して気相である上部空間101bに放射されないようにすることができる。これにより、例えば、目標となる温度分布の1つである、熔融ガラスMGの表面を含む表層の温度差を低減し、表層の水平方向の温度差が小さい温度分布を実現することができる。表層とは、液面から熔解槽の底壁に向かった深さの5%以下の範囲内の液面を含む領域を表す。これにより、ガラス原料のうち、SiO(シリカ)等の熔解性の低い(熔解温度が高い)原料を効率よく熔解させ、SiO等の原料の熔け残りを防止することができる。SiO等の熔解温度の高い原料は、他の成分、例えばB(酸化ホウ素)等の原料と混合された状態では、単独で熔解させた場合の熔解温度よりも低い温度で熔解され得る。このような原料の性質を生かすために、熔融ガラスMGの表面101c上にガラス原料が常に存在して表面101cを覆うように、ガラス原料を間欠的に分散させて投入する。
熔解槽101の長手方向に延び、互いに対向する貯留槽101aの側壁である内壁110a,110bに、耐熱性を有する導電性材料である酸化錫あるいはモリブデンで構成され、互いに対向する一対の電極114が、三対設けられている。本実施形態において、熔解槽101は三対の電極114を備えているが、二対又は四対以上の電極114を用いてもよい。
三対の電極114は、内壁110a,110bのうち、熔融ガラスMGの下層(表層以外の熔融ガラスの領域)に対応する領域に設けられている。三対の電極114はいずれも、内壁110a,110bの外側から内側まで、内壁110a,110bに設けられた貫通孔を貫通するように延びている。図3において、各対の電極114は、手前側の電極114が図示され、奥側の電極114は図示されていない。各対の電極114は、各対の電極114間に配置された熔融ガラスMGを挟んでお互いに対向するように、内壁110a,110bに設けられている。
各対の電極114は、各対の電極114間に配置された熔融ガラスMGに電流を流す。熔融ガラスMGに電流を流すことで、熔融ガラスMGにジュール熱を発生させ、熔融ガラスMGを加熱する。熔解槽101では、熔融ガラスMGは例えば1500℃以上に加熱される。加熱された熔融ガラスMGは、ガラス供給管104を通して清澄槽102へ送られる。
図3に示す熔解槽101では、バーナー112が上部空間101bに設けられているが、バーナー112は必須ではない。例えば、1500℃における比抵抗が180Ω・cm以上の、比抵抗が比較的大きい熔融ガラスにおいて、バーナー112を補助的に用いることで、ガラス原料を効率よく熔解させることができる。ガラス原料を連続的に熔解させて熔融ガラスMGを作るときには、バーナー112を用いることなくガラス原料を熔解させることも可能である。
各対の電極114は、それぞれ制御ユニット116に接続されている。下層における熔融ガラスMGの温度分布を精度よく制御するために、制御ユニット116は、電極114のそれぞれに供給する電力を、対向する一対の電極114毎に制御できるように構成されている。各対の電極114には、制御ユニット116によって単相の交流電圧が加えられる。
制御ユニット116は、さらにコンピュータ118と接続されている。制御ユニット116は、各対の電極114間に生じる電圧と、各対の電極114間を流れる電流を測定する。制御ユニット116は、コンピュータ118に電圧の測定値と電流の測定値を出力する。コンピュータ118は、図4に示すフローに従って、熔解工程中の熔融ガラスの温度の制御(温度調整)を行なう。ここでは、熔融ガラスの温度調整として、ジュール熱による加熱を調整する場合を例に説明するが、熔融ガラスの温度調整は、ジュール熱による加熱の調整と併せて、または、ジュール熱による加熱の調整に代えて、例えば、後述するガスによる燃焼加熱を調整することによって行うことができる。図4は、熔解工程中の熔融ガラスのジュール熱の制御のフローの一例を説明する図である。以下、熔融ガラスMGのジュール熱の制御を図4に示すフローに沿って説明する。
まず、制御ユニット116は、各対の電極114間に生じる電圧と、各対の電極114間を流れる電流を測定し(ST11)、電流及び電圧の測定値をコンピュータ118に送る。次に、コンピュータ118は、電極114の対(以下、電極114対ともいう)の消耗長さを算出する(ST12)。電極114対の消耗長さとは、熔解槽101の内側(内部空間側)を向く電極114対の表面が、熔解工程が行われる間に熔解槽101の外側に退避した長さの合計をいう。例えば、電極114対の消耗長さとは、1つの電極114の表面が、熔解工程が行われる間に熔解槽101の外側に退避した長さの2倍量としてもよい。電極114対の消耗長さは、電極114対の間を延びる方向に沿った長さで特定される。電極114は、熔解工程の間、通電されること及び高温の熔融ガラスと接することで温度が上昇するため、電極114の構成成分が熔融ガラス中に溶け出し、経時的に消耗する。電極114の消耗長さは、例えば、ガラス基板に含まれる電極114の構成成分の量を用いて計算することができる。
ここで、ガラス基板に含まれる電極114の構成成分の量を用いて、電極114の消耗長さを計算する手順を説明する。ここでは、電極114の構成成分が酸化錫である場合を例に説明する。電極114の消耗長さは、具体的には、電極114からガラス基板への酸化錫の溶出重量に基づいて求められる。酸化錫の溶出重量は、ガラス基板に含まれる酸化錫の重量と、ガラス原料からガラス基板に供給される酸化錫の重量との差に基づいて求められる。
ガラス基板に含まれる酸化錫の重量は、次の手順により求める。
まず、熔解槽101の操業中に、図1に示す切断工程ST7を経て得られたガラス基板を採取し、ガラス基板の組成分析を行うことにより、ガラス基板の組成中の酸化錫の含有率g(wt%)を求める。所定の期間Tに生産されたガラス基板の重量MGは既知であるので、以下の式(1)に示されるように、ガラス基板の組成中の酸化錫の含有率gから、所定の期間Tに生産されたガラス基板に含まれる酸化錫の重量Wが求められる。
W=g・MG (1)
ガラス原料からガラス基板に供給される酸化錫の重量は、以下の手順により求める。
ガラス原料は、ガラス基板の組成の各成分の供給源である粉末状の物質が混合された原料粉末と、ガラス基板を破砕したカレットとを所定の比x:yで混合したものが用いられる。したがって、所定の期間Tにガラス原料からガラス基板に供給される酸化錫の重量Rは、以下の式(2)に示されるように、原料粉末から供給される酸化錫の重量Pと、カレットから供給される酸化錫の重量Qとの和である。
R=P+Q (2)
所定の期間Tに投入された原料粉末からガラス基板に供給される酸化錫の重量Pは、所定の期間Tに投入された原料粉末の重量Wbと、単位重量あたりの原料粉末における酸化錫の含有率a(wt%)と、単位重量あたりの原料粉末を熔解する際に揮発する酸化錫の比率b(wt%)と、から以下の式(3)に示すように求められる。
P=(a−b)・Wb (3)
また、所定の期間Tに投入されたカレットからガラス基板に供給される酸化錫の重量Qは、所定の期間Tに投入されたカレットの重量Wcと、ガラス基板の組成中の酸化錫の含有率g(wt%)と、から以下の式(4)に示すように求められる。
Q=g・Wc (4)
所定の期間Tに投入された原料粉末の重量Wbおよびカレットの重量Wcが不明の場合、これらの重量は所定の期間Tに製造されたガラス基板の重量MGから以下の式(5)及び(6)に示すように求めることができる。ここで、ガラス原料中の原料粉末の重量とカレットとの重量の比は既知であり、原料粉末の重量とカレットの重量との比はx:yとする。
Wb=MG・x/(x+y) (5)
Wc=MG・y/(x+y) (6)
以上のように求めた、所定の期間Tに生産されたガラス基板に含まれる酸化錫の重量Wと、所定の期間Tにガラス原料からガラス基板に供給される酸化錫の重量Rとに基づき、以下の式(7)に示すように、電極114からガラス基板への酸化錫の溶出重量Zを求める。
Z=W−R (7)
次に、上記のように求めた電極114からガラス基板への酸化錫の溶出重量Zに基づいて、電極114の消耗長さGを求める。具体的には、以下の式(8)に示すように、溶出重量Zと、電極114の断面積S1と、酸化錫の比重sgと、熔解槽101に含まれる電極の数nに基づいて、電極体114の消耗長さGを求める。例えば、熔解槽101に、三対の電極114対が設けられている場合は、nは6である。
G=Z/(sg・S1・n) (8)
なお、電極114の消耗長さは、ガラス基板に含まれる電極114の構成成分の量を用いて計算する方法以外に、下記に説明するような方法によって求めることもできる。
例えば、コンピュータシミュレーションを用いて算出した電極114の消耗量に基づいて、電極114の消耗長さを求めることができる。コンピュータシミュレーションを用いた電極114の消耗量の算出は、具体的には、上記ST11を行う前に、予め行われる。電極114の消耗量は、熔解槽、電極、および熔融ガラスをモデル化して、電極対の消耗をシミュレーションすることにより算出することができる。シミュレーションの結果には、電極114の消耗量と、例えば、熔解工程を行う期間中の熔融ガラスの温度の履歴や、熔解工程を行った累積時間等との相関関係が含まれる。シミュレーションの結果は、例えばコンピュータ118に保存され、上記ST12を行うときに参照することで、電極114の消耗長さを求めることができる。
また、例えば、電極114に電磁波を照射し、電極114の表面で反射させることで測定される、電磁波の照射位置と電極114との距離に基づいて、電極114の消耗長さを求めることもできる。この方法は、ST12において行われ、具体的には、熔解槽101の外側から、電極114に電磁波(例えば、レーザ光、マイクロ波)を照射し、電極114の表面(熔解槽101の内部空間を向く表面)で反射して照射位置に戻ってくるまでの時間から、電磁波の照射位置と電極114の表面との距離を測定する。一方で、これと同様の距離の測定を、ST12を行う前に、予め行って、電磁波の照射位置と、初期の状態における電極114の表面との距離を測定しておく。このようにして測定した2つの距離の差を、電極114の消耗長さとすることができる。
これら2つの方法は、いずれも、複数の電極114対のそれぞれについて行う。
コンピュータ118は、以上のようにして求めた電極114の消耗長さに基づいて、電極114対毎に、各対の電極114の間の距離Lを補正し、補正距離L’を求める(ST13)。距離Lは、熔解工程を行う前における初期の距離である。補正距離L’は、各対の電極114の間の距離Lに、電極114の消耗長さの2倍量を足した値である。次に、コンピュータ118は、例えば、下記式(9)に基づいて、各対の電極114間の熔融ガラスMGの比抵抗ρ(Ω・m)を算出する(ST14)。
ρ=E/I×S/L’ (9)
式(9)において、Eは各対の電極114間の熔融ガラスMGにかかる電圧(V)、Iは、各対の電極114間を流れる電流(A)、Sは各対の電極114間において電流が流れる熔融ガラスMGの領域の断面積(m)、L’は補正距離(m)である。断面積Sは、熔解槽101によって定まる固有の値である。
図5(a)および(b)は、各対の電極114間において電流が流れる熔融ガラスMGの断面積Sを求める方法を説明する図である。
図5(a),(b)に示すように、各対の電極114は、熔融ガラスMGの両側に配置された内壁110a,110bに、熔融ガラスMGの流れ方向Fを横切るように、互いに対向して配置されている。また、対向する三対の電極114は、熔融ガラスMGの流れ方向Fに互いに間隔Wをあけて配置されている。ここで、間隔Wは隣接する電極114の互いに向かい合う端縁間の距離である。流れ方向Fは、熔解槽101における熔融ガラスMGの全体としての上流から下流へ向かう流れの方向を便宜的に示すものであり、内壁110a、110bと平行で原料投入窓101fから流出口104aに向かう方向である。また、流れ方向Fは熔解槽101の長手方向に沿う方向でもある。
ここで、対向する一対の電極114間に電流が流れる領域EAは、図5(a)に示す境界面m及び貯留槽101aの内壁101a,101bを含む側壁で囲まれる四角柱形状の領域である。境界面mは、内壁110a上で隣接する二つの電極114の間の中間点Cと、内壁110b上で隣接する二つの電極114の中間点Cとを通る鉛直方向に平行な面である。したがって、熔融ガラスMGの通電領域EAの断面積Sは、図5(b)に示すように、領域EAの流れ方向F及び鉛直方向に平行な寸法で定まる面積である。すなわち、断面積Sは、熔解槽101の底壁110eから液面101cまでの高さ(熔融ガラスMGの深さ)Dと、領域EAの幅Wとの積により求められる。このように求めた断面積Sを用いて上記の式(9)により各対の電極114間の熔融ガラスMGの比抵抗ρを求めることができる。
次に、コンピュータ118は、算出した比抵抗ρに基づいて熔融ガラスの加熱のための制御量を決定する(ST15)。具体的には、コンピュータ118は、各領域EAの比抵抗ρの目標値(目標比抵抗)と、算出した各領域EAの比抵抗ρとを比較し、比較した結果に基づいて、制御ユニット116に送る制御量を決定する。
比抵抗ρの目標値は、予め算出された、熔解槽101の熔融ガラスMGが所望の温度分布となっているときの各領域EAの比抵抗ρである。この温度分布は、熔解槽101内でガラス原料の未溶解物やガラス組成のムラを生じないような、熔融ガラスの温度あるいは流れを形成する温度分布であり、ガラス基板の組成や熔解槽の構成を考慮して、熔解工程を行う前に、予め設計される。比抵抗ρの目標値を決定する段階では、例えば熱電対などの温度測定手段を用いて熔融ガラスMGの所望の熔解状態を作り出し、その状態で上記のようにコンピュータ118により比抵抗ρを算出しても良い。また、予め、熔融ガラスMGから製造したガラス基板を採取して坩堝などで熔解させ、目標とする温度および流れの熔解ガラスMGに対応する比抵抗を求めて、比抵抗ρの目標値としても良い。
比抵抗ρの目標値と算出した比抵抗ρとを比較した結果、例えば、ある領域EAにおいて、算出した比抵抗ρが目標値よりも大きいか又は許容できる範囲よりも大きい場合には、コンピュータ118はその領域EAにおいて熔融ガラスMGに発生させるジュール熱を、所定の量、増加させる指示を出す。
ある領域EAにおいて、算出した比抵抗ρが目標値と等しいか又は許容できる範囲内である場合には、コンピュータ118はその領域EAにおいて熔融ガラスMGに発生させるジュール熱を維持する指示を出す。
ある領域において、算出した比抵抗ρが目標値よりも小さいか又は許容できる範囲よりも小さい場合には、コンピュータ118はその領域EAにおいて熔融ガラスMGに発生させるジュール熱を、所定の量、減少させる指示を出す。
図4に示すジュール熱の制御(ST16)では、制御ユニット116は、コンピュータ118から送られた制御量の指示に基づいて、各領域EAの熔融ガラスMGに発生させるジュール熱を制御する。
具体的には、制御ユニット116は、ある領域EAの熔融ガラスMGに発生させるジュール熱を減少させる指示を受けた場合には、その領域EAに対応する一対の電極114間の熔融ガラスMGに流れる電流の値が、元の値よりも所定の値だけ小さい一定の値になるように目標電流値を設定する。
制御ユニット116は、ある領域EAの熔融ガラスMGに発生させるジュール熱を維持する指示を受けた場合には、その領域EAに対応する一対の電極114間の熔融ガラスMGに流れる電流の値または元の目標値を、目標電流値に設定する。
制御ユニット116は、ある領域EAの熔融ガラスMGに発生させるジュール熱を増加させる指示を受けた場合には、その領域EAに対応する一対の電極114間の熔融ガラスMGに流れる電流の値が、元の値よりも所定の値だけ大きい一定の値になるように、目標電流値を設定する。
制御ユニット116は、さらに、熔融ガラスMGに流れる電流の値を目標電流値に維持するように、各対の電極114間の熔融ガラスMGにかかる電圧を制御する。
コンピュータ118及び制御ユニット116は、上述したフローによる動作を、熔融ガラスの熔解工程を行なう期間中、継続して行なう。また、上述したフローは、図3に示す三対の電極114のそれぞれを対象としてジュール熱の制御を行なう。三対の電極114の大きさは、同じ大きさに統一されていなくてもよい。このため、電極114の大きさによって定まる電流の流れる断面積S1は、電極114対毎に別々に設定されてもよい。
このように、本実施形態では、熔融ガラスに制御したジュール熱を与えるために用いる熔融ガラスの比抵抗の計算を、電極対の消耗長さに基づいて補正した補正距離を用いて、電極対毎に行う。このようにして算出された比抵抗は、複数の電極対のそれぞれにおいて電極の消耗によって変化した電極対間長さを反映しているので、この比抵抗に基づいて、電極対毎にジュール熱を制御することによって、従来に比べて熔融ガラスの温度をよく調整して、予め設計された温度分布をよく再現することができる。特に、熔解温度の高いガラスを熔解することで、複数の電極対の間での電極の消耗の程度の差が大きくなる場合であっても、予め設計された温度分布をよく再現することができる。
このような熔融ガラスMGの比抵抗に基づいたジュール熱の制御は、ガラス原料の未熔解や脈理が発生しないように予め設定された温度分布を精度よく再現し、予め設定した熔融ガラスの流れを精度よく形成する上で有効である。図6は、予め設定される熔解槽内部の熔融ガラスの温度分布及び熔融ガラスMGの流れの例を説明するための模式的な断面図である。なお、予め設定される温度分布及び熔融ガラスの流れは、熔解槽の構成、製造するガラス基板の組成及びガラス原料等の情報を用いたコンピュータシミュレーションにより決定することができ、図6の熔融ガラスの流れに限定されない。
図6で示す例では、熔融ガラスを流出口104aから後工程に向けて流すとき、下層の熔融ガラスMGにおいて、図3における熔解槽104aの長手方向に沿った温度分布に起因する対流が生じないようにする。すなわち、下層の熔融ガラスMGの長手方向に沿った温度差が生じることを抑制するように、熔融ガラスMGを加熱する。具体的には、熔解槽101の長手方向の両端部において熔融ガラスMGを加熱するための熱量を、熔解槽101の長手方向の中央部において熔融ガラスMGを加熱するための熱量よりも多くするように調整する。
熔解槽101の長手方向において、両端部の熔融ガラスMGの加熱量を中央部のそれよりも多くするのは、長手方向に向いてお互いに対向する側壁から外部に熱が放出され易いためである。このような加熱量の調整を行わないと、上記両端部における熔融ガラスMGの温度は中央部に比べて低くなる傾向がある。このため、三対の電極114に供給する電力は、熔解槽101の長手方向の中央部の電極114に比べて、熔解槽101の長手方向の両端部に近い電極114の方が多くなるように設定することが好ましい。これは、熔解槽に4対以上の電極114が設けられている場合も同様である。
上述したように、本実施形態では、電極114対の消耗長さに基づいて補正した補正距離L’を用いて、電極114対毎に、熔融ガラスMGの比抵抗の算出を行う。そして、算出した比抵抗に基づいて、熔融ガラスが予め設計された温度分布となるように、各領域EAの熔融ガラスMGに発生させるジュール熱を制御する。そのため、電極114が消耗して電極114対間の長さが変化していても、各領域EAの熔融ガラスMGに発生させるジュール熱の量が適切に制御され、電極114対間にある熔融ガラスの温度が予め設定された温度に調整される。
このような熔解工程におけるジュール熱の制御では、ガラス組成のムラが存在しないように、熔解槽の熔融ガラスの温度を精度よく管理するが、特に、熔解しにくく、歪点の高い、高精細ディスプレイ用ガラス基板に用いられるガラス(以降、高精細ガラスという)を用いる場合に、本実施形態の効果、すなわち、熔解槽中の熔融ガラスに与えるジュール熱の制御を良く行えるという効果を得られる。高精細ガラスは、アモルファスシリコン(a−Si)ディスプレイ用ガラス基板に用いられるガラスと比べて、ガラスの構成成分のうちBやアルカリ土類金属酸化物の量が少ない一方で、SiOが多い傾向があり、熔解温度が高くなりやすい。このため、ガラス原料の未溶解物やガラス組成のムラが生じやすい。また、熔解温度が高いために、熔解槽において電極114の消耗量が増加するとともに、複数の電極114対の間での電極114の消耗量の差が大きくなる傾向があるため、比抵抗によって得られる温度情報と実際の熔融ガラス温度との差が大きくなるので、予め設定した温度分布を再現しがたくなるという問題が顕著となる。したがって、電極114対毎に、電極114の消耗長さに基づいて求めた補正距離L’を用いて、比抵抗ρを算出し、この比抵抗ρに基づいて熔融ガラスに与えるジュール熱を制御する本実施形態では、高精細ディスプレイ用ガラス基板を製造する場合であっても、予め設定した温度分布を精度よく実現することができる。
また、本実施形態では、アルカリガラスと比較して熔解温度が高い酸化錫を含む無アルカリガラス、又は、酸化錫を含む微アルカリガラスのガラス基板であると、本実施形態の効果は顕著となる。ここで、無アルカリガラスとは、アルカリ金属酸化物(Li2O、K2O、及びNa2O)を実質的に含有しないガラスである。また、アルカリ微量含有ガラスとは、アルカリ金属酸化物の含有量(Li2O、K2O、及びNa2Oの合量)が0超0.8モル%以下のガラスである。
(ガラス組成)
本実施形態で製造されるディスプレイ用ガラス基板として、以下のガラス組成のガラス基板が例示される。したがって、以下のガラス組成をガラス基板が有するようにガラス原料は調合される。本実施形態で製造されるガラス基板は、例えば、SiO2 55〜75モル%、Al23 5〜20モル%、B23 0〜15モル%、RO 5〜20モル%(ROはMgO、CaO、SrO及びBaOの合量)、 R’2O 0〜0.4モル%(R’はLi2O、K2O、及びNa2Oの合量)、SnO2 0.01〜0.4モル%、含有する。
このとき、SiO2、Al23、B23、及びRO(Rは、Mg、Ca、Sr及びBaのうち前記ガラス基板に含有される全元素)の少なくともいずれかを含み、モル比((2×SiO2)+Al23)/((2×B23)+RO)は4.0以上であってもよい。モル比((2×SiO2)+Al23)/((2×B23)+RO)が4.0以上であるガラスは、高温粘性の高いガラス、つまり熔解温度が高くなりやすいガラスの一例である。上述したように、高温粘性の高いガラスは、ガラス原料の熔解がしがたく、脈理等の問題が発生しやすい。そのため、モル比((2×SiO2)+Al23)/((2×B23)+RO)は4.0以上であるガラスの製造に本実施形態は有効である。高温粘性とは、熔融ガラスが高温になるときのガラスの粘性を示し、ここでいう高温とは、例えば、1300℃以上を示す。
本実施形態で用いる熔融ガラスは、粘度が102.5ポアズであるときの温度は1500〜1700℃であるガラス組成であってもよい。このように、高温粘性の高いガラスは、一般的に熔解工程における熔融ガラスの温度を高くする必要があるので、本実施形態の上記効果は顕著になる。粘度が102.5ポアズであるときの温度は、熔解温度の指標となる。
本実施形態で用いる熔融ガラスの歪点は650℃以上であってもよく、660℃以上であることがより好ましく、690℃以上であることがさらに好ましく、730℃以上が特に好ましい。また、歪点が高いガラスは、粘度が102.5ポアズにおける熔融ガラスの温度が高くなる傾向にある。つまり、歪点が高いガラス基板を製造する場合ほど、本実施形態の上記効果は顕著になる。また、歪点が高いガラスほど、酸化物半導体ディスプレイ及びLTPSディスプレイに代表される高精細ディスプレイに使用されるため、脈理等の問題に対する要求が厳しい。そのため、高歪点のガラス基板ほど、脈理等の発生を抑制できる本実施形態が好適となる。
また、酸化錫を含み、粘度が102.5ポアズであるときの熔融ガラスの温度が1500℃以上となるガラスになるようにガラス原料を熔解した場合、本実施形態の上記効果は顕著になり、粘度が102.5ポアズであるときの熔融ガラスの温度は、例えば1500℃〜1700℃であり、1550℃〜1650℃であってもよい。
(ガラス基板の適用)
ガラス基板に、脈理、未熔解物、未熔解物に起因する泡、が存在すると、画面の表示欠陥を引き起こすという問題がある。そのため、本実施形態は、画面の表示欠陥に対する要求の厳しいディスプレイ用ガラス基板の製造に好適である。特に、本実施形態は、画面の表示欠陥に対する要求がさらに厳しい、IGZO(インジウム、ガリウム、亜鉛、酸素)等の酸化物半導体を使用した酸化物半導体ディスプレイ用ガラス基板及びLTPS(低温度ポリシリコン)半導体を使用したLTPSディスプレイ用ガラス基板等に代表される高精細ディスプレイ用ガラス基板の製造に好適である。
以上のことから、本実施形態で製造されるガラス基板は、フラットパネルディスプレイ用ガラス基板及び曲面ディスプレイ用ガラス基板を含むディスプレイ用ガラス基板に好適である。IGZO等の酸化物半導体を使用した酸化物半導体ディスプレイ用ガラス基板及びLTPS半導体を使用したLTPSディスプレイ用ガラス基板に好適である。また、本実施形態で製造されるガラス基板は、アルカリ金属酸化物の含有量が極めて少ないことが求められる液晶ディスプレイ用ガラス基板に好適である。また、有機ELディスプレイ用ガラス基板にも好適である。言い換えると、本実施形態のガラス基板の製造方法は、ディスプレイ用ガラス基板の製造に好適であり、特に、液晶ディスプレイ用ガラス基板の製造に好適である。
また、本実施形態で製造されるガラス基板は、カバーガラス、磁気ディスク用ガラス、太陽電池用ガラス基板などにも適用することが可能である。
上述したようなディスプレイ用ガラス基板はガラス基板表面の微細な凹凸に対する要求が厳しいため、微細な凹凸の原因となる脈理が少ないことが求められる。ディスプレイ用ガラス基板では、脈理の発生を抑制することで、表面粗さのピーク高さを抑制することができる。表面粗さ測定機により測定したピーク高さは、0〜0.008μmであることが好ましく、0〜0.006μmであることがより好ましい。
(実験例)
本実施形態の効果を確認するために、酸化錫からなる三対の電極対を備えた熔解槽において、電極対毎に求めた補正距離L’を用いて電極対毎に比抵抗を計算し、計算した比抵抗に基づいて熔解工程中の熔融ガラスのジュール熱を電極対毎に制御した方法(実施例)を用いて熔融ガラスを作製してガラス基板を作製した。一方、同じ構成の熔解槽において、電極対間の初期の距離Lを用いて比抵抗を計算し、熔解工程中の熔融ガラスのジュール熱を比抵抗に基づいて制御した方法(従来例)を用いて熔融ガラスを作製してガラス基板を作製した。作製したガラス基板において、ガラス組成のムラに起因して発生した脈理の程度を調べた。ガラス基板のサイズは2270mm×2000mmであり、厚さは0.5mmであり、100枚のガラス基板を作製した。脈理の検査は、ガラス基板表面の表面粗さを測定することにより行った。この測定には、東京精密社製の表面粗さ測定機(サーフコム1400−D)を用い、ピーク高さを測定した。
上記検査の結果、電極対毎に求めた補正距離L’を用いて電極対毎に算出した比抵抗に基づいて、電極対毎にジュール熱を制御した実施例では、100枚のガラス基板のピーク高さの平均が0.006μmであった。一方、初期の概略温度に基づいてジュール熱を制御した従来例では、100枚のガラス基板のピーク高さの平均が0.01μmであった。つまり、比較例と比較して実施例では、脈理の発生を抑制できていることがわかる。
これより、本実施形態の効果は明らかである。
以上、本発明のガラス基板の製造方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
100 熔解装置
101 熔解槽
101a 貯留槽
101b 上部空間
101c 液面
101d バケット
101f 原料投入窓
102 清澄槽
103 攪拌槽
103a スターラ
104,105,106 ガラス供給管
104a 流出口
110,110a,110b,110c,110d 内壁
110e 底壁
112 バーナー
114 電極
114a 端部
114b 外側端部
116 制御ユニット
118 コンピュータ
200 成形装置
210 成形体
300 切断装置

Claims (9)

  1. ガラスの原料を熔解して熔融ガラスを生成し、酸化錫またはモリブデンを含んで構成される複数の電極対間に存在する前記熔融ガラスに、少なくとも電流を流してジュール熱を発生させることで、前記電極対毎に前記熔融ガラスの温度を調整する熔解工程を含み、
    前記熔解工程は、
    前記電極対毎に、前記電流の値と前記電圧の値とを測定し、前記電流の測定値、前記電圧の測定値、前記電流が流れる範囲として設定された前記熔融ガラスの領域の断面積、および前記電極対間の距離に基づいて、前記熔融ガラスの比抵抗を算出する工程と、
    前記算出した比抵抗に基づいて、前記熔融ガラスが予め設計された温度分布となるように、前記熔融ガラスの温度調整を行う工程と、を含み、
    前記比抵抗を算出する工程において、前記電極対毎に求めた前記電極対の消耗長さに基づいて前記電極対毎に前記距離を補正した補正距離を用いて、前記比抵抗の算出を行う、ことを特徴とするガラス基板の製造方法。
  2. 前記熔融ガラスの温度調整は、前記補正距離を用いて算出した前記比抵抗と、予め前記電極対毎に設定した目標比抵抗との差を求め、前記差に基づいて、前記算出した比抵抗が前記目標比抵抗となるように行う、請求項1に記載のガラス基板の製造方法。
  3. 前記消耗長さは、前記ガラス基板に含まれる前記電極の構成成分の量を用いて計算される、請求項1または2に記載のガラス基板の製造方法。
  4. 前記比抵抗を算出する工程の前に、前記電極対毎の消耗量をコンピュータシミュレーションを用いて算出し、
    前記比抵抗を算出する工程において、前記消耗量に基づいて前記消耗長さを求める、請求項1または2に記載のガラス基板の製造方法。
  5. 前記消耗長さは、前記電極に電磁波を照射し、前記電極の表面で反射させることで得られる、前記電磁波の照射位置と前記電極との距離に基づいて求められる、請求項1または2に記載のガラス基板の製造方法。
  6. 前記ガラス基板は、ディスプレイ用ガラス基板である、請求項1〜5の何れか1項に記載のガラス基板の製造方法。
  7. ガラスの原料を熔解して熔融ガラスを生成し、酸化錫またはモリブデンを含んで構成される複数の電極対間に存在する前記熔融ガラスに、少なくとも電流を流すことで前記電極対毎に前記熔融ガラスの温度調整を行う熔解工程を含み、
    前記熔解工程では、前記電極対毎に求めた前記電極対の消耗長さに基づいて前記電極対毎に熔融ガラスの温度調整を行う、ことを特徴とするガラス基板の製造方法。
  8. 前記熔解工程では、前記電極対の消耗長さを補正するように、前記熔融ガラスの温度調整を行う、請求項7記載のガラス基板の製造方法。
  9. 前記熔融ガラスの温度調整は、前記ジュール熱による加熱又はガスによる燃焼加熱の少なくとも何れかを調整することにより行われる、請求項1〜8の何れか1項に記載のガラス基板の製造方法。
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