JP2016124662A - シート搬送装置、及び画像読取装置 - Google Patents

シート搬送装置、及び画像読取装置 Download PDF

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Abstract

【課題】支持部にシートをセットしやすくすることと、シートの空送を抑制すること、双方を両立させて実現することが可能なシート搬送装置、及び画像読取装置の提供。【解決手段】シート搬送装置は、シートを吸入する吸入ローラ11と、回転駆動される回転軸41と、回転軸41を揺動中心として揺動可能なホルダ43と、回転軸41から吸入ローラ11へ動力を伝達する第一動力伝達部45とを備える。ホルダ43は、回転軸41が回転駆動されていない第一の状態においては、第一の押圧力で吸入ローラ11を支持部21側へと押圧し、回転軸41から第一動力伝達部45を介して吸入ローラ11へ動力が伝達される第二の状態においては、第一の押圧力よりも大きい第二の押圧力で吸入ローラ11を支持部21側へと押圧する。ホルダ43に組み込まれた抵抗付与部65は、吸入ローラ11の回転を抑制する抵抗力を付与する。【選択図】図3

Description

本発明は、シート搬送装置、及び画像読取装置に関する。
画像読取装置が備える自動原稿送り装置(Automatic Document Feeder;以下、ADFと略称する。)において、装置本体に対して揺動可能なホルダと、ホルダによって回転可能に支持された吸入ローラとを有するものが知られている(例えば特許文献1参照。)。
ホルダは、ADFによって搬送されるシートが積載される支持部上に対向するように配置され、支持部に積載されるシートの厚さ及び枚数に応じて揺動することにより、吸入ローラを当該吸入ローラの外周が最上位のシートに当接する位置へと変位させる。
特開2013−155011号公報
ところで、上記特許文献1に記載の技術においては、付勢バネを有する押圧手段よって、吸入ローラ及びホルダをシート側へ付勢している。
しかし、このような構成を採用した場合、押圧手段による付勢力が過小になると、吸入ローラからシートに対して十分な荷重が作用せず、空送(吸入ローラが空回りしてシートを送り出せない状態)が発生する。その一方、押圧手段による付勢力が過大になると、支持部に複数枚のシートをセットする際、複数枚が重なった状態にあるシートの先端を吸入ローラの下方へ導入する作業がやりにくくなる。そのため、支持部にシートをセットしやすくすることと、シートの空送を抑制すること、双方が両立するように押圧手段による付勢力を最適化することは困難であった。
以上のような事情から、支持部にシートをセットしやすくすることと、シートの空送を抑制すること、双方を両立させて実現することが可能なシート搬送装置、及び画像読取装置を提供することが望ましい。
以下に説明するシート搬送装置は、搬送前のシートを支持可能な支持部と、支持部によって支持されたシートを、支持部から吸入する吸入ローラと、動力源から伝達される動力によって回転駆動される回転軸と、吸入ローラを回転軸に対して並列に保持し、回転軸を揺動中心として、吸入ローラを支持部に接近させる第一方向、及び吸入ローラを支持部から離間させる第二方向へ揺動可能なホルダと、ホルダに組み込まれ、回転軸から吸入ローラへ動力を伝達して当該吸入ローラを回転させる第一動力伝達部とを備え、ホルダは、回転軸が回転駆動されていない第一の状態においては、第一の押圧力で吸入ローラを支持部側へと押圧し、回転軸から第一動力伝達部を介して吸入ローラへ動力が伝達される第二の状態においては、当該動力の伝達に伴う力がホルダに作用することにより、第一の押圧力よりも大きい第二の押圧力で吸入ローラを支持部側へと押圧するように構成され、ホルダの一部及び当該ホルダに取り付けられた部材のうちの少なくとも一方を第一部分、吸入ローラ及び当該吸入ローラと一体に回転する部材のうちの少なくとも一方を第二部分として、第一部分及び第二部分のうちのいずれか一方に取り付けられて他方に接触することにより、当該接触箇所において第二部分に対して吸入ローラの回転を抑制する抵抗力を付与す
る抵抗付与部を更に有する。
このように構成されたシート搬送装置によれば、上述のような第一の状態から第二の状態に切り替わると、吸入ローラへの動力伝達に伴ってホルダに作用する力が、ホルダを第一方向へと揺動させる力として作用する。そのため、ホルダは、第一の押圧力で吸入ローラを支持部側へと押圧する状態から、第一の押圧力よりも大きい第二の押圧力で吸入ローラを支持部側へと押圧する状態に変化する。
しかも、上記シート搬送装置の場合、上述のような抵抗付与部が設けられている。そのため、第二の押圧力は、抵抗付与部が設けられていない場合よりも大きくなり、第一の押圧力と第二の押圧力との大きさの差が、抵抗付与部が設けられていない場合よりも大きくなる。
したがって、支持部にシートをセットする際には、相対的に小さめに設定された第一の押圧力に抗してシートの先端を吸入ローラの下方にセットすれば済む。よって、吸入ローラに対して第一の押圧力よりも大きな押圧力が作用している場合に比べ、シートを容易に支持部上の適正な位置にセットすることができる。また、シートの搬送を行う際には、吸入ローラは、相対的に大きめに設定された第二の押圧力でシートを押圧しつつ、シートを吸入することができる。よって、吸入ローラに対して第二の押圧力よりも小さな押圧力しか作用していない場合に比べ、吸入ローラがシート上で空回りするのを抑制でき、シートの空送が発生するのを抑制することができる。
すなわち、上記シート搬送装置によれば、上述のような抵抗付与部によって、第一の押圧力と第二の押圧力との差を大きくしたので、支持部にシートをセットしやすくすることと、シートの空送を抑制すること、双方を両立させて実現することができる。
以下に説明する画像読取装置は、所定の搬送経路に沿ってシートを搬送するシート搬送部と、シート搬送部によって搬送されるシートの画像を読み取る読取部とを有し、シート搬送部は、搬送前のシートを支持可能な支持部と、支持部によって支持されたシートを、支持部から吸入する吸入ローラと、動力源から伝達される動力によって回転駆動される回転軸と、吸入ローラを回転軸に対して並列に保持し、回転軸を揺動中心として、吸入ローラを支持部に接近させる第一方向、及び吸入ローラを支持部から離間させる第二方向へ揺動可能なホルダと、ホルダに組み込まれ、回転軸から吸入ローラへ動力を伝達して当該吸入ローラを回転させる第一動力伝達部とを備え、ホルダは、回転軸が回転駆動されていない第一の状態においては、第一の押圧力で吸入ローラを支持部側へと押圧し、回転軸から第一動力伝達部を介して吸入ローラへ動力が伝達される第二の状態においては、当該動力の伝達に伴う力がホルダに作用することにより、第一の押圧力よりも大きい第二の押圧力で吸入ローラを支持部側へと押圧するように構成され、ホルダの一部及び当該ホルダに取り付けられた部材のうちの少なくとも一方を第一部分、吸入ローラ及び当該吸入ローラと一体に回転する部材のうちの少なくとも一方を第二部分として、第一部分及び第二部分のうちのいずれか一方に取り付けられて他方に接触することにより、当該接触箇所において第二部分に対して吸入ローラの回転を抑制する抵抗力を付与する抵抗付与部を更に有する。
このように構成された画像読取装置によれば、上述したシート搬送装置と同等な構成を有する。そのため、上述したシート搬送装置について述べた通りの作用、効果を奏する。したがって、シート搬送部によって搬送されるシートの画像を読取部によって読み取る際に、シート搬送部においてシートの空送が発生するのを抑制することができる。
図1は複合機を示す斜視図である。 図2(A)は第一カバーが閉じられた状態にある画像読取装置の内部構造を示す縦断面図である。図2(B)は第一カバーが開かれた状態にある画像読取装置の内部構造を示す縦断面図である。 図3は第一実施形態におけるホルダ及び吸入ローラ付近の構造を示す底面図である。 図4(A)は図3中に示すVI部を拡大して示す底面図である。図4(B)は第一クラッチ部材及び第二クラッチ部材が図4(A)に示した位置よりも図4(B)中でいう前方へ変位した状態を示す底面図である。 図5(A)は第一クラッチ部材と第二クラッチ部材との間に構成される動力伝達経路の構造を示す断面図である。図5(B)は回転軸と分離ローラとの間に構成される動力伝達経路の構造を示す断面図である。 図6は第二実施形態におけるホルダ及び吸入ローラ付近の構造を示す底面図である。 図7はクラッチ部と吸入ローラとの間に構成される動力伝達経路の構造を示す断面図である。 図8は第三実施形態におけるホルダ及び吸入ローラ付近の構造を示す底面図である。
次に、上述のシート搬送装置、及び画像読取装置について、例示的な実施形態を挙げて説明する。
(1)第一実施形態
[複合機の構造]
図1に示す複合機1は、上述のシート搬送装置及び画像読取装置の一例に相当する構成を備えるものである。なお、以下の説明においては、複合機1の各部の相対的な位置関係を簡潔に説明するため、複合機1を水平面上に設置した場合における水平面に直交する方向を上下方向、後述する操作パネル7側が向けられる方向を前方、前方の反対方向を後方と規定する。左右方向は、上記前方から複合機1を見た場合における左右方向である。ただし、可動部品等の向きは変更され得るので、図中に示した方向が常に維持されるとは限らない。
複合機1は、本体ユニット2と、本体ユニット2の上側に配設された読取ユニット3(本明細書でいう画像読取装置の一例に相当。)とを備える。読取ユニット3は、フラットベッド部(以下、FB部と称する。)4と、FB部4の上側に設けられたADF部5(本明細書でいうシート搬送装置の一例に相当。)とを備える。本体ユニット2の前面側には、操作パネル7が設けられている。操作パネル7の下方には、被記録媒体が収容される媒体供給カセット9が取り付けられている。
本体ユニット2の内部には、制御部、画像形成部、及びLAN通信部などが設けられている。本体ユニット2の上面側には開口(図示略。)が形成されている。読取ユニット3は、本体ユニット2に対して開閉可能に取り付けられ、本体ユニット2の上面側にある開口を塞ぐ閉位置と、本体ユニット2の上面側にある開口を開放する開位置との間を変位する。
ADF部5は、FB部4に対して開閉可能に取り付けられ、FB部4の上面側を覆う閉位置とFB部4の上面側を外部に露出させる開位置との間を変位する。ADF部5を閉位置へ変位させた場合には、ADF部5によってシートを搬送することができ、また、FB部4の上面に置かれた読み取り対象物(例えばシート。)をADF部5で覆うことができる。また、ADF部5を開位置へ変位させた場合には、FB部4の上面に読み取り対象物
を置くことができ、FB部4の上面に既に置かれている読み取り対象物を取り除くことができる。
読取ユニット3において、ADF部5には、図2(A)及び図2(B)に示すように、所定の搬送経路(図2(B)中に破線で示す経路参照。)に沿ってシートを搬送する搬送部10が設けられている。この搬送部10は、吸入ローラ11、分離ローラ12A、分離片12B、搬送ローラ13、反転ローラ14A、第一ピンチローラ14B、第二ピンチローラ14C、排出ローラ15A、及び第三ピンチローラ15Bなどを備えている。
ADF部5の上面には、図1,図2(A),及び図2(B)に示すように、第一カバー16、第二カバー17、及び第三カバー18が設けられている。これら第一カバー16、第二カバー17、及び第三カバー18は、それぞれが回動可能に支持されている。また、第一カバー16、第二カバー17、及び第三カバー18は、それぞれが図2(A)に示す位置にある状態において、ADF部5の上面側の外装を構成する。
また、第一カバー16を図2(B)に示す位置に変位させた場合、ADF部5には、搬送部10へと供給される搬送前のシートを、当該シートの下側から支持するシート供給部21(本明細書でいう支持部の一例に相当。)と、搬送部10から排出される搬送後のシートを、当該シートの下側から支持するシート排出部22が構成される。
シート供給部21に載置されるシートは、図2(B)中に破線で示す搬送経路に沿って搬送されて、シート排出部22へと排出される。その際、吸入ローラ11によってシート供給部21から搬送方向下流側へと送り出されるシートは、分離ローラ12A及び分離片12Bによって1枚ずつに分離される。そして、更に搬送ローラ13や反転ローラ14Aによって搬送方向下流側へと搬送されて、排出ローラ15Aによってシート排出部22上へと排出される。
上記搬送経路に沿った位置で、反転ローラ14Aと排出ローラ15Aとの間となる位置には、第一プラテン25Aと、第一シート押さえ27Aが設けられている。また、上記搬送経路に沿った位置で、搬送ローラ13と反転ローラ14Aとの間となる位置には、第二プラテン25Bと、第二シート押さえ27Bが設けられている。第一プラテン25A、及び第二プラテン25Bは、透明なガラス板によって構成されている。第一シート押さえ27Aは、第一プラテン25Aの上面に接触しつつ通過するシートが第一プラテン25A側から浮き上がるのを抑制する。第二シート押さえ27Bは、第二プラテン25Bの上面に接触しつつ通過するシートが第二プラテン25B側から浮き上がるのを抑制する。
また、FB部4には、第三プラテン25Cが設けられ、ADF部5には、第三シート押さえ27Cが設けられている。第三プラテン25Cは、透明なガラス板によって構成されている。第三シート押さえ27Cは、発泡樹脂層と硬質樹脂フィルム層とを積層してなる積層体によって構成されている。ADF部5が閉じられた際、第三シート押さえ27Cは、第三プラテン25C上に載置されたシートが第三プラテン25C側から浮き上がるのを抑制する。
FB部4には、ガイドレール29、キャリッジ30、第一イメージセンサ31Aなどが配設されている。ADF部5には、第二イメージセンサ31Bが配設されている。ガイドレール29は、第一プラテン25Aの下方から第三プラテン25Cの下方にわたる範囲において、第一プラテン25A及び第三プラテン25Cの下面と平行な状態で、本実施形態でいう左右方向に延在している。
キャリッジ30は、ガイドレール29の上側に取り付けられることにより、ガイドレー
ル29に沿って左右方向へ往復移動可能な状態で支持されている。このキャリッジ30は、歯付きベルト(図示略。)に連結され、歯付きベルトが循環駆動されるのに追従して左右方向へ往復移動する。
第一イメージセンサ31A、及び第二イメージセンサ31Bは、本実施形態の場合、密着イメージセンサ(CIS;Contact Image Sensor)が採用されている。第一イメージセンサ31Aは、キャリッジ30に搭載されて、キャリッジ30とともに左右方向へ往復移動する。第二イメージセンサ31Bは、所定の位置に配設されていて、その位置から移動することはない。
第一イメージセンサ31A、及び第二イメージセンサ31Bが有する複数の読取素子は、本実施形態でいう前後方向(主走査方向)に配列されている。第三プラテン25Cの上面に載置されたシートの画像を読み取る場合、第一イメージセンサ31Aは、キャリッジ30とともに本実施形態でいう左右方向(副走査方向)へ移動しながら画像を読み取る。
また、搬送部10によって搬送されるシートの画像を読み取る場合、第一イメージセンサ31Aは、第一シート押さえ27A及び第一プラテン25Aの下方で静止し、第一プラテン25Aの上面に接触しつつ本実施形態でいう左右方向(副走査方向)へ通過するシートの画像を読み取る。第二イメージセンサ31Bは、第二シート押さえ27B及び第二プラテン25Bの下方において、第二プラテン25Bの上面に接触しつつ本実施形態でいう左右方向(副走査方向)へ通過するシートの画像を読み取る。
[吸入ローラ及び分離ローラに対する動力伝達機構]
ADF部5において、上述した分離ローラ12Aの回転中心に相当する位置には、図2(A)及び図2(B)に示すように、回転軸41が配設されている。回転軸41は、搬送部10の作動時に、図示しないモータから伝達される動力により、図2(A)及び図2(B)中で時計回りとなる方向へ回転駆動される。
回転軸41には、図2(A)、図2(B)、及び図3に示すように、ホルダ43が取り付けられている。ホルダ43には、上述した吸入ローラ11が回転可能に取り付けられ、吸入ローラ11は、ホルダ43によって回転軸41に対して並列に保持されている。ホルダ43は、回転軸41を揺動中心として揺動可能に構成され、吸入ローラ11をシート供給部21に接近させる第一方向、及び吸入ローラ11をシート供給部21から離間させる第二方向へ揺動可能となっている。
ホルダ43において、吸入ローラ11及び分離ローラ12Aよりも後方となる箇所には、図3に示すように、回転軸41から吸入ローラ11へと動力を伝達する第一動力伝達部45が組み込まれている。第一動力伝達部45は、第一ギヤ47、第二ギヤ48、クラッチ部51などを有する。クラッチ部51は、第一クラッチ部材511、第二クラッチ部材512、及び付勢部材513などを有する。
第一ギヤ47は、回転軸41が回転駆動された際に、回転軸41と一体に回転する。第二ギヤ48は、第一ギヤ47と第一クラッチ部材511との間に介在するアイドルギヤであり、第一ギヤ47に連動して回転する。第一クラッチ部材511は、第二ギヤ48に連動して回転する。
第一ギヤ47、第二ギヤ48、及び第一クラッチ部材511は、それぞれがはすば歯車とされている。第一クラッチ部材511の歯は、第一クラッチ部材511が回転駆動された際に、第一クラッチ部材511を前方へと変位させるスラスト力(軸方向への推力。)が作用する向きに傾斜している。また、第二ギヤ48の歯は、第一クラッチ部材511と
噛み合う向きに傾斜し、第一ギヤ47の歯は、第二ギヤ48と噛み合う向きに傾斜している。
第一クラッチ部材511及び第二クラッチ部材512は、前後方向へ変位可能に支持され、図4(A)に示す初期位置と図4(B)に示す作動位置との間で変位可能となっている。第一クラッチ部材511が静止状態にある場合、第一クラッチ部材511及び第二クラッチ部材512は、付勢部材513によって図中後方へと付勢される。そのため、第一クラッチ部材511及び第二クラッチ部材512は、図4(A)に示す初期位置へ変位した状態で保持される。
一方、回転軸41から伝わる動力で第一ギヤ47、第二ギヤ48、及び第一クラッチ部材511が回転駆動された場合、第一クラッチ部材511には、第一クラッチ部材511を前方へと変位させるスラスト力が生じる。このとき、第一クラッチ部材511は、第二クラッチ部材512を前方へと押圧し、第一クラッチ部材511及び第二クラッチ部材512の双方が、付勢部材513の付勢力に抗して、図4(B)に示す作動位置へと変位する。
第二クラッチ部材512は略円筒形に形成され、第二クラッチ部材512の前端の周縁に沿って、前方に向かって突出する複数の係合突起53が設けられている。吸入ローラ11の後端は第二クラッチ部材512と対向しており、この第二クラッチ部材512と対向する箇所には、第二クラッチ部材512が図4(B)に示す作動位置へと変位した際に、係合突起53が入り込む被係合部54が形成されている。第一クラッチ部材511が回転駆動されて、第一クラッチ部材511及び第二クラッチ部材512が図4(B)に示す作動位置へ変位すると、複数の係合突起53が被係合部54に入り込む。そのため、第二クラッチ部材512が回転駆動された際には、被係合部54に入り込んだ複数の係合突起53が吸入ローラ11へ回転力を伝達し、吸入ローラ11は第二クラッチ部材512とともに回転する状態になる。
クラッチ部51は、第一動力伝達部45側からの動力が吸入ローラ11へ伝達される状態(以下、接続状態と称する。)、及び第一動力伝達部45側からの動力が吸入ローラ11へ伝達されない状態(以下、切断状態と称する。)を、いずれかに一方に切り替える。
より詳しく説明すると、第一クラッチ部材511は、図5(A)に示すように、第二クラッチ部材512の内周側に導入される筒状部55を有する。また、第一クラッチ部材5511は、図5(A)に表れる断面形状において、筒状部55の外周面からクラッチ部材512の内周面512Aに向かってから遠心方向へ突出する形状とされた接触部57を有する。なお、筒状部55の外周とクラッチ部材512の内周面512Aとの間には所定の隙間が形成されている。第二クラッチ部材512は、図5(A)に表れる断面形状において、内周面512Aから筒状部55に向かって回転中心方向へ突出する形状とされた被接触部58を有する。
第一クラッチ部材511が回転駆動された際、第一クラッチ部材511は、図5(A)中で時計回りとなる方向へ回転する。これにより、接触部57が被接触部58に接触する位置へ到達すると、接触部57から被接触部58に対して力が作用し、第一クラッチ部材511から第二クラッチ部材512へ動力が伝達される状態(すなわち、接続状態。)となる。接続状態となった場合、第二クラッチ部材512は、第一クラッチ部材511に連動して図5(A)中で時計回りとなる方向へ回転する。
こうして第一クラッチ部材511及び第二クラッチ部材512が回転駆動されると、上述の通り、第一クラッチ部材511及び第二クラッチ部材512は、図4(B)に示す作
動位置へと変位し、吸入ローラ11も第二クラッチ部材512とともに回転する。このとき、吸入ローラ11は、シート供給部21に載置されたシートに吸入ローラ11の外周面で接触しつつ回転し、そのシートを読取モード等に応じた所定の搬送速度(本明細書でいう第一の搬送速度の一例に相当。)で搬送方向下流側へと送出する。
また、搬送部10においてシートを搬送する際、分離ローラ12Aは、吸入ローラ11による搬送速度を上回る搬送速度(本明細書でいう第二の搬送速度の一例に相当。)でシートを搬送するように構成されている。また、搬送ローラ13は、分離ローラ12Aによる搬送速度を上回る搬送速度(これも本明細書でいう第二の搬送速度の一例に相当。)でシートを搬送するように構成されている。
そのため、分離ローラ12A又は搬送ローラ13によってシートが搬送される際には、シートの搬送速度(上記第二の搬送速度に相当。)が、吸入ローラ11による搬送速度(上記第一の搬送速度に相当。)を上回る。この場合、上記第二の搬送速度で搬送されるシートによって吸入ローラ11の外周面が引っ張られ、吸入ローラ11はシートに追従する速度で回転する。
その際、第二クラッチ部材512は吸入ローラ11とともに回転し、第二クラッチ部材512の回転速度は第一クラッチ部材511の回転速度を上回る。そのため、図5(A)に示した被接触部58は接触部57から離間し、第一クラッチ部材511側から第二クラッチ部材512側へ動力が伝達されない状態(すなわち、切断状態。)になる。
その後、分離ローラ12A又は搬送ローラ13によって搬送されるシートの搬送方向後端が、吸入ローラ11との接触箇所を通過すると、吸入ローラ11の外周面にはシートからの力が作用しなくなり、吸入ローラ11の回転が停止する。
その際、第二クラッチ部材512は吸入ローラ11とともに回転が停止する。一方、第一クラッチ部材511は、回転軸41側から伝達される動力による回転を継続しているため、第二クラッチ部材512に対して相対的に回動する。
その結果、最終的には接触部57が被接触部58に接触する位置へ到達し、再び第一クラッチ部材511から第二クラッチ部材512へ動力が伝達される状態(すなわち、接続状態。)になり、吸入ローラ11が回転する。このように吸入ローラ11の回転が停止してから、しばらくは第二クラッチ部材512が回転を停止したまま、第一クラッチ部材511が回転することにより、順次搬送されるシート間には、所定の隙間が確保されることになる。
ちなみに、分離ローラ12Aは、回転軸41に対して相対的に回動可能な状態で回転軸41に取り付けられている。回転軸41には、図5(B)に示すように、回転軸41が回転駆動された際に、回転軸41から分離ローラ12Aへ動力を伝達する第二動力伝達部61が設けられている。本実施形態の場合、第二動力伝達部61は、回転軸41から遠心方向へ突出するピン61Aによって構成される。分離ローラ12Aは、図5(B)に表れる断面形状が、回転中心方向へ突出する形状とされた被当接部63を有する。
回転軸41が回転駆動された際には、第二動力伝達部61を構成するピン61Aが、図5(B)中で時計回りとなる方向へ回転する。その際、ピン61Aが被当接部63に当接する位置まで回転すると、以降は、ピン61Aから被当接部63に対して力が作用し、その力で分離ローラ12Aが、図5(B)中で時計回りとなる方向へ回転する。
また、上述の通り、搬送ローラ13によってシートが搬送される際には、シートの搬送
速度が、分離ローラ12Aによる搬送速度を上回る。この場合、搬送ローラ13によって搬送されるシートによって分離ローラ12Aの外周面が引っ張られ、分離ローラ12Aはシートに追従する速度で回転する。そのため、上述した被当接部63はピン61Aから離間し、回転軸41側から分離ローラ12A側へ動力が伝達されない状態になる。
回転軸41の回転駆動が停止された場合には、第一ギヤ47、第二ギヤ48、及び第一クラッチ部材511が回転しなくなり、第一クラッチ部材511にはスラスト力が生じなくなる。この場合、第一クラッチ部材511及び第二クラッチ部材512は、付勢部材513の付勢力によって、図4(A)に示す初期位置へ復帰することになる。
ホルダ43において、第二クラッチ部材512の外周付近には、抵抗付与部65が組み込まれている。抵抗付与部65は、摩擦抵抗の大きい素材(例えば、合成ゴム。)で形成され、吸入ローラ11と一体に回転する第二クラッチ部材512の外周面に接触することにより、第二クラッチ部材512の外周面に対して吸入ローラ11の回転を抑制する抵抗力を付与する。すなわち、抵抗付与部65を設けることにより、第二クラッチ部材512及び吸入ローラ11を駆動するために必要なトルクは、抵抗付与部65がない場合よりも大きくなるように構成されている。なお、第一実施形態においては、ホルダ43が本明細書でいう第一部分の一例に相当し、第二クラッチ部材512が本明細書でいう第二部分の一例に相当し、抵抗付与部65は第一部分であるホルダ43に取り付けられている。
ホルダ43は、回転軸41が回転駆動されていない状態(本明細書でいう第一の状態の一例に相当。以下、第一の状態とも称する。)においては、第一の押圧力で吸入ローラ11をシート供給部21側へと押圧する。この第一の押圧力は、主にホルダ43及びホルダ43に組み込まれた部品の自重によって生じる押圧力である。
また、ホルダ43は、回転軸41が回転駆動された際、回転軸41から第一動力伝達部45を介して吸入ローラ11へ動力が伝達される状態(本明細書でいう第二の状態の一例に相当。以下、第二の状態とも称する。)においては、上記第一の押圧力よりも大きい第二の押圧力で吸入ローラ11をシート供給部21側へと押圧する。第二の押圧力は、ホルダ43及びホルダ43に組み込まれた部品の自重に加え、回転軸41がホルダ43を第一方向へと付勢する力が作用するため、その付勢力の分だけ第一の押圧力よりも大きい押圧力となる。
さらに、ホルダ43は、回転軸41が回転駆動された際、吸入ローラ11が第二の搬送速度で搬送されるシートに追従して回転する状態(本明細書でいう第三の状態の一例に相当。以下、第三の状態とも称する。)においては、クラッチ部51が切断状態となる。そのため、回転軸41には、第二クラッチ部材512及び吸入ローラ11を駆動する場合よりも負荷がかからなくなり、それに伴って、回転軸41がホルダ43を第一方向へと付勢する力は、上記第二の状態よりも小さくなる。そのため、この場合、ホルダ43は、上記第二の押圧力よりも小さい第三の押圧力で吸入ローラ11をシート供給部21側へと押圧する。ただし、上記第一の状態においては、回転軸41がホルダ43を第一方向へと付勢する力が作用しないので、第三の押圧力は、上記第一の押圧力よりは大きくなる。
特に、本実施形態において、ホルダ43には、上述の抵抗付与部65が組み込まれているため、第二クラッチ部材512及び吸入ローラ11を駆動する場合には、回転軸41側に大きな負荷がかかり、抵抗付与部65が設けられていない場合よりも、第二の押圧力は大きくなる。換言すれば、抵抗付与部65によって第二クラッチ部材512及び吸入ローラ11の駆動時にかかる負荷を増減調整することにより、第二の押圧力の増減調整を行うことができる。
第二の押圧力の増減調整を行う際には、第二の押圧力は、第一の押圧力の1.2倍以上となるように調節されていると好ましい。本実施形態の場合、第一の押圧力は約0.2N、第二の押圧力は約0.3Nで、第二の押圧力は第一の押圧力の約1.5倍となるように調節されている。
[効果]
以上説明した通り、上記複合機1において、吸入ローラ11は、回転軸41が回転駆動されない際には、第一の押圧力でシート供給部21側へ押圧される。また、吸入ローラ11は、回転軸41から伝達される動力で回転駆動される際には、第二の押圧力でシート供給部21側へ押圧される。さらに、吸入ローラ11は、分離ローラ12A又は搬送ローラ13によって搬送されるシートに追従して回転する際には、第三の押圧力でシート供給部21側へ押圧される。そして、それらの押圧力の大小関係は、第一の押圧力<第三の押圧力<第二の押圧力という関係になっている。
しかも、上述のような抵抗付与部65が設けられているため、第二の押圧力は、抵抗付与部65が設けられていない場合よりも大きくなり、第一の押圧力と第二の押圧力との大きさの差が、抵抗付与部65が設けられていない場合よりも大きくなる。
したがって、シート供給部21にシートをセットする際には、相対的に小さめに設定された第一の押圧力に抗してシートの先端を吸入ローラ11の下方にセットすれば済む。よって、吸入ローラ11に対して第一の押圧力よりも大きな押圧力が作用している場合に比べ、シートを容易に適正な位置にセットすることができる。また、シートの搬送を行う際には、吸入ローラ11は、相対的に大きめに設定された第二の押圧力でシートを押圧しつつ、シートを吸入することができる。よって、吸入ローラ11に対して第二の押圧力よりも小さな押圧力しか作用していない場合に比べ、吸入ローラ11がシート上で空回りするのを抑制でき、シートの空送が発生するのを抑制することができる。
すなわち、上記ADF部5によれば、上述のような抵抗付与部65によって、第一の押圧力と第二の押圧力との差を大きくしたので、シート供給部21にシートをセットしやすくすることと、シートの空送を抑制すること、双方を両立させて実現することができる。
さらに、上述のような第二の状態から第三の状態に切り替わると、ホルダ43は、第二の押圧力で吸入ローラ11をシート供給部21側へと押圧する状態から、第三の押圧力で吸入ローラ11をシート供給部21側へと押圧する状態に変化する。
したがって、ホルダ43が第二の押圧力で吸入ローラ11をシート供給部21側へと押圧しつづける場合に比べ、吸入ローラ11によるシートの吸入力を弱めることができ、二枚以上のシートがまとめて吸入されて重送されるのを抑制することができる。
(2)第二実施形態
次に、第二実施形態について説明する。なお、第二実施形態は、第一実施形態で例示した構成の一部を変更しただけなので、第一実施形態との相違点を中心に詳述し、第一実施形態と同様な部分に関しては、その詳細な説明を省略する。
第二実施形態においては、図6に示すように、クラッチ部71の構造が、第一実施形態とは相違する。また、抵抗付与部73の配設位置及び接触対象が、第一実施形態とは相違する。
すなわち、第一実施形態におけるクラッチ部51は、第一クラッチ部材511、第二クラッチ部材512、及び付勢部材513を備えていた。これに対し、第二実施形態のクラ
ッチ部71は、第二ギヤ48と吸入ローラ11との間に介在する単一部品で、第二ギヤ48から吸入ローラ11へ動力を伝達するように構成されている。
第二ギヤ48からクラッチ部71へは、歯車の噛み合いによって動力を伝達する。ただし、クラッチ部71は、第一実施形態における第一クラッチ部材511及び第二クラッチ部材512とは異なり、前後方向へ変位するものではない。そのため、第二実施形態において、第一ギヤ47、第二ギヤ48、及びクラッチ部71は、はすば歯車とされていなくてもよい。
クラッチ部71から吸入ローラ11へは、第一実施形態における第一クラッチ部材511から第二クラッチ部材512へ動力を伝達する仕組みと、同等な仕組みによって動力が伝達される。より詳しく説明すると、クラッチ部71は、図7に示すように、吸入ローラ11の内周側に導入される筒状部75と、図7に表れる断面形状が筒状部75から遠心方向へ突出する形状とされた接触部77とを有する。吸入ローラ11は、図7に表れる断面形状が、回転中心方向へ突出する形状とされた被接触部78を有する。
クラッチ部71が回転駆動された際、クラッチ部71は、図7中で時計回りとなる方向へ回転する。これにより、接触部77が被接触部78に接触する位置へ到達すると、接触部77から被接触部78に対して力が作用し、クラッチ部71から吸入ローラ11へ動力が伝達される状態(すなわち、接続状態。)となる。接続状態となった場合、吸入ローラ11は、クラッチ部71に連動して図7中で時計回りとなる方向へ回転する。
分離ローラ12A又は搬送ローラ13によって搬送されるシートに追従して吸入ローラ11が回転する場合には、吸入ローラ11の回転速度はクラッチ部71の回転速度を上回る。そのため、図7に示した被接触部78は接触部77から離間し、クラッチ部71側から吸入ローラ11側へ動力が伝達されない状態(すなわち、切断状態。)になる。
抵抗付与部73は、第一実施形態と同様に、摩擦抵抗の大きい素材(例えば、合成ゴム。)で形成される。ただし、抵抗付与部73の配設位置及び接触対象は、第一実施形態とは異なり、抵抗付与部73は、吸入ローラ11の支軸11Aに対して摩擦抵抗を付与する位置に配設されている。なお、第二実施形態においては、ホルダ43が本明細書でいう第一部分の一例に相当し、支軸11Aが本明細書でいう第二部分の一例に相当し、抵抗付与部73は第一部分であるホルダ43に取り付けられている。
以上のような構成を採用した場合でも、抵抗付与部73によって吸入ローラ11の回転を抑制する抵抗力を付与してあるので、第二の押圧力は、抵抗付与部73が設けられていない場合よりも大きくなり、第一の押圧力と第二の押圧力との大きさの差が、抵抗付与部73が設けられていない場合よりも大きくなる。
したがって、シート供給部21にシートをセットする際には、相対的に小さめに設定された第一の押圧力に抗してシートの先端を吸入ローラ11の下方にセットすれば済む。よって、吸入ローラ11に対して第一の押圧力よりも大きな押圧力が作用している場合に比べ、シートを容易に適正な位置にセットすることができる。また、シートの搬送を行う際には、吸入ローラ11は、相対的に大きめに設定された第二の押圧力でシートを押圧しつつ、シートを吸入することができる。よって、吸入ローラ11に対して第二の押圧力よりも小さな押圧力しか作用していない場合に比べ、吸入ローラ11がシート上で空回りするのを抑制でき、シートの空送が発生するのを抑制することができる。
また、上述のような第二の状態から第三の状態に切り替わると、ホルダ43は、第二の押圧力で吸入ローラ11をシート供給部21側へと押圧する状態から、第三の押圧力で吸
入ローラ11をシート供給部21側へと押圧する状態に変化する。
したがって、ホルダ43が第二の押圧力で吸入ローラ11をシート供給部21側へと押圧しつづける場合に比べ、吸入ローラ11によるシートの吸入力を弱めることができ、二枚以上のシートがまとめて吸入されて重送されるのを抑制することができる。
(3)第三実施形態
次に、第三実施形態について説明する。なお、第三実施形態は、第二実施形態で例示した構成の一部を変更しただけなので、第二実施形態との相違点を中心に詳述し、第二実施形態と同様な部分に関しては、その詳細な説明を省略する。
第三実施形態においては、図8に示すように、抵抗付与部81の配設位置及び接触対象が、第一実施形態及び第二実施形態とは相違する。なお、クラッチ部71は、第二実施形態と同等な構成(すなわち、第一実施形態とは異なる構成。)とされている。
抵抗付与部81は、第一実施形態や第二実施形態と同様に、摩擦抵抗の大きい素材(例えば、合成ゴム。)で形成される。ただし、第一実施形態における抵抗付与部65や、第二実施形態における抵抗付与部73は、双方ともホルダ43に取り付けられていたが、第三実施形態における抵抗付与部81は、吸入ローラ11の支軸11Aに取り付けられている。そのため、第三実施形態における抵抗付与部81は、第一実施形態における抵抗付与部65、及び第二実施形態における抵抗付与部73とは異なり、吸入ローラ11が回転駆動される際に、吸入ローラ11の支軸11Aと一体に回転する。
ホルダ43には、抵抗付与部81に接触することにより、抵抗付与部81の回転を抑制する回転抑制部83が形成されている。回転抑制部83は、樹脂材料でホルダ43を成形する際に、ホルダ43の一部として一体成形された部分である。ただし、回転抑制部83は、ホルダ43とは別体の部材をホルダ43に取り付けることによって構成されていてもよい。なお、第三実施形態においては、ホルダ43が本明細書でいう第一部分の一例に相当し、支軸11Aが本明細書でいう第二部分の一例に相当し、抵抗付与部73は第二部分である支軸11Aに取り付けられている。
以上のような構成を採用した場合でも、抵抗付与部81によって吸入ローラ11の回転を抑制する抵抗力を付与してあるので、第二の押圧力は、抵抗付与部81が設けられていない場合よりも大きくなり、第一の押圧力と第二の押圧力との大きさの差が、抵抗付与部81が設けられていない場合よりも大きくなる。
したがって、シート供給部21にシートをセットする際には、相対的に小さめに設定された第一の押圧力に抗してシートの先端を吸入ローラ11の下方にセットすれば済む。よって、吸入ローラ11に対して第一の押圧力よりも大きな押圧力が作用している場合に比べ、シートを容易に適正な位置にセットすることができる。また、シートの搬送を行う際には、吸入ローラ11は、相対的に大きめに設定された第二の押圧力でシートを押圧しつつ、シートを吸入することができる。よって、吸入ローラ11に対して第二の押圧力よりも小さな押圧力しか作用していない場合に比べ、吸入ローラ11がシート上で空回りするのを抑制でき、シートの空送が発生するのを抑制することができる。
(4)他の実施形態
以上、シート搬送装置、及び画像読取装置について、例示的な実施形態を挙げて説明したが、上述の実施形態は本発明の一態様として例示されるものに過ぎない。すなわち、本発明は、上述の例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内において、様々な形態で実施することができる。
例えば、上記実施形態では、画像読取装置に相当する読取ユニット3及びシート搬送装置に相当するADF部5が、複合機1に組み込まれる事例を示したが、単機能のイメージスキャナ装置として構成されたものにおいて、上述の構成を採用してもよい。
(5)補足
なお、以上説明した例示的な実施形態から、本明細書で説明したシート搬送装置、及び画像読取装置は、更に以下に挙げるような構成を備えていてもよいことが把握できる。
まず、本明細書で説明したシート搬送装置、及び画像読取装置においては、第二の押圧力が、第一の押圧力の1.2倍以上となるように構成されていてもよい。
このように構成されたシート搬送装置、及び画像読取装置によれば、上述の通り、第一の押圧力は第二の押圧力よりも弱いので、支持部にシートをセットしやすくなり、第二の押圧力は第一の押圧力よりも強いので、シートの空送を抑制することができる。
また、本明細書で説明したシート搬送装置、及び画像読取装置においては、吸入ローラによって吸入されたシートを一枚ずつに分離して搬送方向下流側へと送出する分離ローラと、回転軸から分離ローラへ動力を伝達することにより、分離ローラを回転させる第二動力伝達部とを有し、第一動力伝達部は、第一動力伝達部側からの動力が吸入ローラへ伝達される接続状態、及び第一動力伝達部側からの動力が吸入ローラへ伝達されない切断状態が、いずれかに一方に切り替わるクラッチ部を有し、クラッチ部は、接続状態にある場合には、クラッチ部が回転する際にクラッチ部側にある接触部が吸入ローラ側にある被接触部に接触して、接触部から被接触部に作用する力で吸入ローラを回転させる状態となり、切断状態にある場合には、吸入ローラとクラッチ部との相対位置を、接触部と被接触部が接触しない範囲内に維持しつつ、吸入ローラ及びクラッチ部それぞれが回転する状態となり、第一動力伝達部によって吸入ローラの回転駆動を開始してから、当該吸入ローラによって搬送されるシートが分離ローラに到達するまでは、クラッチ部が接続状態となることによって第二の状態となって、吸入ローラが第一の搬送速度でシートを搬送方向下流側へと送出するように構成され、吸入ローラによって搬送されるシートが分離ローラに到達すると、分離ローラが第一の搬送速度よりも高速な第二の搬送速度でシートを搬送方向下流側へと送出し、その際、吸入ローラが第二の搬送速度で搬送されるシートに追従して回転する第三の状態となることによって、クラッチ部が切断状態となるように構成され、ホルダは、第三の状態になると、第二の押圧力よりも小さい第三の押圧力で吸入ローラを支持部側へと押圧する状態になるように構成されていてもよい(例えば、第二実施形態参照。)。
このように構成されたシート搬送装置によれば、上述のような第二の状態から第三の状態に切り替わると、第一動力伝達部から吸入ローラへは動力が伝達されなくなり、それに伴ってホルダを第一方向へと揺動させる力が減少する。そのため、ホルダは、第二の押圧力で吸入ローラを支持部側へと押圧する状態から、第二の押圧力よりも小さい第三の押圧力で吸入ローラを支持部側へと押圧する状態に変化する。
したがって、ホルダが第二の押圧力で吸入ローラを支持部側へと押圧しつづける場合に比べ、吸入ローラによるシートの吸入力を弱めることができ、二枚以上のシートがまとめて吸入されて重送されるのを抑制することができる。
また、本明細書で説明したシート搬送装置、及び画像読取装置においては、吸入ローラによって吸入されたシートを一枚ずつに分離して搬送方向下流側へと送出する分離ローラと、回転軸から分離ローラへ動力を伝達することにより、分離ローラを回転させる第二動力伝達部とを有し、第一動力伝達部は、第一動力伝達部側からの動力が吸入ローラへ伝達
される接続状態、及び第一動力伝達部側からの動力が吸入ローラへ伝達されない切断状態が、いずれかに一方に切り替わるクラッチ部を有し、クラッチ部は、回転可能かつ回転中心となる軸線に沿って変位可能な第一クラッチ部材と、第一クラッチ部材と同一軸線を中心に回転可能かつ回転中心となる軸線に沿って変位可能で、第一クラッチ部材と隣り合う位置に配設された第二クラッチ部材と、第二クラッチ部材を第一クラッチ部材側へと付勢する付勢部材とを有し、クラッチ部は、接続状態にある場合には、第一クラッチ部材が回転駆動された際に第一クラッチ部材に生じるスラスト力で第一クラッチ部材が第二クラッチ部材側へと変位し、第二クラッチ部材は第一クラッチ部材側から押圧されて、付勢部材からの付勢力に抗して吸入ローラ側へと変位し、第一クラッチ部材が回転する際に第一クラッチ部材側にある接触部が第二クラッチ部材側にある被接触部に接触して、接触部から被接触部に作用する力で第二クラッチ部材を回転させる状態となり、かつ、第二クラッチ部材及び吸入ローラのうちのいずれか一方にある係合突起が他方にある被係合部に引っ掛かり、第二クラッチ部材とともに吸入ローラが回転する状態となり、切断状態にある場合には、第一クラッチ部材と第二クラッチ部材との相対位置を、接触部と被接触部が接触しない範囲内に維持しつつ、第一クラッチ部材及び第二クラッチ部材それぞれが回転する状態となり、第一の状態にある場合は、付勢部材からの付勢力により、第二クラッチ部材が第一クラッチ部材側へと変位して、係合突起が被係合部に引っ掛からなくなることで、吸入ローラと第二クラッチ部材が一体に回転する状態が解除され、第一動力伝達部によって吸入ローラの回転駆動を開始してから、当該吸入ローラによって搬送されるシートが分離ローラに到達するまでは、クラッチ部が接続状態となることによって第二の状態となって、吸入ローラが第一の搬送速度でシートを搬送方向下流側へと送出するように構成され、吸入ローラによって搬送されるシートが分離ローラに到達すると、分離ローラが第一の搬送速度よりも高速な第二の搬送速度でシートを搬送方向下流側へと送出し、その際、吸入ローラが第二の搬送速度で搬送されるシートに追従して回転する第三の状態となることによって、クラッチ部が切断状態となるように構成され、ホルダは、第三の状態になると、第二の押圧力よりも小さい第三の押圧力で吸入ローラを支持部側へと押圧する状態になるように構成されていてもよい(例えば、第一実施形態参照。)。
このように構成されたシート搬送装置によれば、上述のような第二の状態から第三の状態に切り替わると、第一動力伝達部から吸入ローラへは動力が伝達されなくなり、それに伴ってホルダを第一方向へと揺動させる力が減少する。そのため、ホルダは、第二の押圧力で吸入ローラを支持部側へと押圧する状態から、第二の押圧力よりも小さい第三の押圧力で吸入ローラを支持部側へと押圧する状態に変化する。
したがって、ホルダが第二の押圧力で吸入ローラを支持部側へと押圧しつづける場合に比べ、吸入ローラによるシートの吸入力を弱めることができ、二枚以上のシートがまとめて吸入されて重送されるのを抑制することができる。
このような構成を採用した場合、第一クラッチ部材は、はすば歯車により、スラスト力が発生するように構成されていてもよい(例えば、第一実施形態参照。)。
また、抵抗付与部は、吸入ローラと一体に回転する第二クラッチ部材を第二部分として、第一部分に取り付けられて第二部分に接触することにより、当該接触箇所において第二部分に対して吸入ローラの回転を抑制する抵抗力を付与するように構成されていてもよい(例えば、第一実施形態参照。)。
また、本明細書で説明したシート搬送装置、及び画像読取装置において、抵抗付与部は、吸入ローラと一体に回転する吸入ローラの支軸を第二部分として、第一部分に取り付けられて第二部分に接触することにより、当該接触箇所において第二部分に対して吸入ローラの回転を抑制する抵抗力を付与するように構成されていてもよい(例えば、第二実施形態参照。)。
また、本明細書で説明したシート搬送装置、及び画像読取装置において、抵抗付与部は、吸入ローラと一体に回転する吸入ローラの支軸を第二部分として、第二部分に取り付けられて第一部分に接触することにより、当該接触箇所において第二部分に対して吸入ローラの回転を抑制する抵抗力を付与するように構成されていてもよい(例えば、第三実施形態参照。)。
1…複合機、2…本体ユニット、3…読取ユニット、4…FB部、5…ADF部、7…操作パネル、9…媒体供給カセット、10…搬送部、11…吸入ローラ、11A…支軸、12A…分離ローラ、12B…分離片、13…搬送ローラ、14A…反転ローラ、14B…第一ピンチローラ、14C…第二ピンチローラ、15A…排出ローラ、15B…第三ピンチローラ、16…第一カバー、17…第二カバー、18…第三カバー、21…第一支持部、22…第二支持部、25A…第一プラテン、25B…第二プラテン、25C…第三プラテン、27A…第一シート押さえ、27B…第二シート押さえ、27C…第三シート押さえ、29…ガイドレール、30…キャリッジ、31A…第一イメージセンサ、31B…第二イメージセンサ、41…回転軸、43…ホルダ、45…第一動力伝達部、47…第一ギヤ、48…第二ギヤ、51…クラッチ部、511…第一クラッチ部材、512…第二クラッチ部材、513…付勢部材、53…係合突起、54…被係合部、55…筒状部、57…接触部、58…被接触部、61…第二動力伝達部、61A…ピン、63…被当接部、65…抵抗付与部、71…クラッチ部、73…抵抗付与部、75…筒状部、77…接触部、78…被接触部、81…抵抗付与部、83…回転抑制部。

Claims (9)

  1. 搬送前のシートを支持可能な支持部と、
    前記支持部によって支持されたシートを、前記支持部から吸入する吸入ローラと、
    動力源から伝達される動力によって回転駆動される回転軸と、
    前記吸入ローラを前記回転軸に対して並列に保持し、前記回転軸を揺動中心として、前記吸入ローラを前記支持部に接近させる第一方向、及び前記吸入ローラを前記支持部から離間させる第二方向へ揺動可能なホルダと、
    前記ホルダに組み込まれ、前記回転軸から前記吸入ローラへ動力を伝達して当該吸入ローラを回転させる第一動力伝達部と
    を備え、
    前記ホルダは、前記回転軸が回転駆動されていない第一の状態においては、第一の押圧力で前記吸入ローラを前記支持部側へと押圧し、前記回転軸から前記第一動力伝達部を介して前記吸入ローラへ動力が伝達される第二の状態においては、当該動力の伝達に伴う力が前記ホルダに作用することにより、前記第一の押圧力よりも大きい第二の押圧力で前記吸入ローラを前記支持部側へと押圧するように構成され、
    前記ホルダの一部及び当該ホルダに取り付けられた部材のうちの少なくとも一方を第一部分、前記吸入ローラ及び当該吸入ローラと一体に回転する部材のうちの少なくとも一方を第二部分として、前記第一部分及び前記第二部分のうちのいずれか一方に取り付けられて他方に接触することにより、当該接触箇所において前記第二部分に対して前記吸入ローラの回転を抑制する抵抗力を付与する抵抗付与部
    を更に有するシート搬送装置。
  2. 請求項1に記載のシート搬送装置であって、
    前記第二の押圧力が、前記第一の押圧力の1.2倍以上となるように構成されている
    シート搬送装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のシート搬送装置であって、
    前記吸入ローラによって吸入されたシートを一枚ずつに分離して搬送方向下流側へと送出する分離ローラと、
    前記回転軸から前記分離ローラへ動力を伝達することにより、前記分離ローラを回転させる第二動力伝達部と
    を有し、
    前記第一動力伝達部は、前記第一動力伝達部側からの動力が前記吸入ローラへ伝達される接続状態、及び前記第一動力伝達部側からの動力が前記吸入ローラへ伝達されない切断状態が、いずれかに一方に切り替わるクラッチ部を有し、
    前記クラッチ部は、前記接続状態にある場合には、前記クラッチ部が回転する際に前記クラッチ部側にある接触部が前記吸入ローラ側にある被接触部に接触して、前記接触部から前記被接触部に作用する力で前記吸入ローラを回転させる状態となり、前記切断状態にある場合には、前記吸入ローラと前記クラッチ部との相対位置を、前記接触部と前記被接触部が接触しない範囲内に維持しつつ、前記吸入ローラ及び前記クラッチ部それぞれが回転する状態となり、
    前記第一動力伝達部によって前記吸入ローラの回転駆動を開始してから、当該吸入ローラによって搬送されるシートが前記分離ローラに到達するまでは、前記クラッチ部が前記接続状態となることによって前記第二の状態となって、前記吸入ローラが第一の搬送速度でシートを搬送方向下流側へと送出するように構成され、
    前記吸入ローラによって搬送されるシートが前記分離ローラに到達すると、前記分離ローラが前記第一の搬送速度よりも高速な第二の搬送速度でシートを搬送方向下流側へと送出し、その際、前記吸入ローラが前記第二の搬送速度で搬送されるシートに追従して回転する第三の状態となることによって、前記クラッチ部が前記切断状態となるように構成さ
    れ、
    前記ホルダは、前記第三の状態になると、前記第二の押圧力よりも小さい第三の押圧力で前記吸入ローラを前記支持部側へと押圧する状態になる
    シート搬送装置。
  4. 請求項1又は請求項2に記載のシート搬送装置であって、
    前記吸入ローラによって吸入されたシートを一枚ずつに分離して搬送方向下流側へと送出する分離ローラと、
    前記回転軸から前記分離ローラへ動力を伝達することにより、前記分離ローラを回転させる第二動力伝達部と
    を有し、
    前記第一動力伝達部は、前記第一動力伝達部側からの動力が前記吸入ローラへ伝達される接続状態、及び前記第一動力伝達部側からの動力が前記吸入ローラへ伝達されない切断状態が、いずれかに一方に切り替わるクラッチ部を有し、
    前記クラッチ部は、回転可能かつ回転中心となる軸線に沿って変位可能な第一クラッチ部材と、前記第一クラッチ部材と同一軸線を中心に回転可能かつ回転中心となる軸線に沿って変位可能で、前記第一クラッチ部材と隣り合う位置に配設された第二クラッチ部材と、前記第二クラッチ部材を前記第一クラッチ部材側へと付勢する付勢部材とを有し、
    前記クラッチ部は、前記接続状態にある場合には、前記第一クラッチ部材が回転駆動された際に前記第一クラッチ部材に生じるスラスト力で前記第一クラッチ部材が前記第二クラッチ部材側へと変位し、前記第二クラッチ部材は前記第一クラッチ部材側から押圧されて、前記付勢部材からの付勢力に抗して前記吸入ローラ側へと変位し、前記第一クラッチ部材が回転する際に前記第一クラッチ部材側にある接触部が前記第二クラッチ部材側にある被接触部に接触して、前記接触部から前記被接触部に作用する力で前記第二クラッチ部材を回転させる状態となり、かつ、前記第二クラッチ部材及び前記吸入ローラのうちのいずれか一方にある係合突起が他方にある被係合部に引っ掛かり、前記第二クラッチ部材とともに前記吸入ローラが回転する状態となり、前記切断状態にある場合には、前記第一クラッチ部材と前記第二クラッチ部材との相対位置を、前記接触部と前記被接触部が接触しない範囲内に維持しつつ、前記第一クラッチ部材及び前記第二クラッチ部材それぞれが回転する状態となり、
    前記第一の状態にある場合は、前記付勢部材からの付勢力により、前記第二クラッチ部材が前記第一クラッチ部材側へと変位して、前記係合突起が前記被係合部に引っ掛からなくなることで、前記吸入ローラと前記第二クラッチ部材が一体に回転する状態が解除され、
    前記第一動力伝達部によって前記吸入ローラの回転駆動を開始してから、当該吸入ローラによって搬送されるシートが前記分離ローラに到達するまでは、前記クラッチ部が前記接続状態となることによって前記第二の状態となって、前記吸入ローラが第一の搬送速度でシートを搬送方向下流側へと送出するように構成され、
    前記吸入ローラによって搬送されるシートが前記分離ローラに到達すると、前記分離ローラが前記第一の搬送速度よりも高速な第二の搬送速度でシートを搬送方向下流側へと送出し、その際、前記吸入ローラが前記第二の搬送速度で搬送されるシートに追従して回転する第三の状態となることによって、前記クラッチ部が前記切断状態となるように構成され、
    前記ホルダは、前記第三の状態になると、前記第二の押圧力よりも小さい第三の押圧力で前記吸入ローラを前記支持部側へと押圧する状態になる
    シート搬送装置。
  5. 請求項4に記載のシート搬送装置であって、
    前記第一クラッチ部材は、はすば歯車により、前記スラスト力が発生するように構成されている
    シート搬送装置。
  6. 請求項4又は請求項5に記載のシート搬送装置であって、
    前記抵抗付与部は、前記吸入ローラと一体に回転する前記第二クラッチ部材を前記第二部分として、前記第一部分に取り付けられて前記第二部分に接触することにより、当該接触箇所において前記第二部分に対して前記吸入ローラの回転を抑制する抵抗力を付与する
    シート搬送装置。
  7. 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のシート搬送装置であって、
    前記抵抗付与部は、前記吸入ローラと一体に回転する前記吸入ローラの支軸を前記第二部分として、前記第一部分に取り付けられて前記第二部分に接触することにより、当該接触箇所において前記第二部分に対して前記吸入ローラの回転を抑制する抵抗力を付与する
    シート搬送装置。
  8. 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のシート搬送装置であって、
    前記抵抗付与部は、前記吸入ローラと一体に回転する前記吸入ローラの支軸を前記第二部分として、前記第二部分に取り付けられて前記第一部分に接触することにより、当該接触箇所において前記第二部分に対して前記吸入ローラの回転を抑制する抵抗力を付与する
    シート搬送装置。
  9. 所定の搬送経路に沿ってシートを搬送するシート搬送部と、
    前記シート搬送部によって搬送されるシートの画像を読み取る読取部と
    を有し、
    前記シート搬送部は、
    搬送前のシートを支持可能な支持部と、
    前記支持部によって支持されたシートを、前記支持部から吸入する吸入ローラと、
    動力源から伝達される動力によって回転駆動される回転軸と、
    前記吸入ローラを前記回転軸に対して並列に保持し、前記回転軸を揺動中心として、前記吸入ローラを前記支持部に接近させる第一方向、及び前記吸入ローラを前記支持部から離間させる第二方向へ揺動可能なホルダと、
    前記ホルダに組み込まれ、前記回転軸から前記吸入ローラへ動力を伝達して当該吸入ローラを回転させる第一動力伝達部と
    を備え、
    前記ホルダは、前記回転軸が回転駆動されていない第一の状態においては、第一の押圧力で前記吸入ローラを前記支持部側へと押圧し、前記回転軸から前記第一動力伝達部を介して前記吸入ローラへ動力が伝達される第二の状態においては、当該動力の伝達に伴う力が前記ホルダに作用することにより、前記第一の押圧力よりも大きい第二の押圧力で前記吸入ローラを前記支持部側へと押圧するように構成され、
    前記ホルダの一部及び当該ホルダに取り付けられた部材のうちの少なくとも一方を第一部分、前記吸入ローラ及び当該吸入ローラと一体に回転する部材のうちの少なくとも一方を第二部分として、前記第一部分及び前記第二部分のうちのいずれか一方に取り付けられて他方に接触することにより、当該接触箇所において前記第二部分に対して前記吸入ローラの回転を抑制する抵抗力を付与する抵抗付与部
    を更に有する画像読取装置。
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