JP2000191157A

JP2000191157A - 給紙装置

Info

Publication number: JP2000191157A
Application number: JP10368245A
Authority: JP
Inventors: Masaharu Motoki; 正治元木
Original assignee: Funai Electric Co Ltd
Current assignee: Funai Electric Co Ltd
Priority date: 1998-12-24
Filing date: 1998-12-24
Publication date: 2000-07-11

Abstract

(57)【要約】【課題】コイルばねを用いてサプライローラに回転時
の摩擦抵抗を付与し、その摩擦抵抗を利用してサプライ
ローラを用紙に当接させたり用紙から離反させたりする
ことができるようにする。フィードローラによって給送
される用紙にバックテンションが加わらないようにす
る。【解決手段】サプライローラ１によって繰り出された
用紙Ｐがフィードローラによって給送され、フィードロ
ーラによる用紙Ｐの給送時にサプライローラ１が用紙Ｐ
から離反される給紙装置において、回転駆動軸９に取り
付けた揺動可能な支持体６にサプライローラ１を取り付
ける。サプライローラ１の回転軸１２に嵌合したコイル
ばね８によって摩擦抵抗を発生させる。回転駆動軸９の
駆動側歯車７２に、サプライローラ１の従動側歯車７１
を噛み合わせる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ファクシミリ装置
や複写機などで用紙を給送することに用いられる給紙装
置、特に、サプライローラによって繰り出した用紙を、
フィードローラによって印字部などに給送するといった
動作が行われる給紙装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、サプライローラがトレイに積載さ
れた用紙をフィードローラに向けて繰り出した後、その
サプライローラが用紙から離れてフィードローラによる
用紙の給送中にその用紙にバックテンションが加わるこ
とを防ぐようにした給紙装置においては、上記サプライ
ローラとして、周方向の一箇所が欠除された所謂Ｄカッ
トローラが用いられていた。

【０００３】一方、特開平６−７２５８１号公報や実開
平４−１３５５３０号公報には、自動給紙機に関する技
術が開示されている。これらの自動給紙機では、原稿を
積載する際にその原稿が給紙ローラに押し込まれないよ
うに遮るためのシャッタを動作させるのにスプリングク
ラッチを利用している。また、そのスプリングクラッチ
は、給紙ローラ回転軸の回転力を、ねじりコイルばねを
介し、上記シャッタが連動するフレームの揺動動作に変
換させるようになっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、サプラ
イローラとしてＤカットローラを用いた従来技術にあっ
ては、サプライローラが１回転したときに用紙の先端が
フィードローラのところに達するような設計を行う必要
があり、また、サプライローラの回転を１回転ごとに停
止させたり後続の用紙の繰出しタイミングに合わせてサ
プライローラの回転を再開させるといった複雑な制御が
必要になるといった事由があって給紙装置がコスト高に
なるという問題があった。

【０００５】一方、特開平６−７２５８１号公報や実開
平４−１３５５３０号公報によって開示されている技術
は、原稿（用紙）が給紙ローラに押し込まれないように
遮るためのシャッタを動作させるのにスプリングクラッ
チを利用したものであって、本発明が意図するところ
の、サプライローラによって繰り出した用紙を、フィー
ドローラによって給送するような給紙装置についての技
術に関するものではない。

【０００６】本発明は以上の問題や状況に鑑みてなされ
たものであり、サプライローラとして上記したＤカット
ローラを用いなくても、用紙がフィードローラによって
給送されるときに、その用紙をフィードローラのところ
へ繰り出すことに使われたサプライローラをその用紙か
ら離反させてその用紙にバックテンションが加わること
を回避させることのできる給紙装置を提供することを目
的とする。

【０００７】また、本発明は、フィードローラによって
給送される用紙がバックテンションが加わらない給紙装
置を安価に提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明に係る給紙装置
は、サプライローラの正転によって繰り出された用紙が
フィードローラの正転によって給送され、かつ、上記フ
ィードローラによる用紙の給送時に上記サプライローラ
が上記用紙から離反される給紙装置において、

【０００９】回転駆動軸に揺動自在に取り付けられた支
持体に上記サプライローラが正逆回転可能に取り付けら
れていると共に、上記サプライローラが上記用紙に当接
する動作位置とその用紙から離反する退避位置との間で
変位するように上記支持体の揺動範囲を規制する揺動範
囲規制機構を備え、上記サプライローラの回転軸に固着
された従動側歯車と上記回転駆動軸に固着された駆動側
歯車とが噛み合わされ、上記サプライローラの回転時に
そのサプライローラに摩擦抵抗を付与するための手段を
備える、というものである。

【００１０】この発明において、揺動範囲規制機構に
は、たとえば、用紙を積載するためのトレイとそのトレ
イに対向して配備されたストッパが相当する。この場
合、トレイによって支持体の揺動範囲が規制されている
ときには、サプライローラが動作位置に移動してトレイ
に積載された用紙に当接しており、ストッパによって支
持体の揺動範囲が規制されているときには、サプライロ
ーラが退避位置に移動して用紙から離反している。

【００１１】また、この発明において、サプライローラ
には、上記手段によって回転時に摩擦抵抗が付与される
ようになっている。そのため、回転駆動軸と共に駆動側
歯車が正転されてその駆動側歯車の回転力が従動側歯車
に伝達された場合、支持体の揺動範囲が規制されてサプ
ライローラが用紙に当接する動作位置になるまでは従動
側歯車が回転せず、サプライローラが動作位置に達して
用紙に当接した時点ではじめて従動側歯車が正転して用
紙の繰出しが行われるようになる。しかも、用紙に対す
るサプライローラの当接力が上記手段によりサプライロ
ーラに付与される摩擦抵抗の大きさに見合う大きさにな
る。また、回転駆動軸と共に駆動側歯車が逆転されてそ
の駆動側歯車の回転力が従動側歯車に伝達された場合、
支持体の揺動範囲が規制されてサプライローラが用紙か
ら離反した退避位置になるまでは従動側歯車が回転せ
ず、サプライローラが退避位置に達して用紙から離反し
ている時点ではじめて従動側歯車が逆転する。

【００１２】上記サプライローラに摩擦抵抗を付与する
ための手段には、上記支持体と上記サプライローラの端
面との間に介在されてそれらに圧接された弾性体を用い
ることが可能である。ここでいう弾性体には、板状、筒
状、コイル状といった様々な形態のゴムやばね体、弾力
性のあるプラスチックなどが含まれる。弾性体にばね体
を用いる場合には、そのばね体が、上記サプライローラ
の回転軸に嵌合保持されて上記支持体と上記サプライロ
ーラの端面との間に介在されたコイルばねでなる、とい
う構成を採用することが望ましい。サプライローラに摩
擦抵抗を付与するための手段として上記コイルばねを用
いると、そのコイルばねが所謂フリクションスプリング
として作用し、駆動側歯車の正転又は逆転に伴う支持体
の揺動動作が安定する。また、コイルばねの力を増減調
節することも容易であるので、サプライローラが動作位
置に移動したときに用紙に対するサプライローラの当接
力を増減調節することも容易である。

【００１３】

【発明の実施の形態】図１は本発明に係る給紙装置の要
部を示す分解斜視図、図２は同要部の正面図、図３及び
図４は上記給紙装置の全体構造を示した概略側面図であ
る。

【００１４】この給紙装置では、図３のようにサプライ
ローラ１が用紙Ｐに当接した正転（矢印ａ）すると、そ
の用紙Ｐがサプライローラ１によって繰り出され、その
用紙Ｐの先端Ｐ１が図４のようにフィードローラ２のと
ころに到達する。そして、図４のように、用紙Ｐがフィ
ードローラ２の正転（矢印ｂ）によって印字用カセット
３が配備された印字部４に矢印Ｘのように給送されると
きには、サプライローラ１が同図のように用紙Ｐから離
反されるようになっている。

【００１５】図３及び図４のように用紙Ｐは傾斜姿勢の
トレイ５に積載されるようになっており、そのトレイ５
に積載された際の用紙Ｐの先端Ｐ１は、トレイ５の下端
に設けられた用紙受面５１によって支持されるようにな
っている。したがって、サプライローラ１がトレイ５に
積載された用紙Ｐに当接して正転したときには、用紙Ｐ
がトレイ５から繰り出され、その先端Ｐ１が用紙受面５
１を乗り越え、用紙ガイド５２により案内されてフィー
ドローラ２のところに達する。フィードローラ２にはテ
ンションローラ２１が付設されており、フィードローラ
２によって用紙Ｐが印字部４に給送されるときには、テ
ンションローラ２１が用紙Ｐをフィードローラ２に押し
付ける。そのため、用紙Ｐがフィードローラ２の回転量
に見合う長さだけ給送されるようになる。

【００１６】図１及び図２のように、サプライローラ１
は、その回転軸１２が支持体６の左右の軸受板部６１，
６１の軸受孔６２，６２に回転自在に挿入されて支持さ
れていると共に、その回転軸１２の一端部に従動側歯車
７１が固着され、回転軸１２の他端部には、金属線材で
製作されたコイルばね８が嵌合保持されていると共に、
そのコイルばね８の一端部がサプライローラ１の端面に
弾接され、その他端部が左側の上記軸受板部６１に弾接
されている。また、左右の上記軸受板部６１，６１の他
の軸受孔６３，６３には回転駆動軸９が挿入されて支持
されている。この回転駆動軸９には、駆動側歯車７２が
固着されて上記従動側歯車７１に噛み合っている。上記
コイルばね８は、サプライローラ１の回転時にそのサプ
ライローラ１に摩擦抵抗を付与するための手段の一例で
ある。

【００１７】上記回転駆動軸９には図示していないモー
タの回転が伝達される。また、回転駆動軸９の回転は、
上記フィードローラ２が回転を開始するタイミングに合
わせて正転から逆転に変わり、また、トレイ５に積載さ
れた用紙Ｐを繰り出すときのタイミングに合わせて逆転
から正転に変わるように制御される。さらに、上記支持
体６の片側には上記トレイ５が位置していると共に、そ
の支持体６を挟んでトレイ５の反対側にはストッパ１０
が位置している。このうち、トレイ５は、支持体６がト
レイ５に近付く方向に揺動するときの揺動範囲を規制し
てサプライローラ１がトレイ５に積載された用紙Ｐに当
接する動作位置（図３の位置）に定める手段としての役
割を持ち、ストッパ１０は、支持体６がトレイ５から離
反する方向に揺動するときの揺動範囲を規制してサプラ
イローラ１が用紙Ｐから離反する退避位置に定める役割
を持っている。したがって、これらのトレイ５とストッ
パ１０とによって、サプライローラ１が用紙Ｐに当接す
る動作位置とその用紙Ｐから離反する退避位置との間で
変位するように支持体６の揺動範囲を規制する揺動範囲
規制機構が形成されている。

【００１８】図１及び図２に示したコイルばね８は、サ
プライローラ１が回転するときに、そのコイルばね８の
力に見合う摩擦抵抗をそのサプライローラ１に付与する
機能を持っている。

【００１９】そのため、図３のように回転駆動軸９と共
に駆動側歯車７２が矢印Ｒ１のように正転されてその駆
動側歯車７２の回転力が従動側歯車７１に伝達された場
合、サプライローラ１が用紙Ｐに当接していない状態で
は、駆動側歯車７２の回転力が従動側歯車７１と回転軸
１２とを介して支持体６を矢印Ｍのように揺動させるこ
とに使われる。そして、このときの支持体６の揺動によ
ってサプライローラ１が図３のように用紙Ｐに当接する
動作位置に達した時点ではじめて、駆動側歯車７２の回
転力が従動側歯車７１を正転させることに使われるよう
になり、そのときのサプライローラ１の正転（矢印ａ）
によって用紙Ｐがトレイ５から繰り出される。この場合
において、コイルばね９のばね力が大きければ上記摩擦
抵抗も大きくなるので、用紙Ｐに対するサプライローラ
１の当接力がコイルばね９のばね力に見合って大きくな
る。これとは逆に、コイルばね９のばね力が小さければ
上記摩擦抵抗も小さくなるので、用紙Ｐに対するサプラ
イローラ１の当接力がコイルばね９のばね力に見合って
小さくなる。このことから、コイルばね９のばね力を調
節することによって、用紙Ｐを繰り出すときの用紙Ｐに
対するサプライローラ１の当接力を増減調節することが
可能であるということができる。コイルばね９のばね力
の調節には、コイルばね９の巻数や太さ、コイル長さな
どを変化させてそのばね定数を調節することが有効であ
る。

【００２０】サプライローラ１によってトレイ５から繰
り出された用紙Ｐの先端Ｐ１が図４のようにフィードロ
ーラ２のところに達すると、それにタイミングを合わせ
て回転駆動軸９が逆転を開始する。こうして図４のよう
に回転駆動軸９と共に駆動側歯車７２が矢印Ｒ２のよう
に逆転されてその駆動側歯車７２の回転力が従動側歯車
７１に伝達された場合、支持体６がストッパ１０に当接
していない状態では、駆動側歯車７２の回転力が従動側
歯車７１と回転軸１２とを介して支持体６を矢印Ｎのよ
うに揺動させることに使われる。そして、このときの支
持体６の揺動によりその支持体６がストッパ１０に当接
してサプライローラ１が退避位置に達した時点ではじめ
て、駆動側歯車７２の回転力が従動側歯車７１を逆転さ
せることに使われるようになる。また、フィードローラ
２が回転を開始して用紙Ｐを印字部４に給送するときに
は、支持体６が矢印Ｎのように揺動されてサプライロー
ラ１が用紙Ｐから離反しているので、フィードローラ２
によって給送される用紙Ｐにバックテンションが加わる
ことはない。このことが、フィードローラ２による用紙
Ｐの給送状態の安定性を高めて印字品質を向上させるこ
とに役立つ。

【００２１】この実施形態では、金属線材で製作された
コイルばね８を、サプライローラ１の回転時にそのサプ
ライローラ１に摩擦抵抗を付与するための手段として用
いているけれども、この手段には、上記のようなコイル
ばね８のほか、金属板で製作された板ばねを用いたり、
あるいは板状、筒状、コイル状といった様々な形態のゴ
ムや弾力性のあるプラスチックを用いたりすることも可
能である。

【００２２】

【発明の効果】本発明によれば、コイルばねなどの弾性
体を用いてサプライローラに回転時の摩擦抵抗を付与
し、その摩擦抵抗を利用してサプライローラを用紙に当
接させたり用紙から離反させたりすることができるよう
になっているので、サプライローラとして従来のような
Ｄカットローラを用いなくても、用紙がフィードローラ
によって給送されるときに、その用紙をフィードローラ
のところへ繰り出すことに使われたサプライローラをそ
の用紙から離反させてその用紙にバックテンションが加
わることを回避させることのできる給紙装置を提供する
ことが可能になると同時に、安価で制御が容易な給紙装
置を提供することが可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る給紙装置の要部を示す分解斜視図
である。

【図２】同要部の正面図である。

【図３】用紙繰出し時の給紙装置の全体構造を示した概
略側面図である。

【図４】用紙給送時の給紙装置の全体構造を示した概略
側面図である。

【符号の説明】

１サプライローラ２フィードローラ５トレイ（揺動範囲規制機構）６支持体８コイルばね（サプライローラに摩擦抵抗を付与する
ための手段）９回転駆動軸１０ストッパ（揺動範囲規制機構）１２回転軸７１従動側歯車７２駆動側歯車Ｐ用紙

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】サプライローラの正転によって繰り出さ
れた用紙がフィードローラの正転によって給送され、か
つ、上記フィードローラによる用紙の給送時に上記サプ
ライローラが上記用紙から離反される給紙装置におい
て、回転駆動軸に揺動自在に取り付けられた支持体に上記サ
プライローラが正逆回転可能に取り付けられていると共
に、上記サプライローラが上記用紙に当接する動作位置
とその用紙から離反する退避位置との間で変位するよう
に上記支持体の揺動範囲を規制する揺動範囲規制機構を
備え、上記サプライローラの回転軸に固着された従動側
歯車と上記回転駆動軸に固着された駆動側歯車とが噛み
合わされ、上記サプライローラの回転時にそのサプライ
ローラに摩擦抵抗を付与するための手段を備えることを
特徴とする給紙装置。
【請求項２】上記サプライローラに摩擦抵抗を付与す
るための手段が、上記支持体と上記サプライローラの端
面との間に介在されてそれらに圧接された弾性体でなる
請求項１に記載した給紙装置。
【請求項３】上記弾性体がばね体でなる請求項２に記
載した給紙装置。
【請求項４】上記ばね体が、上記サプライローラの回
転軸に嵌合保持されて上記支持体と上記サプライローラ
の端面との間に介在されたコイルばねでなる請求項３に
記載した給紙装置。