JP2016124019A - 溶接部の検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶接品質を傾向に基づいて正確に判定できるようにする。
【解決手段】溶接品質判断部は、溶接ビードの高さ及び溶接ビードの幅を所定時間毎に得て、溶接ビードの高さ及び溶接ビードの幅の変化に基づいて溶接部の溶接品質の傾向を得るように構成されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、ロボットを使用して自動溶接された溶接部の検査装置に関するものである。
従来より、例えば自動車部品等を生産する工場では、ロボットを使用した自動溶接設備が導入されている。自動溶接の場合には溶接部をカメラ等によって撮影して溶接品質を検査する方法が使用されることがある。
例えば特許文献1では、溶接部にスリット光を照射し、そのスリット光の反射光による光切断画像を得て溶接品質を検査する方法として、光切断画像から得られる線画の屈曲点を求め、屈曲点の位置が所定の範囲におさまらない場合、及び、線画の2つの屈曲点間の線分の長さが所定の範囲におさまらない場合には品質不良と判断するようにしている。
また、例えば特許文献2では、スリット光が照射された溶接部を撮影し、撮影画像によって溶接部の外形状を得て、その外形状に基づいて溶接品質の良否を判定するようにしている。
特開平6−94640号公報 特開2011−240369号公報
ところで、例えば水平な板材と、該板材に対して垂直に配置される板材とを溶接する場合を想定すると、溶接ビードは、水平な板材に接した部分の寸法(溶接ビードの幅)と、垂直な板材に接した部分の寸法(溶接ビードの高さ)とが所定範囲内におさまるようにする必要がある。つまり、溶接ビードの幅を所定範囲内にすることで、溶接ビードが水平な板材に接する面積を所定以上確保し、また、溶接ビードの高さを所定範囲内にすることで、溶接ビードが垂直な板材に接する面積を所定以上確保して、2つの板材の溶接強度、即ち、溶接品質を確保できるようにする。
ところが、特許文献1では、光切断画像から得られる線画の屈曲点の位置や2つの屈曲点間の線分の長さに基づいて溶接品質の良否を判断しているが、溶接ビードの幅や高さについては得られていないので、溶接ビードが、一方の板材及び他方の板材の各々に、どのくらいの面積で接しているのか不明であり、その結果、溶接品質を正確に判定するのは困難であると考えられる。
また、特許文献2では、溶接部の外形状は得ているが、これも溶接ビードの幅や高さについては得られていないので、上述のように溶接品質を正確に判定するのは困難であると考えられる。
また、ロボットを使用した自動溶接設備が導入された生産ラインでは、溶接時の穴あきや位置ずれが発生したときには、ロボットによる溶接位置を修正するためにティーチングが行われる。しかし、ロボットのティーチングは、修正が必要になった原因を調査せずに行われ、その場しのぎの対策となり、根本的な対策にはならないことが多い。すなわち、ロボットによる溶接位置の修正が必要になった原因を調査するには長い時間を要し、その間、生産ラインを停止して生産に影響をきたすことになるので、とりあえずティーチングで済ませている現状がある。
また、ロボットによる溶接位置の修正が必要になった原因の殆どは、治具の摩耗や溶接される部材の精度不良等であり、ロボットによる溶接位置のずれが根本的な原因になることはまれである。このような状況でロボットのティーチングを繰り返し行うと、もともと問題が起きていない部位に新たな不良を引き起こすケースもあり、好ましくない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、溶接品質を傾向に基づいて正確に判定できるようにすることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、光切断法によって得られた溶接部の表面形状を利用して被溶接部材に接する溶接ビードの幅及び高さの変化を得るようにした。
第1の発明は、
第1被溶接部材と第2被溶接部材とがロボットによって溶接ビードが形成されるように自動で溶接された溶接部の検査装置において、
上記溶接ビードと、該溶接ビードから上記第1被溶接部材及び上記第2被溶接部材に亘ってスリット光を照射する光照射部と、
上記光照射部によってスリット光が照射された部位を光切断画像として撮影する撮影装置と、
上記撮影装置で得られた光切断画像に基づいて、上記溶接ビードの表面から上記第1被溶接部材及び上記第2被溶接部材の表面に亘る上記溶接部の表面形状を2次元データとして得る画像処理部と、
上記画像処理部の処理結果に基づいて上記溶接部の溶接品質の傾向を得る溶接品質判断部とを備え、
上記画像処理部は、2次元データとして得た上記溶接部の表面形状に沿って延びる複数の線分を得て、隣合う線分のなす角度に基づいて上記溶接ビードと上記第1被溶接部材との境界である第1境界点及び上記溶接ビードと上記第2被溶接部材との境界である第2境界点を得て、上記第1境界点から上記第1被溶接部材の表面部分に沿って延びる第1延長線と、上記第2境界点から上記第2被溶接部材の表面部分に沿って延びる第2延長線との交点を求め、上記交点と上記第1境界点との距離を上記溶接ビードの高さとし、上記交点と上記第2境界点との距離を上記溶接ビードの幅とし、
上記溶接品質判断部は、上記溶接ビードの高さ及び上記溶接ビードの幅を所定時間毎に得て、上記溶接ビードの高さ及び上記溶接ビードの幅の変化に基づいて上記溶接部の溶接品質の傾向を得るように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、光切断画像に基づいて溶接ビードの高さ及び溶接ビードの幅が得られるので、溶接ビードが第1被溶接部材及び第2被溶接部材の各々にどのくらいの面積で接しているのかが明確になる。これにより、溶接品質を正確に判定することが可能になる。
また、溶接品質判断部が、溶接ビードの高さ及び溶接ビードの幅を所定時間毎に得るので、溶接ビードの高さ及び溶接ビードの幅の変化が分かり、これにより、溶接部の溶接品質が良好なまま維持されているのか、それとも悪化しているのかを傾向に基づいて正確に判断することが可能になる。したがって、ロボットのティーチングをその場しのぎで行わずに済む。
第2の発明は、第1の発明において、
上記撮影装置は、3次元撮影装置であることを特徴とする。
この構成によれば、3次元撮影装置によって光切断画像を得ることで、周辺の明るさの度合いやハレーションの影響によって光切断画像に生じる誤差が小さくなる。
第3の発明は、第1または2の発明において、
上記画像処理部は、スリット光の延びる方向に並ぶ複数の点群によって2次元データを生成することを特徴とする。
この構成によれば、溶接部の表面形状をモデル化して得ることが可能になる。
第4の発明は、第1から3のいずれか1つの発明において、
上記溶接品質判断部は、上記溶接ビードの高さが所定高さよりも高くなった場合には、上記第1被溶接部材を固定する治具に異常が発生したと推定するように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、溶接ビードの高さに基づいて溶接品質の悪化の要因として治具の異常を推定することが可能になる。
第5の発明は、第1から4のいずれか1つの発明において、
上記溶接品質判断部は、上記溶接ビードの高さが所定高さよりも低くなり、かつ、上記溶接ビードの幅が所定幅よりも狭くなった場合には、上記第1被溶接部材と上記第2被溶接部材との隙間が増大したと推定するように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、溶接ビードの高さ及び幅に基づいて、溶接品質の悪化の要因として第1被溶接部材と第2被溶接部材との隙間の異常を推定することが可能になる。
第1の発明によれば、光切断法による溶接部の線画を利用して得た溶接ビードの幅及び高さに基づいて溶接部の溶接品質の傾向を把握することができるので、溶接品質を傾向に基づいて正確に判定できる。
第2の発明によれば、3次元撮影装置によって光切断画像を得ることで、周辺の明るさの度合いやハレーションの影響によって光切断画像に生じる誤差を小さくすることができ、溶接品質の傾向をより高精度に得ることができる。
第3の発明によれば、スリット光の延びる方向に並ぶ複数の点群によって2次元データを生成するようにしたので、溶接部の表面形状を容易にモデル化することができる。
第4の発明によれば、溶接ビードの高さに基づいて治具の異常を推定することができる。
第5の発明によれば、溶接ビードの高さ及び幅に基づいて第1被溶接部材と第2被溶接部材との隙間の異常を推定することができる。
検査装置のブロック図である。 実施形態に係る溶接検査によって検査される溶接部を示す斜視図である。 溶接部の検査要領を説明する断面図である。 溶接部の2次元データを生成する要領を示す図である。 境界点を得る要領を説明する図である。 2つの境界点を得る要領を説明する図である。 溶接ビードの高さと幅を得る要領を説明する図である。 治具と上板材との間に異物が存在している場合の溶接部の断面図である。 上板材を保持する治具が摩耗した場合の溶接部の断面図である。 上板材と下板材との隙間が拡大した場合の溶接部の断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る溶接部の検査装置1のブロック図である。この検査装置1は、図2に示すように上板材(第1被溶接部材)10と下板材(第2被溶接部材)20との溶接部の溶接品質を検査するためのものである。この実施形態では、上板材10が上下方向に延び、下板材20が上板材10の下方において水平方向に延び、上板材10の下縁部が下板材20の表面(上面)に突き合わされた状態ですみ肉溶接されている。上板材10と下板材20は、図示しないが、ロボットによって自動でアーク溶接されている。ロボットによる自動溶接設備は従来周知であるので詳細な説明は省略するが、産業用ロボットのアームに溶接トーチを取り付け、ロボット制御装置に記憶されたプログラムに従って溶接トーチをロボットによって所定の軌跡を描くように動かして溶接を行うことができるように構成されている。溶接トーチの動きは、始点から終点までの全体をティーチングによってロボット制御装置に記憶させることや、軌跡上の一部分の動きをティーチングによって修正してロボット制御装置に記憶することができるようになっている。ロボットによって形成された溶接ビードは符号30で示している。また、上板材10及び下板材20は、例えばプレス成形された板材とすることも可能である。
尚、この実施形態では、上板材10及び下板材20を溶接する場合について説明したが、これに限らず、2枚の板材はどのような向きで配置されていても構わない。また、上板材10及び下板材20の形状も特に限定されるものではない。
上板材10と下板材20とが上述したようにロボットによって溶接ビード30が形成されるように自動で溶接された溶接部を上記検査装置1が検査する。図1に示すように、検査装置1は、3次元撮影装置2と、レーザー光照射装置(光照射部)3と、表示部4と、制御部7とを備えている。図3に示すように、3次元撮影装置2と、レーザー光照射装置3とは一体化されており、自動溶接用のロボットとは別の産業用ロボットRに取り付けられている。この産業用ロボットRも自動溶接用のロボットと同様に所定のブログラムに従って動作し、3次元撮影装置2とレーザー光照射装置3を所定の軌跡を描くように動かして溶接ビード30を連続的に検査することができるようになっている。産業用ロボットRのティーチングも可能である。
3次元撮影装置2は、例えば3次元カメラ等のように3次元画像を撮影可能な撮影装置で構成されている。3次元カメラは、従来周知の光切断法によって対象物を撮影する際に用いることができる一般的なカメラであればよいので、詳細な説明は省略する。3次元撮影装置2によって光切断画像を得ることで、周辺の明るさの度合いやハレーションの影響によって光切断画像に生じる誤差が小さくなる。
また、レーザー光照射装置3は、レーザー光を生成するレーザー発振器(図示せず)を備えており、図3に示すように扇形に広がるレーザー光を上板材10及び下板材20の溶接部に対して照射することができるように構成されている。上板材10及び下板材20の溶接部に照射されたレーザー光は、スリット光L(図3及び図4に照射範囲を仮想線で示す)となる。この実施形態ではスリット光Lが、溶接ビード30の長手方向に対して直交する方向に延びるように配光される。また、スリット光Lの照射範囲は、溶接ビード30の表面を、該溶接ビード30の長手方向に直交する方向に横切るとともに、溶接ビード30の上縁部から上板材10の表面に亘り、かつ、溶接ビード30の下縁部から下板材20の表面に亘って連続している。レーザー光照射装置3は、産業用ロボットRによって溶接トーチ(図示せず)を追うように移動し、溶接トーチによって形成された直後の溶接ビード30にスリット光Lを連続的に照射していくように構成されている。
3次元撮影装置2もレーザー光照射装置3と同様に移動する。3次元撮影装置2は、レーザー光照射装置3によってスリット光Lが照射された部位を光切断画像として順次撮影するように構成されている。
制御部7には、3次元撮影装置2、レーザー光照射器3及び表示部4が接続されている。制御部7には、3次元撮影装置2から出力された映像信号が入力される。また、制御部7は、レーザー光照射器3を制御して、レーザー光照射器3にスリット光を照射させることができるようになっている。また、表示部4は、制御部7によって制御される液晶ディスプレイパネル等で構成されたものであり、後述する検査結果や推定結果等を表示することができる。
制御部7は、例えば各種記憶装置(ROM、RAM等)や中央演算処理装置(CPU)等を備えたマイクロコンピュータで構成されており、記憶装置に記憶されたプログラムに従って動作する。この制御部7は、画像処理部7aと溶接品質判断部7bとを備えている。
画像処理部7aは、3次元撮影装置2で得られた光切断画像に基づいて、溶接ビード30の表面から上板材10及び下板材20の表面に亘る溶接部の表面形状を得ることができるように構成されている。この実施形態において、溶接部とは、溶接ビード30だけでなく、上板部10の表面における溶接ビード30近傍の部分と、下板部20の表面における溶接ビード30近傍の部分も含んでいる。
図4に示すように、仮想線で示すスリット光Lが照射された範囲を3次元撮影装置2で撮影して溶接ビード30の表面形状と、上板材10の表面形状と、下板材20の表面形状の形状、即ち、溶接部の形状を、スリット光Lの延びる方向に並ぶ複数の点群によって表す。点群は、3次元撮影装置2で撮影された3次元画像データに基づいて得ることができる。
点群を構成している隣合う点の間隔は任意に設定することができるが、後述する境界点を正確に求めるためには、点の間隔は狭くし、ほぼ1本の線を形成するように連続させた方が好ましい。
画像処理部7aは、上記点群によって溶接部の表面形状を2次元データとして得ることができる。画像処理部7aは、図5に示すように、得られた点群を90°左に回転させる処理を行う。そして、XY座標系を描き、溶接ビード30と上板材10との境界、及び溶接ビード30と下板材20との境界を得る処理を行う。
境界を得る処理は次のようにして行う。まず、溶接部の表面形状を表す点群のうち、任意の点Pi(xi,yi)を指定する。そして、溶接部の表面形状を表す点群のうち、PiからX軸のマイナス方向にDピクセルだけ離れた第1近傍点P(i−D)を指定し、PiからX軸のプラス方向にDピクセルだけ離れた第2近傍点P(i+D)を指定する。
第1近傍点P(i−D)と点Piとを結ぶ第1線分(PiP(i−D))と、第2近傍点P(i+D)と点Piとを結ぶ第2線分(PiP(i+D))とを得る。第1線分(PiP(i−D))と第2線分(PiP(i+D))とは、点群の並ぶ方向、つまり溶接部の表面形状に沿う方向に延びるとともに、隣合っている。図5に示す第1線分(PiP(i−D))は、点Piを始点として左斜め上方へ延び、また、図5に示す第2線分(PiP(i+D))は、点Piを始点として右斜め下方へ延びている。
その後、第1線分(PiP(i−D))と第2線分(PiP(i+D))とのなす角度θ(0°≦θ≦180°)を求める。上板材10の表面は平坦であるため、上板材10の表面形状を表している部分では、隣合う第1線分(PiP(i−D))と第2線分(PiP(i+D))とのなす角度θは、ほぼ180°の大きな角度となる。X軸の値iは、溶接部の表面形状を表す点群が始まるところ(左端に位置する点)から点群が終わるところ(右端に位置する点)まで徐々に大きくしていく。このとき、図6に示すように、あらかじめ点群のX軸方向の中央部を求めておき、その中央部を通ってY軸方向に延びる直線Cよりも左側領域と右側領域とで別々に上述した線分を作成し、隣合う線分の角度θを求めていく。
点群における直線Cよりも左側領域の全体について左側から右側に順に第1線分(PiP(i−D))と第2線分(PiP(i+D))を得て角度θの大きさを求める。角度θが最も小さくなる第1線分(PiP(i−D))と第2線分(PiP(i+D))の始点Piを図7に示すように第1境界点Aとする。これは、上板部10の表面と溶接ビード30の表面とでは、水平面に対する角度が異なっていることを利用しており、上板部10の表面と溶接ビード30の表面との交点が、上板部10の表面と溶接ビード30の表面との境界点となる。
また、点群における直線Cよりも右側領域の全体について左側から右側に順に第1線分(PiP(i−D))と第2線分(PiP(i+D))を得て角度θの大きさを求める。角度θが最も小さくなる第1線分(PiP(i−D))と第2線分(PiP(i+D))の始点Piを図7に示すように第2境界点Bとする。これも、下板部20の表面と溶接ビード30の表面とでは、水平面に対する角度が異なっていることを利用している。
次に、第1境界点Aから、点群における上板部10の表面を表す部分に沿って延びる第1延長線Eを生成する。第1延長線Eは、上板部10の表面形状を近似的に表している。また、第2境界点Bから、点群における下板部20の表面を表す部分に沿って延びる第2延長線Fを生成する。第2延長線Fは、下板部20の表面形状を近似的に表している。
そして、第1延長線Eと第2延長線Fとの交点Gを求める。交点Gは、上板部10の表面と下板部20の表面との交点を近似的に表している。交点Gを求めた後、交点Gと第1境界点Aとの距離を溶接ビード30の高さHとする。すなわち、第1境界点Aは溶接ビード30の上縁部近傍であり、交点Gは、上板部10の表面と下板部20の表面との交点近傍であるため、交点Gと第1境界点Aとの距離が溶接ビード30の高さHとなる。
また、交点Gと第2境界点Bとの距離を溶接ビード30の幅Wとする。すなわち、第2境界点Bは溶接ビード30の下縁部近傍であり、交点Gは、上板部10の表面と下板部20の表面との交点近傍であるため、交点Gと第2境界点Bとの距離が溶接ビード30の幅W(左右方向の寸法)となる。以上のようにして溶接ビード30の高さH及び溶接ビード30の幅Wを溶接ビード30の長手方向に連続的に求めていく。
溶接品質判断部7bは、溶接ビード30の高さH及び溶接ビード30の幅Wを所定時間毎に得て、溶接ビード30の高さH及び溶接ビード30の幅Wの変化に基づいて溶接部の溶接品質の傾向を得る。例えば、生産ライン上において、1組目の上板材10及び下板材20の溶接ビード30の高さH及び溶接ビード30の幅Wを求めた後、2組目の上板材10及び下板材20の溶接ビード30の高さH及び溶接ビード30の幅Wを求め、これを3組目、4組目と繰り返していくことで、所定時間毎に、異なる組も溶接ビード30の高さH及び溶接ビード30の幅Wを得ることができる。溶接ビード30の高さHは、溶接ビード30が上板部10の表面に接触している面積を示すことになり、また、溶接ビード30の幅Wは、溶接ビード30が下板部20の表面に接触している面積を示すことになる。
溶接ビード30の高さHの適正な範囲及び溶接ビード30の幅Wの適正な範囲は、予め制御部7の記憶装置に記憶させておく。そして、溶接品質判断部7bは、溶接ビード30の高さHが適正な範囲にあり、かつ、溶接ビード30の幅Wが適正な範囲にあれば、溶接品質が良好である旨を表示部4に表示させる。一方、溶接品質判断部7bは、溶接ビード30の高さHが適正な範囲から外れ、その程度が小さい場合には、次の組の溶接ビード30の高さHを見て、その溶接ビード30の高さHがさらに適正な範囲から外れていれば、溶接部の溶接品質が悪化する傾向にあると判断して、表示部4に、溶接品質が悪化する傾向にある旨を表示させる。また、同様に、溶接ビード30の幅Wが適正な範囲から外れ、その程度が小さい場合には、次の組の溶接ビード30の幅Wを見て、その溶接ビード30の幅Wがさらに適正な範囲から外れていれば、溶接部の溶接品質が悪化する傾向にあると判断して、表示部4に、溶接品質が悪化する傾向にある旨を表示させる。
実際の溶接現場では、図8に示すように、上板材10を治具100に保持して溶接を行う場合がある。このとき、治具100と上板材10との間に異物101が介在していることがあり、こうなると上板材10が適正位置と比較して図8における右方向に移動した状態になる。この状態で自動溶接を行うと、溶接トーチの位置は変わらないままなので、溶接ビード30の高さHが所定高さよりも高くなり、溶接ビード30の幅Wが所定幅よりも狭くなる。所定高さ及び所定幅は、図3に示すH及びWであり、HとWは同じ寸法であってもよいし、異なる寸法であってもよい。溶接品質判断部7bは、このことを推定することができるように構成されている。すなわち、溶接品質判断部7bは、溶接ビード30の高さHが予め記憶装置に記憶された所定高さよりも高くなった場合には、上板材10を固定する治具100に異常が発生したと推定する。この推定結果は表示部4に表示される。
また、実際の溶接現場では、図9に示すように、上板材10を固定する治具100が異常摩耗することがあり、こうなると上板材10が適正位置と比較して図9における左方向に移動した状態になる。この状態で自動溶接を行うと、溶接トーチの位置は変わらないままなので、溶接ビード30の高さHが所定高さよりも低くなり、溶接ビード30の幅Wが所定幅よりも広くなる。溶接品質判断部7bは、このことも推定することができるように構成されている。すなわち、溶接品質判断部7bは、溶接ビード30の高さHが予め記憶装置に記憶された所定高さよりも低くなった場合には、上板材10を固定する治具100に異常摩耗が発生したと推定する。この推定結果は表示部4に表示される。
また、実際の溶接現場では、図10に示すように、下板材20を治具102に保持して溶接を行う場合がある。このとき、下板材20を保持する治具102が異常摩耗することがあり、こうなると下板材20が適正位置と比較して下方向に移動した状態になるので、上板材10と下板材20との隙間が増大する。この状態で自動溶接を行うと、溶接ビード30の高さHが所定高さよりも低くなり、かつ、溶接ビード30の幅Wが所定幅よりも狭くなる。溶接品質判断部7bは、このことも推定することができるように構成されている。すなわち、溶接品質判断部7bは、溶接ビード30の高さHが予め記憶装置に記憶された所定高さよりも低くなり、かつ、溶接ビード30の幅Wが予め記憶装置に記憶された所定幅よりも狭くなった場合には、上板材10と下板材20との隙間が増大したと推定する。この推定結果は表示部4に表示される。
以上説明したように、この実施形態に係る溶接部の検査装置1によれば、光切断画像に基づいて溶接ビード30の高さH及び溶接ビード30の幅Wを得ることができ、溶接ビード30が上板材10及び下板材20の各々にどのくらいの面積で接しているのかが明確になる。これにより、溶接品質を正確に判定することができる。
また、溶接品質判断部7bが、溶接ビード30の高さH及び溶接ビード30の幅Wを所定時間毎に得るので、溶接ビード30の高さH及び溶接ビード30の幅Wの変化が分かる。これにより、溶接部の溶接品質が良好なまま維持されているのか、それとも悪化しているのかを傾向に基づいて正確に判断することができる。したがって、溶接用のロボットのティーチングをその場しのぎで行わずに済む。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係る溶接部の検査装置は、例えばプレス成形された部材同士を自動溶接する現場で使用することができる。
1 溶接部の検査装置
2 3次元撮影装置
3 レーザー光照射器(光照射部)
7 制御部
7a 画像処理部
7b 溶接品質判断部
10 上板材(第1被溶接部材)
20 下板材(第2被溶接部材)
30 溶接ビード
H 溶接ビードの高さ
W 溶接ビードの幅

Claims (5)

  1. 第1被溶接部材と第2被溶接部材とがロボットによって溶接ビードが形成されるように自動で溶接された溶接部の検査装置において、
    上記溶接ビードと、該溶接ビードから上記第1被溶接部材及び上記第2被溶接部材に亘ってスリット光を照射する光照射部と、
    上記光照射部によってスリット光が照射された部位を光切断画像として撮影する撮影装置と、
    上記撮影装置で得られた光切断画像に基づいて、上記溶接ビードの表面から上記第1被溶接部材及び上記第2被溶接部材の表面に亘る上記溶接部の表面形状を2次元データとして得る画像処理部と、
    上記画像処理部の処理結果に基づいて上記溶接部の溶接品質の傾向を得る溶接品質判断部とを備え、
    上記画像処理部は、2次元データとして得た上記溶接部の表面形状に沿って延びる複数の線分を得て、隣合う線分のなす角度に基づいて上記溶接ビードと上記第1被溶接部材との境界である第1境界点及び上記溶接ビードと上記第2被溶接部材との境界である第2境界点を得て、上記第1境界点から上記第1被溶接部材の表面部分に沿って延びる第1延長線と、上記第2境界点から上記第2被溶接部材の表面部分に沿って延びる第2延長線との交点を求め、上記交点と上記第1境界点との距離を上記溶接ビードの高さとし、上記交点と上記第2境界点との距離を上記溶接ビードの幅とし、
    上記溶接品質判断部は、上記溶接ビードの高さ及び上記溶接ビードの幅を所定時間毎に得て、上記溶接ビードの高さ及び上記溶接ビードの幅の変化に基づいて上記溶接部の溶接品質の傾向を得るように構成されていることを特徴とする溶接部の検査装置。
  2. 請求項1に記載の溶接部の検査装置において、
    上記撮影装置は、3次元撮影装置であることを特徴とする溶接部の検査装置。
  3. 請求項1または2に記載の溶接部の検査装置において、
    上記画像処理部は、スリット光の延びる方向に並ぶ複数の点群によって2次元データを生成することを特徴とする溶接部の検査装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載の溶接部の検査装置において、
    上記溶接品質判断部は、上記溶接ビードの高さが所定高さよりも高くなった場合には、上記第1被溶接部材を固定する治具に異常が発生したと推定するように構成されていることを特徴とする溶接部の検査装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載の溶接部の検査装置において、
    上記溶接品質判断部は、上記溶接ビードの高さが所定高さよりも低くなり、かつ、上記溶接ビードの幅が所定幅よりも狭くなった場合には、上記第1被溶接部材と上記第2被溶接部材との隙間が増大したと推定するように構成されていることを特徴とする溶接部の検査装置。
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