JP2016123143A - ロータ及びその製造方法、並びにそれを備えた回転電気機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボンド磁石(26)によるパーミアンスが高く、そのために動作点の磁束密度を高く保持することができるロータ(20)を提供する。【解決手段】ロータ(20)は、電磁鋼板を打ち抜き加工して形成した複数のコア部材(22)が打ち抜きの向きが揃うように積層されて構成され、且つ前記複数のコア部材(22)の積層方向のダレ面(22a)側の端からバリ面(22b)側の端まで延びる磁石用スロット(24)が形成されたロータコア(21)と、その磁石用スロット(24)に収容されたボンド磁石(26)とを有する。ボンド磁石(26)のバリ面(22b)側の端面にゲートマーク(27)が形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、ロータ及びその製造方法、並びにそれを備えた回転電気機械に関する。
電動機や発電機といった回転電気機械に用いられるロータとして、電磁鋼板を打ち抜き加工して形成した複数のコア部材が積層されて構成されたロータコアに、コア部材の積層方向の一端から他端まで延びる磁石用スロットが形成され、その磁石用スロットにボンド磁石が収容された構成を有するものが知られている。また、かかるロータの製造方法として、成形型のキャビティにロータコアを配置した後、キャビティに配置されたロータコアの磁石用スロットにボンド磁石用材料を射出供給するものが知られている(例えば、特許文献1)。
特開2014−64422号公報
電磁鋼板を打ち抜き加工して形成したコア部材は、周縁に打ち抜き加工の剪断によるダレ及びバリが形成され、一方の面がダレ面、また、他方の面がバリ面にそれぞれ構成される。そのため複数のコア部材を積層して構成したロータコアにおける磁石用スロットの内周面には、相互に隣接する一対のコア部材間に、ダレによる隙間が形成される場合がある。そして、ロータの製造時において、その隙間にボンド磁石用材料が充填されずに空間が残留してしまうと、その分のボンド磁石の量が少なくなるためにパーミアンスが低くなり、その結果、動作点の磁束密度も低くなるという問題がある。
本発明は、ボンド磁石によるパーミアンスが高く、そのために動作点の磁束密度を高く保持することができるロータを提供することを課題とする。
前記の課題を解決するための第1の発明は、電磁鋼板を打ち抜き加工して形成した複数のコア部材(22)が打ち抜きの向きが揃うように積層されて構成され、且つ前記複数のコア部材(22)の積層方向のダレ面(22a)側の端からバリ面(22b)側の端まで延びる磁石用スロット(24)が形成されたロータコア(21)と、前記ロータコア(21)の前記磁石用スロット(24)に収容されたボンド磁石(26)とを有し、前記ボンド磁石(26)は、そのバリ面(22b)側の端面にゲートマーク(27)が形成されているロータ(20)である。
また、第2の発明は、成形型(40)のキャビティ(43)に、電磁鋼板を打ち抜き加工して形成した複数のコア部材(22)を打ち抜きの向きが揃うように積層して構成したロータコア(21)を配置した後、前記キャビティ(43)にボンド磁石用材料(26a)を、前記ボンド磁石用材料(26a)が、前記ロータコア(21)に形成された前記複数のコア部材(22)の積層方向のダレ面(22a)側の端からバリ面(22b)側の端まで延びる磁石用スロット(24)における前記バリ面(22b)側の端から流入するように供給して得られたロータ(20)である。
これらの第1及び第2の発明では、複数のコア部材(22)が打ち抜きの向きが揃うように積層されてロータコア(21)が構成されており、ロータ(20)の製造時において、ボンド磁石用材料(26a)は、ロータコア(21)の磁石用スロット(24)におけるバリ面(22b)側の端から流入する。そして、ロータコア(21)を構成するコア部材(22)間の隙間(25)は、ボンド磁石用材料(26a)の流動の向きに対して、ダレ(d)に沿って外向きに延びるように構成されることとなるので、ボンド磁石用材料(26a)は、コア部材(22)間の隙間(25)にも流入して空間を形成せずに充填される。これにより、ロータ(20)は、磁石用スロット(24)に空間が残留することなく、十分な量のボンド磁石(26)を有することができるので、ボンド磁石(26)によるパーミアンスが高く、そのために動作点の磁束密度を高く保持することができる。
また、第3の発明は、第1又は第2の発明のロータ(20)において、前記電磁鋼板が絶縁被覆されている。
絶縁被覆された電磁鋼板の場合、打ち抜き加工端では絶縁被覆されていない端部が露出するが、この第3の発明では、コア部材(22)間の隙間(25)にボンド磁石用材料(26a)が流入してボンド磁石(26)が形成されるので、相互に隣接するコア部材(22)間における絶縁被覆されていない露出端部による短絡を阻止し、局部的な渦電流の発生を防止することができる。
また、第4の発明は、第1乃至第3の発明のいずれかのロータ(20)を備えた回転電気機械(1)である。
この第4の発明では、ボンド磁石(26)によるパーミアンスが高く、そのために動作点の磁束密度を高く保持することができる第1乃至第3の発明のいずれかのロータ(20)を備えた高性能な回転電気機械(1)を得ることができる。
また、第5の発明は、成形型(40)のキャビティ(43)に、電磁鋼板を打ち抜き加工して形成した複数のコア部材(22)を打ち抜きの向きが揃うように積層して構成したロータコア(21)を配置した後、前記キャビティ(43)にボンド磁石用材料(26a)を、前記ボンド磁石用材料(26a)が、前記ロータコア(21)に形成された前記複数のコア部材(22)の積層方向のダレ面(22a)側の端からバリ面(22b)側の端まで延びる磁石用スロット(24)における前記バリ面(22b)側の端から流入するように供給するロータ(20)の製造方法である。
この第5の発明では、複数のコア部材(22)が打ち抜きの向きが揃うように積層されてロータコア(21)が構成され、ボンド磁石用材料(26a)は、ロータコア(21)の磁石用スロット(24)におけるバリ面(22b)側の端から流入する。そして、ロータコア(21)を構成するコア部材(22)間の隙間(25)は、ボンド磁石用材料(26a)の流動の向きに対して、ダレ(d)に沿って外向きに延びるように構成されることとなるので、ボンド磁石用材料(26a)は、コア部材(22)間の隙間(25)にも流入して空間を形成せずに充填される。これにより、磁石用スロット(24)に空間が残留することなく、十分な量のボンド磁石(26)を含むので、ボンド磁石(26)によるパーミアンスが高く、そのために動作点の磁束密度を高く保持することができるロータ(20)を製造することができる。
第1及び第2の発明によれば、ボンド磁石(26)によるパーミアンスが高く、そのために動作点の磁束密度を高く保持することができる。
第3の発明によれば、相互に隣接するコア部材(22)間における絶縁被覆されていない露出端部による短絡を阻止し、局部的な渦電流の発生を防止することができる。
第4の発明によれば、高性能な回転電気機械(1)を得ることができる。
第5の発明によれば、ボンド磁石(26)によるパーミアンスが高く、そのために動作点の磁束密度を高く保持することができるロータ(20)を製造することができる。
図1は、実施形態に係る電動機(1)の横断面図である。 図2は、ロータ(20)の斜視図である。 図3は、ロータ(20)のバリ面(21b)側の端面の平面図である。 図4は、図3におけるIV-IV断面図である。 図5は、コア部材(22)の端部の断面図である。 図6は、バリ(b)の除去加工が施されていないコア部材(22)を用いたロータ(20)におけるボンド磁石(26)が収容された磁石用スロット(24)の断面拡大図である。 図7は、成形型(40)の断面図である。 図8は、成形型(40)における固定型(41)の平面図である。 図9は、成形型(40)のキャビティ(43)へのロータコア(21)の配置状態を示す断面拡大図である。 図10は、磁石用スロット(24)へのボンド磁石用材料(26a)の流入状態を示す説明図である。 図11は、バリ(b)の除去加工が施されたコア部材(22)を用いたロータ(20)におけるボンド磁石(26)が収容された磁石用スロット(24)の断面拡大図である。
以下、実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、その適用範囲や用途範囲を制限することを意図するものではない。
図1は、実施形態に係る回転電気機械の一例である磁石埋込型の電動機(1)を示す。
実施形態に係る電動機(1)は、ステータ(10)、ロータ(20)、駆動軸(30)、及びケーシング(2)を備えている。なお、以下の説明において、軸方向とは駆動軸(30)の軸心の方向を、また、径方向とは軸方向と直交する方向をそれぞれ意味する。外周側とは軸心から遠離する側を、また、内周側とは軸心に近接する側をそれぞれ意味する。
〈ステータ(10)〉
ステータ(10)は、円筒状のステータコア(11)とコイル(16)を備えている。
ステータコア(11)は、いわゆる積層コアであり、プレス加工機によって電磁鋼板を打ち抜き加工して形成した複数の板状部材が軸方向に積層されて構成されている。ステータコア(11)は、1つのバックヨーク部(12)、複数(この例では6つ)のティース部(13)、及び複数のツバ部(14)を備えている。ステータコア(11)は、ケーシング(2)に、バックヨーク部(12)の外周面の一部分がケーシング(2)の内周面に接触するように嵌め入れられて固定されている。
バックヨーク部(12)は、ステータコア(11)の外周側の平面視で環状の部分である。
各ティース部(13)は、ステータコア(11)において径方向に伸びる直方体状の部分である。各ティース部(13)には、例えば集中巻方式でコイル(16)が巻回され、相互に隣接するティース部(13)間の空間がコイル(16)を収容するためのコイル用スロット(15)に構成されている。以上により、各ティース部(13)には電磁石が構成されている。
ツバ部(14)は、各ティース部(13)の内周側に連続して両側に張り出した部分である。従って、ツバ部(14)は、ティース部(13)よりも幅(周方向の長さ)が大きく形成されている。ツバ部(14)は、内周側の面が円筒面であり、その円筒面は、ロータ(20)の外周面(円筒面)と所定の距離(エアギャップ(G))をもって対向している。
〈ロータ(20)〉
図2〜4はロータ(20)を示す。
ロータ(20)は、ロータコア(21)及び4つのボンド磁石(26)を備えている。すなわち、本実施形態では、ロータ(20)は4つの磁極を備えている。
−ロータコア(21)−
ロータコア(21)は、いわゆる積層コアであり、プレス加工機によって例えば厚さが0.3〜0.5mmの電磁鋼板を同一形状に打ち抜き加工して形成した複数のコア部材(22)の全てが打ち抜きの向きが揃うように軸方向に積層されて構成されている。このコア部材(22)の原材料である電磁鋼板は、渦電流の発生を抑制する観点から、絶縁被覆されていることが好ましい。
ロータコア(21)を構成する各コア部材(22)は、図5に示すように、周縁に打ち抜き加工の剪断により電磁鋼板の厚さの20〜30%程度のダレ(d)及びバリ(b)が形成され、一方の面がダレ面(22a)、また、他方の面がバリ面(22b)にそれぞれ構成されている。従って、相互に隣接する一対のコア部材(22)は、ダレ面(22a)とバリ面(22b)とが接触するように積層されている。なお、本実施形態では、各コア部材(22)には、打ち抜き加工後のバリ(b)の除去加工が施されていない。
ロータコア(21)には、その中心に軸穴(23)が形成されており、この軸穴(23)には、負荷(例えば空調装置のロータリ式圧縮機)を駆動するための駆動軸(30)が絞まり嵌め(例えば焼き嵌め)によって固定されている。
ロータコア(21)には、ボンド磁石(26)を収容するための4つの磁石用スロット(24)が形成されている。それらの4つの磁石用スロット(24)は、各々の穴形状が平面視で概ね円弧状に形成されており、ロータコア(21)の軸心回りに90°ピッチで配置されている。各磁石用スロット(24)は、複数のコア部材(22)の積層方向のダレ面(22a)側の端からバリ面(22b)側の端まで延びるように形成されており、従って、ロータコア(21)を軸方向に貫通している。各磁石用スロット(24)の内周面には、図6に示すように、相互に隣接する一対のコア部材(22)間に、一方のダレ(d)による空間に他方のバリ(b)が入り込むと共に隙間(25)が形成された部分が存在する。
−ボンド磁石(26)−
ボンド磁石(26)は、微小な粉状乃至粒状のフェライト系磁石や希土類系磁石を、ナイロン樹脂、PPS樹脂等のバインダーと混合して固化させることにより形成された永久磁石である。なお、本実施形態では、後述するように、ロータ(20)の製造時において、ロータコア(21)の磁石用スロット(24)に、磁性を帯びていない粉状乃至粒状の磁石材料とバインダーと混合したボンド磁石用材料(26a)を供給すると共に、それを着磁させてボンド磁石(26)を形成する。
ボンド磁石(26)は、その端面が、ロータコア(21)のダレ面(22a)側の端面及びバリ面(22b)側の端面のそれぞれの磁石用スロット(24)の開口に露出しているが、それらのうちバリ面(22b)側の端面にゲートマーク(27)が形成されている。ここで、ゲートマーク(27)とは、後述のロータ(20)の製造時に用いるボンド磁石用材料(26a)を供給するための成形型(40)におけるゲート(48)の位置に対応して形成されるゲート形状(通常は円形)の材料供給痕である。従って、ボンド磁石(26)は、ボンド磁石用材料(26a)が磁石用スロット(24)におけるバリ面(22b)側の端から流入して形成されたということになる。なお、ボンド磁石(26)のバリ面(22b)側の端面に形成されたゲートマーク(27)は後加工により除去されていてもよい。
上述した通り、各磁石用スロット(24)の内周面には、図6に示すように、相互に隣接する一対のコア部材(22)間に、一方のダレ(d)による空間に他方のバリ(b)が入り込むと共に隙間(25)が形成された部分が存在するものの、ボンド磁石(26)は、そのコア部材(22)間の隙間(25)にも空間を形成することなく充填されている。このような構造は、後述のロータ(20)の製造時において、ボンド磁石用材料(26a)を磁石用スロット(24)におけるバリ面(22b)側の端から流入させることにより、ロータコア(21)を構成するコア部材(22)間の隙間(25)が、ボンド磁石用材料(26a)の流動の向きに対して、ダレ(d)に沿って外向きに延びるように構成されることとなり、その結果、ボンド磁石用材料(26a)がコア部材(22)間の隙間(25)にも流入するために得られるものである。
〈ロータ(20)の製造方法〉
図7及び8は、ロータ(20)の製造の際に用いる射出成形用の成形型(40)を示す。なお、図7及び8では、その成形型(40)内にロータコア(21)を設けた状態を示している。
成形型(40)は、ロータコア(21)を内嵌め状に配置することができる凹部(41a)が形成された固定型(41)と、その凹部(41a)の開口側に設けられた板状の可動型(42)とで構成されており、それらが型締めされて固定型(41)の凹部(41a)が可動型(42)によって閉じられ、それによって内部にキャビティ(43)が形成されるように構成されている。
固定型(41)には、凹部(41a)の周囲に永久磁石(44)とポールピース(45)とが周方向に交互に配置されている。ポールピース(45)は、ロータ(20)のボンド磁石(26)と1対1に対応するように、磁極数に応じた数が設けられており、従って、本実施形態では、4つのポールピース(45)が設けられ、また、永久磁石(44)も同数設けられている。各ポールピース(45)は、接触する永久磁石(44)からの磁束をキャビティ(43)に設けられたロータコア(21)に磁界を印加するように構成されている。
可動型(42)には、スプール(46)、及びそこから分岐したランナー(47)、並びにそれに連続してキャビティ(43)に開口したゲート(48)がそれぞれ形成されている。ゲート(48)は、キャビティ(43)に設けられたロータコア(21)における磁石用スロット(24)に対応する位置に設けられている。
ボンド磁石(26)の形成に際し、射出成形機に成形型(40)を装着し、ロータコア(21)を、固定型(41)の凹部(41a)に配置する。このとき、図9に示すように、ロータコア(21)のバリ面(22b)側の端面が凹部(41a)の開口側、つまり、可動型(42)側に位置付けられるようにする。
次いで、固定型(41)及び可動型(42)を型締めする。このとき、ロータコア(21)が成形型(40)のキャビティ(43)に配置される。
続いて、射出成形機からボンド磁石用材料(26a)を成形型(40)に射出供給する。ここで、本実施形態で用いるボンド磁石用材料(26a)は、磁性を帯びていない粉状乃至粒状の磁石材料とバインダーと混合したものである。このとき、射出成形機において加熱及び混練されて流動体となったボンド磁石用材料(26a)は、成形型(40)内のスプール(46)及びランナー(47)を流動してゲート(48)からキャビティ(43)に設けられたロータコア(21)の磁石用スロット(24)に流入する。そして、ロータコア(21)は、バリ面(22b)側の端面が可動型(42)側に位置付けられているので、ボンド磁石用材料(26a)は、磁石用スロット(24)におけるバリ面(22b)側の端から流入し、磁石用スロット(24)のダレ面(22a)側の端に向かって流動する。また、図10に示すように、ロータコア(21)を構成するコア部材(22)間の隙間(25)は、ボンド磁石用材料(26a)の流動の向きに対して、ダレ(d)に沿って外向きに延びるように構成されることとなるので、ボンド磁石用材料(26a)は、コア部材(22)間の隙間(25)にも流入して空間を形成せずに充填される。更に、ボンド磁石用材料(26a)は、固化すると共にポールピース(44)からの磁束によって磁場配向及び着磁が行われてボンド磁石(26)に形成される。また、ボンド磁石(26)のバリ面(22b)側の端面にはゲートマーク(27)が形成され、一方、ボンド磁石(26)のダレ面(22a)側の端面は固定型(41)の凹部(41a)の底面が転写された平坦面に形成される。
最後に、成形型(40)を開き、固定型(41)からロータコア(21)にボンド磁石(26)が充填されて形成されたロータ(20)を取り出す。
以上のようにして得られたロータ(20)には、駆動軸(30)を焼き嵌め(絞まり嵌めの一例)によって固定する。なお、射出成形によりボンド磁石(26)を形成する前のロータコア(21)に、この駆動軸(30)の焼き嵌めを行ってもよい。
〈本実施形態における効果〉
以上の構成の本実施形態によれば、複数のコア部材(22)が打ち抜きの向きが揃うように積層されてロータコア(21)が構成されており、ロータ(20)の製造時において、ロータコア(21)は、バリ面(22b)側の端面が可動型(42)側に位置付けられるので、ボンド磁石用材料(26a)は、磁石用スロット(24)におけるバリ面(22b)側の端から流入する。そして、ロータコア(21)を構成するコア部材(22)間の隙間(25)は、ボンド磁石用材料(26a)の流動の向きに対して、ダレ(d)に沿って外向きに延びるように構成されることとなるので、ボンド磁石用材料(26a)は、コア部材(22)間の隙間(25)にも流入して空間を形成せずに充填される。そのため、ロータ(20)は、磁石用スロット(24)に空間が残留することなく、十分な量のボンド磁石(26)を有することができるので、ボンド磁石(26)によるパーミアンスが高くなり、そのために、一般に焼結磁石よりも残留磁束密度が低いボンド磁石(26)であっても動作点の磁束密度を高く保持することができる。その結果、電動機(1)としても高性能を得ることができる。
また、絶縁被覆された電磁鋼板を用いた場合には、打ち抜き加工端では絶縁被覆されていない端部が露出するが、コア部材(22)間の隙間(25)にボンド磁石用材料(26a)が流入してボンド磁石(26)が形成されるので、相互に隣接するコア部材(22)間における絶縁被覆されていない露出端部による短絡を阻止し、局部的な渦電流の発生を防止することができる。
〈その他の実施形態〉
上記実施形態のロータ(20)は、電動機(1)におけるいわゆるインナーロータであるが、特にこれに限定されるものではなく、アウターロータであってもよい。
上記実施形態では、回転電気機械として電動機(1)を例示したが、特にこれに限定されるものではなく、発電機であってもよい。
上記実施形態では、打ち抜き加工後のバリ(b)の除去加工が施されていないコア部材(22)を用いてロータコア(21)を構成したが、特にこれに限定されるものではなく、図11に示すように、打ち抜き加工後のバリ(b)の除去加工が施されたコア部材(22)を用いてロータコア(21)を構成してもよい。
上記実施形態では、ボンド磁石(26)を収容するための磁石用スロット(24)を、ロータコア(21)に形成された貫通した穴により構成したが、特にこれに限定されるものではなく、ロータコアの外周面にダレ面側の端からバリ面側の端まで延びるように形成された凹溝で構成してもよい。
上記実施形態では、磁性を帯びていない粉状乃至粒状の磁石材料とバインダーとを混合したボンド磁石用材料(26a)を用い、それを射出成形時に着磁してボンド磁石(26)を形成したが、特にこれに限定されるものではなく、磁性を帯びた粉状乃至粒状の磁石材料とバインダーとを混合したボンド磁石用材料を用いてボンド磁石を形成してもよい。
上記実施形態では、ボンド磁石(26)を射出成形により形成したが、特にこれに限定されるものではなく、トランスファー成形等により形成してもよい。
本発明は、ロータ及びその製造方法、並びにそれを備えた回転電気機械について有用である。
1 電動機(回転電気機械)
20 ロータ
21 ロータコア
22 コア部材
22a ダレ面
22b バリ面
24 磁石用スロット
26 ボンド磁石
26a ボンド磁石用材料
27 ゲートマーク
40 成形型
43 キャビティ

Claims (5)

  1. 電磁鋼板を打ち抜き加工して形成した複数のコア部材(22)が打ち抜きの向きが揃うように積層されて構成され、且つ前記複数のコア部材(22)の積層方向のダレ面(22a)側の端からバリ面(22b)側の端まで延びる磁石用スロット(24)が形成されたロータコア(21)と、
    前記ロータコア(21)の前記磁石用スロット(24)に収容されたボンド磁石(26)と、
    を有し、
    前記ボンド磁石(26)は、そのバリ面(22b)側の端面にゲートマーク(27)が形成されているロータ。
  2. 成形型(40)のキャビティ(43)に、電磁鋼板を打ち抜き加工して形成した複数のコア部材(22)を打ち抜きの向きが揃うように積層して構成したロータコア(21)を配置した後、前記キャビティ(43)にボンド磁石用材料(26a)を、前記ボンド磁石用材料(26a)が、前記ロータコア(21)に形成された前記複数のコア部材(22)の積層方向のダレ面(22a)側の端からバリ面(22b)側の端まで延びる磁石用スロット(24)における前記バリ面(22b)側の端から流入するように供給して得られたロータ。
  3. 請求項1又は2に記載されたロータ(20)において、
    前記電磁鋼板が絶縁被覆されているロータ。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載されたロータ(20)を備えた回転電気機械。
  5. 成形型(40)のキャビティ(43)に、電磁鋼板を打ち抜き加工して形成した複数のコア部材(22)を打ち抜きの向きが揃うように積層して構成したロータコア(21)を配置した後、前記キャビティ(43)にボンド磁石用材料(26a)を、前記ボンド磁石用材料(26a)が、前記ロータコア(21)に形成された前記複数のコア部材(22)の積層方向のダレ面(22a)側の端からバリ面(22b)側の端まで延びる磁石用スロット(24)における前記バリ面(22b)側の端から流入するように供給するロータ(20)の製造方法。
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