JP2016121108A - エアゾール殺虫剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】噴射剤としてLPGが用いられ、メトキサジアゾンを良好に噴射できるエアゾール殺虫剤を提供する。【解決手段】メトキサジアゾン(A)0.5質量%以上と、N−アルキルピロリドン(B)と、炭素数1〜5の一価アルコール(C)と、液化石油ガス(D)とを含有し、前記(B)成分/前記(A)成分で表される質量比は5.0以上、前記(C)成分/前記(B)成分で表される質量比は0.3以上、かつ、前記(D)成分/{前記(B)成分+前記(C)成分}で表される質量比は0.5〜2.0であることよりなる。【選択図】なし

Description

本発明は、エアゾール殺虫剤に関する。
ゴキブリ、ハエ、カ等の衛生害虫の防除のために、エアゾール殺虫剤が用いられる。エアゾール殺虫剤としては、ボタンを押しながら、任意の量の内容物を噴射するスプレー式殺虫剤、ボタンを押すと、その後、内容物の全量を噴射する全量噴射式殺虫剤がある。
殺虫成分としては、ピレスロイド抵抗性のチャバネゴキブリに対しても優れた効果を発揮するものとして、オキサジアゾール系のメトキサジアゾンが知られている。
しかし、メトキサジアゾンは、エアゾール殺虫剤に用いられる汎用的な溶剤(エタノールや灯油等)に対して溶解しにくく、析出しやすいため、製剤化しにくかった。
こうした問題に対し、メトキサジアゾンと炭酸プロピレンとを含有するエアゾール剤が提案されている(例えば、特許文献1)。特許文献1の発明によれば、メトキサジアゾンが良好に溶解したエアゾール殺虫剤を得られる。
特許第2959995号公報
しかしながら、特許文献1の発明は、炭酸プロピレンと相溶性の高いジメチルエーテル(DME)を噴射剤として用いる必要があり、噴射剤の種類が制限される。DMEは、噴射圧力を調節しにくいため、エアゾール殺虫剤の小型化等が困難であった。製剤の噴射圧力を調節しやすい噴射剤として液化石油ガス(LPG)があるが、メトキサジアゾンはLPGに溶解しにくい。加えて、LPGは炭酸プロピレンとの相溶性に劣る。このため、メトキサジアゾンを殺虫成分とするエアゾール殺虫剤に、LPGを噴射剤として用いると、メトキサジアゾンが析出したり、炭酸プロピレンがLPGと分離したりして、メトキサジアゾンを良好に噴射できなかった。
さらに、エアゾール殺虫剤は、例えば、低温で保管されたり、噴射中のエアゾール製剤の気化熱により低温状態となったりする等の低温環境下におかれる場合がある。このような低温環境下では、メトキサジアゾンの析出や、LPGの分離がより生じやすく、メトキサジアゾンを良好に噴射しにくい。
そこで、本発明は、噴射剤としてLPGが用いられ、メトキサジアゾンを良好に噴射できるエアゾール殺虫剤を目的とする。
本発明のエアゾール殺虫剤は、メトキサジアゾン(A)0.5質量%以上と、N−アルキルピロリドン(B)と、炭素数1〜5の一価アルコール(C)と、液化石油ガス(D)とを含有し、前記(B)成分/前記(A)成分で表される質量比が5.0以上、前記(C)成分/前記(B)成分で表される質量比は0.3以上、かつ、前記(D)成分/{前記(B)成分+前記(C)}で表される質量比は0.5〜2.0であることを特徴とする。
前記(B)成分は、N−エチル−2−ピロリドン及びN−メチル−2−ピロリドンからなる群より選ばれる1種以上であることが好ましい。前記(C)成分は、エタノールであることが好ましい。前記エアゾール殺虫剤は、全量噴射式であることが好ましい。
本発明のエアゾール殺虫剤によれば、噴射剤としてLPGが用いられているにもかかわらず、メトキサジアゾンを良好に噴射できる。
本発明のエアゾール殺虫剤は、メトキサジアゾン(A)((A)成分)と、N−アルキルピロリドン(B)((B)成分)と、炭素数1〜5の一価アルコール(C)((C)成分)と、液化石油ガス(D)((D)成分)とを含有する。
エアゾール殺虫剤は、液体であり、スプレー缶等の容器に封入され、スプレー式の殺虫剤として用いられてもよいし、全量噴射式の殺虫剤として用いられてもよい。
((A)成分)
(A)成分はメトキサジアゾン(5−メトキシ−3−(2−メトキシフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2(3H)−オン)である。
(A)成分は、ハエ、カ、ゴキブリ等の害虫を駆除する殺虫成分である。中でも、ゴキブリ、特にピレスロイド抵抗性ゴキブリに対して優れた殺虫効果を発現する。
エアゾール殺虫剤中の(A)成分の含有量は、0.5質量%以上であり、0.5〜15.0質量%が好ましく、1.0〜10.0質量%がより好ましく、1.5〜10.0質量%がさらに好ましく、3.0〜10.0質量%が特に好ましい。上記下限値未満では、殺虫効果を発揮できない。上記上限値超では、(A)成分が析出しやすくなる。
((B)成分)
(B)成分は、N−アルキルピロリドンである。エアゾール殺虫剤は、(B)成分を含有することで、(A)成分の析出を防止できる。
(B)成分の窒素原子に結合するアルキル基としては、炭素数1〜18の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。この中でも、炭素数1〜10の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が好ましく、炭素数1〜6の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基がより好ましい。
(B)成分としては、N−エチル−2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドンが好ましい。
エアゾール殺虫剤中の(B)成分の含有量は、例えば、20〜50質量%が好ましく、25〜40質量%がより好ましい。上記下限値未満では、(A)成分が析出するおそれがある。上記上限値超では(B)成分と(D)成分とが分離するおそれがある。
((C)成分)
(C)成分は、炭素数1〜5の一価アルコールである。エアゾール殺虫剤は、(C)成分を含有することで、(B)成分と(D)成分とが分離するのを防止できる。
(C)成分としては、例えば、メタノール;エタノール;1−プロパノール、2−プロパノール;1−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール等のブタノール;1−ペンタノール等のペンタノール等が挙げられ、中でも、メタノール、エタノール、プロパノールが好ましく、エタノールがより好ましい。これらの(C)成分を用いることで(B)成分と(D)成分との相溶性を高められる。
エアゾール殺虫剤中の(C)成分の含有量は、例えば、10〜40質量%が好ましく、15〜35質量%がより好ましい。上記下限値未満では、(B)成分と(D)成分とが分離しやすくなるおそれがある。上記上限値超では、エアゾール殺虫剤を噴射した際に、液滴径が大きくなって、拡散しにくくなるおそれがある。
((D)成分)
(D)成分は液化石油ガス(LPG)である。(D)成分は、主に噴射剤として機能する。(D)成分は、蒸気圧をコントロールできるので、エアゾール殺虫剤が封入される容器の内圧を変えることができ、エアゾール殺虫剤を様々な噴射圧力で噴射できる。従って、(D)成分を噴射剤として用いることで、スプレー式、全量噴射式等の製品形態の違いや、全量噴射式のエアゾール殺虫剤における処理対象となる空間の大きさ等に応じて、適切な噴射圧力に調節できる。
一般に、(D)成分は、プロパンやブタン等を主成分とするが、本発明において(D)成分の組成は特に限定されない。
エアゾール殺虫剤中の(D)成分の含有量は、所望するエアゾール殺虫剤の液滴の粒子径等を勘案して決定され、例えば、30質量%以上が好ましく、30〜60質量%がより好ましく、35〜50質量%がさらに好ましい。上記下限値未満では、エアゾール殺虫剤を噴射した際に、液滴径が大きくなって、拡散しにくくなるおそれがある。上記上限値超では、(B)成分と(D)成分とが分離しやすくなるおそれがある。
エアゾール殺虫剤中、(B)成分/(A)成分で表される質量比(以下、B/A比ということがある)は、5.0以上であり、7.0以上が好ましい。B/A比が前記下限値以上であると、(A)成分の析出を抑制しやすくなり、低温環境下においても(A)成分が析出するのを抑制しやすくなる。
B/A比の上限値は、特に限定されないが、例えば、50以下が好ましく、30以下がより好ましく、15以下がさらに好ましい。B/A比が前記上限値以下であると、(A)成分の含有量が少なくなりすぎず、良好な殺虫効果が得られやすくなる。
エアゾール製剤中、(C)成分/(B)成分で表される質量比(以下、C/B比ということがある)は、0.3以上であり、0.4以上がより好ましく、0.5以上がさらに好ましい。C/B比が前記下限値以上であると、(B)成分と(D)成分との分離を抑制しやすくなり、低温環境下においても(B)成分と(D)成分との分離を抑制しやすくなる。
C/B比の上限値は、特に限定されないが、例えば、5.0以下が好ましく、3.0以下がより好ましく、2.0以下がさらに好ましい。C/B比の上限値が前記上限値以下であると、(B)成分の含有量が少なくなりすぎず、(A)成分の析出を抑制しやすくなる。
エアゾール製剤中、(D)成分/{(B)成分+(C)成分}で表される質量比(以下、D/(B+C)比ということがある)は、0.5〜2.0であり、0.5〜1.5が好ましい。D/(B+C)比が上記下限値未満では、(D)成分が少なすぎて、エアゾール殺虫剤を噴射した際に液滴径が大きくなって、拡散しにくくなる。上記上限値超では、(D)成分が多くなりすぎて、(B)成分と(D)成分とが分離する。
(任意成分)
エアゾール殺虫剤は、本発明の効果を損なわない範囲で、(A)〜(D)成分以外の任意成分を含有してもよい。任意成分としては、(A)成分以外の殺虫成分(任意殺虫成分)、(B)〜(C)成分以外の溶剤(任意溶剤)、(D)成分以外の噴射剤(任意噴射剤)、安定剤、防錆剤、乳化剤、分散剤、賦形剤、色素、香料等が挙げられる。
任意殺虫剤としては、例えば、ペルメトリン、フェノトリン、シフェノトリン等のピレスロイド系化合物、ネオニコチノイド、有機リン系化合物等の殺虫有効成分、昆虫成長阻害剤等が挙げられる。
任意溶剤としては、アセトン、グリコールエーテル系(エチレングリコールやその誘導体、ジエチレングリコールやその誘導体、他のアルキレングリコールやその誘導体等)、炭酸プロピレン、炭酸ジメチル、γ−ブチロラクトン、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ジブチル、イソパラフィン、ノルマルパラフィン、灯油、ミリスチン酸イソプロピル、水等が挙げられる。これらの任意溶剤は、本発明の(B)〜(C)成分と適宜併用できるが、本発明の効果が得られやすい点からは、任意溶剤の含有量は、エアゾール殺虫剤の総質量に対して、0〜10質量%が好ましく、0〜5質量%がより好ましく、0〜3質量%がさらに好ましい。また、任意溶剤の含有量は、(B)成分100重量部に対して、0〜10重量部が好ましく、0〜5重量部がより好ましい。
任意噴射剤としては、ジメチルエーテル(DME)、クロロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロフルオロオレフィン、圧縮ガス(炭酸ガス、窒素ガス、亜酸化窒素ガス等)等が挙げられる。但し、本発明の効果を高めるためには、任意噴射剤(特にDME)の含有量が、0〜15質量%であることが好ましく、0〜10質量%がより好ましく、任意噴射剤(特にDME)を実質的に含まないことが好ましい。任意噴射剤(特にDME)の含有量が上記上限値超であると、製剤の圧力調整が困難となるおそれがある。なお、実質的に含まないとは、全く含まれないか、又は本発明の効果に影響を与えない程度に含まれることをいい、例えば(D)成分100質量部に対して5質量部以下の含有量が該当する。
(製造方法)
エアゾール殺虫剤は、従来公知の製造方法に準じて製造される。例えば、(A)〜(C)成分及び必要に応じて任意成分を混合して薬液とし、この薬液と(D)成分とを容器に充填してエアゾール殺虫剤とする方法が挙げられる。
容器へのエアゾール殺虫剤の充填量は、製品形態等を勘案して決定される。
例えば、全量噴射式であれば、処理対象となる空間の大きさに応じて適宜決定され、例えば、処理対象の空間1m当たり、(A)成分が1.5〜250mgとなる量とされる。
エアゾール殺虫剤が充填された容器内の圧力は、エアゾール殺虫剤の製品形態に応じて決定され、スプレー式であれば、例えば、0.1〜0.5MPa、全量噴射式であれば、例えば、0.1〜0.5MPaとされる。
また、全量噴射式において、匍匐昆虫を駆除対象とする場合には、拡散した液滴が短時間で降下するように、容器内の内圧を0.15〜0.35MPaとするのが好ましい。
容器内の圧力は、例えば、LPGの組成(ブタン/プロパンで表される質量比(以下、B/P比ということがある)等)によって調節される。
例えば、B/P比を100/0〜70/30とすることで、0.20〜0.40MPa(25℃)の範囲で任意の内圧に調節できる。
(使用方法)
エアゾール殺虫剤は、その製品形態に応じた方法で使用される。スプレー式であれば、駆除対象に対し、エアゾール殺虫剤を噴射する。全量噴射式であれば、これを密閉した室内に設置し、内容物の全量を噴射する。
駆除対象は特に限定されずチャバネゴキブリ、クロゴキブリ、ヤマトゴキブリ、ワモンゴキブリ、トビイロゴキブリ等のゴキブリ類;コナヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダニ等のヒョウヒダニ類;ケナガコナダニ、ムギコナダニ等のコナダニ類;チリニクダニ等のニクダニ類;ナミホコリダニ等のホコリダニ類;ミナミツメダニ等のツメダニ類;イエダニ、トリサシダニ等の動物寄生性ダニ類;ネコノミ、ヒトノミ、イヌノミ等のノミ類;ヒトスジシマカ、コガタアカイエカ等のカ類;アリ類;イエバエ、チョウバエ等のハエ類;シラミ類;トコジラミ類;ガ類;イガ、コイガ、カツオブシムシ等の衣料害虫等に対して高い殺虫効果を発揮し、その実用性は極めて高い。
上述の通り、本発明のエアゾール殺虫剤は、(A)〜(D)成分を併有するため、(A)成分が析出したりせずに良好に溶解しており、かつ(B)成分と(D)成分とが分離しない。このため、(D)成分を噴射剤として、(A)成分を良好に噴射し、拡散できる。さらに本発明のエアゾール殺虫剤は、低温環境下においても、(A)成分の析出を抑制でき、かつ(B)成分と(D)成分との分離を抑制できる。このため、低温環境下においても(D)成分を噴射剤として、(A)成分を良好に噴射し、拡散できる。
本発明のエアゾール殺虫剤は、容器内の圧力を調節することで、噴射圧力を変更できる。従って、さらなる製品の小型化を図ったり、処理対象の空間の大きさに応じた噴射圧力に設定できたり、駆除対象に適した状態で噴射できるので、全量噴射式のエアゾール殺虫剤として特に好適である。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。
(使用原料)
(A)成分:メトキサジアゾン(商品名「エレミック」、住友化学株式会社製)。
(B)成分:N−エチル−2−ピロリドン。
(B)成分:N−メチル−2−ピロリドン。
(C)成分:無水エタノール。
(D)成分:LPG1(B/P比=95/5)。
(D)成分:LPG2(B/P比=80/20)。
任意溶剤:炭酸プロピレン。
任意噴射剤:ジメチルエーテル(DME)。
(評価方法)
<殺虫効果>
32mの密閉した試験室の床面3ヶ所(室内中央、室内隅、中央と隅との中間点)に腰高シャーレを置き、各シャーレに、感受性チャバネゴキブリ10匹(雌雄各5匹)を供試虫として入れた。
各例の全量噴射式のエアゾール殺虫剤を前記試験室の床面中央に置き、ボタンを押してエアゾール殺虫剤を噴射し、1時間密閉した状態で放置した。その後、試験室を開放し、供試虫を回収した。回収した供試虫について、別室にて、開放直後のノックダウン数及び致死数を計測し、下記(1)式により、開放直後の有効率(%)を求めた。
有効率(%)=(ノックダウン数+致死数)÷30匹×100 ・・・(1)
得られた有効率を下記判定基準に分類して、殺虫効果を評価した。評価が「◎」又は「○」のものを、殺虫効果が良好であると評価した。
[殺虫効果の判定基準]
◎:有効率が90%以上。
○:有効率が70%以上90%未満。
×:有効率が70%未満。
<溶解性>
各例のエアゾール殺虫剤の溶解性を、25℃及び4℃の環境下で下記のように評価した。
≪溶解性(25℃)≫
各例のエアゾール殺虫剤を25℃の環境下で目視観察し、下記の判定基準により溶解性を評価した。本試験は、(A)成分が充分に溶解しているか否かを評価するものであり、「◎」又は「○」を溶解性が良好であると評価した。溶解性が「◎」又は「○」であれば、エアゾール殺虫剤の製造が容易であり、かつ配合したメトキサジアゾンを残存することなく噴射できると評価できる。
≪溶解性(4℃)≫
各例のエアゾール殺虫剤を4℃の環境下で2週間保存した後、目視観察し、下記の判定基準により低温保存時の溶解性を評価した。本試験は、(A)成分が低温保存下でも充分に溶解しているか否かを評価するものであり、「◎」又は「○」を溶解性が良好であると評価した。溶解性が「◎」又は「○」であれば、エアゾール殺虫剤の製造が容易であり、かつ、低温環境下における噴射や、噴射中にエアゾール製剤の温度が気化熱により低下しても、配合したメトキサジアゾンを残存することなく噴射できると評価できる。
[溶解性の判定基準]
◎:析出が認められず澄明である。
○:一見判りにくいが、よく見るとわずかに析出が認められる。
×:一見して、析出が認められる。
<相溶性>
各例のエアゾール殺虫剤の相溶性を、25℃及び4℃の環境下で下記のように評価した。
≪相溶性(25℃)≫
各例のエアゾール殺虫剤を25℃の環境下で目視観察し、下記の判定基準により相溶性を評価した。本試験は、(B)〜(D)成分が良好に相溶しているか否かを評価するものであり、「◎」又は「○」を相溶性が良好であると評価した。相溶性が「◎」又は「○」であれば、配合したメトキサジアゾンを残存することなく噴射できると評価できる。
≪相溶性(4℃)≫
各例のエアゾール殺虫剤を4℃の環境下で2週間保存した後、目視観察し、下記の判定基準により相溶性を評価した。本試験は、(B)〜(D)成分が低温保存下でも良好に相溶しているか否かを評価するものであり、「◎」又は「○」を相溶性が良好であると評価した。相溶性が「◎」又は「○」であれば、配合したメトキサジアゾンを残存することなく噴射できると評価できる。
[相溶性の判定基準]
◎:液体の分離が認められない。
○:一見判りにくいが、よく見るとわずかに液体が分離している。
×:一見して、液体が分離していることがわかる。
<拡散性>
エアゾール殺虫剤の拡散性は噴射されたエアゾール殺虫剤の液滴の粒子径に相関することから、粒子径を指標として拡散性を評価した。
全量噴射式のエアゾール殺虫剤を噴射し、噴射されたエアゾール殺虫剤の液滴の粒子径を測定した。粒子径は、レーザ光散乱方式による粒度分布測定装置を用いて測定された体積分布50%粒子径である。求められた体積分布50%粒子径を下記評価基準に分類し、拡散性を評価した。体積分布50%粒子径が70μm未満であれば、拡散性に優れると評価した。拡散性が「◎」又は「○」であれば、メトキサジアゾンを広範囲に拡散できると評価できる。
[拡散性の判定基準]
◎:体積分布50%粒子径が50μm未満。
○:体積分布50%粒子径が50μm以上70μm未満。
×:体積分布50%粒子径が70μm以上。
<内圧>
各例の全量噴射式のエアゾール殺虫剤について、耐圧容器内の圧力(25℃)を圧力計で測定した。
(実施例1〜16、比較例1〜9)
表1〜2の組成に従い、(A)〜(C)成分を混合し薬液とした。表1〜2の組成に従い、薬液と(D)成分とを「霧のバルサン」(商品名、ライオン株式会社製)の容器に充填して、実施例1〜13、15及び比較例1〜8の全量噴射式のエアゾール殺虫剤を得た。具体的には、薬液を耐圧容器に入れ、ここに(D)成分を充填して密封し、噴射装置を取り付けて、全量噴射式のエアゾール殺虫剤を得た。
また、(A)〜(C)成分と炭酸プロピレンを混合し薬液としたこと以外は実施例1と同様にして、実施例14の全量噴射式のエアゾール殺虫剤を得た。
薬液と、(D)成分及びDMEとを容器に充填したこと以外は実施例1と同様にして、実施例16の全量噴射式のエアゾール殺虫剤を得た。
(B)成分に代えて炭酸プロピレンを用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較例9の全量噴射式のエアゾール殺虫剤を得た。
エアゾール殺虫剤の充填量は、表中に記載の通りである。
得られたエアゾール殺虫剤について、殺虫効果、溶解性、相溶性、拡散性及び内圧を評価し、その結果を表中に示す。
Figure 2016121108
Figure 2016121108
表1〜2に示すように、本発明を適用した実施例1〜16は、殺虫効果、溶解性、相溶性、拡散性のいずれもが「◎」又は「○」であった。溶解性、相溶性については、低温環境下においても良好な結果が得られた。
加えて、実施例1〜16は、内圧を0.25〜0.35MPaに調節できた。これにより、噴射圧が低減され、噴射された液滴が速やかに降下する。
一方、(A)成分の含有量が0.5質量%未満である比較例1は、殺虫効果が「×」であった。
B/A比が5.0未満である比較例2〜3は、溶解性が「×」、C/B比が0.3未満である比較例4は、相溶性が「×」、C/B比が0.3未満でありD/(B+C)比が0.5未満である比較例5は、相溶性及び拡散性が「×」、D/(B+C)比が0.5未満である比較例6〜7は、拡散性が「×」、D/(B+C)比が2.0超である比較例8は、相溶性が「×」であった。また、(B)成分に代えて炭酸プロピレンを用いた比較例9は、相溶性が「×」であった。
以上の結果から、本発明を適用することで、噴射剤としてLPGを用い、メトキサジアゾンを良好に噴射できることが確認された。

Claims (4)

  1. メトキサジアゾン(A)0.5質量%以上と、N−アルキルピロリドン(B)と、炭素数1〜5の一価アルコール(C)と、液化石油ガス(D)とを含有し、
    前記(B)成分/前記(A)成分で表される質量比は5.0以上、前記(C)成分/前記(B)成分で表される質量比は0.3以上、かつ、前記(D)成分/{前記(B)成分+前記(C)成分}で表される質量比は0.5〜2.0である、エアゾール殺虫剤。
  2. 前記(B)成分が、N−エチル−2−ピロリドン及びN−メチル−2−ピロリドンからなる群より選ばれる1種以上である、請求項1に記載のエアゾール殺虫剤。
  3. 前記(C)成分が、エタノールである、請求項1又は2に記載のエアゾール殺虫剤。
  4. 全量噴射式である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のエアゾール殺虫剤。
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