JP2013184895A - エアゾール型殺虫剤 - Google Patents

エアゾール型殺虫剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2013184895A
JP2013184895A JP2012049002A JP2012049002A JP2013184895A JP 2013184895 A JP2013184895 A JP 2013184895A JP 2012049002 A JP2012049002 A JP 2012049002A JP 2012049002 A JP2012049002 A JP 2012049002A JP 2013184895 A JP2013184895 A JP 2013184895A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mint
insecticide
pyrethroid
mass
aerosol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012049002A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5903300B2 (ja
Inventor
Takaaki Komatsu
高明 小松
Takao Onodera
孝夫 小野寺
Hiromi Suzuki
裕美 鈴木
Tatsuya Kamezawa
達也 亀澤
Toshishige Onoe
利成 小野江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP2012049002A priority Critical patent/JP5903300B2/ja
Publication of JP2013184895A publication Critical patent/JP2013184895A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5903300B2 publication Critical patent/JP5903300B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

【課題】殺虫効果が高く、かつ不快臭および刺激が抑制されたエアゾール型殺虫剤を提供する。
【解決手段】ピレスロイド(A)と、ミント系香料(B)とを含有することを特徴とするエアゾール型殺虫剤。好ましくは、前記ピレスロイド(A)がシアノ基を有する化合物であることを特徴とする前記エアゾール型殺虫剤。より好ましくは、前記ミント系香料(B)の含有量が、ピレスロイド(A)100質量部に対して0.02〜10質量部であることを特徴とする前記エアゾール型殺虫剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、エアゾール型殺虫剤に関する。
従来、ゴキブリ、カ、ハエ等の害虫の防除を目的として、有効成分(殺虫成分)を含むエアゾール型殺虫剤を用いて、対象害虫に向けて直接噴射したり、室内等の閉鎖された空間内に全量を噴射したりして処理することが一般的に行われている。
ゴキブリ防除を目的とするエアゾール型殺虫剤に配合される殺虫成分としては、メトキサジアゾンなどのオキサジアゾール系殺虫剤、プロポクスルなどのカーバメート系殺虫剤、ペルメトリンやフェノトリンなどのピレスロイド系殺虫剤(以下、ピレスロイドと略す)が主流となっている(例えば特許文献1、2参照)。
特開2002−226301号公報 特開2003−226602号公報
しかし、上記殺虫成分のうち、ピレスロイドはゴキブリに対して高い殺虫効果を示すものの、不快臭が強い上に独特の刺激を有することが多い。そのため、ピレスロイドを配合した殺虫剤を使用した後、著しく不快に感じることがあった。
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、殺虫効果が高く、かつ不快臭および刺激が抑制されたエアゾール型殺虫剤を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、ミント系香料を組み合わせることで、ピレスロイドに由来する不快臭および刺激を抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のエアゾール型殺虫剤は、ピレスロイド(A)と、ミント系香料(B)とを含有することを特徴とする。
また、前記ピレスロイド(A)がシアノ基を有する化合物であることが好ましい。
さらに、前記ミント系香料(B)の含有量が、ピレスロイド(A)100質量部に対して0.02〜10質量部であることが好ましい。
また、前記ミント系香料(B)がl−メントールおよび/またはl−カルボンを含有し、かつl−メントールおよび/またはl−カルボンの含有量(ただし、ミント系香料(B)がl−メントールおよびl−カルボンを含有する場合はその合計)が、ピレスロイド(A)100質量部に対して0.001〜1質量部であることが好ましい。
さらに、前記ミント系香料(B)が、ペパーミントオイル、スペアミントオイル、ハッカオイルからなる群より選ばれる1種以上のミントオイルを含有することが好ましい。
本発明によれば、殺虫効果が高く、かつ不快臭および刺激が抑制されたエアゾール型殺虫剤を提供できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のエアゾール型殺虫剤(以下、単に「殺虫剤」という。)は、ピレスロイド(A)と、ミント系香料(B)とを含有する。
ピレスロイド(A)は、ハエ、カ、ゴキブリ等の害虫を駆除する有効成分(殺虫成分)である。
ピレスロイド(A)としては、除虫菊中に含まれる天然の殺虫成分であるピレトリン、除虫菊の乾花を溶媒で抽出したジョチュウギクエキス、および合成されたピレトリン類似化合物(合成ピレスロイド)のいずれでもよく、菊酸部分とアルコール部分からなるエステル系化合物であれば、天然品でも合成品でも特に限定されない。具体的には、ジョチュウギクエキス、ピレトリン、アレスリン、dl・d−T80−アレスリン、フタルスリン、d−T80−フタルスリン、レスメトリン、d−T80−レスメトリン、フラメトリン、d−T80−フラメトリン、フェノトリン、ペルメトリン、エトフェンプロックス、d−T80−シフェノトリン、d・d−T−シフェノトリン、d・d−T80−プラレトリン、EZ−エンペントリン、シフルトリン、イミプロトリン、トランスフルトリン、メトフルトリン、フェンバレレート、テラレスリン、サイパーメスリン等が挙げられる。
ピレスロイド(A)は1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ピレスロイド(A)としては、ピレスロイドに対して強い抵抗性を有するゴキブリ(ピレスロイド抵抗性ゴキブリ)や大型ゴキブリに対して高い殺虫効果を示すことから、シアノ基を有する化合物が好ましく、その中でもd・d−T−シフェノトリン、d−T80−シフェノトリン、シフルトリンが好ましく、d・d−T−シフェノトリンが特に好ましい。
ピレスロイド(A)の含有量は、殺虫剤100質量%中、0.1〜3質量%が好ましい。ピレスロイド(A)の含有量が0.1質量%以上であれば、十分な殺虫効果が得られる。一方、ピレスロイド(A)の含有量が3質量%以下であれば、後述するミント系香料(B)を併用したときの効果が十分に得られ、d・d−T−シフェノトリン等のピレスロイド(A)の不快臭および刺激を十分に抑制できる。不快臭および刺激の抑制効果がより得られやすくなることから、ピレスロイド(A)の含有量は2質量%以下がより好ましく、1.5質量%以下が特に好ましい。
ミント系香料(B)は、殺虫剤を使用した後の臭いを軽減する成分であり、さらに清潔感も付与する成分である。
ミント系香料(B)としては、シソ科ハッカ属植物より抽出される精油(ミントオイル)や、l−メントール、ネオメントール、イソメントール、l−カルボン、d−カルボン、l−メントン、イソメントン、d−プレゴン、イソプレゴン等の合成香料、およびこれらを組み合わせたものなどが挙げられ、ミント調の香りを呈するものである。これらの中でも少なくともl−メントールおよび/またはl−カルボンを含有することが好ましい。
シソ科ハッカ属植物としては、例えばペパーミント、スペアミント、ニホンハッカ、ウォーターミント、アジアンミント、オーストラリアンミント、ハーツペニーロイヤルミント、ベルガモットミント、フォレストミント、ホースミント、ペニーロイヤルミント、コルシカミント、アップルミント、ジンジャーミント等が挙げられる。
l−メントールやl−カルボンは香りの決め手となる成分であり、ペパーミントオイル、スペアミントオイル、ハッカオイルなどのミントオイルに含まれている。
以下に、ミントオイルの組成の一例を示す。ただし、ミントオイルはその産地や収穫時期によって組成は異なるため、これらに限定するものではない。
ペパーミントオイルは、l−メントールを40〜45質量%と、l−メントンを15〜25質量%と、イソメントンを3〜5質量%と、ネオメントールを3〜5質量%と、d−プレゴンを1〜3質量%含有する。
スペアミントオイルは、l−カルボンを60質量%以上含有し、その他の成分としてl−メントンおよびイソメントンを含有する。
ハッカオイルは、l−メントールを35〜50質量%と、l−メントンを15〜25質量%と、イソメントンを5〜10質量%と、ネオメントールを1〜3質量%と、d−プレゴンを1〜3質量%含有する。
ミント系香料(B)に含まれるl−メントールおよび/またはl−カルボンはミントオイルに由来するものでもよく、ミントオイルをそのままミント系香料(B)として用いてもよいが、コストを考慮すると、ミント系香料(B)としては、ミントオイルにさらにl−メントールやl−カルボンを組み合わせたものが好ましい。l−メントールやl−カルボンなどの合成香料の割合によって、所望のミントの香りに調香できる。
また、ミント系香料(B)は、上述した合成香料やミントオイル以外にも、通常のミント系香料に含まれる任意の合成香料や天然香料を含有していてもよい。
ミント系香料(B)の含有量は、ピレスロイド(A)100質量部に対して0.02〜10質量部が好ましく、0.2〜10質量部がより好ましい。ミント系香料(B)の含有量が0.02質量部以上であれば、十分なマスキング力が得られ、d・d−T−シフェノトリン等のピレスロイド(A)の不快臭および刺激を十分に抑制できる。一方、ミント系香料(B)の含有量が10質量部を超えても、ピレスロイド(A)の不快臭や刺激を抑制することはできるが、ミント系香料(B)の含有量が多くなるとミントの香りが強くなりすぎ、例えば室内で使用した場合、室内を換気してもミントの香りが残りやすく、殺虫剤を使用したことを長時間に亘って感じさせることとなる。そのため、ミント系香料(B)の含有量は10質量部以下が好ましい。
なお、ピレスロイド(A)としてd・d−T−シフェノトリンを用いる場合、ミント系香料(B)の含有量は、d・d−T−シフェノトリン100質量部に対して0.2〜10質量部が好ましく、0.5〜7質量部がより好ましい。
また、上述したように、ミント系香料(B)の香りはl−メントールやl−カルボンの割合によって調節できるが、不快臭や刺激を効果的に抑制する観点から、l−メントールやl−カルボンの含有量は以下の範囲が好ましい。
ミント系香料(B)がl−メントールまたはl−カルボンを含有する場合、l−メントールとl−カルボンの含有量はそれぞれ、ピレスロイド(A)100質量部に対して0.001〜1質量部が好ましく、0.01〜0.8質量部がより好ましい。
ミント系香料(B)がl−メントールおよびl−カルボンを含有する場合、l−メントールとl−カルボンの含有量の合計は、ピレスロイド(A)100質量部に対して0.001〜1質量部が好ましく、0.01〜0.8質量部がより好ましい。
本発明の殺虫剤は、ピレスロイド(A)およびミント系香料(B)が溶剤中に溶解または分散した液剤(殺虫液剤)と、噴射剤とがエアゾール缶や耐圧容器内に充填されてなるエアゾール型殺虫剤である。その噴射方式としては特に制限されず、エアゾール缶の内容物を対象害虫に向けて直接噴射するスプレー式でもよいし、耐圧容器の内容物のほぼ全量を一度の操作(バルブの開放等)で室内等の閉鎖された空間内に噴射(散布)する全量噴射式でもよい。
スプレー式は、動きの早い匍匐性害虫や飛翔害虫に対して使用する際に特に好適である。一方、全量噴射式は、室内の隅々にまで殺虫成分を行渡らせる際に特に好適である。
以下、スプレー式により噴射する殺虫剤を特に「スプレー式エアゾール型殺虫剤」といい、全量噴射式により噴射する殺虫剤を特に「全量噴射式エアゾール型殺虫剤」という。
殺虫液剤に用いられる溶剤としては、エタノール(無水エタノールを含む)、メタノール、アセトン、グリコールエーテル系(エチレングリコールやその誘導体、ジエチレングリコールやその誘導体、他のアルキレングリコールやその誘導体など)、炭酸プロピレン、炭酸ジメチル、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ジブチル、イソパラフィン、ノルマルパラフィン、灯油、水等が挙げられる。
噴射剤としては、液化ガス(ジメチルエーテル、液化石油ガス、フロロカーボン)、圧縮ガス(炭酸ガス、窒素ガス、亜酸化窒素など)等が挙げられる。
殺虫液剤と噴射剤との配合比率は、噴射特性や安全性を勘案して適宜決定される。例えば、殺虫液剤/噴射剤で表される質量比は1/99〜90/10が好ましく、10/90〜50/50がより好ましい。
また、本発明の殺虫剤には、本発明の効果を損なわない範囲で、ピレスロイド(A)以外の有効成分(殺虫成分)や、安定剤、防錆剤、乳化剤、分散剤、賦形剤、色素等の添加剤を必要に応じて配合してもよい。
ピレスロイド(A)以外の有効成分としては、メトキサジアゾン等のオキサジアゾール、ネオニコチノイド、有機リン系化合物などの殺虫有効成分のほか、昆虫成長阻害剤等が挙げられる。
さらに、本発明の殺虫剤には、ピレスロイド(A)の効力を増強させる目的で、必要に応じてピペロニルブトキサイド、イソボルニルチオシアノアセテート、N−(2−エチルヘキシル)−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボキシイミドなどの効力増強剤を配合することができる。
本発明の殺虫剤を全量噴射式エアゾール型殺虫剤として使用する場合、室内に散布されるピレスロイド(A)の量(ピレスロイド散布量)が室内1m当たり、0.3mg以上となるように殺虫剤を散布するのが好ましく、より好ましくは1.5mg以上であり、さらに好ましくは3.6mg以上である。ピレスロイド散布量が、室内1m当たり0.3mg以上(面積あたりに換算すると1m当たり約0.75mg以上)であると、ピレスロイド抵抗性ゴキブリや大型ゴキブリなどを含む多くのゴキブリ類に対して高い殺虫効果を発現することができる。また、ピレスロイド散布量は、安全性や経済性を考慮すると、室内1m当たり、100mg以下が好ましく、50mg以下がより好ましい。
一方、本発明の殺虫剤をスプレー式エアゾール型殺虫剤として使用する場合、対象害虫に向けて噴射されるピレスロイド(A)の量(ピレスロイド噴射量)が1回当り、0.1mg以上となるように殺虫剤を噴射するのが好ましく、より好ましくは1mg以上である。ピレスロイド噴射量が1回当り0.1mg以上であると、ピレスロイド抵抗性ゴキブリや大型ゴキブリなどを含む多くのゴキブリ類に対して高い殺虫効果を発現することができる。また、ピレスロイド噴射量は、安全性や経済性を考慮すると、1回当り、500mg以下が好ましく、250mg以下がより好ましい。
耐圧容器内への殺虫液剤の充填量は、ピレスロイド散布量やピレスロイド噴射量が上記範囲内となるように適宜決定される。また、殺虫剤を室内で使用する場合には、処理される室内の大きさに応じて適宜決定される。
また、本発明においては、有効成分であるピレスロイド(A)と共にミント系香料(B)が噴射されることで、不快臭や刺激を抑制することができるが、ミント系香料(B)が拡散しやすいと不快臭や刺激をより効果的に抑制できる。特に、全量噴射式エアゾール型殺虫剤の場合は、殺虫効果の観点から、ピレスロイド(A)が室内の隅々まで行渡ることが望まれるが、このとき、ミント系香料(B)も室内の隅々まで行渡ることで、不快臭や刺激をより効果的に抑制できる。
全量噴射式エアゾール型殺虫剤の場合、ピレスロイド(A)およびミント系香料(B)を室内の隅々まで行渡らせるには、殺虫剤を平均粒子径が50μm以下の粒子状態、より好ましくは平均粒子径が15μm以下の粒子状態で室内に散布するのが好ましい。
一方、スプレー式エアゾール型殺虫剤の場合、ミント系香料(B)を拡散させやすくするには、殺虫剤を平均粒子径が100μm以下の粒子状態、より好ましくは平均粒子径が50μm以下の粒子状態で噴射するのが好ましい。
散布時の殺虫剤の平均粒子径は、殺虫液剤と噴射剤の配合比率や、殺虫剤を充填する耐圧容器のノズル孔径、噴射圧などにより調整できる。
本発明の殺虫剤は、室内でも屋外でも使用できるが、特に本発明の殺虫剤を全量噴射式エアゾール型殺虫剤として使用する場合は、主に室内で使用される。処理される室内は、密閉可能な空間であり、たとえば屋内、車両内等が挙げられる。
一方、本発明の殺虫剤をスプレー式エアゾール型殺虫剤として使用する場合は、室内で使用してもよいし、屋外で使用してもよい。室内で使用する場合、処理される室内は密閉可能でなくてもよいし、密閉可能な空間でもよい。
本発明の殺虫剤が適用される害虫としては、チャバネゴキブリ、クロゴキブリ、ヤマトゴキブリ、ワモンゴキブリ、トビイロゴキブリ等のゴキブリ類;コナヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダニ等のヒョウヒダニ類;ケナガコナダニ、ムギコナダニ等のコナダニ類;チリニクダニ等のニクダニ類;ナミホコリダニ等のホコリダニ類;ミナミツメダニ等のツメダニ類;イエダニ、トリサシダニ等の動物寄生性ダニ類;ネコノミ、ヒトノミ、イヌノミ等のノミ類;ヒトスジシマカ、コガタアカイエカ等のカ類;アリ類;イエバエ、チョウバエなどのハエ類;シラミ類;トコジラミ類;ガ類;イガ、コイガ、カツオブシムシ等の衣料害虫などに対して高い殺虫効果を発揮し、その実用性は極めて高い。
以上説明した本発明の殺虫剤によれば、ピレスロイド(A)を含有するので、殺虫効果が高い。特に、ピレスロイド(A)としてd・d−T−シフェノトリンを用いれば、ピレスロイド抵抗性ゴキブリや大型ゴキブリに対しても高い殺虫効果を示す。
加えて、本発明の殺虫剤は、ミント系香料(B)を含有するので、ピレスロイド(A)の不快臭および刺激を抑制できる。よって、ピレスロイド(A)の中でも特に不快臭や刺激が強いd・d−T−シフェノトリンを用いても、その臭いや刺激を十分に抑制できる。また、ミント系香料(B)によって清潔感も付与されるので、入室した際の不快感を軽減できる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[香料]
香料として、表1に示す組成のミント系香料B−1、B−2、B−3およびフルーティフローラル系香料、ホワイトフローラル系香料、フォレストグリーン系香料、シトラス系香料を用いた。
Figure 2013184895
なお、表1中のペパーミントオイルにはl−メントールが40質量%含まれ、スペアミントオイルにはl−カルボンが60質量%含まれ、ハッカオイルにはl−メントールが40質量%含まれている。
[実施例1]
<全量噴射式エアゾール型殺虫剤の調製>
有効成分としてピレスロイドA−1(d・d−T−シフェノトリン)0.2gと、香料としてミント系香料B−1を0.0035gと、溶剤としてバランス量の無水エタノールおよび炭酸プロピレン5gとを混合し、殺虫液剤を調製した。これを霧のバルサン(ライオン株式会社製)の容器に充填し、以下の評価試験に供した。
具体的には、得られた殺虫液剤を耐圧容器に入れ、ここに噴射剤としてジメチルエーテル35gを圧力充填して密封し、噴射装置を取り付けて、全量噴射式エアゾール型殺虫剤を得た。得られた全量噴射式エアゾール型殺虫剤について、以下に示す評価を行った。結果を表2に示す。
なお、「バランス」とは、全量噴射式エアゾール型殺虫剤の内容量(全量)が50gとなる量である。
<評価>
(不快臭のなさ)
全量噴射式エアゾール型殺虫剤を24mの密閉した室内の床面中央に置き、ボタンを押して全量噴射式エアゾール型殺虫剤の全量を噴射させた後、1時間密閉したままの状態で放置した。その後、室内に入室し、下記の評価基準に従って官能評価を行った。パネラー5人の平均値を求め、◎:3.5点以上4.0点以下、○:3.0点以上3.5点未満、△:2.0点以上3.0点未満、×:1.0点以上2.0点未満とし、不快臭のなさを評価した。
評価基準;
4点:不快臭を感じない。
3点:不快臭をあまり感じない。
2点:不快臭をやや感じる。
1点:不快臭を感じる。
(刺激のなさ)
全量噴射式エアゾール型殺虫剤を24mの密閉した室内の床面中央に置き、ボタンを押して全量噴射式エアゾール型殺虫剤の全量を噴射させた後、1時間密閉したままの状態で放置した。その後、室内に入室し、下記の評価基準に従って官能評価を行った。パネラー5人の平均値を求め、◎:3.5点以上4.0点以下、○:3.0点以上3.5点未満、△:2.0点以上3.0点未満、×:1.0点以上2.0点未満とし、刺激のなさを評価した。
評価基準;
4点:刺激を感じない。
3点:刺激をあまり感じない。
2点:刺激をやや感じる。
1点:刺激を感じる。
(清潔感の付与)
全量噴射式エアゾール型殺虫剤を24mの密閉した室内の床面中央に置き、ボタンを押して全量噴射式エアゾール型殺虫剤の全量を噴射させた後、1時間密閉したままの状態で放置した。その後、室内に入室し、下記の評価基準に従って官能評価を行った。パネラー5人の平均値を求め、◎:3.5点以上4.0点以下、○:3.0点以上3.5点未満、△:2.0点以上3.0点未満、×:1.0点以上2.0点未満とし、清潔感の付与を評価した。
評価基準;
4点:爽やかな香りを感じる。
3点:爽やかな香りをやや感じる。
2点:爽やかな香りをあまり感じない。
1点:爽やかな香りを感じない。
[実施例2〜11、比較例1〜4]
表2、3に示す配合組成に従って殺虫液剤を調製した以外は、実施例1と同様にして全量噴射式エアゾール型殺虫剤を得た。得られた全量噴射式エアゾール型殺虫剤について、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表2、3に示す。
Figure 2013184895
Figure 2013184895
表2、3から明らかなように、実施例1〜11で得られた全量噴射式エアゾール型殺虫剤は、ミント系香料(B)によるマスキング効果が発揮され、不快臭および刺激が抑制されていた。しかも、爽やかな香りも感じられ、清潔感を付与できた。
特に、ミント系香料(B)の含有量が、ピレスロイド(A)100質量部に対して0.2〜10質量部である実施例1〜10で得られた全量噴射式エアゾール型殺虫剤は、不快臭や刺激の抑制効果が高い傾向にあった。
一方、ミント系香料(B)を含有しない比較例1〜4で得られた全量噴射式エアゾール型殺虫剤は、不快臭と刺激の両方を抑制することはできなかった。
[実施例12]
<スプレー式エアゾール型殺虫剤の調製>
有効成分としてピレスロイドA−1(d・d−T−シフェノトリン)0.2gと、香料としてミント系香料B−1を0.0035gと、溶剤としてバランス量の無水エタノールおよび炭酸プロピレン5gとを混合し、殺虫液剤を調製した。これをバルサンこれ1本スプレー(ライオン株式会社製)の容器に充填し、以下の評価試験に供した。
具体的には、得られた殺虫液剤をエアゾール缶に入れ、ここに噴射剤として液化石油ガス(0.15mPa/25℃)35gを圧力充填して密封し、噴射装置を取り付けて、スプレー式エアゾール型殺虫剤を得た。
なお、「バランス」とは、スプレー式エアゾール型殺虫剤の内容量(全量)が50gとなる量である。
<評価>
得られたスプレー式エアゾール型殺虫剤を室内で10秒間噴射した。噴射直後の不快臭のなさ、刺激のなさ、清涼感の付与について、実施例1と同様の評価基準に従って評価した。
その結果、いずれの結果も「◎」であり、ミント系香料(B)によるマスキング効果が発揮され、不快臭および刺激が抑制されていた。しかも、爽やかな香りも感じられ、清潔感を付与できた。

Claims (5)

  1. ピレスロイド(A)と、ミント系香料(B)とを含有することを特徴とするエアゾール型殺虫剤。
  2. 前記ピレスロイド(A)がシアノ基を有する化合物であることを特徴とする請求項1に記載のエアゾール型殺虫剤。
  3. 前記ミント系香料(B)の含有量が、ピレスロイド(A)100質量部に対して0.02〜10質量部であることを特徴とする請求項1または2に記載のエアゾール型殺虫剤。
  4. 前記ミント系香料(B)がl−メントールおよび/またはl−カルボンを含有し、かつl−メントールおよび/またはl−カルボンの含有量(ただし、ミント系香料(B)がl−メントールおよびl−カルボンを含有する場合はその合計)が、ピレスロイド(A)100質量部に対して0.001〜1質量部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のエアゾール型殺虫剤。
  5. 前記ミント系香料(B)が、ペパーミントオイル、スペアミントオイル、ハッカオイルからなる群より選ばれる1種以上のミントオイルを含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のエアゾール型殺虫剤。
JP2012049002A 2012-03-06 2012-03-06 エアゾール型殺虫剤 Active JP5903300B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012049002A JP5903300B2 (ja) 2012-03-06 2012-03-06 エアゾール型殺虫剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012049002A JP5903300B2 (ja) 2012-03-06 2012-03-06 エアゾール型殺虫剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013184895A true JP2013184895A (ja) 2013-09-19
JP5903300B2 JP5903300B2 (ja) 2016-04-13

Family

ID=49386658

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012049002A Active JP5903300B2 (ja) 2012-03-06 2012-03-06 エアゾール型殺虫剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5903300B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014166963A (ja) * 2013-02-28 2014-09-11 Lion Corp エアゾール型殺虫剤
JP2016121108A (ja) * 2014-12-25 2016-07-07 ライオン株式会社 エアゾール殺虫剤
JP2018131402A (ja) * 2017-02-14 2018-08-23 大日本除蟲菊株式会社 薬剤組成物、害虫防除用線香、及びそれらを用いた殺虫成分拡散増強方法
WO2019155921A1 (ja) * 2018-02-08 2019-08-15 株式会社 資生堂 モジュール香料混合物

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10130114A (ja) * 1996-10-31 1998-05-19 Fumakilla Ltd ゴキブリ類及びアリ類の忌避剤

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10130114A (ja) * 1996-10-31 1998-05-19 Fumakilla Ltd ゴキブリ類及びアリ類の忌避剤

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014166963A (ja) * 2013-02-28 2014-09-11 Lion Corp エアゾール型殺虫剤
JP2016121108A (ja) * 2014-12-25 2016-07-07 ライオン株式会社 エアゾール殺虫剤
JP2018131402A (ja) * 2017-02-14 2018-08-23 大日本除蟲菊株式会社 薬剤組成物、害虫防除用線香、及びそれらを用いた殺虫成分拡散増強方法
WO2019155921A1 (ja) * 2018-02-08 2019-08-15 株式会社 資生堂 モジュール香料混合物
JP2019137745A (ja) * 2018-02-08 2019-08-22 株式会社 資生堂 モジュール香料混合物
JP7033460B2 (ja) 2018-02-08 2022-03-10 株式会社 資生堂 モジュール香料混合物

Also Published As

Publication number Publication date
JP5903300B2 (ja) 2016-04-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20200154717A1 (en) Insecticidal compositions and methods using same
JP5517122B2 (ja) 害虫、ダニ防除方法
JP5840477B2 (ja) アリ防除剤
JP6490847B2 (ja) 害虫防除用エアゾール、及びこれを用いた害虫防除方法
JP5831076B2 (ja) 害虫防除エアゾール用組成物
JP5637737B2 (ja) コバエ防除用スプレー剤
JP5903300B2 (ja) エアゾール型殺虫剤
JP6681420B2 (ja) 蚊類防除用エアゾール、及びこれを用いた蚊類の防除方法
JP6086646B2 (ja) トコジラミの防除方法
JP5956123B2 (ja) スプレー式飛翔害虫忌避剤
JP5253191B2 (ja) ゴキブリ用エアゾール剤
JP6370022B2 (ja) 殺虫エアゾール用組成物
JP6086757B2 (ja) エアゾール型殺虫剤
JP5304141B2 (ja) 害虫防除エアゾール用組成物
JP2014227378A (ja) 屋内ダニ忌避方法
JP7492343B2 (ja) 一液型水性エアゾール組成物
JP2019099519A (ja) 害虫忌避剤
JP7366391B2 (ja) 水性害虫防除剤
JP7230069B2 (ja) 蚊類防除用エアゾール、及び蚊類防除方法
JP5995274B2 (ja) ノックダウン活性組成物
JP2018095577A (ja) 屋外飛翔害虫防除用エアゾールの防除効力増強ならびに植物に対する薬害軽減方法
JP2008094769A (ja) 飛翔害虫駆除用エアゾール殺虫剤
JP2024052630A (ja) 害虫忌避エアゾール剤
JP2023089683A (ja) 害虫防除用エアゾール組成物、害虫防除用エアゾール製品、及び害虫防除方法
JP2018138531A (ja) ハチ、アブ類の刺咬被害防止方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141105

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150612

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150630

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150826

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160216

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160314

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5903300

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250