JP2016120662A - 炭素繊維を含有するポリプロピレン系樹脂層とガラス繊維マット層とを有するスタンパブルシート及びそれを成形してなる成形体 - Google Patents
炭素繊維を含有するポリプロピレン系樹脂層とガラス繊維マット層とを有するスタンパブルシート及びそれを成形してなる成形体 Download PDFInfo
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Abstract
Description
これらの分野では、鉄などの金属材料が用いられている場合が多いが、重量が大きくなることなどから、軽量化の可能性を有するプロピレン系樹脂組成物などによる樹脂化が試みられている。
これらのプロピレン系樹脂組成物は、良好な強度、および、電磁波シールド性を有するが、近年の電気自動車やハイブリッド自動車に使用されているバッテリーは、大型で重量が大きいため、バッテリーケースなどの各種ハウジングや筐体においては、より高い強度が求められている。
このスタンパブルシートは、ガラス長繊維からなる連続ガラス繊維マットを有するため、強度が高く、また、導電性充填剤に炭素繊維が使用されていることから、良好な電磁波シールド性を有すると、考えられる。しかし、使用されている熱可塑性樹脂のメルトフローレートが低いことから、スタンパブルシートをスタンピング成形等で加工した際に、未充填成形物(ショートショット)が生じるおそれがある。
ポリプロピレン系樹脂層(X)は、下記の条件(A−1)を満足するポリプロピレン系樹脂(ア)40〜97重量%と、下記の条件(B−1)を満足する炭素繊維(イ)3〜60重量%とを含有するポリプロピレン系樹脂組成物(但し、ポリプロピレン系樹脂(ア)と炭素繊維(イ)との合計を100重量%とする。)からなり、
ガラス繊維マット層(Y)は、下記条件(C−1)を満足するガラス繊維マット(ウ)からなることを特徴とするスタンパブルシートが提供される。
条件(A−1):ポリプロピレン系樹脂(ア)は、プロピレン単独重合体、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体及びプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種のポリプロピレン系樹脂であり、かつポリプロピレン系樹脂(ア)のメルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が50〜500g/10分である。
条件(B−1):炭素繊維(イ)は、繊維径が3〜15μm、繊維長が0.1〜20mmである。
条件(C−1):ガラス繊維マット(ウ)は、繊維径が9〜25μm、繊維長が5mm以上のガラス繊維からなる。
条件(D−1):変性ポリオレフィン系樹脂(エ)は、酸変性ポリオレフィン系樹脂及びヒドロキシ変性ポリオレフィン系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の変性ポリオレフィン系樹脂である。
そのため、自動車部品や電気電子機器部品などの工業分野の各種部品、とりわけ従来から金属が使用されていたバッテリーケースなどの各種ハウジングや筐体に、好適に用いることができて、自動車の制御系に影響をおよぼす電磁波の干渉を防ぎ、かつ、自動車を軽量化し、燃費の向上やCO2排出量削減などが期待される。
以下、本発明において用いられる各成分、得られるスタンパブルシートについて、詳細に説明する。
本発明に用いられるポリプロピレン系樹脂(ア)は、下記の条件(A−1)に規定する要件を有する。
条件(A−1):ポリプロピレン系樹脂(ア)がプロピレン単独重合体、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体及びプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種のポリプロピレン系樹脂であり、かつポリプロピレン系樹脂(ア)のメルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が50〜500g/10分である。
本発明に用いられるポリプロピレン系樹脂(ア)は、スタンパブルシートにおいて、良好な強度と剛性、導電性、電磁波シールド性および加工性などを付与する機能を有する。
(A−1)ポリプロピレン系樹脂(ア)の種類(ア−i):
本発明に用いられるポリプロピレン系樹脂(ア)は、プロピレン単独重合体、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体及びプロピレン・α−オレフィンブロック共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種のポリプロピレン系樹脂であり、かつポリプロピレン系樹脂(ア)のメルトフローレート(MFR)(230℃、2.16kg荷重)が50〜500g/10分である。これらの重合体を用いることにより、良好な強度と剛性、導電性、電磁波シールド性を有する本発明のスタンパブルシートが得られ、また、スタンパブルシートの加工性を高めることができるため、スタンピング成形等で良好な成形体が得られる。
プロピレンとエチレンのランダム共重合体の場合、好ましくはプロピレン単位を90〜99.5重量%、さらに好ましくは92〜99重量%、エチレン単位を好ましくは0.5〜10重量%、さらに好ましくは1〜8重量%含んでなるものである。エチレン単位が0.5重量%未満であると、スタンパブルシートの十分な耐衝撃強度が得られない場合がある。また、10重量%を超えると、剛性などが低下するおそれがある。
プロピレンとエチレンのランダム共重合体におけるプロピレン単位とエチレン単位の含量は、プロピレンとエチレンのランダム共重合体の重合時のプロピレンとエチレンの組成比を、制御することにより、調整することができる。
また、プロピレンとエチレンのランダム共重合体のプロピレン含量は、クロス分別装置やFT−IR等を用いて測定される値であり、その測定条件等は、例えば、特開2008−189893号公報に記載されている方法を使用すればよい。
プロピレン・α−オレフィンブロック共重合体におけるプロピレン・α−オレフィン共重合体部分(a2)の含量は、通常3〜60重量%、好ましくは5〜50重量%、更に好ましくは7〜40重量%である。プロピレン・α−オレフィン共重合体部分(a2)の含有量が3%未満であると、スタンパブルシートの十分な耐衝撃強度が得られない場合がある。また、60重量%を超えると、剛性などが低下するおそれがある。
プロピレン・α−オレフィン共重合体部分(a2)のプロピレン含量は、通常40〜80重量%、好ましくは45〜75重量%、50〜70重量%がさらに好ましい。該含有量が上記範囲外であると、スタンパブルシートの衝撃強度が低下するおそれがある。
プロピレン・α−オレフィン共重合体部分(a2)のプロピレン含量は、プロピレン・α−オレフィン共重合体部分(a2)の重合時のα−オレフィンとプロピレンの組成比を制御することにより、調整することができる。
また、プロピレン・α−オレフィン共重合体部分(a2)の割合や、プロピレン・α−オレフィン共重合体部分(a2)のプロピレン含量は、クロス分別装置やFT−IR等を用いて測定される値であり、その測定条件等は、例えば、特開2008−189893号公報に記載されている方法を使用すればよい。
なお、プロピレン単独重合体と、プロピレン・α−オレフィンブロック共重合体のプロピレン単独重合体部分(a1)については、以下の(ア−ii)MFRの部分で説明する。
本発明に用いられるポリプロピレン系樹脂(ア)の全体のメルトフローレート(以下、MFRと略記することがある)(230℃、2.16kg荷重)は、50〜500g/10分、好ましくは60〜400g/10分、より好ましくは70〜300g/10分である。MFRが50g/10分未満であると、スタンパブルシートの導電性、電磁波シールド性が低下するおそれがあり、加えて、スタンピング成形した際に欠損が生じるなど、加工性が低下するおそれがある。また、500g/10分を超えると、スタンパブルシートの製造において、バリを生じるおそれがあり、好ましくない。
ポリプロピレン系樹脂(ア)がプロピレン単独重合体、および、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体の場合は、重合時の水素濃度等を制御することにより、MFRを調整することができる。また、プロピレン・α−オレフィンブロック共重合体においては、MFRは、プロピレン単独重合体部分(a1)のMFRとプロピレン・α−オレフィン共重合体部分(a2)のMFRとのバランスにより調整、決定されるので、プロピレン単独重合体部分(a1)を製造する際の水素濃度などを制御することで、調整することができる。
なお、MFRは、JIS K7210に準拠して測定した値である。
以下、本発明のスタンパブルシートに用いられるポリプロピレン系樹脂(ア)の製造方法について説明する。先ず、プロピレン・α−オレフィンブロック共重合体の製造方法について説明する。
本発明で用いられるプロピレン・α−オレフィンブロック共重合体の製造は、高立体規則性触媒を用いて重合する方法が好ましく用いられる。プロピレン・α−オレフィンブロック共重合体は、プロピレン単独重合体部分(a1)とプロピレン・α−オレフィン共重合体部分(a2)との反応混合物である。これは、結晶性プロピレン重合体部分であるプロピレン単独重合体部分(a1)の重合(前段)と、この後に続く、プロピレン・α−オレフィン共重合体(a2)の重合(後段)の製造工程により得られる。
チーグラー・ナッタ触媒には、チタン化合物として有機アルミニウム等で還元して得られた三塩化チタンまたは三塩化チタン組成物を電子供与性化合物で処理し更に活性化したもの(例えば、特開昭47−34478号公報、特開昭58−23806号公報、特開昭63−146906号公報参照。)、塩化マグネシウム等の担体に四塩化チタンを担持させることにより得られるいわゆる担持型触媒(例えば、特開昭58−157808号公報、特開昭58−83006号公報、特開昭58−5310号公報、特開昭61−218606号公報参照。)等が含まれる。
また、上述の触媒には、立体規則性改良や粒子性状制御、可溶性成分の制御、分子量分布の制御等を目的とする各種重合添加剤を使用することができる。例えば、ジフェニルジメトキシシラン、tert−ブチルメチルジメトキシシランなどの有機ケイ素化合物、酢酸エチル、安息香酸ブチル、p−トルイル酸メチル、ジブチルフタレートなどのエステル類、アセトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、ジエチルエーテルなどのエーテル類、安息香酸、プロピオン酸などの有機酸類、エタノール、ブタノールなどのアルコール類等の電子供与性化合物を挙げることができる。
また、重合形式として、回分式、連続式、半回分式のいずれによってもよく、所望により、二段及び三段等の複数段の連続重合法を用いてもよい。
さらに、重合用の反応器としては、特に形状、構造を問わないが、スラリー重合、バルク重合で一般に用いられる攪拌機付き槽や、チューブ型反応器、気相重合に一般に用いられる流動床反応器、攪拌羽根を有する横型反応器などが挙げられる。
プロピレン・α−オレフィンブロック共重合体を製造する際は、引き続いて、即ち前段重合工程で製造されたプロピレン単独重合体部分(a1)の存在下、後段重合工程で、プロピレン、α−オレフィンと水素を供給して、前記触媒(前記プロピレン単独重合体部分(a1)の製造に使用した当該触媒)の存在下に0〜100℃、好ましくは30〜90℃、特に好ましくは40〜80℃、プロピレン及びα−オレフィンの分圧各0.1〜2.0MPa、好ましくは0.1〜1.5MPa、滞留時間は0.5〜10時間の条件で、プロピレンとα−オレフィンの共重合を行い、プロピレン・α−オレフィン共重合体部分(a2)を製造し、最終的な生成物として、プロピレン・α−オレフィンブロック共重合体を得る。プロピレン・α−オレフィン共重合体部分(a2)には、本発明の効果を損なわない範囲でプロピレンと2種類以上のα−オレフィンが共重合されていても構わない。
前記のように、プロピレン単独重合体部分(a1)のMFRは、通常40〜700g/10分の範囲なので、プロピレン・α−オレフィンブロック共重合のMFRをこの範囲とするためには、プロピレン・α−オレフィン共重合体部分(a2)のMFRは、10−4〜100g/10分とするのが好ましい。プロピレン・α−オレフィン共重合体部分(a2)のMFRを10−4〜100g/10分にコントロールする場合、触媒の種類にもよるが、水素/(プロピレン+α−オレフィン)モル比を、10−5〜0.8の範囲で行うことにより、所望のMFRに調節することが可能である。また、プロピレン・α−オレフィン共重合体部分(a2)中のα−オレフィン含量を特定の範囲内に維持するためには、後段のプロピレン濃度に対するα−オレフィン濃度を調整すればよい。さらに、ゲル発生やベタツキを抑えるために、プロピレン・α−オレフィン共重合体部分(a2)の反応中あるいは反応前に、エタノールなどのアルコール類を添加することが望ましい。具体的には、アルコール類/有機アルミニウム化合物の比で、0.5〜3.0モル比の条件で行うことができる。また、このアルコール類の添加量で、プロピレン・α−オレフィンブロック共重合体のプロピレン・α−オレフィン共重合体部分(a2)の割合も、コントロールすることができる。
また、このようなプロピレン・α−オレフィンブロック共重合体は、各社から種々の市販品が上市されているので、これら市販品の物性を測定して、所望のものを用いることもできる。
本発明で用いられるプロピレン単独重合体の製造は、前記のプロピレン・α−オレフィンブロック共重合体の製造方法のうち、プロピレン単独重合体部分(a1)の製造方法に準じて行えばよい。
本発明に用いられるプロピレン単独重合体のMFRは、50〜500g/10分、好ましくは60〜400g/10分、より好ましくは70〜300g/10分である。
プロピレン単独重合体のMFRをこの様な範囲とするためには、触媒の種類にもよるが、連鎖移動剤の水素を、水素/プロピレンのモル比で5×10−3〜0.2の範囲で行うことにより、所望のMFRに調節することが可能である。
本発明で用いられるプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体の製造方法においては、前記のプロピレン・α−オレフィンブロック共重合体の製造方法のうち、プロピレン単独重合体部分(a1)の製造方法に準じて行えばよく、プロピレン単独重合体部分(a1)に、プロピレン以外のα−オレフィン、好ましくはα−オレフィンのエチレンと共重合させる方法が用いられる。
本発明に用いられるプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体のMFRは、50〜500g/10分、好ましくは60〜400g/10分、より好ましくは70〜300g/10分である。
プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体のMFRをこの様な範囲とするためには、触媒の種類にもよるが、連鎖移動剤の水素を、水素/プロピレンのモル比で1.0×10−6〜0.2の範囲で行うことにより、所望のMFRに調節することが可能である。
本発明において用いられるポリプロピレン系樹脂(ア)の配合割合は、ポリプロピレン系樹脂(ア)と炭素繊維(イ)との合計を100重量%として、40〜97重量%、好ましくは58〜96重量%である。ポリプロピレン系樹脂(ア)の配合割合が40重量%未満であると、ポリプロピレン系樹脂層とガラス繊維マットとの接着性が低下して、界面剥離し、スタンパブルシートの製造や加工が著しく困難になり、好ましくない。一方、97重量%を超えると、スタンパブルシートの強度と剛性、導電性、電磁波シールド性のより一層の向上が達成できないおそれがある。
また、本発明において用いられるポリプロピレン系樹脂(ア)の、スタンパブルシート全体における配合割合は、通常は20〜87重量%であり、さらに好ましくは35〜77重量%である。
本発明に用いられる炭素繊維(イ)は、下記条件(B−1)に規定する要件を有する。
条件(B−1):繊維径が3〜15μm、繊維長が0.1〜20mmである。
本発明に用いられる炭素繊維(イ)は、本発明のスタンパブルシートにおいて、良好な強度と剛性、導電性、電磁波シールド性などを付与する機能を有する。
本発明に用いられる炭素繊維(イ)は、繊維径が3〜15μmであり、好ましくは5〜12μmである。繊維径が3μm未満の場合、炭素繊維の剛性が著しく低下することで、スタンパブルシートの機械強度が低下する場合があり、一方、繊維径が15μmを超えると、繊維が太くなるために、しなりがなくなり、折れて短くなりやすくなるので、スタンパブルシートの電磁波シールド性が低下するおそれがある。
なお、繊維径は、走査型電子顕微鏡などを用いて測定することができる。
また、本発明に用いられる炭素繊維(イ)は、繊維長が0.1〜20mmであり、好ましくは0.5〜15mmであり、さらに好ましくは1〜10mmである。繊維長が0.1mm未満の場合、長さが短すぎるために、ポリプロピレン樹脂組成物への補強効果が低下し、一方、繊維長が20mm超であると、溶融混練の際に繊維の投入が困難になる。
なお、繊維長は、必要に応じて顕微鏡等で拡大した画像から、一般の定規、又はノギスなどにより測定することができる。
本発明に用いられる炭素繊維(イ)は、通常、200〜1000GPa程度の引張弾性率を有するが、本発明のスタンパブルシートの強度や経済性の点などから、本発明においては、200〜900GPaのものを用いるのが好ましく、200〜300GPaのものを用いるのがより好ましい。
なお、引張弾性率は、JIS R7606(旧JIS R7601)に準拠して、測定することができる。
本発明に用いられる炭素繊維(イ)は、通常1.7〜5g/cm3程度の密度を有するが、軽量性や経済性などから、1.7〜2.5g/cm3の密度を有するものを用いるのが好ましい。
なお、密度は、JIS R7603(旧JIS R7601)に準拠して測定することができる。
本発明に用いられる炭素繊維(イ)は、繊維原糸を所望の長さに裁断した、いわゆるチョップドカーボンファイバー(以下、単にCCFともいう。)を用いることもでき、必要に応じて、各種サイジング剤を用いて、CCFを集束処理されたものであってもよいし、また、CCFをさらに細かく粉砕して使用してもよい。
さらに、これらの炭素繊維は、予め任意の量のポリプロピレン系樹脂(ア)とCCFとを溶融混練して得られた炭素短繊維含有ペレットや、また、予め任意の量のポリプロピレン系樹脂(ア)と溶融押出加工して連続した多数本の繊維を集合一体化したペレットとし、且つ、該ペレット中における炭素繊維長さが実質的に該ペレットの一辺(押出方向)の長さと同じである、炭素長繊維含有ペレットとして用いてもよい。
本発明に用いられる炭素繊維(イ)は、ポリプロピレン系樹脂組成物の製造を簡略化し、また、炭素繊維の取り扱いの容易さや、作業工程の簡略化の点などから、CCFを用いることが好ましい。
また、繊維集束に用いるサイジング剤は、ポリプロピレン系樹脂(ア)との溶融混練において、融解する必要があるため、200℃以下で溶融するものであることが好ましい。
また、このCCFの形状は、直線状のものだけでなく、繊維が湾曲したカール状のカーボンファイバーであってもよい。
この様なCCFの具体例としては、PAN系炭素繊維では、三菱レイヨン社製商品名「パイロフィルチョップ」、東レ社製商品名「トレカチョップ」、東邦テナックス社製商品名「ベスファイトチョップ」などを挙げることができ、また、ピッチ系炭素繊維では、三菱樹脂社製商品名「ダイアリードチョップドファイバー」、大阪ガスケミカル社製商品名「ドナカーボチョップ」、呉羽化学社製商品名「クレカチョップ」などを挙げることができる。
この溶融混練の際には、得られる樹脂組成物ペレット中、あるいは成形体中に存在する該炭素繊維の重量平均繊維長さは、好ましくは0.1〜10mm、より好ましくは0.2〜6mmとなる様な複合化方法を選択するのが好ましい。繊維長が0.1mm未満の場合、アスペクト比が低く、十分な補強効率が得られない傾向となり、一方、繊維長が10mmを超えると、溶融混練する際に、炭素繊維(イ)が原料フィーダーで詰まり、任意の量を添加できない場合がある。
例えば、2軸押出機による溶融混練では、ポリプロピレン系樹脂(ア)を十分に溶融混練した後、炭素繊維(イ)をサイドフィード法等によりフィードし、繊維の折損を最小限に留めながら、集束繊維を分散させる等の方法が好ましい。
本発明に用いられる炭素繊維(イ)の配合割合は、ポリプロピレン系樹脂(ア)と炭素繊維(イ)との合計を100重量%として、3〜60重量%、好ましくは4〜42重量%である。炭素繊維(イ)の配合割合が3重量%未満であると、スタンパブルシートの強度と剛性、導電性、電磁波シールド性のより一層の向上が期待できないおそれがあり、一方、60重量%を超えると、ポリプロピレン系樹脂層とガラス繊維マットとの接着性が低下して、界面剥離し、スタンパブルシートの製造や加工が著しく困難になる観点からも、好ましくない。
また、本発明において用いられる炭素繊維(イ)の、スタンパブルシート全体における配合割合は、通常は2〜30重量%であり、さらに好ましくは3〜25重量%である。
本発明に用いられるガラス繊維マット(ウ)は、下記条件(C−1)に規定する要件を有する。
条件(C−1):ガラス繊維マット(ウ)は、繊維径が9〜25μm、繊維長が5mm以上、具体的には繊維長が5mm〜17kmのガラス繊維からなる。
本発明に用いられるガラス繊維マット(ウ)は、本発明のスタンパブルシートにおいて、良好な剛性、強度、耐衝撃性などを付与し、また、電磁波シールド性を向上させる機能を有する。これは、スタンパブルシートを製造する際に、ガラス繊維マット(ウ)の隙間に、溶融したポリプロピレン系樹脂(ア)が入ることによって、ポリプロピレン系樹脂層(X)における炭素繊維(イ)の濃度が上昇すると共に、ガラス繊維マット(ウ)が濾紙のように働き、ガラス繊維マット(ウ)の表面に炭素繊維(イ)の一部が集合することに由来する。
(C−1)ガラス繊維の繊維径および繊維長
本発明に用いられるガラス繊維マット(ウ)のガラス繊維の繊維径は、9〜25μm、好ましくは10〜15μmである。繊維径が9μm未満の場合、ガラス繊維マットの剛性が著しく低下することで、スタンパブルシートの剛性、および、耐衝撃性が低下する場合があり、一方、繊維径が25μmを超えると、スタンパブルシートの強度が低下するので好ましくない。
なお、繊維径は、走査型電子顕微鏡などを用いて測定することができる。
また、本発明に用いられるガラス繊維マット(ウ)は、ガラス繊維の繊維長が5mm以上、好ましくは30mm以上のものが用いられる。平均繊維長が5mm未満のものであると、スタンパブルシートの強度、および、耐衝撃性が低下するので好ましくない。
尚、ガラス繊維の繊維長の上限には、特に制限はなく、例えば、ガラス繊維を用いてプルトリュージョン法によって製造したペレットを使用する場合には、そのペレットの長さがガラス繊維の繊維長となるので、最大で20mm程度となる。また、ガラス長繊維を使用したスワールマット系では、製造に使用したロービングにおけるガラス繊維の長さが繊維長となるので、17000m(17km)程度にもなる。したがって、ガラス長繊維を使用する場合は、繊維長の上限は上記のとおりに決定すればよく、短繊維を使用する場合は、スタンパブルシートを燃焼、灰化の後、残渣として得られるガラス繊維を顕微鏡などで拡大して、観察し、直接測定することにより、決定することができる。
具体的には、短繊維ガラス綿で加工したフェルト及びブランケット、連続ガラス繊維を加工したチョップドストランドマット、連続ガラス繊維のスワール(渦巻状)マット、一方向引き揃えマットなどが挙げられる。これらの中でも、特に連続ガラス繊維のスワール(渦巻状)マットをニードルパンチしたガラス繊維マットを使用すると、スタンパブルシートの強度、および、耐衝撃性が優れており、好ましい。
本発明に用いられるガラス繊維マット(ウ)の配合割合は、ポリプロピレン系樹脂(ア)と炭素繊維(イ)との合計を100重量部として、好ましくは10〜100重量部、より好ましくは25〜70重量部である。ガラス繊維マット(ウ)の配合割合が10重量部未満の場合、スタンパブルシートの強度、剛性、および、耐衝撃性が低下する場合があり、一方、100重量部を超えると、ポリプロピレン系樹脂組成物からなるポリプロピレン系樹脂層(X)とガラス繊維マット(ウ)からなるガラス繊維マット層(Y)との接着性が低下して、界面剥離し、スタンパブルシートの製造や加工が著しく困難になるおそれがあり、また、スタンパブルシートの比重が重くなるため、金属代替としての軽量化効果が小さくなるおそれがあり、好ましくない。
また、本発明において用いられるガラス繊維マット(ウ)の、スタンパブルシート全体における配合割合は、通常は10〜50重量%であり、さらに好ましくは20〜40重量%である。
本発明のスタンパブルシートおいて、ポリプロピレン系樹脂層(X)のポリプロピレン系樹脂組成物には、強度や剛性のより一層の向上を図るなどのため、下記の条件(D−1)を満足する変性ポリオレフィン系樹脂(エ)を、更に含有することが好ましい。
条件(D−1):変性ポリオレフィン系樹脂(エ)は、酸変性ポリオレフィン系樹脂及びヒドロキシ変性ポリオレフィン系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の変性ポリオレフィン系樹脂である。
(D−1)種類:
変性ポリオレフィン系樹脂(エ)として用いる、酸変性ポリオレフィン系樹脂及びヒドロキシ変性ポリオレフィン系樹脂の種類としては、特に制限はなく、従来公知のものを用いることができる。
酸変性ポリオレフィン系樹脂として、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン化合物共重合体(EPDMなど)、エチレン−芳香族モノビニル化合物−共役ジエン化合物共重合エラストマーなどのポリオレフィンを、マレイン酸又は無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸を用いてグラフト共重合し、化学変性したものが挙げられる。
このグラフト共重合は、例えば、上記ポリオレフィンを適当な溶媒中において、ベンゾイルパーオキシドなどのラジカル発生剤を用いて、不飽和カルボン酸と反応させることにより行われる。また、不飽和カルボン酸又はその誘導体の成分は、ポリオレフィン用モノマーとのランダム又はブロック共重合によりポリマー鎖中に導入することもできる。
また、不飽和カルボン酸の誘導体としては、これらの酸無水物、エステル、アミド、イミド、金属塩等があり、その具体例としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、マレイン酸モノエチルエステル、マレイン酸ジエチルエステル、フマル酸モノメチルエステル、フマル酸ジメチルエステル、アクリルアミド、メタクリルアミド、マレイン酸モノアミド、マレイン酸ジアミド、フマル酸モノアミド、マレイミド、N−ブチルマレイミド、メタクリル酸ナトリウム等を挙げることができる。好ましくは無水マレイン酸である。
この様な無水マレイン酸変性ポリオレフィン系樹脂は、市販品から適宜選択して用いることができ、例えば、アルケマ社製の「OREVAC CA100」等を挙げることができる。
酸変性ポリオレフィン系樹脂中の酸量がこの範囲であれば、ポリプロピレン系樹脂(ア)と炭素繊維(イ)、ポリプロピレン系樹脂組成物におけるそれらの親和性や分散性が十分なものとなるため、剛性や外観が向上した前記樹脂組成物が得られ易く、また、酸量が過大になって、成形性を損ねることや、前記樹脂組成物が脆性になり耐衝撃性が失われることもない。又、これらの酸変性ポリオレフィン系樹脂や後記するヒドロキシ変性ポリオレフィン系樹脂は、2種以上混合して使用してもよい。
ヒドロキシ変性ポリオレフィン系樹脂を構成するオレフィン系樹脂としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン、4−メチルペンテン−1、ヘキセン、オクテン、ノネン、デセン、ドデセンなどのα−オレフィンの単独又は共重合体、前記α−オレフィンと共重合性単量体との共重合体などが例示できる。
好ましいヒドロキシ変性ポリオレフィン系樹脂には、ヒドロキシ変性ポリエチレン系樹脂(例えば、低密度、中密度又は高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体など)、ヒドロキシ変性ポリプロピレン系樹脂(例えば、アイソタクチックポリプロピレンなどのポリプロピレンホモポリマー、プロピレンとα−オレフィン(例えば、エチレン、ブテン、ヘキサンなど)とのランダム共重合体、プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体など)、ヒドロキシ変性ポリ(4−メチルペンテン−1)などが例示できる。
また、ヒドロキシル基を有する単量体による変性量は、変性前のポリオレフィン系樹脂に対して、0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量%程度である。ヒドロキシ変性ポリオレフィン系樹脂の平均分子量は、特に限定されない。
本発明に用いられる変性ポリオレフィン系樹脂(エ)は、ポリプロピレン系樹脂(ア)と炭素繊維(イ)と共に溶融混練されて、ポリプロピレン系樹脂組成物となる。
この溶融混練の際の変性ポリオレフィン系樹脂(エ)の配合割合は、ポリプロピレン系樹脂(ア)と炭素繊維(イ)との合計100重量部に対して、好ましくは1〜20重量部、さらに好ましくは2〜15重量部である。
また、本発明において用いられる変性ポリオレフィン系樹脂(エ)の、スタンパブルシート全体における配合割合は、通常は0.4〜13重量%、好ましくは1〜10重量%であり、さらに好ましくは2〜5重量%である。
変性ポリオレフィン系樹脂(エ)の配合量が1重量部未満であると、本発明に係るポリプロピレン系樹脂層(X)のポリプロピレン系樹脂組成物や本発明のスタンパブルシートの衝撃強度、強度のより一層の向上ができないおそれがある。一方、配合量が20重量部を超えると、適度の柔軟性が損なわれるおそれがある(柔軟性不足)し、耐衝撃性も低下するおそれがある。
本発明に係るポリプロピレン系樹脂層(X)のポリプロピレン系樹脂組成物においては、前記のポリプロピレン系樹脂(ア)、炭素繊維(イ)、変性ポリオレフィン系樹脂(エ)以外に、さらに必要に応じて、本発明の効果を著しく損なわない範囲で、例えば、発明の効果を一層向上させるなど、他の効果を付与する等の目的のため、任意の添加成分を配合することができる。
これらの任意添加成分は、2種以上を併用してもよく、組成物に添加してもよいし、ポリプロピレン系樹脂(ア)などに添加されていてもよく、それぞれの成分においても、2種以上併用することもできる。
具体例として、無機系顔料としては、ファーネスカーボン、ケッチェンカーボンなどのカーボンブラック;酸化チタン;酸化鉄(ベンガラ等);クロム酸(黄鉛など);モリブデン酸;硫化セレン化物;フェロシアン化物などが挙げられ、有機系顔料としては、難溶性アゾレーキ;可溶性アゾレーキ;不溶性アゾキレート;縮合性アゾキレート;その他のアゾキレートなどのアゾ系顔料;フタロシアニンブルー;フタロシアニングリーンなどのフタロシアニン系顔料;アントラキノン;ペリノン;ペリレン;チオインジゴなどのスレン系顔料;染料レーキ;キナクリドン系;ジオキサジン系;イソインドリノン系などが挙げられる。また、メタリック調やパール調にするには、アルミフレーク;パール顔料を含有させることができる。また、染料を含有させることもできる。
具体例としては、ヒンダードアミン化合物として、コハク酸ジメチルと1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの縮合物;ポリ〔〔6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル〕〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕〕;テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート;テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート;ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート;ビス−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルセバケートなどが挙げられ、ベンゾトリアゾール系としては、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール;2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールなどが挙げられ、ベンゾフェノン系としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン;2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノンなどが挙げられ、サリシレート系としては、4−t−ブチルフェニルサリシレート;2,4−ジ−t−ブチルフェニル3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエートなどが挙げられる。
ここで、前記光安定剤と紫外線吸収剤とを併用する方法は、耐候性、耐久性、耐候変色性などの向上効果が大きく好ましい。
また、帯電防止剤として、例えば、非イオン系やカチオン系などの帯電防止剤は、ポリプロピレン系樹脂組成物及びその成形体の帯電防止性の付与、向上に有効である。
また、スチレン系エラストマーとしては、例えば、スチレン・イソプレン・スチレントリブロック共重合体エラストマー(SIS)、スチレン−エチレン・ブチレン共重合体エラストマー(SEB)、スチレン−エチレン・プロピレン共重合体エラストマー(SEP)、スチレン−エチレン・ブチレン−スチレン共重合体エラストマー(SEBS)、スチレン−エチレン・ブチレン−エチレン共重合体エラストマー(SEBC)、水添スチレン・ブタジエンエラストマー(HSBR)、スチレン−エチレン・プロピレン−スチレン共重合体エラストマー(SEPS)、スチレン−エチレン・エチレン・プロピレン−スチレン共重合体エラストマー(SEEPS)、スチレン−ブタジエン・ブチレン−スチレン共重合体エラストマー(SBBS)、部分水添スチレン−イソプレン−スチレン共重合体エラストマー、部分水添スチレン−イソプレン・ブタジエン−スチレン共重合体エラストマーなどのスチレン系エラストマー、さらにエチレン−エチレン・ブチレン−エチレン共重合体エラストマー(CEBC)などの水添ポリマー系エラストマーなどを挙げることができる。
中でも、エチレン・オクテン共重合体エラストマー(EOR)及び/又はエチレン・ブテン共重合体エラストマー(EBR)を使用すると、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物やその成形体において、適度の柔軟性などが付与し易く、耐衝撃性が優れる傾向にあるなどの点から好ましい。
(1)ポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法
本発明に係るポリプロピレン系樹脂層(X)のポリプロピレン系樹脂組成物は、ポリプロピレン系樹脂(ア)、炭素繊維(イ)と、必要に応じて変性ポリオレフィン系樹脂(エ)及び任意添加成分などを、前記配合割合で、従来公知の方法で混合・溶融混練することにより、製造することができる。また、有機過酸化物を配合する際には、押出機などを用いて溶融混練されることが好ましい。
混合は、通常、タンブラー、Vブレンダー、リボンブレンダーなどの混合機器を用いて行い、また、溶融混練は、通常、一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ロールミキサー、ブラベンダープラストグラフ、ニーダーなどの混練機器を用いて溶融混練し、造粒する。
何故なら、炭素繊維の折損を最小限に留めながら集束繊維を分散させ、本発明の樹脂組
成物およびその成形体の強度や寸法安定性、外観耐熱性などを高い水準で発現することが
できるからである。
さらに、炭素繊維(イ)は、それを高濃度化した所謂マスターバッチペレット(以下、単にMBPともいう場合がある。)としたものを、ポリプロピレン系樹脂(ア)などと混合又は混練する方法も、好ましい。何故なら、この方法によれば、前記本発明のポリプロピレン系樹脂組成物における炭素繊維(イ)の混合・分散を容易にするなどして、前記同様、本発明の樹脂組成物の性能向上を図ることができ、また、製造効率が向上するなど経済性も改善できるからである。
(1)ポリプロピレン系樹脂層(X)の製造方法
本発明に係るポリプロピレン系樹脂層(X)は、前記方法で製造されたポリプロピレン系樹脂組成物を、例えば、射出成形(ガスアシスト射出成形、二色射出成形、インサート射出成形、コアバック射出成形、サンドイッチ射出成形も含む)、射出圧縮成形(プレスインジェクション)、押出成形、シート成形及び中空成形機などの周知の成形方法にて、成形することによって得ることができる。
この内、シート成形が、大型の樹脂層を連続で成形できるため、生産効率が良く、また、用途に合わせて各種厚みの樹脂層の製造が容易であるため、好ましい。
(1)スタンパブルシートの製造方法
本発明のスタンパブルシートは、例えば、前記方法で製造されたポリプロピレン系樹脂層(X)と、ガラス繊維マット層(Y)を構成するガラス繊維マット(ウ)とを、ガラス繊維マット(ウ)が少なくとも2つのポリプロピレン系樹脂層(X)の間になるよう積層し、その後、その積層体を加熱及び加圧し、ついで、冷却固化させることで得ることができる。
さらに、加圧圧力としては0.1〜1MPaであることが好ましい。加圧圧力が0.1MPa未満では、ガラス繊維マットにポリプロピレン系樹脂が十分に含浸せず、好適なスタンパブルシートが得られないおそれがあり、一方、1MPaより高圧であると、ポリプロピレン系樹脂が流動し、バリが生じるおそれがある。
また、冷却時の温度としては、ポリプロピレン系樹脂などの熱可塑性樹脂の凝固点以下であれば、特に制限されないが、冷却温度が80℃より高温であると、得られたスタンパブルシートを取り出す際に変形するおそれがあるため、室温〜80℃であることが好ましい。
本発明のスタンパブルシートの用途としては、例えば、自動車部品や電気電子機器部品などの工業分野の各種部品等が挙げられる。とりわけ強度と剛性、導電性、電磁波シールド性に優れ、かつ、加工性にも優れるため、これらの性能をバランスよく、より高度に必要とされる用途、バッテリーケースなどの各種ハウジングや筐体に、好適に用いることができる。
なお、実施例で用いた評価法、分析の各法および材料は、以下の通りである。
(1)MFR(単位:g/10分):
JIS K7210に準拠し、230℃、2.16kg荷重(21.18N荷重)で測定した。
(2)スタンパブルシートに含有される成分(イ)の含量(重量%):
下記の要領にて実施した。
・試験片;後記の「加工性」試験に用いたスタンパブルシート3枚を重ねてプレス成形した成形品から切削した、厚さ3.0mm、幅1.5mm、長さ1.5mmの試験片を使用した。
・加熱装置;CEM Corporation製、Phoenix Microwave Furnaceを使用した。
・測定手法;空のるつぼの重量を重量(i)、さらに、るつぼに試験片を入れた際の重量(ii)として測定した。その後、試験片を入れたるつぼを450℃で40分加熱する1回目の加熱工程と、その後、さらに700℃で30分加熱する2回目の加熱工程を行い、各工程の後の試験片入りるつぼの重量を、それぞれ重量(iii)、重量(iv)として、測定した。得られた重量(i)〜(iv)から、下記の計算式を用いて、スタンパブルシートに含有される成分(イ)の含量(重量%)を求めた。
スタンパブルシートに含有される成分(イ)の含量(重量%)=100×[重量(iii)−重量(iv)]÷[重量(ii)−重量(i)]
スタンパブルシートの曲げ弾性率および曲げ応力の測定は、後記の「加工性」試験に用いたスタンパブルシート3枚を重ねてプレス成形した成形品から切削した、厚さ3.0mm、幅10.0mm、長さ80mmの試験片を用い、JIS K7171に準拠し、測定雰囲気温度23℃にて測定した(単位はMPa)。
また、射出成形体の曲げ弾性率および曲げ応力の測定は、東芝社製射出成形機IS80Gを用い、成形温度250℃、金型温度40℃の条件で得られた厚さ4.0mm、幅10.0mm、長さ80.0mm試験片を用いて、上記の成形品の曲げ弾性率および曲げ応力の測定と同様に、行った。
スタンパブルシートの導電性の測定は、以下の通り実施した。
・試験片;後記の「加工性」試験に用いたスタンパブルシート3枚を重ねてプレス成形した成形品から切削した、厚さ3.0mmの四角形(幅60.0mm、長さ60.0mm)の試験片を、切削した4つの切削面の内、対角線上の2つの切削面に藤倉化成株式会社製の導電性ペースト、商品名「ドータイト」を塗布乾燥させた物を使用した。
・測定装置:三菱化学アナリテック製ロレスタ。プローブはBSPプローブを使用した。
・測定手法;三菱化学アナリテック製ロレスタのBSPプローブを試験片の導電ペーストを塗布した2面に対になっているBSPプローブをそれぞれ当て、印加電圧10Vにて測定を行い、抵抗率を得た。
得られた抵抗率から、下記の計算式を用いて体積固有抵抗率を求めた。
体積固有抵抗率(Ω・cm)=抵抗率(Ω)×導電ペースト塗布面積(0.3cm×6.0cm)÷2つの切削面間の距離(6.0cm)
・導電性能判定基準;体積固有抵抗率が低いほど導電性は良好と判定した。
また、射出成形体の導電性の測定は、東芝社製射出成形機IS170を用い、成形温度210℃、金型温度40℃の条件で得られた、厚さ3.0mm、幅120.0mm、長さ120mmの試験片から切削した厚さ3.0mmの四角形(幅60.0mm、長さ60.0mm)の試験片を使用し、上記のスタンパブルシートの導電性の測定と同様に、行った。
下記の要領にて実施した。
・試験片;後記の「加工性」試験に用いたスタンパブルシート3枚を重ねてプレス成形した成形品から切削した、厚さ3.0mm、幅120.0mm、長さ120mmの試験片を使用した。
また、射出成形体の試験片は、東芝社製射出成形機IS170を用い、成形温度210℃、金型温度40℃の条件で得られた、厚さ3.0mm、幅120.0mm、長さ120mmの試験片を使用した。
・準拠測定法;KEC法(社団法人関西電子工業振興センター法)
・測定装置;電磁波シールド効果測定システム(電界シールド効果評価用セル使用)
・測定手法;疑似ノイズ源として信号発信用のアンテナと受信アンテナの間に試験片を挿入し、試験片の有無による電界の強度を測定した。
・発信部と受信部の距離;10mm
・測定条件;発信信号は、シグナルジェネレーターにて、100kHz〜1GHz領域で段階的に発生させて、各周波数毎の減衰量(試料有無の差)をデシベル(dB)表示として評価した。ラジオ波帯に相当する10MHz、100MHzの減衰量(dB)を読み取った。
・シールド性能判定基準;20dBb以上のシールド性能を有しているものを実用可能と判定した。
加工性については、下記要領にて実施した。
先ず、120mm×230mm×3.8mmのスタンパブルシートを3枚重ねて、赤外線ヒーターにて230℃に加熱し、金型温度45℃、成形圧力50kg/cm2の条件でプレス成形して、300mm×180mm×3mm×65mmの箱型成形品に加工した後、下記評価基準に従い、目視にて評価した。
○:成形品の末端までポリプロピレン系樹脂組成物が充填されている。
×:成形品の末端までポリプロピレン系樹脂組成物が充填されていない。
(1)ポリプロピレン系樹脂(ア)
(以下、いずれも酸化防止剤、中和剤を添加済みのペレットである。)
(i)ア−1:日本ポリプロ社製、商品名「ノバテックPP」の下記組成のグレードを用いた。
該材料は、チーグラー・ナッタ触媒で重合されたプロピレン・エチレンブロック共重合体であり、プロピレン・エチレンブロック共重合体全体のMFR(230℃、2.16kg荷重)が100g/10分、プロピレン・エチレンブロック共重合体全体に対するプロピレン・エチレン共重合体部分の含有率が20重量%、プロピレン・エチレン共重合体部分のエチレン含量が36重量%である。
(ii)ア−2:日本ポリプロ社製、商品名「ノバテックPP」の下記組成のグレードを用いた。
該材料は、チーグラー・ナッタ触媒で重合されたプロピレン・エチレンブロック共重合体であり、プロピレン・エチレンブロック共重合体全体のMFR(230℃、2.16kg荷重)が25g/10分、プロピレン・エチレンブロック共重合体全体に対するプロピレン・エチレン共重合体部分の含有率が22重量%、プロピレン・エチレン共重合体部分のエチレン含量が45重量%である。
(i)イ−1:三菱レイヨン社製、商品名「パイロフィル」、TR066A(繊維径7μm、繊維長6mm、引張弾性率235GPa、密度1.8g/cm3)を使用した。
(i)ウ−1:ロービングの連続したガラス繊維(繊維径23μm)から製造されたスワール(渦巻状)マット(目付360g/m2)をニードルパンチしたガラス繊維マットを使用した。
(i)エ−1:無水マレイン酸変性ポリオレフィン系樹脂(無水マレイン酸グラフト率=0.8重量%)であるアルケマ社製、商品名「OREVAC CA100」を使用した。
(1)ポリプロピレン系樹脂組成物(X)の製造
表1に示す配合割合で、炭素繊維(イ)以外の成分を、フェノール系酸化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製:イルガノックス1010)0.16重量部、リン系酸化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製:イルガフォス168)0.08重量部、ステアリン酸カルシウム0.48重量部とともにスーパーミキサーを用い混合した後、日本製鋼所製「TEX30」、L/D=42、シリンダー径30mmのシリンダーの後部から供給し、さらに、押出機先端から3バレル手前の位置から、サイドフィーダーを用いて、炭素繊維(イ)を所定の濃度となるようにサイドフィードして溶融混練(230℃)する方法で、(P−1)〜(P−6)のペレットを得た。
[実施例1〜4及び比較例1、6]
前記の造粒したポリプロピレン系樹脂組成物(X)のペレットを押出機に入れて、溶融した後、シート状に押出し成形するとともに、押出されたシート状物の両面に、ガラス繊維マット(ウ)を表裏1枚ずつ供給して積層し、さらに、これらガラス繊維マットとシート状物との3層の積層体の両面に、ポリプロピレン系樹脂組成物(X)からなる別のシートを表裏1枚ずつ供給して、5層を積層した後、ラミネーターを用いて0.3MPa、230℃、4分間、加熱及び加圧し、次いで、冷却固化させることで、スタンパブルシートを得た。
得られたスタンパブルシートの層構造を表2に示す。
[比較例2〜5]
前記の造粒したポリプロピレン系樹脂組成物(X)のペレットを用いて、前記評価方法に示した要領で、それぞれの評価用試験片を成形した。
得られたスタンパブルシートおよび射出成形体は、前記評価方法に示した要領で、それぞれ性能評価を行った。
評価結果を表2に示す。
例えば、比較例1においては、炭素繊維(イ)が含まれないため、導電性と電磁波シールド性を有しない。また、比較例2〜5においては、実施例1〜4の炭素繊維(イ)の含有量が同じスタンパブルシートに比べ、導電性と電磁波シールド性が劣る。さらに、比較例6においては、ポリプロピレン系樹脂(ア)のMFRが低いため、加工性に劣る。
Claims (4)
- 少なくともポリプロピレン系樹脂層(X)と、ガラス繊維マット層(Y)とを有するスタンパブルシートであって、
ポリプロピレン系樹脂層(X)は、下記の条件(A−1)を満足するポリプロピレン系樹脂(ア)40〜97重量%と、下記の条件(B−1)を満足する炭素繊維(イ)3〜60重量%とを含有するポリプロピレン系樹脂組成物(但し、ポリプロピレン系樹脂(ア)と炭素繊維(イ)との合計を100重量%とする。)からなり、
ガラス繊維マット層(Y)は、下記条件(C−1)を満足するガラス繊維マット(ウ)からなることを特徴とするスタンパブルシート。
条件(A−1):ポリプロピレン系樹脂(ア)は、プロピレン単独重合体、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体及びプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種のポリプロピレン系樹脂であり、かつポリプロピレン系樹脂(ア)のメルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が50〜500g/10分である。
条件(B−1):炭素繊維(イ)は、繊維径が3〜15μm、繊維長が0.1〜20mmである。
条件(C−1):ガラス繊維マット(ウ)は、繊維径が9〜25μm、繊維長が5mm以上のガラス繊維からなる。 - 前記ポリプロピレン系樹脂組成物は、ポリプロピレン系樹脂(ア)と炭素繊維(イ)との合計100重量部に対して、さらに、下記の条件(D−1)を満足する変性ポリオレフィン系樹脂(エ)を1〜20重量部含有する請求項1に記載のスタンパブルシート。
条件(D−1):変性ポリオレフィン系樹脂(エ)は、酸変性ポリオレフィン系樹脂及びヒドロキシ変性ポリオレフィン系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の変性ポリオレフィン系樹脂である。 - ガラス繊維マット(ウ)は、連続ガラス繊維のスワール(渦巻状)マットをニードルパンチにて製造されてなる請求項1又は2に記載のスタンパブルシート。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載のスタンパブルシートをスタンピング成形してなる成形体。
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