JP2016118584A - 再帰性反射シート及びライセンスプレート、並びにそれらの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い再帰反射性能と、ライセンスプレート用途などのように屋外での使用に必要な耐候性及び耐薬品性とを有する再帰性反射シートを提供する。【解決手段】再帰性反射シートは、再帰性反射層110と、ポリウレタン表面保護層148とを含み、表面保護層148は、少なくともポリエステル骨格又はポリカーボネート骨格のいずれかを有するポリオールと、三官能以上の脂肪族イソシアネートとの反応物を含み、表面保護層のガラス転移温度Tgが50℃以上であり、120℃における損失正接tanδが0.1以下である。【選択図】図1

Description

本開示は、再帰性反射シート及び当該再帰性反射シートを含むライセンスプレート、並びにそれらの製造方法に関する。
再帰性反射材料は、材料に入射した光を発光源の方向に戻すことができる特性を備えている。この特性により、再帰性反射シートは交通安全及び個人の安全などの幅広い用途で使用されている。再帰性反射シートは、一般に様々な物品、例えば道路標識、バリケード、ライセンスプレート、路面表示、及びマーキングテープ、並びに車両及び衣類用の再帰性反射テープに用いられる。
再帰性反射シートとして、キューブコーナーシートと微小球ベースのシートの2種類が知られている。微小球ベースのシート(「ビーズ」シートと呼ばれることがある。)は、一般に、少なくとも部分的にバインダー層に包埋された多数の微小球と、正反射又は拡散反射材料(例えば、顔料粒子、金属フレーク、蒸着コーティングなど)とを組み合わせて用いることにより入射光線を再帰反射させる。キューブコーナーシート(「角柱形状」シートと呼ばれることがある。)は、一般に、実質的に平らな第1の表面と、複数の幾何構造体を備える第2の構造化面とを有する薄い透明層を備え、その構造体の一部又は全部がキューブコーナー素子として構成される3つの反射面を有する。
近年、ライセンスプレート(ナンバープレートともいう。本開示において以下同じ。)の視認性を高める目的で再帰性反射シートをライセンスプレートに適用することが提案されている。一方、路上又はその近辺に設置されるALPR(自動ナンバープレート読取機、Automated License Plate Reader)システムが従来広く用いられている。ALPRシステムは、典型的にはカメラシステムによって乗用車を検知及び認識する。ALPRシステムの使用例は、道路交通法の施行、犯罪に関係する車両の捜査、及び施設のアクセス制御である。ALPRシステムでは、典型的には、ナンバープレートの読み取りのために赤外線カメラが使用されるので、ナンバープレートに赤外線が照射される。しかし、赤外線の再帰反射に起因するハレーションによりナンバープレートの読み取りが困難になる場合がある。このため、ハレーションを抑えるために赤外線吸収剤を含めた再帰性反射シートが提案されている。
特許文献1(特表2013−508749号公報)には、「キューブコーナー素子と、前記キューブコーナー素子に隣接する反射体層と、赤外線不透過材料と、を含む、再帰反射性シート」が記載されている。
特許文献2(特開2014−024537号公報)には、「セシウムタングステン酸化物と、基材とを有する、ナンバープレート用シート」が記載されている。
特表2013−508749号公報 特開2014−024537号公報
ライセンスプレート、標識などは、主に屋外で用いられるため、ビーズシート、キューブコーナーシート、グラフィック層、着色層などを保護する目的で、耐候性、耐汚染性、耐薬品性などを備えた表面保護層を備えることが望ましい。一方、表面保護層の形成工程が、他の層の特性、特に、ビーズシート又はキューブコーナーシートの再帰性反射特性を劣化させないようにすることが望ましい。
一般に、キューブコーナーシートは、微小球ベースのシートに比べ、より高い再帰反射効率を示す。このため、多くの再帰性反射シートでは、この高い再帰反射特性のために、キューブコーナーシートが広く使用されるようになっている。
一方、キューブコーナー素子は、加工性などの観点から樹脂で形成されるが、光学特性を定めるプリズム面に要求される角度精度及び面精度は極めて高い。樹脂製のキューブコーナー素子は熱により変形をおこす場合がある。このため、キューブコーナーシートを使用する場合は、シート上に形成するグラフィック層、着色層、表面保護層などの製造時にかかる加熱温度、加熱時間等の条件がこれらの角度精度及び面精度に影響を与え、キューブコーナー素子の再帰性反射特性を劣化させる場合がある。
本開示の目的は、高い再帰反射性能と、ライセンスプレート用途などのように屋外での使用に必要な耐候性及び耐薬品性とを有する再帰性反射シートを提供することである。
本開示の一実施態様によれば、再帰性反射層と、ポリウレタン表面保護層とを含む再帰性反射シートであって、前記表面保護層は、少なくともポリエステル骨格又はポリカーボネート骨格のいずれかを有するポリオールと、三官能以上の脂肪族イソシアネートとの反応物を含み、前記表面保護層のガラス転移温度Tgが約50℃以上であり、120℃における損失正接tanδが約0.1以下である、再帰性反射シートが提供される。
本開示の別の実施態様によれば、上記再帰性反射層がキューブコーナー素子を含む再帰性反射シートが提供される。
本開示の別の実施態様によれば、上記再帰性反射シートを含むライセンスプレートが提供される。
本開示のさらに別の実施態様によれば、再帰性反射層を提供する工程と、前記再帰性反射層の上又はその上方に、少なくともポリエステル骨格又はポリカーボネート骨格のいずれかを有するポリオールと、三官能以上の脂肪族イソシアネートとの反応物を含むポリウレタン表面保護層を形成する工程とを含む再帰性反射シートの製造方法が提供され、ここで表面保護層を形成する工程は、表面保護層の形成後において、初期の再帰反射係数を少なくとも約45%維持できるよう調整されている。なお、ここで、初期の再帰反射係数とは、前記表面保護層形成前の再帰性反射シートの再帰反射係数を意味する。
本開示のさらに別の実施態様によれば、ベースプレートを提供する工程と、前記ベースプレートの上に再帰性反射層を積層して、再帰性反射積層プレートを形成する工程と、前記再帰性反射積層プレートをエンボス加工又はデボス加工する工程と、エンボス加工又はデボス加工された前記再帰性反射積層プレートの凸部又は凹部に着色層を形成する工程と、前記再帰性反射層及び前記着色層を覆うようにポリウレタン表面保護層を形成する工程であって、前記表面保護層は、少なくともポリエステル骨格又はポリカーボネート骨格のいずれかを有するポリオールと、三官能以上の脂肪族イソシアネートとの反応物を含む、工程とを含む、ライセンスプレートの製造方法が提供される。
本開示によれば、高い再帰反射性能と、屋外での使用に必要な耐候性及び耐薬品性とを有する再帰性反射シートを得ることができる。本開示の再帰性反射シートはライセンスプレートに好適に用いることができる。
なお、上述の記載は、本発明の全ての実施態様及び本発明に関する全ての利点を開示したものとみなしてはならない。
本開示の一実施態様の再帰性反射シートの断面図である。 本開示の別の実施態様の再帰性反射シートの断面図である。 本開示の一実施態様のライセンスプレートの作製手順を断面図で示す。 本開示の一実施態様のライセンスプレートの作製手順を断面図で示す。 本開示の一実施態様のライセンスプレートの作製手順を断面図で示す。 本開示の一実施態様のライセンスプレートの作製手順を断面図で示す。 本開示の一実施態様のライセンスプレートの作製手順を断面図で示す。 本開示の一実施態様のライセンスプレートの作製手順を断面図で示す。
第1の実施形態において、本願に関連する再帰性反射シートは、再帰性反射層と、ポリウレタン表面保護層とを含む再帰性反射シートであって、表面保護層は、少なくともポリエステル骨格又はポリカーボネート骨格のいずれかを有するポリオールと、三官能以上の脂肪族イソシアネートとの反応物を含み、ここで、表面保護層は、ガラス転移温度Tgが50℃以上であり、120℃における損失正接tanδが0.1以下である。
第1の実施形態の再帰性反射シートにおいて、再帰性反射層は、キューブコーナー素子を含んでもよい。
第1の実施形態の再帰性反射シートにおいて、再帰性反射層は、ビーズ素子を含んでもよい。
第1の実施形態の再帰性反射シートにおいて、脂肪族イソシアネートは、イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート体、アダクト体、又はこれらの両方を含有してもよい。
第1の実施形態の再帰性反射シートは、再帰性反射層と表面保護層との間に着色層を有してもよく、その着色層は少なくとも塩化ビニル単位及び酢酸ビニル単位を含む共重合体樹脂と、顔料とを含む熱可塑性インク組成物から形成されていてもよい。
第1の実施形態の再帰性反射シートは、さらに、赤外線吸収剤を含んでいてもよい。
第1の実施形態の再帰性反射シートは、再帰反射係数が45cd/lx/m以上であってもよい。
第1の実施形態の再帰性反射シートは、道路標識、バリケード、ライセンスプレート、路面表示、及びマーキングテープ、並びに車両及び衣類用の再帰性反射テープのいずれかとして使用することができる。
第1の実施態様の再帰性反射シートにおいて、再帰性反射層は、主表面と主表面の反対側に構造化表面を有し、構造化表面は複数のキューブコーナー素子を含む。再帰性反射シートは、第1領域及び第2領域を有する感圧接着剤層であって、第2領域は構造化表面と接触する、感圧接着剤層を含み、第1及び第2の領域が、感圧接着剤層と再帰性反射層の構造化表面との間に低屈折率層を形成するのに十分な異なる特性を有してもよい。
第2の実施形態における、本願に関連する再帰性反射シートの製造方法は、再帰性反射層を提供する工程と、再帰性反射層の上又はその上方に、少なくともポリエステル骨格又はポリカーボネート骨格のいずれかを有するポリオールと、三官能以上の脂肪族イソシアネートとの反応物を含むポリウレタン表面保護層を形成する工程とを含んでもよい。また、表面保護層形成前の再帰性反射シートの再帰反射係数を100%とした場合の表面保護層形成後の再帰性反射シートの再帰反射係数が45%以上であってもよい。
第2の実施形態の再帰性反射シートの製造方法において、再帰性反射層はキューブコーナー素子を含むものであってもよい。
第2の実施形態の再帰性反射シートの製造方法において、再帰性反射層はビーズ素子を含むものであってもよい。
第2の実施形態の再帰性反射シートの製造方法において、表面保護層を形成する工程が、80〜120℃の温度で10分以下加熱することを含むものであってもよい。
第3の実施形態において、本願に関連するライセンスプレートの製造方法は、ベースプレートを提供する工程と、ベースプレートの上に再帰性反射層を積層して、再帰性反射積層プレートを形成する工程と、再帰性反射積層プレートをエンボス加工又はデボス加工する工程と、エンボス加工又はデボス加工された再帰性反射積層プレートの凸部又は凹部に着色層を形成する工程と、再帰性反射層及び着色層を覆うようにポリウレタン表面保護層を形成する工程であって、表面保護層は、少なくともポリエステル骨格又はポリカーボネート骨格のいずれかを有するポリオールと、三官能以上の脂肪族イソシアネートとの反応物を含む、工程とを含んでもよい。
第3の実施形態のライセンスプレートの製造方法において、再帰性反射層は、キューブコーナー素子を含むものであってもよい。
第3の実施形態のライセンスプレートの製造方法において、再帰性反射層はビーズ素子を含むものであってもよい。
以下、本発明の代表的な実施態様を例示する目的で、図面を参照しながらより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施態様に限定されない。図面の参照番号について、異なる図面において類似する番号が付された要素は、類似又は対応する要素であることを示す。
本開示における用語の定義は以下のとおりである。
「再帰性反射」及び「再帰反射」とは、ある材料に入射する光源からの光が反射して該光源の方向に反射する現象又は材料の特性を意味する。
「赤外線吸収剤」とは、波長800〜1000nmの光の平均透過率が、波長400〜800nmの光の平均透過率より低い物質又はそのような物質を含む材料を意味する。
「透明」とは、対象とする特定の波長又は波長域の光の平均透過率が、約60%以上、好ましくは約80%以上、より好ましくは約90%以上であることを意味する。
本開示の一実施態様の再帰性反射シートは、再帰性反射層と、ポリウレタン表面保護層とを含む。このポリウレタン表面保護層は、少なくともポリエステル骨格又はポリカーボネート骨格のいずれかを有するポリオールと、三官能以上の脂肪族イソシアネートとの反応物を含み、前記表面保護層のガラス転移温度Tgが約50℃以上であり、120℃における損失正接tanδが約0.1以下である。
本開示のポリウレタン表面保護層によれば、屋外での使用に必要な耐候性及び耐薬品性を再帰性反射シートに付与できる。また、比較的低温、短時間での形成が可能であるため、製造条件によるキューブコーナー素子の光学特性の悪化を抑制できる。したがって、高い再帰反射性能と、耐候性及び耐薬品性とを有する再帰性反射シートを提供できる。
この再帰性反射シートは、道路標識、バリケード、ライセンスプレート、路面表示、及びマーキングテープ、並びに車両及び衣類用の再帰性反射テープとして使用できる。
本開示の一実施態様の再帰性反射シートの断面図を図1に示す。再帰性反射シート100は、概して平坦な主表面116と主表面の反対側に構造化表面114を有する再帰性反射層110を有する。構造化表面114は、複数のキューブコーナー素子112を有している。接着層130は再帰性反射層110に隣接して配置されている。接着層130は、接着剤132、及び1つ以上のバリア層134を含み、さらにシリコーン樹脂などで剥離処理されたPETフィルム、ポリエチレンフィルム、ラミネート紙などのライナー136を有してもよい。バリア層134は、接着剤132が、構造化表面114とバリア層134との間に形成される低屈折率層138内に流れ込むのを防ぐのに十分な構造的一体性を有する。バリア層134は、キューブコーナー素子112の先端部と直接接触してもよく、キューブコーナー素子112の先端部から離間していてもよく、キューブコーナー素子112の先端部にわずかに押し込まれてもよい。
バリア層134は、物理的な「バリア」を接着剤132とキューブコーナー素子112との間に提供し、低屈折率層138の形成を可能にする。バリア層134が存在することにより、低屈折率層138及び/又はバリア層134に隣接する構造化表面114の部分に入射する光線150の再帰反射が可能となる。バリア層134を含まない接着層130は、キューブコーナー素子112に接着し、これによって再帰性反射領域を効率的に封止し、光学的に活性な領域又はセルを形成する。接着剤132はまた、再帰性反射層110と接着層130とから構成される再帰性反射構造体120を全体として一緒に保持し、これによって別個の封止フィルム及び封止プロセスの必要性を排除する。
図1に示すように、低屈折率層138に隣接するキューブコーナー素子112に入射する光線150は再帰反射する。本開示において、低屈折率層138を含む再帰性反射シート100の領域は光学的に活性な領域である。対照的に、低屈折率層138を含まない再帰性反射シート100の領域は、図1に示すように入射する光線150を実質的に再帰反射しないため、光学的に不活性な領域である。
低屈折率層138は、約1.30以下、約1.25以下、約1.2以下、約1.15以下、約1.10以下、又は約1.05以下の屈折率を有する材料を含む。例えば、低屈折率材料としては、空気、及び例えば米国特許出願No.61/324,249(その記載は全てここに援用される。)に記載されたような低屈折率材料が挙げられる。
バリア層134の材料として、接着剤132がキューブコーナー素子112と接触すること、又は低屈折率層138内に入り込むことを防ぐ任意の材料を使用することができる。バリア層で使用される代表的な材料として、樹脂、紫外線硬化性ポリマー、フィルム、インク、染料、顔料、無機材料、粒子、及びビーズが挙げられる。バリア層の寸法及び間隔は様々であってもよい。ある実施態様では、バリア層は再帰性反射シート上にグリッド、ストライプ、ドット、文字などのパターンを形成してもよい。
バリア層の厚さは様々であってよく、一般に、約2μm以上又は約3μm以上、約10μm以下、約8μm以下、又は約4μm以下とすることができる。
接着層130に好適に使用することができる接着剤132として、架橋され可塑化されたアクリル系感圧接着剤又はホットメルトの感圧接着剤が挙げられる。天然ゴム、合成ゴム、シリコーン又は他のポリマーをベースとし、必要に応じて粘着付与剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤などの添加剤を含む、他の感圧接着剤を使用することもできる。本開示において「感圧接着剤」とは、室温で恒久的に粘着性であり、軽い圧力で様々な表面に接着し、相変化(液体から固体へ)を呈さない接着剤を指す。接着剤は架橋剤によって熱架橋又は放射線(例えば電子線ビーム又は紫外線)で架橋されたものでもよい。
接着層の厚さは様々であってよく、一般に、約30μm以上、約40μm以上、又は約50μm以上、約150μm以下、約90μm以下、又は約60μm以下とすることができる。
再帰性反射層110は、入射した光を発光源に戻す方向に反射するように構成された、任意の好適なキューブコーナー素子112を含む。キューブコーナー素子112は、再帰反射する機能を発揮するものであれば、任意の好適な構造を有していてよい。例えば、キューブコーナー素子は、完全な立方体(フルキューブ又はジオメトリーキューブと呼ばれる場合もある。)、切頭立方体、キューブコーナー型の三角錐、キューブコーナー型の空洞などであってよい。例えば、キューブコーナー素子は、相互に略直交する3つの側面を有する三面構造を含む。使用する際、再帰性反射シート100は、通常、想定される観察者及び光源にその表示面を向けて配置される。表示面に入射する光は、再帰性反射シート100に入射し、実質的に光源に向かう方向で表示面から出射するように、キューブコーナー素子112の3つの側面それぞれによって反射される。いくつかの実施態様では、キューブコーナー素子112は、より広範囲の入射光線角度で再帰反射特性が向上するように互いに対して傾斜している。キューブコーナーに基づく再帰性反射シートの例示的な実施態様は、米国特許第5,138,488号(Szczech)、同第5,387,458号(Pavelka)、同第5,450,235号(Smith)、同第5,605,761号(Burns)、同第5,614,286号(Bacon)、同第5,691,846号(Benson,Jr.)、及び同第7,422,334号(Smith)に開示されている。
再帰性反射層110に好適に使用される樹脂として、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、脂肪族ポリウレタン、及びエチレンコポリマー、並びにそれらのアイオノマーが挙げられる。再帰性反射層110に含まれるキューブコーナー素子112は、例えば米国特許第5,691,846号(Benson,Jr.)に記述されるように、樹脂フィルム上に直接鋳造することによって形成することができる。再帰性反射層を放射線硬化により形成する場合、好適な樹脂として、例えば多官能アクリレート、エポキシアクリレート、アクリル化ウレタンなどを含む放射線硬化性組成物の硬化物が挙げられる。上記樹脂は、例えば、熱安定性、環境安定性、透明性、工具又は成形型からの優れた剥離性、及び他の層との密着性などのいずれか又は複数について有利であり、透明性、熱安定性などの点でポリカーボネート、及びエポキシアクリレートの硬化物が特に有利である。
再帰性反射層の厚さは様々であってよく、一般に、約40μm以上、約50μm以上、又は約55μm以上、約150μm以下、約100μm以下、又は約60μm以下とすることができる。再帰性反射層の厚さとは、再帰性反射層の主表面と構造化表面の最も高い頂部の距離をいう。キューブコーナー素子の高さは様々であってよく、一般に、約50μm以上、約70μm以上、又は約80μm以上、約150μm以下、約120μm以下、又は約100μm以下とすることができる。キューブコーナー素子の高さとは、キューブコーナー素子を構成する側面の再帰反射に有効な領域の、再帰性反射シートの面に対して垂直な方向における長さをいう。
別の態様において、本開示は、再帰性反射層110と、バリア層134及び接着剤132から構成される接着層130とを有する再帰性反射構造体120の製造方法に関する。接着層130は、少なくとも一つのバリア層134と接着剤132を含む。この製造方法は、バリア層134を接着剤132上に配置する工程と、次いで、得られた接着層130を再帰性反射層110に積層する工程とを含む。接着層130は、以下の代表的な方法を含むがこれに限定されない様々な方法で形成することができる。1つの代表的な実施態様では、バリア層を形成する材料は接着剤上に印刷される。印刷方法は、非接触方法、例えばインクジェットプリンタを使用する印刷であってもよく、接触印刷方法、例えばフレキソ印刷であってもよい。他の代表的な実施態様では、バリア層を形成する材料は、例えばインクジェット又はスクリーン印刷方法を使用して平坦な剥離面上に印刷され、次いで平坦な剥離面から接着剤上に転写される。他の代表的な実施態様では、バリア層を形成する材料は、微細構造化表面を有するライナー上にフラッドコーティングされ、その上に接着剤を積層することによって、バリア層は微細構造化表面を有するライナーから接着剤に転写される。
図1に示すように、再帰性反射シート100は最外層として、可視域及び赤外域(400nm〜1000nm)で透明なポリウレタン表面保護層148を含む。ポリウレタン表面保護層148は、少なくともポリエステル骨格又はポリカーボネート骨格のいずれかを有するポリオールと、三官能以上の脂肪族イソシアネートとの反応物を含み、そのガラス転移温度Tgは約50℃以上であり、120℃における損失正接tanδは約0.1以下である。これらの特性を持つポリウレタン表面保護層148は、一般に高い架橋密度を有し、耐候性と耐薬品性を再帰性反射シート100に付与する。
ポリウレタン表面保護層148は、少なくともポリエステル骨格又はポリカーボネート骨格のいずれかを有するポリオールと、三官能以上の脂肪族イソシアネートとを含む硬化性組成物を、再帰性反射シートを構成する再帰性反射層110又は他の任意選択的な層の上に液体として塗布若しくは噴霧し、その場での加熱によりポリオールとイソシアネートを反応させて形成することができる。少なくともポリエステル骨格又はポリカーボネート骨格のいずれかを有するポリオールと、三官能以上の脂肪族イソシアネートとを含む硬化性組成物は、比較的低温、例えば約110℃以下、約100℃以下、又は約80℃以下で硬化させても十分な強度、耐候性及び耐薬品性を有する反応物を提供することができる。このような硬化性組成物を用いることにより、極めて高い角度精度及び面精度が要求されるキューブコーナー素子側面を有するが、材料の特性上熱の影響を受けやすい、再帰性反射層の再帰反射性能に顕著に影響を与えずに、表面保護層を形成することができる。あるシート構造では、キューブコーナー素子を構成する各面の向かい合う角度を正確にコントロールすることが要求されるかもしれない。高温は、それらの角度に影響し、変化させ、結果として光学特性を望ましい要求特性と異なるものとしてしまうかもしれない。また、ある例においては、低屈折率層として空気層を有する再帰性反射構造体は、その構造化表面が他の材料で物理的に支持又は保護されていないため、熱の影響を極めて受けやすいかもしれない。そのため、比較的低温で硬化できる本開示のポリウレタン表面保護層を用いることにより、キューブコーナー素子の光学特性の劣化を抑制でき、それによって高い再帰反射特性を発揮することができる。ポリウレタン表面保護層の存在により、後述する、着色層、グラフィック層、オーバーレイ層などのその他の下にある層又は隣接する層の保護も可能になる。ある例では、各層の耐候性及び耐薬品性が十分でない場合にポリウレタン表面保護層がその不足する耐候性及び耐薬品性を補償することができる。したがって、それらの各層を比較的低温で形成することも可能となる。
その他の形態では、本方法は、ライナー上に硬化性組成物をコーティングして表面保護層フィルムを形成することで実施することもできる。ライナー付き表面保護層フィルムは、再帰性反射シートを構成する再帰性反射層の上に接合層を介して又は直接ラミネートすることができる。例えば、表面保護層フィルムは、硬化性組成物を、ナイフコート、バーコート、ブレードコート、ドクターコート、ロールコート、キャストコートなどによってライナーなどにコーティングし、必要に応じて加熱硬化することによって、予め形成することができる。
少なくともポリエステル骨格又はポリカーボネート骨格のいずれかを有するポリオールは、アクリルポリオール、ポリカプロラクトンジオール、ポリカプロラクトントリオールなどのポリエステルポリオール、シクロヘキサンジメタノールカーボネート、1,6−ヘキサンジオールカーボネートなどのポリカーボネートポリオールなどを含むことができるが、それらに限られない。そのようなポリオールとして、例えばDURANOL(商標)G3450J(ポリカーボネートジオール、旭化成ケミカルズ株式会社)、Desmophen(商標)A565X(ポリエステルポリオール、住化バイエルウレタン株式会社)、Desmophen(商標)A870BA(ポリエステルポリオール、住化バイエルウレタン株式会社)などが挙げられる。
いくつかの実施態様において、少なくともポリエステル骨格又はポリカーボネート骨格のいずれかを有するポリオールは、水酸基当量について、硬化性組成物に含まれる全ポリオール組成の約40%以上、約60%以上、又は約80%以上、約100%以下、約95%以下、又は約90%以下を構成する。
望ましい三官能以上の脂肪族イソシアネートの例は、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−メチレンビスシクロヘキシルジイソシアネート(水添MDI、H12MDIなどとも呼ばれる。)のビュレット体、イソシアヌレート体又はアダクト体などのポリイソシアネートなどを含むが、それらに限られない。耐候性及び耐薬品性の高い硬化物を与えるため、イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート体及びアダクト体が好ましい。そのような脂肪族イソシアネートとして、例えばDesmodur(商標)Z4470(IPDIのイソシアヌレート体、住化バイエルウレタン株式会社)、DURANATE(商標)TPA−100(HDIのイソシアヌレート体、旭化成ケミカルズ株式会社)などが挙げられる。
いくつかの実施態様において、三官能以上の脂肪族イソシアネートは、イソシアネート当量について、硬化性組成物に含まれる全イソシアネート組成の約50%以上、約60%以上、又は約70%以上、約100%以下、約90%以下、又は約80%を構成する。
硬化性組成物は、ポリウレタン組成物に一般に広く使用されている、少なくともポリエステル骨格又はポリカーボネート骨格のいずれかを有するポリオール以外のポリオールをさらに含んでもよく、三官能以上の脂肪族イソシアネート以外のポリイソシアネートをさらに含んでもよい。
ポリイソシアネートとポリオールとの当量比は、一般に、ポリオール1当量に対して、ポリイソシアネートが約0.7当量以上、約0.9当量以上、約2当量以下、又は約1.2当量以下である。
硬化性組成物は触媒を含んでもよい。触媒としてポリウレタン樹脂形成に一般に使用されるもの、例えばジ−n−ブチルスズジラウレート、ナフテン酸亜鉛、オクテン酸亜鉛、トリエチレンジアミンなどを用いることができる。触媒の使用量は、一般に、硬化性組成物100質量部に対して約0.005質量部以上、又は約0.01質量部以上、約0.5質量部以下又は約0.2質量部以下である。
硬化性組成物は、作業性、塗工性などを改善するために、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトンなどのケトン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル、テトラヒドロフラン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエーテルなどの有機溶剤をさらに含んでもよい。有機溶剤の使用量は、一般に、硬化性組成物100質量部に対して約1質量部以上、又は約5質量部以上、約90質量部以下又は約80質量部以下である。
硬化性組成物は、その他の任意成分として、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、分散剤、可塑剤、フロー向上剤、レベリング剤などの従来使用されている添加剤を含んでもよい。
再帰性反射シートが屋外用途に用いられる場合、ポリウレタン表面保護層が、紫外線吸収剤、光安定剤及び熱安定剤の少なくとも1つを含むことが望ましい。これらの添加剤の使用量は、表面保護層及び再帰性反射シートの機能を過度に損なわない程度とすることができ、表面保護層の質量に基づいて、各成分については、一般に、約0.1質量%以上、又は約1質量%以上、約5質量%以下、又は約3質量%以下、成分の合計については、一般に、約1質量%以上、又は約3質量%以上、約10質量%以下、又は約5質量%以下とすることができる。
紫外線吸収剤及び光安定剤の具体例として、Tinuvin(商標)PS、Tinuvin(商標)99−2、Tinuvin(商標)326、Tinuvin(商標)328、Tinuvin(商標)384−2(ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、BASF)、Tinuvin(商標)400、Tinuvin(商標)405、Tinuvin(商標)460(ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤、BASF)、Uvinul(商標)3035、Uvinul(商標)3039(シアノアクリレート系紫外線吸収剤、BASF)、Tinuvin(商標)123、Tinuvin(商標)144、Tinuvin(商標)152、Tinuvin(商標)292(ヒンダードアミン系光安定剤、BASF)、Cyasorb(商標)UV3529(ヒンダードアミン系光安定剤、Cytec)、及びSabostab(商標)UV64(ヒンダードアミン系光安定剤、SABO)が挙げられる。これらの紫外線吸収剤及び光安定剤は1種で又は2種以上混合して使用することができる。
熱安定剤の具体例として、SC−12、SC−308E、SC−320(Ca/Zn系熱安定剤、ADEKA)、AC−290、AC−294、AC−296、AC−299(Ba/Zn系熱安定剤、ADEKA)が挙げられる。これらの熱安定剤は1種で又は2種以上混合して使用することができる。
硬化性組成物の反応物を含むポリウレタン表面保護層のガラス転移温度Tgは50℃以上である。本開示におけるTgは、Tension Mode、周波数10.0Hz、昇温速度5.0℃/分で−40〜200℃の温度範囲において粘弾性測定を行ったときの、損失正接tanδ(損失弾性率E”/貯蔵弾性率E’)のピーク温度である。表面保護層のTgが50℃以上であることにより、下にある再帰性反射層、及び他の任意選択的な層を保護するのに十分な強度、耐候性及び耐薬品性を提供することできる。
硬化性組成物の反応物を含むポリウレタン表面保護層の120℃における損失正接tanδは約0.1以下であり、いくつかの実施態様において、約0.05以下、約0.02以下、又は約0.01以下である。本開示における損失正接tanδは、Shear Mode、周波数0.01Hzで粘弾性測定を行って得られた値である。
ポリウレタン表面保護層の厚さは様々であってよく、一般に、約10μm以上、約20μm以上、又は約30μm以上、約60μm以下、約50μm以下、又は約40μm以下とすることができる。
再帰性反射シート100は、任意選択的な層又は構造として、図1に示すように、オーバーレイ層144、グラフィック層142、着色層146などを含んでもよい。
オーバーレイ層144は、様々な目的で、例えば下にある再帰性反射層110の保護層として、グラフィック層142の支持体として、再帰性反射シートに含めることができる。オーバーレイ層144として、様々な樹脂フィルムを使用することができる。再帰性反射シートに加工性、変形性などが要求される場合、オーバーレイ層は可撓性及び/又は延伸性を有することが望ましい。この観点から、オーバーレイ層に好適に使用される樹脂は、塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル、ウレタン、アクリル、アクリレート、オレフィンの少なくともいずれかを含む、あるいはそれらの組み合わせを含む。これらの樹脂を用いることにより、再帰性反射シートをライセンスプレート製造に用いたときにクラックが生じにくく、再帰性反射シートをエンボス部又はデボス部の変形形状に良好に追従させることができる。オーバーレイ層は少なくとも可視光に対して透明であることが好ましい。
オーバーレイ層の厚さは様々であってよく、一般に、約40μm以上、約50μm以上、又は約60μm以上、約200μm以下、約150μm以下、又は約100μm以下とすることができる。
グラフィック層142は、再帰性反射シートに装飾性又は意匠性を付与するために使用することができる。例えば再帰性反射シートをライセンスプレートに用いた場合、ライセンスプレートの文字以外の背景部分に絵柄、パターンが必要かもしれない。グラフィック層の例として、特殊な色合い、金属色などを呈するカラー層、木目、石目などの模様や、ロゴ、絵柄などを構造体に付与するパターン層などが含まれる。カラー層としては、例えば無機顔料、有機顔料、光輝材などがバインダー樹脂に分散されたものを使用することができる。ある実施形態では、グラフィック層は、インクジェットプリンタ等で再帰性反射層上に形成された印刷層を含むことができる。あるいは、この印刷層をオーバーレイ層上に形成することもできる。ある実施形態では、オーバーレイ層は塩化ビニル樹脂を含む。他の実施形態では、オーバーレイ層として金属箔などを使用することができる。
グラフィック層の厚さは様々であってよく、一般に、溶剤系インクを用いた場合は、約1μm以上、又は約2μm以上、約8μm以下、又は約5μm以下である。UV硬化型インクを用いた場合は、約1μm以上、又は約5μm以上、約50μm以下、又は約30μm以下とすることができる。
着色層146は、主に再帰性反射シートに文字、数字、図形などの可読部分を付与して、再帰性反射シートに識別性を持たせる目的で使用することができる。例えば再帰性反射シートをライセンスプレートに用いた場合、ライセンスプレートのデボス部又はエンボス部の文字又は数字に使用することができる。着色層は、一般に顔料及びバインダー樹脂を含むインク組成物を、ロールコーティングなどにより再帰性反射層、オーバーレイ層などの少なくともいずれかの上に適用することによって形成することができる。
顔料として従来知られている有機顔料を使用することができる。有機顔料の具体例として、C.I.Pigment White 6、C.I.Pigment Black 7、C.I.Pigment Red 122、同202、同254、同255、C.I.Pigment Orange 43、C.I.Pigment Violet 19、同23、C.I.Pigment Blue 15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、C.I.Pigment Brown 23、同25、C.I.Pigment Yellow 74、同109、同110、同128、C.I.Pigment Green 7、同36などの有機顔料が挙げられる。
顔料として従来知られている無機顔料を使用することもできる。無機顔料の具体例として、ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック、アセチレンブラックなどのカーボンブラック、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、群青、紺青、コバルトブルー、チタンイエロー、ターコイズ、モリブデートオレンジ、酸化チタンなどの無機顔料が挙げられる。特に酸化チタンは、再帰性反射シートが適用される基材(下地)を隠蔽する能力に優れる。酸化チタンとして、ルチル型とアナターゼ型のいずれも使用可能であり、市販品の例として、タイペーク(商標)R−820、同R−830、同R−930、同A−100、同A−220(石原産業株式会社)、タイピュア(商標)R−105、同R−960(デュポン)などが挙げられる。
インク組成物中での顔料の分散性を向上させるため、上記顔料を樹脂に担持させたスラリーを使用してもよい。そのようなスラリーとして、顔料を塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂に担時させた、Microlith(商標)Yellow 2040K、同Red3630K、同Magenta 4535K、同Blue 7080K、同Green 8750K、同Black 0066K、同White 0022K(BASF)などが挙げられる。
顔料は1種で又は2種以上混合して使用することができる。顔料の使用量は、インク組成物100質量部に対して、一般に約1質量部以上、約30質量部以下であり、好ましくは約2質量部以上、約25質量部以下である。
前述の顔料と一緒に使用する好適なバインダー樹脂としては、塩化ビニル単位及び酢酸ビニル単位を含む塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体の少なくともいずれかを含むが、それらに限定されない。塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体は他の重合単位、例えばビニルアルコール単位、マレイン酸単位、ヒドロキシアルキルアクリル酸エステル単位などを含んでもよい。そのようなバインダー樹脂の具体例として、SOLBIN(商標)C、SOLBIN(商標)CL、SOLBIN(商標)CNL(塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、日信化学工業株式会社)、SOLBIN(商標)A、SOLBIN(商標)AL(塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合樹脂、日信化学工業株式会社)、UCAR(商標)Solution Vinyl Resin VYHH(塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ダウ・ケミカル日本株式会社)、UCAR(商標)Solution Vinyl Resin VAGH(塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合樹脂、ダウ・ケミカル日本株式会社)、UCAR(商標)Solution Vinyl Resin VMCH(塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合樹脂、ダウ・ケミカル日本株式会社)、UCAR(商標)Solution Vinyl Resin VMCC(塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合樹脂、ダウ−ケミカル日本株式会社)、UCAR(商標)Solution Vinyl Resin VMCA(塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合樹脂、ダウ−ケミカル日本株式会社)、UCAR(商標)Solution Vinyl Resin VROH(塩化ビニル−酢酸ビニル−ヒドロキシアルキルアクリル酸エステル共重合樹脂、ダウ−ケミカル日本株式会社)、VINNOL(商標)E15/45(塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、Wacker Chemie AG)などが挙げられる。
バインダー樹脂は1種で又は2種以上混合して使用することができる。バインダー樹脂の使用量は、インク組成物100質量部に対して、一般に約5質量部以上、約50質量部以下であり、好ましくは約10質量部以上、約20質量部以下である。
インク組成物は、作業性、塗工性などを改善するために、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトンなどのケトン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル、テトラヒドロフラン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエーテルなどの有機溶剤をさらに含んでもよいが、それらに限定されない。有機溶剤の使用量は、一般に、インク組成物100質量部に対して約1質量部以上、又は約5質量部以上、約90質量部以下又は約80質量部以下である。
インク組成物は、その他の任意成分として、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、分散剤、可塑剤、フロー向上剤、レベリング剤などの従来使用されている添加剤を含んでもよい。
再帰性反射シートが屋外用途に用いられる場合、インク組成物が、紫外線吸収剤、光安定剤及び熱安定剤の少なくとも1つを含むことが望ましい。これらの添加剤の使用量は、概して使用目的に依存する。典型的には、その使用量は、インク組成物の質量に基づいて、各成分については、一般に、約0.1質量%以上、又は約0.2質量%以上、約5質量%以下、又は約3質量%以下、成分の合計については、一般に、約0.1質量%以上、又は約0.2質量%以上、約5質量%以下、又は約3質量%以下とすることができる。
紫外線吸収剤及び光安定剤の具体例として、Tinuvin(商標)PS、Tinuvin(商標)99−2、Tinuvin(商標)326、Tinuvin(商標)328、Tinuvin(商標)384−2(ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、BASF)、Tinuvin(商標)400、Tinuvin(商標)405、Tinuvin(商標)460(ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤、BASF)、Uvinul(商標)3035、Uvinul(商標)3039(シアノアクリレート系紫外線吸収剤、BASF)、Tinuvin(商標)123、Tinuvin(商標)144、Tinuvin(商標)152、Tinuvin(商標)292(ヒンダードアミン系光安定剤、BASF)、Cyasorb(商標)UV3529(ヒンダードアミン系光安定剤、Cytec)、及びSabostab(商標)UV64(ヒンダードアミン系光安定剤、SABO)が挙げられる。これらの紫外線吸収剤及び光安定剤は1種で又は2種以上混合して使用することができる。
熱安定剤の具体例として、SC−12、SC−308E、SC−320(Ca/Zn系熱安定剤、ADEKA)、AC−290、AC−294、AC−296、AC−299(Ba/Zn系熱安定剤、ADEKA)が挙げられる。これらの熱安定剤は1種で又は2種以上混合して使用することができる。
着色層の厚さは様々であってよく、一般に、約5μm以上、約6μm以上、又は約8μm以上、約30μm以下、約25μm以下、又は約20μm以下とすることができる。
インク組成物は、少なくとも塩化ビニル単位及び酢酸ビニル単位を含む共重合体樹脂と、顔料とを含む熱可塑性インク組成物であることが有利である。本開示においてインク組成物について使用される「熱可塑性」とは、インク組成物から形成される着色層が熱可塑性を有することを意味する。いくつかの実施態様では、熱可塑性インク組成物は架橋剤又は硬化剤を含まない。熱可塑性インク組成物から形成された着色層は、熱硬化性又は放射線硬化性インク組成物から形成された着色層と比べて比較的柔軟であるため、再帰性反射シートの加工又は成形時に変形しやすく、また、再帰性反射シートの使用時の温度変化に対してひび割れなどの外観不良が発生しにくいという点で有利である。架橋剤及び/又は硬化剤を含まない場合、熱硬化処理が不要となるため、比較的低い温度、例えば、約110℃以下、約100℃以下、又は約80℃以下で着色層を形成できる。熱可塑性インク組成物から形成された着色層を、本開示のポリウレタン表面保護層と組み合わせることにより、上記利点を有しつつも耐候性及び耐薬品性に優れた再帰性反射シートを得ることができる。
再帰性反射シートが赤外線吸収剤をさらに含んでもよい。この場合、赤外線吸収剤は、再帰性反射シートに入射し、反射される光の行路上のいずれかの層に含まれる。例えば、再帰性反射層(例えば、再帰性反射素子、基体層(body layer)、シールフィルム、接着剤層など)、ポリウレタン表面保護層、さらに任意で追加される層、例えば、オーバーレイ層、グラフィック層、又は着色層に赤外線吸収剤が含まれてもよい。ポリウレタン表面保護層の上に、又はポリウレタン表面保護層と再帰性反射層の間に、赤外線吸収剤とバインダー樹脂とを含む赤外線吸収層(不図示)が配置されてもよい。一実施態様では、赤外線吸収剤は再帰性反射層に含まれる。赤外線吸収剤を含む層の波長800〜1000nmの光についての平均透過率は、好ましくは約80%以下、約70%以下、又は約60%以下である。赤外線吸収剤を含む層の波長800〜1000nmの光についての平均透過率が、約0.5%以上、約1%以上、又は約5%以上であってもよい。
赤外線吸収剤を含む再帰性反射シートに赤外線が任意の入射角で入射すると、赤外線は赤外線吸収剤を含む層によって吸収されて、赤外線の再帰反射が抑制される。このような再帰性反射シートは、ALPR赤外システムによる視認性を有することが要求されるライセンスプレートに特に有用である。
赤外線吸収剤として、近赤外線放射(例えば、約760nm〜約1500nmの波長)を吸収する材料が使用でき、例えば、シアニン化合物、フタロシアニン化合物、ジチオール金属錯体、ナフトキノン化合物、ジイモニウム化合物、アゾ化合物などの赤外線吸収色素、及びセシウムタングステン酸化物(CWO)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、スズドープ酸化インジウム(ITO)、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化スズ、酸化セシウム、硫化亜鉛などの赤外線吸収顔料が挙げられる。耐候性に特に優れていることから、赤外線吸収剤はセシウムタングステン酸化物を含むことが有利である。セシウムタングステン酸化物は濃い青色を呈するが、濃度を適切に調節することにより、背景色(下地色)に影響を与えずに、必要な赤外線吸収性を維持することができる点でも有利である。
セシウムタングステン酸化物としては、好ましくは、一般式CsxWyOz(式中、0.001≦x/y≦1、2.2≦z/y≦3.0)であるものを使用できる。より好ましくは、0.1≦x/y<1、2.45≦z/y≦3.0であり、特に好ましくはx/y=0.33、z/y=3である。
セシウムタングステン酸化物の平均粒子径は、分散性、可視光領域における背景色(下地色)の視認性などの観点から、好ましくは約300nm以下、又は約100nm以下、又は約50nm以下である。セシウムタングステン酸化物の平均粒子径は、約10nm以上、又は約20nm以上であってもよい。
赤外線吸収剤を再帰性反射シートに含めると、再帰性反射シートの白色度が低下することがある。これは、多くの一般に用いられる赤外線吸収剤が可視光領域において若干の吸収を示すからである。したがって、再帰性反射シートの白色度を高めるために、所望により、酸化チタン、酸化亜鉛、又は蛍光増白剤などの白色度向上材料を再帰性反射シート内に含めるか、又は再帰性反射シート上にコーティングしてもよい。白色度向上材料を用いることにより、再帰性反射シートが日光の下で白く見えるようになる。
白色度向上材料は、様々なパターン、面積、配置、及び色調で、再帰性反射シートに含まれる又は再帰性反射シートをコーティングすることができる。いくつかの実施態様では、白色度向上材料は、再帰性反射シートの少なくとも一部をコーティングする。いくつかの白色度向上材料は、再帰性反射シートの再帰反射性能を低減する場合がある。その場合、白色度向上材料の適用面積、白色度向上材料の適用パターンを構成する個々の要素のサイズ及び密度などを制御することによって、所望のレベルの再帰反射特性及び白色度を有する再帰性反射シートを得ることができる。
各層の間に必要に応じて接合層を配置してもよい。接合層は、従来知られている接着剤から形成することができ、被接合物の材質に応じて適宜選択される。接着剤として、例えばアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂などをベースとするものを使用することができる。接合層は、再帰反射特性、及び背景色(下地色)の視認性に影響を与えないように可視光に対して透明であることが好ましい。
接合層の厚みは特に限定されるものではないが、一般に、例えば約10μm以上、又は約20μm以上、約200μm以下、又は約100μm以下であってよい。
本開示の別の実施態様の再帰性反射シートの断面図を図2に示す。図2の再帰性反射シート200は、構造化表面214と構造化表面214に隣接する反射層235を含む再帰性反射層210を有する。図1の低屈折率層138に代えて、反射層235が使用されている。反射層235は、例えば構造化表面214上のアルミニウムコーティングであってよい。反射層235に隣接して接着剤232を含む接着層230を再帰性反射シート200に設けてもよく、接着層230は再帰性反射層210の反対側にさらにライナー236を有してもよい。構造化表面214は、複数のキューブコーナー素子212を含む。
図2に示すように、キューブコーナー素子212に入射する光線250は、反射層235とキューブコーナー素子212の組み合わせにより再帰反射する。反射層235がキューブコーナー素子212に隣接する再帰性反射シート210の領域は光学的に活性な領域である。
反射層235は、キューブコーナー素子212に対して良好な接着性を有することが望ましい。反射層235として、例えば蒸着により形成された金属膜を用いることができる。蒸着金属として、アルミニウム、銀などを用いることができる。チタンスパッタする等のプライマー処理により、キューブコーナー素子212の表面と蒸着金属膜の接着力を向上させてもよい。金属膜を用いるとキューブコーナー素子212の照射角が増大することが知られている。金属膜の代わりに、反射層235は、例えば米国特許第6,243,201号(Fleming)(その記載は全てここに援用される。)に記載された多層反射コーティングを含んでもよい。反射層235の厚さは、一般に約30ナノメートル以上、約80ナノメートル以下とすることができる。
図2に示す接着層230、再帰性反射層210、ポリウレタン表面保護層248、オーバーレイ層244、グラフィック層242、及び着色層246、並びに赤外線吸収剤及び白色度向上材料については、図1に示す実施態様において既に説明したとおりである。シールフィルムをキューブコーナー素子の背面に貼ることもでき、それらは、例えば、米国特許第4,025,159号(McGrath)及び同第5,117,304号(Huang)に記載されており、いずれの記載も全てここに援用される。シールフィルムは、境界における全内部反射を可能にし、かつ汚れ及び/又は湿分のような汚染物質の進入を阻止する空気境界をキューブの背面に保持する。
再帰性反射シートの再帰反射特性について、観測角0.2度、入射角5度における再帰反射係数(JIS Z 9117に準拠する)は少なくとも約1cd/lx/mである。ある好適な実施態様では、再帰性反射シートの再帰反射係数は約45cd/lx/m以上、又は約50cd/lx/m以上である。例えば、ISO7591:1982に規定される白については、約45cd/lx/m以上、黄については約30cd/lx/m以上であることが望ましい。JIS Z 9117の封入レンズ型タイプ1−B−bである場合、白については約35cd/lx/m以上、黄については約25cd/lx/m以上、赤については約10cd/lx/m以上、黄赤については約13cd/lx/m以上、緑については約5cd/lx/m以上、青については約3cd/lx/m以上であることが望ましい。
再帰性反射シートの破断強度は、良好な耐久性の観点から、好ましくは約5N/25mm以上、約10N/25mm以上、又は約20N/25mm以上であり、製造容易性の観点から、好ましくは、約200N/25mm以下、約175N/25mm以下、又は約150N/25mm以下である。本開示において、破断強度はJIS Z 0237に準拠して測定される値である。
再帰性反射シートの伸びは、エンボス加工又はデボス加工時のクラック発生の防止、及び被着体、例えばベースプレートからの浮き上がり防止の観点から、好ましくは、約30%以上、又は約35%以上であり、良好な機械強度の観点から、好ましくは、約400%以下、又は約350%以下である。本開示において、伸びはASTM試験法D882−80aに準拠して測定される値である。
再帰性反射シートは、任意の既知の方法で作製することができる。本開示の一実施態様の再帰性反射シートの例示的な製造方法は、再帰性反射層を提供する工程と、再帰性反射層の上又はその上方に、少なくともポリエステル骨格又はポリカーボネート骨格のいずれかを有するポリオールと、三官能以上の脂肪族イソシアネートとの反応物を含むポリウレタン表面保護層を形成する工程とを含む。いくつかの好適な実施態様では、表面保護層形成前の再帰性反射シートの再帰反射係数を100%とした場合の表面保護層形成後の再帰性反射シートの再帰反射係数の保持率が少なくとも約45%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、又は少なくとも約80%である。
ポリウレタン表面保護層を形成する工程は、約20℃以上、約120℃以下の温度でその硬化性組成物を加熱することにより行うことができる。いくつかの好適な実施態様では、ポリウレタン表面保護層を形成する工程の加熱温度を約100℃以下、約90℃以下、又は約80℃以下とすることができる。加熱時間は温度条件にもよるが、例えば、温度約80℃以下で加熱時間を約30分以内、約20分以内、又は約10分以内とすることができる。他の態様では、温度約100℃であれば、加熱時間を約10分以内、約5分以内、又は約2分以内とすることができる。このような比較的低温かつ短時間で表面保護層を形成することにより、極めて高い角度精度及び面精度が要求されるキューブコーナー素子側面を有するが、材料の特性上熱の影響を受けやすい、再帰性反射層の再帰反射性能に顕著に影響を与えずに、表面保護層を形成することができる。低屈折率層として空気層を有する再帰性反射構造体は、その構造化表面が他の材料で物理的に支持又は保護されていないため、熱の影響を極めて受けやすい。そのため、このような比較的低温かつ短時間で表面保護層を形成することにより得られる利益は顕著である。
ポリウレタン表面保護層の存在は、着色層、グラフィック層、オーバーレイ層などのその他の各層を、比較的低温、例えば、表面保護層を形成するために使用される温度条件とほぼ同等の温度での形成を可能にする。また、ポリウレタン表面保護層の存在は、その下にある層が単独で耐候性又は耐薬品性を満たさないでよいものとする。すなわち、再帰性反射積層体形成後の工程において、キューブコーナー素子の光学特性をほとんど殆ど劣化させることのない約100℃以下、約90℃以下、又は約80℃以下の温度条件でこれらの各層を形成することができる。加熱時間は温度条件にもよるが、例えば、温度約80℃以下で加熱時間を約30分以内、約20分以内、又は約10分以内とすることができ、温度約100℃であれば、加熱時間を約10分以内、約5分以内、又は約2分以内とすることができる。
いくつかの実施態様では、本開示の再帰性反射シートを構成する層及び要素を順次積層又は適用することによって、再帰性反射シートが作製される。得られた再帰性反射シートを、被着体、例えばアルミニウムプレートに接着することにより、ライセンスプレート、標識などの物品を形成することができる。別の実施態様では、再帰性反射シートの一部の層又は要素を被着体(基板)、例えばアルミニウムプレートに取り付けた後、その上に再帰性反射シートの他の層又は要素を積層又は適用することによって、被着体と再帰性反射シートが一体となった物品、例えばライセンスプレート、標識などが形成される。
本開示の一実施態様では、上記再帰性反射シートを含むライセンスプレートが提供される。
ライセンスプレートのベースプレートは、一般に金属板又は樹脂板である。金属板として、アルミニウム板、ステンレス板、鉄板などが挙げられる。樹脂板として、ポリカーボネート板、ポリエステル板、塩化ビニル板などが挙げられる。必要に応じて、これらの板材をフレームなどの形状に成形加工してもよい。
例えば、ライセンスプレート、交通標識等の標識は、一般に、アルファベットと数字を組み合わせた文字、グラフィック、パターン又はそれらの組み合わせを含む。ある実施形態では、標識の外観は、政府及び/又は管轄地域で規定されている。別の実施形態では、表示部は、着色層によって形成することができる。さらに別の実施形態では、例えばライセンスプレートにおいて、表示部をエンボス部(凸部)又はデボス部(凹部)と着色層を組み合わせて形成することもできる。エンボス部及びデボス部の深さは、一般にそれぞれ約1mm以上、約2mm以下であるが、この範囲に限定されない。
本開示の一実施態様のライセンスプレートの製造方法は、ベースプレートを提供する工程と、ベースプレートの上に再帰性反射層を積層して、再帰性反射積層プレートを形成する工程と、再帰性反射積層プレートをエンボス加工又はデボス加工する工程と、エンボス加工又はデボス加工された再帰性反射積層プレートの凸部又は凹部に着色層を形成する工程と、再帰性反射層及び着色層を覆うようにポリウレタン表面保護層を形成する工程とを含み、表面保護層は、少なくともポリエステル骨格又はポリカーボネート骨格のいずれかを有するポリオールと、三官能以上の脂肪族イソシアネートとの反応物を含む。
ライセンスプレートの製造方法を、図3A〜3Fを参照しながら例示的に説明するが、ライセンスプレートの製造方法はこれに限られない。
図3Aに示す再帰性反射構造体320は、ライナー336を接着層(不図示)上に有しており、グラフィック層342が再帰性反射構造体320の上に印刷され、その上に接合層345を介してオーバーレイ層344が積層されている。
図3Bに示すように、ライナー336を取り除き、再帰性反射構造体320の接着層をベースプレートであるアルミニウム板360に接着して積層することにより、再帰性反射積層プレートを形成する。
次に、図3Cに示すように、ブランクプレスダイ370を用いて、再帰性反射積層プレートを所望の大きさにブランクプレスして切り出す。
図3Dに示すように、切り出された再帰性反射積層プレートをエンボス/デボス加工することにより、ライセンスプレートの表示部及び辺縁のフレーム部を形成する。図3Dでは、凸部(エンボス部)は表示部の台座として示す。フレーム部はライセンスプレートの変形を防止するための強度をライセンスプレートに付与することができる。
図3Eに示すように、エンボス加工された再帰性反射積層プレートの凸部(エンボス部)に着色層346をロールコーティングなどによって形成する。
図3Fに示すように、再帰性反射構造体320に含まれる再帰性反射層及び着色層346を覆うように、少なくともポリエステル骨格又はポリカーボネート骨格のいずれかを有するポリオールと、三官能以上の脂肪族イソシアネートとを含む硬化性組成物を塗布又は噴霧し、例えば温度約80℃で約10分間加熱することによりポリオールとイソシアネートを反応させて、ポリウレタン表面保護層348を形成する。このようにして、再帰性反射シートを含むライセンスプレート300を作製することができる。
本開示の再帰性反射シートは、上述したライセンスプレートに加えて、例えば再帰性反射シート材、再帰性反射標識(例えば交通制御標識、一般道路標識、高速道路標識など)、視線誘導標、バリケード、個人安全製品、グラフィックシート材、安全ベスト、車両グラフィック、及びディスプレイ標識などに使用することができる。
さらに、本開示では主にキューブコーナー素子を用いた再帰性反射シートについて例示して説明してきたが、微小球ベース、すなわちビーズ素子を用いた再帰性反射シート(ビーズシート)に対しても、上述するポリウレタン表面保護層を形成することができる。微小球ベースのシートは、典型的にバインダー層に少なくとも部分的に埋め込まれている複数の微小球、及び微小球とともに形成される反射又は拡散反射性材料(金属蒸着若しくはスパッタコーティング、金属フレーク、又は顔料粒子など)を含む。ビーズシートとして、露出レンズタイプのビーズ型再帰性反射シート、密封型レンズタイプのビーズ型再帰性反射シート、及びカプセル封入型レンズタイプのビーズ型再帰性反射シート等が例示される。露出レンズタイプのビーズ型再帰性反射シートは、例えば米国特許第2,326,634号(Gebhard)に記述されている。Gebhardの露出レンズタイプのシートは、空気界面に露出しているレンズ素子の層を含む。レンズ素子は、約1.7〜2.0の屈折率を有することが好ましい。カプセル封入型のビーズシートは、例えば米国特許第3,190,178号(McKenzie)及び同第4,025,159号(McGrath)に記述されている。これらの特許は、カプセル封入されたレンズタイプのシートの空気界面を維持し、同時に、シートの光学的性能に悪影響を与え得る要素(例えば水)への露出からシートを保護するために、カバーフィルムを使用することについて記述している。密封レンズタイプのビーズシートは、例えば米国特許第2,407,680号(Palmquist)に記述されている。
以下の実施例において、本開示の具体的な実施態様を例示するが、本発明はこれに限定されるものではない。部及びパーセントは全て、特に明記しない限り質量による。
本実施例において、ポリウレタン表面保護層で使用した材料を表1、着色層で使用した材料を表2にそれぞれ示す。
Figure 2016118584
Figure 2016118584
表面保護層及び表面保護層を有する再帰性反射シートの特性を以下の試験方法を用いて評価した。
<粘弾性特性−ガラス転移温度Tg及びtanδの測定>
硬化性組成物を厚さ38μmの剥離処理ポリエステルフィルム(帝人デュポン社製)上に塗布し、温度80℃のオーブン中で10分間乾燥した後、ポリエステルフィルムを除去して、厚さ50μmのポリウレタン表面保護層を作製する。
得られた表面保護層を幅10mm、長さ50mmに切断して短冊状の試料を作成し、TA Instrument社製粘弾性測定装置RSA−IIIを用い、Tension Mode、周波数10.0Hzの条件下、昇温速度5.0℃/分で−40〜200℃の温度範囲における損失正接(tanδ)(損失弾性率E”/貯蔵弾性率E’)を測定する。得られた損失正接(tanδ)のピーク温度をガラス転移温度(Tg)と定義する。ガラス転移温度Tgが50℃以上である場合、耐ブロッキング性に優れる。
<耐インク汚染性評価>
表面保護層を形成した再帰性反射シートの表面保護層の上に、黒色油性マーカー(マジックインキ黒、寺西工業株式会社)で線を描き、6時間放置する。ラッカーシンナー(RA−50、三協化学株式会社)をしみ込ませたウエス(日本製紙クレシア株式会社製キムワイプS−200)を用いてインクを拭き取り、インクの残留及び塗膜の外観変化の有無を目視で確認する。インクの残留及び外観変化のないものをOK、インク残り又は塗膜の外観変化が確認されたものをNG(Not Good)とする。
<耐ブロッキング性>
表面保護層を形成した再帰性反射シートの表面保護層のタックを指触により確認する。指触タックのないものは、耐ブロッキング性に優れる。
<再帰反射係数>
表面保護層を形成した再帰性反射シートの再帰反射係数R0.2(観測角0.2度、入射角5度における再帰反射係数)を、再帰反射測定装置Retrosign Type 4500(Delta Light&Optics,Lyngby,Denmark)を用いて測定する。
<架橋緻密度の評価>
硬化性組成物を厚さ38μmの剥離処理ポリエステルフィルム(帝人デュポン社製)上に塗布し、温度80℃のオーブン中で10分間乾燥した後、ポリエステルフィルムを除去して、厚さ50μmのポリウレタン表面保護層を作製する。
得られた表面保護層を厚さ1.5mmになるまで積層した後、TA Instrument社製粘弾性測定装置ARESを用い、Shear Mode、周波数0.01Hzの条件下で、120℃における損失正接(tanδ)(損失弾性率E”/貯蔵弾性率E’)を測定する。損失正接(tanδ)が0.1より低い場合、架橋の緻密性が十分であり、耐インク汚染性に優れる。
<例1〜4及び比較例1〜2>
表3に示す各成分を混合して硬化性組成物を調製した。混合は、室温(約23℃)で、5分間1000rpmの条件で撹拌することで行った。再帰性反射シート(製品名「3M(登録商標)High Definition Reflective License Plate Sheeting Series 6700」として3M Company,St.Paul,MN,USAより供給)を貼りつけたアルミニウム板(材質H1050、1mm厚)をエンボス加工し、スプレーコーター(奥工業株式会社製)を用いて、空気圧0.3MPa、ストローク7m/分の条件で硬化性組成物を4パス塗布した。温度80℃のオーブン中で10分間加熱して、厚さ25μmの表面保護層を再帰性反射シートの上に形成した。表面保護層、及び表面保護層を有する再帰性反射シートの評価結果を表3に示す。また、表面保護層を形成する前後でそれぞれの再帰性反射シートの再帰反射係数を測定し、再帰反射係数保持率を求めた。表3に併せて示す。
Figure 2016118584
<例5〜7及び比較例3〜6>
例5、6及び7は、加熱条件をそれぞれ60℃/10分、100℃/10分、120℃/10分とした以外は、例1と同様に表面保護層を有する再帰性反射シートを作製した。比較例3〜6は、表面保護層がないことを除いては、例1及び例5〜7と同様の条件で形成した。再帰反射係数の評価結果を表4に示す。また、表面保護層を形成する前後でそれぞれの再帰性反射シートの再帰反射係数を測定し、再帰反射係数保持率を求めた。表4に併せて示す。
Figure 2016118584
<例8〜14、参照例1〜2>
ホモミキサー(プライミクス社製)を用いて、表5に示す成分を溶解又は分散してインク組成物を調製した。インク組成物は室温(約23℃)でホモミキサー(PRIMIX Corp.)を用いて2000rpmで30分混合して調製した。例1で用いた再帰性反射シートを貼りつけたアルミニウム板(材質H1050、1mm厚)をエンボス加工した。日本語の文字がアルミニウム板にエンボスされた。エンボスされた板上に、ロールコーターRM−12(三協エンジニアリング)を用いてインク組成物を2パス印刷し、温度80℃のオーブン中で10分間乾燥した。乾燥後厚さ10〜15μmの着色層がアルミニウム板のエンボス部分に形成された。その後、スプレーコーター(奥工業株式会社)を用いて、空気圧0.3MPa、ストローク7m/分の条件で例1の表面保護層溶液を4パス塗布した。温度80℃のオーブン中で10分間加熱して、厚さ25μmの例1と同一条件で表面保護層を再帰性反射シートの上に形成した。
<参照例3>
インクとして3M(登録商標)Roll Coat Ink 4850White(3M Company,St.Paul,MN,USA)を使用した以外は、例7と同様にエンボス部分に着色層を有し、表面保護層を有する再帰性反射シートを作製した。
例8〜14、参照例1〜3の再帰性反射シートについて、表面保護層へのインクにじみを目視で確認した結果を表5に示す。
Figure 2016118584
本発明の基本的な原理から逸脱することなく、上記の実施態様及び実施例が様々に変更可能であることは当業者に明らかである。また、本発明の様々な改良及び変更が本発明の趣旨及び範囲から逸脱せずに実施できることは当業者には明らかである。
100、200 再帰性反射シート
110、210 再帰性反射層
112、212 キューブコーナー素子
114、214 構造化表面
116、216 主表面
120、220、320 再帰性反射構造体
130、230 接着層
132、232 接着剤
134 バリア層
235 反射層
136、236、336 ライナー
138 低屈折率層
142、242、342 グラフィック層
144、244、344 オーバーレイ層
146、246、346 着色層
148、248、348 ポリウレタン表面保護層
150、250 光線
300 ライセンスプレート
345 接合層
360 アルミニウム板
370 ブランクプレスダイ

Claims (13)

  1. 再帰性反射層と、
    ポリウレタン表面保護層と
    を含む再帰性反射シートであって、
    前記表面保護層は、少なくともポリエステル骨格又はポリカーボネート骨格のいずれかを有するポリオールと、三官能以上の脂肪族イソシアネートとの反応物を含み、
    前記表面保護層のガラス転移温度Tgが50℃以上であり、120℃における損失正接tanδが0.1以下である、再帰性反射シート。
  2. 前記再帰性反射層がキューブコーナー素子を含む、請求項1に記載の再帰性反射シート。
  3. 前記脂肪族イソシアネートは、イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート体、アダクト体、又はこれらの両方を含有する、請求項1又は2のいずれかに記載の再帰性反射シート。
  4. 前記再帰性反射層と前記表面保護層との間に着色層を有し、前記着色層は少なくとも塩化ビニル単位及び酢酸ビニル単位を含む共重合体樹脂と、顔料とを含む熱可塑性インク組成物から形成される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の再帰性反射シート。
  5. 赤外線吸収剤をさらに含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の再帰性反射シート。
  6. 前記赤外線吸収剤がセシウムタングステン酸化物を含む、請求項5に記載の再帰性反射シート。
  7. 再帰反射係数が45cd/lx/m以上である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の再帰性反射シート。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の再帰性反射シートを含むライセンスプレート。
  9. 再帰性反射層を提供する工程と、
    前記再帰性反射層の上又はその上方に、少なくともポリエステル骨格又はポリカーボネート骨格のいずれかを有するポリオールと、三官能以上の脂肪族イソシアネートとの反応物を含むポリウレタン表面保護層を形成する工程と
    を含む再帰性反射シートの製造方法であって、
    前記表面保護層形成前の再帰性反射シートの再帰反射係数を100%とした場合の前記表面保護層形成後の再帰性反射シートの再帰反射係数が45%以上である、再帰性反射シートの製造方法。
  10. 前記再帰性反射層がキューブコーナー素子を含む、請求項9に記載の再帰性反射シートの製造方法。
  11. 前記表面保護層を形成する工程が、80〜120℃の温度で10分以下加熱することを含む、請求項9又は10のいずれかに記載の再帰性反射シートの製造方法。
  12. ベースプレートを提供する工程と、
    前記ベースプレートの上に再帰性反射層を積層して、再帰性反射積層プレートを形成する工程と、
    前記再帰性反射積層プレートをエンボス加工又はデボス加工する工程と、
    エンボス加工又はデボス加工された前記再帰性反射積層プレートの凸部又は凹部に着色層を形成する工程と、
    前記再帰性反射層及び前記着色層を覆うようにポリウレタン表面保護層を形成する工程であって、前記表面保護層は、少なくともポリエステル骨格又はポリカーボネート骨格のいずれかを有するポリオールと、三官能以上の脂肪族イソシアネートとの反応物を含む、工程とを含む、ライセンスプレートの製造方法。
  13. 前記再帰性反射層がキューブコーナー素子を含む、請求項12に記載のライセンスプレートの製造方法。
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