JP2016115613A - 防水リレー - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1に開示されるトリアジンチオール系表面処理は、金属表面に予めトリアジンチオール誘導体を含有する陽極酸化皮膜を形成する。そして、この陽極酸化皮膜上に樹脂層を形成して、陽極酸化皮膜を介して樹脂層と金属との接合を良好にしている。
さらに、陽極酸化皮膜と熱可塑性樹脂との接着性を良好にするためには、陽極酸化皮膜を形成してからインサート成形を行うまでの時間(オープンタイム)を短くする必要がある。そのため、インサート成形で防水リレーを成形する場合は、インサート部品である金属端子へ表面処理を行なってから成形するまでの間を注意深く管理する必要が有るので、少量多品種生産へは不向きであった。
特許文献2に開示されているインサート成形方法では、金型表面に断熱層を形成することにより、金型内に高温の溶融樹脂が流入して金型内の金属部品の温度が急上昇した後の金属部品及び樹脂の金属部品と接触する部分の温度の低下をし難くし、樹脂と金属部品との接触部分の収縮量の差を小さくして密着性を上げるようにしている。しかしながら、この方法では全ての製品形状に対して精度良く断熱層を形成することが出来ないため、複雑な製品形状への対応は困難であり、製品形状が限定されるという問題があった。
請求項1へ記載の金属端子の一部を熱可塑性樹脂製ベースで覆われる防水リレーであって、金属端子におけるベースが覆う部分へクロロスルホン化ポリエチレン組成物からなる密着層を形成して、金属端子とベースとの間に密着層を有することを特徴とする防水リレーであり、
請求項2へ記載の金属端子とベースを結合させる方法として、インサート成形金型に金属端子を配置し、型締めしてキャビティ内に熱可塑性樹脂をインサート成形する方法を用いる防水リレーの製造方法であって、インサート成形前に予め金属端子におけるベースが覆う部分へクロロスルホン化ポリエチレン組成物からなる密着層を形成し、密着層がキャビティ内に配置されるように金属端子をインサート成形金型へ装着してインサート成形を行うことを特徴とする防水リレーの製造方法であり、
請求項3へ記載の請求項2記載の防水リレーの製造方法において、予めクロロスルホン化ポリエチレン組成物を有機溶剤を用いて溶液化し、クロロスルホン化ポリエチレン組成物の溶液を金属端子におけるベースが覆う部分へ塗布した後に乾燥させて密着層を形成することを特徴とする防水リレーの製造方法である。
ここで、ハウジングが覆う部分とは、ハウジングによって、固定接点の端子部が固定される部分であり、端子部の外周部をハウジングで包埋する部分を示す。
(金属端子)
本実施例および比較例に使用した金属端子3は、錫メッキ処理を行った銅を用いた。
クロロスルホン化ポリエチレン(TOSO−CSM(商標登録) CM−1500:東ソー株式会社製)100重量部に対し、
加硫剤および受酸材として酸化マグネシウム(キョーワマグ150(商標登録):協和化学工業株式会社製)4重量部、
加硫促進剤としてジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(ノクセラー(商標登録)TRA:大内新興化学工業株式会社製)2重量部、
酸化防止剤としてペンタエリスリトール(ノイライザー(商標登録)P:日本合成化学株式会社製)3重量部の割合で添加して、加工温度80℃のロール混錬機で15分間混錬することによりCSM組成物を得た。
トルエン(和光純薬工業株式会社製・1級)100重量部に対し、上記CSM組成物40重量部の割合で投入し、スターラーを用いて4時間撹拌し有機溶液を得た。
金属端子3へはけ塗りによって有機溶液を塗布し、室温25℃の環境下で16時間自然乾燥して密着層4を得た。乾燥後に膜厚を測定したところ、15〜30μmであった。
本実施例および比較例に使用したインサート成形品1’を形成するための成形材料は市販のポリフェニレンサルファイド(以下、PPS樹脂という)、ポリブチレンテレフタレート(以下、PBT樹脂という)を用意し、それぞれ140℃の乾燥機で3時間以上乾燥したものを用いた。それぞれの商品名に関しては表1に記載する。
図示しない射出成形機、金型によって、インサート成形を行い図1に示すベース2を作成した。主な成形条件は表1に示す。その後、図1に示すように一般的な防水リレー1を組立て下記評価方法で評価を実施した。
(インサート成形品の防水機能評価)
得られた防水リレー1を1日間室温で保管した後、水深1mの水中で30分水没させた。その後、動作確認を行い作動不良の有無を確認した。
得られた防水リレー1を1日間室温で保管した後、表1に示す温度環境下でヒートサイクル試験を行った。その後、この防水リレー1’を上記防水機能評価と同様の方法で評価を行った。
有機溶液を金属端子3へ塗布・乾燥し密着層4を得た。この密着層4を形成した金属端子3へ表1に示すPPS樹脂を用いて表1に示す射出成形条件でインサート成形して防水リレー1を得た。得られた防水リレー110個に対して防水機能評価を行ったところ、動作不良は1つも確認されなかった。さらにヒートサイクル試験後の防水リレー110個に対して防水機能評価を行なったところ、動作不良は1つも確認されなかった。実施例1により、CSM組成物を密着層4として形成した金属端子3にPPS樹脂をインサート成形して得られた防水リレー1は、金属端子3とベース2の密着状態は良好であり、防水機能を有することを確認した。
インサート成形する樹脂をPBT樹脂に変更する点以外、実施例1と同様に防水リレー1を成形した。得られた防水リレー110個に対して防水機能評価を行ったところ、動作不良は1つも確認されなかった。さらにヒートサイクル試験後の防水リレー110個に対して防水機能評価を行なったところ、動作不良は1つも確認されなかった。実施例2により、CSM組成物を密着層4として形成した金属端子3にPBT樹脂をインサート成形して得られた防水リレー1は金属端子とベース2の密着状態は良好であり、防水機能を有することを確認した。
密着層4を形成しない金属端子3へPPS樹脂をインサート成形して防水リレー1を得た。得られた防水リレー110個に対して防水機能評価を行ったところ、動作不良は1つも確認されなかった。さらにヒートサイクル試験後の防水リレー110個に対して防水機能評価を行なったところ、10個中3個動作不良が確認された。比較例1により、密着層4を形成していない金属端子3にPPS樹脂をインサート成形して得られた防水リレー1は、高温環境と低温環境に繰り返し晒されることによって密着状態が悪化し、防水機能が損なわれることを確認した。
密着層4を形成しない金属端子3へPBT樹脂をインサート成形して防水リレー1を得た。得られた防水リレー110個に対して防水機能評価を行ったところ、動作不良は1つも確認されなかった。さらにヒートサイクル試験後の防水リレー110個に対して防水機能評価を行なったところ、10個中2個動作不良が確認された。比較例2により、密着層4を形成していない金属端子3にPBT樹脂をインサート成形して得られた防水リレー1は、高温環境と低温環境に繰り返し晒されることによって密着状態が悪化し、防水機能が損なわれることを確認した。
2 ベース
3 金属端子
4 密着層
5 固定接点
6 電磁石
7 可動接触片
8 可動接点
9 密着ケース
Claims (3)
- 金属端子の一部を熱可塑性樹脂製ベースで覆われる防水リレーであって、
金属端子におけるベースが覆う部分へクロロスルホン化ポリエチレン組成物からなる密着層を形成して、金属端子とベースとの間に密着層を有することを特徴とする防水リレー。 - 金属端子とベースを結合させる方法として、インサート成形金型に金属端子を配置し、型締めしてキャビティ内に熱可塑性樹脂をインサート成形する方法を用いる防水リレーの製造方法であって、
インサート成形前に予め金属端子におけるベースが覆う部分へクロロスルホン化ポリエチレン組成物からなる密着層を形成し、密着層がキャビティ内に配置されるように金属端子をインサート成形金型へ装着してインサート成形を行うことを特徴とする防水リレーの製造方法。 - 請求項2記載の防水リレーの製造方法において、
予めクロロスルホン化ポリエチレン組成物を有機溶剤を用いて溶液化し、クロロスルホン化ポリエチレン組成物の溶液を金属端子におけるベースが覆う部分へ塗布した後に乾燥させて密着層を形成することを特徴とする防水リレーの製造方法。
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JP2007087952A (ja) * | 2005-09-21 | 2007-04-05 | Tyco Electronics Corp | 電磁リレー |
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JP2008302579A (ja) * | 2007-06-07 | 2008-12-18 | Bridgestone Corp | ゴム−樹脂積層構造体及びその製造方法 |
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