JP2016114104A - 防振装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】変位規制機能の使用に伴う低下を抑制できる防振装置を提供する。【解決手段】この発明の防振装置1は、振動発生部及び振動受部のうちいずれか一方に連結される内側部材10と、振動発生部及び振動受部のうち他方に連結される外筒部材20と、内側部材と外筒部材とを連結する本体ゴム弾性体30と、内側部材の周りに取り付けられた取付部41、外筒部材の軸線方向一方側の端部に設けられた被当接部21に対して軸線方向に対向する当接部42、及び、取付部と当接部とを弾性的に連結する弾性連結部43を有する、当接部材40と、を備え、弾性連結部は、取付部側から当接部側へ向かうにつれて、軸線方向他方側に向かうように延在している。【選択図】図1
Description
この発明は、例えば油圧ショベルやブルドーザー等の建設機械のキャビンマウントとして用い得る防振装置に関するものである。
従来の防振装置として、柱状心材と、柱状心材を取り囲んで配置された外筒部材と、柱状心材と外筒部材との間に介在させた本体弾性体と、外筒部材の内側に形成された液室と、外筒部材の軸線方向一方側の端部に形成されたフランジ部に設けられた環状弾性体と、環状弾性体と軸線方向に対向するように柱状心材に取り付けられた剛性プレートと、を具えたものがある(例えば、特許文献1)。このような防振装置では、軸線方向荷重の小さい間は、本体弾性体のせん断変形によって柔らかいバネ特性が得られる一方で、軸線方向荷重が大きくなると、剛性プレートが環状弾性体に当たって、環状弾性体を圧縮変形させることによって、硬いバネ特性が得られるようにし、これにより、柱状心材の変位を規制して、液室内部の圧力が過大となるのを抑制し、液室の破損ひいては液漏れを防止できるようにしている。
しかしながら、使用に伴い、剛性プレートが繰り返しゴム等からなる環状弾性体に当たることにより、環状弾性体に摩耗等が生じ、これにより、環状弾性体による変位規制機能が使用に伴い低下することがある。このような環状弾性体の使用に伴う劣化が生じても液室内部の圧力が過大となるのを未然に防ぐためには、例えば、液室内に十分な体積の空気を入れることで、液室内の体積変化が十分に吸収されるようにすることが考えられる。しかし、使用に伴う劣化を考慮して液室内の空気の体積を余分に確保しようとすると、液室内の液体の充填率の低下に起因する防振装置の減衰力の低下や、液室体積の増大ひいては防振装置の大型化に繋がるという問題があった。
この発明は、上述した課題を解決するためのものであり、変位規制機能の使用に伴う低下を抑制できる防振装置を提供することを目的とするものである。
この発明の防振装置は、振動発生部及び振動受部のうちいずれか一方に連結される内側部材と、前記振動発生部及び前記振動受部のうち他方に連結される外筒部材と、前記内側部材と前記外筒部材とを連結する本体ゴム弾性体と、前記内側部材の周りに取り付けられた取付部、前記外筒部材の軸線方向一方側の端部に設けられた被当接部に対して前記軸線方向に対向する当接部、及び、前記取付部と前記当接部とを弾性的に連結する弾性連結部を有する、当接部材と、を備え、前記弾性連結部は、前記取付部側から前記当接部側へ向かうにつれて、前記軸線方向他方側に向かうように延在していることを特徴とする。
この発明の防振装置によれば、変位規制機能の使用に伴う低下を抑制できる。
この発明の防振装置によれば、変位規制機能の使用に伴う低下を抑制できる。
この発明の防振装置において、前記弾性連結部には、前記外筒部材の周方向に沿って配列された複数の貫通孔が形成されていると好適である。
これにより、簡単に弾性連結部を形成できる。
これにより、簡単に弾性連結部を形成できる。
この発明の防振装置において、前記当接部材は、金属製であると好適である。
これにより、バネ特性のバラツキを低減できるので、設計自由度の向上が可能になる。
これにより、バネ特性のバラツキを低減できるので、設計自由度の向上が可能になる。
この発明によれば、変位規制機能の使用に伴う低下を抑制できる防振装置を提供できる。
以下に、図面を参照しつつ、この発明に係る防振装置の実施形態を例示説明する。
図1〜図5は、この発明の防振装置の一実施形態を示している。本実施形態の防振装置1は、油圧ショベルやブルドーザー等の建設機械において、振動受部であるキャビンを振動発生部である車体フレーム上に支持するキャビンマウントとして構成されている。ただし、本実施形態の防振装置1は、任意の振動受部を任意の振動発生部上に支持するために、あるいは、任意の振動発生部を任意の振動受部上に支持するために、用いられてもよい。
図1は、防振装置1を示す、図2のA−A線に沿う縦断面図である。防振装置1は、略ロッド状の内側部材10と、内側部材10に対して径方向外側に配置された有底の筒状(ひいては略コップ状)の外筒部材20と、内側部材10と外筒部材20とを連結する本体ゴム弾性体30と、後述する当接部材40とを、備えている。
内側部材10は、本例において、外筒部材20と同心軸状に配置されており、外筒部材20の中心軸線Cに沿う方向(以下、単に「軸線方向」という。)に延在する心材部12と、心材部12よりも小径で心材部12の軸線方向一方側(図1の上側。以下同じ。)の端部に植え込まれた第1ボルト部11と、心材12よりも小径で心材部12の軸線方向他方側(図1の下側)の端部に植え込まれた第2ボルト部13と、を有している。第1ボルト部11は、外筒部材20よりも軸線方向一方側(図1の上側)に向けて突出するように配置されており、当接部材40と振動受部であるキャビン100とに挿通されて、ナット101でキャビン100に固定される。
外筒部材20は、略円筒状の周壁部22と、周壁部22の軸線方向一方側(図1の上側)の端部から、外筒部材20の径方向(以下、単に「径方向」という。)の外側に向けて延在するフランジ部21と、周壁部22の軸線方向他方側(図1の下側)の端部の開口を液密及び気密に塞ぐ底壁部23とを、有している。
図2は、図1の防振装置1を、軸線方向一方側(図1の上側)から観た平面図である。フランジ部21は、平面視において略矩形状をなしており、その四隅にそれぞれねじ孔21aを有している。そして、フランジ部21は、このねじ孔21aを介して、図示しない振動発生部である車体フレームにねじ止めされる。
このように、本例では、内側部材10が振動受部に連結され、外筒部材20が振動発生部に連結されたものとして説明するが、逆に、内側部材10を振動発生部に連結して、外筒部材20を振動受部に連結してもよい。
図1及び図2に示すように、本例における当接部材40は、略円盤状であり、金属製の一枚板から形成されており、中心孔43bに内側部材10の第1ボルト部11が挿通されて、内側部材10の心材部12とキャビン100との間に挟まれた状態で、内側部材10に固定される。当接部材40は、内側部材10の周りに取り付けられた取付部41と、取付部41よりも径方向外側において、外筒部材20の軸線方向一方側の端部に設けられたフランジ部21(被当接部)に対して軸線方向に対向する当接部42と、取付部41と当接部42とを弾性的に連結する弾性連結部43とを、有している。
本例では、取付部41及び当接部42は、それぞれ、径方向に沿って延在しており、当接部42は、取付部41よりも、軸線方向他方側(図1の下側)に位置している。取付部41と当接部42との軸線方向位置のずれ量Hは、例えば2.0〜3.0mmであることが好ましい。本例では、取付部41を径方向に沿って延在させて、取付部41を軸線方向の両側でそれぞれ内側部材10の心材部12とキャビン100とに面接触させることにより、当接部材40がぐらつき無くしっかりと内側部材10に対して固定されるようにしている。また、本例では、当接部42を、径方向に沿って、外筒部材20のフランジ部21に対して平行に延在させることにより、軸線方向荷重の入力時における内側部材10の変位に応じて、当接部42が、フランジ部21に、フランジ部21に設けられたフランジ被覆ゴム31を介して、面接触(当接)されるようにしている。
なお、本例では、実際には当接部42がフランジ部21ではなくフランジ被覆ゴム31に当接するが、本明細書では、実質的には当接部42がフランジ部21に当接するものとみなして説明する。すなわち、フランジ部21は、本発明の「被当接部」を構成するものとする。
なお、本例では、実際には当接部42がフランジ部21ではなくフランジ被覆ゴム31に当接するが、本明細書では、実質的には当接部42がフランジ部21に当接するものとみなして説明する。すなわち、フランジ部21は、本発明の「被当接部」を構成するものとする。
弾性連結部43は、取付部側(すなわち径方向内側)から当接部側(すなわち径方向外側)へ向かうにつれて、軸線方向他方側(図1の下側)に向かうように、図の例では縦断面においてまっすぐ、延在している。ただし、本例に限られず、弾性連結部43は、取付部側から当接部側へ向かうにつれて、縦断面において湾曲しながら、又は、複数箇所で屈曲しながら、軸線方向他方側に向かうように延在してもよい。
図2に示すように、本例において、弾性連結部43には、外筒部材20の周方向(以下、単に「周方向」という。)、すなわち、弾性連結部43の周方向に沿って配列された複数の貫通孔43aが形成されている。これにより、弾性連結部43は、軸線方向に弾性変形し易くなるように構成されている。また、本例のように弾性連結部43を金属製とすることにより、例えばゴム製とする場合に比べて、バネ特性のバラツキが生じにくく、また、使用中に繰り返される弾性変形によっても使用に伴う劣化が生じにくい。
図2の例では、複数の略扇状の貫通孔43aが、周方向に沿って等間隔に配列されている。
なお、弾性連結部43は、ゴムで構成される場合や、本例のように金属製であっても、軸線方向に弾性変形可能な程度に板厚が十分に薄い場合においては、貫通孔43aを有しなくてもよい。
図2に示すように、本例において、弾性連結部43には、外筒部材20の周方向(以下、単に「周方向」という。)、すなわち、弾性連結部43の周方向に沿って配列された複数の貫通孔43aが形成されている。これにより、弾性連結部43は、軸線方向に弾性変形し易くなるように構成されている。また、本例のように弾性連結部43を金属製とすることにより、例えばゴム製とする場合に比べて、バネ特性のバラツキが生じにくく、また、使用中に繰り返される弾性変形によっても使用に伴う劣化が生じにくい。
図2の例では、複数の略扇状の貫通孔43aが、周方向に沿って等間隔に配列されている。
なお、弾性連結部43は、ゴムで構成される場合や、本例のように金属製であっても、軸線方向に弾性変形可能な程度に板厚が十分に薄い場合においては、貫通孔43aを有しなくてもよい。
本体ゴム弾性体30は、内側部材10の心材部12の外周面と、外筒部材20の周壁部22の、フランジ部21に連続する一部分の内周面とに、加硫接着等により固定されている。図1の例では、内側部材10の心材部12と外筒部材20の周壁部22との径方向中間位置において、金属製の中間筒部材110が本体ゴム弾性体30の内部に設けられており、これにより、軸線方向(例えば、車体の上下方向)のバネ定数を低く維持しながら径方向(例えば、車体の前後、左右方向)のバネ定数を高くしている。
ただし、中間筒部材110は、設けなくてもよいし、あるいは、略同心軸状に複数設けてもよい。
ただし、中間筒部材110は、設けなくてもよいし、あるいは、略同心軸状に複数設けてもよい。
前述したように、図1に示す例では、外筒部材20のフランジ部21(被当接部)における、当接部材40の当接部42との対向面(図1の上側の面)が、本体ゴム弾性体30と一体に形成された薄いフランジ被覆ゴム31により被覆されており、これにより、軸線方向荷重の入力時に当接部材40の当接部42がフランジ部21に当たる際の干渉音を和らげることができる。フランジ被覆ゴム31の被覆厚さは、例えば0.5〜3.0mmであることが好ましく、1.0〜2.0mmであることがさらに好ましい。このように、フランジ被覆ゴム31は、非常に薄いので、軸線方向のバネ定数の特性に影響を与えるものではなく、すなわち、当接部42がフランジ部21に当たっても、フランジ被覆ゴム31はバネ定数を高めるようには作用しない。
また、図1に示す例では、本体ゴム弾性体30よりも軸線方向他方側(図1の下側)において、外筒部材20の周壁部22の内周面が、本体ゴム弾性体30と一体に形成された内周面被覆ゴム32により被覆されている。
ただし、フランジ被覆ゴム31や内周面被覆ゴム32は、設けなくてもよい。
また、図1に示す例では、本体ゴム弾性体30よりも軸線方向他方側(図1の下側)において、外筒部材20の周壁部22の内周面が、本体ゴム弾性体30と一体に形成された内周面被覆ゴム32により被覆されている。
ただし、フランジ被覆ゴム31や内周面被覆ゴム32は、設けなくてもよい。
本例では、外筒部材20の底壁部23の外周側部分は、底壁部23よりも軸線方向一方側(図1の上側)に配置された、可撓性の仕切膜24の外周側部分と重なり合っており、底壁部23及び仕切膜24のそれぞれの外周縁部は、周壁部22の軸線方向他方側の端部によりかしめられて固定されている。また、底壁部23及び仕切膜24は、それぞれの内周側部分により、空気室70を区画している。本例では、仕切膜24を可撓性にすることにより、空気室70を拡縮可能にしている。なお、仕切膜24に加えて、底壁部23も可撓性に構成されてもよい。また、底壁部23は無くてもよい。
本体ゴム弾性体30における底壁部23側の端部と、仕切膜24と、外筒部材20の周壁部22(より具体的には内周面被覆ゴム32)とにより区画された、閉鎖空間の内部には、シリコンオイル等の高粘度の液体が充填された液室80が形成されている。
内側部材10の心材部12の軸線方向他方側(図1の下側)には、液室80内部に配置された減衰板50が第2ボルト部13によりねじ止めされている。減衰板50の外周縁部と外筒部材20の周壁部22(より具体的には、内周面被覆ゴム32)との間の隙間は、第1オリフィス91を形成している。
液室80内部には、仕切膜24に対して軸線方向一方側(図1の上側)において、径方向に延在して、液室80を軸線方向に分割するとともに、軸線方向に延在する貫通孔からなる第2オリフィス92を有する、仕切板60が設けられている。仕切板60の外周縁部は、周壁部22の軸線方向他方側の端部によりかしめられて固定されている。
内側部材10の心材部12の軸線方向他方側(図1の下側)には、液室80内部に配置された減衰板50が第2ボルト部13によりねじ止めされている。減衰板50の外周縁部と外筒部材20の周壁部22(より具体的には、内周面被覆ゴム32)との間の隙間は、第1オリフィス91を形成している。
液室80内部には、仕切膜24に対して軸線方向一方側(図1の上側)において、径方向に延在して、液室80を軸線方向に分割するとともに、軸線方向に延在する貫通孔からなる第2オリフィス92を有する、仕切板60が設けられている。仕切板60の外周縁部は、周壁部22の軸線方向他方側の端部によりかしめられて固定されている。
本例では、軸線方向荷重の入力に応じて、内側部材10が外筒部材20に対して変位すると、内側部材10に連動して減衰板50が液室80内で移動して、液体を攪拌し、その攪拌、ならびに、第1オリフィス91及び第2オリフィス92を通じた液体の行き来等により、液体流動の粘性抵抗に基づく減衰作用を発揮させるようになっている。
つぎに、図1及び図3〜図5を参照しながら、本実施形態の作用についてさらに詳しく説明する。図5は、防振装置1に掛かる軸線方向の静的荷重(kN)と、防振装置1の撓み(内側部材10と外筒部材20との間の軸線方向相対変位)(mm)との関係を示すグラフである。図5において、「引っ張り方向」とは、内側部材10が外筒部材20に対して初期位置から軸線方向一方側(図1の上側。液室80を拡張する方向。)に向かう撓みの方向を示しており、「圧縮方向」とは、内側部材10が外筒部材20に対して初期位置から軸線方向他方側(図1の下側。液室80を圧縮する方向。)に向かう撓みの方向を示している。
図1に示す防振装置1は、比較的小さな軸線方向荷重が掛かった状態にあり、図5のグラフにおける「状態1」の部分に対応している。このとき、当接部材40は外筒部材20に当接しておらず、上述した減衰板50による減衰作用に加えて、本体ゴム弾性体30の弾性変形による減衰作用によって、低いバネ定数をもたらし、キャビンの乗員に良好な乗り心地を提供するようにしている。
図3に示す防振装置1は、図1の場合よりも大きな、中程度の軸線方向荷重が掛かった状態にあり、図5のグラフにおける「状態2」の部分に対応している。このとき、当接部材40は、当接部42が外筒部材20のフランジ部21(より具体的には、フランジ被覆ゴム31)に当接しているとともに、荷重が大きくなるにつれて取付部41と当接部42との軸線方向位置のずれ量Hが狭まるように、弾性連結部43の軸線方向での弾性変形が生じる。この弾性連結部43での弾性変形により、「状態1」と比べて、より高いバネ定数がもたらされる。
図4に示す防振装置1は、図3の場合よりもさらに大きな、比較的大きな軸線方向荷重が掛かった状態にあり、図5のグラフにおける「状態3」の部分に対応している。このとき、当接部材40は、弾性連結部43が径方向に沿って延在していることにより、全体として平板状になっており、これにより、内側部材10がこれ以上、外筒部材20に対して荷重方向(軸線方向他方側)に変位できないように、変位規制している。このような当接部材40による変位規制作用によって、所定値以上の軸線方向荷重が掛かっても、液室80に過度の圧力が掛かることが防止できるので、液室80に過度の圧力が掛かることで起こり得る、外筒部材20の周壁部22のかしめ部分等の破壊、ひいては液漏れを、防止できる。
なお、「状態1」と「状態3」との間に「状態2」の特性を設けることで、所定値以上の軸線方向荷重が掛かったとたんに外筒部材20に対する内側部材10の変位規制がもたらされるのを防止して、段階的に内側部材10の変位規制に至るようにすることで、より快適な乗り心地を提供するようにしている。
本実施形態では、上述のように、例えば特許文献1の環状弾性体(環状ゴム)をフランジ部21上に設ける代わりに、当接部材40の弾性連結部43によって、ある程度以上の軸線方向荷重が掛かった場合にバネ定数が高められ、さらに大きな軸線方向荷重が掛かると変位規制がなされるようにしている。これにより、環状弾性体を用いる場合において環状弾性体が繰り返し打撃を受けることにより生じ得る、環状弾性体の摩耗ひいては変位規制機能の使用に伴う低下の問題が無くなることから、防振装置1全体として、従来と同様のバネ特性を得つつ、変位規制機能の使用に伴う低下を抑制できる。また、環状弾性体を設けない分、防振装置の小型化および軽量化が可能になる。
さらに、上記のように、当接部材40は変位規制機能の使用に伴う低下が生じにくく、信頼性が高いことから、従来のように使用に伴う低下を予め考慮して、装置内の空気の体積を余分に確保する等の必要が無く、設計の自由度を向上できる。よって、例えば、空気室70の体積を必要最低限にまで抑えることができ、防振装置の小型化や、液体の充填率の向上ひいては減衰力の向上などが可能になる。
さらに、上記のように、当接部材40は変位規制機能の使用に伴う低下が生じにくく、信頼性が高いことから、従来のように使用に伴う低下を予め考慮して、装置内の空気の体積を余分に確保する等の必要が無く、設計の自由度を向上できる。よって、例えば、空気室70の体積を必要最低限にまで抑えることができ、防振装置の小型化や、液体の充填率の向上ひいては減衰力の向上などが可能になる。
また、上記の例では、当接部材40に、周方向に沿って複数の貫通孔43aを、例えば打ち抜き加工やレーザー加工等により形成することにより、軸線方向に弾性変形可能な弾性連結部43を簡単に形成できる。
また、上記の例では、弾性連結部43を含め、当接部材40全体を金属製としたことにより、仮にゴム製とした場合に比べて、バネ特性のバラツキを低減できるので、さらなる設計自由度の向上が可能になり、また、使用に伴う劣化を生じにくくすることができる。
なお、本発明の防振装置は、上記の実施形態のものに限られず、様々な変形例が可能である。例えば、当接部材40の弾性連結部43に周方向に沿って配列される複数の貫通孔43aの各々は、平面視において、任意の形状が可能であり、例えば図6に示す例のように、周方向に沿って(例えば時計周りに)進むにしたがって外周側から内周側に向かうように細長く延在するようなものでもよい。
また、本発明の防振装置は、液室80や空気室70を備えていなくてもよい。
1:防振装置、 10:内側部材、 11:第1ボルト部、 12:心材部、 13:第2ボルト部、 20:外筒部材、 21:フランジ部(被当接部)、 21a:ねじ孔、 22:周壁部、 23:底壁部、 24:仕切膜、 30:本体ゴム弾性体、 31:フランジ被覆ゴム、 32:内周面被覆ゴム、 40:当接部材、 41:取付部、 42:当接部、 43:弾性連結部、 43a:貫通孔、 43b:中心孔、 50:減衰板、 60:仕切板、 70:空気室、 80:液室、 91:第1オリフィス、 92:第2オリフィス、 100:キャビン、 101:ナット、 110:中間筒部材、 C:外筒部材の中心軸線
Claims (3)
- 振動発生部及び振動受部のうちいずれか一方に連結される内側部材と、
前記振動発生部及び前記振動受部のうち他方に連結される外筒部材と、
前記内側部材と前記外筒部材とを連結する本体ゴム弾性体と、
前記内側部材の周りに取り付けられた取付部、前記外筒部材の軸線方向一方側の端部に設けられた被当接部に対して前記軸線方向に対向する当接部、及び、前記取付部と前記当接部とを弾性的に連結する弾性連結部を有する、当接部材と、
を備え、
前記弾性連結部は、前記取付部側から前記当接部側へ向かうにつれて、前記軸線方向他方側に向かうように延在していることを特徴とする、防振装置。 - 前記弾性連結部には、前記外筒部材の周方向に沿って配列された複数の貫通孔が形成されている、請求項1に記載の防振装置。
- 前記当接部材は、金属製である、請求項1又は2に記載の防振装置。
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