JP2016113731A - 剥離紙用原紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、シリコーンに対するバリア性、シリコーン塗布の際の印刷作業性(強度、シリコーンの塗布均一性)、シリコーン塗布後の粘着剤加工適性(カール)に優れた、後処理としてポリエチレン等のラミネートを必要とせず、溶剤あるいは無溶剤タイプの剥離剤を、直接塗布することができる剥離紙用原紙を提供することを目的とする。【解決手段】広葉樹パルプ/針葉樹パルプ=80/20〜50/50からなる基紙の少なくとも片面に、澱粉とアルギン酸ソーダを含有する塗工層を設けた、離解ろ水度を20〜60°SR、引張強さを縦方向で2.0kN/m以上である剥離紙用原紙。【選択図】 なし

Description

本発明は、剥離紙用原紙及びこれを用いた剥離紙、特にダイレクトシリコーンタイプの剥離紙用原紙に関するものである。
近年、シールやラベル、ステッカーなどの需要の増加に伴い、これらの粘着加工物の粘着剤に貼合わせて用いられる剥離紙の需要も高まり、その品質要求特性は様々である。例えばシールやラベルなどの用途において、その寸法安定性・加工適性が重要であれば、ラミネートタイプ(以下ラミタイプともいう)の剥離紙を使用し、強度が重要であれば、ダイレクトシリコーンタイプ(以下ダイレクトタイプともいう)の剥離紙を使用するといったように、用途や要求特性に応じて異なったタイプの剥離紙を使い分けている。また、剥離紙は使用後にゴミとして扱われるため、いずれのタイプにおいてもゴミ削減や輸送コスト改善という観点から低坪量化が望まれている。
ラミネートタイプの剥離紙は、支持体となる紙の片面若しくは両面にポリエチレンなどのフィルムをラミネートし、そのフィルム面に剥離性シリコーン樹脂などの剥離剤が塗布されたものである。このような構成の剥離紙は、フィルム面が剥離剤を塗布する際に支持体への浸透を防止して少ない塗布量で良好な剥離性を付与することができる利点を有し、また、寸法安定性も良い。一方、ラミネートしたポリエチレンなどのフィルムは、耐熱性が悪いため、耐熱性が要求される用途には使用できない。また、フィルムを使用しているため、古紙としてのリサイクルが容易ではなく、環境面での問題がある。
これに対して、ダイレクトシリコーンタイプの剥離紙は、基紙にサイズプレス等の塗工設備により、ポリビニルアルコール等のバリア材料を塗工した剥離紙用原紙に、シリコーンを直接塗布するものである。このタイプの剥離紙は、常温だけでなく加熱されても強度( 引裂強さ、引張強さ、層間剥離強さ、破裂強さ、表面強さ) が強い。一方、シリコーンの浸透を防止するためのバリア層を設けるために、非常に高叩解処理した基紙を使用しており、湿度変化に対する寸法安定性が悪い。
これまでに、ダイレクトシリコーンタイプとして特許文献1や特許文献2などが開示されているが、これらの剥離紙用原紙は、シリコーンに対するバリア性が不十分であるなど課題を抱えていた。
特開2005−314844 特開2011−214158
このため、高温領域でも強度が低下せずに安定的に使用できる耐熱性と、様々な湿度環境下でも伸縮の少ない寸法安定性を要求されてきているが、従来のラミタイプあるいはダイレクトタイプのいずれの剥離紙でも、耐熱性と寸法安定性を同時に満足することはできないのが現状である。
そこで、本発明は、シリコーンに対するバリア性、シリコーン塗布の際の印刷作業性(強度、シリコーンの塗布均一性)、シリコーン塗布後の粘着剤加工適性(カール)に優れた、ポリエチレン等のラミネートを必要とせず、溶剤あるいは無溶剤タイプの剥離剤を、直接塗布することができる剥離紙用原紙を提供することを目的とする。
本発明は以下の[1]〜[2]を提供する。
[1]下記(1)〜(3)の条件を満し、基紙の少なくとも片面に澱粉及びアルギン酸ソーダを澱粉/アルギン酸ソーダ=99/1〜96/4(固形分重量)の割合で含有する塗工層を設けることを特徴とする剥離紙用原紙。
(1)基紙の原料が広葉樹パルプ及び針葉樹パルプであり、配合比が広葉樹パルプ/針葉樹パルプ=80/20〜50/50。
(2)剥離紙用原紙をJIS P8220−1に規定された方法で離解した原料スラリーのJIS P8121−1に規定されるショッパー・リーグラ法で測定したろ水度が20°SR以上、60°SR以下。
(3)剥離紙用原紙のJIS P8113に規定された引張強さが縦方向で2.0kN/m以上。
[2]坪量が20〜45g/mであることを特徴とする[1]の剥離紙用原紙。
本発明の剥離紙用原紙によれば、シリコーンに対するバリア性、シリコーン塗布の際の印刷作業性(強度、シリコーンの塗布均一性)、シリコーン塗布後の粘着剤加工適性(カール)に優れた、後処理としてポリエチレン等のラミネートを必要とせず、溶剤あるいは無溶剤タイプの剥離剤を、直接塗布することができる剥離紙用原紙を提供することができる。
以下、本発明の剥離紙用原紙の実施形態について説明する。
本発明の剥離紙用原紙は、ポリエチレンをラミネートする等の後処理を必要とせず、溶剤タイプまたは無溶剤タイプの剥離剤を、直接塗布することができる剥離紙用原紙である。本発明の剥離紙用原紙は、パルプ化工程(パルプを叩解しパルプスラリーを調整する工程)、調成工程(前記パルプスラリーに填料を添加して原料スラリーを調整する工程)、抄紙工程(前記原料スラリーを抄紙することにより基紙を抄造する工程)、塗工工程(片面または両面に結着剤を塗工する工程)、仕上・加工工程(表面処理及び裁断等の工程)を経ることにより得ることができる。
<剥離紙用原紙>
本発明の剥離紙用原紙は、(1)〜(3)の条件を満し、基紙の少なくとも片面に澱粉及びアルギン酸ソーダを澱粉/アルギン酸ソーダ=99/1〜96/4(固形分重量)の割合で含有する塗工層を設けることを特徴としており、これらの条件を満足させることによって、シリコーンに対する十分なバリア性、シリコーン塗布の際の印刷作業性(強度、シリコーンの塗布均一性)、シリコーン塗布後の粘着剤加工適性(カール)に優れる剥離紙用原紙を得ることができる。
(1)基紙の原料が広葉樹パルプ及び針葉樹パルプであり、配合比が広葉樹パルプ/針葉樹パルプ=80/20〜50/50(固形分重量)。
(2)剥離紙用原紙をJIS P8220−1に規定された方法で離解した原料スラリーのJIS P8121−1に規定されるショッパー・リーグラ法で測定したろ水度が20°SR以上、60°SR以下。
(3)剥離紙用原紙のJIS P8113に規定された引張強さが縦方向で2.0kN/m以上。
<パルプ>
本発明の剥離紙用原紙の基紙は、広葉樹パルプと針葉樹パルプを広葉樹パルプ/針葉樹パルプ=80/20〜50/50の重量比率(固形分重量)で混合して使用されていることが重要である。針葉樹パルプの重量比率が20未満の場合には、十分な強度を得るために叩解を強化する必要があり、寸法安定性が低下する。このため、この剥離紙原紙にシリコーンを塗布した際に、カールが発生し、粘着剤加工適性(ラベル等との貼り合わせ作業性)に問題が生じる。一方、針葉樹パルプの重量比率が50を超える場合には、叩解を調整して強度、寸法安定性の良好な剥離紙用原紙を得ることが可能であるが、地合いが悪化する。このため、シリコーンを直接塗布する際に、シリコーンの塗布(印刷)均一性が損なわれてしまうので、剥離紙としての品質(粘着剤との剥離性)にばらつきが発生する。
本発明の剥離紙用原紙抄造に使用される広葉樹パルプ、針葉樹パルプとしては、特に限定されるものではなく、バージンパルプ及び古紙パルプを使用することができる。バージンパルプとしては、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹未晒クラフトパルプ(LUKP)、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)、広葉樹半晒クラフトパルプ(LSBKP)、針葉樹半晒クラフトパルプ(NSBKP)、広葉樹亜硫酸パルプ、針葉樹亜硫酸パルプ等の化学パルプや、ストーングランドパルプ(SGP)、加圧ストーングランドパルプ(TGP)、ケミグランドパルプ(CGP)、砕木パルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)等の機械パルプ等の公知の種々のパルプを使用することができる。
また、JIS P8220−1に規定された方法で剥離紙用原紙を離解した原料スラリーのJIS P8121−1に規定されるショッパー・リーグラ法で測定したろ水度(離解ろ水度)は、20°SR以上、60°SR以下であることが重要である。この離解ろ水度が20°SR未満の場合には、前記したパルプの配合では所望の強度を得ることができない。一方、離解ろ水度が60°SRを超えると寸法安定性が低下する傾向にあり、カールが発生しやすくなるため、粘着剤加工適性(ラベル等との貼り合わせ作業性)に問題が生じる。
<抄紙>
抄紙機としては、本発明の効果を損なわないのであれば、長網式抄紙機、丸網式抄紙機、短網式抄紙機、ツインワイヤ式抄紙機等を用いても良い。また、抄紙は酸性抄紙、中性抄紙、アルカリ性抄紙の何れかの方式で行われる。
また、必要に応じて、硫酸バンドや、各種のアニオン性、カチオン性、ノ二オン性或いは、両性の歩留まり向上剤、濾水性向上剤、紙力増強剤や内添サイズ剤等の抄紙用内添助剤を添加しても良い。更に、必要に応じて、染料、蛍光増白剤、pH調整剤、消泡剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤等の製紙用添加剤を添加しても良い。
<塗工層>
本発明の剥離紙用原紙は、抄紙工程によって形成された基紙に澱粉及びアルギン酸ソーダを澱粉/アルギン酸ソーダ=99/1〜96/4(固形分重量)の割合で含有する塗工層を設けることが重要である。この塗工層は、澱粉及びアルギン酸ソーダを含有する塗工液を、F面及び/またはW面にそれぞれ固形分で0.5〜2.0g/m程度塗工、乾燥して形成される。澱粉としては、酸化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉、酸素変性澱粉などの澱粉を単独あるいは2種類以上とアルギン酸ソーダとを混合して使用することができるが、操業性等から酸化澱粉が好ましく、具体的には、日本食品加工社製MS−3800や日本コーンスターチ社製SK−100が粘度特性などから好ましい。なお、澱粉の代わりにポリビニルアルコールを使用した場合には、塗工液の粘度が高くなるため、剥離紙用原紙の塗工面にパターンが発生するなど品質面での問題や、ドライヤー汚れが発生するなど塗工工程での問題が生じる。
一方、アルギン酸ソーダとしては、濃度1%とした際のB型粘度が50mPas〜200mPasの範囲となるものを用いることが好ましく、キミカ社製のキミカアルギンBL−6、キミカアルギンB−1、アルギテックL等が好ましい。
澱粉とアルギン酸ソーダの混合割合は、重量比率で99/1〜96/4(固形分重量)である。アルギン酸ソーダは増粘剤として働き、その重量比率が1より少ない場合には、塗工液の粘度が十分高くないため、塗工液が基紙に浸み込みやすく、結果として所望のシリコーンに対するバリア性が得られない。これに対して、アルギン酸ソーダの重量比率が4を超える場合には、塗工液の粘度が高すぎるため塗工した際に、塗工層に筋状のパターンが発生するため、シリコーンに対するバリア性が不均一になるとともに、操業上も好ましくない。また、必要に応じて、結着剤に表面サイズ剤、耐水化剤、保水剤、その他の増粘剤、滑剤などの助剤を加えて塗工を行っても良い。
塗工方式及び塗工装置は特に限定されるものではなく、公知の塗工装置を用いることができるが、ロッドメタリング式サイズプレス、ポンド式サイズプレス、ゲートロールコーター、スプレーコーター、ブレードコーター、カーテンコーター等を用いることが好ましい。
本発明において、基紙上に塗工層を設けた剥離紙用原紙は、スーパーカレンダー、ソフトカレンダー等の表面処理により、JIS P8155に規定された方法で測定した平滑度で70秒以上に調整することが好ましく、100秒以上に調整することがより好ましい。剥離紙用原紙の平滑度が70秒未満の場合は、グラビア印刷方式によって剥離剤を塗布する場合に転写不良が発生する問題が発生しやすくなる。
以下に表1を参照して本発明の実施例を比較例と比較して説明する。なお、本発明はこれらの各例に限定されるものではない。
(比較例1)
叩解した広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)90質量%と針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)10質量%からなるパルプスラリーを原料とし、長網式抄紙機で抄紙して基紙を形成し、基紙のW面に固形分で1.0g/mの酸化澱粉(日本コーンスターチ社製;SK−100)を塗工し、坪量30.1g/m、離解ろ水度15°SR、引張強さ1.4kN/mの剥離紙用原紙を得た。得られた剥離紙用原紙をカレンダー処理し、塗工面(W面)の平滑度を188秒とした。
(比較例2)
叩解した広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)60質量%と針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)40質量%とを混合してなるパルプスラリーを原料とし、長網式抄紙機で抄紙して基紙を形成し、基紙のW面に固形分で1.0g/mの酸化澱粉(日本コーンスターチ社製;SK−100)を塗工し、坪量30.0g/m、離解ろ水度15°SR、引張強さ1.6kN/mの剥離紙用原紙を得た。得られた剥離紙用原紙をカレンダー処理し、塗工面(W面)の平滑度を195秒とした。
(比較例3)
叩解した広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)60質量%と針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)40質量%とを混合してなるパルプスラリーを原料とし、長網式抄紙機で抄紙して基紙を形成し、基紙のW面に固形分で1.0g/mの酸化澱粉(日本コーンスターチ社製;SK−100)を塗工し、坪量30.1g/m、離解ろ水度35°SR、引張強さ2.5kN/mの剥離紙用原紙を得た。得られた剥離紙用原紙をカレンダー処理し、塗工面(W面)の平滑度を190秒とした。
(比較例4)
叩解した広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)40質量%と針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)60質量%とを混合してなるパルプスラリーを原料とし、長網式抄紙機で抄紙して基紙を形成し、基紙のW面に酸化澱粉(日本コーンスターチ社製;SK−100)とアルギン酸ソーダ(キミカ社製;キミカアルギンB−1)を重量比率で酸化澱粉/アルギン酸ソーダ=98/2とした塗工液を固形分で1.0g/m塗工し、坪量30.0g/m、離解ろ水度35°SR、引張強さ2.6kN/mの剥離紙用原紙を得た。得られた剥離紙用原紙をカレンダー処理し、塗工面(W面)の平滑度を251秒とした。
(比較例5)
叩解した広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)60質量%と針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)40質量%とを混合してなるパルプスラリーを原料とし、長網式抄紙機で抄紙して基紙を形成し、基紙のW面に酸化澱粉(日本コーンスターチ社製;SK−100)とアルギン酸ソーダ(キミカ社製;キミカアルギンB−1)を重量比率で酸化澱粉/アルギン酸ソーダ=98/2とした塗工液を固形分で1.0g/m塗工し、坪量30.1g/m、離解ろ水度70°SR、引張強さ3.0kN/mの剥離紙用原紙を得た。得られた剥離紙用原紙をカレンダー処理し、塗工面(W面)の平滑度を250秒とした。
(比較例6)
叩解した広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)60質量%と針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)40質量%とを混合してなるパルプスラリーを原料とし、長網式抄紙機で抄紙して基紙を形成し、基紙のW面に酸化澱粉(日本コーンスターチ社製;SK−100)とアルギン酸ソーダ(キミカ社製;キミカアルギンB−1)を重量比率で酸化澱粉/アルギン酸ソーダ=95/5とした塗工液を固形分で1.0g/m塗工し、坪量30.0g/m、離解ろ水度35°SR、引張強さ2.5kN/mの剥離紙用原紙を得た。得られた剥離紙用原紙をカレンダー処理し、塗工面(W面)の平滑度を248秒とした。
(比較例7)
叩解した広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)60質量%と針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)40質量%とを混合してなるパルプスラリーを原料とし、長網式抄紙機で抄紙して基紙を形成し、基紙のW面にポリビニルアルコール(クラレ社製;KL−118)とアルギン酸ソーダ(キミカ社製;キミカアルギンB−1)を重量比率でポリビニルアルコール/アルギン酸ソーダ=98/2とした塗工液を固形分で1.0g/m塗工し、坪量30.0g/m、離解ろ水度35°SR、引張強さ2.5kN/mの剥離紙用原紙を得た。得られた剥離紙用原紙をカレンダー処理し、塗工面(W面)の平滑度を50秒とした。
(実施例1)
叩解した広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)80質量%と針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)20質量%とを混合してなるパルプスラリーを原料とし、長網式抄紙機で抄紙して基紙を形成し、基紙のW面に酸化澱粉(日本コーンスターチ社製;SK−100)とアルギン酸ソーダ(キミカ社製;キミカアルギンB−1)を重量比率で澱粉/アルギン酸ソーダ=98/2とした塗工液を固形分で1.0g/m塗工し、坪量30.0g/m、離解ろ水度35°SR、引張強さ2.1kN/mの剥離紙用原紙を得た。得られた剥離紙用原紙をカレンダー処理し、塗工面(W面)の平滑度を248秒とした。
(実施例2)
叩解した広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)60質量%と針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)40質量%とを混合してなるパルプスラリーを原料とし、長網式抄紙機で抄紙して基紙を形成し、基紙のW面に酸化澱粉(日本コーンスターチ社製;SK−100)とアルギン酸ソーダ(キミカ社製;キミカアルギンB−1)を重量比率で酸化澱粉/アルギン酸ソーダ=98/2とした塗工液を固形分で1.0g/m塗工し、坪量30.0g/m、離解ろ水度35°SR、引張強さ2.5kN/mの剥離紙用原紙を得た。得られた剥離紙用原紙をカレンダー処理し、塗工面(W面)の平滑度を248秒とした。
(実施例3)
叩解した広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)60質量%と針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)40質量%とを混合してなるパルプスラリーを原料とし、長網式抄紙機で抄紙して基紙を形成し、基紙のW面に酸化澱粉(日本コーンスターチ社製;SK−100)とアルギン酸ソーダ(キミカ社製;キミカアルギンB−1)を重量比率で酸化澱粉/アルギン酸ソーダ=98/2とした塗工液を固形分で1.0g/m塗工し、坪量30.0g/m、離解ろ水度25°SR、引張強さ2.0kN/mの剥離紙用原紙を得た。得られた剥離紙用原紙をカレンダー処理し、塗工面(W面)の平滑度を248秒とした。
(実施例4)
叩解した広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)60質量%と針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)40質量%とを混合してなるパルプスラリーを原料とし、長網式抄紙機で抄紙して基紙を形成し、基紙のF面に酸化澱粉(日本コーンスターチ社製;SK−100)とアルギン酸ソーダ(キミカ社製;キミカアルギンB−1)を重量比率で酸化澱粉/アルギン酸ソーダ=98/2とした塗工液を固形分で1.0g/m塗工し、坪量30.1g/m、離解ろ水度60°SR、引張強さ2.8kN/mの剥離紙用原紙を得た。得られた剥離紙用原紙をカレンダー処理し、塗工面(F面)の平滑度を252秒とした。
(実施例5)
叩解した広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)60質量%と針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)40質量%とを混合してなるパルプスラリーを原料とし、長網式抄紙機で抄紙して基紙を形成し、基紙のW面に酸化澱粉(日本コーンスターチ社製;SK−100)とアルギン酸ソーダ(キミカ社製;キミカアルギンB−1)を重量比率で酸化澱粉/アルギン酸ソーダ=99/1とした塗工液を固形分で1.0g/m塗工し、坪量30.0g/m、離解ろ水度35°SR、引張強さ2.5kN/mの剥離紙用原紙を得た。得られた剥離紙用原紙をカレンダー処理し、塗工面(W面)の平滑度を215秒とした。
(実施例6)
叩解した広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)60質量%と針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)40質量%とを混合してなるパルプスラリーを原料とし、長網式抄紙機で抄紙して基紙を形成し、基紙のF面に酸化澱粉(日本コーンスターチ社製;SK−100)とアルギン酸ソーダ(キミカ社製;キミカアルギンB−1)を重量比率で酸化澱粉/アルギン酸ソーダ=96/4とした塗工液を固形分で1.0g/m塗工し、坪量30.0g/m、離解ろ水度35°SR、引張強さ2.5kN/mの剥離紙用原紙を得た。得られた剥離紙用原紙をカレンダー処理し、塗工面(F面)の平滑度を270秒とした。
(実施例7)
叩解した広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)50質量%と針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)50質量%とを混合してなるパルプスラリーを原料とし、長網式抄紙機で抄紙して基紙を形成し、基紙のW面に酸化澱粉(日本コーンスターチ社製;SK−100)とアルギン酸ソーダ(キミカ社製;キミカアルギンB−1)を重量比率で酸化澱粉/アルギン酸ソーダ=98/2とした塗工液を固形分で1.0g/m塗工し、坪量30.0g/m、離解ろ水度35°SR、引張強さ2.5kN/mの剥離紙用原紙を得た。得られた剥離紙用原紙をカレンダー処理し、塗工面(W面)の平滑度を251秒とした。
(実施例8)
叩解した広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)60質量%と針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)40質量%とを混合してなるパルプスラリーを原料とし、長網式抄紙機で抄紙して基紙を形成し、基紙のW面に酸化澱粉(日本コーンスターチ社製;SK−100)とアルギン酸ソーダ(キミカ社製;キミカアルギンB−1)を重量比率で酸化澱粉/アルギン酸ソーダ=98/2とした塗工液を固形分で1.0g/m塗工し、坪量35.1g/m、離解ろ水度35°SR、引張強さ2.8kN/mの剥離紙用原紙を得た。得られた剥離紙用原紙をカレンダー処理し、塗工面(W面)の平滑度を260秒とした。
(実施例9)
叩解した広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)60質量%と針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)40質量%とを混合してなるパルプスラリーを原料とし、長網式抄紙機で抄紙して基紙を形成し、基紙のW面に酸化澱粉(日本コーンスターチ社製;SK−100)とアルギン酸ソーダ(キミカ社製;キミカアルギンB−1)を重量比率で酸化澱粉/アルギン酸ソーダ=98/2とした塗工液を固形分で1.0g/m塗工し、坪量42.0g/m、離解ろ水度35°SR、引張強さ3.8kN/mの剥離紙用原紙を得た。得られた剥離紙用原紙をカレンダー処理し、塗工面(W面)の平滑度を255秒とした。
<評価>
1.離解ろ水度
各例で得た剥離紙用原紙をJIS P8220−1に規定された方法で離解して、JIS P8121−1に規定されるショッパー・リーグラ法により剥離紙用原紙の離解ろ水度を測定した。
2.引張強さ
各例で得た剥離紙用原紙の縦方向の引張強さをJIS P8113に規定された方法に基づいて測定した。
3.平滑度
各例で得た剥離紙用原紙の塗工面(F面)の平滑度をJIS P8155に規定された方法に基づいて測定した。
4.操業性(塗工適性)
基紙に塗工層を設けて剥離紙用原紙を製造する際に、剥離紙用原紙の塗工面にパターンが発生するものを×、発生しないものを○とした。
5.印刷作業性
各例で得た剥離紙用原紙を使用して、グラビア印刷機(イワセ印刷機社製;PIT-2-400)を使用して無溶剤タイプの剥離剤(製品名:SP7248S(東レダウコーニング(株)社製))の塗布を10000m行った。この塗布で断紙の発生を観察し、断紙発生を×、断紙なしを○とした。また、前記無溶剤タイプの剥離剤の塗布(印刷)面を観察して、均一に塗布されているものを○、不均一に塗布されているものを×とした。
6.バリア性
各例で得た剥離紙用原紙の塗工面(F面)にメイヤーバーにより無溶剤タイプの剥離剤(製品名:SP7248S(東レダウコーニング(株)社製))を固形分で0.8g/mとなるように塗布し、得られた表面を観察してシリコーンの浸透性を評価し、浸透していないものを○、浸透しているものを×とした。
7.粘着加工適性
各例で得た剥離紙用原紙を使用して、前記のグラビア印刷機にて剥離剤を塗布し、その後のカールの状態を観察し、貼り合せ作業が可能なものを○、カールが大きく、貼り合せ作業が不可能なものを×とした。
8.地合い
各例で得た剥離紙用原紙の表面を目視観察し、地合いの良いものを○、地合いの悪いものを×とした。
上記1〜3の測定値及び上記4〜8の評価結果を表1(比較例)、表2(実施例)に示す。
Figure 2016113731
Figure 2016113731
表1、表2から明らかなように、パルプ配合、坪量が異なるだけの、各実施例の剥離紙用原紙は、シリコーンに対するバリア性、シリコーン塗布の際の印刷作業性(強度)、シリコーン塗布後の粘着剤加工適性(カール)が良好であった。
これに対して、比較例1の剥離紙用原紙は、各実施例の場合に比してNBKPの配合比率が低く、離解ろ水度も低いことにより、印刷作業性に耐えうる引張強さを得ることができず、シリコーン塗布が不可であった(断紙)。また、バリア性も不十分であった。
比較例2の剥離紙用原紙は、各実施例の場合に比して離解ろ水度が低いことにより、印刷作業性に耐えうる引張強さを得ることができず(断紙)、シリコーンの塗布が不可であった。また、バリア性も不十分であった。
比較例3の剥離紙用原紙は、NBKPの配合量、離解ろ水度を調整することにより引張強さが向上し、印刷作業性は良好であったが、各実施例の場合に比してバリア性が不十分であった。
比較例4の剥離紙用原紙は、NBKPの配合量を多くし、塗工液にアルギン酸ソーダを配合することで、印刷作業性、バリア性、粘着剤加工適性は良好となったが、地合いが悪いため、印刷作業性(塗布均一性)が不十分であった。
比較例5の剥離紙用原紙は、パルプの叩解を強化し、更に塗工液にアルギン酸ソーダを配合することで、印刷作業性、バリア性は良好となったが、粘着剤加工適性が不十分であった。 比較例6の剥離紙用原紙は、塗工液にアルギン酸ソーダを高配合したことで塗工液の粘度が高くなり、剥離紙用原紙の塗工面にパターンが発生した。
比較例7の剥離紙用原紙は、塗工液に酸化澱粉の代わりにポリビニルアルコールを配合したところ、塗工液の粘度が高くなり、剥離紙用原紙の塗工面にパターンが発生し、バリア性が不十分であった。

Claims (2)

  1. 下記(1)〜(3)の条件を満し、基紙の少なくとも片面に澱粉及びアルギン酸ソーダを澱粉/アルギン酸ソーダ=99/1〜96/4(固形分重量)の割合で含有する塗工層を設けることを特徴とする剥離紙用原紙。
    (1)基紙の原料が広葉樹パルプ及び針葉樹パルプであり、配合比が広葉樹パルプ/針葉樹パルプ=80/20〜50/50(固形分重量)。
    (2)剥離紙用原紙をJIS P8220−1に規定された方法で離解した原料スラリーのJIS P8121−1に規定されるショッパー・リーグラ法で測定したろ水度が20°SR以上、60°SR以下。
    (3)剥離紙用原紙のJIS P8113に規定された引張強さが縦方向で2.0kN/m以上。
  2. 坪量が20〜45g/mであることを特徴とする請求項1に記載の剥離紙用原紙。
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