JP2016112995A - 弾性クローラ駆動機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】摩耗の発生を抑制することにより耐久性に優れた弾性クローラ駆動機構を提供する。【解決手段】本発明は、無端帯状体21に係合部22が配設された弾性クローラ20と、歯12を有するスプロケット10とを有し、係合部22の係合面F2は、スプロケット10の歯底面11aと接触するときにスプロケット10の歯面F1の一部と接触する平坦な係合平面22bを有しスプロケット10の歯面F1および係合部22の係合平面22bの少なくとも一方は、係合部22が歯底面11aと接触するとともに係合平面22bがスプロケット10の歯面F1と接触するとき、歯面F1と係合平面22bとの接触部分Pよりも歯底面11aの側の歯面F1と係合平面22bとの間に隙間Cを形成する。【選択図】図2

Description

本発明は、弾性クローラ駆動機構に関する。
弾性クローラの芯金等の係合部に、スプロケットの歯を係合させて弾性クローラを駆動させる駆動機構は既知である(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−47173号公報
しかしながら、従来の駆動機構は、スプロケットの歯と芯金との係合が完了する直前や当該係合の解除が開始される直後において、滑り接触(互いに引き摺り合いながらの接触)を生じることから、スプロケットの歯元部分や芯金の係合部分で摩耗が生じやすかった。
本発明の目的は、弾性クローラおよびスプロケットの摩耗の発生を抑制することにより耐久性に優れた弾性クローラ駆動機構を提供することにある。
本発明に係る弾性クローラ駆動機構は、弾性を有する無端帯状体に複数の係合部が配設された弾性クローラと、前記弾性クローラの前記係合部と係合可能な複数の歯を有するスプロケットとを有し、
前記弾性クローラの前記係合部は、前記係合部が前記スプロケットの歯底面と接触するときに当該スプロケットの歯面の一部と接触する平坦な係合平面を有し、
前記スプロケットの前記歯面と、前記係合部の前記係合平面とは、前記係合部が前記歯底面と接触するとともに前記係合部の前記係合平面が前記スプロケットの前記歯面と接触するとき、前記係合部の前記係合平面と前記スプロケットの前記歯面との接触部分よりも当該スプロケットの前記歯底面の側の、前記スプロケットの前記歯面と、前記係合部の前記係合平面との間に隙間を形成するものであることを特徴とする。
本発明に係る弾性クローラ駆動機構によれば、弾性クローラおよびスプロケットの摩耗の発生を抑制することにより耐久性に優れる。
本発明に係る弾性クローラ駆動機構では、前記スプロケットの前記歯面は、前記接触部分よりも前記歯底面の側が内側に向かって凹の湾曲面であることが好ましい。
この場合、スプロケットの歯面を調整することにより、スプロケットの歯面と係合部の係合平面との間に隙間を形成することができる。
本発明に係る弾性クローラ駆動機構では、前記係合部は、前記スプロケットの前記歯元部分に隣接する隅角面が湾曲面であることが好ましい。
この場合、係合部の隅角面を調整することにより、スプロケットの歯面と係合部の係合面との間に隙間を形成することができる。
本発明に係る弾性クローラ駆動機構では、前記スプロケットの前記歯面は、前記接触部分よりも歯先面の側が外側に向かって凸の湾曲面であることが好ましい。
この場合、弾性クローラの係合部およびスプロケットの歯の摩耗防止に有効である。
本発明に係る弾性クローラ駆動機構では、前記スプロケットの歯先面が外側に向かって凸の湾曲面であることが好ましい。
この場合、弾性クローラの係合部およびスプロケットの歯の摩耗防止に有効である。
本発明に係る弾性クローラ駆動機構では、前記スプロケットの歯形の少なくとも一部をインボリュート歯形とすることが好ましい。
この場合、摩耗の防止に有効なスプロケットの歯形を容易に製造することができる。
本発明によれば、弾性クローラおよびスプロケットの摩耗の発生を抑制することにより耐久性に優れた、弾性クローラ駆動機構を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る弾性クローラ駆動機構に用いられる、一例のスプロケットであって、当該スプロケットに設けられた複数の歯のうちの、1つの歯を拡大して示す模式側面図である。 本発明の一実施形態に係る、図1のスプロケットを用いた弾性クローラ駆動機構であって、同駆動機構に係る弾性クローラとスプロケットとの係合部分を示す模式断面図および、その拡大断面図である。 (a)は、図1のスプロケットと係合する係合部の一例である芯金を示す模式断面図であり、(b)は、図2の弾性クローラ駆動機構において、スプロケットが一方に回転した時に芯金が描く軌跡を模式的に示す解析図である。 図1のスプロケットの歯形の創成法を説明する模式側面図であって、(a)は、前記創成法に用いられる素材およびラックの一部を示す模式側面図であり、(b)は、歯形創成時に素材がラック上を転動するときの軌跡を示す模式側面図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係る、弾性クローラ駆動機構を説明する。なお、以下の説明において、弾性クローラの幅方向とは、無端帯状体の幅方向と同義のものとし、弾性クローラの周方向という用語も、無端帯状体の周方向と同義のものとする。
図1中、符号10は、本発明の一実施形態に係る、弾性クローラ駆動機構100に用いられるスプロケットである。スプロケット10は、回転部材としての円盤11と、当該円盤11の周方向に間隔を置いて配置される複数の歯12を有する(図中では、1つの歯12のみ表示)。本実施形態では、円盤11の外周面11aが歯底面(以下、「歯底面11a」ともいう)を形作っている。
さらに、本実施形態では、図1に示すように、歯12は、スプロケット10を側面から見たときの輪郭形状が、円盤11の中心から放射状に伸びる線O1 を挟んで対称な形状であり、当該軸(以下、「中心軸」という)O1 を挟んで歯底面11aから歯先面12cに向かって先細りする2つの歯面F1 を有する。2つの歯面F1 は互いに、歯先面12cを介して連結されている。
本実施形態では、2つの歯面F1 は、それぞれ、歯底面11aに繋がる歯元面12aを有する。本実施形態では、歯元面12aは、それぞれ、側面から見たときの輪郭形状が歯底面11aから歯12の内側(歯12の中心線O1の側)に向かって凹の湾曲面である。歯元面12aは、それぞれ、歯底面11aに対してなだらかに繋がる末広がりの形状である。本実施形態では、歯元面12aは、曲率半径ra の湾曲面で形作られている。曲率半径ra は、任意の値をとることができるが、例えば、3mm以上10mm以下の範囲(3mm≦ra ≦10mm)が好ましい。具体例な曲率半径ra としては、例えば、ra =5mmが挙げられる。
また、本実施形態では、2つの歯面F1 は、それぞれ、歯元面12aに繋がる係合歯面12bを有する。図1に示すように、歯12の係合歯面12bは、それぞれ、歯元面12aから歯12の外側(歯12の中心線O1と反対の側)に向かって凸の湾曲面である。本実施形態では、係合歯面12bは、それぞれ、曲率半径rbの湾曲面で形作られている。曲率半径rbは、40mm以上150mm以下の範囲(40mm≦rb≦150mm)をとることができる。具体的な曲率半径rbとしては、例えば、rb=45.86mmが挙げられる。
さらに詳細には、スプロケット10の係合歯面12bは、以下の関係式(1)、(2)で規定することができる。
係合歯面12bの形状を形作る曲率半径rb の中心Or (以下、「歯形状中心Or 」ともいう)は、スプロケット10(円盤11)の中心と同心の、直径Dの仮想円上に存在する。この仮想円の直径(以下、「仮想円直径」ともいう)Dは、以下の関係式(1)で規定することができる。
D=a×PCD ・・・(1)
ここで、aは、任意の第1係数である。
また、PCDは、ピッチ円直径(以下、「ピッチ円直径PCD」ともいう)(mm)である。本実施形態では、ピッチ円直径PCDは、以下の関係式で規定することができる。
PCD=歯数×芯金ピッチ/P1 ・・・(2)
ここで、芯金ピッチは、弾性クローラ20の周方向の芯金22のピッチをいい、芯金22同士が隣接する間隔とは異なる。具体例としては、例えば、芯金ピッチ=90mm、歯数
=8、P1=πとした、PCD=229.3mmが挙げられる。この場合、a=0.82とすると、式(1)により、仮想円の直径Dは、D=188.26mmとなる。PCDを基準とすることで、スプロケット10全体の寸法を大小変化させた場合においても、歯12の形状として、所望の形状を得ることができる。
さらに、曲率半径rb は、以下の関係式(3)で規定することができる。
b =PCD×b ・・・(3)
ここで、bは、任意の第2係数である。
この場合、関係式(2)からPCD=229.3mmが求まっているため、b=0.2とすると、式(1)および(3)により、曲率半径rb は、rb =45.86mmとなる。
すなわち、本実施形態では、図1に示すように、スプロケット10の歯12の係合歯面12bを側面から見たときの輪郭形状は、仮想円直径D(=188.26mm)の仮想円上に歯形状中心Or を有する、曲率半径rb (=45.86mm)で形作られた円弧形となる。
また、本実施形態では、歯先面12cが歯12の外側に向かって凸の湾曲面である。本実施形態では、歯先面12cは、2つの係合歯面12bを繋ぎ、曲率半径rc の湾曲面で形作られている。曲率半径rc は、任意の値をとることができるが、例えば、5mm以上15mm以下の範囲(5mm≦rc ≦15mm)が好ましい。具体例な曲率半径rc としては、例えば、rc =10mmが挙げられる。
次に、図2中、符号100は、本発明の一実施形態に係る、図1のスプロケット10を用いた弾性クローラの駆動機構である。符号20は、芯金入りの弾性クローラである。弾性クローラ20は、弾性を有する無端帯状体21に複数の芯金(係合部)22が配設されている。無端帯状体21は、端部を持たない環状の部材である。本実施形態では、無端帯状体21は、例えば、ゴム材料で加硫成形されている。芯金22は、無端帯状体21の内周側に、周方向に間隔を置いて配設されている。本実施形態では、無端帯状体21には、無端帯状体21の延在方向に間隔を空けて複数の収容部23が形成されている。収容部23は、図示のように、貫通穴とする他、窪みとすることもできる。また、本実施形態に係る弾性クローラ20は、無端帯状体21の内部に、メインコード層24が配置されている。メインコード層24は、例えば、無端帯状体21を周回する複数のスチールコードを幅方向に間隔を置いて配置してなる。なお、弾性クローラ20の無端帯状体21の外周面には通常、周方向に間隔を置いて複数のラグを設けているが、本実施形態では省略する。
図3(a)に示すように、芯金22は、それぞれ、先端面22a、係合面F2 および底面22cを有し、弾性クローラ20の幅方向(図面表裏方向)に延在する。芯金22は、鋳造や鍛造により形成される鉄などの金属材料からなり、無端帯状部21の内周の側に加硫接着などを用いて固定されている。本実施形態では、図3(a)に示すように、芯金22は、側面から見たときの断面輪郭形状が当該芯金22の中心線(芯金22の先端面22aを弾性クローラ20の回転方向(進行方向)に二等分する線)O2を挟んで対称な形状である。また、図2に示すように、芯金22の底面22cは、無端帯状体21の外周側に埋没するように配置され、また、先端面22aは、無端帯状体21の内周側に配置される。
図3(a)に示すように、本実施形態では、芯金22は、側面から見たときの断面輪郭形状が底面22cから先端面22aに向かって先細りする形状である。さらに、図3(a)に示すように、係合面F2 は、それぞれ、側面から見たときの断面輪郭形状が直線状であり、弾性クローラ20の幅方向に延在する平坦な係合面(以下、「係合平面」ともいう)22bを有する。本実施形態では、係合平面22bは、それぞれ、先端面22aに向かうに従って芯金22の中心線O2 に接近するように、芯金22の中心線O2 に対して傾斜する、輪郭形状が直線状の平坦な面である。2つの係合平面22bがなす角度(以下、「芯金対面角度」ともいう)Aとしては、例えば、A=70°、A=60°、A=50°等が挙げられる。
また、本実施形態では、係合面F2 は、先端面22aに繋がる隅角面22dを有する。隅角面22dは、側面から見たときの断面輪郭形状が芯金22の外側(芯金22の中心線O2と反対の側)に向かって凸の湾曲面で形作られている。本実施形態では、2つの隅角面22dは、それぞれ、曲率半径rd の湾曲面で形作られている。曲率半径rd は、芯金22の中心線O2に対して3mm以上10mm以下の範囲(3mm≦rd≦10mm)をとることができる。曲率半径rd の具体例としては、例えば、rd =5mmが挙げられる。さらに本実施形態では、先端面22aは、芯金22の中心線O2と直交する平坦な面である。
ここで以下では、主として図2を用いることで、本実施形態に係る弾性クローラ駆動機構100を説明する。図2では、スプロケット10が反時計回りに回転するときの回転方向を前進回転方向Dとする。また、スプロケット10の2つの歯12のうち、図面左側に配置された歯12を左側の歯(前進回転方向側の歯)とし、図面右側に配置された歯12を右側の歯(後進回転方向側の歯)とする。さらに、それぞれの歯12の2つの歯面F1 のうち、図面左側に配置された歯面F1 を前進回転方向側の歯面F1 とし、図面右側に配置された歯面F1 を後進回転方向側の歯面F1 とする。次いで、芯金22の係合面F2 のうち、図面左側に配置された係合面F2 を左側の係合面F2 とし、図面右側に配置された係合面F2 を右側の係合面F2 とする。
本実施形態では、図2に示すように、弾性クローラ20がスプロケット10に巻き掛かったとき、スプロケット10の歯12が弾性クローラ20の無端帯状体21に形成された収容部23に収容される一方、2つの歯12の間の歯溝には、弾性クローラ20の芯金22が収容される。本実施形態では、スプロケット10を前進回転方向Dに回転させ、弾性クローラ20を駆動する際、スプロケット10は、右側の歯12の前進回転方向側の歯面F1 が主として芯金22の右側の係合面F2 に係合する。
本実施形態では、弾性クローラ20がスプロケット10に巻き掛かって駆動されるとき、図2の拡大断面図に示すように、芯金22の先端面22aがスプロケット10の歯底面11aと接触するとともに、図2の全体図に示すように、芯金22の少なくとも一方の係合面F2がスプロケット10の歯12の歯面F1の一部と接触する。このとき、スプロケット10の歯12の歯面F1 と弾性クローラ20の芯金22の係合面F2 とは、スプロケット10の歯面F1 と芯金22の係合面F2 との接触部分Pよりもスプロケット10の歯底面11aの側の、スプロケット10の歯12の歯面F1 と、弾性クローラ20の芯金22の係合面F2 との間に隙間Cを形成する。
ここで、さらに詳細に、弾性クローラ駆動機構100の作用を説明する。
図3(b)は、前進回転方向Dにスプロケット10を回転させることにより、弾性クローラ20を駆動させたときの、スプロケット10に対する芯金22の軌跡を示したものである。スプロケット10が前進回転方向Dの方向に回転すると、弾性クローラ20がスプロケット10に巻き掛かることにより、弾性クローラ20の芯金22は、図面左側からインボリュート曲線を描きながら、矢印d1 に沿ってスプロケット10の2つの歯12の間に形成された歯溝に対して垂直に進入する。
本実施形態では、芯金22の係合面F2 の一部が平坦な係合平面22bであり、かつ、スプロケット10の歯12の歯面F1 の一部が外側に向かって湾曲した係合歯面12bとなる。この場合、弾性クローラ20の巻き掛けに伴い芯金22がインボリュート曲線に沿って移動し、芯金22の左側の係合面F2 (係合平面22b)がスプロケット10の左側の歯12の後進回転方向側の歯面F1 (係合歯面12b)に接触すると、弾性クローラ20の芯金22は、矢印d2に示す方向に、スプロケット10の左側の歯12の後進回転方向側の係合歯面12bを転がるように移動する。これにより、芯金22は、弾性クローラ20がスプロケット10に巻き掛けられていくに従って、その先端面22aがスプロケット10の歯底面11aに対して平行になるように、スプロケット10の左側の歯12の歯面F1 に沿って歯溝に進入していく。
こうして、芯金22の先端面22aが、スプロケット10の歯12の歯底面11aに接触することにより、弾性クローラ20は、スプロケット10に対して強固に巻き掛けられる。そして、スプロケット10がさらに前進回転方向Dの側に回転すると、スプロケット10の右側の歯12の前進回転方向側の係合歯面12bが芯金22の右側の係合平面22bに接触することにより、弾性クローラ20の芯金22がスプロケット10の歯12と係合する。これにより、スプロケット10の回転を弾性クローラ20に伝達することができる。すなわち、スプロケット10は、弾性クローラ20に駆動力を伝達することができる。
このとき、本実施形態では、図3(b)の実線で示すように、スプロケット10の歯12の歯面F1 および弾性クローラ20の芯金22の係合面F2 は、接触部分Pよりもスプロケット10の歯底面11aの側に隙間Cを形成する。このため、弾性クローラ20がスプロケット10に巻き掛かるときに、スプロケット10の歯12と芯金22とは、接触部分Pよりもスプロケット10の歯底面11aの側では接触しない。
また、スプロケット10の更なる回転に伴い、当該スプロケット10の下側(図示省略)で、弾性クローラ20の巻き掛けがスプロケット10から解除されるとき、すなわち、スプロケット10の係合歯面12bと芯金22の係合平面22bとが係合してから芯金22がスプロケット10の歯溝から離脱するときも、芯金22は、インボリュート曲線に沿って矢印d1 と逆向きの軌跡を辿る。このため、弾性クローラ20の巻き掛かけがスプロケット10から解除されるときも、接触部分Pよりもスプロケット10の歯底面11aの側に隙間Cが形成されているため、スプロケット10と芯金22とは、接触部分Pよりもスプロケット10の歯底面11aの側では接触しない。
他方、図2および図3において、前進回転方向Dと逆方向(後進回転方向)にスプロケット10を逆回転させることにより、弾性クローラ20を後進方向に駆動させたときも同様に作用する。
このように、本実施形態に係る弾性クローラ駆動機構100によれば、弾性クローラ20の芯金22は、スプロケット10の歯12の歯面F1 の一部と接触する平坦な面(係合平面)22bを有するため、スプロケット10の歯12に弾性クローラ20の芯金22を係合および解除させるときに、芯金22をスプロケット10の歯12の歯面F1 に対して滑り接触させることなく、転がり接触させることができる。加えて、スプロケット10の歯12と弾性クローラ20の芯金22とは、接触部分Pよりもスプロケット10の歯底面11aの側に隙間Cを形成することにより、芯金22の隅角面22dがスプロケット10の歯12に接触しないから、接触部分Pよりもスプロケット10の歯底面11aの側での引っ掛かりや滑り接触も防止することができる。
従って、本実施形態に係る、弾性クローラ駆動機構100によれば、スプロケット10および弾性クローラ20の摩耗の発生を抑制することにより耐久性に優れる。
また、本実施形態では、スプロケット10の歯12の歯面F1 のうち、接触部分Pよりも歯底面11aの側が内側に向かって凹の湾曲面(歯元面12a)である。この場合、スプロケット10の歯12の歯面F1 (歯元面12a)の形状および寸法等を調整することにより、隙間Cを形成することができる。特に、本実施形態のように、スプロケット10の歯12の歯元面12aが歯底面11aに向かって末広がりの形状であれば、隙間Cの確保を可能にしつつ歯12の強度を向上させることができる。なお、スプロケット10の歯12の歯元面12aは、歯12の外側に凸の湾曲面とすることも可能であるが、本実施形態のように、歯12の内側に凸の湾曲面とすれば、後述するように、歯12の形成が容易である。
また、本実施形態では、芯金22の隅角面22dが外側に向かって凸の湾曲面である。この場合、芯金22の隅角面22dの形状および寸法等を調整することにより、隙間Cを形成することができる。隙間Cは、スプロケット10の歯12および芯金22の隅角面22dの、少なくともいずれか一方を調整することで形成することができるが、好適には、本実施形態のように、スプロケット10の歯12および芯金22の隅角面22dの両方で調整する。
また、本実施形態では、スプロケット10の歯12の歯面F1 は、接触部分Pよりも歯先面12cの側が外側に向かって凸の湾曲面(係合歯面12b)である。この場合、芯金22がスプロケット10の係合歯面12bに対して容易に転がり接触できるので、弾性クローラ20の芯金22およびスプロケット10の歯12の摩耗防止にさらに有効である。
また、本実施形態では、スプロケット10の歯12の歯先面12cが外側に向かって凸の湾曲面である。この場合、スプロケット10の歯先と弾性クローラ20の芯金22とが干渉し難くなり、また、仮に干渉する場合も芯金22をスプロケット10の係合歯面12bに対して容易に転がり接触させることができるので、弾性クローラ20の芯金22およびスプロケット10の歯12の摩耗防止に有効である。
以上のように、本実施形態に係る弾性クローラ駆動機構100は、スプロケット10および弾性クローラ20の摩耗の発生を抑制することにより耐久性に優れた弾性クローラ駆動機構となる。
ところで、本実施形態に係る弾性クローラ駆動機構100に用いられる、スプロケット10の歯12の歯形は、図4(a),(b)に示すように、被削材Mと基準ラックRとを用いた創成法により形成することができる。本実施形態では、図4(a)に示すように、ラックRによる歯切りでインボリュート歯形を創成することができる。本実施形態に係る、弾性クローラ駆動機構100では、スプロケット10の歯形の少なくとも一部をインボリュート歯形としている。この場合、ラックRを用いた歯切りという、簡素な方法によって、本発明に係る、摩耗の防止に有効なスプロケット10の歯形を容易に製造することができる。
以下、表1に、芯金22の芯金対面角度Aに応じた、好適な第1係数aおよび第2係数b、並びに、適合歯数を示す。なお、第1係数aおよび第2係数bについては、±15%程度の調整を許容する。なお、バックラッシュについては、円ピッチの0.5%〜5%となるように歯幅を調整する。
Figure 2016112995
上述したところは、本発明の一実施形態にすぎず、特許請求の範囲に従えば、様々な変更が可能となる。例えば、本発明に従う、スプロケット10の歯12の歯面F1 および芯金22の係合面F2 等は、スプロケット10の回転方向が一定方向だけである場合には、1つの歯12を形作る2つの歯面F1 のうち、いずれか一方、および、これに対応する芯金22の係合面F2 に採用することができる。また、本実施形態は、弾性クローラ20の無端帯状体21にメインコード層24を内蔵させているが、弾性クローラ20の周方向に対して傾斜させたコード等を備えた補強層を追加することもでき、メインコード層24は省略することができる。さらに、本発明によれば、芯金22に代えて、弾性クローラ20の無端帯状体21に複数のガイドを配設し、これら弾性(ゴム)突起としてなる当該ガイドを「係合部」として、芯金22と同様の構成を採用することも可能である。また、係合部を構成する材料はついては、上述してきた材料に限定されない。例えば、心金には、樹脂からなる心金を用いてもよい。
本発明は、弾性を有する無端帯状体に複数の係合部が配設された弾性クローラと、前記弾性クローラの前記係合部と係合可能な複数の歯を有するスプロケットとを有する、弾性クローラ駆動機構に採用することができる。
10:スプロケット, 11:円盤, 11a;歯底面, 12:歯, 12a;歯元面, 12b:係合歯面, 12c:歯先面, 20:弾性クローラ, 21:無端帯状部, 22:芯金(突起), 22c:先端面, 22b:係合平面, 22c:隅角面, 23:貫通穴, 24:メインコード層, 100:弾性クローラの駆動機構, a:第1係数, b:第2係数, C;隙間, P;接触部分, ra ;歯元面の曲率半径, rb ;歯末面の曲率半径, rc ;歯先面の曲率半径, rd ;隅角面の曲率半径, A:芯金対面角度, F1 :歯面, F2 :係合面, O1 :歯の中心線, O2 :芯金の中心線

Claims (6)

  1. 弾性を有する無端帯状体に複数の係合部が配設された弾性クローラと、前記弾性クローラの前記係合部と係合可能な複数の歯を有するスプロケットとを有し、
    前記弾性クローラの前記係合部は、前記係合部が前記スプロケットの歯底面と接触するときに当該スプロケットの歯面の一部と接触する平坦な係合平面を有し、
    前記スプロケットの前記歯面と、前記係合部の前記係合平面とは、前記係合部が前記歯底面と接触するとともに前記係合部の前記係合平面が前記スプロケットの前記歯面と接触するとき、前記係合部の前記係合平面と前記スプロケットの前記歯面との接触部分よりも当該スプロケットの前記歯底面の側の、前記スプロケットの前記歯面と、前記係合部の前記係合平面との間に隙間を形成するものであることを特徴とする、弾性クローラ駆動機構。
  2. 請求項1において、前記スプロケットの前記歯面は、前記接触部分よりも前記歯底面の側が内側に向かって凹の湾曲面である、弾性クローラ駆動機構。
  3. 請求項1または2において、前記係合部は、前記スプロケットの前記歯元部分に隣接する隅角面が湾曲面である、弾性クローラ駆動機構。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項において、前記スプロケットの前記歯面は、前記接触部分よりも歯先面の側が外側に向かって凸の湾曲面である、弾性クローラ駆動機構。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項において、前記スプロケットの歯先面が外側に向かって凸の湾曲面である、弾性クローラ駆動機構。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項において、前記スプロケットの歯形の少なくとも一部をインボリュート歯形とした、弾性クローラ駆動機構。
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