JP2016110045A - 走査光学装置、画像形成装置及び補正方法 - Google Patents

走査光学装置、画像形成装置及び補正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】装置の小型化を実現しつつ、安価な構成で色ずれを低減すること。【解決手段】走査光学装置11は、平面上で測定された副走査方向におけるレーザ光の照射位置z1、z2、z3の情報を記憶した記憶部350を備え、1つの走査線を形成するための照射位置z1’、z2’,z3’を、記憶部350に記憶されている測定された照射位置z1、z2、z3の情報と、感光ドラム1の半径Rと、に基づき設定する。【選択図】図5

Description

本発明は、走査光学装置、画像形成装置及び補正方法に関し、特に、電子写真プロセスを有するレーザビームプリンタやデジタル複写機等の画像形成装置に好適な画像補正方法に関する。
従来、電子写真方式のカラー画像形成装置における画像形成スピードの高速化のために、色材の数と同数の現像器及び感光ドラムを備え、画像搬送ベルト上や記録媒体上に順次異なる色の画像を転写するタンデム方式のカラー画像形成装置が提案されている。タンデム方式のカラー画像形成装置では、レジストレーションずれを生じさせる複数の要因があることが既に知られており、それぞれの要因に対して様々な対処方法が提案されている。その要因の代表例としては、画像形成装置に搭載される走査光学装置が有するレンズの光学特性や取り付け精度、走査光学装置の画像形成装置本体への組み付け位置ずれがある。この場合、感光ドラムに露光される被走査面上において、走査線には傾きや曲がりが生じ、色毎に走査線の形状が異なることで、走査線の相対差が色ずれになる。
色ずれの対処方法として、画像データにより走査線を補正する方法が提案されている。画像データにより走査線を補正するためには、走査線曲がりや等速特性を予め測定する必要がある。補正用の測定データを得る方法としては次のような構成が提案されている。例えば、走査光学装置が走査位置検出手段を有する構成や、感光ドラム上や中間転写ベルト上に形成されたトナー画像をイメージセンサで読み取る構成、予め測定した補正用データを制御手段に記憶させておく構成等である。このうち、予め工場での走査光学装置の製造工程(以下、製造工程という)で走査線を測定し補正用データを走査光学装置に記憶させておく構成が、コストや生産性で有利なためよく用いられる。具体的には、走査領域を複数の区間に分割し、走査線の曲がり特性に応じて各走査ラインの画像データのうちから各区間に適した画像データを選択して、各走査線の形状誤差となる曲がりを解消する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−322811号公報
しかし、従来の走査光学装置では、走査光学装置から出射される光束が感光ドラム面上で副走査方向に傾きや曲がりを持ってずれた場合、走査線の曲がりが製造工程で測定したデータに対して更に歪んでいる場合がある。走査光学装置から出射される走査線は、一般的に、レンズの光学特性や取り付け精度によって、副走査方向にずれを生じて感光ドラムに照射される。走査光学装置の副走査方向の照射位置の測定は、走査線測定機に平面のセンサを、例えば画像中央と画像両端部に配置して行っている。ここで、走査光学装置から出射されるレーザ光による走査線を走査線測定機により測定した結果、副走査方向に傾いている場合、感光ドラム上では感光ドラムが曲面であることによって、走査線測定機の平面センサを用いて測定した傾きに対して差分が生じる。図9は、感光ドラムD上に傾いた走査線が照射されたときの感光ドラムD上での差を示す図であり、詳細は後述する。このように、副走査方向に傾いた走査線で感光ドラムを走査したときに、画像中央に対して副走査方向の傾きが変化するという課題がある。また、複数の走査線を重ね合わせたときに、副走査方向の照射位置の精度が低下することで、色ずれが発生する原因の一つになっている。
従来は、走査線測定機による照射位置の測定を平面センサで行い、測定した値に基づいて曲面を有する感光ドラム上の画像を画像形成装置にて補正していた。近年、画像形成装置の小型化に伴い、感光ドラムも小径化され、感光ドラムの曲率半径が小さくなることで、上述したレーザ光の露光位置による副走査方向の傾きや曲がりの誤差が無視できないずれ量になり、画像の歪の要因となっている。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、装置の小型化を実現しつつ、安価な構成で色ずれを低減することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、以下の構成を備える。
(1)レーザ光を出射する光源と、前記光源から出射されたレーザ光を偏向し、被走査面に照射されたレーザ光のスポットを主走査方向に移動させ走査線を形成する偏向手段と、を備える走査光学装置であって、平面上で測定された前記主走査方向に直交する副走査方向における前記レーザ光の照射位置に関する情報を記憶した記憶手段を備え、1つの前記走査線を形成するための照射位置を、前記記憶手段に記憶されている前記測定された照射位置の情報と、前記被走査面の形状に関する情報と、に基づき設定することを特徴とする走査光学装置。
(2)前記被走査面を表面に有する感光体と、前記(1)に記載の走査光学装置と、前記走査光学装置を制御して前記被走査面上に潜像を形成させる制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記記憶手段から読み出した前記平面上で測定された照射位置の情報と、前記被走査面の形状に関する情報と、に基づいて、前記レーザ光が前記被走査面に照射されたときの前記被走査面上の前記副走査方向の照射位置を設定することを特徴とする画像形成装置。
(3)レーザ光を出射する光源と、前記光源から出射されたレーザ光を偏向し、被走査面に照射されたレーザ光のスポットを主走査方向に移動させ走査線を形成する偏向手段と、を備える走査光学装置であって、1つの前記走査線を形成するための前記主走査方向に直交する副走査方向における前記被走査面上の照射位置の情報を記憶した記憶手段を備え、前記記憶手段に記憶されている前記照射位置の情報は、平面上で測定された前記副走査方向における前記レーザ光の照射位置の情報と、前記被走査面の形状に関する情報と、に基づき算出されていることを特徴とする走査光学装置。
(4)前記被走査面を表面に有する感光体と、前記(3)に記載の走査光学装置と、前記走査光学装置を制御して前記被走査面上に潜像を形成させる制御手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
(5)像担持体と、レーザ光を出射する光源と、前記光源から出射されたレーザ光を偏向し主走査方向に走査する偏向手段と、前記偏向手段により偏向されたレーザ光を前記像担持体に導く光学部材と、を有し、入力された画像データに応じた潜像を前記像担持体に形成する走査光学装置と、前記走査光学装置を制御して前記像担持体上に前記潜像を形成させる制御手段と、を備え、前記走査光学装置は、平面上で測定された前記主走査方向に直交する副走査方向における前記レーザ光の照射位置の情報を記憶した記憶手段を有し、前記制御手段は、前記記憶手段から読み出した前記平面上で測定された照射位置の情報と、前記像担持体の形状に関する情報と、に基づいて、前記レーザ光が前記像担持体に照射されたときの前記像担持体上の前記副走査方向の照射位置を算出し、算出した前記像担持体上の照射位置に基づいて、前記画像データを補正することを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、装置の小型化を実現しつつ、安価な構成で色ずれを低減することができる。
実施例1〜3のカラー画像形成装置の構成を示す概略図、断面図 実施例1〜3の走査光学装置の斜視図、断面図 実施例1〜3の走査光学装置と走査線測定機の主走査方向、副走査方向の位置関係を示す図 実施例1の走査線の傾きがあった場合と曲がりがあった場合の照射位置と感光ドラムの関係を示す図 実施例1の走査線測定機と走査光学装置のブロック図 実施例1の走査線の照射位置の測定処理を示すフローチャート 実施例2の画像形成装置のブロック図、副走査方向のずれの補正処理を示すフローチャート 実施例3の副走査方向のずれの補正処理を示すフローチャート 従来例の副走査方向に傾いた走査線の照射位置を示す図
以下、本発明を実施するための形態を、実施例により図面を参照しながら詳しく説明する。尚、以下の説明において、走査光学装置から出射されたレーザ光が感光ドラム上を走査する方向を主走査方向としY軸方向とする。また、主走査方向に直交する方向であって感光ドラムの回転方向を副走査方向としZ軸方向とする。更に、主走査方向(Y軸方向)及び副走査方向(Z軸方向)に直交する方向をX軸方向とする。
(走査線測定機上の走査線と感光ドラム上の走査線とのずれ)
まず、製造工程で走査線測定機により測定された照射位置と、画像形成装置の感光ドラム面上での実際の照射位置について、図9を用いて説明する。図9は、感光ドラムDに対して、レーザ光を照射している説明図である。図9(a)は、感光ドラムDと、感光ドラムDに照射されるレーザ光の関係を示す斜視図であり、図9(b)は、図9(a)を矢印方向から見た感光ドラムDと、感光ドラムDに照射されるレーザ光の関係を示す断面図である。図中、一点鎖線で示すLは、副走査方向のレーザ光の照射位置が、傾きや曲がりが生じていない理想的な状態にある場合の走査線を示す。また、二点鎖線で示すL’は、副走査方向のレーザ光の照射位置が傾いている場合の走査線を示す。更に、感光ドラムDの中心をZX座標のO(0,0)とする。尚、走査線L’は、光束L1から光束L2の範囲内で感光ドラムDに照射される。
図9(b)に示すように、傾きや曲がりのない理想的な走査線Lは、副走査方向のずれが生じず、光束L1から光束L2までの間、X軸上の位置が一定のXLとなる。ところが、走査光学装置から出射される走査線は、一般的に、レンズの光学特性や取り付け精度によって、副走査方向に照射位置ずれが生じ、図9(a)のL’に示すように副走査方向に傾いた状態で感光ドラムD上に照射される。例えば、走査光学装置から出射される走査線が、被走査面である感光ドラムD上で副走査方向に傾いているとする。この場合、感光ドラムDは、図9に示すように円筒形状であるため、副走査方向に傾いた走査線L’は、図9(b)に示すように、光束L1ではX軸上の位置がXL1、光束L2ではX軸上の位置がXL2となり、X軸上の位置が一定にはならない。尚、以下に説明する実施例でも感光ドラムDは断面略円形の円筒形状としているが、例えばベルト状に形成された像担持体等、他の形状を有する像担持体であってもよい。
ここで、走査線測定機上で走査線の照射位置を測定する際、測定に用いられるセンサは平面であり、測定された照射位置(後述するz1、z2、z3)は、平面上で測定された値である。このため、光束L1、L2に対応するX軸上の位置は、傾いた走査線L’の照射位置を測定する場合であってもXLとなる。その結果、走査線測定機上で測定した照射位置と、感光ドラムD上に実際に照射される照射位置とでは、X軸上において、光束L1ではΔx1、光束L2ではΔx2の分の誤差が生じてしまう。そして、誤差Δx1、Δx2は、レーザ光の光路長差となってしまう。画像形成装置の小型化に伴い、感光ドラムDの半径が小さくなるにしたがって、光路長差Δx1、Δx2が及ぼす影響は無視できなくなっている。
(画像形成装置の説明)
図1は実施例1のカラー画像形成装置を示す斜視図及び断面図である。本実施例のカラー画像形成装置(以下、プリンタとする)100は、電子写真プロセスを用いた4色フルカラーのレーザプリンタである。プリンタ100は、パーソナルコンピュータ、イメージリーダ、ファクシミリ装置等の不図示の外部ホスト装置から入力される電気的な画像信号に基づいて、記録媒体Sに対する画像形成を実行する。尚、記録媒体Sは、例えば、用紙、OHPシート、ラベル等であり、以下、用紙Sとする。
図1(a)は、本実施例のプリンタ100の外観斜視図であり、ユーザがプリンタ100の本体A(以下、単に本体Aとする)からプロセスカートリッジPy、Pm、Pc、Pkを引き出した状態を示している。図1(b)はプリンタ100の縦断左側面図である。画像形成時には移動部材35が本体Aの枠体内に収容される。ここで、プリンタ100に関して、前側又は正面側とは本体Aの開口部30に対する開閉部材であるドア31を配設した側である。後側とはドア31が配設された側とは反対側である。前後方向とは、本体Aの後側から前側に向かう方向(前方向)と、その逆の方向(後方向)である。左右とは、本体Aを前側から見て左又は右である。左右方向とは、右から左に向かう方向(左方向)と、その逆の方向(右方向)である。
プリンタ100の本体Aの内側には、後側から前側にかけて、第1から第4の4つのプロセスカートリッジ(以下、単にカートリッジという)Py、Pm、Pc、Pkが水平方向(横方向)に並べられて配設されている。このような構成をインライン構成又はタンデム型という。カートリッジPy、Pm、Pc、Pkは、収容されている現像剤(トナー)の色が異なるだけで、互いに同様の構成である。ここで、yはイエロー色を、mはマゼンタ色を、cはシアン色を、kはブラック色をそれぞれ示す。以下の説明では、必要な場合を除き、色を表す添え字ymckを省略する。
本実施例のカートリッジPは、潜像が形成される像担持体又は感光体としての感光ドラム1を有する。また、感光ドラム1に作用するプロセス手段として、カートリッジPは、帯電手段である帯電器、現像手段である現像器、クリーニング手段であるクリーニング装置を有する。そして、これらの部材は、カートリッジPのカートリッジ枠体1hに一体的に組み付けられている。カートリッジPyには、イエロー色(Y色)のトナーが収容されており、感光ドラム1y面にy色のトナー像が形成される。カートリッジPmには、マゼンタ色(M色)のトナーが収容されており、感光ドラム1m面にm色のトナー像が形成される。カートリッジPcには、シアン色(C色)のトナーが収容されており、感光ドラム1c面にc色のトナー像が形成される。カートリッジPkには、ブラック色(Bk色)のトナーが収容されており、感光ドラム1k面にk色のトナー像が形成される。
カートリッジPの上方部には、走査光学装置11が配設されている。走査光学装置11は、外部ホスト装置から入力される各色の画像情報に対応して、変調した光ビームを出力する。そして、走査光学装置11から出力された光ビームLy、Lm、Lc、Lkは、カートリッジ枠体1hの上面に設けられた露光窓6を通過して、各カートリッジPy、Pm、Pc、Pkの各感光ドラム1y、1m、1c、1k面を露光する。
カートリッジPの下方部には、中間転写ベルトユニット12が配設されている。カートリッジPの有する感光ドラム1の下面が、中間転写ベルトユニット12に接しており、感光ドラム1面上に形成されたトナー像が中間転写ベルト13上に転写される。中間転写ベルト13上に転写された未定着のトナー像は、転写ローラ対22により、中間転写ベルトユニット12の下方部に設けられた給送ユニット18から給紙された用紙S上に転写される。トナー像が転写された用紙Sは、定着装置23に送られ、用紙S上の未定着のトナー像が熱と圧力により用紙Sに定着された後、排紙ローラ対24により本体Aの上面に設けられた排出トレイ25に排出される。尚、プリンタ100の内部には、プリンタ100内部の温度を検知するための温度検知手段である温度センサ15が搭載されている。温度センサ15は、例えば、プリンタ100が動作したことにより上昇したプリンタ100内部の温度を検知し、検知した温度に基づいて定着装置23の定着温度等の定着条件をフィードバック制御するために用いられる。
(走査光学装置の説明)
図2(a)は走査光学装置11の斜視図、図2(b)は走査光学装置11の断面図である。尚、図2(a)の説明においても、必要な場合を除き、色を表す添え字ymckを省略する。光源部302は、各色に対応した光源である半導体レーザと、コリメータレンズ301と、を有している。コリメータレンズ301は、半導体レーザから出射されたレーザ光Lを各々所定形状にするためのレンズである。複眼シリンダレンズ303は、コリメータレンズ301を介して入射されたレーザ光を、後述する回転多面鏡305に焦線状に結像させるためのレンズである。レーザ駆動回路基板304は、半導体レーザを駆動し制御するための基板である。尚、レーザ駆動回路基板304は、後述する記憶手段である記憶部350を有している。記憶部350は、例えば不揮発性メモリである。回転手段である偏向器306は、後述する回転多面鏡305と、回転多面鏡305を駆動する不図示のスキャナモータと、を有している。
回転多面鏡305は、複眼シリンダレンズ303により集光された光束の線像近傍に、複数(図2(a)では四面)の反射面を有している。fθレンズ307a、307bや走査レンズ308a、308bは、例えばトーリックレンズで構成されている。fθレンズ307a、307b、走査レンズ308a、308bは、回転多面鏡305の反射面で反射される光束が、後述する感光ドラム1y、1m、1c、1k面上において、スポットを形成するように集光させる。また、レーザ光が被走査体である感光ドラム1上(像担持体上、被走査体上)を走査する際に、感光ドラム1y、1m、1c、1k面上に形成されたスポットの走査速度は等速に保たれるように設計されている。
反射ミラー309y、309m1、309m2、309m3、309c1、309c2、309c3、309kは、走査されるレーザ光を感光ドラム1へと導くためのミラーである。集光レンズ310は、レーザ駆動回路基板304上に設けられた不図示の水平同期信号検出手段であるビームディテクトセンサ(BDセンサとする)にレーザ光を導くためのレンズである。光学箱500は、偏向器306によって、対向走査される走査光学系を収納する箱である。光学箱500には、上述した各光学部品が組み込まれ、塵埃が侵入することを防止するため等の観点から、図示しない蓋によって略密閉され、一体化されて走査光学装置11を構成している。そして、走査光学装置11は、図1で説明した画像形成装置としてのプリンタ100に搭載される。
図2(b)に示すように、光源部302の半導体レーザから出射されるレーザ光Ly、Lm、Lc、Lkは、複眼シリンダレンズ303を通過し、回転多面鏡305によってそれぞれ異なる方向に対向走査される。回転多面鏡305によって走査されたレーザ光Ly、Lm、Lc、Lkは、それぞれfθレンズ307a、307b、及び走査レンズ308a、308bを透過する。fθレンズ307a、307b、走査レンズ308a、308bを透過したレーザ光Ly、Lm、Lc、Lkは、反射ミラー309y、309m1、309m2、309m3、309c1、309c2、309c3、309kによって方向を折り返される。fθレンズ307a、307b、走査レンズ308a、308b、反射ミラー309y〜309kは、回転多面鏡305により偏向されたレーザ光Lを感光ドラム1に導く光学部材である。そして、レーザ光Ly、Lm、Lc、Lkは、各色の感光ドラム1y、1m、1c、1kの面上をそれぞれ走査する。
このように、走査光学系は、4つの感光ドラム1上にレーザ光Lを導いて画像形成を行っている。感光ドラム1に結像するレーザ光Ly、Lm、Lc、Lkが、回転多面鏡305の回転方向(主走査方向)に走査されることで、走査線が形成される。そして、感光ドラム1y、1m、1c、1kが回転する(副走査方向)ことにより、感光ドラム1の表面に静電潜像が形成される。
また、感光ドラム1yに対応した半導体レーザから出射されたレーザ光Lyは、回転多面鏡305によりfθレンズ307aに偏向入射する位置より上流側で、集光レンズ310を通過し、集光レンズ310によってBDセンサに導光される。これにより画像書き出しタイミングが得られる。尚、本実施例の走査光学装置11は、集光レンズ310及びBDセンサは、感光ドラム1yに対応した半導体レーザ側にのみ有している。他の色に対応した半導体レーザの発光制御は、それぞれの色の書き出し位置になるように電気的に制御されている。
(走査線測定機による照射位置の測定)
図3に走査光学装置11の走査線位置を測定する測定用センサ41−1〜41−3を配置した後述する走査線測定機1000(図5参照)と走査光学装置11の位置関係を示す。図3(a)は、走査光学装置11の主走査方向を示す図であり、図3(b)は副走査方向を示す図で、図3(a)の矢印方向から見た図である。測定用センサ41−1〜41−3は、走査光学装置11と、走査光学装置11が搭載されるプリンタ100の感光ドラム1との実際の位置関係となるように、所定の距離に配置されている。そして、実際の感光ドラム1上に形成される画像の主走査方向における中央(以下、画像中央という)に対応する位置には、測定用センサ41−2が配置されている。尚、画像中央を、0mm像高ともいう。ここで、像高とは、走査光学装置11と感光ドラム1とが上述した所定の距離に配置されているときの主走査方向における位置を表しており、画像中央を0mm、主走査方向の上流側をマイナス、主走査方向の下流側をプラスとして表す。
また、実際の感光ドラム1上に形成される画像の主走査方向における上流側の端部近傍に対応する位置には、測定用センサ41−1が配置されている。尚、測定用センサ41−1が配置されている位置を、−100mm像高ともいう。更に、実際の感光ドラム1上に形成される画像の主走査方向における下流側の端部近傍に対応する位置には、測定用センサ41−3が配置されている。尚、測定用センサ41−3が配置されている位置を、+100mm像高ともいう。本実施例では、測定用センサ41−1、41−3が配置されている像高を、±100mmとしている。しかし、この値は、走査光学装置11が搭載されるプリンタ100で使用可能な用紙Pの主走査方向の長さに応じて決定される値であり、±100mmに限定されない。
このように、本実施例の走査線測定機1000による走査線の測定の際には、主走査方向の3か所に、走査線の副走査方向の照射位置を測定するための測定用センサ41−1、41−2、41−3が設けられている。測定用センサ41−1〜41−3は、例えばラインセンサであり、ラインセンサの受像素子が並んでいる方向である長手方向が、主走査方向に直交しかつ副走査方向に平行になるように配置されている。このため、ラインセンサのどの受像素子にレーザ光が照射されたかを検知することによって、各像高における副走査方向の照射位置を検知することができる。以降、測定用センサ41−1〜41−3を、ラインセンサ41−1〜41−3とする。ラインセンサ41−1〜41−3は、レーザ光Ly、Lm、Lc、Lkそれぞれに対応して設けられているが、各レーザ光について行われる処理は同様であり、以下では、一つのレーザ光について説明する。走査光学装置11から出射されたレーザ光は、−100mm像高側から+100mm像高側へと走査される。
走査線測定機1000による副走査方向の照射位置の測定では、ラインセンサ41−1により−100mm像高の照射位置z1を測定している。また、ラインセンサ41−2により0mm像高の照射位置z3を、ラインセンサ41−3により+100mm像高の照射位置z2を、それぞれ測定している。本実施例では、製造工程において、走査線測定機1000により測定された照射位置z1、z2、z3を用いて走査線の傾きと曲がりを算出しておき、画像データの処理に応じて発光タイミングを制御することにより画像の歪を補正する。
図3に示した走査線測定機1000上の測定用センサであるラインセンサ41−1〜41−3は平面であり、測定された照射位置z1、z2、z3は、平面上で測定された値である。このため、図3(b)に示した光束L1と光束L2のように、被走査面上で−100mm像高の照射位置z1と+100mm像高の照射位置z2に差がある場合、走査線の傾きはz1とz2を結ぶ直線になる。しかし、図2(b)に示すように、走査光学装置11から照射されたレーザ光は画像形成時には感光ドラム1面上を走査するため、被走査面が曲面となる。そのため、感光ドラム1上の照射位置z1’と照射位置z2’を結ぶ直線の傾きは、走査線測定機1000上の照射位置z1と照射位置z2を結ぶ直線の傾きとは異なる。また、走査線測定機1000上の0mm像高の照射位置z3が照射位置z1と照射位置z2を結ぶ線上にない場合、走査線に曲がりが発生する。曲がりが発生している走査線の曲がりの度合いも、走査線測定機1000上と感光ドラム1上では異なる。
(走査線の傾き及び曲がりによる照射位置への影響)
図4に走査線に傾きがあった場合と曲がりがあった場合の感光ドラム1上の照射位置への影響を示す。図4(a)は走査線の傾きがあった場合を示し、図4(b)は走査線の曲がりがあった場合を示す。ここで、感光ドラム1の半径をR、感光ドラム1上の副走査方向の照射位置をzとする。尚、感光ドラム1yの半径をRy、感光ドラム1mの半径をRm、感光ドラム1cの半径をRc、感光ドラム1kの半径をRkとする。ここで、感光ドラム1の中心O(図9(a)参照)を通り、感光ドラム1の表面に照射されるレーザ光に平行な直線(X軸)と、感光ドラム1の表面が交わる点をz0とする。このz0から、感光ドラム1上の所定の照射位置zまでの感光ドラム1の面に沿った距離LXLは、次の式(1)で表わされる。
LXL=R×arcsin(z/R) (1)
<走査線に傾きがあった場合>
まず、走査線に傾きがあった場合について説明する。平面であるラインセンサ41−1、41−3上では、走査線測定機1000上の走査線の傾き量TLTは、次式のようになる。ここで、傾き量TLTは、走査線測定機1000上の−100mm像高の照射位置z1と走査線測定機1000上の+100mm像高の照射位置z2により発生するものである。
TLT=z1−z2 (2)
一方、z0から感光ドラム1上の照射位置z1までの感光ドラム1の面に沿った距離をLXL1、z0から感光ドラム1上の照射位置z2までの感光ドラム1の面に沿った距離をLXL2とする。そうすると、走査線測定機1000上の−100mm像高の照射位置z1と、走査線測定機上の+100mm像高の照射位置z2により、感光ドラム1面上で発生する傾き量TLT’は、式(1)を用いて次の式(3)のようになる。
TLT’=LXL1−LXL2
=R×(arcsin(z1/R)−arcsin(z2/R)) (3)
ここで、感光ドラム1の形状が曲面を有する形状であるために発生した、走査線測定機1000上の傾き量TLTと感光ドラム1上の傾き量TLT’との誤差をΔTLTとする。そうすると、走査線の傾き量の補正すべき誤差ΔTLTは、式(2)、式(3)を用いて、次の式(4)のようになる。
ΔTLT=TLT’−TLT
=R×(arcsin(z1/R)−arcsin(z2/R))
−(z1−z2) (4)
感光ドラム1面上での−100mm像高の照射位置z1’と+100mm像高の照射位置z2’は、式(4)を用いて次の式(5)、式(6)のようになる。
z1’=z1+ΔTLT/2 (5)
z2’=z2−ΔTLT/2 (6)
このように、走査線に傾きがある場合、感光ドラム1面上での各像高の照射位置z1’、z2’は、走査線測定機により測定した各像高の照射位置z1、z2と感光ドラム1の半径Rに基づき求めることができる。尚、本実施例では、像担持体である感光ドラム1の形状に関する情報として感光ドラム1の表面である円弧面の半径Rを用いているが、例えば曲率等の他の物理量によって像担持体の形状に関する情報としてもよい。
<走査線に曲がりがあった場合>
次に、走査線に曲がりがあった場合について説明する。平面であるラインセンサ41−1〜41−3上では、走査線測定機1000上での−100mm像高の照射位置z1と+100mm像高の照射位置z2と0mm像高の照射位置z3により発生する曲がり量BOWは次の(7)のようになる。
BOW=(z1+z2)/2−z3 (7)
一方、走査線測定機1000上の−100mm像高の照射位置z1と+100mm像高の照射位置z2と0mm像高の照射位置z3により、感光ドラム1の面上で発生する走査線の曲がり量BOW’は、式(1)を用いて次の式(8)のようになる。
BOW’=(LXL1+LXL2)/2−LXL3
=R×((arcsin(z1/R)+arcsin(z2/R))/2
−arcsin(z3/R)) (8)
ここで、感光ドラム1の形状が曲面を有する形状であるために発生した、走査線測定機1000上の曲がり量BOWと感光ドラム1上の曲がり量BOW’との誤差をΔBOWとする。そうすると、走査線の曲がり量の補正すべき誤差ΔBOWは、式(7)、式(8)から次の式(9)のようになる。
ΔBOW=BOW’−BOW
=R×((arcsin(z1/R)+arcsin(z2/R))/2
−arcsin(z3/R))−((z1+z2)/2−z3) (9)
感光ドラム1面上での0mm像高の照射位置z3’は、式(9)を用いて次の式(10)のようになる。
z3’=z3+ΔBOW (10)
このように、走査線に曲がりがある場合、感光ドラム1面上での各像高の照射位置z1’、z2’、z3’は、走査線測定機1000により測定した各像高の照射位置z1、z2、z3と感光ドラム1の半径Rに基づき求め、設定することができる。
そして、副走査方向の照射位置を補正するために、走査線測定機1000上の照射位置z1、z2、z3ではなく、感光ドラム1上の照射位置z1’、z2’、z3’を用いる。これにより、本実施例では、感光ドラム1の形状を考慮した高精度な位置ずれの補正を行うことが可能となる。
(走査線測定機のブロック図)
図5は、走査線測定機1000のブロック図である。走査線測定機1000は、上述したラインセンサ41−1、41−2、41−3、CPU1050、ROM1051、RAM1052を備えている。CPU1050は、ROM1051に記憶された各種プログラムにしたがって、RAM1052を作業領域として使用しながら各種処理を実行する。CPU1050は、ラインセンサ41−1〜41−3によって走査光学装置11から照射されたレーザ光の照射位置z1、z2、z3を測定する。尚、CPU1050は、各色(本実施例では4色)について、それぞれ走査線測定機1000上の照射位置z1、z2、z3を測定する。
CPU1050は、測定した照射位置z1、z2、z3の情報を、走査光学装置11が備える記憶手段である記憶部350に記憶する。尚、走査線測定機1000のCPU1050は、測定対象の走査光学装置11が搭載されるプリンタ100の感光ドラム1の半径Rが既知であり、予め感光ドラム1の半径Rの情報がROM1051に記憶されている場合には、次のようにしてもよい。即ち、CPU1050は、走査線測定機1000の照射位置z1、z2、z3から、傾き量の誤差ΔTLTや曲がり量の誤差ΔBOWを求めて、これらの情報を記憶部350に記憶してもよい。更に、CPU1050は、感光ドラム1上の照射位置z1’、z2’、z3’を求めて、これらの情報を記憶部350に記憶してもよい。尚、ROM1051に記憶される感光ドラム1の半径Rは、走査光学装置11が走査する色数分(例えば、4色分)の情報が記憶されるものとする。
(走査線測定機による各像高における照射位置の測定)
図6は、製造工程において、走査線測定機1000のCPU1050が実行する処理を説明するフローチャートである。走査線測定機1000上に測定対象となる走査光学装置11が設置されると、走査線測定機1000上のレーザ光の照射位置の測定が開始される。尚、図6は一つの色に対する測定を示しており、実際には4色分の測定が行われるものとする。ステップ(以下、Sとする)101でCPU1050は、ラインセンサ41−1〜41−3により、走査光学装置11から照射されるレーザ光の副走査方向の各像高における照射位置z1、z2、z3を測定する。S102でCPU1050は、S101で測定した走査線測定機1000上の照射位置z1、z2、z3の情報を、走査光学装置11の記憶部350に記憶し、処理を終了する。
以上、本実施例によれば、装置の小型化を実現しつつ、安価な構成で色ずれを低減することができる。
実施例2では、実施例1で説明した走査線測定機1000によって記憶部350に照射位置z1、z2、z3の情報が記憶されている走査光学装置11が、プリンタ100に搭載された場合について説明する。
(プリンタのブロック図)
図7(a)に本実施例のプリンタ100のブロック図を示す。プリンタ100は、処理部105と、走査光学装置11と、温度センサ15を備えている。処理部105は、CPU106、ROM107、RAM108を有しており、CPU106は、ROM107に記憶された各種プログラムにしたがって、RAM108を作業領域として使用しながら各種処理を実行する。温度センサ15は、プリンタ100内の所定の位置に配置されている。温度センサ15については後述する。尚、走査光学装置11の構成は、図2、図5で説明した構成と同様であり、同じ構成には同じ符号を用い、説明を省略する。
走査光学装置11の記憶部350には、実施例1で説明した走査線測定機1000によって測定された−100mm像高の照射位置z1、+100mm像高の照射位置z2、0mm像高の照射位置z3の情報が記憶されている。また、記憶媒体であるプリンタ100のROM107には、各色分の感光ドラム1の半径Rの情報が記憶されている。尚、記憶媒体としては一般的に用いられている半導体メモリを用いているが、プリンタ100がハードディスクを備えており、そのハードディスクに記憶される構成等としてもよい。
CPU106は、走査光学装置11の記憶部350から読み出した走査線測定機1000上の照射位置z1、z2、z3と、ROM107から読み出した感光ドラム1の半径Rを用いて、各誤差(以下、補正量ともいう)ΔTLTとΔBOWを算出する。ここで、CPU106は、実施例1で説明した式(4)からΔTLTを、式(9)からΔBOWを、それぞれ算出する。そして、CPU106は、実施例1で説明した式(5)、式(6)、式(10)から感光ドラム1上の照射位置z1’、z2’、z3’を算出する。そして、CPU106は、算出したz1’、z2’、z3’に基づいて、入力された画像データについて、走査線の副走査方向に画像処理を施すことにより、補正を行っている。
CPU106は、走査線の傾きや曲がりを補正した画像データを画像信号として走査光学装置11のレーザ駆動回路基板304に出力する。そして、レーザ駆動回路基板304は、入力された補正後の画像信号にしたがって、光源部302の半導体レーザを駆動する。このように、レーザ光の副走査方向の照射位置を補正するために、走査線測定機1000上の照射位置z1、z2、z3ではなく、感光ドラム1上の照射位置z1’、z2’、z3’を用いる。これにより、高精度な画像補正を行うことが可能となる。
(補正処理)
図7(b)は、本実施例のプリンタ100のCPU106が実行する走査光学装置11の走査線の傾きや曲がりを補正する処理を説明するフローチャートである。S201でCPU106は、走査光学装置11の記憶部350から、走査線測定機1000上の照射位置z1、z2、z3の情報を読み出す。また、CPU106は、ROM107から感光ドラム1の半径Rの情報を読み出す。S202でCPU106は、S201で読み出した走査線測定機1000上の照射位置z1、z2、z3、感光ドラム1の半径Rを用いて、レーザ光の副走査方向の補正値ΔTLTを、実施例1で説明した式(4)を用いて算出する。また、CPU106は、S201で読み出した走査線測定機1000上の照射位置z1、z2、z3、感光ドラム1の半径Rを用いて、補正値ΔBOWを、実施例1で説明した式(9)を用いて算出する。
S203でCPU106は、S202で算出した補正値ΔTLT、ΔBOWに基づき、走査線の傾きや曲がりを補正した感光ドラム1上の照射位置z1’、z2’、z3’を算出する。そして、CPU106は、感光ドラム1上の照射位置z1’、z2’、z3’を用いて画像データを補正し、補正した画像データを画像信号として走査光学装置11に出力する。
(その他の補正について)
プリンタ100は、画像形成動作を実行する際に、プリンタ100内の各部が動作することによって、プリンタ100内の温度が上昇する。プリンタ100内の温度が上昇すると、走査光学装置11が影響を受けて、レーザ光の照射位置が変化する。このため、製造工程において、予め温度と走査線測定機1000上での照射位置z1、z2、z3との関係を測定しておき、この情報を例えばテーブルとして走査光学装置11の記憶部350に記憶しておく構成としてもよい。
この場合、CPU106は、プリンタ100内に設けられた温度センサ15によりプリンタ100内の温度を検知する。そして、CPU106は、温度センサ15により検知したプリンタ100内の温度に対応する照射位置z1、z2、z3を、記憶部350から読み出す。ここで、CPU106は、走査光学装置11の記憶部350に記憶された温度と照射位置z1、z2、z3とを関連付けた情報に基づいて、検知した温度に対応する照射位置z1、z2、z3を読み出す。CPU106が行うこの処理は、温度センサ15により検知した温度に基づき、走査線測定機1000上の照射位置z1、z2、z3を補正する処理ともいえる。このように、CPU106は、温度センサ15の検知結果に応じて走査線測定機1000上の照射位置z1、z2、z3の値を補正し、温度によって補正した後の照射位置z1、z2、z3に応じて、補正量ΔTLT、ΔBOWを算出する構成としてもよい。このように構成することで、プリンタ100内部の昇温による色ずれを低減することが可能となる。尚、温度センサ15は、例えば走査光学装置11の近傍等、温度センサ15により検知される温度と光源部302の半導体レーザから出射されるレーザ光の照射位置との相関が得られる位置に配置される。
以上、本実施例によれば、装置の小型化を実現しつつ、安価な構成で色ずれを低減することができる。
実施例3では、走査線測定機1000のCPU1050が、感光ドラム1上の照射位置z1’、z2’、z3’まで求めて、走査光学装置11の記憶部350に記憶させておく構成について説明する。尚、走査光学装置11の構成は、図2と同様であり、同じ構成には同じ符号を用い、説明を省略する。また、本実施例は、実施例1、実施例2とは、走査光学装置11の記憶部350に記憶されている情報が異なり、その他の構成については、図5、図7(a)のブロック図を援用することとする。
(走査線測定機による各像高における照射位置の測定)
本実施例では、図6のS102で、走査線測定機1000のCPU1050は、ラインセンサ41−1〜41−3により測定した照射位置z1、z2、z3を用いて、補正値ΔTLT、ΔBOWを算出する。CPU1050は、算出した補正値ΔTLT、ΔBOWから、補正後の感光ドラム1上の照射位置z1’、z2’、z3’を算出する。尚、走査光学装置11が搭載されるプリンタ100の感光ドラム1の半径Rの情報は、予めROM1051に記憶されているものとする。そして、CPU1050は、算出した感光ドラム1上の照射位置z1’、z2’、z3’の情報を、走査光学装置11の記憶部350に記憶する。
(補正処理)
図8は、本実施例のプリンタ100のCPU106が実行する走査光学装置11の走査線の傾きや曲がりを補正する処理を説明するフローチャートである。S301でCPU106は、走査光学装置11の記憶部350から、走査線測定機1000のCPU1050が算出した感光ドラム1上の照射位置z1’、z2’、z3’を読み出す。ここで、感光ドラム1上の照射位置z1’、z2’、z3’は、予め走査線測定機1000のCPU1050が、補正量ΔTLT、ΔBOWを用いて算出した値である。また、補正量ΔTLT、ΔBOWも、走査線測定機1000がラインセンサ41−1〜41−3により測定した−100mm像高の照射位置z1、+100mm像高の照射位置z2、0mm像高の照射位置z3と感光ドラム1の半径Rを用いて算出した値である。
S302でCPU106は、S301で走査光学装置11の記憶部350から読み出した感光ドラム1上の照射位置z1’、z2’、z3’に基づいて、画像データに対して走査線の副走査方向に処理(画像処理)を施し、画像データの補正を行う。CPU106は、補正した画像データを画像信号として走査光学装置11のレーザ駆動回路基板304に出力する。
このように、本実施例では、走査光学装置11の記憶部350に予め感光ドラム1上の照射位置z1’、z2’、z3’を記憶させておく構成とする。これにより、走査光学装置11を交換する必要が発生した場合でも、高精度な副走査方向の補正を行うことが可能となる。尚、上述した実施例1〜3では、走査線測定機1000における主走査方向の照射位置の測定点は3か所であるが、測定点は3か所に限られるものではなく、より多くの測定点を用いることでより高精度の補正が可能となる。
以上、本実施例によれば、装置の小型化を実現しつつ、安価な構成で色ずれを低減することができる。
11 走査光学装置
302 光源部
305 回転多面鏡
307 fθレンズ
308 走査レンズ
309 反射ミラー
350 記憶部

Claims (27)

  1. レーザ光を出射する光源と、
    前記光源から出射されたレーザ光を偏向し、被走査面に照射されたレーザ光のスポットを主走査方向に移動させ走査線を形成する偏向手段と、
    を備える走査光学装置であって、
    平面上で測定された前記主走査方向に直交する副走査方向における前記レーザ光の照射位置に関する情報を記憶した記憶手段を備え、
    1つの前記走査線を形成するための照射位置を、前記記憶手段に記憶されている前記測定された照射位置の情報と、前記被走査面の形状に関する情報と、に基づき設定することを特徴とする走査光学装置。
  2. 前記記憶手段には、複数の測定された照射位置の情報が記憶されていることを特徴とする請求項1に記載の走査光学装置。
  3. 前記測定された照射位置は、ラインセンサにより測定されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の走査光学装置。
  4. 前記被走査面は円弧面であり、前記被走査面の形状に関する情報とは、前記円弧面の半径であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の走査光学装置。
  5. 前記被走査面を表面に有する感光体と、
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の走査光学装置と、
    前記走査光学装置を制御して前記被走査面上に潜像を形成させる制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記記憶手段から読み出した前記平面上で測定された照射位置の情報と、前記被走査面の形状に関する情報と、に基づいて、前記レーザ光が前記被走査面に照射されたときの前記被走査面上の前記副走査方向の照射位置を設定することを特徴とする画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、前記測定された照射位置の情報と前記被走査面の形状に関する情報とに基づき前記被走査面上におけるレーザ光の走査線の傾き量を算出し、算出した前記傾き量に基づき前記被走査面上の照射位置を算出することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御手段は、前記測定された照射位置の情報と前記被走査面の形状に関する情報とに基づき前記被走査面上におけるレーザ光の走査線の曲がり量を算出し、算出した前記曲がり量に基づき前記被走査面上の照射位置を算出することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  8. 温度を検知する温度検知手段を備え、
    前記制御手段は、前記測定された照射位置の情報と、前記温度検知手段により検知された温度とに基づき、前記測定された照射位置を補正することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. レーザ光を出射する光源と、
    前記光源から出射されたレーザ光を偏向し、被走査面に照射されたレーザ光のスポットを主走査方向に移動させ走査線を形成する偏向手段と、
    を備える走査光学装置であって、
    1つの前記走査線を形成するための前記主走査方向に直交する副走査方向における前記被走査面上の照射位置の情報を記憶した記憶手段を備え、
    前記記憶手段に記憶されている前記照射位置の情報は、平面上で測定された前記副走査方向における前記レーザ光の照射位置の情報と、前記被走査面の形状に関する情報と、に基づき算出されていることを特徴とする走査光学装置。
  10. 前記記憶手段には、複数の前記被走査面上の照射位置の情報が記憶されていることを特徴とする請求項9に記載の走査光学装置。
  11. 前記平面上で測定された照射位置は、ラインセンサにより測定されたことを特徴とする請求項9又は10に記載の走査光学装置。
  12. 前記被走査面は円弧面であり、前記被走査面の形状に関する情報とは、前記円弧面の半径であることを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載の走査光学装置。
  13. 前記被走査面を表面に有する感光体と、
    請求項9乃至12のいずれか1項に記載の走査光学装置と、
    前記走査光学装置を制御して前記被走査面上に潜像を形成させる制御手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  14. 像担持体と、
    レーザ光を出射する光源と、前記光源から出射されたレーザ光を偏向し主走査方向に走査する偏向手段と、前記偏向手段により偏向されたレーザ光を前記像担持体に導く光学部材と、を有し、入力された画像データに応じた潜像を前記像担持体に形成する走査光学装置と、
    前記走査光学装置を制御して前記像担持体上に前記潜像を形成させる制御手段と、
    を備え、
    前記走査光学装置は、平面上で測定された前記主走査方向に直交する副走査方向における前記レーザ光の照射位置の情報を記憶した記憶手段を有し、
    前記制御手段は、前記記憶手段から読み出した前記平面上で測定された照射位置の情報と、前記像担持体の形状に関する情報と、に基づいて、前記レーザ光が前記像担持体に照射されたときの前記像担持体上の前記副走査方向の照射位置を算出し、算出した前記像担持体上の照射位置に基づいて、前記画像データを補正することを特徴とする画像形成装置。
  15. 前記記憶手段には、複数の測定された照射位置の情報が記憶されていることを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
  16. 前記記憶手段に記憶された測定された照射位置は、ラインセンサにより測定されたことを特徴とする請求項14又は15に記載の画像形成装置。
  17. 前記像担持体の形状に関する情報とは、前記像担持体の半径であることを特徴とする請求項14乃至16のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  18. 前記制御手段は、前記測定された照射位置の情報と前記像担持体の半径とに基づき前記像担持体上におけるレーザ光の走査線の傾き量を算出し、算出した前記傾き量に基づき前記像担持体上の照射位置を算出することを特徴とする請求項17に記載の画像形成装置。
  19. 前記制御手段は、前記測定された照射位置の情報と前記像担持体の半径とに基づき前記像担持体上におけるレーザ光の走査線の曲がり量を算出し、算出した前記曲がり量に基づき前記像担持体上の照射位置を算出することを特徴とする請求項17に記載の画像形成装置。
  20. 温度を検知する温度検知手段を備え、
    前記制御手段は、前記測定された照射位置の情報と、前記温度検知手段により検知された温度とに基づき、前記測定された照射位置を補正することを特徴とする請求項14乃至19のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  21. レーザ光を出射する光源と、前記光源から出射されたレーザ光を偏向し、被走査面に照射されたレーザ光のスポットを主走査方向に移動させ走査線を形成する偏向手段と、を備え、入力された画像データに応じた潜像を前記被走査面に形成する走査光学装置の前記走査線を補正する補正方法であって、
    前記光源から出射されるレーザ光の照射位置を平面上で検知手段により測定する測定工程と、
    前記測定工程で測定された照射位置と、前記被走査面の形状に関する情報と、に基づき、前記測定された照射位置と前記被走査面上の照射位置との誤差を算出する第一の算出工程と、
    前記第一の算出工程で算出された前記誤差に基づき前記被走査面上の照射位置を算出する第二の算出工程と、
    前記第二の算出工程で算出された前記被走査面上の照射位置に基づいて、前記画像データを補正する補正工程と、
    を備えることを特徴とする補正方法。
  22. 前記測定工程では、前記検知手段により複数の照射位置が測定されることを特徴とする請求項21に記載の補正方法。
  23. 前記検知手段は、ラインセンサであることを特徴とする請求項21又は22に記載の補正方法。
  24. 前記被走査面は円弧面を備え、前記被走査面の形状に関する情報とは、前記円弧面の半径であることを特徴とする請求項21乃至23のいずれか1項に記載の補正方法。
  25. 前記第一の算出工程では、前記測定された照射位置の情報と前記被走査面の半径とに基づき前記被走査面上におけるレーザ光の走査線の傾き量を算出し、
    前記第二の算出工程では、前記第一の算出工程で算出した前記傾き量に基づき前記被走査面上の照射位置を算出することを特徴とする請求項24に記載の補正方法。
  26. 前記第一の算出工程では、前記測定された照射位置の情報と前記被走査面の半径とに基づき前記被走査面上におけるレーザ光の走査線の曲がり量を算出し、
    前記第二の算出工程では、前記第一の算出工程で算出した前記曲がり量に基づき前記被走査面上の照射位置を算出することを特徴とする請求項24に記載の補正方法。
  27. 温度検知手段により温度を検知する検知工程を備え、
    前記第一の算出工程では、前記測定工程で前記測定された照射位置の情報と、前記検知工程で検知された温度とに基づき、前記測定された照射位置を補正することを特徴とする請求項21乃至26のいずれか1項に記載の補正方法。
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