JP6012440B2 - 走査光学装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、走査光学装置、及び走査光学装置を備える画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式によるカラー画像形成装置に用いられる走査光学装置として、例えば、特許文献1に記載の走査光学装置がある。この走査光学装置は、光学部品として、光源、回転多面鏡等を備える偏向手段、折り返しミラーを光学箱に収納する構成をとっている。このような構成においては、画像信号に応じて光源から光変調されて出射した光束を、回転多面鏡によって周期的に偏向走査させ、fθ特性を有する結像レンズ群及び光束を折り返すための折り返しミラーを介すことによって、感光体上にスポット形状が結像される。なお、感光体に結像する光束が、回転多面鏡の回転方向に走査(主走査)することで、走査線を形成し、感光体が回転する(副走査)ことにより、静電潜像が形成される。
特許文献1で用いられているタンデム式のカラー画像形成装置においては、複数の感光体に対応した複数の光束を各色の感光体上に照射し、各色を重ね合わせることによりカラー画像を形成している。従って、複数の走査線を重ね合わせる為、各走査線の照射位置相対差が色ずれとして画像劣化の要因になっている。
具体的には、光学部品を単純に取り付けると、取付精度のばらつきにより、各色の走査線の照射位置が誤差をもつことで、全ての走査線が正確に重ならずに、高精細な画像形成が困難になる。従って、特に、カラー画像を高精細に形成するには、照射位置変動を十分に抑えると同時に、各走査線の相対差つまり色ずれを抑制することが重要とされる。
そこで、特許文献1では、光束を感光体へ導くための反射ミラーを高精度に角度調整する構成が開示されている。また、特許文献2では、複数の光学部品をハウジング部材(光学箱)に収納するにあたり、必要な精度や機能部品毎に複数の支持部材を設け、各部品が実現すべき機能に最適な材料を用いる構成が開示されている。
特開2010−134150号公報 特開2006−91345号公報
しかしながら、特許文献1、特許文献2において、温度変化によって照射位置変動が生じるという課題があった。つまり、複数の走査線における重ね合わせ精度が損なわれることで、色ずれが発生する原因の一つになっていた。
具体的には、組立初期において、特許文献1では反射ミラーを高精度に角度調整しており、特許文献2では、複数の各光学部品が実現すべき機能に対応した最適な材料選定をすることで、安定した部品固定で取付精度の維持ができる。しかし、いずれも組立後の環境特性においては課題が残っており、走査光学装置の自己昇温及び雰囲気環境の温度変化によって、光学箱に内包される光学素子の姿勢や位置が変化する虞があった。その結果、走査光学装置から感光体へ照射される各色のレーザ光束の照射位置変動が生じる虞があった。
上述した組立後の環境特性について、以下に詳細な説明をする。
まず、自己昇温においては、走査光学装置内の偏向手段が有する駆動ICや巻線等の発熱によって、光学箱内の昇温が著しい。さらに、走査光学装置が収納される画像形成装置内の雰囲気環境温度が、電源や定着、排紙積載熱等によって昇温した際には、それ以上に温度変化が大きくなる。つまり、各光学素子を支持する複数の支持部材に対して、前述し
た熱が伝達し、光学箱が熱変形することによって各光学素子の相対位置誤差を生じ、特に反射ミラーの長手と直交する方向(副走査線方向)への照射位置変動が問題になっていた。
また、特許文献1、特許文献2ともに、光束をドラム面上へ導くための反射ミラーを多用している。反射ミラーは光束の反射角度を直接的に照射位置変動させる要因であるので、各色の光路上に反射ミラーを用いている構成においては、照射位置に対する敏感度がより高くなるため、光学素子の相対位置誤差を十分に抑制する必要がある。
すなわち、反射ミラーの角度を組立初期から環境下まで含めて十分安定した状態で位置関係を維持し続けることが求められている。
なお、従来の走査光学装置においては、反射ミラーとそれを支持する支持部材が、板金と樹脂等の線膨張係数が異なる部品が接合されているため、線膨張差による熱変形によって、光学箱全体の歪みやねじれが発生し、照射位置変動することは必至であった。
また、近年においては、レーザビームプリンタの低コスト化のために小型化が求められている。特に、装置高さを低減する場合においては、例えば、光路を折り畳むために、光束をドラム面上へ導くための反射ミラーを多数使用することが考えられる。また、光学箱の小型化とともに、小スペース内に光学素子が非常に複雑に密集し、風路や熱容積を確保することも困難になっていた。
そのため、このような構造体においては、反射ミラーの長手と直交する方向(副走査線方向)の照射位置の相対位置ずれを極力低減するために、昇温時の熱変形に対する、剛性の高い支持構造が求められていた。
上記課題に鑑みて、本発明は、反射ミラーの長手方向と直交する方向の光学箱の剛性を向上させ、像担持体へのレーザ光の照射位置変動を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る走査光学装置は、
光源と、
前記光源から出射されるレーザ光を偏向走査する回転多面鏡と、
前記回転多面鏡を挟んで設けられる少なくとも一対の反射ミラーであって、前記回転多面鏡によって偏向走査されたレーザ光を反射して像担持体上に照射する反射ミラーと、
前記反射ミラーの長手方向における両端部を支持する支持部と、
を光学箱に収納する走査光学装置において、
前記光学箱は、底部から内側に向けて突出する壁部であって、前記長手方向と直交する方向に少なくとも前記一対の反射ミラー間に亘って形成される壁部を有しており、
前記支持部は、前記壁部の突出側の先端面に設けられていること特徴とする。
また、本発明に係る画像形成装置は、上記走査光学装置を備えることを特徴とする。
本発明によれば、反射ミラーの長手方向と直交する方向の光学箱の剛性を向上させ、像担持体へのレーザ光の照射位置変動を抑制することが可能となる。
本実施例に係る画像形成装置の構成を示す図 本実施例に係る走査光学装置を示す外観斜視図 本実施例に係る走査光学装置を示す概略断面図 本実施例に係る走査光学装置を示す分解斜視図 本実施例に係る走査光学装置を底面側から見た外観斜視図 図5のX−X断面図 従来例のミラー支持構造における熱変形状態を示した外観斜視図 従来例のミラー支持構造における熱変形状態を示した概略断面図 従来例の走査光学装置の概略断面図 本実施例のミラー支持構造における熱変形状態を示した外観斜視図 本実施例のミラー支持構造における熱変形状態を示した概略断面図 本実施例と従来例の照射位置変動量を示す図
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
<画像形成装置>
まず、図1を用いて、本実施例に係る画像形成装置の全体構成の概略について説明する。図1(a)は、本実施例に係る画像形成装置の外観斜視図であって、ユーザがカートリッジを引き出した状態を示す図である。図1(b)は、本実施例に係る画像形成装置の左側面の断面図である。なお、以下の説明において、前側(正面側)とは、装置本体Aの開口部30に対する開閉部材であるドア31を設けた側であり、後側とはそれと反対側である。また、前後方向とは、装置本体Aの後側から前側に向かう方向(前方向)と、その逆の方向(後方向)である。また、左右とは、装置本体Aを前側から見て左側又は右側のことである。左右方向とは、右側から左側に向かう方向(左方向)と、その逆の方向(右方向)である。
本実施例に係る画像形成装置は、電子写真プロセスを用いた4色フルカラーのレーザプリンタである。このプリンタは、パソコン、イメージリーダ、相手方ファクシミリ装置等の外部ホスト装置(不図示)から入力される電気的画像信号に基づいて用紙、OHPシート、ラベル等の記録媒体に対する画像形成を実行する。
本実施例に係る画像形成装置100の装置本体Aの内側には、後側から前側にかけて、第1から第4の4つのプロセスカートリッジPY、PM、PC、PKが水平方向(横方向)に並べられて配設されている。装置本体Aに着脱可能に設けられる各プロセスカートリッジ(以下、単にカートリッジという)Pは、収容する現像剤としてのトナーの色が異なるだけで、互いに構成は同様のものである。
本実施例に係る各カートリッジPは、それぞれ潜像が形成される像担持体としての電子写真感光体ドラム(以下、単にドラムという)1Y、1M、1C、1Kを有する。さらに、ドラム1Y〜1Kに使用するプロセス手段としての帯電手段、現像手段、クリーニング手段を有している。そして、それらがカートリッジ枠体1hに一体的に組み付けられている。なお、以下、特に区別を要しない場合、いずれかの色用に設けられた要素であることを表すために符号に与えた添え字Y、M、C、Kは省略して説明を行う。
第1のカートリッジPYは、イエローY色のトナーが収容されており、ドラム1Y面にイエローY色の現像剤像としてのトナー像を形成する。第2のカートリッジPMは、マゼンタM色のトナーが収容されており、ドラム1M面にマゼンタ色の現像剤像としてのトナー像を形成する。第3のカートリッジPCは、シアンC色のトナーが収容されており、ドラム1C面にシアン色の現像剤像としてのトナー像を形成する。第4のカートリッジPKは、ブラックK色のトナーが収容されており、ドラム1K面にブラック色の現像剤像としてのトナー像を形成する。
カートリッジPY〜PKの上方部には、走査光学装置11が配設されている。走査光学装置11は、外部ホスト装置から入力する各色の画像情報に対応して変調したレーザ光としての光ビームを出力する。そして、光ビームLY、LM、LC、LKは、カートリッジ枠体1hの上面に設けられる露光窓6(図1(a)参照)を通過して、各カートリッジPのドラム1面を走査露光する。
カートリッジPY〜PKの下方部には、中間転写ベルトユニット12が配設されている。各カートリッジPY〜PKが有するドラム1Y〜1Kは、その下面が中間転写ベルトユニット12に接している。また、ベルトユニット12の下方部には、給送ユニット18が配設されている。さらに、装置本体A内の後側の上部には、定着装置23と、排出ローラ対24が配設されており、装置本体Aの上面は排出トレイ25となっている。
次に、図1、図2を参照して、本実施例に係る画像形成装置のフルカラー画像を形成するための動作について説明する。図2は、本実施例に係る走査光学装置を示す外観斜視図である。
まず、第1〜第4の各カートリッジPY〜PKのドラム1Y〜1Kが図1(b)中の反時計回り方向に所定の制御速度で回転駆動される。ベルトユニット12が有する中間転写体としてのベルト13も時計回り方向(ドラム1回転に順方向)にドラム1Y〜1Kの速度に対応した速度で回転駆動される。ドラム1Y〜1Kの回転駆動に同期して、各カートリッジPY〜PKにおいてそれぞれ所定の制御タイミングで帯電手段(帯電ローラ)がドラム1Y〜1Kの表面を所定の極性、電位に一様に帯電する。
また、走査光学装置11は、各ドラム1Y〜1Kの表面を各色の画像信号に応じて変調された光ビームLY〜LKで走査露光する。これにより、各ドラム1Y〜1Kの表面に対応色の画像信号に応じた静電潜像が形成される。形成された静電潜像は現像手段(現像ローラ)によって現像剤像としてのトナー像として現像される。
上記のような電子写真画像形成プロセス動作により、第1のカートリッジPYのドラム1Yにはフルカラー画像のイエロー成分に対応するイエロー色トナー像が形成される。そして、そのイエロー色トナー像がベルト13上に一次転写される。さらに、第2のカートリッジPMのドラム1Mにはフルカラー画像のマゼンタ成分に対応するマゼンタ色のトナー像が形成される。そのマゼンタ色トナー像が、ベルト13上にすでに転写されているイエロー色のトナー像に重畳されて一次転写される。
第3のカートリッジPCのドラム1Cにはフルカラー画像のシアン成分に対応するシアン色のトナー像が形成され、そのシアン色トナー像が、ベルト13上にすでに転写されているイエロー色+マゼンタ色のトナー像に重畳されて一次転写される。第4のカートリッジPCのドラム1Kにはフルカラー画像のブラック成分に対応するブラック色のトナー像が形成される。そして、そのトナー像が、ベルト13上にすでに転写されているイエロー色+マゼンタ色+シアン色のトナー像に重畳されて一次転写される。かくして、ベルト13上にイエロー色+マゼンタ色+シアン色+ブラック色の4色フルカラーの未定着トナー像が合成形成される。
一方、所定の制御タイミングで給送ユニット18に備えられる給出ローラが駆動され、記録媒体としての用紙Sが1枚分離給送される。そして、用紙Sは、二次転写ローラ22とベルト13とのニップ部(二次転写ニップ部)に導入される。これにより、用紙Sが該ニップ部で挟持搬送されていく過程でベルト13上の4色重畳の4色フルカラーの未定着トナー像が用紙Sの面に順次に一括転写される。
4色フルカラーの未定着トナー像が転写された用紙Sは、ベルト13の面から分離されて定着装置23へ導入され、定着ニップ部で加熱、加圧される。これにより、各色トナー像の混色及び用紙Sへの定着がなされる。そして用紙Sは、定着装置23を出て、フルカラー画像形成物として排出ローラ対24で排出トレイ25上に排出される。
<走査光学装置>
次に、図2、図3を参照して、本実施例に係る走査光学装置について説明する。図3は、本実施例に係る走査光学装置の概略断面図である。本実施例に係る走査光学装置11は、光源部302、複眼シリンダレンズ303、レーザ駆動回路基板304、回転多面鏡305、偏向走査装置306、fθレンズ307、走査レンズ308、反射ミラー309、集光レンズ310を備えている。
光源部302は、各色毎に対応した不図示の半導体レーザと、光源としての半導体レーザから出射されたレーザ光Lを各々所定の形状にするコリメータレンズ301と、を備えている。複眼シリンダレンズ303は、コリメータレンズ301を介したレーザ光Lを回転多面鏡305に集線上に結像させる。
レーザ駆動回路基板304は、半導体レーザを駆動制御する。回転多面鏡305は、集光された光束の線像近傍に反射面を有している。偏向走査装置306は、回転多面鏡305を回転駆動させる。
第一のトーリックレンズとしてのfθレンズ307、第二のトーリックレンズとしての走査レンズ308は、回転多面鏡305の偏向反射面で反射される光束がドラム1Y〜1K面上においてスポットを形成するように集光されるように設計されている。また、前記スポットの走査速度が等速に保たれるように設計されている。反射ミラー309は、走査されるレーザ光Lをドラム1へと導く。集光レンズ310は、不図示の水平同期信号検出手段にレーザ光Lを導く。偏向走査されたレーザ光LKの一部は、水平同期信号検出手段へ入射され、そこからの出力信号により光源である半導体レーザから出射されるレーザ光Lが書き込み変調を電気制御によって開始する。
また、本実施例に係る走査光学装置11は、上記各光学部品を光学箱500に収納している。光学箱500には上記各光学部品が組み込まれており塵埃侵入防止等の観点から不図示の蓋によって略密閉される。そして、走査光学装置11は、画像形成装置に搭載される。
以上説明した各光学部材と光学箱500と蓋が一体化されて形成される走査光学装置11において、図3に示す光源である半導体レーザがレーザ光LY、LM、LC、LKを出射する。レーザ光LY、LM、LC、LKは、複眼シリンダレンズ303を通過し、回転多面鏡305によってそれぞれ異なる方向に対向走査される。
回転多面鏡305によって走査されたレーザ光LY、LM、LC、LKは、それぞれfθレンズ307a、307b、及び走査レンズ308a、308bを透過する。そして、折り返しミラー309Y、309M1、309M2、309M3、309C1、309C2、309C3、309Kによって方向を折り返されて、各色のドラム1Y、1M、1C、1Kに結像する。
このような走査光学系は、4つのドラム1上(像担持体上)に走査光を導いて画像記録を行っており、ドラム1Y、1M、1C、1Kに結像するレーザ光LY、LM、LC、LKが、回転多面鏡305の回転方向に走査(主走査)することで走査線を形成する。また、ドラム1Y、1M、1C、1Kが副走査方向に回転することにより、静電潜像が形成さ
れる。
また、ドラム1Yに対応した半導体レーザから出射されたレーザ光LYは、回転多面鏡305によりfθレンズ307aに偏向入射する位置より上流側で、集光レンズ310を通過し、集光レンズ310によって水平同期信号検出手段に導入される。これにより画像書き出しタイミングを計っている。なお、この集光レンズ310及び水平同期信号検出手段は、ドラム1Yに対応した半導体レーザ側にのみ有しているものの、他色に対応した半導体レーザの発光制御は、所望の書き出し位置になるように電気的に制御されている。
<反射ミラーの組み付け工程>
次に、図4〜図6を用いて、光学箱400に対する反射ミラー309の組み付け工程について具体的に説明する。図4は、本実施例に係る走査光学装置の分解斜視図である。図5は、本実施例に係る走査光学装置を底面側から見た外観斜視図である。図6は、図5のX−X断面図である。本実施例に係る走査光学装置11の光学配置は、偏向走査装置306を中心に略対配置されているので、一方のドラム1Y、1Mに対応した光路側を例に説明する。
図4に示すように、光学箱500には、反射ミラー309M1、309M2、309M3、309Yの長手方向の両端部を支持し固定するためのV次形状のミラー支持部505M1、505M2、505M3、505Yが設けられている。ミラー支持部は長手両端ともに同形状であるため、同記号で示す。
そして、図1、図4、図6等に示すように、光学箱500は、底部から内側に向けて突出する壁部であって、反射ミラー309の長手方向と直交する方向に延びるように形成される壁部を有している。壁部は、少なくとも回転多面鏡305を挟んで設けられる一対の反射ミラー309間(反射ミラー間)に亘って形成されていればよい。壁部の突出側の先端面は、平面部510L、510Rとなってり、平面部510上にミラー支持部505が設けられている。
そして、図5に示すように、光学箱500には、壁部に沿うように底部から内側に向けて凹む溝部としての凹み部502L、502Rが形成されている。そして、図6の断面図に示すように、凹み部502L、502Rと、平面部510L、510Rによって、下向きのコの字形状断面になっている。このコの字形状は、光学箱500の側壁を含んでいる。すなわち、光学箱500の側壁のうち、反射ミラー309の長手方向と直交する方向と平行な側壁と一体となっている。また、コの字形状は、ドラム配置側に開口するように構成されており、ドラム1の配列方向(副走査方向)にかけて光学箱500のほぼ端から端まで延伸している。すなわち、光学箱500の側壁のうち、反射ミラー309の長手方向と平行な両側壁間に亘って形成されている。
そして、反射ミラー309M1、309M2、309M3,309Yの長手方向における両端部は、ミラー押さえばね600M1、600M2、600Yの弾性によって、ミラー支持部505M1、505M2、505M3、505Yに付勢され固定されている。
反射ミラー309M2、309M3、309Yは、ミラー支持部構造の断面において、コの字形状の凹み部502L、502Rによって形成される平面部510L、510Rに位置する支持部形状に対し、梁構造になるように固定されている。代表として、図6に反射ミラー309M2の固定を示している。
なお、ミラー押さえばね600M2は、反射ミラー309M2、309M3を同時に固定する構成になっている。なお、本実施例において、反射ミラー309M1は、コの字形
状の断面上に保持されていない。なお、コの字形状が延伸する途中において、凹み部502L、502Rにも補強用リブ等が設けられていても良い。
<光学箱の熱変形について>
上述した走査光学装置の構成において、プリンタ又は走査光学装置を駆動させると、回路基板304が一体化された偏向走査装置306が動作すると同時に、駆動ICや巻線等が発熱することとなる。その発熱によって、光学箱500そのものが温度分布を持ち、一方で、熱せられた空気は、光学箱500と蓋によって形成された略密閉空間を回転多面鏡305の回転によって内部循環し、全体の雰囲気温度も上昇することとなる。
まず、図7〜図9を用いて、従来例の光学箱1500の構造における熱変形の状態について説明する。図7は、従来例のミラー支持構造における熱変形状態を示した外観斜視図である。図8は、従来例のミラー支持構造における熱変形状態を示した概略断面図である。これらは偏向走査装置の駆動IC部が昇温した時の熱変形状態を示している。図9は、従来例の走査光学装置の概略断面図である。
従来例の光学箱1500は、図7に示すように、各色ごとのミラー支持部1505Y、1505M、1505C、1505Kが、ミラー長手両端で独立して底面から突起した構成である。すなわち、本実施例の光学箱500のように、コの字状断面で延伸した形状を有していない。従来例のミラー支持部構造における代表例として、例えば、反射ミラー309M3については、図9に示すような断面構成となっている。なお、ミラー支持部構造以外は、本実施例の走査光学装置11と同じ構成であるので、説明が重複する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図7に示すように、従来例の光学箱1500は、昇温していくに連れて偏向走査装置が設置されている光学箱1500の底部が下部に膨らむように副走査方向(反射ミラーの長手と直交する方向)に対応するように熱変形する。このような熱変形によって、図8に示すように、光学箱1500がX軸方向で湾曲して、特にミラー支持部1505に着目すると、底部の膨らみに追従して対向するミラー支持部1505が互いにお辞儀するように、倒れる傾向にあることが分かる。結果として、反射ミラー309の角度が傾き、レーザ光束の照射位置は、各色毎に異なる方向にシフトして移動していく。つまり、照射位置の相対差が大きくなってしまう。
次に、図10、図11を用いて、本実施例の光学箱500の構造における熱変形の状態について説明する。図10は、本実施例のミラー支持構造における熱変形状態を示した外観斜視図である。図11は、本実施例のミラー支持構造における熱変形状態を示した概略断面図である。
本実施例の光学箱500は、上記従来例の光学箱1500と異なり、図10、図11に示すように、光学箱がY軸方向で湾曲し、主走査方向にミラー支持部が僅かながら倒れ込む(図10、図11中白矢印)傾向があるものの、X軸方向でほとんど湾曲していない。つまり、ミラー角度はほとんど変化していない。これは、反射ミラー309の長手方向と直交する方向(図中X軸方向)に延びる壁部が形成されることにより、X軸方向における剛性が向上したためである。結果として、反射ミラー309の角度の傾きが低減されることで、レーザ光束の照射位置変動は従来例と比較して軽減される。すなわち、照射位置の相対差が小さくなり、色ずれを低減している。なお。本実施例の構成において、ミラー支持部が主走査方向に倒れ込んだとしても、ミラー角度方向の影響は少なく、反射ミラー309の長手方向と直交する方向(副走査方向)に対する影響は軽微である(図11参照)。
次に、図12を用いて、本実施例のミラー構造における照射位置変動量と、従来例のミラー構造における照射位置変動量について説明する。図12(a)は、本実施例のミラー構造における照射位置変動量を示すグラフであり、図12(b)は、従来例のミラー構造における照射位置変動量を示すグラフである。図12のグラフにおいて、横軸は偏向走査装置稼働後の時間を表し、縦軸は照射位置変動量を表している。
図12(a)、図12(b)より、本実施例においては、従来例に比較して、照射位置変動量の絶対変動量及び各色相対差が、約半減していることが分かる。具体的には、各色の照射位置変動量の相対差が約200μmから約100μmに大幅に改善されていることが分かる。これは、前述した熱変形シミュレーションにおいて、ミラー座面の姿勢変形が抑制されている結果からも分かる。従って、本実施例のミラー支持構造による光学箱500と本光学系構成においては、照射位置変動による相対差を抑え、色ずれの低減を実現可能にしている。
上述したように、本実施例のミラー支持構造を備える光学箱500には、底部より内側に突出して反射ミラー309の長手方向と直交する方向に延びる壁部が形成される。そのため、反射ミラー309の長手方向と直交する方向における剛性を向上することが可能となる。すなわち、反射ミラー309の長手方向と直交する方向に対応する光学箱500の断面2次モーメントを向上することが可能となる。その結果、自己昇温、環境変化によって光学箱500が熱膨張した場合において、反射ミラーの長手方向と直交する方向に対する角度ズレを抑え、壁部の突出側の先端面である平面部510上に設けられるミラー支持部505の熱変形を低減することができる。
また、光学箱500が備える壁部の平面部510は、熱源である偏向走査装置306等が設けられる底部と別階層となっているため、平面部510上に設けられるミラー支持部は直接的に熱源からの熱の影響を受けない。そのため、熱変形による反射ミラー309の角度変動が抑制される。
さらに、カートリッジと走査光学装置11との隙間に流れる風路となる溝部としての凹み部が形成されることによって、ミラー支持部の裏面側を冷却することが可能となり、熱変形による反射ミラー309の角度変動が抑制される。特に、本体小型化をする構成において、凹み部を有することにより、熱容積が小さくなり画像形成装置本体内で昇温しやすくなる場合、より効果的となる。
さらに、ミラー支持部がコの字断面形状になっており、平面部510が形成されているため、型製作や成形性の観点で、樹脂の流れや圧力保持において有利である。また、反射ミラー支持部側に水管配置を設けることができるため、確実な冷却効果を得ることができ、ミラー支持部の高い角度精度を維持することができる。
その結果、温度変化に対するミラー支持部の熱変形を低減し、反射ミラー角度変動を最小限に抑え、各色毎の走査線における照射位置変動量を抑制することによって、カラー画像の色ずれを低減することができる。
11…走査光学装置、305…回転多面鏡、309…反射ミラー、505…ミラー支持部

Claims (5)

  1. 光源と、
    前記光源から出射されるレーザ光を偏向走査する回転多面鏡と、
    前記回転多面鏡を挟んで設けられる少なくとも一対の反射ミラーであって、前記回転多面鏡によって偏向走査されたレーザ光を反射して像担持体上に照射する反射ミラーと、
    前記反射ミラーの長手方向における両端部を支持する支持部と、
    を光学箱に収納する走査光学装置において、
    前記光学箱は、底部から内側に向けて突出する壁部であって、前記長手方向と直交する方向に少なくとも前記一対の反射ミラー間に亘って形成される壁部を有しており、
    前記支持部は、前記壁部の突出側の先端面に設けられていることを特徴とする走査光学装置。
  2. 前記壁部は、前記光学箱の側壁のうち、前記長手方向と直交する方向と平行な側壁と一体となっていることを特徴とする請求項1に記載の走査光学装置。
  3. 前記壁部は、前記光学箱の側壁のうち、前記長手方向と平行な両側壁間に亘って形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の走査光学装置。
  4. 前記光学箱には、前記壁部に沿うように底部から内側に向けて凹む溝部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の走査光学装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の走査光学装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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