JP2016108295A - サンパクソウ、キョウオウ及びオンジの複合抽出物を含む、肥満の予防又は治療用薬学組成物 - Google Patents

サンパクソウ、キョウオウ及びオンジの複合抽出物を含む、肥満の予防又は治療用薬学組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】抗肥満に優れた効能を示すと共に安全な薬物の提供。【解決手段】本発明は、サンパクソウ、キョウオウ及びオンジの複合抽出物、又はサンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウの複合抽出物を含む肥満の予防又は治療用薬学組成物、食品組成物及び前記複合抽出物の製造方法に関する。本発明の複合抽出物を含む組成物は、細胞毒性の副作用がなく、脂肪生成を阻害し得るので、肥満又は肥満関連疾患の予防、改善又は治療に広く活用することができる。【選択図】図11d

Description

本発明は、サンパクソウ、キョウオウ及びオンジの複合抽出物を含む、肥満の予防又は治療用組成物に関するものである。より具体的に、本発明は、サンパクソウ、キョウオウ及びオンジの複合抽出物、又はサンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウの複合抽出物を含む、肥満の予防又は治療用薬学組成物、食品組成物及び前記複合抽出物の製造方法に関するものである。
肥満とは、一般に体内に脂肪組織が過剰な状態であることを意味し、食物から摂取したエネルギーが身体活動などにより消費したエネルギーと均衡をなすことができず、余分なエネルギーが体脂肪として蓄積される現象である。長期間にわたるエネルギーの不均衡により体脂肪が異常に多くなると、糖尿病、高脂血症、心臓病、脳卒中、動脈硬化症、脂肪肝などの各種代謝性疾患や生活習慣病が誘発されるが、これは西欧のみならず韓国においても深刻な社会問題として台頭している。
肥満は、遺伝的要因、西洋化した食生活による環境的要因、ストレスによる心理的要因、エネルギー代謝の異常などの様々な原因により発生する。また、その種類は、原因によって食べ過ぎや運動不足による単純性肥満と、内分泌性、視床下部性、遺伝性、代謝性などによる症候性肥満とに分けられる。
肥満度評価には、体重を測定する方法、皮膚のシワの厚さを測定する方法があるが、一般に肥満度指数25以上を肥満と定義する。身体の肥満指数(体質量指数, body mass index, BMI)は、体重(kg)を身長(m)の2乗で割った値であり、西洋人は30以上であるが、人種差を考慮して韓国では25以上を肥満と評価している。
全世界的に肥満治療剤の開発のために多角的な研究が進められている。肥満治療用薬物は、大きく脂肪吸収抑制、脂肪分解及び熱発生促進、食欲及び満腹感の調節、タンパク質代謝阻害、そして食物の摂取に関する情緒調節機序に分けられる。代表的な肥満治療剤としては、オルリスタット(orlistat)を原料として脂肪吸収を抑制するゼニカルTM(XenicalTM)と、シブトラミン(sibutramine)を主原料とし、交感神経系を刺激して食欲を抑制するリダクティルTM(ReductilTM)とがある。しかし、ゼニカルTMにおいては、脂肪便、腹痛、嘔吐、かゆみ、肝臓損傷などの副作用が報告されており、リダクティルTMにおいては、頭痛、食欲不振、不眠症、便泌などの副作用だけでなく、深刻な心血管系副作用を引き起こすことから、近年、使用基準が強化されるなどの論難が起きている。
このような肥満治療剤による薬物療法以外にも、肥満を予防、治療するための方法として、食物の摂取を制限する食餌療法、エネルギー消費を増加させる運動療法があり、精神療法、行動療法、外科療法なども行われている。
好ましい肥満の治療方法としては、運動によるエネルギー消費の促進と副作用が少ない肥満治療用薬剤を併用することが、最も安全かつ効果的な方法として提示されている。しかし、肥満治療用薬剤においては、前述したゼニカルTMとリダクティルTMの例のように深刻な副作用が報告されており、安全性に対する明確な信頼が裏付けられていない現状である。従って、人体において抗肥満に優れた効能を示すと共に安全性が保証される物質の開発が求められている。
こうした背景の下、本発明者らは、人体に副作用を引き起こすことなく肥満治療効果に優れた物質を見出すべく鋭意努力した結果、サンパクソウ、キョウオウ及びオンジの複合抽出物が、細胞に毒性を示さない範囲で肥満に対する予防及び治療効果を示すことを確認し、本発明を完成するに至った。
本発明は、サンパクソウ、キョウオウ及びオンジの複合抽出物又はその分画物を、それを必要とする個体に有効量で投与する段階を含む、肥満の予防又は治療方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、サンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウの複合抽出物又はその分画物を、それを必要とする個体に有効量で投与する段階を含む、肥満の予防又は治療方法を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、サンパクソウ、キョウオウ及びオンジを含む試料を水、C1〜C4のアルコール又はそれらの混合溶媒で抽出して抽出物を取得する段階を含む、サンパクソウ、キョウオウ及びオンジの複合抽出物の製造方法を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、サンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウを含む試料を水、C1〜C4のアルコール又はそれらの混合溶媒で抽出して抽出物を取得する段階を含む、サンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウの複合抽出物の製造方法を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、サンパクソウ、キョウオウ及びオンジの複合抽出物又はその分画物を含む組成物を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、サンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウの複合抽出物又はその分画物を含む組成物を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の一態様は、サンパクソウ、キョウオウ及びオンジの複合抽出物、サンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウの複合抽出物又はそれらの分画物を含む肥満の予防又は治療用薬学組成物を提供する。
本発明における「サンパクソウ(Saururus chinensis Baill.)」とは、漢方薬の薬材として用いられてきた、コショウ目ドクダミ科の多年生草本を意味する。前記サンパクソウは、味が苦くて、辛く、花と根が白色であり、花が咲く頃に上部の葉2〜3枚が白色に変わり、実が9〜10月頃につぼみに1つずつ丸く実ることが知られている。
本発明における前記サンパクソウは、肥満の予防又は治療用薬学組成物の有効成分として用いられてもよく、この際、用いられる部位は、葉、茎、根又は植物全部位になり得る。
本発明における「キョウオウ(Curcumae Longae Rhizoma)」とは、漢方薬の薬材として用いられてきた、ショウガ目ショウガ科の多年生草本を意味する。前記キョウオウは、味が辛くて、苦く、根茎の表面は薄黄色、中は朱色であり、樟脳のような香りがし、花穂は葉より先に付き、4〜6月に葉腋から黄色の花が咲くことが知られている。
本発明における前記キョウオウは、肥満の予防又は治療用薬学組成物の有効成分として用いられてもよく、この際、用いられる部位は茎又は根の部分になり得る。
本発明における「オンジ(Polygalae Radix)」とは、漢方薬の薬材として用いられてきた、マメ目ヒメハギ科の多年生草本を意味する。前記オンジは、味が辛く、苦く、根が太く、長く、筋があり、上部にあるやや曲がった毛を除いて毛がほとんどなく、7〜8月に赤紫色の花が咲き、実はいくつかの房に分かれて多くの種子が入ったさく果であることが知られている。
本発明における前記オンジは、肥満の予防又は治療用薬学組成物の有効成分として用いられてもよく、この際、用いられる部位は根の部分になり得る。
本発明における「セキショウ(Acori Gramineri Rhizoma)」とは、漢方薬の薬材として用いられてきた、サトイモ目サトイモ科の多年生草本を意味する。前記セキショウは、根茎が横に伸び、節からヒゲ根を出し、地中では節間が長いが、地上に出るものは、節間が短く、全体的に緑色を呈し、1つの花におしべとめしべの両方が備わっている両性花であり、6〜7月に黄色の花が咲き、実はいくつかの房に分かれて多くの種子が入っていることが知られている。
本発明における前記セキショウは、肥満の予防又は治療用薬学組成物の有効成分として用いられてもよく、用いられる部位は茎及び根の部位になり得る。
本発明における「複合抽出物」とは、前記サンパクソウ、キョウオウ及びオンジを含む試料を抽出して得られた複合抽出物、又は前記サンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウを含む試料を抽出して得られた複合抽出物を意味する。植物は、抽出部位によって各抽出物又はその分画物の活性の有無、活性の程度、及びそれに含まれる具体的な成分が相異することがある。本発明者らは、サンパクソウの植物全体、キョウオウの茎と根の部位及びオンジの根の部位の複合抽出物、又はサンパクソウの植物全体、キョウオウの茎と根の部位、オンジの根の部位及びセキショウの茎と根の部位の複合抽出物が、肥満を予防又は治療する効果を示すことを最初に解明した。
本発明における前記複合抽出物は、肥満の予防又は治療用薬学組成物の有効成分として用いられてもよく、前記複合抽出物を得るための試料に含まれるサンパクソウ、キョウオウ及びオンジの含量は、肥満の予防又は治療効果を示す組成物の製造に用いられるものであれば特にそれらに限定されるものではないが、前記試料に含まれるサンパクソウ、キョウオウ及びオンジの混合比が1:0.2〜1:0.2〜1(w/w/w)であることが好ましく、前記混合比が1:0.4〜1:0.4〜1(w/w/w)であることがより好ましく、前記混合比が1:0.6:1(w/w/w)であることが最も好ましい。
また、前述したサンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウを含む試料から複合抽出物を取得する場合、前記試料に含まれるサンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウの含量は、肥満の予防又は治療効果を示す組成物の製造に用いられるものであれば、特にそれらに限定されるものではないが、前記試料に含まれるサンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウの混合比が1:0.2〜1:0.2〜1:0.2〜1(w/w/w/w)であることが好ましく、前記混合比が1:0.4〜1:0.4〜1:0.4〜1(w/w/w/w)であることがより好ましく、前記混合比が1:0.6:1:0.4(w/w/w/w)であることが最も好ましい。また、前述したサンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウは、商業的に市販されているものを購入して用いてもよく、自然から採取又は裁培したものを用いてもよい。
前記抽出方法としては、これらに限定されるものではないが、熱湯抽出、熱水抽出、冷浸抽出、還流冷却抽出、又は超音波抽出などの方法を用いることが好ましい。
前記抽出物は、抽出溶媒で抽出するか、抽出溶媒で抽出して製造した抽出物に分画溶媒を加えて分画することにより製造することができる。前記抽出溶媒は、これらに限定されるものではないが、水、有機溶媒、又はそれらの混合溶媒などを用いることができ、前記有機溶媒は、炭素数1〜4のアルコール、エチルアセテート又はアセトンなどの極性溶媒、ヘキサン又はジクロロメタンの非極性溶媒、又はそれらの混合溶媒を用いることができる。また、水、炭素数1〜4のアルコール又はそれらの混合溶媒を用いることが好ましく、エタノールを用いることがより好ましい。本発明の一実施例においては、前記溶媒として25%エタノール(EtOH)を用いた抽出物を製造した。
前記抽出物は、それぞれ薬学組成物の総重量に対して0.001〜100重量%、より好ましくは0.1〜80重量%の量で含まれ得る。
本発明における「複合抽出物の分画物」とは、前記各複合抽出物から特定成分又は特定群を分離する分画方法で得られた結果物を意味する。
本発明における前記分画物は、複合抽出物に対して様々な分画方法を適用することにより得ることができるが、前記分画方法としては、特にこれらに限定されるものではないが、様々な溶媒を処理して行う溶媒分画法、一定の分子量カットオフ値を有する限外濾過膜を通過させて行う限外濾過分画法、様々なクロマトグラフィー(サイズ、電荷、疎水性又は親和性による分離のために製作された)を行うクロマトグラフィー分画法などが挙げられる。特に、前記溶媒分画法に用いられる溶媒は、特にこれらに限定されるものではないが、極性溶媒又は非極性溶媒を用いることができ、非極性溶媒を用いることが好ましい。前記溶媒分画法は、非極性レベルの高い溶媒から低い溶媒を用いて前記複合抽出物を順に分画する方法として用いることができるが、例えばヘキサン又はエチルアセテートを用いて前記複合抽出物を順に分画する方法を用いることができる。
前記分画物は、それぞれ薬学組成物の総重量に対して0.001〜100重量%、より好ましくは0.1〜80重量%で含まれ得る。
本発明における「薬学的組成物」とは、疾病の予防又は治療を目的に製造されたものを意味し、それぞれ通常の方法で様々な形態に剤形化して用いることができる。例えば、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、懸濁剤、エマルジョン剤、シロップ剤などの経口剤形に剤形化することができ、外用剤、坐剤及び滅菌注射用液の形態に剤形化することができる。
本発明における「肥満」とは、体重の増加により健康上不適切な状態を招くものであり、エネルギー摂取がエネルギー消費より多くて、消費されずに残った過剰エネルギーが様々な脂質の形態で体脂肪として蓄積されたり、血液中に脂質の含量が高くなった状態を意味する。前記肥満が発生すると、糖尿病、高脂血症、心臓病、脳卒中、動脈硬化症、脂肪肝などの各種代謝性疾患や生活習慣病が誘発され得る。
本発明で提供する組成物は、脂肪生成を抑制することにより肥満を治療できるだけでなく、肥満から派生する肥満関連疾患、例えば糖尿病、高脂血症、心臓病、脳卒中、動脈硬化症、脂肪肝などの各種代謝性疾患を改善、予防又は治療することができる。
本発明における「予防」とは、本発明の組成物を投与することにより、前記肥満又は肥満関連疾患の発生を抑制又は遅延させるあらゆる行為を意味する。
本発明における「治療」とは、本発明の組成物を投与することにより、前記肥満又は肥満関連疾患の症状を好転させたり、好適に変更させるあらゆる行為を意味する。
本発明の一実施例によれば、サンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウを含む試料又は前記各成分を個別に含む試料の熱水抽出物(複合抽出物又は個別抽出物)、温水抽出物(複合抽出物又は個別抽出物)又はエタノール抽出物(複合抽出物又は個別抽出物)をそれぞれ取得し(表1)、前記各抽出物を様々な濃度で3T3−L1細胞に処理して(表2)in vitro抗肥満効果を検証した結果、熱水抽出物(図1a〜図1c)、温水抽出物(図2a〜図2c)、又はエタノール抽出物(図3a〜図3c)の中で、複合抽出物とオンジ抽出物は、脂肪含量減少効果と細胞数減少効果を示し、サンパクソウ抽出物、キョウオウ抽出物及びセキショウ抽出物は脂肪含量減少効果と細胞数減少効果を全く示さないことが確認された。また、前記熱水抽出物、温水抽出物及びエタノール抽出物のうち、エタノール抽出物が脂肪含量減少効果及び安全性に最も優れることが確認された。さらに、前記各抽出物を様々な含量で高脂肪食餌を与えたマウスに投与し(表3)、前記各抽出物のin vivo抗肥満効果を検証した結果、オンジ抽出物と複合抽出物(エタノール抽出物)を投与したマウスで最も優れた体重減少効果が示され、そのうちオンジ抽出物は深刻な毒性を示すのに対して、複合抽出物(エタノール抽出物)は毒性が低いことが確認され(図4);脂肪重量を測定した結果、脂肪増加抑制効果に最も大きな影響を及ぼす成分はオンジであり、その次がキョウオウであり、セキショウは脂肪増加抑制効果に寄与するところが最も少ないと分析され(図6)、肝臓組織(図7)及び腎臓組織(図8)において、オンジ抽出物に比べて複合抽出物(エタノール抽出物)が高い安全性を示すことが確認された。
本発明の他の実施例によれば、前記複合抽出物に含まれる成分のうち脂肪増加抑制効果に寄与するところが最も少ないと分析されたセキショウを除く残りのサンパクソウ、キョウオウ及びオンジの複合抽出物の肥満抑制効果を確認するために、サンパクソウ、キョウオウ及びオンジを必ず含み、セキショウとクローバーを選択的に含む試料を対象に各エタノール抽出物を取得した(表4)。前期取得した各エタノール抽出物を様々な用量でマウスに投与して各実験動物を得て(表5)、前述したように得られた実験動物を対象に体重(図9)、食餌摂取量(図10)、脂肪重量(図11a〜図11d)、グレリンレベル(図12a〜図12c)、レプチンレベル(図13)及び血中成分レベル(図14a〜図14k)を評価した。その結果、サンパクソウ、キョウオウ及びオンジの複合抽出物だけでなく、それにセキショウを含む複合抽出物もまた対照群に比べ、向上した抗肥満効果を示すことが確認された。
従って、本発明の抗肥満用組成物に含まれる複合抽出物は、サンパクソウ、キョウオウ及びオンジを必ず含むか、それに加えて、セキショウをさらに含む試料から得られることが分かった。
前記本発明の薬学的組成物は、薬学的に許容可能な希釈剤、賦形剤又は担体をさらに含むことができる。薬学的に許容可能な担体を含む前記組成物は、経口又は非経口の様々な剤形であり得る。製剤化する場合は、通常用いる充填剤、増量剤、結合剤、湿潤剤、崩壊剤、界面活性剤などの希釈剤又は賦形剤を用いて調製される。経口投与のための固形製剤には、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤などが含まれ、これらの固形製剤は、1つの化合物に少なくとも1つ以上の賦形剤、例えばデンプン、炭酸カルシウム、スクロース(sucrose)又はラクトース(lactose)、ゼラチンなどを混合して調製される。また、通常の賦形剤以外に、ステアリン酸マグネシウム、タルクなどのような潤滑剤も用いられる。経口投与のための液体製剤としては、懸濁剤、内用液剤、乳剤、シロップ剤などが該当され、通常用いられる通常の希釈剤である水、液体パラフィン以外にも種々の賦形剤、例えば湿潤剤、甘味剤、芳香剤、保存剤などが含まれ得る。非経口投与のための製剤には、滅菌水溶液剤、非水性溶剤、懸濁剤、乳剤、凍結乾燥剤、坐剤が含まれる。非水性溶剤、懸濁剤としては、プロピレングリコール(propylene glycol)、ポリエチレングリコール、オリーブ油などのような植物性油、オレイン酸エチルなどのような注射可能なエステルなどが用いられる。坐剤の基剤としては、ウィテップゾール(witepsol)、マクロゴール、ツイーン(tween)61、カカオ脂、ラウリン脂、グリセロゼラチンなどが用いられる。
前記薬学的組成物は、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、懸濁剤、内用液剤、乳剤、シロップ剤、滅菌水溶液剤、非水性溶剤、凍結乾燥剤及び坐剤からなる群から選択されるいずれか一つの剤形を有することができる。
前記目的を達成するために、本発明の他の実施形態は、前記複合抽出物又はその分画物を有効成分として含む肥満予防又は治療用薬学組成物を、肥満が発生する可能性があるか、又は発生した個体に投与する段階を含む、肥満を予防又は治療する方法を提供する。この際、前記複合抽出物に含まれる各有効成分は前述したものと同一である。
本発明における「個体」とは、肥満が発生したか、発生する可能性のあるヒトを含むあらゆる動物を意味する。
本発明における「投与」とは、任意の適切な方法で個体に本発明の薬学組成物を導入する行為を意味する。
本発明における前記薬学組成物の投与は、目的組織に到達できるものであれば、いかなる一般的な経路を介しても行うことができる。本発明の薬学組成物は、目的に応じて経口投与、口腔投与、直腸投与、局所投与、腹腔内投与、静脈内投与、動脈内投与、筋肉内投与、経鼻(nasal)投与、皮下投与、皮内投与、経皮投与、鼻内(intranasal)投与、肺内投与、直腸内投与、眼球投与などの方法で投与することができるが、これらに限定されるものではない。また、前記薬学組成物は、活性物質が標的細胞へ移動できる任意の装置により投与することができる。
本発明の一実施例による薬学組成物は前記複合抽出物を含む。前記組成物に含まれる複合抽出物の含量は、特にこれに限定されるものではないが、薬学組成物の総重量に対して0.1〜50重量%で含むことができる。
前記本発明の薬学組成物は、薬学的に有効な量で投与することができるが、本発明における「薬学的に有効な量」とは、医学的治療に適用可能な合理的な利益/リスク比で疾患を治療するのに十分な量を意味し、有効用量レベルは、個体の種類及び重症度、年齢、性別、薬物の活性、薬物に対する敏感度、投与時間、投与経路及び排出率、治療期間、同時に用いられる薬物を含む要素及びその他医学分野で公知の要素により決定される。本発明の薬学組成物は、個別治療剤で投与したり、他の治療剤と併用して投与することができ、従来の治療剤とは順次又は同時に投与することができる。そして、単一又は多重投与することができる。前記要素を全て考慮して副作用なく最小限の量で最大限の効果が得られる量を投与することが重要である。
本発明の肥満予防又は治療用薬学組成物の投与量は、使用目的、疾患の重篤度、患者の年齢、体重、性別、既往歴、又は有効成分として用いられる物質の種類などを考慮して当業者が決定することができる。一実施例として、本発明の薬学組成物は、成人1人当たり約1μg/kg/day〜100mg/kg/day、好ましくは20〜30mg/kg/dayの投与量で投与することができる。前記薬学組成物の投与頻度は、特にこれらに限定されるものではないが、1日1回投与してもよく、又は用量を数回に分けて投与してもよい。
前記目的を達成するために、本発明のさらに他の実施形態は、前記複合抽出物又はその分画物を含む肥満予防又は改善用食品組成物を提供する。
前記複合抽出物に含まれるサンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウは、長期間にわたって漢方薬の薬材として用いられており、その安全性が立証されているので、常食することもでき、肥満の予防又は改善を図ることのできる食品の形態として製造され摂取することができる。この際、前記食品に含まれる前記複合抽出物又はその分画物の含量は、特にこれらに限定されるものではないが、食品組成物の総重量に対して0.01〜100重量%、より好ましくは1〜80重量%で含まれ得る。食品が飲料の場合は、100mlを基準に1〜30g、好ましくは3〜20gの割合で含まれ得る。また、前記組成物は、食品組成物に常用されて香り、味、視覚などを向上させることのできる追加成分を含むことができる。例えば、ビタミンA、C、D、E、B1、B2、B6、B12、ナイアシン(niacin)、ビオチン(biotin)、葉酸(folate)、パントテン酸(panthotenic acid)などを含んでもよい。また、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)、カルシウム(Ca)、クロム(Cr)、マグネシウム(Mg)、マンガン(Mn)、銅(Cu)などのミネラルを含むことができる。また、リシン、トリプトファン、システイン、バリンなどのアミノ酸を含むことができる。また、防腐剤(ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、サリチル酸、デヒドロ酢酸ナトリウムなど)、殺菌剤(サラシ粉と高度サラシ粉、次亜塩素酸ナトリウムなど)、酸化防止剤(ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)など)、着色剤(タール色素など)、発色剤(亜硝酸ナトリウムなど)、漂白剤(亜硫酸ナトリウム)、調味料(グルタミン酸ナトリウム(MSG)など)、甘味料(ズルチン、チクロ、サッカリン、ナトリウムなど)、香料(バニリン、ラクトン類など)、膨張剤(ミョウバン、D−酒石酸水素カリウムなど)、強化剤、乳化剤、増粘剤(糊料)、被膜剤、ガムベース、泡抑制剤、溶剤、改良剤などの食品添加物(food additives)を添加することができる。前記添加物は、食品の種類によって選別されて適切な量で用いられる。
一方、前記複合抽出物又はその分画物を含む食品組成物を用いて肥満予防又は改善用機能性食品を製造することができる。
具体的な例として、前記食品組成物を用いて肥満を予防又は改善できる加工食品を製造することができる。このような加工食品には、例えば、菓子、飲料、酒類、発酵食品、缶詰、牛乳加工食品、肉類加工食品、麺類などが含まれる。菓子には、ビスケット、パイ、ケーキ、パン、キャンディ、ゼリー、ガム、シリアル(シリアルフレークなどの食事代用品類を含む)などが含まれる。飲料には、飲用水、炭酸飲料、機能性イオン飲料、ジュース(例えば、リンゴ、ナシ、ブドウ、アロエ、ミカン、ピーチ、ニンジン、トマトジュースなど)、シッケ(食醢)などが含まれる。酒類には、日本酒、ウイスキー、焼酎、ビール、洋酒、果実酒などが含まれる。発酵食品には、醤油、味噌、コチュジャンなどが含まれる。缶詰には、水産物缶詰(例えば、マグロ、サバ、サンマ、サザエ缶詰など)、畜産物缶詰(牛肉、豚肉、鶏肉、七面鳥缶詰など)、農産物缶詰(トウモロコシ、モモ、パイナップル缶詰など)が含まれる。牛乳加工食品には、チーズ、バター、ヨーグルトなどが含まれる。肉類加工食品には、トンカツ、ビーフカツ、チキンカツ、ソーセージ、酢豚、ナゲット類、ノビアニなどが含まれる。麺類には、密封包装生麺などが含まれる。これら以外にも、前記組成物はレトルト食品、スープ類などに用いることができる。
本発明における「機能性食品(functional food)」とは、特定保健用食品(food for special health use, FoSHU)と同義であり、栄養供給以外にも生体調節機能が効率的に表れるように加工された医学、医療的効果の高い食品を意味し、前記食品は骨疾患の予防又は改善に有用な効果を得るために、錠剤、カプセル、粉末、顆粒、液状、丸剤などの様々な形態に製造することができる。
前記目的を達成するために、本発明のさらに他の実施形態は、サンパクソウ、キョウオウ及びオンジを含む試料を水、C1〜C4のアルコール又はそれらの混合溶媒で抽出して抽出物を取得する段階を含む前記複合抽出物の製造方法を提供する。
前記複合抽出物の製造方法において、熱水抽出法、温水抽出法、エタノール抽出法、超音波抽出法、濾過法、還流抽出法など、当業界の通常の抽出方法を用いることができ、抽出物を得た後に前記抽出物を濾過、濃縮又は凍結乾燥する段階をさらに含むことができる。
前記目的を達成するために、本発明のさらに他の実施形態は、サンパクソウ、キョウオウ及びオンジを含む試料を水、C1〜C4のアルコール又はそれらの混合溶媒で抽出して抽出物を取得する段階を含む、サンパクソウ、キョウオウ及びオンジの複合抽出物の製造方法を提供する。この際、前記複合抽出物に含まれる各有効成分は前述したものと同一である。
前記試料は、サンパクソウ、キョウオウ及びオンジを1:0.2〜1:0.2〜1(w/w/w)の割合で含むものであってもよい。
前記目的を達成するために、本発明のさらに他の実施形態は、サンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウを含む試料を水、C1〜C4のアルコール又はそれらの混合溶媒で抽出して抽出物を取得する段階を含む、サンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウの複合抽出物の製造方法を提供する。この際、前記複合抽出物に含まれる各有効成分は前述したものと同一である。
前記試料は、サンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウを1:0.2〜1:0.2〜1:0.2〜1(w/w/w/w)の割合で含むものであってもよい。
前記目的を達成するために、本発明のさらに他の実施形態は、サンパクソウ、キョウオウ及びオンジの複合抽出物又はその分画物を含む組成物を提供する。この際、前記複合抽出物に含まれる各有効成分は、前述したものと同一である。
前記組成物は、肥満の治療用途のものであってもよい。
前記複合抽出物は、サンパクソウ、キョウオウ及びオンジが1:0.2〜1:0.2〜1(w/w/w)の割合で混合した試料の抽出物であってもよい。
前記複合抽出物は、25%エタノール(EtOH)を用いて取得ものであってもよい。
前記目的を達成するために、本発明のさらに他の実施形態は、サンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウの複合抽出物又はその分画物を含む組成物を提供する。この際、前記複合抽出物に含まれる各有効成分は前述したものと同一である。
前記組成物は、肥満の治療用途のものであってもよい。
前記複合抽出物は、サンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウが1:0.2〜1:0.2〜1:0.2〜1(w/w/w/w)の割合で混合した試料の抽出物であってもよい。
前記複合抽出物は、25%エタノール(EtOH)を用いて得たものであってもよい。
本発明の複合抽出物を含む組成物は、細胞毒性の副作用がなく、脂肪生成を阻害することができるので、肥満又は肥満関連疾患の予防、改善又は治療に広く活用することができる。
オイルレッドO染色により、3T3−L1から分化した脂肪細胞内の中性脂肪蓄積に対するKIOM−2012Ob(1)熱水抽出物の抑制効果を示す図である。3T3−L1からの分化を誘導する際にKIOM−2012Obとその組成生薬熱水抽出物で処理して8日後にオイルレッドO染色を行った。グラフにおける処理濃度はKIOM−2012Ob(1)の濃度を示すものであり、KIOM−2012Ob(1)を組成するサンパクソウ、キョウオウ、オンジ、セキショウは組成含量に従って処理した。*印は対照群(0μg/mL)と比較した中性脂肪蓄積の減少に対する有意性(P<0.05)を示す。 オイルレッドO染色により、3T3−L1から分化した脂肪細胞内の中性脂肪蓄積に対するKIOM−2012Ob(2)熱水抽出物の抑制効果を示す図である。3T3−L1からの分化を誘導する際にKIOM−2012Obとその組成生薬熱水抽出物で処理して8日後にオイルレッドO染色を行った。グラフにおける処理濃度はKIOM−2012Ob(2)の濃度を示すものであり、KIOM−2012Ob(2)を組成するサンパクソウ、キョウオウ、オンジ、セキショウは組成含量に従って処理した。*印は対照群(0μg/mL)と比較した中性脂肪蓄積の減少に対する有意性(P<0.05)を示す。 オイルレッドO染色により、3T3−L1から分化した脂肪細胞内の中性脂肪蓄積に対するKIOM−2012Ob(3)熱水抽出物の抑制効果を示す図である。3T3−L1からの分化を誘導する際にKIOM−2012Obとその組成生薬熱水抽出物で処理して8日後にオイルレッドO染色を行った。グラフにおける処理濃度はKIOM−2012Ob(3)の濃度を示すものであり、KIOM−2012Ob(3)を組成するサンパクソウ、キョウオウ、オンジ、セキショウは組成含量に従って処理した。*印は対照群(0μg/mL)と比較した中性脂肪蓄積の減少に対する有意性(P<0.05)を示す。 3T3−L1から分化した細胞の生存率に及ぼすKIOM−2012Ob(1)熱水抽出物の影響を示す図である。3T3−L1から分化した細胞の生存率をWST法で測定して示したものである。グラフにおける処理濃度はKIOM−2012Ob(1)の濃度を示すものであり、KIOM−2012Ob(1)を組成するサンパクソウ、キョウオウ、オンジ、セキショウは組成含量に従って処理した。$印は対照群(0μg/mL)と比較した細胞生存率の減少に対する有意性(P<0.05)を示す。 3T3−L1から分化した細胞の生存率に及ぼすKIOM−2012Ob(2)熱水抽出物の影響を示す図である。3T3−L1から分化した細胞の生存率をWST法で測定して示したものである。グラフにおける処理濃度はKIOM−2012Ob(2)の濃度を示すものであり、KIOM−2012Ob(2)を組成するサンパクソウ、キョウオウ、オンジ、セキショウは組成含量に従って処理した。$印は対照群(0μg/mL)と比較した細胞生存率の減少に対する有意性(P<0.05)を示す。 3T3−L1から分化した細胞の生存率に及ぼすKIOM−2012Ob(3)熱水抽出物の影響を示す図である。3T3−L1から分化した細胞の生存率をWST法で測定して示したものである。グラフにおける処理濃度はKIOM−2012Ob(3)の濃度を示すものであり、KIOM−2012Ob(3)を組成するサンパクソウ、キョウオウ、オンジ、セキショウは組成含量に従って処理した。$印は対照群(0μg/mL)と比較した細胞生存率の減少に対する有意性(P<0.05)を示す。 オイルレッドO染色により、3T3−L1から分化した脂肪細胞内の中性脂肪蓄積に対するKIOM−2012Ob(1)DW抽出物(蒸留水抽出物)の抑制効果を示す図である。3T3−L1からの分化を誘導する際にKIOM−2012Obとその組成生薬熱水抽出物で処理して8日後にオイルレッドO染色を行った。グラフにおける処理濃度はKIOM−2012Ob(1)の濃度を示すものであり、KIOM−2012Ob(1)を組成するサンパクソウ、キョウオウ、オンジ、セキショウは組成含量に従って処理した。*印は対照群(0μg/mL)と比較した中性脂肪蓄積の減少に対する有意性(P<0.05)を示す。 オイルレッドO染色により、3T3−L1から分化した脂肪細胞内の中性脂肪蓄積に対するKIOM−2012Ob(2)DW抽出物(蒸留水抽出物)の抑制効果を示す図である。3T3−L1からの分化を誘導する際にKIOM−2012Obとその組成生薬熱水抽出物で処理して8日後にオイルレッドO染色を行った。グラフにおける処理濃度はKIOM−2012Ob(2)の濃度を示すものであり、KIOM−2012Ob(2)を組成するサンパクソウ、キョウオウ、オンジ、セキショウは組成含量に従って処理した。*印は対照群(0μg/mL)と比較した中性脂肪蓄積の減少に対する有意性(P<0.05)を示す。 オイルレッドO染色により、3T3−L1から分化した脂肪細胞内の中性脂肪蓄積に対するKIOM−2012Ob(3)DW抽出物(蒸留水抽出物)の抑制効果を示す図である。3T3−L1からの分化を誘導する際にKIOM−2012Obとその組成生薬熱水抽出物で処理して8日後にオイルレッドO染色を行った。グラフにおける処理濃度はKIOM−2012Ob(3)の濃度を示すものであり、KIOM−2012Ob(3)を組成するサンパクソウ、キョウオウ、オンジ、セキショウは組成含量に従って処理した。*印は対照群(0μg/mL)と比較した中性脂肪蓄積の減少に対する有意性(P<0.05)を示す。 3T3−L1から分化した細胞の生存率に及ぼすKIOM−2012Ob(1)DW抽出物(蒸留水抽出物)の影響を示す図である。3T3−L1から分化した細胞の生存率をWST法で測定して示したものである。グラフにおける処理濃度はKIOM−2012Ob(1)の濃度を示すものであり、KIOM−2012Ob(1)を組成するサンパクソウ、キョウオウ、オンジ、セキショウは組成含量に従って処理した。$印は対照群(0μg/mL)と比較した細胞生存率の減少に対する有意性(P<0.05)を示す。 3T3−L1から分化した細胞の生存率に及ぼすKIOM−2012Ob(2)DW抽出物(蒸留水抽出物)の影響を示す図である。3T3−L1から分化した細胞の生存率をWST法で測定して示したものである。グラフにおける処理濃度はKIOM−2012Ob(2)の濃度を示すものであり、KIOM−2012Ob(2)を組成するサンパクソウ、キョウオウ、オンジ、セキショウは組成含量に従って処理した。$印は対照群(0μg/mL)と比較した細胞生存率の減少に対する有意性(P<0.05)を示す。 3T3−L1から分化した細胞の生存率に及ぼすKIOM−2012Ob(3)DW抽出物(蒸留水抽出物)の影響を示す図である。3T3−L1から分化した細胞の生存率をWST法で測定して示したものである。グラフにおける処理濃度はKIOM−2012Ob(3)の濃度を示すものであり、KIOM−2012Ob(3)を組成するサンパクソウ、キョウオウ、オンジ、セキショウは組成含量に従って処理した。$印は対照群(0μg/mL)と比較した細胞生存率の減少に対する有意性(P<0.05)を示す。$$印は対照群(0μg/mL)と比較した細胞生存率の減少に対する有意性(P<0.01)を示す。 オイルレッドO染色により、3T3−L1から分化した脂肪細胞内の中性脂肪蓄積に対するKIOM−2012Ob(1) 25%EtOH抽出物の抑制効果を示す図である。3T3−L1からの分化を誘導する際にKIOM−2012Obとその組成生薬熱水抽出物で処理して8日後にオイルレッドO染色を行った。グラフにおける処理濃度はKIOM−2012Ob(1)の濃度を示すものであり、KIOM−2012Ob(1)を組成するサンパクソウ、キョウオウ、オンジ、セキショウは組成含量に従って処理した。*印は対照群(0μg/mL)と比較した中性脂肪蓄積の減少に対する有意性(P<0.05)を示す。 オイルレッドO染色により、3T3−L1から分化した脂肪細胞内の中性脂肪蓄積に対するKIOM−2012Ob(2) 25%EtOH抽出物の抑制効果を示す図である。3T3−L1からの分化を誘導する際にKIOM−2012Obとその組成生薬熱水抽出物で処理して8日後にオイルレッドO染色を行った。グラフにおける処理濃度はKIOM−2012Ob(2)の濃度を示すものであり、KIOM−2012Ob(2)を組成するサンパクソウ、キョウオウ、オンジ、セキショウは組成含量に従って処理した。*印は対照群(0μg/mL)と比較した中性脂肪蓄積の減少に対する有意性(P<0.05)を示す。 オイルレッドO染色により、3T3−L1から分化した脂肪細胞内の中性脂肪蓄積に対するKIOM−2012Ob(3) 25%EtOH抽出物の抑制効果を示す図である。3T3−L1からの分化を誘導する際にKIOM−2012Obとその組成生薬熱水抽出物で処理して8日後にオイルレッドO染色を行った。グラフにおける処理濃度はKIOM−2012Ob(3)の濃度を示すものであり、KIOM−2012Ob(3)を組成するサンパクソウ、キョウオウ、オンジ、セキショウは組成含量に従って処理した。*印は対照群(0μg/mL)と比較した中性脂肪蓄積の減少に対する有意性(P<0.05)を示す。 3T3−L1から分化した細胞の生存率に及ぼすKIOM−2012Ob(1) 25%EtOH抽出物の影響を示す図である。3T3−L1から分化した細胞の生存率をWST法で測定して示したものである。グラフにおける処理濃度はKIOM−2012Obの濃度を示すものであり、KIOM−2012Ob(1)を組成するサンパクソウ、キョウオウ、オンジ、セキショウは組成含量に従って処理した。$印は対照群(0μg/mL)と比較した細胞生存率の減少に対する有意性(P<0.05)を示す。$$印は対照群(0μg/mL)と比較した細胞生存率の減少に対する有意性(P<0.01)を示す。 3T3−L1から分化した細胞の生存率に及ぼすKIOM−2012Ob(2) 25%EtOH抽出物の影響を示す図である。3T3−L1から分化した細胞の生存率をWST法で測定して示したものである。グラフにおける処理濃度はKIOM−2012Obの濃度を示すものであり、KIOM−2012Ob(2)を組成するサンパクソウ、キョウオウ、オンジ、セキショウは組成含量に従って処理した。$印は対照群(0μg/mL)と比較した細胞生存率の減少に対する有意性(P<0.05)を示す。*印はオンジ25%EtOH抽出物の細胞生存率と比較したKIOM−2012Ob(2) EtOH抽出物の細胞生存率の向上に対する有意性(P<0.05)を示す。 3T3−L1から分化した細胞の生存率に及ぼすKIOM−2012Ob(3) 25%EtOH抽出物の影響を示す図である。3T3−L1から分化した細胞の生存率をWST法で測定して示したものである。グラフにおける処理濃度はKIOM−2012Ob(3)の濃度を示すものであり、KIOM−2012Ob(3)を組成するサンパクソウ、キョウオウ、オンジ、セキショウは組成含量に従って処理した。$印は対照群(0μg/mL)と比較した細胞生存率の減少に対する有意性(P<0.05)を示す。$$印は対照群(0μg/mL)と比較した細胞生存率の減少に対する有意性(P<0.01)を示す。*印はオンジ25%EtOH抽出物の細胞生存率と比較したKIOM−2012Ob(3) EtOH抽出物の細胞生存率の向上に対する有意性(P<0.05)を示す。 KIOM−2012Ob 25%EtOH抽出物の肥満動物モデルにおける体重減少効果を示す図である。10%高脂肪食餌のみ与えた正常(normal)対照群、60%高脂肪食餌のみ与えたネガティブ(negative)対照群、ゼニカル(Xenical, 62.5mg/kg)+60%高脂肪食餌を与えたポジティブ(positive)対照群を用いた。抽出物処理群の1Xは成人男性が1日に服用する煎剤を基準にした抽出物投与量であり、4Xはその投与量の4倍の量で投与したものである。KIOM−2012Ob−4X群は著しい体重減量を示す。 KIOM−2012Ob 25%EtOH抽出物を与えたマウスの食餌摂取量を示す図である。*印は60%HFDマウスの食餌摂取量と比較したKIOM−2012Ob(3) EtOH抽出物を与えたマウスの食餌摂取量の減少に対する有意性(P<0.05)を示す。 KIOM−2012Ob 25%EtOH抽出物の脂肪蓄積抑制効果を示す図である。10%高脂肪食餌のみ与えた正常(normal)対照群、60%高脂肪食餌のみ与えたネガティブ(HFD, negative)対照群、ゼニカル(Xenical, 62.5mg/kg)+60%高脂肪食餌を与えたポジティブ(positive)対照群を用いた。マウスの脂肪組織は腹部及び皮下脂肪の重量を測定した。**印は60%HFDマウスの腹部脂肪の重量と比較したKIOM−2012Ob(3) EtOH抽出物を与えたマウスの腹部脂肪の重量の減少に対する有意性(P<0.05)を示す。 KIOM−2012Ob 25%EtOH抽出物の肝臓に及ぼす影響を示す図である。肝臓組織はホルマリンで固定してH&E組織染色及び病理学的所見を依頼した。Aは肝臓組織における微小水疱性脂肪腫の増加を示すものであり、KIOM−2012Ob処理群において微小水疱性脂肪腫の増加が抑制されたことを示している。Bは肝臓における慢性炎症の増加を示すものである。KIOM−2012Obの処理群において他の生薬抽出物処理群より、特にオンジ抽出物処理群より有意(P<0.05,P<0.01)に減少することを示している。$$印は正常対照群(Normal control)と比較した微小水疱性脂肪腫の増加に対する有意性(P<0.01)を示す。$印は正常対照群(Normal control)と比較した微小水疱性脂肪腫の増加に対する有意性(P<0.05)を示す。**印はオンジ抽出物−4X処理群と比較したKIOM−2012Ob処理群における慢性炎症の減少に対する有意性(P<0.01)を示す。*印はオンジ抽出物−4X処理群と比較したKIOM−2012Ob処理群における慢性炎症の減少に対する有意性(P<0.05)を示す。##印はネガティブ対照群(Negative control)と比較した慢性炎症の増加に対する有意性(P<0.01)を示す。#印はネガティブ対照群(Negative control)と比較した慢性炎症の増加に対する有意性(P<0.05)を示す。 KIOM−2012Ob 25%EtOH抽出物の腎臓に及ぼす影響を示す図である。腎臓組織はホルマリンで固定してH&E組織染色及び病理学的所見を依頼した。腎臓における慢性炎症の増加を示すものである。KIOM−2012Obの処理群において他の生薬抽出物処理群より、特にオンジ抽出物処理群より有意(P<0.05,P<0.01)に減少することを示した。**印はオンジ抽出物−4X処理群と比較したKIOM−2012Ob処理群における慢性炎症の減少に対する有意性(P<0.01)を示す。*印はオンジ抽出物−4X処理群と比較したKIOM−2012Ob処理群における慢性炎症の減少に対する有意性(P<0.05)を示す。###印はネガティブ対照群(Negative control)と比較した慢性炎症の増加に対する有意性(P<0.001)を示す。##印はネガティブ対照群(Negative control)と比較した慢性炎症の増加に対する有意性(P<0.01)を示す。#印はネガティブ対照群(Negative control)と比較した慢性炎症の増加に対する有意性(P<0.05)を示す。 サンパクソウ、キョウオウ及びオンジを含み、セキショウ又はクローバーを選択的に含む抽出物の処理用量による動物モデルの体重を比較した結果を示すグラフである。 サンパクソウ、キョウオウ及びオンジを含み、セキショウ又はクローバーを選択的に含む抽出物の処理用量による動物モデルの食餌摂取量を比較した結果を示すグラフである。 サンパクソウ、キョウオウ及びオンジを含み、セキショウ又はクローバーを選択的に含む抽出物の処理用量による動物モデルの腹部生殖器脂肪の重量を比較した結果を示すグラフである。 サンパクソウ、キョウオウ及びオンジを含み、セキショウ又はクローバーを選択的に含む抽出物の処理用量による動物モデルの腸間膜脂肪の重量を比較した結果を示すグラフである。 サンパクソウ、キョウオウ及びオンジを含み、セキショウ又はクローバーを選択的に含む抽出物の処理用量による動物モデルの皮下脂肪の重量を比較した結果を示すグラフである。 サンパクソウ、キョウオウ及びオンジを含み、セキショウ又はクローバーを選択的に含む抽出物の処理用量による動物モデルの総脂肪の重量を比較した結果を示すグラフである。 サンパクソウ、キョウオウ及びオンジを含み、セキショウ又はクローバーを選択的に含む抽出物の処理用量による動物モデルの活性型グレリンのレベルを比較した結果を示すグラフである。 サンパクソウ、キョウオウ及びオンジを含み、セキショウ又はクローバーを選択的に含む抽出物の処理用量による動物モデルの活性化したデスアシルグレリンレベルを比較した結果を示すグラフである。 サンパクソウ、キョウオウ及びオンジを含み、セキショウ又はクローバーを選択的に含む抽出物の処理用量による動物モデルの活性型グレリン比率レベルを比較した結果を示すグラフである。 サンパクソウ、キョウオウ及びオンジを含み、セキショウ又はクローバーを選択的に含む抽出物の処理用量による動物モデルの血漿中のレプチンレベルを比較した結果を示すグラフである。 サンパクソウ、キョウオウ及びオンジを含み、セキショウ又はクローバーを選択的に含む抽出物の処理用量による動物モデルの血中中性脂肪レベルを比較した結果を示すグラフである。 サンパクソウ、キョウオウ及びオンジを含み、セキショウ又はクローバーを選択的に含む抽出物の処理用量による動物モデルの血中総コレステロールレベルを比較した結果を示すグラフである。 サンパクソウ、キョウオウ及びオンジを含み、セキショウ又はクローバーを選択的に含む抽出物の処理用量による動物モデルの血中LDLコレステロールレベルを比較した結果を示すグラフである。 サンパクソウ、キョウオウ及びオンジを含み、セキショウ又はクローバーを選択的に含む抽出物の処理用量による動物モデルの血中HDLコレステロールレベルを比較した結果を示すグラフである。 サンパクソウ、キョウオウ及びオンジを含み、セキショウ又はクローバーを選択的に含む抽出物の処理用量による動物モデルの血糖レベルを比較した結果を示すグラフである。 サンパクソウ、キョウオウ及びオンジを含み、セキショウ又はクローバーを選択的に含む抽出物の処理用量による動物モデルの血中クレアチニンレベルを比較した結果を示すグラフである。 サンパクソウ、キョウオウ及びオンジを含み、セキショウ又はクローバーを選択的に含む抽出物の処理用量による動物モデルの血中尿素レベルを比較した結果を示すグラフである。 サンパクソウ、キョウオウ及びオンジを含み、セキショウ又はクローバーを選択的に含む抽出物の処理用量による動物モデルの血中LDHレベルを比較した結果を示すグラフである。 サンパクソウ、キョウオウ及びオンジを含み、セキショウ又はクローバーを選択的に含む抽出物の処理用量による動物モデルの血中ALPレベルを比較した結果を示すグラフである。 サンパクソウ、キョウオウ及びオンジを含み、セキショウ又はクローバーを選択的に含む抽出物の処理用量による動物モデルの血中GPTレベルを比較した結果を示すグラフである。 サンパクソウ、キョウオウ及びオンジを含み、セキショウ又はクローバーを選択的に含む抽出物の処理用量による動物モデルの血中GOTレベルを比較した結果を示すグラフである。
以下、実施例を通じて本発明をより詳細に説明する。これらの実施例は本発明をより具体的に説明するためのものであり、本発明の範囲がこれらの実施例に限定されるものではない。
サンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウの個別抽出物及び複合抽出物の製造
サンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウの各粉砕物を下記表1の割合で混合して30gの混合物を取得し、前記混合物を熱水抽出、温水抽出及びエタノール抽出方法に各々適用してそれぞれの該当抽出物を得た。前期取得した各抽出物を濾過して液状成分を得て、得られた液状成分を凍結乾燥して粉末状の抽出物(熱水抽出物、温水抽出物及びエタノール抽出物)を得た。前記粉末状の抽出物を蒸留水に100mg/mLの濃度で溶解させて、以後の実験で試料として用いた。この際、前記熱水抽出は前記混合物に生水1リットルを加えて100mLになるまで加熱して行い、前記温水抽出は前記混合物に蒸留水300mLを加えて38℃に保持しながら24時間抽出して行い、前記エタノール抽出は前記混合物に25%エタノール300mLを加えて38℃に保持しながら24時間抽出して行った。
また、前記サンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウの各粉砕物30gを前述した方法と同様の方法に適用して各成分の個別抽出物(熱水抽出物、温水抽出物及びエタノール抽出物)を製造した。
サンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウの個別抽出物及び複合抽出物のin vitro抗肥満効果
米国ATCC社から入手した3T3−L1細胞を10%ウシ血清(Bovine Serum, BS, Gibco)及び1%ペニシリン−ストレプトマイシンが含まれるDMEM(Dulbcco's Modified Eagle's Medium, Lonza)培地に接種し、37℃及び5%COの条件で培養し、次いで3〜4日間隔で継代培養して脂肪前駆細胞を得た。
前述したように得られた脂肪前駆細胞を回収し、1×10細胞数/mLの濃度で滴定し、次いでこれを96ウェルプレートに100μL/ウェルの量で分注し、37℃及び5%COの条件で飽和するまで4日間培養した。次に、前記培養された細胞に、実施例1で製造した各個別抽出物又は複合抽出物が含まれる脂肪細胞分化誘導培地(DMEM、0.25μMデキサメタソン、0.5mM3−イソブチル−1−メチルキサンチン、10μg/mLインシュリン及びFBS(Fetal Bovine Serum))を加えて2日間さらに培養した。この際、脂肪細胞分化誘導培地に含まれる前記個別抽出物又は複合抽出物の濃度は、下記表2の通りである。
次に、培地を除去し、10μg/mLのインシュリンのみ含むDMEM培地を加えた後2日間培養し、その後は2日間隔でFBSのみを含むDMEM培地を交換しながら8日間培養した。
培養終了後に細胞を回収してPBSで洗浄し、次いで10%ホルマリンで固定した。固定された細胞にオイルレッドO(Oil Red O)を加えて染色し、70%イソプロピルアルコールを加えて洗浄した。洗浄した細胞を乾燥し、100%イソプロピルアルコールを加えて細胞を染色したオイルレッドOを溶解させた。490nmで吸光度を測定し、測定された吸光度値を用いて細胞内に蓄積された脂肪の含量を算出した。この際、脂肪の含量は対照群の平均吸光度値に対する百分率で表した。
一方、WST(Water-soluble tetrazolium, the sodium salt of 4-[3-(4iodophenyl)-2-(4-nitrophenyl)-2H-5-tetrazolio]-1,3-benzene disulfonate)測定法を用いて前述したように分化した細胞の生存率を測定し、各複合抽出物及び個別抽出物の細胞毒性を評価した。大概、前記培養が終了した細胞にWST溶液(10μL/100μL)を処理して1時間さらに培養し、次いで培養液に放出されたホルマザンの量を吸光度(520nm)で算出することにより、生存する細胞レベルを測定し、これを対照群の値に対する割合として表した。
まず、熱水抽出物の脂肪蓄積抑制効果を分析した結果、図1a〜図1cに示すように、各複合抽出物(KIOM−2012Ob(1),KIOM−2012Ob(2),KIOM−2012Ob(3))は50及び100μg/mLの濃度で処理すると濃度依存的に脂肪含量が減少し、各個別抽出物のうちオンジ抽出物のみが複合抽出物と同程度に脂肪含量減少効果を示しただけで、サンパクソウ、キョウオウ及びセキショウ抽出物は処理濃度に関係なく特に脂肪含量減少効果を示さないことが確認された。また、各複合抽出物(KIOM−2012Ob(1),KIOM−2012Ob(2),KIOM−2012Ob(3))を50μg/mLの濃度で処理した場合の脂肪減少率は、それぞれ10、13及び17%であり、100μg/mLの濃度で処理した場合の脂肪減少率は、それぞれ25、28及び26%であることが確認された。
また、熱水抽出物の細胞毒性を分析した結果、図1d〜図1fに示すように、各複合抽出物(KIOM−2012Ob(1),KIOM−2012Ob(2),KIOM−2012Ob(3))は50及び100μg/mLの濃度で処理すると濃度依存的に細胞数が減少し、各個別抽出物のうちオンジ抽出物で処理した場合は細胞数が大幅に減少したが、サンパクソウ、キョウオウ及びセキショウ抽出物で処理した場合は処理濃度に関係なく細胞数が減少しないことが確認された。
次に、温水抽出物の脂肪蓄積抑制効果を分析した結果、図2a〜図2cに示すように、各複合抽出物(KIOM−2012Ob(1),KIOM−2012Ob(2),KIOM−2012Ob(3))は50及び100μg/mLの濃度で処理すると濃度依存的に脂肪含量が減少し、各個別抽出物のうちオンジ抽出物のみが複合抽出物と同程度に脂肪含量減少効果を示しただけで、サンパクソウ、キョウオウ及びセキショウ抽出物は、処理濃度に関係なく特に脂肪含量減少効果を示さないことが確認された。
また、温水抽出物の細胞毒性を分析した結果、図2d〜図2fに示すように、各複合抽出物(KIOM−2012Ob(1),KIOM−2012Ob(2),KIOM−2012Ob(3))は、50及び100μg/mLの濃度で処理すると濃度依存的に細胞数が減少し、各個別抽出物のうちオンジ抽出物で処理した場合は細胞数が大幅に減少したが、サンパクソウ、キョウオウ及びセキショウ抽出物で処理した場合は、処理濃度に関係なく細胞数が減少しないことが確認された。
最後に、エタノール抽出物の脂肪蓄積抑制効果を分析した結果、図3a〜図3cに示すように、各複合抽出物(KIOM−2012Ob(1),KIOM−2012Ob(2),KIOM−2012Ob(3))は10、50及び100μg/mLの濃度で処理すると濃度依存的に脂肪含量が減少し、各個別抽出物のうちオンジ抽出物のみが複合抽出物と同程度に脂肪含量減少効果を示しただけで、サンパクソウ、キョウオウ及びセキショウ抽出物は、処理濃度に関係なく特に脂肪含量減少効果を示さないことが確認された。
また、温水抽出物の細胞毒性を分析した結果、図3d〜図3fに示すように、各複合抽出物(KIOM−2012Ob(1),KIOM−2012Ob(2),KIOM−2012Ob(3))は100μg/mLの濃度で処理すると細胞数が減少し、各個別抽出物のうちオンジ抽出物を50及び100μg/mLの濃度で処理した場合は細胞数が大幅に減少したが、サンパクソウ、キョウオウ及びセキショウ抽出物で処理した場合は、処理濃度に関係なく細胞数が減少しないことが確認された。
前述した各複合抽出物(熱水抽出物、温水抽出物及びエタノール抽出物)の結果を総合すると、脂肪蓄積抑制効果と細胞安全性の面でエタノール抽出物が最も優れていることが分かった。
サンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウの個別抽出物及び複合抽出物のin vivo抗肥満効果
実施例2の結果から、in vitroにおいて脂肪蓄積抑制効果と細胞安全性の面でサンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウのエタノール抽出物が優れた効果を示すことが確認されたので、前記エタノール抽出物がin vivo条件でも有効か否かを確認した。このために、前記エタノール抽出方法で取得した個別抽出物と複合抽出物をマウスに摂食させながら飼育し、飼育したマウスの体重、食餌摂取量及び脂肪重量を測定し、肝臓組織と腎臓組織を比較分析した。
実施例3−1:各条件別に飼育したマウスの取得
5週齢の雄C57BL/6Nマウスを170匹購入して1週間順応させ、その後60%高脂肪食餌(high fat diet, HFD)を5週間摂食させて飼育し、次いで飼育したマウスを10匹ずつ17の群に分け、互いに異なる試験物質を含むそれぞれ異なる条件の飼料を摂食させてさらに6週間飼育した(表3)。この際、ポジティブ対照群は公知の肥満治療剤であるゼニカルを投与した群とし、複合抽出物は正常食餌群(1X)と過剰食餌群(4X)に分けて投与した。また、飼育室温度は22±1℃に保持し、湿度は50±5%に保持し、明暗は12時間間隔で調節し、10%高脂肪食餌と60%高脂肪食餌は、中央実験動物社から購入して与えた。
実施例3−2:体重評価
実施例3−1で飼育した17種の実験群マウスの体重を測定し、比較分析した(図4)。図4に示すように、正常対照群と最も近いレベルで体重が減少した実験群は実験群9(オンジ−4X群)であることが確認され、その次に体重が減少した実験群は実験群15(KIOM−2012Ob(2)−4X群)及び17(KIOM−2012Ob(3)−4X群)であることが確認された。それ以外の実験群のマウスもまたネガティブ対照群より低いレベルを示し、概して体重減少効果を示すことが分かった。
しかし、実験群9(オンジ−4X群)においては6週間で10匹のうち4匹が死亡し、1匹は健康状態が非常に悪化したことから、毒性による被害が深刻であることが確認された。それに対して、実験群15(KIOM−2012Ob(2)−4X群)及び17(KIOM−2012Ob(3)−4X群)は毒性による被害は現れなかった。
実施例3−3:食餌摂取量評価
実施例3−1で飼育した17種の実験群マウスの食餌摂取量を測定し、比較分析した(図5)。図5に示すように、各実験群毎に食餌摂取量に多少差があったが、実験群9(オンジ−4X群)を除いては有意な差は示さなかった。
実施例3−4:脂肪重量評価
実施例3−1で飼育した17種の実験群マウスを5時間絶食させ、マウスが摂取した飼料を全て消化するように誘導し、前記各マウスを頸椎脱臼法で犠牲にし、次いで各マウスから腹部脂肪及び皮下脂肪を摘出した。前述したように摘出した腹部脂肪と皮下脂肪を生理食塩水で洗浄し、濾過紙を通して水分を除去し、次いでそれら脂肪の総重量を測定し、比較分析した(図6)。図6に示すように、実験群9(オンジ−4X群)及び実験群15(KIOM−2012Ob(2)−4X群)はネガティブ対照群に比べて有意に脂肪重量が減少したことが確認された。また、同レベルの複合抽出物を投与した実験群12(KIOM−2012Ob(1)−1X群)、実験群14(KIOM−2012Ob(2)−1X群)及び実験群16(KIOM−2012Ob(3)−1X群)を比較すると、実験群14、16及び12の順に脂肪重量が増加し、実験群13(KIOM−2012Ob(1)−4X群)、実験群15(KIOM−2012Ob(2)−4X群)及び実験群17(KIOM−2012Ob(3)−4X群)を比較すると、実験群15、17及び13の順に脂肪重量が増加することが確認された。よって、前述した各複合抽出物に含まれるサンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウの含量を鑑みると、前記複合抽出物の脂肪増加抑制効果に最も大きな影響を及ぼす成分はオンジであり、その次がキョウオウであり、セキショウは脂肪増加抑制効果に寄与するところが最も少ないと分析された。
実施例3−5:肝臓組織の病理学的分析
実施例3−4で犠牲にしたマウスから肝臓組織を摘出し、それをホルマリンで固定して病理学的分析を行い、肝臓組織に含まれる微小水疱性脂肪腫レベル及び慢性炎症レベルを比較分析した(図7)。図7のAに示すように、肝臓組織に含まれる微小水疱性脂肪腫は、ネガティブ対照群に比べて、オンジ抽出物(実験群8及び9)と複合抽出物(実験群12〜17)を投与した場合にいずれも低い値であり、肝臓組織に含まれる微小水疱性脂肪腫レベルが有意に減少することが確認された。
また、図7のBに示すように、肝臓組織の慢性炎症レベルは、全ての実験群でネガティブ対照群より高いレベルであり、その中でも、オンジ抽出物(実験群8及び9)を投与したマウスでは最も高いレベルである。それに対して、複合抽出物(実験群12〜17)を投与したマウスではオンジ抽出物を投与したマウスより低いレベルを示した。
実施例3−6:腎臓組織の病理学的分析
実施例3−4で犠牲にしたマウスから腎臓組織を摘出し、それをホルマリンで固定した後、病理学的分析を行い、腎臓組織に含まれる慢性炎症レベルを比較分析した(図8)。図8に示すように、腎臓組織の慢性炎症レベルは、全ての実験群でネガティブ対照群はもとより正常対照群より高いレベであり、その中でも、オンジ抽出物(実験群9)を投与したマウスが比較的高いレベルである。それに対して、複合抽出物(実験群12〜17)を投与したマウスではオンジ抽出物を投与したマウスと同等又は低いレベルを示した。
実施例3−2〜3−6の結果を総合すると、in vivoでオンジ抽出物と複合抽出物が肥満抑制効果を示し、肥満抑制効果に優れるものの動物に対して深刻な毒性を示すオンジ抽出物に比べて、複合抽出物は比較的優れた肥満抑制効果と共に向上した安全性を示すことが分かった。
サンパクソウ、キョウオウ及びオンジ由来の複合抽出物の肥満抑制効果
実施例3−4の結果から、前記複合抽出物に含まれる成分のうち脂肪増加抑制効果に寄与するところが最も少ないと分析されたので、セキショウを除いてサンパクソウ、キョウオウ及びオンジのみからなる試料から抽出された複合抽出物が肥満抑制効果を示すか否かを確認した。
実施例4−1:天然抽出物の取得
粉砕したサンパクソウ、キョウオウ及びオンジを必ず含み、セキショウ及びクローバーは選択的に含む混合物を取得し(表4)、前記混合物に25%エタノール300mLを加え、38℃に保持しながら24時間抽出することによりそれぞれの複合抽出物を得た。前述したように得られた各抽出物を濾過して液状成分を得て、得られた液状成分を凍結乾燥して粉末状の抽出物を得た。前記粉末状の抽出物を蒸留水に100mg/mLの濃度で溶解させて後の実験で試料として用いた。
また、比較群として用いる緑茶抽出物も同様の方法で得た。
実施例4−2:各条件別に飼育したマウスの取得
5週齢の雄C57BL/6Nマウスを126匹購入して1週間順応させ、その後マウスを9匹ずつ14の群に分け、60%高脂肪食餌(HFD)と異なる試験物質を含むそれぞれ異なる条件の飼料を摂食させて8週間飼育した(表5)。この際、飼育室温度は22±1℃に保持し、湿度は50±5%に保持し、明暗は12時間間隔で調節し、賦形剤としては生理食塩水を用いた。
実施例4−3:体重評価
実施例4−2で飼育した14種の実験群マウスの体重を測定し、比較分析した(図9)。図9に示すように、全ての実験群(実験群27〜34)の体重がネガティブ対照群の体重より低いレベルであり、正常対照群と最も近いレベルで体重が減少する実験群は実験群34(KSL)であり、次いで実験群28(K 300)、実験群30(KS 300)、実験群33(KCL)、実験群29(KS 150)、実験群27(K 150)、実験群31(KC 150)、実験群32(KC 300)の順であることが確認された。
前記結果から、サンパクソウ、キョウオウ及びオンジからなる試料から抽出された複合抽出物も体重抑制効果を示すことが分かった。
実施例4−4:食餌摂取量評価
実施例4−2で飼育した14種の実験群マウスの食餌摂取量を測定し、比較分析した(図10)。図10に示すように、各実験群毎に食餌摂取量に多少差があったが有意な差はなかった。
実施例4−5:脂肪重量評価
実施例4−2で飼育した14種の実験群マウスを5時間絶食させ、マウスが摂取した飼料を全て消化するように誘導し、前記各マウスを頸椎脱臼法で犠牲にし、次いで各マウスから腹部生殖器脂肪、腸間膜脂肪及び皮下脂肪を摘出した。前述したように摘出した腹部生殖器脂肪、腸間膜脂肪及び皮下脂肪を生理食塩水で洗浄し、濾過紙を通して水分を除去し、次いでそれら脂肪の各重量及び総重量を測定し、比較分析した(図11a〜11d)。
図11aに示すように、腹部生殖器脂肪においては、全ての実験群(実験群27〜34)でネガティブ対照群より低いレベルであり、正常対照群と最も近いレベルで脂肪重量が減少する実験群は実験群28(K 300)であり、次いで実験群34(KSL)、実験群30(KS 300)、実験群33(KCL)、実験群27(K 150)、実験群32(KC 300)、実験群29(KS 150)、実験群31(KC 150)の順であることが確認された。
図11bに示すように、腸間膜脂肪においては、全ての実験群(実験群27〜34)でネガティブ対照群より低いレベルであり、正常対照群と最も近いレベルで脂肪重量が減少する実験群は実験群30(KS 300)であり、次いで実験群34(KSL)、実験群28(K 300)、実験群33(KCL)、実験群32(KC 300)、実験群29(KS 150)、実験群27(K 150)、実験群31(KC 150)の順であることが確認された。
図11cに示すように、皮下脂肪においては、全ての実験群(実験群27〜34)でネガティブ対照群より低いレベルであり、正常対照群と最も近いレベルで脂肪重量が減少する実験群は実験群28(K 300)であり、次いで実験群34(KSL)、実験群30(KS 300)、実験群33(KCL)、実験群29(KS 150)、実験群27(K 150)、実験群32(KC 300)、実験群31(KC 150)の順であることが確認された。
図11dに示すように、総脂肪においては、全ての実験群(実験群27〜34)でネガティブ対照群より低いレベルであり、正常対照群と最も近いレベルで脂肪重量が減少する実験群は実験群28(K 300)であり、次いで実験群34(KSL)、実験群30(KS 300)、実験群33(KCL)、実験群27(K 150)、実験群29(KS 150)、実験群32(KC 300)、実験群31(KC 150)の順であることが確認された。
図11a〜11dの結果を総合すると、サンパクソウ、キョウオウ及びオンジからなる試料から抽出された複合抽出物が脂肪蓄積抑制効果を示すことが分かった。
実施例4−6:グレリン(ghrelin)レベル評価
胃から分泌され、空腹ホルモン(hunger hormone)として知られるグレリンレベルを、実施例4−2で飼育した14種の実験群マウスを対象に、活性型グレリン(activated ghrelin)、デスアシルグレリン(desacyl-ghrelin)及びグレリンの比率(ghrelin ratio)に細分化して評価した。
まず、血漿に存在する活性型グレリンレベルは、グレリン測定キット(Active Ghrelin ELISA kit, SCETI, Japan)を用いて測定した。大概、各実験群のマウスから得た血液をEDTAとアプロチニン(aprotinin)の入ったチューブに入れて混合し、次いで遠心分離して血漿を得た。前記血漿に血漿体積の10%に相当する1mol/LのHCLを加えて試料を準備した。前記試料を前記グレリン測定キットに加えて反応させ、450nmでの吸光度を測定し、測定された吸光度の値から活性型グレリンレベルを算出した(図12a)。
図12aに示すように、活性型グレリンにおいては、ネガティブ対照群の値より高いレベルの実験群は実験群32(KC 300)であり、ネガティブ対照群の値と同程度の値の実験群は実験群27(K 150)及び実験群34(KSL)であり、ネガティブ対照群の値より低いレベルの実験群は実験群29(KS 150)、実験群28(K 300)、実験群33(KCL)、実験群30(KS 300)及び実験群31(KC 150)であり、最も低いレベルの実験群は実験群29(KS 150)であることが確認された。
次に、血漿に存在するデスアシルグレリンレベルは、前記グレリン測定キット(Active Ghrelin ELISA kit, SCETI, Japan)を代替してデスアシルグレリン測定キット(desacyl-Ghrelin ELISA kit, SCETI, Japan)を用いることを除いては、前述した方法と同様の方法で測定した(図12b)。
図12bに示すように、デスアシルグレリンにおいては、ネガティブ対照群の値より低いレベルの実験群は実験群32(KC 300)であり、ネガティブ対照群の値と同程度の値の実験群は実験群29(KS 150)及び実験群34(KSL)であり、ネガティブ対照群の値より高いレベルの実験群は実験群27(K 150)、実験群28(K 300)、実験群33(KCL)、実験群30(KS 300)及び実験群31(KC 150)であり、最も高いレベルの実験群は実験群33(KCL)であることが確認された。
最後に、グレリンの比率は、前記測定されたデスアシルグレリンレベルに対する活性型グレリンレベルの百分率で算出した(図12c)。
図12cに示すように、グレリンの比率においては、ネガティブ対照群の値より高いレベルの実験群は実験群32(KC 300)であり、ネガティブ対照群の値と同程度の値の実験群は実験群27(K 150)であり、ネガティブ対照群の値より低いレベルの実験群は実験群34(KSL)、実験群29(KS 150)、実験群28(K 300)、実験群33(KCL)、実験群30(KS 300)及び実験群31(KC 150)であり、最も低いレベルの実験群は実験群33(KCL)であることが確認された。
図12a〜12cの結果を総合すると、サンパクソウ、キョウオウ及びオンジからなる試料から抽出された複合抽出物はネガティブ対照群と同程度又はそれより低いレベルの活性型グレリン、デスアシルグレリン及びグレリンの比率を示すため、前記複合抽出物の肥満抑制効果は食欲の抑制により現れるわけではないことが分かった。
実施例4−7:レプチン(leptin)レベル評価
実施例4−2で飼育した14種の実験群マウスを対象に血漿中のレプチンレベルを評価した。
具体的には、血漿に存在するレプチンは、レプチン測定キット(Mouse and Rat Leptin ELISA kit, mediagnost, Germany)を用いて測定した。大概、各実験群のマウスから得た血液をEDTAとアプロチニンの入ったチューブに入れて混合し、次いで遠心分離して血漿を得た。前記血漿に前記キットに含まれた希釈緩衝液を加えて希釈し、次いで前記希釈液を前記レプチン測定キットに加えて反応させ、450nmでの吸光度を測定し、測定された吸光度の値からレプチンレベルを算出した(図13)。
図13に示すように、血漿中のレプチンレベルは、全ての実験群(実験群27〜34)でネガティブ対照群より低いレベルであり、正常対照群と最も近いレベルで血漿中のレプチンレベルが減少する実験群は実験群28(K 300)であり、次いで実験群33(KCL)、実験群34(KSL)、実験群30(KS 300)、実験群29(KS 150)、実験群27(K 150)、実験群32(KC 300)、実験群31(KC 150)の順であることが確認された。
通常、肥満を誘導した実験動物においては、レプチンの抵抗性が増加することにより血中レプチンレベルが増加することが知られている。本発明が提供するサンパクソウ、キョウオウ及びオンジからなる試料から抽出された複合抽出物を投与した実験群28(K 300)が最も低いレプチンレベルであることが確認され、これはレプチンの抵抗性が最も低いレベルであることを意味するので、前記複合抽出物は肥満の発生を効果的に抑制する効果を示すことが分かった。
実施例4−8:血中成分レベルの評価
実施例4−2で飼育した14種の実験群マウスを対象に、公知の方法に従い血中中性脂肪、総コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロール、血糖、クレアチニン、尿素、LDH、ALP、GPT、GOTなどの血中成分のレベルを評価した(図14a〜14k)。
図14aに示すように、血中中性脂肪(triglyceride)においては、実験群34(KSL)のみネガティブ対照群の値より低いレベルであり、それ以外の実験群はネガティブ対照群の値と同程度又は高いレベルであり、最も高いレベルの実験群は実験群32(KC 300)であることが確認された。
図14bに示すように、血中総コレステロール(total cholesterol)においては、ネガティブ対照群の値より低いレベルの実験群は実験群27(K 150)及び実験群34(KSL)であり、ネガティブ対照群の値と同程度の値の実験群は実験群28(K 300)及び実験群30(KS 300)であり、ネガティブ対照群の値より高いレベルの実験群は実験群29(KS 150)、実験群33(KCL)、実験群32(KC 300)及び実験群31(KC 150)であり、最も高いレベルの実験群は実験群33(KCL)であることが確認された。
図14cに示すように、血中LDLコレステロールにおいては、ネガティブ対照群の値より高いレベルの実験群は実験群31(KC 150)、実験群32(KC 300)及び実験群33(KCL)であり、ネガティブ対照群の値と同程度の値の実験群は実験群29(KS 150)及び実験群30(KS 300)であり、ネガティブ対照群の値より低いレベルの実験群は実験群27(K 150)、実験群28(K 300)及び実験群34(KSL)であり、最も低いレベルの実験群は実験群34(KSL)であることが確認された。
図14dに示すように、血中HDLコレステロールにおいては、実験群28(K 300)のみネガティブ対照群の値より低いレベルであり、それ以外の実験群はネガティブ対照群の値と同程度又は高いレベルであり、最も高いレベルの実験群は実験群31(KC 150)であることが確認された。
図14eに示すように、血糖(glucose)においては、ネガティブ対照群の値より低いレベルの実験群は実験群28(K 300)及び実験群29(KS 150)であり、ネガティブ対照群の値と同程度の値の実験群は実験群34(KSL)であり、ネガティブ対照群の値より高いレベルの実験群は実験群27(K 150)、実験群31(KC 150)、実験群32(KC 300)、実験群33(KCL)及び実験群30(KS 300)であり、最も高いレベルの実験群は実験群32(KC 300)であることが確認された。
図14fに示すように、血中クレアチニン(creatinine)においては、全ての実験群(実験群27〜34)でネガティブ対照群と同程度又は高いレベルであるが、ネガティブ対照群と同程度のレベルの実験群は実験群29(KS 150)及び実験群31(KC 150)であり、それ以外の実験群は全てネガティブ対照群の値より高いレベルであり、最も高いレベルの実験群は実験群34(KSL)であることが確認された。
図14gに示すように、血中尿素(urea)においては、全ての実験群(実験群27〜34)でネガティブ対照群の値より高いレベルであるが、最も高いレベルに尿素レベルが増加した実験群は実験群33(KCL)であり、次いで実験群30(KS 300)、実験群34(KSL)、実験群27(K 150)、実験群31(KC 150)、実験群28(K 300)、実験群29(KS 150)、実験群32(KC 300)の順であることが確認された。
図14hに示すように、血中LDH(lactate dehydrogenase)においては、全ての実験群(実験群27〜34)でネガティブ対照群と同程度又は高いレベルであるが、ネガティブ対照群と同程度のレベルの実験群は実験群30(KS 300)及び実験群34(KSL)であり、それ以外の実験群は全てネガティブ対照群の値より高いレベルであり、最も高いレベルの実験群は実験群32(KC 300)であることが確認された。
図14iに示すように、血中ALP(alkaline phosphatase)においては、実験群29(KS 150)のみネガティブ対照群の値より高いレベルであり、それ以外の実験群はネガティブ対照群の値と同程度又は低いレベルであり、最も低いレベルの実験群は実験群31(KC 150)であることが確認された。
図14jに示すように、血中GPT(glutamic-pyruvic transaminase)においては、全ての実験群(実験群27〜34)でネガティブ対照群と同程度又は高いレベルであるが、ネガティブ対照群と同程度のレベルの実験群は実験群27(K 150)、実験群28(K 300)及び実験群30(KS 300)であり、それ以外の実験群は全てネガティブ対照群の値より高いレベルであり、最も高いレベルの実験群は実験群31(KC 150)であることが確認された。
図14kに示すように、血中GOT(glutamic-oxaloacetic transaminase)においては、全ての実験群(実験群27〜34)でネガティブ対照群と同程度又は高いレベルであるが、ネガティブ対照群と同程度のレベルの実験群は実験群29(KS 150)及び実験群34(KSL)であり、それ以外の実験群は全てネガティブ対照群の値よりも高いレベルであり、最も高いレベルの実験群は実験群31(KC 150)であることが確認された。
図14i〜14kに示すように、本発明が提供するサンパクソウ、キョウオウ及びオンジからなる試料から抽出された複合抽出物を投与した実験群の血中ALP、GPT及びGOTレベルは概して対照群と比較して有意な差を示さなかったため、前記複合抽出物は肝毒性を示さないものと分析される。

Claims (17)

  1. サンパクソウ、キョウオウ及びオンジの複合抽出物又はその分画物を含む肥満の予防又は治療用薬学組成物。
  2. 前記複合抽出物は、サンパクソウ、キョウオウ及びオンジが1:0.2〜1:0.2〜1(w/w/w)の割合で混合した試料の抽出物である請求項1に記載の薬学組成物。
  3. サンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウの複合抽出物又はその分画物を含む肥満の予防又は治療用薬学組成物。
  4. 前記複合抽出物は、サンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウが1:0.2〜1:0.2〜1:0.2〜1(w/w/w/w)の割合で混合した試料の抽出物である請求項3に記載の薬学組成物。
  5. 前記複合抽出物は、25%エタノール(EtOH)を用いて取得したものである請求項1又は3に記載の薬学組成物
  6. 前記分画物は、前記複合抽出物を溶媒分画法、限外濾過分画法、クロマトグラフィー分画法及びそれらの組み合わせからなる群から選択される方法に適用して取得した分画物である請求項1又は3に記載の薬学組成物。
  7. サンパクソウ、キョウオウ及びオンジの複合抽出物又はその分画物を含む肥満の予防又は改善用食品組成物。
  8. 前記複合抽出物は、サンパクソウ、キョウオウ及びオンジが、1:0.2〜1:0.2〜1(w/w/w)の割合で混合した試料の抽出物である請求項7に記載の組成物。
  9. サンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウの複合抽出物又はその分画物を含む肥満の予防又は改善用食品組成物。
  10. 前記複合抽出物は、サンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウが1:0.2〜1:0.2〜1:0.2〜1(w/w/w/w)の割合で混合した試料の抽出物である請求項9に記載の食品組成物。
  11. 前記複合抽出物は、25%エタノール(EtOH)を用いて取得するものである請求項7又は9に記載の食品組成物。
  12. 前記分画物は、前記複合抽出物を溶媒分画法、限外濾過分画法、クロマトグラフィー分画法及びそれらの組み合わせからなる群から選択される方法に適用して取得した分画物である請求項7又は9に記載の食品組成物。
  13. サンパクソウ、キョウオウ及びオンジを含む試料を水、C〜Cのアルコール又はそれらの混合溶媒で抽出して抽出物を取得する段階を含む、サンパクソウ、キョウオウ及びオンジの複合抽出物の製造方法。
  14. 前記試料は、サンパクソウ、キョウオウ及びオンジを1:0.2〜1:0.2〜1(w/w/w)の割合で含むものである請求項13に記載の製造方法。
  15. サンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウを含む試料を水、C〜Cのアルコール又はそれらの混合溶媒で抽出して抽出物を取得する段階を含む、サンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウの複合抽出物の製造方法。
  16. 前記試料は、サンパクソウ、キョウオウ、オンジ及びセキショウを1:0.2〜1:0.2〜1:0.2〜1(w/w/w/w)の割合で含むものである請求項15に記載の方法。
  17. 請求項1から6のいずれか一項の薬学組成物を、ヒトを除いた個体に投与する段階を含む、肥満の治療方法。
JP2014249054A 2014-12-09 2014-12-09 サンパクソウ、キョウオウ及びオンジの複合抽出物を含む、肥満の予防又は治療用薬学組成物 Active JP6047545B2 (ja)

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