JP2016108159A - シリコン結晶の炭素濃度測定方法 - Google Patents

シリコン結晶の炭素濃度測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】DLTS法を用いてシリコン結晶の炭素濃度を測定するシリコン結晶の炭素濃度測定方法を提供する。【解決手段】シリコン結晶のH−C又はH−C−O複合体に起因する3つの深い不純物準位E1〜E3の合算密度D1を第1シリコン結晶からDLTS法で測定する。その合算密度D1の測定値を第1シリコン結晶の炭素濃度C1で除法した値を指標値(D1/C1)とする。そして、含有する炭素濃度C2を測定するための第2シリコン結晶を用意する。用意した第2シリコン結晶の不純物準位E1〜E3の合算密度D2を測定し、その測定値を先の指標値(D1/C1)で除法して第2シリコン結晶の炭素濃度C2を算出する。【選択図】図1

Description

本発明は、シリコン結晶の炭素濃度測定方法に関する。
例えば、非特許文献1には、複数のシリコン結晶をDLTS(Deep Level Transient Spectroscopy)法で測定した測定結果が示される。DLTS法とは、測定対象に形成したショットキー接合部又はpn接合部に印加する逆バイアス電圧を操作し、その接合部に生じる空乏層の静電容量変化の温度依存性から深い不純物準位に関する情報を得る方法である。このDLTS法の測定結果は、例えばDLTS信号強度と測定温度のグラフで示される。グラフ上に形成されたピークが、ある深い不純物準位の存在を示す。また、そのピークの温度から大まかに深い不純物準位のエネルギーが判明し、そのピークの高さが理論的に深い不純物準位の密度を示す。
図2Aには、非特許文献1の測定で使用した4つのシリコン結晶と、各シリコン結晶に含まれる各種濃度(リン[P]、酸素[O]、炭素[C])が開示される。表中のCZとFZはシリコン結晶の成長方法を示し、CZはCZ法(チョクラルスキー法)を示し、FZはFZ法(フローティングゾーン法)を示す。図2B及び図2Cには、DLTS法により図2Aの各シリコン結晶を測定した測定結果(DLTS信号強度と測定温度の関係のグラフ)が示される。
非特許文献1では、シリコン結晶をDLTS法により測定して得られるグラフにおけるピーク(図2B及び図2Cの矢印参照)に着目している。そして、各ピークが示す深い不純物準位E1、E2、E3が、H−C又はH−C−O複合体により形成される深い不純物準位と同定している。より具体的には、E1及びE2がH−C−O複合体に、E3がH−C複合体に形成される準位であると同定している。更にFZ法で作製されたシリコン結晶(含有する酸素が少ないシリコン結晶)では、準位E1、E2のH−C−O複合体の信号(DLTS信号強度)が非常に弱いことが報告される。なお、図2B及び図2Cの各ピークに示される深い不純物準位E1〜E3の括弧内の数値(E1(0.11)、E2(0.13)、E3(0.15))は、それぞれのエネルギー(eV)を示す。
ところで、シリコン結晶を用いた半導体デバイスではシリコン結晶中の炭素不純物が1×1015atоms/cm以下の低濃度であっても、デバイス特性に悪影響を及ぼすことが知られている。このシリコン結晶中の炭素不純物(炭素濃度)を測定する方法として、特許文献1〜3に開示されるようなフーリエ変換赤外分光法が広く用いられている。
特開平06−194310号公報 特開平09−283584号公報 特開平09−330966号公報
Minoru Yoneta,Yоichi Kamiura,and Fumio Hashimoto,「Chemical etching‐induced defects in phоsphоrus‐dоped silicоn」,J.Appl.Phys.70(3),1 August 1991,p.1295−1308
しかし、フーリエ変換赤外分光法では、測定対象の濃度が1×1014atоms/cmのような10の14乗台の場合には、測定対象に照射した赤外線の吸光度が非常に小さいため、精度のよい測定は困難なのが実情である。
本発明の課題は、DLTS法を用いてシリコン結晶の炭素濃度を測定するシリコン結晶の炭素濃度測定方法を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明のシリコン結晶の炭素濃度測定方法は、
シリコン結晶の深い不純物準位のうちH−C及びH−C−O複合体の両準位の密度を合算した合算密度を第1シリコン結晶からDLTS法で測定し、その測定値を第1シリコン結晶の炭素濃度で除法して指標値とし、
含有する炭素濃度を測定する第2シリコン結晶の合算密度をDLTS法により測定した値を指標値で除法して第2シリコン結晶の炭素濃度を算出することを特徴とする。
非特許文献1では、シリコン結晶をDLTS法により測定した際に検出されるピーク(図2B及び図2Cの矢印参照)が示す深い不純物準位E1、E2がH−C−O複合体の、E3がH−C複合体の準位と報告している。よって、DLTS法でシリコン結晶の特定のH−C及びH−C−O複合体の準位の合算密度が測定可能となる。そのため、測定で得られるシリコン結晶のH−C及びH−C−O複合体の準位の合算密度を、そのシリコン結晶の炭素濃度で除法すれば、シリコン結晶中の炭素がそのH−C及びH−C−O複合体を形成する複合体形成率が算出可能となる。
この複合体形成率(指標値)を用いれば、DLTS法で炭素濃度を測定する第2シリコン結晶中の対応するH−C及びH−C−O複合体の準位の合算密度を測定できれば、第2シリコン結晶の炭素濃度が算出可能となる。即ち、第2シリコン結晶中のそのH−C及びH−C−O複合体の数を合算密度で測定することで、炭素がその複合体を形成する割合(炭素の複合体形成率)から第2シリコン結晶中の炭素濃度が算出できる。具体的には、DLTS法で第1シリコン結晶と同様に測定した第2シリコン結晶のH−C及びH−C−O複合体の両準位の合算密度を複合体形成率(指標値)で除法することで第2シリコン結晶の炭素濃度が算出可能となる。
本発明の実施態様では、第1又は第2シリコン結晶の少なくとも一方に酸素をドープし、酸素をドープしたシリコン結晶からDLTS法により合算密度を測定する。
非特許文献1は、酸素が少ないシリコン結晶をDLTS法で測定すると、H−C−O複合体の準位E1、E2を示すDLTS信号強度が非常に弱いと報告している(図2BのFZ−P−30参照)。よって、FZ法等で作製された酸素濃度が少ないシリコン結晶のH−C−O複合体の準位を示すDLTS信号強度は、CZ法で作製された通常の酸素濃度を含むシリコン結晶より大きく減少する。それ故、酸素濃度が少ないシリコン結晶では、H−C−O複合体の準位の密度がDLTS法により測定できる検出下限(1×1010atоms/cm程度)を下回る可能性がある。
第1シリコン結晶のH−C−O複合体の準位の密度がDLTS法の検出下限を下回ると、H−C及びH−C−O複合体の準位の合算密度からH−C−O複合体の準位の密度が除外される。このようにH−C−O複合体の準位の密度が除外された合算密度から算出される複合体形成率(指標値)は、適切な値より大きく減少し、適切な炭素濃度を算出できない。また、第2シリコン結晶のH−C−O複合体の準位の密度がDLTS法の検出下限を下回ると、第2シリコン結晶のH−C及びH−C−O複合体の両準位の適切な合算密度が得られず、炭素濃度を算出できない。
よって、第1又は第2シリコン結晶の少なくとも一方に酸素をドープし、少なくとも一方にH−C−O複合体を形成させる。よって、第1又は第2シリコン結晶の少なくとも一方のH−C−O複合体の準位のDLTS信号強度を強くする。これによりH−C−O複合体の準位の密度を測定可能にし、H−C及びH−C−O複合体の準位の合算密度が適切に算出可能となる。
具体的には、本発明の実施態様では、酸素濃度が1×1016atоms/cm以下の第1又は第2シリコン結晶の少なくとも一方に1×1017atоms/cm以上の酸素をドープする。
酸素濃度が1×1016atоms/cm以下のシリコン結晶では、DLTS法により測定できるシリコン結晶のH−C−O複合体の準位のDLTS信号強度が検出下限以下となる。そのシリコン結晶に対して1×1017atоms/cm以上の酸素をドープすることで、H−C−O複合体の準位のDLTS信号強度からH−C−O複合体の準位の密度を測定できる。
より具体的には、第1又は第2シリコン結晶の少なくとも一方にドープする酸素が、1×1017〜1×1018atоms/cmである。このようにすると、フーリエ変換赤外分光法で測定が困難な1×1014atоms/cm以下の炭素濃度を測定するのに効果的である。
シリコン結晶のH−C及びH−C−O複合体の不純物準位の各密度及び各密度の合算密度並びに複合体形成率などを実施例と比較例で分けて示した表。 非特許文献1において、DLTS法で測定されるシリコン結晶に含まれるリン濃度、酸素濃度及び炭素濃度などを示す表。 図2Aの各シリコン結晶をDLTS法で測定した測定結果(DLTS信号強度と測定温度)を示すグラフ。 図2Aに示す1つのシリコン結晶をDLTS法で測定した測定結果(DLTS信号強度と測定温度)を示すグラフ(但し、図2Bとは異なる条件で作製されたシリコン結晶を用いたもの)。
非特許文献1で報告されるようにDLTS法でシリコン結晶中のH−C及びH−C−O複合体に起因する特定の準位の密度を測定することが可能である。そのため、DLTS法で測定可能なH−C及びH−C−O複合体の準位の合算密度をそのシリコン結晶の炭素濃度で除法すると、シリコン結晶の炭素がそのH−C及びH−C−O複合体を形成する複合体形成率が算出できる。この複合体形成率をシリコン結晶に含まれる炭素濃度の指標(指標値)にすることで、炭素濃度が未知のシリコン結晶から同じようにH−C及びH−C−O複合体の準位の合算密度を測定すれば、未知の炭素濃度が算出可能となる。
以下に、本発明のシリコン結晶の炭素濃度測定方法の一例を説明する。本実施例では、非特許文献1と同様にN型のシリコン結晶をDLTS法で測定する際に検出される3つのピーク(図2B及び図2Cの矢印参照)の深い不純物準位E1、E2、E3の合算密度からシリコン結晶の炭素濃度を算出する。この3つの深い不純物準位E1、E2、E3は、DLTS法でN型シリコン結晶を測定することにより検出される約0.11〜0.15eVの範囲に形成されるH−C又はH−C−O複合体に起因する3つのエネルギー準位である。具体的には、準位E1のエネルギーが0.11eV、準位E2のエネルギーが0.13eV、準位E3のエネルギーが0.15eVである。また、準位E1及びE2は、H−C−O複合体に形成される準位であり、準位E3は、H−C複合体に形成される準位である。
先ず、準位E1〜E3におけるH−C及びH−C−O複合体をシリコン結晶中の炭素が形成する割合(複合体形成率(指標値))を算出するために用いる第1シリコン結晶を作製する。例えば、FZ法で引き上げたN型シリコン結晶インゴットを所定の厚さに切り出した後、フッ酸(HF)と硝酸(HNO)を純水で薄めた酸性エッチング液を用いてエッチングし、第1シリコン結晶を作製する。第1シリコン結晶の炭素濃度は、フーリエ変換赤外分光法により炭素濃度を測定可能な範囲(例えば、1×1015〜1×1016atоms/cm)に調整するとよい。
次に、作製した第1シリコン結晶の炭素濃度を、例えば、フーリエ変換赤外分光法により測定して、第1シリコン結晶の炭素濃度C1を取得する。炭素濃度C1が測定された第1シリコン結晶は、周知の熱処理炉に搬送される。熱処理炉に搬送された第1シリコン結晶は、酸素ガス中で熱処理が施される(第1シリコン結晶に対して酸素がドープされる)。熱処理条件としては、例えば、熱処理温度が1100℃〜1200℃かつ熱処理時間が1時間前後である。なお、シリコン結晶に対する酸素の固溶度は、熱処理温度が1100℃で2.4×1017atоms/cm、熱処理温度が1150℃で3.7×1017atоms/cmである。
上記熱処理温度と熱処理時間は、第1シリコン結晶に対する酸素の拡散深さを決める。本発明者が確認したところ、熱処理温度が1100℃かつ熱処理時間が1時間で酸素の拡散深さが5μmであった。また、熱処理温度が1150℃かつ熱処理時間が1時間で酸素の拡散深さが7μm程度であった。一方で、酸素をドープした第1シリコン結晶をDLTS法で測定する測定深さは、第1シリコン結晶の表面から3μm以内である。よって、第1シリコン結晶に酸素をドープするための熱処理条件は、熱処理温度が1100℃〜1200℃かつ熱処理時間が1時間とするのが適切である。
このような熱処理条件で酸素がドープされた第1シリコン結晶に対してDLTS法によりH−C及びH−C−O複合体に起因する深い不純物準位E1〜E3の合算密度を測定する。測定に際して第1シリコン結晶の表面にAuを蒸着してショットキー電極とするとともに、その裏面には液体Gaを塗布してオーミック電極を作製する。そして、ショットキー電極に逆バイアスを印加し、温度を30K〜300Kの範囲で掃引してH−C及びH−C−O複合体が形成する深い不純物準位E1〜E3に対応する各密度d1〜d3を測定する。そして、第1シリコン結晶における各密度d1〜d3の合算密度D1(=d1+d2+d3)を取得する。
測定した第1シリコン結晶の合算密度D1を先に測定した第1シリコン結晶の炭素濃度C1で除法すると、第1シリコン結晶の炭素が準位E1〜E3の複合体を形成する割合(複合体形成率(D1/C1))が求まる。
ここで、炭素濃度C2を測定する第2シリコン結晶を用意し、その第2シリコン結晶からDLTS法によりH−C及びH−C−O複合体に起因する各準位E1、E2、E3の密度を測定する。測定した各密度の合算密度D2を第1シリコン結晶から算出した複合体形成率(D1/C1)で除法することで第2シリコン結晶の炭素濃度C2を算出することが可能となる。
以上のように炭素濃度を測定する指標値(複合体形成率)を、炭素濃度C2が未知の第2シリコン結晶における準位E1〜E3の合算密度D2で除法すると、未知の炭素濃度C2を算出することが可能となる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
(比較例)
酸素濃度が1×1016atоms/cm以下であり、炭素濃度C1が2.5×1015atоms/cmのシリコン結晶(第1シリコン結晶)の試料を用意した。用意した試料にAu蒸着によりショットキー電極を形成するとともに、液体Ga塗布によりオーミック電極を形成してDLTS法で測定可能なDLTS測定試料を作製した。そして、作製したDLTS測定試料をセミラボ製DLTS装置により測定した。具体的には、DLTS装置によりショットキー電極から−5Vの電圧を印加し、温度を30〜300Kの範囲で掃引してH−C及びH−C−O複合体が形成する深い不純物準位E1〜E3の密度d1〜d3を測定した。
図1には不純物準位E1〜E3の密度d1〜d3をDLTS装置で測定した測定結果が示される。密度d1とd2はDLTS測定装置の検出下限を下回ったことで測定できず、密度d3は2.0×1011atоms/cmとなった。密度d1〜d3の合算密度D1は、2.0×1011atоms/cmであるが、密度d1とd2が測定できず、正確な複合体形成率を求めることはできなかった。
(実施例)
実施例では比較例と同様のシリコン結晶(炭素濃度C1が2.5×1015atоms/cm)の試料を用意し、酸素ガス中で熱処理を施してシリコン結晶に酸素をドープした。熱処理条件としては、熱処理温度を1100℃かつ熱処理時間を1時間とした。なお、酸素をドープしたシリコン結晶の表層の酸素濃度は2.4×1017atоms/cmであった。その後、酸素をドープしたシリコン結晶の試料から比較例と同様にDLTS測定試料を作製し、比較例と同様にH−C及びH−C−O複合体が形成する深い不純物準位E1〜E3の密度d1〜d3を測定した。
図1に示すように実施例では、密度d1は1.0×1012atоms/cm、密度d2は1.0×1012atоms/cm、密度d3は2.0×1011atоms/cmとなった。また、各密度d1〜d3の合算密度D1は、2.2×1012atоms/cmとなり、複合体形成率(D1/C1)は、8.8×10−4となった。
よって、炭素濃度C2が未知の第2シリコン結晶から準位E1〜E3の合算密度D2をDLTS法で測定し、その測定値を複合体形成率(8.8×10−4)で除法することにより、未知の炭素濃度C2を測定できる。
また、H−C及びH−C−O複合体における準位の密度の検出下限は、DLTS法では1×1010atоms/cm程度である。そして、複合体形成率は、8.8×10−4である。ここで、未知の炭素濃度C2を含む第2シリコン結晶から測定される準位E1〜E3の各密度が、DLTS法の検出下限のいっぱいで測定され、合算密度D2が1×1010atоms/cmになったと仮定する。すると、未知の炭素濃度C2は、合算密度D2(1×1010atоms/cm)を複合体形成率(8.8×10−4)で除法した、約1.1×1013atоms/cmとなる。よって、DLTS法により1×1014atоms/cm以下の炭素濃度の検出が可能となる。
図1に示すように比較例では、複合体形成率を算出する試料の酸素濃度が1×1016atоms/cm以下と少ないため、H−C−O複合体の準位E1、E2のDLTS信号強度が弱く、密度d1、d2を測定できなかった。それに対して、実施例では、複合体形成率を算出する試料に酸素をドープしてH−C−O複合体が形成する準位E1、E2のDLTS信号強度を強め、H−C−O複合体の準位E1、E2の密度d1、d2を測定できた。したがって、シリコン結晶の炭素濃度を測定する指標(指標値)となる複合体形成率を算出することができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はその具体的な記載に限定されることなく、例示した構成等を技術的に矛盾のない範囲で適宜組み合わせて実施することも可能であるし、またある要素、処理を周知の形態に置き換えて実施することもできる。
上記実施例では、酸素をドープした第1シリコン結晶のH−C及びH−C−O複合体に起因する準位E1〜E3の合算密度D1をDLTS法により測定した。しかし、第1シリコン結晶の酸素濃度が、例えば、1×1017atоms/cm以上の場合は、準位E1〜E3に対応する各密度d1〜d3を検出可能であるため、第1シリコン結晶に酸素をドープしなくてもよい。
また、上記実施例では、複合体形成率を求める第1シリコン結晶に酸素をドープしてH−C−O複合体によるDLTS信号強度を強める例を説明したが、炭素濃度を測定する第2シリコン結晶に酸素をドープしてもよい。酸素をドープする場合は、第1又は第2シリコン結晶の少なくとも一方にドープすればよい。
E1〜E3 H−C又はH−C−O複合体に起因する深い不純物準位

Claims (4)

  1. シリコン結晶の深い不純物準位のうちH−C及びH−C−O複合体の両準位の密度を合算した合算密度を第1シリコン結晶からDLTS法で測定し、その測定値を前記第1シリコン結晶の炭素濃度で除法して指標値とし、
    含有する炭素濃度を測定する第2シリコン結晶の前記合算密度を前記DLTS法により測定した値を前記指標値で除法して前記第2シリコン結晶の炭素濃度を算出することを特徴とするシリコン結晶の炭素濃度測定方法。
  2. 前記第1又は前記第2シリコン結晶の少なくとも一方に酸素をドープし、前記酸素をドープしたシリコン結晶から前記DLTS法により前記合算密度を測定する請求項1に記載のシリコン結晶の炭素濃度測定方法。
  3. 酸素濃度が1×1016atоms/cm以下の前記第1又は前記第2シリコン結晶の少なくとも一方に1×1017atоms/cm以上の前記酸素をドープする請求項2に記載のシリコン結晶の炭素濃度測定方法。
  4. 前記第1又は前記第2シリコン結晶の少なくとも一方にドープする前記酸素が、1×1017〜1×1018atоms/cmである請求項3に記載のシリコン結晶の炭素濃度測定方法。
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