JP2016108017A - 容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】特殊な装置が必要とされずに製造され、内容物の注出状態を最適とすることができる容器を提供する。【解決手段】口部10と、水平方向に対して傾斜を有する肩部20と、胴部30と、底部40とを有するPETボトル1において、少なくとも肩部20は、塑性変形自在の材料からなり、環状の段差部21を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、容器に関し、より詳細には、水平方向に対して傾斜を有する肩部を有する容器の構造に関する。
例えば、飲料が充填される容器としてPET(PolyEthyleneTerephthalate)ボトルが用いられる。そして、飲料の飲み口や、注ぎ口となる開口部は、PETボトルの鉛直上方向に開放されるように形成される。したがって、飲料が注出される際にはPETボトルが傾けられる。しかしながら、このような形状の開口部の場合には、残量が少なくなると、PETボトルを大きく傾ける必要があったり、PETボトルの傾け方が急であると、予期せぬ方向に飲料が飛び出したりするおそれがある。
そこで、PETボトルの開口部を鉛直上方向から傾斜させることが考えられる。このように構成すれば、より少ない傾きで、PETボトルから内容物を注出することができ、内容物を注ぎやすい、あるいは内容物を飲みやすくすることができるものと考えられる。更に、このように構成すれば、内容物の注出の際に脈動の影響を少なくして注ぎやすくすることができ、これは特に、PETボトルが大型になるほどその効果がより発揮されるものと考えられる。これらの特徴を有するPETボトルは、握力や、手首の力の弱い方の使用や、介護の場面での使用等においても有効であるものと考えられる。
特許文献1では、ペットボトル本体の注ぎ口を傾斜させたり、ペットボトル本体の注ぎ口のところにジャバラを設けたりした構成が開示されている。更に、特許文献2では、液体容器本体の上部に設けた開口部を、開口部に近接する液体容器本体の一部と倶に任意の一定角度に傾斜させて固定し、液体容器本体の外周面に凹凸を設けた構成が開示されている。
実用新案登録第3056860号公報 実用新案登録第3117025号公報
特許文献1の注ぎ口に傾斜のあるペットボトルによれば、ペットボトル本体から他の容器に、中の飲料などを取り分けるときに無駄なく正確にかつ効率よく迅速にそして腕への負担を少なくすることができるとされている。更に、特許文献1のジャバラ付注ぎ口のあるペットボトルによれば、注ぎ口の角度を自由に調節でき、ペットボトル本体の中の飲料が外に飛び出すのを防ぐことができるとされている。
そして、特許文献2の開口部が傾斜した液体容器によれば、少ない傾斜で全部の液体を飲むことができるとともに、液体容器を握ったとき、握った手の指にて凹凸の位置を確認すれば開口部の傾斜方向を見なくても開口部の傾斜方向が判るとされている。
しかしながら、特許文献1、及び特許文献2では、注ぎ口(開口部)が初めから傾けられていたり、ジャバラが取り付けられていたりしており、広く用いられている汎用的なブロー成形機では製造することができない。更に、特許文献1の構成では、ブロー成形の途中でボトルの傾きを補整する装置が必要となる。一方で、特許文献2の構成では、ブロー成形されたジャバラが局所的に厚肉となって容易に変形できない構成となりやすい。
そこで本発明の目的は、特殊な装置が必要とされずに製造され、内容物の注出状態を最適とすることができる容器を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る容器は、口部と、水平方向に対して傾斜を有する肩部と、胴部と、底部とを有する容器において、少なくとも前記肩部は、塑性変形自在の材料からなり、環状の段差部を有することを特徴とする。
更に、前記環状の前記段差部は略水平方向に延びることを特徴とする。
更に、前記肩部は略円錐台の形状であることを特徴とする。
更に、前記肩部は、前記環状の前記段差部に対して径方向に延びるリブを更に有することを特徴とする。
更に、前記リブは凹状であることを特徴とする。
更に、前記肩部は前記リブを複数有し、前記複数のリブは、前記環状の前記段差部の周方向に等間隔に位置することを特徴とする。
更に、前記肩部の肉厚は0.05mm以上、0.50mm以下であることを特徴とする。
更に、前記環状の前記段差部の幅は1mm以上、8mm以下であることを特徴とする。
更に、前記段差部と、前記肩部とのなす角は95度以上、145度以下であることを特徴とする。
更に、前記容器はプラスチックボトルであることを特徴とする。
更に、前記口部が、前記胴部の側に鉛直に押し込まれた際に、前記肩部の上部が前記段差部より下方に位置するように変形可能に構成されることを特徴とする。
更に、前記口部が、前記胴部の側に、鉛直に対して角度を有して押し込まれた際の前記口部の上端が前記胴部の外周より内方に位置するように変形可能に構成されることを特徴とする。
本発明に係る構成によれば、口部と、水平方向に対して傾斜を有する肩部と、胴部と、底部とを有する容器において、少なくとも肩部は、塑性変形自在の材料からなり、環状の段差部を有するので、段差部と、肩部との境界線を起点に肩部を変形することができる。そして、本発明に係る容器では、口部の向きや高さを自在に変更することができる。そして、これらの特徴を有する本発明に係る容器は、特殊な装置が必要とされずに製造され、内容物の注出状態を最適とすることができる。
更に、環状の段差部は略水平方向に延びる構成によれば、水平方向に対して傾斜を有する肩部に対して段差部を適切な角度とすることができる。そして、この構成によって、段差部と、肩部との境界線を起点に肩部を確実に変形することができる。そして、この段差部の構造は単純であり、容器は、特殊な装置が必要とされずに製造され、内容物の注出状態をより最適とすることができる。
更に、肩部は略円錐台の形状である構成によれば、肩部をより容易、かつより確実に変形しやすくすることができる。更に、肩部は汎用性が高く単純な形状であり、容器は、特殊な装置が必要とされずに製造され、内容物の注出状態をより最適とすることができる。
更に、肩部は、環状の段差部に対して径方向に延びるリブを更に有する構成によれば、段差部のリブと、傾斜する肩部との境界が起点となり、肩部を確実、かつ容易に変形することができる。そして、このリブの構造は単純であり、容器は、特殊な装置が必要とされずに製造され、内容物の注出状態をより最適とすることができる。
更に、リブは凹状である構成によれば、凹状部分が折りじわとなるとともに、段差部の変形を吸収して、肩部を容易に変形しやすくすることができる。そして、この構成によって、段差部の凹状のリブと、傾斜する肩部との境界を起点に肩部を確実、かつより容易に変形することができる。そして、この凹状リブの構造は単純であり、容器は、特殊な装置が必要とされずに製造され、内容物の注出状態をより最適とすることができる。
更に、肩部はリブを複数有し、複数のリブは、環状の段差部の周方向に等間隔に位置する構成によれば、口部が押し込まれた際に肩部に係る荷重を容器の周方向に分散し、肩部をより容易に変形しやすくすることができる。更に、口部を任意の方向に曲げやすくすることができる。そして、この複数のリブを有する構造は単純であり、容器は、特殊な装置が必要とされずに製造され、内容物の注出状態をより最適とすることができる。
更に、肩部の肉厚は0.05mm以上、0.50mm以下である構成によれば、肩部の容器としての強度を保持しながら、肩部を容易に変形しやすくすることができる。そして、この範囲の肉厚は、容器として充分に成形可能であり、容器は、特殊な装置が必要とされずに製造され、内容物の注出状態をより最適とすることができる。
更に、環状の段差部の幅は1mm以上、8mm以下である構成によれば、効果的に肩部を容易に変形しやすくすることができる。そして、この範囲の段差部の幅は、容器として充分に成形可能であり、容器は、特殊な装置が必要とされずに製造され、内容物の注出状態をより最適とすることができる。
更に、段差部と、肩部とのなす角は95度以上、145度以下である構成によれば、効果的に肩部を容易に変形しやすくすることができる。そして、この範囲の段差部と、肩部とのなす角は、容器として充分に成形可能であり、容器は、特殊な装置が必要とされずに製造され、内容物の注出状態をより最適とすることができる。
更に、容器はプラスチックボトルである構成によれば、適度な強度と、塑性変形性を併せ持ち、汎用性の高い材料で効果的に肩部を変形することができる。そして、プラスチックは、容器としての成形が容易であり、容器は、特殊な装置が必要とされずに製造され、内容物の注出状態をより最適とすることができる。
更に、口部が、胴部の側に鉛直に押し込まれた際に、肩部の上部が段差部より下方に位置するように変形可能な構成によれば、肩部の変形時において容器の全高を低くすることができる。この特徴を有する容器は、特殊な装置が必要とされずに製造され、内容物の注出状態を最適とすることができる。更に、本発明に係る容器では、口部から肩部の高さを短くすることが可能となるので、容器が縦積みしやすくなるとともに、その積載効率が良好となる。したがって、本発明に係る容器は、積載(スタック)するのに好適である。
更に、口部が、胴部の側に、鉛直に対して角度を有して押し込まれた際の口部の上端が胴部の外周より内方に位置するように変形可能な構成によれば、口部を傾けた状態での肩部の変形時においても容器から外周方向にはみ出すことを防止することができる。この特徴を有する容器は、特殊な装置が必要とされずに製造され、内容物の注出状態を最適とすることができる。
本実施形態に係る容器の一例としてのPETボトルが示された正面図である。 図1のPETボトルの平面図である。 図1のPETボトルの底面図である。 図1のPETボトルが変形された状態の一例が示された部分正面図である。 図4のPETボトルの平面図である。 図1のPETボトルが変形された別の状態の一例が示された部分正面図である。 比較例1のPETボトルが示された正面図である。 比較例2のPETボトルが示された正面図である。 比較例3のPETボトルが示された正面図である。 垂直座屈強度の測定結果が示された概要図である。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施形態の詳細を説明する。図1は本実施形態に係る容器の一例としてのPETボトル1が示された正面図である。図2は図1のPETボトル1の平面図であり、図3は図1のPETボトル1の底面図である。なお、以下では、説明の便宜上、PETボトル1が正立した図1の状態において、容器内に内容物が充填されるPETボトル1の口部10を上とする。
図1〜図3に示されるように、本実施形態に係るPETボトル1は、口部10と、水平方向に対して傾斜を有する肩部20と、胴部30と、底部40とを有する。そして、少なくとも肩部20は、塑性変形自在の材料からなり、環状の段差部21を有することを特徴とする。なお、塑性変形とは外力を取り去っても残る変形であり、本実施形態においては、逆向き(口部10を引っ張る方向)の力が加わると、PETボトル1は元の形状へと戻る。以下では、本実施形態に係るPETボトル1の好適な態様として、水平方向の断面視が円形の丸ボトルを例示し、詳細に説明する。
口部10は、内容物の充填口、及び注出口、あるいは飲み口となり、口部10に、図示せぬ蓋が取り付けられることによってPETボトル1が密閉される。PETボトル1が成形された段階の口部10はその開口部が鉛直上向きに形成される。口部10はその下側に、PETボトル1の外方に環状に突出するサポートリング11を有する。ここでは、サポートリング11の下面から口部10の上端までの距離を口部10の高さH1とする。口部10の高さH1は例えば21mm、あるいは17mmである。
肩部20は、その上側が口部10に連なり、一方で、その下側が胴部30に連なる。肩部20は、上方から下方に向かって拡径する略円錐台の形状を有する。そして、肩部20は、断面が円形であって、角ボトルのコーナー部に有する柱(ピラー)のような肩部20が変形しにくくなる構成を有さない。肩部20は、水平方向に延びるように構成されると賦形性が悪くなる。したがって、上述のように肩部20は、水平方向に対して傾斜を有する。肩部20の傾斜の形状は特に限定されず、内方に湾曲した形状であっても良いものの、外方に湾曲した形状であることが、肩部20が変形時に湾曲が内方に反転することによる塑性変形のしやすさや、強度、設計された形状への追従性を示す賦形性等の観点から好ましい。
肩部20はその下部に、その傾斜が急に(不連続的に)変化する環状の段差部21を有する。そして、上述のように、本実施形態に係る容器の少なくとも肩部20は塑性変形自在の材料例えばPET(ポリエチレンテレフタラート)からなる。したがって、本実施形態に係るPETボトル1は、段差部21の平面視で内方側の傾斜する肩部20との境界線を起点に肩部20を変形することができる。そして、本実施形態に係るPETボトル1では、口部10の向きや高さを自在に変更することができる。
このような、水平方向に対して傾斜を有する肩部20の下部に環状の段差部21を有する構成はPETボトル1として充分に成形可能である。更に、本実施形態に係るPETボトル1は、断面が円形の縦長形状であり、偏肉が生じにくくブロー成形性の良い形状である。更に、本実施形態に係るPETボトル1の成形用のプリフォームの口部、特にサポートリングの形状が一般的なものと同様であるため、ブロー成形の加熱の際に、一般的な装置が備えるグリッパで搬送することができる。更に、ブロー成形後のPETボトル1の外観形状も一般的なものと略同様であるため、一般的なコンベアで搬送することができる。したがって、本実施形態に係るPETボトル1は、特殊な装置を必要とせずに製造することができる。更に、このような肩部20の構成によって口部10の向きや高さが変更自在な本実施形態に係るPETボトル1は内容物の注出状態をより最適とすることができる。
なお、環状の段差部21の外周側(図2参照)はその傾斜が急に(不連続的に)変化している必要はなく、環状に面取りがなされていても良い。
肩部20は、その肉厚が厚過ぎると変形しにくくなる。一方で、肩部20は、その肉厚が薄過ぎると荷重強度が弱まる。したがって、肩部20の肉厚は0.05mm以上、0.50mm以下であることが好ましい。肩部20の肉厚がこの範囲とされることによって、肩部20のPETボトル1としての強度を保持しながら、肩部20を容易に変形しやすくすることができる。そして、この範囲の肉厚は、PETボトル1として充分に成形可能であり、PETボトル1は、特殊な装置が必要とされずに製造され、内容物の注出状態をより最適とすることができる。
環状の段差部21の幅は、大きすぎても、小さすぎても賦形性が悪くなり、更に、環状の段差部21の幅が大きすぎると段差部21自体が変形してしまう。したがって、環状の段差部21の幅は1mm以上、8mm以下であることが好ましい。環状の段差部21の幅がこの範囲であると、効果的に肩部20を容易に変形しやすくすることができる。そして、この範囲の段差部21の幅は、PETボトル1として充分に成形可能であり、PETボトル1は、特殊な装置が必要とされずに製造され、内容物の注出状態をより最適とすることができる。
環状の段差部21は、PETボトル1の外方に向けてより下方向に延びる構成であると、肩部20に対して角度が形成されにくく、肩部20の変形の起点として機能しにくくなる。一方で、環状の段差部21はPETボトル1の外方に向けてより上方向に延びる構成であると賦形性が悪くなる。したがって、環状の段差部21は略水平方向に延びる構成であることが好ましい。環状の段差部21が略水平方向であれば、水平方向に対して傾斜を有する肩部20に対して段差部21を適切な角度とすることができる。そして、この構成によって、段差部21と、傾斜する肩部20との境界線を起点に肩部20を確実に変形することができる。そして、この段差部21の構造は単純であり、PETボトル1は、特殊な装置が必要とされずに製造され、内容物の注出状態をより最適とすることができる。
そして、段差部21と、肩部20とのなす角は95度以上、145度以下である構成によれば、効果的に肩部20を容易に変形しやすくすることができる。そして、この範囲の段差部21と、肩部20とのなす角は、PETボトル1として充分に成形可能であり、PETボトル1は、特殊な装置が必要とされずに製造され、内容物の注出状態をより最適とすることができる。
肩部20は、環状の段差部21に対して径方向(図2参照)に延びるリブ22を更に有しても良い。肩部20の変形の際に、リブ22を有していない場合には屈曲する箇所が定まっていない。それに対し、段差部21にリブ22が設けられることによって、リブ22と、傾斜する肩部20との境界が起点となり、肩部20を変形しやすくすることができる。したがって、この構成によって、段差部21のリブ22と、傾斜する肩部20との境界を起点に肩部20を確実、かつ容易に変形することができる。なお、胴部30に、肩部20の変形の影響が及ばないように、リブ22は、環状の段差部21の外周側より突出することが好ましい一方で、胴部30とは接続しないことが好ましい。更に、リブ22の変形が胴部30に伝播することを防止するための水平方向に延びる別のリブが設けられても良い。
図1に例示されるようにリブ22は凹状に形成されていることが好ましい。リブ22は凹状である構成によれば、凹状部分が折りじわとなるとともに、段差部21の変形を吸収して、肩部20を容易に変形しやすくすることができる。そして、この構成によって、段差部21の凹状のリブ22と、傾斜する肩部20との境界を起点(屈曲点)に肩部20を確実、かつより容易に変形することができる。なお、リブ22は、凸状であるよりも凹状である方が金型からの離形時の引っ掛かりが少なくなり、離型性が良好となる。
更に、図2に例示されるように肩部20はリブ22を複数有し、複数のリブ22は、環状の段差部21の周方向に等間隔に位置する構成であっても良い。このような構成によれば、口部10が押し込まれた際に肩部20に係る荷重をPETボトル1の周方向に分散し、肩部20をより容易に変形しやすくすることができる。更に、口部10を任意の方向に曲げやすくすることができる。
胴部30は、鉛直方向に正立する円筒の形状を有する。胴部30は円筒形状である構成によれば、肩部20の変形を阻害しないようにすることができる。更に、円筒形状の胴部30によってPETボトル1の把持性を保持することができる。更に、円筒形状の胴部30によって、外部からの荷重に対する強度、特に上下方向の荷重に対する座屈強度を有するPETボトル1の構造とすることができる。更に、胴部30は汎用性が高く単純な形状であり、PETボトル1は、特殊な装置が必要とされずに製造され、内容物の注出状態をより最適とすることができる。図1に例示される円筒の形状の胴部30は直径D1の同一径に構成されている。
胴部30は、PETボトル1の内方へのくぼみが水平方向に延びる環状の周溝31を有する。周溝31は、胴部30の水平方向の荷重に耐える強度である側壁強度を向上させるとともに、胴部30の鉛直方向の荷重に対してクッションの役割を果たし、胴部30の座屈を防止する機能を有する。図1の例示では周溝31は、それぞれ断面視で直線状の上側周面と、溝底面と、下側周面とから構成されている。しかしながら、周溝31の形状は特に限定されるものではなく、周溝31は例えば、溝底面が円弧状に形成されたU字状であっても良く、更に、周溝31と、胴部30の表面との間に面取りがなされていても良い。
図1の例示では胴部30には、溝の深さ、及び幅の異なる3種類の周溝31A、31B、及び31Cがそれぞれ複数形成されている。溝の深さ、及び幅が小である浅い周溝31Aは、胴部30の表面での凹凸が少なく、かつ鉛直方向に変形しにくいため、ラベルが貼られる箇所等に設けられると良い。一方で、溝の深さ、及び幅が大である深い周溝31Cは、側壁強度が大であるため、胴部30の上下方向の中心等、側壁強度が特に要求される箇所に設けられると良い。更に、浅い周溝31A、及び深い周溝31Cの中間の性質を有する中間の周溝31Bは浅い周溝31A、及び深い周溝31Cを補完する箇所に設けられると良い。
図1の例示では、浅い周溝31Aは、胴部30の上部、及び下部にそれぞれ2本ずつ設けられ、深い周溝31Cは、胴部30の上下方向の中心付近に3本設けられ、中間の周溝31Bは、胴部30の上端、及び下端に1本ずつ、並びに深い周溝31Cの間に1本ずつ、合計4本設けられている。
更に、胴部30の水平方向の荷重、及び鉛直方向の荷重の両方に対して胴部30全体で強度を保つためには、胴部30の上下方向に対称に各周溝31が配置されることが好ましい。このため、図1の例示において複数の周溝31は、胴部30に上下対称に配置されている。
このように、特徴の異なる各周溝31が適切な間隔を有して適所に配置されることによって、強度、把持性、良好な外観等の機能を有するPETボトル1を構成することができる。
なお、本実施形態において胴部30は、強度、把持性、良好な外観等の機能を有していればその構造は特に限定されない。したがって、胴部30は例えば、同一径でなくても良く、鉛直方向の縦溝を有していても良く、更に、圧力吸収パネルを備えていても良い。更に、各周溝31の形状や、寸法、本数等も適宜設計される。
底部40はその上方が、胴部30の下方に連なる。隣接する胴部30と、底部40との間には、面取りがなされた面取り部41が形成される。底部40は、底壁42と、ドーム43とを有する。略平板環状の底壁42は、胴部30に対して垂直方向に延び、PETボトル1の接地面となる。ドーム43は、底壁42から、PETボトル1の内方へ突出するように構成される。なお、底部40の構成はこれに限らず一般的な形状、例えばリブが設けられた形状であっても良い。
本実施形態では、一般的なボトルよりも高くドーム43が形成されていると良い。より具体的には、本実施形態に係るPETボトル1が縦に2本重ねられた際に、図示せぬ蓋がかぶせられた口部10全体がドーム43に収まる程度の高さにドーム43が形成されていても良い。すなわちここで、PETボトル1の接地面(底壁42)からドーム43の上端までをドーム43の高さH2とすると、口部10の高さH1<ドーム43の高さH2となるようにドーム43が形成されていても良い。ドーム43の高さH2は、口部10にかぶせられる蓋も考慮に入れて例えば25mm、あるいは21mmである。
その際に、ドーム43の側面44は、上方から下方に向けてPETボトル1の外方へ傾斜する周面に形成されるとブロー成型時に延伸しやすくて良い。ここで、ドーム43の下端での径をドーム43の下端における直径D2とすると、ドーム43の下端における直径D2は、胴部30の直径D1に対して予め定められた比で形成されると底壁42が狭くならず、ブロー成型時に、底部40側まで樹脂が到達して延伸しやすくなり、白化等の賦形不良が生じにくくなって良い。
ドーム43が、これらの範囲の形状とされることによって、PETボトル1として充分に成形可能であり、PETボトル1は、特殊な装置を必要とせずに製造することができる。
以上のように構成される本実施形態に係るPETボトル1は、口部10の方向、及び高さを任意に移動可能なフレキシブル口栓として機能する。
次に、PETボトル1の肩部20が変形された状態について2つの形状を例示し、詳細に説明する。図4は、図1のPETボトル1が変形された状態の一例が示された部分正面図である。図5は、図4のPETボトル1の平面図である。
本実施形態に係るPETボトル1は、口部10が下方に押し込まれることによってその高さが低くなるように変形されるように構成される。具体的には、口部10が下方に押し込まれることによってリブ22と、傾斜する肩部20との境界を起点として肩部20に変形が生じ、平面視で段差部21より内方の肩部20が正面視で凹状の傾斜となる。そして、図5に示されるように、凹状の傾斜の最下点が環状の凹部23となる。
図4に示されるように、口部10が略最大限押し込まれると、サポートリング11が段差部21と重なる程度の高さとなるまで肩部20は変形されるように構成されている。すなわち、本実施形態に係るPETボトル1は、口部10が、胴部30側に鉛直に押し込まれた際に、肩部20の上部が段差部21より下方に位置するように変形可能に構成される。したがって、段差部21の上方は図1に示された口部10の高さH1分の高さとなる。
このような構成によれば、肩部20の変形時においてPETボトル1の全高を低くすることができる。この特徴を有するPETボトル1は、特殊な装置が必要とされずに製造され、内容物の注出状態を最適とすることができる。
このように、口部10が鉛直下方向に押し込まれることによって、段差部21より上方の寸法が短くなるとともに、段差部21より内方の領域において傾斜する肩部20の部分も段差部21より下方に隠れる。したがって、2本のPETボトル1が縦に重ねられる際に、鉛直下方向に押し込まれた口部10と、一般的なボトルよりも高く形成されたドーム43とが組み合わせやすくなる。
通常では、肩部20を水平方向に成形することは困難である。その点、本実施形態に係るPETボトル1では、段差部21より内方の水平方向に対して傾斜を有する肩部20が段差部21より下方に隠れるように変形されるように構成されることで、PETボトル1の全高を短くすること、及びPETボトル1を積載しやすくすることが実現される。
このような構成の本実施形態に係るPETボトル1は、これ以上の軽量化が困難になりつつある中で、縦に2段に重ねられて段ボールに収納された場合において、1パレットあたりの積載効率が20%程度上がるという効果を奏する。更に、本実施形態に係るPETボトル1は例えば、備蓄に用いられる場面において、幅や、奥行きが狭い空間にも縦に重ねて収納することができ、省スペース化を実現することができる。更に、本実施形態に係るPETボトル1は、内容物の充填後に口部10が鉛直下方向に押し込まれることによって空寸部を減らすことができ、内容物の保存性を向上することができる。更に、本実施形態に係るPETボトル1は、キャッピング後に口部10が鉛直下方向に押し込まれることによって内圧を上げることができ、PETボトル1の座屈強度を向上することができる。これらのように、本実施形態に係るPETボトル1は種々の効果を奏することができる。
次に、PETボトル1の肩部20が変形された状態について別の形状を例示し、詳細に説明する。図6は、図1のPETボトル1が変形された別の状態の一例が示された部分正面図である。
本実施形態に係るPETボトル1は、口部10が斜め下方に押し込まれることによってその開口部が鉛直上向きから傾きを有して変形されるように構成される。具体的には、口部10が斜め下方に押し込まれることによって押し込まれた側のリブ22と、傾斜する肩部20との境界を起点として肩部20に変形が生じ、平面視で、押し込まれた側の段差部21より内方が正面視で凹状の傾斜となる。
図6に示されるように、口部10が、斜め下方に略最大限押し込まれると、押し込まれた側のサポートリング11が段差部21と重なる程度の高さとなるまで肩部20は変形されるように構成されている。その際に、口部10は、胴部30の外周から延びる仮想線aよりも外方にははみ出さないようにも構成されている。すなわち、本実施形態に係るPETボトル1は、口部10が、胴部30側に、鉛直に対して角度を有して押し込まれた際の口部10の上端が胴部30の外周より内方に位置するように変形可能に構成される。
このような構成によれば、より少ない傾きで、PETボトル1から内容物を注出することができ、内容物を注ぎやすい、あるいは内容物を飲みやすくすることができる。更に、このような構成によれば、内容物の注出の際に脈動の影響を少なくして注ぎやすくすることができ、これは特に、PETボトル1が大型になるほどその効果がより発揮される。これらの特徴によって、本実施形態に係るPETボトル1は、握力や、手首の力の弱い方の使用や、介護の場面での使用等においても有効である。
更に、本実施形態に係る構成によれば、口部10が傾いた状態での肩部20の変形時においてもPETボトル1から外周方向にはみ出すことを防止することができる。したがって、口部10が傾いた状態で収納された場合にも、PETボトル1が胴部30の外周の範囲で収まって省スペース化が図れるとともに、隣り合うPETボトル1同士がぶつかることもない。
更に、これらの特徴を有するPETボトル1は、特殊な装置が必要とされずに製造され、内容物の注出状態を最適とすることができる。
本実施形態に係るPETボトル1にはサイズによる限定はなく、種々のサイズに対して適用することができる。例えば、PETボトル1の容積が200ml〜2000mlであっても良く、特に、容積が500ml〜1000mlであるPETボトル1に対して好適である。とりわけ、PETボトル1の全高が120mm〜260mmであり、胴部30の直径D1が40mm〜70mmであることが好ましく、本実施形態に係るPETボトル1の奏する効果を好適に得ることができる。
上述においては、本実施形態に係る容器に特に好適な材料としてPETが用いられた例が示された。しかしながら、本実施形態においては少なくとも肩部20が塑性変形自在の材料であれば良い。なお、本実施形態に係る容器は、一体的に成形される観点から肩部20だけでなく容器全体に同一の材料が用いられることが好ましい。したがって、本実施形態に係るPETボトル1の材料としては熱可塑性樹脂が用いられることが好ましい。
PETボトル1を構成する熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンテレフタラート以外にも例えば、ポリブチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、又はこれらの共重合体等の熱可塑性ポリエステル、これらの樹脂、あるいは他の樹脂とのブレンド物が好適であり、特に、ポリエチレンテレフタラート等のエチレンテレフタラート系熱可塑性ポリエステルを好適に使用することができる。更に、アクリロニトリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体等も使用することができる。更に、植物由来のバイオマス系プラスチック、例えば、ポリ乳酸(PLA)を用いることも可能である。
上述された樹脂には、成形品の品質を損なわない範囲で、種々の添加剤、例えば、着色剤、紫外線吸収剤、離型剤、滑剤、核剤、酸化防止剤、帯電防止剤等を配合することができる。なお、PETボトル1は、過酸化水素、過酢酸を添加して無菌化させることが好ましい。
PETボトル1を構成するエチレンテレフタラート系熱可塑性樹脂として、エステル反復部分の大部分、一般に70モル%以上をエチレンテレフタラート単位が占めるものであり、ガラス転移点(Tg)が50〜90℃であり、融点(Tm)が200〜275℃の範囲にあるものが好適である。また、エチレンテレフタラート系熱可塑性ポリエステルとして、ポリエチレンテレフタラートが耐圧性等の点で特に優れているものの、エチレンテレフタラート単位以外に、イソフタル酸や、ナフタレンジカルボン酸等の二塩基酸と、プロピレングリコール等のジオールからなるエステル単位を少量含む共重合ポリエステルも使用することができる。
更に、PETボトル1は、二層以上の熱可塑性ポリエステル層により構成することもできる。更に、PETボトル1は、二層以上の熱可塑性ポリエステル層により構成する場合には、層間にバリア層や、酸素吸収層等の中間層を備えることができる。酸素吸収層としては、酸化可能有機成分、及び遷移金属触媒の組み合わせ、あるいは実質的に酸化しないガスバリア性樹脂等を含む層を使用することができる。
本実施形態に係る容器は、プラスチックボトル、特に、PETボトル1である構成によれば、適度な強度と、塑性変形性を併せ持ち、汎用性の高い材料で効果的に肩部20を変形することができる。そして、プラスチックは、PETボトル1としての成形が容易であり、PETボトル1は、特殊な装置が必要とされずに製造され、内容物の注出状態をより最適とすることができる。
なお、本実施形態に係るPETボトル1の材料としては熱可塑性樹脂に限らず、繰り返される変形によって材料の疲労(微小な割れ目)が発生しない範囲であれば、例えば、アルミニウム等の金属を用いることもできる。
PETボトル1は、上述の材料を射出成形して製作したプリフォームをブロー成形することによって作製することができる。そして、上述されたように、本実施形態に係るPETボトル1は比較的単純な構成とされるため、現状において広く用いられている汎用性の高いブロー成形機による1段ブローで充分に成形することができる。更に、本実施形態に係るPETボトル1の製造においては、成形装置にヒータ等を追加する必要がなく、装置が大型化することを防ぎ、費用がかさむことを抑えることができる。
以上に説明がなされたように、本実施形態に係るPETボトル1は、口部10と、水平方向に対して傾斜を有する肩部20と、胴部30と、底部40とを有し、少なくとも肩部20は、塑性変形自在の材料からなり、環状の段差部21を有する。そして、本実施形態に係る構成によれば、段差部21と、肩部20との境界線を起点に肩部20を変形することができる。そして、本実施形態に係るPETボトル1では、口部10の向きや高さを自在に変更することができる。そして、これらの特徴を有する本実施形態に係るPETボトル1は、特殊な装置が必要とされずに製造され、内容物の注出状態を最適とすることができる。
以下に、実施例を示して、本開示を更に詳細、かつ具体的に説明する。しかしながら、本開示は、以下の実施例に限定されるものではない。
<材料>
[実施例1]
図1に示される本実施形態に係るPETボトル1が用いられた。すなわち、PETボトル1は、少なくとも肩部20が、塑性変形自在の材料からなり、環状の段差部21を有する等といった特徴を有している。PETボトル1は、ポリエチレンテレフタラート製であり、重量が18gで、容量が500mlであった。PETボトル1は、プリフォームをブロー成形することによって作製された。なお、ブロー成形時に賦形不良が発生することはなかった。
[比較例1]
図7は、比較例1のPETボトル100が示された正面図である。このPETボトル100が比較例1として供試された。口部110と、肩部120と、胴部130とからなる比較例1のPETボトル100は、胴部130の中心線bに対して傾斜する中心線cに沿って口部110、及び肩部120が設けられた。
[比較例2]
図8は、比較例2のPETボトル200が示された正面図である。このPETボトル200が比較例2として供試された。口部210と、肩部220と、胴部230とを備える比較例2のPETボトル200は、口部210と、肩部220との間にジャバラ260が設けられた。
[比較例3]
図9は、比較例3のPETボトル300が示された正面図である。このPETボトル300が比較例3として供試された。比較例3のPETボトル300は、口部310と、肩部320と、胴部330と、底部340とを備え、広く用いられる一般的な肩部320の構成であるものとされた。
<方法>
(ブロー成形評価)
実施例1、比較例1、比較例2、及び比較例3のそれぞれのPETボトル1、100、200、及び300の各々についてブロー成形性の評価がなされた。表1には、ブロー成形によって作製された各PETボトル1、100、200、及び300の目視による成形評価の結果が示され、○:賦形不良なし、×:賦形不良発生、で表記されている。
(垂直座屈強度試験)
実施例1、比較例1、及び比較例3のそれぞれのPETボトル1、100、及び300の各々にヘッドスペースが20mlになるように緑茶が充填され、それぞれの口部10、110、及び310がキャップによって密封された。内容物が充填された各PETボトル1、100、及び300が正立した状態で10mmまでの変位に対する垂直座屈強度が測定された。垂直座屈強度の測定には、AGR社製のテスター、TOP LOADが使用された。
図10は、垂直座屈強度の測定結果が示された概要図である。ここで、実施例1の結果は実線で、比較例1の結果は点線で、比較例3の結果は1点鎖線で示されており、縦軸は強度(N)、横軸は変位(mm)である。表1には、垂直座屈強度試験の結果が示されている。座屈強度は、200N以上を座屈強度ありと判定し、○:座屈強度あり、×:座屈強度なし、で表記されている。なお、賦形不良が発生した比較例2のPETボトル200については、垂直座屈強度試験は実施されなかった。
(組付試験)
実施例1、比較例1、及び比較例3のそれぞれのPETボトル1、100、及び300の各々にヘッドスペースが20mlになるように緑茶が充填され、それぞれの口部10、110、及び310がキャップによって密封された。内容物が充填された各PETボトル1、100、及び300が、縦3本、横4本に配列されてダンボールに箱詰めされた。これらの各PETボトル1、100、及び300が詰められたダンボールが段積みされ、3段積みの組付可否の組付試験がそれぞれ行われた。表1には、組付試験の結果が示されている。組付可否は、○:荷崩れなし、×:荷崩れ発生、で表記されている。なお、賦形不良が発生した比較例2のPETボトル200については、組付試験は実施されなかった。
(モニタリング調査)
各々に緑茶が充填された実施例1、比較例1、及び比較例3のそれぞれのPETボトル1、100、及び300が用意され、20代〜70代の100人のモニタに、注ぎやすさ、及び飲みやすさが優れているボトルを選定していただいた。PETボトル1、100、及び300の中から各モニタに選定されたものが一人一点として集計された。表1には、合計点数が表記されている。なお、賦形不良が発生した比較例2のPETボトル200については、モニタリング調査は実施されなかった。
(総合評価)
上述されたブロー成形評価、垂直座屈強度試験、組付試験、及びモニタリング調査に基づいて、実施例1、比較例1、比較例2、及び比較例3のそれぞれのPETボトル1、100、200、及び300の総合評価がなされた。表1には、総合評価の結果が示されている。総合評価は、○:良好、×:適性なし、で表記されている。
Figure 2016108017
上述された実施例から以下の点が導き出された。表1に示されたように、実施例1は、ブロー成形性が良好であり、座屈強度、及び組付性を有しており、注ぎやすさ、及び飲みやすさに優れていた。比較例1は、ブロー成形性を有し、注ぎやすさ、及び飲みやすさがやや優れていたものの、座屈強度、及び組付性を有していなかった。比較例2は、ブロー成形時に賦形不良が発生した。比較例3は、注ぎやすさ、及び飲みやすさに適性を有していなかった。
以上の実施例の結果から、本実施形態に係るPETボトル1は、特殊な装置を必要とせずに良好なブロー成形性で製造することができ、更に、その構成によって、高い座屈強度、及び優れた組付性を備えることができるとともに、内容物の注出状態を最適とすることができることが示された。
本開示は、内容物として液体が充填される種々の容器に好適に利用することができる。しかしながら、本開示は、上述された実施形態に限定されるものではない。本開示の容器は、内容物に、例えば、緑茶、ウーロン茶、紅茶、コーヒー、果汁、清涼飲料等の各種非炭酸飲料、あるいはしょうゆ、ソース、みりん等の調味料、食用油、酒類を含む食品等、洗剤、シャンプー、化粧品、医薬品、その他を収容した、あらゆる容器に有用であり、容器の横倒し積載が可能であるので自動販売機等による販売にも適している。更に、内容物として液体に限らず粉体が充填される容器にも利用することができる。
1 PETボトル
10 口部
20 肩部
21 段差部
22 リブ
30 胴部
40 底部
42 底壁
43 ドーム
44 ドームの側面
a 胴部の外周から延びる仮想線
D1 胴部の直径
D2 ドームの下端における直径
H1 口部の高さ
H2 ドームの高さ

Claims (12)

  1. 口部と、
    水平方向に対して傾斜を有する肩部と、
    胴部と、
    底部と
    を有する容器において、
    少なくとも前記肩部は、塑性変形自在の材料からなり、環状の段差部を有することを特徴とする
    容器。
  2. 前記環状の前記段差部は略水平方向に延びることを特徴とする
    請求項1に記載の容器。
  3. 前記肩部は略円錐台の形状であることを特徴とする
    請求項1乃至2のいずれか1項に記載の容器。
  4. 前記肩部は、前記環状の前記段差部に対して径方向に延びるリブを更に有することを特徴とする
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の容器。
  5. 前記リブは凹状であることを特徴とする
    請求項4に記載の容器。
  6. 前記肩部は前記リブを複数有し、前記複数のリブは、前記環状の前記段差部の周方向に等間隔に位置することを特徴とする
    請求項4乃至5のいずれか1項に記載の容器。
  7. 前記肩部の肉厚は0.05mm以上、0.50mm以下であることを特徴とする
    請求項1乃至6のいずれか1項に記載の容器。
  8. 前記環状の前記段差部の幅は1mm以上、8mm以下であることを特徴とする
    請求項1乃至7のいずれか1項に記載の容器。
  9. 前記段差部と、前記肩部とのなす角は95度以上、145度以下であることを特徴とする
    請求項1乃至8のいずれか1項に記載の容器。
  10. 前記容器はプラスチックボトルであることを特徴とする
    請求項1乃至9のいずれか1項に記載の容器。
  11. 前記口部が、前記胴部の側に鉛直に押し込まれた際に、前記肩部の上部が前記段差部より下方に位置するように変形可能に構成されることを特徴とする
    請求項1乃至10のいずれか1項に記載の容器。
  12. 前記口部が、前記胴部の側に、鉛直に対して角度を有して押し込まれた際の前記口部の上端が前記胴部の外周より内方に位置するように変形可能に構成されることを特徴とする
    請求項1乃至11のいずれか1項に記載の容器。
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