JP2016107064A - 立ち上がり補助器具および歩行支援装置 - Google Patents

立ち上がり補助器具および歩行支援装置 Download PDF

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Abstract

【課題】構造簡素にして、利用者の起立・着座動作をサポートする介助者の負担を有効に軽減する器具を提供する。【解決手段】ガススプリング22を備えた支持機構2によって肘置部1を支持するにあたり、支持機構は、ガススプリングのロック状態で肘置部を通常姿勢と前傾姿勢の間で姿勢変更可能に支持するとともに、ガススプリングのロック解除状態で肘置部を座位対応位置T1から前上方の立位対応位置T2に向かって円弧を描いて移動するように支持し、ガススプリングと肘置部の間に、肘置部が通常姿勢にあるときにガススプリングのロック状態を妨げず前傾姿勢にあるときにガススプリングのロック状態を解除するガススプリング切替部を設けることとした。【選択図】図2

Description

本発明は、医療施設や福祉施設等において特に好適に利用可能な立ち上がり補助器具および歩行支援装置に関するものである。
従来より、高齢者やリハビリを必要とする人のために、肘置台を備えた歩行器(例えば、特許文献1参照)が知られている。
このものは、歩行器本体の下部に設けられて回転軸の方向が可変である車輪と、歩行器本体の上部に左右にそれぞれ固定して設けられた略水平の肘置台とを備え、左右の肘置台は前方に延出し、その間隔が前方に向かって狭くなった後、前端側において接続部で接続されて一体となっている。
利用の際は、左右の肘置台と接続部とに臨む位置に形成される凹部に利用者が身体を入れ、左右の肘置台に肘を置き、接続部に手を掛けた状態で、体重を預けて移動することができる。
特開2005−118154号公報
しかしながら、かかる歩行器において、自力で立ち上がれない人については、着座姿勢から歩行器を利用できる起立姿勢に移るまで、介助者が介助することが不可欠である。
特に、介助にあたっては利用者の体重を一旦介助者に預け、ある程度立位姿勢になった後に改めて歩行器の肘置台につかまらせて体重を移さなければならないので、介助には多大な労力を要する。
また、中腰の姿勢で下着やオムツの交換を行う場合等には、歩行器の肘置台は高すぎる場合があり、この場合、周辺に利用者がつかまり易い適切な高さの家具などがあれば利用者につかまらせてケアに当たることができるが、そうでない場合は一人が体重を支えた状態でもう一人がケアを行うといった具合に介助者が二人掛かりでケアに当たる必要がある。
このような立ち上がりを補助する機能を備えたものとして、例えば特開平8−215250号公報に示されるものも知られている。このものは、肘置台が前向きに倒れた直動軸に沿って昇降駆動されるように構成され、肘置台にはグリップ部及び操作部が設けられるとともに、腰の後ろをサポートする体幹支持用のベルトが採用されて、利用者が着座姿勢からグリップ部を掴んでスイッチを操作することで、肘掛け部が斜め前方向に上昇し、それに伴いベルトが腰を押し出すように連動して、利用者の起立動作を補助するように構成されている。
しかしながら、このような歩行器は大掛かりでコストもかさむうえに、立位となっても簡単に歩行することはできない。
本発明は、これらの課題を有効に解決することを目的としている。
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
すなわち、本発明の立ち上がり補助器具は、ガススプリングを備えた支持機構によって肘置部を支持するようにしたものであって、支持機構は、ガススプリングのロック状態で肘置部を通常姿勢と前傾姿勢の間で姿勢変更可能に支持するとともに、ガススプリングのロック解除状態で肘置部を座位対応位置から前上方の立位対応位置に向かって円弧を描いて移動するように支持し、ガススプリングと肘置部の間に、肘置部が通常姿勢にあるときにガススプリングのロック状態を妨げず前傾姿勢にあるときにガススプリングのロック状態を解除するガススプリング切替部を設けたことを特徴とする。
このように構成すると、着座姿勢にある利用者が肘置部に覆いかぶさるように体重を預けることで、肘掛けが前傾するとともにガススプリングのロックが解除される。その結果、肘置部に上方への持ち上げ力が生じて、利用者の立ち上がり力は軽減される。肘置部が立位対応位置、或いはその手前の中間位置で前傾姿勢を解除すると、ガススプリングはロック状態となって肘置部はその位置に通常姿勢で支持される。この状態では、肘置部に上載荷重が掛かってもガススプリングは解除されず、肘置部に体重を預けることができる。着座動作の際は上記と逆の動作によって、利用者の体重をガススプリングで軽減しながら着座姿勢に移ることができる。
好ましい実施の態様としては、支持機構は、第1の固定支点回りに回動するアームと、第2の固定支点回りに回動する前記ガススプリングとを備え、これらアーム及びガススプリングの各々の回動端部によって肘置部の使用者側および反使用者側に設定した支持部を支持させるようにしたものであって、使用者側の支持部はアームの回動端部に設定した第1の可動支点回りに回転可能に取り付けられ、反使用者側の支持部はガススプリングの回動端部に設定した第2の可動支点回りに回動可能に取り付けられ、肘置部はガススプリングのロック状態で、第1の固定支点回りのアームの回動動作と第2の固定支点回りのガススプリングの回動動作とを伴いながら、通常姿勢とそれよりも前傾した前傾姿勢とをとり得るように構成されているものが挙げられる。
より好ましくは、アームは第1の固定支点を越えた位置に足で踏み込むことのできる回動操作入力部を備えているものが好適である。
ガススプリング切替部としては、肘置部が前傾姿勢にある時に直接または間接にガススプリングの入力端に作用する位置に押圧部を有し、この押圧部は肘置部に付帯させて反利用者側に沿って延伸した位置に設けたハンドルによって肘置部の動作とは切り離して操作可能としていることが望ましい。
動作をより平易、安定させるためには、肘置部の前方にグリップ部が位置していることが更に望ましい。
以上のような立ち上がり補助器具は、キャスタに支持され利用者が進入可能な凹部を有する装置本体に対し、第1の固定支点および第2の固定支点を設定してアーム及びガススプリングを取り付けて歩行支援装置としても好適に利用することができる。
以上説明した本発明によれば、介助者が自力で立ち上がれない者を介助するにあたり、着座姿勢から起立姿勢に移らせるまでの間、利用者の体重を介助者が担う必要がなく、介助者の両手が塞がることも解消して、介助に係る負担を大幅に軽減することが可能となる。特に、肘置部がガススプリングのON・OFFスイッチの役割をするので使い勝手がよく、また、肘置部は任意の高さでロック状態にすることができるので、中腰の姿勢でケアを行う際にも適宜の高さで利用することができ、二人以上の介助者が行っていた作業負担も著しく軽減されることとなる。勿論、このような機能を有していれば、利用者が自力で起立、着座動作を行う際の有効な補助になることは言うまでもない。
本発明の一実施形態に係る歩行支援装置の斜視図。 図1の一部を省略した側面図。 同実施形態の立ち上がり補助器具を構成する支持機構の機構説明図。 同実施形態のガススプリング切替部に係る要部分解斜視図。 同実施形態のガススプリング切替部に係る機能を示す要部拡大部分側面図。 同実施形態のガススプリング切替部に係る機能を示す要部拡大部分側面図。 同実施形態の使用状態を示す図。 同実施形態の使用状態を示す図。 同実施形態の使用状態を示す図。 同実施形態の使用状態を示す図。 本発明の変形例を示す図1に対応した斜視図。 同変形例の図4に対応した分解斜視図。 同変形例の図2に対応した側面図。 同変形例の図2に対応した側面図。 同変形例の図6に対応した要部拡大部分側面図。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態の立ち上がり補助器具Aを組み込んだ歩行支援装置Bを示しており、図2は図1の一部を省略した側面図、図3は立ち上がり補助器具Aを構成する支持機構2の機構説明図、図4はガススプリング切替部4の要部分解斜視、図5および図6はガススプリング切替部4の機能を示す要部各大部分側面図、図7〜図10は使用状態を示す図である。
立ち上がり補助器具Aは、図1及び図2に示すように、ガススプリング22を備えた支持機構2によって肘置部1を、前後傾可能かつ、座位対応位置T1から前上方の立位対応位置T2に向かって円弧を描いて移動するように支持したものである。以下、本明細書では利用者から見て前方を「前」または「反利用者側」、後方を「後ろ」または「利用者側」と呼ぶこととする。
肘置部1は、肘置サポート部12に肘置11を支持させたものである。
肘置11は左右の間隔が前方に向かって狭くなった後、前端側において左右に接続され、全体が一体となって、利用者側に開く凹部S1を形成している。この肘置11は、図示しない芯材の周囲を汚損し難く水を弾き易い素材(例えばレザー)からなる表面材で覆った構造をなす。表面材には一定のクッション性が持たせてあり、肘置11の周縁すなわち外周部分と内周部分には上方に盛り上がって土手部分が形成され、肘置11の上面には表面材の縫目が存在しない加工がしてある。
肘置サポート部12は、前後方向に平行に延びる一対の支持桿12aを主体とし、左右の支持桿12a、12aに肘置11を取り付けているもので、これらの支持桿12aは前方で立ち上がった後に、肘置11よりも高い位置で相互に横桿12bによって連結されている。横桿12bにはウレタン等により構成される滑り止め部材が被せられてグリップ部12cを構成している。
一方、支持機構2は、アーム21とガススプリング22によって肘置部1を4点リンク的に支持するようにしたもので、組込先である歩行支援装置Bの装置本体3と肘置部1との間に構成されている。
装置本体3は、パイプフレーム構造をなすもので、下フレーム部材31a、上フレーム部材31b、前フレーム部材31c、後フレーム部材31dおよび斜めフレーム部材31eによって側枠フレーム31を構成し、左右の側枠フレーム31の下フレーム部材31a同士、上フレーム部材31b同士がそれぞれ連結フレーム部材32a、32bにより連結されて自立可能な構造体をなし、利用者側に開く凹部S2を内側に形成している。前フレーム部材31cおよび後フレーム部材31dの下端は、前キャスタ33及び後キャスタ34によって支持されている。両キャスタ33、34は首振り式のもので、回転をロックするロック機能が備わっている。
そして、上フレーム部材31bと前フレーム部材31cの入隅部にブラケット35を固定する一方、肘置サポート部12の使用者側に下向きにブラケット12dを垂下させて使用者側の支持部とし、ブラケット35に第1の固定支点m1回りにアーム21の基端を回転可能に取り付けるとともに、アーム21の一方の先端を第1の可動支点n1回りに使用者側の支持部12dに回転可能に取り付けている。左右のアーム21、21は、先端間が連結部材21aによって連結されている。
また、下フレーム部材31aと後フレーム部材31dとの出隅部にブラケット36を固定する一方、肘置サポート部12の反使用者側に下向きにブラケット12eを垂下させて反使用者側の支持部とし、ブラケット36に第2の固定支点m2を介してガススプリング22の基端を回転可能に取り付けるとともに、ガススプリング22の先端を第2の可動支点n2を介して反使用者側の支持部12eに回転可能に取り付けている。
すなわち肘置部1は、ガススプリング22のロック状態で、図3に示すように第1の固定支点m1回りのアーム21の回動動作と第2の固定支点m2回りのガススプリング22の回動動作とを伴いながら、それによる可動支点n1、n2の移動位置に応じて通常姿勢とそれよりも前傾した前傾姿勢との間で姿勢変更可能に支持されるとともに、ガススプリング22のロック解除状態で、図2に示すように主にガススプリング22の伸長動作とアーム21の回転動作とによって、座位対応位置T1から前上方の立位対応位置T2に向かって円弧を描いて移動可能に支持されている。
さらに、ガススプリング22の上端部と肘置部1の間に、図4及び図5に示すように肘置部1が通常姿勢にあるときにガススプリング22のロック状態を妨げず前傾姿勢にあるときにガススプリング22のロック状態を解除するガススプリング切替部4を設けている。ガススプリング切替部4は図4〜図6以外の図面においては図示を省略している。
ガススプリング切替部4は、肘置部1が前傾姿勢にある時に間接的にガススプリング22の入力端であるスイッチ22aに作用する位置に押圧部たるローラ41を有している。より具体的には、ガススプリング22の上端には上向きコ字状のブラケット23が固定され、このブラケット23の起立壁23aが前述した第2の可動支点n2を介して肘置部1の反利用者側の支持部12eに接続されているとともに、ローラ41を支持する腕42は肘置部1の反利用者側の支持部12eよりも更に反利用者側へ変位した位置に設けた第3の支持部12fに支軸n3を介して取り付けられている。また、ローラ41の近くにはブラケット23の起立壁23a、23a間に支軸n4を介して上向きチャネル状の振り子部材43が取り付けられている。振り子部材43はガススプリング22の上端から突出するスイッチ22aに対面する位置にあり、かつ、肘置部1が前傾した際にはローラ41が起立壁23aの前縁に沿って降下してその支軸n3が振り子部材43に設けた切欠43aに入り込み、さらに振り子部材43を押し下げてガススプリング22のスイッチ22aをONにしてロック状態を解除するように構成されている。
また、ローラ41を支持する腕42は、図4及び図6に示すように「へ」の字をなして反利用者側に延伸し、その延伸した位置にハンドル44が取り付けられており、支軸n3回りにハンドル44を上向きに回転操作すると、肘置部1の前後傾動作とは切り離してガススプリング22のスイッチ22aを押圧してロック状態を解除できるようになっている。
ガススプリング22のスイッチ22aには反力が作用しているため、上方からの荷重あるいはハンドル44に対する操作力がなくなった場合は、再びスイッチ22aが開放されることにより突出してガススプリング22はロック状態になる。勿論、ガススプリング22のロック状態への復帰をバネ等で助勢しても構わない。
なお、図1及び図2に示すように、アーム21は第1の固定支点m1を越えた位置にまで延び、左右のアーム21、21の間に足で踏み込むことのできるパイプ材製の回動操作入力部5が取り付けてある。
次に、この立ち上がり補助器具Aを組み込んだ歩行支援装置Bの取り扱いについて説明する。
図7に示す着座姿勢にある利用者Uが、想像線で示すように座位対応位置T1にある肘置部1に覆いかぶさるように体重を預けると、図5に示すように肘置部1の前端側に矢印P1の荷重が掛かって肘置部1が前傾するとともに、ある角度まで前傾するとガススプリング22のスイッチ22aが押されてロック状態が解除される。その結果、図8に示すようにガススプリング22から肘置部1に上方への持ち上げ力F1が生じて、利用者Uの立ち上がり力は軽減され、図8の中間位置T3を経て図9の立位対応位置T2にまで肘置部1の移動とともに立ち上がることができる。肘置部1が立位対応位置T2、或いはその手前の中間位置T3で前傾姿勢を解除すると、図3に示した4点リンクが肘置部1を後傾方向に案内することでガススプリング22はロック状態となって肘置部1はその位置に通常姿勢で支持される。この状態で、肘置部1の前後方向中間位置や後方位置(利用者側)に上載荷重が掛かっても、ガススプリング22は解除されず、利用者Uは安定して肘置部1に体重を預けることができる。着座動作の際は図9→図8→図7のように上記と逆の動作によって、利用者Uの体重をガススプリング22で軽減しながら着座姿勢を補助することができる。なお、利用者Uは、図7〜図9のように実線でグリップ部12cを掴むこともできるが、同図中想像線で示すように逆手でグリップ部12cを掴むことも効果的である。このようにすれば、利用者Uの脇が締まり、力が入り易くなるうえに、肘を支点にグリップ部12cを確実に引き寄せることができる。
このように、肘置部1の前後傾動作をガススプリング22のON/OFFスイッチとして利用するので、別途にスイッチ操作の必要はなく、しかも利用者Uが肘置部1に覆いかぶさるような自然な動きで体重を預けた状態でガススプリング22のON/OFFを含む一連の起立、着座動作を行うことができるので、介助者が利用者の体重を全て支えながら起立・着座を補助する必要がなく、介助者の負担を大幅に軽減することができ、介助者の両手が塞がることも解消することができる。勿論、図10に示すように介助者Sが利用者Uの対面位置から肘置部1に手を突き或いはグリップ部12cを掴んで荷重を掛けても、肘置部1の前傾動作を効果的に補助することもできる。或いは、ベッド等があるために利用者Uの後ろに回り込めないときに、図7に示すように、介助者が側方から腰や背中を抱き起こすように介助する場合にも適切な補助となり得る。また、肘置部1は任意の高さでロック状態にすることができるので、図8に示すような中腰の姿勢でケアを行う際にも適宜の高さで使用することができ、二人以上の介助者が行っていた作業負担も著しく軽減されることとなる。勿論、この立ち上がり補助器具Aは利用者Uが自力で起立、着座動作を行う際にも有効な補助具となり得る。
特に支持機構2は、第1の固定支点m1回りに回動するアーム21と、第2の固定支点m2回りに回動するガススプリング22とを備え、これらアーム21及びガススプリング22の各々の回動端部によって肘置部1の使用者側および反使用者側に設定した支持部12d、12eを支持させるようにしたものであり、使用者側の支持部12dはアーム21の回動端部に設定した第1の可動支点n1回りに回転可能に取り付けられ、反使用者側の支持部12eはガススプリング22の回動端部に設定した第2の可動支点n2回りに回動可能に取り付けられて、肘置部1はガススプリング21のロック状態で、第1の固定支点m1回りのアーム21の回動動作と第2の固定支点m2回りのガススプリング22の回動動作とを伴いながら、通常姿勢とそれよりも前傾した前傾姿勢とをとり得るように構成されているので、4点リンクを好適に利用してロック状態での肘置部1の前後傾動作を実現することができ、また、ロック解除状態でのガススプリング22の伸縮とアーム21の回動動作とを利用した肘置部1の円弧を描く移動動作によって立ち上がりをより自然な軌跡に沿って補助する動作を簡単な構造によって実現することができる。
また、アーム21は第1の固定支点m1を越えた位置に足で踏み込むことのできる回動操作入力部5を備えているので、図10に示すように介助者Sが利用者Uの対面位置から回動操作入力部5に足で体重を掛けることで、アーム21の回転力を助勢し、立ち上がり力を有効に助勢することができる。
さらに、ガススプリング切替部4は、肘置部1が前傾姿勢にある時に間接的にガススプリング22の入力端であるスイッチ22aに作用する位置に押圧部たるローラ41を有し、このローラ41は肘置部1に付帯させて反利用者側に沿って延伸した位置に設けたハンドル44によって肘置部1の動作とは切り離して操作可能としているので、対面位置にいる介助者Sによってもガススプリング22の解除操作が可能となる。
また、肘置部1の前方にグリップ部12cが位置しているので、利用者Uがグリップ部12cを掴めば、肘置部1へ安定して体重を預け、更には安定して歩行することができ、体重の預け方も適切に変えることができる。
そして、キャスタ33、34に支持され利用者Uが進入可能な凹部S2を有する装置本体3に第1の固定支点m1および第2の固定支点m2を設定してアーム21及びガススプリング22を取り付けることで、立ち上がり補助器具Aを組み込んだ歩行支援装置Bを構成しているため、移動自在であって、任意の位置で着座・起立、つかまり立ちが容易に行えるようになり、構造も簡素で廉価にて本装置を利用に供することが可能となる。
なお、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。
図11〜図15は、基本的な機能を保ちつつ、細部の設計変更をしたものである。上記実施形態と機能的に共通する部分には共通符号を付し、主な構成以外に特に説明を要しないものについては説明を省略する。
この立ち上がり補助器具も、ガススプリング22を備えた支持機構2によって肘置部1を支持するにあたり、支持機構2は、ガススプリング22のロック状態で肘置部1を図13に実線で示す通常姿勢と想像線で示す前傾姿勢の間で姿勢変更可能に支持するとともに、ガススプリング22のロック解除状態で肘置部1を図13に示す座位対応位置T1から図14に示す前上方の立位対応位置T2に向かって円弧を描いて移動するように支持し、ガススプリング22と肘置部1の間に、肘置部1が通常姿勢にあるときにガススプリング22のロック状態を妨げず前傾姿勢にあるときにガススプリング22のロック状態を解除するガススプリング切替部4(図5参照)を設けたものである。
支持機構2は、第1の固定支点m1回りに回動するアーム21と、第2の固定支点m2回りに回動するガススプリング22とを備え、これらアーム21及びガススプリング22の各々の回動端部によって肘置部1の使用者側および反使用者側に設定した支持部12d、12eを支持させるようにしたものであり、使用者側の支持部12dはアーム21の回動端部に設定した第1の可動支点n1回りに回転可能に取り付けられ、反使用者側の支持部12eはガススプリング22の回動端部に設定した第2の可動支点n2回りに回動可能に取り付けられて、肘置部1はガススプリング22のロック状態で、図3に示したと同様に第1の固定支点m1回りのアーム21の回動動作と第2の固定支点m2回りのガススプリング22の回動動作とを伴いながら、図13に実線で示す通常姿勢とそれよりも前傾した同図中想像線で示す前傾姿勢とをとり得るように構成されている。
また、アーム21は第1の固定支点m1を越えた位置に足で踏み込むことのできる回動操作入力部5を備えている。この変形例では、アーム21の屈曲部にリブ21rを設けるとともに開き角θを小さくすることで、肘置部1が図13に示す座位対応位置T1にあるときの装置本体3から(前フレーム部材31c)から回動操作入力5までの出っ張り量Dを、図2の構成に比べて小さく抑えている。
ガススプリング切替部4は、肘置部1が図13に想像線で示す前傾姿勢にある時に間接的にガススプリング22の入力端であるスイッチ22aに作用する位置に押圧部たるピン141を有し、このピン141は肘置部1に付帯させて反利用者側に沿って延伸した位置に設けたハンドル44によっても肘置部1の動作とは切り離して操作可能としている。すなわち、図13に示すように肘置部1の前端側に矢印P1の荷重が掛かって肘置部1が前傾するとともに、ある角度まで前傾すると支軸n2が振り子部材43を押し下げる結果、ガススプリング22のスイッチ22aが押されてロック状態が解除される。或いは、図15に示すように支軸n3回りにハンドル44を上向きに回転操作しても、ピン141が振り子部材43を押し下げる結果、ガススプリング22のスイッチ22aを押圧してロック状態を解除することができる。
なお、図12及び図14に示すように、ピン141を支持する腕42は肘置部1の反利用者側の支持部12eよりも更に反利用者側へ変位した位置に設けた第3の支持部12fに支軸n3を介して取り付けられ、支軸n3を挟んでピン141と反対側に設けたハンドル44によってピン141が支軸n3の回りに回動操作可能とされている。この支持部12fは前述した支持部12eとともに、下向きコ字形のブラケット120の側壁120aに設定されており、この側壁120aは、ガススプリング22の上端に取り付けられた上向きコ字状のブラケット23の側壁23aの外側に重合する位置関係に組み付けられ、上壁120bを肘置部1を構成する支持桿12aに剛接される。支軸n3は、腕42を支持部12fに取り付ける際にブラケット120の開口端を塞ぐカバー120Cを共締めし、ハンドル44は回動操作を妨げないようにカバー120Cに設けた窓を貫通して引き出されている。ガススプリング22のスイッチ22aには突出方向のバネ反力が作用しているため、上方からの荷重あるいはハンドル44に対する操作力がなくなった場合は、再びスイッチ22aが開放されることにより突出してガススプリング22はロック状態に引き込まれる。
図11に示すように、肘置部1の前方にグリップ部12cが位置している点も上記実施形態と同様である。
また、この変形例でも、前キャスタ133および後キャスタ134に支持され、利用者Uが進入可能な凹部S2を有する装置本体2に第1の固定支点m1および第2の固定支点m2を設定してアーム21及びガススプリング22を取り付けることで、立ち上がり補助器具Aを組み込んだ歩行支援装置Bを構成している。ただし、ガススプリング22に一定の長さを必要とし、第2の固定支点m2が床に近くなることから、その下に配置する後キャスタ134は前キャスタ133に比べて径の小さい低床キャスタが採用されている。この変形例ではロック機能は前キャスタ133のみに備わっている。
以上のように構成しても、基本的に前記実施形態と同様の作用効果が奏される。
その他にも、種々変形実施することができる。
例えば、ガススプリングがロック状態にあるときの肘置部の「前傾」、「後傾」の意味は必ずしも水平を基準とせずとも、相対的に前傾、後傾すれば適宜の角度に設定することができる。
また、ガススプリング切替部は、上記実施形態では肘置部が前傾姿勢にある時に間接的にガススプリングの入力端に作用する位置に押圧部たるローラを設けたものであったが、直接的にガススプリングの入力端に作用する位置に押圧部を設けてもよく、構造的にも上記以外のものを適宜採用することができる。
さらに、支持機構は、ガススプリングのロック状態で肘置部を通常姿勢と前傾姿勢の間で姿勢変更可能に支持するとともに、ガススプリングのロック解除状態で肘置部を座位対応位置から前上方の立位対応位置に向かって円弧を描いて移動するように支持するものであれば、具体的な構成は上記実施形態に限定されるものではない。
さらにまた、上記実施形態では立ち上がり補助器具を組み込んで歩行支援装置として用いたもの、換言すればこの歩行支援装置は利用者を持ち上げるリフターの機能を備えたものとしたが、本発明の機能を利用して例えばベッドサイド等に設置して立ち上がり補助器具単体、いわゆる専用リフターとして構成しても、上記に準じた作用効果を得ることができる。
その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
1…肘置部
2…支持機構
3…装置本体
4…ガススプリング切替部
5…回動操作入力部
12d…使用者側の支持部
12e…反使用者側の支持部
21…アーム
22…ガススプリング
33、34…キャスタ
41…押圧部(ローラ)
44…ハンドル
A…立ち上がり補助器具
B…歩行支援装置
m1…第1の固定支点
m2…第2の固定支点
n1…第1の可動支点
n2…第2の可動支点
T1…座位対応位置
T2…立位対応位置

Claims (6)

  1. ガススプリングを備えた支持機構によって肘置部を支持するようにしたものであって、
    支持機構は、ガススプリングのロック状態で肘置部を通常姿勢と前傾姿勢の間で姿勢変更可能に支持するとともに、ガススプリングのロック解除状態で肘置部を座位対応位置から前上方の立位対応位置に向かって円弧を描いて移動するように支持し、
    ガススプリングと肘置部の間に、肘置部が通常姿勢にあるときにガススプリングのロック状態を妨げず前傾姿勢にあるときにガススプリングのロック状態を解除するガススプリング切替部を設けたことを特徴とする立ち上がり補助器具。
  2. 支持機構は、第1の固定支点回りに回動するアームと、第2の固定支点回りに回動する前記ガススプリングとを備え、これらアーム及びガススプリングの各々の回動端部によって肘置部の使用者側および反使用者側に設定した支持部を支持させるようにしたものであって、
    使用者側の支持部はアームの回動端部に設定した第1の可動支点回りに回転可能に取り付けられ、反使用者側の支持部はガススプリングの回動端部に設定した第2の可動支点回りに回動可能に取り付けられ、
    肘置部はガススプリングのロック状態で、第1の固定支点回りのアームの回動動作と第2の固定支点回りのガススプリングの回動動作とを伴いながら、通常姿勢とそれよりも前傾した前傾姿勢とをとり得るように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の立ち上がり補助器具。
  3. アームは第1の固定支点を越えた位置に足で踏み込むことのできる回動操作入力部を備えている請求項2に記載の立ち上がり補助器具。
  4. ガススプリング切替部は、肘置部が前傾姿勢にあるときに直接または間接にガススプリングの入力端に作用する位置に押圧部を有し、この押圧部は肘置部に付帯させて反利用者側に沿って延伸した位置に設けたハンドルによって肘置部の動作とは切り離して操作可能としている請求項1〜3の何れかに記載の立ち上がり補助器具。
  5. 肘置部の前方にグリップ部が位置している請求項1〜4の何れかに記載の立ち上がり補助器具。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の立ち上がり補助器具を組み込んだものであって、キャスタに支持され利用者が進入可能な凹部を有する装置本体に第1の固定支点および第2の固定支点を設定してアーム及びガススプリングを取り付けていることを特徴とする歩行支援装置。
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