JP2016105070A - トルク測定装置付回転伝達装置 - Google Patents

トルク測定装置付回転伝達装置 Download PDF

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Abstract

【課題】エンコーダとセンサとの位置関係を容易に且つ厳密に規制できると共に、センサの小型化を図れる構造を実現する。
【解決手段】トルク伝達軸の軸方向他端寄り部分を、ハウジングに対し回転自在に支持した転がり軸受45aを構成する内輪51に対し、第一エンコーダ10を内嵌固定する。又、この転がり軸受45aを構成する外輪52に対し、その検出部62aを第一エンコーダ10の被検出面に対向させた第一センサ21aを、センサ支持ブロック61、センサキャップ60を介して支持固定する。第一センサ21aを構成する端子63aを、検出部62aから略コ字形に折れ曲がる状態で引き出し、この端子63aにより、センサ支持ブロック60を径方向両側及び軸方向片側から取り囲む様にして、第一センサ21aをセンサ支持ブロック60に支持する。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば自動車用自動変速機に組み込んで、トルクを伝達すると共に、伝達するトルクの大きさを測定する為に利用する、トルク測定装置付回転伝達装置の改良に関する。
自動車用自動変速機を構成する軸の回転速度と、この軸により伝達しているトルクの大きさとを測定し、その測定結果を当該変速機の変速制御又はエンジンの出力制御を行う為の情報として利用する事が、従来から行われている。又、トルクの大きさを測定する為に利用可能な装置として従来から、軸の弾性的な捩れ変形量を1対のセンサの出力信号の位相差に変換し、この位相差に基づいてトルクの大きさを測定する装置が知られている(例えば特許文献1、2参照)。この様な従来構造に就いて、図38を参照しつつ説明する。
図38に示した従来構造の場合、運転時にトルクを伝達するトルク伝達軸1の軸方向2箇所位置に、1対のエンコーダ2、2を外嵌固定している。被検出部である、これら両エンコーダ2、2の外周面である被検出面の磁気特性は、円周方向に関して交互に且つ等ピッチで変化している。又、これら両被検出面の磁気特性が円周方向に関して変化するピッチは、これら両被検出面同士で互いに等しくなっている。又、これら両被検出面に、1対のセンサ3、3の検出部を対向させた状態で、これら両センサ3、3を、図示しないハウジングに支持している。これら両センサ3、3は、それぞれ自身の検出部を対向させた部分の磁気特性の変化に対応して、その出力信号を変化させるものである。
上述の様な前記両センサ3、3の出力信号は、前記トルク伝達軸1と共に前記両エンコーダ2、2が回転する事に伴い、それぞれ周期的に変化する。この変化の周波数(及び周期)は、前記トルク伝達軸1の回転速度に見合った値をとる。この為、この周波数(又は周期)に基づいて、この回転速度を求められる。又、前記トルク伝達軸1によりトルクを伝達する事に伴って、このトルク伝達軸1が弾性的に捩れ変形すると、前記両エンコーダ2、2が回転方向に相対変位する。この結果、前記両センサ3、3の出力信号同士の間の位相差比(=位相差/1周期)が変化する。又、この位相差比は、前記トルク(前記トルク伝達軸1の弾性的な捩れ変形量)に見合った値をとる。この為、この位相差比に基づいて、前記トルクを求められる。
ところが、上述した様な従来構造のトルク測定装置付回転伝達装置の場合には、前記両センサ3、3を、ハウジングに取り付けている為、これら両センサ3、3と、前記トルク伝達軸1に取り付けた前記両エンコーダ2、2との位置関係を厳密に規制する事が難しくなる。この為、これら各エンコーダ2、2の被検出面と前記各センサ3、3の検出部との間の隙間管理(エアギャップ管理)を厳密に行う事が難しくなる。これに対して、例えば特許文献3には、転がり軸受を構成する外輪にセンサを支持すると共に、この転がり軸受を構成する内輪にエンコーダを支持する構造が開示されている。この様な構造によれば、転がり軸受を利用して、エンコーダに対するセンサの位置決めを図る事ができる為、これらエンコーダとセンサとの位置関係を容易に且つ厳密に規制する事ができる。但し、特許文献3に記載された構造の場合には、センサの径方向に関する寸法が嵩み、このセンサの一部が前記外輪よりも径方向外方に突出していると共に、ハーネスを径方向に引き出している為、これらセンサ及びハーネスを、前記外輪を内嵌固定するハウジングの内径側に配置する事ができないといった問題を生じる。
尚、本発明に関連するその他の先行技術としては、上述した特許文献1〜3のほか、特許文献4〜6等に記載された発明がある。
特開平1−254826号公報 特開昭63−82330号公報 特表2012−529646号公報 特開昭60−213569号公報 特公平7−18767号公報 特開2013−19828号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、エンコーダとセンサとの位置関係を容易に且つ厳密に規制できると共に、センサの小型化を図れる構造を実現すべく発明したものである。
本発明のトルク測定装置付回転伝達装置は、トルク伝達軸と、転がり軸受と、1対のエンコーダと、1対のセンサとを備える。
このうちのトルク伝達軸は、使用時にトルクを伝達するものである。
又、前記転がり軸受は、外輪と、内輪と、複数個の転動体とを備え、前記トルク伝達軸を、使用時に回転しない部分に対し、回転自在に支持するものである。
前記両エンコーダは、それぞれの被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させており、前記トルク伝達軸に直接又は使用時にこのトルク伝達軸と同期して回転する部材に支持されている。
前記両センサは、前記各エンコーダの被検出面にそれぞれの検出部を対向された状態で、使用時にも回転しない部分に支持されている。
そして、前記両センサの出力信号(例えば出力信号同士の位相差、位相差比)を利用して、前記トルク伝達軸が使用時に伝達するトルクを測定可能としている。
特に、本発明のトルク測定装置付回転伝達装置の場合には、前記両エンコーダのうち、少なくとも一方のエンコーダを、前記転がり軸受を構成する回転輪である内輪に支持している。
前記両センサのうち、前記一方のエンコーダの被検出面に対しその検出部を径方向に関する微小隙間を介して対向させた、少なくとも一方のセンサを、前記転がり軸受を構成する静止輪である外輪に支持固定された略円環状のセンサキャップの内側に、例えば部分円環状のセンサ支持ブロックを介して支持している。
更に、前記一方のセンサを、前記検出部から略コ字形に折れ曲がる状態で引き出された端子を利用して、前記センサ支持ブロックを径方向両側及び軸方向片側から取り囲む様に、このセンサ支持ブロックに支持している。
又、本発明のトルク測定装置付回転伝達装置を実施する場合には、例えば請求項2に記載した発明の様に、前記一方のエンコーダを、前記内輪の内周面に内嵌固定(圧入)する事ができる。
又、上述した請求項2に記載した発明を実施する場合には、例えば、内輪の軸方向端部に、この軸方向端部以外の部分に比べて内径寸法が大きくなった取付段差部を形成する。そして、この取付段差部に対し、前記一方のエンコーダのうち、この取付段差部の径方向の深さ寸法に比べて径方向の厚さ寸法が小さくなった部分を、内嵌固定する事ができる。
又、本発明のトルク測定装置付回転伝達装置を実施する場合には、例えば請求項3に記載した発明の様に、前記センサキャップを、前記外輪の内周面のうち、外輪軌道から軸方向に外れた軸方向端部に内嵌固定する事ができる。
又、本発明を実施する場合には、例えば、前記両エンコーダ及び前記両センサを、前記トルク伝達軸の軸方向片端側(又は軸方向他端側)に、まとめて(隣接した状態で)配置する事ができる。
この様な構成を採用するには、例えば、前記トルク伝達軸を中空状とし、このトルク伝達軸の内径側に、内軸を配置する。そして、この内軸の軸方向一端側部分を、このトルク伝達軸の軸方向一端側部分に直接又は間接的に(他の部材を介して)相対回転不能に連結する。
又、前記両エンコーダのうち、一方のエンコーダを、前記トルク伝達軸の軸方向他端部を回転自在に支持した転がり軸受を構成する内輪に支持固定し、他方のエンコーダを、前記内軸の軸方向他端側部分(トルク伝達軸の軸方向他端部から突出した部分)に、前記一方のエンコーダと隣接した状態で支持固定する。
又、前記両センサのうち、前記他方のエンコーダの被検出面にその検出部を径方向に関する微小隙間を介して対向させた他方のセンサに就いても、前記一方のセンサを支持したセンサ支持ブロックに対して支持し、この一方のセンサを支持したセンサキャップの内側に配置する。
この場合、前記他方のセンサに就いても、前記検出部から略コ字形に折れ曲がる状態で引き出された端子を利用して、前記センサ支持ブロックを径方向側及び軸方向片側から取り囲む様にして、このセンサ支持ブロックに支持する構成を採用できる。
又、上述の様に、前記トルク伝達軸の内径側に前記内軸を配置する構成を採用した場合には、この内軸を中空状(中空筒状、中空管状)に構成し、この内軸を軽量化すると共に、この内軸の内部空間を潤滑油を各部に供給する為の流路として利用する事もできる。
又、前記内軸の軸方向中間部外周面を、前記トルク伝達軸の内周面によって案内支持する構成を採用する事もできる。この場合には、前記内軸の軸方向中間部外周面(前記トルク伝達軸の内周面によって案内される面)に、摩耗防止の為の表面処理を施す事もできる。
又、本発明を実施する場合には、例えば、前記両エンコーダ及び前記両センサを、前記トルク伝達軸のうち軸方向に離隔した2箇所位置(例えば両端部)に、それぞれ配置する事ができる。
この様な構成を採用する場合には、前記両エンコーダのうち、少なくとも一方のエンコーダ(好ましくは両方のエンコーダ)を、前記トルク伝達軸を回転自在に支持する為の転がり軸受を構成する内輪に支持固定する。
又、前記両センサのうち、少なくとも前記一方のエンコーダの被検出面にその検出部を径方向に関する微小隙間を介して対向させた一方のセンサを、前記転がり軸受を構成する外輪に支持固定したセンサキャップの内側に、センサ支持ブロックを介して支持する。
尚、前記両エンコーダをそれぞれ内輪に支持する場合には、前記両センサに就いても、これら各内輪と共に転がり軸受を構成する各外輪に対し、センサキャップ及びセンサ支持ブロックを介して支持する。
又、本発明を実施する場合には、例えば、前記エンコーダを永久磁石製とすると共に、このエンコーダの被検出面にS極に着磁した部分とN極に着磁した部分とを円周方向に関して交互に設ける(磁気特性を円周方向に関して交互に且つ等ピッチで変化させる)構成を採用できる他、エンコーダを単なる磁性金属製とし、このエンコーダの被検出面に透孔(又は凹部)と柱部(又は凸部)とを円周方向に関して交互に設ける構成を採用できる。又、エンコーダを磁性金属製とし、被検出面を透孔(又は凹部)と柱部(又は凸部)とを設ける構成を採用した場合には、この様なエンコーダと組み合わせるセンサ側に永久磁石を組み込む。
更に、本発明のトルク測定装置付回転伝達装置を実施する場合には、例えば、前記トルク伝達軸に関して、表面硬さをHV400以上とし、且つ、表面炭素濃度を0.2%以上とする事ができる。
又、本発明を実施する場合に、前記トルク伝達軸にトルクを入力する為の入力部の位置(形成位置、設置位置)は特に限定されず、例えば軸方向一端部に設ける事もできるし、軸方向中間部、又は、軸方向他端部に設ける事もできる。又、入力部としては、例えば、前記トルク伝達軸の外周面又は内周面に、スプライン部(雄スプライン部又は雌スプライン部)、キー係合部、嵌合面部、螺子部を直接形成する構成を採用できる他、入力歯車、入力プーリ、入力スプロケット等を、前記トルク伝達軸と一体に設けたり、或いは、別体として結合固定する構成を採用できる。
又、同様に、前記トルク伝達軸からトルクを出力する為の出力部の位置(形成位置、設置位置)は特に限定されず、例えば軸方向一端部に設ける事もできるし、軸方向中間部、又は、軸方向他端部に設ける事もできる。又、出力部としては、例えば、前記トルク伝達軸の外周面又は内周面に、スプライン部(雄スプライン部又は雌スプライン部)、キー係合部、嵌合面部、螺子部を直接形成する構成を採用できる他、出力歯車、出力プーリ、出力スプロケット等を、前記トルク伝達軸と一体に設けたり、或いは、別体として結合固定する構成を採用できる。又、前記トルク伝達軸には、複数の出力部を設ける事も可能であり、この場合には、例えば歯数の異なる複数の出力歯車を設けたり、種類の異なる出力部(例えば出力プーリと出力歯車等)を設ける事ができる。
又、本発明を実施する場合には、前記トルク伝達軸を、ハウジング等の使用時にも回転しない部分に対し、1乃至複数の軸受(少なくとも1個の転がり軸受を含む)を用いて回転自在に支持する。この場合に使用する軸受としては、例えば深溝型、アンギュラ型等の玉軸受、円すいころ軸受、円筒ころ軸受、ラジアルニードル軸受、自動調心ころ軸受、滑り軸受等を使用できる。又、複数の軸受を使用する場合には、例えば、前記トルク伝達軸の軸方向中間部のうち、トルクの入力部と出力部との間部分を、回転自在に支持する事ができる。
又、本発明を実施する場合には、例えば、前記トルク伝達軸にトルクを入力する動力源の回転軸を、このトルク伝達軸と同軸、平行、又は直角に配置する事ができる。
尚、本明細書で、軸の軸方向一端側とは、当該軸の中央部よりも軸方向一端に近い側に存在する部分(一端部を含む)を言い、反対に、軸方向他端側とは、当該軸の中央部よりも軸方向他端に近い側に存在する部分(他端部を含む)を言う。
上述の様に構成する本発明のトルク測定装置付回転伝達装置によれば、エンコーダとセンサとの位置関係を容易に且つ厳密に規制できると共に、センサの小型化を図れる。
即ち、本発明の場合には、使用する1対のセンサのうち、転がり軸受を構成する内輪に支持された少なくとも一方のエンコーダの被検出面にその検出部を対向させた少なくとも一方のセンサを、センサ支持ブロックを介して、前記転がり軸受を構成する外輪に支持したセンサキャップの内側に支持している。この為、本発明の場合には、前記転がり軸受を利用して、前記一方のエンコーダに対する前記一方のセンサの位置決めを容易に図る事できる。この為、これら一方のエンコーダと一方のセンサとの位置関係を、容易に且つ厳密に規制する事ができる。
又、本発明の場合には、前記一方のセンサを構成する端子を、検出部から略コ字形に折れ曲がる状態で引き出しており、この端子により、センサ支持ブロックを径方向両側及び軸方向片側から取り囲む様にして、前記一方のセンサをこのセンサ支持ブロックに支持している。この為、直線状の端子を例えば放射方向(径方向)又は軸方向に配置する構成を採用した場合に比べて、前記一方のセンサの径方向及び軸方向に関する寸法を小さく抑える事ができる。従って、本発明によれば、前記一方のセンサの小型化を図る事ができる。この結果、この一方のセンサを支持したセンサキャップが、前記転がり軸受を構成する外輪よりも径方向外方に突出する事を防止でき、このセンサキャップを、この外輪を内嵌固定する、使用時にも回転しない部分(例えばハウジング)の内径側に配置する事が可能になる。
又、請求項2に記載した発明の場合には、前記一方のエンコーダを、前記内輪の内周面に内嵌固定している為、この一方のエンコーダの被検出面の外径寸法を小さく抑える事が可能になる。この為、前記一方のセンサを支持した前記センサキャップの外径寸法を小さく抑える事が可能になる。
本発明の実施の形態の第1例を示す、トルク測定装置付回転伝達装置の断面図。 同じく図1のB部拡大図。 同じく図2に示した部材の分解斜視図。 同じく略コ字形に折り曲げる以前の状態のセンサを示す斜視図。 同じく図2のC部拡大図。 同じく第一エンコーダの取付態様の別例を示す、図2の上半部に相当する図。 本発明の実施の形態の第2例を示す、図1に相当する図。 同じく変形例の第1例を示す図。 同じく変形例の第2例を示す図。 本発明の実施の形態の第3例を示す、図1に相当する図。 同じく図10のD部拡大図(A)、及び、図10のE部拡大図(B) 本発明の実施の形態の第4例に関し、実施の形態の第1例のセンサ取付構造の問題点を説明する為の部分分解斜視図(A)、及び、本例に係るセンサキャップとセンサ支持ブロックとの分解斜視図(B)。 同じく変形例の4例を示すセンサキャップの一部を示す模式図。 本発明の実施の形態の第5例を示す、図2の上半部に相当する図。 同じくセンサキャップと基板との隙間を説明する為に示す模式図。 同じく変形例の2例を示す模式図。 本発明の実施の形態の第6例を示す、図1の左端部に相当する部分の断面図。 同じくセンサジッターに就いて説明する為の図。 同じくセンサギャップとセンサジッターとの関係を示す図。 本発明に関する参考例の第1例を示す、トルク測定装置付回転伝達装置の断面模式図。 同じく第2例を示す、図20に相当する図。 同じく第3例を示す、図20に相当する図。 同じく第4例を示す、図20に相当する図。 同じく第5例を示す、図20に相当する図。 同じくエンコーダ本体を取り出して示す斜視図。 同じくアキシアル荷重の変動に伴って変化するセンサの出力信号を示す線図。 本発明に関する参考例の第6例を示す、図20に相当する図。 同じく図27のA部に相当する部分の具体的構造の1例を示す斜視図。 本発明に関する参考例の第7例を示す、図20に相当する図。 同じく第8例を示す、図20に相当する図。 同じく第9例を示す、図20に相当する図。 同じく第10例を示す、図20に相当する図。 同じく第11例を示す、図20に相当する図。 同じく第12例を示す、図20に相当する図。 同じく第13例を示す、図20に相当する図。 同じく第14例を示す、図20に相当する図。 同じく第15例を示す、図20に相当する図。 従来構造のトルク測定装置付回転伝達装置の1例を示す略側面図。
[実施の形態の第1例]
本発明の実施の形態の第1例に就いて、図1〜6を参照しつつ説明する。本例のトルク測定装置付回転伝達装置5は、例えば自動車用の自動変速機に組み込んで使用する。この様なトルク測定装置付回転伝達装置5は、ハウジング(ミッションケース)75と、ベルト式CVT等のインプットシャフト(又はカウンタシャフト)として機能する中空状(中空筒状)のトルク伝達軸6eと、1対の転がり軸受45a、45bと、入力歯車44aと、出力歯車8dと、内軸9aと、第一エンコーダ10と、第二エンコーダ11と、1個のセンサユニット12bとを備える。
前記トルク伝達軸6eは、炭素鋼の如き合金鋼により中空円筒状に造られたもので、焼き入れ、焼き戻し処理等の熱処理を行い、このトルク伝達軸6eの表面硬さをHV400以上とすると共に、表面炭素濃度を0.2%以上としている。又、本例の場合には、前記トルク伝達軸6eにトルクを入力する為の前記入力歯車44aを、このトルク伝達軸6eの軸方向中間部に、このトルク伝達軸6eとは別体に設けており、トルクを出力する為の前記出力歯車8dを、このトルク伝達軸6eの軸方向一端寄り部分(図1の右端寄り部分)に、このトルク伝達軸6eとは別体に設けている。又、このトルク伝達軸6eのうち、前記入力歯車44a及び前記出力歯車8dが設置された部分を挟んだ両側部分(軸方向他端部分及び軸方向一端部)を、前記1対の転がり軸受45a、45bにより、前記ハウジング75に対し回転自在に支持している。
前記入力歯車44a及び前記出力歯車8dは、炭素鋼の如き合金鋼製のはすば歯車又は平歯車であり、前記トルク伝達軸6eとは別体に設けられている。この為に、前記入力歯車44a及び前記出力歯車8dの嵌合部に関して、同心性を確保する為の円筒面嵌合部と、相対回転を防止する為のインボリュートスプライン係合部とを、軸方向に隣接配置した構成を採用している。
前記両転がり軸受45a(45b)は、例えば深溝型、アンギュラ型等の玉軸受、円すいころ軸受、円筒ころ軸受、ラジアルニードル軸受、自動調心ころ軸受等(図示の例は玉軸受)であり、それぞれが円環状の外輪52(52a)及び内輪51(51a)と、複数個の転動体とから構成されている。このうちの外輪52(52a)は、使用時にも回転しない静止輪であり、前記ハウジング75に内嵌固定されている。前記内輪51(51a)は、使用時に回転する回転輪であり、前記トルク伝達軸6eに外嵌固定されている。前記各転動体は、前記外輪52(52a)の軸方向中間部内周面に形成された外輪軌道と、前記内輪51(51a)の軸方向中間部外周面に形成された内輪軌道との間に、保持器により保持された状態で、転動自在に設けられている。又、本例の場合には、前記両転がり軸受45a、45b同士で、互いの接触角を逆向きとしている。
前記内軸9aは、炭素鋼の如き合金鋼又は合成樹脂により略円柱状(又は円管状)に造られたもので、前記トルク伝達軸6eの内径側に、このトルク伝達軸6eと同心に配置されている。又、前記内軸9aは、その軸方向一端部(図1の右端部)を、このトルク伝達軸6eの軸方向一端部に相対回転不能に連結すると共に、その軸方向他端部(図1の左端部)を、前記トルク伝達軸6eの軸方向他端開口から軸方向他側に突出させている。図示の構造の場合には、前記内軸9aの軸方向一端部を、前記トルク伝達軸6eの軸方向一端部に相対回転不能に連結する為に、この内軸9aの軸方向一端部に設けた大径部41の外周面と、このトルク伝達軸6eの軸方向一端部内周面とを、相対回転不能に締り嵌めにより嵌合固定している。尚、これら両周面同士を、相対回転不能に連結する為に、例えばインボリュートスプラインやキーによる係合を採用する事もできる。又、本例の場合には、前記内軸9aのうち、前記大径部41から軸方向に外れた部分の外周面と、前記トルク伝達軸6eの内周面との間部分には、軸方向全長且つ全周に亙って、隙間(微小隙間)が設けられている。この間部分には、潤滑油を充満させて、フィルムダンパとして機能させる事もできる。
前記第一エンコーダ10は、前記転がり軸受45aを構成する内輪51に支持固定されている。言い換えれば、この第一エンコーダ10は、この転がり軸受45aを構成する内輪51を介して、前記トルク伝達軸6eの軸方向他端寄り部分に間接的に取り付けられている。この為、前記第一エンコーダ10は、このトルク伝達軸6eの軸方向他端寄り部分と共に(同期して)回転可能である。これに対し、前記第二エンコーダ11は、前記内軸9aのうちで、前記トルク伝達軸6eの軸方向他端開口から軸方向他側に突出した部分(軸方向他端部)に外嵌固定されている。言い換えれば、前記第二エンコーダ11は、前記内軸9aを介して、前記トルク伝達軸6eの軸方向一端部に間接的に取り付けられている。この為、前記第二エンコーダ11は、このトルク伝達軸6eの軸方向一端部と共に(同期して)回転可能である。
又、前記第一、第二両エンコーダ10、11は、前記転がり軸受45aを構成する内輪51又は前記内軸9aの軸方向他端部に支持固定される、磁性金属板から造られた断面クランク形で円環状の支持環14、15と、これら各支持環14、15の外周面に固定された、ゴム、合成樹脂等の高分子材料中に磁性粉を分散させて全体を円筒状とした、ゴム磁石、プラスチック磁石等の永久磁石製のエンコーダ本体16、17とから成る。尚、これらエンコーダ本体16、17中に含有する磁性粉としては、例えば、ストロンチウムフェライト、バリウムフェライト等のフェライト系の磁性粉や、サマリウム−鉄、サマリウム−コバルト、ネオジウム−鉄−ボロン等の希土類元素の磁性粉を採用できる。そして、前記第一エンコーダ10を構成するエンコーダ本体16の外周面を、第一被検出面18とし、又、前記第二エンコーダ11を構成するエンコーダ本体17の外周面を、第二被検出面19としている。これら第一、第二両被検出面18、19は、互いの直径が等しく、互いに同心に、且つ、軸方向に隣り合う状態で近接(例えば軸方向に10mm以内、好ましくは5mm以内の間隔をあけて)配置されている。又、前記第一、第二両被検出面18、19には、それぞれS極とN極とが、円周方向に関して交互に且つ等ピッチで配置されており、磁気特性を円周方向に関して交互に且つ等ピッチで変化させている。前記第一、第二両被検出面18、19の磁極(S極、N極)の総数は、互いに一致している。尚、第一エンコーダ(エンコーダ本体)を、内輪に対して支持環を介する事なく直接取り付けても良い。又、第二エンコーダを構成する支持環の内周面に雌ねじを形成し、この雌ねじを内軸の軸方向他端部に形成した雄ねじ部に螺合させる事により、第二エンコーダを内軸の軸方向他端部に取り付けても良い。
更に本例の場合には、前記第一センサ21a及び前記第二センサ22aを備えたセンサユニット12bを、前記転がり軸受45aを構成する外輪52に支持固定している。本例の特徴は、前記第一エンコーダ10の支持構造、並びに、前記センサユニット12bの構成及び支持構造にある為、対応する図面を参照しつつ、順次説明する。
前記第一エンコーダ10の支持構造に就いて、図1及び図2を参照しつつ説明する。この第一エンコーダ10は、前述した通り、前記支持環14と、この支持環14の外周面に固定された前記エンコーダ本体16とから構成されている。このうちの支持環14は、板厚が0.5〜1.3mm程度のSPCC等の圧延鋼板に、プレス加工を施して造られたもので、断面クランク形に構成されており、前記内輪51に内嵌固定する為の小径筒部53と、前記エンコーダ本体16をその外周面に固定した大径筒部54と、これら小径筒部53の軸方向他端部と大径筒部54の軸方向一端部とを連続する円輪部55とを備えている。又、前記支持環14のうちで、前記小径筒部53と前記円輪部55とを連続する屈曲部56a、及び、前記大径筒部54とこの円輪部55とを連続する屈曲部56bの、それぞれの曲率半径(曲げR)は、0.2〜1.3mmの範囲に規制されている。
又、本例の場合には、前記内輪51の内周面のうち、軸方向他端部に、軸方向一端部乃至中間部に比べて内径寸法が大きくなった取付段差部57を形成し、この取付段差部57に前記小径筒部53を、圧入締め代が20〜400μm程度となる範囲で圧入固定している。本例の場合には、圧入締め代の値を上記範囲に収める事で、前記第一エンコーダ10の脱落を防止すると共に、圧入時の破損を防止している。前記取付段差部57の内径寸法は、前記内輪51の内周面のうちでこの取付段差部57から軸方向に外れた部分の内径寸法に、前記支持環14の板厚を2倍した値を加えた合計値よりも大きくしている。別の言い方をすれば、前記取付段差部57の径方向の深さ寸法を、前記支持環14(小径筒部53)の板厚(径方向の厚さ)よりも小さくしている。これにより、前記取付段差部57に前記小径筒部53を圧入固定した状態で、この小径筒部53の内周面が前記内輪51の内周面よりも径方向内方に突出しない様にして、この小径筒部53の内周面が前記トルク伝達軸6eの外周面に接触する事を防止している。又、本例の場合には、上述した様に、前記各屈曲部56a、56bの曲率半径を小さい値に規制する事で、前記内輪51の軸方向端面に対する前記円輪部55の当接面積を広く確保して、前記大径筒部54、延いては、この大径筒部54に固定した前記エンコーダ本体16の、前記内輪51に対する同心性を確保する様にしている。
尚、本発明を実施する場合に、第一エンコーダ10は、図6に示した様に、内輪51の外周面の軸方向他端部(溝肩部)に、締り嵌めで外嵌固定する構成を採用する事もできる。図示の構造の場合には、第一エンコーダ10を構成する支持環14は、エンコーダ本体16を固定する為の小径筒部53aと、前記内輪51の外周面に外嵌固定する為の大径筒部54aと、これら小径筒部53aの軸方向一端部と大径筒部54aの軸方向他端部とを連続する円輪部55aとを備えており、断面クランク形に構成されている。この様な第一エンコーダ10の支持構造を採用する場合にも、大径筒部54aの圧入締め代の値を20〜400μmに規制したり、この大径筒部54a及び前記小径筒部53aと前記円輪部55aとの間の屈曲部56a、56bの曲率半径の値を0.2〜1.3mmの範囲に規制する事が好ましい。
次に、前記センサユニット12bの構成及び支持構造に就いて、図1及び図2に加えて、図3〜5を参照しつつ説明する。
本例の場合、前記センサユニット12bを、第一センサ21aと、第二センサ22aと、第一基板58と、第二基板59と、センサ支持ブロック60と、センサキャップ61とを含んで構成している。このうちの第一センサ21a(第二センサ22a)は、図4に示した様に、ホール素子、ホールIC、MR素子(GMR素子、TMR素子、AMR素子を含む)等の磁気検出素子を備えた検出部62a(62b)と、この検出部62a(62b)からそれぞれ引き出された1対の端子63a、63a(63b、63b)と、これら両端子63a、63a(63b、63b)の長さ方向中間部同士を導通させる事なく連結する連結部材64a(64b)とを備えている。又、本例の場合には、前記各端子63a、63a(63b、63b)を略コ字形に折り曲げて、前記第一センサ21a(第二センサ22a)を支持するのに利用している。
前記センサ支持ブロック60は、合成樹脂製で、部分円環状(円弧板状)に構成されており、円周方向に隣接する部分に1対の取付部65a、65bを軸方向位置をずらした(オフセットした)状態で設けている。本例の場合には、この様な取付部65a、65bに対し、前記第一、第二両センサ21a、22aを取り付けている。具体的には、この第一センサ21aを構成する端子63a、63aの先端部と、前記第二センサ22aを構成する端子63b、63bの先端部とを、軸方向に関して反対向き(向き合う方向)に配置する。そして、コ字形に折り曲げられた前記両端子63a、63aにより、前記取付部65aを径方向両側及び軸方向片側(他端側)から取り囲む様に、前記第一センサ21aをこの取付部65aに支持する。又、同様に、コ字形に折り曲げられた前記両端子63b、63bにより、前記取付部65bを径方向両側及び軸方向片側(一端側)から取り囲む様に、前記第二センサ22aをこの取付部65bに取り付ける。尚、この様に第一、第二センサ21a、22aを取り付けた状態で、前記各検出部62a、62bと前記各連結部材64a、64bとの間で、前記各取付部65a、65bを径方向両側から弾性的に挟持している。又、前記第一、第二両センサ21a、22aを前記センサ支持ブロック60に取り付けた状態で、前記両端子63a、63a、63b、63bの先端部を、前記第一、第二両基板58、59にそれぞれ電気的に接続している。
前記第一、第二両基板58、59は、略円弧板状に構成されており、前記センサ支持ブロック60の軸方向両側面に支持されている。具体的には、前記第一、第二両基板58、59は、複数個所に形成された係合孔92、92に、前記センサ支持ブロック60の軸方向側面に形成した固定用ピン(係合凸部)81、81を係合(圧入)する事で、このセンサ支持ブロック60の軸方向側面に支持されている。又、本例の場合、前記第一、第二両基板58、59同士を円周方向一端部で電気的に接続すると共に、このうちの第一基板58に対し、ハーネス23を電気的に接続している。
本例の場合には、前記センサ支持ブロック60に対し、前記第一、第二両センサ21a、22aを取り付けると共に、前記第一、第二両基板58、59を支持した状態で、これら各部材21a、22a、58、59、60を、前記センサキャップ61内に収納している。このセンサキャップ61は、板厚が0.5〜1.3mm程度のSPCC等の圧延鋼板に、プレス加工を施して造られたもので、全体を略円環状に構成している。具体的には、前記センサキャップ61は、円輪状の底部66と、この底部66の外径側端部から軸方向一端側に向けて直角に折れ曲がる状態で設けられた外側筒部67と、この外側筒部67の軸方向一端部から径方向内方に向けて直角に折れ曲がる状態で設けられた突き当て円輪部68と、この突き当て円輪部68の径方向中間部から軸方向一端側に向け突出する状態で設けられた支持筒部69とを備えている。
本例の場合には、上述の様な構成を有する前記センサキャップ61を、前記転がり軸受45aを構成する外輪52に支持固定している。この為に、この外輪52の内周面のうちで、軸方向中央部に形成された外輪軌道70の軸方向他側に設けられた肩部71の軸方向他端部に、内径寸法が大きくなった嵌合段差部72を形成している。そして、この嵌合段差部72に対し前記支持筒部69を、圧入締め代が20〜400μm程度となる範囲で圧入固定している。これにより、前記センサキャップ61の脱落を防止すると共に、圧入時の破損を防止している。又、前記肩部71のうちで、前記外輪軌道70と軸方向に隣接した部分の内径寸法を小さいままとして、前記転がり軸受45aを構成する転動体(玉)73が、前記肩部71に乗り上げるのを防止している。
又、上述の様に互いに組み合わせた、前記第一、第二両センサ21a、22a、前記第一、第二両基板58、59、及び、前記センサ支持ブロック60と、この第一基板58に接続した前記ハーネス23の一端部とを、図示しないエポキシ系接着剤やシリコン系接着剤等の樹脂系接着剤により封止(この樹脂部材に包埋)した状態で、前記センサキャップ61の内側に前記各固定用ピン81、81を利用して保持固定している。又、この状態で、前記ハーネス23の残部は、前記底部66の一部に形成したハーネス引出孔74を通じて軸方向に引き出している。又、本例の場合には、前記センサキャップ61を前記外輪52の嵌合段差部72に圧入固定した状態で、内側に設置された前記第一センサ21aを構成する検出部62aを、前記第一エンコーダ10の外周面(第一被検出面18)に対し径方向に関する微小隙間を介して対向させると共に、前記第二センサ22aを構成する検出部62bを、前記第二エンコーダ11の外周面(第二被検出面19)に対し径方向に関する微小隙間を介して対向させている。この為、前記第一センサ21aは、前記第一エンコーダ10の磁気特性変化に対応して出力信号を変化させ、前記第二センサ22aは、前記第二エンコーダ11の磁気特性変化に対応して出力信号を変化させる。そして、前記第一、第二両センサ21a、22aの出力信号を、軸方向に引き出された1本のハーネス23を通じて、図示しない演算器に送信する。又、このハーネス23を通じて、前記第一、第二両センサ21a、22aに電力を供給する。
以上の様な構成を有する本例のトルク測定装置付回転伝達装置5の場合、前記センサユニット12bを構成する第一、第二両センサ21a、22aの出力信号は、前記トルク伝達軸6eと共に前記第一、第二両エンコーダ10、11が回転する事に伴い、それぞれ周期的に変化する。ここで、この変化の周波数(及び周期)は、前記トルク伝達軸6eの回転速度に見合った値をとる。従って、これら周波数(又は周期)と回転速度との関係を予め調べておけば、この周波数(又は周期)に基づいて、この回転速度を求められる。又、前記トルク伝達軸6eによりトルクを伝達する際には、前記入力歯車44a及び前記出力歯車8dとの間部分が弾性的に捩れ変形する事に伴い、前記トルク伝達軸6eの軸方向両端部同士(第一、第両二エンコーダ10、11同士)が回転方向に相対変位する。そして、この様に第一、第両二エンコーダ10、11同士が回転方向に相対変位する結果、前記第一、第二両センサ21a、22aの出力信号同士の間の位相差比(=位相差/1周期)が変化する。ここで、この位相差比は、前記トルクに見合った値をとる。従って、これら位相差比とトルクとの関係を予め調べておけば、この位相差比に基づいて、このトルクを算出する事ができる。尚、この算出処理は、前記演算器により行う。この為、この演算器には、予め理論計算や実験により調べておいた、前記位相差比と前記トルクとの関係を、計算式やマップ等の型式で組み込んでおく。
特に本例のトルク測定装置付回転伝達装置5によれば、センサの取り付け作業性を良好にできると共に、ハーネスの配線作業の簡略化を図れ、コスト及び重量の低減を図れる。
即ち、本例の場合には、前記トルク伝達軸6eの軸方向一端部の位相を、このトルク伝達軸6eの内径側に配置され、その軸方向他端部がこのトルク伝達軸6eの軸方向他端開口から突出した前記内軸9aに伝達する事ができる。この為、このトルク伝達軸6eの軸方向他端部の位相を検出する為の前記第一エンコーダ10と、このトルク伝達軸6eの軸方向一端部の位相を検出する為の第二エンコーダ11とを、このトルク伝達軸6eの軸方向に関して他端側部分に隣接配置する(まとめて配置する)事ができる。従って、本例の場合には、前記第一、第二両センサ21a、22aを前記センサ支持ブロック60に保持した1個のセンサユニット12bを使用できる為、センサの取り付け作業性を良好にできる。具体的には、前記センサキャップ61を、前記転がり軸受45aを構成する外輪52に取り付ける作業を1回行うだけで、前記第一、第二両センサ21a、22aを高精度に位置決めする事ができる。又、ハーネスの本数を2本{ハーネス4、4(図38参照)}から1本{ハーネス23(図1〜3参照)}に減らす事ができる為、ハーネスの配線作業の簡略化を図れる(取り回し性を良好にできる)と共に、コスト及び重量の低減を図れる。
又、本例の場合には、前記第一、第二両センサ21a、22aを支持した前記センサキャップ61を、前記転がり軸受45aを構成する外輪52に支持固定している為、この転がり軸受45aを利用して、この転がり軸受45aを構成する内輪51に支持固定された前記第一エンコーダ10に対する前記第一センサ21aの位置決めを容易に図る事できる。この為、これら第一エンコーダ10と第一センサ21aとの位置関係を、容易に且つ厳密に規制する事ができる。又、本例の場合には、前記第二センサ22aに就いても、前記転がり軸受45aを利用して位置決めを図る事ができる。従って、前記第一、第二両センサ21a、22aの検出部と、前記第一、第二両エンコーダ10、11(特に内輪に支持された第一エンコーダ10)の被検出面(第一、第二両被検出面18、19)との径方向に関する隙間を、容易に且つ厳密に管理する事が可能になる。
又、本例の場合には、前記第一、第二両センサ21a、22aを構成する端子63a、63bをそれぞれ、これら第一、第二両センサ21a、22aを構成する検出部62a、62bから略コ字形に折れ曲がる状態で引き出しており、これら各端子63a、63bにより、前記センサ支持ブロック60を径方向両側及び軸方向片側から取り囲む様にして、前記第一、第二両センサ21a、22aを前記センサ支持ブロック60に支持している。この為、直線状の端子を例えば放射方向(径方向)又は軸方向に配置する構成を採用した場合に比べて、前記第一、第二両センサ21a、22aの径方向及び軸方向に関する寸法を小さく抑える事ができる。従って、本例の構造によれば、前記第一、第二両センサ21a、22aの小型化を図る事ができる。この結果、これら第一、第二両センサ21a、22aを支持したセンサキャップ61が、前記転がり軸受45aを構成する外輪52よりも径方向外方に突出する事を防止でき、このセンサキャップ61をこの外輪52を内嵌固定した前記ハウジング75の内径側に配置する事が可能になる。
又、本例の場合には、前記第一エンコーダ10を構成する支持環14の小径筒部53を、前記内輪51の内周面の軸方向他端部に形成された取付段差部57に圧入固定している為、前記第一エンコーダ10の第一被検出面18の外径寸法を小さく抑える事が可能になる。この為、前記第一、第二両センサ21a、22aを支持した前記センサキャップ61の外径寸法を小さく抑える事ができる。
又、本例の場合には、前記第一、第二両センサ21a、22aを、円周方向に関する位相(位置)をずらした状態で、軸方向に関して互いに反対向きに配置している為、前記センサユニット12bの軸方向寸法の短縮化を図れる。又、前記ハーネス23を軸方向に引き出している為、このセンサユニット12bを取り付けた前記転がり軸受45aを、前記ハウジング75に内嵌固定する際に、前記ハーネス23が邪魔にならずに済み、取り付け作業性が低下する事を防止できる。
又、前記第一エンコーダ10を、前記トルク伝達軸6eに比べて、寸法が小さく且つ重量の軽い前記転がり軸受45aを構成する内輪51に取り付けている為、この第一エンコーダ10を、前記トルク伝達軸6eに直接取り付ける場合に比べて、この第一エンコーダ10の取り付け作業性を良好にする事ができる。更に、本例の場合には、前記トルク伝達軸6eの表面硬さをHV400以上とすると共に、表面炭素濃度を0.2%以上としている為、このトルク伝達軸6eの耐久性の向上を図れる。従って、本例のトルク測定装置付回転伝達装置5を、自動車や風力発電装置等、特に耐久性が要求される用途に好ましく適用できる。しかも、本例の場合には、前記トルク伝達軸6eを前記両転がり軸受45a、45bにより回転自在に支持している為、滑り軸受により支持する構成を採用した場合に比べて、前記トルク伝達軸6eに作用する摩擦トルクを小さく抑えられる。この為、このトルク伝達軸6eが伝達するトルクを大きく確保できて、前記第一、第二両センサ21a、22aの出力信号から得られるトルクの測定精度を良好にできる。
[実施の形態の第2例]
本発明の実施の形態の第2例に就いて、図7〜9を参照しつつ説明する。本例の特徴は、トルク伝達軸6eの内径側に配置した内軸9cを、前記実施の形態の第1例の場合の様な中実状ではなく、中空筒状(円管状)とした点にある。
特に、図7に示した構造の場合には、内軸9cの中心に、この内軸9cの軸方向両端面にのみ開口した軸方向に長い貫通孔76を形成している。これにより、前記内軸9cの軽量化を図っている。
これに対し、変形例である図8、9に示した構造の場合には、内軸9cの軸方向複数箇所(図示の例では2箇所)に、径方向内端部を貫通孔76に開口させると共に、径方向外端部をこの内軸9cの外周面に開口させた分岐孔77a、77bを形成している。又、トルク伝達軸6e並びにこのトルク伝達軸6eに支持固定された入力歯車44a及び出力歯車8dのうち、軸方向に関して前記各分岐孔77a、77bと整合する部分に、径方向に貫通した連通孔78a、78bを形成している。この様な構成を採用する事により、前記貫通孔76、前記各分岐孔77a、77b、及び、前記各連通孔78a、78bを通じて、前記トルク伝達軸6eの径方向外方に配置された、転がり軸受45a、45bや前記入力歯車44a及び前記出力歯車8d等に、潤滑油を供給する様にしている。
更に、前記図9に示した構造の場合には、前記内軸9cの外周面のうち、軸方向に関して前記各分岐孔77a、77bの開口部と整合する部分に、径方向に凹んだ内径側油溝79a、79bを全周に亙り形成すると共に、前記トルク伝達軸6eの内周面のうち、軸方向に関して前記各連通孔78a、78bの開口部と整合する部分に、径方向に凹んだ外径側油溝80a、80bを形成している。そして、前記各内径側油溝79a、79bとこれら各外径側油溝80a、80bとを径方向に対向させて、当該部分に比較的広い空間を形成している。これにより、前記トルク伝達軸6eの内側を通じて供給される潤滑油の流動性を向上させて、このトルク伝達軸6eの径方向外方に配置された各部材に効率良く潤滑油を供給できる様にしている。
その他の構成及び作用効果に就いては、前記実施の形態の第1例の場合と同様である。
[実施の形態の第3例]
本発明の実施の形態の第3例に就いて、図10〜11を参照しつつ説明する。本例の特徴は、実施の形態の第1例の構造から内軸を省略すると共に、第一エンコーダ10及び第一センサ21aの組と、第二エンコーダ11及び第二センサ22aの組とを、軸方向に離隔した状態で、トルク伝達軸6eの軸方向両側にそれぞれ配置した点にある。その他の部分の構成及び作用効果に就いては、前記実施の形態の第1例の場合と同様であるので、以下、本例の特徴部分を説明する。
本例の場合、前記トルク伝達軸6eの軸方向両端部を、ハウジング75に対し、1対の転がり軸受45a、45bにより、回転自在に支持している。そして、前記第一、第二エンコーダ10、11のうち、第一エンコーダ10を、前記転がり軸受45aを構成する内輪51に支持固定している。言い換えれば、この第一エンコーダ10は、この転がり軸受45aを構成する内輪51を介して、前記トルク伝達軸6eの軸方向他端部に間接的に取り付けられている。この為、前記第一エンコーダ10は、このトルク伝達軸6eの軸方向他端部と共に(同期して)回転可能である。これに対し、前記第二エンコーダ11を、前記転がり軸受45bを構成する内輪51aに支持固定している。言い換えれば、この第二エンコーダ11は、この転がり軸受45bを構成する内輪51aを介して、前記トルク伝達軸6eの軸方向一端部に間接的に取り付けられている。この為、前記第二エンコーダ11は、このトルク伝達軸6eの軸方向一端部と共に(同期して)回転可能である。尚、前記第一、第二両エンコーダ10、11の前記両内輪51、51aに対する支持構造に就いては、前記実施の形態の第1例の場合と同様である。
又、本例の場合には、第一、第二両センサ21a、22aのうち、第一センサ21aを、前記転がり軸受45aを構成する外輪52に支持固定しており、第二センサ22aを、前記転がり軸受45bを構成する外輪52aに支持固定している。より具体的には、前記第一センサ21aを、第一基板58と、センサ保持ブロック60aと、センサキャップ61aと組み合わせて、センサユニット12cを構成し、前記外輪52に支持固定している。同様に、前記第二センサ22aに就いても、第二基板59と、センサ保持ブロック60bと、センサキャップ61bと組み合わせて、センサユニット12dを構成し、前記外輪52aに支持固定している。
本例の場合には、前記各センサ支持ブロック60a、60bとして、合成樹脂製で、部分円環状に構成されており、円周方向1個所にのみ取付部を備えたものを使用している。そして、この取付部に対し、前記第一、第二各センサ21a、22aを、それぞれ取り付けている。具体的には、これら第一、第二各センサ21a、22aを構成する略コ字形の端子63a、63bにより、前記各取付部を、それぞれ径方向両側及び軸方向片側から取り囲む様に、前記第一、第二各センサ21a、22aを前記各取付部に取り付けている。
そして、前記第一、第二各センサ21a、22aを構成する端子63a、63bの先端部を、前記各センサ支持ブロック60a、60bの軸方向側面にそれぞれ支持された前記第一、第二各基板58、59に対し、それぞれ電気的に接続している。又、これら第一、第二各基板58、59に対し、それぞれハーネス23、23を電気的に接続している。
又、本例の場合には、前記各センサ支持ブロック60a、60bに対し、前記第一、第二各センサ21a、22aを取り付けると共に、前記第一、第二各基板58、59を支持した状態で、これら各部材21a、58、60aを、前記センサキャップ61a内に収納すると共に、前記各部材21b、59、60bを、前記センサキャップ61b内に収納している。そして、これら両センサキャップ61a、61bのうち、一方のセンサキャップ61aを、前記転がり軸受45aを構成する外輪52に支持固定(内嵌固定)し、他方のセンサキャップ61bを、前記転がり軸受45bを構成する外輪52aに支持固定(内嵌固定)している。尚、これら両センサキャップ61a、61bの支持構造に就いても、基本的には、前記実施の形態の第1例の場合と同様である。
以上の様な構成により、前記センサキャップ61aの内側に設置された前記第一センサ21aを構成する検出部62aを、前記第一エンコーダ10の外周面(第一被検出面18)に対し径方向に関する微小隙間を介して対向させると共に、前記センサキャップ61bの内側に配置された前記第二センサ22aを構成する検出部62bを、前記第二エンコーダ11の外周面(第二被検出面19)に対し径方向に関する微小隙間を介して対向させている。この為、前記第一センサ21aは、前記第一エンコーダ10の磁気特性変化に対応して出力信号を変化させ、前記第二センサ22aは、前記第二エンコーダ11の磁気特性変化に対応して出力信号を変化させる。そして、前記第一、第二両センサ21a、22aの出力信号を、軸方向にそれぞれ引き出された2本のハーネス23、23を通じて、図示しない演算器に送信する。又、これら各ハーネス23、23を通じて、前記第一、第二各センサ21a、22aに電力を供給する。
尚、本発明を実施する場合に、前記第一、第二両エンコーダ10、11のうち、何れか一方のエンコーダのみを内輪に支持固定し、他方のエンコーダに関しては、トルク伝達軸の端部に直接支持固定する構造を採用しても良い。この場合には、前記第一、第二両センサ21a、22aのうち、前記一方のエンコーダの被検出面にその検出部を対向させる、何れか一方のセンサのみを外輪に支持固定し、他方のセンサに就いてはハウジング等に支持固定する構造を採用しても良い。
以上の様な構成を有する本例のトルク測定装置付回転伝達装置5の場合、第一、第二両センサ21a、22aの出力信号は、前記トルク伝達軸6eと共に前記第一、第二両エンコーダ10、11が回転する事に伴い、それぞれ周期的に変化する。ここで、この変化の周波数(及び周期)は、前記トルク伝達軸6eの回転速度に見合った値をとる。従って、これら周波数(又は周期)と回転速度との関係を予め調べておけば、この周波数(又は周期)に基づいて、この回転速度を求められる。又、前記トルク伝達軸6eによりトルクを伝達する際には、前記入力歯車44aと前記出力歯車8dとの間部分が弾性的に捩れ変形する事に伴い、前記トルク伝達軸6eの軸方向両端部同士(第一、第二両エンコーダ10、11同士)が回転方向に相対変位する。そして、この様に第一、第二両エンコーダ10、11同士が回転方向に相対変位する結果、前記第一、第二両センサ21a、22aの出力信号同士の間の位相差比(=位相差/1周期)が変化する。ここで、この位相差比は、前記トルクに見合った値をとる。従って、これら位相差比とトルクとの関係を予め調べておけば、この位相差比に基づいて、このトルクを求められる。
又、本例のトルク測定装置付回転伝達装置5の場合にも、前記トルク伝達軸6eをハウジング75に回転自在に支持する為の軸受として、1対の転がり軸受45a、45bを使用している為、例えば滑り軸受を使用して支持する場合と比べて、軸受部で生じるフリクションロスを低減できる。この為、前記トルク伝達軸6eに加わるトルクが減少する事を防止でき、トルクの測定精度を確保できる。
その他の構成及び作用効果に就いては、前記実施の形態の第1例の場合と同様である。
[実施の形態の第4例]
本発明の実施の形態の第4例に就いて、図12〜13を参照しつつ説明する。本例の特徴は、センサキャップ61cに対するセンサ支持ブロック60の固定構造にある。即ち、前述した実施の形態の第1例の構造の場合には、図12の(A)に示した様に、センサ支持ブロック60の軸方向側面に設けられた複数の固定用ピン81、81を、センサキャップ61を構成する底部66又は突き当て円輪部68に形成された固定用孔82、82内に圧入する事により、前記センサ支持ブロック60を前記センサキャップ61に対して支持固定している。この様な固定構造を採用した場合、組み付け作業時に、このセンサキャップ61に対する前記センサ支持ブロック60の位置決め(正しい姿勢に規制する事)が難しく、例えば、前記各固定用ピン81、81の中心軸と前記各固定用孔82、82の中心軸とが傾斜した状態等、前記センサ支持ブロック60を正規の位置(姿勢)以外に取り付けようとすると、このセンサ支持ブロック60に過大な応力が加わる可能性がある。この為、このセンサ支持ブロック60に支持固定した第一、第二両センサ21a、22a及び第一、第二両基板58、59にも、応力が加わる可能性があり、これら各部材21a、22a、58、59が故障する可能性がある。又、前記センサ支持ブロック60を前記センサキャップ61に対し、正規の取付位置からずれた位置に一旦固定してしまうと、容易には取り外す事ができず、メンテナンス性の面で問題を生じる可能性がある。
そこで、本例の場合には、図12の(B)に示した様に、センサキャップ61cを構成する底部66a(又は突き当て円輪部68a)に、センサ支持ブロック60に設けられた固定用ピン81、81と同数で且つ等ピッチに配置された固定用孔82a、82aを形成すると共に、これら各固定用ピン81、81をこれら各固定用孔82a、82aに導く為の案内凹溝83、83を形成している。図示の構造の場合には、これら各案内凹溝83、83を、前記底部66aの径方向内端部から径方向外方に直線状に伸長した径方向直線部84、84と、これら各径方向直線部84、84の径方向外端部から前記各固定用孔82a、82aに向けて、円周方向に直線状に伸長した円周方向直線部85、85とから構成している。
以上の様な構成を有する本例の場合、前記センサ支持ブロック60を前記センサキャップ61cに固定する際に、前記各固定用ピン81、81を、前記各案内凹溝83、83(径方向直線部84、84及び周方向直線部85、85の順)に沿って同時に(同位相で)移動させた後、前記各固定用孔82a、82aに挿入する事ができる。この為、前記各センサキャップ61cに対する前記センサ支持ブロック60の姿勢を規制する事ができ、前記各固定用ピン81、81の中心軸と前記各固定用孔82a、82aの中心軸とを容易に一致させる事ができる。従って、本例の構造によれば、前記センサ支持ブロック60に過大な応力が加わる事を有効に防止する事ができて、前記第一、第二両センサ21a、22a及び前記第一、第二両基板58、59に故障が生じる事を有効に防止できる。又、前記各固定ピン81、81の中心軸と前記各固定用孔82a、82aとの中心軸とを一致させた状態で、これら各固定用ピン81、81を挿入できる為、これら各固定用ピン81、81を前記各固定用孔82a、82aから取り外す作業が、必要以上に面倒になる事を防止できる。従って、メンテナンス性の面からも有利になる。
又、図13には、本例の変形例の構造を示している。このうちの(A)に示した構造の場合には、1対の案内凹溝83aをそれぞれ、径方向直線部84と、これら各径方向直線部84の径方向外端部から固定用孔82aに向けて、円周方向に円弧状に伸長した円周方向円弧部86とから構成している。この様な構成を有する(A)の場合、前記図12の(B)の場合と同様に、固定用ピン81、81を、前記各案内凹溝83a、83aに沿って同時に移動させた後、固定用孔82a、82aに挿入する事が可能になる。
又、(B)に示した構造の場合には、1対の案内凹溝83b、83cをそれぞれ、底部66a(又は突き当て円輪部68a)の径方向内端部から径方向外方に円弧状に伸長した径方向円弧部87a(87b)と、これら各径方向円弧部87a(87b)の径方向外端部から固定用孔82aに向けて、円周方向に円弧状(径方向外方が凸になった円弧状)に伸長した円周方向円弧部86とから構成している。この様な構成の場合、前記径方向円弧部87a(87b)を、円周方向に隣り合う状態で配置された径方向円弧部87b(87a)の径方向外端部を曲率中心とした曲率半径Rの円弧としている。従って、前記(B)の構造の場合、円周方向に隣り合う1対の径方向円弧部87a、87b同士の間で、円周方向に関する凸の向きが逆になっている。又、円周方向に隣り合う1対の固定用孔82a、82a同士の円周方向距離もRに規制している。この様な構成を有する(B)の場合、1対の固定用ピン81、81のうち、何れか一方の固定用ピン81を、円周方向に隣り合う1対の径方向円弧部87a、87bのうち、一方の径方向円弧部87a(87b)の径方向外端部まで移動させた後、他方の固定用ピン81を、他方の径方向円弧部87b(87a)に沿って径方向内方から外方に向けて移動させる。その後、前記両固定用ピン81、81を、前記両円周方向円弧部86、86に沿って同時に移動させ、前記各固定用孔82a、82aに挿入する。
又、(C)に示した構造の場合には、1対の案内凹溝83a、83c同士の間で、形状を異ならせている。即ち、これら両案内凹溝83a、83cのうち、一方の案内凹溝83aを、前記(A)に示した場合と同様に、径方向直線部84と、この径方向直線部84の径方向外端部から固定用孔82aに向けて、円周方向に円弧状に伸長した円周方向円弧部86とから構成しているのに対し、他方の案内凹溝83cを、前記(B)の右側に示した構造の場合と同様に、径方向円弧部87bと、これら各径方向円弧部87bの径方向外端部から固定用孔82aに向けて、円周方向に円弧状に伸長した円周方向円弧部86とから構成している。又、(C)に示した構造の場合には、前記径方向円弧部87bを、円周方向に隣り合う状態で配置された前記径方向直線部84の径方向外端部を曲率中心とした曲率半径Rの円弧としている。又、円周方向に隣り合う1対の固定用孔82a、82a同士の円周方向距離をRに規制している。この様な構成を有する(C)の場合、1対の固定用ピン81、81のうち、何れか一方の固定用ピン81を、前記径方向直線部84の径方向外端部まで移動させた後、他方の固定用ピン81を、前記径方向円弧部87bに沿って径方向内方から外方に向けて移動させる。その後、前記両固定用ピン81、81を、前記両円周方向円弧部86、86に沿って同時に移動させ、前記各固定用孔82a、82aに挿入する。
又、(D)に示した構造の場合にも、1対の案内凹溝83b、83a同士の間で、形状を異ならせている。即ち、これら両案内凹溝83b、83aのうち、一方の案内凹溝83bを、前記(B)の左側に示した構造の場合と同様に、径方向円弧部87aと、これら各径方向円弧部87aの径方向外端部から固定用孔82aに向けて、円周方向に円弧状に伸長した円周方向円弧部86とから構成しているのに対し、他方の案内凹溝83aを、前記(A)に示した場合と同様に、径方向直線部84と、この径方向直線部84の径方向外端部から固定用孔82aに向けて、円周方向に円弧状に伸長した円周方向円弧部86とから構成している。又、(D)に示した構造の場合には、前記径方向円弧部87aを、円周方向に隣り合う状態で配置された前記径方向直線部84の径方向外端部を曲率中心とした曲率半径Rの円弧としている。又、円周方向に隣り合う1対の固定用孔82a、82a同士の円周方向距離をRに規制している。この様な構成を有する(D)の場合、1対の固定用ピン81、81のうち、何れか一方の固定用ピン81を、前記径方向直線部84の径方向外端部まで移動させた後、他方の固定用ピン81を、前記径方向円弧部87aに沿って径方向内方から外方に向けて移動させる。その後、前記両固定用ピン81、81を、前記両円周方向円弧部86、86に沿って同時に移動させ、前記各固定用孔82a、82aに挿入する。
以上に説明した(A)〜(D)の何れの構造の場合にも、前記12の(B)に示した構造の場合と同様に、前記各固定用ピン81、81の中心軸と前記各固定用孔82a、82aの中心軸とを容易に一致させる事ができる。従って、センサ支持ブロック60に過大な応力が加わる事を有効に防止する事ができて、第一、第二両センサ21a、22a及び第一、第二両基板58、59に故障が生じる事を有効に防止できる。又、前記各固定用ピン81、81を前記各固定用孔82a、82aから取り外す作業が、必要以上に面倒になる事を防止できる為、メンテナンス性の面からも有利になる。
その他の構成及び作用効果に就いては、前記実施の形態の第1例の場合と同様である。
[実施の形態の第5例]
本発明の実施の形態の第5例に就いて、図14〜16を参照しつつ説明する。本例の特徴は、センサキャップ61と、このセンサキャップ61の内側に配置された第一、第二両基板58、59との間の隙間の大きさを厳密に規制した点にある。前記センサキャップ61の小径化を図るべく、このセンサキャップ61とこのセンサキャップ61の内側に配置された各部材との間の隙間を何ら制限なく小さくした場合、第一基板58又は第二基板59に接続された第一、第二各センサ21a、22aの端子63a、63bや、抵抗、コンデンサといった各種素子93などが、前記センサキャップ61の内面に接触する可能性があり、これら各部材21a、22a、93の損傷の原因になる。又、前記センサキャップ61として、金属製のものを使用した場合には、前記第一基板58や前記第二基板59の回路がショートする可能性がある。
そこで、本例の場合には、図14、15に示した様に、センサキャップ61の内面と前記第一基板58及び前記第二基板59との間の隙間の大きさH1、H2を、それぞれ1.15mmよりも大きくなる様に規制し、前記センサキャップ61の内面と前記第一基板58及び前記第二基板59に接続された各種部材との接触を防止している。
次に、前記センサキャップ61の内面と前記第一基板58及び前記第二基板59との間の隙間の大きさを、それぞれ1.15mmよりも大きくした理由について説明する。
先ず、前記第一基板58及び前記第二基板59に接続される素子93のうち、表面実装用のチップ抵抗の厚さは、JIS規格上最大で0.75mmであり、又、使用頻度の高い1608サイズの角型セラミックコンデンサの厚さは、最大で1.00mm程度である。一方、前記第一基板58及び前記第二基板59が固定されるセンサ支持ブロック60の熱膨張量は、このセンサ支持ブロック60の径方向厚さ寸法を10mm、このセンサ支持ブロック60を構成する樹脂材料の熱膨張係数を10×10−5/K、使用時に於ける温度変化(温度上昇量)を150°Cとした場合に、0.15mmになる。そこで、本例の場合には、前記第一基板58及び前記第二基板59に接続される素子93のうち、厚さ寸法が最大になると考えられる、1608サイズの角型セラミックコンデンサの厚さ1.00mmに、前記センサ支持ブラケット60の熱膨張量分の0.15mmを加えて、1.15mmなる値を決定している。
又、変形例を示す図16の(A)に示した様に、前記第一基板58(又は第二基板59)の表面(少なくともセンサキャップ61の内面に対向する面)に、ポリウレタン、ポリビニル、アクリル、フッ素、エポキシ樹脂等の絶縁コーティング層88を形成する事もできる。或いは、同図の(B)に示した様に、前記センサキャップ61の内面(のうち、少なくとも第一基板58及び第二基板59の対向する面)に、フェノール、ポリウレタン、ポリビニル、油性ワニス、シリコン等の絶縁塗装89を施す事もできる。
以上の様な構成を有する本例の場合には、前記センサキャップ61の内面と前記第一基板58及び前記第二基板59に接続された各種素子93等とが接触する事を有効に防止できる。この為、これら各部材58、59、93が損傷する事を防止できる。又、前記第一基板58及び前記第二基板59の回路がショートする事も防止できる。更に、前記図16に示した変形例の場合には、前記センサキャップ61の内面と前記第一基板58及び前記第二基板59に接続された各部材とが万が一接触した場合にも、これら第一基板58及び第二基板59の回路がショートする事を有効に防止できる。
その他の構成及び作用効果に就いては、前記実施の形態の第1例の場合と同様である。
[実施の形態の第6例]
本発明の実施の形態の第6例に就いて、図17〜19を参照しつつ説明する。本例の特徴は、第一エンコーダ10の第一被検出面18と、第一センサ21aの検出部(ホールIC)62aを構成するホール素子などの検出素子90aとの間の径方向隙間(センサギャップ)の大きさT1、及び、第二エンコーダ11の第二被検出面19と、第二センサ22aの検出部(ホールIC)63aを構成するホール素子などの検出素子90bとの間の径方向隙間(センサギャップ)の大きさT2を、それぞれ0mmよりも大きく2mm以下に規制した点にある。
前記第一被検出部18(第二被検出面19)と前記検出素子90a(90b)との間の隙間の大きさT1(T2)が大きくなると、この検出素子90a(90b)を通過する磁束密度の変化量が小さくなる。この為、前記第一、第二両センサ21a、22aの出力信号に、図18に示す様な、センサジッター(ばらつき)が生じ、これら第一、第二両センサ21a、22aの出力信号同士の位相差が、本来の値よりも小さくなったり、又は、大きくなったりする。この為、トルクの測定精度を悪化させる原因になる。又、センサジッターは、図19に示す様に、前記隙間の大きさT1(T2)が2mmを超えると、2mm以下の場合に比べて著しく増加する。そこで、本例の場合には、前記第一エンコーダ10の第一被検出面18と、第一センサ21aの検出部62aを構成する検出素子90aとの間の径方向隙間の大きさT1、及び、第二エンコーダ11の第二被検出面19と、第二センサ22aの検出部63aを構成する検出素子90bとの間の径方向隙間T2の大きさを、それぞれ0mmよりも大きく2mm以下に規制し、センサジッターの増加を防いでいる。従って、本例の場合には、トルクの測定精度を良好にする事ができる。又、後述する参考例の構造等の様に、センサを構成する検出部を、合成樹脂製のホルダの内部に包埋する構成を採用する場合には、モールド厚及びエアギャップ変動を考慮して、センサギャップを0.4mm以上1.9mm以下に規制する事が、センサジッターを小さい値に抑え、トルク測定精度を向上させる面から好ましい。
その他の構成及び作用効果に就いては、前記実施の形態の第1例の場合と同様である。
[参考例の第1例]
本発明に関する参考例の第1例に就いて、図20を参照しつつ説明する。本例のトルク測定装置付回転伝達装置5は、例えば自動車用の自動変速機に組み込んで使用する。この様なトルク測定装置付回転伝達装置5は、図示しないハウジング(ミッションケース)と、ベルト式CVT等のインプットシャフト(又はカウンタシャフト)として機能する中空状(中空筒状)のトルク伝達軸6と、転がり軸受7と、出力歯車8と、内軸9と、第一エンコーダ10と、第二エンコーダ11と、1個のセンサユニット12とを備える。
前記トルク伝達軸6は、炭素鋼の如き合金鋼により中空円筒状に造られたもので、軸方向一端部(図20の右端部)外周面に、トルクの入力部であるスプライン部(雄スプライン部)13が形成されている。このスプライン部13には、図示しないクラッチ、筒型軸継手、フランジ型軸継手、流体継手(トルクコンバータを含む)等の動力継手がスプライン係合され、前記トルク伝達軸6と同軸上に配置されたエンジンやモータ等の動力源の回転軸と接続されている。尚、前記スプライン部13には、図示しない入力歯車をスプライン係合し、前記トルク伝達軸6とは同軸上に存在しない動力源の回転軸と接続する事も可能である。又、このトルク伝達軸6の軸方向他端寄り部分(図20の左端寄り部分)は、前記ハウジングに対し、前記転がり軸受7により回転自在に支持されている。従って、本参考例の場合には、前記トルク伝達軸6は、片持ち式の支持構造となる。更に、本参考例の場合には、このトルク伝達軸6に、焼き入れ、焼き戻し処理等の熱処理を行い、このトルク伝達軸6aの表面硬さをHV400以上とすると共に、表面炭素濃度を0.2%以上としている。
前記転がり軸受7は、例えば深溝型、アンギュラ型等の玉軸受、円すいころ軸受、円筒ころ軸受、ラジアルニードル軸受、自動調心ころ軸受等であり、それぞれが円環状の外輪及び内輪と、複数個の転動体とから構成されている。このうちの外輪は、前記ハウジングに内嵌固定されており、前記内輪は、前記トルク伝達軸6の軸方向他端寄り部分に外嵌固定されている。前記各転動体は、前記外輪の内周面に形成された外輪軌道と、前記内輪の外周面に形成された内輪軌道との間に、保持器により保持された状態で、転動自在に設けられている。
前記出力歯車8は、炭素鋼の如き合金鋼製のはすば歯車又は平歯車であり、前記トルク伝達軸6の軸方向中間部に、このトルク伝達軸6と一体に形成(固定)されている。尚、前記出力歯車8を、このトルク伝達軸6とは別体として、このトルク伝達軸6の軸方向中間部外周面に外嵌固定する事もできる。この場合には、この嵌合部を、同心性を確保する為の円筒面嵌合部と、相対回転を防止する為のインボリュートスプライン係合部とを、軸方向に隣接配置した構成を採用できる。
前記内軸9は、炭素鋼の如き合金鋼又は合成樹脂により略円柱状(又は円管状)に造られたもので、前記トルク伝達軸6の内径側に、このトルク伝達軸6と同心に配置されている。又、前記内軸9は、その軸方向一端部(図20の右端部)を、このトルク伝達軸6の軸方向一端部に相対回転不能に連結すると共に、その軸方向他端部(図20の左端部)を、前記トルク伝達軸6の軸方向他端開口から軸方向他側に突出させている。図示の構造の場合には、前記内軸9の軸方向一端部を、前記トルク伝達軸6の軸方向一端部に相対回転不能に連結する為に、この内軸9の軸方向一端部に設けた大径部41の外周面と、このトルク伝達軸6の軸方向一端部内周面とを、相対回転不能に締り嵌めにより嵌合固定している。尚、これら両周面同士を、相対回転不能に連結する為に、例えばインボリュートスプラインやキーによる係合を採用する事もできる。又、本参考例の場合には、前記内軸9のうち、前記大径部41から軸方向に外れた部分の外周面と、前記トルク伝達軸6の内周面との間部分には、軸方向全長且つ全周に亙って、隙間(微小隙間)が設けられている。この間部分には、潤滑油を充満させて、フィルムダンパとして機能させる事もできる。
前記第一エンコーダ10は、前記転がり軸受7を構成する内輪に支持固定されている。言い換えれば、この第一エンコーダ10は、この転がり軸受7を構成する内輪を介して、前記トルク伝達軸6の軸方向他端寄り部分に間接的に取り付けられている。この為、前記第一エンコーダ10は、このトルク伝達軸6の軸方向他端寄り部分と共に(同期して)回転可能である。これに対し、前記第二エンコーダ11は、前記内軸9のうちで、前記トルク伝達軸6の軸方向他端開口から軸方向他側に突出した部分(軸方向他端部)に外嵌固定されている。言い換えれば、前記第二エンコーダ11は、前記内軸9を介して、前記トルク伝達軸6の軸方向一端部に間接的に取り付けられている。この為、前記第二エンコーダ11は、このトルク伝達軸6の軸方向一端部と共に(同期して)回転可能である。
又、前記第一、第二両エンコーダ10、11は、前記転がり軸受7を構成する内輪又は前記内軸9の軸方向他端部に支持固定される、磁性金属板から造られた断面クランク形で円環状の支持環14、15と、これら各支持環14、15の外周面に固定された、円筒状で永久磁石製のエンコーダ本体16、17とから成る。尚、これらエンコーダ本体16、17中に含有する磁性粉としては、例えば、ストロンチウムフェライト、バリウムフェライト等のフェライト系の磁性粉や、サマリウム−鉄、サマリウム−コバルト、ネオジウム−鉄−ボロン等の希土類元素の磁性粉を採用できる。そして、前記第一エンコーダ10を構成するエンコーダ本体16の外周面を、第一被検出面18とし、又、前記第二エンコーダ11を構成するエンコーダ本体17の外周面を、第二被検出面19としている。これら第一、第二両被検出面18、19は、互いの直径が等しく、互いに同心に、且つ、軸方向に隣り合う状態で近接(例えば軸方向に10mm以内、好ましくは5mm以内の間隔をあけて)配置されている。又、前記第一、第二両被検出面18、19には、それぞれS極とN極とが、円周方向に関して交互に且つ等ピッチで配置されており、磁気特性を円周方向に関して交互に且つ等ピッチで変化させている。前記第一、第二両被検出面18、19の磁極(S極、N極)の総数は、互いに一致している。尚、第一エンコーダ(エンコーダ本体)を、内輪に対して支持環を介する事なく直接取り付けても良い。又、第二エンコーダを構成する支持環の内周面に雌ねじを形成し、この雌ねじを内軸の軸方向他端部に形成した雄ねじ部に螺合させる事により、第二エンコーダを内軸の軸方向他端部に取り付けても良い。
前記センサユニット12は、合成樹脂製のホルダ20と、このホルダ20の先端部に軸方向に隣接する状態で包埋(保持)された、第一、第二両センサ21、22と、1本のハーネス23とを備える。これら第一、第二両センサ21、22のそれぞれの検出部(第一検出部及び第二検出部)には、ホール素子、ホールIC、MR素子(GMR素子、TMR素子、AMR素子を含む)等の磁気検出素子が組み込まれており、前記ホルダ20を前記転がり軸受7を構成する外輪に支持固定した状態で、このうちの第一センサ21の第一検出部を、前記第一被検出面18に、前記第二センサ22の第二検出部を、前記第二被検出面19に、それぞれ近接対向させている。この為、前記第一センサ21は、前記第一被検出面18の磁気特性変化に対応して出力信号を変化させ、又、前記第二センサ22は、前記第二被検出面19の磁気特性変化に対応して出力信号を変化させる。本参考例の場合には、この様な前記第一、第二両センサ21、22の出力信号を、軸方向に引き出された1本のハーネス23を通じて、図示しない演算器に送信する。又、図示の構造の場合、前記ホルダ20は、前記転がり軸受7を構成する外輪の軸方向他端面に支持固定されている。
以上の様な構成を有する本参考例のトルク測定装置付回転伝達装置5の場合、前記センサユニット12を構成する第一、第二両センサ21、22の出力信号は、前記トルク伝達軸6と共に前記第一、第二両エンコーダ10、11が回転する事に伴い、それぞれ周期的に変化する。ここで、この変化の周波数(及び周期)は、前記トルク伝達軸6の回転速度に見合った値をとる。従って、これら周波数(又は周期)と回転速度との関係を予め調べておけば、この周波数(又は周期)に基づいて、この回転速度を求められる。又、前記トルク伝達軸6によりトルクを伝達する際には、前記スプライン部13と前記出力歯車8との間部分が弾性的に捩れ変形する事に伴い、前記トルク伝達軸6の軸方向両端部同士(第一、第両二エンコーダ10、11同士)が回転方向に相対変位する。そして、この様に第一、第両二エンコーダ10、11同士が回転方向に相対変位する結果、前記第一、第二両センサ21、22の出力信号同士の間の位相差比(=位相差/1周期)が変化する。ここで、この位相差比は、前記トルクに見合った値をとる。従って、これら位相差比とトルクとの関係を予め調べておけば、この位相差比に基づいて、このトルクを算出する事ができる。尚、この算出処理は、前記演算器により行う。この為、この演算器には、予め理論計算や実験により調べておいた、前記位相差比と前記トルクとの関係を、計算式やマップ等の型式で組み込んでおく。
特に本参考例のトルク測定装置付回転伝達装置5によれば、センサの取り付け作業性を良好にできると共に、ハーネスの配線作業の簡略化を図れ、コスト及び重量の低減を図れる。
即ち、本参考例の場合には、前記トルク伝達軸6の軸方向一端部の位相を、このトルク伝達軸6の内径側に配置され、その軸方向他端部がこのトルク伝達軸6の軸方向他端開口から突出した前記内軸9に伝達する事ができる。この為、このトルク伝達軸6の軸方向他端部の位相を検出する為の前記第一エンコーダ10と、このトルク伝達軸6の軸方向一端部の位相を検出する為の第二エンコーダ11とを、このトルク伝達軸6の軸方向に関して他端側部分に隣接配置する(まとめて配置する)事ができる。従って、本参考例の場合には、前記第一、第二両センサ21、22を前記ホルダ20に保持した1個のセンサユニット12を使用できる為、センサの取り付け作業性を良好にできる。具体的には、前記ホルダ20を、前記転がり軸受7を構成する外輪に取り付ける作業を1回行うだけで、前記第一、第二両センサ21、22を高精度に位置決めする事ができる。又、ハーネスの本数を2本から1本に減らす事ができる為、ハーネスの配線作業の簡略化を図れる(取り回し性を良好にできる)と共に、コスト及び重量の低減を図れる。
又、本参考例の場合には、前記ホルダ20を、前記転がり軸受7を構成する外輪に支持固定している為、前記第一、第二両センサ21、22の検出部と、前記第一、第二両エンコーダ10、11(特に内輪に支持された第一エンコーダ10)の被検出部(第一、第二両被検出部18、19)との径方向に関する隙間を、容易に且つ厳密に管理する事が可能になる。又、前記第一エンコーダ10を、前記トルク伝達軸6に比べて、寸法が小さく且つ重量の軽い前記転がり軸受7を構成する内輪に取り付けている為、この第一エンコーダ10を、前記トルク伝達軸6に直接取り付ける場合に比べて、この第一エンコーダ10の取り付け作業性を良好にする事ができる。更に、本例の場合には、前記トルク伝達軸6の表面硬さをHV400以上とすると共に、表面炭素濃度を0.2%以上としている為、このトルク伝達軸6aの耐久性の向上を図れる。従って、本参考例のトルク測定装置付回転支持装置を、自動車や風力発電装置等、特に耐久性が要求される用途に好ましく適用できる。しかも、本参考例の場合には、前記トルク伝達軸6を前記転がり軸受7により回転自在に支持している為、滑り軸受により支持する構成を採用した場合に比べて、前記トルク伝達軸6に作用する摩擦トルクを小さく抑えられる。この為、このトルク伝達軸6が伝達するトルクを大きく確保できて、前記第一、第二両センサ21、22の出力信号から得られるトルクの測定精度を良好にできる。
[参考例の第2例]
本発明に関する参考例の第2例に就いて、図21を参照しつつ説明する。本参考例の特徴は、第一エンコーダ10aを構成する支持環14aを、トルク伝達軸6の軸方向他端寄り部分を回転自在に支持する転がり軸受7を構成する内輪に代えて、このトルク伝達軸6の軸方向他端部外周面に直接支持する(外嵌固定する)構成を採用した点にある。この様な構成を有する本参考例の場合には、前記参考例の第1例の場合(内輪に取り付ける場合)に比べて、前記支持環14aを小型化し易くなる為、製造コストの低減を図る上で有利になる。又、本参考例の場合にも、第一エンコーダ(エンコーダ本体)を、トルク伝達軸6の軸方向他端部に対し支持環を介さずに、直接固定する事もできる。
その他の構成及び作用効果に就いては、前記参考例の第1例の場合と同様である。
[参考例の第3例]
本発明に関する参考例の第3例に就いて、図22を参照しつつ説明する。本参考例の特徴は、センサユニット12aを構成するホルダ20aを、トルク伝達軸6の軸方向他端寄り部分を回転自在に支持する転がり軸受7を構成する外輪に代えて、図示しないハウジングに対して支持固定する構成を採用した点にある。この様な構成を有する本参考例の場合には、前記参考例の第1例の場合(外輪に取り付ける場合)に比べて、ホルダ20aの取付構造に関する自由度を高くできる。又、ハウジングの変形時に、第一、第二両センサ21、22が、第一、第二エンコーダ10、11に対して同方向に変位する為、前記ハウジングの変形が、トルクの検出精度に与える影響を小さくできる。
その他の構成及び作用効果に就いては、前記参考例の第1例及び第2例の場合と同様である。
[参考例の第4例]
本発明に関する参考例の第4例に就いて、図23を参照しつつ説明する。本参考例の特徴は、第一エンコーダ10aを構成する支持環14aを、トルク伝達軸6の軸方向他端寄り部分を回転自在に支持する転がり軸受7を構成する内輪に代えて、このトルク伝達軸6の軸方向他端部に直接支持する(外嵌固定する)構成を採用すると共に、センサユニット12aを構成するホルダ20aを、トルク伝達軸6の軸方向他端寄り部分を回転自在に支持する転がり軸受7を構成する外輪に代えて、図示しないハウジングに対して支持固定する構成を採用した点にある。
その他の構成及び作用効果に就いては、前記参考例の第1例〜第3例の場合と同様である。
[参考例の第5例]
本発明に関する参考例の第5例に就いて、図24〜26を参照しつつ説明する。本例のトルク測定装置付回転伝達装置5aは、図示しないハウジング(ミッションケース)と、インプットシャフト(又はカウンタシャフト)として機能する中空状(中空筒状)のトルク伝達軸6と、転がり軸受7と、出力歯車8と、1個のエンコーダ24と、1個のセンサユニット12とを備える。
前記エンコーダ24は、前記転がり軸受7を構成する内輪に支持固定される、磁性金属板から造られた断面クランク形で円環状の支持環25と、この支持環25の外周面に全周に亙り固定された、円環状で永久磁石製のエンコーダ本体26とから構成されている。このエンコーダ本体26の外周面には、S極とN極とが円周方向に関して交互に且つ等ピッチで配置されており、これらS極とN極との境界は、軸方向中央部が円周方向に関して最も突出した(又は凹んだ)V字形になっている。そして、被検出面である前記エンコーダ本体26の外周面のうち、幅方向片半部(図24、25の右半部、図26の下半部)を、円周方向に関する磁気特性変化の位相がこの外周面の幅方向に対して所定方向に漸次変化する第一被検出面27とし、幅方向他半部(図24、25の左半部、図26の上半部)を、円周方向に関する磁気特性変化の位相が前記外周面の幅方向に対して前記所定方向と逆方向に漸次変化する第二被検出面28としている。尚、図示は省略するが、エンコーダを、トルク伝達軸6の軸方向他端部に、直接外嵌固定する構造を採用する事もできる。
本参考例の場合には、前記トルク測定装置付回転伝達装置5a全体として、1個のエンコーダ24のみを用いており、このエンコーダ24に、前記第一被検出面27と前記第二被検出面28とを設けている。この為、前記トルク伝達軸6の内側には、前記参考例の第1〜4例の構造の様に、内軸9は設けていない。従って、図示は省略するが、トルク伝達軸を中実状とする事もできる。
又、本参考例の場合にも、前記センサユニット12を構成するホルダ20を、前記トルク伝達軸6の軸方向他端寄り部分を回転自在に支持する転がり軸受7を構成する外輪に対して支持固定している。そして、この状態で、前記ホルダ20の先端部に包埋された第一、第二センサ21、22のうち、第一センサ21の第一検出部を、前記第一被検出面27に、前記第二センサ22の第二検出部を、前記第二被検出面28に、それぞれ近接対向させている。又、前記第一、第二両センサ21、22の検出部が、前記エンコーダ24の外周面に対向する位置は、このエンコーダ24の円周方向に関して同じ位置としている。言い換えれば、前記第一、第二両センサ21、22の検出部は、前記トルク伝達軸6の中心軸を含む同一仮想平面上に配置されている。尚、図示は省略するが、センサユニットを構成するホルダを、ハウジングに対して支持固定する事もできる。
又、前記トルク伝達軸6に、アキシアル荷重(初期設定予圧に基づくアキシアル荷重も含む)が作用していない状態で、N極に着磁された部分とS極に着磁された部分との軸方向中間部で円周方向に関して最も突出した部分(境界の傾斜方向が変化する部分)が、前記第一、第二両センサ21、22の検出部同士の間の丁度中央位置に存在する様に、前記各部材21、22、24の設置位置を規制している。従って、この様な中立状態では、前記第一、第二両センサ21、22の検出部は、図7の(A)の実線イ、イ上、即ち、前記最も突出した部分から軸方向に同じだけずれた部分に対向する。従って、前記第一、第二両センサ21、22の出力信号の位相は、同図の(C)に示す様に一致する。
又、前記トルク伝達軸6は、図示しないハウジングに対して、前記転がり軸受7により回転自在に支持されており、この転がり軸受7には予圧(初期設定予圧)が付与されている。この為、前記トルク伝達軸6は、この予圧の大きさに応じた分だけ、前記中立状態からアキシアル方向に僅かに変位する。又、前記トルク伝達軸6は、軸方向中間部に設けられたはすば歯車である出力歯車8と、図示しない相手歯車である別のはすば歯車との噛合部に作用する反力のうち、アキシアル方向の分力(アキシアル荷重)に基づき、アキシアル方向に変位する。従って、前記トルク伝達軸6に、この様な予圧やアキシアル荷重が作用した状態では、前記第一、第二両センサ21、22の検出部は、図7の(A)の実線イ、イ上から幅方向に関して同方向にずれ、破線ロ、ロ上、又は、鎖線ハ、ハ上に対向する。そして、この状態では、前記第一、第二両センサ21、22の出力信号の位相は、同図の(B)又は(D)に示す様にずれる。この様にして生じる第一、第二両センサ21、22の出力信号同士の間に存在する位相差(位相差比)は、前記噛合部に作用するアキシアル荷重に基づくアキシアル変位量と、前記予圧に基づくアキシアル変位量との合計に見合った値となる。従って、前記第一、第二両センサ21、22の出力信号同士の間に存在する位相差から、前記予圧に基づくアキシアル変位量分を差し引く(組み付け時に校正を行う)事で、前記トルク伝達軸6が伝達するトルクの大きさに見合った値である、前記噛合部に作用するアキシアル荷重に基づくアキシアル変位量を求められる。この結果、本参考例の場合には、図示しない演算器に予め記憶させておいた、前記位相差(位相差比)と、前記アキシアル変位量(アキシアル荷重)と、前記トルクとの関係を表す、式やマップを利用して、前記トルク伝達軸6が伝達するトルクの大きさを求める事ができる。尚、本参考例を実施する場合には、転がり軸受に予圧を付与した状態を中立状態として、トルク伝達軸が伝達するトルクを求める事もできる。
以上の様な構成を有する本参考例の場合には、前記トルク測定装置付回転伝達装置5a全体として、1個のエンコーダ24を使用するのみで、前記トルク伝達軸6が伝達するトルクの大きさ及び方向を求める事ができる。この為、部品点数の削減に伴うコストの低減を図れる。又、前記トルク伝達軸6の内径側に、内軸9(図1〜4参照)を配置しなくて済む為、このトルク伝達軸6の設計の自由度を向上できる。更には、このトルク伝達軸6の強度確保を図る面からも有利になる。
その他の構成及び作用効果に就いては、前述した参考例の第1例の場合と同様である。
[参考例の第6例]
本発明に関する参考例の第6例に就いて、図27〜28を参照しつつ説明する。本参考例の場合には、転がり軸受7(図28では円すいころ軸受)を構成する内輪に、トルク検出用有孔部材である、トルク検出用スリーブ29を支持固定している。これに対し、内軸9の軸方向他端部に、トルク検出用凹凸部材30を支持固定している。尚、図示は省略するが、トルク検出用スリーブを、トルク伝達軸6の軸方向他端部に、直接外嵌固定する構造を採用する事もできる。
このうちのトルク検出用凹凸部材30は、鉄系合金等の磁性材製で、全体を円筒状に形成されており、軸方向中間部外周面に、外周面形状を円周方向に関する凹凸形状(歯車形状)とした、トルク検出用凹凸部31を設けている。尚、図28には、内軸9の外周面に直接、トルク検出用凹凸部31を形成した構造を示している。
一方、前記トルク検出用スリーブ29は、アルミニウム合金等の導電性を有する非磁性金属板製で、全体を段付円筒状に形成されており、前記転がり軸受7を構成する内輪に支持固定された大径筒部32と、小径筒部33とを有する。このうちの小径筒部33は、前記トルク検出用凹凸部31(第二被検出部)の外径側に、このトルク検出用凹凸部31と径方向に近接した状態で同心に配置されている。又、この状態で、前記小径筒部33は、前記トルク検出用凹凸部材30と後述するコイルセンサユニット34との間部分に位置している。又、前記小径筒部33には、複数の略矩形の貫通孔である窓孔35、35が、軸方向に複列に、且つ、円周方向に関して等間隔に設けられており、これら両列の窓孔35、35の円周方向位相は、互いに半ピッチずれている。
又、前記転がり軸受7を構成する外輪に対し、断面L字形で全体を円環状とした支持部材36を利用して、コイルセンサユニット34を支持固定している。このコイルセンサユニット34は、前記トルク検出用凹凸部31及び前記トルク検出用スリーブ29の小径筒部33の外径側に同心に配置されている。又、前記コイルセンサユニット34は、円筒状の検出本体37と、この検出本体37の外周面から径方向外方に突出する状態で設けられた、図示しない樹脂製の台座と、この台座に植設された、図示しない複数本(例えば4本)の金属製のピンから成る接続端子とを備える。前記検出本体37は、それぞれが円環状のコイルボビンに巻回された複数(図示の例では2つ)のコイル38、38と、これら各コイルボビンに巻回されたコイル38、38を覆った金属製のヨーク部材39とから成る。前記接続端子は、前記検出本体37の円周方向の一部に径方向外方に突出する状態で設けられており、前記各コイル38、38に接続されている。又、前記接続端子は、図示しない回路基板に接続され、1本のハーネス23を通じて、前記コイルセンサユニット34の出力信号を演算器に送信する。尚、図示は省略するが、コイルセンサユニットを、ハウジングに対して支持固定する事もできる。
上述の様な構成を有する本参考例のトルク測定装置付回転伝達装置5bの場合にも、前記トルク伝達軸6によりトルクが伝達されると、このトルクの方向及び大きさに応じた分だけ、このトルク伝達軸6の軸方向一端部に前記内軸9を介して間接的に取り付けられた前記トルク検出用凹凸部材30のトルク検出用凹凸部31と、前記トルク伝達軸6の軸方向他端寄り部分に前記内輪を介して間接的に取り付けられた前記トルク検出用スリーブ29の小径筒部33との、円周方向に関する位置関係が変化する。そして、この位置関係の変化に応じた分だけ、前記コイルセンサユニット34を構成するコイル38、38のインピーダンスに変化が生じる。従って、このインピーダンス変化に基づいて、前記トルクの方向及び大きさを検出できる。
その他の構成及び作用効果に就いては、前述した参考例の第1例の場合と同様である。
[参考例の第7例]
本発明に関する参考例の第7例に就いて、図29を参照しつつ説明する。本参考例の特徴は、トルク伝達軸6を、図示しないハウジングに対して、1対の転がり軸受7、40により回転自在に支持し、前記トルク伝達軸6を両持ち梁式の支持構造とした点にある。即ち、本参考例の場合には、前記トルク伝達軸6の軸方向中間部のうち、軸方向一端部に設けられたスプライン部13と出力歯車8が固定された部分との間部分を、第二の転がり軸受40により回転自在に支持している。この第二の転がり軸受40としては、深溝型、アンギュラ型等の玉軸受、円すいころ軸受、円筒ころ軸受、ラジアルニードル軸受等を採用可能である。又、本参考例の場合には、前記1対の転がり軸受7、40同士で、互いの接触角を逆向きとしている。この様な構成を有する本参考例の場合には、前記トルク伝達軸6の支持剛性を高める事ができる。
その他の構成及び作用効果に就いては、前記参考例の第1例の場合と同様である。
[参考例の第8例]
本発明に関する参考例の第8例に就いて、図30を参照しつつ説明する。本参考例の特徴は、トルク伝達軸6aをカウンタシャフトとして、このトルク伝達軸6aの軸方向中間部で、1対の転がり軸受7、40同士の間部分に、2個の出力歯車8a、8bを固定している(トルク伝達軸6aと一体に設けている)点にある。又、本参考例の場合、これら両歯車8a、8bの外周面に形成された歯数を、自動変速機の段数に応じて、互いに異ならせている。尚、出力歯車は、トルク伝達軸に対して一体的に設けても良いし、結合固定しても良い。
その他の構成及び作用効果に就いては、前記参考例の第1例及び第7例の場合と同じである。
[参考例の第9例]
本発明に関する参考例の第9例に就いて、図31を参照しつつ説明する。本参考例の特徴は、トルク伝達軸6bの軸方向他端寄り部分の内周面に、その他の部分よりも内径寸法が小さくなった案内面42を形成している。又、前記トルク伝達軸6bの内径側に配置された内軸9aの軸方向中間部他端寄り部分で、径方向に関して前記案内面42と対向する部分に、軸方向一端部に設けた大径部41よりは外径寸法が小さいが、その他の部分よりは外径寸法が大きくなった被案内面43を形成している。そして、本参考例の場合には、前記案内面42とこの被案内面43とを隙間を介して径方向に近接対向させて、この被案内面43をこの案内面42によって案内支持している。尚、前記隙間の大きさは、小さい程好ましく、例えば100μm以下とする事が好ましく、更に嵌めあい公差で、例えばH7/g6又はH7/g7とする事が好ましい。
以上の様な構成を有する本参考例の場合には、前記内軸9aを、軸方向一端部に設けた大径部41と、軸方向中間部他端寄り部分に設けた前記被案内面43とにより、前記トルク伝達軸6bに対して軸方向に離隔した2個所で支持する事ができる(両持ち梁式の支持構造を採用できる)。この為、前記トルク伝達軸6bの回転振動が大きくなる領域(高トルク、高速回転域)であっても、前述した参考例の第1例の構造の様に、大径部41による1個所のみで支持する構造(片持ち式の支持構造)を採用した場合に比べて、前記内軸9aの回転振れを抑える事ができる。従って、この内軸9aの軸方向他端部に固定した第二エンコーダ11の振れを抑える事ができる。この結果、本参考例の構造によれば、この第二エンコーダ11の振れに基づき、トルクの測定性能が低下する事を防止できる。
その他の構成及び作用効果に就いては、前記参考例の第1例の場合と同じである。
[参考例の第10例]
本発明に関する参考例の第10例に就いて、図32を参照しつつ説明する。本参考例の場合には、内軸9bの軸方向中間部他端寄り部分の外周面に形成された被案内面43aに、摩耗を防止する為の表面処理を施している。より具体的には、炭素鋼製の前記内軸9bに、焼入れ、焼戻し処理を施して、その硬度をHRC30〜50に規制し、その後、前記被案内面43aに、以下の(1)〜(6)の中から選択される表面処理を施している。
(1)二硫化モリブデン、二硫化タングステン、PTFE等の固体潤滑膜(デフリックコート)を、例えば固体潤滑剤の粒子を噴射して堆積させるショットピーニング加工により形成する。
(2)ダイヤモンドライクカーボン(DLC)を、プラズマCVD法やスパッタリング法などにより形成する。
(3)金、銅、銀、亜鉛、鉛、錫、チタン、ニッケル、アルミニウム等の金属皮膜(例えば10μm以下の膜)を、例えばショットピーニング加工又はメッキにより形成する。
(4)リン酸マンガン、リン酸亜鉛又はリン酸亜鉛カルシウム等のリン酸塩処理を施し、化成処理膜を形成する。
(5)四三酸化鉄被膜処理(黒染め処理)により酸化被膜を形成する。
(6)硬質クロムメッキ、ニッケル亜鉛メッキ、無電解ニッケルメッキなどの硬質皮膜を形成する。
又、本例の場合には、上述の様な(1)〜(6)の中から選択される表面処理を施した後、前記被案内面43aに潤滑油やグリース等の潤滑剤を塗布している。
以上の様な構成を有する本参考例の場合には、前記被案内面43aに、トルク伝達軸6bの内周面に形成された案内面42との擦れ合いに伴って、過度の摩耗が生じる事を有効に防止できる。この為、発生した摩耗粉が歯車同士の噛合部や転がり接触部等に侵入して、各部の寿命を低下させる事を有効に防止できる。
その他の構成及び効果に就いては、前記参考例の第1例及び第9例の場合と同じである。
[参考例の第11例]
本発明に関する参考例の第11例に就いて、図33を参照しつつ説明する。本参考例の場合には、トルク伝達軸6bの内周面に形成された案内面42と、内軸9aの外周面に形成した被案内面43との間に、これらトルク伝達軸6b及び内軸9aとは別体の、環状のブッシュ91を介在させている。このブッシュ91としては、例えば滑り軸受やラジアルニードル軸受を採用する事ができる。
以上の様な構成を有する本参考例の場合には、前記案内面42と前記被案内面43とが直接擦れ合う事がない為、これら両面42、43が摩耗する事に起因した摩耗粉が発生する事を防止できる。又、これら両面42、43に、仕上処理を施したり、摩耗防止の為の表面処理を施す必要がなくなる為、装置の加工コストを抑える事もできる。
その他の構成及び効果に就いては、前記参考例の第1例及び第9例の場合と同じである。
[参考例の第12例]
本発明に関する参考例の第12例に就いて、図34を参照しつつ説明する。本参考例の場合には、前述した実施の形態の各例の構造と同様に(上述した参考例の各例の構造とは異なり)、トルク伝達軸6cにトルクを伝達する動力源が、このトルク伝達軸6cと同軸上に配置されない構造の1例を示している。この様な本参考例の場合、このトルク伝達軸6cにトルクを入力する為の入力歯車44を、このトルク伝達軸6cの軸方向中間部に、このトルク伝達軸6cと一体に設けており、トルクを出力する為の出力歯車8cを、このトルク伝達軸6cの軸方向一端寄り部分に、このトルク伝達軸6cと一体に設けている。尚、前記入力歯車44及び前記出力歯車8cとしては、平歯車やはすば歯車を採用できる。又、本参考例の場合には、前記トルク伝達軸6cのうち、前記入力歯車44及び前記出力歯車8cが設置された部分を挟んだ両側部分(軸方向他端寄り部分及び軸方向一端部)を、1対の転がり軸受45a、45bにより、図示しないハウジングに対し回転自在に支持している。尚、この様な構成を有する本参考例の構造は、ディファレンシャルギヤを持つ軸と対になる軸である、例えばカウンタ軸に適用できる。
前記トルク伝達軸6cに関するトルクの入力部及び出力部、並びに、このトルク伝達軸6cの支持構造が異なる以外の構成及び得られる作用効果に就いては、前記参考例の第1例及び第9例の場合と同様である。
[参考例の第13例]
本発明に関する参考例の第13例に就いて、図35を参照しつつ説明する。本参考例の場合には、上述した参考例の第12例の構造と同様に、トルク伝達軸6dにトルクを入力する為の入力歯車44を、このトルク伝達軸6dの軸方向中間部に、このトルク伝達軸6dと一体又は別体に設けると共に、このトルク伝達軸6dからトルクを出力する為の出力歯車8cを、このトルク伝達軸6dの軸方向一端寄り部分に、このトルク伝達軸6dと一体又は別体に設けている。そして、特に本参考例の場合には、この様なトルク伝達軸6dをハウジングに対して回転自在に支持する為の1対の転がり軸受45a、45cの配置を、上述した参考例の第12例の構造の場合とは異ならせている。即ち、本参考例の場合には、前記トルク伝達軸6dのうち、前記出力歯車8cが設置された部分よりも軸方向一端側ではなく、この出力歯車8cが設置された部分よりも軸方向中央寄り部分を、前記転がり軸受45cにより支持している。これにより、前記入力歯車44を軸方向両側から挟む様に、前記両転がり軸受45a、45cを配置している。尚、前記入力歯車44及び前記出力歯車8cとしては、平歯車、はすば歯車、かさ歯車又はハイポイドギヤを採用できる。
以上の様に、前記トルク伝達軸6dを回転自在に支持する為の支持構造が異なると共に、本参考例の構造では案内面と被案内面とを設ける構造(両持ち梁式の支持構造)を採用していない点を除き、上述した参考例の第12例の場合と同様である。
[参考例の第14例]
本発明に関する参考例の第14例に就いて、図36を参照しつつ説明する。本参考例の場合には、上述した参考例の第13例の構造と同様に、トルク伝達軸6dにトルクを入力する為の入力歯車44を、このトルク伝達軸6dの軸方向中間部に、このトルク伝達軸6dと一体又は別体に設けると共に、このトルク伝達軸6dからトルクを出力する為の出力歯車8cを、このトルク伝達軸6dの軸方向一端寄り部分に、このトルク伝達軸6dと一体又は別体に設けている。そして、特に本参考例の場合には、この様なトルク伝達軸6dをハウジングに対して回転自在に支持する為に、3個の転がり軸受45a、45c、45dを使用している。即ち、本参考例の場合には、前記参考例の第13例の構造と同様の位置を回転自在に支持する2個の転がり軸受45a、45cに加えて、前記トルク伝達軸6dのうち、前記入力歯車44が設置された部分の軸方向一端側に隣接した部分を、前記転がり軸受45dにより支持している。
その他の構成及び作用効果に就いては、上述した参考例の第13例の場合と同様である。
[参考例の第15例]
本発明に関する参考例の第15例に就いて、図37を参照しつつ説明する。本参考例は、前述した参考例の第12例の変形例である。即ち、この第12例の場合には、トルク伝達軸6cの軸方向中間部に入力歯車44を設けていたのに対し、本参考例の場合には、トルク伝達軸6cの軸方向中間部に、ベルト式の入力プーリ46を固設している。又、この様なトルク伝達軸6cの軸方向両端部を、図示しないハウジングに対して、1対の転がり軸受45a、45bにより回転自在に支持している。そして、図示しないハウジングに対し1対の転がり軸受47a、47bにより回転自在に支持され、前記トルク伝達軸6cと平行に配置された中間軸48の軸方向中間部に固定された出力プーリ49と、前記入力プーリ46との間に、ベルト50を掛け渡している。
以上の様に、トルクを入力する為の入力部の構造が異なる以外の構造及び得られる作用効果に就いては、前記参考例の第12例の場合と同様である。
尚、前記各プーリ46、49は、ベルト式無段変速機を構成するプーリとする事もできる。
本発明のトルク測定装置付回転伝達装置を構成するトルク伝達軸は、自動車のパワートレインを構成する回転軸に限らず、例えば、風車の回転軸(主軸、増速器の回転軸)、圧延機のロールネック、鉄道車両の回転軸(車軸、減速機の回転軸)、工作機械の回転軸(主軸、送り系の回転軸)、建設機械・農業機械・家庭用電気器具・モータの回転軸等、各種機械装置の回転軸を対象にする事ができる。又、自動車のパワートレインを構成する場合には、例えば、トルクコンバータからトルクが入力されるインプットシャフト(タービンシャフト)や、カウンタシャフトを対象とする事ができる。又、本発明のトルク測定装置付回転伝達装置を組み込んで変速機を構成する場合の変速機の形式は、特に限定されず、オートマチックトランスミッション(AT)、ベルト式やトロイダル式等の各種無段変速機(CVT)、オートメーテッドマニュアルトランスミッション(AMT)、デュアルクラッチトランスミッション(DCT)、トランスファー等、車側の制御により変速を行う変速機を採用できる。又、変速機の設置位置と駆動輪との関係は特に限定されず、前置エンジン前輪駆動車(FF車)、前置エンジン後輪駆動車(FR車)、及び、四輪駆動車等が対象となる。又、測定した回転速度及びトルクは、変速制御やエンジンの出力制御以外の車両制御を行う為に利用しても良い。又、前記変速機の上流側に置かれる動力源は、必ずしもガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関である必要はなく、例えばハイブリッド車や電気自動車に用いられる電動モータであっても良い。又、本発明を実施する場合に、トルクを測定する事は必須であるが、回転速度を測定する事は必須ではない。回転速度が必要であっても、別途簡易な構造により測定する事もできる。更に、上述した実施の形態及び参考例では、エンコーダを永久磁石製とすると共に、エンコーダの被検出面にN極とS極とを、円周方向に関して交互に配置する構成を採用した構造を例に説明したが、エンコーダを単なる磁性材製とすると共に、このエンコーダの被検出面に凸部、舌片、又は柱部等の充実部と、凹部、切り欠き、又は透孔等の除肉部とを、円周方向に関して交互に配置する構成を採用する事もできる。この様な構成を採用する場合には、センサ側に永久磁石を組み込む。更に、前述した実施の形態の各例及び参考例の構造は、適宜組み合わせて実施する事ができる。例えば実施の形態の各例に示したセンサ構造を、参考例に示した各種構造に適用する事ができる。又、案内面と被案内面とを設ける構造(両持ち梁式の支持構造)は、トルク伝達軸の内径側に片持ち式に内軸を支持する構造を採用した、その他の実施の形態の各例及び参考例の構造に適用する事ができる。又、前述した参考例の第7〜15例では、センサ装置及び特性変化部材として、センサユニット12及び第一、第二エンコーダ10、11を採用し、参考例の第1例と同様の取付態様を採用しているが、これらに代えて、参考例の第2〜6例と同様の構成を採用する事もできる。又、実施の形態の各例では、トルク伝達軸を回転自在に支持する為の転がり軸受として玉軸受を使用した場合に就いて説明したが、本発明を実施する場合には、深溝玉軸受、円すいころ軸受、ニードル軸受、円筒ころ軸受、アンギュラ玉軸受等、従来から知られた各種構造の転がり軸受を使用できる。
1 回転軸
2 エンコーダ
3 センサ
4 ハーネス
5、5a トルク測定装置付回転伝達装置
6、6a、6b、6c、6d、6e トルク伝達軸
7 転がり軸受
8、8a、8b、8c、8d 出力歯車
9、9a、9b、9c 内軸
10、10a 第一エンコーダ
11 第二エンコーダ
12、12a、12b、12c、12d センサユニット
13 スプライン部
14、14a 支持環
15 支持環
16 エンコーダ本体
17 エンコーダ本体
18 第一被検出面
19 第二被検出面
20、20a ホルダ
21 第一センサ
22 第二センサ
23 ハーネス
24 エンコーダ
25 支持環
26 エンコーダ本体
27 第一被検出面
28 第二被検出面
29 トルク検出用スリーブ
30 トルク検出用凹凸部材
31 トルク検出用凹凸部
32 大径筒部
33 小径筒部
34 トルクセンサユニット
35 窓孔
36 支持部材
37 検出本体
38 コイル
39 ヨーク部材
40 転がり軸受
41 大径部
42 案内面
43、43a 被案内面
44、44a 入力歯車
45a、45b、45c、45d 転がり軸受
46 入力プーリ
47a、47b 転がり軸受
48 中間軸
49 出力プーリ
50 ベルト
51、51a 内輪
52、52a 外輪
53、53a 小径筒部
54、54a 大径筒部
55、55a 円輪部
56a、56b 屈曲部
57 取付段差部
58 第一基板
59 第二基板
60、60a、60b センサ支持ブロック
61、61a、61b、61c センサキャップ
62a、62b 検出部
63a、63b 端子
64a、64b 連結部材
65a、65b 取付部
66、66a 底部
67 外側筒部
68、68a 突き当て円輪部
69 支持筒部
70 外輪軌道
71 肩部
72 嵌合段差部
73 転動体
74 ハーネス引出孔
75 ハウジング
76 貫通孔
77a、77b 分岐孔
78a、78b 連通孔
79a、79b 内径側油溝
80a、80b 外径側油溝
81 固定用ピン
82、82a 固定用孔
83、83a、83b、83c 案内凹溝
84 径方向直線部
85 円周方向直線部
86 円周方向円弧部
87a、87b 径方向円弧部
88 絶縁コーティング層
89 絶縁塗装
90a、90b 検出素子
91 ブッシュ
92 係合孔
93 素子

Claims (3)

  1. 使用時にトルクを伝達するトルク伝達軸と、
    このトルク伝達軸を使用時に回転しない部分に対し、回転自在に支持する為の転がり軸受と、
    それぞれの被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させ、前記トルク伝達軸に直接又は使用時にこのトルク伝達軸と同期して回転する部材に支持された1対のエンコーダと、
    前記各エンコーダの被検出面にそれぞれの検出部を対向された状態で、使用時にも回転しない部分に支持された1対のセンサと、を備えた、
    トルク測定装置付回転伝達装置であって、
    前記両エンコーダのうち、少なくとも一方のエンコーダが、前記転がり軸受を構成する回転輪である内輪に支持されており、
    前記両センサのうち、前記一方のエンコーダの被検出面に対しその検出部を径方向に関する微小隙間を介して対向させた、少なくとも一方のセンサが、前記転がり軸受を構成する静止輪である外輪に支持固定されたセンサキャップの内側に、センサ支持ブロックを介して支持されており、
    前記一方のセンサが、前記検出部から略コ字形に折れ曲がる状態で引き出された端子を利用して、前記センサ支持ブロックを径方向両側及び軸方向片側から取り囲む様にして、このセンサ支持ブロックに支持されている、
    事を特徴とするトルク測定装置付回転伝達装置。
  2. 前記一方のエンコーダが、前記内輪の内周面に内嵌固定されている、請求項1に記載したトルク測定装置付回転伝達装置。
  3. 前記センサキャップが、前記外輪の内周面のうち、外輪軌道から軸方向に外れた軸方向端部に内嵌固定されている、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載したトルク測定装置付回転伝達装置。
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