JP2003026008A - トルク検出装置及び舵取装置 - Google Patents

トルク検出装置及び舵取装置

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JP2003026008A
JP2003026008A JP2001209871A JP2001209871A JP2003026008A JP 2003026008 A JP2003026008 A JP 2003026008A JP 2001209871 A JP2001209871 A JP 2001209871A JP 2001209871 A JP2001209871 A JP 2001209871A JP 2003026008 A JP2003026008 A JP 2003026008A
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torque
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steering
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Naoki Maeda
直樹 前田
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気センサが出力する出力電圧の値がオフセ
ットを持った場合にも、正確な操舵トルクの値を検出す
ることができるトルク検出装置の提供。 【解決手段】 入力軸31及び出力軸32の夫々に取付
けられたターゲット盤2と、各ターゲット盤2の周面に
沿って一方向に傾斜する第1傾斜部及び他方向に傾斜す
る第2傾斜部を具備するターゲット20とを備え、各タ
ーゲット20の第1傾斜部により検出される入力軸31
及び出力軸32の回転角度の差と各ターゲット20の第
2傾斜部により検出される入力軸31及び出力軸32の
回転角度の差との平均値を算出する手段を備え、算出し
た回転角度の差の平均値をトーションバー34の捩れ角
度とし、トーションバー34の捩れの角度から操舵トル
クを算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転軸の回転角度
を検出し、回転軸に加わるトルクを検出するトルク検出
装置、及び該トルク検出装置を備える舵取装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】舵取のために舵輪(ステアリングホイー
ル)に加えられる操舵トルクの検出結果にもとづいて操
舵補助用のモータを駆動し、モータの回転力を舵取装置
に伝えて舵取を補助する構成とした電動パワーステアリ
ング装置は、舵取補助力の発生源として油圧アクチュエ
ータを用いる油圧パワーステアリング装置と比較して、
車速の高低、舵取の頻度等、走行状態に応じた補助力特
性の制御が容易に行えるという利点を有することから、
近年、その適用範囲が拡大する傾向にある。
【0003】電動パワーステアリング装置においては、
操舵トルクの検出のためのトルク検出装置が必要であ
り、舵輪と舵取機構を連絡する操舵軸を舵輪側の入力軸
と舵取機構側の出力軸とを細径のトーションバーを介し
て連結し、操舵トルクの作用によるトーションバーの捩
れを伴って、前記両軸の連結部に生じる相対角変位を算
出し、算出結果に基づいて前記操舵トルクを検出するト
ルク検出装置が用いられており、これにより検出された
操舵トルクに基づき操舵を補助し、舵取のための運転者
の労力負担を軽減するように構成されている。
【0004】図11は、本願出願人が特願2000−2
94731等において提案している、トルク検出装置及
び舵取装置の概略構成を示す模式図である。図中1は舵
取装置を示し、該舵取装置1は上端を舵輪30に連結さ
れた入力軸31と、下端を舵取機構のピニオン33に連
結された出力軸32とを、細径のトーションバー34を
介して同軸上に連結することにより、前記舵輪30と舵
取機構とを連絡する操舵軸3を構成してある。
【0005】トルク検出装置は、前記入力軸31及び出
力軸32の連結部近傍に構成し、入力軸31には出力軸
32との連結側端部近傍に、出力軸32には入力軸31
との連結側端部近傍に、夫々適宜の厚みを有した円盤形
のターゲット盤2,2が同軸的に支持されている。ま
た、ターゲット盤2,2の側面に沿わせて磁性材料によ
り形成されたターゲット20,20を設けている。ター
ゲット20は、ターゲット盤2の側面に沿って一方向に
傾斜して設けてある第1傾斜部20aと他方向に沿って
傾斜して設けてある第2傾斜部20bとを備えた突条で
あり、ターゲット盤2の周方向に等配に並設されてい
る。
【0006】ターゲット盤2,2の外側には、夫々のタ
ーゲット20,20の外縁を臨むようにセンサボックス
10が配設されている。センサボックス10は、入力軸
31及び出力軸32を支承するハウジング等の動かない
部位に固定支持されている。センサボックス10の内部
には、入力軸31側のターゲット20の周方向に異なる
部位に対向する磁気センサ4A,4Bと、出力軸32の
ターゲット20の周方向に異なる部位に対向する磁気セ
ンサ5A,5Bとが収納されている。
【0007】磁気センサ4A,4B,5A,5Bは、例
えば磁気抵抗効果素子(MR素子)とバイアス用磁石か
らなり、該素子をターゲット20に対向するように配置
してある。また磁気センサ4A,4B,5A,5Bは、
対向するターゲット20の近接する部位に応じて出力電
圧が変化するように構成されており、夫々の磁気センサ
4A,4B,5A,5Bが出力する出力電圧V4A,V
4B,V5A,V5Bは、マイクロプロセッサを用いて
なる演算処理部6に与えられる。演算処理部6では、出
力電圧と回転角度との関係を規定するテーブルを有して
おり、出力電圧V4A,V4B,V5A,V5Bが与え
られた場合、その出力電圧V4A,V4B,V5A,V
5Bに対応した夫々入力軸31、出力軸32回りの回転
角度に変換される。
【0008】図12及び図13は、図11のトルク検出
装置の動作を説明するための説明図である。入力軸31
及び出力軸32が軸回りに回転した場合、各磁気センサ
4A,5A(又は4B,5B)は、対応するターゲット
20が夫々と対向する位置を通過する間、図12(a)
及び(b)に示すように、入力軸31及び出力軸32の
回転角度の変化に応じて、比例的に上昇し下降する出力
信号を出力する。出力信号が上昇から下降へ、又は下降
から上昇へ転換する付近、即ち、第1傾斜部20a及び
第2傾斜部20bの連結点近傍からの出力信号は回転角
度に対して不規則に変化するが、磁気センサ4A,5A
と磁気センサ4B,5Bとは、ターゲット盤2,2の周
方向に、例えば電気角90゜位相が異なっており、出力
信号が不規則に変化する領域の出力を互いに補完させる
ことができる。
【0009】ここで、舵輪30に操舵トルクが加えら
れ、トーションバー34に捩れが生じている場合には、
磁気センサ4A及び5Aの出力信号は、例えば、図12
(c)に示すように、その捩れ角度に応じた電圧差ΔV
が生じるので、出力信号の電圧差ΔVに基づき捩れ角度
Δθを算出することができ、これを用いて操舵トルクT
をk×Δθにより算出することができる。ここで、kは
トーションバーばね定数である。
【0010】また、前述のトルク検出装置を使用した舵
取装置を以下に説明する。舵輪30に操舵トルクが加え
られた場合、トーションバー34が捩れて入力軸31及
び出力軸32がそれぞれ回転する。このとき磁気センサ
4A,4B,5A,5Bは対向する各ターゲット20の
回転角度に応じた出力信号を演算処理部6に与える。演
算処理部6は、取得した出力信号の電圧値から電圧差を
算出し、入力軸31と出力軸32との回転角度の差を求
め、操舵トルクに応じた信号を出力することができる。
また、演算処理部6は、出力信号の電圧値から舵輪30
の回転角度を算出し出力することができる。前記操舵ト
ルクに応じた信号及び舵輪30の回転角度を示す信号
は、制御部(図示せず)に与えられ、制御部は取得した
各信号に基づき電動モータ(図示せず)の回転制御を行
い、操舵を補助する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前述のトルク検出装置
では、図12(c)に示したような2つの出力電圧V4
A及びV5Aの電圧差ΔVから、トーションバー34に
生じる捩れ角度Δθを算出することによって操舵トルク
Tを検出する。従って、一方の出力信号に対して他方の
出力信号がオフセットをもっている場合には、出力電圧
V4A及びV5Aの電圧差は前記電圧差ΔVの値より大
きく(又は小さく)なり、それに応じて検出される操舵
トルクの値は大きく(又は小さく)なって、本来検出す
べき操舵トルクが正確に検出できないという問題が生じ
る。
【0012】例えば:図13に示すように、磁気センサ
4Aの出力電圧が本来出力すべき出力電圧V4Aと比較
して電圧の大きさが大きくなるようなオフセットを持
ち、V4A’に示されるような出力電圧となった場合、
出力電圧V4A’とV5Aとの電圧差ΔV’は、本来検
出すべき電圧差ΔV(=V4A−V5A)より大きくな
る。従って、電圧差ΔV’から算出したトーションバー
の捩れ角度、該トーションバーの捩れ角度から算出した
操舵トルクは本来検出すべき値より大きくなる。
【0013】このような出力電圧のオフセットをなくし
て、正確な操舵トルクを検出するためには、入力軸31
側のターゲット盤2と磁気センサ4A,4Bとの相対的
な位置関係が、出力軸32側のターゲット盤2と磁気セ
ンサ5A,5Bとの相対的な位置関係と全く同一になる
ように、夫々のターゲット盤2,2及び磁気センサ4
A,4B,5A,5Bが所要の位置に取付けられていな
ければならない。
【0014】しかしながら、ターゲット盤2,2及び磁
気センサ4A,4B,5A,5Bを精度良く所要の位置
に取り付けることは、多大な時間を要するばかりか、非
常に困難でもある。そこで、ターゲット盤2,2及び磁
気センサ4A,4B,5A,5Bの取付け精度は、ある
程度許容範囲を持たせた場合にも、操舵トルクの正確な
値を検出できることが望ましい。
【0015】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、第1軸及び第2軸の夫々に取付けられた回転体
が回転するに従い増加する第1検出信号及び減少する第
2検出信号を検出して、これらの検出信号に基づき第1
軸に加わるトルクを算出することにより、回転体又は検
出器の取付け精度にある程度許容範囲を持たせた場合に
も、正確に操舵トルクを検出することができるトルク検
出装置を提供することを目的とする。
【0016】本発明の他の目的は、回転体の周面に沿っ
て一方向に傾斜する第1傾斜部と他方向に傾斜する第2
傾斜部とが夫々の端点で連結され、連結点を通る軸長方
向の直線に対して略線対象の位置に設けてあるターゲッ
トと、該ターゲットの近接する部位を検出する検出器
と、該検出器に基づき前記回転角度を算出する手段を備
えることにより、回転体又は検出器の取付け精度にある
程度許容範囲を持たせた場合にも、正確に操舵トルクを
検出することができるトルク検出装置を提供することに
ある。
【0017】本発明の更に他の目的は、前記トルク検出
装置を使用した舵取装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】第1発明に係るトルク検
出装置は、第1軸及び第2軸の夫々に取付けられた回転
体と、該回転体が回転するに従い検出される部位が連続
的に変化すべく、各回転体の周面に設けられたターゲッ
トと、各ターゲットが近接する部位を検出する複数の検
出器と、該検出器が検出した検出信号に基づき、前記第
1及び第2軸の回転角度を算出する手段と、算出した回
転角度から、前記第1及び第2軸を同軸的に連結する連
結軸に生じる捩れ角度を算出する手段と、算出した捩れ
角度から前記第1軸に加わるトルクを算出する手段を備
えたトルク検出装置において、前記検出器は、各回転体
が回転するに従い増加する第1検出信号及び減少する第
2検出信号を各ターゲットから検出すべくなしてあり、
各ターゲットから検出した前記第1検出信号に基づき算
出される前記第1及び第2軸の回転角度の差と各ターゲ
ットから検出した前記第2検出信号に基づき算出される
前記第1及び第2軸の回転角度の差との平均値を算出す
る手段を備え、算出した回転角度の差の平均値を前記捩
れ角度とすべくなしてあることを特徴とする。
【0019】第2発明に係るトルク検出装置は、前記タ
ーゲットは、前記回転体の周面に沿って一方向に傾斜す
る1又は複数の第1傾斜部と、前記回転体の周面に沿っ
て他方向に傾斜する1又は複数の第2傾斜部とを備え、
前記第1及び第2傾斜部は、夫々の一端で連結してあ
り、連結点を通る前記回転体の軸長方向の直線に対して
略線対称に設けてあり、前記検出器は、各ターゲットの
第1傾斜部及び第2傾斜部に対向配置してあることを特
徴とする。
【0020】第3発明に係るトルク検出装置は、前記検
出器が夫々出力する検出信号と位相が異なる検出信号を
出力すべく、各ターゲットに対し該ターゲットが近接す
る部位を検出する2つの検出器を更に備えることを特徴
とする。
【0021】第4発明に係る舵取装置は、舵輪に連結さ
れた第1軸と、舵取機構に連結された第2軸と、前記第
1及び第2軸を連結する連結軸と、前記第1軸に加わる
操舵トルクを、前記連結軸に生じる捩れ角度によって検
出する請求項1乃至請求項3の何れかに記載されたトル
ク検出装置とを備え、該トルク検出装置により検出した
操舵トルクにより操舵を補助すべくなしてあることを特
徴とする。
【0022】第1発明にあっては、第1軸及び第2軸の
夫々に取付けられた回転体と、該回転体が回転するに従
い増加する第1検出信号及び減少する第2検出信号を検
出すべく、各回転体の周面に設けられたターゲットが近
接する部位を検出する検出器とを備えている。また、各
ターゲットから検出した第1検出信号に基づき算出した
第1軸及び第2軸の回転角度の差と各ターゲットから検
出した第2検出信号に基づき算出した第1軸及び第2軸
の回転角度の差と平均値を算出することによって、連結
軸に生じる捩れ角度を検出している。従って、例えば、
第1軸側の検出信号が一律に大きくなるようなオフセッ
トを持った場合、回転するに従い増加する第1検出信号
から算出した第1軸及び第2軸の回転角度の差は、本来
検出すべき値より大きく(又は小さく)なり、逆に回転
するに従い減少する第2検出信号から算出した第1軸及
び第2軸の回転角度の差は、本来算出すべき値より小さ
く(又は大きく)なるが、両者を平均することにより、
夫々の変動は相殺されて、本来算出すべき捩れ角度を求
めることができる。この捩れ角度を利用して、操舵トル
クの大きさを求めることができる。
【0023】第2発明にあっては、回転体の周面に沿っ
て一方向に傾斜する1又は複数の第1傾斜部及び他方向
に傾斜する1又は複数の第2傾斜部を備えるターゲット
と、該ターゲットの近接する部位を検出する2つ検出器
とを第1軸及び第2軸に備え、第1傾斜部及び第2傾斜
部は、夫々の一端にて連結してあり、連結点を通る回転
体の軸長方向の直線に対して略線対象の位置に設けてあ
る。また、第1傾斜部及び第2傾斜部の夫々から検出し
た第1及び第2軸の回転角度の差を平均することによっ
て、連結軸に生じる捩れ角度を検出している。従って、
例えば、第1軸側の検出信号が一律に大きくなるような
オフセットを持った場合、第1傾斜部から算出した第1
軸及び第2軸の回転角度の差は、本来検出すべき値より
大きく(又は小さく)なり、逆に第2傾斜部から算出し
た第1軸及び第2軸の回転角度の差は、本来算出すべき
値より小さく(又は大きく)なるが、両者を平均するこ
とにより、夫々の変動は相殺されて、本来算出すべき捩
れ角度を求めることができる。この捩れ角度を利用し
て、操舵トルクの大きさを求めることができる。
【0024】第3発明にあっては、前記検出信号と位相
が異なる検出信号を出力する検出器を備える。そのた
め、第1傾斜部及び第2傾斜部の連結点近傍からの検出
信号が歪んでいる場合にも、第1軸及び第2軸の回転角
度の差を検出することができ、これを用いて第2軸に加
わる操舵トルクを検出することができる。
【0025】第4発明にあっては、第1軸が舵輪に連結
され、第2軸が舵取機構に連結され、トーションバーが
前記第1及び第2軸を連結する。また第1発明乃至第3
発明のトルク検出装置が、第1軸に加わる操舵トルクを
連結軸に生じる捩れ角度によって検出する。これによ
り、回転体の回転軸回りの回転角度の算出が容易な回転
角度検出装置を使用したトルク検出装置を備え、該トル
ク検出装置により検出した操舵トルクにより操舵補助で
きる舵取装置を実現することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態を
示す図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明の
トルク検出装置及び舵取装置の概略構成を示す模式図で
ある。図中1は、舵取装置を示し、舵取装置1は、上端
を舵輪(ステアリングホイール)30に連結された入力
軸31と、下端を舵取機構のピニオン33に連結された
出力軸32とを、細径のトーションバー34を介して同
軸上に連結することにより、前記舵輪30と操舵機構と
を連絡する操舵軸3を構成している。
【0027】トルク検出装置は、前記入力軸31及び出
力軸32の連結部近傍に構成し、入力軸31には出力軸
32との連結側端部近傍に、出力軸32には入力軸31
との連結側端部近傍に、それぞれ適宜の厚みを有した円
盤形のターゲット盤2,2が同軸上に支持されている。
前記ターゲット盤2,2の側面には、該側面に沿って磁
性体製の突条から構成される複数(例えば、V状に5
個)のターゲット20が並設されている。
【0028】図2は、ターゲット盤2,2の側面の展開
図である。ターゲット20は、ターゲット盤2,2の側
面に沿って一方向に傾斜して設けてある第1傾斜部20
aと、他方向に傾斜して設けてある第2傾斜部20bと
からなる。該第1傾斜部20a及び第2傾斜部20b
は、各々線条をなしており、図1では夫々の傾斜部5個
を交互にターゲット盤2,2の側面に等配に並設され、
夫々の一端で連結し、側面に沿って回転方向にV状を連
続して形成している。また、第1傾斜部20a及び第2
傾斜部20bは、両傾斜部の連結点を通るべきターゲッ
ト盤2,2の軸長方向の直線に関して略線対象に配置し
ている。
【0029】ターゲット盤2,2の外側には、ターゲッ
ト盤2,2の側面のターゲット20,20に臨むように
センサボックス10が設けられている。センサボックス
10は、入力軸31及び出力軸32を支承するハウジン
グ等の不動の部位に固定支持されている。センサボック
ス10の内部には、入力軸31側のターゲット20に対
向する磁気センサ4Aと、出力軸32側のターゲット2
0に対向する磁気センサ5Aとが、ターゲット盤2,2
の回転軸に平行な線上に収納されている。また、磁気セ
ンサ4Aが出力する信号の波形に対して位相が180゜
異なる信号を出力すべく設けられた磁気センサ4A’が
回転軸回りに所要の間隔を隔ててセンサボックス10に
配置されている。同様に、磁気センサ5Aが出力する信
号の波形に対して位相が180゜異なる信号を出力すべ
く設けられた磁気センサ5A’が回転軸回りに所要の間
隔を隔ててセンサボックス10に配置されている。更
に、磁気センサ4A,4A’,5A,5A’(以下、S
a系の磁気センサという)に加えて、磁気センサ4B,
4B’,5B,5B’(以下、Sb系の磁気センサとい
う)を設けている。磁気センサ4Bは、磁気センサ4A
及び4A’の中間に配置し、磁気センサ4B’は、磁気
センサ4A’を挟んで磁気センサ4Bと対称位置に配置
している。同様に、磁気センサ5Bは、磁気センサ5A
及び5A’の中間に配置し、磁気センサ5B’は、磁気
センサ5A’を挟んで磁気センサ5Bと対称位置に配置
している。このようにSb系の磁気センサを配置するこ
とによって、Sb系の磁気センサは、Sa系の磁気セン
サの出力信号の波形に対して位相が所定の電気角(例え
ば90゜)だけ異なる出力信号を出力する。
【0030】Sa系及びSb系の磁気センサは、例えば
磁気抵抗素子(MR素子)等、磁界の作用により電気的
特性(抵抗)が変化する特性を有する素子及びバイアス
用磁石からなり、該素子をターゲット20に対向するよ
うに配置してある。また、Sa系及びSb系の磁気セン
サは、対向するターゲット20の近接する部位に応じて
出力電圧が変化するように構成されており、Sa系の磁
気センサがそれぞれ出力する出力電圧の値V4A,V4
A’,V5A,V5A’及びSb系の磁気センサがそれ
ぞれ出力する出力電圧の値V4B,V4B’,V5B,
V5B’は、センサボックス10の外部又は内部に備え
たマイクロプロセッサを用いてなる演算処理部6に所定
のサンプリング周期で与えられる。
【0031】図3は、磁気センサが出力する出力信号の
波形図である。前述のような構成のトルク検出装置で
は、入力軸31及び出力軸32が軸回りに回転した場
合、Sa系及びSb系の磁気センサは、対向する各ター
ゲット20が各磁気センサと対向する位置を通過する
間、図3の波形図に示すように、入力軸31及び出力軸
32の回転角度の変化に応じて、比例的に上昇し下降す
る電圧を出力する。また、第1傾斜部20a及び第2傾
斜部20bは、両傾斜部の連結点を通るべきターゲット
盤2,2の軸長方向の直線に関して略線対象の位置に配
置しているため、回転角度に対して出力電圧が単調に増
加する領域の傾きの大きさと、回転角度に対して出力電
圧が単調に減少する領域の傾きの大きさとは等しくな
る。一方、ターゲット20の第1傾斜部20aと第2傾
斜部20bとの連結点近傍からの出力波形は、出力信号
に歪が生じるために不規則に変化する。
【0032】磁気センサ4A,4A’の出力電圧V4
A,V4A’は、磁気センサ4A,4A’に対向するタ
ーゲット20が備えられた入力軸31の軸回りの回転角
度に対応するものとなり、磁気センサ5A,5A’の出
力電圧V5A,V5A’は、磁気センサ5A,5A’に
対向するターゲット20が備えられた出力軸32の軸回
りの回転角度に対応するものとなる。同様に、磁気セン
サ4B,4B’の出力電圧V4B,V4B’は、磁気セ
ンサ4B,4B’に対向するターゲット20が備えられ
た入力軸31の軸回りの回転角度に対応するものとな
り、磁気センサ5B,5B’の出力電圧V5B,V5
B’は、磁気センサ5B,5B’に対向するターゲット
20が備えられた出力軸32の軸回りの回転角度に対応
するものとなる。従って、演算処理部6は、磁気センサ
4A,4A’,4B,4B’の出力電圧V4A,V4
A’,V4B,V4B’から入力軸31の回転角度を算
出することができ、演算処理部6及び磁気センサ4A,
4A’,4B,4B’は入力軸31の回転角度検出装置
として機能する。また、演算処理部6は、磁気センサ5
A,5A’,5B,5B’の出力電圧V5A,V5
A’,V5B,V5B’から出力軸32の回転角度を算
出することができ、演算処理部6及び磁気センサ5A,
5A’,5B,5B’は出力軸32の回転角度検出装置
として機能する。
【0033】図4は、入力軸と出力軸との間に回転角度
の差が生じている場合に、Sa系の磁気センサが出力す
る出力信号の波形図である。入力軸31と出力軸32と
の間に回転角度の差(相対角変位)が生じている場合、
図4(a)の波形図に示したように磁気センサ4A,5
Aで出力された出力電圧V4AとV5Aとの間に電圧差
が生じる。双方の出力電圧が比例的に変化する領域の回
転角度θsにおける電圧差ΔV(=V4A−V5A)の
絶対値は、入力軸31と出力軸32との相対角変位に対
応しており、演算処理部6で算出できるようになってい
る。ここで、入力軸31と出力軸32との間に回転角度
の差が生じている場合、電圧差ΔVは正又は負の値をと
る。算出した相対角変位は、入力軸31に加わる操舵ト
ルクの作用下において、入力軸31及び出力軸32を連
結するトーションバー34に生じる捩れ角度に対応す
る。また、図4(b)の波形図に示したように、磁気セ
ンサ4A’,5A’からの出力電圧V4A’,V5A’
の間にも電圧差が生じており、前述と同じ回転角度θs
における出力電圧の電圧差ΔV’(=V4A’−V5
A’)は−ΔVに等しく、電圧差ΔV’の絶対値からも
入力軸31と出力軸32との相対角変位を算出すること
ができる。
【0034】図5は、磁気センサが出力する出力信号に
オフセットがある場合の波形図である。例えば、入力軸
31に取付けられたターゲット盤2が所定の位置から舵
輪30の方向へずれた位置にある場合、磁気センサ4
A,4A’の出力電圧は、あたかも出力された電圧が大
きくなったかのようなオフセットを持つ。従って、図5
(a)に示したように、出力電圧が回転角度に対して比
例的に増加する領域の回転角度θsに対する出力電圧V
4A,V5Aの電圧差ΔVa(=V4A−V5A)の絶
対値は前述のΔVの絶対値よりオフセットの分だけ大き
くなる。一方、図5(b)に示したように、位相が18
0゜異なる磁気センサ4A’,5A’の出力電圧の電圧
差ΔVb(=V4A’−V5A’)の絶対値は、前述の
ΔV’の絶対値よりオフセットの分だけ小さくなる。従
って、ΔVa(又はΔVb)からトーションバー34の
捩れ角度を算出した場合、捩れ角度は、ΔVから算出し
た値より大きく(又は小さく)なる。しかしながら、Δ
Vaの絶対値とΔVbの絶対値との平均をとることによ
って、オフセットの値が相殺され、算出した平均値は前
述のΔVの絶対値に等しい値となる。この平均値からト
ーションバー34の捩れ角度を算出することによって、
本来検出すべき操舵トルクの値を求めることが可能とな
る。しかしながら、図5に示すように、出力電圧が不規
則に変化する領域における回転角度θtにおける磁気セ
ンサ4A,4A’出力信号は歪みが生じているため、Δ
VaとΔVbとの平均値からΔVの値を算出することは
できない。この場合、後述するように、Sa系の出力信
号をSb系の出力信号により補完することでΔVの値を
算出することが可能となる。
【0035】図6は、磁気センサ4A,4Bが出力する
出力信号の波形図である。ターゲット20の第1傾斜部
20aと第2傾斜部20bとの連結点近傍からの出力波
形は、出力信号に歪が生じるため不規則に変化してい
る。そのため、出力信号が不規則に変化している領域
(不規則変化領域)から、入力軸31及び出力軸32の
回転角度を検出することは困難であり、トーションバー
34の操舵トルクも検出することは困難である。しかし
ながら、図6に示したように、磁気センサ4A,4Bが
出力する出力信号の波形は互いに位相が90゜異なるた
め、一方の出力信号が不規則変化領域にある場合、他方
の出力信号は、回転角度に対して比例的に増加又は減少
する領域(比例的変化領域)にあり、互いの出力信号を
補完させることで、回転角度及び操舵トルクを算出する
ことが可能となる。これらの関係は、磁気センサ4A,
4B間の関係に限らず、4A’,4B’間、5A,5B
間、及び5A’,5B’間の関係も同様である。また、
図6に示したVmax及びVminは、磁気センサ4
A,4Bの出力電圧が取り得る最大値及び最小値であ
り、Vmは、Vmax及びVminの中間値である。
【0036】図7及び図8は、本発明のトルク検出装置
による操舵トルクの算出手順を示したフローチャートで
ある。演算処理部6は、所定のサンプリング周期でSa
系及びSb系の磁気センサが出力した出力電圧の値V4
A,V4A’,V5A,V5A’,V4B,V4B’,
V5B,V5B’を読込む(ステップS1)。
【0037】次いで、演算処理部6は、読込んだ出力電
圧に基づき有効センサ選択処理を行い、比例的変化領域
の回転角度を検出する有効センサを、Sa系の磁気セン
サ又はSb系の磁気センサから選択する(ステップS
2)。また、有効センサは、回転角度に対して出力信号
が増加する領域の回転角度を検出する磁気センサ「Sa
+」、「Sb+」であるか、回転角度に対して出力信号
が減少する領域の回転角度を検出する磁気センサ「Sa
−」、「Sb−」であるかについても判断する。
【0038】次いで、演算処理部6は、ステップS2で
選択された有効センサが「Sa+」であるか否かを判断
する(ステップS3)。選択された有効センサが「Sa
+」である場合(S3:YES)、読込んだ出力電圧の
値V4A,V4A’,V5A,V5A’から、出力電圧
の差ΔV=V4A−V5Aを算出し(ステップS4)、
出力電圧の差ΔV’=−(V4A’−V5A’)を算出
する(ステップS5)。ここで、ΔV及びΔV’の値
は、トーションバー34の捩れ角度に対応した量であ
り、トーションバー34が捩れている場合、正又は負の
値をとる。
【0039】選択された有効センサが「Sa+」でない
場合(S3:NO)、演算処理部6は、選択された有効
センサが「Sa−」であるか否かを判断する(ステップ
S6)。選択された有効センサが「Sa−」である場合
(S6:YES)、読込んだ出力電圧の値V4A,V4
A’,V5A,V5A’から、出力電圧の差ΔV=−
(V4A−V5A)を算出し(ステップS7)、出力電
圧の差ΔV’=V4A’−V5A’を算出する(ステッ
プS8)。ここで、ΔV及びΔV’の値は、トーション
バー34の捩れ角度に対応した量であり、トーションバ
ー34が捩れている場合、正又は負の値をとる。
【0040】選択された有効センサが「Sa−」でない
場合(S6:NO)、演算処理部6は、選択された有効
センサが「Sb+」であるか否かを判断する(ステップ
S9)。選択された有効センサが「Sb+」である場合
(S9:YES)、読込んだ出力電圧の値V4B,V4
B’,V5B,V5B’から、出力電圧の差ΔV=V4
B−V5Bを算出し(ステップS10)、出力電圧の差
ΔV’=−(V4B’−V5B’)を算出する(ステッ
プS11)。ここで、ΔV及びΔV’は、トーションバ
ー34の捩れ角度に対応した量であり、トーションバー
34が捩れている場合、正又は負の値をとる。
【0041】選択された有効センサが「Sb+」でない
場合(S9:NO)、演算処理部6は、選択された有効
センサが「Sb−」であるか否かを判断する(ステップ
S12)。選択された有効センサが「Sb−」である場
合(S12:YES)、読込んだ出力電圧の値V4B,
V4B’,V5B,V5B’から、出力電圧の差ΔV=
−(V4B−V5B)を算出し(ステップS13)、出
力電圧の差ΔV’=V4B’−V5B’を算出する(ス
テップS14)。ここで、ΔV及びΔV’は、トーショ
ンバー34の捩れ角度に対応した量であり、トーション
バー34が捩れている場合、正又は負の値をとる。選択
された有効センサが「Sb−」でない場合(S12:N
O)、処理をステップS2へ戻す。
【0042】次いで、演算処理部6は、算出したΔVに
基づき操舵トルクの値t=κ×ΔVを算出し(ステップ
S15)、同様に算出したΔV’に基づき操舵トルクの
値t’=κ×ΔV’を算出する(ステップS16)。こ
こで、κは出力電圧の差をトルクの値に換算する換算定
数である。
【0043】次いで、演算処理部6は、t及びt’の平
均値T=(t+t’)/2を算出して(ステップS1
7)、検出すべき操舵トルクの値を算出する。ここで、
例えば、Tが正の値をとる場合、舵輪30を反時計回り
に操舵した際に生じるトルクであると解し、Tが負の値
をとる場合、舵輪30を時計回りに操舵した際に生じる
トルクであると解する。
【0044】図9及び図10は、有効センサの選択手順
を示したフローチャートである。演算処理部6は、有効
センサが、Sa系であるか、又はSb系であるかを選択
するにあたって、まず、磁気センサ4Aの出力電圧V4
A、及び磁気センサ4Bの出力電圧V4Bと、各センサ
の出力が取り得る最大値及び最小値の中間値Vmとを比
較する。そして、V4A≧VmかつV4B≧Vmである
か否かを判定し(ステップS201)、V4A≧Vmか
つV4B≧Vmである場合(S201:YES)、V4
A≧V4Bであるか否かを判断する(ステップS20
6)。演算処理部6は、V4A≧VmかつV4B≧Vm
であり(S201:YES)、V4A≧V4Bである場
合(S206:YES)、有効センサを「Sb+」と判
断する(ステップS207)。また、V4A≧Vmかつ
V4B≧Vmであり(S201:YES)、V4A≧V
4Bでない場合(S206:NO)、有効センサを「S
a−」と判断する(ステップS208)。
【0045】V4A≧VmかつV4B≧Vmでない場合
(S201:NO)、演算処理部6は、V4A<Vmか
つV4B<Vmであるか否かを判定し(ステップS20
2)、V4A<VmかつV4B<Vmである場合(S2
02:YES)、V4A≧V4Bであるか否かを判断す
る(ステップS209)。演算処理部6は、V4A<V
mかつV4B<Vmであり(S202:YES)、V4
A≧V4Bである場合(S209:YES)、有効セン
サを「Sa+」と判断する(ステップS210)。ま
た、V4A<VmかつV4B<Vmであり(S202:
YES)、V4A≧V4Bでない場合(S209:N
O)、有効センサを「Sb−」であると判断する(ステ
ップS211)。
【0046】V4A<VmかつV4B<Vmでない場合
(S202:NO)、演算処理部6は、V4A≧Vmか
つV4B<Vmであるか否かを判定し(ステップS20
3)、V4A≧VmかつV4B<Vmである場合(S2
03:YES)、(V4A−Vm)≧(Vm−V4B)
であるか否かを判断する(ステップS212)。演算処
理部6は、V4A≧VmかつV4B<Vmであり(S2
03:YES)、(V4A−Vm)≧(Vm−V4B)
である場合(S212:YES)、有効センサを「Sb
+」と判断する(ステップS213)。また、V4A≧
VmかつV4B<Vmであり(S203:YES)、
(V4A−Vm)≧(Vm−V4B)でない場合(S2
12:NO)、有効センサを「Sa+」であると判断す
る(ステップS214)。
【0047】V4A≧VmかつV4B<Vmでない場合
(S203:NO)、演算処理部6は、(V4B−V
m)≧(Vm−V4A)であるか否かを判断し(ステッ
プS204)、(V4B−Vm)≧(Vm−V4A)で
ある場合(S204:YES)、有効センサを「Sa
−」であると判断し(ステップS205)、(V4B−
Vm)≧(Vm−V4A)でない場合(S204:N
O)、有効センサを「Sb−」であると判断する(ステ
ップS215)。
【0048】前述の例では、有効センサがSa系である
か、又はSb系であるかを選択するために、磁気センサ
4A及び4Bの出力信号を用いているが、同様の手順に
より、磁気センサ5A及び5Bの出力信号を用いて有効
センサの選択を行うことも可能である。また、磁気セン
サ4A及び4Bの出力信号を用いて有効センサを選択し
た場合と、磁気センサ4A’及び4B’の出力信号を用
いて有効センサを選択した場合とは、有効センサの選択
結果が同じであるため、何れの組の磁気センサを用いて
も有効センサを選択することが可能である。
【0049】尚、本実施の形態では、ターゲット20が
図1に示す形状である場合について説明したが、ターゲ
ット20が図1に示す形状以外のものであっても、同様
の効果を得ることが可能である。
【0050】また、本実施の形態では、1つのセンサボ
ックス10に8個の磁気センサを設けているが、ターゲ
ット盤2,2の側面のターゲット20,20に臨む2つ
のセンサボックスを別個に設けて、一方のセンサボック
ス内にSa系の磁気センサを収納し、他方のセンサボッ
クス内にSb系の磁気センサを収納する形態であっても
よい。
【0051】前述のトルク検出装置を使用した舵取装置
の操作を以下に説明する。舵輪30に操舵トルクが加え
られた場合、トーションバー34が捩れて入力軸31及
び出力軸32が夫々回転する。この場合、磁気センサ4
A,4A’,5A,5A’、及び磁気センサ4B,4
B’,5B,5B’は対向する各ターゲット20の回転
角度に応じた出力電圧V4A,V4A’,V5A,V5
A’、及び出力電圧V4B,V4B’,V5B,V5
B’の値を演算処理部6に与える。演算処理部6は、取
得した出力電圧の値により、操舵トルクに応じた信号を
出力する。前記操舵トルクに応じた信号は、制御部(図
示せず)に与えられ、制御部は取得した各信号に基づき
電動モータ(図示せず)の回転制御を行い、操舵を補助
する。
【0052】
【発明の効果】以上、詳述したように、第1発明による
場合は、第1軸及び第2軸の夫々に取付けられた回転体
と、該回転体が回転するに従い増加する第1検出信号及
び減少する第2検出信号を検出すべく、各回転体の周面
に設けられたターゲットが近接する部位を検出する検出
器とを備えている。また、各ターゲットから検出した第
1検出信号に基づき算出した第1軸及び第2軸の回転角
度の差と各ターゲットから検出した第2検出信号に基づ
き算出した第1軸及び第2軸の回転角度の差と平均値を
算出することによって、連結軸に生じる捩れ角度を検出
している。従って、例えば、第1軸側の検出信号が一律
に大きくなるようなオフセットを持った場合、回転する
に従い増加する第1検出信号から算出した第1軸及び第
2軸の回転角度の差は、本来検出すべき値より大きく
(又は小さく)なり、逆に回転するに従い減少する第2
検出信号から算出した第1軸及び第2軸の回転角度の差
は、本来算出すべき値より小さく(又は大きく)なる
が、両者を平均することにより、夫々の変動は相殺され
て、本来算出すべき捩れ角度を求めることができる。こ
の捩れ角度を利用して、操舵トルクの大きさを求めるこ
とができる。
【0053】第2発明による場合は、回転体の周面に沿
って一方向に傾斜する1又は複数の第1傾斜部及び他方
向に傾斜する1又は複数の第2傾斜部を備えるターゲッ
トと、該ターゲットの近接する部位を検出する2つ検出
器とを第1軸及び第2軸に備え、第1傾斜部及び第2傾
斜部は、夫々の一端にて連結してあり、連結点を通る回
転体の軸長方向の直線に対して略線対象の位置に設けて
ある。また、第1傾斜部及び第2傾斜部の夫々から検出
した第1及び第2軸の回転角度の差を平均することによ
って、連結軸に生じる捩れ角度を検出している。従っ
て、例えば、第1軸側の検出信号が一律に大きくなるよ
うなオフセットを持った場合、第1傾斜部から算出した
第1軸及び第2軸の回転角度の差は、本来検出すべき値
より大きく(又は小さく)なり、逆に第2傾斜部から算
出した第1軸及び第2軸の回転角度の差は、本来算出す
べき値より小さく(又は大きく)なるが、両者を平均す
ることにより、夫々の変動は相殺されて、本来算出すべ
き捩れ角度を求めることができる。この捩れ角度を利用
して、操舵トルクの大きさを求めることができる。
【0054】第3発明による場合は、前記検出信号と位
相が異なる検出信号を出力する検出器を備える。そのた
め、第1傾斜部及び第2傾斜部の連結点近傍からの検出
信号が歪んでいる場合にも、第1軸及び第2軸の回転角
度の差を検出することができ、これを用いて第2軸に加
わる操舵トルクを検出することができる。
【0055】第4発明による場合は、第1軸が舵輪に連
結され、第2軸が舵取機構に連結され、トーションバー
が前記第1及び第2軸を連結する。また第1発明乃至第
3発明のトルク検出装置が、第1軸に加わる操舵トルク
を連結軸に生じる捩れ角度によって検出する。これによ
り、回転体の回転軸回りの回転角度の算出が容易な回転
角度検出装置を使用したトルク検出装置を備え、該トル
ク検出装置により検出した操舵トルクにより操舵補助で
きる舵取装置を実現することができる等、本発明は優れ
た効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトルク検出装置及び舵取装置の概略構
成を示す模式図である。
【図2】ターゲット盤の側面の展開図である。
【図3】磁気センサが出力する出力信号の波形図であ
る。
【図4】磁気センサが出力する出力信号の波形図であ
る。
【図5】磁気センサが出力する出力信号にオフセットが
ある場合の波形図である。
【図6】磁気センサが出力する出力信号の波形図であ
る。
【図7】操舵トルクの算出手順を示したフローチャート
である。
【図8】操舵トルクの算出手順を示したフローチャート
である。
【図9】有効センサ選択手順を示したフローチャートで
ある。
【図10】有効センサ選択手順を示したフローチャート
である。
【図11】従来例のトルク検出装置及び舵取装置の概略
構成を示す模式図である。
【図12】図11に示すトルク検出装置の動作を説明す
る説明図である。
【図13】図11に示すトルク検出装置の動作を説明す
る説明図である。
【符号の説明】
1 舵取装置 2 ターゲット盤 3 操舵軸 4A,4A’,5A,5A’ 磁気センサ 4B,4B’,5B,5B’ 磁気センサ 6 演算処理部 10 センサボックス 20 ターゲット 20a 第1傾斜部 20b 第2傾斜部 31 入力軸 32 出力軸 34 トーションバー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1軸及び第2軸の夫々に取付けられた
    回転体と、該回転体が回転するに従い検出される部位が
    連続的に変化すべく、各回転体の周面に設けられたター
    ゲットと、各ターゲットが近接する部位を検出する複数
    の検出器と、該検出器が検出した検出信号に基づき、前
    記第1及び第2軸の回転角度を算出する手段と、算出し
    た回転角度から、前記第1及び第2軸を同軸的に連結す
    る連結軸に生じる捩れ角度を算出する手段と、算出した
    捩れ角度から前記第1軸に加わるトルクを算出する手段
    を備えたトルク検出装置において、 前記検出器は、各回転体が回転するに従い増加する第1
    検出信号及び減少する第2検出信号を各ターゲットから
    検出すべくなしてあり、 各ターゲットから検出した前記第1検出信号に基づき算
    出される前記第1及び第2軸の回転角度の差と各ターゲ
    ットから検出した前記第2検出信号に基づき算出される
    前記第1及び第2軸の回転角度の差との平均値を算出す
    る手段を備え、 算出した回転角度の差の平均値を前記捩れ角度とすべく
    なしてあることを特徴とするトルク検出装置。
  2. 【請求項2】 前記ターゲットは、前記回転体の周面に
    沿って一方向に傾斜する1又は複数の第1傾斜部と、前
    記回転体の周面に沿って他方向に傾斜する1又は複数の
    第2傾斜部とを備え、 前記第1及び第2傾斜部は、夫々の一端で連結してあ
    り、連結点を通る前記回転体の軸長方向の直線に対して
    略線対称に設けてあり、 前記検出器は、各ターゲットの第1傾斜部及び第2傾斜
    部に対向配置してあることを特徴とする請求項1に記載
    のトルク検出装置。
  3. 【請求項3】 前記検出器が夫々出力する検出信号と位
    相が異なる検出信号を出力すべく、各ターゲットに対し
    該ターゲットが近接する部位を検出する2つの検出器を
    更に備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記
    載のトルク検出装置。
  4. 【請求項4】 舵輪に連結された第1軸と、舵取機構に
    連結された第2軸と、前記第1及び第2軸を連結する連
    結軸と、前記第1軸に加わる操舵トルクを、前記連結軸
    に生じる捩れ角度によって検出する請求項1乃至請求項
    3の何れかに記載されたトルク検出装置とを備え、該ト
    ルク検出装置により検出した操舵トルクにより操舵を補
    助すべくなしてあることを特徴とする舵取装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016105076A (ja) * 2014-11-19 2016-06-09 日本精工株式会社 トルク測定装置付回転伝達装置

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