JP2003098018A - トルク検出装置及び舵取装置 - Google Patents

トルク検出装置及び舵取装置

Info

Publication number
JP2003098018A
JP2003098018A JP2001295173A JP2001295173A JP2003098018A JP 2003098018 A JP2003098018 A JP 2003098018A JP 2001295173 A JP2001295173 A JP 2001295173A JP 2001295173 A JP2001295173 A JP 2001295173A JP 2003098018 A JP2003098018 A JP 2003098018A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
torque
shaft
rotating body
detection device
target
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001295173A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshitomo Tokumoto
欣智 徳本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koyo Seiko Co Ltd filed Critical Koyo Seiko Co Ltd
Priority to JP2001295173A priority Critical patent/JP2003098018A/ja
Priority to US10/081,518 priority patent/US20020124663A1/en
Publication of JP2003098018A publication Critical patent/JP2003098018A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Power Steering Mechanism (AREA)
  • Force Measurement Appropriate To Specific Purposes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各磁気センサの出力特性の相違、対向するタ
ーゲットとの間のエアギャップの相違に起因する検出誤
差の発生を抑え、精度良く回転トルクを検出するトルク
検出装置の提供。 【解決手段】 入力軸31及び出力軸32に夫々外嵌固
定されたターゲット板2の周面に備えたターゲット2
0,20…に、夫々磁気センサ1A,1B,2A,2B
を対向配置させ、ターゲット20,20…が夫々磁気セ
ンサ1A,1B,2A,2Bとの対向位置を通過する間
に、磁気センサ1A,1B及び2A,2Bが出力した信
号の平均値を求め、磁気センサ1A,1B,2A,2B
が出力する各信号を前記平均値に一致させるように補正
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転軸に加わるト
ルクを検出するトルク検出装置、及びこのトルク検出装
置を備える自動車用の舵取装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】舵取りのために舵輪(ステアリングホイ
ール)に加えられる操舵トルクの検出結果に基づいて操
舵補助用のモータを駆動し、該モータの回転力を舵取り
装置に伝えて操舵を補助する構成とした電動パワーステ
アリング装置は、操舵補助力の発生源として油圧アクチ
ュエータを用いる油圧パワーステアリング装置と比較し
て、車速の高低、操舵の頻度等、走行状態に応じた補助
力特性の制御が容易に行えるという利点を有することか
ら、近年、その適用範囲が拡大する傾向にある。
【0003】以上の如き電動パワーステアリング装置に
おいては、前記操舵トルクの検出のためのトルク検出装
置が必要であり、舵輪と舵取機構を連絡する操舵軸を舵
輪側の入力軸と舵取機構側の出力軸とを細径のトーショ
ンバーを介して連結し、操舵トルクの作用によるトーシ
ョンバーの捩れを伴って前記両軸の連結部に生じる相対
角変位を検出し、この検出結果に基づいて前記操舵トル
ク(回転トルク)を算出する構成としたトルク検出装置
が用いられている。
【0004】以上の如きトルク検出装置の多くは、入力
軸及び出力軸の回転角度を夫々検出し、これらの検出角
度の差として与えられる相対角変位を利用して回転トル
クを求める構成となっている。しかしながら回転角度の
検出装置は、ポテンシオメータ等の接触摺動する部分を
含んで構成されているものが多く、摺接部の摩耗による
出力の経年変化が発生し、耐久性に劣るという問題があ
った。また、前記トーションバーの捩れを伴って生じる
入力軸と出力軸との相対角変位を、両軸の連結部に構成
された磁気回路のインピーダンス変化を媒介として検出
する構成とした装置も実用化されているが、この装置
は、構成が複雑であり、製造コストが高いという問題が
あった。
【0005】このような問題を解消すべく本願出願人
は、特願平11−100665号等において、回転軸に加わる回
転トルクを非接触にて検出し得る簡素な構成のトルク検
出装置を提案している。この装置は、対象となる回転軸
の外周に、軸長方向に対して略等角度傾斜する磁性体製
のターゲットを周方向に複数並設し、この回転軸の外側
に各ターゲットの通過に応じて変化する出力を発する磁
気センサ(MRセンサ)を対向配置してなる回転角検出
装置を、入力軸と出力軸との連結部に夫々構成したもの
である。
【0006】この構成によれば、入力軸及び出力軸が回
転した場合、ターゲットが対向する磁気センサとの対向
位置を通過する間、各磁気センサは、入力軸及び出力軸
の回転角度の変化に応じて、略直線的に上昇し下降する
出力電圧を発するため、入力軸及び出力軸の回転角度
を、夫々に対応する磁気センサの出力に基づいて非接触
にて検出することができ、舵輪の操作により入力軸に加
えられる回転トルク(操舵トルク)は、入力軸及び出力
軸に対応する磁気センサの出力差として与えられる両軸
の回転角度の差に基づいて算出することができる。
【0007】なお、入力軸及び出力軸の外周面に並設さ
れたターゲットは、軸長方向に対して略等角度傾斜する
部分螺旋の形態をなしており、周方向の並設数に対応す
る不連続部が存在する。従って、これらの不連続部が各
磁気センサとの対向位置を通過する場合、前記磁気セン
サの出力に、非線形な変化領域が出現し、この非線形変
化領域内での回転角度の検出が不確かになるという問題
がある。そこで、前記ターゲットとの対向位置に周方向
にずらせて2つの磁気センサを配置し、一方の出力が非
線形変化領域にあるときには他方の磁気センサの出力を
用い、全周に亘って回転角の検出が行えるようにしてあ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このようなトルク検出
装置は、対象となる回転軸の回転トルクを、非接触にて
検出し得る簡素な構成の装置であり、前述した如く、電
動パワーステアリング装置において操舵補助用のモータ
の駆動制御に好適に使用することができる。
【0009】ところが、磁気センサとして用いるMRセ
ンサの出力特性は周辺温度の影響を受け易く、前述の如
く、入力軸及び出力軸のターゲットの外側に各2つの磁
気センサを備える構成においては、夫々の磁気センサの
出力特性の相違が、これらの出力差に基づいて算出され
る回転トルクの算出精度の低下を招来するという問題が
ある。
【0010】そこで従来においては、磁気センサの出力
特性を、温度による特性変化を含めて個々に調べ、夫々
の出力に乗じるゲインを各別に定めておき、実際の使用
中には、得られた磁気センサの出力に対応するゲインを
乗じて、特性の相違に起因する前述した誤差の発生を防
止するようにしている。
【0011】しかしながら、合計4つの磁気センサの夫
々に対して温度補償を含めてなされる前記ゲインの設定
に多大の手間を要するという問題があり、更には、正確
なゲイン設定を行った場合においても、夫々の磁気セン
サに発生する経時的な特性変化を補償することができ
ず、長期に亘って高精度での回転トルクの検出を行わせ
ることは困難である。
【0012】更に、入力軸側の磁気センサと出力軸側の
磁気センサとでは、夫々に対向するターゲットとの間の
隙間(エアギャップ)が異なることが多く、このエアギ
ャップは、磁気センサの出力に影響を及ぼすことから、
前述の如く算出される回転トルクには、エアギャップの
相違に起因する誤差も含まれるという問題があった。
【0013】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、回転体の回転軸方向に離隔して配されたターゲ
ットが、夫々対向する検出手段との対向位置を通過する
間に、各検出手段が出力した信号の平均値を求め、前記
検出手段が出力した各信号を前記平均値に一致させるよ
うに補正することにより、個々の検出手段の出力特性の
相違、個々の検出手段とターゲットとの間のエアギャッ
プの相違に起因する検出誤差の発生を抑え、精度良くト
ルク検出が可能なトルク検出装置を提供することを目的
とする。
【0014】本発明の他の目的は、回転体の周方向に略
等間隔で突設された凸起をターゲットとすることによ
り、前記ターゲットを容易に形成するトルク検出装置を
提供することにある。
【0015】本発明の更に他の目的は、回転体の周方向
に略等間隔で非凹部が生ずるように凹みを設け、この凹
みの間の前記非凹部をターゲットとすることにより、前
記ターゲットを容易に形成するトルク検出装置を提供す
ることにある。
【0016】本発明の更に他の目的は、回転体の周面に
沿って着磁し、着磁された部分をターゲットとすること
により、前記ターゲットを容易に形成するトルク検出装
置を提供することにある。
【0017】本発明の更に他の目的は、トーションバー
を介して同軸状に連結された第1軸と第2軸とにターゲ
ットを設けることにより、トーションバーの捩れを伴っ
て両軸間に発生する回転角度の差を精度良く算出し、両
軸に加わる回転トルクを精度良く検出するトルク検出装
置を提供することにある。
【0018】本発明の更に他の目的は、前記トルク検出
装置を用いることにより、舵取りのために舵輪に加えら
れる操舵トルクを精度良く検出することができ、検出さ
れた操舵トルクに基づき、操舵補助用のモータの駆動制
御等、各種の制御を行う自動車用の舵取装置を提供する
ことにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】第1発明に係るトルク検
出装置は、回転体に設けられた1又は複数のターゲット
と、前記回転体が回転するに従って連続的に信号を出力
する1又は複数の検出手段とを、前記回転体の回転軸方
向に離隔して2組設け、前記検出手段が夫々出力した信
号に基づき前記回転体に加わる回転トルクを算出するト
ルク算出部を備えるトルク検出装置であって、前記トル
ク算出部は、前記ターゲットが対向する検出手段との対
向位置を夫々通過する間に、前記検出手段が夫々出力し
た信号の平均値を求め、前記検出手段が夫々出力した信
号を前記平均値に一致させるべく前記信号を補正する補
正手段を備えることを特徴とする。
【0020】第2発明に係るトルク検出装置は、第1発
明に係るトルク検出装置において、前記ターゲットは、
前記回転体の周方向に略等間隔で突設された凸起からな
ることを特徴とする。
【0021】第3発明に係るトルク検出装置は、第1発
明に係るトルク検出装置において、前記ターゲットは、
前記回転体の周方向に略等間隔で非凹部が生ずるように
凹設された凹みの間の前記非凹部からなることを特徴と
する。
【0022】第4発明に係るトルク検出装置は、第1発
明に係るトルク検出装置において、前記ターゲットは、
前記回転体の周方向に略等間隔で磁極が反転するように
着磁してあることを特徴とする。
【0023】第5発明に係るトルク検出装置は、第1発
明に係るトルク検出装置において、前記ターゲットは、
前記回転体の周面に沿って一方向に傾斜して設けてある
第1傾斜部と、前記回転体の周面に沿って他方向に傾斜
して設けてある第2傾斜部とを有し、前記第1傾斜部及
び第2傾斜部は着磁してあることを特徴とする。
【0024】第6発明に係るトルク検出装置は、第5発
明に係るトルク検出装置において、前記第1傾斜部及び
第2傾斜部は、該両傾斜部の接続点を通るべき前記回転
体の軸長方向の直線に関して略線対称の関係を有するこ
とを特徴とする。
【0025】第7発明に係るトルク検出装置は、第1乃
至第6発明に係るトルク検出装置において、前記回転体
は、トーションバーを介して同軸状に連結された第1軸
及び第2軸に基づき回転するものであり、前記第1軸及
び第2軸の連結部近傍に夫々設けてあることを特徴とす
る。
【0026】第8発明に係る舵取装置は、舵輪に連結さ
れた前記第1軸と、舵取機構に連結された前記第2軸
と、前記第1軸及び第2軸を連結する前記トーションバ
ーと、前記第1軸に加わる操舵トルクを前記トーション
バーに生じる捩れ角度によって検出するトルク検出装置
と、該トルク検出装置が検出した操舵トルクに基づき駆
動制御され、前記第2軸の回転を補助するモータとを備
える舵取装置であって、前記トルク検出装置は、第1乃
至第7発明のいずれかに記載のトルク検出装置であるこ
とを特徴とする。
【0027】第1発明による場合は、回転体の回転軸方
向に離隔して配されたターゲットが、夫々対向する検出
手段との対向位置を通過する間に、各検出手段が出力し
た信号の平均値を求め、前記検出手段が出力した各信号
を前記平均値に一致させるように補正することにより、
個々の検出手段の出力特性の相違、個々の検出手段とタ
ーゲットとの間のエアギャップの相違に起因する検出誤
差の発生を抑え、長期に亘って高精度に回転トルクを検
出できるトルク検出装置を実現することができる。
【0028】第2発明による場合は、回転体の周方向に
略等間隔で突設させた凸起をターゲットとすることによ
り、前記ターゲットの形成が容易であり、個々の検出手
段の出力特性の相違、個々の検出手段とターゲットとの
間のエアギャップの相違に起因する検出誤差の発生を抑
え、長期に亘って高精度に回転トルクを検出できるトル
ク検出装置を実現することができる。
【0029】第3発明による場合は、回転体の周方向に
略等間隔で非凹部が生ずるように凹みを設け、この凹み
の間の前記非凹部をターゲットとすることにより、前記
ターゲットの形成が容易であり、個々の検出手段の出力
特性の相違、個々の検出手段とターゲットとの間のエア
ギャップの相違に起因する検出誤差の発生を抑え、長期
に亘って高精度に回転トルクを検出できるトルク検出装
置を実現することができる。
【0030】第4乃至第6発明による場合は、回転体の
周面に沿って着磁し、着磁された部分をターゲットとす
ることにより、前記ターゲットを容易に形成することが
でき、個々の検出手段の出力特性の相違、個々の検出手
段とターゲットとの間のエアギャップの相違に起因する
検出誤差の発生を抑え、長期に亘って高精度に回転トル
クを検出できるトルク検出装置を実現することができ
る。
【0031】第7発明による場合は、回転体は、トーシ
ョンバーを介して同軸状に連結された第1軸及び第2軸
に基づき回転するものであり、該回転体に設けられたタ
ーゲットに夫々検出手段を対向配置させることにより、
前記トーションバーの捩れを伴って両軸間に発生する回
転角度の差を精度良く算出し、この結果を用いて第1軸
及び第2軸に加わる回転トルクを精度良く検出すること
ができる。また、前記回転体を前記第1軸及び第2軸の
連結部近傍に夫々設けることにより、各ターゲットに対
向する検出手段を一括に取り扱うことができ、夫々の検
出手段についての温度等の周辺環境を同程度とするトル
ク検出装置を実現することができる。
【0032】第8発明による場合は、以上の如きトルク
検出装置を自動車の舵取装置に適用し、舵取りのために
舵輪に加わえられる操舵トルクの正確な検出値を得て、
この結果を、操舵補助用のモータの駆動制御等、各種の
制御に利用した舵取装置を実現することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づいて詳述する。 (実施の形態1)図1は本発明に係るトルク検出装置の
構成を示す模式図、図2はターゲット板2の斜視図であ
る。図1において3は操舵軸を示し、この操舵軸3は、
上端を舵輪(ステアリングホイール)30に連結された
入力軸31と、下端を舵取機構のピニオン33に連結さ
れた出力軸32とを、トーションバー34を介して同軸
状に連結したものであり、舵輪30の操作に基づく入力
軸31の回転トルクをトーションバー34に生じる捩れ
角度によって検出し、検出された回転トルクに基づき舵
取補助用のモータ(図示せず)を駆動させ、該モータの
回転を舵取機構に連結された出力軸32に伝動すること
により舵取操作を補助している。
【0034】入力軸31には出力軸32との連結側端部
近傍に、出力軸32には入力軸31との連結側端部近傍
に、円板形をなすターゲット板2,2が同軸状に外嵌固
定されており、ターゲット板2,2の外周面には、磁性
体製の凸起であるターゲット20,20…が周方向に等
間隔で突設されている。このターゲット20,20…
は、インボリュート歯形を有する平歯車の歯からなり、
環状の平歯車がターゲット板2,2及びターゲット2
0,20…を構成している。ターゲット板2,2の外側
には、外周面のターゲット20,20…に対向させてセ
ンサボックス1が配設されている。このセンサボックス
1は、入力軸31及び出力軸32を支承するハウジング
等の不動の部位に固定支持されている。センサボックス
1の内部には、磁気センサ1A,1B,2A,2Bが収
納されており、磁気センサ1A,2Aは、入力軸31側
のターゲット板2の周方向に異なる部位に対向するよう
に配され、磁気センサ1B,2Bは、出力軸32側のタ
ーゲット板2の周方向に異なる部位に対向するように配
されており、磁気センサ1A,1B及び磁気センサ2
A,2Bは、ターゲット板2,2の回転軸と平行な線上
に収納されている。
【0035】磁気センサ1A,1B,2A,2Bは、磁
気抵抗効果素子(MR素子)等、磁界の作用により電気
的特性(抵抗)が変化する特性を有する素子及びバイア
ス用磁石からなり、バイアス用磁石とターゲット20,
20…との間の磁界の変化に応じて出力電圧を変えるよ
うに構成されており、これらの出力電圧VA1,VB1,V
A2,VB2は、センサボックス1の外部に備えたマイクロ
プロセッサを用いてなる演算処理部4に与えられてい
る。
【0036】以下に、上述の構成のトルク検出装置の動
作を説明する。図3は本発明に係るトルク検出装置にお
ける入力軸31側の磁気センサ1A及び出力軸32側の
磁気センサ1Bの出力電圧の変化態様を示す波形図であ
る。図において横軸は、磁気センサ1Aが対向する入力
軸31及び磁気センサ1Bが対向する出力軸32の回転
角度を示し、縦軸は、実線については入力軸31側の磁
気センサ1Aの出力電圧を、破線については出力軸32
側の磁気センサ1Bの出力電圧を示している。
【0037】入力軸31及び出力軸32が軸回りに回転
した場合、磁気センサ1A,1Bは、対向するターゲッ
ト20,20…の中央及びターゲットがない部分の中央
が、磁気センサ1A,1Bとの対向位置を通過する場合
に、夫々最大電圧及び最小電圧とし、図3に示すよう
に、入力軸31及び出力軸32の回転角度の変化に応じ
て、上昇しまた下降する電圧信号を出力する。この電圧
信号は、最大電圧及び最小電圧付近の極値領域では、歪
みが生じ不規則に変化するため、各磁気センサが出力し
うる電圧の範囲内において、上昇領域及び下降領域を規
定する閾値として下限電圧Vmin 及び上限電圧Vmax
磁気センサ1A,1B,2A,2B毎に予め設定してあ
る。
【0038】上述の磁気センサ1Aの出力電圧は、これ
らに対向するターゲット20,20…が設けられた入力
軸31の回転角度に対応するものとなり、磁気センサ1
Bの出力電圧は、これらが対向するターゲット20,2
0…が設けられた出力軸32の回転角度に対応するもの
となる。従って、磁気センサ1Aの出力電圧から入力軸
31の回転角度を、磁気センサ1Bの出力電圧から出力
軸32の回転角度を各別に算出することができる。
【0039】また磁気センサ1Aの出力電圧と磁気セン
サ1Bの出力電圧との差、又は磁気センサ2Aの出力電
圧と磁気センサ2Bの出力電圧との差は、入力軸31と
出力軸32との回転角度の差(相対角変位)に対応する
ものとなり、この相対角変位は、入力軸31に加わる回
転トルクの作用下において、入力軸31と出力軸32と
を連結するトーションバー34に生じる捩れ角度に対応
する。従って、上述の出力電圧の差に基づいて入力軸3
1に加わる回転トルクを算出できる。通常の舵取操作に
より生じる相対角変位は高々2,3°程度であるため、
出力電圧が上昇し下降する、又は下降し上昇する間に、
前記相対角変位を算出することができ、入力軸31に加
わる回転トルクを算出できる。
【0040】また、図3に示す極値領域において得られ
る不確かな出力電圧を用いた回転トルクの誤った算出が
なされないようにするために、前記磁気センサ1A,2
A及び1B,2Bは、夫々出力する電圧信号の位相がず
れて、一方の出力電圧が極値領域にあるとき、他方の出
力電圧が上昇又は下降領域にあるように、ターゲット板
2の周方向の位置をずらせて取り付けられている。これ
により、磁気センサ1A,2A間及び磁気センサ1B,
2B間において、例えば、夫々の出力電圧が予め設定さ
れた閾値電圧を上回る(又は下回る)ことを条件として
切り換えることにより、常に上昇又は下降領域の出力電
圧を用いて回転トルクの算出を行っている。尚、前記閾
値電圧は、各磁気センサについて設定してある上限電圧
max と下限電圧Vmin との間で設定してある。
【0041】以下に、本発明に係るトルク検出装置にお
ける演算処理部4の補正ゲインの設定動作を説明する。
図4は演算処理部4における補正ゲインの設定動作を示
すフローチャート、図5は演算処理部4における補正ゲ
インの設定動作の説明図である。尚、図5はターゲット
20,20が通過する間の磁気センサ1A,1Bの出力
電圧の変化を、図3と同様に、磁気センサ1Aの出力電
圧を実線により、磁気センサ1Bの出力電圧を破線によ
り夫々示したものであり、図中Δθは、上昇又は下降領
域において、予め設定してある回転角度範囲である。補
正ゲインの設定動作は、所定のサンプリング間隔毎に行
われる回転トルクの算出の間の割込み処理として、磁気
センサ1A,1B,2A,2Bの夫々について行われる
が、以下の説明は、入力軸31及び出力軸32の軸長方
向と平行に配置される磁気センサ1A,1Bを対象とし
て行う。
【0042】演算処理部4は、回転角度及び回転トルク
の算出のために逐次取り込まれる磁気センサ1A,1B
の出力電圧を監視し、磁気センサ1A,1Bから入力さ
れた電圧が、予め設定されている上限電圧VAmax,V
Bmaxであるか下限電圧VAmin,VBminであるかを判別す
る(S1)。磁気センサ1A,1Bから下限電圧
Amin,VBminが入力された場合(ステップS1で”N
O”)、上限電圧VAmax,VBm axが入力されるまで待機
し(S2)、上限電圧VAmax,VBmaxが入力された場
合、その間の磁気センサ1A及び磁気センサ1Bの出力
電圧の上昇領域内において、回転角度範囲Δθの両端に
おける磁気センサ1Aの出力電圧VA11 ,VA12 及び磁
気センサ1Bの出力電圧VB11 ,VB12 を夫々求める
(S3)。
【0043】演算処理部4は、ステップS3において求
められた両端電圧VA11 ,VA12 及びVB11 ,VB12
次式に適用して、磁気センサ1A,1Bの夫々のセンサ
ゲインKA1,KB1を算出する(S4)。
【0044】 KA1=(VA11 −VA12 )/Δθ …(1) KB1=(VB11 −VB12 )/Δθ …(2)
【0045】これらの式により算出されるセンサゲイン
A1,KB1は、図5に示すように、夫々の磁気センサ1
A,1Bの上昇領域における出力電圧の変化率(傾き)
を示している。次に、前記両端電圧VA11 ,VA12 及び
B11 ,VB12 を次式に適用して、両磁気センサ1A,
1Bの上昇領域における平均センサゲインKm1を算出す
る(S5)。
【0046】 Km1={(VA11 −VA12 )+(VB11 −VB12 )}/2Δθ …(3)
【0047】この式により算出される平均センサゲイン
m1は、上昇領域における磁気センサ1A,1Bの出力
電圧の平均値の変化率、即ち、図5中に一点鎖線により
示す直線L1の傾きを示している。演算処理部4は、ス
テップS4にて算出されたセンサゲインKA1,KB1及び
ステップS5にて算出された平均センサゲインKm1を次
式に適用して、上昇領域において磁気センサ1A,1B
の実出力に乗じるための補正ゲインKA01 及びKB0 1
夫々算出する(S6)。
【0048】 KA01 =Km1/KA1 …(4) KB01 =Km1/KB1 …(5)
【0049】これらの式により算出される補正ゲインK
A01 及びKB01 は、磁気センサ1A,1Bの夫々に固有
のセンサゲインKA1,KB1を前記平均センサゲインKm1
に合わせるための補正値であり、磁気センサ1A,1B
の実際の出力電圧に前記補正ゲインKA01 ,KB01 を乗
じた結果は、図5中の一点鎖線により示す平均特性上の
点となり、出力特性の相違、及び対応するターゲット2
0,20…との間のエアギャップの相違により磁気セン
サ1A,1Bの出力電圧に含まれる誤差成分を排除する
ことができる。
【0050】またステップS1において、磁気センサ1
A,1Bから上限電圧VAmax,VBm axが入力された場合
(ステップS1で”YES”)、下限電圧VAmin,V
Bminが入力されるまで待機し(S7)、下限電圧
Amin,VBminが入力された場合、その間の磁気センサ
1A及び磁気センサ1Bの出力電圧の下降領域内におい
て、回転角度範囲Δθの両端における磁気センサ1Aの
出力電圧VA21 ,VA22 及び磁気センサ1Bの出力電圧
B21 ,VB22 を夫々求める(S8)。
【0051】演算処理部4は、ステップS8において求
められた両端電圧VA21 ,VA22 及びVB21 ,VB22
次式に適用して、磁気センサ1A,1Bの夫々のセンサ
ゲインKA2,KB2を算出する(S9)。
【0052】 KA2=(VA21 −VA22 )/Δθ …(6) KB2=(VB21 −VB22 )/Δθ …(7)
【0053】これらの式により算出されるセンサゲイン
A2,KB2は、図5に示すように、夫々の磁気センサ1
A,1Bの下降領域における出力電圧の変化率(傾き)
を示している。次に、前記両端電圧VA21 ,VA22 及び
B21 ,VB22 を次式に適用して、両磁気センサ1A,
1Bの下降領域における平均センサゲインKm2を算出す
る(S10)。
【0054】 Km2={(VA21 −VA22 )+(VB21 −VB22 )}/2Δθ …(8)
【0055】この式により算出される平均センサゲイン
m2は、下降領域における磁気センサ1A,1Bの出力
電圧の平均値の変化率、即ち、図5中に一点鎖線により
示す直線L2の傾きを示している。演算処理部4は、ス
テップS9にて算出されたセンサゲインKA2,KB2及び
ステップS10にて算出された平均センサゲインKm2
次式に適用して、下降領域において磁気センサ1A,1
Bの実出力に乗じるための補正ゲインKA02 及びK B02
を夫々算出する(S11)。
【0056】 KA02 =Km2/KA2 …(9) KB02 =Km2/KB2 …(10)
【0057】これらの式により算出される補正ゲインK
A02 及びKB02 も、補正ゲインKA0 1 及びKB01 と同
様、磁気センサ1A,1Bの夫々に固有のセンサゲイン
A2,KB2を前記平均センサゲインKm2に合わせるため
の補正値であり、磁気センサ1A,1Bの実際の出力電
圧に前記補正ゲインKA02 ,KB02 を乗じた結果は、図
5中の一点鎖線により示す平均特性上の点となり、出力
特性の相違、及び対応するターゲット20,20…との
間のエアギャップの相違により磁気センサ1A,1Bの
出力電圧に含まれる誤差成分を排除することができる。
【0058】上述のように演算処理部4における回転ト
ルクの算出は、磁気センサ1A,1Bの実際の出力電圧
A ,VB をそのまま用いるのではなく、これら夫々
に、(4)式、(5)式、(9)式及び(10)式にて
算出される補正ゲインKA01 ,KB01 ,KA02 ,KB02
を乗じた値を用いて行う。これにより、誤差成分が排除
された正確な回転トルクの算出結果が得られることとな
る。尚、上述のように算出される補正ゲインKA01 ,K
B01 は、現状(n回目)の次の回(n+1回目)に下限
電圧VAmin,VBminから上限電圧VAmax,VBmaxまで変
化する出力電圧V A ,VB に対して適用され、同様に補
正ゲインKA02 ,KB02 は、現状(n回目)の次の回
(n+1回目)に上限電圧VAmax,VBmaxから下限電圧
Amin,VBm inまで変化する出力電圧VA ,VB に対し
て適用される。
【0059】演算処理部4は、前記ステップS1からス
テップS11までの動作を、電源遮断等、所定の動作終
了条件が満たされる(S12)まで繰り返す。これによ
り、動作中のあらゆる時点において高精度の回転トルク
の算出がなされ、この算出結果に基づいて行われる操舵
補助用のモータの制御等、各種の制御を良好に行わせる
ことができる。
【0060】上述の実施の形態では、磁気センサ1A,
1Bの周辺温度の影響、及び経時的な要因による出力特
性の相違、磁気センサ1A,1Bの夫々とこれらが対向
するターゲット20,20…との間のエアギャップの差
による出力電圧の相違を解消することができる。尚、前
記回転角度範囲Δθは、各磁気センサの出力電圧の上昇
又は下降領域内に含まれる角度範囲であれば適宜に設定
することができる。
【0061】(実施の形態2)図6は実施の形態2にお
けるターゲット板2の斜視図である。このターゲット板
2は円筒部を有しており、円筒部の外周面には周方向に
略等間隔で、非凹部が生ずるように凹設された凹みの間
の非凹部によって、ターゲット60,60…を構成して
ある。ターゲット60,60…は、磁性体製のターゲッ
ト板2の円筒部の周面に設けられた矩形の貫通孔からな
る凹みの間の非凹部から形成されている。尚、ターゲッ
ト60,60…の凹みは貫通孔である他、非貫通の孔で
あってもよい。
【0062】上述した構造のターゲット60,60…を
備えるターゲット板2を用いたトルク検出装置でも、実
施の形態1において、磁気センサ1A,1B,2A,2
Bが出力した検出信号と同様の形状をなす検出信号を出
力することができ、この検出信号に基づき、舵輪30に
加えられた操舵トルクを検出することができる。尚、本
実施の形態2のターゲット板2を用いたトルク検出装置
は、上述した実施の形態1に係るトルク検出装置の構成
及び動作と同様であるため、その説明を省略する。
【0063】(実施の形態3)図7は実施の形態3にお
けるターゲット板2の斜視図である。このターゲット板
2は円板形をなし、外周面に、周方向に略等間隔で磁極
が反転するように着磁して、ターゲット70を構成して
ある。
【0064】上述のように形成したターゲット70を備
えるターゲット板2を用いたトルク検出装置でも、実施
の形態1において、磁気センサ1A,1B,2A,2B
が出力した検出信号と同様の形状をなす検出信号を出力
することができ、この検出信号に基づき、舵輪30に加
えられた操舵トルクを検出することができる。尚、本実
施の形態3のターゲット板2を用いたトルク検出装置
は、上述した実施の形態1に係るトルク検出装置の構成
及び動作と同様であるため、その説明を省略する。
【0065】(実施の形態4)図8は実施の形態4にお
けるトルク検出装置の構成を示す模式図である。入力軸
31には出力軸32との連結部近傍に、出力軸32には
入力軸31との連結部近傍に、円板形をなす磁性体製の
ターゲット板2,2が同軸状に外嵌固定されている。こ
のターゲット板2,2は、外周面に沿って一方向に傾斜
して設けてあり着磁された第1傾斜部80aと、他方向
に傾斜して設けてあり着磁された第2傾斜部80bとを
有するターゲット80を備えており、ターゲット80
は、ターゲット板2の外周面の周方向に等配に並設され
ている。第1傾斜部80a及び第2傾斜部80bは、そ
の接続点を通るべきターゲット板2,2の回転軸の軸長
方向の直線に関して略線対称である。
【0066】ターゲット板2,2の外側には、外周面に
対向させてセンサボックス1が配設されている。このセ
ンサボックス1は、入力軸31及び出力軸32を支承す
るハウジング等の不動の部位に固定支持されている。セ
ンサボックス1の内部には、磁気センサ3A,3B,4
A,4Bが収納されており、磁気センサ3A,4Aは、
入力軸31側のターゲット板2の周方向に異なる部位に
対向するように配され、磁気センサ3B,4Bは、出力
軸32側のターゲット板2の周方向に異なる部位に対向
するように配され、磁気センサ3A,3B及び磁気セン
サ4A,4Bは、ターゲット板2,2の回転軸と平行な
線上に収納されている。
【0067】磁気センサ3A,3B,4A,4Bは、磁
気抵抗効果素子(MR素子)等、磁界の作用により電気
的特性(抵抗)が変化する特性を有する素子及びバイア
ス用磁石からなり、バイアス用磁石とターゲット80と
の間の磁界の変化に応じて出力電圧を変えるように構成
されており、これらの出力電圧VA3,VB3,VA4,V B4
は、センサボックス1の外部に備えたマイクロプロセッ
サを用いてなる演算処理部4に与えられている。
【0068】以上の構成のトルク検出装置においては、
磁気センサ3A,3B,4A,4Bは、上述した実施の
形態1で示した出力電圧と同様の波形をなす電圧信号を
出力するため、前記電圧信号の処理方法及び補正方法は
同一である。従って、前記電圧信号の処理方法及び補正
方法の説明は省略する。また、本実施の形態4に係るト
ルク検出装置において、実施の形態1の構成及び動作と
同様であるものは、同様の符号を付けて説明を省略す
る。
【0069】以上の実施の形態1乃至4においては、自
動車の舵取装置について、舵輪30と舵取機構とを連絡
する操舵軸3の回転トルクを検出する用途への適用例に
ついて述べたが、本発明に係るトルク検出装置は、回転
軸の回転トルクを検出する用途全般に広く使用可能であ
ることは言うまでもない。またターゲットは、実施の形
態1又は2においては、ターゲット板2の周面に沿って
操舵軸3の軸長方向に平行に、等間隔に並設してあり、
実施の形態3では、ターゲット板2の周面に、周方向に
略等間隔で磁極が反転するように着磁して形成してある
が、実施の形態4のように、ターゲット板2の周面に沿
って一方向に傾斜する第1傾斜部80aと他方向に傾斜
する第2傾斜部80bとを交互に複数並設する構成とし
てもよく、上述した実施の形態1乃至4の態様に限られ
ない。
【0070】更に、上述の実施の形態1乃至4において
は、捩れ特性が明らかなトーションバー34を介して連
結された入力軸31と出力軸32とにターゲットを設け
た構成について述べたが、自身の捩れ特性が明らかな回
転軸を対象とする場合には、該回転軸の軸長方向に離隔
した位置にターゲットを夫々直接的に設け、これらに対
向配置された磁気センサの出力電圧の差に基づいて回転
トルクを算出する構成としてもよい。
【0071】
【発明の効果】第1発明による場合は、回転体の回転軸
方向に離隔して配されたターゲットが、夫々対向する検
出手段との対向位置を通過する間に、各検出手段が出力
した信号の平均値を求め、前記検出手段が出力した各信
号を前記平均値に一致させるように補正することによ
り、個々の検出手段の出力特性の相違、個々の検出手段
とターゲットとの間のエアギャップの相違に起因する検
出誤差の発生を抑え、長期に亘って高精度に回転トルク
を検出できるトルク検出装置を実現することができる。
【0072】第2発明による場合は、回転体の周方向に
略等間隔で突設させた凸起をターゲットとすることによ
り、前記ターゲットの形成が容易であり、個々の検出手
段の出力特性の相違、個々の検出手段とターゲットとの
間のエアギャップの相違に起因する検出誤差の発生を抑
え、長期に亘って高精度に回転トルクを検出できるトル
ク検出装置を実現することができる。
【0073】第3発明による場合は、回転体の周方向に
略等間隔で非凹部が生ずるように凹みを設け、この凹み
の間の前記非凹部をターゲットとすることにより、前記
ターゲットの形成が容易であり、個々の検出手段の出力
特性の相違、個々の検出手段とターゲットとの間のエア
ギャップの相違に起因する検出誤差の発生を抑え、長期
に亘って高精度に回転トルクを検出できるトルク検出装
置を実現することができる。
【0074】第4乃至第6発明による場合は、回転体の
周面に沿って着磁し、着磁された部分をターゲットとす
ることにより、前記ターゲットを容易に形成することが
でき、個々の検出手段の出力特性の相違、個々の検出手
段とターゲットとの間のエアギャップの相違に起因する
検出誤差の発生を抑え、長期に亘って高精度に回転トル
クを検出できるトルク検出装置を実現することができ
る。
【0075】第7発明による場合は、回転体は、トーシ
ョンバーを介して同軸状に連結された第1軸及び第2軸
に基づき回転するものであり、該回転体に設けられたタ
ーゲットに夫々検出手段を対向配置させることにより、
前記トーションバーの捩れを伴って両軸間に発生する回
転角度の差を精度良く算出し、この結果を用いて第1軸
及び第2軸に加わる回転トルクを精度良く検出すること
ができる。また、前記回転体を前記第1軸及び第2軸の
連結部近傍に夫々設けることにより、各ターゲットに対
向する検出手段を一括に取り扱うことができ、夫々の検
出手段についての温度等の周辺環境を同程度とするトル
ク検出装置を実現することができる。
【0076】第8発明による場合は、以上の如きトルク
検出装置を自動車の舵取装置に適用し、舵取りのために
舵輪に加わえられる操舵トルクの正確な検出値を得て、
この結果を、操舵補助用のモータの駆動制御等、各種の
制御に利用した舵取装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトルク検出装置の構成を示す模式
図である。
【図2】ターゲット板の斜視図である。
【図3】本発明に係るトルク検出装置における入力軸側
の磁気センサ及び出力軸側の磁気センサの出力電圧の変
化態様を示す波形図である。
【図4】演算処理部における補正ゲインの設定動作を示
すフローチャートである。
【図5】演算処理部における補正ゲイン設定動作の説明
図である。
【図6】実施の形態2におけるターゲット板の斜視図で
ある。
【図7】実施の形態3におけるターゲット板の斜視図で
ある。
【図8】実施の形態4におけるトルク検出装置の構成を
示す模式図である。
【符号の説明】 1A,1B,2A,2B 磁気センサ(検出手段) 1 センサボックス 2 ターゲット板(回転体) 3 操舵軸 4 演算処理部 20,60,70,80 ターゲット 30 舵輪 31 入力軸 32 出力軸 34 トーションバー

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体に設けられた1又は複数のターゲ
    ットと、前記回転体が回転するに従って連続的に信号を
    出力する1又は複数の検出手段とを、前記回転体の回転
    軸方向に離隔して2組設け、前記検出手段が夫々出力し
    た信号に基づき前記回転体に加わる回転トルクを算出す
    るトルク算出部を備えるトルク検出装置であって、前記
    トルク算出部は、前記ターゲットが対向する検出手段と
    の対向位置を夫々通過する間に、前記検出手段が夫々出
    力した信号の平均値を求め、前記検出手段が夫々出力し
    た信号を前記平均値に一致させるべく前記信号を補正す
    る補正手段を備えることを特徴とするトルク検出装置。
  2. 【請求項2】 前記ターゲットは、前記回転体の周方向
    に略等間隔で突設された凸起からなることを特徴とする
    請求項1に記載のトルク検出装置。
  3. 【請求項3】 前記ターゲットは、前記回転体の周方向
    に略等間隔で非凹部が生ずるように凹設された凹みの間
    の前記非凹部からなることを特徴とする請求項1に記載
    のトルク検出装置。
  4. 【請求項4】 前記ターゲットは、前記回転体の周方向
    に略等間隔で磁極が反転するように着磁してあることを
    特徴とする請求項1に記載のトルク検出装置。
  5. 【請求項5】 前記ターゲットは、前記回転体の周面に
    沿って一方向に傾斜して設けてある第1傾斜部と、前記
    回転体の周面に沿って他方向に傾斜して設けてある第2
    傾斜部とを有し、前記第1傾斜部及び第2傾斜部は着磁
    してあることを特徴とする請求項1に記載のトルク検出
    装置。
  6. 【請求項6】 前記第1傾斜部及び第2傾斜部は、該両
    傾斜部の接続点を通るべき前記回転体の軸長方向の直線
    に関して略線対称の関係を有することを特徴とする請求
    項5に記載のトルク検出装置。
  7. 【請求項7】 前記回転体は、トーションバーを介して
    同軸状に連結された第1軸及び第2軸に基づき回転する
    ものであり、前記第1軸及び第2軸の連結部近傍に夫々
    設けてあることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか
    に記載のトルク検出装置。
  8. 【請求項8】 舵輪に連結された前記第1軸と、舵取機
    構に連結された前記第2軸と、前記第1軸及び第2軸を
    連結する前記トーションバーと、前記第1軸に加わる操
    舵トルクを前記トーションバーに生じる捩れ角度によっ
    て検出するトルク検出装置と、該トルク検出装置が検出
    した操舵トルクに基づき駆動制御され、前記第2軸の回
    転を補助するモータとを備える舵取装置であって、前記
    トルク検出装置は、請求項1乃至7のいずれかに記載の
    トルク検出装置であることを特徴とする舵取装置。
JP2001295173A 1999-04-07 2001-09-26 トルク検出装置及び舵取装置 Withdrawn JP2003098018A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001295173A JP2003098018A (ja) 2001-09-26 2001-09-26 トルク検出装置及び舵取装置
US10/081,518 US20020124663A1 (en) 1999-04-07 2002-02-25 Rotational angle detecting device, torque detecting device and steering apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001295173A JP2003098018A (ja) 2001-09-26 2001-09-26 トルク検出装置及び舵取装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003098018A true JP2003098018A (ja) 2003-04-03

Family

ID=19116650

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001295173A Withdrawn JP2003098018A (ja) 1999-04-07 2001-09-26 トルク検出装置及び舵取装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003098018A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006085499A1 (ja) * 2005-02-10 2006-08-17 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 回転角度およびトルク検出装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006085499A1 (ja) * 2005-02-10 2006-08-17 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 回転角度およびトルク検出装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7677114B2 (en) Torque sensor for electric power steering system
KR100856634B1 (ko) 회전각 검출장치, 토크 검출장치 및 스티어링 장치
US6847876B2 (en) Electric power steering apparatus
JP3681324B2 (ja) トルク検出装置及び電動パワーステアリング装置
AU6324399A (en) Sensor array for detecting rotation angle and/or torque
JP5613537B2 (ja) 電動パワーステアリング装置の調整装置及び調整方法
US20040112146A1 (en) Non-contacting compliant torque sensor
JP4042049B2 (ja) 電動パワーステアリング装置の操舵角検出装置
US20030218126A1 (en) Rotational angle detecting apparatus and torque detecting apparatus
JP2741388B2 (ja) 相対変位検出装置
JP4085763B2 (ja) 操舵状態検出装置
KR20040038766A (ko) 회전각검출장치 및 토크검출장치
US6851325B2 (en) DSP based algorithm for non-contacting torque sensor
JP2003098018A (ja) トルク検出装置及び舵取装置
JP3827533B2 (ja) 回転角検出装置、トルク検出装置及び舵取装置
JP2002122495A (ja) 回転角検出装置、トルク検出装置、及び舵取装置
KR100226633B1 (ko) 차량용 조향장치의 토오크 센서
JP2011080783A (ja) 相対角度検出装置、回転角度検出装置及びパワーステアリング装置
JP4055495B2 (ja) 回転角検出装置及びトルク検出装置
JP2001311669A (ja) トルク検出装置及び舵取装置
JP2003026008A (ja) トルク検出装置及び舵取装置
JP2005106613A (ja) 回転角度検出装置及びトルク検出装置
JP2002365043A (ja) 回転角度検出装置、トルク検出装置及び舵取装置
JP2003050166A (ja) トルク検出装置及び舵取装置
KR200154795Y1 (ko) 자동차용 토오크 센서

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080805

A761 Written withdrawal of application

Effective date: 20101025

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761