JP2003050166A - トルク検出装置及び舵取装置 - Google Patents

トルク検出装置及び舵取装置

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JP2003050166A
JP2003050166A JP2001239906A JP2001239906A JP2003050166A JP 2003050166 A JP2003050166 A JP 2003050166A JP 2001239906 A JP2001239906 A JP 2001239906A JP 2001239906 A JP2001239906 A JP 2001239906A JP 2003050166 A JP2003050166 A JP 2003050166A
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shaft
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torque
steering
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JP2001239906A
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Kenichi Furutaka
研一 古▲高▼
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の舵取装置に使用され、エンジン始動ス
イッチがオンになった直後でも、フェイルセーフの判定
を実行することが可能なトルク検出装置の提供。 【解決手段】 回転するに従って、近接する第1検出手
段が検出信号を出力すべく、回転体に設けられたターゲ
ットと、第1検出手段と所定角度異なる検出信号を出力
する第2検出手段と、第1検出手段とを、連結軸で連結
された第1軸及び第2軸に夫々備え、各出力信号に基づ
き、第1軸に加えられたトルクを検出するトルク検出装
置。第1軸の検出手段の各出力信号から所定値を減算
し、減算した各結果を夫々2乗して加算する第1演算手
段(S18)と、第2軸の検出手段の各出力信号につい
て同様の演算を行う第2演算手段(S19)と、第1及
び第2演算手段の各演算結果の差が所定範囲内であるか
否かを判定する手段(S20)とを備え、否と判定した
ときに故障と判定する(S24)構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転軸に加わる回
転トルクを検出するトルク検出装置、及びこのトルク検
出装置を備える自動車用の舵取装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】舵取りのために舵輪(ステアリングホイ
ール)に加えられる操舵トルクの検出結果に基づいて操
舵補助用のモータを駆動し、モータの回転力を舵取り装
置に伝えて操舵を補助する構成とした電動パワーステア
リング装置は、操舵補助力の発生源として油圧アクチュ
エータを用いる油圧パワーステアリング装置と比較し
て、車速の高低,操舵の頻度等、走行状態に応じた補助
力特性の制御が容易に行えるという利点を有することか
ら、近年、その適用範囲が拡大する傾向にある。
【0003】以上のような電動パワーステアリング装置
においては、操舵トルクを検出する為のトルク検出装置
が必要であり、舵輪と舵取機構とを連絡する操舵軸を、
舵輪側の入力軸と舵取機構側の出力軸とを細径のトーシ
ョンバーを介して連結することにより構成し、操舵トル
クの作用によるトーションバーの捩れを伴って前記両軸
の連結部に生じる相対角変位を検出し、この検出結果に
基づいて操舵トルクを算出する構成としたトルク検出装
置が用いられている。
【0004】上述したようなトルク検出装置の多くは、
入力軸及び出力軸の回転角度をそれぞれ検出し、これら
の検出角度の差として与えられる相対角変位を利用して
回転トルクを求める構成となっている。しかし、回転角
度の検出装置は、ポテンシオメータ等の接触摺動する部
分を含んで構成されているものが多く、摺接部の摩耗に
よる出力の経年変化が発生し、耐久性に劣るという問題
があった。また、トーションバーの捩れを伴って生じる
入力軸と出力軸との相対角変位を、両軸の連結部に構成
された磁気回路のインピーダンス変化を媒介として検出
する構成とした装置も実用化されているが、この装置
は、構成が複雑であり、製造コストが高いという問題が
あった。
【0005】このような問題を解消すべく本願出願人
は、特願2000−294731等において、回転軸に
加わる回転トルクを非接触にて検出し得る簡素な構成の
トルク検出装置を提案している。このトルク検出装置
は、対象となる回転軸に設けられた回転体が回転するに
従って、近接する検出手段が検出信号を出力すべく、1
又は複数のターゲットが回転体に設けられ、検出手段が
出力した検出信号に基づき、回転軸の検出手段からの回
転角度を検出する回転角度検出装置を、入力軸と出力軸
との連結部にそれぞれ設けたものである。
【0006】この構成によれば、検出手段が、回転軸の
1回転当たりターゲットの並設数に対応する周期にて変
化する電圧出力を発するから、入力軸及び出力軸の回転
角度を、それぞれに対応する検出手段の出力に基づいて
非接触に検出することができ、舵輪の操作により入力軸
に加えられた回転トルク(操舵トルク)は、入力軸及び
出力軸に対応する検出手段の出力差として与えられる両
軸の回転角度の差に基づいて算出することができる。
【0007】なお、回転軸の外周に上述したように並設
されたターゲットでは、検出手段の出力は、極大値及び
極小値付近で非線形的に変化し、この非線形的に変化す
る領域内での回転角の検出が不確かになるという問題が
ある。そこで、ターゲットの並設位置の外側に周方向に
位相をずらせて2つの検出手段を配置し、一方の出力が
非線形変化領域にあるときには他方の検出手段の出力を
用い、全周に亘って回転角の検出が行えるようにしてあ
る。
【0008】このように特願2000−294731等
に提案されたトルク検出装置は、対象となる回転軸の回
転トルクを、非接触にて検出し得る単純な構成であり、
上述したように、電動パワーステアリング装置において
操舵補助用のモータの駆動制御に好便に使用することが
できる。
【0009】ところで、検出手段に使用する磁気センサ
の出力特性は一定ではなく、また周辺温度の影響を受け
易く、上述したように、入力軸及び出力軸のターゲット
の外側に各2つの磁気センサを備える構成においては、
それぞれの磁気センサの出力特性の相違が、これらの出
力差に基づいて算出される回転トルクの算出精度の低下
を招来するという問題がある。
【0010】そこで、本願出願人は、特願2000−3
26088において、入力軸及び出力軸の各磁気センサ
がそれぞれ検出した部位の平均値を求め、2つの磁気セ
ンサがそれぞれ検出した部位を前記平均値に一致させる
べくそれぞれの磁気センサが検出した結果を補正するト
ルク検出装置を提案している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この補正方法
では、前記平均値を求める為に、舵輪が少なくともター
ゲットの半周期分回転する必要があり、エンジン始動ス
イッチ(ignition switch )がオンになった直後は、磁
気センサの検出信号を補正することは出来ない。また、
トルク検出装置のフェイルセーフ機能として、4つの磁
気センサの補正後の出力値が正常であるか否かを判定し
ているが、上述したように、エンジン始動スイッチがオ
ンになった直後は、磁気センサの検出信号を補正出来な
い為、このフェイルセーフ機能を利用することが出来な
いという問題がある。
【0012】本発明は、上述したような事情に鑑みてな
されたものであり、第1,2発明では、車両の舵取装置
に使用され、エンジン始動スイッチがオンになった直後
でも、フェイルセーフの判定を実行することが可能なト
ルク検出装置を提供することを目的とする。第3発明で
は、第1,2発明に係るトルク検出装置を備える車両の
舵取装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】第1発明に係るトルク検
出装置は、回転体と、該回転体が回転するに従って、近
接する第1検出手段が検出信号を出力すべく、前記回転
体に設けられた1又は複数のターゲットと、前記第1検
出手段と所定角度異なる検出信号を出力する第2検出手
段と、前記第1検出手段とを、連結軸により連結された
第1軸及び第2軸にそれぞれ備え、前記第1検出手段及
び第2検出手段が出力した各検出信号に基づき、前記第
1軸又は第2軸に加えられたトルクを検出するトルク検
出装置であって、前記第1軸に備えた第1検出手段及び
第2検出手段が出力した各検出信号から所定値を減算
し、減算した各結果をそれぞれ2乗して加算する第1演
算手段と、前記第2軸に備えた第1検出手段及び第2検
出手段が出力した各検出信号から所定値を減算し、減算
した各結果をそれぞれ2乗して加算する第2演算手段
と、前記第1演算手段及び第2演算手段の各演算結果の
差が所定範囲内であるか否かを判定する手段とを備え、
該手段が否と判定したときに故障と判定すべくなしてあ
ることを特徴とする。
【0014】このトルク検出装置では、連結軸により連
結された第1軸及び第2軸が、回転体と、回転体が回転
するに従って、近接する第1検出手段が検出信号を出力
すべく、回転体に設けられた1又は複数のターゲット
と、第1検出手段と所定角度異なる検出信号を出力する
第2検出手段と、第1検出手段とをそれぞれ備え、第1
検出手段及び第2検出手段が出力した各検出信号に基づ
き、第1軸又は第2軸に加えられたトルクを検出する。
第1演算手段が、第1軸に備えた第1検出手段及び第2
検出手段が出力した各検出信号から所定値を減算し、減
算した各結果をそれぞれ2乗して加算し、第2演算手段
が、第2軸に備えた第1検出手段及び第2検出手段が出
力した各検出信号から所定値を減算し、減算した各結果
をそれぞれ2乗して加算する。判定する手段が、第1演
算手段及び第2演算手段の各演算結果の差が所定範囲内
であるか否かを判定し、判定する手段が否と判定したと
きに故障と判定する。
【0015】これにより、車両の舵取装置に使用され、
エンジン始動スイッチがオンになった直後でも、フェイ
ルセーフの判定を実行することが可能なトルク検出装置
を実現することが出来る。
【0016】第2発明に係るトルク検出装置は、前記各
第1検出手段及び各第2検出手段が前記ターゲットの複
数の所定部位により出力した各検出信号に基づき、前記
各第1検出手段及び各第2検出手段が出力した各検出信
号を補正する手段と、該手段が前記各検出信号を補正す
ることが可能であることを示す手段とを更に備え、該手
段が補正可能であることを示していないときに、前記第
1演算手段及び第2演算手段が演算すべくなしてあるこ
とを特徴とする。
【0017】このトルク検出装置では、補正する手段
が、各第1検出手段及び各第2検出手段がターゲットの
複数の所定部位により出力した各検出信号に基づき、各
第1検出手段及び各第2検出手段が出力した各検出信号
を補正し、示す手段が、補正する手段が各検出信号を補
正することが可能であることを示していないときに、第
1演算手段及び第2演算手段が演算する。これにより、
車両の舵取装置に使用され、エンジン始動スイッチがオ
ンになった直後でも、フェイルセーフの判定を実行する
ことが可能なトルク検出装置を実現することが出来る。
【0018】第3発明に係る舵取装置は、舵輪に連結さ
れた第1軸と、舵取機構に連結された第2軸と、前記第
1軸及び第2軸を連結する連結軸と、前記第1軸に加わ
る操舵トルクを、前記連結軸に生じる捩れ角度に基づき
検出する請求項1又は2記載のトルク検出装置とを備
え、該トルク検出装置が検出した操舵トルクに応じて操
舵補助すべくなしてあることを特徴とする。
【0019】この舵取装置では、第1軸が舵輪に連結さ
れ、第2軸が舵取機構に連結され、連結軸が第1軸及び
第2軸を連結する。請求項1又は2記載のトルク検出装
置が、第1軸に加わる操舵トルクを、連結軸に生じる捩
れ角度に基づき検出し、トルク検出装置が検出した操舵
トルクに応じて操舵補助する。これにより、第1,2発
明に係るトルク検出装置を備える車両の舵取装置を実現
することが出来る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、本発明をその実施の形態
を示す図面に基づき説明する。図1は、自動車の舵取装
置に適用した本発明に係るトルク検出装置の実施の形態
の構成例を示す模式図である。この舵取装置は、上端を
舵輪30(ステアリングホイール)に連結された入力軸
31(第1軸)と、下端を舵取機構のピニオン33に連
結された出力軸32(第2軸)とを、細径のトーション
バー34(連結軸)を介して同軸上に連結して、舵輪3
0と舵取機構とを連絡する操舵軸3が構成されており、
本発明に係る回転角度検出装置及びトルク検出装置は、
入力軸31及び出力軸32の連結部近傍に以下のように
構成されている。
【0021】入力軸31には、出力軸32との連結側端
部近傍に、円板形をなすターゲット板2(回転体)が同
軸上に外嵌固定されており、このターゲット板2の外周
面には、V字形又は逆V字形の複数(図においては5
個)のターゲット20,20…が接続されて並設されて
いる。図2は、ターゲット板2の外周面を展開した展開
図である。図2に示すように、ターゲット20は、ター
ゲット板2の外周面に沿って一方向に傾斜して設けてあ
る第1傾斜部21と、他方向に傾斜して設けてある第2
傾斜部22とを備えたV字形又は逆V字形の磁性体製の
突条であり、ターゲット板2の外周面の周方向に等配に
並設されている。第1傾斜部21及び第2傾斜部22
は、それらの接続点を通り操舵軸3の軸長方向である直
線に関して線対称となっている。
【0022】また、出力軸32の入力軸31との連結側
端部近傍にも、同様のターゲット20,20,…を備え
るターゲット板2が外嵌固定されており、出力軸32側
のターゲット板2が備えるターゲット20,20,…
と、入力軸31側のターゲット板2が備えるターゲット
20,20,…とは周方向に整合された状態とされてい
る。
【0023】両ターゲット板2,2の外側には、それぞ
れの外周のターゲット20,20,…の外縁に臨むよう
にセンサボックス1が配設されている。センサボックス
1は、入力軸31及び出力軸32を支承するハウジング
等の動かない部位に固定支持されている。センサボック
ス1の内部には、磁気センサ1A,1B,2A,2B
(第1検出手段又は第2検出手段)が収納されており、
磁気センサ1A,1Bは、入力軸31側のターゲット2
0,20,…の周方向に電気角90°異なる部位に臨む
ように配されている。磁気センサ2A,2Bは、出力軸
32側のターゲット20,20,…の周方向に電気角9
0°異なる部位に臨むように配されている。磁気センサ
1A,2A及び磁気センサ1B,2Bは、それぞれ周方
向位置を正しく合わせた状態とされている。
【0024】磁気センサ1A,1B,2A,2Bは、磁
気抵抗効果素子(MR素子)等、磁界の作用により電気
的特性(抵抗)が変化する特性を有する素子を用い、周
辺磁界の変化に応じて出力電圧が変わるように構成され
たセンサであり、これらの出力V1A,V1B,V2A,V2B
は、センサボックス1の外部(又は内部)に設けられた
マイクロプロセッサを用いてなる演算処理部4に与えら
れる。
【0025】演算処理部4内には、後述するセンサ出力
補正において、磁気センサ1A,2Aのターゲット20
の第1傾斜部21についての各補正ゲインが定まったと
きに「1」になるフラグF1と、磁気センサ1A,2A
の第2傾斜部22についての各補正ゲインが定まったと
きに「1」になるフラグF2と、磁気センサ1B,2B
の第1傾斜部21についての各補正ゲインが定まったと
きに「1」になるフラグF3と、磁気センサ1B,2B
の第2傾斜部22についての各補正ゲインが定まったと
きに「1」になるフラグF4とが設けられている。各フ
ラグF1〜F4は、図示しないエンジン始動スイッチ
(ignition switch)がオンになったときに初期化され
る(「0」になる)。
【0026】磁気センサ1A,1B,2A,2Bが対向
するターゲット20,20,…は、上述したように、入
力軸31及び出力軸32に同軸上に外嵌固定された各タ
ーゲット板2,2の外周面に沿って一方向に傾斜した第
1傾斜部21,21,…と、他方向に傾斜した第2傾斜
部22,22,…とを備えて、周方向に等配に並設され
た磁性体製の突条である。従って、入力軸31及び出力
軸32が軸回りに回転した場合、各磁気センサ1A,1
B,2A,2Bは、対応するターゲット20,20,…
がそれぞれとの対向位置を通過する間、入力軸31及び
出力軸32の回転角度の変化に応じて比例的に上昇又は
下降する電圧信号を出力する。
【0027】その為、入力軸31及び出力軸32の各回
転角度を、それぞれに対応する磁気センサ1A,1B及
び2A,2Bの各出力に基づいて非接触に検出すること
ができ、舵輪30の操作により入力軸31に加えられた
操舵トルクは、入力軸31及び出力軸32に対応する磁
気センサ1A,1B及び2A,2Bの出力差として与え
られる両軸の回転角度の差に基づいて算出することがで
きる。
【0028】磁気センサ1A,1B,2A,2Bの各出
力は、V字又は逆V字の頂点及び接続点付近で非線形的
に変化して、sin波形状になっている。従って、ター
ゲット20,20,…の形状によっては、磁気センサ1
A,1B,2A,2Bの各出力は、sin波(正弦波)
に近いものを得ることが出来る。また、磁気センサ1
A,1Bは、ターゲット20,20,…の周方向に電気
角90°異なる部位に臨むように配されているから、s
in(θ±(π/2))=±cosθより、ターゲット
板2が、磁気センサ1Bから磁気センサ1A方向へ回転
する場合、図5(a)に示すように、磁気センサ1A,
1Bの各出力は、その中点電圧を0とするsinθ,c
osθと見做すことが出来る。磁気センサ2A,2Bに
ついても同様に、図5(b)に示すように、各出力は、
その中点電圧を0とするsinθ,cosθと見做すこ
とが出来る。
【0029】磁気センサ1A,1B,2A,2Bの各検
出位置は、後述するセンサ出力補正が可能な状態では確
定しており、例えば、磁気センサ1Aの出力から磁気セ
ンサ1Bの正常範囲で取り得る検出位置は一義的に定ま
り、磁気センサ2Aの出力から磁気センサ2Bの正常範
囲で取り得る検出位置は一義的に定まるので、磁気セン
サ1A,1B,2A,2Bの各出力からフェイル検出す
ることは容易である。
【0030】磁気センサ1Aの出力V1Aをsin波と見
做した場合、出力V1Aは、1つの値について、図5
(a)に示すように、2箇所の何れを検出した出力であ
るのか判定出来ず、磁気センサ1Bの出力V1Bも、その
2箇所の何れに対応した値であるのか判定出来ない。同
様に、磁気センサ2Aの出力V1Aをsin波と見做した
場合、出力V2Aは、1つの値について、図5(b)に示
すように、2箇所の何れを検出した出力であるのか判定
出来ず、磁気センサ2Bの出力V2Bも、その2箇所の何
れに対応した値であるのか判定出来ない。
【0031】また、図示しないエンジン始動スイッチが
オンになった直後は、磁気センサ1A,1B,2A,2
Bの各出力は補正されていない。従って、磁気センサ1
A,1B,2A,2Bの各出力値からフェイル検出する
には、図6(a)(b)に示すように、磁気センサ1
B,2Bの各出力値の許容誤差範囲を計4つ作成して、
それぞれについて判定しなければならず、しかも、補正
されていないので、各許容誤差範囲を広く取らなければ
ならず、中点付近のフェイル検出が不可能になることも
ある。
【0032】そこで、演算処理部4は、エンジン始動ス
イッチがオンになった直後で、上述した各フラグF1〜
F4が「1」でないときは、磁気センサ1A,1Bの各
出力V1A,V1Bから中点電圧Vm1を差し引いて、sin
波、cos波と見做し、sin2 θ+cos2 θ=1の
関係式から、(V1A−Vm12 +(V1B−Vm12 =a
1 2を演算する(但し、a1 は、出力V1A,V1Bの振
幅)。同様に、演算処理部4は、磁気センサ2A,2B
の各出力V2A,V2Bから中点電圧Vm2を差し引いて、s
in波、cos波と見做し、(V2A−Vm22 +(V2B
−Vm22 =a2 2を演算する(但し、a2 は、出力V2
A,V2Bの振幅)。
【0033】ここで、磁気センサ1A,1B,2A,2
Bの各出力の振幅は、正常であれば略等しいから、a1 2
−a2 2が所定範囲内であれば、磁気センサ1A,1B,
2A,2Bは正常であると判定することが出来、a1 2
2 2が所定範囲内でなければ、磁気センサ1A,1B,
2A,2Bは故障していると判定することが出来る。
【0034】以下に、このような構成の本発明に係るト
ルク検出装置及び舵取装置の動作を、それを示す図3,
4のフローチャートを参照しながら説明する。先ず、演
算処理部4は、磁気センサ1A,1B,2A,2Bの各
出力V1A,V1B,V2A,V2Bを読み込み(S2)、A/
D(アナログ/ディジタル)変換する(S4)。次に、
演算処理部4は、センサ出力の初期フェイル検知を行う
(S6)。演算処理部4は、センサ出力の初期フェイル
検知を行う場合(S6)、各フラグF1〜F4が全て
「1」であるか否かを判定し(図4S16)、全て
「1」であれば、そのままリターンして、センサ出力補
正を行う(図3S8)。
【0035】演算処理部4は、各フラグF1〜F4の何
れか1つでも「1」でなければ(図4S16)、各出力
V1A,V1Bから中点電圧Vm1を差し引いて、(V1A−V
m1 2 +(V1B−Vm12 を演算し(S18)、各出力
V2A,V2Bから中点電圧Vm2を差し引いて、(V2A−V
m22 +(V2B−Vm22 を演算する(S19)。次
に、演算処理部4は、(V1A−Vm12 +(V1B−
m12 と(V2A−Vm22 +(V2B−Vm22 との差
が所定範囲であるか否かを判定し(S20)、その差が
所定範囲内であれば、磁気センサ1A,1B,2A,2
B(の各出力)は正常であると判定して(S22)リタ
ーンする。
【0036】演算処理部4は、(V1A−Vm12 +(V
1B−Vm12 と(V2A−Vm22 +(V2B−Vm22
の差が大きく、所定範囲内でなければ(S20)、磁気
センサ1A,1B,2A,2B(の各出力)の何れかが
異常である(センサ出力エラー)と判定して(S2
4)、故障表示等のフェイル・エラー処置を行い(S2
6)リターンする。
【0037】例えば、図7(a),(b)に示すよう
に、中点電圧Vm1=Vm2=2.5V、振幅a1 ≒a2
2Vであり、磁気センサ1Aがターゲット20の電気角
60°の部位を検出し、磁気センサ2Aがターゲット2
0の電気角30°の部位を検出しているとき、磁気セン
サ1A,2Aの各出力V1A−Vm1,V2A−Vm2 は、そ
れぞれ1.73(√3)V,1.00Vである。このと
き、磁気センサ1B,2Bの各出力V1B−Vm1,V2B−
m2 が、それぞれ1.00V,1.73(√3)であ
れば、1.732 +1.002 ≒4、1.002 +1.
732 ≒4となって、両者とも略4となってその差は略
0であり、磁気センサ1A,1B,2A,2B(の各出
力)は正常であると判定出来る。
【0038】尚、このとき、磁気センサ1A,2A,1
B,2Bは、出力値が等しい他の部位を検出している可
能性、また、正負符号が逆である可能性もあるが、その
ようになる確率は非常に小さいので無視する。また、磁
気センサ1A,2A,1B,2Bの各出力は補正されて
いないので、温度ドリフト等により演算値が上述したよ
うに4にならない場合がある。しかし、温度ドリフト等
によるずれは、入力軸31側と出力軸32側とで同じ傾
向で生じるので、入力軸31側と出力軸32側とで演算
値の差が小さければ、磁気センサ1A,2A,1B,2
Bの故障はないと判定することが出来る。また、中点付
近では、センサ出力特性とsin波との解離が大きいの
で、演算値の差の許容範囲を大きくしておく。
【0039】演算処理部4は、センサ出力の初期フェイ
ル検知を行った(S6)後、後述するセンサ出力補正を
行い(S8)、補正済みの磁気センサ1A,2A,1
B,2Bの各出力を使用して、センサ出力のフェイル検
知を行う(S10)。補正済みのセンサ出力によるフェ
イル検知(S10)は、磁気センサ1A,2Aの各出力
値に対する磁気センサ1B,2Bの各出力値の許容誤差
範囲は各1つであり、各許容誤差範囲も狭く取ることが
出来るので容易である。次に、演算処理部4は、補正済
みの磁気センサ1A,2A,1B,2Bの各出力を使用
して、操舵トルクを演算し(S12)、演算した操舵ト
ルク値を出力する(S14)。出力された操舵トルク値
は、図示しない操舵補助モータの駆動制御に使用され
る。
【0040】図8は、本願出願人が特願2000−32
6088において提案してあり上述した磁気センサの出
力補正(図3S8)を説明する為の、トルク検出装置に
おける入力軸31側の磁気センサ1A及び出力軸32側
の磁気センサ2Aの出力電圧の変化態様の一例を示す説
明図である。図の横軸は、磁気センサ1Aが対向する入
力軸31及び磁気センサ2Aが対向する出力軸32の回
転角度を示し、図中の実線は、入力軸31側の磁気セン
サ1Aの出力電圧を、同じく破線は、出力軸32側の磁
気センサ2Aの出力電圧を示している。
【0041】入力軸31及び出力軸32に取り付けたタ
ーゲット板2の外周に、上述したように、5個のターゲ
ット20,20,…が並設されている場合、磁気センサ
1A,2Aの出力電圧は、入力軸31及び出力軸32
が、72°(=360°/5)だけ回転する間を1周期
とし、各第1傾斜部21が通過する間の線形に上昇(又
は下降)する領域(以下、第1線形変化領域という)
と、相隣する第1傾斜部21及び第2傾斜部22間の各
接続部が通過する間の非線形に変化する領域と、各第2
傾斜部22が通過する間の線形に下降(又は上昇)する
領域(以下、第2線形変化領域という)と、相隣する第
2傾斜部22及び第1傾斜部21間の各接続部が通過す
る間の非線形に変化する領域とを繰り返す変化態様を示
す。
【0042】ここで、磁気センサ1A,1Bと2A,2
Bとは、上述したように、ターゲット板2の周方向に電
気角90°分だけ位相をずらせて取り付けられている。
図8において、磁気センサ1A及び磁気センサ2Aの出
力電圧の変化態様を比較した場合、両者は、それぞれの
第1線形変化領域における傾き角度、及びそれぞれの第
2線形変化領域における傾き角度がそれぞれが異なって
おり、また、図中に1点鎖線にて示すそれぞれの変動幅
の中点電圧が異なっていることが分かる。従って、同一
の回転角度θO に対して、磁気センサ1A,2Aは、異
なる出力電圧V1A,V2Aをそれぞれ出力するので、これ
らを用いてそれぞれ求められる入力軸31及び出力軸3
2の回転角度、並びにこれらの回転角度の差に基づいて
算出される回転トルクの精度は低下する。尚、図8にお
いては、説明の便宜上、磁気センサ1A,2Aの出力電
圧の相違を強調して示してある。
【0043】図9,10は、本願出願人が特願2000
−326088において提案してあるトルク検出装置の
磁気センサの出力補正の動作を示すフローチャートであ
る。演算処理部4は、常時、このフローチャートに従っ
て、補正ゲインを算出して更新し、更新した最新の補正
ゲインにより、磁気センサの出力補正を行う。演算処理
部4は、回転角度及び回転トルクの算出のために逐次取
り込まれる磁気センサ1A,2Aの出力電圧を監視し、
検出しているターゲット20の部位が、第1傾斜部21
であるか第2傾斜部22であるかを判別する(S3
1)。
【0044】演算処理部4は、検出しているターゲット
20の部位が第1傾斜部21であると判別したとき(S
31)、入力軸31及び出力軸32のそれぞれが、第1
傾斜部21,21,…の1つ分だけ回転したか否かを判
定し(S32)、1つ分の回転が生じたと判定したと
き、その間の磁気センサ1A及び磁気センサ2Aの出力
電圧の第1線形変化領域内において、予め設定された回
転角度範囲Δθの両端における磁気センサ1Aの出力電
圧V111 ,V112 及び磁気センサ2Aの出力電圧
211 ,V212 をそれぞれ求める(S33)。
【0045】図11は、トルク検出装置の補正ゲイン設
定動作を示す説明図であり、1つのターゲット20が通
過する間の磁気センサ1A,2Aの出力電圧の変化、即
ち、1周期分の出力電圧の変化を、図8と同様に、磁気
センサ1Aの出力電圧を実線により、磁気センサ2Aの
出力電圧を破線によりそれぞれ示したものである。入力
軸31及び出力軸32のそれぞれが、第1傾斜部21,
21,…の1つ分だけ回転する迄、磁気センサ1A,2
Aの各出力をサンプリングしている間、図11に示す磁
気センサ1A,2Aの第1線形変化領域における出力電
圧が参照され、回転角度範囲Δθの両端電圧V111 ,V
112 及びV211 ,V212 が求められる。尚、回転角度範
囲Δθは、第1線形変化領域内に含まれる角度範囲であ
れば、適宜に設定することができる。
【0046】次いで、演算処理部4は、求めた両端電圧
111 ,V112 及びV211 ,V212(S33)を次式に
適用して、磁気センサ1A,2Aのそれぞれのセンサゲ
インK11,K21を算出する(S34)。 K11=(V111 −V112 )/Δθ (1) K21=(V211 −V212 )/Δθ (2) これらの式により算出されるセンサゲインK11,K
21は、図11に明らかなように、それぞれの磁気センサ
1A,2Aの第1線形変化領域における出力電圧の変化
率(傾き)を示している。
【0047】次いで、演算処理部4は、両端電圧
111 ,V112 及びV211 ,V212 を次式に適用して、
両磁気センサ1A,1Bの第1線形変化領域における平
均センサゲインKm1を算出する(S35)。 Km1={(V111 −V112 )/2+(V211 −V212 )/2}/Δθ ={(V111 −V112 )+(V211 −V212 )}/2Δθ (3)
【0048】この式により算出される平均センサゲイン
m1は、第1線形変化領域における磁気センサ1A,2
Aの出力電圧の平均値の変化率、即ち、図11中に1点
鎖線により示す直線L1の傾きを示している。そして、
演算処理部4は、算出したセンサゲインK11,K21(S
34)、及び算出した平均センサゲインKm1(S35)
を次式に適用して、第1線形変化領域において磁気セン
サ1A,2Aの実出力に乗じるための補正ゲインK101
及びK 201 をそれぞれ算出する(S36)。 K101 =Km1/K11 (4) K201 =Km1/K21 (5)
【0049】これらの式により算出される補正ゲインK
101 及びK201 は、磁気センサ1A,2Aそれぞれに固
有のセンサゲインK11,K21を平均センサゲインKm1
合わせるための補正値であり、磁気センサ1A,2Aの
実際の出力電圧に前記補正ゲインK101 ,K201 を乗じ
た結果は、図11中の1点鎖線により示す平均特性上の
点となり、出力特性の相異、及び対応するターゲット2
0,20…との間のエアギャップの相異により、磁気セ
ンサ1A,2Aの出力電圧に含まれる誤差成分を排除す
ることができる。
【0050】演算処理部4は、上記ステップS31〜S
36の動作により算出した補正ゲインK101 ,K201
更新して記憶し(S42)、フラグF1を「1」にする
(S43)。演算処理部4は、次に、磁気センサ1Aの
出力V1Aに補正ゲインK101 を乗算して、出力V1Aを補
正し、磁気センサ2Aの出力V2Aに補正ゲインK201
乗算して、出力V2Aを補正して(S44)リターンす
る。
【0051】演算処理部4は、第1傾斜部21,21,
…の1つ分だけ回転していないとき(S32)は、各フ
ラグF1〜F4が全て「1」であるか否かを判定し(S
32a)、何れか1つでも「1」でなければ、そのまま
リターンしてセンサ出力補正を行わない。各フラグF1
〜F4が全て「1」であれば(S32a)、磁気センサ
1Aの出力V1Aに補正ゲインK101 を乗算して、出力V
1Aを補正し、磁気センサ2Aの出力V2Aに補正ゲインK
201 を乗算して、出力V2Aを補正して(S44)リター
ンする。
【0052】また、演算処理部4は、検出しているター
ゲット20の部位が第2傾斜部22であると判別したと
き(S31)、入力軸31及び出力軸32のそれぞれ
が、前記第2傾斜部22,22,…の1つ分だけ回転し
たか否かを判定し(S37)、1つ分の回転が生じたと
判定したとき、その間の磁気センサ1A及び磁気センサ
2Aの出力電圧の第2線形変化領域内において、回転角
度範囲Δθの両端における磁気センサ1Aの出力電圧V
121 ,V122 及び磁気センサ2Aの出力電圧V22 1 ,V
222 をそれぞれ求める(S38)。
【0053】第2傾斜部22,22,…の1つ分だけ回
転する迄、磁気センサ1A,2Aの各出力をサンプリン
グしている間、図11に示す磁気センサ1A,2Aの第
2線形変化領域における出力電圧が参照され、回転角度
範囲Δθの両端電圧V121 ,V122 及びV221 ,V222
が求められる。尚、回転角度範囲Δθは、第2線形変化
領域内に含まれる角度範囲であれば、適宜に設定するこ
とができる。
【0054】次いで、演算処理部4は、求めた両端電圧
121 ,V122 及びV221 ,V222(S38)を次式に
適用して、磁気センサ1A,2Aのそれぞれのセンサゲ
インK12,K22を算出する(S39)。 K12=(V121 −V122 )/Δθ (6) K22=(V221 −V222 )/Δθ (7) これらの式により算出されるセンサゲインK12,K
22は、図11に明らかなように、それぞれの磁気センサ
1A,2Aの第2線形変化領域における出力電圧の変化
率(傾き)を示している。
【0055】次いで、演算処理部4は、両端電圧
121 ,V122 及びV221 ,V222 を次式に適用して、
両磁気センサ1A,2Aの第2線形変化領域における平
均センサゲインKm2を算出する(S40)。 Km2={(V121 −V122 )/2+(V221 −V222 )/2}/Δθ ={(V121 −V122 )+(V221 −V222 )}/2Δθ (8)
【0056】この式により算出される平均センサゲイン
m2は、第2線形変化領域における磁気センサ1A,2
Aの出力電圧の平均値の変化率、即ち、図11中に1点
鎖線により示す直線L2の傾きを示している。そして、
演算処理部4は、算出したセンサゲインK12,K22(S
39)、及び算出した平均センサゲインKm2(S40)
を次式に適用して、第2線形変化領域において磁気セン
サ1A,2Aの実出力に乗じるための補正ゲインK102
及びK 202 をそれぞれ算出する(S41)。 K102 =Km2/K12 (9) K202 =Km2/K22 (10)
【0057】これらの式により算出される補正ゲインK
102 及びK202 は、磁気センサ1A,2Aそれぞれに固
有のセンサゲインK12,K22を平均センサゲインKm2
合わせるための補正値であり、磁気センサ1A,2Aの
実際の出力電圧に前記補正ゲインK102 ,K202 を乗じ
た結果は、図11中の1点鎖線により示す平均特性上の
点となり、出力特性の相異、及び対応するターゲット2
0,20…との間のエアギャップの相異により磁気セン
サ1A,2Aの出力電圧に含まれる誤差成分を排除する
ことができる。
【0058】これらの式により算出される補正ゲインK
102 及びK202 も、補正ゲインK10 1 及びK201 と同
様、磁気センサ1A,2Aのそれぞれに固有のセンサゲ
インK 12,K22を平均センサゲインKm2に合わせるため
の補正値であり、磁気センサ1A,2Aの実際の出力電
圧に前記補正ゲインK102 ,K202 を乗じた結果は、図
11中の1点鎖線により示す平均特性上の点となり、出
力特性の相異、及び対応するターゲット20,20…と
の間のエアギャップの相異により磁気センサ1A,2A
の出力電圧に含まれる誤差成分を排除することができ
る。
【0059】演算処理部4は、上記ステップS37〜S
41の動作により算出した補正ゲインK102 ,K202
更新して記憶し(S45)、フラグF2を「1」にする
(S46)。演算処理部4は、次に、磁気センサ1Aの
出力V1Aに補正ゲインK102 を乗算して、出力V1Aを補
正し、磁気センサ2Aの出力V2Aに補正ゲインK202
乗算して、出力V2Aを補正して(S47)リターンす
る。
【0060】演算処理部4は、第2傾斜部22,22,
…の1つ分だけ回転していないとき(S37)は、各フ
ラグF1〜F4が全て「1」であるか否かを判定し(S
37a)、何れか1つでも「1」でなければ、そのまま
リターンしてセンサ出力補正を行わない。各フラグF1
〜F4が全て「1」であれば(S37a)、磁気センサ
1Aの出力V1Aに補正ゲインK102 を乗算して、出力V
1Aを補正し、磁気センサ2Aの出力V2Aに補正ゲインK
202 を乗算して、出力V2Aを補正して(S47)リター
ンする。
【0061】また、演算処理部4は、検出しているター
ゲット20の部位が判別出来ず不明であるとき(S3
1)、センサの出力補正を行わずにそのままリターンす
る。尚、磁気センサ1B,2Bについても、上記S31
〜S47の動作と同様に、演算処理部4は、補正ゲイン
101 ,K201 ,K102 ,K202 を算出し、更新して記
憶し、また、フラグF3を「1」にし、フラグF4を
「1」にしているが、説明を省略する。尚、上述した実
施の形態では、V字形又は逆V字形のターゲットについ
て記述したが、ターゲットは、V字形又は逆V字形に限
らず、W形、歯車形等の形状であっても同様の効果を得
ることは可能である。
【0062】
【発明の効果】第1,2発明に係るトルク検出装置によ
れば、車両の舵取装置に使用され、エンジン始動スイッ
チがオンになった直後でも、フェイルセーフの判定を実
行することが可能なトルク検出装置を実現することが出
来る。
【0063】第3発明に係る舵取装置によれば、第1,
2発明に係るトルク検出装置を備える車両の舵取装置を
実現することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車の舵取装置に適用した本発明に係るトル
ク検出装置の実施の形態の構成例を示す模式図である。
【図2】ターゲット板の外周面を展開した展開図であ
る。
【図3】本発明に係るトルク検出装置及び舵取装置の動
作を示すフローチャートである。
【図4】本発明に係るトルク検出装置及び舵取装置の動
作を示すフローチャートである。
【図5】本発明に係るトルク検出装置の動作を説明する
為の波形図である。
【図6】本発明に係るトルク検出装置の動作を説明する
為の波形図である。
【図7】本発明に係るトルク検出装置の動作を説明する
為の波形図である。
【図8】磁気センサの出力補正を説明する為の説明図で
ある。
【図9】トルク検出装置の磁気センサの出力補正動作を
示すフローチャートである。
【図10】トルク検出装置の磁気センサの出力補正動作
を示すフローチャートである。
【図11】トルク検出装置の補正ゲインの設定動作を示
す説明図である。
【符号の説明】
1A,1B,2A,2B 磁気センサ(第1検出手段又
は第2検出手段) 1 センサボックス 2 ターゲット板 3 操舵軸 4 演算処理部 20 ターゲット 30 舵輪 31 入力軸(第1軸) 32 出力軸(第2軸) 34 トーションバー(連結軸) F1〜F4 フラグ(示す手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体と、該回転体が回転するに従っ
    て、近接する第1検出手段が検出信号を出力すべく、前
    記回転体に設けられた1又は複数のターゲットと、前記
    第1検出手段と所定角度異なる検出信号を出力する第2
    検出手段と、前記第1検出手段とを、連結軸により連結
    された第1軸及び第2軸にそれぞれ備え、前記第1検出
    手段及び第2検出手段が出力した各検出信号に基づき、
    前記第1軸又は第2軸に加えられたトルクを検出するト
    ルク検出装置であって、 前記第1軸に備えた第1検出手段及び第2検出手段が出
    力した各検出信号から所定値を減算し、減算した各結果
    をそれぞれ2乗して加算する第1演算手段と、前記第2
    軸に備えた第1検出手段及び第2検出手段が出力した各
    検出信号から所定値を減算し、減算した各結果をそれぞ
    れ2乗して加算する第2演算手段と、前記第1演算手段
    及び第2演算手段の各演算結果の差が所定範囲内である
    か否かを判定する手段とを備え、該手段が否と判定した
    ときに故障と判定すべくなしてあることを特徴とするト
    ルク検出装置。
  2. 【請求項2】 前記各第1検出手段及び各第2検出手段
    が前記ターゲットの複数の所定部位により出力した各検
    出信号に基づき、前記各第1検出手段及び各第2検出手
    段が出力した各検出信号を補正する手段と、該手段が前
    記各検出信号を補正することが可能であることを示す手
    段とを更に備え、該手段が補正可能であることを示して
    いないときに、前記第1演算手段及び第2演算手段が演
    算すべくなしてある請求項1記載のトルク検出装置。
  3. 【請求項3】 舵輪に連結された第1軸と、舵取機構に
    連結された第2軸と、前記第1軸及び第2軸を連結する
    連結軸と、前記第1軸に加わる操舵トルクを、前記連結
    軸に生じる捩れ角度に基づき検出する請求項1又は2記
    載のトルク検出装置とを備え、該トルク検出装置が検出
    した操舵トルクに応じて操舵補助すべくなしてあること
    を特徴とする舵取装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006322784A (ja) * 2005-05-18 2006-11-30 Koyo Electronics Ind Co Ltd トルク検出装置、回転速度検出装置及び回転角度検出装置
JP2013205254A (ja) * 2012-03-28 2013-10-07 Toyota Motor Corp ツインレゾルバ式トルクセンサ及び電動パワーアシスト装置

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