JP2001066202A - トルクセンサ及びこれを用いた電動式舵取装置 - Google Patents

トルクセンサ及びこれを用いた電動式舵取装置

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JP2001066202A
JP2001066202A JP24232199A JP24232199A JP2001066202A JP 2001066202 A JP2001066202 A JP 2001066202A JP 24232199 A JP24232199 A JP 24232199A JP 24232199 A JP24232199 A JP 24232199A JP 2001066202 A JP2001066202 A JP 2001066202A
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magnet plate
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Yoshitomo Tokumoto
欣智 徳本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 操舵角及びトルクを検出することができるト
ルクセンサ及びこれを用いた電動式舵取装置を提供す
る。 【解決手段】 入力軸1に長円形の第1の磁石板51を
取付け、出力軸2に同じく長円形の第2の磁石板52を
取付ける。第1及び第2の磁石板51,52は着磁され
ており、第1の磁石板51の外側に配されている磁気セ
ンサMG1,MG2及び第2の磁石板52の外側に配さ
れている磁気センサMG3によって、第1及び第2の磁
石板51,52によって形成される磁界の強さを検出す
る。磁気センサMG1,MG2,MG3の出力結果に基
づいて、操舵角及びトルクを検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は操舵輪に加わるトル
クを検出するトルクセンサ、及び該トルクセンサの検出
結果に基づいて電動モータを駆動し、操舵補助力を発生
させる電動式舵取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図9は従来の電動式舵取装置の構成を示
す縦断面図である。図において104は筒状をなす入力
軸であり、該入力軸104の上端部は、上部軸を介して
操舵輪(図示せず)と繋がっている。また、前記上部軸
の下端部には、入力軸104の内側に挿入される連結軸
105の上端部が連結され、該連結軸105の下端部に
筒状の出力軸107が連結されている。また、出力軸1
07の上端部は入力軸104の下端部に挿嵌されてお
り、上部軸、入力軸104及び出力軸107が夫々軸受
109,110を介してハウジング111内に支持され
ている。
【0003】このハウジング111内には、連結軸10
5を介して連結される入力軸104及び出力軸107の
相対変位量によりトルクを検出するトルクセンサ112
と、該トルクセンサ112の検出結果に基づいて駆動さ
れる操舵補助用の電動モータ113の回転を減速して前
記出力軸107に伝達する減速機構114とを備え、操
舵輪の回転に応じた舵取機構の動作を前記電動モータ1
13の回転により補助し、舵取りのための運転者の労力
負担を軽減するように構成されている。また、出力軸1
07の下端部は、ユニバーサルジョイントを介してラッ
クピニオン式の舵取機構に連結されている。
【0004】前記トルクセンサ112には例えば特公平
07−021433号公報に開示されているようなもの
が用いられている。該トルクセンサ112では、前記入
力軸104及び出力軸107に夫々固定される磁性体製
リング112a,112bが前記連結軸105の周囲の
前記ハウジング111内に固着されているトルク検出コ
イル112cの内側に配置されている。磁性体リング1
12a,112bの対向する端面には複数の矩形状の歯
部が夫々同ピッチで全周に亘って形成されており、前記
連結軸105の捩れに対応して入力軸104側の磁性体
製リング112aと出力軸107側の磁性体製リング1
12bとが相対回転したときに前記歯部の対向面積が変
化して、トルク検出コイル112cのインピーダンスが
変化し、このインピーダンスの変化によって前記トルク
を検出する非接触式センサが用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の如き
従来のトルクセンサでは、操舵輪及び車輪が正面を向い
ており、操舵輪にトルクが加えられていない状態である
操舵中立状態のときに、トルクセンサの零点設定を行う
ための調整作業が、2つの磁性体製リングの歯部の対向
面積及び歯部間のギャップの調整によって行われてい
た。この作業では、前記磁性体製リングの3次元的な最
適位置を捜し出す必要があり、作業者の熟練を要すると
いう問題があった。
【0006】また、電動式舵取装置のモータの駆動制御
に用いる状態量の1つである操舵角を検出することがで
きなかった。従って、操舵角検出用の専用装置が必要で
あるという問題があった。
【0007】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、ホール素子及び磁気抵抗素子等の複数の磁気セ
ンサを入力軸及び出力軸に取付けられた2つの磁石板の
回転中心から適宜距離を隔てて設置して組立てることに
よって、組立てが容易なトルクセンサ及び電動式舵取装
置を提供することを目的とする。
【0008】また、本発明の他の目的は、トルクの変化
に伴って2つの磁石板が回転し、該磁石板までの距離を
磁気センサで検出し、検出結果に基づいて前記2つの磁
石板夫々の回転角度を求めることにより、トルク及び操
舵角を検出することができ、操舵角検出用の専用装置を
必要としないトルクセンサ及び電動式舵取装置を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1発明に係るトルクセ
ンサは、同軸的に回転する入力軸と出力軸とを連結する
連結軸に生じる捩れ角によって、前記入力軸に加わるト
ルクを検出するトルクセンサにおいて、長円形をなして
おり、前記入力軸及び出力軸に夫々取付けられた第1及
び第2の磁石板と、該第1及び第2の磁石板の周方向に
おける異なる複数の位置に設置され、磁界の強さに応じ
た電気的出力を得る複数の磁気センサとを備え、該磁気
センサが検出した磁界の強さから前記トルクを求めるよ
うにしてあることを特徴とする。
【0010】第1発明に係るトルクセンサによる場合
は、以下に説明するような原理によって操舵角及びトル
クを検出することが可能となる。連結軸の捻れ角は、入
力軸に加えられたトルクの大きさに比例して変化する。
そして、操舵輪が回転せしめられたときには、入力軸が
前記操舵輪と一体的に回転し、出力軸が前記入力軸の回
転に対して前記捻れ角だけ遅れて回転することとなる。
このとき、第1及び第2の磁石板が長円形をなしている
ため、固定されている磁気センサと第1又は第2の磁石
板との距離は半回転を1周期として変化し、従って、前
記磁気センサが出力する電気的信号も同様に周期的に変
化することとなる。
【0011】図1は、第1の磁石板の外側に設置された
2つの磁気センサの電気的出力と第1の磁石板の回転角
との関係を示すグラフである。図において、縦軸を電気
的出力の値、横軸を第1の磁性板の回転角度としてい
る。また、O1 ,O2 は第1の磁石板の外側に取付けら
れた2つの磁気センサの夫々の電気的出力の波形を示し
ている。夫々の電気的出力の波形O1 ,O2 の位相が異
なるように、第1の磁石板の周方向に異なる2つの位置
に2つの磁気センサは夫々設置されている。
【0012】出力波形O1 の磁気センサが電気的出力V
1 を出力し、出力波形O2 の磁気センサが電気的出力V
2 を出力したとき、電気的出力V1 に対応する角度とし
て、1周期内においてθ1 及びθ2 の2つの角度が存在
する。同様に、電気的出力V 2 に対応する角度として
は、1周期内においてθ2 及びθ3 の2つが存在する。
2つの電気的出力V1 ,V2 の何れにも角度θ2 が対応
しているため、第1の磁石板の回転角は角度θ2 である
と特定できる。
【0013】図2は、第1又は第2の磁石板の外側に夫
々設置された2つの磁気センサの電気的出力と第1又は
第2の磁石板の回転角との関係を示すグラフである。図
において、O3 は第2の磁石板の近傍の適宜位置に取付
けられた磁気センサの電気的出力の波形を示している。
出力波形O3 の磁気センサの電気的出力V3 について
も、1周期内において角度θ2 ´,θ4 の2つの角度が
対応している。連結軸の捻れる角度はたかだか数度であ
るため、角度θ2 と略一致する角度θ2 ´が第2の磁石
板の回転角であると特定できる。
【0014】このような原理によって、予め与えられて
いる第1の磁石板の回転角と出力波形O1 の磁気センサ
の電気的出力との関係から、前記磁気センサの電気的出
力に対応する2つの角度を求め、同様に予め与えられて
いる第1の磁石板の回転角と出力波形O2 の磁気センサ
の電気的出力との関係から、前記磁気センサの電気的出
力に対応する2つの角度を求め、これらの角度を比較す
ることによって、第1の磁石板の回転角(操舵角)を求
める。また、予め与えられている第2の磁石板の回転角
と出力波形O3 の磁気センサの電気的出力との関係か
ら、前記磁気センサの電気的出力に対応する2つの角度
を求め、該2つの角度と前記出力波形O1の磁気センサ
の電気的出力から得られた2つの角度とを比較すること
によって、第2の磁石板の回転角を求める。このように
して求めた第1の磁石板の回転角を操舵角とし、該操舵
角及び第2の磁石板の回転角の差を求めることによっ
て、2つの磁石板の相対角変位を求め、これに応じたト
ルクを、予め与えられた相対角変位とトルクとの関係か
ら求めることによって、操舵角及び入力軸に加わるトル
クを検出することができる。
【0015】また、操舵輪及び車輪が正面を向いてお
り、操舵輪にトルクが加えられていない状態(操舵中立
状態)のときに、トルクセンサの出力が零になるように
調整(中立点調整)するために、以下のような作業を行
う。予め記憶されている夫々の磁気センサの電気的出力
の値と第1又は第2の磁石板の回転角との関係におい
て、入力軸及び出力軸が前記操舵中立状態にあるときの
磁気センサの電気的出力の値と0゜とを対応させる。
【0016】図3は、磁気センサの出力波形の一例を示
すグラフである。図において、縦軸を電気的出力の値、
横軸を入力軸又は出力軸の回転角度としている。図に示
すAの角度において、入力軸及び出力軸が前記操舵中立
状態にあるとき、角度Aを0゜に設定する。こうするこ
とによって、角度と電気的出力との対応を定める。夫々
の磁気センサに対して同様の調整を行うことによって、
トルクセンサの中立点調整を行うことができる。従っ
て、磁石板の対向面積及び軸長方向のギャップ等を調整
してトルクセンサの中立点調整を行う必要はなく、組立
てを従来に比して容易にすることが可能となる。
【0017】また、磁気センサの出力は、第1及び第2
の磁石板の半回転を1周期として変化しているため、回
転角度が0゜〜180゜のときの磁気センサの出力と、
180゜〜360゜のときの前記出力とは同じ波形とな
る。そこで、180゜の位置も0゜に対応させ、第1及
び第2の磁石板が半回転以上回転したとき、出力波形O
1 が0゜の位置を通過した回数を計数し、これに180
゜を乗じて得た結果と、第1の磁石板の最後に通過した
0゜の位置からの回転角との和を求める。こうすること
によって、正確な操舵角を検出することが可能となる。
【0018】また、ホール素子、磁気抵抗素子等を用い
た磁気センサを備えているため、磁気センサが従来に比
して大幅に小型であり、大きい設置空間を必要とせず、
従来に比して小型のトルクセンサとすることが可能とな
る。
【0019】第2発明に係るトルクセンサは、第1発明
に係るトルクセンサにおいて、前記第1及び第2の磁石
板は、夫々の長軸方向を同じくして取付けられており、
第1の磁石板に対して取付けられた磁気センサと、第2
の磁石板に対して取付けられた磁気センサとは、夫々前
記入力軸及び出力軸の回転円周方向について異なる位置
に取付けられていることを特徴とする。
【0020】第3発明に係るトルクセンサは、第1発明
に係るトルクセンサにおいて、前記第1及び第2の磁石
板は、夫々の長軸方向を異にして取付けられており、第
1の磁石板に対して取付けられた磁気センサと、第2の
磁石板に対して取付けられた磁気センサとは、夫々前記
入力軸及び出力軸の回転円周方向について同じ位置に取
付けられていることを特徴とする。
【0021】第2及び第3発明に係るトルクセンサによ
る場合は、第1の磁石板に対して取付けられた磁気セン
サの第1の磁石板に対する配置位置と、第2の磁石板に
対して取付けられた磁気センサの第2の磁石板に対する
配置位置とが異なるため、夫々の磁気センサの出力波形
の位相を異ならせることが可能となる。
【0022】第4発明に係る電動式舵取装置は、第1乃
至第3発明の何れかに係るトルクセンサと、該トルクセ
ンサが検出したトルクに基づいて駆動制御され、出力軸
又はこれに繋がる舵取機構に取付けられた操舵補助用の
電動モータとを備えることを特徴とする。
【0023】第4発明に係る電動式舵取装置による場合
は、第1乃至第3発明の何れかに係るトルクセンサを使
用しているため、従来に比して、中立点調整を容易にで
き、また、トルクだけでなく操舵角も検出することが可
能となる。
【0024】また、磁気抵抗素子等の小型の磁気検出素
子による磁気センサを用いたトルクセンサを有するた
め、従来に比して装置を小型化することが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】実施の形態 以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述
する。図4は本発明に係るトルクセンサの実施の形態の
要部の構成を示す正面図であり、図5はそのブロック図
である。また、図6はそのトルクセンサを用いた電動式
舵取装置の要部の構成を示す模式図である。
【0026】図において、1は、その上端部で上部軸を
介して操舵輪と一体回転可能に繋がっている筒型の入力
軸である。前記上部軸の下端部には入力軸1の上端部及
び入力軸1の内側に挿入される連結軸(トーションバ
ー)3の上端部が連結されており、該連結軸3の下端部
に筒状の出力軸2が連結されており、前記入力軸1及び
出力軸2は軸受10,20を介してハウジング4内に夫
々回転が可能に支持されている。
【0027】前記ハウジング4内には、本発明に係るト
ルクセンサ5が設置されている。該トルクセンサ5は、
第1及び第2の磁石板51,52、磁気センサMG1,
MG2,MG3、並びにMPU53a、メモリ53bを
有する演算部53から構成されている。トルクセンサ5
の検出結果は、電動モータMを駆動するモータ駆動回路
6へ出力され、該電動モータMの駆動力を減速機構を介
して出力軸2へ伝達するようになっている。また、出力
軸2の下端部は、ユニバーサルジョイントを介してラッ
クピニオン式の舵取機構に連結されている。
【0028】図7は、本発明に係るトルクセンサ5の実
施の形態の要部の構成を示す斜視図である。前記トルク
センサ5は以下に詳述するように構成されている。即
ち、前記入力軸1の出力軸2との接続部付近に長円形の
第1の磁石板51が同軸的に固定されており、出力軸2
の上端部に、同じく長円形の第2の磁石板52が固定さ
れている。該第1及び第2の磁石板51,52は、N極
を上側に、S極を下側にして着磁されている。
【0029】なお、第1及び第2の磁石板51,52の
着磁パターンは、これに限るものではない。
【0030】また、夫々ホール素子H1及びH2を検出
素子として有する2つの磁気センサMG1及びMG2
が、夫々のホール素子H1,H2を後に詳述する2位置
に夫々配置して取付けられており、ホール素子H3を検
出素子として有する磁気センサMG3が、ホール素子H
3を後に詳述する位置に配置して取付けられている。
【0031】磁気センサMG1(MG2,MG3)は、
前記ホール素子H1(H2,H3)と、ハウジング4に
固定されており、ホール素子H1(H2,H3)の出力
電圧を増幅する増幅回路及び入出力端子等からなる回路
部B1(B2,B3)とによって構成されている。ま
た、前記ホール素子H1(H2,H3)は前記回路部B
1(B2,B3)から突出したブラケットによって固定
されている。
【0032】なお、夫々の磁気センサは、磁気検出素子
として磁気抵抗素子を備えるものであってもよい。
【0033】図8は、本発明に係るトルクセンサの実施
の形態のトルク検出の原理を示す説明図である。第1の
磁石板51及び第2の磁石板52は、夫々長軸方向を直
交させて、入力軸1及び出力軸2に取付けられている。
前記ホール素子H1,H2が第1の磁石板51の長径よ
りも大きい直径の同心円の円周上の2つの適宜位置に夫
々配置されており、また、前記ホール素子H3が前記同
心円と直径を同じくした第2の磁石板52の同心円の円
周上の適宜位置に配置されている。第1及び第2の磁石
板51,52の周囲には夫々磁界が形成されており、第
1及び第2の磁石板51,52からの距離が遠くなるに
従い前記磁界の強さは減少する。
【0034】なお、第1及び第2の磁石板51,52の
配置は前述した配置に限るものではなく、また、ホール
素子H1,H2,H3の配置も前述した配置に限るもの
ではない。
【0035】従って、入力軸1にトルクが加えられたと
き、連結軸3を介して入力軸1から出力軸2へ操舵力が
伝達され、入力軸1及び出力軸2が回転する。そして、
前記第1及び第2の磁石板51,52も回転し、第1及
び第2の磁石板51,52と、これらの周囲に配置され
ているホール素子H1,H2,H3との間の距離は前記
回転と共に変化する。このときホール素子H1,H2,
H3の周囲に形成されている磁界の強さが変化し、この
変化に応じてホール素子H1,H2,H3の出力電圧も
変化する。
【0036】なお、第1及び第2の磁石板51,52
は、一方が形成する磁界によって他方が形成する磁界を
干渉しない程度に距離を隔てて設置されている。また、
前記干渉を防止するために、第1及び第2の磁石板5
1,52の間で磁界を遮蔽するように遮蔽板を設けても
よい。
【0037】前記ホール素子H1,H2,H3の出力電
圧の変化は、第1及び第2の磁石板51,52が長円形
をなしているため、第1及び第2の磁石板51,52の
夫々1回転につき2周期の周期的変化となっている。従
って、磁気センサMG1,MG2,MG3の出力電圧も
同様に周期的に変化する。また、演算部53に備えられ
たメモリ52bに、磁気センサMG1及びMG2の出力
電圧と第1の磁石板51の回転角との夫々の半回転分の
対応関係、及び磁気センサMG3の出力電圧と第2の磁
石板52の回転角との半回転分の対応関係が予めマッピ
ングされている。
【0038】ところで、前述したホール素子H1及びH
2が配置されている2つの位置は、ホール素子H1の出
力電圧に対し、ホール素子H2の出力電圧が異なる位相
の周期的変化を示すような位置であり、入力軸にトル
ク、及び操舵角が与えられていない中立状態のとき、ホ
ール素子H1の位置は磁石板51の長軸の延長線上であ
り、ホール素子H2の位置は前記同心円上の前記長軸と
短軸との間の範囲内の位置となっている。また、前記中
立状態のときのホール素子H3が配置されている位置
は、第2の磁石板52の短軸の延長線上である。
【0039】磁気センサMG1及びMG2の出力は演算
部53に入力されるようになっている。該演算部53の
メモリ53bには、磁気センサMG1,MG2夫々の出
力電圧と第1の磁石板51の回転角度との対応関係及び
ホール素子MG3の出力電圧と第2の磁石板52の回転
角度との対応関係が夫々1周期分マッピングされてい
る。そして、演算部53では、メモリ53bを参照し
て、磁気センサMG1の出力電圧が前記中立状態から何
周期分通過したかを計数する。また、メモリ53bを参
照することによって、前記磁気センサMG1の出力電圧
から対応する第1の磁石板51の前記中立状態からの複
数の回転角を求め、同様に磁気センサMG2の出力電圧
から対応する第1の磁石板51の前記中立状態からの複
数の回転角を求める。磁気センサMG1の出力電圧から
求めた複数の回転角と、磁気センサMG2の出力電圧か
ら求めた複数の回転角とを比較し、一致する1つの回転
角を選択する。前述した計数の結果に180゜を乗じ、
得られた結果と選択した回転角との和を求めることによ
って正確な入力軸の回転角(操舵角)を求める。
【0040】同様に、磁気センサMG3の出力は演算部
53に入力されるようになっている。演算部53は、メ
モリ53bを参照して、磁気センサMG3の出力電圧が
前記中立状態から何周期分通過したかを計数する。ま
た、メモリ53bを参照することによって、前記磁気セ
ンサMG2の出力電圧から対応する第1の磁石板51の
前記中立状態からの複数の回転角を求め、同様に磁気セ
ンサMG3の出力電圧から対応する第2の磁石板52の
前記中立状態からの複数の回転角を求める。磁気センサ
MG2の出力電圧から求めた複数の回転角と、磁気セン
サMG3の出力電圧から求めた複数の回転角とを比較
し、最も近い1組の回転角の内、MG3の出力電圧から
求めた方の回転角を選択する。前述した計数の結果に1
80゜を乗じ、得られた結果と選択した回転角との和を
求めることによって正確な出力軸の回転角を求める。
【0041】また、求められた入力軸の回転角と出力軸
の回転角との差(相対角変位)を求め、前記メモリ53
bに予め記憶されている前記相対角変位とトルクとの関
係より、前記電気的信号に対応したトルクを求め、これ
に応じた電気的信号を出力するようになっている。
【0042】演算部53から出力された操舵角及びトル
クに応じた2つの電気的信号は、モータ駆動回路6へ夫
々出力されるようになされており、トルク及び操舵角に
基づいて前記電動モータを駆動制御するようになされて
いる。これによって、出力軸2にトルク及び操舵角に応
じた回転力が与えられ、運転者の操舵の負担を軽減す
る。
【0043】
【発明の効果】以上詳述した如く第1発明に係るトルク
センサによる場合は、入力軸及び出力軸に取付けられた
長円形の第1及び第2の磁石板の外側に磁気センサを配
置し、該磁気センサによって第1及び第2の磁石板が形
成する磁界の強さを検出し、前記第1及び第2の磁石板
の相対角変位及び回転角を検出することにより、トルク
及び操舵角を求めることが可能となる。
【0044】また、操舵中立状態のときの夫々の磁気セ
ンサの出力電圧を、入力軸又は出力軸の回転角度が0゜
のときの出力電圧として設定することにより中立点調整
を行うことができるため、従来に比して組立て作業を容
易にすることが可能となる。
【0045】また、ホール素子、磁気抵抗素子等の小型
の磁気検出素子、及び板状をなす第1及び第2の磁石板
を使用するため、従来に比して小型のトルクセンサとす
ることが可能となる。
【0046】第2及び第3発明に係るトルクセンサによ
る場合は、第1の磁石板に対して取付けられた磁気セン
サの第1の磁石板に対する配置位置と、第2の磁石板に
対して取付けられた磁気センサの第2の磁石板に対する
配置位置とが異なるため、夫々の磁気センサの出力電圧
の波形の位相を異ならせることが可能となる。
【0047】第4発明に係る電動式舵取装置による場合
は、第1乃至第3発明の何れかに係るトルクセンサを備
えるから、操舵角検出用の専用装置を必要とせず、ま
た、従来に比して小型の装置とすることが可能となる等
本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の磁石板の外側に設置された2つの磁気
センサの電気的出力と第1の磁石板の回転角との関係を
示すグラフである。
【図2】 第1又は第2の磁石板の外側に夫々設置され
た2つの磁気センサの電気的出力と第1又は第2の磁石
板の回転角との関係を示すグラフである。
【図3】 磁気センサの出力波形の一例を示すグラフで
ある。
【図4】 本発明に係るトルクセンサの実施の形態の要
部の構成を示す正面図である。
【図5】 本発明に係るトルクセンサの実施の形態の要
部の構成を示すブロック図である。
【図6】 本発明に係る電動式舵取装置の要部の構成を
示す模式図である。
【図7】 本発明に係るトルクセンサの実施の形態の要
部の構成を示す斜視図である。
【図8】 本発明に係るトルクセンサの実施の形態のト
ルク検出の原理を示す説明図である。
【図9】 従来の電動式舵取装置の構成を示す縦断面図
である。
【符号の説明】
1 入力軸 2 出力軸 3 連結軸 4 ハウジング 5 トルクセンサ 51 第1の磁石板 52 第2の磁石板 M 電動モータ MG1,MG2,MG3 磁気センサ H1,H2,H3 ホール素子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同軸的に回転する入力軸と出力軸とを連
    結する連結軸に生じる捩れ角によって、前記入力軸に加
    わるトルクを検出するトルクセンサにおいて、長円形を
    なしており、前記入力軸及び出力軸に夫々取付けられた
    第1及び第2の磁石板と、該第1及び第2の磁石板の回
    転中心を中心とする円周上の異なる複数位置に設置さ
    れ、磁界の強さに応じた電気的出力を得る複数の磁気セ
    ンサとを備え、該磁気センサが検出した磁界の強さから
    前記トルクを求めるようにしてあることを特徴とするト
    ルクセンサ。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2の磁石板は、夫々の長
    軸方向を同じくして取付けられており、第1の磁石板に
    対して取付けられた磁気センサと、第2の磁石板に対し
    て取付けられた磁気センサとは、夫々前記入力軸及び出
    力軸の回転円周方向について異なる位置に取付けられて
    いる請求項1記載のトルクセンサ。
  3. 【請求項3】 前記第1及び第2の磁石板は、夫々の長
    軸方向を異にして取付けられており、第1の磁石板に対
    して取付けられた磁気センサと、第2の磁石板に対して
    取付けられた磁気センサとは、夫々前記入力軸及び出力
    軸の回転円周方向について同じ位置に取付けられている
    請求項1記載のトルクセンサ。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の何れかに記載のトルク
    センサと、該トルクセンサが検出したトルクに基づいて
    駆動制御され、出力軸又はこれに繋がる舵取機構に取付
    けられた操舵補助用の電動モータとを備えることを特徴
    とする電動式舵取装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1571424A1 (en) * 2004-03-03 2005-09-07 Delphi Technologies, Inc. Apparatus for sensing angular positions of an object
JP2010261739A (ja) * 2009-04-30 2010-11-18 Tdk Corp トルク検出装置
JP2013082440A (ja) * 2011-10-10 2013-05-09 Robert Bosch Gmbh ステアリング装置

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